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技術 スマートメータリング・データを匿名にするための装置および方法

出願人 株式会社東芝
発明者 ジョージオス・カログリディスコスタス・エフティミオーマヘシュ・スーリヤバンダラ
出願日 2011年4月28日 (9年7ヶ月経過) 出願番号 2011-100479
公開日 2011年12月1日 (8年11ヶ月経過) 公開番号 2011-244441
状態 特許登録済
技術分野 給配電網の遠方監視・制御 特定用途計算機 選択的呼出装置(遠隔制御・遠隔測定用)
主要キーワード 短時間遅れ オーバーライド制御 差分率 特性負荷 移動平均アルゴリズム 測定偏差 取得エネルギー 測定値差
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年12月1日)のものです。
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図面 (15)

課題

スマートメータリング・データを匿名にするための装置および方法を提供する。

解決手段

家庭や企業のような測定対象エネルギー消費設備におけるエネルギー消費量データを取得し、取得エネルギー消費量データユーティリティプロバイダー許容する態様でスクランブル処理することによって匿名化し、匿名化されたエネルギー消費量データをユーティリティ・プロバイダーに報告する装置及び方法。該装置は、スマートメーターあるいはその一部を構成してもよい。

概要

背景

スマートグリッド技術的課題が持ち上がっている。スマートグリッドが取り得る形の論議は、IEEE Power and Energy Magazine,7(2):52−62、2009のA.Ipakchi and F.AlbuyehによるGrid of the future(将来のグリッド)に見られ得る。スマートグリッドは、それ自体で多数のサブシステム統一するシステムと見られ得る。スマートグリッドはさらに、電力および制御システム、電気通信および情報技術システムといった多数の工学技術を融合させる。

スマートグリッドは、持続可能な経済的で確実な電力供給を効率的に提供するためにスマートグリッドの構成要素の機能を知的に統合して最適化すると考えられる。スマートグリッドは、改善されたグリッド接続性、最適化された消費者電力供給または電力蓄積、改善された消費者サービス環境影響の管理、および供給の信頼性と安全性との高められたレベルといった広範囲新サービスを提供するために監視、制御、通信および自己回復技術と共に、製品とサービスとを使用できる。

スマートグリッドはさらに、双方向通信ネットワークによってスマートグリッド構成要素を相互接続するという点において一般(レガシーな)グリッドとは異なる。この双方向接続は、エネルギー供給業者と顧客とが必要であれば対話方式および/またはリアルタイム方式で情報を交換することを可能にする。この種の情報交換は、負荷削減、消費管理、分配エネルギー蓄積(例えば電気自動車における)、および分配エネルギー発生(例えば再生可能資源からの)といった特徴をサポートできる。

スマートグリッドはさらに、自動化されたメーター読み取り(AMR)のための高度計インフラストラクチャ(AMI)を使用できる。高度計測インフラストラクチャにおけるスマートメーター役割は極めて重要である。通常は電気メーターであるがガス、水および/または熱の消費を計測するデバイスといった他の計測デバイスも組み込み得るスマートメーターは、従来のメーターより遥かに詳細に電力消費を測定する。さらに、将来のスマートメーターは、収集された情報を第三者に、特に該当の公共事業電気、ガス、水道)の供給業者、すなわち電力供給業者に伝達する能力を持つであろうことが期待される。

スマートグリッド・データと高度計測データとの情報セキュリティは、最重要である。スマートグリッド・セキュリティを実現して分析することは、特に攻撃によって、また高度計測データの損傷によって引き起こされ得る潜在的損傷の尺度を考えるときに、やりがいのある仕事である。スマートグリッドの危険と脆弱性との区分は、National Institute of Standardsand Technology(NIST)によって発行されている(A.Lee and T.Brewer,“Smart grid Cyber Security Strategy and Requirements(スマートグリッド・サイバーセキュリティ戦略および要件).Technical Report DRAFT”NISTIR7628、The Cyber Security Coordination Task Groop, Advanced Security Acceleration Project, National Institute of Technology, September 2009を参照のこと)。さらに高度計測インフラストラクチャ・セキュリティ要件包括仕様は、OpenSG(“AMISystem Security Requirements”(AMIシステムセキュリティ要件), Technical Report AMI−SEC TF, OpenSG,December 2008)によって発行されている。

プライバシーに対する計測データの危険性は、広く論じられてきた(例えばWashington Post(http://voices.washingtonpost.com/securityfix/2009/11/experts smart grid poses priva.html)によるSmart Grid News.com (http://www.smartgridnews.com/artman/publish/industry/The Dangers of Meter Data Part 1.html)によって発行された記事、http://information-security-resources.com/2009/11/15/fifteen-more-smart-grid-privacy-concernsにおいて発行されたもう1つの記事、およびQuinn(http:/.papers.ssrn,com/sol3/papers.cfm?abstract id=1370731において利用可能な“Privacy and the New Energy Infrastructure”(プライバシーおよび新エネルギーインフラストラクチャ))による論文、およびP.McDaniel, and S.McLaughin,(“Security and Privacy Challenges in the Smat Grid”(スマートグリッドにおけるセキュリティおよびプライバシーの課題)、IEEE Security & Privacy,75−77,2009)を参照すること)。Quinnは、一旦プライベート行動電力使用情報を伴って他人に開示されると、高機能メーターインフラ家庭内での行動への窓口を与えることになるであろうと論じている。家庭エネルギー使用に関するますます詳細なデータが公益業者(utilities)に流れ込んで行くにつれて、この生データから収集され得る情報の精細度品質は増加しつつある。Quinnはさらに、最新の分析技法電気使用プロファイルに基づいて、家庭内の個別器具の使用を識別し、また予見可能な将来において、誰がどのようにして、何時、これらの家庭用器具を動作させたかを正確に特定できるであろうと論じている。例えば居住者が何時、シャワーを浴びてテレビを見て、夜、就寝するかを認識することが可能になり得る。スマートメータリングに関係するプライバシーの脅威は、スマートメータリングでは、工業規模で収集した個人データを分析し、照合できてしまうことである。

ユーザーのプライバシーに対する脅威にもかかわらず、下記のために、より詳細な電力使用情報が必要とされるであろうことが予想される:
需要応答機能と持続可能負荷管理とを可能にするため、
−再生可能資源からの可変入力を収容するため、
需要重視の管理によって自覚社会的圧力とを介して顧客行動を促進するため。

スマートメーターによって取得されるデータの精度は大きく変わり得る。太陽光スマートサブメーターは例えば(http://www.solarwave.ie/HowitWorks.himを参照のこと)既定事項デフォルト)として15分間隔で電力消費を計測するが、データを毎分とることも可能である。

スマートメーターによって生成され、これに続いて公益事業会社に供給され得る電力プロファイルの処理から収集され得る情報は現在、不侵入性(non-intrusive)器具負荷モニタNALM)の使用によって実証され得る(例えばC.Laughman et al. “Advanced Nonintrusive Monitoring of ElectricLoads”(電気負荷の高度不侵入性監視),IEEE Power and Energy,56,March/April 2003を参照のこと)。不侵入性器具負荷モニタは、器具モデル構築するために使用され得る。器具モデルは、オンオフモデル有限状態機械モデルという2つの基本タイプに分けられ得る。それから器具モデルは、例えばG.W.Hartの“Nonintrusive Appliance Load Monitoring”(不侵入性器具負荷監視),80 Proceedings of the IEEE 1870, 1871−72, December 1992によって示されているように,器具挙動を追跡するために使用され得る。

家庭の電力特性を分析する処理の更なる例は、US2009/0045804に開示されている。この文書は、各個別の電力消費デバイスに関連したエネルギー消費を分離して識別するために電力メーター信号を構成負荷に分解するように構成された埋込み分解モジュールを含む電力メーターを開示している。

さらに、例えばH.Y.Lam & W.K.Leeの“A Novel Method to Construct Taxonomy of Electrical Appliances Based onLoad Signatures”(負荷特性に基づく電気器具分類法を構築するための新規な方法),53IEEE Transactions On Consumer Electronics 653,2007によって示されているように、器具ライブラリー検出アルゴリズムとの構築と維持の研究の豊富な進行中の構想(line)が存在する。例として図1および2は、示されているように多量の個人情報が抽出され得る家庭に関する2つの特性負荷プロファイル(signature load profile)を示す。

家庭の電力プロファイルが総計されたときでも、研究者は総計された負荷情報雑音内から90%以上の精度で洗濯機食器洗浄器および温水器の使用を特定できることを示している(人工ニューラルネットワーク(神経回路網)の使用によって)(例えばA.Prudenzi,“A Neuron Nets Based Procedure for Identifying Domestic Appliance Patern−of−Use from Energy Recordings at Meter Panel”(メーターパネルにおけるエネルギー記録から屋内電気器具使用パターンを識別するための神経回路網に基づく手順),IEEE Power Engineering Society Winter Meeting 941, 942 col.1,2002を参照のこと)。

