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技術 強度および延性が優れた高炭素鋼板およびその製造方法

出願人 ポスコ
発明者 イム、ユン-ロクイ、ジェ-コンイ、キョ-ユンジョン、ヨン-ウリュ、ジェ-ファパク、キョン-ス
出願日 2008年12月5日 (12年0ヶ月経過) 出願番号 2010-536854
公開日 2011年2月24日 (9年10ヶ月経過) 公開番号 2011-505498
状態 特許登録済
技術分野 薄鋼板の熱処理 物品の熱処理
主要キーワード 熱処理部品 ブームアーム 塩浴槽 マルテンサイト変態温度 複数形態 コイル状態 オーステナイト化処理 高炭素鋼板
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年2月24日)のものです。
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図面 (4)

課題・解決手段

本発明は、強度および延性が優れた高炭素鋼板およびその製造方法に関する。本発明の一実施例による高炭素鋼板は、0.2重量%〜1.0重量%の炭素(C)、0〜3.0重量%のケイ素(Si)、0〜3.0重量%のマンガン(Mn)、0〜3.0重量%のクロム(Cr)、0〜3.0重量%のニッケル(Ni)、0〜0.5重量%のモリブデン(Mo)、0〜3.0重量%のアルミニウム(Al)、0〜0.01重量%のホウ素(B)、0〜0.5重量%のチタニウム(Ti)、および残部の鉄(Fe)およびその他の避けられない不純物を含む。前記炭素(C)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、およびニッケル(Ni)の組成は下記の数式1を満たし、前記ケイ素(Si)およびアルミニウム(Al)の組成は下記の数式2を満たす。 (3.0−2.5×C)重量%≦(Mn+Cr+Ni/2)≦8.5重量%(数式1) Si+Al≧1.0重量%(数式2)

概要

背景

高炭素高合金鋼低温変態させることによって微細ベイナイトおよび残留オーステナイトが混合された組織を形成することができ、このような微細組織を利用して強度および延伸率が優れた鋼板を製造することができる。

しかし、ベイナイト変態を低温で行う場合、1週間以上の非常に長い変態時間が必要である。したがって、このような鋼板はベイナイト相への変態速度が非常に遅いので、大量生産に適していない。

この背景技術欄に開示された上記の情報は、本発明の背景を強調するもののみであるため、先行技術を形成せず、かつ本国において当業者にすでに知られている情報を含む。

概要

本発明は、強度および延性が優れた高炭素鋼板およびその製造方法に関する。本発明の一実施例による高炭素鋼板は、0.2重量%〜1.0重量%の炭素(C)、0〜3.0重量%のケイ素(Si)、0〜3.0重量%のマンガン(Mn)、0〜3.0重量%のクロム(Cr)、0〜3.0重量%のニッケル(Ni)、0〜0.5重量%のモリブデン(Mo)、0〜3.0重量%のアルミニウム(Al)、0〜0.01重量%のホウ素(B)、0〜0.5重量%のチタニウム(Ti)、および残部の鉄(Fe)およびその他の避けられない不純物を含む。前記炭素(C)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、およびニッケル(Ni)の組成は下記の数式1を満たし、前記ケイ素(Si)およびアルミニウム(Al)の組成は下記の数式2を満たす。 (3.0−2.5×C)重量%≦(Mn+Cr+Ni/2)≦8.5重量%(数式1) Si+Al≧1.0重量%(数式2)

目的

本発明は、短い時間内に製造することができ、強度および延性が優れた高炭素鋼板を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

0.2重量%〜1.0重量%の炭素(C)、0〜3.0重量%のケイ素(Si)、0〜3.0重量%のマンガン(Mn)、0〜3.0重量%のクロム(Cr)、0〜3.0重量%のニッケル(Ni)、0〜0.5重量%のモリブデン(Mo)、0〜3.0重量%のアルミニウム(Al)、0〜0.01重量%のホウ素(B)、0〜0.5重量%のチタニウム(Ti)、および残部の鉄(Fe)およびその他の避けられない不純物を含む高炭素鋼板であって、前記炭素(C)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、およびニッケル(Ni)の組成は下記の数式1を満たし、前記ケイ素(Si)およびアルミニウム(Al)の組成は下記の数式2を満たす、高炭素鋼板。[数式1](3.0−2.5×C)重量%≦(Mn+Cr+Ni/2)≦8.5重量%[数式2]Si+Al≧1.0重量%

請求項2

前記高炭素鋼板は微細組織を含み、前記微細組織は残留オーステナイトを含み、前記微細組織のうち、残留オーステナイトの体積分率は15重量%〜50重量%である、請求項1に記載の高炭素鋼板。

請求項3

前記微細組織はベイナイトをさらに含み、前記ベイナイトは50体積%〜85体積%である、請求項2に記載の高炭素鋼板。

請求項4

前記高炭素鋼板の引張強度は1000MPaよりも大きく、延伸率は10%よりも大きい、請求項3に記載の高炭素鋼板。

請求項5

前記チタニウム(Ti)および窒素(N)は下記の数式6を満たす、請求項4に記載の高炭素鋼板。[数式6]Ti(重量%)>N(重量%)×3.42

請求項6

前記炭素(C)、前記マンガン(Mn)、前記クロム(Cr)、前記ニッケル(Ni)、および前記アルミニウム(Al)は下記の数式を満たす、請求項4に記載の高炭素鋼板であって、ここで、Tは摂氏温度であり、50%変態時間はベイナイトに50%変態するのに必要な最小時間である、請求項4に記載の高炭素鋼板。[数式]Log10[50%変態時間(sec)]=−2.742+3.561×C+0.820×Mn+0.416×Cr+0.402×Ni−0.332×Al+1330/(T+273)≦Log10[3×3600]

