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技術 腫瘍の予防または治療用医薬の製造における茶ポリフェノールの使用

出願人 張莉劉蘊華
発明者 張莉劉蘊華
出願日 2009年3月5日 (11年11ヶ月経過) 出願番号 2010-549002
公開日 2011年4月28日 (9年9ヶ月経過) 公開番号 2011-513340
状態 拒絶査定
技術分野 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 医薬品製剤 植物物質含有医薬 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード 技術効果 機能損傷 経済学 比較可能性 半数致死量 試験用マウス エピガロカテキンガラート 外在化
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年4月28日)のものです。
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図面 (15)

課題・解決手段

本発明は腫瘍の予防または治療用医薬の製造における茶ポリフェノールの使用に関する。前記茶ポリフェノールはEGCG、EGC及びECGを含む茶葉エキスまたはPHAMANEX社の緑茶カプセルTegreen 97(登録商標)である。

概要

背景

現在薬物で腫瘍治療する方法は、主に細胞毒素分化アポトーシス誘導及び生物学的標的治療などを含む。

天然植物及び鉱物からの一部の成分、例えばビンクリスチンホモハリントニンヒドロキシカンプトテシンパクリタキセル及び亜ヒ酸などは、前記2つの方法において重要な役割を果しているが、正常細胞の増殖及び成長に対する異なる程度での抑制、末梢神経毒性、重要臓器機能への損傷などの毒性・副作用はこれらの薬物の使用を制限する重要な要因であり、且つその薬物経済学も考えなければいけない重要な要因である。

生物学的標的治療は、腫瘍の発症メカニズムに基づいて「テーラーイド」薬物を使用しており、イマチニブメシル酸塩(Imatinib、チロシンキナーゼ阻害薬慢性骨髄性白血病に対する)、リツキサンなどを含み、その普及的な使用を制限する主な障害薬価であり、一方、標的突然変異による薬剤耐性がその致命的弱点である。

前記要因によって、現在、腫瘍治療用薬物はほぼ併用方法を使用しているが、一部の薬物の半数致死量(LD50)が最小有効濃度と近づくため、顕著な骨髄抑制、重要臓器機能損傷などの毒性・副作用を引き起こしやすく、耐性が比較的悪く、且つ複数種の薬物間の毒性・副作用が相乗作用を有するため、医療効果をある程度高めることはできるが、なお一部の患者には薬剤耐性がみとめられ、治療が難しく、再発しやすい。一方、比較的高いレベルバイオテクノロジー技術が応用されている一部の製品において、その治療効果に限りがあるにもかかわらず、価格が高く、且つ保存に対する要求が厳しく、使用に不便があるなどの諸素因は、人類が、腫瘍治療用新成分、新たな治療方法絶えず探求することを促す根本的な要因である。

中国ではよく見かける植物茶葉にはビタミンC葉緑素カロチン茶ポリフェノールなどの栄養素が多く含まれており、また、茶ポリフェノールにはカテキン(catechins)類物質が含有されており、カテキン類物質エピガロカテキンガラート(EGCG)、エピガロカテキン(EGC)、エピカテキンガラート(ECG)及びエピカテキン(EC)を含み、そのうち、EGCGは含量が最も多く、生物活性が最も広いが、EGCの耐酸化性の方がEGCGよりも強い。また、強い疫学証拠によっても、体内茶ポリフェノール濃度を増加させれば強い保護作用が提供され、酸素ラジカルによる人体の損傷を除去でき、腫瘍を予防する効果があることが示された。おを飲むことは抗毒殺菌、ガンの予防、長寿などを促進でき、その健康に役立つ機能は周知であるが、どの程度まで、どのような方面に役立つかはまださらなる研究・検証がされていなかった。

また、様々な茶葉植物に含有されているカテキンの成分及び含量はそれぞれ異なっており、生産プロセス非標準化に加えて、現在摂取できるカテキン類の製品は品目が多く、その含量及び品質確定されておらず、概して保健用品の範疇に属している。国外におけるEGCGの腫瘍増殖の抑制に対する研究は主に体外試験であり、研究された細胞株には前立腺ガン胃ガン結腸直腸ガン皮膚ガン乳ガンガン、平滑筋肉腫などの充実性腫瘍細胞が含まれるが、その腫瘍増殖に対する抑制活性はあまり強くなく、且つEGCG、EGCの純製品の価格は極めて高いため、体内研究に関する更なる報告はまだ無かった。