プライバシーに対する懸念の全範囲は、まだ十分に理解されていない。プライバシー脅威の良好なリストは、Rebecca Heroldによって(NISTから)与えられており、またhttp://www.privacyguidance.com/files/SmartGrid PrivacyHeroldOct2009.pdfにおいて見出だされ得る。これらの考えは、NIST専門家からの報告書“The major benefit provided by the Smart Grid,i.e.the ability to get richer data to and from customer meters andotherelectric devices, is also its Achilles’ heel from a privacy viewpoint”(スマートグリッドによって供給される主な利益は、すなわち顧客メーターと他の電気デバイスとに、および、とから、より豊富なデータを取得する能力は、プライバシーの観点からアキレスかかとでもある)にきちんと要約されている。

スマートメーター・データを保護する現在の技術は、例えばユーティリティプロバイダーにおいてこのデータを管理している領域における政策設定および施行に集中している。

概要

スマートメータリング・データを匿名にするための装置および方法を提供する。家庭や企業のような測定対象エネルギー消費設備におけるエネルギー消費量データを取得し、取得エネルギー消費量データをユーティリティ・プロバイダーが許容する態様でスクランブル処理することによって匿名化し、匿名化されたエネルギー消費量データをユーティリティ・プロバイダーに報告する装置及び方法。該装置は、スマートメーターあるいはその一部を構成してもよい。

目的

スマートグリッドは、持続可能な経済的で確実な電力供給を効率的に提供する

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

ユーティリティプロバイダーによって提供されるユーティリティの消費量に関する消費量データを取得するための入力部と、変更後消費量データを出力するための出力部と、前記変更後消費量データからの取得消費量データ偏差が所定の閾値超過する場合に、前記変更後消費量データが前記取得消費量データに収束し始めるように前記取得消費量データに基づいて前記変更後消費量データを生成するように構成されたプロセッサーと、を具備する装置。

請求項2

前記プロセッサーは、ある時点では、変更後消費量データがユーティリティの消費量を過大に表わし、他の時点では、ユーティリティの消費量を過小に表し、所定時点又は所定期間が終了した時点では、ユーティリティの消費量を正確に表わすように前記変更後消費量データを計算するよう構成される請求項1記載の装置。

請求項3

前記プロセッサーは、前記変更後消費量データが前記消費量データに向かって収束するように、1つ以上の次の変更後消費量データ点を生成するのに使用される変更係数を、以前の取得消費量データ点及び以前に計算された消費量データ点に基づいて決定するよう構成される請求項1記載の装置。

請求項4

前記プロセッサーは、幾つかの取得消費量データ点に基づいて前記変更後消費量データを決定するよう構成され、前記取得消費量データ点は、単一の又はいくつかの計測装置により連続して取得された消費量データ点、あるいは、いくつかの計測装置によって実質的に同時に取得された消費量データ点である、請求項1記載の装置。

請求項5

前記プロセッサーは、オーバーライドコマンドの受信に従い、消費量データの変更を停止し、未変更の消費量データを出力するよう構成される請求項1記載の装置。

請求項6

前記プロセッサーは、過去の取得消費量データを記憶し、記憶データを前記出力部に供給するコマンドの受信に従い、前記記憶した過去の取得消費量データを出力するよう構成される請求項1記載の装置。

請求項7

ユーティリティ・プロバイダーによって提供されるユーティリティの消費量に関する消費量データを匿名化する方法であって、入力部を通じて前記消費量データを取得すること、変更後消費量データの前記取得消費量データからの偏差が所定の閾値を超過する場合に、前記変更後消費量データが前記取得消費量データに向けて収束し始めるように前記取得消費量データに基づいて前記変更後消費量データを生成するためにプロセッサーを使用すること、前記変更後消費量データを出力すること、を含む方法。

請求項8

前記プロセッサーを使用することは、ある時点では、前記変更後消費量データがユーティリティの消費量を過大に表わし、他の時点では、ユーティリティの消費量を過小に表し、所定時点又は所定期間が終了した時点では、ユーティリティの消費量は正確に表わすように、前記取得消費量データに基づいて前記変更後消費量データを生成すること、を含む請求項7記載の方法。

請求項9

オーバーライド・コマンドの受信に従い、未変更の取得消費量データを出力すること、をさらに含む請求項7記載の方法。

請求項10

過去の消費量データを記憶すること、過去の消費量データを出力するコマンドの受信に従い、前記過去の消費量データを出力すること、をさらに含む請求項7記載の方法。

請求項11

ユーティリティ・プロバイダーによって提供されるユーティリティの消費量に関する消費量データを匿名化にする方法であって、消費量データを取得すること、以前の取得消費量データ点及び以前に生成された変更後消費量データ点に基づいて、前記変更後消費量データが前記取得消費量データに向かって収束するよう1つ以上の次の変更後消費量データ点の生成に使用される変更係数を決定するためにプロセッサーを使用すること、前記取得消費量データ及び前記変更係数に基づいて、1つ以上の次の変更後消費量データ点を生成するためにプロセッサーを使用すること、前記生成された1つ以上の次の変更後消費量データ点を出力すること、を含む方法。

請求項12

オーバーライド・コマンドの受信に従い、未変更の取得消費量データを出力すること、をさらに含む請求項11記載の方法。

請求項13

過去の消費量データを記憶すること、過去の消費量データを出力するコマンドの受信に従い、前記過去の消費量データを出力すること、を含む請求項11記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、スマートメータリング・データを匿名にするための装置および方法に関する。

背景技術

0002

スマートグリッド技術的課題が持ち上がっている。スマートグリッドが取り得る形の論議は、IEEE Power and Energy Magazine,7(2):52−62、2009のA.Ipakchi and F.AlbuyehによるGrid of the future(将来のグリッド)に見られ得る。スマートグリッドは、それ自体で多数のサブシステム統一するシステムと見られ得る。スマートグリッドはさらに、電力および制御システム、電気通信および情報技術システムといった多数の工学技術を融合させる。

0003

スマートグリッドは、持続可能な経済的で確実な電力供給を効率的に提供するためにスマートグリッドの構成要素の機能を知的に統合して最適化すると考えられる。スマートグリッドは、改善されたグリッド接続性、最適化された消費者電力供給または電力蓄積、改善された消費者サービス環境影響の管理、および供給の信頼性と安全性との高められたレベルといった広範囲新サービスを提供するために監視、制御、通信および自己回復技術と共に、製品とサービスとを使用できる。

0004

スマートグリッドはさらに、双方向通信ネットワークによってスマートグリッド構成要素を相互接続するという点において一般(レガシーな)グリッドとは異なる。この双方向接続は、エネルギー供給業者と顧客とが必要であれば対話方式および/またはリアルタイム方式で情報を交換することを可能にする。この種の情報交換は、負荷削減、消費管理、分配エネルギー蓄積(例えば電気自動車における)、および分配エネルギー発生(例えば再生可能資源からの)といった特徴をサポートできる。

0005

スマートグリッドはさらに、自動化されたメーター読み取り(AMR)のための高度計インフラストラクチャ(AMI)を使用できる。高度計測インフラストラクチャにおけるスマートメーター役割は極めて重要である。通常は電気メーターであるがガス、水および/または熱の消費を計測するデバイスといった他の計測デバイスも組み込み得るスマートメーターは、従来のメーターより遥かに詳細に電力消費を測定する。さらに、将来のスマートメーターは、収集された情報を第三者に、特に該当の公共事業電気、ガス、水道)の供給業者、すなわち電力供給業者に伝達する能力を持つであろうことが期待される。

0006

スマートグリッド・データと高度計測データとの情報セキュリティは、最重要である。スマートグリッド・セキュリティを実現して分析することは、特に攻撃によって、また高度計測データの損傷によって引き起こされ得る潜在的損傷の尺度を考えるときに、やりがいのある仕事である。スマートグリッドの危険と脆弱性との区分は、National Institute of Standardsand Technology(NIST)によって発行されている(A.Lee and T.Brewer,“Smart grid Cyber Security Strategy and Requirements(スマートグリッド・サイバーセキュリティ戦略および要件).Technical Report DRAFT”NISTIR7628、The Cyber Security Coordination Task Groop, Advanced Security Acceleration Project, National Institute of Technology, September 2009を参照のこと)。さらに高度計測インフラストラクチャ・セキュリティ要件包括仕様は、OpenSG(“AMISystem Security Requirements”(AMIシステムセキュリティ要件), Technical Report AMI−SEC TF, OpenSG,December 2008)によって発行されている。

