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技術 セルフアライニングの動的なクリアランスシールおよび該シールを利用した流体移動装置

出願人 ベックマンコールター,インコーポレイテッド
発明者 トンプソン,クレイグ
出願日 2009年4月30日 (10年4ヶ月経過) 出願番号 2011-507663
公開日 2011年7月14日 (8年2ヶ月経過) 公開番号 2011-520073
状態 未査定
技術分野 密封装置 往復動ポンプの細部
主要キーワード 固定ベアリング 製造規格 平常位置 流体移動装置 クリアランスギャップ エラストマーリング 熱増加 インペラーポンプ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年7月14日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題・解決手段

セルフアライニングの動的なクリアランスシールアセンブリ(20)が開示され、これは、固定ケーシング(23)、可動部材(24)、固定ケーシングと可動部材との間に円周方向に配置されたハウジング部材(26)、ハウジング部材と可動部材との間に円周方向に配置されたシール部材(25)、2つのエラストマーシール(21、22)を含む。第1のエラストマーシールは、シール部材と固定ケーシングとの間のギャップへの流体の流れを防止する。第2のエラストマーシールは、圧縮された場合ハウジング部材がシール部材に対して付勢するのを防止する。シール部材、可動部材は、流体がギャップを満たすことを許すが、流体がギャップを通して開口部の第1の側と第2の側との動作圧力差下で第1の側から第2の側へ流れるのを防止するようなサイズを有する連続的かつ一様のギャップを画定する。セルフアライニングのシールアセンブリを利用したポンプも開示される。

概要

背景

(発明の背景
流体ポンプスラリーポンプドライミキサー、および数多くの他の装置などの多種多様流体移動機器では、スライドするプランジャーロッドピストン、あるいは別の類似の部材が、固定ベアリングの中で相互に動く。典型的には、可動部材周り流体漏れシール構造を利用することにより防止される。シール構造の材質は、可動部材がシール構造の軸方向の開口部を前後にスライドできるよう、幾らかの弾力性およびある程度の剛性をも有すること、および可動部材の周りの流体の漏れを防止するのに、あるいはその漏れを少なくとも最小化するのに十分にタイトであることをも要する。

従来のシール構造の一類型は、機械的な面シールである。典型的には、機械的な面シールは、ドライブシャフトと共に回転する1つのシールリングと、周囲のハウジングに装着された1つの固定シールリングとから成る。2つのシールリングは付勢力によって相互に押し付けられ、このようにして、流体がそれらの間を通過するのを防止する。例えば、特許文献1、特許文献2および特許文献3は付勢力を提供するためにバネを有したシールを記載する。通常、各リングシャフトまたはハウジングからシールするために、それぞれ対応した追加的なエラストマー部品が要求される。典型的には、乾燥摩擦による損傷を防止するためにシール表面間に薄い潤滑膜が要求される。それにもかかわらず、時間の経過とともに、摩耗振動はシールリングの合わせ面に引っかき傷を付けさせ、プロセス流体の漏れを引き起こす。プロセス流体が研磨性であるか凝固剤を含む環境は、特に、従来型のシールに損傷を与え、その頻繁な交換を要する。

同様に、特許文献4は、プランジャーを周回する複数の金属リングを含み、リングとプランジャーとの間に予め決定されたクリアランスを有して配置された、往復運動するプランジャーパッキンを開示する。リングはプランジャーの動作中にそのクリアランスを殆ど閉じるように圧力下で収縮するよう設計される。流体の圧力が各リングに掛かった場合、リングは閉塞するか、またはプランジャー上で収縮し、ひいてはリングとプランジャーとの間の初期クリアランスを低減する。流体がパッキンを通過するのを効果的に低減するのに必要とされる圧力は、金属リングとプランジャーとの間に高い摩擦を引き起こし、リングとプランジャーの両方に損傷を与える。

パックされたスタッフィングボックスは、可動部材用の従来型シールの別の例である。この型のシールは、例えば、特許文献5および特許文献6で開示されている。一般的に、パッキンは、流体がパッキンを通過するのを制限するために十分に圧縮されるが、パッキンと可動部材との間に過度な摩擦を生じるほどには圧縮されない。圧力は一般的に、パッキンを通過する漏れが最小化される点まで、ただしパッキンとシャフトとの間の摩擦がパッキンの過熱を生じる手前の点まで、スタッフィングボックス上のグランド手動締め付けることによって、パッキン上に維持される。このような構成は、漏れがゼロというよりも寧ろ周囲環境への漏れが制御されるという主義において運転する。しかしながら、これは頻繁な調整を要し、過剰な締め付けは、パッキンへ過度な摩擦および熱増加、過度な摩耗を、そして可動部材への損傷の可能性すら引き起こす。パッキンへの圧力が適正に調整される場合でも、流体がパッキンを通過するのを最小化するのに必要な圧力は、パッキンとシャフトとの間に比較的高い摩擦を生じる。その結果、パッキンは急速に摩耗し尽くし、頻繁な交換を要する。