概要

本発明は腫瘍の予防または治療用医薬の製造における茶ポリフェノールの使用に関する。前記茶ポリフェノールはEGCG、EGC及びECGを含む茶葉エキスまたはPHAMANEX社の緑茶カプセルTegreen 97(登録商標)である。

目的

本発明の目的は、コストが低く、使用しやすくて且つ毒性・副作用がほとんどない腫瘍治療用医薬を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

腫瘍の予防または治療用医薬の製造における、茶ポリフェノールもしくはその薬学的に許容可能な塩、またはそれらのうちのいずれか1種を含む医薬組成物の使用。

請求項2

前記茶ポリフェノールが、エピガロカテキンガラートエピカテキンガラート及びエピガロカテキンを含むカテキン類物質を含むことを特徴とする請求項1に記載の使用。

請求項3

前記茶ポリフェノールが茶葉エキスであることを特徴とする請求項2に記載の使用。

請求項4

抽出する場合、前記茶ポリフェノールにおける主要活性成分エピガロカテキンガラート、エピカテキンガラート及びエピガロカテキンがさらに分離精製する必要がなく、直接使用できることを特徴とする請求項3に記載の使用。

請求項5

前記茶ポリフェノールにおけるカフェイン含有量が0.2重量%以下であることを特徴とする請求項4に記載の使用。

請求項6

抽出する場合、前記茶ポリフェノールから茶葉に含有されるタンニン酸が除去されることを特徴とする請求項5に記載の使用。

請求項7

前記茶ポリフェノールにおいて、エピガロカテキンガラート、エピカテキンガラート及びエピガロカテキンがそれぞれ前記カテキン類物質重量の50〜60%、20〜25%及び8〜10%であることを特徴とする請求項6に記載の使用。

請求項8

前記カテキン類物質の総含有量が前記茶ポリフェノール重量の60〜70%であることを特徴とする請求項7に記載の使用。

請求項9

前記医薬が前記茶ポリフェノールを含み、1000mgの該製剤毎の前記カテキン類物質の含有量が648mgで、そのうち、エピガロカテキンガラート、エピカテキンガラート及びエピガロカテキンがそれぞれ380mg、148mg及び60mgであることを特徴とする請求項8に記載の使用。

請求項10

前記茶ポリフェノールが米国Pharmanex社の緑茶カプセルTegreen97(登録商標)であることを特徴とする請求項1に記載の使用。

請求項11

前記緑茶カプセルTegreen97(登録商標)カプセルが、1カプセル毎の重量が250mgであり、前記カテキン類物質162mgが含まれ、そのうち、エピガロカテキンガラート、エピカテキンガラート及びエピガロカテキンがそれぞれ95mg、37mg及び15mgであることを特徴とする請求項10に記載の使用。

請求項12

前記医薬がさらに薬学的に許容可能な賦形剤または担体を含むことを特徴とする請求項1に記載の使用。

請求項13

前記茶ポリフェノールが単独に使用できることを特徴とする請求項1に記載の使用。

請求項14

前記医薬の剤形錠剤カプセル剤トローチ錠、バッカル錠口腔内崩壊錠口腔内溶解錠分散錠咀嚼剤顆粒剤懸濁剤注射剤液剤徐放剤、制御放出剤または速放性製剤であることを特徴とする請求項1に記載の使用。

技術分野

0001

本発明は腫瘍の予防または治療用医薬の製造における茶ポリフェノールもしくはその薬学的に許容可能な塩またはそれらのうちのいずれか1種を含む医薬組成物の使用に係る。

背景技術

0002

現在薬物で腫瘍を治療する方法は、主に細胞毒素分化アポトーシス誘導及び生物学的標的治療などを含む。

0003

天然植物及び鉱物からの一部の成分、例えばビンクリスチンホモハリントニンヒドロキシカンプトテシンパクリタキセル及び亜ヒ酸などは、前記2つの方法において重要な役割を果しているが、正常細胞の増殖及び成長に対する異なる程度での抑制、末梢神経毒性、重要臓器機能への損傷などの毒性・副作用はこれらの薬物の使用を制限する重要な要因であり、且つその薬物経済学も考えなければいけない重要な要因である。