0007

プライバシーに対する計測データの危険性は、広く論じられてきた(例えばWashington Post(http://voices.washingtonpost.com/securityfix/2009/11/experts smart grid poses priva.html)によるSmart Grid News.com (http://www.smartgridnews.com/artman/publish/industry/The Dangers of Meter Data Part 1.html)によって発行された記事、http://information-security-resources.com/2009/11/15/fifteen-more-smart-grid-privacy-concernsにおいて発行されたもう1つの記事、およびQuinn(http:/.papers.ssrn,com/sol3/papers.cfm?abstract id=1370731において利用可能な“Privacy and the New Energy Infrastructure”(プライバシーおよび新エネルギーインフラストラクチャ))による論文、およびP.McDaniel, and S.McLaughin,(“Security and Privacy Challenges in the Smat Grid”(スマートグリッドにおけるセキュリティおよびプライバシーの課題)、IEEE Security & Privacy,75−77,2009)を参照すること)。Quinnは、一旦プライベート行動電力使用情報を伴って他人に開示されると、高機能メーターインフラ家庭内での行動への窓口を与えることになるであろうと論じている。家庭エネルギー使用に関するますます詳細なデータが公益業者(utilities)に流れ込んで行くにつれて、この生データから収集され得る情報の精細度品質は増加しつつある。Quinnはさらに、最新の分析技法電気使用プロファイルに基づいて、家庭内の個別器具の使用を識別し、また予見可能な将来において、誰がどのようにして、何時、これらの家庭用器具を動作させたかを正確に特定できるであろうと論じている。例えば居住者が何時、シャワーを浴びてテレビを見て、夜、就寝するかを認識することが可能になり得る。スマートメータリングに関係するプライバシーの脅威は、スマートメータリングでは、工業規模で収集した個人データを分析し、照合できてしまうことである。

0008

ユーザーのプライバシーに対する脅威にもかかわらず、下記のために、より詳細な電力使用情報が必要とされるであろうことが予想される:
需要応答機能と持続可能負荷管理とを可能にするため、
−再生可能資源からの可変入力を収容するため、
需要重視の管理によって自覚社会的圧力とを介して顧客行動を促進するため。

0009

スマートメーターによって取得されるデータの精度は大きく変わり得る。太陽光スマートサブメーターは例えば(http://www.solarwave.ie/HowitWorks.himを参照のこと)既定事項デフォルト)として15分間隔で電力消費を計測するが、データを毎分とることも可能である。

0010

スマートメーターによって生成され、これに続いて公益事業会社に供給され得る電力プロファイルの処理から収集され得る情報は現在、不侵入性(non-intrusive)器具負荷モニタNALM)の使用によって実証され得る(例えばC.Laughman et al. “Advanced Nonintrusive Monitoring of ElectricLoads”(電気負荷の高度不侵入性監視),IEEE Power and Energy,56,March/April 2003を参照のこと)。不侵入性器具負荷モニタは、器具モデル構築するために使用され得る。器具モデルは、オンオフモデル有限状態機械モデルという2つの基本タイプに分けられ得る。それから器具モデルは、例えばG.W.Hartの“Nonintrusive Appliance Load Monitoring”(不侵入性器具負荷監視),80 Proceedings of the IEEE 1870, 1871−72, December 1992によって示されているように,器具挙動を追跡するために使用され得る。

0011

家庭の電力特性を分析する処理の更なる例は、US2009/0045804に開示されている。この文書は、各個別の電力消費デバイスに関連したエネルギー消費を分離して識別するために電力メーター信号を構成負荷に分解するように構成された埋込み分解モジュールを含む電力メーターを開示している。

0012

さらに、例えばH.Y.Lam & W.K.Leeの“A Novel Method to Construct Taxonomy of Electrical Appliances Based onLoad Signatures”(負荷特性に基づく電気器具分類法を構築するための新規な方法),53IEEE Transactions On Consumer Electronics 653,2007によって示されているように、器具ライブラリー検出アルゴリズムとの構築と維持の研究の豊富な進行中の構想(line)が存在する。例として図1および2は、示されているように多量の個人情報が抽出され得る家庭に関する2つの特性負荷プロファイル(signature load profile)を示す。

0013

家庭の電力プロファイルが総計されたときでも、研究者は総計された負荷情報雑音内から90%以上の精度で洗濯機食器洗浄器および温水器の使用を特定できることを示している(人工ニューラルネットワーク(神経回路網)の使用によって)(例えばA.Prudenzi,“A Neuron Nets Based Procedure for Identifying Domestic Appliance Patern−of−Use from Energy Recordings at Meter Panel”(メーターパネルにおけるエネルギー記録から屋内電気器具使用パターンを識別するための神経回路網に基づく手順),IEEE Power Engineering Society Winter Meeting 941, 942 col.1,2002を参照のこと)。

0014

プライバシーに対する懸念の全範囲は、まだ十分に理解されていない。プライバシー脅威の良好なリストは、Rebecca Heroldによって(NISTから)与えられており、またhttp://www.privacyguidance.com/files/SmartGrid PrivacyHeroldOct2009.pdfにおいて見出だされ得る。これらの考えは、NIST専門家からの報告書“The major benefit provided by the Smart Grid,i.e.the ability to get richer data to and from customer meters andotherelectric devices, is also its Achilles’ heel from a privacy viewpoint”(スマートグリッドによって供給される主な利益は、すなわち顧客メーターと他の電気デバイスとに、および、とから、より豊富なデータを取得する能力は、プライバシーの観点からアキレスかかとでもある)にきちんと要約されている。

0015

スマートメーター・データを保護する現在の技術は、例えばユーティリティプロバイダーにおいてこのデータを管理している領域における政策設定および施行に集中している。

0016

本発明の一の態様によれば、ユーティリティ・プロバイダーによって提供されるユーティリティの消費量に関する消費量データを取得するための入力部と、変更後消費量データを出力するための出力部と、を含む装置が提供される。この装置は、取得消費量データと、消費量データを匿名化するための記憶規則とに基づいて変更後消費量データを生成するよう構成されたプロセッサーをさらに含む。該装置には、ユーティリティ・プロバイダーあるいは装置のユーザーが、記憶規則を設定し、変更し、及び/又は削除できるようにするための入力部を設けてもよい(これは更なる入力部であってもよい)。

0017

ユーティリティは、該ユーティリティの最終消費設備によって消費され得る。消費量データは、消費されたユーティリティの量を反映する。最終消費設備は、建物又は家屋であって、建物又は家屋内装備又は設置されてもよく、あるいは建物又は家屋の一部分であって、建物又は家屋の一部分に装備又は設置されてもよく、あるいは世帯又は世帯の一部であってもよく、あるいはスマートメーターを使用して個々にモニターし得る他の電力消費単位であってもよい。

0018

上記規則は、例えば、装置が動作可能な境界条件、あるいは(消費量データと変更後消費量データの間の許容される偏差最大値のような)最大値を含んでもよい。これらの境界条件及び/又は最大値は、ユーティリティ・プロバイダーによって設定されてもよい。上記装置は、ユーティリティ・プロバイダーによる上記境界条件及び/又は最大値の設定、変更、及び/又は削除を、例えば承認ルーチンに従う場合にのみ受け付けるよう構成してもよい。装置に境界条件を伝えるデータ信号が、高周波数信号の形態でメイン電源接続に付加されてもよい。これは、特に消費されたユーティリティが電力である場合、高域フィルターを使用してメイン電源から抽出することができる。それに加えて、又はその代わりに、装置に境界条件を伝えるデータ信号が、(ケーブル公衆電話網およびインターネットのような)他の有線ネットワーク、又は(WiFi、WiMax、Bluetooth(登録商標)、ZigBee、センサネットワークおよびセルラーネットワークのような)無線ネットワークによって伝達されてもよい。所定の閾値及び/又は収束係数が装置内に記憶され、ユーザー又はユーティリティ・プロバイダーの要請により変更されてもよい。

0019

それに基づいて規則が作用する実際の動作パラメータは、最大値と同様のものであってもよく、ユーティリティ・プロバイダーによって指定された条件で規則が作用するように設定してもよい。ユーティリティ・プロバイダーによって規定された境界の範囲内で装置の所有者又はユーザーが独立してそのような動作パラメータを設定できるようにするための入力部を装置が持っていてもよい。これにより、装置のユーザー/所有者は、プライバシー保護の程度を指定することができ、規則/装置によって実現される消費量データの匿名化の程度を指定することができる。

0020

例えば境界条件は、消費量データと変更後消費量データの間の偏差を、1つ又は所定の閾値を下回る範囲において許容する際の自由度を装置に与えるようなものでありえる。こうしてユーティリティ・プロバイダーは、(家屋又は世帯、企業、建物あるいは建物の一部のような)実体による電力消費が、ある程度の不確実性を持ちながらもリアリスティック報告されることを保証することができる。装置は、このような不確実度を消費量データの匿名化に利用することができる。このことはそれ自身の権利において有利なことと認められ、本発明の別の態様に従い、ユーティリティ・プロバイダーによって提供されるユーティリティの消費量に関する消費量データを取得するための入力部と、変更後消費量データを出力するための出力部と、を含む装置が提供される。この装置は、消費量データの変更後消費量データからの偏差が所定の閾値を超過する場合に変更後消費量データが消費量データに収束し始めるように、取得消費量データに基づいて変更後消費量データを生成するよう構成されたプロセッサーを含む。

