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技術 p27のプロテアソーム分解の阻害物質である、アルギリン及びその誘導体等の新規の大環状化合物の製造の中間体を製造する方法、並びに上記大環状化合物の使用

出願人 ヘルムホルツ-ツェントルムフュアインフェクツィオンスフォルシュンクゲーエムベーハーメディツィニシェホッホシューレハノーヴァーゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ・ウニヴェルジテート・ハノーヴァー
発明者 カレッセ,マルクスマレク,ニザールフランク,ロナルドブロドマン,トビアスビューロウ,レイラレンチュ,アンドレアスギルビッグ,アンナ‐カタリーナエッゲルト,ウルリケ
出願日 2009年6月23日 (11年4ヶ月経過) 出願番号 2011-515193
公開日 2011年9月22日 (9年1ヶ月経過) 公開番号 2011-525512
状態 特許登録済
技術分野 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 ペプチド又は蛋白質 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード 小試験片 水素サイクル 参照文 システインエステル デジタルノギス コロイド形態 セレン含有 ジロジウム
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年9月22日)のものです。
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図面 (5)

課題・解決手段

本発明は、免疫寛容誘導自己免疫疾患細菌感染及び増殖性疾患(癌等)といった様々な状態の治療のための、p27のプロテアソーム分解の阻害物質である特定の大環状化合物、特にアルギリン及びその誘導体の使用に関する。

概要

背景

サイクリンキナーゼ阻害物質p27kip1の細胞ベルの低下は、多くのヒト癌において頻繁に見られ、患者の予後と直接相関している(非特許文献1)。具体的には、ユビキチン依存性プロテアソーム代謝回転が、多くのヒト癌においてp27発現の低下を引き起こすことが示されている(非特許文献2)。

特許文献1はp27タンパク質、及びp27を培養細胞において産生させる方法を開示している。p27の活性に影響を及ぼす薬剤発見するためのin vitroアッセイも提供されている。さらに、低増殖性障害診断及び治療する方法が提供されている。

特許文献2の実施例8では、in vitroでのSkp2とp27との相互作用を同定するために使用されているアッセイが記載される。該アッセイは、細胞増殖を抑制する化合物試験するために有用であると記載されている。該アッセイは分子、化合物、ペプチドの存在下又は非存在下で実行することができ、アッセイにより同定された上記分子は、癌及び増殖性障害に対する治療剤として潜在的に有用な薬物であると記載される。同定された特定の分子は記載されていない。

特許文献3は、薬学的に活性のある大環状化合物(「アルギリン」)、及び自己免疫疾患の治療、免疫寛容誘導、又は細菌感染の治療に対するそれぞれの医薬品を開示している。

SasseF et al.は、アルギリンと呼ばれる環状ペプチド群の製造、及びその生物学的特性の幾つかを記載している(非特許文献3)。Vollbrecht et al.は、上記環状ペプチドの構造を記載している(非特許文献4)。

同様に、Ley et al.は、アルギリンBの合成、及び抗体形成の阻害物質としてのその機能を記載している(非特許文献5)。

特許文献4は、特許文献3の大環状化合物を患者における癌の治療用の薬剤の製造に使用することを記載している。

したがって、アルギリン及び関連の大環状化合物は、免疫寛容誘導、自己免疫疾患、細菌感染及び増殖性疾患(癌等)といった様々な状態における治療用の薬剤のさらなる開発にとって興味深い候補である。

しかしながら、アルギリン及びその関連誘導体の薬学的可能性を完全に活用することは、その比較的複雑な化学構造から困難であるため、(例えば微生物から)十分な量の化合物を単離するには大変な努力が必要とされ、研究及び治療に容易に利用可能である、有効なこのファミリーの化合物の数が制限される。

概要

本発明は、免疫寛容誘導、自己免疫疾患、細菌感染及び増殖性疾患(癌等)といった様々な状態の治療のための、p27のプロテアソーム分解の阻害物質である特定の大環状化合物、特にアルギリン及びその誘導体の使用に関する。なし

目的

本発明の一目的は、アルギリンファミリーの化合物及びそれぞれの中間体を製造する改良された方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

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請求項1

以下の一般式(I):(式中、R1及びR2は独立して、水素、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、R3は水素、C1〜C4アルコキシ、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C8アルキル、又はORであり、ここで、Rは水素、C1〜C4アルキル、アリール又はアセチル、又はC1〜C4アルコキシから選択され、R4は水素、ハロゲン、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、R5は水素又はハロゲンであり、R6は水素又はC1〜C4アルキルであり、R7は水素、又は非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、XはC=CH2又はCHR8であり、ここで、R8は非置換か又は−S−C1〜C4アルキルで置換されたC1〜C4アルキルである)に従う大環状化合物、並びにその立体異性体及び薬学的に許容可能な塩を製造する方法であって、前記合成が一般式(II):(式中、R2は独立して、水素、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシから選択される)を有するチアゾール要素から開始する合成を含む、方法。

請求項2

以下の一般式(I):(式中、R1及びR2は独立して、水素、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、R3は水素、C1〜C4アルコキシ、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C8アルキル、又はORであり、ここで、Rは水素、C1〜C4アルキル、アリール又はアセチル、又はC1〜C4アルコキシから選択され、R4は水素、ハロゲン、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、R5は水素又はハロゲンであり、R6は水素又はC1〜C4アルキルであり、R7は水素、又は非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、XはC=CH2又はCHR8であり、ここで、R8は非置換か又は−S−C1〜C4アルキルで置換されたC1〜C4アルキルである)に従う大環状化合物、並びにその立体異性体及び薬学的に許容可能な塩を製造する方法であって、一般式(III):(式中、PGはBoc、Fmoc、Cbz等の保護基であり、R1は水素、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、R6は水素又はC1〜C4アルキルであり、XはC=CH2又はCHR7であり、ここで、R7は非置換か又は−S−C1〜C4アルキルで置換されたC1〜C4アルキルである)のトリペプチド、並びにその立体異性体及び薬学的に許容可能な塩を合成すること、これを続いて一般式(IV):(式中、R3は水素、C1〜C4アルコキシ、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C8アルキル、又はORであり、ここで、Rは水素、C1〜C4アルキル、アリール又はアセチルであり、R4は水素、ハロゲン、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、R5は水素又はハロゲンであり、R7は水素、又は非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシである)に従う化合物、並びにその立体異性体及び薬学的に許容可能な塩と融合させることを含む、方法。

請求項3

R1が水素でない場合、XがCH2である、請求項1又は2に記載の大環状化合物を製造する方法。

請求項4

以下の一般式(I):(式中、R1及びR2は独立して、水素、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、R3は水素、C1〜C4アルコキシ、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C8アルキル、又はORであり、ここで、Rは水素、C1〜C4アルキル、アリール又はアセチル、又はC1〜C4アルコキシから選択され、R4は水素、ハロゲン、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、R5は水素又はハロゲンであり、R6は水素又はC1〜C4アルキルであり、R7は水素、又は非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、XはC=CH2又はCHR8であり、ここで、R8は非置換か又は−S−C1〜C4アルキルで置換されたC1〜C4アルキルである)に従う大環状化合物、並びにその立体異性体及び薬学的に許容可能な塩を製造する方法であって、任意で保護された4−メトキシ−L−トリプトファンを合成することを含み、前記任意で保護された4−メトキシ−L−トリプトファンが、以下のスキーム:に従う工程を含む立体選択的接触水素化経路を介して製造される、方法。

請求項5

アルギリン、特にアルギリンFに必要とされるt−ブチル(tBu)保護基を酸性脱保護する最終工程を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の大環状化合物を製造する方法。

請求項6

前記大環状化合物がアルギリンA〜F、B/F、及びAla−α及びAla−β等のアルギリン、並びにその単離立体異性体から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の大環状化合物を製造する方法。

請求項7

90%を上回る合成収率が見られる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の大環状化合物を製造する方法。

請求項8

合成を酵素を使用せずに行う、請求項1〜7のいずれか一項に記載の大環状化合物を製造する方法。

請求項9

合成が固相ペプチド(pept)合成を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の大環状化合物を製造する方法。

請求項10

請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法に従って製造される、好ましくはアルギリン群から選択される大環状化合物。

請求項11

以下の一般式(I):(式中、R1及びR2は独立して、水素、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、R3は水素、C1〜C4アルコキシ、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C8アルキル、又はORであり、ここで、Rは水素、C1〜C4アルキル、アリール又はアセチル、又はC1〜C4アルコキシから選択され、R4は水素、ハロゲン、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、R5は水素又はハロゲンであり、R6は水素又はC1〜C4アルキルであり、R7は水素、又は非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、XはC=CH2又はCHR8であり、ここで、R8は非置換か又は−S−C1〜C4アルキルで置換されたC1〜C4アルキルである)に従う大環状化合物、並びにその立体異性体及び薬学的に許容可能な塩。

請求項12

以下の式(V):(式中、R1は水素、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、R6は水素又はC1〜C4アルキルであり、R7は水素、又は非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、XはC=CH2又はCHR7であり、ここで、R7は非置換か又は−S−C1〜C4アルキルで置換されたC1〜C4アルキルである)から選択される、請求項11に記載の大環状化合物、並びにその立体異性体及び薬学的に許容可能な塩。

請求項13

以下の式:から選択される、請求項11又は12に記載の大環状化合物、並びにその立体異性体及び薬学的に許容可能な塩。

請求項14

患者における状態及び疾患の治療用薬剤としての請求項11〜13のいずれか一項に記載の大環状化合物の使用。

請求項15

請求項11〜13のいずれか一項に記載の大環状化合物を、薬学的に許容可能な担体及び/又は賦形剤と共に含む医薬組成物

請求項16

免疫寛容誘導自己免疫疾患細菌感染、並びに乾癬、又は乳癌肝細胞癌骨髄腫癌、肺癌及び結腸癌等の癌といった増殖性疾患から選択される疾患又は状態の治療のための、請求項11〜13のいずれか一項に記載の大環状化合物、又は請求項15に記載の医薬組成物の使用。

技術分野

0001

本発明は、免疫寛容誘導自己免疫疾患細菌感染及び増殖性疾患(癌等)といった様々な状態の治療のための、p27のプロテアソーム分解の阻害物質である特定の大環状化合物、特にアルギリン及びその誘導体の使用に関する。

背景技術

0002

サイクリンキナーゼ阻害物質p27kip1の細胞ベルの低下は、多くのヒト癌において頻繁に見られ、患者の予後と直接相関している(非特許文献1)。具体的には、ユビキチン依存性プロテアソーム代謝回転が、多くのヒト癌においてp27発現の低下を引き起こすことが示されている(非特許文献2)。

0003

特許文献1はp27タンパク質、及びp27を培養細胞において産生させる方法を開示している。p27の活性に影響を及ぼす薬剤発見するためのin vitroアッセイも提供されている。さらに、低増殖性障害診断及び治療する方法が提供されている。

0004

特許文献2の実施例8では、in vitroでのSkp2とp27との相互作用を同定するために使用されているアッセイが記載される。該アッセイは、細胞増殖を抑制する化合物試験するために有用であると記載されている。該アッセイは分子、化合物、ペプチドの存在下又は非存在下で実行することができ、アッセイにより同定された上記分子は、癌及び増殖性障害に対する治療剤として潜在的に有用な薬物であると記載される。同定された特定の分子は記載されていない。

0005

特許文献3は、薬学的に活性のある大環状化合物(「アルギリン」)、及び自己免疫疾患の治療、免疫寛容の誘導、又は細菌感染の治療に対するそれぞれの医薬品を開示している。

0006

SasseF et al.は、アルギリンと呼ばれる環状ペプチド群の製造、及びその生物学的特性の幾つかを記載している(非特許文献3)。Vollbrecht et al.は、上記環状ペプチドの構造を記載している(非特許文献4)。

