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技術 原子力容器管台内面の切削方法および切削装置

出願人 三菱重工業株式会社
発明者 宿谷光司堂坂博幸
出願日 2010年4月9日 (10年7ヶ月経過) 出願番号 2010-090572
公開日 2011年11月4日 (9年0ヶ月経過) 公開番号 2011-220845
状態 未査定
技術分野 燃料及び物質の取扱い並びに実験設備
主要キーワード ポンチ穴 デジタルゲージ 作業概要 案内台 出入口管 シールプラグ 内面仕上げ 箇所目
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年11月4日)のものです。
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課題

管台内面切削を高精度で容易に行うこと。

解決手段

切削装置を用いて原子炉圧力容器の側面に設けられている管台と、当該管台に接続されている管との溶接部内面切削部位として切削する原子力容器管台内面の切削方法において、前記管台内に前記切削装置を据付けする工程と(S1)、次に、前記切削装置に設けられたデジタルゲージにより前記管台の基準内径を計測する工程と(S5)、次に、前記切削装置に設けられたレーザ変位センサにより前記切削部位と前記基準内径との径方向での相対変位を計測する工程と(S6)、次に、前記切削部位と前記基準内径との相対変位に基づいて前記切削部位に対する前記切削装置のカッタ移動軌跡補正する工程と(S7)、次に、前記移動軌跡に沿って前記カッタを移動させつつ前記切削部位を切削する工程と(S8)、を含む。

概要

背景

原子力発電所ではその安全性や信頼性を確保するために定期的に、配管圧力容器検査が行われており、同検査には超音波を用いた非破壊検査UT:Ultrasonic Testing)が適用されている。そして、この検査の結果、原子炉圧力容器出口管入口管管台溶接部に、経年変化によるクラックなどの表面欠陥が判明した場合、それら欠陥箇所切削、ひいては補修する必要がある。

従来、例えば、特許文献1には、原子炉圧力容器(原子力容器)の側面に設けられている管台と、同管台に接続されている出口管や入口管との溶接部を切削する原子炉圧力容器の管台内面切削方法において、少なくとも管台の下方位置まで冷却水を排水した状態の原子炉圧力容器内に、管台の位置に合わせた開口部を側面に有す架台を設置し、次に、前記開口部から管台内に円筒状の遮蔽体挿入設置した後、管台内に切削装置を挿入して前記溶接部を切削することが示されている。

また、同特許文献1には、原子炉圧力容器の側面に設けられている管台と、同管台に接続されている出口管や入口管との内周の溶接部を切削する原子炉圧力容器の管台内面の切削装置において、切削を行うカッタ収納すると共にカッタを囲んで管台内周面に沿う切粉回収ノズルを具えるヘッド部と、前記ヘッド部を管台内周に沿って軸回動する駆動部を有する胴部と、前記ヘッド部内の切粉を吸引する切粉回収ラインとを具えたことが示されている。

上述した特許文献1に記載の原子炉圧力容器の管台内面の切削方法および切削装置によれば、原子炉圧力容器の管台と、管台に接続する出口管や入口管との溶接部の切削を、気中状態で、作業員が安全に、迅速かつ容易に行うことができる。

概要

管台内面の切削を高精度で容易に行うこと。切削装置を用いて原子炉圧力容器の側面に設けられている管台と、当該管台に接続されている管との溶接部内面切削部位として切削する原子力容器管台内面の切削方法において、前記管台内に前記切削装置を据付けする工程と(S1)、次に、前記切削装置に設けられたデジタルゲージにより前記管台の基準内径を計測する工程と(S5)、次に、前記切削装置に設けられたレーザ変位センサにより前記切削部位と前記基準内径との径方向での相対変位を計測する工程と(S6)、次に、前記切削部位と前記基準内径との相対変位に基づいて前記切削部位に対する前記切削装置のカッタの移動軌跡補正する工程と(S7)、次に、前記移動軌跡に沿って前記カッタを移動させつつ前記切削部位を切削する工程と(S8)、を含む。

目的

本発明は上述した課題を解決するものであり、管台内面の切削を高精度で容易に行うことのできる原子力容器管台内面の切削方法および切削装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

切削装置を用いて原子炉圧力容器の側面に設けられている管台と、当該管台に接続されている管との溶接部内面切削部位として切削する原子力容器管台内面切削方法において、前記管台内に前記切削装置を据付けする工程と、次に、前記切削装置に設けられた倣いセンサにより前記管台の基準内径を計測する工程と、次に、前記切削装置に設けられた変位センサにより前記切削部位と前記基準内径との径方向での相対変位を計測する工程と、次に、前記切削部位と前記基準内径との相対変位に基づいて前記切削部位に対する前記切削装置のカッタ移動軌跡補正する工程と、次に、前記移動軌跡に沿って前記カッタを移動させつつ前記切削部位を切削する工程と、を含むことを特徴とする原子力容器管台内面の切削方法。

請求項2

前記管台内に前記切削装置を据付けする工程に続いて、前記切削装置に設けられた変位センサにより前記管台の中心と前記切削装置との相対変位を計測する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の原子力容器管台内面の切削方法。

