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技術 再剥離型水性粘着剤組成物およびこれを用いた粘着シート

出願人 昭和電工株式会社
発明者 李暉池田憲弘溝田和也
出願日 2010年5月20日 (10年7ヶ月経過) 出願番号 2010-116774
公開日 2011年12月1日 (9年0ヶ月経過) 公開番号 2011-241346
状態 拒絶査定
技術分野 接着テープ 接着剤、接着方法
主要キーワード 汚染度合い ボールナンバー 合成樹脂エマルジョン中 カルボニル基含有エチレン性不飽和単量体 粘着材組成物 再剥離型粘着剤 溶剤型樹脂 アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸塩
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年12月1日)のものです。
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課題

粘着力に優れ、且つ経時変化が少ない水性粘着剤組成物およびそれを用いた粘着シートを提供すること。

解決手段

本発明は、水溶性または水分散性ポリエステル保護コロイドとする合成樹脂エマルジョンを含有することを特徴とする水性粘着剤組成物に関する。前記エチレン性不飽和単量体は(メタアクリル酸エステルであることが好ましく、前記水溶性または水分散性ポリエステルの数平均分子量は3,000〜30,000であることが好ましい。また、本発明は、前記水性粘着剤組成物を用いた粘着シートに関する。

概要

背景

粘着シートは様々な分野で使用されているが、なかには粘着シートを被着体に貼り付けてから一定時間経過後、被着体から剥がされる用途がある。このとき、粘着剤の一部が被着体に残ることがしばしば起こる。そのため、このようなことが無く、被着体から容易に剥離できる再剥離型粘着剤が提案されている。

また、近年、環境問題の点で溶剤型樹脂から水性樹脂への移行が進んでいるが、再剥離型粘着剤分野においても、溶剤型粘着剤水性粘着剤置換することが望まれている。そして、この水性粘着剤の代表的なものとして各種エチレン性不飽和単量体重合して得られるエマルジョン型水性粘着剤があるが、水性粘着剤は、溶剤型粘着剤と比べ、粘着力と再剥離を両立することが難しく、溶剤型粘着剤を代替する上で大きな問題となっている。

例えば、架橋剤を添加して凝集力を高くし、粘着力を低下させた再剥離型粘着剤が多く提案されている(特許文献1、2参照)。しかし、いずれも凝集力が高いため、被着体がSUS板の場合、初期粘着力が2N/25mmしかなく、現行の溶剤型粘着剤より粘着力が大幅に低下している。

また、リン酸エステル乳化剤を使用し再剥離性を向上する方法(特許文献3、4参照)が開示されているが、粘着力が経時で低下している。

さらには、水溶性高分子化合物保護コロイドとするビニル化合物水分散体(特許文献5参照)が開示されているが、接着剤等に用いることを目的とするもので、粘着剤として用いることは開示されていない。

概要

粘着力に優れ、且つ経時変化が少ない水性粘着剤組成物およびそれを用いた粘着シートを提供すること。 本発明は、水溶性または水分散性ポリエステルを保護コロイドとする合成樹脂エマルジョンを含有することを特徴とする水性粘着剤組成物に関する。前記エチレン性不飽和単量体は(メタアクリル酸エステルであることが好ましく、前記水溶性または水分散性ポリエステルの数平均分子量は3,000〜30,000であることが好ましい。また、本発明は、前記水性粘着剤組成物を用いた粘着シートに関する。 なし

目的

また、近年、環境問題の点で溶剤型樹脂から水性樹脂への移行が進んでいるが、再剥離型粘着剤分野においても、溶剤型粘着剤を水性粘着剤に置換することが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

請求項2

前記エチレン性不飽和単量体が、(メタアクリル酸エステルであることを特徴とする請求項1に記載の水性粘着剤組成物。

請求項3

前記水溶性または水分散性ポリエステルの数平均分子量が3,000〜30,000であることを特徴とする請求項1又は2に記載の水性粘着剤組成物。

請求項4

前記水溶性または水分散性ポリエステルが、水酸基またはカルボキシル基を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の水性粘着剤組成物。

請求項5

さらに、水酸基またはカルボキシル基と反応可能な官能基を分子中に二つ以上有する架橋剤を含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の水性粘着剤組成物。

