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課題・解決手段

本発明は、JAKキナーゼを含むタンパク質キナーゼ阻害剤であるN含有複素環式化合物に関する。より詳細には、本化合物は、JAK1、JAK2、JAK3またはTYK2キナーゼ、およびこれらの組合せ(例えば、JAK1およびJAK2の組み合わせ等)に対して選択的である。これらのキナーゼ阻害剤は、キナーゼ関連疾患、例えば、臓器移植を含む免疫および炎症性疾患;癌および骨髄増殖性疾患を含む過剰増殖性疾患;ウィルス性疾患代謝疾患;および血管疾患などの治療に使用することができる。

概要

背景

JAKは、情報伝達および転写活性化(Signal Transduction and Activators of Transcription)またはSTATと称される一群タンパク質リン酸化するキナーゼである。リン酸化されると、STATは二量体化し、核に転移して遺伝子発現活性化し、それはとりわけ内皮細胞および平滑筋細胞増殖などの細胞増殖をもたらし、心筋細胞肥大化を引き起こす。

JAK/STAT文献のレビューは、この経路が、ウィルスおよび細菌感染などの外界からの刺激に対する宿主免疫応答動員および組織化に重要であるという仮説に強力な裏付けを提供する。遺伝子ノックアウト実験から蓄積された情報は、いくつかの重要な免疫調節性サイトカインによって始動される細胞シグナル伝達に対する、JAKファミリーメンバー重要性を強調している。したがってJAK/STAT経路の阻害から生じる治療的可能性は、免疫調節の分野にあり、この分野における様々な病状治療のための有望な薬剤となる可能性が高い。さらに、JAKの阻害剤は、臓器移植喘息、および慢性閉塞性肺疾患COPD)を含む免疫および炎症疾患、ならびに、全身性エリテマトーデス混合性結合組織疾患強皮症自己免疫脈管炎多発性硬化症関節リウマチクローン病I型糖尿病および自己免疫甲状腺障害などの自己免疫疾患のために使用できる。

いくつかの重要な細胞型の増殖および機能終了の両方のサイトカイン依存性調節において、タンパク質チロシンキナーゼのJAKファミリーが中心的役割を果たしていることから、JAKキナーゼを阻害できる薬剤が、これらの酵素に依存する疾患状態の予防および化学療法的処置において有用であることが示唆される。目下知られている4つの各JAKファミリーメンバーの強力かつ特異的阻害剤は、上で論じたものなどの免疫および炎症性疾患を後押しするサイトカイン作用の阻害手段を提供する。さらに、多発性骨髄腫前立腺癌乳癌肺癌胃癌ホジキンリンパ腫B細胞慢性リンパ球性白血病転移性メラノーマ神経膠腫、および肝細胞腫を含む癌などの過剰増殖性障害のJAK阻害剤による治療が示唆されている。加えて、ウィルス性疾患および代謝疾患の治療のためのJAKキナーゼ阻害剤の使用が示唆されている。

上に加えて、JAK2の強力な阻害剤は、高血圧、肥大、心臓虚血心不全収縮期心不全および拡張期心不全を含む)などの血管疾患片頭痛および関連脳血管性障害、脳卒中、レイノー現象、POEM症候群プリンツメタル型狭心症高安動脈炎およびウェネル肉芽腫などの脈管炎、末梢動脈疾患心疾患、ならびに肺動脈高血圧においても有用であろう。JAK2阻害剤は、真性赤血球増加症PV)などの骨髄増殖症候群(MPD)において有用でもある。

JAK1およびJAK2の双方の強力かつ特異的阻害剤は、多発性骨髄腫、前立腺癌、乳癌、肺癌、ホジキンリンパ腫、B細胞慢性リンパ球性白血病、転移性メラノーマ、多発性骨髄腫、胃癌、神経膠腫、および肝細胞腫を含む癌の治療において有用であろう。

JAK3の強力かつ特異的阻害剤は、とりわけ臓器移植のための免疫抑制剤、喘息および慢性閉塞性肺疾患などの免疫および炎症性疾患、ならびに、全身性エリテマトーデス、混合性結合組織疾患、強皮症、自己免疫脈管炎、多発性硬化症、関節リウマチ、クローン病、I型糖尿病および糖尿病合併症、代謝疾患などの自己免疫疾患および免疫抑制が望ましいかもしれないその他の適応症のための免疫抑制剤において有用であろう。さらに、JAK3の特異的阻害剤は、JAK3が活性化過剰である白血病およびリンパ腫などの増殖性疾患治療処置に応用され得る。

JAKファミリーのその他のメンバーは、本質的に全ての組織によって発現されるが、JAK3の発現は造血細胞に限定されるようである。これは、JAK3と、これらの多重受容体に共通するγ鎖との非共有結合による、IL−2、IL4、IL−7、IL−9、およびIL−15の受容体を介するシグナル伝達における、JAK3の必須の役割と矛盾しない。X連鎖重症複合型免疫不全症(XSCID)がある男性は、インターロイキン−2(IL−2)、IL−4、IL−7、IL−9、およびIL−15受容体に共通の必須構成要素をコードする、共通サイトイン受容体γ鎖(γc)遺伝子に欠陥を有する。患者が、変異され、または大幅にレベル低下したJAK3タンパク質のいずれかを有することがわかっているXSCID症候群は、免疫抑制が、JAK3経路を通じたシグナル伝達ブロックの結果として起こることを示唆している。マウスにおける遺伝子ノックアウト研究によって、JAK3がBおよびTリンパ球成熟において重要な役割を果たすだけでなく、T細胞機能を維持するためにJAK3が構成的に必要であることが示唆された。IL−2およびIL−4受容体下流のシグナル伝達事象においてJAK3が関与しているという生化学証拠総合すると、これらのヒトおよびマウス突然変異研究は、JAK3の阻害を通じた免疫活性調節が、組織移植拒絶および自己免疫疾患などのT細胞およびB細胞増殖性障害の治療において有用であり得ることを示唆している。

JAK3シグナル伝達抑制を通じた長期的免疫調節は、JAK3阻害が選択的に達成されてその他のキナーゼ依存シグナル伝達過程の阻害を伴わないのでさえあれば、慢性疾患に対して大きな治療的可能性を有する。特に、キナーゼのJAKファミリーメンバーが共有する高度な配列同一性は、JAK3を阻害する化合物が、有害な長期的帰結によってファミリーのその他のメンバーをも阻害し得る可能性を高める。例えば、エリスロポエチンおよびトロンボポエチン受容体は、いずれも細胞内シグナル伝達のためにJAK2のみを使用するので、JAK2の長期の阻害は赤血球減少症および血小板減少症をもたらす可能性が高い。

本発明の化合物は、オーロラキナーゼなどのその他の治療的関連性のあるキナーゼを標的とするのにも有用かもしれない。セリンスレオニンタンパク質キナーゼオーロラファミリーは、有糸分裂の適切な調節のために重要である。哺乳類は3種のオーロラキナーゼパラログを発現し、少なくとも2種のオーロラキナーゼ(オーロラAおよびB)が乳癌、肺癌、結腸癌卵巣癌、および膵臓癌を含むヒト腫瘍中で一般に過剰発現される。オーロラA遺伝子は、多くの腫瘍中で増幅されており、オーロラAの過剰発現が、これらの腫瘍の増殖に選択的利点を与えている可能性があることが示唆される。オーロラBの過剰発現は、多核を産生し、侵襲性の転移を誘発することも報告されており、オーロラキナーゼBの過剰発現が癌の進行において複数の機能を有することが示唆される。イマチニブゲフィチニブ、およびエルロチニブなどのキナーゼ阻害剤の最近の臨床経験と引き続く認可は、このクラスの酵素が抗癌剤開発のために有用であることを例証している。オーロラAは、異所性発現すると発癌遺伝子として機能して細胞を形質転換できるという観察を通じて、それ自体が特に魅力的薬剤標的として認識されている。オーロラAおよびBキナーゼの強力な阻害剤であるVX−680は、生体内で腫瘍の成長を抑制することが示されている。これらの研究結果は、癌治療で使用するためのオーロラキナーゼ阻害剤を同定することの望ましさを強調する。

有用な治療標的である可能性があるその他のキナーゼとしては、CK2、TBK1、NEK9、LCK、ACK1、p38キナーゼ、FAK、CAK、CDK1、2、および4、GSK−3β、Abl、PDGF−R、PLK1、PLK2、PLK3、PYK2、c−Kit、NPM−ALK、Flt−3、c−Met、KDR、EGFR、TIE−2、VEGFR−1、VEGFR−3、c−SRC、LCK、HCK、LYN、FYN、およびYESが挙げられる。

様々な疾患状態を標的とする様々なタイプのタンパク質キナーゼの阻害は明らかに有益ではあるが、関心のあるタンパク質キナーゼに選択的であり、高い経口バイオアベイラビリティなどの良好な「薬のような」特性を有する化合物の同定は、達成が難しいことが今までに実証されている。さらに、キナーゼ阻害剤の開発においては、標的とされる酵素間の配列類似性のレベルにかかわらず、阻害または選択性予測可能性がかなり低いことが確立されている。

臓器移植を含む免疫および炎症性疾患;癌および骨髄増殖性疾患を含む過剰増殖性疾患;ウィルス性疾患;代謝疾患;および血管疾患などのキナーゼ関連疾患の治療で使用するための治療的に適切なJAK1、JAK2、JAK3、もしくはTYK2阻害剤、またはこれらの組み合わせ、およびオーロラキナーゼ阻害剤の開発における課題としては、良好な薬のような特性も有する適切な特異性のある化合物をデザインすることが挙げられる。

概要

本発明は、JAKキナーゼを含むタンパク質キナーゼの阻害剤であるN含有複素環式化合物に関する。より詳細には、本化合物は、JAK1、JAK2、JAK3またはTYK2キナーゼ、およびこれらの組合せ(例えば、JAK1およびJAK2の組み合わせ等)に対して選択的である。これらのキナーゼ阻害剤は、キナーゼ関連疾患、例えば、臓器移植を含む免疫および炎症性疾患;癌および骨髄増殖性疾患を含む過剰増殖性疾患;ウィルス性疾患;代謝疾患;および血管疾患などの治療に使用することができる。

目的

JAK/STAT文献のレビューは、この経路が、ウィルスおよび細菌感染などの外界からの刺激に対する宿主免疫応答の動員および組織化に重要であるという仮説に強力な裏付けを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
8件
牽制数
4件

この技術が所属する分野

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請求項1

式I:(式中、Q、W、およびYは、独立に、NおよびCR2から選択され、ZはNR2またはSであり、Lは存在しないか、またはCO、SO2または置換もしくは非置換C1〜6アルキレンであり、AおよびBは独立に、存在しないかまたは置換もしくは非置換C1〜6アルキレンであり、その中で1つ以上の炭素原子は任意にO、CO、NR2、NR2CO、CONR2、NR2SO2、SO2NR2、S、および/またはS(O)nで置換されていてもよく、R1は独立に、H、置換または非置換C1〜6アルキル、置換または非置換C2〜6アルケニル、置換または非置換C2〜6アルキニル、置換または非置換C1〜6アルコキシ、OH、ハロゲン、CN、NO2、NR2R3、SO2R3、SO2NR2R3、CF3、OCF3、NR2SO2R3、CO2R3、COSR3、CSR3、COR3、NR2、CSR3、NR2CSR3、CONR2R3、NR2COR3、NR2CONR2R3、SO3R3、置換または非置換C3〜8シクロアルキル、置換または非置換アリール、ならびにN、O、S、およびSO2から選択される最高で3個のヘテロ原子を有する置換または非置換ヘテロシクリルから選択され、RはH、置換または非置換C1〜6アルキル、置換または非置換C2〜6アルケニル、置換または非置換C2〜6アルキニル、置換または非置換C1〜6アルコキシ、OH、ハロゲン、CN、NO2、CO2R3、CONR2R3、NR2COR3、SO3R3、C3〜8シクロアルキル、アリール、ならびにN、O、S、およびSO2から選択される最高で3個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルから選択され、そのそれぞれは、置換または非置換C1〜6アルキル、置換または非置換C2〜6アルケニル、置換または非置換C2〜6アルキニル、置換または非置換C1〜6アルコキシ、OH、OCF3、ハロゲン、CN、NO2、NR2R3、SO2R3、SO2NR2R3、NR2SO2R3、CO2R3、COR3、NR2COR3、R2NHCO2R3、CONR2R3、NR2CONR2R3、ならびにN、O、S、およびSO2から選択される最高で3個のヘテロ原子を有する置換または非置換ヘテロシクリルから独立に選択される最高で3個の置換基によって置換されていてもよく、R2およびR3は独立に、H、置換または非置換C1〜6アルキル、置換または非置換C2〜6アルケニル、置換または非置換C2〜6アルキニル、置換または非置換C1〜6アルコキシ、CN、置換または非置換C3〜8シクロアルキル、置換または非置換アリール、ならびにN、O、S、およびSO2から選択される最高で3個のヘテロ原子を有する置換または非置換ヘテロシクリルから選択され、mは1〜3であり、nは1または2である)の化合物、その塩、異性体、および/またはプロドラッグ

請求項2

式Iの化合物が、式Ia:(式中、Q、W、Y、Z、L、A、B、R、R1、m、およびnは請求項1で定義したとおりである)を有する、請求項1に記載の化合物。

請求項3

式Iの化合物が、式Ib:(式中、Z、A、B、R、R1、m、およびnは請求項1で定義したに記載されるとおりである)を有する、請求項1に記載の化合物。

請求項4

Aが存在しないか、あるいは置換または非置換C1〜6アルキレンまたは置換または非置換二価C1〜6アルコキシであり、Bが存在しないかまたはSである、請求項1に記載の化合物。

請求項5

Rが独立に、H、ハロゲン、CO2R3、CONR2R3、C3〜8シクロアルキル、5または6員環アリール、ならびにN、O、S、およびSO2から選択される最高で3個のヘテロ原子を有する5〜8員環ヘテロシクリルから選択され、そのそれぞれが、置換または非置換C1〜6アルキル、N、O、S、およびSO2から選択される最高で3個のヘテロ原子を有する置換または非置換5〜8員環ヘテロシクリル、R2OH、R2NHCO2R3、OCF3、置換または非置換C1〜6アルコキシ、OH、NR2R3、SO2NR2R3、NR2SO2R3、NR2COR3、CONR2R3、NR2CONR2R3、COR3、CO2R3、および/またはSO2R3(式中、R2およびR3は請求項1で定義したとおりである)から独立に選択される最高で3個の置換基で置換されていてもよい、請求項1に記載の化合物。

請求項6

Rが独立に、NR2R3、NR2COR3、置換または非置換C1〜6アルコキシ、N、O、S、およびSO2から選択される最高で3個のヘテロ原子を有する置換または非置換5〜8員環ヘテロシクリル、SO2NR2R3、NR2CONR2R3、NR2SO2R3、R2OH、R2NHCO2R3、OCF3、CONR2R3または置換または非置換C1〜6アルキルの少なくとも1つで置換されたかまたは非置換のフェニル;C1〜6アルコキシ、CO2R3またはNR2R3の少なくとも1つで置換されたかまたは非置換の、1〜2個のN原子を有する飽和または不飽和5〜9員環ヘテロシクリル;およびC1〜6アルコキシ、CO2R3またはNR2R3の少なくとも1つで置換されたかまたは非置換の、1〜2個のO原子を有する飽和または不飽和5〜9員環ヘテロシクリルから選択される、請求項1に記載の化合物。

請求項7

R1が独立に、H、ハロゲン、置換または非置換C1〜6アルケニル、置換または非置換C2〜6アルキル、置換または非置換C1〜6アルコキシ、OH、ハロゲン、NO2、NR2R3、NR2COR3、CO2R3、SO2R3、NR2SO2R3、置換または非置換C3〜8シクロアルキル、置換または非置換5または6員環アリール、ならびにN、O、S、およびSO2から選択される最高で3個のヘテロ原子を有する置換または非置換5〜8員環飽和または不飽和ヘテロシクリルから選択される、請求項1に記載の化合物。

請求項8

前記N、O、S、およびSO2から選択される最高で3個のヘテロ原子を有する置換または非置換5〜8員環飽和または不飽和ヘテロシクリルが、モルホリノチオモルホリノ、チオモルホリノ−1−オキシド、チオモルホリノ−1,1−ジオキシド、NR2−ピペラジン、4−ヒドロキシピペリジン、3−ヒドロキシピロリジン、3−ヒドロキシピロールピペリジン、またはピロリジンである、請求項7に記載の化合物。

請求項9

B−RおよびA−R1の1つが、下記:(式中、DはOまたはNであり、R4はH、ならびに置換および非置換C1〜4アルキルから選択され、R5およびR6は独立に、H、置換または非置換C1〜4アルキル、C1〜4アルキルNR8R9、C1〜4アルキルOR8、置換または非置換アリールから選択され、または結合してO、S、SO2、およびNR4から選択される1つ以上のヘテロ原子を任意に含有する置換または非置換5〜8員環を形成してもよく、R7はOH、OC1〜4アルキル、NR8R9から選択され、pは0〜4であり、R8およびR9は独立に、H、置換または非置換C1〜4アルキルから選択され、または結合してO、S、SO2、およびNR4から選択される1つ以上のヘテロ原子を任意に含有する置換された3〜8員環を形成してもよく、R10はHおよび置換または非置換C1〜4アルキルから選択される)から選択されるマイケル受容体である、請求項1に記載の化合物。