パックされたシールの1つの可能な代案は、特許文献7に記載されており、シリンダー状ハウジング構造内に装着され、ハウジング構造と可動ピストンとの間に円周方向に配置されたシール部材を含むクリアランスシールアセンブリを開示している。図1を参照すると、シール部材4は固定ケーシング3およびハウジング部材5と流体タイトな関係を有する。この流体タイトな関係は、シール部材と固定ケーシングとの間のトップを通る流体の漏れを防止するためにシール部材のトップ上に装着されるエラストマーのOリング1を有することによって達成される。Oリングが圧縮された場合、シール部材はハウジング部材の表面に固定され、これにより流体の流れを防止する。シール部材とピストン2との間のかなりタイトなクリアランスに起因し、シール部材の軸の位置とピストンは互いに緊密にアラインしていなければならない。しかしながら、ピストンはまた、ピストン用のガイドとして機能するハウジングのボアとアラインしていなければならない。これらの2つの軸のアライメントがずれた場合、ピストンの動き束縛は、ピストンの動きを駆動する駆動ベルトに損傷を与えることになる。ピストンのシール部材への束縛を削減するためにかなり低い許容誤差が要求されるから、これらのシールアセンブリ大多数品質管理に失敗し易く、これにより大規模商業規模で製造することを非現実的にする。

以上のように、先行技術のシール構造は、可動部材とそのハウジングとの間の信頼性があって長持ちするシールを提供しない。従来型のシールは通常運転中に多くの摩耗を受けて頻繁に交換されなければならず、機器の予防的な保守をより面倒にし、その保守コストを増大させる。クリアランスシール時折かなり高度な製造規格を要求し、量産をコスト高で非現実的にする。

概要

セルフアライニングの動的なクリアランスシールアセンブリ(20)が開示され、これは、固定ケーシング(23)、可動部材(24)、固定ケーシングと可動部材との間に円周方向に配置されたハウジング部材(26)、ハウジング部材と可動部材との間に円周方向に配置されたシール部材(25)、2つのエラストマーシール(21、22)を含む。第1のエラストマーシールは、シール部材と固定ケーシングとの間のギャップへの流体の流れを防止する。第2のエラストマーシールは、圧縮された場合ハウジング部材がシール部材に対して付勢するのを防止する。シール部材、可動部材は、流体がギャップを満たすことを許すが、流体がギャップを通して開口部の第1の側と第2の側との動作圧力差下で第1の側から第2の側へ流れるのを防止するようなサイズを有する連続的かつ一様のギャップを画定する。セルフアライニングのシールアセンブリを利用したポンプも開示される。

目的

米国特許第3,282,235号明細書
米国特許第4,754,981号明細書
米国特許第5,772,217号明細書
米国特許第3,348,849号明細書
米国特許第3,659,862号明細書
米国特許第5,333,883号明細書
米国特許第6,843,418号明細書






従って、先行技術のシールの望ましくない特徴を回避する改善された動的なシールを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

セルフアライニングクリアランスシールアセンブリであって、該アセンブリは、(a)第1の側、第2の側、および該第1の側と該第2の側とを接続する開口部を画定する固定ケーシングと、(b)外壁を有する可動部材であって、該可動部材は該開口部を通して可動なように配置される、可動部材と、(c)内壁を有するハウジング部材であって、該ハウジング部材は該ハウジング部材に凹部を形成する隆起部を有し、該ハウジング部材は該固定ケーシングと該可動部材との間に円周方向に配置される、ハウジング部材と、(d)内壁、外壁、上面および底面を有するシール部材であって、該シール部材は該ハウジング部材と該可動部材との間に円周方向に配置される、シール部材と、(e)該固定ケーシングと該シール部材の上面との間に配置される第1のエラストマーシールと、(f)該ハウジング部材と該シール部材の底面との間で該凹部内に配置される第2のエラストマーシールとを備え、該ハウジング部材の内壁および該シール部材の外壁は第1のギャップを画定し、該第1のエラストマーシールは流体が該第1のギャップへ流れ込むのを防止し、該第2のエラストマーシールは、圧縮される場合、該ハウジング部材の隆起部が該シール部材の底面に対して付勢するのを防止する、アセンブリ。

請求項2

請求項1に記載のセルフアライニングのクリアランスシールアセンブリであって、前記シール部材は前記第1のエラストマーシールと前記第2のエラストマーシールとの間に浮遊し、前記可動部材とセルフアラインする、アセンブリ。

請求項3

請求項1に記載のセルフアライニングのクリアランスシールアセンブリであって、前記シール部材の内壁および前記可動部材の外壁は、アセンブルされる場合、連続的かつ一様の第2のギャップを画定し、該第2のギャップは、前記流体が該第2のギャップを満たすことを許すが、該流体が該第2のギャップを通して、前記開口部の前記第1の側と前記第2の側との間の動作圧力差下で該第1の側から該第2の側へ流れるのを防止するサイズを有し、該第2のギャップのサイズは、該動作圧力差下で実質的に変化せず維持する、アセンブリ。

請求項4

請求項1に記載のセルフアライニングのクリアランスシールアセンブリであって、前記第2のギャップは約0.75ミクロンから約2.0ミクロンのサイズに及ぶ、アセンブリ。

請求項5

請求項1に記載のセルフアライニングのクリアランスシールアセンブリであって、前記動作圧力差は約350kPa未満である、アセンブリ。

請求項6

請求項1に記載のセルフアライニングのクリアランスシールアセンブリであって、前記第2のエラストマーシールは、圧縮されない本体部分の直径と圧縮された本体部分の直径とを有し、該圧縮された直径の該圧縮されない直径に対する比は約0.65から約0.85に及ぶ、アセンブリ。

請求項7

請求項1に記載のセルフアライニングのクリアランスシールアセンブリであって、前記ハウジング部材の隆起部は高さを有し、前記第2のエラストマーシールは圧縮されない本体部分の直径を有し、該高さの該圧縮されない直径に対する比は約0.50から約0.70に及ぶ、アセンブリ。