請求項6

前記架橋剤の官能基がイソシアネート基、またはエポキシ基であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の水性粘着剤組成物。

請求項7

前記水溶性または水分散性ポリエステルの量が、前記エチレン性不飽和単量体に対して固形分換算で10質量%〜50質量%の範囲であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の水性粘着剤組成物。

請求項8

請求項1〜7のいずれか一項に記載の水性粘着剤組成物を用いて得られる粘着シート

技術分野

0001

本発明は、粘着力に優れ、且つ経時変化が少ない水性粘着剤組成物およびこれを用いた粘着シートに関する。

背景技術

0002

粘着シートは様々な分野で使用されているが、なかには粘着シートを被着体に貼り付けてから一定時間経過後、被着体から剥がされる用途がある。このとき、粘着剤の一部が被着体に残ることがしばしば起こる。そのため、このようなことが無く、被着体から容易に剥離できる再剥離型粘着剤が提案されている。

0003

また、近年、環境問題の点で溶剤型樹脂から水性樹脂への移行が進んでいるが、再剥離型粘着剤分野においても、溶剤型粘着剤水性粘着剤置換することが望まれている。そして、この水性粘着剤の代表的なものとして各種エチレン性不飽和単量体重合して得られるエマルジョン型水性粘着剤があるが、水性粘着剤は、溶剤型粘着剤と比べ、粘着力と再剥離を両立することが難しく、溶剤型粘着剤を代替する上で大きな問題となっている。

0004

例えば、架橋剤を添加して凝集力を高くし、粘着力を低下させた再剥離型粘着剤が多く提案されている(特許文献1、2参照)。しかし、いずれも凝集力が高いため、被着体がSUS板の場合、初期粘着力が2N/25mmしかなく、現行の溶剤型粘着剤より粘着力が大幅に低下している。

0005

また、リン酸エステル乳化剤を使用し再剥離性を向上する方法(特許文献3、4参照)が開示されているが、粘着力が経時で低下している。

0006

さらには、水溶性高分子化合物保護コロイドとするビニル化合物水分散体(特許文献5参照)が開示されているが、接着剤等に用いることを目的とするもので、粘着剤として用いることは開示されていない。

先行技術

0007

特開2004−277601号公報
特開2004−217838号公報
特開2005−112976号公報
特開2006−45411号公報
特開平3−234704号公報

発明が解決しようとする課題

0008

従って、本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、粘着性に優れ、且つ被着体へ貼り付け長時間放置した後でも被着体表面から容易に剥離でき、被着体表面の汚染が少ない水性粘着剤組成物およびそれを用いた粘着シートを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

そこで、本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、水溶性または水分散性ポリエステルを保護コロイドとして、エチレン性不飽和単量体を重合して得られる合成樹脂エマルジョンを水性粘着剤に用いることで上記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、水溶性または水分散性ポリエステルを保護コロイドとして、エチレン性不飽和単量体を重合して得られる合成樹脂エマルジョンを含有することを特徴とする水性粘着剤組成物に関する。

0010

本発明において、エチレン性不飽和単量体は(メタアクリル酸エステルであることが好ましい。

0011

また、水溶性または水分散性ポリエステルの数平均分子量は、3,000〜30,000であることが好ましい。

0012

水溶性または水分散性ポリエステルは、水酸基またはカルボキシル基を有することが好ましい。

0013

さらに、水酸基またはカルボキシル基と反応可能な官能基を分子中に二つ以上有する架橋剤を含有することが好ましい。

0014

架橋剤の官能基は、イソシアネート基、またはエポキシ基であることが好ましい。

0015

水溶性または水分散性ポリエステルの量は、エチレン性不飽和単量体に対して固形分換算で10質量%〜50質量%の範囲であることが好ましい。

0016

また、本発明は上記何れかに記載の水性粘着剤組成物を用いて得られる粘着シートに関する。

発明の効果

0017

本発明によれば、粘着性に優れ、且つ被着体へ貼り付け長時間放置した後でも被着体表面から容易に剥離でき、被着体表面の汚染が少ない再剥離型水性粘着剤組成物およびそれを用いた粘着シートを提供することができる。