0004

生物学的標的治療は、腫瘍の発症メカニズムに基づいて「テーラーイド」薬物を使用しており、イマチニブメシル酸塩(Imatinib、チロシンキナーゼ阻害薬慢性骨髄性白血病に対する)、リツキサンなどを含み、その普及的な使用を制限する主な障害薬価であり、一方、標的突然変異による薬剤耐性がその致命的弱点である。

0005

前記要因によって、現在、腫瘍治療用薬物はほぼ併用方法を使用しているが、一部の薬物の半数致死量(LD50)が最小有効濃度と近づくため、顕著な骨髄抑制、重要臓器機能損傷などの毒性・副作用を引き起こしやすく、耐性が比較的悪く、且つ複数種の薬物間の毒性・副作用が相乗作用を有するため、医療効果をある程度高めることはできるが、なお一部の患者には薬剤耐性がみとめられ、治療が難しく、再発しやすい。一方、比較的高いレベルバイオテクノロジー技術が応用されている一部の製品において、その治療効果に限りがあるにもかかわらず、価格が高く、且つ保存に対する要求が厳しく、使用に不便があるなどの諸素因は、人類が、腫瘍治療用新成分、新たな治療方法絶えず探求することを促す根本的な要因である。

0006

中国ではよく見かける植物茶葉にはビタミンC葉緑素カロチン、茶ポリフェノールなどの栄養素が多く含まれており、また、茶ポリフェノールにはカテキン(catechins)類物質が含有されており、カテキン類物質エピガロカテキンガラート(EGCG)、エピガロカテキン(EGC)、エピカテキンガラート(ECG)及びエピカテキン(EC)を含み、そのうち、EGCGは含量が最も多く、生物活性が最も広いが、EGCの耐酸化性の方がEGCGよりも強い。また、強い疫学証拠によっても、体内茶ポリフェノール濃度を増加させれば強い保護作用が提供され、酸素ラジカルによる人体の損傷を除去でき、腫瘍を予防する効果があることが示された。おを飲むことは抗毒殺菌、ガンの予防、長寿などを促進でき、その健康に役立つ機能は周知であるが、どの程度まで、どのような方面に役立つかはまださらなる研究・検証がされていなかった。

0007

また、様々な茶葉植物に含有されているカテキンの成分及び含量はそれぞれ異なっており、生産プロセス非標準化に加えて、現在摂取できるカテキン類の製品は品目が多く、その含量及び品質確定されておらず、概して保健用品の範疇に属している。国外におけるEGCGの腫瘍増殖の抑制に対する研究は主に体外試験であり、研究された細胞株には前立腺ガン胃ガン結腸直腸ガン皮膚ガン乳ガンガン、平滑筋肉腫などの充実性腫瘍細胞が含まれるが、その腫瘍増殖に対する抑制活性はあまり強くなく、且つEGCG、EGCの純製品の価格は極めて高いため、体内研究に関する更なる報告はまだ無かった。

発明が解決しようとする課題

0008

従来技術における前記の欠陥を克服するため、本発明の目的は、コストが低く、使用しやすくて且つ毒性・副作用がほとんどない腫瘍治療用医薬を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明の主な特徴は下記通りであり、従来の研究によってエピガロカテキンガラート(EGCG)などのカテキン類が抗腫瘍効果を備えることが示されているにもかかわらず、植物抽出物茶ポリフェノールから精製を行うことによって各種のカテキン純製品を得るにはコストが非常に高いため、未精製でもEGCGなどのカテキン類物質を豊富に含有する茶ポリフェノールを抗腫瘍薬物として直接使用すれば、生産コストを大幅に下げることができる点にある。

0010

そのため、本発明は腫瘍の予防または治療用医薬の製造における茶ポリフェノールもしくはその薬学的に許容可能な塩またはそれらのうちのいずれか1種を含む医薬組成物の使用を提供する。

0011

前記茶ポリフェノールは、茶葉エキスであり、エピガロカテキンガラート(EGCG)、エピカテキンガラート(ECG)及びエピガロカテキン(EGC)から主に構成されるカテキン類物質を含む。

0012

本発明の実施態様において、前記医薬の剤形は、錠剤カプセル剤トローチ錠、バッカル錠口腔内崩壊錠口腔内溶解錠分散錠咀嚼剤顆粒剤懸濁剤注射剤液剤徐放剤、制御放出剤または速放性・徐放性製剤などの薬学的に許容可能ないずれかの剤形であってもよい。

