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図面 (9)

課題

拡張可能医療装置を提供する。

解決手段

治療薬局所及び局部送達するために医療装置を利用することができる。これらの治療薬又は化合物は、生物への医療装置の導入に対する生物有機体の反応を低減することができる。更に、これらの治療薬物薬剤及び/又は化合物は、血栓症の予防を含む治癒を促進するために利用され得る。当該薬物、薬剤、及び/又は化合物はまた、2型糖尿病患者における再狭窄、不安定プラーク、及びアテローム性動脈硬化症を含む特異的疾患処置するために利用され得る。

概要

背景

多くの個人は、心臓及び他の主な器官灌流する血管の進行性閉塞により生じる循環器疾患に苦しんでいる。そのような個人における、より重篤血管閉塞によって、度々、高血圧虚血性損傷、脳卒中又は心筋梗塞がもたらされる。冠動脈血流を制限又は妨害する動脈硬化病変は、虚血性心疾患の主な原因である。経皮的冠動脈形成術は、動脈を通る血流を増大させることを目的とする医療手技である。経皮的冠動脈形成術は、広く行われている冠動脈血管狭窄処置である。この手技が益々使用される理由は、冠動脈バイパス手術と比較したその高い成功率低侵襲性である。経皮的冠動脈形成術に関する限界は、この手技の直後に生じ得る血管の突然閉鎖、及びこの手技の後に除々に生じる再狭窄である。加えて、再狭窄は、伏在静脈バイパス移植を受けた患者における慢性的な問題である。急性閉塞のメカニズムはいくつかの要因関与すると思われ、血管反跳及びその結果の動脈閉鎖、並びに/又は新たに開放した血管の、損傷した長さに沿った血小板及びフィブリン沈着により生じ得る。

経皮的冠動脈形成術後の再狭窄は、血管損傷により開始される、より漸進的なプロセスである。再狭窄のプロセスには、血栓症、炎症、増殖因子及びサイトカイン放出細胞増殖細胞遊走並びに細胞外マトリックス合成を含む多数のプロセスのそれぞれが寄与する。

血管形成術中及び/又はステント植え込み中の冠動脈内バルーンカテーテル加圧拡張により、血管の壁内の平滑筋細胞及び内皮細胞が損傷し、血栓性及び炎症性応答が開始する。血小板、侵入するマクロファージ及び/若しくは白血球から、又は平滑筋細胞から直接放出される、血小板由来増殖因子、塩基性線維芽細胞増殖因子上皮増殖因子トロンビン等の細胞由来増殖因子は、中膜平滑筋細胞における増殖及び遊走応答を誘発する。これらの細胞は、収縮表現型から合成表現型への変化を受け、合成表現型は僅かな収縮フィラメント束、大幅に粗い小胞体ゴルジ及び遊離リボソームにより特徴付けられる。増殖/遊走は、通常、損傷から1〜2日後に開始し、その後数日でピークに達する(Campbell及びCampbell,1987;Clowes及びSchwartz,1985)。

娘細胞は、動脈平滑筋内膜層に遊走し、増殖を継続して有意な量の細胞外マトリックスタンパク質分泌する。増殖、遊走及び細胞外マトリックスの合成は、損傷した内皮層修復されるまで継続し、その時点で、増殖は、通常損傷から7〜14日後、内膜内で遅延する。新たに形成された組織は、新生内膜と呼ばれる。次の3〜6ヶ月間にわたって生じる更なる血管の狭まりは、主に負のリモデリング又は狭窄リモデリングによるものである。

局所増殖及び遊走と同時に、炎症細胞が血管損傷の部位に堆積する。損傷から3〜7日後には、炎症細胞が血管の壁のより深い層に遊走している。バルーン損傷又はステント植え込みのいずれかを用いた動物モデルでは、炎症細胞は、血管損傷部位に少なくとも30日間存続し得る(Tanakaら,1993;Edelmanら,1998)。したがって、炎症細胞は存在し、再狭窄の急性期及び慢性期の両方に寄与し得る。

全身的な薬理学的療法とは異なり、ステントは、再狭窄の有意な低減に有用であることが証明されている。一般に、ステントはバルーン拡張可能な孔のある金属管(通常、非限定的にステンレス鋼)であり、血管形成術が実行された冠動脈管腔内で拡張されると、動脈壁に対する剛性足場作用により構造的支持を提供する。この支持は、血管管腔開存性の維持に役立つ。2つの無作為化臨床試験では、ステントは最小の管腔直径を増大させ、6ヶ月後の再狭窄の発生率を、排除せずとも低減したことにより、経皮的冠動脈形成術後の血管造影成功率を向上させた(Serruysら,1994;Fischmanら,1994)。

また、ステントのヘパリン被覆は、ステント植え込み後亜急性血栓症の低減を生じる付加的な利益を有すると思われる。(Serruysら,1996)このように、ステントによる狭窄した冠動脈の持続性機械的拡張は、再狭窄予防にある程度の手段を提供することが示されており、ステントをヘパリンで被覆することは、損傷組織の部位に薬物を局所送達する実行可能性及び臨床的有用性の両方を示している。しかしながら、ある特定の状況では、いかなるタイプの植え込み型装置体内放置しておくことが望ましくないことがある。

概要

拡張可能医療装置を提供する。治療薬を局所及び局部送達するために医療装置を利用することができる。これらの治療薬又は化合物は、生物への医療装置の導入に対する生物有機体の反応を低減することができる。更に、これらの治療薬物薬剤及び/又は化合物は、血栓症の予防を含む治癒を促進するために利用され得る。当該薬物、薬剤、及び/又は化合物はまた、2型糖尿病患者における再狭窄、不安定プラーク、及びアテローム性動脈硬化症を含む特異的疾患を処置するために利用され得る。

目的

一般に、ステントはバルーン拡張可能な孔のある金属管(通常、非限定的にステンレス鋼)であり、血管形成術が実行された冠動脈管腔内で拡張されると、動脈壁に対する剛性の足場作用により構造的支持を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
1件

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請求項1

血管内に挿入するための第1の直径と、前記血管の壁と接触するための第2の直径とを有する拡張可能な部材と、前記拡張可能な部材の表面の少なくとも一部分に添着されるラパマイシン液体製剤と、を含み、前記ラパマイシンの液体製剤は、容量で50/40/10の割合のアセトンエタノール/水の溶媒系中で混合される約50mg/mLのシロリムスと約2.5mg/mLのBHTとを含み、前記拡張可能な部材に添着される前記ラパマイシンの液体製剤は、前記拡張可能な部材の表面上で乾燥されたときシロリムスの表面密度が最大約7μg/mm2である、医療装置

請求項2

前記拡張可能な部材がバルーンを含む、請求項1に記載の医療装置。

請求項3

前記バルーンの上に位置決めされるステントを更に含む、請求項2に記載の医療装置。

請求項4

血管内に挿入するための第1の直径と、前記血管の壁と接触するための第2の直径とを有する拡張可能な部材と、前記拡張可能な部材の表面の少なくとも一部分に添着されるラパマイシンの液体製剤と、を含み、前記ラパマイシンの液体製剤は、容量で3.4/1の割合のイソプロパノール/水の溶媒系中で混合される約50mg/mLのシロリムスと約2.5mg/mLのBHTとを含み、前記拡張可能な部材に添着される前記ラパマイシンの液体製剤は、前記拡張可能な部材の表面上で乾燥されたときシロリムスの表面密度が最大約7μg/mm2である、医療装置。

請求項5

前記拡張可能な部材がバルーンを含む、請求項4に記載の医療装置。

請求項6

前記バルーンの上に位置決めされるステントを更に含む、請求項5に記載の医療装置。

請求項7

容量で50/40/10の割合のアセトン/エタノール/水の溶媒系中で混合される約50mg/mLのシロリムスと約2.5mg/mLのBHTとを含む、ラパマイシンの液体製剤。

請求項8

容量で3.4/1の割合のイソプロパノール/水の溶媒系中で混合される約50mg/mLのシロリムスと約2.5mg/mLのBHTとを含む、ラパマイシンの液体製剤。

技術分野

0001

(関連出願の相互参照
本出願は、2006年10月13日出願の米国特許出願第12/059,291号の一部継続出願である。

0002

(発明の分野)
本発明は、治療薬及び/又は治療薬の組み合わせの局所及び/又は局部投与に関し、より詳細には、血管疾患の予防及び処置のための治療薬及び/又は治療薬の組み合わせの局所及び/又は局部送達のための拡張可能医療装置に関する。

背景技術

0003

多くの個人は、心臓及び他の主な器官灌流する血管の進行性閉塞により生じる循環器疾患に苦しんでいる。そのような個人における、より重篤血管閉塞によって、度々、高血圧虚血性損傷、脳卒中又は心筋梗塞がもたらされる。冠動脈血流を制限又は妨害する動脈硬化病変は、虚血性心疾患の主な原因である。経皮的冠動脈形成術は、動脈を通る血流を増大させることを目的とする医療手技である。経皮的冠動脈形成術は、広く行われている冠動脈血管狭窄の処置である。この手技が益々使用される理由は、冠動脈バイパス手術と比較したその高い成功率低侵襲性である。経皮的冠動脈形成術に関する限界は、この手技の直後に生じ得る血管の突然閉鎖、及びこの手技の後に除々に生じる再狭窄である。加えて、再狭窄は、伏在静脈バイパス移植を受けた患者における慢性的な問題である。急性閉塞のメカニズムはいくつかの要因関与すると思われ、血管反跳及びその結果の動脈閉鎖、並びに/又は新たに開放した血管の、損傷した長さに沿った血小板及びフィブリン沈着により生じ得る。

0004

経皮的冠動脈形成術後の再狭窄は、血管損傷により開始される、より漸進的なプロセスである。再狭窄のプロセスには、血栓症、炎症、増殖因子及びサイトカイン放出細胞増殖細胞遊走並びに細胞外マトリックス合成を含む多数のプロセスのそれぞれが寄与する。

0005

血管形成術中及び/又はステント植え込み中の冠動脈内バルーンカテーテル加圧拡張により、血管の壁内の平滑筋細胞及び内皮細胞が損傷し、血栓性及び炎症性応答が開始する。血小板、侵入するマクロファージ及び/若しくは白血球から、又は平滑筋細胞から直接放出される、血小板由来増殖因子、塩基性線維芽細胞増殖因子上皮増殖因子トロンビン等の細胞由来増殖因子は、中膜平滑筋細胞における増殖及び遊走応答を誘発する。これらの細胞は、収縮表現型から合成表現型への変化を受け、合成表現型は僅かな収縮フィラメント束、大幅に粗い小胞体ゴルジ及び遊離リボソームにより特徴付けられる。増殖/遊走は、通常、損傷から1〜2日後に開始し、その後数日でピークに達する(Campbell及びCampbell,1987;Clowes及びSchwartz,1985)。

0006

娘細胞は、動脈平滑筋内膜層に遊走し、増殖を継続して有意な量の細胞外マトリックスタンパク質分泌する。増殖、遊走及び細胞外マトリックスの合成は、損傷した内皮層修復されるまで継続し、その時点で、増殖は、通常損傷から7〜14日後、内膜内で遅延する。新たに形成された組織は、新生内膜と呼ばれる。次の3〜6ヶ月間にわたって生じる更なる血管の狭まりは、主に負のリモデリング又は狭窄リモデリングによるものである。

0007

局所増殖及び遊走と同時に、炎症細胞が血管損傷の部位に堆積する。損傷から3〜7日後には、炎症細胞が血管の壁のより深い層に遊走している。バルーン損傷又はステント植え込みのいずれかを用いた動物モデルでは、炎症細胞は、血管損傷部位に少なくとも30日間存続し得る(Tanakaら,1993;Edelmanら,1998)。したがって、炎症細胞は存在し、再狭窄の急性期及び慢性期の両方に寄与し得る。

0008

全身的な薬理学的療法とは異なり、ステントは、再狭窄の有意な低減に有用であることが証明されている。一般に、ステントはバルーン拡張可能な孔のある金属管(通常、非限定的にステンレス鋼)であり、血管形成術が実行された冠動脈管腔内で拡張されると、動脈壁に対する剛性足場作用により構造的支持を提供する。この支持は、血管管腔開存性の維持に役立つ。2つの無作為化臨床試験では、ステントは最小の管腔直径を増大させ、6ヶ月後の再狭窄の発生率を、排除せずとも低減したことにより、経皮的冠動脈形成術後の血管造影成功率を向上させた(Serruysら,1994;Fischmanら,1994)。

0009

また、ステントのヘパリン被覆は、ステント植え込み後亜急性血栓症の低減を生じる付加的な利益を有すると思われる。(Serruysら,1996)このように、ステントによる狭窄した冠動脈の持続性機械的拡張は、再狭窄予防にある程度の手段を提供することが示されており、ステントをヘパリンで被覆することは、損傷組織の部位に薬物を局所送達する実行可能性及び臨床的有用性の両方を示している。しかしながら、ある特定の状況では、いかなるタイプの植え込み型装置体内放置しておくことが望ましくないことがある。

発明が解決しようとする課題

0010

したがって、生物学的に誘導された、例えばアテローム性動脈硬化症、又は例えば経皮的冠動脈形成術を介して機械的に誘導された、内膜肥厚を生じる血管損傷の予防及び処置のための薬物/薬物の組み合わせ、及び関連した局所送達装置が必要とされている。

課題を解決するための手段

0011

本発明によるラパマイシン製剤の局所及び/又は局部送達用装置を利用して、上述された不都合を克服することができる。

0012

治療薬を局所及び局部送達するために医療装置を利用することができる。これらの治療薬又は化合物は、生物への医療装置の導入に対する生物有機体の反応を低減することができる。更に、これらの治療薬物薬剤及び/又は化合物は、血栓症の予防を含む治癒を促進するために利用され得る。当該薬物、薬剤、及び/又は化合物はまた、2型糖尿病患者における再狭窄、不安定プラーク、及びアテローム性動脈硬化症を含む特異的疾患を処置するために利用され得る。