0021

偏差の測定又は決定にはいくつかの異なる方法が想定される。例えば、消費量データと変更後消費量データの間の偏差を、単に、消費量と変更後消費量の間の差としてもよい。消費量及び変更後の消費量は、例えばモニタリング期間開始時点からいくつかの測定サイクルの間に消費された量あるいは、変更後消費量データ点が計算される時点の直前の単一の測定時期に消費された消費量として測定又は表現してもよい。例えば、測定/モニタリング期間の開始からの期間、あるいは変更後消費量データ点が計算される時点の直前に先行する単一の測定時期にわたる特定期間における全消量の割合として偏差を相対的に表現してもよい。

0022

装置は、消費量データと変更後消費量データの間の収束をもたらすように設計されたルーチンアクティブにする境界/閾値を記憶するだけではない。その代わりに、あるいはまた、装置は、そのような収束をもたらすように設計されたルーチンの動作を管理する条件を記憶してもよい。これはそれ自身の権利において有利なことと認められ、本発明の別の態様によれば、ユーティリティ・プロバイダーによって提供されるユーティリティの消費量に関する消費量データを得るための入力部と、変更後消費量データを出力するための出力部と、を含む装置が提供される。この装置は、取得消費量データと装置に記憶された収束係数とに基づいて変更後消費量データを生成するよう構成されたプロセッサーをさらに含む。

0023

上記装置のいずれについても、収束係数及び/又は上述した所定の閾値を受信するための入力部を含んでもよい。収束係数は、プロセッサーが消費量データと変更後消費量データの間の偏差を除去し、あるいは縮小しようとする態様で次の変更後消費量データ点を生成するための値としてもよい。

0024

例えば、収束係数は、先行して報告され、あるいは直前に報告された変更後消費量データ点と比較した場合の、ユーティリティの消費量の報告における増加量又は減少量を規定することができる。

0025

消費量データへの変更後消費量データの収束は比較的迅速なことが望ましいが、次の点についても想定される。すなわち、変更後消費量データは、特定の方法で消費量データを意図的に不正確に伝える。例えば、長期間にわたりユーティリティの消費量を過大に表現し、その後、それとは異なる方法で、例えばユーティリティの消費量を過小に表現して、消費量を意図的に不正確に伝える。このように消費量を不正確に伝えることにより、プライバシーを向上し、消費量データの匿名性を高めることができる。もちろん、所定期間にわたる実際の消費量が適切に判断されるように、消費量は、ある段階で正確に表現されることが望ましい。これはそれ自身の権利において有利なことと認められ、本発明の別の態様によれば、ユーティリティ・プロバイダーによって提供されるユーティリティの消費量に関する消費量データを取得するための入力部と、変更後消費量データを出力するための出力部と、取得消費量データに基づいて変更後消費量データを生成するよう構成されたプロセッサーと、含む装置が提供される。このプロセッサーは、装置の動作中のある時点では変更後消費量データがユーティリティの消費量を過大に表現し、他の時点ではユーティリティの消費量を過小に表現するように、変更後消費量データ点を計算するよう構成される。このプロセッサーは、さらに、所定時点又は所定期間が終了した時点でユーティリティの消費量が変更後消費量データによって正確に表現されるよう変更後消費量データを計算するように構成される。

0026

該装置は、例えば上述したように所定の閾値を用いて収束が必要かどうかを判定し、収束が必要である、あるいは望ましいと判定された場合、そのような収束の実現のために求めるべき、あるいはインプリメントするべき変更係数を決定するよう構成してもよい。これはそれ自身の権利において有利なことと認められ、本発明の別の態様によれば、ユーティリティ・プロバイダーによって提供されるユーティリティの消費量に関する消費量データを取得するための入力部と、変更後消費量データを出力するための出力部と、を含む装置が提供される。この装置は、取得消費量データに基づいて変更後消費量データを生成するよう構成されたプロセッサーを含む。このプロセッサーは、変更後消費量データが消費量データに向かって収束するように、以前の取得消費量データ点と、以前に生成された消費量データ点とに基づいて、1つ以上の次の変更後消費量データ点の生成に使用される変更係数を決定するよう構成される。

0027

変更係数を決定するにあたっては、プロセッサーが、許容される変更係数の最大値を用いるか否か、あるいは、変更後消費量データを以前に確立したレベルで維持するか否かを単に選択すればよい。実消費量データが以前に確立したレベルに向かってともかく収束しているならば、該レベルに変更後消費量データを維持することにより収束を実現することができることを理解されたい。暫くの間、以前に確立したレベルにデータを維持し、続いて、許容される変更係数の最大値を用いることには、消費量の小さな変化を変更後消費量データから簡単に除去できるという長所がある(しかしながら、消費量の(小さな)変化を生じさせた消費量イベントのタイプの分析に役立つ情報を明かしてしまうことになる。)。そして、電力消費の過大及び/又は過小報告は、実消費量データと変更後消費量データの間の任意の偏差から独立した所定変更係数を使用して修正される。そのような所定変更係数を使用することには、関連する消費量イベントを識別するための消費量ピーク、増加あるいは減少のエッジ外形に依存するデータ解析アルゴリズムを妨害するという長所がある。

0028

プロセッサーによって決定される変更係数は、消費量データに基づくその過去及び/又は現在の消費量データであって、過去の変更後消費量データ及び/又は過去の/現在の消費量データからの、過去の変更後消費量データの偏差に基づいて得てもよい。

0029

上記の装置は、いずれも、電気エネルギーの消費量を測定するためのスマートメーターであってもよく、あるいは、そのようなスマートメーターの内部に組込まれるものとしてよい。スマート電気メーターは、例えば毎分、あるいはそれ以上の頻度一定間隔での電力消費を自動的に測定し、例えば図1および図2に示すような家庭内負荷痕跡の形でユーティリティ・プロバイダーに消費された電力量を報告する装置である。本発明の装置は、上述したいずれかの方法によって標準的なスマートメーターの動作を変更し得るものであって、変更後の家庭内負荷痕跡の形で変更後消費量データがユーティリティ・プロバイダーに報告されることを可能にする。しかしながら、本発明は電気スマートメータリングに限定されず、ユーティリティ・プロバイダーに消費量を報告するよう構成されるフィードバックメカニズムを含み、上述した原理によるプライバシー保護機構を備えるメーターによって、ガスや水道のような他のユーティリティが測定されることも想定している。スマートメーターはユーティリティ消費システムをモニタリングしてもよい。そのようなシステムは、パワーサプライを通じて供給された電力の最終消費設備であったり、、建物又は家屋であったり、建物又は家屋内に装備又は設置されるものであったり、建物又は家屋の一部分であったり、建物又は家屋の一部に装備/設置されるものであったり、、世帯又は世帯の一部を形成するものであったり、スマートメーターを使用して個々にモニターされ得る他のパワー消費単位であったりする。また一方、本発明は、スマートメーターそれ自体に限定されないことを理解されたい。エネルギー消費システムとスマートメーターの間に設けられるように構成された装置についても本発明に包含される。そのような装置は、例えば、スマートメーターのデータ検出入力部における変更後電力消費データを提供するように、スマートメーターのデータ検出入力部と電力消費システムとの間に提供される。この場合、スマートメーターは、上記装置の存在に気づかずに、あたかもそれが実質消費データであるかのように、変更後消費量データを報告することができる。

0030

プロセッサーはいくつかの消費量データ点に基づいて変更後消費量データを決定するよう構成することができる。消費量データ点は、単一の計測装置によってシーケンシャルに得られ、又は並列して動作するいくつかの計測装置によって得られた消費量データ点とすることができる。消費量データ点を、いくつかの計測装置によって実質的に同時に得られた消費量データ点とすることもできる。

0031

消費量データ点がいくつかの計測装置によって得られる場合、同時に出力されるすべての変更後消費量データ点の和が、変更後消費量データ点が基づいているすべての消費量データ点の和に対応するように、変更後消費量データを生成するようコントローラーを構成してもよい。この場合、消費量データ点がすべて同時に得られているならば、変更後消費量データ点によってユーティリティ・プロバイダーに報告される全電力消費は、最初の電力消費点によってユーティリティ・プロバイダーに報告されていたであろう全電力消費と同じである。この場合、ユーティリティ・プロバイダーは、最初に消費量データを取得/提供した計測装置によって共同で測定される電力消費実体(例えば建物、世帯、企業)のグループから正確な消費量データを受信する。またその際、測定された実体のプライバシーを上述した方法によって保護するように、測定された実体の各々の負荷痕跡を変更してもよい。

0032

変更後消費量データ点の基本を形成する消費量データ点が、いくつかの標本化データ点について、いくつかの計測装置によって得られているならば、各々測定された消費実体のすべての変更後消費量データ点の和が、測定された消費実体についてすべて決定された消費量データ点の和に対応し、任意の時点のすべての変更後消費量データ点の和が、すべての時点で測定された消費量データ点の和に対応するように、変更後消費量データを計算することができる。