0007

同様に、Ley et al.は、アルギリンBの合成、及び抗体形成の阻害物質としてのその機能を記載している(非特許文献5)。

0008

特許文献4は、特許文献3の大環状化合物を患者における癌の治療用の薬剤の製造に使用することを記載している。

0009

したがって、アルギリン及び関連の大環状化合物は、免疫寛容誘導、自己免疫疾患、細菌感染及び増殖性疾患(癌等)といった様々な状態における治療用の薬剤のさらなる開発にとって興味深い候補である。

0010

しかしながら、アルギリン及びその関連誘導体の薬学的可能性を完全に活用することは、その比較的複雑な化学構造から困難であるため、(例えば微生物から)十分な量の化合物を単離するには大変な努力が必要とされ、研究及び治療に容易に利用可能である、有効なこのファミリーの化合物の数が制限される。

0011

米国特許第6,355,774号
国際公開第02/055665号
英国特許出願公開第2,367,553号
欧州特許出願公開第07004185.0号

先行技術

0012

Philipp-Staheli, J., Payne, S.R. and Kemp, CJ. p27(Kip1): regulationand function of a haplo-insufficient tumour suppressor and its misregulation incancer. Exp Cell Res 264, 148-68 (2001)
Loda, M. et al. Increased proteasome-dependent degradation of thecyclin dependent kinase inhibitor p27 in aggressive colorectal carcinomas. NatMed 3, 231-4 (1997)
Sasse F, Steinmetz H, Schupp T, Petersen F, Memmert K, Hofmann H,Heusser C, Brinkmann V, von Matt P, Hofle G, Reichenbach H. Argyrins,immunosuppressive cyclic peptides from myxobacteria. I. Production, isolation,physico-chemical and biological properties. J Antibiot (Tokyo). 2002Jun;55(6):543-51.
Vollbrecht L, Steinmetz H, Hofle G, Oberer, L, Rihs G, Bovermann G,and von Matt P. Argyrins, immunosuppressive cyclic peptides from myxobacteria.II. Structure elucidation and stereochemistry. J Antibiot (Tokyo). 2002Aug; 55(8):715-721.
LeySV, Priour A, Heusser C. Total synthesis of the cyclicheptapeptide Argyrin B: a new potent inhibitor of T-cell independent antibodyformation. Org Lett. 2002 Mar 7;4(5):711-4.

発明が解決しようとする課題

0013

したがって、本発明の一目的は、アルギリンファミリーの化合物及びそれぞれの中間体を製造する改良された方法を提供することである。本発明のさらなる目的は、免疫寛容誘導、自己免疫疾患、細菌感染及び増殖性疾患(癌等)といった様々な状態における治療のための治療剤として使用することができる、アルギリンファミリーの新たな成員をさらに提供することである。

課題を解決するための手段

0014

本発明の第1の態様によると、上記の目的は、以下の一般式(I):

0015

0016

(式中、
R1及びR2は独立して、水素、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、
R3は水素、C1〜C4アルコキシ、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C8アルキル、又はORであり、ここで、Rは水素、C1〜C4アルキル、アリール又はアセチル、又はC1〜C4アルコキシから選択され、
R4は水素、ハロゲン、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、
R5は水素又はハロゲン、又は非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C8アルキル、又はORであり、
R6は水素又はC1〜C4アルキルであり、
R7は水素、又は非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、
XはC=CH2又はCHR8であり、ここで、R8は非置換か又は−S−C1〜C4アルキルで置換されたC1〜C4アルキルである)に従う大環状化合物、並びにその立体異性体及び薬学的に許容可能な塩を製造する方法であって、
上記合成が一般式(II):

0017

0018

(式中、R2は独立して、水素、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシから選択される)を有するチアゾール要素から開始する合成を含む、方法によって解決される。

0019

上記の方法において、R1が水素でない場合、XがCH2であるのが好ましい。

0020

本明細書に記載されるようなチアゾール要素を使用して合成を開始することによって、面倒な工程及び非常に高価な中間体を用いることなく、一般式(I)に従う大環状化合物を合成するより迅速かつ安価な方法が可能となる。より重要なことには、OH基(R2に関する)が保護されたチアゾール誘導体の使用によって、誘導体、特に(例えば)アルギリンFから誘導され、アルギリンFよりも良好な活性を示す新たな誘導体の合成が可能となる。

0021

本発明の第2の態様によると、上記の目的は、以下の一般式(I):

0022

式I

0023

(式中、
R1及びR2は独立して、水素、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、
R3は水素、C1〜C4アルコキシ、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C8アルキル、又はORであり、ここで、Rは水素、C1〜C4アルキル、アリール又はアセチル、又はC1〜C4アルコキシから選択され、
R4は水素、ハロゲン、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、
R5は水素又はハロゲンであり、
R6は水素又はC1〜C4アルキルであり、
R7は水素、又は非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、
XはC=CH2又はCHR7であり、ここで、R7は非置換か又は−S−C1〜C4アルキルで置換されたC1〜C4アルキルである)に従う大環状化合物、並びにその立体異性体及び薬学的に許容可能な塩を製造する方法であって、
一般式(III):

0024

0025

(式中、
PGはBoc、Fmoc、Cbz等の保護基であり、
R1は水素、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、
R6は水素又はC1〜C4アルキルであり、
XはC=CH2又はCHR7であり、ここで、R7は非置換か又は−S−C1〜C4アルキルで置換されたC1〜C4アルキルである)のトリペプチド、並びにその立体異性体及び薬学的に許容可能な塩を合成すること、
これを続いて一般式(IV):

0026

0027

(式中、
R3は水素、C1〜C4アルコキシ、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C8アルキル、又はORであり、ここで、Rは水素、C1〜C4アルキル、アリール又はアセチル、又はC1〜C4アルコキシであり、
R4は水素、ハロゲン、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、
R5は水素又はハロゲンであり、
R7は水素、又は非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシである)に従う化合物、並びにその立体異性体及び薬学的に許容可能な塩と融合させることを含む、方法によって解決される。

0028

R1が水素でない場合、XがCH2であるのが好ましい。

0029

既知のアルギリン合成の特有の問題は、セレン含有アミノ酸の使用にある。セレンの使用に加えて、この経路は、アルギリンにおいてエキソメチレン基を確立するために最終的な酸化及び除去を必要とする。本発明による方法では、二重結合は合成の初期に確立される。アミノ酸のセリン及びアラニンの結合の後、CuCl及びEDCでの処理によって二重結合を生成させることができる。続くペプチド結合によって式(III)に従うトリペプチドが生じる。続いて、式(IV)に従う断片を用いて、本発明の大環状化合物(アルギリン等)への全体的な融合を行うことができる。

0030

本発明による大環状化合物を製造する方法において、セレン含有アミノ酸を合成に使用しないのが好ましい。

0031

さらに好ましくは、本発明による大環状化合物を製造する方法において、上記大環状化合物は、アルギリンA〜F、B/F、及びAla α及びAla β等のアルギリン、並びにその単離立体異性体から選択される。

0032

本発明の別の態様は次に、本発明によって製造される、好ましくはアルギリン群から選択される大環状化合物に関する。

0033

本発明のさらに別の態様は次に、本発明による大環状化合物を製造する方法であって、任意で保護された4−メトキシ−L−トリプトファンを使用することを含み、上記任意で保護された4−メトキシ−L−トリプトファンが、以下のスキーム

0034

0035

に従う工程を含む立体選択的接触水素化経路を介して製造される、方法に関する。

0036

これまで、4−メトキシ−L−トリプトファンは、酵素的分割によってしか製造することができなかった(非特許文献5)。原則的に、得ることができる収率は50%を超えることはない。実際、10%〜40%ほどの収率にしか到達しなかった。

0037

さらに、本明細書中で開示される保護基の組み合わせ、及び最終的な酸性脱保護によってアルギリン、特にアルギリンFが生じることが本発明の特有の特徴及び利点である。アルギリン、特にアルギリンFに必要とされるt−ブチル(tBu)保護基が、二重結合を損なうことなく最終的に脱保護され得ることは自明ではない。

0038

本発明は、酵素的分割を用いずにアミノ酸4−メトキシ−L−トリプトファンを製造する改良された方法、及びアルギリン等の大環状化合物を合成するための該生成物の使用も包含する。

0039

上記のような本発明による大環状化合物又は4−メトキシ−L−トリプトファンを製造する方法において、90%を上回る合成収率が見られるのが好ましい。

0040

さらに好ましくは、上記のような本発明による大環状化合物又は4−メトキシ−L−トリプトファンを製造する方法において、酵素を使用せずに合成を行う。

0041

したがって、本発明の別の態様は、本発明によって製造される、好ましくはアルギリン群から選択される4−メトキシ−L−トリプトファンに関する。

0042

本発明の別の態様によると、上記の目的は、以下の一般式(I):

0043

0044

(式中、
R1及びR2は独立して、水素、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、
R3は水素、C1〜C4アルコキシ、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C8アルキル、又はORであり、ここで、Rは水素、C1〜C4アルキル、アリール又はアセチル、又はC1〜C4アルコキシから選択され、
R4は水素、ハロゲン、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、
R5は水素又はハロゲンであり、
R6は水素又はC1〜C4アルキルであり、
R7はプロトンとは異なり、
XはC=CH2又はCHR7であり、ここで、R7は非置換か又は−S−C1〜C4アルキルで置換されたC1〜C4アルキルである)に従う大環状化合物よって解決される。

0045

好ましくは、R7は水素、又は非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、
XはC=CH2又はCHR7であり、ここで、R7は非置換か又は−S−C1〜C4アルキルで置換されたC1〜C4アルキルである。

0046

R1が水素でない場合、XがCH2であるのが好ましい。

0047

以下の式(V):

0048

0049

(式中、
R1は水素、非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、
R6は水素又はC1〜C4アルキルであり、
R7は水素、又は非置換か若しくはOHで置換されたC1〜C4アルキル、又はC1〜C4アルコキシであり、
XはC=CH2又はCHR7であり、ここで、R7は非置換か又は−S−C1〜C4アルキルで置換されたC1〜C4アルキルである)から選択される本発明による大環状化合物が好ましい。R1が水素でない場合、XがCH2であるのが好ましい。

0050

本発明者らの結果は、アルギリンAla βが、アルギリンFよりも強いプロテアソームに対する阻害効果を、3つのプロテアソームサブユニット全てについて有することを示した。したがって、理論に束縛されることを望むものではないが、立体配置が重要であると思われる。アルギリンAla αは若干活性が低いことが見出された。その合成はアルギリンFの合成と同様であり得る。しかしながら、この位置にアラニンを含むという概念は、それにより当業者予見することができなかった構造変化が生じるため、全く自明ではない。一方、この変化はプロテアソームアッセイにおいて明らかに改善した活性をもたらす(下記実施例を参照されたい)。したがって、このようにアラニンを含むことが特に好ましい。

0051

以下の式:

0052

0053

から選択される本発明による大環状化合物、及びその薬学的に許容可能な塩が特に好ましい。

0054

さらに化学修飾された本発明による大環状化合物がさらに好ましい。より好ましくは、本発明による方法は、本発明による化合物の化学修飾をさらに含む。この場合、化合物は、さらに化学修飾を受ける、いわゆる「リード構造」として機能するが、これを次に1つ又は複数のその後の既知のスクリーニング方法において、p27の量及び/又は生物活性を増大するその効力についてスクリーニングする。