請求項8

ポンプ内に含まれる、請求項1に記載のセルフアライニングのクリアランスシールアセンブリ。

請求項9

ポンプであって、該ポンプは、(a)流体を含むための圧力チャンバーを画定する内壁を有する固定ケーシングと、(b)外壁を有するピストンであって、該ピストンは該チャンバー内で可動なように配置される、ピストンと、(c)隆起部を有するハウジング部材であって、該隆起部は該ハウジング部材に凹部を形成し、該ハウジング部材は該固定ケーシングと該ピストンとの間に円周方向に配置される、ハウジング部材と、(d)内壁、外壁、上面および底面を有するシール部材であって、該シール部材は該ハウジング部材と該ピストンとの間に円周方向に配置される、シール部材と、(e)該固定ケーシングと該シール部材の上面との間に配置される第1のエラストマーシールと、(f)該ハウジング部材と該シール部材の底面との間で該凹部内に配置される第2のエラストマーシールとを備え、該シール部材は該第1のエラストマーシールと該第2のエラストマーシールとの間に浮遊し、該ピストンとセルフアラインする、ポンプ。

請求項10

前記シール部材はセラミック材料で作製される、請求項9に記載のポンプ。

請求項11

前記流体は水または緩衝水溶液を含む、請求項9に記載のポンプ。

請求項12

前記第1のエラストマーシールおよび前記第2のエラストマーシールはそれぞれ環状のエラストマーシール(Oリング)である、請求項9に記載のポンプ。

請求項13

ポンプであって、該ポンプは、ハウジングであって、該ハウジングは可動部材を受容するサイズにされた内壁と該ハウジングの該内壁に配置された溝とを含み、該溝は上位面と下位面とを有する、ハウジングと、上面と底面を含むシール部材であって、該シール部材は該溝内に配置される、シール部材と、該溝の該上位面と該シール部材の該上面との間に配置される第1のエラストマーシールであって、該第1のエラストマーシールは該溝の該上位面と該シール部材の該上面との間に上位のギャップを形成するように構成される、第1のエラストマーシールと、該溝の該下位面と該シール部材の該底面との間に配置される第2のエラストマーシールであって、該第2のエラストマーシールは該溝の該下位面と該シール部材の該底面との間に下位のギャップを形成するように構成される、第2のエラストマーシールとを備え、該シール部材は該第1のエラストマーシールと該第2のエラストマーシールとの間に浮遊し、該可動部材とセルフアラインする、ポンプ。

請求項14

請求項13に記載のポンプであって、前記溝は前記ハウジング内に円周方向に配置される後壁をさらに有し、前記シール部材は外壁をさらに含み、該溝の該後壁および該シール部材の該外壁は外側のギャップを画定し、前記第1のエラストマーシールは流体が該外側のギャップへ流れ込むのを防止する、ポンプ。

請求項15

請求項13に記載のポンプであって、前記可動部材はピストンであり、該ピストンは外壁を含み、該ピストンは前記ハウジングの内壁内に可動なように配置され、前記シール部材は内壁をさらに含み、該シール部材の該内壁および該ピストンの該外壁は、アセンブルされる場合、内側のギャップを画定し、該内側のギャップは、流体が該内側のギャップを満たすことを許すが、該流体が該内側のギャップを通して、動作圧力差下で該ハウジングの一端から他端へ流れるのを防止するサイズを有する、ポンプ。

請求項16

請求項15に記載のポンプであって、前記内側のギャップは約0.75ミクロンから約2.0ミクロンのサイズに及ぶ、ポンプ。

請求項17

請求項15に記載のポンプであって、前記動作圧力差は約350kPa未満である、ポンプ。

請求項18

請求項13に記載のポンプであって、前記ハウジングは固定ケーシングおよびハウジング部材を含み、該ハウジング部材は該固定ケーシングの内側に円周方向に配置され、前記第1のエラストマーシールは前記シール部材の上面と該固定ケーシングとの間に装着され、前記第2のエラストマーシールは前記シール部材の底面と該ハウジング部材との間に装着される、ポンプ。

請求項19

請求項18に記載のポンプであって、前記ハウジング部材は該ハウジング部材に凹部を形成する隆起部を有し、前記第2のエラストマーシールの圧縮されない本体部分の直径に対する、該ハウジング部材の該隆起部の高さの比は約0.50から約0.70に及ぶ、ポンプ。

請求項20

請求項13に記載のポンプであって、前記第2のエラストマーシールの圧縮されない本体部分の直径に対する、該第2のエラストマーシールの圧縮される本体部分の直径の比は約0.65から約0.85に及ぶ、ポンプ。

技術分野

0001

(関連出願の相互参照
本出願は、2008年4月30日出願の米国出願第61/049,400号の利益を主張し、当該出願全体は本明細書において参照により援用される。

0002

(発明の分野)
本発明は一般的に、往復運動する部材とそのハウジングとの間の流体タイトな動的なシールに関する。より詳細には、本発明は、セルフアライニングの動的なクリアランスシール、およびそのようなシールを利用するピストンポンプのような流体移動機器に向けられる。

背景技術

0003

(発明の背景
流体ポンプスラリーポンプドライミキサー、および数多くの他の装置などの多種多様な流体移動機器では、スライドするプランジャーロッドピストン、あるいは別の類似の部材が、固定ベアリングの中で相互に動く。典型的には、可動部材周りの流体の漏れシール構造を利用することにより防止される。シール構造の材質は、可動部材がシール構造の軸方向の開口部を前後にスライドできるよう、幾らかの弾力性およびある程度の剛性をも有すること、および可動部材の周りの流体の漏れを防止するのに、あるいはその漏れを少なくとも最小化するのに十分にタイトであることをも要する。