0013

本発明の実施態様において、前記医薬組成物はさらに薬学的に許容可能な添加剤または担体を含む。

0014

本発明の好適な実施態様において、前記茶ポリフェノールから茶葉に含有されるタンニン酸が除去され、且つ製造された薬剤における望ましくない成分であるカフェイン含有量は0.2重量%より小さい。

0015

本発明の実施態様において、前記茶ポリフェノール中において、EGCG、ECG及びEGCが、それぞれ、前記カテキン類物質重量の50〜60%、20〜25%及び8〜10%を占める。

0016

本発明の具体的な実施例において、前記カプセルは米国Pharmanex社の緑茶カプセルTegreen 97(登録商標)である。

発明の効果

0017

本発明の前記薬剤はその他の薬物と併用して腫瘍治療に使用する必要がなく、単独で使用できる。

0018

本発明は茶葉エキス茶ポリフェノールから抗腫瘍薬剤直接製造することになっており、複雑・高価な精製プロセスを経由して茶ポリフェノールからEGCG、EGC、ECGなどの有効成分の純製品を分離して得る必要がないため、薬剤の生産コストを大幅に下げることができる。

0019

また、細胞レベルにおける薬理試験から、本発明に係る茶ポリフェノールは複数種のヒト腫瘍細胞、特に造血系悪性腫瘍細胞に対して顕著な抑制作用を有し、一部の血液腫瘍初代細胞に対しても良好な抑制作用を有することが発見され、このことは、悪性腫瘍の治療のための治療効果が高く、毒性作用が低い新しい薬物を増やすだけでなく、細胞毒性薬を長期的に静脈注射した後に血管炎を患った患者がその他の経路で続けて治療することにも可能性をもたらした。マウス腫瘍モデルの治療効果試験から、本発明に係る薬剤がマウス腫瘍に対して顕著な治療効果を有し、腫瘍の成長を減少させ、腫瘍モデルマウスの生存時間延長させることができることが発見された。また、前記茶ポリフェノールの使用においては、その他の支持対症治療はほぼ必要なく、すなわち単独使用で前記薬学的効果を達成できる。

0020

また、本発明に係る茶ポリフェノールは前記従来の薬物が備える毒性・副作用をほぼ持たず、且つ該茶ポリフェノールの起源植物分布が広範で、原料供給が豊富で、経済学的な効果が明らかである。

0021

また、前記薬剤はカプセル剤であっても良く、使用するときに非常に便利で、従来の注射剤形細胞毒性薬が組織及び血管に対して損傷及び刺激を与えることを防止した。

0022

また、前記茶ポリフェノールは植物から抽出されたものであるが、その生産プロセスが標準化されたため、該抽出物における主要成分の含有量が安定に維持され、異なるロット製品間の成分含有量バラツキを克服したことによって、関連する研究は良好な再現性及び比較可能性を有することになり、腫瘍を治療するための前途有望な製品である。前記茶ポリフェノールからなる腫瘍治療用薬剤はその他の薬物と併用しても毒性・副作用の増加に相乗作用を伴わず、特に骨髄の正常造血に対する抑制作用がないため、その他の薬物との併用での治療効果の相乗的な向上に前途有望な薬物を提供した。

0023

本発明を十分に理解するように、以下は添付図面に合わせて本発明の技術効果に対してさらに説明する。

図面の簡単な説明

0024

図1は異なる濃度の茶ポリフェノール薬液が1日間作用して複数種の細胞株の増殖に及ぼす抑制作用を表す曲線図である。
図2は129.6μmol/L濃度の茶ポリフェノール薬液が1〜3日間作用して複数種の細胞株の増殖に及ぼす抑制作用を表す曲線図である。
図3光学顕微鏡で観察された細胞形態写真であり、異なる濃度の茶ポリフェノール薬液が1日間作用してRPMI8226細胞株の形態に及ぼす影響を表す。
図4a図4cは異なる濃度薬液が1日間作用してRPMI8226細胞株のアポトーシス率に及ぼす影響を表す散布図である。
図5a図5cは異なる濃度薬液が2.5日間作用してU937細胞株のアポトーシス率に及ぼす影響を表す散布図である。
図6a〜図6dは異なる濃度薬液が2日間作用してRPMI8226細胞株の細胞周期に及ぼす影響を表すピークシグナルである。
図7は異なる濃度薬液が異なる時間作用してRPMI8226細胞株のミトコンドリア膜電位に及ぼす影響を表す散布図である。
図8は光学顕微鏡下での細胞形態の写真であり、異なる濃度薬液が1.5日間作用してALL‐L2初代細胞形態に及ぼす影響を表す。
図9は異なる濃度薬液が1.5日間作用してALL‐L2初代細胞のアポトーシス率に対する影響を表す散布図である。
図10顕微鏡下でのマウス腫瘍組織切片における細胞形態の写真である。