0055

修飾は当該技術分野で既知の様々な方法により達成することができ、該方法としては、新規の側鎖の挿入又は官能基交換、例えばハロゲン、特にF、Cl、又はBrの挿入、好ましくは1個〜5個の炭素原子を有する低級アルキル基(例えば、メチル基エチル基、n−プロピル基イソプロピル基n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基若しくはイソペンチル基)、好ましくは2個〜5個の炭素原子を有する低級アルケニル基、好ましくは2個〜5個の炭素原子を有する低級アルキニル基の挿入、又は例えばNH2基、NO2基、OH基、SH基、NH基、CN基、アリール基ヘテロアリール基、COH基又はCOOH基から成る群から選択される基の挿入が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、単一アミノ酸ジペプチド、トリペプチド等の付加的なペプチド基を分子に付加することができる。

0056

本発明の別の態様は次に、患者における状態及び疾患の治療に使用される本発明による大環状化合物に関する。好ましくは、上記患者は哺乳動物、特にヒトである。

0057

本発明のさらに別の態様は、本発明による化合物を、薬学的に許容可能な担体及び/又は賦形剤と共に製剤することを含む、医薬組成物を製造する方法に関する。例えば任意の従来の経路、特に経腸的に、例えば経口的に、例えば錠剤若しくはカプセルの形態で、非経口的に、例えば注射剤若しくは懸濁剤の形態で、局所的に、例えばローション剤ジェル軟膏、若しくはクリームの形態で、又は鼻腔内に、又は坐薬の形態で全身投与若しくは局所投与される医薬組成物を製剤するための担体、賦形剤及び戦略は、当業者に既知であり、それぞれの文献内に記載される。

0058

薬剤、例えば化合物の投与は、薬剤を標的細胞に到達させる任意の方法により達成することができる。これらの方法には、例えば注射、付着(deposition)、注入、坐薬、経口摂取吸入、局所投与、又は薬剤の標的細胞への接近が達成される任意の他の投与方法が含まれる。注射は、例えば静脈注射皮内注射皮下注射筋肉内注射又は腹腔内注射であり得る。注入には、挿入植込み型薬物送達システム、例えば、ミクロスフェアヒドロゲルポリマーリザーバコレステロールマトリクスポリマーシステム、例えば、マトリクス侵食及び/又は拡散システム、及び非ポリマーシステム、例えば、圧縮、融合、又は部分融合した丸薬が含まれる。坐薬はグリセリン坐薬を含む。経口摂取用量は腸溶コーティングすることができる。吸入は、吸入器内のエアロゾルを用いて薬剤を単独か、又は吸収することができる担体に結合させて投与することを含む。薬剤は、例えば溶解形態又はコロイド形態液体中に懸濁することができる。液体は溶剤不完全溶剤又は非溶剤であり得る。多くの場合、水又は有機液体を使用することができる。

0059

本発明のさらに別の態様は次に、上記方法により製造される医薬組成物に関する。

0060

本発明の別の態様は、患者における疾患又は状態を治療する方法であって、本発明による医薬品の有効量を、上記治療を必要とする患者に投与することを含む、方法に関する。好ましくは、上記疾患又は状態は免疫寛容誘導、自己免疫疾患、細菌感染、並びに乾癬又は癌(乳癌肝細胞癌骨髄腫癌、肺癌及び結腸癌等)といった増殖性疾患から選択される。好ましくは、上記患者はヒトである。治療するとは、例えば疾患若しくは状態の症状を予防、治療、軽減すること、又は疾患若しくは状態を治癒することを含むことを意味する。

0061

本発明はまた、上記疾患の危険がある患者を治療する方法であって、治療的に有効量の上記化合物を与える、方法を含む。疾患の危険がある状態は、例えば疾患の家族歴、疾患が生じやすくなる遺伝子型、又は疾患が生じやすくなる表現型症状に起因し得る。

0062

本発明の別の態様は次に、本発明による患者を治療する方法であって、薬剤が、パクリタキセルボルテゾミブ、又は抗生物質等の抗菌剤といった薬学的に活性のある付加的な抗腫瘍成分をさらに含む、方法に関する。

0063

本発明者らが実施したマウス予備実験は、アルギリンが0.03mg/kg体重の濃度で既に活性を有することを示す。したがって、本発明の別の態様は、本発明による化合物が、1日当たり最適には、0.01mg/kg〜200mg/kgの用量で、好ましくは0.01mg/kg〜100mg/kgの用量で、最も好ましくは0.02mg/kg〜10mg/kgの用量で投与される、本発明による使用に関する。別の例では、0.15mg/kg体重の化合物が3日毎に腹腔内注射される。

0064

本発明の或る特定の実施の形態では、投与は幾らかの期間、例えば数時間、数日、数週間、数ヶ月又は数年にわたる化合物への順次曝露をもたらすように設計され得る。これは、化合物の反復投与、例えば上記の方法の1つによって、又は代替的には、化合物を患者に反復投与せずに長期にわたって送達する放出制御送達システムによって達成することができる。放出制御送達システムとは、化合物の全放出が投与の直後ではなく、幾らかの時間遅れて起こることを意味する。放出は一気に起こり得るか、又は徐々にかつ継続的に起こり得る。このようなシステムの投与は、例えば長時間作用型経口投薬形態ボーラス注射経皮貼布又は皮下埋め込みによるものであり得る。放出が一気に起こるシステムの例としては、例えば化合物がポリマーマトリクス中に封入されたリポソーム捕捉され、該リポソームが特定の刺激、例えば温度、pH、光、磁場又は分解酵素に対して感受性が高いシステム、及び化合物がマイクロカプセルコア分解酵素でイオンコーティングしたマイクロカプセルにより封入されるシステムが挙げられる。化合物の放出が徐々にかつ継続的に起こるシステムの例としては、例えば化合物がマトリクス内にある形態で含有される浸食システム、及び化合物が制御速度で、例えばポリマーを介して浸透する拡散システムが挙げられる。かかる持続放出システムは、例えば丸薬又はカプセルの形態であり得る。

0065

化合物は、疾患の症状が発現する前、又は発現に続いて投与され得る。或る特定の実施の形態では、化合物は、疾患の家族歴のある患者、又は疾患、例えば乳癌の素因を示し得る表現型を有する患者、又は疾患が患者に生じやすくなる遺伝子型を有すると診断された患者、又は他の危険因子を有する患者に投与される。

0066

本発明による化合物は、患者に治療的に有効な量で投与される。治療的に有効な量とは、疾患若しくは状態を少なくとも部分的に予防するか、又は回復させることが可能な量を意味する。治療的に有効な量は個別的に決定することができ、かつ単回、複数回又は放出制御の投与計画のいずれが採用されるかにかかわらず、患者の種、患者のサイズ、患者の年齢、使用される特定の化合物の有効性、使用される特定の化合物の寿命、使用される送達システムの型、疾患の症状の発症に対する投与の時間の考慮に少なくとも一部基づく。当業者は、かかる因子を用い、単なる日常実験を使用して治療的に有効な量を求めることができる。

0067

或る特定の好ましい実施の形態では、本発明による化合物の濃度は、1日当たり約0.1mg/kg体重〜約1000mg/kg体重の用量、より好ましくは約0.01mg/kg〜200mg/kg、好ましくは約0.01mg/kg〜100mg/kgの用量、最も好ましくは0.02mg/kg〜10mg/kgの用量である。好ましくは、投薬形態は、患者に実質的に悪影響を及ぼさないようなものである。

0068

また、本発明の化合物は任意の従来の経路、特に経腸的に、例えば経口的に、例えば錠剤若しくはカプセルの形態で、非経口的に、例えば注射剤若しくは懸濁剤の形態で、局所的に、例えばローション剤、ジェル、軟膏若しくはクリームの形態で、又は鼻腔内に、又は坐薬の形態で全身投与若しくは局所投与され得る。

0069

本発明の別の態様は、免疫寛容誘導、自己免疫疾患、細菌感染、並びに乾癬又は癌(乳癌、肝細胞癌、骨髄腫、頸癌、肺癌及び結腸癌等)といった増殖性疾患から選択される疾患又は状態の治療のための本発明による化合物の使用である。本発明のさらに別の態様は、免疫寛容誘導、自己免疫疾患、細菌感染、並びに乾癬又は癌(乳癌、肝細胞癌、骨髄腫、頸癌、肺癌及び結腸癌等)といった増殖性疾患から選択される疾患又は状態の治療用の薬剤の製造のための本発明による化合物の使用である。

0070

以下の図面、配列及び実施例は、単に本発明を説明するために用いられ、本発明の範囲を実施例に記載される本発明の特定の実施の形態に限定すると解釈されるべきではない。本発明において、本明細書中に引用される全ての参照文献は、その全体が参照により本明細書中に援用される。

図面の簡単な説明

0071

アルギリンAが20Sプロテアソームの阻害によりp27安定化を誘導することを示す図である。a)指定の細胞株をアルギリンAで処理し、G1画分及びsub−G1画分を、ヨウ化プロピジウム染色細胞フローサイトメトリー分析により求めた。IC50値を、種々の濃度のアルギリンAを用いてMT細胞増殖アッセイで求めた。IC50値は、アルギリンAが効果を発揮する最大半減濃度として算出した。
b)SW480細胞、HCT116細胞及びHeLa細胞を、アルギリンAで処理した後、p27kip1の発現レベルウエスタンブロットにより求めるために、細胞を指定の時点で溶解した。
c)SW480細胞及びHeLa細胞を12時間アルギリンAで処理するか、又は未処理のままにした後、シクロヘキシミドを25μg/mLの濃度で添加した。p27kip1の発現レベルを、指定の時点でウエスタンブロットにより求め、内部対照として使用したアクチン発現に対して正規化した。グラフは、3つの独立実験の定量化を示す。
d)精製ヒト赤血球由来20Sプロテアソームを、指定の量のアルギリンA又はボルテゾミブとインキュベートし、カスパーゼキモトリプシン及びトリプシン様プロテアソーム活性を、種々の触媒活性に特異的な蛍光発生ペプチド基質を用いて測定した。
e)SW480細胞株及びHCT116細胞株をアルギリンAとインキュベートした。指定の時点で細胞を溶解し、p53、p21、Bax、NfκB及びアクチンの発現レベルをウエスタンブロットにより分析した。

0072

当業者であれば、提供される戦略に基づいて他の本発明の誘導体を合成するために、以下の合成を容易に変更することができることが理解されよう。

0073

1. 4−メトキシ−L−トリプトファン(10)の合成
(10)の合成における根本的な問題を回避するために、効率的かつ経済的な新たな合成方法として立体選択的接触水素化を確立した。非常に良好な収率で合成することができる基質8を出発物質とした。

0074

スキーム2 断片8の合成

0075

Knowleset al.によって開発されたキラルビホスフィンロジウム触媒触媒とした。R,R−DIPAMP配位子として使用するが、これは必要に応じて[Rh(COD)Cl]2及びテトラフルオロホウ酸ナトリウムを用いた簡単な処方に従って触媒に変換することができた(参照文献2、3及び4)。

0076

水素化を6バールオートクレーブ内で行った。エナンチオ選択性及び絶対配置を、Cbz脱保護に続くモッシャー法によって決定した。

0077

6バール
MeOH中
室温
96時間
スキーム3 断片8の水素化

0078

化合物9は、トリフルオロ酢酸によるBoc脱保護、及び0.5NのLiOH水溶液テトラヒドロフラン/水/メタノール中)によるメチルエステル加水分解を用いた2段階の反応系列で、所望のCbz保護4−メトキシ−L−トリプトファン10に、非常に良好な収率で変換することができた。

0079

2段階
スキーム4 Boc−脱保護に続くエステルの加水分解によって、Cbz保護4−メトキシトリプトファン10がもたらされる

0080

この新たな反応系列を用いると、4−メトキシ−L−トリプトファン(10)を決定的な最終工程において、収率99%及び90%eeで得ることができる。また、鏡像体過剰率(ee)をその後の再結晶によって95%超まで改善することができる。