0004

従来のシール構造の一類型は、機械的な面シールである。典型的には、機械的な面シールは、ドライブシャフトと共に回転する1つのシールリングと、周囲のハウジングに装着された1つの固定シールリングとから成る。2つのシールリングは付勢力によって相互に押し付けられ、このようにして、流体がそれらの間を通過するのを防止する。例えば、特許文献1、特許文献2および特許文献3は付勢力を提供するためにバネを有したシールを記載する。通常、各リングシャフトまたはハウジングからシールするために、それぞれ対応した追加的なエラストマー部品が要求される。典型的には、乾燥摩擦による損傷を防止するためにシール表面間に薄い潤滑膜が要求される。それにもかかわらず、時間の経過とともに、摩耗振動はシールリングの合わせ面に引っかき傷を付けさせ、プロセス流体の漏れを引き起こす。プロセス流体が研磨性であるか凝固剤を含む環境は、特に、従来型のシールに損傷を与え、その頻繁な交換を要する。

0005

同様に、特許文献4は、プランジャーを周回する複数の金属リングを含み、リングとプランジャーとの間に予め決定されたクリアランスを有して配置された、往復運動するプランジャーパッキンを開示する。リングはプランジャーの動作中にそのクリアランスを殆ど閉じるように圧力下で収縮するよう設計される。流体の圧力が各リングに掛かった場合、リングは閉塞するか、またはプランジャー上で収縮し、ひいてはリングとプランジャーとの間の初期クリアランスを低減する。流体がパッキンを通過するのを効果的に低減するのに必要とされる圧力は、金属リングとプランジャーとの間に高い摩擦を引き起こし、リングとプランジャーの両方に損傷を与える。

0006

パックされたスタッフィングボックスは、可動部材用の従来型シールの別の例である。この型のシールは、例えば、特許文献5および特許文献6で開示されている。一般的に、パッキンは、流体がパッキンを通過するのを制限するために十分に圧縮されるが、パッキンと可動部材との間に過度な摩擦を生じるほどには圧縮されない。圧力は一般的に、パッキンを通過する漏れが最小化される点まで、ただしパッキンとシャフトとの間の摩擦がパッキンの過熱を生じる手前の点まで、スタッフィングボックス上のグランド手動締め付けることによって、パッキン上に維持される。このような構成は、漏れがゼロというよりも寧ろ周囲環境への漏れが制御されるという主義において運転する。しかしながら、これは頻繁な調整を要し、過剰な締め付けは、パッキンへ過度な摩擦および熱増加、過度な摩耗を、そして可動部材への損傷の可能性すら引き起こす。パッキンへの圧力が適正に調整される場合でも、流体がパッキンを通過するのを最小化するのに必要な圧力は、パッキンとシャフトとの間に比較的高い摩擦を生じる。その結果、パッキンは急速に摩耗し尽くし、頻繁な交換を要する。

0007

パックされたシールの1つの可能な代案は、特許文献7に記載されており、シリンダー状ハウジング構造内に装着され、ハウジング構造と可動ピストンとの間に円周方向に配置されたシール部材を含むクリアランスシールアセンブリを開示している。図1を参照すると、シール部材4は固定ケーシング3およびハウジング部材5と流体タイトな関係を有する。この流体タイトな関係は、シール部材と固定ケーシングとの間のトップを通る流体の漏れを防止するためにシール部材のトップ上に装着されるエラストマーのOリング1を有することによって達成される。Oリングが圧縮された場合、シール部材はハウジング部材の表面に固定され、これにより流体の流れを防止する。シール部材とピストン2との間のかなりタイトなクリアランスに起因し、シール部材の軸の位置とピストンは互いに緊密にアラインしていなければならない。しかしながら、ピストンはまた、ピストン用のガイドとして機能するハウジングのボアとアラインしていなければならない。これらの2つの軸のアライメントがずれた場合、ピストンの動き束縛は、ピストンの動きを駆動する駆動ベルトに損傷を与えることになる。ピストンのシール部材への束縛を削減するためにかなり低い許容誤差が要求されるから、これらのシールアセンブリ大多数品質管理に失敗し易く、これにより大規模商業規模で製造することを非現実的にする。

0008

以上のように、先行技術のシール構造は、可動部材とそのハウジングとの間の信頼性があって長持ちするシールを提供しない。従来型のシールは通常運転中に多くの摩耗を受けて頻繁に交換されなければならず、機器の予防的な保守をより面倒にし、その保守コストを増大させる。クリアランスシールは時折かなり高度な製造規格を要求し、量産をコスト高で非現実的にする。

先行技術

0009

米国特許第3,282,235号明細書
米国特許第4,754,981号明細書
米国特許第5,772,217号明細書
米国特許第3,348,849号明細書
米国特許第3,659,862号明細書
米国特許第5,333,883号明細書
米国特許第6,843,418号明細書

課題を解決するための手段

0010

従って、先行技術のシールの望ましくない特徴を回避する改善された動的なシールを提供することが本発明の目的である。特に、低い摩耗を有し、比較的低いコストで生産され得、優れた実用性能を提供する動的なシールを提供することが本発明の目的である。このような比較的低い保守コストおよび高い信頼性を有するシールを利用する好都合流体移動装置を提供することが本発明のさらなる目的である。