請求項7

前記高炭素鋼板の組成のうち、炭素(C)は0.4重量%〜1.0重量%であり、前記炭素(C)、前記マンガン(Mn)、前記クロム(Cr)、および前記ニッケル(Ni)の組成は下記の数式を満たす、請求項4に記載の高炭素鋼板。[数式]1.5重量%≦(Mn+Cr+Ni/2)≦8.5重量%

請求項8

前記高炭素鋼板の組成のうち、炭素(C)は0.2重量%〜0.7重量%であり、前記炭素(C)、前記マンガン(Mn)、前記クロム(Cr)、および前記ニッケル(Ni)の組成は下記の数式を満たす、請求項4に記載の高炭素鋼板。[数式]3.0重量%≦(Mn+Cr+Ni/2)≦8.5重量%

請求項9

0.2重量%〜1.0重量%の炭素(C)、0〜3.0重量%のケイ素(Si)、0〜3.0重量%のマンガン(Mn)、0〜3.0重量%のクロム(Cr)、0〜3.0重量%のニッケル(Ni)、0〜0.5重量%のモリブデン(Mo)、0〜3.0重量%のアルミニウム(Al)、0〜0.01重量%のホウ素(B)、0〜0.5重量%のチタニウム(Ti)、および残部の鉄(Fe)およびその他の避けられない不純物を含む高炭素鋼板を準備する段階と、前記高炭素鋼板をオーステナイト化する段階と、前記高炭素鋼板をオーステナイト組織を維持しながら冷却させる段階と、前記オーステナイト化された高炭素鋼板をベイナイト変態開始温度より150℃低い温度からベイナイト変態開始温度までの温度範囲恒温変態させる段階とを含む、高炭素鋼板の製造方法であって、前記炭素(C)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、およびニッケル(Ni)の組成は下記の数式1を満たし、前記ケイ素(Si)およびアルミニウム(Al)の組成は下記の数式2を満たす、高炭素鋼板の製造方法。[数式1](3.0−2.5×C)重量%≦(Mn+Cr+Ni/2)≦8.5重量%[数式2]Si+Al≧1.0重量%

請求項10

前記恒温変態させる段階において、前記恒温変態を1分〜48時間行う、請求項9に記載の高炭素鋼板の製造方法。

請求項11

前記恒温変態中に、前記高炭素鋼板のベイナイト変態は50体積%よりも大きく100体積%未満で完了する、請求項10に記載の高炭素鋼板の製造方法。

請求項12

前記高炭素鋼板のベイナイト変態が50体積%完了する時間は1分以上3時間未満である、請求項11に記載の高炭素鋼板の製造方法。

請求項13

前記ベイナイト変態開始温度は下記の数式を満たす、請求項10に記載の高炭素鋼板の製造方法。[数式]ベイナイト変態開始温度(Bs)(℃)=830−270×C(重量%)−90×Mn(重量%)−37×Ni(重量%)−70×Cr(重量%)−83×Mo(重量%)

請求項14

前記冷却段階は、ランアウトテーブルで10〜50℃/secの冷却速度で冷却する、請求項9に記載の高炭素鋼板の製造方法。

請求項15

前記恒温変態させる段階は、前記高炭素鋼板を巻き取って行われる、請求項14に記載の高炭素鋼板の製造方法。

請求項16

前記ベイナイト変態開始温度は下記の数式を満たす、請求項15に記載の高炭素鋼板の製造方法。[数式]ベイナイト変態開始温度(Bs)(℃)=830−270×C(重量%)−90×Mn(重量%)−37×Ni(重量%)−70×Cr(重量%)−83×Mo(重量%)

技術分野

0001

本発明は、高炭素鋼板およびその製造方法に関する。より詳しくは、本発明は強度および延性が優れた高炭素鋼板およびその製造方法に関する。

背景技術

0002

高炭素高合金鋼低温変態させることによって微細ベイナイトおよび残留オーステナイトが混合された組織を形成することができ、このような微細組織を利用して強度および延伸率が優れた鋼板を製造することができる。

0003

しかし、ベイナイト変態を低温で行う場合、1週間以上の非常に長い変態時間が必要である。したがって、このような鋼板はベイナイト相への変態速度が非常に遅いので、大量生産に適していない。

0004

この背景技術欄に開示された上記の情報は、本発明の背景を強調するもののみであるため、先行技術を形成せず、かつ本国において当業者にすでに知られている情報を含む。

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、短い時間内に製造することができ、強度および延性が優れた高炭素鋼板を提供する。また、本発明は、前述した高炭素鋼板の製造方法を提供する。

課題を解決するための手段

0006

本発明の一実施例による高炭素鋼板は、 0.2重量%〜1.0重量%の炭素(C)、0〜3.0重量%のケイ素(Si)、0〜3.0重量%のマンガン(Mn)、0〜3.0重量%のクロム(Cr)、0〜3.0重量%のニッケル(Ni)、0〜0.5重量%のモリブデン(Mo)、0〜3.0重量%のアルミニウム(Al)、0〜0.01重量%のホウ素(B)、0〜0.5重量%のチタニウム(Ti)を含み、残部の鉄(Fe)およびその他の避けられない不純物を含む。前記炭素(C)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、およびニッケル(Ni)の組成は下記の数式1を満たし、前記ケイ素(Si)およびアルミニウム(Al)の組成は下記の数式2を満たす。

0007

[数式1]
(3.0−2.5×C)重量%≦(Mn+Cr+Ni/2)≦8.5重量%
[数式2]
Si+Al≧1.0重量%

0008

高炭素鋼板は微細組織を含み、微細組織は残留オーステナイト(austenite)を含み、微細組織のうちの残留オーステナイトの体積分率は15重量%〜50重量%である。微細組織はベイナイト(bainite)をさらに含み、ベイナイトは50体積%〜85体積%である。高炭素鋼板の引張強度は1000MPaよりも大きく、延伸率は10%よりも大きい。