0025

本発明は植物エキス天然茶ポリフェノール抗腫瘍薬とする新用途を提供する。本発明に係る茶ポリフェノールはカテキン類物質を豊富に含有する茶葉エキスで、該カテキン類物質はエピガロカテキンガラート(EGCG)、エピカテキンガラート(ECG)及びエピガロカテキン(EGC)を含む。

0026

茶ポリフェノールからなる抗腫瘍薬は薬学的に許容可能ないずれかの剤形、例えば錠剤、カプセル剤、トローチ錠、バッカル錠、口腔内崩壊錠、口腔内速溶解錠、分散錠、咀嚼剤、顆粒剤、懸濁剤、注射剤、液剤、徐放剤、制御放出剤または速放性・徐放性製剤であってもよい。

0027

該茶ポリフェノールにおけるカテキンの含有量が変化してもその抗腫瘍効果に顕著に影響しないが、通常、各ロット製品の安定性使用効果の比較可能性を確保するため、生産プロセスを制御することによって、本発明の実施態様において、茶ポリフェノールからなる抗腫瘍固体薬剤におけるカテキン類物質の含有量を60〜70重量%にする。

0028

また、カテキン類物質は主にEGCG、ECG及びEGCの3種から構成され、3つはともにある程度の抗腫瘍作用を有するため、本発明は使用される茶ポリフェノールにおけるEGCG、ECG及びEGCの間の割合に対して特に限定しない。通常、EGCGが3つのうちの主要部分であり、例えば3つの総重量の50%以上を占め、EGCが最も少なく、例えば3つの総重量の約10%またはそれ以下である。しかし、各ロット製品の安定性と使用効果の比較可能性を確保するため、生産プロセスを制御することによって、本発明に使用される茶ポリフェノールまたはそれからなる腫瘍治療用薬剤におけるEGCG、ECG及びEGCはそれぞれ3つの総重量の50〜60%、20〜25%及び8〜10%を占めることにする。

0029

前記茶ポリフェノールからなる薬剤の適用性を増大させるため、茶ポリフェノールの生産プロセスにおいて、茶葉におけるタンニン酸、カフェインなどの望ましくない成分を除去することができ、且つ好ましくは、最終的に製造された腫瘍治療用薬剤におけるカフェインの含有量が、ほぼ全ての人間が耐えられるカフェインレベルである0.5mg/250mg薬剤より小さいことを保証する。

0030

本発明に使用される茶ポリフェノールは、従来の製薬方法によって、各種の医薬品製剤、例えば粉剤、錠剤、カプセル剤または液剤に製造され得る。薬剤を使用するとき、直接経口服用してもよく、水に溶解させた後使用してもよい。

0031

このような茶ポリフェノール混合剤インビトロで複数種の腫瘍細胞の増殖をよく抑制でき、そのメカニズムはcaspase‐3などの経路によって細胞アポトーシス誘導するかもしれず、且つEGCG純製品、一部の細胞毒性薬と比べて、増殖を抑制するその作用は同程度以上である。該混合剤は一部の腫瘍の初代細胞に対してすら良好な抑制作用を有する。このような茶ポリフェノール製剤を経口服用することで腫瘍を抑制する有効な濃度を達成でき、ヌードマウスの体内におけるヒト多発性骨髄腫RPMI8226細胞、リンパ腫Jurkat細胞、Sudhl‐4細胞などの増殖をよく抑制できる。