0011

これらおよび他の目的は、本発明のセルフアライニングの動的なクリアランスシールアセンブリで達成される。アセンブリは、第1の側、第2の側および第1の側と第2の側とを接続する開口部を画定する固定ケーシングと;外壁を有し、開口部を通して可動なように配置される可動部材と;内壁を有するハウジング部材であって、ハウジング部材は、ハウジング部材に凹部を形成する隆起部を有し、固定ケーシングと可動部材との間にハウジング部材が円周方向に配置される、ハウジング部材と;内壁、外壁、上面、および底面を有するシール部材であって、ハウジング部材と可動部材との間にシール部材が円周方向に配置される、シール部材と;固定ケーシングとシール部材の上面との間に配置される第1のエラストマーシールと;ハウジング部材とシール部材の底面との間で凹部内に配置される第2のエラストマーシールとを含む。第1のエラストマーシールは、シール部材とハウジング部材との間のギャップへの流体の流れを防止する。第2のエラストマーシールは、圧縮される場合、ハウジング部材の隆起部がシール部材の底面に対して付勢するのを防止する。シール部材および可動部材は、流体がギャップを満たすことを許すが、流体がギャップを通して開口部の第1の側と第2の側との動作圧力差下で第1の側から第2の側へ流れるのを防止するようなサイズを有する、連続的かつ一様のギャップを画定する。このギャップのサイズは動作圧力差下で実質的に変化せず維持する。

0012

別の側面では、本発明は、本発明のクリアランスシールアセンブリを利用するポンプを提供する。ポンプは、流体を含むための圧力チャンバーを画定する内壁を有する固定ケーシングと;外壁を有するピストンであって、圧力チャンバー内でピストンが可動なように配置される、ピストンと;内壁を有するハウジング部材であって、ハウジング部材は、ハウジング部材に凹部を形成する隆起部を有し、固定ケーシングとピストンとの間にハウジング部材が円周方向に配置される、ハウジング部材と;内壁、外壁、上面、および底面を有するシール部材であって、ハウジング部材とピストンとの間にシール部材が円周方向に配置される、シール部材と;固定ケーシングとシール部材の上面との間に配置される第1のエラストマーシールと;ハウジング部材とシール部材の底面との間で凹部内に配置される第2のエラストマーシールとを含む。第1のエラストマーシールは、シール部材とハウジング部材との間のギャップへの流体の流れを防止する。第2のエラストマーシールは、圧縮される場合、ハウジング部材の隆起部がシール部材の底面に対して付勢するのを防止する。シール部材およびピストンは、流体がギャップを満たすことを許すが、流体が動作圧力差下で圧力チャンバーからチャンバーの外側へ流れるのを防止するようなサイズを有する、連続的かつ一様のギャップを画定する。このギャップのサイズは動作圧力差下で実質的に変化せず維持する。

0013

シール部材と可動部材との間の直接的な接触を排除することによって、本クリアランスシールアセンブリは、上述された従来型のシールに関連する多くの問題を軽減する。特に、本アプローチの利点は、部分の最小限の摩耗、簡素化されるアセンブリと保守、著しく改善される信頼性、および減少される保守コストを含む。本発明のクリアランスシールは、流体の引き込み、移動、および吐き出しを要するあらゆる装置またはシステム内で利用され得る。本発明は特に、分析機器内で利用される高精度のポンプにおける使用に有利であり得る。例えば、本発明に従って製造されたクリアランスシールを有するピストンポンプは、米国特許第6,825,041号で開示され、本発明の譲受人と同一人に譲渡され、関連する部分は本明細書において参照により援用される、Nexgen Access System(Beckman Instruments,Calif.)におけるサンプルの吸い込みおよび吐き出し用に有益に利用され得る。

0014

本発明はまた、シール部材の底面上への追加的なエラストマーシールの革新的な使用を通して、米国特許第6,843,481号で開示された先行のクリアランスシール設計の問題を克服する。この追加的なエラストマーシールの目的は、流体をシールするのではなく、両方のシールが協調してシール部材のためのサスペンションとして作用できるように、第1のエラストマーシールに対するカウンターバランスとして作用することである。これは、第1のエラストマーリングがシール部材と固定ケーシングとの間に流体が流れるのを防止するという機能を達成することを可能にする十分な圧力を第1のエラストマーリングに対して維持しながら、ハウジングの軸とシール部材の軸との間のアライメント不良に適応するのに十分に、シール部材が浮遊することを可能にする。シール部材が浮遊することができる距離は、シール部材が平常位置から離れて動くほど、より拘束力がシール部材へ及ぼされるので制限される。あまりに大きい動きはムラのある吐き出しの結果となるので、これは重要である。このセルフアライニングのクリアランスシール設計のテストは、米国特許第6,843,481号で開示されたオリジナルのクリアランスシール設計よりも機能性および信頼性における多大な改善を示した。例えば、困難な容積の吐き出しにおける初回合格品の量は、セルフアライニングのクリアランスシール設計の使用によって28%から88%へ改善した。

図面の簡単な説明

0015

本発明の上述および他の特徴およびそれらの会得方法は、添付の図面と共に以下の記載へ参照することによってより明確になり、最も理解される。
図1Aは、米国特許第6,843,481号で開示されたクリアランスシールの断面図である。図1Bは、可動部材およびハウジング部材の断面図を伴った、シール部材の側面図である。図1Cは、可動部材の断面図を伴った、シール部材の上面図である。
図2Aは、本発明の一実施形態に従ったクリアランスシールの断面図である。図2Bは、可動部材およびハウジング部材の断面図を伴った、シール部材の拡大された側面図である。図2Cは、可動部材の断面図を伴った、シール部材の上面図である。
図3は、本発明の一実施形態に従った、シール部材とハウジング部材との間の凹部の拡大された断面図である。