0009

本発明では、このような高炭素鋼板の熱延工程を含む大量生産のために、鋼材の50%以上がベイナイトに変態するのに所要される時間を短縮して、最大48時間、好ましくは3時間未満で完了するようにする。このために、炭素(C)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、シリコン(Si)、およびアルミニウム(Al)の含有量、およびベイナイト変態温度を制御する条件を提示する。つまり、ベイナイトに50%変態するのに所要される時間が最大48時間未満、好ましくは3時間未満になる条件、炭素(C)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、およびアルミニウム(Al)の含有量、およびベイナイト変態温度は、下記の数式3で示される。

0010

[数式3]
Log10[50%変態時間(sec)]=−2.742+3.561×C+0.820×Mn+0.416×Cr+0.402×Ni−0.332×Al+1330/(T+273)≦Log10[3×3600]

0011

ここで、Tは変態温度を示す摂氏温度であり、50%変態時間はベイナイトに50%変態するのに必要な最小時間である。

0012

また、ここで、変態温度はベイナイト変態開始温度(Bs)からBs−150℃までに設定するのが望ましい。Bsより高い場合には、ベイナイト変態が行われず、Bs−150℃より低い場合には、残留オーステナイトの量が少なくなって、10%以上の延伸率を実現するのが難しく、また変態速度が遅くなって、50%変態時間が増加する。

0013

ベイナイト変態開始温度は下記の数式4を満たす。

0014

[数式4]
ベイナイト変態開始温度(Bs)(℃)=830−270×C(重量%)−90×Mn(重量%)−37×Ni(重量%)−70×Cr(重量%)−83×Mo(重量%)

0015

本発明の一実施例による高炭素鋼板の製造方法は、i)0.2重量%〜1.0重量%の炭素(C)、0〜3.0重量%のケイ素(Si)、0〜3.0重量%のマンガン(Mn)、0〜3.0重量%のクロム(Cr)、0〜3.0重量%のニッケル(Ni)、0〜0.5重量%のモリブデン(Mo)、0〜3.0重量%のアルミニウム(Al)、0〜0.01重量%のホウ素(B)、0〜0.5重量%のチタニウム(Ti)を含み、残部の鉄(Fe)およびその他の避けられない不純物からなる高炭素鋼板を準備する段階と、ii)高炭素鋼板をオーステナイト化する段階と、およびiii)オーステナイト化された高炭素鋼板をベイナイト変態開始温度より150℃低い温度からベイナイト変態開始温度までの温度範囲恒温変態させる段階とを含む。ここで、前記炭素(C)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、およびニッケル(Ni)の組成は下記の数式1を満たし、前記ケイ素(Si)およびアルミニウム(Al)の組成は下記の数式2を満たす。

0016

[数式1]
(3.0−2.5×C)重量%≦(Mn+Cr+Ni/2)≦8.5重量%[数式2]
Si+Al≧1.0重量%

0017

また、50%ベイナイトに変態するのに必要な変態時間が3時間未満になるように、下記の数式3のように鋼板の成分および変態温度を制御するのが望ましい。

0018

[数式3]
Log10[50%変態時間(sec)]=−2.742+3.561×C+0.820×Mn+0.416×Cr+0.402×Ni−0.332×Al+1330/(T+273)≦Log10[3×3600]

0019

高炭素鋼板を恒温変態させる段階において、恒温変態熱処理時間は十分なベイナイト変態量を得るために必要であるが、大量生産の側面を考慮する時、50体積%以上の高炭素鋼板のベイナイト変態を得るために必要な時間は最大48時間、好ましくは3時間未満である。恒温変態中に高炭素鋼板のベイナイト変態は50体積%よりも大きく100体積%未満で完了する。

0020

熱延鋼板の場合、恒温変態は熱延鋼板をランアウトテーブルでベイナイト変態開始温度(Bs)からBs−150℃までの間の温度まで冷却した後、これを巻き取って、常温まで冷却する過程で行われる。このように、熱延鋼板をコイル状態に巻き取って恒温変態を行う場合、コイルの内部の保温効果によって、恒温変態効果は最大48時間、好ましくは3時間で達成することができるため、熱延工程を利用した大量生産が可能である。

0021

高炭素鋼板は、恒温変態過程によって形成されたベイナイトおよび残留オーステナイトを含む理想的な微細組織を含む。

発明の効果

0022

したがって、高炭素鋼板の強度および延性が優れている。また、炭素含有量など高炭素鋼板の合金成分を調節してアルミニウムを添加することによって、短時間の恒温変態で目標とする微細組織を形成することができる。

0023

また、各合金元素の組成および変態温度に対する関係を定量化することによって、熱延工程で製造可能な合金を設計することができる。そして、炭素(C)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、およびニッケル(Ni)の相互関係および組成範囲を制限することによって、ベイナイトおよび残留オーステナイトからなる微細構造を形成することができる。その結果、高炭素鋼板の強度および延性を共に改善することができる。

図面の簡単な説明

0024

本発明の一実施例による高炭素鋼板の製造方法を概略的に示したフローチャートである。
本発明の一実施例による高炭素鋼板の製造方法による温度変化を示したグラフである。
本発明の一実施例による高炭素鋼板の残留オーステナイトの比率と延伸率との関係を示したグラフである。

実施例

0025

ここで使用される専門用語は、単に特定の実施例を言及するためのもので、本発明を限定することを意図するのではない。ここで使用される単数形態は、文章がこれと明確に反対の意味を示さない限り、複数形態も含む。明細書で使用される「含む」の意味は、特定の特性、数値、段階、操作、要素、および/または成分を具体化するもので、他の特定の特性、数値、段階、操作、要素、成分、および/または群の存在や付加を除外するものではない。

0026

以下で使用される技術用語および科学用語を含むすべての用語は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が一般に理解する意味と同一の意味を有する。通常の辞書に定義された用語は、関連技術文献および現在開示された内容と一致する意味を有するものと解釈され、本明細書中で明確に定義されない限り、理想的または過度に正式なものとは解釈してはならない。