請求項3

前記溶接部を切削する工程に続いて、前記変位センサにより前記切削部位における切削深さを計測する工程を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の原子力容器管台内面の切削方法。

請求項4

前記切削部位の切削深さを計測する工程の結果、当該切削深さが所望の深さに満たない場合、計測した切削深さに基づいて前記切削部位に対する前記カッタの移動軌跡を補正する工程と、次に、補正された前記移動軌跡に沿って前記カッタを移動させつつ前記切削部位を切削する工程と、を含むことを特徴とする請求項3に記載の原子力容器管台内面の切削方法。

請求項5

原子炉圧力容器の側面に設けられている管台と、当該管台に接続されている管との溶接部内面を切削部位として切削する原子力容器管台内面の切削装置において、切削を行うカッタを収納すると共に回転軸を基準に回転するヘッド部と、前記ヘッド部の回転軸を基準に回転可能に設けられ前記管台の基準内径を計測する倣いセンサと、前記ヘッド部の回転軸を基準に回転可能に設けられ前記切削部位と前記基準内径との径方向での相対変位を計測する変位センサと、前記切削部位の前記基準内径との相対変位に基づいて前記切削部位に対するカッタの移動軌跡を補正する制御部と、を備えたことを特徴とする原子力容器管台内面の切削装置。

請求項6

前記切削部位を回転軸の延在方向で跨ぐ態様で、前記変位センサを少なくとも2個備えたことを特徴とする請求項5に記載の原子力容器管台内面の切削装置。

技術分野

0001

本発明は、既存するPWR型原子力発電所原子力容器における出口管入口管管台内面切削方法および切削装置に関するものである。

背景技術

0002

原子力発電所ではその安全性や信頼性を確保するために定期的に、配管圧力容器検査が行われており、同検査には超音波を用いた非破壊検査UT:Ultrasonic Testing)が適用されている。そして、この検査の結果、原子炉圧力容器の出口管や入口管の管台溶接部に、経年変化によるクラックなどの表面欠陥が判明した場合、それら欠陥箇所切削、ひいては補修する必要がある。

0003

従来、例えば、特許文献1には、原子炉圧力容器(原子力容器)の側面に設けられている管台と、同管台に接続されている出口管や入口管との溶接部を切削する原子炉圧力容器の管台内面の切削方法において、少なくとも管台の下方位置まで冷却水を排水した状態の原子炉圧力容器内に、管台の位置に合わせた開口部を側面に有す架台を設置し、次に、前記開口部から管台内に円筒状の遮蔽体挿入設置した後、管台内に切削装置を挿入して前記溶接部を切削することが示されている。

0004

また、同特許文献1には、原子炉圧力容器の側面に設けられている管台と、同管台に接続されている出口管や入口管との内周の溶接部を切削する原子炉圧力容器の管台内面の切削装置において、切削を行うカッタ収納すると共にカッタを囲んで管台内周面に沿う切粉回収ノズルを具えるヘッド部と、前記ヘッド部を管台内周に沿って軸回動する駆動部を有する胴部と、前記ヘッド部内の切粉を吸引する切粉回収ラインとを具えたことが示されている。

0005

上述した特許文献1に記載の原子炉圧力容器の管台内面の切削方法および切削装置によれば、原子炉圧力容器の管台と、管台に接続する出口管や入口管との溶接部の切削を、気中状態で、作業員が安全に、迅速かつ容易に行うことができる。

先行技術

0006

特開2006−349596号公報

発明が解決しようとする課題

0007

ところで、特許文献1に記載の切削装置は、ヘッド部を管台内周に沿って軸回動させるため、ヘッド部の回転軸を管台の中心に一致させることが要求される。回転軸が管台の中心に一致していないと、管台周回りで均一な深さで切削することが難しい。ヘッド部の回転軸と管台の中心とが一致しない要因としては、溶接時の伸縮により管台の中心位置が施工時の設計からずれている場合や、管台内の狭隘な空間において切削装置の設置が困難なことが挙げられる。このため、従来では、切削装置により切削を行った後、管台から切削装置を退けて切削深さを確認し、切削深さが不十分な場合は、再度切削装置を管台に挿入して切削を行わなければならなかった。

0008

本発明は上述した課題を解決するものであり、管台内面の切削を高精度で容易に行うことのできる原子力容器管台内面の切削方法および切削装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上述の目的を達成するために、本発明の原子力容器管台内面の切削方法は、切削装置を用いて原子力容器の側面に設けられている管台と、当該管台に接続されている管との溶接部内面切削部位として切削する原子力容器管台内面の切削方法において、前記管台内に前記切削装置を据付けする工程と、次に、前記切削装置に設けられた倣いセンサにより前記管台の基準内径を計測する工程と、次に、前記切削装置に設けられた変位センサにより前記切削部位と前記基準内径との径方向での相対変位を計測する工程と、次に、前記切削部位と前記基準内径との相対変位に基づいて前記切削部位に対する前記切削装置のカッタの移動軌跡補正する工程と、次に、前記移動軌跡に沿って前記カッタを移動させつつ前記切削部位を切削する工程と、を含むことを特徴とする。