実施例

0016

(発明の詳細な説明)
別なふうに定義される場合を除いては、本明細書において使用されるすべての技術的および科学的用語は、本発明が属する分野における通常の技術を有する者により一般に理解されるのと同一の意味を有する。本明細書において参照されるすべての特許、特許出願(公開、または未公開)および他の刊行物は、その全体が参照により援用される。本節中で規定される定義が、本明細書において参照により援用される特許、出願、公開された出願および他の刊行物に規定された定義と矛盾するか、あるいは整合しない場合、本節中で規定される定義が、本明細書において参照により援用される定義に優先する。

0017

刊行物または文書引用は、そのような刊行物または文書のいずれも関連する先行技術であるとの自認を意図しておらず、また、これらの刊行物または文書の内容または日付へのいかなる自認をも構成しない。

0018

本明細書において使用される場合、「a」または「an」は「少なくとも1つ」または「1つ以上」を意味する。

0019

本明細書において使用される場合、「セルフアライニング」の用語は、所望の連結を成すのに要求される人為的操作によるいかなるアライメントも無しに、2つ以上の部品が相互に結合され得るアセンブリの特徴を指す。

0020

本明細書において使用される場合、「流れ」の用語は、高圧の領域と低圧の領域との間の圧力差(例えば、ポンプの内側の動作中の流体の圧力とポンプの外側の大気圧との間の差)によって引き起こされる、流体の方向性のある移動を指す。本明細書において使用される「漏れ」の用語は、可動部材の往復運動によって、および静電力毛管引力および/またはファンデルワールス力に起因した、固体構造要素の壁への流体の付着によって引き起こされる流体の移動を指す。

0021

本明細書において使用される場合、「粘度」の用語は、せん断応力または伸長応力のいずれかにより変形されることに対する流体の抵抗測度を指す。粘度は流れに対する流体の内部抵抗を記載し、時には流体摩擦の測度であると考えられる。従って、水およびエタノールは比較的低い粘度を有するとみなされるが、グリセリンおよびメープルシロップは比較的高い粘度を有するとみなされる。流体の粘度は通常、圧力に依存せず(かなりの高圧を除く)、温度が上昇するにつれて低下する傾向にある。例えば、水の粘度は、水温が0℃から100℃に上昇すると、1.79センチポアズ(cP)から0.28cPへ降下する。温度T(K)の関数として、水の粘度は以下のように決定され得る。すなわち、μ(Pa・s)=A×10B/(T−C)、ここで、A=2.414×10−5Pa・s、B=247.8K、およびC=140K[1cP=10−3Pa・s]。室温(20℃)では、水の粘度は1.003cPである。

0022

本明細書において使用される場合、2つの構造要素間の「流体タイトな関係」の用語は、流体がこれらの要素間を通過できないことを意味する。いかなるシール方法も、信頼性のあるシールを提供する限り、流体タイトな関係を達成するために使用され得ると解される。

0023

本明細書において使用される場合、「流体が流れるのを防止する」の用語は、シールを流れて通過する流体の容積が、シールを含むポンプによる吐き出し精度に顕著な悪影響を有しない程度に十分に少ないことを意味する。あるいは、本明細書において使用される場合、「流体が流れるのを防止する」の用語は、シールを流れて通過する流体の量が肉眼で検出できるには少な過ぎることを意味する。

0024

本明細書において使用される場合、2つの構造要素間の「連続的なギャップ」の用語は、これらの要素間に直接的な接触点が無いことを意味する。2つの構造要素間の「一様のギャップ」の用語は、これらの要素間の距離がその間に形成される液圧シールを損なうほどには顕著に変化しないことを意味する。従って、本明細書において使用される「連続的かつ一様のギャップ」の用語は、直接的な接触点が無く、要素間の距離がその間に形成される液圧シールを損なうほどには顕著に変化しないような、2つの構造要素間の空間的関係を指す。

0025

本明細書において使用される場合、「実質的に変化せず」の用語は、問題の属性における、約50%未満、好ましくは約40%未満、より好ましくは約30%未満、より好ましくは約20%未満、および最も好ましくは約10%未満の変化を指す。従って、「第2のギャップのサイズは動作圧力下で実質的に変化せず」との文言は、一般的に、動作中の第2のギャップのサイズは動作前の第2のギャップのサイズから約50%より大きく逸脱しないことを意味する。

0026

本明細書において使用される場合、「実質的に円形」の用語は、真円に加えて、真円に近いが、製造プロセスなどの精度におけるばらつきに起因して真円から変形された形を含む。より定量的な用語では、「実質的に円形」の用語は、短軸の長さAの、長軸の長さBに対する比が約1.0以下かつ約0.8以上(すなわち0.8≦A/B≦1.0)であることを意味する。

0027

先行して開示された、単一のエラストマーOリングを利用したクリアランスシールアセンブリ(米国特許第6,843,481号を参照)が図1に示されている。図1Aを参照すると、クリアランスシールアセンブリ10を有するピストンポンプは、ポンプされる流体を含むための圧力チャンバー9を画定する内壁8を有する固定ケーシング3を含む。ピストン2は、圧力チャンバー9内で可動なように配置され、シリンダー状ハウジング部材5は、ピストンを支持するために固定ケーシング3とピストン2との間に円周方向に配置される。シール部材4は、ハウジング部材5とピストン2との間に円周方向に配置され、固定ケーシング3と流体タイトな関係を有する。図1Aおよび図1Bを参照すると、シール部材4と固定ケーシング3との間の流体タイトな関係は、典型的には、ケーシングとシール部材との間に取り外し可能なように装着される、Oリング1のような環状のエラストマーシールを利用することによって達成される。Oリング1が圧縮される場合、それは固定ケーシング3とシール点11Aを、およびシール部材4とシール点11Bを形成し、ひいては流体がケーシングとシール部材との間に流れるのを防止する。図1Aおよび図1Cを参照すると、シール部材4の内壁7およびピストン2の外壁6は、連続的かつ一様のギャップ12を画定する。ギャップ12は、流体がギャップを満たすことを許すが、流体がギャップを通して動作流体圧力下で圧力チャンバーからチャンバーの外側へ流れるのを防止するようなサイズを有する。