0027

以下、図1乃至図3を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。この実施例は単に本発明を例示するためのものであり、特定の態様に限定されない。

0028

図1は本発明の一実施例による高炭素鋼板の製造方法を概略的に示したフローチャートである。

0029

図1に示したように、高炭素鋼板の製造方法は、高炭素鋼板を準備する段階S10、高炭素鋼板を熱延する段階S20、高炭素鋼板をオーステナイト化する段階S30、および高炭素鋼板を恒温変態させる段階S40を含む。

0030

まず、高炭素鋼板を準備する段階S10では、0.2重量%〜1.0重量%の炭素(C)、0〜3.0重量%のケイ素(Si)、0〜3.0重量%のマンガン(Mn)、0〜3.0重量%のクロム(Cr)、0〜3.0重量%のニッケル(Ni)、0〜0.5重量%のモリブデン(Mo)、0〜3.0重量%のアルミニウム(Al)、0〜0.01重量%のホウ素(B)、0〜0.5重量%のチタニウム(Ti)を含み、残部のFeおよびその他の避けられない不純物を含む高炭素鋼板を準備する。

0031

前述のように高炭素鋼板の組成範囲を限定した理由は、下記の通りである。以下で使用するwt%は重量%を意味し、vol%は体積%を意味する。

0032

まず、炭素(C)の量は0.2wt%〜1.0wt%である。炭素の量が0.2wt%未満である場合には、必要な強度を実現するのが難しく、高い延性を得るために必要な残留オーステナイト相が十分に形成されない。また、炭素の量が1.0wt%を超える場合には、高炭素鋼板の変態速度が遅くなって、初析セメンタイトが形成される。

0033

次に、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、およびニッケル(Ni)は全て残留オーステナイト相を形成するのを助けるが、ベイナイト相への変態を遅くする。ここで、マンガン(Mn)の含有量、クロム(Cr)の含有量、およびニッケル(Ni)の含有量はそれぞれ3.0wt%未満である。マンガン(Mn)の含有量、クロム(Cr)の含有量、またはニッケル(Ni)の含有量がそれぞれ3.0wt%を超える場合には、ベイナイト相への変態速度が大きく低下する。

0034

また、炭素(C)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、およびニッケル(Ni)の含有量を共に制御することによって、体積分率が15wt%を超える残留オーステナイト相を形成することができる。このために、炭素(C)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、およびニッケル(Ni)の組成範囲が下記の数式1を満たすように調節する。

0035

[数式1]
(3.0−2.5×C)wt%≦(Mn+Cr+Ni/2)≦8.5wt%

0036

ここで、Mn+Cr+Ni/2の量が(3.0−2.5×C)wt%未満である場合には、残留オーステナイト相の安定性不足し、所望の分率を十分に形成するのが難しく、また、強度も低下する。また、Mn+Cr+Ni/2の量が8.5wt%を超える場合には、ベイナイト相への変態が非常に遅くなる。

0037

一方、モリブデン(Mo)の量は0.5wt%以下に調節する。モリブデンはパーライト(pearlite)相の形成を抑制し、不純物として添加されたリン(P)による焼き戻し脆化(temper embrittlement)を防止する。モリブデンの添加量が少ない場合には、冷却過程および恒温維持過程でパーライト相が形成される。また、焼き戻し脆性が発生する。反面、モリブデンの量が0.5wt%を超える場合には、圧延過程で鋼材の脆性が増加する。

0038

次に、ケイ素(Si)の量は3.0wt%以下に調節する。ケイ素はアルミニウムと共にベイナイト変態時にセメンタイト(cementite)の析出を妨害する。ケイ素およびアルミニウムの合計が1.0wt%未満である場合には、セメンタイトが非常に多く析出されて、ベイナイトおよび残留オーステナイトが混合された微細組織を形成することができない。3.0wt%を超える量のケイ素を添加する場合には、衝撃特性が明らかに減少するなどの不必要な副作用を招く。したがって、ケイ素の添加量は最大3.0wt%に限定する。

0039

アルミニウム(Al)の量は3.0wt%以下に調節する。アルミニウムは、ケイ素と共にベイナイト変態時にセメンタイトの析出を妨害する。アルミニウムおよびケイ素の合計が1.0wt%未満である場合には、セメンタイトが非常に多く析出されて、ベイナイトおよび残留オーステナイトが混合された微細組織を形成することができない。一方、アルミニウム(Al)は、ベイナイトへの変態速度を速くして、炭素含有量が多い時にも十分なベイナイトへの変態速度を実現することができるようにする。3.0wt%を超える量のアルミニウムを添加する場合には、鋳造性が悪化する。したがって、アルミニウムの添加量は最大3.0wt%に限定する。

0040

つまり、ケイ素およびアルミニウムの合計が1.0wt%未満である場合には、セメンタイトが非常に多く析出されて、ベイナイトおよび残留オーステナイトが混合された微細組織を形成することができず、このような理由で、ケイ素(Si)およびアルミニウム(Al)の組成範囲は下記の数式2を満たすように調節する。

0041

[数式2]
Si+Al≧1.0wt%

0042

ホウ素(B)の量は0.01wt%以下に調節する。ホウ素(B)は、冷却および恒温維持中にパーライトまたはフェライト相の形成を抑制する。合金の組成によってモリブデン(Mo)またはクロム(Cr)が存在してパーライト相またはフェライト相の形成を十分に抑制することができれば、ホウ素(B)を添加しなくても良い。ホウ素の添加量が少なすぎると、ホウ素の添加効果が微々たるものになる。反対に、ホウ素の添加量が多すぎると、フェライトまたはパーライトの核生成を促進させて、硬化能を妨害することがある。したがって、ホウ素の量は0.01wt%未満、つまり100ppm未満に調節する。