0033

該装置は、オーバーライドコマンドの受信に従い、消費量データを変更するのを停止し、その代わりに、未変更の消費量データの出力に進むよう構成してもよい。そのようなオーバーライド・コマンドは、例えば、ユーティリティ・プロバイダーによって使用され、運用される電力グリッドに関連して該ユーティリティ・プロバイダーが要求する時点でユーティリティ・プロバイダーから受信され得るものであって、適切な運用を保証すべくユーティリティ・プロバイダーが、正確で未変更の消費量データを得るためのものである。該装置は、装置のユーザー又は所有者に任意のオーバーライトイベントを通知するための通知機構を含んでもよい。

0034

該装置は、さらに、過去の消費量データを記憶し、過去の消費量データを出力部に供給するコマンドの受信に従い、過去の消費量データを出力するように構成されてもよい。

0035

本発明は、データがユーティリティ・プロバイダーに達する前に、スマートメーター(またそれらのユーザー)が自らのプライバシー保護スキーム強化できるようにする。本発明は(将来の)スマートメータリング標準規格に対応するようにインプリメントすることができる。

0036

本発明の別の態様によれば、ユーティリティ・プロバイダーによって提供されるユーティリティの消費量に関する消費量データを匿名化する方法が提供される。この方法は、消費量データを匿名化するための規則を格納すること、入力部を通じて消費量データを取得すること、消費量データと規則とに基づいて変更後消費量データを生成するためにプロセッサーを使用すること、生成された変更後消費量データを出力すること、を含む。消費量データの変更は、所望の度合いの匿名化をもたらす。匿名化のための規則は、ユーティリティ・プロバイダーまたはユーザーから受信してもよい。

0037

本発明の別の態様によれば、ユーティリティ・プロバイダーによって提供されるユーティリティの消費量に関する消費量データを匿名化する方法であって、入力部を通じて消費量データを取得すること、消費量データの変更後消費量データからの偏差が所定の閾値を超過するならば変更後消費量データが消費量データに収束し始めるように、消費量データに基づいて変更後消費量データを生成するためにプロセッサーを使用すること、変更後消費量データを出力すること、を含む方法が提供される。

0038

本発明の別の態様によれば、ユーティリティ・プロバイダーによって提供されるユーティリティの消費量に関する消費量データを匿名化する方法が提供される。この方法は、入力部を通じて消費量データを取得すること、消費量データと記憶している収束係数とに基づいて変更後消費量データを生成するためにプロセッサーを使用すること、変更後消費量データを出力すること、を含む。

0039

本発明の別の態様によれば、ユーティリティ・プロバイダーによって提供されるユーティリティの消費量に関する消費量データを匿名化する方法が提供される。この方法は、入力部を通じて消費量データを取得すること、ある時点では変更後消費量データがユーティリティの消費量を過大に表現し、他の時点ではユーティリティの消費量を過小に表現し、所定時点又は所定期間が終了した時点でユーティリティの消費量を正確に表現するように、消費量データに基づいて変更後消費量データを生成するためにプロセッサーを使用すること、を含む。この方法は、変更後消費量データを出力することをさらに含む。

0040

本発明の別の態様によれば、ユーティリティ・プロバイダーによって提供されるユーティリティの消費量に関する消費量データを匿名化する方法が提供される。この方法は、消費量データを取得すること、変更後消費量データが消費量データに向かって収束するように、以前の取得消費量データ点と以前に生成された変更後消費量データ点とに基づいて、1つ以上の次の変更後消費量データ点の生成に使用される変更係数を決定するためにプロセッサーを使用すること、を含む。この方法は、消費量データと変更係数とに基づいて1つ以上の次の変更後消費量データ点を生成するためにプロセッサーを使用すること、1つ以上の生成された次の変更後消費量データ点を出力すること、をさらに含む。

0041

上の記述では消費量データの変更に注目している。上の記述において、変更後のデータとはユーティリティ・プロバイダーのような第三機関に報告されるデータである。また一方で、消費量データは、一定時間フレーム中にユーティリティによって最終消費設備に提供されるユーティリティの量を反映するデータであるとして理解される。この量は、時間フレーム中に最終消費設備によって消費されたユーティリティの実際量と異なってもよい。例えば、最終消費設備の消費量の一部がユーティリティの格納のための格納装置によって満たされることが想定される。そのような格納装置は、問題の時間フレーム中に消費量を充足するために使用されてもよい。その結果、消費量の充足した部分は、ユーティリティ・プロバイダーに報告されないだろう。その後、格納装置は、後の時間フレーム中に再度、充電されてもよい。最終消費設備内の蓄積エネルギーを別の経路切り替える(re-routing)ためのシステムが本願の発明者、G. KalogridisおよびC.Efthymiouによる「Apparatus and Method for Privacy-Driven Moderation of Metering Data」と題する、本譲受人による同時係属の特許出願において提案されている。この同時係属の特許出願は、その全体が参照により本明細書に組込まれる。データ変更スクランブル化の上記方法は、消費量データを変更するための上記のデータ変更方法が同時係属の特許出願のシステムとともに使用される場合、この同時係属の特許出願のシステム内の実際のユーティリティ使用量に関係なく、該システムに提供されるユーティリティの量を反映する消費量データに作用することを理解されたい。

図面の簡単な説明

0042

図1は、1分のタイムベースで記録された家庭内負荷痕跡を示す図である。
図2は、個々の機器イベントによる世帯の負荷痕跡の階段状変化を示す図である。
図3は、プライバシー機能を向上させたスマートメーターのアーキテクチャを示す図である。
図4は、スクランブルアルゴリズムフローチャートを示す図である。
図5は、スクランブルシステムのフローチャートを示す図である。
図6は、図7乃至図14に示す結果を生じたシミュレーションへの入力として用いられた図1の家庭内負荷痕跡の再構成を示す図である。
図7は、図6の家庭内負荷痕跡ならびにその20分移動平均を示す図である。
図8は、図6の家庭内負荷痕跡及び図4に示されるスクランブルアルゴリズム適用後の同負荷痕跡を示す図である。
図9は、図8の400〜700分の時間窓を詳細に示す図である。
図10は、図8の700〜1000分の時間窓を詳細に示す図である。
図11は、図8の1000〜1300分の時間窓を詳細に示す図である。
図12は、図6の家庭内負荷痕跡ならびに5分、10分、及び20分の移動平均アルゴリズムの適用により生成されたそれぞれの曲線を示す図である。
図13は、図6の家庭内負荷痕跡ならびに50%の不規則変動を伴う20分の移動平均アルゴリズムの適用により生成された曲線を示す図である。
図14は、a)ステップ変更スクランブルアルゴリズム及びb)20分移動平均スクランブルアルゴリズムを用いることによる、実測値R(t)からのスクランブルアルゴリズム測定値A(t)の偏差率を示す図である。

実施例

0043

以下、本発明の実施形態を一例として説明する。図3は、本発明の実施形態によりプライバシー機能を向上させたスマートメーター300のアーキテクチャを示す。スマートメーター300は、電力消費量測定のための計測機構310を含む。計測機構については、スマートメーターならびに標準的な電力計の技術において良く知られており、本出願では詳細に述べない。スマートメーター300は、スマートメーターからユーティリティへの通信インタフェース320をさらに含む。この種の通信インタフェース320についても、標準的なスマートメーターにおいて良く知られている。通信インタフェース320は、ユーティリティ・プロバイダーのような第三機関とのデータ通信を容易にする。そのようなデータ通信は、図1および図2に示されるような負荷痕跡を与えるメータリング・データの、スマートメーターから第三機関への送信、ならびに第三機関からのコマンドの受信を含み得る。関連するコマンドとしては、建物(より一般には最終消費設備)内のエネルギー蓄積装置に、スマートメーターによって測定されるグリッド・エネルギーを記憶するためのコマンド、又は、そのような蓄積エネルギーをグリッドが利用可能にするためのコマンドを含み得る。

0044

また一方、標準的なスマートメーターにおいて、計測機構は、直接、通信インタフェースと通信する。これは図3のスマートメーター300の場合とは異なる。スマートメーター300では、計測機構310はプライバシー・スクランブラー330を介して通信インタフェース320と通信する。プライバシー・スクランブラー330は、計測機構310から計測/消費量データを取得し、以下で詳細に説明する方法でデータを変更し、変更後の計測/消費量データを通信インタフェース320に送る。さらに、プライバシー・スクランブラー330は、オリジナルの計測/消費量データとともにそのアクティビティログデータ記録データベース340に記憶し、必要であれば変更後消費量データについても記憶するように構成される。オリジナルの消費量データは、各データエントリタイムスタンプ対応付けて記憶してもよい。このデータは、ユーザーにより設定され、又はユーティリティ・プロバイダーによって定められた期間にわたって記憶され得る。

0045

また、プライバシー・スクランブラー330は、オリジナルの消費量データを提供するコマンドを許可された実体から受信した場合、例えばユーティリティ・プロバイダーのような第三機関又はスマートメーター300のユーザー/所有者から通信インタフェース320を通じて受信した場合に、計測機構310から受信したものをリアルタイムで、あるいは、データベース340に記憶されたものを通信インタフェース320に送るように構成される。オリジナルの消費量データがスマートメーター300の外部に提供されると、スマートメーター300のユーザー/所有者にはそのことが通知される。