0013

当該薬物、薬剤又は化合物は、医療装置の種類、医療装置の導入に対する反応、及び/又は治療しようとする疾病に応じて変化する。薬物、薬剤又は化合物を医療装置に固定するために使用される被覆又は補形薬(vehicle)の種類もまた、多くの要因、例えば医療装置の種類、薬物、薬剤又は化合物の種類、及びそれらの放出速度に応じて変化し得る。

0014

本発明は、治療薬及び/又は治療薬の連続を送達するために体内に一時的に位置決めされ、その後除去されることができる、バルーン又は他の膨張可能若しくは拡張可能な装置を目的とする。治療薬は、ラパマイシンの液体製剤包含してもよい。この種類の送達装置は、ステントが適していない場合がある脈管構造内、例えば、末梢血管系の大きな血管内において特に有利であり得る。

0015

使用する際、バルーン又は他の膨張可能若しくは拡張可能な装置は、治療薬の1種類以上の液体製剤で被覆されて、治療部位に送達されてもよい。膨張又は拡張の動作は、治療薬を周囲組織押し付けることになる。装置は、位置により10秒〜約5分の期間、適所留置され得る。心臓内に利用される場合、脚などの他の部位と比較すると、より短い持続期間が必要とされる。

0016

一態様によると、本発明は医療装置を目的とし、当該医療装置は、血管内に挿入するための第1の直径と、血管の壁と接触するための第2の直径とを有する拡張可能な部材と、拡張可能な部材の表面の少なくとも一部分に添着されるラパマイシンの液体製剤と、を含み、ラパマイシンの液体製剤は、容量で50/40/10の割合のアセトンエタノール/水の溶媒系中で混合される約50mg/mLのシロリムスと約2.5mg/mLのBHTとを含み、拡張可能な部材に添着されるラパマイシンの液体製剤は、拡張可能な部材の表面上で乾燥されたときシロリムスの表面密度が最大約7μg/mm2である。

0017

別の態様によると、本発明は医療装置を目的とし、当該医療装置は、血管内に挿入するための第1の直径と、血管の壁と接触するための第2の直径とを有する拡張可能な部材と、拡張可能な部材の表面の少なくとも一部分に添着されるラパマイシンの液体製剤と、を含み、ラパマイシンの液体製剤は、容量で3.4/1の割合のイソプロパノール/水の溶媒系中で混合される約50mg/mLのシロリムスと約2.5mg/mLのBHTとを含み、拡張可能な部材に添着されるラパマイシンの液体製剤は、拡張可能な部材の表面上で乾燥されたときシロリムスの表面密度が最大約7μg/mm2である。

0018

更に別の態様によると、本発明は、容量で50/40/10の割合のアセトン/エタノール/水の溶媒系中で混合される約50mg/mLのシロリムスと約2.5mg/mLのBHTとを含むラパマイシンの液体製剤を目的とする。

0019

更に別の態様によると、本発明は、容量で3.4/1の割合のイソプロパノール/水の溶媒系中で混合される約50mg/mLのシロリムスと約2.5mg/mLのBHTとを含むラパマイシンの液体製剤を目的とする。

0020

更に別の態様によると、本発明は血管疾患の治療方法を目的とし、当該血管疾患の治療方法は、病変血管の治療部位に隣接して、第1の拡張されていない直径を有する拡張可能な部材を位置決めすることと、拡張可能な部材が治療部位において血管の壁と接触するように、拡張可能な部材を第2の直径まで拡張することとであって、拡張可能な部材は、容量で50/40/10の割合のアセトン/エタノール/水の溶媒系中で混合される約50mg/mLのシロリムスと約2.5mg/mLのBHTと含む被覆を有し、拡張可能な部材に添着されるラパマイシンの液体製剤は、拡張可能な部材の表面上で乾燥されたときシロリムスの表面密度が最大約7μg/mm2である、拡張することと、を含み、拡張可能な部材の第2の直径への拡張が、血管の壁を含む組織内への液体製剤の摂取を容易にする。

0021

更に別の態様によると、本発明は血管疾患の治療方法を目的とし、当該血管疾患の治療方法は、病変血管の治療部位に隣接して、第1の拡張されていない直径を有する拡張可能な部材を位置決めすることと、拡張可能な部材が治療部位において血管の壁と接触するように、拡張可能な部材を第2の直径まで拡張することであって、拡張可能な部材は、容量で3.4/1の割合のイソプロパノール/水の溶媒系中で混合される約50mg/mLのシロリムスと約2.5mg/mLのBHTとを含む被覆を有し、拡張可能な部材に添着されるラパマイシンの液体製剤は、拡張可能な部材の表面上で乾燥されたときシロリムスの表面密度が最大約7μg/mm2である、拡張することと、を含み、拡張可能な部材の第2の直径への拡張が、血管の壁を含む組織内への液体製剤の摂取を容易にする。

図面の簡単な説明

0022

本発明の前述の及び他の特徴及び利点は、以下の付随する図面に示される本発明の好ましい実施形態のより詳細な説明から明らかとなるであろう。
本発明による生物活性研究の結果のグラフ表示
本発明による治療薬の液体製剤の中でPTCAバルーンを浸漬被覆するプロセスを例示している。
本発明による治療薬の液体製剤の中でPTCAバルーンを浸漬被覆するプロセスを例示している。
本発明によるPTCAバルーンを被覆するための第1のプロセスの概略図。
本発明によるPTCAバルーンを被覆するための第2のプロセスの概略図。
本発明による被覆されたPTCAバルーン上のステントの概略図。
30日時点の後期管腔損失のグラフ表示。
30日経過観察した時点の最小の管腔直径のグラフ表示。

実施例

0023

本発明の薬物/薬物の組み合わせ及び送達装置は、損傷により生じる血管疾患などの血管疾患を有効に予防及び処置するために使用され得る。血管疾患の処置に使用されている様々な医療処置装置は、最終的には更なる合併症を誘導し得る。例えば、バルーン血管形成術は、動脈を通る血流を増大させるために使用される手技であり、冠動脈血管狭窄の優位な処置である。しかしながら、この手技は一般に、血管の壁に対してある程度の損傷をもたらすため、後の時点で問題を悪化させる可能性がある。その他の手技及び疾病も同様の損傷を引き起こす場合があるが、本発明の代表的な実施形態は、再狭窄及び関連合併症の処置に関して記載される。

0024

本発明の代表的な実施形態を、経皮的冠動脈形成術後の再狭窄及び関連した合併症の処置に関連付けて記載するが、薬物/薬物の組み合わせの局所送達は、任意の数の医療装置を使用する非常に様々な状態の処置、又は装置の機能及び/若しくは寿命の向上に使用し得ることに留意することが重要である。例えば、白内障手術後に視力回復するために留置される眼内レンズはしばしば、後発白内障の形成によって機能が損なわれる。後発白内障はしばしば、レンズ表面における細胞の異常増殖の結果起こり、薬物を装置と組み合わせることによって最小限にされる可能性がある。組織の内部成長又は装置の内部、表面、及び周囲へのタンパク性物質蓄積によってその機能がしばしば損なわれる、水頭症用のシャント透析グラフト人工肛門形成術バッグ取り付け装置ドレナージ管ペースメーカーリード、及び植え込み型除細動器といった他の医療装置も、こうした装置−薬物の複合アプローチによって利するものである。組織又は臓器の構造及び機能を改善する機能を有する装置も、適当な薬剤と組み合わせた場合にやはり効果を示す。例えば、植え込まれる装置の安定性を高める整形外科用装置の改善された骨結合(osteointegration)は、装置を骨形成タンパク質等の薬剤と組み合わせることによって達成する可能性がある。同様に他の手術装置縫合糸ステープル吻合装置椎間板(vertebral disk)、骨ピン縫合糸アンカー止血バリアクランプスクリュープレートクリップ血管インプラント組織接着剤及びシーラント、組織スカフォールド、各種包帯、骨代用材、管腔内装置、及び血管支持具も、こうした薬物−装置の複合的アプローチを用いることで患者にとって利するところが大きい。血管周囲ラップは、単独又は他の医療装置と組み合わせても特に効果的である。血管周囲ラップは、治療部位に更なる薬物を供給することが可能である。本質的に、任意の種類の医療装置を薬物又は薬物の組み合わせによって何らかの方法で被覆することが可能であり、これにより装置又は治療薬の単独の使用と比較して優れた治療効果が得られる。

0025

様々な医療装置に加え、これら装置上への被覆を用いて治療薬及び薬剤を送達してもよく、これらの治療薬及び薬剤には、ビンカアルカロイド(即ち、ビンブラスチンビンクリスチン、及びビノレビン)、パクリタキセルエピジポドフィルトキシン(即ち、エトポシド、テニポシド)、抗生物質ダクチノマイシンアクチノマイシンDダウノルビシンドキソルビシン及びイダルビシン)、アントラサイクリンミトザントロンブレオマイシンプリカマイシンミトラマイシン)、及びマイトマイシン酵素(L−アスパラギンを体系的に代謝させ、固有のアスパラギンを合成する能力を有していない細胞を奪うL−アスパラギナーゼ)などの天然物を含む抗増殖/抗分裂剤;G(GP)IIb/IIIa抑制剤及びビトロネクチン受容体拮抗薬などの抗血小板剤窒素マスタード(メクロルエタミンシクロホスファミド及び類似体メルファランクロラムブシル)、エチレンイミン及びメチルメラミンヘキサメチルメラミン及びチオテパ)、アルキルスルホン酸塩ブスルファンニトロソ尿素カルマスティン(BCNU)及び類似体、ストレプトゾシン)、トラゼン−ダカルバジニン(DTIC)などの抗増殖/抗分裂アルキル化剤葉酸の類似体(メトトレキサート)、ピリミジン類似体フルオロウラシルフロクスウリジン、及びシタラビン)、プリン類似体、並びに関連の抑制剤(メルカプトプリンチオグアニンペントスタチン、及び2−クロロデオキシアデノシンクラドリビン})などの抗増殖/抗分裂代謝拮抗物質薬プラチナ共調複合体(シスプラチンカルボプラチン)、プロカルバジンヒドロキシウレアミトーテンアミノグルテチミドホルモン(即ち、エストロゲン);抗凝固薬(ヘパリン、合成ヘパリン塩、及び他のトロンビン抑制剤);線維素溶解薬(例えば、組織プラズミノゲン活性剤ストレプトキナーゼ、及びウロキナーゼ)、アスピリンジピリダモールチクロピジンクロピドグレルアブシキシマブ;抗遊走薬;分泌抑制剤ブレベルジン);抗炎症性、例えば、副腎皮質ステロイドコルチゾールコルチゾンフルドロコルチゾンプレドニゾンプレドニゾロン、6α−メチルプレドニゾロントリアムシノロンベタメタゾン、及びデキサメタゾン)、非ステロイド剤サリチル酸誘導体、即ち、アスピリン);パラアミノフェノール誘導体、即ち、アセトアミノフェンインドール及びインデン酢酸インドメタシンン、スリンダク、及びエトドラック)、ヘテロアリール酢酸(トルメチンジクロフェナク、及びケトロラク)、アリールプロピオン酸イブプロフェン及び誘導体)、アントラニル酸メフェナム酸及びメクロフェナム酸)、エノール酸ピロキシカムテノキシカムフェニルブタゾン、及びオキシフェンタトラゾン)、ナブメトン金化合物オウラノフィンアウロチオグルコース金チオリンゴ酸ナトリウム);免疫抑制薬サイクロスポリンタクロリムス(FK−506)、シロリムス(ラパマイシン)、アザチオプリンミコフェノール酸モフェチル);血管形成剤脈管内皮増殖因子VEGF)、線維芽細胞増殖因子(FGF);アンギオテンシン受容体遮断薬酸化窒素供与体アンチセンスオリジオヌクレオチド及びそれらの組み合わせ;細胞周期抑制剤、mTOR抑制剤、及び成長因子受容体信号変換キナーゼ抑制剤;レテノイド;サイクリン/CDK抑制剤;HMG補酵素レダクターゼ抑制剤(スタチン);並びにプロテアーゼ抑制剤が挙げられる。

0026

ラパマイシンは、米国特許第3,929,992号に開示されているように、Streptomyces hygroscopicusにより産生される大環状トリエン抗生物質である。とりわけラパマイシンは、インビボ血管平滑筋細胞の増殖を阻害することが見出されている。したがって、ラパマイシンは、特に生物学的若しくは機械的に仲介される血管損傷後の哺乳動物における内膜平滑筋細胞過形成、再狭窄及び血管閉塞の処置に使用され、又は哺乳動物がそのような血管損傷を受け易くなる条件下で使用され得る。ラパマイシンは、平滑筋細胞増殖を阻害するよう機能し、血管の壁の再内皮化を妨害しない。

0027

ラパマイシンは、血管形成術により誘導された損傷の期間に放出される細胞増殖シグナルに応答して平滑筋増殖に拮抗することにより、血管過形成を低減する。細胞周期の後期G1期における増殖因子及びサイトカイン仲介による平滑筋増殖の阻害は、ラパマイシンの優勢作用メカニズムであると思われる。しかしながら、ラパマイシンは、全身投与された際に、T細胞増殖及び分化を防止することも公知である。このことは、その免疫抑制活性及びその移植片拒絶を防止する能力の基礎である。

0028

新生内膜過形成の大きさ及び持続時間を低減するよう作用する、公知の抗増殖剤であるラパマイシンの作用を担う分子事象は、尚解明中である。しかしながら、ラパマイシンは細胞に入り込み、FKBP12と称される高親和性細胞質タンパク質に結合することが公知である。ラパマイシンとFKPB12との複合体は、次に「ラパマイシンの哺乳動物標的(mammalian Target of Rapamycin)」又はTORと称されるホスホイノシチド(Pl)−3キナーゼに結合し、ホスホイノシチド(Pl)−3キナーゼを阻害する。TORは、平滑筋細胞及びTリンパ球内での、マイトジェン(mitogenic)増殖因子及びサイトカインに関連した下流シグナル事象の仲介において重要な役割を果たす、タンパク質キナーゼである。これらの事象には、p27のリン酸化、p70 s6キナーゼのリン酸化、及び、タンパク質翻訳の重要な制御因子である4BP−1のリン酸化が含まれる。