0018

以下、本発明を詳細に説明する。

0019

本発明による水性粘着剤組成物は、水溶性または水分散性ポリエステルを保護コロイドとして、エチレン性不飽和単量体を重合して得られる合成樹脂エマルジョンを含有するものである。水溶性または水分散性ポリエステルの量としては、エチレン性不飽和単量体を重合して得られる合成樹脂エマルジョン中に固形分換算で10質量%〜50質量%であることが好ましく、20質量%〜40質量%であることがより好ましい。水溶性または水分散性ポリエステルが10質量%未満であると重合安定性が低下する場合があり、一方、50質量%を超えると耐水性が低下する場合がある。

0020

合成樹脂エマルジョンの不揮発分は、30質量%〜60質量%の範囲であることが好ましい。不揮発分が30質量%未満であると、乾燥性が遅くなるため好ましくなく、また、不揮発分が60質量%を超えると、合成樹脂エマルジョンの粘度が高くなり過ぎるため好ましくない。

0021

合成樹脂エマルジョンの粘度は、水性粘着剤組成物の塗工性を考慮すると、10〜10,000mPa・sであることが好ましく、転写塗工の場合は300〜10,000mPa・sであることがより好ましい。

0022

本発明におけるこの合成樹脂エマルジョンは、水溶性または水分散性ポリエステルの存在下で、エチレン性不飽和単量体をラジカル重合することで得ることができる。上述したように、水溶性または水分散性ポリエステルの使用量としては、エチレン性不飽和単量体に対して固形分換算で10質量%〜50質量%であることが好ましく、20質量%〜40質量%であることがより好ましい。

0023

本発明において使用するエチレン性不飽和単量体としては、少なくとも1個の重合可能ビニル基を有するものであればよく、例えば、直鎖状分岐状または環状のアルキル鎖を有する(メタ)アクリル酸エステル類スチレンα−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物ビニルピロリドン等の複素環式ビニル化合物、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートアルキルアミノ(メタ)アクリレート、酢酸ビニルアルカン酸ビニルに代表されるビニルエステル類モノオレフィン類エチレンプロピレンブチレンイソブチレン等)、共役ジオレフィン類(ブタジエンイソプレンクロロプレン等)、α,β−不飽和モノあるいはジカルボン酸アクリル酸メタクリル酸クロトン酸イタコン酸マレイン酸フマル酸等)、アクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物アクロレインダイアセトンアクリルアミド等のカルボニル基含有エチレン性不飽和単量体p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸基含有エチレン性不飽和単量体が挙げられる。これらのエチレン性不飽和単量体は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、ラジカル重合の易さや水性粘着剤組成物の耐水性をより向上させるという点で、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートおよびヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。すなわち、合成樹脂としては、これらのエチレン性不飽和単量体を用いて得られる(メタ)アクリル酸エステル共重合体であることが好ましい。

0024

エチレン性不飽和単量体を重合して得られるエマルジョンガラス転移温度は、−60〜0℃であることが好ましく、さらには−50〜−20℃であることが好ましい。ガラス転移温度が、−60℃より低いと、再剥離時の粘着力が十分に低下しないため粘着剤組成物被着面に残存する傾向にあり、0℃より高いと、粘着性が低下し、特に初期粘着力が不十分となる傾向にある。ここでいうガラス転移温度はFoxの式から算出される値を示す。

0025

本発明において使用する水溶性または水分散性ポリエステルは、多塩基酸ポリオールとを重合した重合体中和して得られる公知のものであり、その製造方法は何ら限定されない。ここで、水溶性ポリエステルとは、23℃で水に完全に溶けるものをいう。また、水分散性ポリエステルとは、23℃でポリエステルの分子内に疎水性の部分(疎水性部分)と親水性の部分(親水性部分)を持つもので、水中において疎水性部分の周りを親水性部分が取り囲む形で粒子となり、安定に分散するものをいう。

0026

多塩基酸成分とは、例えば、テレフタル酸イソフタル酸フタル酸ナフタリンジカルボン酸、アジピン酸コハク酸、セバチン酸、ドデカン二酸等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0027