0032

実施例
試験材料由来
1.細胞株NB4、NB4‐R1、NB4‐R2、U937、K562、RPMI8226が上海交通大学医学付属瑞金医院、上海血液研究所によって贈呈された。
使用された腫瘍細胞株名称は以下の通りである。
NB4:ヒト急性前骨髄球性白血病細胞株
NB4‐R1:オールトランスレチノイン酸ATRA)耐性ヒト急性前骨髄球性白血病細胞株1
NB4‐R2:オールトランスレチノイン酸(ATRA)耐性ヒト急性前骨髄球性白血病細胞株2
U937:ヒト急性単球性白血病細胞株
K562:ヒト慢性骨髄性白血病細胞株
RPMI8226:ヒト多発性骨髄腫細胞株
2.試験用マウス、ヌードマウスは、上海交通大学医学院実験動物科学部に委託して上海斯莱克実験動物有限責任公司(SCXK(滬)2003‐0003)から購入した。
3.緑茶エキス茶ポリフェノールから腫瘍治療薬剤を作り、該薬剤は米国Pharmanex社製の緑茶カプセルTegreen 97(登録商標)である。該カプセル内には茶ポリフェノール粉末が含有され、カプセルごとの総重量は250mgで、そのうち、カテキン類物質は162mg(EGCG 95mg、ECG37mg、EGC 15mgを含有し、分子量はそれぞれ458.4、442.4、306.3である)で、カフェインは0.5mgより少ない(より詳しい成分は米国の医師用卓上参考書Physicians' desk reference(登録商標):Ingredients of Tegreen97(登録商標). Pharmanex,2005,59Edition:2782.を参照する)。

0033

以下試験に言及された薬剤の分量は緑茶カプセルTegreen 97(登録商標)におけるEGCG含有量を標準としたものであり、分量32.4μmol/L、64.8μmol/L、129.6μmol/L及び259.2μmol/Lは、1カプセルの内容物を1:6400、1:3200、1:1600、1:800で希釈した後の上澄み液濃度にそれぞれ相当する。

0034

該緑茶カプセルTegreen 97(登録商標)により調製された茶ポリフェノール溶液を用いて以下の抗腫瘍試験を行った。
(一)NB4、NB4‐R1、NB4‐R2、U937、K562、RPMI8226細胞株に対する影響
1.細胞生長抑制試験:MTTによって細胞生存率を測定する。
2.ライト染色:細胞の形態学的変化を観察する。
3.AnnexinV‐FITC/PI二重標識:アポトーシス率を定量測定する。
4.細胞周期、細胞核内DNA濃度分析:細胞アポトーシスを誘導する可能なメカニズムを明らかにする。
5.ミトコンドリア膜電位分析:細胞アポトーシスを誘導する可能なメカニズムを明らかにする。
(二)急性リンパ球性白血病急性単球性白血病患者の初代細胞に対する影響
1.ライト染色:細胞の形態学的変化を観察する。
2.AnnexinV‐FITC/PI二重標識:アポトーシス率を定量測定する
(三)緑茶カプセルTegreen 97(登録商標)により調製された茶ポリフェノール溶液のヌードマウス腫瘍モデルに対する治療効果。

0035

以下は前記各試験及び試験結果に対して詳しく説明する。
(一)NB4、NB4‐R1、NB4‐R2、U937、K562、RPMI8226細胞株に対する影響
1.細胞生長抑制試験:MTTによって細胞生存率を測定する。
図1は32.4μmol/L、64.8μmol/L、129.6μmol/L、259.2μmol/L分量のTegreen 97(登録商標)カプセル茶ポリフェノールが1日間作用して複数種の細胞株の増殖に対する抑制作用を表す曲線図である。
図2は129.6μmol/L分量が1〜3日間作用して複数種の細胞株の増殖に対する抑制作用を表す曲線図である。
結果によると、129.6及び259.2μmol/L分量が2〜3日間作用して各細胞株の増殖に対する抑制作用は顕著であることが分かった。

0036

2.ライト染色:細胞の形態学的変化を観察する。
ライト染色によって、細胞アポトーシスの形態学的変化を観察する(光学顕微鏡×100倍)。
図3に示すように、異なる濃度の茶ポリフェノール溶液を多発性骨髄腫細胞株RPMI8226に1日間作用させた場合において、対照群(0μmol/L)の細胞核は均一で薄く染色され、染色質が比較的少なく、細胞質の割合が正常であり、32.4μmol/L、64.8μmol/L、129.6μmol/L、259.2μmol/Lの茶ポリフェノールが1日間作用した後では、RPMI8226細胞には細胞膜萎縮染色質凝集、細胞核濃縮及びアポトーシス小体がみとめられた。
結果によると、茶ポリフェノールはRPMI8226細胞株のアポトーシスを誘導でき、且つ該作用は濃度の増大に伴って顕著になることが分かった。