0029

ラパマイシンが新生内膜過形成を抑制することにより再狭窄を低減することは認識されている。しかしながら、ラパマイシンが再狭窄の他の主な構成成分、即ち負のリモデリングも抑制し得るということが証明されている。リモデリングは、そのメカニズムが明白に理解されていないが、時間と共に、一般にヒトでほぼ3〜6ヶ月の期間で外弾性板の収縮と、管腔面積の縮小とをもたらすプロセスである。

0030

負のリモデリング又は狭窄血管リモデリングは、病変部位におけるパーセント直径狭窄として血管造影法により定量することができ、ここでプロセスを妨害するステントは存在しない。後期管腔損失が病変内で消滅した場合、負のリモデリングが抑制されていることを推測し得る。リモデリングの程度を決定する他の方法は、血管内超音波(IVUS)を使用して、病変内外弾性板領域を測定することを含む。血管内超音波は、外弾性板と血管腔とを画像化することができる技術である。手技後の時点から4ヶ月及び12ヶ月の経過観察の、ステント近位及び遠位における外弾性板の変化は、リモデリング変化を反映する。

0031

ラパマイシンがリモデリングに影響を及ぼす証拠は、ラパマイシン被覆ステントが、非常に低い程度の病変内及びステント内再狭窄を示したヒトイプラント研究に由来する。病変内パラメータは、通常、ステントの両側の約5ミリメートル、即ち近位及び遠位で測定される。ステントは、尚バルーン拡張の影響を受けるこれらのゾーン内のリモデリングを制御するよう存在しないため、ラパマイシンが血管リモデリングを予防することが推測され得る。

0032

ステントからの薬物/薬物の組み合わせの局所送達は、以下の利点を有する。即ち、ステントの足場作用を介した血管反跳及びリモデリングの予防、新生内膜過形成又は再狭窄の多数の構成成分の予防、並びに炎症及び血栓症の低減である。この薬物、薬剤又は化合物の、ステント留置された冠動脈への局所投与は、更なる治療的利益も有し得る。例えば、全身投与ではなく局所送達を用いると、薬物、薬剤又は化合物のより高い組織中濃度が達成され得る。加えて、全身投与ではなく局所送達を用いると、より高い組織中濃度を維持する一方、低減された全身毒性が達成され得る。また、全身投与ではなくステントからの局所送達を用いると、単一の手技により患者コンプライアンスをより満足し得る。組み合わせ薬物、薬剤及び/又は化合物療法の更なる利益は、治療薬物、薬剤又は化合物のそれぞれの用量が低下されることにより、それらの毒性が制限される一方、尚、再狭窄、炎症及び血栓症の低下が達成されることであり得る。したがって、局所ステントベース治療法は、抗再狭窄、抗炎症抗血栓薬物、薬剤又は化合物の治療的な比(有効性/毒性)を改善する手段である。

0033

ステントは通常、閉塞を解放するために、管の管腔内部に残された管状構造体として使用される。通常、ステントは非拡張形態で管腔内に挿入され、次いでその場で自律的に拡張されるか、又は第2の装置の補助により拡張される。典型的な拡張方法は、カテーテルに装着された血管形成術用バルーンを使用して行なわれ、このバルーンは、狭窄した血管又は身体通路内で膨張されて、血管の壁構成成分に関連した閉塞を剪断及び破壊し、拡大した管腔を得る。

0034

下記の表1のデータは、ラパマイシン処置グループにおいて、病変内パーセント直径狭窄が12ヶ月後でも低いままであることを示す。したがって、これらの結果は、ラパマイシンがリモデリングを低減するという仮説を支持する。

0035

ラパマイシンによる負のリモデリングの低減を支持する更なる証拠は、下記の表2に示すファーストインヒューマン(first-in-man)臨床プログラムから得られた血管内超音波データに由来する。

0036

データは、近位又は遠位で血管面積の最小損失が存在することを示し、このことは、ラパマイシン被覆ステントで処置した血管内で、負のリモデリングの抑制が生じたことを示す。

0037

ステント自体を除けば、血管リモデリングの問題に対する有効な解決法は全く存在しなかった。したがって、ラパマイシンは、血管リモデリング現象を制御する生物学的アプローチを提示し得る。

0038

ラパマイシンがいくつかの方法で作用して負のリモデリングを低減すると仮定することができる。ラパマイシンは、損傷に応答した血管の壁内での線維芽細胞の増殖を特異的に遮断することにより、血管瘢痕組織の形成を低減し得る。ラパマイシンは、コラーゲン形成又は代謝に関与する主要タンパク質の翻訳にも影響を及ぼし得る。

0039

代表的な実施形態において、ラパマイシンは、再狭窄を低減又は予防する手段として局所送達装置により送達されて、バルーン血管形成術後動脈セグメントの負のリモデリングを制御する。任意の送達装置を使用することができるが、送達装置は、ラパマイシンを溶出又は放出する被膜又はシースを含むステントを備えることが好ましい。それらの装置のための送達システムは、ラパマイシンを管理者により制御される速度で送達する局所注入カテーテルを備えてもよい。

0040

またラパマイシンを経口剤形又は慢性注射デポー形態若しくはパッチを使用して全身的に送達し、ラパマイシンを約7〜45日の範囲の期間送達して、負のリモデリングを抑制するのに十分な血管組織レベルを達成してもよい。そのような処置は、ステントを用いた又は用いない選択的(elective)血管形成術に先だって数日間投与される場合、再狭窄を低減又は予防するよう使用されるべきである。

0041

ブタ及びウサギモデルにて生成されたデータは、下記の表3に示すように、ラパマイシンの耐食性ポリマーステント被膜から血管の壁内への用量範囲(35〜430μg/15〜18mm冠動脈ステント)での放出が、新生内膜過形成のピーク50〜55パーセント低下を生じたことを示している。約28〜30日にて最大であるこの低下は、一般に、下記の表4に示すように、ブタモデルでは、90〜180日の範囲内では持続されない。






1ステント名称EVA/BMA 1X、2X及び3Xは、それぞれ約500μg、1000μg及び1500μgの全質量(ポリマー+薬物)を意味する。TC、頂部被覆30μg、100μg又は300μgの薬物フリーBMA;二相;100μgの薬物フリーBMA層により分離されたEVA/BMA中ラパマイシンの2×1X層。2ステント植え込み前の充填用量0.5mg/kg/d×3dにより先行された0.25mg/kg/d×14d。
*p<0.05EVA/BMA対照から。**p<0.05金属から;
#炎症スコア:(0=本質的に内膜関与なし;1=<25%内膜関与;2=≧25%内膜関与;3=>50%内膜関与)。

0042

耐食性ポリマーステント被膜からのラパマイシンのヒト血管の壁内への放出は、ステント内での新生内膜過形成の低減の大きさ及び持続時間に関して、上記に示した動物の血管の壁と比較して優れた結果を提供する。

0043

上述したものと同一のポリマーマトリックスを使用して、動物モデルで研究されたものと同一の用量範囲のラパマイシンを含むラパマイシン被覆ステントを植え込まれたヒトは、新生内膜の低減の大きさ及び持続時間に基づき、動物モデルで観察されたものと比較してかなり大きい新生内膜過形成の低減を示す。血管造影法及び血管内超音波測定の両方を使用した、ラパマイシンに対するヒト臨床応答は、本質的に、ステント内部での新生内膜過形成の全消滅を示す。これらの結果は、下記の表5に示すように、少なくとも1年持続される。



QCA=定量的冠動脈血管造影
SD=標準偏差
IVUS=血管内超音波

0044

ラパマイシンは、ステントから送達された際、少なくとも1年持続するステント内新生内膜過形成の大きな低減をもたらすことにより、ヒト内で予想外の利益を実現する。ヒトでのこの利益の大きさ及び持続時間は、動物モデルデータから予想されない。

0045

これらの結果は、多数の要因によるものであり得る。例えば、ヒトでのラパマイシンのより高い効果は、血管形成術の動物モデルの病態生理学と比較して、ヒト血管病変の病態生理学に対するその作用メカニズムの感受性が高いことによる。加えて、ステントに適用される用量と、薬物放出を制御するポリマー被膜との組み合わせが、薬物の効果に重要である。

0046

前述のように、ラパマイシンは、血管形成術損傷の期間に放出される細胞増殖シグナルに応答した平滑筋増殖に拮抗することにより、血管過形成を低減する。また、ラパマイシンは、全身投与された際に、T細胞の増殖及び分化を防止することが公知である。ラパマイシンは、持続された期間(約2〜6週間)、ステントから低用量で投与された際に、血管の壁内で局所炎症効果を与えることも測定されている。局所抗炎症の利益は顕著であり、予想外である。平滑筋抗増殖効果と組み合わせて、このラパマイシンの二重の作用モードは、その並外れた有効性を担い得る。

0047

したがって、局所装置プラットホームから送達されるラパマイシンが、抗炎症効果と平滑筋抗増殖効果との組み合わせにより、新生内膜過形成を低減する。局所装置プラットホームは、ステント被膜ステントシース移植片及び局所薬物注入カテーテル、多孔質若しくは非多孔質バルーン、又は薬物、薬剤若しくは化合物のその場での、若しくは局所送達のための任意の他の好適な手段を含む。例えば、後に記載されるように、薬物、薬剤又は化合物の局所送達は、バルーン上の被覆から直接のものであってもよい。

0048

ラパマイシンの抗炎症効果は、ステントから送達されたラパマイシンがステントから送達されたデキサメタゾンと比較された、表6に示す実験からのデータにて明らかである。強力なステロイド性抗炎症剤であるデキサメタゾンを、参照基準として使用した。デキサメタゾンは炎症スコアを低下できるが、ラパマイシンは、炎症スコアの低下においてデキサメタゾンより遙かに効果的であった。これに加えて、ラパマイシンはデキサメタゾンとは異なり、新生内膜過形成を有意に低減する。



*=有意水準P<0.05

0049

ラパマイシンは、ステントから送達された際に、血管組織内のサイトカインレベルを低減することも見出されている。データは、ラパマイシンが単球走化性タンパク質の低減に高い効果を有することを示す。血管の壁内の(MCP−1)レベル。MCP−1は、血管損傷中に生産される炎症性/走化性サイトカインの一例である。MCP−1の低下は、炎症性メディエータ発現の低減と、ステントから局所的に送達されるラパマイシンの抗炎症効果に対する寄与とにおけるラパマイシンの有益な効果を示す。損傷に応答した血管炎症は、新生内膜過形成の発達に対する主要な寄与因子であることが認識されている。

0050

ラパマイシンは、血管内の局所炎症事象を阻害することが示され得るため、このことが、新生内膜阻害におけるラパマイシンの予想外の優位性を説明し得ると思われる。

0051

前述のように、ラパマイシンは、T細胞増殖の防止、負のリモデリングの阻害、炎症の低減及び平滑筋細胞増殖の防止等の所望の効果を生成するよう多数の水準にて機能する。これらの機能の正確なメカニズムは完全には分かっていないが、確認されたメカニズムを発展させることができる。

0052

ラパマイシンを使用した研究は、細胞周期の遮断による平滑筋細胞増殖の防止が、新生内膜過形成の低減に有効な戦略であることを示唆している。後期管腔損失及び新生内膜プラーク容積の劇的かつ持続的な低下が、ステントから局所的に送達されるラパマイシンを受容している患者に観察されている。本発明の種々の実施形態は、ラパマイシンのメカニズムから発展して、毒性を引き起こさずに細胞周期を抑制し、新生内膜過形成を低減するための更なるアプローチを包含する。

0053

細胞周期は、細胞複製のプロセスを調整する、厳重に制御された生化学的な事象カスケードである。細胞が適切な増殖因子により刺激されると、細胞は細胞周期のG0(静止状態)からG1期へ移動する。DNA複製(S期)に先だったG1期における細胞周期の選択的阻害は、細胞周期の後期に、即ちS期、G2期又はM期に作用する治療薬(therapeutics)と比較した場合、抗増殖効果を保持すると共に細胞を保存及び生存させる治療的利点を提供することができる。

0054

したがって、血管及び身体内の他の導血管内での内膜過形成の予防は、細胞周期のG1期に選択的に作用する細胞周期阻害剤を使用して達成することができる。これらの細胞周期のG1期の阻害剤は、小分子ペプチド、タンパク質、オリゴヌクレオチド又はDNA配列であってもよい。より詳細には、これらの薬物又は薬剤は、G1期を通した細胞周期の進行に関与したサイクリン依存性キナーゼ(cdk)、特にcdk2及びcdk4の阻害剤を含む。

0055

細胞周期のG1期に選択的に作用する薬物、薬剤又は化合物の例は、フラボピリドール及びその構造的類似体等の小分子を含み、これらの小分子は、サイクリン依存性キナーゼの拮抗作用により後期G1期における細胞周期を阻害することが見出されている。サイクリン依存性キナーゼを選択的に阻害する、時折P27kip1として参照され、P27と呼ばれる内在性キナーゼ阻害タンパク質kipを上昇させる治療薬を使用することができる。この治療薬は、遺伝子をトランスフェクトしてP27を生成し得る遺伝子ベクターを含む、P27の分解を遮断し又はP27の細胞生産を向上させる小分子、ペプチド及びタンパク質を含む。タンパク質キナーゼの阻害により細胞周期を遮断するスタウロスポリン及び関連した小分子を使用することができる。タンパク質キナーゼを選択的に阻害して、PDGF及びFGF等の広い範囲の増殖因子に応答した平滑筋内のシグナル伝達に拮抗する、チルホスチンクラスを含むタンパク質キナーゼ阻害剤も使用することができる。