0081

アルデヒド6の合成
オキシ塩化リン(0.47mL、5.10mmol)を、乾燥ジメチルホルムアミド(3mL)に0℃で滴下した。この温度で、乾燥ジメチルホルムアミド(2mL)中のメトキシインドール6(500mg、3.40mmol)をゆっくりと添加すると、鮮黄色の沈殿が形成された。反応混合物を45℃に温め、2時間攪拌した。反応混合物を氷水(8mL)に注ぎ入れ、ジエチルエーテルで2回抽出して、エーテル抽出物を捨てた。次いで、水層水酸化ナトリウム水溶液溶液塩基性となるまで処理して、ジエチルエーテルで抽出した。有機抽出物を塩水で洗い、乾燥させて(MgSO4)、減圧下で濃縮し、粗生成物を淡黄色の結晶性固体として得た(440mg、2.51mmol、74%)。

0082

1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=10.50(s,1H)、9.06(br.s,1H)、7.93(d,J=3.1Hz,1H)、7.22(t,J=8.0Hz,1H)、7.09(d,J=8.2Hz,1H)、6.73(d,J=7.9Hz,1H)、4.01(s,3H)。
13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ=188.6、154.6、137.6、128.1、124.3、119.6、116.1、105.1、102.5、55.4。
HRMS(ESI) C10H10NO2([M]+)に対する計算値:176.0712、実測値:176.0708。

0083

アルデヒド7の合成
メトキシインドール−3−カルバルデヒド6(440mg、2.51mmol)を、ジクロロメタン(6mL)中に溶解し、室温でDMAP(31mg、0.25mmol)及びジ−tert−ブチルジカーボネート(660mg、3.02mmol)で処理した。1持間攪拌した後、1NのKHSO4溶液(4.4mL)を添加して、ジクロロメタンを蒸発させた。水層を数回に分けた(several portions of)ジエチルエーテルで抽出し、合わせた有機抽出物を1NのKHSO4、水、1NのNaHCO3及び塩水で洗った。有機層を乾燥させて(MgSO4)、減圧下で濃縮し、アルデヒド7(605mg、2.20mmol、87%)を白色の固体として得た。

0084

1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=10.55(s,1H)、8.23(s,1H)、7.84(d,J=8.5Hz,1H)、7.32(t,J=8.2Hz,1H)、6.81(d,J=7.9Hz,1H)、4.00(s,3H)、1.67(s,9H)。
13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ=189.1、154.1、149.0、137.1、128.7、126.1、121.4、117.2、108.6、104.5、85.4、55.5、28.0。
HRMS(EI) C15H17NO4([M]+)に対する計算値:275.1158、実測値:275.1159。

0085

デヒドロアミノ酸8の合成
ホスホン酸塩9(217mg、0.65mmol)のジクロロメタン溶液(0.6mL)に、DBU(0.09mL、0.60mmol)を添加した。10分間攪拌した後、ジクロロメタン(0.6mL)中のアルデヒド8(150mg、0.55mmol)をゆっくりと添加した。反応混合物を5時間攪拌した後、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を酢酸エチル(18mL)中に溶解した後、有機溶液を1NのHCl(2×5mL)及び塩水で洗い、乾燥させて(MgSO4)、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン:1/5)によって精製して、黄色の固体(191mg、0.40mmol、73%)を得た。

0086

1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=8.32(s,1H)、7.93(s,1H)、7.77(d,J=8.2Hz,1H)、7.40〜7.30(m,5H)、7.28〜7.24(m,1H)、6.73(d,J=8.2Hz,1H)、6.14(br.s,1H)、5.20(s,2H)、3.96(s,3H)、3.83(s,3H)、1.63(s,9H)。
13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ=154.7、136.5、136.2、128.7、128.3、128.2、127.9、126.5、126.0、114.2、108.4、104.4、84.7、67.6、55.6、52.6、28.2。
HRMS(ESI) C26H28N2O7Na([M+Na]+)に対する計算値:503.1794、実測値:503.1760。

0087

ロジウム触媒シクロオクタジエン−1,5−[(R,R)−DIPAMP]ロジウムテトラフルオロボレートの合成
ビス(シクロオクタジエン−1,5)ジクロロジロジウム[Rh(COD)Cl]2(97mg、0.2mmol)を、メタノール(1.5mL)及び水(0.5mL)中の(R,R)−DIPAMP(180mg、0.39mmol)の溶液に添加した。スラリーは橙色となり、1時間攪拌して赤橙色の溶液を得た。混合物(complex)を、テトラフルオロホウ酸ナトリウム(65mg、0.6mmol)の水溶液(0.5mL)を30分かけてゆっくりと添加することによって沈殿させた。室温で2.5時間攪拌した後、微結晶濾過して、少量の水で2回洗い、高真空で乾燥させた。210mg(71%)の触媒シクロオクタジエン−1,5−[(R,R)−DIPAMP]ロジウムテトラフルオロボレートが得られた。この触媒をさらに精製することなく使用した。

0088

デヒドロアミノ酸8の水素化
オートクレーブに、触媒シクロオクタジエン−1,5−[(R,R)−DIPAMP]ロジウムテトラフルオロボレート(29mg、0.040mmol)、デヒドロアミノ酸8(500mg、1.04mmol)及びメタノール(20mL)を充填した。3回の真空水素サイクルの後、オートクレーブを6バールの初期圧力加圧した。反応を4日間進行させた。溶媒を蒸発させた後、粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製し、トリプトファン9(497mg、1.03mmol、99%、90%ee)を無色の油として得た。

0089

Rf=0.17(酢酸エチル/n−ヘキサン1:3)。

0090

0091

1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=7.78(d,J=8.2Hz,1H)、7.38〜7.19(m,7H)、6.66(d,J=8.2Hz,1H)、5.77(d,J=7.5Hz,1H)、5.04(s,2H)、4.66(ddd,J=8.0,8.0,5.1Hz,1H)、3.92(s,3H)、3.73(s,3H)、3.43〜3.33(m,1H)、3.19(dd,J=14.3,8.9Hz,1H)、1.65(s,9H)。
13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ=172.8、156.0、153.7、149.6、137.2、136.5、128.6、128.1、128.0、127.8、125.5、123.5、119.7、115.4、108.7、83.8、66.8、55.6、55.3、52.3、29.3、28.3。
HRMS(ESI) C26H31N2O7([M]+)に対する計算値:483.2131、実測値:483.2133。

0092

モッシャーアミド11の合成

0093

モッシャークロリド

0094

パラジウム炭(100mg、10重量%)を、Nα−Cbz−NInd−Boc−L−Trp−OMe8(20mg、0.04mmol)のメタノール溶液(1ml)に添加した。反応混合物を水素で3回パージして、室温で12時間攪拌した。懸濁液をセライト登録商標)のプラグを通して濾過して、メタノール(2×3mL)で洗い、濃縮した。このアミンを直接次の工程に使用した。

0095

アミン(5mg、14μmol)のジクロロメタン溶液(1mL)に、室温でトリエチルアミン(16μL、115μmol)、DMAP(3.2mg、26μmol)、(S)−モッシャークロリド(11μL、58μmol)を続けて添加した。混合物を室温で3時間攪拌し、酢酸エチル(10mL)でクエンチした。混合物を飽和NaHSO4水溶液(5mL)、1NのNaOH(5mL)及び飽和NaHCO3水溶液(2×5mL)で続けて洗った。有機相をMgSO4で乾燥させて、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製して、対応するモッシャーエステル11(8mg、14μmol、96%)を得た。

0096

Rf=0.18(酢酸エチル/n−ヘキサン1:3)。
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=7.83(d,J=6.8Hz,1H)、7.79(d,8.5Hz,1H)、7.60〜7.53(m,2H)、7.43〜7.36(m,3H)、7.33(s,1H)、7.25〜7.21(m,1H)、6.67(d,J=7.9Hz,1H)、4.78〜4.70(m,1H)、3.77(s,3H)、3.75(s,3H)、3.43〜3.35(m,1H)、3.28(dd,J=14.3、9.9Hz,1H)、2.92(d,J=1.4Hz,3H)、1.66(s,9H)。
13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ=171.8、166.9、153.5、149.5、133.0、129.7、129.6、128.6、128.3、128.2、125.6、125.2、123.6、119.6、115.3、108.9、103.3、84.0、77.4、55.2、54.9、52.4、28.3、28.0。
HRMS(ESI) C28H31N2O7F3Na([M+Na]+)に対する計算値:587.1981、実測値:587.1982。

0097

Cbz保護メトキシトリプトファン10の合成
トリフルオロ酢酸(0.5mL)を、メトキシトリプトファン9(95mg、0.20mmol)のジクロロメタン溶液(4mL)に0℃で滴下した。反応混合物を室温で3.5時間攪拌した。溶液をトルエン(3×5mL)との同時蒸発によって濃縮し、得られた脱保護トリプトファンを直接次の工程に使用した。

0098

0.5NのLiOH水溶液(0.8mL、0.4mmol)を、テトラヒドロフラン/メタノール/水(7mL:1.3mL:4mL)中の脱保護トリプトファンの溶液に0℃で添加した。反応混合物を室温に温め、2時間攪拌した。溶液を0.1NのHCl水溶液(15mL)とジクロロメタン(15mL)とに分配した。水層をジクロロメタン(2×15mL)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥させて(Na2SO4)、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(1%から5%へのメタノール勾配を有するジクロロメタン)によって精製し、51mgのCbz保護メトキシトリプトファン10を白色の固体として得た(0.14mmol、70%、2段階)。

0099

Rf=0.27(酢酸エチル/n−ヘキサン3:1、1%の酢酸を含む)。

0100

0101

1H−NMR(400MHz、[D6]DMSO、60℃):δ=10.75(br.s,1H)、7.41(d,J=8Hz,1H)、7.24〜7.34(m,5H)、6.9〜7.2(m,3H)、6.44(d,J=7Hz,1H)、4.95(m,2H)、4.30(m,1H)、3.83(s,3H)、3.35(dd,J=14,4Hz,1H)、2.95(dd,J=14,10Hz,1H)。

0102

2.アルギリンの固相合成において使用されるFmoc保護アミノ酸(31及び32)の合成。
固相ペプチド合成は、自動化された迅速かつ効率的なペプチドの集合を可能にする技法である。それに使用される最も一般的な保護基戦略は、塩基性条件下で窒素保護基を除去するFmoc戦略である。本発明においては、重要なアミノ酸(メトキシトリプトファン及びチアゾール含有アミノ酸)をそのFmoc誘導体として集合させる合成を記載する。これらの合成において特に問題であったのは、a)公開済みの経路と比べて、特にチアゾールアミノ酸について異なる合成経路及び戦略を必要とする、Fmoc基の塩基不安定性、並びにb)キラル中心エピマー化を防止する経路の開発である。後者は特にチアゾールアミノ酸にとって難題であった。

0103

2段階で88%
分子量

0104

トリプトファンアミノ酸の合成では、本発明のBoc保護アミノ酸の合成に使用した中間体32を使用した。Boc保護基の除去によって化合物33を構築し、これを鹸化してアミノ酸34を得た。水素化分解の後、αアミノ部分を保護して、固相合成に必要とされるFmoc保護アミノ酸を得た。

0105

チアゾール部分含有アミノ酸の合成は、シスチン(37)を用いて開始され、ベンジルアルコールでの処理及び(und)酸性条件によってベンジルエステル38が生じる。ジスルフィド結合はDTTで切断することができ、t−ブチル保護セリンは標準条件下で結合する。有意なエピマー化を引き起こし得る重要な閉環は、TfO2及びO=PPh3を用いて行うことができ、チアゾリン41が収率76%で、検出可能なエピマー化なく(ee>90%)生じる。芳香族化はMnO2を用いて達成され、最終的な水素化によってFmoc保護アミノ酸32が生じる。

