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技術 体臭改善物質の評価方法

出願人 大正製薬株式会社
発明者 森戸暁久中村昌則武井拓人鈴木龍一郎
出願日 2011年4月12日 (9年8ヶ月経過) 出願番号 2011-088298
公開日 2011年11月24日 (9年0ヶ月経過) 公開番号 2011-237416
状態 特許登録済
技術分野 その他の電気的手段による材料の調査、分析 クロマトグラフィによる材料の調査、分析
主要キーワード 蒸散物 代表成分 クロマトグラムピーク面積 体臭成分 回収溶媒 すい体 容器部分 改善物質
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この項目の情報は公開日時点(2011年11月24日)のものです。
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課題

本発明の課題は、体臭を改善させることが可能な物質評価方法を提供することにある。

解決手段

実験動物を用いた体臭改善物質の評価方法であって、実験動物に体臭改善候補物質投与する工程、実験動物の足底部から該体臭改善候補物質を捕集する工程、捕集した体臭改善候補物質を分析する工程、を有することを特徴とする体臭改善物質の評価方法。

概要

背景

体臭は、皮膚表面から放出される種々の揮発成分より構成されており、食生活、ストレス加齢、各種疾患等の様々な状況において変化することが知られている。特に食生活と体臭の関係に関しては、広く知られており、その代表的なものとしては、大蒜が挙げられる。また、体臭を改善させる漢方薬についても、医心方において、古くから伝えられており、その代表的なものとしては、体身香が知られている。体身香は、芳香性の強い生薬からなっており、摂取することで体から香気を放出するようになり、体臭を改善させることができるといわれている。また、バラ香り代表成分であるゲラニオールに関しても、摂取することで、ゲラニオールそのものが体から放出され(非特許文献1)、体臭を改善することができる。すなわち、摂取することで体から放出される物質は、体臭を改善させる効果を有する可能性があるといえる。

一方、体臭の評価方法に関しては、ヒトにおける官能評価試験が主な評価方法であり、これまで、実験動物を用いた科学的に妥当であり、定量的かつ簡便な評価方法はなかった。体臭を最も反映した生体試料としては、が知られているが、ヒト及び以外の動物は基本的に全身で汗をかけないため、ヒト以外では、評価に必要十分量の汗を収集することが困難であった。さらに、ヒトにおいても、多量の汗を収集することは、非常に負担が大きいものであり、微量な汗中体臭成分分析する際には、固相抽出等による濃縮過程等、煩雑な作業が必要となる。また、実験動物を用いた体臭評価方法も知られているが、評価のための生体試料としては、比較的簡便に収集可能な尿を用いた方法(特許文献1)が知られているのみで、実験動物の汗や皮膚表面からの蒸散物を用いた科学的に妥当であり、定量的かつ簡便な体臭評価方法は知られていない。

なお上記特許文献の他、体臭評価方法については報告があるが、体臭を改善させることが可能な物質の評価方法については知られていない。

概要

本発明の課題は、体臭を改善させることが可能な物質の評価方法を提供することにある。実験動物を用いた体臭改善物質の評価方法であって、実験動物に体臭改善候補物質投与する工程、実験動物の足底部から該体臭改善候補物質を捕集する工程、捕集した体臭改善候補物質を分析する工程、を有することを特徴とする体臭改善物質の評価方法。 なし

目的

本発明は、体臭を改善させることが可能な物質の評価方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
5件
牽制数
0件

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請求項1

実験動物を用いた体臭改善物質評価方法であって、実験動物に体臭改善候補物質投与する工程、実験動物の足底部から該体臭改善候補物質を捕集する工程、捕集した体臭改善候補物質を分析する工程、を有することを特徴とする体臭改善物質の評価方法。

請求項2

実験動物の足底部から体臭改善候補物質を捕集する工程が、足底部を含む部位に容器を装着して該体臭改善候補物質を捕集する工程である請求項1記載の評価方法。

請求項3

実験動物の足底部から体臭改善候補物質を捕集する工程が、足底部を含む部位に容器を装着し、さらに加温して、該体臭改善候補物質を捕集する工程である請求項1記載の評価方法。