0046

スマートメーター300は、ユーザーが入力または変更が可能なユーザー・プライバシー設定を記憶するメモリ350を含む。ユーザー・プライバシー設定は、プライバシー・スクランブラー330がアクティブにされたときのスクランブル動作を管理する。ユーザー・プライバシー設定は、後に詳しく説明するが、測定されたデータを変更する際にユーザーが使用することを望むスクランブル係数を含み得る。スマートメーター300は、ユーザー制御及びオーバーライド・インターフェース360のような個別のユーザー・インターフェースを通じて、メモリ350に記憶するユーザー・プライバシー設定を受信するように構成してもよい。ユーザー制御及びオーバーライド・インターフェース360は、例えばボタンあるいはタッチスクリーンを含む簡素なユーザー・インターフェースとすることができる。その代わりに、又はそれに加えて、ユーザー制御及びオーバーライド・インターフェース360は、ユーザーが制御可能なスマートメーター300の外部装置と通信するための、無線通信インタフェースのような通信インタフェースを含んでもよく、インプリメント又は記憶のためにユーザー制御及びオーバーライド・コマンドを受信する際のネットワークへの接続を容易化することができる。ユーティリティからの制御及びオーバーライド・コマンドを受信するためのインタフェース370もまた提供される。インタフェース360及び370は、ともにセキュアアクセス制御で動作する。さらなるメモリ又はメモリセクション380は、望まれる場合に、スマートメーター300がピア近隣)スマートメーターとスクランブル処理を調整する方法を管理する規則を記憶する。メモリまたはメモリセクション380は、スクランブル処理の調整のためのピア/近隣スマートメーターとの通信を容易化する通信インタフェースと通信可能に接続してもよい。一時的スクランブル機構390は、要求に応じて時間的なスマートメータリング・データのスクランブル処理を指揮し、空間スクランブル機構400は、要求に応じて協働するスマートメーターのグループによるスマートメータリング・データのスクランブル処理を指揮する。通知システム410は、あるプライバシー設定が適用された時間窓や、オーバーライド制御のような、発生した特定のイベントなど、プライバシー・スクランブラー330の重要なアクティビティのログを維持する。通知システム410は、有益な目的のため、あるいは入力及び/又は他のアクションを促すため、必要に応じてユーザーに警告を出すように構成される。

0047

図4及び表1で提供されるコードを参照しながら、一時的スクランブル機構の動作を詳細に説明する。本実施形態のスマートメーター300は、規則的な時間間隔Δtでユーティリティへメータリング・データを送ることが要求される。またスマートメーター300は、規則的な時間間隔T(ただしT>Δt)でユーティリティへ正確なスマートメータリング・データを送ることが要求される。一実施形態において、スマートメーター300がユーティリティ・プロバイダーに送る消費量データとは、積算電力計測定値のことを指す。このようなデータは、kWhの単位で表現することができる。

0048

最初のステップ410では、スクランブルプログラムが、例えば、ユーティリティ・プロバイダーから(例えば図3のインタフェース370を介して)、あるいはユーザーから(例えば図3のインタフェース360を介して)オーバーライド・コマンドを受信したかをチェックする。オーバーライド・コマンドを受信した旨が判定された場合には、スクランブルアルゴリズムは、ステップ430を経て、(少なくとも、オーバーライド・コマンドがもはや適用されなくなるまでの当分の間)終了する。ステップ430において、ユーザーには(通知システム410を通じて)オーバーライドについて通知がなされ、計測機構310によって取得された実時間計測値が通信インタフェース320を通じてユーティリティに報告される。オーバーライド・コマンドを受信していない場合には、ステップ440において、スマートメーターの動作基準となる期間が0にセットされる。この初期化ステップ440は、期間Tの始点を定めるものであって、上述したように、該期間の終了時までに、正確なエネルギー消費量が報告されることが必要である。その後、タイマーtが期間Tの終了に達するまで、スクランブル方法が繰り返される。この終了基準はステップ450でチェックされる。

0049

このスクランブル方法は、ユーザーのプライバシーを維持し保護する態様でデータを匿名化するために電力消費データにスクランブルをかけることが意図されるが、報告されたデータ/変更後消費量データ(これは、初期化時点t=0から現在時点tまで、測定された実体によって消費されたエネルギー量の変更後の値をユーティリティ・プロバイダーに提供する。)と、測定消費量データとの間の偏差が最大値以内になることが望ましい。同様に、実測定データからの報告データの偏差が、例えば実測値の割合として表現される特定の範囲内であることが望ましい。測定された消費量データと、報告された変更後消費量データとの間の偏差を所定の境界内に維持することにより、ユーティリティ・プロバイダーによるネットワーク/送電網の運用について、少なくとも既知で所定の不確実性の程度までは、ユーティリティ・プロバイダーへスマートメーター300によって提供される変更後消費量データのことを、該ユーティリティ・プロバイダーが信頼できることが保証される。

0050

以下、変更後消費量データをA(t)と呼ぶ。変更後消費量データA(t)は、期間Tの開始t=0から現時点tまでにスマートメーター300が消費したものとして報告されたエネルギー量を示す。以前の変更後消費量データ値A(t−1)と現在の変更後消費量データ値A(t)との間の差異のことを、変更後消費量の差分値dA(t)=A(t)−A(t−1)と呼ぶ。変更後消費量の差分値は、時間点t−1から時間点tまでにおける期間Δtで消費されたものとして報告されるエネルギー量に相当する。

0051

以下では、実際の/測定された消費量データのことをR(t)と呼ぶ。消費量データR(t)は、期間Tの開始t=0から現時点tまでに消費されたエネルギー量を示す。以前の消費量データ値R(t−1)と現在の消費データ値R(t)との間の差異のことを、消費量差分値dR(t)=R(t)−R(t−1)と呼ぶ。消費量差分値dR(t)は、時間点t−1から時間点tまでにおける期間Δt中に消費されたエネルギー量に相当する。

0052

上述した境界条件は、次のように表現することができる:
|dA(t)−dR(t)|<M
ここで、Mは、電力会社によって許容され、またはユーザーによって設定される測定偏差係数の最大値である。

0053

この境界条件は、時間点t−1から時間点tまでの期間Δtにおいて報告されたエネルギー消費量の偏差を、この期間中のエネルギー消費量の実際量からM未満に制限する。Mは、表1のアルゴリズムに示すように定義され、変更後消費量データと実消費量データの間の偏差が10%以上である場合には、変更後の家庭内負荷痕跡が、実際の/測定された家庭内負荷痕跡から過度相違すると考えられる。

0054

場合測定された/実際の差分消費量データと報告/変更された差分消費量データの偏差が時間点t−1から時間点tまでにおける期間Δtの実消費量データの割合として表現されるならば、境界条件は次のように表現することができる:
|dA(t)−dR(t)|/dR(t)<MF
ここで、MFは、電力会社によって許容され、あるいはユーザーによって設定された測定偏差係数の最大値である。

0055

測定された消費量データの値R(t)および変更後消費量データの値A(t)がともに収束する場合あるいはそれらが過度に離れていない場合、収束を行うためのステップは必要ではない。図4のアルゴリズムは、ステップ460においてこの基準をチェックする。このステップの詳細は、表1の関数CheckConvergenceから分かる。

0056

この関数は最初のステップで、以前に報告された変更後消費量データ点A(t−1)の、以前に測定された実消費量データR(t−1)からの偏差率Abs(R(t−1)−A(t−1))/R(t)が10%未満(MF=0.1)であるかをチェックする。これにあてはまる場合、時間点t−1から時間点tまでにおける当期Δt中のエネルギー消費量dR(t)と、時間点t−2から時間点t−1までの前期Δt中に消費されたものとして報告されたエネルギー量dA(t−1)との差分率Abs(dR(t)−dA(t−1))/dR(t)が10%未満(SF=0.1)であるならば、アルゴリズムは、測定され報告された差分消費量データが十分に収束するものとみなす。それでも存在し得るこれらの2つの痕跡曲線の小さな偏差は修正する必要はない。実際、修正されない任意のそのような偏差は、消費量データの匿名化にとって興味深い。

0057

補正が必要でない場合、時間点t−1と時間点tの間の期間Δtについて測定された消費エネルギー量dR(t)=R(t)−R(t−1)は、以前の変更後消費量の値A(t−1)に基づく新たな変更後消費量値A(t)の生成に使用される。これは、ステップ470において関数Calibrateにより以下により行われる:
A(t)=R(t)−R(t−1)+A(t−1)
この場合、報告された家庭内負荷痕跡の現在の部分が、単純に、実際の/測定された家庭内負荷痕跡の現在の部分と平行して伸びることを理解されたい。