請求項10

1.7−ヨード−N−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン2.7−(4−アミノフェニル)−N−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン3.N−(4−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)アクリルアミド4.7−(3−アミノフェニル)−N−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン5.N−(3−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)アクリルアミド7.N−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン8.メチル2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキシレート9.N−(4−モルホリノフェニル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン10.7−(4−アミノ−3−メトキシフェニル)−N−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン11.4−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド12.N,N−ジメチル−3−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド13.1−エチル−3−(2−メトキシ−4−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)ウレア14.N−(4−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)メタンスルホンアミド15.2−メトキシ−4−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェノール16.2−シアノ−N−(3−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)アセトアミド17.N−(シアノメチル)−2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド18.N−(3−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)メタンスルホンアミド19.1−エチル−3−(4−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)ウレア20.N−(3−ニトロフェニル)−7−フェニルチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン21.7−ヨード−N−(3−ニトロフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン22.N1−(7−(2−エチルフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)ベンゼン−1,3−ジアミン25.N−tert−ブチル−3−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド26.N1−(7−ヨードチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)ベンゼン−1,3−ジアミン28.7−(4−アミノ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−N−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン29.7−(2−エチルフェニル)−N−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン30.N−(3−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)アセトアミド31.N−(シアノメチル)−N−(3−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)メタンスルホンアミド32.N−(シアノメチル)−N−(4−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)メタンスルホンアミド33.N−(3−(5−メチル−2−(4−モルホリノフェニルアミノ)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)メタンスルホンアミド34.4−(5−メチル−2−(4−モルホリノフェニルアミノ)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド36.N−(4−(5−メチル−2−(4−モルホリノフェニルアミノ)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)メタンスルホンアミド37.7−ヨード−N−(4−モルホリノフェニル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン38.7−(2−イソプロピルフェニル)−N−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン39.7−ブロモ−N−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン40.N7−(2−イソプロピルフェニル)−N2−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2,7−ジアミン41.N7−(4−イソプロピルフェニル)−N2−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2,7−ジアミン42.7−(5−アミノ−2−メチルフェニル)−N−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン43.N−(シアノメチル)−4−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンズアミド44.7−ヨード−N−(3−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン45.7−(4−アミノ−3−ニトロフェニル)−N−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン46.7−(2−メトキシピリジン−3−イル)−N−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン47.(3−(7−ヨードチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イルアミノ)フェニル)メタノール48.N−tert−ブチル−3−(2−(3−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド49.N−tert−ブチル−3−(2−(3−(ヒドロキシメチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド50.N−(4−モルホリノフェニル)−7−(4−ニトロフェニルチオ)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン51.N−tert−ブチル−3−(2−(3,4,5−トリメトキシフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド52.7−(4−アミノ−3−ニトロフェニル)−N−(3,4−ジメトキシフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン53.N−(3,4−ジメトキシフェニル)−7−(2−メトキシピリジン−3−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン54.N−tert−ブチル−3−(2−(3,4−ジメトキシフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド55.7−(2−アミノピリミジン−5−イル)−N−(3,4−ジメトキシフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン56.N−(3,4−ジメトキシフェニル)−7−(2,6−ジメトキシピリジン−3−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン57.N−(3,4−ジメトキシフェニル)−7−(2,4−ジメトキシピリミジン−5−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン58.7−ヨード−N−(4−(モルホリノメチル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン59.N−tert−ブチル−3−(2−(4−(モルホリノメチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド60.2−シアノ−N−(4−メチル−3−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)アセトアミド61.エチル3−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゾエート62.7−ブロモ−N−(4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン63.N−(3−(2−(4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)アセトアミド64.N−(シアノメチル)−3−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンズアミド65.N−tert−ブチル−3−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンズアミド66.N−tert−ブチル−3−(2−(4−(1−エチルピペリジン−4−イルオキシ)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド67.tert−ブチル4−(2−(4−(モルホリノメチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート68.7−ブロモ−N−(4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン69.N−tert−ブチル−3−(2−(4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド70.N−(4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン71.N−(シアノメチル)−3−(2−(4−(モルホリノメチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンズアミド72.N−tert−ブチル−3−(2−(4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド73.tert−ブチルピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンジルカルバメート74.3−(2−(4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド75.7−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン76.tert−ブチル4−(2−(4−(1−エチルピペリジン−4−イルオキシ)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート77.7−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−N−(4−(モルホリノメチル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン78.tert−ブチル5−(2−(4−(モルホリノメチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)−1H−インドール−1−カルボキシレート79.7−(2−アミノピリミジン−5−イル)−N−(4−(モルホリノメチル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン80.tert−ブチル4−(2−(4−(モルホリノメチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート81.tert−ブチルモルホリノメチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンジルカルバメート82.N−(3−(2−(4−(モルホリノメチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)アセトアミド83.N−(4−(2−(4−(モルホリノメチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)アセトアミド84.N−(3−(2−(4−(モルホリノメチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)メタンスルホンアミド85.7−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)−N−(4−(モルホリノメチル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン86.N−(2−メトキシ−4−(2−(4−(モルホリノメチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)アセトアミド87.7−ブロモ−N−(3,4,5−トリメトキシフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン88.(3−(2−(3,4,5−トリメトキシフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)メタノール89.(4−(2−(3,4,5−トリメトキシフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)メタノール90.(3−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)メタノール91.(4−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)メタノール92.N−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンジル)メタンスルホンアミド93.tert−ブチルモルホリノメチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンジルカルバメート94.N−(4−(モルホリノメチル)フェニル)−7−(3−(ピペラジン−1−イル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン95.7−(6−(2−モルホリノエチルアミノ)ピリジン−3−イル)−N−(3,4,5−トリメトキシフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン96.7−(2−エチルフェニル)−N−(4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン97.7−(4−(アミノメチル)フェニル)−N−(4−(モルホリノメチル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン98.N−(4−(1−エチルピペリジン−4−イルオキシ)フェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン99.N−(2,4−ジメトキシフェニル)−7−フェニルチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン100.7−ブロモ−N−(3,4−ジメトキシフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン101.N−(3,4−ジメトキシフェニル)−7−フェニルチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミンから選択される、請求項1に記載の化合物。

請求項11

化合物がキナーゼ阻害剤である、請求項1に記載の化合物。

請求項12

式II:(式中、Q、W、Y、Z、およびnは請求項1で定義したとおりであり、Xは離脱基であり、Rは上の請求項1で定義したとおりである)の化合物と、式III:(式中、L、A、Y、R1、およびmは請求項1で定義したとおりである)の化合物とをカップリングさせる工程を含む、請求項1に記載の式Iの化合物の調製方法

請求項13

請求項1に記載の式Iの化合物および薬学的に許容できる担体を含む医薬組成物

請求項14

治療的に有効量の請求項1に記載の式Iの化合物、または請求項1に記載の医薬組成物を、それを必要とする対象に投与する工程を含む、キナーゼ関連疾患を治療する方法。

請求項15

キナーゼ関連疾患が、免疫および炎症性疾患過剰増殖性疾患、ウィルス性疾患代謝疾患、または血管疾患である、請求項14に記載の方法。

請求項16

細胞と請求項1に記載の式Iの化合物とを接触させる工程を含む、キナーゼを細胞内で阻害する方法。

技術分野

0001

本発明は、JAKキナーゼを含むタンパク質キナーゼ阻害剤であるN含有複素環式化合物に関する。特に本化合物は、JAK1、JAK2、JAK3またはTYK2キナーゼに対し、およびそれらの組み合わせ(例えば、JAK1およびJAK2など)に対して選択的である。これらのキナーゼ阻害剤は、臓器移植と、癌および骨髄増殖性疾患を含む過剰増殖性疾患、ウィルス性疾患代謝疾患血管疾患を含む、免疫学的および炎症性疾患などのキナーゼ関連疾患の治療において使用できる。

背景技術

0002

JAKは、情報伝達および転写活性化(Signal Transduction and Activators of Transcription)またはSTATと称される一群タンパク質リン酸化するキナーゼである。リン酸化されると、STATは二量体化し、核に転移して遺伝子発現活性化し、それはとりわけ内皮細胞および平滑筋細胞増殖などの細胞増殖をもたらし、心筋細胞肥大化を引き起こす。

0003

JAK/STAT文献のレビューは、この経路が、ウィルスおよび細菌感染などの外界からの刺激に対する宿主免疫応答動員および組織化に重要であるという仮説に強力な裏付けを提供する。遺伝子ノックアウト実験から蓄積された情報は、いくつかの重要な免疫調節性サイトカインによって始動される細胞シグナル伝達に対する、JAKファミリーメンバー重要性を強調している。したがってJAK/STAT経路の阻害から生じる治療的可能性は、免疫調節の分野にあり、この分野における様々な病状治療のための有望な薬剤となる可能性が高い。さらに、JAKの阻害剤は、臓器移植、喘息、および慢性閉塞性肺疾患COPD)を含む免疫および炎症疾患、ならびに、全身性エリテマトーデス混合性結合組織疾患強皮症自己免疫脈管炎多発性硬化症関節リウマチクローン病I型糖尿病および自己免疫甲状腺障害などの自己免疫疾患のために使用できる。

0004

いくつかの重要な細胞型の増殖および機能終了の両方のサイトカイン依存性調節において、タンパク質チロシンキナーゼのJAKファミリーが中心的役割を果たしていることから、JAKキナーゼを阻害できる薬剤が、これらの酵素に依存する疾患状態の予防および化学療法的処置において有用であることが示唆される。目下知られている4つの各JAKファミリーメンバーの強力かつ特異的阻害剤は、上で論じたものなどの免疫および炎症性疾患を後押しするサイトカイン作用の阻害手段を提供する。さらに、多発性骨髄腫前立腺癌乳癌肺癌胃癌ホジキンリンパ腫B細胞慢性リンパ球性白血病転移性メラノーマ神経膠腫、および肝細胞腫を含む癌などの過剰増殖性障害のJAK阻害剤による治療が示唆されている。加えて、ウィルス性疾患および代謝疾患の治療のためのJAKキナーゼ阻害剤の使用が示唆されている。

0005

上に加えて、JAK2の強力な阻害剤は、高血圧、肥大、心臓虚血心不全収縮期心不全および拡張期心不全を含む)などの血管疾患、片頭痛および関連脳血管性障害、脳卒中、レイノー現象、POEM症候群プリンツメタル型狭心症高安動脈炎およびウェネル肉芽腫などの脈管炎、末梢動脈疾患心疾患、ならびに肺動脈高血圧においても有用であろう。JAK2阻害剤は、真性赤血球増加症PV)などの骨髄増殖症候群(MPD)において有用でもある。

0006

JAK1およびJAK2の双方の強力かつ特異的阻害剤は、多発性骨髄腫、前立腺癌、乳癌、肺癌、ホジキンリンパ腫、B細胞慢性リンパ球性白血病、転移性メラノーマ、多発性骨髄腫、胃癌、神経膠腫、および肝細胞腫を含む癌の治療において有用であろう。

0007

JAK3の強力かつ特異的阻害剤は、とりわけ臓器移植のための免疫抑制剤、喘息および慢性閉塞性肺疾患などの免疫および炎症性疾患、ならびに、全身性エリテマトーデス、混合性結合組織疾患、強皮症、自己免疫脈管炎、多発性硬化症、関節リウマチ、クローン病、I型糖尿病および糖尿病合併症、代謝疾患などの自己免疫疾患および免疫抑制が望ましいかもしれないその他の適応症のための免疫抑制剤において有用であろう。さらに、JAK3の特異的阻害剤は、JAK3が活性化過剰である白血病およびリンパ腫などの増殖性疾患治療処置に応用され得る。

0008

JAKファミリーのその他のメンバーは、本質的に全ての組織によって発現されるが、JAK3の発現は造血細胞に限定されるようである。これは、JAK3と、これらの多重受容体に共通するγ鎖との非共有結合による、IL−2、IL4、IL−7、IL−9、およびIL−15の受容体を介するシグナル伝達における、JAK3の必須の役割と矛盾しない。X連鎖重症複合型免疫不全症(XSCID)がある男性は、インターロイキン−2(IL−2)、IL−4、IL−7、IL−9、およびIL−15受容体に共通の必須構成要素をコードする、共通サイトイン受容体γ鎖(γc)遺伝子に欠陥を有する。患者が、変異され、または大幅にレベル低下したJAK3タンパク質のいずれかを有することがわかっているXSCID症候群は、免疫抑制が、JAK3経路を通じたシグナル伝達ブロックの結果として起こることを示唆している。マウスにおける遺伝子ノックアウト研究によって、JAK3がBおよびTリンパ球成熟において重要な役割を果たすだけでなく、T細胞機能を維持するためにJAK3が構成的に必要であることが示唆された。IL−2およびIL−4受容体下流のシグナル伝達事象においてJAK3が関与しているという生化学証拠総合すると、これらのヒトおよびマウス突然変異研究は、JAK3の阻害を通じた免疫活性調節が、組織移植拒絶および自己免疫疾患などのT細胞およびB細胞増殖性障害の治療において有用であり得ることを示唆している。

0009

JAK3シグナル伝達抑制を通じた長期的免疫調節は、JAK3阻害が選択的に達成されてその他のキナーゼ依存シグナル伝達過程の阻害を伴わないのでさえあれば、慢性疾患に対して大きな治療的可能性を有する。特に、キナーゼのJAKファミリーメンバーが共有する高度な配列同一性は、JAK3を阻害する化合物が、有害な長期的帰結によってファミリーのその他のメンバーをも阻害し得る可能性を高める。例えば、エリスロポエチンおよびトロンボポエチン受容体は、いずれも細胞内シグナル伝達のためにJAK2のみを使用するので、JAK2の長期の阻害は赤血球減少症および血小板減少症をもたらす可能性が高い。

0010

本発明の化合物は、オーロラキナーゼなどのその他の治療的関連性のあるキナーゼを標的とするのにも有用かもしれない。セリンスレオニンタンパク質キナーゼのオーロラファミリーは、有糸分裂の適切な調節のために重要である。哺乳類は3種のオーロラキナーゼパラログを発現し、少なくとも2種のオーロラキナーゼ(オーロラAおよびB)が乳癌、肺癌、結腸癌卵巣癌、および膵臓癌を含むヒト腫瘍中で一般に過剰発現される。オーロラA遺伝子は、多くの腫瘍中で増幅されており、オーロラAの過剰発現が、これらの腫瘍の増殖に選択的利点を与えている可能性があることが示唆される。オーロラBの過剰発現は、多核を産生し、侵襲性の転移を誘発することも報告されており、オーロラキナーゼBの過剰発現が癌の進行において複数の機能を有することが示唆される。イマチニブゲフィチニブ、およびエルロチニブなどのキナーゼ阻害剤の最近の臨床経験と引き続く認可は、このクラスの酵素が抗癌剤開発のために有用であることを例証している。オーロラAは、異所性発現すると発癌遺伝子として機能して細胞を形質転換できるという観察を通じて、それ自体が特に魅力的薬剤標的として認識されている。オーロラAおよびBキナーゼの強力な阻害剤であるVX−680は、生体内で腫瘍の成長を抑制することが示されている。これらの研究結果は、癌治療で使用するためのオーロラキナーゼ阻害剤を同定することの望ましさを強調する。

0011

有用な治療標的である可能性があるその他のキナーゼとしては、CK2、TBK1、NEK9、LCK、ACK1、p38キナーゼ、FAK、CAK、CDK1、2、および4、GSK−3β、Abl、PDGF−R、PLK1、PLK2、PLK3、PYK2、c−Kit、NPM−ALK、Flt−3、c−Met、KDR、EGFR、TIE−2、VEGFR−1、VEGFR−3、c−SRC、LCK、HCK、LYN、FYN、およびYESが挙げられる。

0012

様々な疾患状態を標的とする様々なタイプのタンパク質キナーゼの阻害は明らかに有益ではあるが、関心のあるタンパク質キナーゼに選択的であり、高い経口バイオアベイラビリティなどの良好な「薬のような」特性を有する化合物の同定は、達成が難しいことが今までに実証されている。さらに、キナーゼ阻害剤の開発においては、標的とされる酵素間の配列類似性のレベルにかかわらず、阻害または選択性予測可能性がかなり低いことが確立されている。

0013

臓器移植を含む免疫および炎症性疾患;癌および骨髄増殖性疾患を含む過剰増殖性疾患;ウィルス性疾患;代謝疾患;および血管疾患などのキナーゼ関連疾患の治療で使用するための治療的に適切なJAK1、JAK2、JAK3、もしくはTYK2阻害剤、またはこれらの組み合わせ、およびオーロラキナーゼ阻害剤の開発における課題としては、良好な薬のような特性も有する適切な特異性のある化合物をデザインすることが挙げられる。

発明が解決しようとする課題

0014

したがって、JAKおよびオーロラファミリーのキナーゼを特異的に阻害する化合物、特にその他のJAKキナーゼと比較してJAKキナーゼの1つ以上を優先的に阻害するかもしれない化合物をデザインしおよび/または同定することの継続的必要性がある。様々な疾患状態の治療のために、このような化合物に対する必要性がある。

課題を解決するための手段

0015

第1の態様では、式I:



(式中、
Q、W、およびYは独立に、NおよびCR2から選択され、
ZはNR2またはSであり、
Lは存在しないか、CO、SO2または置換または非置換C1〜6アルキレンであり、
AおよびBは独立に、存在しないかまたは置換または非置換C1〜6アルキレンであり、その中で1つ以上の炭素原子は任意にO、CO、NR2、NR2CO、CONR2、NR2SO2、SO2NR2、Sおよび/またはS(O)nで置換されていることができ、
R1は独立に、H、置換または非置換C1〜6アルキル、置換または非置換C2〜6アルケニル、置換または非置換C2〜6アルキニル、置換または非置換C1〜6アルコキシ、OH、ハロゲン、CN、NO2、NR2R3、SO2R3、SO2NR2R3、CF3、OCF3、NR2SO2R3、CO2R3、COSR3、CSR3、COR3、NR2、CSR3、NR2CSR3、CONR2R3、NR2COR3、NR2CONR2R3、SO3R3、置換または非置換C3〜8シクロアルキル、置換または非置換アリール、およびN、O、S、およびSO2から選択される最高で3個のヘテロ原子を有する置換または非置換ヘテロシクリルから選択され、
RはH、置換または非置換C1〜6アルキル、置換または非置換C2〜6アルケニル、置換または非置換C2〜6アルキニル、置換または非置換C1〜6アルコキシ、OH、ハロゲン、CN、NO2、CO2R3、CONR2R3、NR2COR3、SO3R3、C3〜8シクロアルキル、アリール、およびN、O、S、およびSO2から選択される最高で3個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルから選択され、そのそれぞれは置換または非置換C1〜6アルキル、置換または非置換C2〜6アルケニル、置換または非置換C2〜6アルキニル、置換または非置換C1〜6アルコキシ、OH、OCF3、ハロゲン、CN、NO2、NR2R3、SO2R3、SO2NR2R3、NR2SO2R3、CO2R3、COR3、NR2COR3、R2NHCO2R3、CONR2R3、NR2CONR2R3、およびN、O、S、およびSO2から選択される最高で3個のヘテロ原子を有する置換または非置換ヘテロシクリルから独立に選択される最高で3個の置換基によって置換されていてもよく、
R2およびR3は独立に、H、置換または非置換C1〜6アルキル、置換または非置換C2〜6アルケニル、置換または非置換C2〜6アルキニル、置換または非置換C1〜6アルコキシ、CN、置換または非置換C3〜8シクロアルキル、置換または非置換アリール、およびN、O、S、およびSO2から選択される最高で3個のヘテロ原子を有する置換または非置換ヘテロシクリルから選択され、
mは1〜3であり、
nは1または2である)
の化合物、その塩、異性体および/またはプロドラッグを提供する。

0016

第2の態様では、式II:



(式中、
Q、W、Y、Z、およびnは、上の式Iで定義されるとおりであり、
Xは離脱基であり、
Rは上の式Iで定義されるとおりである)
の化合物と、式III:



(式中、
L、A、Y、R1、およびmは上の式Iで定義されるとおりである)
の化合物とをカップリングする工程を含む、上で定義される式Iの化合物の調製方法を提供する。

0017

式Iの化合物は、キナーゼ阻害剤、好ましくはJAK阻害剤、より好ましくはJAK1、JAK2、JAK3またはTYK2阻害剤である。これらの化合物は、キナーゼ関連疾患、好ましくは免疫および炎症性疾患;骨髄増殖性疾患を含む過剰増殖性疾患;血管疾患;ウィルス性疾患;および代謝疾患などのJAKキナーゼまたはオーロラキナーゼ関連疾患の治療において有用である。

0018

第3の態様では、上で定義される式Iの化合物を含むキナーゼ阻害剤を提供する。

0019

上で定義される式Iの化合物のキナーゼ阻害剤としての使用も提供する。

0020

キナーゼ阻害剤として使用するための上で定義される式Iの化合物をさらに提供する。

0021

式Iの化合物は、好ましくは、選択的JAK2阻害剤、選択的JAK3阻害剤、または選択的JAK1およびJAK2阻害剤として機能する。

0022

式Iの化合物は、薬学的に許容できる担体と共に医薬組成物の形態で投与してもよい。

0023

第4の態様では、上で定義される式Iの化合物と薬学的に許容できる担体とを含む医薬組成物を提供する。

0024

一実施態様では、本医薬組成物は、1つ以上の追加的治療薬も含む。

0025

式Iの化合物は、薬剤溶出ステントなどのインプラント中に含有させても、またはそれに付着させてもよい。例えば、肺動脈高血圧(PAH)の治療のために本化合物を使用する場合、本化合物は肺動脈ステント中に含有させても、またはそれに付着させてもよく、それは局所的に作用してもよく、またはステントから肺循環内に放出させてもよく、そこで本化合物はその治療活性血管系内で発揮する。

0026

第5の態様では、上で定義される式Iの化合物を含むインプラントを提供する。

0027

第6の態様では、治療的に有効量の式Iの化合物または上で定義される医薬組成物を、それを必要とする対象に投与する工程を含む、臓器移植を含む免疫および炎症性疾患;癌および骨髄増殖性疾患を含む過剰増殖性疾患;ウィルス性疾患;代謝疾患;および血管疾患などのキナーゼ関連疾患を治療する方法を提供する。

0028

臓器移植を含む免疫および炎症性疾患;癌および骨髄増殖性疾患を含む過剰増殖性疾患;ウィルス性疾患;代謝疾患;および血管疾患などのキナーゼ関連疾患を治療するための薬剤の製造における、式Iの化合物または上で定義した医薬組成物の使用も提供する。

0029

臓器移植を含む免疫および炎症性疾患;癌および骨髄増殖性疾患を含む過剰増殖性疾患;ウィルス性疾患;代謝疾患;および血管疾患などのキナーゼ関連疾患治療における、式Iの化合物または上で定義される医薬組成物の使用をさらに提供する。

0030

臓器移植を含む免疫および炎症性疾患;癌および骨髄増殖性疾患を含む過剰増殖性疾患;ウィルス性疾患;代謝疾患;および血管疾患などのキナーゼ関連疾患の治療のための式Iの化合物または上で定義した医薬組成物の使用をさらに提供する。

0031

第7の態様では、細胞と上で定義される式Iの化合物とを接触させる工程を含む、細胞中でキナーゼを阻害する方法を提供する。

0032

本発明は、キナーゼ、特にJAK1、JAK2、JAK3などのJAKキナーゼ、またはTYK2キナーゼまたはオーロラキナーゼを阻害し、臓器移植を含む免疫および炎症性疾患;癌および骨髄増殖性疾患を含む過剰増殖性疾患;ウィルス性疾患;代謝疾患;および血管疾患などのキナーゼ関連疾患の治療において有用である、式Iの化合物に関する。

0033

本発明は、式I:



(式中、
Q、W、およびYは独立に、NおよびCR2から選択され、
ZはNR2またはSであり、
Lは存在しないか、CO、SO2または置換または非置換C1〜6アルキレンであり、
AおよびBは独立に、存在しないかまたは置換または非置換C1〜6アルキレンであり、その中で1つ以上の炭素原子は任意にO、CO、NR2、NR2CO、CONR、NR2SO2、SO2NR2、Sおよび/またはS(O)nで置換されていることができ、
R1は独立に、H、置換または非置換C1〜6アルキル、置換または非置換C2〜6アルケニル、置換または非置換C2〜6アルキニル、置換または非置換C1〜6アルコキシ、OH、ハロゲン、CN、NO2、NR2R3、SO2R3、SO2NR2R3、CF3、OCF3、NR2SO2R3、CO2R3、COSR3、CSR3、COR3、NR2、CSR3、NR2CSR3、CONR2R3、NR2COR3、NR2CONR2R3、SO3R3、置換または非置換C3〜8シクロアルキル、置換または非置換アリール、およびN、O、S、およびSO2から選択される最高で3個のヘテロ原子を有する置換または非置換ヘテロシクリルから選択され、
RはH、置換または非置換C1〜6アルキル、置換または非置換C2〜6アルケニル、置換または非置換C2〜6アルキニル、置換または非置換C1〜6アルコキシ、OH、ハロゲン、CN、NO2、CO2R3、CONR2R3、NR2COR3、SO3R3、C3〜8シクロアルキル、アリール、およびN、O、S、およびSO2から選択される最高で3個のヘテロ原子を有するヘテロシクリルから選択され、そのそれぞれは置換または非置換C1〜6アルキル、置換または非置換C2〜6アルケニル、置換または非置換C2〜6アルキニル、置換または非置換C1〜6アルコキシ、OH、OCF3、ハロゲン、CN、NO2、NR2R3、SO2R3、SO2NR2R3、NR2SO2R3、CO2R3、COR3、NR2COR3、R2NHCO2R3、CONR2R3、NR2CONR2R3、およびN、O、S、およびSO2から選択される最高で3個のヘテロ原子を有する置換または非置換ヘテロシクリルから独立に選択される最高で3個の置換基によって置換されていてもよく、
R2およびR3は独立に、H、置換または非置換C1〜6アルキル、置換または非置換C2〜6アルケニル、置換または非置換C2〜6アルキニル、置換または非置換C1〜6アルコキシ、CN、置換または非置換C3〜8シクロアルキル、置換または非置換アリール、およびN、O、S、およびSO2から選択される最高で3個のヘテロ原子を有する置換または非置換ヘテロシクリルから選択され、
mは1〜3であり、
nは1または2である)
の化合物、その塩、異性体および/またはプロドラッグにさらに関する。

0034

一実施態様では、式Iの化合物は、式Ia:



(式中、
Q、W、Y、Z、L、A、B、R、R1、m、およびnは上で定義されるとおりである)を有する。

0035

好ましい実施態様では、式IおよびIaの化合物は、式Ib:



(式中、
Z、A、B、R、R1、m、およびnは上で定義されるとおりであり、
Aは好ましくは存在しないか、置換または非置換C1〜6アルキレンまたは置換または非置換二価のC1〜6アルコキシであり、
Bは好ましくは存在しないかまたはSであり、
Rは好ましくは独立に、H、ハロゲン、CO2R3、CONR2R3、C3〜8シクロアルキル、5または6員環アリール、およびN、O、S、およびSO2から選択される最高で3個のヘテロ原子を有する5〜9員環ヘテロシクリルから選択され、そのそれぞれは独立に、置換または非置換C1〜6アルキル、N、O、S、およびSO2から選択される最高で3個のヘテロ原子を有する置換または非置換5〜8員環ヘテロシクリル、R2OH、R2NHCO2R3、OCF3、置換または非置換C1〜6アルコキシ、OH、NR2R3、SO2NR2R3、NR2SO2R3、NR2COR3、CONR2R3、NR2CONR2R3、COR3、CO2R3および/またはSO2R3(式中、R2およびR3は上で定義されるとおりである)から選択される最高で3個の置換基で置換されていてもよい)
を有する。

0036

Rのための好ましい置換または非置換5または6員環アリールは、NR2R3、NR2COR3、置換または非置換C1〜6アルコキシ、N、O、S、およびSO2から選択される最高で3個のヘテロ原子を有する置換または非置換5〜8員環ヘテロシクリル、SO2NR2R3、NR2CONR2R3、NR2SO2R3、R2OH、R2NHCO2R3、OCF3、CONR2R3または置換または非置換C1〜6アルキルの少なくとも1つで置換されたかまたは非置換のフェニルである。

0037

Rあたり最高で3個の、N、O、S、およびSO2から選択されるヘテロ原子を有する、好ましい置換または非置換5〜9員環ヘテロシクリルは、ピラゾリルピリジニル、1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジニル、およびピリミジニルなどの1〜2個のN原子を有する飽和または不飽和5〜9員環ヘテロシクリル、または、ベンゾオキサジアゾリルなどの1〜2個のO原子を有する飽和または不飽和5〜9員環ヘテロシクリルであり、そのそれぞれは、C1〜6アルコキシ、CO2R3またはNR2R3の少なくとも1つで置換されていてもよい。

0038

R1は、好ましくは独立に、H、ハロゲン、置換または非置換C1〜6アルケニル、置換または非置換C2〜6アルキル、置換または非置換C1〜6アルコキシ、OH、ハロゲン、NO2、NR2R3、NR2COR3、CO2R3、SO2R3、NR2SO2R3、置換または非置換C3〜8シクロアルキル、置換または非置換5または6員環アリール、およびN、O、S、およびSO2から選択される最高で3個のヘテロ原子を有する置換または非置換5〜8員環飽和または不飽和ヘテロシクリルから選択される。

0039

R1あたりN、O、S、およびSO2から選択される最高で3個のヘテロ原子を有する好ましい置換または非置換5〜8員環ヘテロシクリルは、モルホリノチオモルホリノ、チオモルホリノ−1−オキシド、チオモルホリノ−1,1−ジオキシド、NR2−ピペラジン、4−ヒドロキシピペリジン、3−ヒドロキシピロリジン、3−ヒドロキシピロールピペリジン、ならびに、ピロリジンなどのN、O、およびSから選択される最高で3個のヘテロ原子を有する5または6員環飽和または不飽和ヘテロシクリルである。

0040

式IおよびIaの化合物がJAK3キナーゼを阻害する場合、A−R1の1つおよびRの置換基は、JAK3のCys963残基のチオール基などのチオール部分と可逆的にまたは不可逆的に反応できる群から選択することが好ましい。このような基の例としては、マイケル受容体が挙げられる。

0041

マイケル受容体は、α,β−不飽和カルボニルまたはチオカルボニル化合物であり、選択例を下に示す。



式中、
DはOまたはNであり、
R4はHおよび置換または非置換C1〜4アルキルから選択され、
R5およびR6は独立に、H、置換または非置換C1〜4アルキル、C1〜4アルキルNR8R9、C1〜4アルキルOR8、置換または非置換アリールから選択され、または結合して任意にO、S、SO2、およびNR4から選択される1つ以上のヘテロ原子を含有する置換または非置換5〜8員環を形成してもよく、
R7はOH、OC1〜4アルキル、NR8R9から選択され、
pは0〜4であり、
R8およびR9は独立に、H、置換または非置換C1〜4アルキルから選択され、または結合して任意にO、S、SO2、およびNR4から選択される1つ以上のヘテロ原子を含有する置換された3〜8員環を形成してもよい。

0042

チオール部分との可逆的または不可逆的反応を受け得るその他の基としては、ケトンアルデヒド、α−アシルオキシケトン、α−フェノキシケトン、ハロメチルケトン、マレイミドニトリル、1,2,4−チアジアゾール、2−ビニルオキサゾール、2−アルキニル−オキサゾール、ケト−オキサゾール、環式二硫化物エポキシド、およびO−アシヒドロキサム酸が挙げられる。

0043

本発明の化合物の例示的な実施例を以下の表に示す。

0044

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0050

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0089

表中の化合物名は以下のとおりである。
1. 7−ヨード−N−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
2. 7−(4−アミノフェニル)−N−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
3. N−(4−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)アクリルアミド
4. 7−(3−アミノフェニル)−N−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
5. N−(3−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)アクリルアミド
7. N−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
8.メチル2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキシレート
9. N−(4−モルホリノフェニル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
10. 7−(4−アミノ−3−メトキシフェニル)−N−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
11. 4−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド
12. N,N−ジメチル−3−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド
13. 1−エチル−3−(2−メトキシ−4−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)ウレア
14. N−(4−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)メタンスルホンアミド
15. 2−メトキシ−4−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェノール
16. 2−シアノ−N−(3−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)アセトアミド
17. N−(シアノメチル)−2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
18. N−(3−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)メタンスルホンアミド
19. 1−エチル−3−(4−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)ウレア
20. N−(3−ニトロフェニル)−7−フェニルチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
21. 7−ヨード−N−(3−ニトロフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
22. N1−(7−(2−エチルフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)ベンゼン−1,3−ジアミン
25. N−tert−ブチル−3−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド
26. N1−(7−ヨードチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)ベンゼン−1,3−ジアミン
28. 7−(4−アミノ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−N−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
29. 7−(2−エチルフェニル)−N−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
30. N−(3−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)アセトアミド
31. N−(シアノメチル)−N−(3−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)メタンスルホンアミド
32. N−(シアノメチル)−N−(4−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)メタンスルホンアミド
33. N−(3−(5−メチル−2−(4−モルホリノフェニルアミノ)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)メタンスルホンアミド
34. 4−(5−メチル−2−(4−モルホリノフェニルアミノ)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド
36. N−(4−(5−メチル−2−(4−モルホリノフェニルアミノ)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)メタンスルホンアミド
37. 7−ヨード−N−(4−モルホリノフェニル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
38. 7−(2−イソプロピルフェニル)−N−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
39. 7−ブロモ−N−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
40. N7−(2−イソプロピルフェニル)−N2−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2,7−ジアミン
41. N7−(4−イソプロピルフェニル)−N2−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2,7−ジアミン
42. 7−(5−アミノ−2−メチルフェニル)−N−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
43. N−(シアノメチル)−4−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンズアミド
44. 7−ヨード−N−(3−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
45. 7−(4−アミノ−3−ニトロフェニル)−N−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
46. 7−(2−メトキシピリジン−3−イル)−N−(4−モルホリノフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
47. (3−(7−ヨードチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イルアミノ)フェニル)メタノール
48. N−tert−ブチル−3−(2−(3−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド
49. N−tert−ブチル−3−(2−(3−(ヒドロキシメチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド
50. N−(4−モルホリノフェニル)−7−(4−ニトロフェニルチオ)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
51. N−tert−ブチル−3−(2−(3,4,5−トリメトキシフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド
52. 7−(4−アミノ−3−ニトロフェニル)−N−(3,4−ジメトキシフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
53. N−(3,4−ジメトキシフェニル)−7−(2−メトキシピリジン−3−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
54. N−tert−ブチル−3−(2−(3,4−ジメトキシフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド
55. 7−(2−アミノピリミジン−5−イル)−N−(3,4−ジメトキシフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
56. N−(3,4−ジメトキシフェニル)−7−(2,6−ジメトキシピリジン−3−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
57. N−(3,4−ジメトキシフェニル)−7−(2,4−ジメトキシピリミジン−5−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
58. 7−ヨード−N−(4−(モルホリノメチル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
59. N−tert−ブチル−3−(2−(4−(モルホリノメチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド
60. 2−シアノ−N−(4−メチル−3−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)アセトアミド
61. エチル3−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゾエート
62. 7−ブロモ−N−(4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
63. N−(3−(2−(4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)アセトアミド
64. N−(シアノメチル)−3−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンズアミド
65. N−tert−ブチル−3−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンズアミド
66. N−tert−ブチル−3−(2−(4−(1−エチルピペリジン−4−イルオキシ)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド
67. tert−ブチル4−(2−(4−(モルホリノメチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート
68. 7−ブロモ−N−(4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
69. N−tert−ブチル−3−(2−(4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド
70. N−(4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
71. N−(シアノメチル)−3−(2−(4−(モルホリノメチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンズアミド
72. N−tert−ブチル−3−(2−(4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド
73. tert−ブチルピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンジルカルバメート
74. 3−(2−(4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンゼンスルホンアミド
75. 7−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
76. tert−ブチル4−(2−(4−(1−エチルピペリジン−4−イルオキシ)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート
77. 7−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−N−(4−(モルホリノメチル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
78. tert−ブチル5−(2−(4−(モルホリノメチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)−1H−インドール−1−カルボキシレート
79. 7−(2−アミノピリミジン−5−イル)−N−(4−(モルホリノメチル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
80. tert−ブチル4−(2−(4−(モルホリノメチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)−5,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート
81. tert−ブチルモルホリノメチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンジルカルバメート
82. N−(3−(2−(4−(モルホリノメチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)アセトアミド
83. N−(4−(2−(4−(モルホリノメチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)アセトアミド
84. N−(3−(2−(4−(モルホリノメチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)メタンスルホンアミド
85. 7−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)−N−(4−(モルホリノメチル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
86. N−(2−メトキシ−4−(2−(4−(モルホリノメチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)アセトアミド
87. 7−ブロモ−N−(3,4,5−トリメトキシフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
88. (3−(2−(3,4,5−トリメトキシフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)メタノール
89. (4−(2−(3,4,5−トリメトキシフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)メタノール
90. (3−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)メタノール
91. (4−(2−(4−モルホリノフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル)メタノール
92. N−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンジル)メタンスルホンアミド
93. tert−ブチルモルホリノメチル)フェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ベンジルカルバメート
94. N−(4−(モルホリノメチル)フェニル)−7−(3−(ピペラジン−1−イル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
95. 7−(6−(2−モルホリノエチルアミノ)ピリジン−3−イル)−N−(3,4,5−トリメトキシフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
96. 7−(2−エチルフェニル)−N−(4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
97. 7−(4−(アミノメチル)フェニル)−N−(4−(モルホリノメチル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
98. N−(4−(1−エチルピペリジン−4−イルオキシ)フェニル)−7−(1H−ピラゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
99. N−(2,4−ジメトキシフェニル)−7−フェニルチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
100. 7−ブロモ−N−(3,4−ジメトキシフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン
101. N−(3,4−ジメトキシフェニル)−7−フェニルチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン。