0043

チタニウム(Ti)の量は0.5wt%未満に調節する。チタニウムの量が0.5wt%以上の場合には、鋳造性が悪化する。ホウ素(B)を添加して冷却および恒温維持中にパーライト相の形成を抑制する場合、チタニウム(Ti)が鋼に含まれた窒素と先に反応してTiCまたはTiNを形成することによって、ホウ素(B)の添加効果を高める。この場合、チタニウム(Ti)の量は鋼に含まれる窒素の量との化学量論によって、窒素(N)の量および下記の数式5を満たせば十分である。

0044

[数式5]
Ti(wt%)>N(wt%)×3.42

0045

0.5wt%のチタニウム(Ti)は、ホウ素(B)の保護のために必要な量よりはるかに多い。しかし、前述した量のチタニウム(Ti)を添加する場合には、ベイナイト変態速度を速くして、オーステナイト結晶粒微細化および析出硬化による効果を得ることができる。

0046

ここで、高炭素鋼板が高強度および高延伸率が要求される自動車部品あるいは熱処理部品に使用される場合には、引張強度は1000〜2000MPa、および延伸率は10〜40%でなければならない。このような強度および延伸率が得られた場合、鋼板は前記用途に使用するのに適している。このような鋼種に使用する場合、前述した組成のうちの炭素(C)は0.4wt%〜1.0wt%に制御し、前記炭素(C)、前記マンガン(Mn)、前記クロム(Cr)、および前記ニッケル(Ni)の組成は下記の数式6に調整するのが望ましい。

0047

[数式6]
1.5wt%≦(Mn+Cr+Ni/2)≦8.5wt%

0048

また、高炭素鋼板が構造用高強度材料であるブームアームトラックフレームに使用される場合には、引張強度は1000〜1500MPa、および延伸率は10〜20%でなければならない。このような強度および延伸率が得られた場合、鋼板は前記用途に使用するのに適している。このような鋼種に使用する場合、前述した組成のうちの炭素(C)は0.2wt%〜0.7wt%に制御し、前記炭素(C)、前記マンガン(Mn)、前記クロム(Cr)、および前記ニッケル(Ni)の組成は下記の数式7に調整するのが望ましい。

0049

[数式7]
3.0wt%≦(Mn+Cr+Ni/2)≦8.5wt%

0050

前述した元素を除いた高炭素鋼板の残りの組成は、鉄(Fe)およびその他の避けられない不純物からなる。前述のように、段階S10では、前述した組成範囲の元素を含む高炭素鋼板を準備する。

0051

次に、段階S20では、高炭素鋼板を加熱して必要な厚さに圧延する。高炭素鋼板の熱延段階は、通常の方法でスラブ再加熱し、このスラブを熱間圧延する。そして、熱間圧延は、Ar3変態点以上の温度で最終仕上げ圧延する。熱間圧延の仕上げ圧延温度をAr3変態点以上に規定したのは、オーステナイトおよびフェライトの2相領域で圧延が行われないようにするためである。熱間圧延の仕上げ圧延をAr3変態点以下である2相領域で行う場合には、初析フェライトが多量に発生して、本発明で達成しようとする微細組織、強度、および延伸率を確保することができなくなる。

0052

以上の説明は、高炭素鋼板を熱間圧延工程で製造する場合に、熱間圧延工程上で最終仕上げ圧延をAr3変態点以上で完了して、鋼板の組織を均一なオーステナイト化することについて説明した(図1のS30段階)。

0053

しかし、本発明は、このような熱間圧延工程上で行われることに限られず、通常の熱間圧延および冷間圧延で鋼板を製造した後、これを部品形態に加工し、加工された部品を最終熱処理する時にも適用される。このように、加工された部品を最終熱処理する場合には、まず、高炭素鋼板で製造された部品を準備する(図1のS10段階)。次に、図2のように加工された部品をAc3以上の温度で加熱する(図1のS20段階)。最後に、その組織を均一なオーステナイトになるようにする(図1のS30段階)。

0054

このように、図1のS30段階は、圧延中の鋼板の組織を通常の熱間圧延工程によってオーステナイト化することができ、または、加工品の組織は製造された加工品の再加熱によってオーステナイト化することができる。

0055

次に、このように鋼板または加工品をオーステナイト化した後、冷却によって図1のS40段階の恒温変態のための準備をする。

0056

熱間仕上げ圧延または加熱によって均一なオーステナイト組織を含む熱延鋼板または加工品を恒温変態の開始温度であるベイナイト変態開始温度Bsとマルテンサイト変態開始温度Msとの間の温度まで冷却する。

0057

この時、熱延鋼板の冷却はランアウトテーブル(Run−Out Table)で実施し、加工品の冷却は通常の熱処理方法で行う。好ましくは、冷却速度は10〜50℃/secである。本発明の組成鋼の場合、このような冷却速度で冷却しても、冷却中にフェライトやパーライト変態が発生せずに、ベイナイト変態開始温度Bs以下までオーステナイト相を維持するようになる。

0058

このように冷却した後、図1の段階S40では、オーステナイト状態に冷却された高炭素鋼板または加工品を恒温変態させる。つまり、図2に示したように、高炭素鋼板をベイナイト変態温度Bs下およびマルテンサイト変態温度Ms上で恒温変態を行う。

0059

ここで、恒温変態温度は、ベイナイト変態開始温度BsからBs−150℃の間とするのが好ましい。Bsより高い場合には、ベイナイト変態が行われず、Bs−150℃より低い場合には、残留オーステナイトの量が少なくなって、10%以上の延伸率を実現するのが難しく、変態速度が遅くなって、50%変態時間が48時間を超える。

0060

熱延鋼板の場合、恒温変態は、熱延鋼板をランアウトテーブルでベイナイト変態開始温度BsとBs−150℃との間の温度まで冷却して巻き取った後、常温まで冷却する過程で行われることもできる。