0058

ステップ460において、関数CheckConvergenceで定義された収束基準を満たさない場合、変更後の家庭内負荷痕跡の全体(つまり、期間[0,t]内の変更後の消費エネルギートータル量)の、実際の家庭内負荷痕跡の全体(つまり、期間[0,t]内の実際の消費エネルギーのトータル量)への収束を改善するために、ステップ480〜540が実行される。第一のステップ、すなわちステップ480において、(表1の関数CheckNegDivergを用いて)以前に報告された消費量値A(t−1)が以前に測定された消費量値R(t−1)より小さいか否かを判定する。言いかえれば、ステップ480は、最後に報告された変更後の値がエネルギー消費の実際量を過小に表すかをチェックする。これにあてはまる場合、さらにステップ490では、表1の関数CheckNegDiffDivを呼び出すことにより、(時間点t−1と時間点tの間の)当期Δtのエネルギー消費量dR(t)が、(時間点t−1と時間点tの間の)前期Δt中に消費されたものとして報告されたエネルギー量dA(t−1)を超過するかを検討する。これに該当する場合には、消費されたエネルギー量を過小報告することは悪化と認められ、補正する必要がある。この補正は、ステップ500において表1に詳述した関数IncreaseDiffを呼び出すことにより実現される。このルーチンでは、消費されたものとして次回に報告される変更後のエネルギー量dA(t)を消費されたものとして以前に報告されたエネルギー量dA(t−1)より大きくする。この報告量を増加させるために用いる係数はSRであり、表1のアルゴリズムにおいて0.1と定義されている。このように関数IncreaseDiffは、(時間点t−2と時間点t−1の間の)前期Δtと比較した場合、(時間点t−1と時間点tの間の)当期Δt中に消費されたものとして報告されるエネルギー量の10%の増加をもたらす。

0059

(時間点t−1と時間点tの間の)当期Δt中に消費された報告エネルギー量がこのように増加しても、報告される実際の消費量データは必ずしも収束しないことを理解されたい。例えば、実際のエネルギー消費に激増(これは洗濯機または湯沸かし器のような大きなエネルギー消費機器稼働によって引き起こされるかもしれない)が生じた場合、消費したものとして報告されるエネルギー量の10%の増加は、実際の消費量データと報告された消費量データとの間の収束を引き起こさないであろう。また一方、突然のエネルギー消費が短期間である場合、実際の家庭内負荷痕跡曲線は、単に消費量スパイクを含み、自動的に、短時間遅れたのち、変更後の家庭内負荷痕跡に接近することとなる。この場合、図4のアルゴリズムによって、エネルギー消費イベントが上手偽装される。エネルギー消費イベントがより長い持続時間を持つ場合、消費されたものとして報告されるエネルギー量の連続する10%の増加は、2つの痕跡曲線の収束を引き起こす。後者の場合、家庭内負荷痕跡曲線内の特有のエッジは、ぼかされるか平滑化される。これにより、そのようなエッジが検知されて特定のエネルギー消費機器の使用に対応付けられるのを困難化することができることを理解されたい。

0060

関数CheckNegDiffがステップ490でFALSEを返す場合、消費されたエネルギー量を過小報告することは、(時間点t−1とtの間の)現在の期間Δt中に消費されたエネルギー量dR(t)の変化によって自動的に改善/縮小されると考えられる。この場合、(時間点t−1とtの間の)現在の期間Δt中に消費されたエネルギー量dA(t)が、(時間点t−2とt−1の間の)以前の期間Δt中に消費されたものとして報告されたエネルギー量dA(t−1)と同じであるとして報告することにより、実際の/測定された消費量データ、および報告/変更された消費量データの収束を容易化することができる。これは、表1に詳述し、図4のステップ510で呼び出される関数Maintainによって実現される。

0061

ここで、消費されたものとして最後に報告されたエネルギー量A(t−1)が消費された実際のエネルギー量R(t−1)より小さいかどうかのステップ480の判定に戻ると、実際に消費されたエネルギー量R(t−1)が、消費されたものとして最後に報告されたエネルギー量A(t−1)より大きくないことを関数CheckNegDivergが判定した場合、すなわち、消費されたものとして報告されたエネルギー量が、実際の消費エネルギー量を過大に表すならば、関数CheckNegDiffDivが今回もステップ520で呼び出される。上述したように、関数CheckNegDiffDivは、(時間点t−1とtの間の)当期Δt中のエネルギー消費量dR(t)が、(時間点t−2とt−1の間の)前期Δtに消費されたものとして報告されたエネルギー量dA(t−1)を超えるかをチェックする。これに該当する場合、(時間点t−1とtの間の)現在の期間Δtについて報告された消費エネルギー量dA(t)を、(時間点t−2とt−1の間の)以前の期間中に消費されたものとして報告されたエネルギー量dA(t−1)のレベルに維持することは、実際の/測定された消費量データと、報告され/変更された消費量データの収束を自動的にもたらし得る。この場合、関数Maintainが今回はステップ530で再び呼び出される。

0062

ステップ520で関数CheckNegDiffDivによって判定されるとおり、(時間点t−1とtの間の)当期Δt中のエネルギー消費量dR(t)が、消費されたものとして報告されたエネルギー量dA(t−1)を超過する場合、消費エネルギー量を過大報告することは悪化と認められ、補正する必要がある。この補正は、表1に詳述した関数DecreaseDiffによってステップ540で実現される。関数DecreaseDiffは、消費されたものとして報告されるエネルギー量を、定義された係数SFによって削減する。(時間点t−1とtの間の)現在期間Δtにわたり報告されるエネルギー消費の表1のアルゴリズムによる削減は、したがって10%である。そのような削減は、エネルギー消費量が急激に低下した場合、報告される消費量データの、実際の/測定された消費量データとの収束を必ずしも引き起こさないかもしれないことを再度、理解されたい。しかしながら、これらの場合、低下の後に消費されたエネルギー量が激しく変動しないならば、関数DecreaseDiffを連続して呼出すことにより収束は達成されるであろう。エネルギー消費の一時的低下は平滑化され、また、収束は、実際の電力消費量における増加の繰り返しによって達成される。

0063

時間tは、ステップ470、500、510、530および540のいずれかが行われた後、及び必要に応じて適当な待機期間の後に、期間Δt増加される。期間Tの終了に達したことがステップ450で判定されると、期間Tで消費されたものとして報告されるエネルギー量A(T)は、消費された実エネルギー量R(T)に一致しなければならない。この要求を満たすように、値A(T)は表1に詳述した関数Adjustを使用してステップ560で調整される。

0064

上記から、実施形態のアルゴリズムは、報告され/変更後の消費量データの収束、及び実際の/測定された消費量データの収束を引き起こすことを求めることを理解されたい。2つの数の間の偏差は、実際の電力消費量の変化によって自動的に作成される。表1のアルゴリズムは、2つの数の間の偏差が補正を保証することができるほど十分に大きいかどうかチェックすること(ステップ460)、及び、単に安定した電力消費を報告することで収束を達成できるように電力消費が推移しているかをチェックすることにより(FALSEを返すステップ490及びTRUEを返すステップ520)、所望の収束を達成する。

0065

上述したが、再度ここで簡潔に述べると、補正がステップ460で保証されないと認められる場合、報告される電力消費は、単に実際の電力消費量を追跡するように設定され、この場合、当面は小さな差異が存在し得る。(ステップ490及び520において)実際の電力消費量が、エネルギー消費の過小報告あるいは過大報告を自動的に改正し得るものと判定された場合、最後の期間Δtに消費されたものとして報告されるエネルギー量は、最後の期間Δtに先行する期間Δtに消費されたものとして報告されたものと同じに設定される。(ステップ490及び520において)エネルギー消費の大きな過大報告あるいは過小報告が、エネルギー消費の現在の推移によって改正されないであろうことが判定された場合、エネルギー消費を過大報告または過小報告する量は、上述した方法によって削減される。

0066

上記の例では、図4のステップ480〜540に関して上述した収束アルゴリズムをアクティブにする10%の偏差制限を課し、必要に応じて、報告される消費エネルギー量の10%の変化を引き起こす係数SFおよびMFが設定されることを理解されたい。係数MFは、報告される消費量データと実際の消費量データの間の偏差について、許容される変動幅を定義する。この変動幅はユーティリティ・プロバイダーによって定義されてもよく、そのような定義が無い場合(またはユーザーがより狭い変動幅を好む場合)には、スマートメーターのユーザー/所有者によって設定されてもよい。MF=0.1という値は、適切なアルゴリズムをインプリメントする1つの方法の実例のために表1のアルゴリズムで提供されるものに過ぎないこと、本発明はこの値の使用に決して限定されるものではないことを理解されたい。係数SFは、2つの数の間の収束の迅速さを決定する。SF=0.1という値は、適切なアルゴリズムをインプリメントする1つの方法の実例のために表1のアルゴリズムで提供されるものに過ぎないこと、本発明はこの値の使用に決して限定されるものではないことも理解されたい。SFとMFの一方又は両方を増加すると、計量精度犠牲となるがプライバシー保護を増強することができる。