0090

「C1〜6アルキル」という用語は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖炭化水素基を指す。例としてはエチル、プロピルイソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオフェニル、およびヘキシルが挙げられる。

0091

「C1〜6アルキレン」という用語は、上で定義される「C1〜6アルキル」の二価の同等物を指す。

0092

「C2〜6アルケニル」という用語は、当てはまる場合EまたはZ立体化学どちらかの少なくとも1つの二重結合、および2〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖炭化水素基を指す。例としてはビニル、1−プロペニル、1−および2−ブテニル、および2−メチル−2−プロペニルが挙げられる。

0093

「C2〜6アルキニル」という用語は、少なくとも1つの三重結合および2〜4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖炭化水素基を指す。例としてはエチニル、1−または2−プロピニル、1−、2−または3−ブチニル、およびメチル−2−プロピニルが挙げられる。

0094

「C3〜6シクロアルキル」という用語は、3〜6個の炭素原子を有する非芳香族環炭化水素基を指す。例としてはシクロプロピルシクロブチルシクロペンチル、およびシクロヘキシルが挙げられる。

0095

「アリール」という用語は、単一、多核、抱合型または縮合芳香族炭化水素残基を指す。例としてはフェニル、ビフェニルテルフェニルクアテルフェニルナフチル、テトラヒドロナフチル、アントラニルジヒドロアントラセニル、ベンゾアントラセニル、ジベンキサントラセニル、およびフェナントレニルが挙げられる。フェニルなどの5または6員環アリールが好ましい。

0096

「ヘテロシクリル」という用語は、N、O、S、およびSO2からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する飽和または不飽和の単環または多環式炭化水素基を指す。

0097

適切なヘテロシクリルとしては、例えばピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニルピリダジニルトリアゾリルまたはテトラゾリルなどの1〜4個の窒素原子を有する不飽和3〜6員環ヘテロ単環基などのN含有複素環式基
ピロリジニルイミダゾリジニル、ピペリジノまたはピペラジニルなどの1〜4個の窒素原子を有する飽和3〜6員環ヘテロ単環基;
インドリルイソインドリル、インドリジニル、ピロリニル、ベンゾイミダゾリル、キノリルイソキノリル、インダゾリルベンゾトリアゾリルまたはテトラゾロピリダジニルなどの1〜5個の窒素原子を有する不飽和縮合複素環式基
ラニルまたはフリルなどの酸素原子を有する不飽和3〜6員環ヘテロ単環基;
チエニルなどの1〜2個のイオウ原子を有する不飽和3〜6員環ヘテロ単環基;
オキサゾリルイソオキサゾリルまたはオキサジアゾリルなどの1〜2個の酸素原子および1〜3個の窒素原子を有する不飽和3〜6員環ヘテロ単環基;
モルホリニルなどの1〜2個の酸素原子および1〜3個の窒素原子を有する飽和3〜6員環ヘテロ単環基;
ベンゾオキサゾリルまたはベンゾオキサジアゾリルなどの1〜2個の酸素原子および1〜3窒素原子を有する不飽和縮合複素環式基;
チアゾリルまたはチアジアゾリルなどの1〜2個のイオウ原子および1〜3個の窒素原子を有する不飽和3〜6員環ヘテロ単環基;
チオモホリノまたはチアゾリジニルなどの1〜2個のイオウ原子および1〜3個の窒素原子を有する飽和3〜6員環ヘテロ単環基;および
チオモルホリノ−1−オキシドおよびチオモルホリノ−1,1−ジオキシドなどの1〜2個のイオウ原子、1〜3個の窒素原子、および1〜2個の酸素原子を有する飽和3〜6員環ヘテロ単環基;
ベンゾチアゾリルまたはベンゾチアジアゾリルなどの1〜2個のイオウ原子および1〜3個の窒素原子を有する不飽和縮合複素環式基
が挙げられる。

0098

好ましいヘテロシクリルは、モルホリノ、チオモルホリノ、チオモルホリノ−1−オキシド、チオモルホリノ−1,1−二酸化、NR2−ピペラジン、4−ヒドロキシピペリジン、3−ヒドロキシピロリジン、3−ヒドロキシピロールまたはピペリジンである。

0099

「ハロゲン」という用語は、フッ素塩素臭素、およびヨウ素、好ましくはフッ素を指す。

0100

「置換されたまたは置換された」という用語は、
C1〜6アルキル、Si(C1〜6アルキル)3、C3〜6シクロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、アリール、ヘテロシクリル、ハロ
ハロC1〜6アルキル、ハロC3〜6シクロアルキル、ハロC2〜6アルケニル、
ハロC2〜6アルキニル、ハロアリール、ハロヘテロシクリル、ヒドロキシ、C1〜6アルコキシ、C2〜6アルケニルオキシ、C2〜6アルキニルオキシアリールオキシヘテロシクリルオキシカルボキシ、ハロC1〜6アルコキシ、
ハロC2〜6アルケニルオキシ、ハロC2〜6アルキニルオキシ、ハロアリールオキシ、ニトロ、ニトロC1〜6,アルキル、ニトロC2〜6アルケニル、ニトロアリール、ニトロヘテロシクリル、アジド、アミノ、C1〜6アルキルアミノ
C2〜6アルケニルアミノ、C2〜6アルキニルアミノ、アリールアミノ、ヘテロシクラミノアシル、C1〜6アルキルアシル、C2〜6アルケニルアシル、C2〜6アルキニルアシル、アリールアシルヘテロシクリルアシルアシルアミノ、アシルオキシ、アルデヒド、C1〜6アルキルスルホニルアリールスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニルオキシ、アリールスルホニルオキシ、C1〜6アルキルスルフェニル、C2〜6アルキルスルフェニル、アリールスルフェニル、カルボアルコキシカルボアリールオキシ、メルカプト、C1〜6アルキルチオアリールチオ、アシルチオ、シアノなどから選択される1つ以上の基でさらに置換されていても、いなくてもよい基を指す。好ましい任意の置換基は、C1〜4アルキル、Si(C1〜6アルキル)3、C3〜6シクロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、アリール、ヘテロシクリル、ハロ、ヒドロキシ、C1〜4アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシ、アミノ、アリールアシル、ヘテロシクリルアシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アリールスルホニル、およびシアノからなる群から選択される。

0101

本発明の化合物は、薬学的に許容できる塩として調製されてもよいが、薬学的に許容できない塩もまた薬学的に許容できる塩の調製における中間体として有用であるので、これらは本発明の範囲内に入ることが理解されるであろう。薬学的に許容できる塩の例としては、ナトリウムカリウムリチウムカルシウムマグネシウムアンモニウム、およびアルキルアンモニウムなどの薬学的に許容できるカチオンの塩;塩酸オルトリン酸硫酸リン酸硝酸炭酸ホウ酸スルファミン、および臭化水素酸などの薬学的に許容できる無機酸の酸付加塩;または酢酸プロピオン酸酪酸酒石酸マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フマル酸クエン酸乳酸粘液酸グルコン酸安息香酸コハク酸シュウ酸フェニル酢酸メタンスルホン酸トリハロメタンスルホン酸トルエンスルホン酸ベンゼンスルホン酸イセチオン酸サリチル酸スルファニル酸アスパラギン酸グルタミン酸エデト酸ステアリン酸パルミチン酸オレイン酸ラウリン酸パントテン酸タンニン酸アスコルビン酸吉草酸およびオロチン酸などの薬学的に許容できる有機酸の塩が挙げられる。アミン基の塩は、その中でアミノ窒素原子がアルキル、アルケニル、アルキニルまたはアラルキル部分などの適切な有機基を保持する四級アンモニウム塩を含んでいてもよい。

0102

塩は、塩が溶けない溶媒または媒体中で、または水などの溶媒中で、遊離塩基形態の化合物と1当量以上の適切な酸とを反応させるなどの従来の手段によって形成されてもよく、溶媒または媒体は、真空内で、または凍結乾燥法によって、または適切なイオン交換樹脂上で既存の塩のアニオンを別のアニオンで交換することで除去される。

0103

化合物がキラル中心を保有する場合、化合物は精製された鏡像異性体またはジアステレオマーとして、またはあらゆる比率立体異性体の混合物として使用できる。しかし混合物が少なくとも70%、80%、90%、95%、97.5%または99%の好ましい異性体を含むことが好ましい。

0104

本発明は、式Iの化合物のプロドラッグも包含する。例えば、式Iの化合物は、プロドラッグに転換できる遊離アミノ、アミド、ヒドロキシまたはカルボン酸基を有する。プロドラッグとしては、アミノ酸残基または2つ以上(例えば2、3または4つ)のアミノ酸残基のポリペプチド鎖が、ペプチド結合を通じて本発明の化合物の遊離アミノ、ヒドロキシ、およびカルボン酸基に共有結合する化合物が挙げられる。アミノ酸残基としては、一般に3文字表記によって表される20種の天然アミノ酸が挙げられ、4−ヒドロキシプロリンヒドロキシリジンデスモシンイソデスモシン、3−メチルヒスチジンノルバリンβアラニンγアミノ酪酸シトルリンホモシステインホモセリンオルニチン、およびメチオニンスルホンもまた挙げられる。プロドラッグは、炭酸塩、カルバメート、アミド、およびアルキルエステルが、カルボニル炭素プロドラッグ側鎖を通じて本発明の化合物の上記置換基に共有結合する化合物も含む。プロドラッグとしては、リン酸素結合を通じて、式Iの化合物の遊離ヒドロキシルに結合する、化合物のリン酸誘導体(酸、酸の塩、またはエステルなど)も挙げられる。プロドラッグとしては、式I中の適切な窒素およびイオウ原子のN−オキシド、およびS−オキシドも挙げられる。

0105

本発明は、本発明の化合物の薬剤またはプロドラッグを投与する工程を含む、JAKまたはオーロラキナーゼなどのタンパク質キナーゼの阻害によって治療または予防することができる障害を治療しまたは予防する方法も包含する。

0106

化合物の作成方法
一般式Iの化合物は、一般にジハロゲン複素環から調製される。方法は下述の順またはその逆のどちらで実施されてもよい。

0107

方法の第1の工程は、典型的に、適切なアミンによるジハロゲン化複素環の求核性芳香族置換反応を伴う。求核性芳香族置換は、典型的にエタノールn−プロパノールイソプロパノール、tert−ブタノールジオキサン、THF、DMFトルエン、NMPまたはキシレンなどの溶剤中のジハロゲン化複素環へのアミンの付加によって実施する。反応は、典型的にHClまたはp−トルエンスルホン酸などの酸の存在下で、またはトリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンのような非求核性塩基、または炭酸カリウムまたは炭酸ナトリウムのような無機塩基などの塩基の存在下において、通常の加熱またはマイクロ波の加熱下で実施する。あるいは、反応は、溶剤なしで実施することができる。

0108

あるいは、アミン置換基は、遷移金属触媒するアミノ化反応を通じて導入してもよい。このような転換のための典型的な触媒/リガンドとしては、Pd(OAc)2/P(t−Bu)3、Pd2(dba)3/BINAP、およびPd(OAc)2/BINAPが挙げられる。これらの反応は、室温から還流に及ぶ温度で、炭酸セシウム、またはナトリウムまたはカリウムtert−ブトキシドなどの塩基の存在下において、トルエンまたはジオキサンなどの溶剤中で典型的に実施する(例えばHartwig,J.F.,Angew.Chem.Int.Ed.1998,37,2046)。

0109

これらの化合物の合成の第1の工程で用いられるアミンは、商業的に入手され、または当業者に良く知られている方法を使用して調製される。

0110

方法の第2の工程は、典型的に、上で得られるモノハロゲン化誘導体と適切に官能化されたカップリングパートナーとの間のクロスカップリング反応から始まる。典型的なカップリングパートナーは、有機ボロン酸またはエステル(鈴木カップリング反応:例えばMiyaura,N.and Suzuki,Chem Rev.1995,95 2457を参照されたい)、有機スタンナンスティルカップリング反応:例えばStille,J.K.,Angew.Chem.,Int.Ed.Engl.,1986,25,508を参照されたい)、グリニャール試薬(熊田カップリング:Kumada,M.;Tamao,K.;Sumitani,K.Org.Synth.1988,Coll.Vol.6,407.)または有機亜鉛化学種(根カップリング:Negishi,E.;J.Organomet.Chem.2002,653,34)である。鈴木カップリング反応が好ましいカップリング方法であり、炭酸ナトリウムまたはカリウム、水酸化リチウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウムフッ化カリウムまたはリン酸カリウムなどの塩基の存在下において、水添加または無添加で、DME、THF、DMF、エタノール、プロパノール、トルエン、アセトニトリルまたは1,4−ジオキサンなどの溶剤中で典型的に実施する。反応は高温で実施されてもよく、用いられるパラジウム触媒は、Pd(PPh3)4、Pd(OAc)2、[PdCl2(dppf)]、Pd2(dba)3/P(t−Bu)3から選択されてもよい。

0111

いずれの反応工程から形成される生成物も、当業者に知られている技術を使用してさらに誘導体化してもよい。あるいは、第2のハロ置換基の反応に先だって、モノ−ハロ中間体の誘導体化を行ってもよい。当業者は上述の反応が妥当収率および効率で進行するために、上の合成について述べられている反応順序が特定の状況において変化してもよいこと、また場合によっては特定の官能基を誘導体化する(すなわち保護する)必要があるかもしれないことを理解するであろう。保護する官能基のタイプについては当業者によく知られており、例えばGreene(Greene, T.,Wuts,P.(1999)Protective Groups in Organic Synthesis.Wiley−Interscience;3rd edition.)で述べられている。

0112

離脱基は、参照によって本明細書に援用する、J.March,“Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms and Structure”4th Edition,pp 352−357,John Wiley & Sons,New York,1992で開示されるものなどのあらゆる適切な既知のタイプであってよい。好ましくは離脱基はハロゲンであり、より好ましくは塩素である。

0113

JAK阻害
式Iの化合物は、タンパク質キナーゼ、特にJAKキナーゼまたはオーロラキナーゼに対する活性、特にJAK1、JAK2、JAK3またはTYK2キナーゼまたはこれらの組み合わせに対する選択的活性を有する。JAK2阻害剤は、JAK2の活性を選択的に阻害するあらゆる化合物である。JAK3阻害剤は、JAK3の活性を選択的に阻害するあらゆる化合物である。JAK1/JAK2選択的阻害剤は、JAK1とJAK2の双方を選択的に阻害するあらゆる化合物である。JAK2およびJAK3の双方の活性の1つは、STATタンパク質をリン酸化することである。したがってJAK2またはJAK3阻害剤の効果の一例は、1種以上のSTATタンパク質のホスホリル化を低下させることである。この阻害剤は、JAK2またはJAK3のリン酸化形態、またはJAK2またはJAK3の非リン酸化形態を阻害することができる。