ポリオールとしては、エチレングリコールプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールネオペンチルグリコールジエチレングリコールジプロピレングリコールシクロヘキサンジメタノールビスフェノール等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0028

上述した水溶性または水分散性ポリエステルの中でも、官能基として水酸基またはカルボキシル基を有するものが好ましい。水酸基またはカルボキシル基を有する水溶性または水分散性ポリエステルを用いることで、ラジカル重合中のエマルジョン粒子の安定性が向上する。さらに、水酸基またはカルボキシル基は比較的容易に架橋反応を行うことが可能であるため、水酸基またはカルボキシル基と反応可能な架橋剤を添加することで水溶性または水分散性ポリエステルと合成樹脂とが架橋され、水性粘着剤組成物の凝集力および耐水性をより向上させることができる。

0029

本発明において使用する水溶性または水分散性ポリエステルとしては、市販のものをそのまま使用してもよく、例えば、例えば、プラスコート登録商標)Z−3310、Z−880(互応化学工業株式会社製)等が挙げられる。

0030

本発明において使用する水溶性または水分散性ポリエステルの数平均分子量は、3,000〜30,000であることが好ましく、さらには10,000〜30,000であることが好ましい。数平均分子量が、3,000より小さいと、水性粘着剤組成物の粘度が低下し、粘着力が不十分となる傾向にあり、30,000より大きいと、水性粘着剤組成物の粘度が高くなり、塗工性が悪くなる傾向にある。

0031

本発明において使用する水溶性または水分散性ポリエステルのガラス転移温度は、−20〜100℃であることが好ましく、さらには−20〜70℃であることがより好ましい。ガラス転移温度が、−20℃より低いと、ポリエステルの疎水性が高くなり、水溶性ポリエステルとしての製造が難しくなる傾向にあり、100℃より高いと、粘着性が低下し、特に初期粘着力が不十分となる傾向にある。

0032

さらに、本発明の水性粘着剤組成物は、水酸基またはカルボキシル基と反応可能な官能基を分子中に二つ以上有する架橋剤を含有することが好ましい。使用する架橋剤としては、例えば、脂肪族ポリイソシアネート[プロピレンジイソシアネートトリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、リジンジイソシアネート(LDI)などの脂肪族ジイソシアネートや、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネートなどの脂肪族トリイソシアネート]、脂環族ポリイソシアネートシクロヘキサン1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添キシリレンジイソシアネート水添ビスイソシアナトフェニルメタンなどの脂環族ジイソシアネートや、ビシクロヘプタントリイソシアネートなどの脂環族トリイソシアネートなど]、芳香族ポリイソシアネートフェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、ビス(イソシアナトフェニル)メタン(MDI)、トルイジンジイソシアネート(TODI)、1,3−ビス(イソシアナトフェニル)プロパンなどの芳香族ジイソシアネートなど]などが挙げられる。これらのポリイソシアネート成分は、多量体二量体三量体四量体など)、アダクト体変性体(ビューレット変性体、アロファネート変性体ウレア変性体など)などの誘導体や、複数のイソシアネート基を有するウレタンオリゴマーなどであってもよい。これらのポリイソシアネート成分は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0033

これらのポリイソシアネート化合物のうち、無黄変性ポリイソシアネート、例えば、脂肪族ポリイソシアネート又はその誘導体、脂環族ポリイソシアネート又はその誘導体、特に脂肪族イソシアネート又はその誘導体(例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート又はその三量体など)が好ましい。

0034

本発明の水性粘着剤組成物では、架橋剤として親水性ポリイソシアネート(又は水分散性ポリイソシアネート)を使用することが好ましく、特に水分散性又は自己乳化型ポリイソシアネートを使用することが好ましい。親水性ポリイソシアネートとしては、例えば、前記ポリイソシアネートの基本骨格に、親水性基[例えば、ノニオン性基ヒドロキシル基、(ポリオキシエチレン基アルキルフェニル(ポリ)オキシエチレン基など)、アニオン性基(カルボキシル基、スルホン酸基など)、カチオン性基(3級アミノ基など)など]が導入されたポリイソシアネートが使用できる。このような親水性ポリイソシアネートは、イソシアネート基が、ラクタム類カプロラクタムなど)やオキシム類メチルエチルケトオキシムアセトキシムなど)などの保護基で保護されたブロック型ポリイソシアネートであってもよい。水分散性又は自己乳化型ポリイソシアネートとしては、市販のものをそのまま使用してもよく、例えば、アクアネート(登録商標)AQ−100、AQ−110、AQ−120、AQ−200、およびAQ−210(日本ポリウレタン工業株式会社製)、デナコール(登録商標)EX−313、EX−512、EX−614B、EX−810(ナガセケムテックス株式会社製)などが挙げられる。