0056

本明細書で論じられる任意の薬物、薬剤又は化合物は、全身的に、例えば経口、静脈内、筋内、皮下、経鼻若しくは皮内投与され、あるいは、例えばステント被膜、ステント覆い、局所送達カテーテル若しくはバルーンにより局所投与され得る。加えて、上述した薬物又は薬剤は、3日間〜8週間の範囲の期間、薬物又は薬剤の標的組織との接触を維持する目的で、急速放出又は遅延放出用に処方されてもよい。

0057

前述のように、ラパマイシンとFKPB12との複合体は、ラパマイシンの哺乳動物標的又はTORと称されるホスホイノシチド(PI)−3キナーゼに結合し、ホスホイノシチド(PI)−3キナーゼを阻害する。活性部位阻害剤、又はアロステリック調節因子、即ちアロステリックに調節する間接的な阻害剤のいずれかとして機能する、TORの触媒活性拮抗薬は、ラパマイシンの作用を模倣するが、FKBP12に関する要求を迂回するであろう。TORの直接阻害剤の潜在的な利点は、より良好な組織浸透と、より良好な物理的/化学的安定性とを含む。また、他の潜在的な利点は、異なる組織内に存在し得るTORの多数のイソ型の1つに対する拮抗薬の特異性と、薬物のより高い効果及び/又は安全性をもたらす、下流効果の潜在的に異なる範囲とに起因する、作用のより高い選択性及び特異性を含む。

0058

阻害剤は、合成又は天然由来生成物のいずれかである小有機分子概算mw<1000)であってもよい。Wortmaninは、このクラスのタンパク質の機能を阻害する薬剤であり得る。阻害剤は、ペプチド又はオリゴヌクレオチド配列でもあり得る。阻害剤は、全身的に(経口、静脈内、筋内、皮下、経鼻、若しくは皮内)又は局所的に(ステント被膜、ステント覆い、局所薬物送達カテーテル)投与されてもよい。例えば、阻害剤は、耐食性ポリマーステント被膜からヒトの血管の壁内へ放出されてもよい。加えて、阻害剤は、3日間〜8週間の範囲の期間、ラパマイシン又は他の薬物、薬剤又は化合物の標的組織との接触を維持する目的で、急速放出又は遅延放出用に処方されてもよい。

0059

前述したように、バルーン血管形成術に伴う冠動脈ステントの植え込みは、急性血管閉鎖の処置に非常に有効であり、再狭窄の危険を低減し得る。血管内超音波試験(Mintzら、1996)は、冠動脈ステント留置が血管収縮を効果的に予防し、またステント植え込み後の後期管腔損失の殆どが、おそらく新生内膜過形成に関連したプラーク増殖によるものであることを示唆している。冠動脈ステント留置後の後期管腔損失は、従来型バルーン血管形成術後に観察される損失のほぼ2倍高い。従来型バルーン血管形成術は、バルーンによって薬剤がもたらされないという点において、バルーンを介した薬物送達と区別される。このように、ステントが再狭窄プロセスのうちの少なくとも一部を防止することから、炎症及び増殖を予防する、又は多数のメカニズムにより増殖を防止する、薬物、薬剤又は化合物の使用は、ステントと組み合わせて血管形成術後の再狭窄に最も効果的な処置を提供することができる。

0060

更に、ステント等のラパマイシン溶出血管装置を受容しているインスリン補充糖尿病患者は、その患者の正常な又は非インスリン補充糖尿病相対者よりも高い再狭窄の発生率を示し得る。したがって、薬物の組み合わせは有益であり得る。

0061

本明細書で使用するラパマイシンは、ラパマイシン及び全類似体、誘導体及びFKBP12と結合する複合体並びに他のイムノフィリンを含み、TORの抑制を含むラパマイシンと同一の薬理特性を有する。

0062

ラパマイシンの抗増殖効果は、全身使用を介して達成され得るが、優れた結果は、化合物の局所送達を介して達成され得る。本質的に、ラパマイシンは、化合物に近接する組織内で作用し、送達装置からの距離が増大するにつれその効果が減少する。この効果の利点を利用するために、ラパマイシンを管腔の壁と直接接触させることが望まれるであろう。

0063

本明細書に記載されるように、植え込み型医療装置からの送達以外の手段又は植え込み型医療装置への追加手段を介した、特定の薬物、薬剤及び/又は化合物の局所又は局部送達には、多くの利点が存在する。しかしながら、薬物、薬剤及び/又は化合物の有効性は、ある程度それらの処方に依存し得る。送達モードは薬物の処方を決定し得る。したがって、異なる送達装置は異なる処方を利用すしてもよい。上述のように、薬物はステントから送達され得るが、後に詳細に記載される他の実施形態では、任意の数の装置を利用することができる。

0064

当量界面活性剤、共溶媒等を用いずに、非水溶性及び親油性(脂質に対する親和性を有する及び/又は脂質と結合する傾向がある)薬剤、例えばラパマイシンの液状剤形を作製するのは、典型的には非常に困難である。多くの場合、これら賦形剤(補形薬としての役割をする不活性物質)、例えばTween 20及び80、Cremophor、及びポリエチレングリコール(PEG)は、周囲組織に様々な程度の毒性をもたらす。したがって、ジメチルスルホキシド(dimethol sulfoxide)(DMSO)、N−メチルピロリドン(NMP)及びエタノールなどの有機共溶媒の使用は、溶媒の毒性を低減するために、最小限にする必要がある。本質的に、非水溶性薬物の液体製剤に関する鍵となるのは、賦形剤と共溶媒の良好な組み合わせ、及び薬物溶解度の改善と必要な安全域とのバランスを保たせるように最終剤形中の添加剤最適範囲見出すことである。

0065

Cypher(登録商標)及びTaxus(登録商標)等の薬物溶出式ステントのような最近の薬物溶出式ステントの臨床試行による顕著な結果が示しているように、ステント被膜から放出される有力な抗炎症性かつ抗腫瘍性の薬剤の長期に及ぶ局所的な高濃度及び組織における保持は、血管形成処置後の新生内膜成長を実質的に排除することができる。このCypher(登録商標)ステントから放出されるラパマイシンは、露出型金属ステントに比べた場合に、ステント植え込み後の再狭窄に対して優れた効力一貫して示している。しかしながら、局所送達又は局部送達を目的とした非ステントアプローチが好都合であり得る臨床的な状況が存在しており、当該状況には、分岐結部分小動脈、及び既に植え込まれたステントの再狭窄が挙げられる。したがって、局所的に又は局部的に堆積されることのみを必要とし、かつ薬物が主にその良好な親油性及び長期に及ぶ組織保持特性によりその薬理学的な機能を発揮する、有力な治療方法に対する要望が存在していると考えられる。

0066

ラパマイシン等の有力な治療薬の局所的に又は局部的に送達される溶液は、全身的に送達される薬剤又は植え込み型医療装置を介して送達される薬剤に優る多数の利点を提供する。例えば、比較的に高い組織中濃度は、医薬剤の動脈壁内への直接的な堆積により達成され得る。この堆積位置に応じて、薬物溶出式のステントによる場合と異なる様々な薬物濃度プロファイルを達成することができる。これに加えて、局所的に又は局部的に送達される溶液を用いると、ステント等の永久植え込み型の装置の必要性がなくなり、これにより、炎症反応及び長期に及ぶ組織の損傷等のような、このような装置に付随する潜在的な副作用を排除できる。しかしながら、局所的に又は局部的に送達される溶液は、薬物溶出式ステント又はその他の被覆植え込み型医療装置と組み合わされて利用され得ることに留意することが重要である。溶液又は液体製剤の別の利点は、液体製剤中の賦形剤を調節することで、薬物分布及び保持特性を容易に変更させることになるという事実にある。加えて、剤形の保管及び貯蔵寿命を改善するために予め包装された複数チャンバ注入装置により注入される直前に、液体製剤を混合することができる。

0067

本発明の代表的な実施形態によると、一連の液体製剤は、ウィーピングバルーン(weepingballoon)及びカテーテル注射針による、シロリムス及びCCI−779、ABT−578及びエベロリムス(everolimus)を含むその類似体などの非水溶性化合物の局所又は局部送達を目的として開発された。シロリムス及びその類似体は、ラパマイシンである。これらの液体製剤は、薬理学的に活性であるが非水溶性である化合物の見掛け溶解度を、水中におけるこれらの化合物の溶解限度に比べて、2桁〜4桁だけ高める。これらの液体製剤は、極めて少量のエタノールなどの有機溶媒、及び化合物の溶解度を高めるためのより多量のポリエチレングリコール(PEG 200、PEG 400)及びビタミンETPGSなどの安全な両親媒性の(無極性で非水溶性の水和鎖に結合している極性水溶性の基を有する分子の、又は当該分子に関連している)賦形剤の使用に依存している。高度に非水溶性の化合物の液体製剤は、室温で安定しており、かつ容易に流動可能である。ビタミンE TPGS及びBHTなどの特定の賦形剤は、これらの酸化防止特性によりシロリムス化合物の貯蔵安定性を高めるために利用され得る。

0068

以下に示す表7は、本発明の代表的な実施形態による4種類の異なる液体製剤の賦形剤、共溶媒及び薬物の濃度をまとめている。それぞれの構成成分の濃度は液体クロマトグラフィにより決定されており、重量/容積の数値として示されている表7から分かるように、4mg/mLの濃度のシロリムスは、2%のエタノール濃度、25%の水濃度、及び75%のPEG 200濃度にて達成された。

0069

前述のように、4mg/mLのシロリムスを含む液体製剤は、PEG 200を賦形剤として、及びエタノール及び水を共溶媒として利用することにより達成され得る。シロリムスの濃度は、水中におけるシロリムスの溶解度よりも約400〜約1000倍高い。有効な共溶媒、PEG 200を含有することにより、高濃度のシロリムスが水で5〜10倍に希釈されるまでその溶液から析出し始めないのを確実にする。部位への送達後に有効で高い局所濃度のシロリムスを維持するために、高濃度のシロリムスが必要である。液体製剤は、室温で流動可能であり、多数の送達装置との適合性を有している。具体的には、これらの製剤のそれぞれは、後で更に詳細に説明されるような、Cordis Corporation(Miami,Florida)製の商標名CRESCENDO(商標)で表わされる注入カテーテル、及びブタ研究においてより詳細に上記されているような、EndoBionics,Inc.(San Leandros,California)から入手可能なEndoBionics Micro Syringe(商標)注入カテーテルを通して首尾よく注入された。

0070

別の代表的な実施形態では、シロリムスの液体製剤は、共溶媒として水及びエタノールを、賦形剤としてビタミンETPGSを含む。この液体製剤は、以下のプロセスを利用して形成された。200ミリグラムのシロリムス及び2グラムのエタノールを、予め量された20ミリリットルシンチレーションバイアルに加えた。このバイアルをボルテックスし、シロリムスが完全に溶解するまで超音波分解した。次に、約600ミリグラムのビタミンE TPGSを、このエタノール及びシロリムスの溶液に加えた。透明な黄色味がかった溶液が得られるまでバイアルを再びボルテックスした。次に、窒素ガスを用いてバイアル中のエタノールの量を約229ミリグラムまで減少させた。別のバイアルにおいて、300ミリグラムのビタミンE TPGSを、11ミリリットルの精製水の中にボルテックスしながら溶解した。その後、ビタミンE TPGS及び水の溶液を、シロリムスと、ビタミンE TPGSと、エタノールとを収容している第1のバイアルに加えた。次に、この第1のバイアルを、3分間にわたり激しくかつ継続的にボルテックスした。得られたシロリムスの溶液は透明であり、上部に泡を有した。この泡は、室温で放置した後に徐々に消失した。シロリムスのHPLCアッセイにより、最終溶液中のシロリムス濃度が15mg/mLであることが示された。この最終溶液は2パーセント未満のエタノール濃度を有しており、この濃度は前述のように、エタノールを不活性な成分として維持するために重要である。したがって、PEGではなくビタミンE TPGSを賦形剤として使用することにより、最終製剤中のシロリムス濃度が高くなった。

0071

以下に示すように、表8は、エタノール、ビタミンETPGS、及び水を異なる比率で使用している複数のシロリムス水性製剤組成及び目視観察をまとめている。表8に含まれているデータによって表されているこれら溶液は、シロリムスとビタミンE TPGSとの間の比率が変わっていることを除いて、前述の手順と実質的に同一の手順を用いて生成された。

0072

5番を除く上記調製物の全ては、室温及び冷蔵条件下の両方で安定溶液として保たれた。表8の結果は、水溶液中のシロリムスの溶解度を高めるために、ビタミンETPGSを広範囲な濃度で利用することができることを示している。

0073

別の代表的な実施形態では、シロリムスの類似体であるCCI−779の液体製剤は、エタノール、ビタミンETPGS、及び水を用いて調製される。この液体製剤は、上記の条件と同様の条件下で作製された。エタノール中でのCCI−779の溶解度が良好であるので、わずか0.8グラムのエタノールを使用して200ミリグラムのCCI−779を溶解し、これはシロリムスの2グラムとは対照的であった。エタノールの量を約230ミリグラムに減少させた後に、300ミリグラムのビタミンE TPGSを含有している11ミリリットルの精製水を、エタノール及びCCI−779のバイアルに加えた。この混合溶液を3分間にわたりボルテックスし、透明な溶液を得た。CCI−779のHPLCアッセイにより、この最終溶液におけるCCI−779の濃度が15mg/mLであったことが示された。この最終溶液中のエタノールの濃度は2パーセント未満であった。したがって、これらの結果は、シロリムスに関して達成された結果と実質的に同一である。