0114

JAK3の選択的および不可逆的阻害
PTKは、ATP分子からタンパク質基質上に位置するチロシン残基へのリン酸基転移を触媒する。当該技術分野で知られているその阻害剤は、通常、ATPまたはキナーゼのタンパク質基質のどちらかと競合する(Levitzki 2000)。細胞内のATP濃度常態では非常に高く(ミリモル濃度)、細胞内でATPと競合する化合物がATPをその結合部位から転移させるのに必要な濃度に達することはありそうもないので、細胞内でATPと競合する化合物は生体内活性を欠く可能性がある。

0115

EGFRに関して試みられた代替アプローチは、不可逆様式でEGFRTKに結合する化合物をデザインまたは選択することである。このような化合物は、Fry 1998;Discafani 1999;Smaill 1999;Smaill 2000;Tsou 2001;Smaill 2001;Wissner 2003に開示されている。これらの化合物は、それらが酵素活性部位に位置するアミノ酸残基と共有結合を形成できることにより不可逆的阻害剤として機能し、それは生体外における化合物効力強化、および癌の生体内モデルにおけるヒト腫瘍の成長抑制をもたらす。可逆的阻害剤と比べたこのような不可逆的阻害剤のさらなる利点は、不可逆的阻害剤がチロシンキナーゼの長期の抑制に使用でき、正常な受容体代謝回転速度によってのみ制限されることである。

0116

タンパク質チロシンキナーゼのJAKファミリーの4つのメンバーの配列比較から、これらのキナーゼのATP結合ポケットを構成するアミノ酸中に非常にわずかなアミノ酸の違いしかないことが明らかになり、この違いを用いて1つのまたは別のファミリーメンバーに対する潜在的阻害剤目標とすることができる。興味深いことにこのキナーゼのサブファミリー中では、JAK3のみがATP結合前縁近くにシステイン残基(Cys963)を有する。このシステインを、マイケル受容体などのアルキル化基を保有する官能基、またはこのシステイン残基のチオール部分と可逆的または不可逆的に反応できるその他の基の標的とすることで、高度に選択的なJAK3の阻害を達成することができる。

0117

医薬組成物
本発明は、式Iの化合物の少なくとも1つと薬学的に許容できる担体と含む医薬組成物を提供する。担体は「薬学的に許容できる」べきであり、これはそれが組成物のその他の成分と適合性であり、対象に有害でないことを意味する。本発明の組成物は下述するようなその他の治療薬を含有することができ、例えば医薬製剤技術分野で良く知られた技術に従って、従来の固体または液体ビヒクルまたは希釈剤、ならびに所望の投与様式に適したタイプの医薬品添加剤(例えば賦形剤バインダー保存料、安定剤、香料など)を用いて調合すすことができる(例えばRemington:The Science and Practice of Pharmacy,21st Ed.,2005,Lippincott Williams & Wilkinsを参照されたい)。

0118

本発明の化合物は、無毒の薬学的に許容できるビヒクルまたは希釈剤を含有する投薬単位製剤で、例えば錠剤カプセル顆粒または粉末などの形態で経口的に;下で;口腔で;皮下、静脈内、筋肉内、皮内(経皮)、または大槽内注射または輸液技術(例えば無菌注射用水性または非水性溶液または懸濁液として)などによって非経口的に;吸入スプレーまたは吸入剤などによって経鼻的に;クリームまたは軟膏などの形態で局所的に、溶液または懸濁液の形態で眼内に;坐薬タンポンまたはクリームの形態で経膣的に;または坐薬の形態などで直腸的になどのあらゆる適切な手段によって投与することができる。本化合物は、例えば即時放出または持続放出に適した形態で投与してもよい。即時放出または持続放出は、本化合物を含む適切な医薬組成物の使用によって、または特に持続放出の場合、皮下インプラントまたは浸透圧ポンプなどの装置の使用によって達成することができる。

0119

本発明の化合物の投与のための医薬組成物は好都合には投薬単位形態で提供することができ、薬学技術分野で良く知られている方法のいずれによって調製することもできる。これらの方法は、一般に式Iの化合物と、1つ以上の副成分を構成する担体とを会合させる工程を含む。一般に医薬組成物は、式Iの化合物と、液体担体または超微粒子固体担体または双方とを均一かつ密接に会合させて調製され、次に必要に応じて、生成物を所望の剤形成形する。医薬組成物には、活性な目的化合物が、疾患過程または病状に対して所望の効果を生じるのに十分な量で含まれる。本明細書において「組成物」という用語は、特定成分特定量で含む製品、ならびに特定量の特定成分の組み合わせに直接にまたは間接的に由来するあらゆる製品を包含することが意図される。

0120

式Iの化合物を含有する医薬組成物は、例えば錠剤、トローチロゼンジ水性または油性懸濁液、分散性粉末または顆粒、エマルジョン硬質または軟質カプセル、またはシロップまたはエリキシル剤などの経口使用に適した形態であってもよい。経口使用が意図される組成物は、医薬組成物の製造に関する技術分野で知られているあらゆる方法に従って調製することができ、このような組成物は、甘味料着香剤着色剤、および保存料などの1つ以上の薬剤を含有して、例えば薬学的に安定であり且つ美味な製剤を提供することができる。錠剤は、錠剤の製造に適した無毒の薬学的に許容できる賦形剤との混和材料中に式Iの化合物を含有する。これらの賦形剤は、例えば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、乳糖リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤と、例えばコーンスターチ、またはアルギン酸などの造粒および崩壊剤と、例えばデンプンゼラチンまたはアカシアなどの結合剤と、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸または滑石などの潤滑剤であってよい。錠剤は、未被覆であってよく、あるいは錠剤を既知の技術によって被覆して胃腸管内での崩壊および吸収を遅延させ、それによって長時間にわたる持続的作用を提供することもできる。例えばモノステアリン酸グリセリンまたはジステアリン酸グリセリンなどの時間遅延材料を用いることができる。これらを被覆して、浸透圧性治療的錠剤を形成し、放出を調節することもできる。

0121

経口使用のための製剤は、その中で式Iの化合物が例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリンなどの不活性固体希釈剤と混合されている硬質ゼラチンカプセルとして、またはその中で式Iの化合物が、例えば落花生油液体パラフィン、またはオリーブ油などの水または油媒体と混合されている軟質ゼラチンカプセルとして提供することもできる。

0122

水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に適した賦形剤との混和材料中に、活性物質を含有する。このような賦形剤は、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロースメチルセルロース、ヒドロキシ−プロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウムポリビニルピロリドントラガカントガム、およびアカシアガムなどの懸濁剤;例えばレシチンなどの天然リン脂質であってもよい分散または湿潤剤;または例えばポリオキシエチレンステアリン酸などの酸化アルキレン脂肪酸との縮合物;または例えばヘプタデカエチレンオキシセタノールなどの酸化エチレン長鎖脂肪族アルコールとの縮合物;またはポリオキシエチレンソルビトールモノオレエートなどの脂肪酸とヘキシトールとから誘導される酸化エチレンと部分エステルとの縮合物;または例えばポリエチレンソルビタンモノオレエートなどの脂肪酸とヘキシトール無水物とから誘導される酸化エチレンと部分エステルとの縮合物である。水性懸濁液は、例えばエチル、またはn−プロピル、p−ヒドロキシベンゾエートなどの1つ以上の保存料、1つ以上の着色剤、1つ以上の着香剤、およびスクロースまたはサッカリンなどの1つ以上の甘味料を含有してもよい。

0123

油性懸濁液は、例えば落花生油、オリーブ油、ゴマ油またはココナッツ油などの植物油、または液体パラフィンなどの鉱物油に式Iの化合物を懸濁させて調合してもよい。油性懸濁液は、例えば蜜蝋、硬質パラフィンまたはセチルアルコールなどの増粘剤を含有していてもよい。上述したような甘味料、および着香剤を添加して、美味な経口製剤を提供してもよい。これらの組成物は、アスコルビン酸などの抗酸化剤の添加によって保存してもよい。

0124

水の添加による水性懸濁液の調製に適した分散性粉末および顆粒は、分散または湿潤剤、懸濁剤、および1つ以上の保存料との混和材料中に式Iの化合物を提供する。適切な分散または湿潤剤および懸濁剤は、上で既述したものによって例示される。例えば甘味料、着香剤、および着色剤などの追加的賦形剤が存在していてもよい。

0125

本発明の医薬品組成物は、水中油型エマルジョンの形態であってもよい。油性相は、例えばオリーブ油または落花生油などの植物油、または例えば液体パラフィンなどの鉱物油、またはこれらの混合物であってもよい。適切な乳化剤は、例えばアカシアガムまたはトラガカントガムなどの天然ガム、例えばダイズレシチンなどの天然リン脂質、および例えばソルビタンモノオレエートなどの脂肪酸とヘキシトール無水物とから誘導されるエステルまたは部分エステル、および例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートなどの前記部分エステルと酸化エチレンとの縮合物であってもよい。エマルジョンは、甘味料および着香剤を含有していてもよい。

0126

シロップおよびエリキシル剤は、例えばグリセロールプロピレングリコール、ソルビトールまたはスクロースなどの甘味料を用いて調合してもよい。このような製剤は、粘滑薬、保存料および着香剤および着色剤を含有していてもよい。

0127

医薬組成物は、無菌の注射用水性または油脂性懸濁液の形態であってもよい。この懸濁液は上述の適切な分散または湿潤剤および懸濁剤を使用して、既知の技術に従って調合することができる。無菌の注射用製剤は、例えば1,3−ブタンジオール中の溶液など、無毒の非経口的に許容可能な希釈剤または溶剤中の無菌の注射用溶液または懸濁液であってもよい。許容可能なビヒクルおよび溶剤中では、水、リンゲル液、および等張塩化ナトリウム溶液を用いることができる。さらに無菌の不揮発性油を、溶剤または懸濁媒として好都合に用いることができる。この目的で、合成モノまたはジグリセリドを含む任意の無刺激不揮発性油を用いることができる。さらにオレイン酸などの脂肪酸は、注射用製剤の調製において有用である。

0128

鼻腔内投与を含む気道への投与のために、気道への投与のために当該技術分野で用いられる任意の方法および剤形によって活性化合物を投与することができる。

0129

したがって一般に活性化合物は、溶液または懸濁液または乾燥粉末の形態で投与することができる。

0130

溶液および懸濁液は一般に水性であり、例えば水(例えば無菌水または発熱物質を含まない水)のみ、あるいは水および生理学的に許容可能な補助溶剤(例えばエタノール、プロピレングリコール、またはPEG400などのポリエチレングリコール)から調製する。

0131

このような溶液または懸濁液は、例えば保存料(塩化ベンザルコニウムなど)、ポリソルベートなどの可溶化剤界面活性剤(例えば、Tween 80、Span 80、塩化ベンザルコニウム)、緩衝剤等張性調節剤(例えば塩化ナトリウム)、吸収促進剤、および粘度増強剤などのその他の賦形剤をさらに含んでいてもよい。懸濁液は、懸濁剤(例えば微結晶性セルロースおよびカルボキシメチルセルロースナトリウム)をさらに含有していてもよい。

0132

溶液または懸濁液は、例えばスポイトピペットまたはスプレーを用いて、従来の手段によって鼻腔直接塗布される。製剤は単回または多回用量形態で提供することもできる。後者の場合、望ましくは用量計測手段を提供する。スポイトまたはピペットの場合、これは対象者が、適切な所定容積の溶液または懸濁液を投与することで達成されてもよい。スプレーの場合、これは例えば噴霧スプレーポンプ計測する手段によって達成されてもよい。

0133

気道への投与は、化合物が、例えばジクロロジフルオロメタントリクロロフルオロメタンまたはジクロロテトラフルオロエタンなどのクロロフルオロカーボン(CFC)、二酸化炭素またはその他の適切なガスなどの適切な噴霧剤と共に、加圧パック内で提供される煙霧剤製剤によって達成することもできる。煙霧剤は、好都合にはレシチンなどの界面活性剤を含有していてもよい。活性化合物の用量は、定量バルブを提供することにより制御することもできる。

0134

あるいは、活性化合物は、例えば乳糖、デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのデンプン誘導体、およびポリビニルピロリドン(PVP)などの適切な粉末ベース中の化合物粉末混合物などの乾燥粉末の形態で提供することもできる。好都合には、粉末担体は、鼻腔内でゲルを形成する。粉末組成物は、例えばゼラチンのカプセルまたはカートリッジなどの、またはそれから吸入器によって粉末が投与されてもよいブリスター包装のような単位用量形態で提供することもできる。

0135

鼻腔内製剤形態を含む気道への投与が意図される製剤形態中で、活性化合物は一般に例えばほぼ5μm以下程度の小さな粒度を有する。このような粒度は、例えば微粉化などの当該技術分野で知られている手段によって得ることもできる。

0136

必要に応じて、活性化合物の徐放を与えるように適応された製剤形態を用いることもできる。

0137

活性化合物は、「Diskhaler」(Glaxo Group Ltdの登録商標)または定量用量煙霧剤吸入器を通じて、易流動性粉末として経口吸入によって投与してもよい。

0138

本発明の化合物は、薬剤の直腸投与のための坐薬形態で投与することもできる。これらの組成物は、常温では固体であるが直腸温度では液体であり、したがって直腸内で溶けて薬剤を放出する適切な非刺激性の賦形剤に、薬剤を混合することによって調製することができる。このような材料は、カカオ脂およびポリエチレングリコールである。

0139

膣投与に適した組成物は、活性成分に加えて、適切であることが当該技術分野で知られている担体を含有する、膣坐薬、タンポン、クリーム、ジェルペーストフォームまたはスプレーとして提供されてもよい。

0140

局所使用のために、本発明の化合物を含有するクリーム、軟膏、ゼリー、溶液または懸濁液などが用いられる。(本明細書の目的では、局所施用口内洗浄液およびうがい薬を含むものとする)。

0141

目に塗布するために、活性化合物は、適切な無菌の水性または非水性ビヒクル中の溶液または懸濁液の形態であってもよい。例えば緩衝液や、フェニル酢酸第二水銀またはフェニル硝酸第二水銀、塩化ベンザルコニウム、またはクロロヘキシジンなどの殺菌剤および殺真菌剤を含む保存料、およびヒプロメロースなどの増粘剤のような添加剤が含まれていてもよい。

0142

本発明の化合物は、リポソームの形態で投与できる。当該技術分野で知られているように、リポソームは、一般にリン脂質またはその他の脂質物質から誘導される。リポソームは、水性媒体中に分散する単層または多重層水和液晶によって形成される。リポソームを形成できるあらゆる無毒の生理学的に許容可能なかつ代謝可能な脂質を使用することができる。リポソーム形態の本組成物は、本発明の化合物に加えて、安定剤、保存料、賦形剤などを含有していてもよい。好ましい脂質は、天然および合成双方のリン脂質およびホスファチジルコリンである。リポソームを形成する方法については、当該技術分野で知られている。

0143

このクラスの化合物の有効性は、薬剤溶出ステントに応用可能である可能性がある。これらの化合物を用いた薬剤溶出ステントの潜在用途としては、肺動脈狭窄肺静脈窄症、ならびに冠動脈狭窄が挙げられる。薬剤溶出ステントは、伏在静脈グラフトまたは動脈グラフトまたは導管に使用してもよい。このクラスの化合物を放出する薬剤溶出ステントは、腸骨動脈大腿動脈または膝窩動脈などの大動脈または末梢動脈の狭窄を治療するのに適用することができる可能性がある。本化合物は、当該技術分野で知られている様々な方法のいずれかによって薬剤溶出ステントに結合させることができる。このような方法の例としては、ポリマーホスホリルコリン、およびセラミックが挙げられる。化合物を、生体吸収性ステント含浸させることもできる。

0144

本活性化合物を、例えば当該技術分野で慣習的な方法によって調製され得る獣医用調合品の形態で使用するために提供することもできる。このような獣医用調製品の例として、以下のために適応させたものが挙げられる。経口投与外用、例えば水薬(例えば水性または非水性溶液または懸濁液);錠剤またはボーラス飼料混和するための粉末、顆粒またはペレット;舌に塗布するためのペースト;例えば無菌の溶液または懸濁液としての例えば皮下、筋肉内または静脈内注射による非経口投与;または(必要に応じて)懸濁液または溶液が乳首を通じて乳房中に取り込まれる乳房内注射による非経口投与;例えば皮膚に塗布されるクリーム、軟膏またはスプレーとしての局所塗布;または例えば膣坐薬、クリームまたはフォームとしての直腸または膣内塗布。

0145

本発明の医薬組成物および方法は、通常前述の病状の治療において適用される、ここで言及されるようなその他の治療効果のある化合物をさらに含んでいてもよい。併用療法で使用するための適切な薬剤の選択は、従来の薬学的原理に従って当業者によってなされ得る。治療薬の組み合わせは相乗的に作用して、上述の様々な障害の治療または予防をもたらす可能性がある。このアプローチを使用して、各薬剤のより低い投薬量を用いて治療効果を達成できる可能性があり、したがって有害副作用潜在性が低下する。