0028

しかしながら、先に説明したように、シール部材4とピストン2との間のかなりタイトなクリアランスに起因し、ハウジングの縦軸とシール部材の縦軸との間のアライメント不良は、ピストン2のシール部材4への係合を頻繁に引き起こし、ピストンの動作を及ぼす駆動ベルトへの損傷の原因となる。ピストン2のシール部材4への頻繁な係合を削減するためにかなり低い許容誤差が要求されるから、かなりの割合のシールアセンブリは品質管理に失敗し、これにより大規模な商業規模でこの種のシールを製造することを非現実的にする。

0029

本発明は、シール部材の底面に取り外し可能な追加的なエラストマーシールを利用した、浮遊する、セルフアライニングのクリアランスシールを提供することによって効果的にこれらの問題を克服する。この第2のエラストマーシールの目的は、流体をシールするのではなく、両方のシールが協調してシール部材のためのサスペンションとして作用できるように、第1のエラストマーシールに対するカウンターバランスとして作用することである。これは、反対側のエラストマーシールがシール部材と固定ケーシングとの間に流体が流れるのを防止するという機能を達成することを可能にする十分な圧力を反対側のエラストマーシールに対して維持しながら、ハウジングの軸とシール部材の軸との間のいかなるアライメント不良にも適応するのに十分に、シール部材が浮遊することを可能にする。

0030

本発明のクリアランスシールアセンブリは、開口部を有する固定部材と、開口部を通して往復運動する可動部材とを有する固定部材を有するあらゆる装置に関連して使用され得ると理解されるべきである。このような装置の例は、幅広適用領域において使用される、吐き出しポンプ、スラリーポンプ、およびインペラーポンプを含むが、これに限定されない。可動部材は、例えば、スライドするプランジャー、ロッド、またはピストンであり得る。本発明の特定の構成は、異なった、あるいは改変された形態をとり得るが、ピストンポンプは本発明をより詳細に例示するのに使用される。

0031

図2Aを参照すると、クリアランスシールアセンブリ20を有するピストンポンプは、ポンプされる流体を含むための圧力チャンバー30を画定する内壁32を有する固定ケーシング23を含む。ピストン24は、圧力チャンバー30内で可動なように配置され、シリンダー状ハウジング部材26は、ピストンを支持するために固定ケーシング23とピストン24との間に円周方向に配置される。前述のように、シール部材25は、ハウジング部材26とピストン24との間に円周方向に配置される。前述のように、シール部材25は固定ケーシング23と流体タイトな関係を有し、そのような関係は、シール部材25とケーシング23との間に取り外し可能なように装着される、Oリング21のような第1の環状のエラストマーシールを有することによって達成される。第1のシール21が圧縮される場合、それはケーシング23とシール点35Aを、およびシール部材25とシール点35Bを形成し、ひいては流体がケーシングとシール部材との間に流れるのを防止する。流体が固定ケーシング23とシール部材25との間に流れるのを防止する限り、第1のシール21の正確な位置は重要でない。図2Aおよび図2Cを参照すると、シール部材25の内壁34およびピストン24の外壁31は、連続的かつ一様のギャップ33を画定する。ギャップ33は、流体がギャップを満たすことを許すが、流体がギャップを通して動作流体圧力下で圧力チャンバーからチャンバーの外側へ流れるのを防止するようなサイズを有する。図2Aおよび図2Bを参照すると、本発明のハウジング部材26は、ハウジング部材とシール部材25との間に凹部36を形成する隆起部27を有する。Oリング22のような第2の環状のエラストマーシールは、隆起部27がシール部材25に接触するようになって付勢するのを防止するために、ハウジング部材26とシール部材25との間で凹部36内に取り外し可能なように装着される。シール部材25とハウジング部材26との間で凹部36内に装着される第2のOリング22を有することによって、シール部材は追加的な自由度が与えられ、ひいてはそれ自身と可動ピストン24との間により効果的なアライメントを促し、これら2つの構造要素間の束縛を防止する。

0032

図3を参照すると、米国特許第6,843,481号で開示されたクリアランスシールから本発明を区別する主要な要素は、シール部材25とハウジング部材26との間に装着されるOリング22のような第2のエラストマーシールと、ハウジング部材26内に凹部36を形成する隆起部27とであり、当該凹部は隆起部27がシール部材25に対して付勢するのを防止するために第2のOリング22を収容することを可能にする。第2のOリング22は、例えば、合成ゴム熱可塑性材などの、あらゆる適当な弾性材料で作製され得る。隆起部27の高さは、第2のOリング22の本体部分の直径に関係して注意深く調整されなければならず、そのような調整により、第2のOリング22が圧縮される場合、シール部材25が隆起部27に接触することにならず、第2のOリング22のトップ上に浮遊し続ける。隆起部27の高さhと第2のOリング22の本体部分の圧縮されない直径dとの間の所望の比は、通常、第2のOリング22が作製される原材料の硬さに依存する
ことは、当業者によって理解されよう。しかるに、1つの実施形態において、第2のOリング22は圧縮された本体部分の直径d’を有し、圧縮されない直径dに対する圧縮された直径d’の比は約0.60と約0.90の間、より好ましくは約0.65と約0.85の間、および最も好ましくは約0.68と約0.78の間の範囲にある。従って、隆起部27は、好ましくは第2のOリング22の本体部分の圧縮されない直径の約0.40と0.75の間、より好ましくは第2のOリング22の本体部分の圧縮されない直径の約0.50と0.70の間、および最も好ましくは第2のOリング22の本体部分の圧縮されない直径の約0.55と0.65の間の範囲の高さを有する。しかしながら、他の、隆起部の高さと第2のOリング22の本体部分の圧縮されない直径との間の比(h/d)および第2のOリング22の本体部分の圧縮された直径と圧縮されない直径との間の比(d’/d)もまた、本発明に従って使用され得ると理解されるべきである。