0061

このように熱延鋼板をコイル状態に巻き取って恒温変態を行う場合、コイルの内部の保温効果によって最大48時間、好ましくは3時間程度の恒温変態効果を実現することができ、本発明の数式3を満たす場合には、熱延工程を利用した大量生産が可能になる。

0062

このような高炭素鋼板において要求される最小恒温熱処理時間は、高炭素鋼板のベイナイト相への変態速度と関連がある。つまり、ベイナイト変態が十分に行われるように誘導することが必要である。しかしながら、恒温維持時間が長すぎる場合には、残留オーステナイト相がフェライトおよびセメンタイト相に分解されて延伸率が低下する。したがって、恒温変態時間は、1分〜48時間であるのが望ましく、より望ましくは1分〜3時間である。恒温変態時間が1分未満である場合には、高炭素鋼板はベイナイトへの変態が起こりにくい。そして、高炭素鋼板の恒温変態時間が48時間を超える場合には、高炭素鋼板の残留オーステナイトの量が減少する。

0063

一方、恒温変態中に高炭素鋼板のベイナイト変態が50vol%よりも大きく100vol%未満で完了する場合に、目標とした強度および延性を得ることができる。したがって、高炭素鋼板の製造時間を最大限短縮することによって、経済性を確保することができ、高炭素鋼板のベイナイト変態が50vol%完了する時間は、熱処理温度および合金成分によって下記の数式3のような関係を有する。

0064

[数式3]
Log10[50%変態時間(sec)]=−2.742+3.561×C+0.820×Mn+0.416×Cr+0.402×Ni−0.332×Al+1330/(T+273)≦Log10[3×3600]

0065

ここで、各元素の組成の単位はwt%であり、Tは変態温度を示す摂氏温度である。また、50%変態時間(sec)は鋼に含まれる相でベイナイト変態が50%行われるのに必要な最小時間を意味する。

0066

前述した数式3は、合金成分を調節してベイナイト変態速度を調節することができるということを意味する。したがって、特定の巻き取り温度または特定の恒温変態温度で合金成分を調節することによって、所望の変態速度を実現することができる。

0067

前述した数式3で、50%変態時間(sec)を3時間とすると、下記の数式8が得られる。

0068

[数式8]
−2.742+3.561×C+0.820×Mn+0.416×Cr+0.402×Ni−0.332×Al+1330/(T+273)≦4.03

0069

高炭素鋼板に含まれている元素の成分が前述した数式8を満たす場合に、3時間以内に鋼板の結晶相のうちの50%以上がベイナイトに変態される。前述した数式3および数式8を利用して高炭素鋼板の組成範囲およびベイナイト変態温度を調節することによって、迅速なベイナイト変態が行われる。

0070

ここで、ベイナイト変態温度は、高炭素鋼板の組成範囲と下記の数式4のような関係を有する。

0071

[数式4]
ベイナイト変態温度(Bs)(℃)=830−270×C−90×Mn−37×Ni−70×Cr−83×Mo

0072

ここで、各元素の組成の単位はwt%である。本発明の実施例では、炭素(C)の量だけでなく、マンガン(Mn)、ニッケル(Ni)、およびモリブデン(Mo)の量を調節して、ベイナイト変態温度を設定する。したがって、高炭素鋼板の組成に適切に設定されたベイナイト変態温度を利用して、恒温変態温度を最適化することができる。したがって、高炭素鋼板の組成範囲が変わっても、恒温変態時間および恒温変態温度を調節して、短時間の間に効率的に高炭素鋼板の微細構造を変化させることができる。

0073

一方、図2に示したように、高炭素鋼板の温度は長時間の間ほぼ一定に維持されて、オーステナイト相の一部がベイナイトに変態される。したがって、恒温変態後の高炭素鋼板は、ベイナイトおよび残留オーステナイトが混合された微細構造を有する。

0074

本発明の実施例では、ベイナイト変態が急速に行われるので、180分の恒温変態の間に、相全体のうちの50vol%〜85vol%がベイナイトに変態され、15vol%〜50vol%の残留オーステナイトが存在する。したがって、短時間の恒温変態にもかかわらず、残留オーステナイトおよびベイナイトが理想的に混合された微細構造を有する。

0075

ベイナイトの体積分率が50vol%未満である場合には、残留オーステナイト内の炭素濃縮量が少なすぎて、マルテンサイトが生成されるため、延伸率が低下する。また、ベイナイトの体積分率が85vol%を超える場合には、残留オーステナイトの量が少なすぎるため、高炭素鋼板の延伸率が低下する。そして、オーステナイトの量が15vol%未満である場合には、オーステナイトの量が少なすぎるため、高炭素鋼板の延伸率が非常に低い。また、オーステナイトの量が50vol%を超える場合には、残留オーステナイト内の炭素濃縮量が少なすぎて、マルテンサイトが生成されるるため、延伸率が低下する。

0076

図3は本発明の一実施例による高炭素鋼板の残留オーステナイトの比率と延伸率との関係を示したグラフである。

0077

図3に、高炭素鋼板の残留オーステナイトの比率に応じた延伸率を丸い点で示した。残留オーステナイトの体積分率が大きいほど、延伸率が増加することが分かる。

0078

図3には、残留オーステナイトの体積分率および延伸率を最小自乗法(least square method)で線形化して示した。図3に示したように、原点を通過して傾きが0.86894である直線が得られる。したがって、残留オーステナイトが高炭素鋼板の11.6vol%を超えると、高炭素鋼板の延伸率が10%以上になる。したがって、誤差を考慮しても、残留オーステナイトが15vol%以上である場合に、10%以上の延伸率を有する高炭素鋼板を製造することができる。

0079

したがって、前述した方法で製造した高炭素鋼板は、1000MPa以上の引張強度および10%以上の延伸率を有する。したがって、強度および延性が全て優れた高炭素鋼板を製造することができるので、自動車の部品などに使用するのに適している。