0106

0107

Fmoc保護断片の合成

0108

分子量

0109

Cbz保護メトキシトリプトファン35(368mg、1mmol)及びPd/C(10%、50mg)のMeOH溶液を、3時間水素化した。混合物を濾過して、蒸発させた。ジオキサン(5mL)及びNa2CO3水溶液(10%、10mL)中の粗酸を、Fmoc−Cl(259mg、1mmol)で処理した。混合物を0℃で2時間攪拌した。次いで、水(100mL)を添加し、水層をMTBEで洗った。水層をHCl(1M)で酸性化し、CH2Cl2で抽出した。有機相を乾燥させて(MgSO4)、溶媒を除去し、Fmoc保護メトキシトリプトファン31(402mg、88%)を得た。

0110

0111

1H−NMR(400MHz、DMSO−d6):δ=12.50(br.s,1H)、10.81(s,1H)、7.87(d,J=7.85Hz,2H)、7.65(d,J=7.51Hz,1H)、7.61(d,J=7.51Hz,1H)、7.55(d,J=8.19Hz,1H)、7.42(d,J=7.17Hz,1H)、7.38(d,J=7.17Hz,1H)、7.31(t,J=7.51Hz,1H)、7.25(t,J=7.51Hz,1H),7.02(s,1H)、7.00〜6.90(m,2H)、6.45(d,J=7.17Hz,1H)、4.29(m,1H)、4.18(m,3H)、3.82(s,3H)、3.00(m,1H)。
13C−NMR(100MHz、DMSO−d6):δ=155.8、154.0、143.9、143.8、140.7、137.8、128.9、128.3、127.6、127.5、127.3、127.1、125.2、122.5、121.7、121.4、120.1、116.9、110.7、109.8、105.0、98.8、66.4、55.9、55.0、48.6、46.6。
HRMS(ESI) C27H25N2O5([M]+)の要求値(requires):457.1763、実測値:457.1769。

0112

分子量
文献:JACS2005, 12263 (Allylester)

0113

ディーン・スターク分離器を備えた丸底フラスコに、ベンゼン(500mL)中のL−シスチン(20g、20.8mmol)、ベンジルアルコール(100mL、249.6mmol)及びp−TsOH・H2O(63.3g、83.2mmol)を充填した。混合物を理論量(calculated amount)の水が分離されるまで(3時間〜5時間)加熱還流した。室温に冷却した後、沈殿した生成物を吸引濾過して酢酸エチルで洗い、乾燥させて、38(60g、94%)を得た。

0114

38−TsOHの1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=7.40〜7.30(m,10H)、5.15(s,4H)、3.85(dd,J=7.9,4.8Hz,2H)、3.13(dd,J=13.7,4.4Hz,2H)、2.92(dd,J=13.7,7.5Hz,2H)、2.09(br.s,4H)。

0115

分子量

0116

丸底フラスコにCH2Cl2(800mL)中のベンジルエステル38(76.5g、100mmol)を充填し、蒸発させ、窒素を数回再充填した。ジチオスレイトール(38.6g、250mmol)及びNEt3(35mL、250mmol)を添加し、混合物を1時間攪拌した。有機層を水(3×)で洗い、乾燥させた(MgSO4)。溶媒を除去して、残渣をジエチルエーテル中に溶解した。HCl−ジエチルエーテル溶液を添加することによって塩酸塩を沈殿させた。濾過した後、粗生成物を酢酸エチルからの結晶化によって精製し、39(44.6g、90%)を得た。

0117

39−HClの1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=7.40〜7.30(m,5H)、5.20(d,J=12.3Hz,1H)、5.15(d,J=12.3Hz,1H)、3.69(dd,J=5.5,5.1Hz,1H)、2.88(dd,J=13.7,5.8Hz,1H)、2.83(dd,J=13.5,4.3Hz,2H)、1.75(br.s,2H)。

0118

分子量

0119

システインエステル塩酸塩(3.10g、12.5mmol)及びFmoc−D−Ser(tBu)−OH(3.83g、10mmol)のCH2Cl2溶液(50mL)に、HOBt(2.03g、15mmol)、EDC・HCl(2.88g、15mmol)及びDIPEA(2.2mL、12.5mmol)を続けて添加した。混合物を16時間攪拌した後、飽和NaHCO3溶液を添加した。有機層を水(2×)で洗い、乾燥させて(MgSO4)、蒸発させた。粗生成物をクロマトグラフィーシリカゲル、DCM)によって精製し、40(4.05g、70%)を得た。

0120

1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=7.77(d,J=7.5Hz,2H)、7.60(dd,J=7.5,2.0Hz,2H)、7.56(br.s,1H)、7.40(t,J=7.7Hz,2H)、7.35(s,5H)、7.32(t,J=7.5Hz,2H)、5.75(br.s,1H)、5.26(d,J=12.3Hz,1H)、5.20(d,J=12.3Hz,1H)、4.91(dt,J=7.5,3.8Hz,1H)、4.40(m,2H)、4.30(br.s,1H)、4.24(t,J=7.0Hz,1H)、3.83(br.s,1H)、3.43(t,J=8.4Hz,1H)、3.09〜2.96(m,2H)、1.23(s,9H)。
13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ=171.4、170.0、169.5、156.0、143.7、141.3(2C)、135.0、128.7(2C)、128.4、127.7、127.1、125.1、120.0、75.8、74.4、67.6、67.3、67.2、65.3、64.4、61.6、54.7、53.9、47.1、40.2、32.6、30.9、30.4、27.9、26.7。
HRMS(ESI) C32H36N2O6NaS([M+Na]+)の要求値:599.2192、実測値:599.2192。

0121

分子量

0122

PPh3PO(1.085g、3.9mmol)のCH2Cl2溶液(10mL)に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.32mL、1.95mmol)を0℃で添加した。得られた混合物を0℃で10分間攪拌した後、−20℃まで冷却した。ジペプチド(750mg、1.3mmol)のCH2Cl2溶液(3mL)を添加した。混合物を30分間攪拌した後、飽和NaHCO3水溶液を添加することによってクエンチした。有機層を水(2×)で洗い、乾燥させて(MgSO4)、蒸発させた。粗生成物をクロマトグラフィー(CH2Cl2/アセトン、98:2)によって精製し、41(555mg、76%)を得た。

0123

0124

1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=7.77(d,J=7.5Hz,2H)、7.62(m,3H)、7.40(t,J=7.7Hz,2H)、7.44〜7.28(m,9H)、5.82(d,J=7.2Hz,1H)、5.29〜5.12(m,3H)、4.73(br.s,1H)、4.45(dd,J=9.6,7.5Hz,1H)、4.35(m,1H)、4.26(m,1H)、3.76(m,1H)、3.66〜3.46(m,3H)、1.16(s,9H)。
HRMS(ESI) C32H34N2O5NaS([M+Na]+)の要求値:581.2086、実測値:581.2089。

0125

分子量

0126

チアゾリン(519mg、0.93mmol)のCH2Cl2溶液(9.3mL)に、MnO2(1.61g、18.6mmol)を添加した。混合物を室温で24時間攪拌した。セライトを通して濾過した後、粗生成物をクロマトグラフィー(CH2Cl2/アセトン、97:3)によって精製し、チアゾール(352mg、68%)を得た。

0127

0128

1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=8.10(s,1H)、7.76(br.s,2H)、7.62(br.s,2H)、7.50〜7.27(m,9H)、5.95(br.s,1H)、5.40(m,2H)、5.21(br.s,1H)、4.55〜4.37(m,2H)、4.25(br.s,1H)、3.90(br.s,1H)、3.69(dd,J=8.5,4.8Hz,1H)、1.12(s,9H)。
13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ=172.1、161.1、158.8、146.5、143.8、141.3、135.7、128.6、128.4(2C)、127.9、127.7、127.0、125.0、120.0、77.2、73.9、67.1、66.9、63.5、54.0、47.2、27.3。
HRMS(ESI) C32H32N2O5NaS([M+Na]+)の要求値:579.1930、実測値:579.1909。

0129

分子量

0130

THF(2mL)及びMeOH(2mL)中のチアゾール(151mg、0.27mmol)の溶液に、HCO2NH4(81mg、0.3g/mmol)及びPd/C(10%、81mg、0.3g/mmol)を添加した。混合物を室温で8時間攪拌した。セライトを通して濾過した後、粗生成物をクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH、9:1)によって精製し、酸(90、71%)を得た。

0131

0132

1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=8.10(s,1H)、7.76(br.s,2H)、7.62(br.s,2H)、7.50〜7.27(m,9H)、5.95(br.s,1H)、5.40(m,2H)、5.21(br.s,1H)、4.55〜4.37(m,2H)、4.25(br.s,1H)、3.90(br.s,1H)、3.69(dd,J=8.5,4.8Hz,1H)、1.12(s,9H)。
13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ=172.1、161.1、158.8、146.5、143.8、141.3、135.7、128.6、128.4(2x)、127.9、127.7、127.0、125.0、120.0、77.2、73.9、67.1、66.9、63.5、54.0、47.2、27.3。
HRMS(ESI) C32H32N2O5NaS([M+Na]+)の要求値:489.1460、実測値:489.1465。

0133

3.アルギリン及びそれぞれの誘導体の合成
本発明による新たな経路においては、二重結合を合成の初期に確立させる。アミノ酸D−アラニン及びD/L−セリンの結合の後、デヒドロアラニン単位を組み込む。CuCl及びEDCでの処理によってジペプチド20が高収率で得られ、これをエチルサルコシンとの結合の後、トリペプチド14に変換することができる。

0134

アルギリンA(2)
アルギリンF(3)
誘導体

0135

断片12は、Leyによる文献から既知の手順に従って合成される。本発明の4−メトキシトリプトファンへの効率的かつ経済的な新たな合成方法は、数グラム規模の合成を可能とする。L−トリプトファン及びグリシン又はアラニンとのペプチドの結合によって、トリペプチド15〜17が得られた(accessed)。

0136

3.1 断片(12〜17)の合成
3.1.1 断片14の合成

0137

0℃から室温へ

0138

N−Boc−D−Ala−Ser−OMe(19)

0139

0140

1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(1.30g、9.6mmol)、EDC(1.66g、8.7mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(1.21mL、7.1mmol)を、D/L−Ser−OMe・HCl(1.00g、6.4mmol)及びBoc−D−Ala−OH(1.46g、7.7mmol)のジクロロメタン懸濁液(5mL)に0℃、アルゴン下で続けて添加した。反応混合物を室温に温め、4時間攪拌した。溶液を1NのKHSO4水溶液(10mL)とジクロロメタン(10mL)とに分配した。水層をジクロロメタン(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NH4Cl水溶液で洗い、Na2SO4で乾燥させた。減圧下で溶媒を除去し、続いてカラムクロマトグラフィー(3%から5%へのメタノール勾配を有するジクロロメタン)によって精製することで、19が無色の粘性固体として得られた(1.05g、3.6mmol、56%)。

0141

Rf=0.28(酢酸エチル)
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=7.25〜7.17(m,1H)、5.43〜5.23(m,1H)、4.69〜4.55(m,1H)、4.25〜4.13(m,1H)、3.98〜3.89(m,2H)、3.76(s,3H)、1.44〜1.40(m,9H)、1.36(d,J=6.8Hz,3H)。
HRMS(ESI) C12H22N2O6([M+Na]+)に対する計算値:313.1376、f実測値:313.1376。

0142

N−Boc−D−Ala−DHA−OMe(20)