0146

その他の治療薬の例として、以下が挙げられる。エンドセリン受容体拮抗薬(例えば、アンブリセンタンボセンタンシタクスセンタン);PDE−V阻害剤(例えば、シルデナフィルタダラフィルバルデナフィル);カルシウムチャネル遮断剤(例えば、アムロジピンフェロジピンベラパミルジルチアゼムメントール);プロスタサイクリントレプロスチニルイロプロストベラプロスト酸化窒素酸素ヘパリンワルファリン利尿剤ジゴキシンシクロスポリン(例えばシクロスポリンA);CTLA4−IgICAM−3、抗IL−2受容体(抗Tac)、抗CD45RBと抗CD2、抗CD3(OKT−3)、抗CD4、抗CD80、および抗CD86などの抗体;CD40および/またはgp39(すなわちCD154)に対する特異的抗体などのCD40とgp39の間の相互作用をブロックする作用薬;CD40およびgp39(CD401gおよびCD8gp39)から構築される融合タンパク質デオキシスペルグアリン(DSG)などの核転座阻害剤のようなNF−κ機能阻害剤、HMGCoA還元酵素阻害剤ロバスタチンおよびシムバスタチン)などのコレステロール生合成阻害剤イブプロフェンアスピリンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAID);アセトアミノフェンレフルノミドデオキシスパガリンセレコキシブなどのシクロオキシゲナーゼ阻害剤プレドニゾロンまたはデキサメタゾンなどのステロイド金化合物サルブタモールなどのβ作動薬サルメテロールなどのLABA;モンテルカストなどのロイコトリエン拮抗薬メトトレキサートなどの抗増殖剤;FK506(タクロリムス、Prograf);ミコフェノール酸モフェチルアザチオプリン、VP−16、エトポシドフルダラビンドキルビンアドリアマイシンアムサクリンカンプトテシンシタラビンゲムシタビンフルオロデオキシウリジンメルファラン、およびシクロホスファミドなどの細胞毒性薬;メトトレキサートなどの代謝拮抗剤;カンプトテシンなどのトポイソメラーゼ阻害剤シスプラチンなどのDNAアルキル化剤ソラフェニブなどのキナーゼ阻害剤;パクリタキセルなどの微小管毒;テニダップなどのTNF−α阻害剤;抗TNF抗体または可溶性TNF受容体;ヒドロキシウレアおよびラパマイシンシロリムスまたはラパミューン)またはそれらの誘導体。

0147

本発明の化合物との併用でその他の治療薬を用いる場合、それらは例えばPhysician Desk Reference(PDR)において言及される量、または当業者によって判定される量で使用することができる。

0148

治療法
式Iの化合物は、JAKキナーゼ関連疾患を含むキナーゼ関連疾患;臓器移植を含む免疫および炎症性疾患;癌および骨髄増殖性疾患を含む過剰増殖性疾患;ウィルス性疾患;代謝疾患;および血管疾患の治療において使用することができる。

0149

一般に「治療」という用語は、対象、組織または細胞に影響して、以下を含む所望の薬理学的および/または生理学的効果を得ることを意味する。(a)疾患に罹りやすいかもしれないが、まだ罹っていると診断されていない対象において疾患の発症を予防する、(b)疾患を抑制する、すなわちその発症を阻む、または(c)疾患の影響を和らげまたは改善する、すなわち疾患の影響の軽減を引き起こす。

0150

「対象」という用語は、式Iの化合物による治療を必要とする疾患を有するあらゆる動物を指す。

0151

本発明の化合物、組成物、および方法を使用して、ヒトなどの霊長類に加えて多様なその他の哺乳類を治療できる。例えば雌牛ヒツジヤギウマイヌネコモルモットラットを含むが、これに限定されるものではない哺乳類、またはその他のウシ、ヒツジ、ウマ、イヌ、ネコ、齧歯類またはマウス種を治療することができる。しかし本発明は、鳥類種(例えばニワトリ)などのその他の種においても実践できる。

0152

「投与する」という用語は、治療を必要とする対象に本発明の化合物を提供することを意味するものと理解される。

0153

「キナーゼ関連疾患」という用語は、異常なキナーゼ活性、特にJAKまたはオーロラキナーゼ活性に直接または間接的に起因し、またはそれによって悪化し、および/またはこれらのキナーゼ酵素の1つ以上の阻害によって軽減される1つまたは複数の障害を指す。

0154

好ましい実施態様においては、キナーゼ関連疾患状態に、JAKキナーゼ、JAK1、JAK2、JAK3またはTYK2の1つ以上が関与している。特に好ましい実施態様では、疾患に、JAK2またはJAK3キナーゼが関与している。このような疾患として、下の表に列挙されるものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。

0155

0156

0157

0158

0159

「免疫および炎症性疾患」という用語は、関節リウマチ、多発性関節炎リウマチ性脊椎炎骨関節炎痛風、喘息、気管支炎アレルギー性鼻炎、慢性閉塞性肺疾患、嚢胞性線維症炎症性腸疾患過敏性大腸症候群粘液性大腸炎潰瘍性大腸炎腐食性大腸炎、クローン病、自己免疫甲状腺障害、胃炎食道炎肝炎膵臓炎腎炎乾癬湿疹尋常性座瘡皮膚炎蕁麻疹、多発性硬化症、アルツハイマー病、ルー・ゲーリック病、パジェット病敗血症結膜炎神経性カタル慢性関節リウマチ全身性炎症反応症候群(SIRS)、多発性筋炎皮膚筋炎(DM)、結節性多発動脈炎(PN)、混合性結合組織病(MCTD)、シェーグレン症候群クルゾン症候群軟骨形成不全、全身性エリテマトーデス、強皮症、脈管炎、致死性骨異形成インシュリン抵抗性、I型糖尿病と糖尿病合併症、および代謝症候群を含むがこれに限定されるものではない、免疫学的、炎症性または自己免疫疾患を指す。

0160

「過剰増殖性疾患」という用語は、以下を含むがこれに限定されるものではない細胞増殖性疾患状態などの癌および骨髄増殖性疾患状態を含む。心臓肉腫血管肉腫線維肉腫横紋筋肉腫脂肪肉腫)、粘液腫横紋筋腫線維腫脂肪腫、および奇形腫;肺:気管支原性肺癌(扁平細胞未分化小細胞、未分化大型細胞、腺癌)、肺胞細気管支癌腫気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨過誤腫中皮腫胃腸食道扁平上皮癌、腺癌、平滑筋肉腫、リンパ腫)、(癌腫、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓(導管腺癌、インシュリノーマ、グルカゴノーマガストリノーマカルチノイド腫瘍ビポーマ)、小腸(腺癌、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫平滑筋腫血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、大腸(腺癌、管状腺腫絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫);尿生殖路腎臓(腺癌、ウィルムス腫瘍[腎芽細胞腫]、リンパ腫、白血病)、膀胱および尿道(扁平上皮癌、移行上皮癌、腺癌)、前立腺(腺癌、肉腫)、精巣セミノーマ、奇形種、胚性癌腫奇形癌腫絨毛癌、肉腫、間質細胞癌、線維腫、線維腺腫腺腫様腫瘍、脂肪種);肝臓:肝細胞腫(肝細胞の癌腫)、胆管細胞癌肝芽細胞腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫;骨:骨原性肉腫骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫軟骨肉腫ユーイング肉腫悪性リンパ腫細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫脊索腫骨軟骨腫骨軟骨性外骨症)、良性軟骨腫軟骨芽細胞腫類骨腫、および巨細胞腫;神経系:頭蓋骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫変形性骨炎)、髄膜髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳(星細胞腫髄芽細胞腫、神経膠腫、上衣細胞腫胚細胞腫[松果体腫]、多形性神経膠芽細胞腫乏突起膠腫シュワン細胞腫網膜芽細胞腫先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫);婦人科子宮子宮内膜癌腫)、子宮頸部子宮頸癌前癌子宮頸部異形成)、卵巣(卵巣癌[漿液性嚢胞腺癌、粘液性嚢胞腺癌分類不能腫瘍]、顆粒膜卵胞膜細胞腫セルトリライディッヒ細胞腫未分化胚細胞腫、悪性奇形種)、外陰部(扁平上皮癌、上皮内癌、腺癌、線維肉腫、メラノーマ)、膣(明細胞癌、扁平上皮癌、ブドウ状肉腫胎児性横紋筋肉腫]、ファロピウス管(癌腫);血液学:血液(骨髄性白血病[急性および慢性]、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群)、ホジキン病非ホジキンリンパ腫[悪性リンパ腫];皮膚:悪性メラノーマ基底細胞腫、扁平上皮癌、カポジ肉腫、異形成母斑、脂肪種、血管腫、皮膚線維腫ケロイド、乾癬;副腎神経芽細胞腫;および真性赤血球増加症、原発性骨髄線維症血小板血症本態性血小板血症(ET)、特発性骨髄線維症(IMF)とも称される原発性骨髄線維症(AMM)、および慢性骨髄性白血病CML)などの骨髄増殖性疾患。

0161

「血管疾患」という用語は、心血管疾患、高血圧、肥厚高コレステロール血症高脂血症血栓性障害、脳卒中、レイノー現象、POEMS症候群、アンギナ虚血、片頭痛、末梢動脈疾患、心不全、再狭窄アテローム動脈硬化左心室肥大心筋梗塞、心臓、腎臓、肝臓、および脳の虚血性疾患、および肺動脈高血圧を含むが、これらに限定されるものではない疾患を指す。

0162

JAK2選択的阻害剤にとって好ましい疾患としては、以下が挙げられる。例えばアトピー性皮膚炎、喘息、関節リウマチ、クローン病、乾癬、クルゾン症候群、軟骨形成不全、全身性エリテマトーデス、強皮症、混合性結合組織病、脈管炎、致死性骨異形成、および糖尿病のような自己免疫疾患などの免疫および炎症性疾患;例えば前立腺癌、結腸癌、乳癌、胃癌、肝細胞腫などの肝臓癌、肺癌、神経膠腫などの頭頸部癌、転移性メラノーマなどの皮膚癌、白血病、リンパ腫、多発性骨髄腫、および真性赤血球増加症と、骨髄線維症と、血小板血症と、本態性血小板血症(ET)と、特発性骨髄線維症(IMF)とも称される原発性骨髄線維症(AMM)と、慢性骨髄性白血病(CML)などの骨髄増殖性疾患のような癌などの過剰増殖性障害;ならびに高血圧、肥厚、脳卒中、レイノー現象、POEMS症候群、アンギナ、虚血、片頭痛、末梢動脈の疾患、心不全、再狭窄、アテローム動脈硬化および肺動脈高血圧などの血管疾患。

0163

JAK1およびJAK2の双方を選択的に阻害する化合物にとって好ましい疾患は、例えば前立腺癌、結腸癌、乳癌、胃癌、肝細胞腫などの肝臓癌、肺癌、神経膠腫などの頭頸部癌、転移性メラノーマなどの皮膚癌、白血病、リンパ腫、および多発性骨髄腫のような癌などの過剰増殖性疾患である。

0164

JAK3の選択的阻害剤にとって好ましい疾患は、全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病、強皮症、多発性硬化症、自己免疫神経炎、関節リウマチ、乾癬、インシュリン抵抗性、I型糖尿病と糖尿病の合併症、代謝症候群、喘息、アトピー性皮膚炎、自己免疫甲状腺障害、潰瘍性大腸炎、クローン病、アルツハイマー病などの免疫および炎症性疾患、および臓器移植など免疫抑制が望ましいかもしれないその他の適応症である。さらにJAK3の特異的阻害剤は、JAK3が過剰に活性化される白血病およびリンパ腫などの過剰増殖性疾患の治療処置に応用できる可能性がある。

0165

投薬量
「治療的有効量」という用語は、研究者獣医医者またはその他の臨床医が求める、組織、器官系、動物またはヒトの生物学的または医学的反応をもたらす式Iの化合物の量を指す。

0166

キナーゼ阻害を必要とする病状の治療または予防では、適切な投薬量レベルは一般に患者の体重1kgあたり一日あたり約0.01〜500mgであり、それは単回投与または複数回投与できる。好ましくは投薬量レベルは一日あたり約0.1〜約250mg/kg、より好ましくは一日あたり約0.5から約100mg/kgである。適切な投薬量レベルは、一日あたり約0.01〜250mg/kg、一日あたり約0.05〜100mg/kg、または一日あたり約0.1〜50mg/kgであってもよい。この範囲内で、投薬量は一日あたり0.05〜0.5、0.5〜5または5〜50mg/kgであってもよい。経口投与のためには、組成物は好ましくは1.0〜1000ミリグラムの活性成分、特に1.0、5.0、10.0、15.0.20.0、25.0、50.0、75.0、100.0、150.0、200.0、250.0、300.0、400.0、500.0、600.0、750.0、800.0、900.0、および1000.0ミリグラムの活性成分を含有する錠剤の形態で提供される。治療される患者への投薬量の治療効果および/または対症的調節のために、例えばこれらのいずれかの範囲内のあらゆる用量で投薬量を選択してもよい。化合物は好ましくは一日あたり1〜4回、好ましくは一日あたり1または2回の投与計画で投与される。

0167

あらゆる特定患者に対する投薬の特定の用量レベルおよび頻度は変動してもよく、用いられる特定化合物の活性、化合物の代謝安定性および作用時間、年齢、体重、総体的な健康、性別食餌、投与様式および時間、排出速度、薬剤の組み合わせ、特定の病状の重篤性、および治療受給者を含む、多様な要素に左右されるものと理解される。

0168

本発明の性質がより明らかに理解されるよう、それを例示するために以下の非限定的例が提供される。

0169

化合物の合成
本発明の化合物は、当業者に良く知られている方法によって調製することができ、かつ、以下の選択化合物の合成および実験的手順で述べるとおりに調製することができる。

0170

定義:
PyBOPベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロリン酸
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
DMAP:4−ジメチルアミノピリジン
DCM:ジクロロメタン
NMP:1−メチル−2−ピロリジノン
n−PrOH:n−プロパノール
ACN:アセトニトリル
EDC.HCl:1−エチル−3−(ジメチルアミノプロピルカルボジイミド塩酸塩
HOBT:N−ヒドロキシベンゾトリアゾール
TEA:トリエチルアミン
DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン
p−TsOH:p−トルエンスルホン酸
HATU:O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸
Na2SO4:硫酸ナトリウム
THF:テトラヒドロフラン
t−BuOK:カリウムtertブトキシド
Pd(dppf)Cl2:1,1’−ビスジフェニルホスフィノフェロセン]ジクロロパラジウム(II)
EtOAc:酢酸エチル

0171

一般的反応スキーム



(a)p−TsOH.H2O、1,4−ジオキサン、170℃で50分間のマイクロ波照射;(b)DIPEA(2.5eq)、NMP、240℃で25分間のマイクロ波照射;(c)Pd[PPh3]4(0.05eq)、トルエン、n−PrOH、2MNa2CO3(aq)、90℃、(d)t−BuOK、THF、65時間の還流。

0172

(a)Pd[PPh3]4Na2CO3、トルエン/イソプロパノール、還流。(b)t−BuOK、THF還流。

0173

(a)Pd(PPh3)4(0.1eq)、DMF、100℃、2M Na2CO3(aq)N2atm;(b)NMP、DIPEA(2.5eq)、240℃で5時間のマイクロ波照射。

0174

チエノピリミジンコアの形成



メチル−3−アミノ−2−チオフェンカルボキシレート(20g、127mmol)およびウレア(44g、732mmol)を200℃で2時間にわたり加熱した。得られた固形物を5%水性NaOH(500mL)に溶解し、黄色溶液濾過した。2M HClを滴下して添加して塩基性溶液をpH5.5に酸性化し、沈殿物を濾過して収集し、生成物をクリーム/白色固体(19.7g、92%)として得た。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):11.28(br.s,2H),8.03(d,J=5.1Hz,1H),6.90(d,J=5.1Hz,1H);LRMS(ESI):[M−H]−のm/z理論値166.99,実測値167.1。

0175

POCl3(40mL)中のウラシル(5g、29mmol)懸濁液にジイソプロピルエチルアミン(13mL、74mmol)を添加し、反応を還流して2時間加熱した。次に過剰なPOCl3およびジイソプロピルエチルアミンを減圧下での蒸留により除去し、得られた褐色固体をクロロホルムに溶解し、再度水中で分配した。5M NaOHの添加によって水相塩基性にし、クロロホルムでさらに2回抽出した。合わせた有機画分を水および鹹水洗浄し、乾燥させて(Na2SO4)濾過し、濃縮して生成物を淡褐色固体(6.05g、定量的収率)として得た。1H NMR(CDCl3,300MHz):8.16(d,J=5.4Hz,1H),7.56(d,J=5.7Hz,1H);LRMS(ESI):[M+H]+のm/z理論値204.94,206.94,実測値205.1,207.0。

0176

EtOAc(250mL)およびEtOH(250mL)中の二塩化物(11.9g、58mmol)の溶液に、10%Pd/C(1.5g)およびNaHCO3(11g、130mmol)を添加した。反応を排気して水素雰囲気にして、室温で16時間撹拌した。さらに10%Pd/C(560mg)およびNaHCO3(5.6g、66mmol)を添加して、水素付加をさらに19時間継続した。セライトを通して濾過して固形物を除去し、次に濾液を濃縮して、生成物を灰色がかった固体(9.51g,96%)として得た。1H NMR(CDCl3,300MHz):9.14(s,1H),8.11(d,J=5.7Hz,1H),7.52(d,J=5.4Hz,1H)。