請求項4

体臭改善候補物質を投与する工程が、経口投与又は十二指腸内投与である請求項1記載の評価方法。

請求項5

実験動物が球または蹠球を有する動物である請求項1記載の評価方法。

請求項6

実験動物がげっ歯目である請求項1記載の評価方法。

請求項7

捕集した体臭改善候補物質を分析する工程が、ガスクロマトグラフィーマススぺクトメトリー法またはガスクロマトグラフィータンデムマススペクトロメトリー法で、捕集した体臭改善候補物質を定量的に測定する工程である請求項1記載の評価方法。

請求項8

さらに、体臭改善候補物質の、体臭又は体臭に含まれる成分の不快臭マスキング効果を評価する工程を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の評価方法。

技術分野

0001

本発明は、体臭を改善させることが可能な物質評価方法に関する。

背景技術

0002

体臭は、皮膚表面から放出される種々の揮発成分より構成されており、食生活、ストレス加齢、各種疾患等の様々な状況において変化することが知られている。特に食生活と体臭の関係に関しては、広く知られており、その代表的なものとしては、大蒜が挙げられる。また、体臭を改善させる漢方薬についても、医心方において、古くから伝えられており、その代表的なものとしては、体身香が知られている。体身香は、芳香性の強い生薬からなっており、摂取することで体から香気を放出するようになり、体臭を改善させることができるといわれている。また、バラ香り代表成分であるゲラニオールに関しても、摂取することで、ゲラニオールそのものが体から放出され(非特許文献1)、体臭を改善することができる。すなわち、摂取することで体から放出される物質は、体臭を改善させる効果を有する可能性があるといえる。

0003

一方、体臭の評価方法に関しては、ヒトにおける官能評価試験が主な評価方法であり、これまで、実験動物を用いた科学的に妥当であり、定量的かつ簡便な評価方法はなかった。体臭を最も反映した生体試料としては、が知られているが、ヒト及び以外の動物は基本的に全身で汗をかけないため、ヒト以外では、評価に必要十分量の汗を収集することが困難であった。さらに、ヒトにおいても、多量の汗を収集することは、非常に負担が大きいものであり、微量な汗中体臭成分分析する際には、固相抽出等による濃縮過程等、煩雑な作業が必要となる。また、実験動物を用いた体臭評価方法も知られているが、評価のための生体試料としては、比較的簡便に収集可能な尿を用いた方法(特許文献1)が知られているのみで、実験動物の汗や皮膚表面からの蒸散物を用いた科学的に妥当であり、定量的かつ簡便な体臭評価方法は知られていない。

0004

なお上記特許文献の他、体臭評価方法については報告があるが、体臭を改善させることが可能な物質の評価方法については知られていない。

0005

特表2005−502048

先行技術

0006

BUNSEKIKAGAKU Vol55、No10、787−792(2006)

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、体臭を改善させることが可能な物質の評価方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、実験動物の足底部を用いることにより、体臭を改善させることが可能な物質を簡便かつ定量的に評価する方法を見いだし、本発明を完成した。すなわち、本発明は、
(1)実験動物を用いた体臭改善物質の評価方法であって、実験動物に体臭改善候補物質投与する工程、実験動物の足底部から該体臭改善候補物質を捕集する工程、捕集した体臭改善候補物質を分析する工程、を有することを特徴とする体臭改善物質の評価方法、
(2)実験動物の足底部から体臭改善候補物質を捕集する工程が、足底部を含む部位に容器を装着して該体臭改善候補物質を捕集する工程である(1)記載の評価方法、
(3)実験動物の足底部から体臭改善候補物質を捕集する工程が、足底部を含む部位に容器を装着し、さらに加温して、該体臭改善候補物質を捕集する工程である(1)記載の評価方法、
(4)体臭改善候補物質を投与する工程が、経口投与又は十二指腸内投与である(1)記載の評価方法、
(5)実験動物が球または蹠球を有する動物である(1)記載の評価方法、
(6)実験動物がげっ歯目である(1)記載の評価方法、
(7)捕集した体臭改善候補物質を分析する工程が、ガスクロマトグラフィーマススぺクトメトリー法またはガスクロマトグラフィータンデムマススペクトロメトリー法で、捕集した体臭改善候補物質を定量的に測定する工程である(1)記載の評価方法、
(8)さらに、体臭改善候補物質の、体臭又は体臭に含まれる成分の不快臭マスキング効果を評価する工程を有することを特徴とする(1)〜(7)のいずれか1つに記載の評価方法、
である。