0037

3.AnnexinV‐FITC/PI二重標識:アポトーシス率を定量測定する。
多発性骨髄腫細胞株RPMI8226
フローサイトメトリー(AnnexinV‐FITC/PI二重標識法)によって細胞アポトーシス率を定量測定する。
FITC、すなわち蛍光色素イソチオシアネートにより標識されたAnnexin‐Vと外在化された膜ホスファチジルセリン(PS)とが結合され、アポトーシス細胞がAnnexin‐V陽性を示す。
PI、すなわちヨウ化プロピジウム核酸とが結合され、死亡細胞がPI陽性を示す。
図4a図4cは該フローサイトメトリーにより示された蛍光散布図であり、散布図において、左下の象限がAnnexinV‐FITC/PI二重標識陰性細胞(正常細胞)で、右下の象限がAnnexinV‐FITC単一標識陽性細胞(早期アポトーシス細胞)で、右上の象限がAnnexinV‐FITC/PI二重標識陽性細胞(晩期アポトーシス細胞)で、左上の象限がPI単一標識陽性細胞(死亡細胞)である。
結果によると、異なる濃度の茶ポリフェノールを多発性骨髄腫細胞株RPMI8226に1日間作用させた場合において、対照群(0μmol/L)では95%が正常細胞であり、64.8μmol/L、129.6μmol/Lの茶ポリフェノールを1日間作用させ後では、早期アポトーシス及び晩期アポトーシス細胞が顕著に増加したことが分かった。
ヒト急性単球性白血病細胞株U937
フローサイトメトリー(AnnexinV‐FITC/PI二重標識法)によって細胞アポトーシス率を定量測定する。
図5a図5cはフローサイトメトリーにより示された蛍光散布図で、散布図において、左下の象限がAnnexinV‐FITC/PI二重標識陰性細胞(正常細胞)で、右下の象限がAnnexinV‐FITC単一標識陽性細胞(早期アポトーシス細胞)で、右上の象限がAnnexinV‐FITC/PI二重標識陽性細胞(晩期アポトーシス細胞)で、左上の象限がPI単一標識陽性細胞(死亡細胞)である。
結果によると、異なる濃度の茶ポリフェノールをヒト急性単球性白血病細胞株U937に2.5日間作用させた場合において、対照群(0μmol/L)では94.7%が正常細胞であり、129.6μmol/L、259.2μmol/Lの茶ポリフェノールを2.5日間作用させた後では、早期アポトーシス及び晩期アポトーシス細胞が顕著に増加したことが分かった。

0038

4.細胞周期、細胞核内DNA濃度分析:細胞アポトーシスの可能なメカニズムを明らかにする。
フローサイトメトリーの測定によると、異なる濃度の薬液をヒト多発性骨髄腫細胞株RPMI8226に2日間作用させた後では、G1、S、G2期の割合は特に顕著に異ならなかった(それぞれ32%、64.4%及び3.5%である)。
図6a〜図6dはフローサイトメトリーにより示されたピークシグナルで、図中、FL3及び細胞数(count)が低二倍体性細胞パーセンテージを示し、それは細胞アポトーシスの1つの指標を反映する。核内のDNA含有量を分析した結果、薬液濃度の増大に伴い、低二倍体性細胞の割合が多くなる(対照群、ならびに32.4μmol/L、64.8μmol/L、および129.6μmol/Lの茶ポリフェノールを2日間作用させた後では、低二倍体性細胞の割合がそれぞれ0.5%、8.3%、15.7%、94.1%である)。
結果、茶ポリフェノールは細胞アポトーシスの経路を誘導することによってヒト多発性骨髄腫細胞の増殖を抑制し、且つ濃度に関連することが明らかとなった。

0039

5.ミトコンドリア膜電位分析:細胞アポトーシスを誘導する可能なメカニズムを明らかにする。
フローサイトメトリー(ローダミンRh123蛍光標識法)によって細胞内ミトコンドリア膜電位を定量測定し、細胞増殖抑制の可能なメカニズムを検討する。
図7中のG〜Rは異なる薬剤分量及び異なる作用時間におけるヒト多発性骨髄腫細胞の増殖及びアポトーシス状況を示している。対照群(0μmol/L)と比べると、64.8μmol/L、129.6μmol/L、259.2μmol/Lの茶ポリフェノールをヒト多発性骨髄腫細胞に3時間作用させた後では、ミトコンドリア膜電位が下がり始め、且つ時間依存性を有する。
結果によると、茶ポリフェノールがヒト多発性骨髄腫細胞の増殖を抑制するメカニズムは細胞アポトーシスを誘導することに関連し、且つミトコンドリアの損傷と関連する可能性があることが分かった。