0035

また、本発明の水性粘着剤組成物では、水溶性または水分散性ポリエステルのカルボキシル基と反応可能な官能基、例えばエポキシ基を分子中に二つ以上有する架橋剤を使用することが好ましい。具体的には、少なくとも二つのエポキシ基(脂環式も含む)を含む架橋剤として、アジピン酸ジグリシジルエステルフタル酸ジグリシジルエステル、エチレングリコールジグリシジルエーテルポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレンレングリコールジグリシジルエーテルポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルグリセリンポリグリシジルエーテルペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグルシジルエーテル、トリメチルプロパンポリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールグリシジルエーテル、ビスフェノールAグリシジルエーテル等の多官能エポキシ化合物が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、エマルジョンへの分散性に優れ、架橋効率が高いという点で、グリセリンポリグリシジルエーテルが好ましい。

0036

架橋剤の使用量は、水溶性または水分散性ポリエステルに対して、0質量%〜40質量%であることが好ましく、0質量%〜20質量%であることがより好ましい。架橋剤の使用量が40質量%を超えると、水性粘着剤組成物中に未反応の架橋剤が残存して耐水性の低下を招く場合がある。

0037

架橋剤の添加方法としては、粘着シートを加工する直前投入すればよい。

0038

先に述べたように、本発明における合成樹脂エマルジョンは、水溶性または水分散性ポリエステルの存在下で、エチレン性不飽和単量体組成物をラジカル重合することで得られる。重合反応は、常圧反応器または耐圧反応器を用い、バッチ式、半連続式、連続式のいずれかの方法で行われる。反応温度は、通常、10℃〜100℃で行われるが、30℃〜90℃が一般的である。反応時間は、特に制限されることはなく、各成分の配合量および反応温度などに応じて適宜調整すればよい。

0039

エチレン性不飽和単量体組成物をラジカル重合する際、保護コロイドである水溶性または水分散性ポリエステルがエマルジョン粒子の安定性に寄与するが、必要に応じてアニオン性乳化剤ノニオン性乳化剤反応性乳化剤等を重合系内に添加してもよい。乳化剤の種類や使用量は、水溶性または水分散性ポリエステルの使用量、エチレン性不飽和単量体の組成等に応じて適宜調節すればよい。

0042

ラジカル重合に際して使用される重合開始剤としては、公知慣用のものであればよく、例えば、過酸化水素過硫酸アンモニウム過硫酸カリウム過硫酸ナトリウム、t−ブチルハイドロパーオキサイド等が挙げられる。また、必要に応じて、これらの重合開始剤をナトリウムスルホキシレーホルムアルデヒドアスコルビン酸類亜硫酸塩類酒石酸またはその塩類等と組み合わせてレドックス重合としてもよい。また、必要に応じて、アルコール類メルカプタン類等の連鎖移動剤を使用してもよい。

0043

本発明の水性粘着剤組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、アクリル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エポキシ樹脂アミノ樹脂ウレタン系樹脂等の樹脂成分、粘性改良剤着色剤ブロッキング防止剤消泡剤等の各種添加剤を添加してもよい。

0044

本発明の水性粘着剤組成物を粘着剤として用いる場合の被着体としては、特に限定はされず、紙、プラスチックフィルム、金属、ガラス、織布、不織布、表面に凹凸を有する発泡体があげられるが、なかでもプラスチックフィルム、金属、ガラスが好適に用いられる。また、本発明はシートの少なくとも一方の面に、前記水性粘着剤組成物から形成される粘着剤層が積層された粘着シートに関する。シート(基材)の素材は特に限定されるものではなく、紙、プラスチックフィルム、金属、ガラス、織布、不織布、表面に凹凸を有する発泡体等の素材をあげることができるが、なかでも紙、プラスチックフィルム、織布、不織布がシート、表面に凹凸を有する発泡体の素材として好適に用いられる。