発明の効果

0009

本発明により、体臭を効果的に改善させることが可能な物質の評価が可能になった。

0010

本発明では、実験動物に、体臭を改善させることが期待される物質(体臭改善候補物質)を投与し、その物質が足底部から放出されるか否かを判定することで、動物から体外へ放出されやすい物質をスクリーニングすることができる。従って、本発明で評価された物質をヒトに対して投与することで、体臭改善効果が得られることが期待される。さらに、当該体外へ放出されやすい物質が、実際にどの程度の体臭又は体臭に含まれる成分の不快臭マスキング効果を有するかも評価することで、体臭改善効果の大小も評価することができる。

0011

本発明に用いられる実験動物としては、掌球または蹠球を有する動物が好ましく、さらに好ましくはげっ歯目に分類される動物である。

0012

本発明に用いることができる体臭改善候補物質は、特に制限されないが、揮発性の高い物質が好ましく用いられる。なお、揮発性の低い物質は、実験動物から放出されたとしても揮発しにくいため、体臭改善効果が低いことが想定される。

0013

本発明の体臭改善候補物質を投与する工程は、好ましくは経口投与又は十二指腸内投与であり、十二指腸内投与がさらに好ましい。投与する際には、体臭改善候補物質をそのまま投与することも可能であるが、必要に応じて、水、生理食塩水の他、プロピレングリコール等の多価アルコール類エタノール等のアルコール類等の有機溶媒に溶解することもできる。

0014

本発明の体臭改善候補物質を捕集する工程における捕集時間は、好ましくは1時間以上であり、2時間以上がさらに好ましい。

0015

本発明に用いられる容器としては、気密容器が好ましく、密封容器がさらに好ましい。その容量としては、特に制限されないが、装着する足底部を含む部位の体積の20倍以下であることが好ましく、10倍以下であることがさらに好ましい。また、体臭改善候補物質を捕集する際には容器部分を加温することが好ましく、その温度は足底部の表面温度より高い温度であることが好ましい。

0016

容器に捕集した体臭改善候補物質の回収に用いる溶媒としては、体臭改善候補物質を溶解可能な溶媒を使用することができ、メタノール、エタノール、2-プロパノールアセトニトリルヘキサンジメチルスルホキシド等の有機溶媒が好ましく、エタノールまたはメタノールがさらに好ましい。また、回収した溶媒はフィルターろ過することがさらに好ましい。

0017

体臭改善候補物質を定量的に分析する方法には、ガスクロマトグラフィー(GC)法、ガスクロマトグラフィーマススペクトロメトリー(GC-MS)法、ガスクロマトグラフィータンデムマススペクトロメトリー(GC-MS/MS)法、液体クロマトグラフィー法(LC)、液体クロマトグラフィーマススぺクトロメトリー(LC-MS)法、液体クロマトグラフィータンデムマススペクトロメトリー(LC-MS/MS)法を用いることができる。中でも、より精度よく測定するためには、ガスクロマトグラフィーマススぺクトロメトリー法またはガスクロマトグラフィータンデムマススペクトロメトリー法を用いることが好ましい。各定量方法において、測定機器測定条件は限定されず、測定機器に応じて、適宜、適切な測定条件が設定される。

0018

体臭改善候補物質の捕集量を求める際には、各標準物質回収溶媒にて溶解することにより、各種濃度溶液を調製し、適宜、選択した定量方法で測定したクロマトグラムから、ピーク面積比を算出することにより、検量線を作成する。回収した被検サンプル液を同条件で測定し、体臭改善候補物質のクロマトグラムピーク面積比を求め、作成した検量線から、被検サンプル液中の体臭改善候補物質濃度を算出することができる。