0040

(二)急性リンパ球性白血病、急性単球性白血病患者の初代細胞に対する影響。
1.ライト染色:細胞の形態学的変化を観察する。
ライト染色によって、細胞の形態学的変化を観察する。
図8に示すように、異なる濃度の茶ポリフェノール溶液を急性単球性白血病患者の初代細胞に1.5日間作用させた場合において、対照群(0μmol/L)の細胞核は均一で薄く染色され、染色質が比較的少なく、細胞質の割合は正常であり、129.6μmol/L、194.4μmol/L、259.2μmol/Lの茶ポリフェノールを1.5日間作用させた後では、初代細胞には細胞膜萎縮、染色質凝集、細胞核濃縮及び好酸性小体(アポトーシス小体)がみとめられた。
結果によると、茶ポリフェノールは急性単球性白血病患者の初代細胞のアポトーシスを誘導でき、且つ該作用は濃度の増大に伴って顕著になることが分かった。
2.AnnexinV‐FITC/PI二重標識:アポトーシス率を定量測定する。
フローサイトメトリー(AnnexinV‐FITC/PI二重標識法)によって細胞アポトーシス率を定量測定する。
図9に示されるように、散布図において、左下の象限がAnnexinV‐FITC/PI二重標識陰性細胞(正常細胞)で、右下の象限がAnnexinV‐FITC単一標識陽性細胞(早期アポトーシス細胞)で、右上の象限がAnnexinV‐FITC/PI二重標識陽性細胞(晩期アポトーシス細胞)で、左上の象限がPI単一標識陽性細胞(アポトーシス死亡細胞)である。
結果によると、異なる濃度の茶ポリフェノールを急性単球性白血病初代細胞に1.5日間作用させた場合において、対照群(0μmol/L)では86.8%が正常細胞であり、129.6μmol/L、194.4μmol/L、259.2μmol/Lの茶ポリフェノールを1.5日間作用しさせ後では、早期アポトーシス及び晩期アポトーシス細胞が顕著に増加し、正常に増殖した細胞が顕著に減少し、それぞれ67.1%、21%及び5.76%であったことが分かった。

実施例

0041

(三)緑茶カプセルTegreen 97(登録商標)により調製された茶ポリフェノール溶液のヌードマウス腫瘍モデルに対する治療効果
4×108個細胞/mLのRPMI8226細胞株を調製し、マウスごとに対して背部皮膚に0.5mLを注入し、10日後腫瘍が生じ、接種した後16日目から5日連続してマウスにカプセル茶ポリフェノール溶液の上澄み液を経口服用させる(EGCG濃度は48mg/mLで、経口服用し、1回/日)。対照群には生理塩水を飲ませる。16日目から、マウスの腫瘍を毎日測定する。結果は下表に示す。



対照群において、16日目後腫瘍大きさが増大し続け、且つ18日目に死亡した。投与群において、16日目から投与した後、腫瘍は増大する代わりに持続的に縮小し、マウスの死亡時間が対照群より3〜4日間遅延した。茶ポリフェノールの腫瘍治療効果が顕著であることを明らかにした。
異なる茶ポリフェノール分量を投与されたマウスの腫瘍組織を取って、パラフィン切片を作成し、HE染色し、顕微鏡で細胞形態変化を観察した。
図10に示すように、0mg/kg・d茶ポリフェノールを投与されたマウス体内の腫瘍組織細胞核は均一で薄く染色され、染色質が比較的少なく、細胞質の割合は正常であり、12mg/kg・d、24mg/kg・d茶ポリフェノールを投与された後では、腫瘍細胞には細胞膜萎縮、染色質凝集、細胞核濃縮及び好酸性小体(アポトーシス小体)がみとめられた。
結果によると、茶ポリフェノールはマウス体内において腫瘍細胞のアポトーシスを引き起こすことができ、且つ該作用は濃度の増大に伴って顕著になることが分かった。

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