0045

本発明の水性粘着剤組成物を用いて粘着剤組成物の層を形成する方法としては、上記基材の上に、該水性粘着剤組成物を直接塗工して乾燥させる直接法シリコーン等で離型処理された紙、またはプラスチックフィルム等の離型材の上に、該水性粘着材組成物を塗工して乾燥させ、粘着剤層を形成させた後、該粘着剤層の上に基材を重ねて加圧し、該基材上に粘着剤層を転写する転写法が挙げられる。

0047

本発明の水性粘着剤組成物は、固形分濃度が30〜60重量%、粘度が10〜10,000mPa・s(BH型粘度計、10回転、23℃)、pHが6〜9であることが好ましい。上記の直接法で塗工する場合には、塗工方法の種類にもよるが、一般的により高速に塗工するためには低粘度であることが求められることが多い。また転写法で塗工する場合には、粘度が300〜10,000mPa・s(同上)のものが好ましい。

0048

以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例および比較例の樹脂エマルジョン性状は下記の方法にて評価した。

0049

(重合安定性)
○:安定
×:不安定

0050

(不揮発分)
直径5cmのアルミ皿に樹脂エマルジョンを約1g量し、105℃で1時間乾燥させ、残分を秤量することで算出した。

0051

(粘度)
ブルックフィールド回転粘度計を用いて、液温23℃、回転数10rpm、No.1〜3ローターにて測定した。

0052

(実施例1)
2−エチルヘキシルアクリレート250質量部、メチルメタクリレート125質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート20質量部、反応性乳化剤(第一工業製薬株式会社製、アクアロンKH−10)3質量部およびイオン交換水150質量部をホモミキサーにて混合乳化し、エチレン性不飽和単量体乳化組成物を調製した。撹拌装置温度計および還流冷却器を備えた四つ口フラスコ反応器に、水分散性ポリエステルとしてプラスコートZ−3310(互応化学工業株式会社製、不揮発分25質量%、Tg −20℃、数平均分子量約15,000)384質量部を仕込み、80℃に昇温した。次に、反応器に過硫酸カリウム0.4質量部を投入するとともに、先に調製したエチレン性不飽和単量体乳化組成物の滴下を開始した。このエチレン性不飽和単量体乳化組成物と、過硫酸カリウム0.8質量部をイオン交換水46質量部で溶解したものとを3時間かけて滴下した。なお、滴下中、反応器内の温度は80℃に保った。滴下終了後、80℃で1時間保持した後、室温まで冷却し、実施例1の樹脂エマルジョンを得た。得られた樹脂エマルジョンの性状は、不揮発分50.0質量%、粘度1,300mPa・s、pH7.0であった。

0053

(実施例2)
架橋剤としてアクアネートAQ−210(日本ポリウレタン工業株式会社製)を0.5部添加したこと以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例2の樹脂エマルジョンを得た。得られた樹脂エマルジョンの性状は、不揮発分49.8質量%、粘度1,300mPa・s、pH7.0であった。

0054

(実施例3)
水分散性ポリエステルとしてプラスコートZ−3310の代わりにプラスコートZ−880(互応化学工業株式会社製、不揮発分25質量%、Tg20℃、数平均分子量約15,000)を用いた以外は実施例2と同様の操作を行い、実施例3の樹脂エマルジョンを得た。得られた樹脂エマルジョンの性状は、不揮発分50.0質量%、粘度1,500mPa・s、pH7.0であった。

0055

(実施例4)
アクアネートAQ−210の代わりにデナコールEX−810(ナガセケムテックス株式会社製)を0.1部添加したこと以外は実施例2と同様の操作を行い、実施例4の樹脂エマルジョンを得た。得られた樹脂エマルジョンの性状は、不揮発分50.0質量%、粘度1,300mPa・s、pH7.0であった。