0019

以下に試験例をあげ、本発明をさらに具体的に説明する。
(試験例1)
ペントバルビタール麻酔下のSD(IGS)系雄性ラットに、体臭改善候補物質として、ゲラニオール(和光純薬工業株式会社)、リナロール(和光純薬工業株式会社)、シトロネロール(和光純薬工業株式会社)を1mL/kgの用量で十二指腸内投与した。足底部を含む部位に容量10mLのガラスバイアルを装着し、3時間蒸散物を捕集した。また、この時、ガラスバイアルの温度を約40℃に保温した。捕集したガラスバイアル内の蒸散物は、1mLのエタノールにて回収し、0.45μmのフィルターにてろ過した後、サーモフィッシャーサイエンティフィック社製GC−MSシステム(TraceGC−PoralisQ)を用いて分析した。分析カラムにはDB−5ms(30m×0.25mm×0.25μm)を用い、キャリアガスには、ヘリウムガスを使用し、流量は1.2m/minとした。オーブンの温度は50℃で1分間保持した後、毎分5分のペースで、180℃まで上昇させ、続いて、毎分20℃のペースで300℃まで上昇させ、5分間保持した。注入口の温度は250℃、イオン源の温度は230℃、トランスファーラインの温度は280℃とした。得られたクロマトグラムのピーク面積比から体臭改善候補物質の回収量を算出した。結果は、ゲラニオールの回収量が0.88μg、リナロールの回収量が0.46μgであった一方で、シトロネロールは検出限界以下であった。

0020

ゲラニオール、リナロール、シトロネロールの分子量はそれぞれ、154.25、154.25、156.27であり、沸点はそれぞれ229℃、198℃、225℃である。それぞれの化合物の分子量及び揮発性には大きな違いは無いと考えられるが、ゲラニオール、リナロールのみが蒸散物中に認められたことから、ゲラニオール及びリナロールは体外へ放出さやすい一方で、シトロネロールは体外へ放出されづらいということがわかった。

0021

(試験例2)
ペントバルビタール麻酔下のSD(IGS)系雄性ラットに、体臭改善候補物質として、リナロール(和光純薬工業株式会社)を1mL/kgの用量で十二指腸内投与した。足底部を含む部位及び背部皮膚に容量約10mLのガラスバイアルを装着し、1〜3時間蒸散物を捕集した。また、この時、ガラスバイアルの温度を約40℃に加温または室温(約24℃)に維持した群を設定した。捕集したガラスバイアル内の蒸散物は、1mLのエタノールにて回収し、0.45μmのフィルターにてろ過した後、サーモフィッシャーサイエンティフィック社製GC−MSシステム(TraceGC−PoralisQ)を用いて分析した。分析方法の詳細は試験例1と同様である。分析の結果を表1及び表2に示した。

0022

0023

加温しないときの足底部からのリナロールの放出量(ピーク面積)を1とすると加温したときの足底部からのリナロールの放出量(ピーク面積比)は、4.1倍に増加した。一方、足底部以外の部位である背部皮膚からは、加温の有無に関わらず、リナロールの放出は認められなかった。

0024

0025

捕集時間を1時間としたときの足底部からのリナロールの放出量(ピーク面積)を1とすると捕集時間2時間のときのリナロールの放出量(ピーク面積比)は4.9倍に、捕集時間3時間のときのリナロールの放出量(ピーク面積比)は5.5倍に増加した。

0026

(試験例3)
容量約10mLのガラスバイアル内に、不快な体臭成分の1つとして知られているノネナールとゲラニオールまたはリナロールを1:0.1の割合(重量比)で添加し、そのマスキング効果を以下の官能評価試験により検証した(n=3)。その結果を表3に示した。
マスキング官能評価
マスキング効果は、次に示す5段階スコアにて評価を実施した。

0027

1:非常に強く体臭成分を感じ
2:やや強く体臭成分を感じる
3:体臭成分を感じる
4:やや弱く体臭成分を感じる
5:体臭成分を感じない

0028

実施例

0029

以上の結果、本評価方法を用いることにより、摂取することにより、体外へ放出されやすい体改善物質、及び当該体外へ放出されやすい物質の体臭改善効果の大小が評価可能なことが明らかになった。すなわち、ゲラニオール及びリナロールは、摂取することで体臭改善効果が期待できる物質であると結論づけることができる。

0030

本評価方法を用いることにより、摂取することにより、体外へ放出されやすい体臭改善物質の評価が可能となった。さらに、体外へ放出されやすい物質がどの程度の体臭又は体臭成分の不快臭マスキング効果を有するか否かも評価することで、体臭を効果的に改善させることが可能な体臭改善剤の開発に利用することができる。

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