0033

開示されたクリアランスシールアセンブリの顕著な利点の1つは、ハウジング部材26、シール部材25、第1のエラストマーシール21および第2のエラストマーシール22の組み合わせが、クリーニングおよび/または保守が必要なときに固定ケーシング23から容易に取り外され得る自蔵型のモジュールを構成するということである。

0034

米国特許第6,843,481号で開示されたように、流体シールは、可動部材と固定部材との間に、それらの間に直接的な接触が無く形成され得る。ギャップ33のサイズは、流体がシールとピストンとの間のギャップを満たすことを許すが(それゆえ乾燥摩擦を回避する)、流体がギャップを通して流れるのを防止するように選択され得る。クリアランスギャップが十分に小さい場合、ピストンおよびシールへの流体の付着力は、動作圧力に起因して流体によって及ぼされる力よりも大きく、それゆえ流体がギャップを通して流れるのを防止する。

0035

ギャップ33の適正サイズの範囲は、粘度、表面張力、付着力、温度および動作圧力差などの、ポンプされる流体の物理的性質に依存する。低粘度の流体は、典型的には、高粘度の流体よりも小さいギャップ33を要求する。一般的に、流体の粘度が高いほど、より広範囲のギャップ33が使用され得る。1つの実施形態において、ギャップ33は、約0.5ミクロンと約3.0ミクロンの間、より好ましくは約0.75ミクロンと約2.0ミクロンの間、および最も好ましくは約1.0ミクロンと約1.5ミクロンの間の範囲のサイズを有する。ギャップのサイズは用途のタイプに大きく依存することもまた認識されるべきである。当業者は、本開示に照らして不適当実験をすることなく、特定の用途において使用される流体および動作圧力に適応するためのギャップのサイズを選択し得る。

0036

1つの実施形態において、流体は、例えば、リン酸緩衝食塩水溶液リン酸緩衝液ホウ酸緩衝液クエン酸緩衝液トリス緩衝液、MOPS緩衝液PIPES緩衝液またはHEPES緩衝液などの、水または緩衝水溶液を含む。緩衝水溶液の粘度は、好ましくは約0.3cP(3×10−4Pa・s)と約20cP(2×10−2Pa・s)の間、より好ましくは約0.5cP(5×10−4Pa・s)と約5cP(5×10−3Pa・s)の間、および最も好ましくは約0.9cP(9×10−4Pa・s)と約1.5cP(1.5×10−3Pa・s)の間の範囲にある。しかしながら、他の適切な流体もまた本発明に従って使用され得ると理解されなければならない。

0037

ポンプされる流体の温度は、好ましくは約10℃と約90℃の間、より好ましくは約15℃と約60℃の間、および最も好ましくは約20℃と約30℃の間の範囲にある。動作圧力差は、好ましくは約1000kPa未満、より好ましくは約500kPa未満、および最も好ましくは約350kPa未満である。しかしながら、他の適切な温度および動作圧力もまた本発明に従って使用され得ると理解されなければならない。

0038

ピストン24とシール部材25との間に一様のギャップを維持するには、緊密に制御されたピストンの外壁31の半径寸法とシール部材の内壁34の半径寸法、および高いアセンブル精度を要求する。従って、クリティカルなギャップ33の制御を簡便にするために、好ましい実施形態においては、内壁34の断面および外壁31の断面は実質的に円形の形状を有する。

0039

高い硬さを有し、所望の高度の精度で機械加工され得る材料は、シール部材およびピストンを作製するのに使用され得、本開示に照らして、当業者には公知である。1つの実施形態において、シール部材はハウジング部材とは異なる材料で作製される。例えば、ピストンはセラミック材料で作製され得る一方、シール部材は例えばアクリルポリマーなどのポリマーで作製され得る。別の実施形態においては、シール部材はハウジング部材と同一の材料で作製される。例えば、シール部材とピストンの両方ともセラミック材料で作製され得る。

0040

本発明はピストンポンプへの特別の言及とともに記載されているが、クリアランスシールの一般的特徴は、圧力チャンバー30のような開口部を有する、ケーシング23のような固定部材と、開口部を通して可動なように配置される、ピストン24のような可動部材とを有する、いかなる装置においても利用され得ると認識されるべきである。一般的に言えば、固定部材は、ポンプの内側と外側など、開口部によって接続される固定部材の2つの側として言及された2つのボリューム(volume)を画定する限り、いかなる形状も有し得る。2つのボリュームは、異なる流体を含み得、および/または異なる圧力下(例えば、ポンプの内側の動作流体圧力とポンプの外側の大気圧)であり得る。

0041

本発明は、その本質的特長から逸脱することなく、他の特定の形態において実施化され得る。記載された実施形態はあらゆる点において、限定的としてではなく単に例示的としてみなされるべきである。特許請求の範囲の均等物の意味および範囲内にあるあらゆる変更は、その範囲内に包含されるべきである。

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