0056

(実施例5)
アクアネートAQ−210の代わりにデナコールEX−810(ナガセケムテックス株式会社製)を0.1部添加したこと以外は実施例3と同様の操作を行い、実施例5の樹脂エマルジョンを得た。得られた樹脂エマルジョンの性状は、不揮発分50.0質量%、粘度1,500mPa・s、pH7.0であった。

0057

(比較例1)
水分散性ポリエステルとしてプラスコートZ−3310の代わりにPVA217(株式会社クラレ製、けん化度87〜89%)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、比較例1の樹脂エマルジョンを得た。得られた樹脂エマルジョンの性状は、不揮発分50.0質量%、粘度12,000mPa・s、pH7.2であった。

0058

(比較例2)
2−エチルヘキシルアクリレート250質量部、メチルメタクリレート125質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート20質量部、反応性乳化剤(第一工業製薬株式会社製、アクアロンKH−10)3質量部およびイオン交換水150質量部をホモミキサーにて混合乳化し、エチレン性不飽和単量体乳化組成物を調製した。撹拌装置、温度計および還流冷却器を備えた四つ口フラスコ反応器に、反応性乳化剤(第一工業製薬株式会社製、アクアロンKH−10)1質量部、イオン交換水189質量部を仕込み、80℃に昇温した。次に、反応器に過硫酸カリウム0.4質量部を投入するとともに、先に調製したエチレン性不飽和単量体乳化組成物の滴下を開始した。このエチレン性不飽和単量体乳化組成物と、過硫酸カリウム0.8質量部をイオン交換水46質量部で溶解したものとを3時間かけて滴下した。なお、滴下中、反応器内の温度は80℃に保った。滴下開始2時間後、凝集物が多量発生したため、反応を中止した。

0059

(粘着シートの作製)
以上のようにして得られた粘着剤組成物を、離型紙上に乾燥後の厚みが60μmとなるように塗工し、その後105℃の温度で3分間乾燥した。次いで、この離型紙上の粘着剤組成物を不織布(坪量14g/m2)に重ね、ロール圧着した。この操作を不織布のもう片面についても施し、不織布基材粘着シートを得た。片面に25μmPETフィルムを貼り合せ、60℃で3日間養生した後、物性測定を行った。

0060

(初期粘着力)
得られた粘着シートを、SUS304研磨板に23℃、50%RHにて、2kgローラーを1往復させて貼合させてから20分後に、JIS Z 0237に規定する粘着力の測定方法に準じて180度剥離強度(N/10mm)を測定した。

0061

(経時後の粘着力)
得られた粘着シートを、SUS304研磨板に23℃、50%RHにて、2kgローラーを1往復させて貼合し、60℃、80%RHの恒温槽中、7日間放置した後について、JIS Z 0237に規定する粘着力の測定方法に準じて、180度剥離強度(N/10mm)を測定した。

0062

(経時後の耐汚染性
上記の60℃、80%RHの恒温槽中、7日間放置した後の粘着力を測定した後に、被着体(SUS304研磨板)表面の汚染度合い目視観察し、耐汚染性を以下の通り評価した。
○:汚染は認められなかった
×:貼り跡もしくは糊残りが認められた

0063

保持力
得られた粘着シートを貼合面積が25mm×25mmとなるようにステンレス板に貼り付け、23℃の条件下にて1kgの荷重をかけて、JIS Z 0237に規定する保持力の測定方法に準じて、粘着シートの落下時間(min)を測定した。

0064

ボールタック
J.dow式ボールタック測定機を用い、23℃×50%RHの条件下にて、得られた粘着シートを貼合面積が25mm×100mmとなるように傾斜角30度の傾斜板に貼り付け、ボールを転がし、テストピース上(粘着面)で停止する最大径ボールナンバーを測定した。

0065

実施例1〜5、比較例1〜2で得られた樹脂エマルジョンの評価結果は表1、2に示した。

0066

0067

実施例

0068

実施例1〜5と比較例1〜2との比較の結果から、本発明にかかる水性粘着剤組成物は、基材への粘着性に優れ、且つ粘着力の経時変化が少なく、再剥離性にも優れていることがわかる。

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