0177

チオフェン(7.9g、47mmol)、過ヨウ素酸(5.3g、23mmol)、およびICl(11.4g、70mmol)を酢酸(60mL)に混和して、80℃で2時間加熱した。次に反応を水とEtOAcの間で分配し、水層をEtOAcでさらに2回抽出した。合わせた有機画分を飽和水性NaHCO3および鹹水で洗浄し、乾燥させて(MgSO4)濾過し、濃縮して2−クロロ−7−ヨードチエノ[3,2−d]ピリミジンを得た。溶出剤としてCHCl3を使用したフラッシュクロマトグラフィーにより、2−クロロ7−ヨード−チエノ[3,2−d]ピリミジンを黄色固体(5.15g、37%)として得た。1HNMR(CDCl3,300MHz):9.11(s,1H),8.23(s,1H);13CNMR(CDCl3,75MHz):154.1,153.9,140.4,140.3,128.9,80.1;LRMS(EI):[M]+のm/z理論値295.87,297.87,実測値295.90,297.90。

0178

アセトニトリル(50mL)中のチオフェン(5g、29mmol)溶液に、臭素(2.25mL、44mmol)および過ヨウ素酸(3.3g、14mmol)を添加した。反応を還流させて2時間加熱し、次に酢酸エチル中に注いで、水および十分な水性チオ硫酸中で分配して臭素を発色させた。水層を酢酸エチルでさらに2回抽出し、合わせた有機画分を飽和水性NaHCO3および鹹水で洗浄し、乾燥させて(Na2SO4)濾過し、濃縮して7−ブロモ−2−クロロチエノ[3,2−d]ピリミジンをクリーム/褐色固体(5.46g,75%)として得た。1HNMR(CDCl3,300MHz):δ9.15(s,1H),8.09(s,1H);LRMS(ESI):[M+H]+のm/z理論値248.89,250.89,実測値248.9,250。

0179

実施例1−化合物21の合成
1,4−ジオキサン(10mL)中の2−クロロ−7−ヨードチエノ[3,2−d]ピリミジン(500mg、1.69mmol)、3−ニトロアニリン(280mg、2.03mmol)、p−TsOH.H2O(323mg、1.69mmol)の混合物を170℃で50分間電子レンジで加熱し、その後黄色沈殿物が形成された。水(20mL)を添加して、固体を遠心分離により収集して、液体を傾斜して廃棄した。固体を水(2×10mL)、次にエーテル(3×10mL)で洗浄し、次にトルエンで2回共沸して乾燥させた。これにより化合物21を黄色固体として得た(452mg、67%)。

0180

実施例2−化合物20の合成
化合物21(90mg、0.226mmol)、フェニルボロン酸(33mg、0.27mmol)およびPd[PPh3]4(13mg、0.0112mmol)の混合物に、トルエン(1.65mL)、n−プロパノール(0.54mL)、続いて2Mの水性Na2CO3(0.34mL、0.68mmol)を添加した。次に得られた懸濁液を90℃で2時間加熱した。薄層クロマトグラフィー分析は、反応が起きなかったことを示唆した。次にN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)を添加して、得られた均質溶液を90℃でさらに4時間加熱した。室温への冷却後、飽和水性NaHCO3を添加して、混合物をジクロロメタンで3回抽出した。合わせた抽出物を水、鹹水で2回洗浄して、次に乾燥させた(Na2SO4)。溶剤を減圧下で除去し、溶出剤として100%ジクロロメタンを使用して、シリカゲルクロマトグラフィーによって残留物を精製し、化合物20を明るい黄色固体(35mg、45%)として得た。

0181

実施例3−化合物1の合成
NMP(13mL)中の2−クロロ−7−ヨードチエノ[3,2−d]ピリミジン(593mg、2.0mmol)、4−モルホリノアニリン(500mg、2.8mmol)、およびN,N’−ジイソプロピルエチルアミン(0.87mL、5.0mmol)の混合物を電子レンジ内で240℃で25分間加熱した。水を添加して混合物を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた抽出物を2%水性クエン酸、水、鹹水で洗浄して乾燥させた(Na2SO4)。溶剤を減圧下で除去し、溶出剤として15〜30%の酢酸エチル/ジクロロメタンを用いて、シリカゲルクロマトグラフィーによって残留物を精製し、化合物1を明るい黄色固体(618mg、70%)として得た。

0182

実施例4−化合物2の合成
化合物1(198mg、0.45mmol)、4−アミノフェニルボロン酸エステル(118mg、0.54mmol)およびPd[PPh3]4(26mg、0.022mmol)の混合物に、トルエン(3.3mL)およびn−プロパノール(1.1mL)、それに続いて2Mの水性Na2CO3(0.675mL、1.35mmol)を添加した。次に混合物を90℃で18時間加熱した。室温への冷却後、水を添加して、混合物をクロロホルムで3回抽出した。合わせた抽出物を鹹水で2回洗浄し、次に乾燥させた(Na2SO4)。溶剤を減圧下で除去し、溶出剤として30〜50%の酢酸エチル/ジクロロメタンを使用してシリカゲルクロマトグラフィーにより残留物を精製し、化合物2を明るい黄色固体(125mg、69%)として得た。

0183

実施例5−化合物3の合成
室温のジクロロメタン(2mL)中の化合物2(95mg、0.235mmol)の懸濁液に、トリエチルアミン(100μL、0.717mmol)、続いてアクリル酸(32μL、0.467mmol)を添加した。1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)(68mg、0.35mmol)、続いて4−ジメチルアミノピリジン(3mg)を添加し、混合物を16時間撹拌した。追加量のEDC.HCl(22mg、0.115mmol)、続いてN,N−ジメチルホルムアミド(0.5mL)を添加し、撹拌をさらに24時間継続した。混合物を水(50mL)とジクロロメタン(100mL)の間で分配し、水層中に多量の沈殿物が形成した。有機層を傾斜して廃棄し水相を濾過して、得られた固体を水(2×5mL)、次に酢酸エチル(15mL)で洗浄して、化合物3を黄色固体(34mg、32%)として得た。有機相を濃縮して追加的な低純度生成物(134mg)を得た。

0184

実施例6−化合物26の合成
メタノール(10mL)およびNMP(10mL)中の化合物21(398mg、1.0mmol)の溶液に、濃HCl(1.6mL)、続いてSnCl2.2H2O(1.13g、5.0mmol)を添加した。次に得られた黄色懸濁液を65℃で1.25時間加熱して、その後、赤色の均質な溶液がもたらされた。混合物を室温に冷却し、水および酢酸エチルを添加して水層を28%水性アンモニアでpH10に調節した。層が分離して水相を酢酸エチルでさらに2回抽出した。合わせた抽出物を水、鹹水で2回洗浄し、次に乾燥させた(Na2SO4)。溶剤を減圧下で除去し、微量のNMPを含有するオレンジ/褐色固体として(382mg、104%)化合物26を得た。

0185

実施例7−化合物22の合成
化合物26(60mg、推定0.126mmol)、2−エチルベンゼンボロン酸(23mg、0.153mmol)、およびPd[PPh3]4(7.3mg、0.0063mmol)の混合物に、トルエン(0.9mL)およびn−プロパノール(0.3mL)、それに続いて2Mの水性Na2CO3(0.19mL、0.38mmol)を添加した。次に混合物を90℃で30時間加熱した。室温への冷却後、飽和水性NaHCO3を添加して、混合物を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた抽出物を水、鹹水で洗浄し、次に乾燥させた(Na2SO4)。溶剤を減圧下で除去し、溶出剤として40%酢酸エチル/石油エーテルを用いて、シリカゲルクロマトグラフィーによって残留物を精製し、化合物22を黄色の気泡(38mg、86%)として得た。

0186

実施例8−化合物4の合成
化合物1(400mg、0.91mmol)、3−アミノフェニルボロン酸(150mg、1.1mmol)、およびPd[PPh3]4(53mg、0.046mmol)の混合物に、トルエン(6.7mL)およびn−プロパノール(2.3mL)、続いて2Mの水性Na2CO3(1.37mL、2.74mmol)を添加した。次に混合物を90℃で20時間加熱した。室温への冷却後、飽和水性NaHCO3を添加して混合物をクロロホルムで5回抽出した。合わせた抽出物を鹹水で洗浄し、次に乾燥させた(Na2SO4)。溶剤を減圧下で除去し、溶出剤として30〜60%酢酸エチル/ジクロロメタンを用いて、シリカゲルクロマトグラフィーによって残留物を精製し、化合物4を明るい黄色固体(168mg、46%)として得た。

0187

実施例9−化合物5の合成
0℃のN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)中の化合物4(77mg、0.19mmol)、アクリル酸(16μL、0.233mmol)、およびHATU(72mg、0.19mmol)の溶液に、N,N’−ジイソプロピルエチルアミン(67μL、0.38mmol)を添加した。混合物を0℃で2.5時間撹拌し、次に室温にして撹拌をさらに16時間継続した。飽和水性NaHCO3(20mL)を添加して、混合物をジクロロメタンで3回抽出した。合わせた抽出物を水、鹹水で洗浄し、乾燥させた(Na2SO4)。次に溶剤を減圧下で除去し、溶出剤として50%酢酸エチル/ジクロロメタンを用いてシリカゲルクロマトグラフィーによって残留物を精製し、化合物5を黄色固体(36mg、41%)として得た。

0188

実施例10−化合物11の合成
DMF(3mL)および2Mの水性Na2CO3(350μL)中の化合物1(100mg、0.228mmol)および4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド(97mg、0.343mmol)溶液に、Pd[PPh3]4(26mg、0.22mmol)を添加した。反応容器密封して100℃で15時間加熱し、次に冷却して水(約20mL)で希釈し、濾過により固形物を収集した。粗生成物を熱メタノール/DMFに溶解し、濾過して、次にメタノール/DMFおよび水から結晶化させて、化合物11を灰色/緑色固体(77.5mg、78%)として得た。

0189

化合物29および30は、上で報告した手順に従って調製された。

0190

実施例11−化合物8の合成
メタノール(10mL)およびトリエチルアミン(143μL、1.03mmol)中の化合物1(150mg、0.34mmol)の溶液に、Pd(dppf)Cl2(30mg、0.03mmol)を添加した。反応を一酸化炭素雰囲気で排気して、還流下で16時間加熱した。反応を冷却し、真空内で溶剤を除去して粗製物を得た。溶出剤として30〜70%EtOAc/DCMを使用したフラッシュクロマトグラフィーによる精製から、化合物1(61mg、40%)ならびに黄色固体として得られる化合物8(51mg、回収化合物1を基準にして68%)を得た。

0191

実施例12−化合物17の合成
THF(3mL)およびメタノール(1mL)中の化合物8(40mg、0.1mmol)の溶液に、水(1mL)および水酸化リチウム(8mg、0.3mmol)を添加した。反応を室温で17時間撹拌し、次に約5mLの5%水性クエン酸を添加して、メタノールおよびTHFを除去した。形成した沈殿物を濾過により収集し、水で洗浄して酸を黄色固体(37.5mg、98%)として得た。DCM(2mL)およびDMF(1mL)中の酸の懸濁液(37mg、0.1mmol)に、トリエチルアミン(72μL、0.52mmol)およびHATU(59mg、0.16mmol)を添加した。反応を1分間超音波処理し、次にアミノアセトニトリル塩酸塩(19.3mg、0.2mmol)を添加して、反応を室温で16時間撹拌した。反応をEtOAcおよび飽和水性NaHCO3で希釈し、層を分配して水層をEtOAcでさらに2回抽出した。合わせた水性画分を水および鹹水で洗浄して乾燥させ(Na2SO4)、濾過して蒸発させて、化合物17を黄色固体(35mg、86%)として得た。

0192

実施例13−化合物7の合成
NMP(5mL)中の2−クロロチエノ[3,2−d]ピリミジン(150mg、0.87mmol)および4−モルホリノアニリン(188mg、1.05mmol)溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(337μL、1.93mmol)を添加した。電子レンジ反応装置内で反応を250℃で20分間加熱し、次にEtOAcおよび5%水性クエン酸で希釈した。水層をEtOAcでさらに2回抽出し、合わせた有機画分を飽和水性NaHCO3で洗浄して乾燥させ(Na2SO4)、濾過して濃縮し粗生成物を得た。次に溶出剤として30〜70%EtOAc/DCMを使用したシリカゲルクロマトグラフィーによる精製から生成物をオレンジ色のガムとして得た。EtOAcでの3回の研和、および微細固体の収集によって、化合物7を濃黄色固体(26mg、10%)として得た。

0193

実施例14−化合物16の合成
DCM(3mL)中の2−シアノ酢酸(14mg、0.17mmol)およびトリエチルアミン(46μL、0.33mmol)の溶液にHATU(46mg、0.12mmol)を添加して、混合物を1分間超音波処理した。次に活性化された酸の溶液を化合物4(45mg、0.11mmol)に添加して、DCM(2×1mL)で洗浄し、反応を室温で16時間撹拌した。反応混合物をEtOAcおよび飽和水性NaHCO3で希釈して、水層をEtOAcでさらに2回抽出した。合わせた有機画分を水および鹹水で洗浄して乾燥させ(Na2SO4)、濾過して濃縮した。得られたガラス質固体を1:1のDCM:ジエチルエーテルと共に超音波処理して、得られた粉末をジエチルエーテルでさらに2回洗浄し、化合物16を黄/緑色固体(33.1mg、63%)として得た。

0194

実施例15−化合物25の合成
トルエン(3mL)中の化合物1(123mg、0.28mmol)および3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−N−(tert−ブチル)ベンゼンスルホンアミド(143mg、0.42mmol)の溶液に、n−プロパノール(1mL)、2Mの水性NaHCO3(420μL)、およびPd[PPh3]4(32mg、0.03mmol)を添加した。反応を90℃で9時間加熱して、次にEtOAcと水の間で分配した。水層をEtOAcでさらに2回抽出し、合わせた有機画分を鹹水で洗浄して乾燥させ(Na2SO4)、濾過して濃縮した。次に溶出剤として50〜100%EtOAc/石油スピリットを使用したシリカゲルクロマトグラフィーから、化合物25を淡黄色固体(100mg、68%)として得た。

0195

2−クロロ−7−ヨード−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジンの調製



手順はJ.Med.Chem.1976,19,1072で報告されたものを応用した。6−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(7.0g、55.56mmol)を内部温度が40度を超えないような速度で、氷冷濃硫酸(26mL)に添加した。温度を15℃未満に保ちながら、この混合物に発煙硝酸(5.2mL)を滴下して添加した。冷却槽を除去して混合物を室温で30分間撹拌し、次に100mlの破砕氷片中に放出した。10分間の撹拌後、固体を収集して冷水で洗浄し、次に真空内において五酸化リン上で乾燥させた。6−メチル−5−ニトロピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンの黄緑色固体が得られた(7.92g、83%)。

0196

手順はJ.Org.Chem.1978,43,2536で報告されたものを応用した。ジメチルホルムアミド−ジメチルアセタール(4mL、30.05mmol)をジメチルホルムアミド(10ml)中の6−メチル−5−ニトロピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(3g、17.54mmol)の温かい(80℃)懸濁液に添加した。得られた混合物を140℃で30分間加熱し、次に室温に放冷した。固体を濾過により収集して酢酸エチルで洗浄し、次に真空内で乾燥させて6−[(e)−2−(ジメチルアミノ)ビニル]−5−ニトロピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(2.62g、66%)を得た。

0197

酢酸(23mL)中の6−[(e)−2−(ジメチルアミノ)ビニル]−5−ニトロピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(1.43g、6.36mmol)の懸濁液を80℃に加熱して、次に亜鉛末(2g、30.77mmol)を1時間かけて緩慢に添加した。得られた懸濁液をさらに1時間加熱し、次に室温に放冷した。固体を濾過により収集し、次に酢酸で洗浄した。固体をビーカーに移して水(25mL)で洗浄し、収集して次に水酸化ナトリウム(5%、10mL)に溶解した。この溶液を70℃に加温して、30分間撹拌した。pH5〜6まで酢酸を添加し、次に沈殿物を収集して冷水、次にエタノールで洗浄した。得られた固体を真空内で乾燥させ、1H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−2,4(3H,5H)−ジオン(0.62g、65%)を得た。

0198

オキシ塩化リン(30mL)中の1H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−2,4(3H,5H)−ジオン(0.38g、2.52mmol)の懸濁液を120℃で6時間加熱し、その間に混合物は透明かつ均質になった。混合物を室温に放冷して、過剰なオキシ塩化リンを真空内で除去した。残留物を中で冷却し、冷水酸化アンモニウム(30mL、pH=8)を添加して、混合物を30分間撹拌した。沈殿物を収集して冷水で洗浄した。固体を真空内で乾燥させ、2,4−ジクロロ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン(0.33g、70%)を得た。

0199

エタノール(200mL)中の2,4−ジクロロ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン(6.6g、35.3mmol)の溶液に、炭酸水素ナトリウム(2.96g)およびパラジウム炭素(10%、0.66g)を添加した。室温において水素雰囲気下で混合物を3時間撹拌した。混合物を濾過し、次に濾液をシリカゲルに吸収させた。フラッシュクロマトグラフィー、クロロホルム/メタノール4/1による溶出から2−クロロ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン(3.3g、61%)を得た。カラムからは、5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン(1.5g)もまた回収された。

0200

水(200ml)中の2−クロロ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン(3.55g、23.2mmol)の懸濁液に、炭酸水素ナトリウム(19.2g)を添加した。水(25ml)中のヨウ化カリウム(16.41g、98.9mmol)およびヨウ素(5.78g、22.8mmol)の溶液を滴下して添加し、次に室温にして1時間撹拌した。混合物を鹹水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出物を乾燥させて濾過し、蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、25/1〜20/1のクロロホルム/メタノールで溶出して、2−クロロ−7−ヨード−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン(5.33g、83%)を得た。1HNMR(DMSO,300MHz):12.50(s,1H),8.82(s,1H),8.20(s,1H);13CNMR(DMSO,75MHz):143.2,143.0,139.7,139.5,126.5,56.2;LRMS(EI):[M]+のm/z理論値278.91,280.91,実測値278.95,280.95。