0143

0144

CuCl(31mg、0.31mmol)及びEDC(1.19g、6.18mmol)を、N−Boc−D−Ala−Ser−OMe 19(897mg、3.09mmol)のジクロロメタン溶液(40mL)に室温、アルゴン下で添加した。反応混合物を16時間攪拌し、セライト(登録商標)を通して濾過し、塩水で洗った。有機層をNa2SO4で乾燥させた。減圧下で溶媒を除去し、続いてカラムクロマトグラフィー(3%のメタノールを含むジクロロメタン)によって精製することで、20が黄色の固体として得られた(808mg、2.97mmol、96%)。

0145

Rf=0.57(4%のメタノールを含むジクロロメタン)。

0146

0147

1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=8.45(br.s,1H)、6.57(s,1H)、5.88(m,1H)、5.11〜5.01(m,1H)、4.31〜4.18(m,1H)、3.82(s,3H)、1.43(s,9H)、1.38(d,J=6.8Hz,3H)。
13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ=171.68、164.36、155.58、130.96、109.32、80.56、53.04、51.04、28.37、18.05。
HRMS(ESI) C12H20N2O5Na([M+Na]+)に対する計算値:295.1270、実測値:295.1273。

0148

N−Boc−D−Ala−DHA−Sar−OEt(14)

0149

0150

0.5NのLiOH水溶液(1.04mL、0.52mmol)を、テトラヒドロフラン/メタノール/水(4mL:1mL:2mL)中のN−Boc−D−Ala−DHA−Sar−OEt(20)(129mg、0.47mmol)の溶液に0℃で滴下した。反応混合物を室温に温め、2時間攪拌した。溶液を0.1NのKHSO4(10mL)とジクロロメタン(10mL)とに分配した。水層をジクロロメタン(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させて、溶媒を減圧下で除去した。

0151

残渣のジクロロメタン溶液(5mL)に0℃、アルゴン下で、HCl−Sar−OEt(109mg、0.71mmol)、PyBroP(331mg、0.71mmol)を続けて添加し、ジイソプロピルエチルアミン(24.3μL、1.42mmol)を滴下した。反応混合物を室温に温め、19時間攪拌した。溶液を飽和NH4Cl水溶液(10mL)とジクロロメタン(10mL)とに分配した。水層をジクロロメタン(2×10mL)で抽出し、合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させた。溶媒を除去し、続いてカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)によって精製することで、14が無色の粘性固体として得られた(124mg、0.35mmol、74%)。

0152

Rf=0.38(酢酸エチル)。

0153

0154

1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=8.34(br.s,1H)、6.10〜5.58(m,1H)、5.23〜4.86(m,2H)、4.29〜4.09(m,5H)、3.28〜2.92(m,3H)、1.43(s,9H)、1.36(d,J=6.8Hz,3H)、1.27(t,J=7.2Hz,3H)。
13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ=171.7、168.9、168.0、155.7、134.6、105.0、80.5、61.5、50.6、49.5、39.0、28.4、18.2、14.3ppm。
HRMS(ESI) C16H27N3O6Na([M+Na]+)に対する計算値:380.1789、実測値:380.1789。

0155

3.1.2チアゾール13の合成

0156

0157

チオアミド22
DCC(59mg、0.29mmol)を、N−Boc−(O−tBu)−D−セリン(100mg、0.23mmol)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(31mg、0.23mmol)のジクロロメタン懸濁液(3mL)に0℃で添加した。溶液を室温に温め、1時間攪拌した。溶液を0℃まで冷却し、アンモニア(0.06mL)のジクロロメタン溶液(0.3mL)を添加した。反応混合物を0℃で1時間攪拌した後、濾過した。母液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/アセトン、4:1)によって精製して、アミドを白色の固体として得た(41mg、70%)。

0158

0159

1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=6.59(br s,1H)、6.07(br s,1H)、5.43(br s,1H)、4.19〜4.04(m,1H)、3.77〜3.67(m,1H)、3.34(t,J=7.7Hz,1H)、1.40(s,9H)、1.15(s,9H)。
13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ=173.4、155.4、79.8、73.9、61.7、54.0、28.2、27.3。
HRMS(ESI) C14H27N3O4Na([M+Na+CH3CN]+)に対する計算値:324.1899、実測値:324.1895。

0160

ベロー試薬(Belleau's reagent)(5.3g、10.1mmol)を、アミド(4.4g、16.8mmol)のテトラヒドロフラン溶液(250mL)に0℃で添加した。溶液を室温に温め、90分間攪拌し、氷水(250mL)と飽和NaHCO3水溶液(250mL)とに分配した。これをメチルtert−ブチルエーテル(3×250mL)で抽出し、有機層を合わせて塩水(250mL)で洗い、乾燥させて(MgSO4)、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/酢酸エチル、5:1)によって精製し、チオアミド22を無色の油として得た(3.8g、82%)。

0161

0162

1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=7.93(br s,1H)、7.53(br s,1H)、5.65(br s,1H)、4.40(dt,J=6.8,3.9Hz,1H)、3.82(dd,J=8.8,3.9Hz,1H)、3.44(br s,1H)、1.44(s,9H)、1.17(s,9H)。
13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ=207.0、155.1、80.3、74.1、63.9、59.6、28.3、27.4。
HRMS(ESI) C12H24N2O3S([M]+)に対する計算値:276.1508、実測値:276.1506。

0163

チアゾール13
ブロモピルビン酸エチル(4.5mL、37.9mmol)を、KHCO3(10.3g、102.9mmol)及びチオアミド22(3.6g、12.8mmol)の懸濁液(1,2−ジメトキシエタン(30mL)中、−15℃で5分間攪拌した)に添加した。1分後、混合物を−15℃で、2,6−ルチジン(12.7mL、109.1mmol)及びトリフルオロ酢酸無水物(2.7g、12.7mmol)の1,2−ジメトキシエタン溶液(20mL)で処理した。反応混合物を同じ温度で3時間攪拌し、水(90mL)に注ぎ入れ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、乾燥させて(MgSO4)、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/酢酸エチル、8:1)によって精製し、チアゾール13を黄色の固体として得た(3.7g、77%)。

0164

0165

1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=8.06(s,1H)、5.67(br s,1H)、5.10(br s,1H)、4.41〜4.26(m,2H)、3.88〜3.85(m,1H)、3.69〜3.61(m,1H)、1.44(s,9H)、1.37(t,J=7.0Hz,3H)、1.07(s,9H)。
13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ=161.4、155.2、146.8、127.4、80.2、73.8、63.5、61.3、55.1、53.6、28.3、27.3、14.3。
HRMS(ESI) C17H28N2O5S([M]+)の要求値:372.1719、実測値:372.1720。

0166

3.2 改良したアルギリンA(2)の合成

0167

2段階
3段階
アルギリンA(2)

0168

Nα−Boc−D−AlaThz−Trp−(4−OMe)Trp−Gly−OMe(23)

0169

0170

0.5NのLiOH水溶液(1.5mL、0.74mmol)を、テトラヒドロフラン/メタノール/水(7.4mL:1.8mL:3.7mL)中のチアゾール12(183mg、0.61mmol)の溶液に0℃で添加した。反応混合物を室温に温め、1.5時間攪拌した。溶液を0.1NのHCl水溶液(20mL)とジクロロメタン(40mL)とに分配した。水層をジクロロメタン(2×10mL)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥させて(Na2SO4)、濃縮した。得られたカルボン酸を直接次の工程に使用した。

0171

パラジウム炭(30mg、10重量%)を、Nα−Cbz−Trp−(4−OMe)Trp−Gly−OMe 15(300mg、0.48mmol)のメタノール溶液(30mL)に添加した。反応混合物を水素で3回パージして、室温で4時間攪拌した。懸濁液をセライト(登録商標)のプラグを通して濾過し、メタノール(2×20mL)で洗い、トルエン(2×20mL)との同時蒸発によって濃縮した。このアミンを直接次の工程に使用した。

0172

EDC(113mg、0.59mmol)を、カルボン酸、アミン及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(97mg、0.72mmol)のジクロロメタン懸濁液(20mL)に0℃で続けて添加した。反応混合物を室温に温め、18時間攪拌した。溶液を水(10mL)とジクロロメタン(10mL)とに分配した。水層をジクロロメタン(2×10mL)で抽出した。有機層を合わせ、乾燥させて(Na2SO4)、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(6%のメタノールを含むジクロロメタン)によって精製し、ペンタペプチド23を無色の固体として得た(280mg、0.38mmol、78%)。

0173

0174

1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=8.81(br,1H)、7.92(s,1H)、7.79(br,1H)、7.66〜7.59(m,1H)、7.55(d,J=7.9Hz,1H)、7.28(d,J=7.9Hz,1H)、7.15(t,J=7.5Hz,1H)、7.09〜7.03(m,2H)、6.98〜6.90(m,3H)、6.62〜6.52(m,2H)、6.40(d,J=7.5Hz,1H)、5.15(d,J=7.2Hz,1H)、4.93〜4.85(m,2H)、4.05(dd,J=17.9,6.0Hz,1H)、3.88〜3.79(m,1H)、3.71(s,3H)、3.68(s,3H)、3.46(dd,J=14.7,4.4Hz,1H)、3.17〜3.07(m,3H)、1.51〜1.43(m,12H)。
13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ=175.0、172.1、171.7、170.3、161.6、155.2、154.0、148.9、138.2、136.2、127.4、123.7、123.2、122.7、122.6、122.2、119.7、118.7、117.5、111.5、110.2、109.7、105.4、99.8、81.0、55.5、55.4、54.9、52.3、49.3、41.2、28.5、28.1、26.7、21.9。
HRMS(ESI) C37H43N7O8NaS([M+Na]+)に対する計算値:768.2792、実測値:768.2798。

0175

N−Boc−D−AlaThz−Trp−(4−OMe)Trp−Gly−D−Ala−DHA−Sar−OEt(24)

0176

0177

0.5NのLiOH水溶液(0.22mL、0.10mmol)を、テトラヒドロフラン/メタノール/水(2.9mL:0.7mL:1.4mL)中のエステル23(69mg、0.09mmol)の溶液に0℃で添加した。反応混合物を室温に温め、1時間攪拌した。溶液を0.1NのHCl水溶液(2.2mL)とジクロロメタン(4.3mL)とに分配した。水層をジクロロメタン(2×3mL)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥させて(Na2SO4)、濃縮した。得られたカルボン酸を直接次の工程に使用した。

0178

トリフルオロ酢酸(1.4mL)を、カルバミン酸塩14(57mg、0.16mmol)のジクロロメタン(3mL)溶液に0℃で滴下した。反応混合物を室温に温め、30分間攪拌した。溶液をトルエン(3×3mL)との同時蒸発によって濃縮し、得られたアンモニウム塩を直接次の工程に使用した。

0179

ジイソプロピルエチルアミン(30μL、0.15mmol)及びEDC(32mg、0.17mmol)を、カルボン酸、アミン及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(29mg、0.21mmol)のジクロロメタン懸濁液(10mL)に0℃で続けて添加した。反応混合物を室温に温め、18時間攪拌した。溶液を0.1NのHCl水溶液(6mL)とジクロロメタン(12mL)とに分配した。水層をジクロロメタン(2×5mL)で抽出した。有機層を合わせて飽和塩アンモニウム水溶液(10mL)で洗い、乾燥させて(Na2SO4)、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(5%のメタノールを含むジクロロメタン)によって精製し、オクタペプチド24を粘性固体として得た(105mg、0.11mmol、81%)。

0180

0181

HRMS(ESI) C47H58N10O11NaS([M+Na]+)に対する計算値:993.3905、実測値:993.3907。

0182

アルギリンA(2)