0074

前述のように、多数のカテーテルに基づく送達システムを利用して、上記の液体製剤を送達することができる。このようなカテーテルに基づくシステムの1つが、CRESCENDO(商標)注入カテーテルである。CRESCENDO(商標)注入カテーテルは、冠血管系に対してヘパリン化生理食塩水及び血栓溶解剤などの溶液を選択的に送達するために用いられる。この注入カテーテルは、本明細書に記載のシロリムス溶液を含む液体製剤の送達にも使用され得る。注入領域は、このカテーテルの遠位先端に位置する複数の穴を有する2つの膨張可能なバルーンで構成される領域を包含する。注入領域は、カテーテルを通って延在して、近位側ハブ内のルアーポート(Luer port)で終端する管腔とつながっている。溶液の注入は、注入ポートを介した手による注入により達成される。カテーテルはまた、ガイドワイヤ管腔と、蛍光透視法によってその相対位置をマークするために注入領域の中心に位置決めされる放射線不透過性マーカーバンドとを含む。

0075

より多量の安全な両親媒性の賦形剤、例えばビタミンETPGS、PEG 200、及びPEG 400などは、製剤の調製の間、薬物の溶解度及び安定性を高めるために、単独で又は組み合わされて使用され得る。ビタミンE TPGSはまた、医療装置の配置の間及び血管組織に接触している間、局所組織内への薬物輸送を高めることができる。外部表面からの薬物の促進輸送、及び、それに続く局部組織内での薬物の堆積は、長期にわたる薬物効果、及び血管形成処置又はステント植え込み後の新生内膜形成の減少などの有益な効能を提供する。製剤調製の間に非水溶性薬物の溶解度を改善することに加え、これらの賦形剤はまた、水が実質的に乾燥しきった際に、装置表面上に非晶質薬物製剤を形成することを助け、局部組織と接触した際に、医療装置の被覆からの薬物製剤の迅速な分離を容易にすることができる。

0076

注入カテーテルに加え、高度に非水溶性の化合物のこれら液体製剤は安定しており、PTCAバルーンなどの医療装置の外部表面を被覆するために使用されてもよい。

0077

あるいは、医療装置の外部表面を被覆するのを目的として上記製剤よりも高い薬物濃度を得るために、同様の溶解度増強剤を利用して、非水溶性化合物の安定溶液、懸濁液又はエマルションを形成してもよい。これら懸濁液又はエマルションのpH値は、薬物製剤の安定性を改善するように調整され得る。

0078

液体製剤の粘度は、PEGとビタミンETPGSとの混合比率を変えることにより調整され得る。また、最終被覆溶液の粘度に実質的に影響を与えずに追加の賦形剤を含んでもよく、しかしこの追加の賦形剤は、製剤化及び被膜の際の薬物安定性を改善する。

0079

抗再狭窄剤は、主に本明細書に記載されているが、本発明は、他の薬剤を単独で、又は、抗再狭窄剤と併用して送達するのにもまた使用してよい。主に管腔内に、主に壁面に、あるいはその両方へ送達してもよく、単独又は併用して送達してもよい、本発明と共に用いられるいくつかの治療薬としては、抗増殖剤、抗トロンビンシロリムを含む免疫抑制剤、抗脂質剤(antilipid agents)、抗炎症剤抗新生物薬、抗血小板剤、血管形成剤(angiogenic agents)、抗血管形成剤(anti-angiogenic agents)、ビタミン類抗有糸分裂剤(amtimitotics)、メタロプロテアーゼ阻害剤一酸化窒素供与体エストラジオール、抗硬化剤及び血管作用薬(vasoactive agents)、内皮増殖因子、エストロゲン、βブロッカー(β blockers)、AZブロッカー(AZ blockers)、ホルモン類、スタチン類、インスリン増殖因子、酸化防止剤、膜安定剤、カルシウム拮抗剤、レテノイド(retenoid)、ビバリルジンフェノクソジオール、エトポシド、チクロピジン、ジピリダモール及びトラピジル単独で若しくは本明細書で言及した任意の治療薬との併用が挙げられるが、これらに限定されない。治療薬として、数例挙げると、ペプチド、リポタンパク質ポリペプチド、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、脂質、タンパク質−薬物、タンパク質複合体薬、酵素、オリゴヌクレオチド及びそれらの誘導体、リボザイム、その他の遺伝物質、細胞、アンチセンス(antisense)、オリゴヌクレオチド、モノクローナル抗体、血小板、プリオンウイルス、細菌及び内皮細胞、幹細胞ACE阻害剤、単球/マクロファージ又は血管平滑筋細胞等の真核細胞も含む。治療薬は、宿主に投与すると、望ましい薬物へ代謝されるプロドラッグ(pro-drug)であってもよい。更に、治療薬は、治療層の中に取り込む前は、マイクロカプセルミクロスフェアマイクロバブルリポソームニオソーム、エマルション、分散剤等として予め調整されてもよい。治療薬はまた、放射性同位元素又は光若しくは超音波エネルギー等の何らかの他のエネルギーの形態により、あるいは、全身投与可能な他の循環分子により活性化される薬剤であってもよい。治療薬は、血管新生、再狭窄、細胞増殖、血栓形成血小板凝集凝血及び血管拡張の調整を含む複数の機能を果たしてもよい。

0080

抗炎症剤としては、例えば、ジクロフェナク等のアリール酢酸誘導体、例えば、ナプロキセン(Naproxen)等のアリールプロピオン酸誘導体、及び例えば、ジフルニサル(Diflunisal)等のサリチル酸誘導体などの非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)が挙げられるが、これらに限定されない。抗炎症剤としては、デキサメタゾン、アスピリン、プレドニゾロン及びトリアムシノロン等の糖質コルチコイドステロイド)、パーフェニドン(pirfenidone)、メクロフェナム酸(meclofenamic acid)、トラニラスト(tranilast)並びに非ステロイド性抗炎症剤も含む。抗炎症剤は、抗増殖剤に対する組織の反応を軽減するために、抗増殖剤との併用で使用してもよい。

0081

薬剤はまた、抗リンパ球;抗マクロファージ物質(anti-macrophage substances);免疫調整剤シクロオキシゲナーゼ阻害剤;酸化防止剤;コレステロール降下薬;スタチン及びアンギオテンシン変換酵素(ACE);線維素溶解剤内因性凝血カスケード阻害剤;抗高リポ蛋白血症剤(antihyperlipoproteinemics);及び抗血小板剤;2−クロロデオキシアデノシン(2−CdA又はクラドリビン)などの抗代謝剤(anti-metabolites);シロリムス、エベロリムス、タクロリムス、エトポシド、及びミトキサントロンを含む免疫抑制剤;2−CdA、IL−1阻害剤、抗CD116/CD18モノクローナル抗体、VCAM又はICAMに対するモノクローナル抗体、亜鉛プロトポルフィリンなどの抗白血球剤(anti-leukocytes);NOを増加させる薬物などの抗マクロファージ物質;グリタゾンを含むインスリンに対する細胞増感剤高密度リポ蛋白HDL)及び誘導体;並びにリパター(lipator)、ロバスタチン(lovestatin)、パラナスタチン(pranastatin)、アトルバスタチンシンバスタチン、及びスタチン誘導体などのHDLの合成複写物(synthetic facsimile);アデノシン及びジピリダモールなどの血管拡張剤;酸化窒素供与体;プロスタグランジン及びその誘導体;抗TNF化合物;βブロッカー、ACE阻害剤及びカルシウムチャネルブロッカーを含む高血圧薬;血管作働性腸管ポリペプチド(VIP)を含む血管刺激物質;インスリン;グリタゾン、P parアゴニスト、及びメトホルミンを含むインスリンに対する細胞増感剤;プロテインキナーゼレステン−NG(resten-NG)を含むアンチセンスオリゴヌクレオチドチロフィバンエプチフィバチド、及びアブシキシマブを含む抗血小板剤;VIP、下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ペプチド(PACAP)、アポリポタンパク質A−Iミラノ(apoA-I milano)、アムロジピンニコランジル、シロスタソン(cilostaxone)及びチエノピリジン(thienopyridine)を含む心臓保護剤;COX−1及びCOX−2阻害剤を含むシクロオキシゲナーゼ阻害剤;並びにオムニパトリラット(omnipatrilat)を含む、解糖代謝(glycolitic metabolism)を高めるペプチダーゼ阻害剤(petidose inhibitors)を含んでもよい。炎症の治療に用いてもよい他の薬物は、脂質低下剤、エストロゲン及びプロゲスチンエンドセリン受容体作用薬(endothelin receptor agonists)及びインターロイキン−6拮抗薬並びにアディポネクチン(Adiponectin)を含む。

0082

薬剤は、遺伝子治療に基づいた手段を用いて、拡張可能な医療装置と組み合わせて送達してもよい。遺伝子治療とは、外来遺伝子を細胞又は組織に送達し、これにより、標的細胞外来遺伝子産物を発現させることを指す。遺伝子は、通常、機械的な方法又はベクターを介した方法(vector-mediated method)で送達される。

0083

本明細書に記載されるいくつかの薬剤は、薬剤の活性を保存する添加剤と組み合わされてもよい。例えば、界面活性剤、制酸剤、酸化防止剤及び洗浄剤を含む添加剤は、タンパク質薬物変性及び凝集を最小限にするために用いることができる。アニオン性カチオン性又は非イオン性界面活性剤を使用してもよい。非イオン性賦形剤の例としては、ソルビトールショ糖トレハロースを含む糖;デキストランカルボキシメチル(CM)デキストラン、ジエチルアミノエチルDEAE)デキストランを含むデキストラン類;D−グルコサミン酸及びD−グルコースジエチルメルプタール(diethyl mercaptal)を含む糖誘導体;ポリエチレングリコール(PEO)及びポリビニルピロリドンPVP)を含む合成ポリエーテル;D−乳酸グリコール酸及びプロピオン酸を含むカルボン酸;n−ドデシル−.β.−D−マルトシドn−オクチル−.β.−D−グルコシド、PEO−脂肪酸エステル(例えば、ステアリン酸エステル(myrj 59)又はオレイン酸エステル)、PEO−ソルビタン脂肪酸エステル(例えば、Tween 80、PEO−20モノオレイン酸ソルビタン)、ソルビタン−脂肪酸エステル(例えば、SPAN 60、ソルビタンモノステアリン酸エステル)、PEO−グリセリル脂肪酸エステルを含む、疎水性界面に親和性を持つ界面活性剤;グリセリル脂肪酸エステル(例えば、モノステアリン酸グリセリル)、PEO−炭化水素エーテル(例えば、PEO−10オレイルエーテル);トリトンX(tritonX)−100;並びにルブロール(Lubrol)が挙げられるが、これらに限定されない。イオン性洗浄剤の例としては、ステアリン酸カルシウムステアリン酸マグネシウム及びステアリン酸亜鉛を含む脂肪酸塩レシチン及びフォスファチジルコリンを含むリン脂質;(PC)CM−PEG;コール酸ドデシル硫酸ナトリウム(SDS);ドクサート(AOT);並びにタウロコール酸が挙げられるが、これらに限定されない。

0084

酸化防止剤は、本明細書に記載された全ての薬物を含む、任意の数の薬物と共に使用され得るが、本発明の代表的な実施形態は、ラパマイシン、より詳細にはラパマイシンを含む薬物溶出植え込み型医療装置に関して記載されている。上記に簡単に記載されたように、分子又は分子の特定の部分は、酸化に対して特に感受性が高いことがある。ラパマイシンにおいて、分子の共役トリエン部分は、特に酸化の影響を受けやすい。本質的に、酸素が共役トリエン部分の炭素鎖を壊して、ラパマイシンの生物活性を低下させる。加えて、酸化プロセスでは典型的なように、薬物は、1つ以上の異なる化合物に分解される。したがって、酸化防止剤とラパマイシンとを混合するか、又は混ぜ合わせることが特に有利であり得る。特に、最良の結果を得るために、酸化防止剤と薬物とを可能な限り混ぜ合わせることが重要である。より重要なことに、薬物に近接する酸化防止剤の物理的位置付けが、成功への鍵である。酸化防止剤は、好ましくは、酸素が部分を分解しないよう、究極的には薬物を劣化させないように、酸素と結合自在な状態を保つ。ラパマイシンがポリマー被覆又はマトリックスに組み込まれ得るとすると、酸化防止剤が、ポリマーではなく薬物に対して近接して維持されることは特に重要である。このことに影響を与える要因には、ポリマーマトリックスの構成成分、薬物、及び、ポリマー/薬物被膜が植え込み型医療装置にどのように適用されるのか、が挙げられる。したがって、所望の結果を得るためには、適切な酸化防止剤の選択、全ての要素を混合するプロセス、及び混合物の適用を、特定の用途に合わせることが好ましい。

0085

本発明の代表的な実施形態に従って、ラパマイシン、又は、より具体的にはシロリムスの劣化を防ぐことに対する酸化防止剤の有効性を決定するために、多くの酸化防止剤を試験した。シロリムスを含有するテトラヒドロキシフラン(THF)溶液中での様々な酸化防止剤の溶解度、並びに、シロリムス単独、及びベースコートポリマーマトリックス中のシロリムスの酸化を防ぐために必要な酸化防止剤の割合、を評価するためにスクリーニング実験を行なった。THFは、シロリムスを溶解させることができる溶媒である。他の溶媒も利用できることに留意することが重要である。2組の対照を利用した。対照No.1は、THF、及びシロリムス、並びに/又はポリマーの溶液を含み、酸化防止剤を含まず、対照No.2は、THF、及びシロリムス、並びに/又はポリマーの溶液を含み、THFは、ラベルクレーム(a label claim)のBHT250ppmをTHFの販売元からの安定剤として含む。換言すれば、BHTは、THF溶媒の酸化を防ぐために加えられたTHF溶媒の構成成分である。下記に示す表9は、様々な混合物のマトリックスである。全ての割合は、重量/容積として与えられている。