0080

以下、実験例を通して本発明をより詳細に説明する。このような実験例は、単に本発明を例示するためのものであり、本発明はこれに限定されない。

0081

実験例
下記の表1に示したように、A〜Zの26種類の高炭素鋼板を使用して実験した。各高炭素鋼板の組成を下記の表1に示した。高炭素鋼板の組成は全て本発明の組成範囲を満たした。

0082

しかし、高炭素鋼板の成分が本発明の組成範囲を満たしても、ベイナイト変態がBs−150からBsの間の温度で行われない場合には、延伸率が10%未満であった。このような場合は全て比較例として示した。また、本発明の組成範囲を外れるAAないしAC鋼の特性の評価の結果を比較例として示し、AAないしAC鋼の合金成分も表1に共に示した。

0083

0084

実験は、まず、厚さを30mm、幅を200mmの高炭素鋼板を製造した後、1200℃で180分間再加熱した。次に、高炭素鋼板を熱間圧延して、その厚さが3.0mmになるようにした。前述した方法を適用して製造された高炭素鋼板を成分に応じて900℃〜1100℃の温度範囲で約30分間オーステナイト化処理して大部分の組織がオーステナイトに変態されるようにした後、目標とする温度まで冷却させて、恒温変態熱処理を実施した。後続工程は、下記の通り、実験例1〜実験例38および比較例1〜比較例10に分けて実施し、実験により得られた高炭素鋼板の引張強度および延伸率を測定した。高炭素鋼板の恒温熱処理時間は、ベイナイト変態が50vol%以上に十分に行われる時間とした。

0085

実験例1
A型高炭素鋼板を300℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(342℃)より42℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計(dilatometer)を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は1.8時間であった。高炭素鋼板を6時間熱処理した結果、引張強度は1464MPaであり、延伸率は11.8%であった。

0086

実験例2
A型高炭素鋼板を340℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(342℃)より2℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は1.2時間であった。高炭素鋼板を6時間熱処理した結果、引張強度は1375MPaであり、延伸率は20.1%であった。

0087

実験例3
B型高炭素鋼板を250℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(316℃)より66℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は2.8時間であった。高炭素鋼板を12時間熱処理した結果、引張強度は1506MPaであり、延伸率は25.9%であった。

0088

実験例4
C型高炭素鋼板を350℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(469℃)より119℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.2時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1258MPaであり、延伸率は15.1%であった。

0089

実験例5
C型高炭素鋼板を400℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(469℃)より69℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.1時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1119MPaであり、延伸率は35.7%であった。

0090

実験例6
D型高炭素鋼板を300℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(403℃)より103℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.7時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1383MPaであり、延伸率は10.7%であった。

0091

実験例7
D型高炭素鋼板を350℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(403℃)より53℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.4時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1331MPaであり、延伸率は31.8%であった。

0092

実験例8
E型高炭素鋼板を280℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(305℃)より25℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は3.0時間であった。高炭素鋼板を12時間熱処理した結果、引張強度は1553MPaであり、延伸率は26.2%であった。

0093

実験例9
E型高炭素鋼板を300℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(305℃)より5℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は2.4時間であった。高炭素鋼板を12時間熱処理した結果、引張強度は1677MPaであり、延伸率は21.5%であった。

0094

実験例10
F型高炭素鋼板を250℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(314℃)より64℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は2.0時間であった。高炭素鋼板を12時間熱処理した結果、引張強度は1812MPaであり、延伸率は15.9%であった。

0095

実験例11
F型高炭素鋼板を280℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(314℃)より34℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は1.4時間であった。高炭素鋼板を6時間熱処理した結果、引張強度は1635MPaであり、延伸率は20.1%であった。

0096

実験例12
F型高炭素鋼板を300℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(314℃)より14℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は1.1時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1598MPaであり、延伸率は26.7%であった。

0097

実験例13
G型高炭素鋼板を300℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(415℃)より115℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.9時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1504MPaであり、延伸率は12.1%であった。

0098

実験例14
G型高炭素鋼板を350℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(415℃)より65℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.5時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1343MPaであり、延伸率は22.2%であった。

0099

実験例15
H型高炭素鋼板を300℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(401℃)より101℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.6時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1415MPaであり、延伸率は13.1%であった。

0100

実験例16
I型高炭素鋼板を350℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(418℃)より68℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.5時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1452MPaであり、延伸率は21.4%であった。

0101

実験例17
J型高炭素鋼板を300℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(417℃)より117℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.8時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1491MPaであり、延伸率は18.1%であった。

0102

実験例18
J型高炭素鋼板を350℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(417℃)より67℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.5時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1497MPaであり、延伸率は27.2%であった。

0103

実験例19
K型高炭素鋼板を350℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(452℃)より102℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.1時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1333MPaであり、延伸率は14.6%であった。

0104

実験例20
K型高炭素鋼板を400℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(452℃)より52℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.1時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1365MPaであり、延伸率は20.3%であった。

0105

実験例21
L型高炭素鋼板を300℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(321℃)より21℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は1.8時間であった。高炭素鋼板を6時間熱処理した結果、引張強度は1591MPaであり、延伸率は15.4%であった。

0106

実験例22
M型高炭素鋼板を400℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(534℃)より134℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.1時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1170MPaであり、延伸率は11.0%であった。

0107

実験例23
N型高炭素鋼板を400℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(515℃)より115℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.04時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1057MPaであり、延伸率は27.6%であった。

0108

実験例24
O型高炭素鋼板を350℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(417℃)より67℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.3時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1354MPaであり、延伸率は13.0%であった。

0109

実験例25
P型高炭素鋼板を300℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(445℃)より145℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.2時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1378MPaであり、延伸率は12.2%であった。

0110

実験例26
P型高炭素鋼板を350℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(445℃)より95℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.1時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1343MPaであり、延伸率は13.8%であった。

0111

実験例27
Q型高炭素鋼板を300℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(389℃)より89℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.3時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1396MPaであり、延伸率は13.2%であった。