0183

0184

0.5NのLiOH水溶液(0.27mL、0.11mmol)を、テトラヒドロフラン/メタノール/水(3.7mL:0.7mL:2mL)中のエステル24(100mg、0.10mmol)の溶液に0℃で添加した。反応混合物を室温に温め、2時間攪拌した。溶液を0.1NのHCl水溶液(7mL)とジクロロメタン(14mL)とに分配した。水層をジクロロメタン(2×10mL)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥させて(Na2SO4)、濃縮した。得られたカルボン酸を直接次の工程に使用した。

0185

トリフルオロ酢酸(7.3mL)を、カルボン酸のジクロロメタン溶液(5mL)に0℃で滴下した。反応混合物を室温に温め、1時間攪拌した。溶液をトルエン(3×10mL)との同時蒸発によって濃縮し、得られたアンモニウム塩を直接次の工程に使用した。

0186

ジイソプロピルエチルアミン(70μL、0.21mmol)及びTBTU(66mg、0.40mmol)を、直鎖ペプチド及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(28mg、0.21mmol)のジクロロメタン溶液(170mL)に室温で続けて添加した。反応混合物を18時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(4%のメタノールを含むジクロロメタン)によって精製し、アルギリンA(2)を粘性固体として得た(47mg、0.06mmol、57%)。

0187

0188

1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=10.69(s,1H)、9.49(s,1H)、8.84(d,J=8.5Hz,1H)、8.78(d,1.2Hz,1H)、8.57(d,J=7.2Hz,1H)、8.38(d,J=1.8Hz,1H)、8.06(s,1H)、7.36〜7.32(m,2H)、7.05(d,J=8.1Hz,1H)、6.96(d,J=2.4Hz,1H)、6.92〜6.89(m,1H)、6.89〜6.85(m,2H)、6.83(d,J=2.2Hz,1H)、6.33(t,J=7.4Hz,1H)、5.51〜5.44(m,1H)、5.37(d,J=7.9Hz,1H)、5.09〜5.04(m,1H)、5.01(d,J=1.4Hz,1H)、4.95(d,J=16.9Hz,1H)、4.72(d,J=1.0Hz,1H)、4.54〜4.49(m,1H)、4.34(s,3H)、4.26〜4.20(m,2H)、3.57〜3.46(m,3H)、3.40(d,J=16.9Hz,1H)、3.32(dd,J=14.9,4.0Hz,1H)、3.11(s,3H)、2.84(dd,J=15.2,3.1Hz,1H)、1.73(d,J=7.2Hz,3H)、1.42(d,J=7.0Hz,3H)、1.05(dd,J=17.4,5.1Hz,1H)。
13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ=172.9、171.0、170.8、170.0、169.8、168.3、166.8、159.8、152.3、150.4、138.3、136.7、134.7、126.5、125.5、123.7、123.6、122.9、121.2、119.2、117.3、115.9、111.3、108.3、106.6、105.7、101.2、99.7、57.7、56.1,52.1,51.0、48.3、45.2、40.4、37.4、26.9、26.6、20.3、13.9。
HRMS(ESI) C40H45N10O8S([M]+)に対する計算値:825.3143、実測値:825.3141。

0189

3.3 改良したアルギリンF(3)の合成

0190

2段階
3段階
アルギリンF(3)

0191

Nα−Boc−D−SerThz−Trp−(4−OMe)Trp−Gly−OMe(25)

0192

0193

0.5NのLiOH水溶液(0.3mL、0.15mmol)を、テトラヒドロフラン/メタノール/水(1.6mL:0.4mL:0.8mL)中のチアゾール13(46mg、0.13mmol)の溶液に0℃で添加した。反応混合物を室温に温め、3時間攪拌した。溶液を0.1NのHCl水溶液(5mL)とジクロロメタン(10mL)とに分配した。水層をジクロロメタン(2×5mL)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥させて(Na2SO4)、濃縮した。得られたカルボン酸を直接次の工程に使用した。

0194

パラジウム炭(6mg、10重量%)を、Nα−Cbz−Trp−(4−OMe)Trp−Gly−OMe 15(60mg、0.10mmol)のメタノール溶液(3mL)に添加した。反応混合物を水素で3回パージし、室温で2時間攪拌した。懸濁液をセライト(登録商標)のプラグを通して濾過し、メタノール(2×5mL)で洗い、トルエン(2×5mL)との同時蒸発によって濃縮した。このアミンを直接次の工程に使用した。

0195

EDC(23mg、0.12mmol)を、カルボン酸、アミン及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(19mg、0.14mmol)のジクロロメタン懸濁液(3mL)に0℃で続けて添加した。反応混合物を室温に温め、16時間攪拌した。溶液を水(5mL)とジクロロメタン(5mL)とに分配した。水層をジクロロメタン(2×5mL)で抽出した。有機層を合わせ、飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)で洗い、乾燥させて(Na2SO4)、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(4.5%のメタノールを含むジクロロメタン)によって精製し、ペンタペプチド25を無色の固体として得た(40mg、0.05mmol、78%)。

0196

1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=9.03(br,1H)、8.09(br,1H)、7.93(s,1H)、7.54(m,1H)、7.52(m,1H)、7.27(m,1H)、7.13(m,1H)、7.10(m,2H)、6.95(m,2H)、6.59(m,2H)、6.36(m,1H)、5.65(d,J=7.0Hz,1H)、4.84(m,1H)、4.66(m,2H)、4.08(dd,J=18.0,6.0Hz,1H)、3.85(dd,J=18.0,5.0Hz,1H)、3.68(s,3H)、3.64(s,3H)、3.44(m,1H)、3.00〜3.20(m,3H)、1.77(s,3H)、1.53(s,2H)、1.47(s,9H)、1.46(m,3H)、1.11(s,9H)。
13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ=173.3、172.1、171.7、171.5、170.3、161.6、157.9、154.4、148.4、137.5、136.5、127.6、124.1、122.9、122.7、122.5、122.1、119.5、118.6、117.4、111.4、110.0、109.6、105.4、99.5、81.0、74.2、63.4、55.4、54.8、53.8、52.3、41.2、34.9、32.9、28.5、28.3、27.4。
HRMS(ESI) C41H51N7O9NaS([M+Na]+)に対する計算値:840.3368、実測値:840.3367。

0197

N−Boc−D−SerThz−Trp−(4−OMe)Trp−Gly−D−Ala−DHA−Sar−OEt(26)

0198

0199

0.5NのLiOH水溶液(0.5mL、0.23mmol)を、テトラヒドロフラン/メタノール/水(19.5mL:4.5mL:9.5mL)中のエステル25(120mg、0.15mmol)の溶液に0℃で添加した。反応混合物を室温に温め、3時間攪拌した。溶液を0.1NのHCl水溶液(40mL)とジクロロメタン(100mL)とに分配した。水層をジクロロメタン(2×3mL)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥させて(Na2SO4)、濃縮した。得られたカルボン酸を直接次の工程に使用した。

0200

トリフルオロ酢酸(1.7mL)を、カルバミン酸塩14(68mg、0.19mmol)のジクロロメタン溶液(2.4mL)に0℃で滴下した。反応混合物を室温に温め、3時間攪拌した。溶液をトルエン(3×5mL)との同時蒸発によって濃縮し、得られたアンモニウム塩を直接次の工程に使用した。

0201

ジイソプロピルエチルアミン(27μL、0.16mmol)及びEDC(35mg、0.18mmol)を、カルボン酸、アミン及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(32mg、0.23mmol)のジクロロメタン懸濁液(12mL)に0℃で続けて添加した。反応混合物を室温に温め、16時間攪拌した。溶液を0.1NのHCl水溶液(10mL)とジクロロメタン(20mL)とに分配した。水層をジクロロメタン(2×10mL)で抽出した。有機層を合わせて飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)で洗い、乾燥させて(Na2SO4)、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(5%のメタノールを含むジクロロメタン)によって精製し、オクタペプチド26を粘性固体として得た(119mg、0.11mmol、76%)。

0202

HRMS(ESI) C51H66N10O12NaS([M+Na]+)に対する計算値:1065.4480、実測値:1065.4470。

0203

大環状化合物(Macrocyclus)(27)

0204

0205

0.5NのLiOH水溶液(2.5mL、0.13mmol)を、テトラヒドロフラン/メタノール/水(4mL:1mL:2mL)中のエステル26(98mg、94μmol)の溶液に0℃で添加した。反応混合物を室温に温め、3時間攪拌した。溶液を0.1NのHCl水溶液(5mL)とジクロロメタン(10mL)とに分配した。水層をジクロロメタン(2×10mL)で抽出し、有機層を合わせ、乾燥させて(Na2SO4)、濃縮した。得られたカルボン酸を直接次の工程に使用した。

0206

トリフルオロ酢酸(6.4mL)を、カルボン酸のジクロロメタン溶液(4.2mL)に0℃で滴下した。反応混合物を室温に温め、3時間攪拌した。溶液をトルエン(3×5mL)との同時蒸発によって濃縮し、得られたアンモニウム塩を直接次の工程に使用した。

0207

ジイソプロピルエチルアミン(62μL、0.37mmol)及びTBTU(60mg、0.19mmol)を、直鎖ペプチド及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(25mg、0.19mmol)のジクロロメタン溶液(145mL)に室温で続けて添加した。反応混合物を3日間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(0.5%から4%へのメタノールを含むジクロロメタン)によって精製し、大環状化合物27を粘性固体として得た(36mg、40μmol、43%)。

0208

HRMS(ESI) C44H52N10O9S([M]+)に対する計算値:897.3718、実測値:897.3719。

0209

アルギリンF(3)

0210

0211

トリフルオロ酢酸(0.5mL)を、環状ペプチド27(5mg、5.6μmol、1当量)のCH2Cl2溶液(1mL)に0℃で滴下した。反応混合物を室温に温め、3日間攪拌した。溶液をトルエン(3×5mL)との同時蒸発によって濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(0.5%から10%へのMeOHを含むCH2Cl2)によって精製し、アルギリンF(3)を粘性固体として得た(2.7mg、3μmol、収率58%)。

0212

1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=1.07(dd,J=17.5Hz及び5.17Hz,1H)、1.40(d,J=7Hz,3H)、2.85(dd,J=15.3Hz及び3.18Hz,1H)、3.16(s,3H)、3.31(dd,J=14.9Hz及び3.8Hz,1H)、3.43(d,J=16.5,1H)、3.54〜3.47(m,3H)、4.09〜4.03(m,1H)、4.21〜4.18(m,1H)、4.33〜4.24(m,3H)、4.34(s,3H)、4.49〜4.44(m,1H)、4.79(d,J=1.19Hz,1H)、4.99(d,J=16.5Hz,1H)、5.08〜5.04(m,1H)、5.09(d,J=1.6Hz,1H)、5.38(d,J=7.95Hz,1H)、5.55〜5.50(m,1H)、6.33(t,J=7.05Hz,1H)、6.81(d,J=2.38Hz,1H)、6.91〜6.84(m,1H)、6.92(d,J=4.37Hz,1H)、7.05(d,J=8.15Hz,2H)、7.35〜7.28(m,2H)、8.10(s,1H)、8.33(d,J=1.99Hz,1H)、8.36(d,J=8.74Hz,1H)、8.54(d,J=7.35Hz,1H)、8.77(d,J=1.59Hz,1H)、9.72(s,1H)、10.67(s,1H)ppm。
13C−NMR(100MHz、CDCl3):δ=13.8、14.2、22.8、26.9、27.0、37.8、40.6、48.7、51.4、51.5、52.1,56.2、57.7、64.0、101.4、101.4、106.0、106.7、108.4、111.4、116.2、117.4、119.4、121.4、123.6、123.7、123.8、125.3、126.6、129.7、133.4、134.7、136.3、138.4、150.6、152.4、159.7、167.2、167.9、168.5、170.1ppm。
HRMS(ESI) C40H44N10O9S([M]+)に対する計算値:841.3092、実測値:841.3087。