0067

達成されたプライバシー保護のレベルは、さまざまな方法で測定することができる。例えば、プライバシーは、標準NALMアルゴリズムを使用して評価することができる。あるいは、dA(t)がdR(t)から異なる度合を比較することによってプライバシーを評価することができる。プライバシー保護の評価のために使用される厳密な方法は、本発明にとって重要ではなく、種々の応用およびユーザー・プライバシー要求ごとに相違してもよい。

0068

図5は、図4に示したようなスクランブルアルゴリズムを組込むことができるスクランブルシステムを示す。最初のステップ600において、システムは、オーバーライト・コマンドがあるかどうかをチェックする。図4のアルゴリズムがインプリメントされる場合、ステップ600は図4のステップ420に対応する。オーバーライト・コマンドをシステムが受信した場合には、該オーバーライト・コマンドとともに受信したコマンドがステップ610で実行される。図4のスクランブルアルゴリズムが図5のシステムにインプリメントされるならば、このステップ610は、図4に示したステップ430に対応させることができる。実行コマンドとしては、プライバシー・スクランブラーの動作パラメータ(例えば図3のメモリ350または380に格納されるパラメータ)を変更するコマンド、履歴データを送信させるコマンド、実時間計測データを送信させるコマンドを含んでもよい。

0069

ステップ620では、通知システムが呼び出される。上述したように、通知システム410はオーバーライト動作をユーザーに通知する。ステップ630において、オーバーライド・コマンドは、システムにより受理されるか拒絶され得る。例えば、要求は、ユーティリティまたはユーザーから出された提案あるいは強制コマンドを含み得る。適切な信任状とともにユーティリティから出された強制コマンドは自動的に許可し、他のコマンドは例えばパスワードまたはPINによる手動の許可を要求してもよい。

0070

オーバーライト・コマンドを受信していない場合、プライバシー・スクランブラー(例えば図3に示されるプライバシー・スクランブラー330)は、所望のスクランブルアルゴリズムをインプリメントするために必要なパラメータ群を得る。これらパラメータ群は、ユーザー・プライバシー設定350を含むメモリや、図3に示されるピア・スマートメーターcomms380に記憶してもよい。

0071

ステップ650では、スクランブルが必要か判定される。この判定は、図4のステップ460でなされる判定に対応させることができる。スクランブル処理が必要な場合、所望のスクランブルアルゴリズムがステップ660において実行される。このスクランブルアルゴリズムは、図4に示されるステップ470乃至ステップ540を含むことができる。ステップ670において、変更/スクランブルされたデータは、第三機関/ユーティリティ・プロバイダーに送信され、実行されたアクションのログがステップ700において記憶される。このログは、図3に示されるデータ記録データベース340に記憶してもよい。

0072

スクランブル処理は必要でないことがステップ650で判定された場合、ステップ680においてこの判定についてユーザーに通知し、実時間データをステップ690において送信することができる。この点で図5のシステムは、図4のアルゴリズムと相違する。上述したように、図4のアルゴリズムでは、消費量データと変更後消費量データは十分に収束している、と判定した場合には、消費量データに一致し、すなわち収束させるように変更後消費量データには更なる変更がなされない。その代わり、変更された家庭内負荷痕跡が、単に、測定された家庭内負荷痕跡を追跡すればよい。これにより、2つの負荷痕跡間にあり得る少しの不一致容認する(図4のステップ470で)。

0073

上述した実施形態の記述は、単一のスマートメーターの動作に焦点を当てている。隣人のグループのような複数台のスマートメーターが協力動作することにより、さらなる利点を得ることができる。例えば、任意の所定時刻tにおいて、すべてのRX(t)の和が、すべてのAX(t)の和に等しくなるように、スマートメーター1乃至Gから得られた測定値のグループ{R1(t),R2(t),…,RG(t)}を、変更後の消費量価値のグループ{A1(t),A2(t),…,AG(t)}をなすように変更してもよい。これを原理とする空間スクランブル処理は、ピア・スマートメーターcomms380及び図3に示される空間スクランブル機構400によって管理される。また、図4を参照して上述した一時的スクランブル機構と、ここで述べた空間スクランブル機構とを組み合わせて用いてもよい。空間スクランブル機構は、そのプライバシー利点とは別に、集約偏差をさらに削減できることから、スマートグリッド安定性及びパワーマネージメントの点で望ましいことが理解されるべきである。

0074

図4のアルゴリズムのインプリメンテーション
図6は、図1の家庭内負荷痕跡について、1分の時間間隔(Δt=1分)で得られたデータ値を示している。図4および表1を参照して説明したアルゴリズムがこの負荷痕跡に適用され、5分、10分、および20分の平均化フィルターによる比較を行った。

0075

20分の平均化フィルターの結果を図6の実際の家庭内負荷痕跡上に重ね合わせて図7および図12に示す。図4のスクランブルアルゴリズムの演算結果を、図6の実際の家庭内負荷痕跡上に重ね合わせて図8に示す。図9図10および図11は、図8の部分を拡大して示すものであって、400〜700分(図9)、700〜1000分(図10)、及び1000〜1300分(図11)の各期間の詳細を示している。図8〜11と図7の比較によれば、移動平均フィルターが、突然の/短いエネルギー消費イベントを平滑化/拡大化しつつ、測定された家庭内負荷痕跡を追跡していることが明らかである。また、移動平均アルゴリズムのリバースエンジニアリングの結果、第三機関は、平均化された家庭内負荷痕跡から実際の家庭内負荷痕跡を得ることができる。

0076

対照的に、図4のアルゴリズムは、(ユーティリティ・プロバイダーによって要求され得るエネルギー消費量報告に対する信頼度に寄与することが意図されることから)必然的に、ある程度は常に実際の家庭内負荷痕跡を追跡するが、直接的には実際の電力消費量値に依存しない出力/変更値を提供する。この理由で、図4のアルゴリズムは、報告された家庭内負荷痕跡からの実際の家庭内負荷痕跡のリバースエンジニアリングの対象とならない。図8図11から分かるように、
図4のアルゴリズムは、成功裡に電力消費ピークを隠しながらも、数分/期間Δtの安定した報告レベルを維持する。この場合、実際のエネルギー消費レベルと変更後のエネルギー消費レベルの間の偏差は、許容できると考えられる。図9図11から詳細に分かるように、これら平坦域を提供することにより、いくつかの小さな消費量スパイクを隠ぺいすることができる。

0077

図13は、移動平均フィルターのさらなる利用を示しており、点線は、移動平均フィルターの出力に重ね合わせられた50%の不規則雑音を示している。追加された不規則雑音を含む移動平均フィルターはプライバシー保護を改善し、不規則雑音の追加の効果は潜在的に低域フィルターを使用して削除することができる。これは、リバースエンジニアリング可能な負荷痕跡を提供する。

0078

図14では、図4のアルゴリズムによって提供される収束と、20分の移動平均フィルターによって提供される収束とを比較している。図14から分かるように、図4のアルゴリズムによる収束は、移動平均アルゴリズムの収束に実質的に対応している。しかしながら、20分の移動平均フィルター(図14中の実線)が単純に家庭内負荷痕跡を追跡する一方、図4のアルゴリズムでは、使用エネルギーを相当に過小報告する期間と使用エネルギーを相当に過大報告する期間とを組み合わせている。したがって、20分の移動平均アルゴリズムと比較した場合、図4のアルゴリズムは最高のプライバシー保護を提供する。図14中の2本の曲線の実質的な一致は、移動平均アルゴリズム及び図4に示したアルゴリズムのどちらも、消費量データからの変更後消費量データの絶対偏差を許容することを示している。これにより、図4のアルゴリズムは、プライバシー保護を改善しつつ、ユーティリティ親和性を提供する。

0079

ここで、図10戻り、また図4のアルゴリズムを参照すると、820分から880分までの間、実際の測定値差分が急激に増加し、その結果大きな偏差が発生していることから、変更後の/報告される消費曲線の値は、(毎時10%)増加する。この増加は、図4のアルゴリズム/表1の関数IncreaseDiffを呼び出すことによりもたらされる。しかし、変更後の消費量痕跡が上昇するまでに、実消費痕跡は(880分のあたりで)低下している。変更後の消費量曲線がさらに増加する(すなわち不適当な統合差分の集約)のを止めるために、変更後の消費量曲線は表1の関数Maintainを使用して一定に保たれる。910分あたりで(偏差0)、正の偏差が蓄積したことにより、変更後の消費量曲線は(関数DecreaseDiffによって)減少に転じる。

0080

本発明の実施形態を包含するように向上したスマートメーターについて上記の具体的な記述を行ったが、本発明は、それ自体が電力消費を測定し、該測定された電力消費データをスマートメーターに送る前に変更するように、標準的なスマートメーターの消費者サイドに設置される個別の装置として実施できることを理解されたい。この原理の装置は、スマートメーターからコマンドを受信し、正確な電力消費データを、そのようなデータの配送正当に要求し得る第三機関に対してエクスポート/送信できるよう構成してもよい。

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