0201

実施例16−化合物33の合成
工程1.2−クロロ−7−ヨード−5−メチル−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジンの調製
DCM(28ml)中の2−クロロ−7−ヨード−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン(1g、3.57mmol、1.0当量)およびNaOH(0.430mg、10.73mmol、3.0当量)の懸濁液に、ヨードメタン(0.66g、4.6mmol、1.3当量)およびテトラブチル臭化アンモニウム(0.116g、0.36mmol、0.1当量)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。水を注ぎ入れて、水層を酢酸エチル(2回)で抽出した。次に合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させた。濾過および蒸発後、黄色残留物を酢酸エチル/石油スピリットの混合物(1:2)と共に粉砕して、白色固体(0.73g、70%)として生成物を得た。1HNMR(DMSO,300MHz):8.99(s,1H),8.17(s,1H),3.94(s,3H);LRMS(EI):[M+H]+のm/z理論値293.93,実測値294.1。

0202

工程2.N−[3−(2−クロロ−5−メチル−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル]メタンスルホンアミドの調製
DMF(6ml)中の2−クロロ−7−ヨード−5−メチル−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン(0.140g、0.48mmol、1.0当量)の溶液に、3−メタンスルホニルアミノフェニルボロン酸(0.124g、0.576mmol、1.2当量)、続いて水性Na2CO3(2M、0.7ml、1.44mmol、3.0当量)を添加した。Pd[PPh3]4(0.055g、0.048mmol、0.1当量)を添加する前に、混合物中に窒素流を15〜20分間吹き込んだ。次に混合物を最高100℃で一晩加熱した。反応混合物を室温に冷却後、大量の水(約60ml)を添加して、混合物を酢酸エチル(3回)で抽出した。蒸発後、溶出剤として石油スピリット/酢酸エチル(1:4)を使用して、カラムクロマトグラフィーで残留物を精製した。生成物は、淡黄色固体(110mg、68%)として得られた。LRMS(EI):[M+H]+のm/z理論値337.05,実測値337.2。

0203

工程3.化合物33の調製
化合物N−[3−(2−クロロ−5−メチル−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)フェニル]−メタンスルホンアミド(100mg、0.30mmol、1.0当量)をNMP(1.2ml)に溶解した。溶液に4−モルホリノアニリン(74mg、0.48mmol、1.4当量)、続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.132ml、0.75mmol、2.5当量)を添加した。電子レンジ反応装置内で、混合物を240℃で35分間加熱した。次にアリコートを取って、LCMSにより分析した。LCMS分析は反応をほとんど示さなかったので、次に混合物を240℃でさらに5時間加熱した。次に得られた黒色混合物に、大量の水を添加した。次に水性懸濁液を酢酸エチルで数回抽出した。有機層を蒸発させて黒色残留物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(9:1酢酸エチル/石油スピリット)から白色固体を得て、それをジエチルエーテルと共に粉砕して化合物33(3.4mg、2%)を得た。

0204

化合物34は、上で報告する手順を使用して調製された。

0205

実施例17−化合物12の合成
DMF(3mL)中の化合物1(100mg、0.228mmol)および3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−N,N−ジメチルベンゼンスルホンアミド(106mg、0.34mmol)の溶液に、2Mの水性NaHCO3(350μL)およびPd[PPh3]4(26mg、0.02mmol)を添加した。反応を100℃で15時間加熱して放冷し、次に水(20mL)で希釈した。得られた沈殿物を濾過により収集して風乾した。粗生成物を熱メタノール/DMFに再溶解し、熱濾過して次に十分な水を添加して溶液を濁らせた。室温への冷却後、次にさらに氷浴中で濾過により固体を収集し、水で洗浄して風乾し、続いて減圧下でさらに乾燥させた。これにより黄/褐色固体(65mg、57%)として化合物12を得た。

0206

実施例18−化合物14の合成
DMF(3mL)中の化合物1(100mg、0.228mmol)およびN−4−メタンスルホンアミドフェニルボロン酸(74mg、0.34mmol)溶液に、2Mの水性NaHCO3(350μL)およびPd[PPh3]4(26mg、0.02mmol)を添加した。反応を100℃で15時間加熱して放冷し、次に水(20mL)で希釈した。得られた沈殿物を濾過により収集して、風乾した。粗生成物を熱メタノール/DMFに再溶解し、熱濾過して次に十分な水を添加して溶液を濁らせた。室温への冷却後、次にさらに氷浴中で濾過により固体を収集し、水で洗浄して風乾し、続いて減圧下でさらに乾燥させた。これにより化合物14を黄/緑色固体(66mg、60%)として得た。

0207

実施例19−化合物15の合成
DMF(3mL)中の化合物1(100mg、0.228mmol)および2−メトキシ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノール(86mg、0.34mmol)の溶液に、2Mの水性NaHCO3(350μL)およびPd[PPh3]4(26mg、0.02mmol)を添加した。反応を100℃で15時間加熱して放冷し、次に水(20mL)で希釈した。得られた沈殿物を濾過により収集して風乾した。粗生成物を熱メタノール/DMFに再溶解し、熱濾過して次に十分な水を添加して溶液を濁らせた。室温への冷却後、次にさらに氷浴中で濾過により固体を収集し、水で洗浄して風乾し、続いて減圧下でさらに乾燥させた。これにより化合物15を褐色固体(54mg、55%)として得た。

0208

実施例20−化合物19の合成
DMF(3mL)中の化合物1(100mg、0.228mmol)および1−エチル−3−(4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)ウレア(128mg、0.34mmol)の溶液に、2Mの水性NaHCO3(350μL)およびPd[PPh3]4(26mg、0.02mmol)を添加した。反応を100℃で15時間加熱して放冷し、次に水(20mL)で希釈した。得られた沈殿物を濾過により収集して風乾した。粗生成物を熱メタノール/DMFに再溶解し、熱濾過して次に十分な水を添加して溶液を濁らせた。室温への冷却後、次にさらに氷浴中で濾過により固体を収集し、水で洗浄して風乾し、続いて減圧下でさらに乾燥させた。これにより化合物19を黄色固体(45mg、41%)として得た。

0209

実施例21−化合物28の合成
電子レンジ管内の1,4−ジオキサン(1mL)中の化合物19(40mg、0.072mmol)の懸濁液に、2Mの水性NaOH(200μL)を添加した。混合物を電子レンジ反応装置(出力=300W、温度=180℃)内で30分間処理した。反応混合物を水中に注いで、DCM(4倍)で抽出した。合わせた有機相を乾燥させ(MgSO4)、真空内で濃縮した。シリカ上のカラムクロマトグラフィーによって粗生成物を精製し、化合物28を淡褐色固体(18mg、51%)として得た。

0210

実施例22−化合物31の合成
室温において、DMF(2mL)中の化合物18(0.11mmol)の溶液に、Cs2CO3(80mg、0.25mmol)、続いてブロモアセトニトリル(15μL、0.22mmol)を添加した。混合物を15時間撹拌し、次に水中に注いで塩化ナトリウムで飽和させ、THF(3倍)で抽出した。合わせた抽出物を乾燥させて(MgSO4)真空内で濃縮した。粗生成物をエーテルに部分的に溶解し、次に2容積の石油エーテルで希釈した。固体を濾過して収集し、乾燥させた。これにより化合物31を褐色固体(15mg、26%)として得た。

0211

化合物32は、上で報告する手順を使用して調製された。

0212

実施例23−化合物9の合成
ジオキサン中の2−クロロ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン(100mg、0.65mmol)、p−モルホリノ−アニリンおよびp−TsOH.H2O(150mg、0.78mmol)の溶液を還流下で3日間加熱した。ジオキサンを真空内で除去し、酢酸エチルを添加した。溶液を飽和炭酸水素ナトリウム、次に2%水性クエン酸で洗浄した。得られた固体をフラッシュクロマトグラフィー(4:1酢酸エチル/石油スピリット)により精製して、化合物9を得た(10mg、5%)。

0213

実施例24−化合物61の合成
THF(15mL)中の7−ブロモ−2−クロロチエノ[3,2−d]ピリミジン(1.18g、4.7mmol)および4−(2−ピロリジン−1−イルエトキシ)アニリン(1.27g、6.15mmol)の溶液に、カリウムt−ブトキシド(637mg、5.68mmol)を添加した。反応を還流下で65時間加熱し、次に冷却して酢酸エチル/水中に注いだ。水層を酢酸エチルでさらに2回抽出し、合わせた有機層を鹹水で洗浄して乾燥させ(Na2SO4)、濾過して濃縮し、褐色/オレンジ糸のガムを得た。溶出剤として5%メタノール、酢酸エチル中の0.5%水性アンモニアを使用したシリカゲルクロマトグラフィーにより、静置すると凝固する黄色/オレンジ油(459mg、23%)として化合物61を得た。

0214

実施例25−化合物71の合成
トルエン(3mL)、n−プロパノール(0.5mL)、および水性炭酸ナトリウム(2M、1mL、0.2mmol)中の化合物61(100mg、0.24mmol)およびN−tert−ブチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド(200mg、0.61mmol)の溶液に、Pd[PPh3]4(55mg、0.05mmol)を添加した。反応を95℃で18時間加熱して、次に酢酸エチルと水の間で分配した。水層を酢酸エチルでさらに抽出し、次に水および鹹水で洗浄して乾燥させ(Na2SO4)、濾過して濃縮し、粗生成物を得た。0〜100%の89:10:1のジクロロメタン:メタノール:水性アンモニアを使用したフラッシュクロマトグラフィーによる精製から、化合物71をガラス質のオレンジ固体(32.4mg、25%)として得た。

0215

実施例26−化合物39の合成
トルエン(3mL)中の化合物1(100mg、0.23mmol)および2−イソプロピルアニリン(48uL、0.34mmol)の溶液に、ナトリウムt−ブトキシド(44mg、0.45mmol)、tris[ジベンジリデンアセトン]ジパラジウム(0)(5.2mg、0.005mmol)、および4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(7.1mg、0.013mmol)を添加した。反応を還流下で3時間加熱し、次に冷却して酢酸エチルと水の間で分配した。水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機物を鹹水で洗浄し、乾燥させて(Na2SO4)濾過して濃縮し、粗生成物を得た。溶出剤として0〜50%の酢酸エチル/石油スピリットを使用したシリカゲルクロマトグラフィーによる精製から、化合物39を黄色固体(24.4mg、24%)として得た。

0216

実施例27−化合物49の合成
トルエン(50mg/ml、0.18mmol)中の4−ニトロ塩化スルフェニル溶液のアリコート(0.35ml)を、アセトニトリル(3ml)中の化合物7(50mg、0.17mmol)の溶液に添加した。混合物を室温で4.5時間撹拌し、得られた沈殿物を収集した。濾液を蒸発させて、沈殿物に追加した。合わせた物質を(56mg)フラッシュクロマトグラフィー(12mg)、続いて分取HPLCで精製して、化合物49(2.5mg、3%)を得た。

0217

実施例28−化合物101の合成
工程1:2−クロロ−7−フェニルチエノ[3,2−d]ピリミジンの調製
トルエン(25mL)/イソプロパノール(8mL)中の7−ブロモ−2−クロロチエノ[3,2−d]ピリミジン(1.0g、4.0mmol)、フェニルボロン酸(0.6g、4.9mmol)、Pd[PPh3]4(0.47g、0.4mmol)、および水性炭酸ナトリウム(2M、4.5mL、9.0mmol)の混合物を還流下で一晩加熱した。混合物を室温に放冷し酢酸エチルで希釈して、次に10%水性炭酸水素ナトリウムで洗浄して乾燥させ(Na2SO4)、濾過して濃縮した。得られた固体をジエチルエーテル(2×70mL)中で超音波処理し、合わせたエーテル洗浄液を蒸発させ、出発原料およびOPPh3をなおも含有する粗生成物(1.4g)を得た。

0218

工程2:化合物101の調製
THF(10ml)中の上からの粗製2−クロロ−7−フェニルチエノ[3,2−d]ピリミジン(0.30g、約1.2mmol)、3,4−ジメトキシアニリン(0.18g、1.2mmol)、およびカリウムt−ブトキシド(0.26g、2.3mmol)の混合物を還流下で35時間加熱した。混合物を室温に放冷し、HCl(4M、0.5mL)を添加して、次にTHFを真空内で除去した。酢酸エチルおよび水、続いてさらにHCl(10mL)を添加した。有機相を除去して乾燥させ(Na2SO4)、濾過して濃縮した。得られた物質(0.30mg)をフラッシュクロマトグラフィー(0.13g)続いてC18クロマトグラフィーにより精製して、化合物101(24mg、5%)および化合物100(34mg)を得た。

0219

化合物分析
1HNMRデータはBruker 300MHz NMR分光計上で得た。LCMSデータは、コーン電圧30V、窒素脱溶媒ガス(500L/h)、コーンガス(100L/h)、原料温度設定120℃、脱溶媒温度設定140℃において、2695XeHPLC、2996PDA検出器、および100〜650のm/z範囲にわたるZQ単一四重極質量分光計から構成され、Masslynxソフトウェア制御下で作動するWaters LCMSシステム上で得た。HPLC条件は、以下の1つである。

0220

0221

実施例29−酵素スクリーニング
化合物希釈
スクリーニングの目的で、化合物(100%DMSO中)を使用前に37℃で少なくとも20分間加温した。最初に20μmの原液をDMSOの最終濃度が0.3%のアッセイ緩衝液にした。次に384ウェルOptiplate(Packard)内で原液を希釈し、化合物の最終濃度は5μMであった。

0222

JAKチロシンキナーゼドメイン作成
以下の手順を使用してJAKキナーゼドメインを作成した。
JAK1
以下のプライマーを用いてポリメラーゼ連鎖反応を使用して、U937mRNAからヒトJAK1のキナーゼドメインを増幅した。
XHOI−J1 5’−CCGCTC GAG ACT GAAGTG GAC CCC ACACAT−3’[配列番号5]
J1−KPNI 5’−CGG GGTACCTTATTTTAA AAGTGCTTCAAA−3’[配列番号6]

0223

JAK1PCR産物をpDest20目的ベクター(Gibco)にクローンした。次にJAK1プラスミドコンピテントDH10Bac細胞(Gibco)に形質転換し、Sf9昆虫細胞形質移入を通じて組み換えバキュロウィルスを調製した。

0224

JAK2
以下のプライマーを用いてポリメラーゼ連鎖反応を使用して、U937mRNAからヒトJAK2のキナーゼドメインを増幅した。
SALI−jk2 5’−ACGCGT CGA CGGTGCCTT TGA AGA CCG GGA T−3’[配列番号7]
jk2−NOTI 5’−ATAGTTTAG CGG CCG CTC AGA ATG AAGGTC ATT T−3’[配列番号8]

0225

JAK2PCR産物をpDest20目的ベクター(Gibco)にクローンした。次にJAK2プラスミドをコンピテントDH10Bac細胞(Gibco)に形質転換し、Sf9昆虫細胞形質移入を通じて組み換えバキュロウィルスを調製した。

0226

JAK3
以下のプライマーを用いてポリメラーゼ連鎖反応を使用して、U937mRNAからヒトJAK3のキナーゼドメインを増幅した。
XHOI−J3 5’−CCGCTC GAGTATGCCTGCCAA GAC CCCACG−3’[配列番号9]
J3−KPNI 5’−CGG GGTACCCTA TGA AAA GGA CAG GGA GTG−3’[配列番号10]

0227

JAK3PCR産物をpDest20目的発現ベクター(Gibco)にクローンした。次にJAK3プラスミドをコンピテントDH10Bac細胞(Gibco)に形質転換し、Sf9昆虫細胞形質移入を通じて組み換えバキュロウィルスを調製した。

0228

キナーゼドメインの大規模生産
SF900II無血清培地(Invitrogen)中で生育させた1LのSf9スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)細胞(Invitrogen)に、各JAKファミリーメンバーからのバキュロウィルス調製品をおよそ2×106細胞/mlの細胞密度に感染させた。20:1の細胞培養物とウィルス原液比で、細胞をウィルスで感染させた。感染48時間後に細胞を収集して溶解した。GSHアガロースカラム(Scientifix)上の親和クロマトグラフィーによって、GST標識JAKキナーゼドメインを精製した。

0229

アッセイプロトコル
Alphascreenタンパク質チロシンキナーゼP100検出キットを使用して、384ウェルOptiplate(Packard)内でキナーゼアッセイを実施した。ホスホチロシンアッセイ緩衝液(10mMHEPES、pH7.5、100mM MgCl2、25mM NaCl、200mMバナジン酸ナトリウム、および0.1%Tween 20)の存在下で、化合物をアフィニティ精製PTK領域と共に20分間プレインキュベートした。次に80または625umのどちらかのATP存在下で、化合物を基質と共に60または90分間インキュベートした。使用した基質は、ビオチン−EGPWLEEEEEAYGWMDF−NH2[配列番号13]配列を有する基質−1(最終濃度111μM)、またはビオチン−EQEDEPEGDYFEWLEPE配列を有する基質−2基質(最終濃度133μM)のどちらかであった。控えめな照明下で、停止緩衝液中の1/100濃度のAlphascreenホスホチロシン受容体ビーズ、続いてストレプトアビジン供与体ビーズを各ウェルに添加して、2〜3時間インキュベートした。Alphascreenプレートは、Packard Fusion Alpha装置上で読み取った。

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