0086

下記に示す表10は、評価のためのサンプルを特定している。全ての割合は、重量/容積として与えられている。表10中のサンプルは、ポリマーを含んでいない。同様に下記に示す表11は、ここでは、PBMA及びPEVAなどのポリマーを含む溶液を用いた評価のためのサンプルを特定している。

0087

前述のように、表10及び11中のサンプルのそれぞれを、様々な酸化防止剤の溶解度、並びに薬物劣化の防止に対するそれら酸化防止剤の有効性を判定するために試験した。全ての酸化防止剤は、シロリムス溶液を含む溶媒、並びにシロリムス及びポリマー溶液を含む溶媒の両方に可溶性であった。酸化防止剤のそれぞれの溶解度を、試験サンプルの目視検査により判定した。

0088

以下に示すように、表12は、60℃の温度に設定されたオーブン内で5日間置いた後、薬物含量(パーセントラベルクレーム又は%LC)について評価された、選ばれたサンプルを特定している。サンプルを、シロリムスについての薬物試験アッセイを利用して5日後に評価した。代表的な実施形態では、HPLCアッセイを利用した。重要な数字は、どれくらいの量の薬物が残っているか、又はどれくらいの量の薬物が回収されたかを示す、溶液のパーセントラベルクレームの数値(%LC)である。酸化防止剤、BHT、トコフェロール、及び/又はアスコルビン酸は、試験の過酷な環境条件に対して有意な保護を提供した。より低い%LC数値は、酸化防止剤を含まない溶液サンプルにおいて明らかである。

0089

以下に示すように、表13は、ポリマーを含まないサンプルについての%LCの結果を提供しており、表14は、60℃で4週間置いた後の、ポリマーを含むサンプルについての%LCの結果を提供している。

0090

表13及び14中に列挙された%LC又は薬物回収の概要から分かるように、トコフェロール、BHT、及び/又はアスコルビン酸のより高いパーセント濃度は、試験の過酷な環境条件に対して有意な保護を提供する。しかしながら、より高い%LC数値は、60℃の保管条件内のサンプルの緩んだキャップからサンプルの溶液が蒸発する可能性があることから、250ppmのBHTを含む全ての対照において明らかである。

0091

追加のサンプルを、60℃ではなく周囲条件下で、同じ組成を用いて試験した。しかしながら、試験期間を7週間まで延ばした。結果は、下記に示す表15に与えられている。

0092

表15の概要から分かるように、結果は、60℃での5日間及び4週間の%LCデータについて得られた結果と実質的に同様である。したがって、好ましい代表的な実施形態では、トコフェロール、BHT、及び/又はアスコルビン酸は、酸化による薬物劣化を実質的に減らすために利用され得る。

0093

図1を参照すると、コバルトクロムの18mmステントに適用された溶液を用いた前述されたものと同じ薬物スクリーニングの結果が、グラフ形式で図示されている。この試験では、1つは酸化防止剤を含むシロリムス及びポリマー溶液を含み、1つは酸化防止剤を含まないシロリムス及びポリマー溶液を含む、2組の溶液サンプルを利用した。利用された酸化防止剤は、全ベースコート固体につき0.02重量パーセントのBHTであった。2つの条件下;即ち、75パーセントの相対湿度で40℃の条件下、及び周囲条件(25℃)の条件下で、0〜12週の期間にわたるパーセントによる薬物含量変化を判定するために、試験が利用された。チャートから分かるように、溶液にBHTを加えることにより、周囲条件下の8週及び12週の両方において薬物劣化が減少している。したがって、ベースコート溶液を固定させないならば、他の処理技術を利用しなければならない、即ち、冷却及び/又は真空乾燥を利用しなければならない。

0094

別の代表的な実施形態によると、バルーンあるいは他の膨張可能又は拡張可能な装置が、治療薬及び/又は治療薬の組み合わせを送達するために、身体内に一時的に位置決めされ、その後、取り除かれてもよい。治療薬は、上記のようなラパマイシンの液体製剤、又はラパマイシンの任意の他の製剤を含んでもよい。この種類の送達装置は、例えば、末梢血管系の大きな血管の中及び脈管構造の分枝点においてなどのステントが適切ではない場合がある脈管構造、又はステントの長期に及ぶ足場が必要でない若しくは望ましくない脈管構造において特に有益である場合がある。

0095

使用する際、バルーン又は他の膨張可能又は拡張可能な装置は、治療薬の1種類以上の液体製剤で被覆されて、治療部位に送達されてもよい。膨張又は拡張の動作は、治療薬を周囲組織へ押し付けることになる。装置は、位置により10秒から約5分の間の期間、適所に留置され得る。心臓内に利用される場合、脚などの他の部位と比較すると、より短い持続期間が必要とされる。

0096

バルーン又は他の膨張可能装置は、前述したような浸漬及びスプレーを含む任意の適切な方法で被覆され得る。加えて、様々な乾燥ステップもまた利用され得る。特定の投与量のために複数の被膜が必要とされる場合は、被覆の間に追加の乾燥ステップが利用されてよい。

0097

別の実施形態によると、ラパマイシンの溶液製剤は、ステントではなくバルーンの表面上の被覆として用いるために、又はウィーピングバルーン若しくは注入カテーテルを通して使用するために作製されてもよい。これらの製剤は、上記のものよりも高いラパマイシン濃度を有する。

0098

本明細書において説明されるように、様々な分子量のポリマー、PEG 400、PEG 1000、PEG 1500、PEG 2000、ビタミンE及びその誘導体のビタミンETPGSなどの溶解度促進剤、Triton X、アルキルポリエチレンオキシド)、Tween 20、Tween 80、及びBrij 35などの非イオン界面活性剤、ドデシル硫酸ナトリウムなどの低分子量のアニオン性界面活性剤塩化ベンザルコニウムなどのカチオン性界面活性剤ミリスチン酸ラウリルパルミチン酸ラウリルなどの非イオン界面活性剤等を有するシロリムスの水溶液を用いて、バルーン被覆用の被覆溶液又はエマルションを作製してもよい。

0099

被覆溶液が要求時間内に完全に乾燥し、かつ被覆形態がバルーン表面上で安定するように、特定の被覆目的用の最適な製剤を得るために、実験が必要である。しかし一般に、被覆製剤中の水分含量(溶液中10%水分〜90%水分)は、アセトン又はDMSOなどの有機溶媒の膨張する能力、及び更にはナイロンポリエステル、PBAX等で作られているバルーンを溶解する能力を低減させる働きをするという点で、これらの水性製剤は、バルーンの表面被覆として特に有利である。これらの水溶液はまた、純粋な有機溶媒系製剤と比べて、被覆プロセスの間及び被覆プロセスの後にバルーンの物理的特性及び化学的特性に与えるダメージが少ない。

0100

本明細書に記載の溶解度促進剤に加えて、バルーン表面被覆用として特定濃度を有する被覆溶液を調製するために水を加える前に、エタノール、メタノール、アセトン、アセトニトリル(ACN)、メチルエチルケトン(MEK)、ジメチルスルホキシド(DMSO)及びジメチルホルムアミドDMF)などの水混和性有機溶媒を最初に使用して、薬物を溶解し、均一溶液確立してもよい。有機溶媒と水との間の比率の適切な滴定もまた、被覆溶液中の薬物濃度、バルーンに塗られる被覆の量、被覆工程毎の乾燥時間、並びに最終的には薬物を有する被覆の被覆形態及び物理的一体性、を調整するのを助ける。

0101

本明細書に記載の溶解度促進剤及び有機溶媒に加え、製剤を改良するために他のポリマー又は不揮発性溶解増強剤を更に加えてもよい。本明細書で論じられた最も有用な溶解増強剤は、ビタミンETPGS、ポリビニルアルコール(PVA)、微結晶セルロース、リン脂質、トリグリセリド、デキストラン、ヘパリン等である。被覆中のシロリムス(ラパマイシン)を安定させるために、他の酸化防止賦形剤を製剤で使用することも可能である。そのような酸化防止剤には、BHT、BHA、ビタミンE、ビタミンE TPGS、アスコルビン酸(ビタミンC)、パルミチン酸アスコルビル、ミリスチン酸アスコルビルレスベラトロル、並びにその多くの合成及び半合成誘導体並びに類似体等が挙げられる。これらの酸化防止賦形剤はまた、動脈壁と接触した際に、薬物被覆をバルーン表面から放出し易くするなどの追加機能を提供することができる。これらの賦形剤及びその他同様の賦形剤は、乾燥プロセスの後に被覆中にとどまり、疾患部位にあるバルーン表面から被覆中の薬物が切り離される速度を速めるように機能する。これらの薬剤を使用することによるバルーンからの薬物被覆分離の促進は、動脈内部などの生理学的状況に置かれた際に、水を吸収するという薬剤の固有の傾向に起因する可能性がある。送達部位における被覆の膨張及び物理的拡張は、病変動脈組織内への薬物被覆の送達効率を高めるのを助ける。特定の賦形剤の特性によっては、それら賦形剤は、被覆から病変細胞及び組織内への薬物輸送を改善するという追加的利益も有することができる。例えば、シロスタゾール及びジピリダモールなどの血管拡張剤は、薬物の細胞内輸送を改善するための賦形剤としても使用され得る。また、ある種の賦形剤は、膜を越えた輸送、及び更には局部組織内への薬物の隔離を強化することもできる。

0102

バルーン上の薬物被覆マトリックの乾燥速度、それに続く被覆時(必要に応じて2回目、3回目、及び4回目の被覆等)の暴露時間は、既に敷設された被覆層再溶解する可能性があるという点で、バルーン被覆条件はまた、最終薬物被覆の最適な形態を作り出すのに重大な役割を果たし得る。本発明の変形は、予め敷設されている被覆を最少にし、各被覆工程の被覆重量及び均一性を高めるために、後に続く被覆工程で、徐々に増加する水分含量を有する被覆製剤を使用することである。被覆プロセスを完了させるための最終被覆溶液は、更には、透明水溶液(高有機溶媒含量)ではなく、エマルション(高水分含量、及び/又は高薬物含量)であってもよい。

0103

以下の実験は、上記原理及び製剤を例示するために用いられる。賦形剤の多くは、特定の製剤の有効性に影響を与えることなく、製剤の様々な態様を強化するために置換えられてもよい。

0104

第1の実験では、PEG 400及びBHTを溶解度促進剤及び輸送促進剤として用いた水性被覆溶液を調製した。予め秤量している10mLのシンチレーションバイアルに、約100.5mgのシロリムス(ラパマイシン、ストックNo.124623500バッチNo.RB5070))、続いて約9.8mgのPEG 400(Aldrich)、及び10.1mgのBHT(Aldrich)を加えた。次に、1mLのエタノールを加えて、振盪下で上記構成成分を溶解した。溶液が完全に透明になった時点で、1mLの水をこの溶液に徐々に加えた。この混合溶液は濁り有機溶液中のシロリムスがすぐに沈殿した。撹拌すると、シロリムスは不溶性のままであった。被覆製剤の組成は表16に示されている。

0105

シロリムスが不溶性であるので、この特定処方に関する更なる実験は行わなかった。

0106

第2の実験では、PEG 400及びBHTを溶解度促進剤及び輸送促進剤として用いた水性被覆溶液を調製した。予め秤量している10mLのシンチレーションバイアルに、約99.0mgのシロリムス(ラパマイシン、ストックNo.124623500バッチNo.RB5070))、続いて約10.1mgのPEG 400(Aldrich)、及び9.9mgのBHT(Aldrich)を加えた。次に、1.5mLのエタノールを加えて、振盪下で上記構成成分を溶解した。溶液が完全に透明になった時点で、0.5mLの水をこの溶液に徐々に加えた。撹拌すると、混合溶液は透明で安定したままであった。被覆製剤の組成は表17に示されている。

0107

被覆形態研究のために表17の透明な溶液製剤をスライドガラスに付着させた。Gilson pipettemanを使用して、20μLの被覆溶液を予め秤量されたスライドガラス上に3回移した。スライド上の被覆スポットを、ラミナーフードの中で室温で乾燥させた。乾燥後、被覆スポットは徐々に不透明になった。被覆スポットを有するスライドの重量を測定し、表18の1〜4行目に記録した。被覆溶液の薬物含量付着効率は、約95パーセントとなるように決定された。

0108

第3の実験では、PEG 400及びBHTを溶解度促進剤及び輸送促進剤として用いた水性被覆溶液を調製した。予め秤量している10mLのシンチレーションバイアルに、約101.0mgのシロリムス(ラパマイシン、ストックNo.124623500バッチNo.RB5070))、続いて約10.0mgのPEG 1000(Aldrich)、及び10.2mgのBHT(Aldrich)を加えた。次に、1.3mLのアセトンを加えて、振盪下で上記構成成分を溶解した。溶液が完全に透明になった時点で、0.7mLの水をこの溶液に徐々に加えた。混合溶液はすぐに濁った。撹拌すると、薬物の一部は、溶液から凝結してバイアル壁に付着した。被覆製剤の組成は表19に示されている。

0109

被覆形態研究のために、表19の製剤の溶液の透明な部分をスライドガラスに付着させた。Gilson pipettemanを使用して、20μLの被覆溶液を予め秤量されたスライドガラス上に3回移した。スライド上の被覆スポットを、ラミナーフードの中で室温で乾燥させた。乾燥後、被覆スポットは徐々に不透明になった。被覆スポットを有するスライドの重量を測定し、表18の5〜7行目に記録した。被覆溶液の薬物含量付着効率は、約76パーセントとなるように決定された。薬物輸送の効率低下は、水を加えた際の溶液からのシロリムスの沈殿に起因する可能性が高い。最終被覆の重量の制御が容易でないので、この製剤は被覆に好適でない。