0213

4. 新たなアルギリン誘導体−機能アッセイ
細胞及び組織培養
初代ヒト線維芽細胞HKI);HCT116(結腸癌)、MCF7(乳癌)、CaCo(結腸癌)、A549(肺癌)、HeLa(頸癌)及び不死化MEFは、5%FCS及び2mg/mlのペニシリンストレプトマイシンを添加したDMEM中で培養した。SW480細胞(結腸癌)は、5%FCS及び2mg/mlのペニシリン/ストレプトマイシンを添加したマッコイ培地中で培養した。

0214

抗体、ウエスタンブロット、免疫蛍光免疫組織化学
マウス腫瘍組織の免疫組織化学的染色、ウエスタンブロット及び免疫蛍光の実験は、以前に記載されているように(Timmerbeul, I. et al. Testing the importance of p27 degradation bythe SCFskp2 pathway in murine models of lung and colon cancer. Proc Natl AcadSci U S A 103, 14009-14 (2006). Kossatz, U. et al. C-terminal phosphorylationcontrols the stability and function of p27kip1.Embo J 25, 5159-70 (2006).)行なった。以下の抗体を使用した:p27(カタログ番号K25020−150;TransductionLabs)、p21(N20;Santa Cruz)、p53(FL−393;Santa Cruz)、NfκB(C−20;SantaCruz)、Bax(P−19;Santa Cruz)、Alexa fluor 488(#A11001;Invitrogen)、20Sプロテアソームサブユニットβ2(Z)(PW9300;Biomol、ヒト細胞用)、20Sプロテアソームサブユニットβ2(Z)(PW8145;BIOTREND、マウス細胞用);20Sプロテアソームサブユニットβ1(Y)(PW8140;BIO TREND)、20Sプロテアソームサブユニットβ5(PW8895;BIOTREND);PECAM抗体クローンMEC 13.3(#550274;BD Pharmingen)。

0215

MTTアッセイ、アポトーシス、フローサイトメトリー
MTTアッセイは、以前に記載されているように(非特許文献3)行なった。組織切片のTUNEL染色は、脱パラフィンし(deparafinised)、製造業者により推奨されるように処理した(In Situ Cell Death Detection Kit、Fluorescein;ROCHE、カタログ番号11 684 795 910)10μmの切片上で実施した。培養細胞のフローサイトメトリー分析は、BectonDickinsonの蛍光フローサイトメーターを用いて、以前に記載されているように(Malek,N.P. et al. A mouse knock-in model exposes sequential proteolytic pathways that regulate p27Kip1in G1 and S phase. Nature 413, 323-7 (2001))行なった。細胞周期における細胞の分布及びsub−G1画分の分析は、Cell Questソフトウェアを用いて行なった。ヒストン結合DNA断片ELISAを使用して、製造業者の取扱説明書に従って(Roche;#11 774425001)アポトーシスを起こした細胞の数を求めた。

0216

プロテアソーム精製、プロテアソームアッセイ
精製20Sプロテアソームによるプロテアソームアッセイは、以前に記載されているように(Lightcap, E. S. et al. Proteasome inhibition measurements: clinicalapplication. Clin Chem 46, 673-83 (2000))、赤血球由来20Sプロテアソーム(Biomol International、#LPPW8720)並びに蛍光定量基質Succ−LLVY−AMC、BZ−VGR−AMC及びZ−Lle−AMC(BiomolInternational、LP PW9905)をプローブとして用いて、製造業者の取扱説明書に従って実施した。細胞及び腫瘍切片からのプロテアソーム抽出は、以前に記載されているように(Crawford,L.J. et al. Comparative selectivity and specificity of the proteasomeinhibitors BzLLLCOCHO, PS-341, and MG-132. Cancer Res 66, 6379-86 (2006))行なった。簡潔に言うと、細胞(MEF又はMCF−7)又は組織試料ホモジネート(腫瘍切片)を、1mLのATP/DTT溶解緩衝液(10mmol/LのTris−HCl(pH7.8)、5mmol/LのATP、0.5mmol/LのDTT、5mmol/LのMgCl2)に再懸濁し、上で10分間インキュベートし、続いて15秒間超音波処理した。溶解物を400×g、4℃で10分間遠心分離し、得られたプロテアソームを含有する上清を、20%グリセロールを添加して−80℃で少なくとも1ヶ月間保存した(stable)。試料タンパク質濃度を、クマシータンパク質アッセイ(Pierce,Rockford,IL)を用いて測定した。

0217

全血からのプロテアソーム抽出については、凍結全血細胞ペレット解凍し、2〜3ペレット容量の冷溶解緩衝液(5mMEDTA、pH8.0)中に溶解した。溶解物を4℃で遠沈し、上清を新しい試験管に移した。クマシータンパク質アッセイ(Pierce,Rockford,IL)を用いてタンパク質濃度を求めるために、5μlを取った。

0218

細胞又は組織から精製したプロテアソームを用いたプロテアソームアッセイを、20μgのプロテアソーム抽出物、50mmol/LのEDTA及び60μmol/Lの蛍光発生基質(キモトリプシン様(CT−L)、トリプシン様(T−L)又はカスパーゼ様(C−L))を含有するATP/DTT溶解緩衝液(反応容量100μL)中、37℃で実行した。アッセイ緩衝液に、キモトリプシン様活性及びカスパーゼ様活性の評価のために最終濃度0.05%のSDSを添加した。蛍光発生ペプチド基質の切断速度は、Victor 1420マルチベルカウンター(Wallac)を用いて、励起波長395nm及び放射波長460nmで60分間にわたって、放出されたアミノメチルクマリン(amonomethylcoumarin)の蛍光をモニタリングすることにより求めた。

0219

HMVEC培養、in vitro毛細血管管構造形成アッセイ及び免疫蛍光
初代微小血管内皮細胞(HMVEC)をヒト包皮から単離した。細胞を基礎培地(EBM−2)、FBSヒドロコルチゾン、hFGF−B、VEGF、R3−IGF、アスコルビン酸、hEGF、ゲンタマイシン及びアムホテリシンを含むEGM−2 MV(Cambrex)において、37℃及び10%CO2で維持した。in vitro血管形成に対するアルギリンA又はボルテゾミブの影響を、マトリゲル毛細血管様管構造形成アッセイにより求めた。種々の化合物のin vitro血管形成への影響を調べるために、マトリゲル(BDBiosciences、#354248)でプレコートし、アルギリンA又はボルテゾミブに曝露した96ウェル培養プレートにHMVECを播種した。無作為に選択した3つの領域からの管構造の閉鎖ネットワークを、顕微鏡(Leica,Cambridge,UnitedKingdom)下でスコアリングした。Axio Vision 3.1(Zeiss)カメラを用いて写真を撮り、管長及び閉鎖血管様構造の形成を求めることによりスコアリングした。

0220

異種移植研究
1×107個のSW480細胞又はHCT116細胞(100μlのDMEM培地及び100μlのマトリゲル中)を、NMRInu/nuマウスの脇腹に皮下注射した。腫瘍を適当なサイズ(200mm3)に達するまで、およそ18日間増殖させた。腫瘍のサイズをデジタルノギスで測定し、以下の式:(長さ×幅2)×π/6を用いて算出した。実験は全て検討後に、Lower Saxony、Germanyの動物権利保護機関に従って行なった。

0221

EM
腫瘍の小試験片を、0.1Mカコジル酸ナトリウム(pH7.3)中2.5%グルタルアルデヒド(Polysciences,Warrington,PA,USA)中で固定し、同じ緩衝液中2%四酸化オスミウム(Polysciences)で後固定した(post-fixed)。段階的(graded)アルコール中で脱水した後、Epon(Serva,Heidelberg,Germany)に包埋した。酢酸ウラニル及びクエン酸鉛で染色した薄片を、Philips EM 301電子顕微鏡において検査した。電子顕微鏡写真を選択し、デジタル化し、Adobe Photoshop 6.0を用いて加工した。

0222

種々のアルギリン誘導体の効果
2つの癌細胞株、H15(頸癌)及びSW480(結腸癌)に対するアルギリン誘導体B及びFの効果を、以下の表に要約する。有効性を試験するために、p27−GFPクローンを使用した。

0223

*GFP蛍光は、クローンH15GFP−p27(HeLa細胞株;癌)を種々のアルギリン誘導体(500ng/ml)と24時間インキュベートした後に、FACSで求めた。
**可視効果を示す段階希釈最小濃度
***SW480(結腸癌細胞株;MTT試験後分析)の増殖の最大半減阻害。アルギリンB及びアルギリンFがどちらも効果的であることが分かる。

0224

以下の誘導体を作製した:

0225

アルギリンB/F(30)

0226

この誘導体はアルギリンB及びアルギリンFの構造の「ハイブリッド」であり(その合成の例については上記を参照されたい)、したがって、アルギリン群と共通する薬学的特徴(免疫寛容誘導、自己免疫疾患、細菌感染及び増殖性疾患(癌等)といった状態に対する薬効を含む)を有することが予想される。

0227

さらなる予備実験によって、アルギリンの薬物動態特性が、下記に示す立体配置を示すアルギリン誘導体を選択することによって変更され得ることがさらに示される。分子の全体構造の安定化によっても、治療を受ける患者に対する分子のバイオアベイラビリティが改善することが予想される。

0228

アルギリンAla β



アルギリンAla α

0229

プロテアソーム精製、プロテアソームアッセイ
精製20Sプロテアソームによるプロテアソームアッセイは、以前に記載されているように(Lightcap et al., 2000)、赤血球由来20Sプロテアソーム(Biomol International、#LPPW8720)並びに蛍光定量基質Succ−LLVY−AMC、BZ−VGR−AMC及びZ−Lle−AMC(BiomolInternational、LP PW9905)を用いて実施した。細胞及び腫瘍切片からのプロテアソーム抽出は、以前に記載されているように(Crawfordet al., 2006)行なった。全血からのプロテアソーム抽出については、凍結全血細胞ペレットを解凍し、2〜3ペレット容量の冷溶解緩衝液(5mMEDTA、pH8.0)中に溶解した。溶解物を4℃で遠沈し、上清を新しい試験管に移した。クマシータンパク質アッセイ(Pierce、Rockford、IL)を用いてタンパク質濃度を求めるために、5μlを取った。細胞又は組織から精製したプロテアソームを用いたプロテアソームアッセイを、20μgのプロテアソーム抽出物、50mmol/LのEDTA及び60μmol/Lの蛍光発生基質(キモトリプシン様(CT−L)、トリプシン様(T−L)又はカスパーゼ様(C−L))を含有するATP/DTT溶解緩衝液(反応容量100μL)中、37℃で実行した。アッセイ緩衝液に、キモトリプシン様活性及びカスパーゼ様活性の評価のために最終濃度0.05%のSDSを添加した。蛍光発生ペプチド基質の切断速度は、Victor 1420マルチラベルカウンター(Wallac)を用いて、励起波長395nm及び放射波長460nmで60分間にわたって、放出されたアミノメチルクマリンの蛍光をモニタリングすることにより求めた。

0230

アポトーシスアッセイ
ヒストン結合DNA断片化を製造業者の取扱説明書に従って(Roche;#11 774425001)行った。

0231

指定の化合物によって以下の結果が得られた:

0232

20Sプロテアソーム試験(手動):

実施例

0233

好ましい誘導体であるアルギリンAla α、特にアルギリンAla βがアルギリンFよりも高い活性を有することが分かる。したがって、修飾位置及び構造の両方がこれらの化合物、概してアルギリンの活性に対して決定的な役割を果たす。

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