0112

実験例28
Q型高炭素鋼板を350℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(389℃)より39℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.3時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1388MPaであり、延伸率は14.4%であった。

0113

実験例29
R型高炭素鋼板を300℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(389℃)より89℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は1.1時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1475MPaであり、延伸率は11.8%であった。

0114

実験例30
S型高炭素鋼板を350℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(417℃)より67℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.1時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1330MPaであり、延伸率は13.8%であった。

0115

実験例31
T型高炭素鋼板を350℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(401℃)より51℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.2時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1363MPaであり、延伸率は15.0%であった。

0116

実験例32
U型高炭素鋼板を350℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(441℃)より91℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.1時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1420MPaであり、延伸率は16.1%であった。

0117

実験例33
V型高炭素鋼板を350℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(472℃)より122℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.1時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1326MPaであり、延伸率は14.3%であった。

0118

実験例34
W型高炭素鋼板を400℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(529℃)より129℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.02時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1010MPaであり、延伸率は15.5%であった。

0119

実験例35
X型高炭素鋼板を370℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(444℃)より74℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.05時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1145MPaであり、延伸率は14.6%であった。

0120

実験例36
Y型高炭素鋼板を370℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(508℃)より138℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.02時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1195MPaであり、延伸率は11.7%であった。

0121

実験例37
Z型高炭素鋼板を250℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(292℃)より42℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は23.4時間であった。高炭素鋼板を48時間熱処理した結果、引張強度は1790MPaであり、延伸率は17.1%であった。

0122

実験例38
Z型高炭素鋼板を280℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(292℃)より12℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は15.9時間であった。高炭素鋼板を48時間熱処理した結果、引張強度は1567MPaであり、延伸率は23.6%であった。

0123

比較例1
D型高炭素鋼板を200℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(403℃)より203℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は2.7時間であった。高炭素鋼板を24時間熱処理した結果、引張強度は2059MPaであり、延伸率は9.5%であった。

0124

比較例2
D型高炭素鋼板を250℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(403℃)より153℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は1.3時間であった。高炭素鋼板を6時間熱処理した結果、引張強度は1748MPaであり、延伸率は9.4%であった。

0125

比較例3
K型高炭素鋼板を300℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(452℃)より152℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.2時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1488MPaであり、延伸率は9.1%であった。

0126

比較例4
M型高炭素鋼板を350℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(534℃)より184℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.2時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1279MPaであり、延伸率は9.1%であった。

0127

比較例5
N型高炭素鋼板を350℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(515℃)より165℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.1時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1247MPaであり、延伸率は9.0%であった。

0128

比較例6
O型高炭素鋼板を250℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(417℃)より167℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.8時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1412MPaであり、延伸率は7.7%であった。

0129

比較例7
V型高炭素鋼板を300℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(472℃)より172℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.1時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1482MPaであり、延伸率は7.6%であった。

0130

比較例8
AA型高炭素鋼板を460℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(605℃)より145℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.01時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は717MPaであり、延伸率は14.0%であった。

0131

比較例9
AB型高炭素鋼板を480℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(606℃)より126℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.01時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は752MPaであり、延伸率は12.2%であった。

0132

比較例10
AC型高炭素鋼板を450℃の塩浴槽で恒温変態熱処理した。つまり、ベイナイト変態開始温度(542℃)より92℃低い温度から高炭素鋼板を恒温変態熱処理した。ベイナイト変態が50vol%行われる時間は膨張計を使用して測定した。その結果、ベイナイト変態が50vol%行われる時間は0.03時間であった。高炭素鋼板を3時間熱処理した結果、引張強度は1150MPaであり、延伸率は8.5%であった。

0133

前述した実験例1〜実験例38および比較例1〜比較例10を下記の表2に示す。

0134

0135

表2で、t0.5はベイナイト変態量が50vol%になる時間を意味し、Bs-Tはベイナイト変態開始温度と恒温変態温度との差、つまりベイナイト変態開始温度から恒温変態温度を引いた温度を意味する。

0136

本発明の実験例1〜実験例38では、ベイナイト変態開始温度と恒温変態温度との差が全て150℃以下であり、高炭素鋼板の引張強度は全て1000MPa以上であり、延伸率は10%以上であった。

0137

本発明の実験例1〜実験例36では、高炭素鋼板のベイナイト変態量が50vol%になる時間は全て3時間以下であった。数式3を満たさない条件、つまりベイナイト変態時間が3時間以上である実験例37および38の場合には、変態時間が長くて、大量生産の可能性は低いが、1000MPa以上の強度および10%以上の延伸率を有する高強度高延伸鋼材を製造することができた。

0138

反面、比較例1〜7では、高炭素鋼板の熱処理をBs−150℃より低い温度で行うことによって、残留オーステナイトの量が不足し、延伸率が全て10%未満であった。

0139

また、比較例8の場合には、炭素含有量が0.2wt%より低いため、鋼板の引張強度が1000MPa未満であった。比較例9の場合には、炭素含有量が0.25wt%であり、この時に必要な(Mn+Cr+Ni/2)の含有量は2.375wt%であるが、実際には1.5wt%が添加されたので、これに達しなかった。したがって、引張強度は1000MPa未満であった。比較例10の場合には、(Si+Al)の合計が約0.8wt%、つまり1.0wt%未満で、恒温変態後に残留オーステナイトが存在しない通常のベイナイト組織が形成され、鋼材の延伸率が10%に達しなかった。

0140

前述のように、本発明の実験例では、強度および延性が優れた高炭素鋼板を短時間で製造することができ、反面、比較例では、高炭素鋼板の延性が低下したり、十分な強度を有する高炭素鋼板の製造が行われなかった。

0141

本発明を前記で記載したように説明したが、本発明は、下記に記載する特許請求の範囲の概念および範囲を逸脱しない限り、多様な修正および変形が可能であるということを、本発明が属する技術分野に携わる者は簡単に理解することができる。

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