0110

第4の実験では、PEG 400及びBHTを溶解度促進剤及び輸送促進剤として用いた水性被覆溶液を調製した。予め秤量している10mLのシンチレーションバイアルに、約95.5mgのシロリムス(ラパマイシン、ストックNo.124623500バッチNo.RB5070))、続いて約9.9mgのPEG 400(Aldrich)、及び10.2mgのBHT(Aldrich)を加えた。次に、1.2mLのアセトンを加えて、振盪下で上記構成成分を溶解した。溶液が完全に透明になった時点で、0.8mLの水をこの溶液に徐々に加えた。混合溶液はすぐに濁り、室温で安定したエマルションのままであった。被覆製剤の組成は表20に示されている。

0111

被覆形態研究のために、表20の製剤の安定エマルションをスライドガラスに付着させた。Gilson pipettemanを使用して、20μLの被覆溶液を予め秤量されたスライドガラス上に3回移した。スライド上の被覆スポットを、ラミナーフードの中で室温で乾燥させた。乾燥後、被覆スポットは徐々に不透明になった。被覆スポットを有するスライドの重量を測定し、表18の2行目に記録した。乾燥速度が被覆外観及び形態に与える影響を試験するために、被覆溶液B1を同様に様々な量でスライドガラスに付着させ、結果が表18の3〜9行目に記録された。被覆溶液の薬物含量付着効率は、90パーセントを超えるように決定された。2行目の少ない付着量は、スライドの上でさえも被覆膜が澄んでいて最も透明であるという点で、より良好な被覆形態をもたらした。より多量の被覆エマルションがスライドに付着された場合(3行目及び9行目)、被覆はわずかに不透明になった。これらの結果は、スライド及びバルーンを被覆する際に、最も良好な被覆形態及び外観を得るために複数の経路を利用することが有益であり得ることを示唆していた。

0112

第5の実験では、PEG 400及びBHTを溶解度促進剤及び輸送促進剤として用いた水性被覆溶液を調製した。予め秤量している10mLのシンチレーションバイアルに、約100.5mgのシロリムス(ラパマイシン、ストックNo.124623500バッチNo.RB5070)、続いて約10.1mgのPEG 400(Aldrich)、及び9.9mgのBHT(Aldrich)を加えた。次に、1.5mLのアセトンを加えて、振盪下で上記構成成分を溶解した。溶液が完全に透明になった時点で、0.5mLの水をこの溶液に徐々に加えた。混合溶液は、依然として室温で透明かつ安定な溶液のままであった。被覆製剤の組成は表21に示されている。

0113

被覆形態研究のために、表21の製剤の透明な溶液をスライドガラスに付着させた。Gilson pipettemanを使用して、50μLの被覆溶液を予め秤量されたスライドガラス上に3回移した。スライド上の被覆スポットを、ラミナーフードの中で室温で乾燥させた。乾燥後、被覆スポットは徐々に不透明になった。被覆スポットを有するスライドの重量を測定し、表18の6行目に記録した。乾燥速度が被覆外観及び形態に与える影響を試験するために、より多量の被覆溶液C1を同様に様々な量でスライドガラスに付着させ、結果が表18の10行目に記録された。被覆溶液の薬物含量付着効率は、95パーセントを超えるように決定された。この実験は、第4の実験の安定エマルションと比べて、有機溶媒(アセトン)の割合が高いほど透明な溶液が得られることを示している。しかしながら、被覆膜はって不透明であることが分かった。この形態は、アセトンの割合が60パーセントの第4の実験の製剤と比べて、被覆溶液中のアセトンの割合が高い(75パーセント)ことに伴う速い乾燥速度に起因していると思われる。アセトン濃度がわずかに低いと乾燥プロセスが遅くなり、より均一で透明な外観となる。

0114

第6の実験では、PEG 400、BHT、及びPVAを溶解度促進剤及び輸送促進剤として用いた水性被覆溶液を調製した。予め秤量している10mLのシンチレーションバイアルに、約100.1mgのシロリムス(ラパマイシン、ストックNo.124623500バッチNo.RB5070)、続いて約10.1mgのPEG 400(Aldrich)、及び9.9mgのBHT(Aldrich)並びに9.7のポリ(ビニルアルコール)(PVA、80%加水分解、Aldrichより入手)を加えた。次に、1.5mLのアセトンを加えて、振盪下で上記構成成分を溶解した。溶液が完全に透明になった時点で、0.5mLの水をこの溶液に徐々に加えた。混合溶液は、依然として室温で透明かつ安定な溶液のままであった。被覆製剤の組成は表22に示されている。

0115

約100μLの透明な溶液を、スライドガラスに付着させて膜を形成した。膜の重量は4.8mgであり(96パーセントの付着効率)、滑らかで均一なフィルムを形成した。更に、3.0×20mmのPTCAバルーンを被覆溶液の中に10秒間浸漬し、取り出してラミナーフードの中で乾燥させた。薬物被覆の乾燥重量を表23に列挙している。被覆は半透明から透明に見えた。約5秒間継続した2回目の浸漬により、重量は更に2.6mg増加し、被覆はより厚くより不透明になった。

0116

次に、被覆されたバルーンを、脱イオン水超純水)の中に2分間ゆっくり撹拌しながら浸漬した。次に、バルーンを留め金にクリップで留め、ラミナーフードの中に入れて30分乾燥させた。バルーン上の被覆は不透明になり、バルーン上に白いフィルムが形成された。平均して、被覆は約14〜54パーセントの薬物被覆を失った。結果を下記の表24に列挙している。

0117

第7の実験では、PEG 400、BHT、PVA、及びBrij 35を溶解度促進剤及び輸送促進剤として用いた水性被覆溶液を調製した。予め秤量している10mLのシンチレーションバイアルに、約100.0mgのシロリムス(ラパマイシン、ストックNo.124623500バッチNo.RB5070)、続いて、約10.1mgのPEG 400(Aldrich)、9.9mgのBHT(Aldrich)及び10.1のポリ(ビニルアルコール)(PVA、80パーセント加水分解、Aldrichより入手)、並びに5.7mgのBrij 35(ポリオキシエチレングリコールドデシルエーテル、非イオン性界面活性剤、Aldrich)を加えた。次に、1.2mLのアセトンを加えて、振盪下で上記構成成分を溶解した。溶液が完全に透明になった時点で、0.8mLの水をこの溶液に徐々に加えた。混合溶液は、依然として室温で透明かつ安定な溶液のままであった。被覆製剤の組成は表25に示されている。

0118

第4の実験で得たB1の安定エマルションと比べて、この被覆溶液は透明であった。これは、混合溶液中へのシロリムスの溶解度を助けるPVA及びBrij 35の添加に起因する可能性がある。約100μLの透明な溶液を、スライドガラスに付着させて膜を形成した。膜の重量は4.6mgであり(92パーセントの付着効率)、滑らかで均一なフィルムを形成した。更に、3.0×20mmのPTCAバルーンを被覆溶液の中に10秒間浸漬し、取り出してラミナーフードの中で乾燥させた。薬物被覆の乾燥重量は2.2mgであった。被覆は半透明から透明に見えた。2回目の浸漬により重量は更に3.0mg増加し、被覆はより不透明になった。3回目の浸漬は、被覆重量を更に3mg増加させた。また、被覆溶液への長時間暴露は既に敷設されている被覆を溶解するという点で、浸漬の速度が重要である。各浸漬工程後の被覆重量及び最終被覆重量を表26に列挙した。

0119

この研究から、3回の浸漬工程後に4〜7mgの被覆がバルーン表面に加えられたと思われる。被覆は半透明から透明に見えた。

0120

研究の最終工程では、次に、被覆されたバルーンを、脱イオン水(超純水)の中に2分間ゆっくり撹拌しながら浸漬した。次に、バルーンをクリップにクランプで締め、ラミナーフードの中に入れて30分乾燥させた。バルーン上の被覆は不透明になり、バルーン上に白いフィルムが形成された。表27に示されるように、平均して、被覆は約70パーセントの重量を失った。

0121

被覆の損失は、水と接触すると水和するBrij 35(界面活性剤)及びPVA(水溶性ポリマー)の付加的使用によって更に促進された可能性がある。最終製剤中のBrij 35及びPVAの量は、バルーン表面から放出される薬物の割合を制御するように調整され得る。

0122

上記で列挙された水性製剤のいくつかは、PTCAバルーン表面の被覆、特に、製剤B1、B2、C1、及びC2で例示される被覆として使用するのに好適である。様々な賦形剤を調整して、より良好な安定性及び配置の際のバルーン表面からの分離の容易さに関して被覆溶液を制御することができる。

0123

PEG、PVA及びBHTなどの賦形剤の任意使用と共に、アセトンなどの有機溶媒と水とが良好なバランスに達している表18に記載の製剤、B1及びC1を使用して、バルーン表面からの薬物被覆の分離を制御することができる。これらの賦形剤はまた、それらの両親媒特性によって(PEG、Brij 35、及びPVA)、組織内に薬物を付着しやすくし、かつそれらの組織保持も同様に強化しなければならない。表22のC2、及び表23のB2に記載されている製剤で使用された、PVA及び非イオン性界面活性剤(Brij 35)などの追加の分離促進剤もまた、薬物被覆をバルーン表面から分離するを助けた。

0124

したがって、下記の表28は、上記個々の製剤B1、B2、C1及びC2に基づいて、表面被覆用の好ましい処方範囲を列挙している。

0125

バルーン又はその他の医療装置を、任意の好適な方法で被覆することができることに留意することが重要である。例えば、バルーンは、スプレー被覆されてもよく、被覆を刷毛塗り若しくはワイプオンしてもよく、又は浸漬被覆されてもよい。図2Aは、バイアル204の中に収容された被覆溶液、懸濁液及び/又はエマルション202に浸漬されているバルーン200を示しており、図2Bは被覆されたバルーン206を示している。このプロセスは、本明細書に記載されるように、所望の薬物濃度を達成するために複数回繰り返されてもよい。

0126

薬物及び/又は治療薬を送達するためにバルーン又は他の拡張可能な部材を利用する場合、バルーン又は他の拡張可能な部材は、血管の公称直径よりも少なくとも10パーセント大きい直径まで拡張されるということに留意することが重要である。この過度の拡張は、周囲組織内に薬物及び/又は治療薬を送達し易くなるといった多くの機能を提供する。更に、膨張又は拡張のレベル及び持続時間は、標的組織内に薬物が取り込まれる程度に影響を与え得る。

0127

別の代表的な実施形態によると、ラパマイシンの製剤は、バルーン送達用に特別に調整されてもよい。より詳細には、バルーン又は他の拡張可能な装置の表面から非常に短期間だけ放出されるように設計されたラパマイシンの製剤が開示される。薬物被覆された装置が十分な有効性を示すための重要な要件には、再狭窄を処置するように選択され、かつ装置表面が病変に接触すると介入部位において短期間のうちに十分な量が放出されるように選択された、植え込み型医療装置、特にPTCAバルーンの表面上に十分な量で適切に被覆された医薬品有効成分(API)を有することが挙げられる。冠動脈内のデノボ狭窄、又は血管形成処置後の再狭窄、例えば、ステント内再狭窄、などの病変を処置するのに十分有力な製剤を得るために、数多くの組成及び被覆方法が提案されてきた。そのような製剤を考案する上で重要な課題は、組織内への送達時期までバルーン表面に付着ように薬物製剤を作製し、保管中及び脈管構造を通って介入部位までの移動の間に被覆を安定に維持し、配置されると十分な量で被覆を放出させる、といった複数の技術的要件にある。これらの要件は、通常、相反する目的のために開発され得る特性を有する1つ以上の賦形剤又は賦形剤一式を必要とする。例えば、拡張時に被覆中のAPIが失われないように、バルーン表面又はバルーンの折り目の表面への被覆製剤の付着を高めるために、賦形剤が必要であり得る。その一方で、この表面からAPIを分離し易くし、その意図される抗再狭窄及び/又は抗増殖機能を目的として動脈組織に入るために、賦形剤が必要であり得る。これら2つの要件は事実上矛盾する場合が多く、最終製剤におけるこれらの相反する要件を微調整する又は要件のバランスをとるために、実験が必要である。

0128

本発明による製剤を判定するための実験中、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)は、装置又はバルーンの表面へのシロリムス(薬物溶出式ステントでAPIとして使用されると顕著な有効性を示したラパマイシン)の付着を増強するのに有効であると思われることが観察された。バルーン表面へのシロリムス被覆の接着、及び病変部位におけるシロリムスの最終パーセント送達を評価するいくつかの方法は、シロリムスに対して一定の割合のBHT(0.5〜5パーセントw/w)は、付着性試験中、ラパマイシン被覆のバルーン表面への付着及び保持を増強するのに有効であることを示唆しているように思われる。更に、本明細書に詳述されたブタ研究もまた、シロリムス被覆製剤中に混合された5パーセントBHTを有しているPTCAバルーン上のラパマイシン被覆は、被覆されていない対照と比べて、標準的ブタ冠動脈内膜増殖モデルにおける内膜過形成を抑制するのに有効であったことを示唆している。

0129

上述の最小要件を達成する製剤を判定するために、多くの実験を行った。BHTを使用したシロリムス製剤のバルーン表面への機能強化、及びその最大に強化された抗増殖効果の正確なメカニズムは完全に理解されていないが、BHTの更なる親水性という要因を背景として病変部位におけるラパマイシン被覆の放出を強化する一方で、BHTがバルーン表面へのラパマイシンの付着を強化したか、BHTが最終製剤をより適合させたことにより、製剤又は被覆をバルーン表面によりしっかりと維持することが可能になったかのいずれかであると推測することは理にかなっている。したがって、この特定用途におけるBHTは、複数の役割を有している可能性がある。

0130

典型的なバルーン被覆製剤に関する一連の第1の実験によると、ラパマイシンは、事前に選択された割合で水と混合されたエタノール、アセトン、又はイソプロパノール(IPA)などの複数の有機溶媒を有する溶媒系に溶解される。有機溶媒と水との間の典型的な比率は、3.4/1(容積/容積)であった。最終被覆製剤を調製するために水が加えられる前に、薬物及びBHTが有機溶媒に完全に溶解するように加えられた。被覆製剤中のシロリムスの目標濃度は、バルーン表面上のシロリムスの最終表面密度が、バルーン表面の最大約7μg/mm2となるような計算に基づいて設計されるが、高圧液体クロマトグラフィ(HPLC)などの分析手法によって決定された表面上の最終ラパマイシン濃度又は密度は、目標濃度より低かった。本製剤及びブタ研究で使用されるバルーンカテーテルは、直径3.5mm、長さ20mm、及び総公称表面積220平方ミリメートルを有する。この記述を満たすバルーンは、Cordis Corporationから市販されており、FIRE STAR(登録商標)PTCAバルーン(3.5×20mm)の名で販売されている。被覆中の最終目標シロリムス濃度は、およそ1.54mg/バルーンである。これらのバルーンは、Cordis Corporationより入手可能な、BxVELOCITY冠動脈ステントなどの標準的な露出型の金属ステント、又はより新世代の冠状動脈及び/若しくは末梢血管用ステントに取り付けられる。実験中、アセトン/エタノール/水溶媒系では、シロリムス薬物被覆の適用前に親水性表面処理を施していないFire Star(登録商標)PTCAバルーンと比べたときに、親水性被覆を有するFIRE STAR(登録商標)PTCAバルーンは、耐久性のある薬物被覆をもたらさないこともまた観察された。親水性のバルーン表面上への薬物被覆は、被覆付着試験中に、実質的により多くの薬物を失った。この観察結果は、親水性処理が表面の粘着性を減少させるように設計されている点で、驚くにあたらない。したがって、薬物被覆製剤は、好ましくは、修正されていないバルーン表面に適用されるべきである。

0131

第1の実験に従って、BHTを0パーセント、1パーセント、及び5パーセント(w/w)で有するシロリムスの複数のバルーン被覆製剤を調製した。3.4mLのIPAを収容しているバイアルに、220mgのシロリムス及び2.2mgのBHT(1パーセントBHTの製剤)を加えた。撹拌し、シロリムス及びBHTが溶媒中に完全に溶解すると、1mLの水を加えて撹拌し、最終被覆製剤を形成した。最終被覆製剤中のシロリムスの濃度は50mg/mLであった。BHTを0パーセント及び5パーセント(11mg)で有する製剤を同様に調製した。折り畳まれたFIRE STAR(登録商標)PTCAバルーンの折り目にシロリムス被覆溶液(16μL)をピペット(pippetted)で入れ、室温で乾燥させた。図3は、送達カテーテル308の末端部にあるバルーン306の折り目304の中にシロリムス製剤302を正確に送達するためのピペット300の使用を示している。同一手順を用いて各製剤の2回目の塗布をバルーン表面に適用し、乾燥させて被覆プロセスを完了した。バルーンを被覆するために、任意の数のプロセスを利用することができるということに留意することが重要である。例えば、バルーンは、上述のように浸漬被覆されてもよく、又は図4に例示されるように、バルーン400の表面上に製剤がスプレーされてもよい。このプロセスでは、スプレーヘッド402を利用して、バルーン400の表面上に製剤404が送達されている。更に、様々なシリンジポンプ及び/又はマイクロディスペンサを利用して、バルーン表面又はバルーンの折り目の表面を被覆してもよい。また、バルーンは、全体が被覆されてもよく、バルーンの折り目などの特定領域のみが被覆されてもよい。

0132

次に、被覆されたFIRE STAR(登録商標)PCTAバルーンは、薬物被覆されたバルーンの配置手順シミュレートする湿式付着性試験で試験される。シロリムス損失試験は、薬物被覆されたバルーンの標準的な止血弁への通過、続くガイドカテーテル(Medtronic Corporationから入手可能なMedtronic Launcher(登録商標)カテーテルJL 3.5 6 French)への通過、及び撹拌された血液内での1分間のインキュベーション(37℃)からなった。インキュベーション後にバルーンに残存するシロリムスの量を、試験中に一定の割合のシロリムス損失に達するように、HPLCによってアッセイした。各製剤に関する薬物損失試験の結果が表29に示されている。

0133

表29の試験結果は、5パーセントのBHTを含むシロリムス溶液は、シュミレートされた配置手順中のシロリムスの損失を低減するのに有効であることを明確に示している。このデータは、アセトン/エタノール/水溶媒系において、PTCAバルーンへの親水性処理が、バルーン表面上へのシロリムスの保持又は付着に悪影響を及ぼすことも示唆していた。5パーセントのBHTを含むシロリムス溶液は、好ましい製剤であると判定され、標準的なブタ損傷及び再狭窄モデルにおけるその有効性のブタ試験(試験の詳細は後に提供される)において更に使用された。

0134

第2の実験に従って、5パーセントのBHT溶液で被覆されたPTCAバルーンの有効性を、ブタ損傷モデルで試験した。シロリムス及びBHT(5パーセントのBHT、w/w)からなるバルーン被覆製剤を、上記手順に従って調製した。合計で、シロリムス及びBHT(5パーセントのBHT、w/w)からなる被覆溶液を3つと、BHTを含まない被覆溶液を1つ、試験用に調製した。試験用の対照として、Cordis Corporationから入手可能な標準的なCYPHER(登録商標)シロリムス溶出冠動脈ステントを使用した。親水性処理されている、及び親水性処理されていない両方つのFIRE STAR(登録商標)PTCAバルーン(3.5mm×20mm、総表面積220mm2)をこの研究において試験した。4種類の製剤組成物が下記の表30に記載されている。シロリムスの最終被覆密度及び拡張中のシロリムス損失を、HPLCで測定した。ブタ冠状動脈中の組織中濃度を、液体クロマトグラフィーマススペクトル(LC−MS)で測定した。30日目に、標準的な定量的冠動脈造影(QCA)で内膜過形成の量を判定した。

0135

具体的には、各被覆溶液を2.5mL調製し、16μLの被覆溶液の2回の塗布をPTCAバルーン表面に適用し、上記のように使用前に乾燥させた。空気中での拡張後乾燥状態)、及びブタの冠動脈内への配置後の薬物被覆損失の割合を下記の表31に示す。

0136

表31のデータから、シロリムス製剤被覆前にPTCAバルーンに親水性被覆又は親水性処理を施すことで、乾燥状態での拡張中に、薬物被覆中のより多くの薬物損失が生じ、その結果、配置後に被覆中で保持される薬物が少なくなったことが明らかである。このことは、親水性被覆は、表面の粘着性を減少させ、場合によっては後続の被覆をはじき、かつ配置後に親水性被覆からの被覆分離を容易にするように設計されているという点で、驚くにあたらない。事前の親水性処理なしにバルーン表面に載置された2種類の被覆製剤は、乾燥状態での拡張中の薬物被覆の損失が少なく、配置後により多くの薬物がバルーン上に留まった。

0137

下記に示される表32に示されたデータから、シロリムス被覆が適用される前に親水性被覆を有していた2つのグループでは、被覆製剤に5パーセントのBHTを加えることで、初期組織中濃度が高くなったことが明らかである。

0138

シロリムス及び5パーセントのBHTで被覆する前に事前親水性処理が施されていたバルーンを使用した2つのグループでは、アセトン/エタノールグループで初期組織中濃度が高いように思われ、拡張中の被覆の物理的状況が異なることに関係していると推定された。IPA/水グループにおいて相関するシロリムスのわずかに低い初期組織中濃度は、配置後にバルーン表面上に留まっているシロリムスの量がわずかに少ないことと関連していた。製剤に関わらず、20分、24時間、8日、及び30日におけるシロリムスの組織中濃度は全て、同等の薬物溶出式ステントにおいて示される治療上有効なレベル(一般に組織1mg当たり1ngシロリムスの範囲内)を上回っていた。

0139

標準的なブタ冠動脈植え込み研究において、シロリムス及びBHTで被覆されたバルーン、並びにCYPHER(登録商標)シロリムス溶出冠動脈(Cornary)ステントを使用した。この研究におけるバルーン拡張中のバルーンの寸法超過(over-sizing)は、10〜20パーセントに制御された。終点は、QCAを用いた植え込み後30日時点の後期管腔損失である。30日にわたる薬物動態学的研究における4種類のシロリムス被覆されたバルーン及びCYPHER(登録商標)シロリムス溶出冠動脈ステント対照に関するコード及び製剤が下記に示す表33に列挙されており、異なるグループの30日目の後期管腔損失が図6グラフで示されている。

0140

この研究結果は、4種類の製剤の全てが、臨床的に証明されているCYPHER(登録商標)シロリムス溶出冠動脈(Cornary)ステントに匹敵する同様の後期損失(mm)を有していたことを証明した。

0141

図7にグラフで示される本研究において、30日時点の最小の管腔直径などの同様の有効性の測定値もまた、シロリムス被覆されたバルーンが、CYPHER(登録商標)シロリムス溶出冠動脈ステントグループに匹敵する有効性を有することを示唆していた。

0142

血管閉塞の可能性を更に減少(decease)させるために、薬物被覆されたバルーンと共に露出型の金属ステントを利用することが有益であり得る。加えて、薬物被覆されたバルーンを送達するためにその上に露出型の金属ステントを配置することは、バルーン表面上又は折り目の中の薬物被覆を保護する役割も果たし得る。図5は、薬物被覆されたバルーン502上のステント500を示す。

0143

ここで図示及び説明した実施形態は、最も実用的で好適な実施形態と考えられるが、当業者であれば、ここに図示及び開示した特定の設計及び方法からの変更はそれ自体当業者にとって自明であり、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく使用できることは明らかであろう。本発明は、記載され、例示された特定の構造に限定されないが、添付した特許請求の範囲内に入り得るすべての変更例と一致するように構成されるべきである。

0144

〔実施の態様〕
(1) 血管内に挿入するための第1の直径と、前記血管の壁と接触するための第2の直径とを有する拡張可能な部材と、
前記拡張可能な部材の表面の少なくとも一部分に添着されるラパマイシンの液体製剤と、を含み、前記ラパマイシンの液体製剤は、容量で50/40/10の割合のアセトン/エタノール/水の溶媒系中で混合される約50mg/mLのシロリムスと約2.5mg/mLのBHTとを含み、前記拡張可能な部材に添着される前記ラパマイシンの液体製剤は、前記拡張可能な部材の表面上で乾燥されたときシロリムスの表面密度が最大約7μg/mm2である、医療装置。
(2) 前記拡張可能な部材がバルーンを含む、実施態様1に記載の医療装置。
(3) 前記バルーンの上に位置決めされるステントを更に含む、実施態様2に記載の医療装置。
(4) 血管内に挿入するための第1の直径と、前記血管の壁と接触するための第2の直径とを有する拡張可能な部材と、
前記拡張可能な部材の表面の少なくとも一部分に添着されるラパマイシンの液体製剤と、を含み、前記ラパマイシンの液体製剤は、容量で3.4/1の割合のイソプロパノール/水の溶媒系中で混合される約50mg/mLのシロリムスと約2.5mg/mLのBHTとを含み、前記拡張可能な部材に添着される前記ラパマイシンの液体製剤は、前記拡張可能な部材の表面上で乾燥されたときシロリムスの表面密度が最大約7μg/mm2である、医療装置。
(5) 前記拡張可能な部材がバルーンを含む、実施態様4に記載の医療装置。
(6) 前記バルーンの上に位置決めされるステントを更に含む、実施態様5に記載の医療装置。
(7) 容量で50/40/10の割合のアセトン/エタノール/水の溶媒系中で混合される約50mg/mLのシロリムスと約2.5mg/mLのBHTとを含む、ラパマイシンの液体製剤。
(8) 容量で3.4/1の割合のイソプロパノール/水の溶媒系中で混合される約50mg/mLのシロリムスと約2.5mg/mLのBHTとを含む、ラパマイシンの液体製剤。
(9)病変血管の治療部位に隣接して、第1の拡張されていない直径を有する拡張可能な部材を位置決めすることと、
前記拡張可能な部材が前記治療部位において前記血管の壁と接触するように、前記拡張可能な部材を第2の直径まで拡張することであって、前記拡張可能な部材は、容量で50/40/10の割合のアセトン/エタノール/水の溶媒系中で混合される約50mg/mLのシロリムスと約2.5mg/mLのBHTとを含む被覆を有し、前記拡張可能な部材に添着される前記ラパマイシンの液体製剤は、前記拡張可能な部材の表面上で乾燥されたときシロリムスの表面密度が最大約7μg/mm2である、拡張することと、を含み、前記拡張可能な部材の前記第2の直径への拡張が、前記血管の壁を含む組織内への前記液体製剤の摂取を容易にする、血管疾患の治療方法。
(10) 前記拡張可能な部材が、前記治療部位において、動脈の公称直径よりも少なくとも10パーセントだけ大きい最終直径まで拡張される、実施態様9に記載の血管疾患の治療方法。

0145

(11)病変血管の治療部位に隣接して、第1の拡張されていない直径を有する拡張可能な部材を位置決めすることと、
前記拡張可能な部材が前記治療部位において前記血管の壁と接触するように、前記拡張可能な部材を第2の直径まで拡張することであって、前記拡張可能な部材は、容量で3.4/1の割合のイソプロパノール/水の溶媒系中で混合される約50mg/mLのシロリムスと約2.5mg/mLのBHTとを含む被覆を有し、前記拡張可能な部材に添着される前記ラパマイシンの液体製剤は、前記拡張可能な部材の表面上で乾燥されたときシロリムスの表面密度が最大約7μg/mm2である、拡張することと、を含み、前記拡張可能な部材の前記第2の直径への拡張が、前記血管の壁を含む組織内への前記液体製剤の摂取を容易にする、血管疾患の治療方法。
(12) 前記拡張可能な部材が、前記治療部位において、動脈の公称直径よりも少なくとも10パーセントだけ大きい最終直径まで拡張される、実施態様11に記載の血管疾患の治療方法。

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