0010

この原子力容器管台内面の切削方法によれば、切削部位と基準内径との相対変位に基づいて切削部位に対するカッタの移動軌跡を補正し、当該移動軌跡に沿ってカッタを移動させつつ切削部位を切削するため、管台と切削装置とに相対変位があっても管台内面の切削を高精度で容易に行うことができる。

0011

また、本発明の原子力容器管台内面の切削方法では、前記管台内に前記切削装置を据付けする工程に続いて、前記切削装置に設けられた変位センサにより前記管台の中心と前記切削装置との相対変位を計測する工程を含むことを特徴とする。

0012

切削装置の据付け位置によっては、管台と切削装置との相対変位量が、カッタの移動軌跡の補正範囲を逸脱した場合、切削の精度を維持できないおそれがある。この点、この原子力容器管台内面の切削方法によれば、切削以前に管台の中心と切削装置との相対変位を計測することで、管台と切削装置との相対変位量を、カッタの移動軌跡の補正範囲内に抑えることができる。

0013

また、本発明の原子力容器管台内面の切削方法では、前記溶接部を切削する工程に続いて、前記変位センサにより前記切削部位における切削深さを計測する工程を含むことを特徴とする。

0014

この原子力容器管台内面の切削方法によれば、切削後の溶接肉盛を行うにあたり切削深さを確認することができる。

0015

また、本発明の原子力容器管台内面の切削方法では、前記切削部位の切削深さを計測する工程の結果、当該切削深さが所望の深さに満たない場合、計測した切削深さに基づいて前記切削部位に対する前記カッタの移動軌跡を補正する工程と、次に、補正された前記移動軌跡に沿って前記カッタを移動させつつ前記切削部位を切削する工程と、を含むことを特徴とする。

0016

この原子力容器管台内面の切削方法によれば、再切削によって、所望の深さに切削することができる。

0017

上述の目的を達成するために、本発明の原子力容器管台内面の切削装置は、原子力容器の側面に設けられている管台と、当該管台に接続されている管との溶接部内面を切削部位として切削する原子力容器管台内面の切削装置において、切削を行うカッタを収納すると共に回転軸を基準に回転するヘッド部と、前記ヘッド部の回転軸を基準に回転可能に設けられ前記管台の基準内径を計測する倣いセンサと、前記ヘッド部の回転軸を基準に回転可能に設けられ前記切削部位と前記基準内径との径方向での相対変位を計測する変位センサと、前記切削部位の前記基準内径との相対変位に基づいて前記切削部位に対するカッタの移動軌跡を補正する制御部と、を備えたことを特徴とする。

0018

この原子力容器管台内面の切削装置によれば、切削部位と基準内径との相対変位に基づいて切削部位に対する切削装置のカッタの移動軌跡を補正し、当該移動軌跡に沿ってカッタを移動させつつ切削部位を切削するため、管台と切削装置とに相対変位があっても管台内面の切削を高精度で容易に行うことができる。

0019

また、本発明の原子力容器管台内面の切削装置では、前記切削部位を回転軸の延在方向で跨ぐ態様で、前記変位センサを少なくとも2個備えたことを特徴とする。

0020

この原子力容器管台内面の切削装置によれば、切削部位と基準内径との相対変位を計測する場合、切削部位を回転軸の延在方向で跨いだ少なくとも2箇所を変位センサで計測する必要があり、1個のレーザ変位センサでは、2回の計測を行うことになる。この点、この原子力容器管台内面の切削装置によれば、変位センサを少なくとも2個設けることで、変位センサによる計測を1回で済ますことができ、切削作業の効率化を図ることができる。

発明の効果

0021

本発明によれば、管台内面の切削を高精度で容易に行うことができる。

図面の簡単な説明

0022

図1は、原子炉圧力容器に作業架台を設置して本発明の実施の形態に係る切削装置を設置した断面図である。
図2は、原子炉圧力容器に作業架台を設置して本発明の実施の形態に係る切削装置を設置した斜視図である。
図3は、図1におけるIII部分の拡大図である。
図4は、本発明の実施の形態に係る切削装置においてカッタの移動軌跡の補正について示す説明図である。
図5は、本発明の実施の形態に係る切削方法を示すフローチャートである。

実施例

0023

以下に、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。

0024

図1図3により、本実施の形態に係る切削装置を用いた作業概要を説明する。
原子炉圧力容器(原子力容器)1は、その側面の内側から外側に貫通する中空円筒状の複数の管台2が設けられている。各管台2は、出口管や入口管(以下、総称して出入口管2aという)が溶接により接続されている。本実施の形態に係る切削装置6は、上記の溶接された部分である溶接部mの内面を、補修のために切削するものである。

0025

溶接部mを切削補修する場合には、次の手順で行う。
A.図1に示すように、原子炉圧力容器1内の冷却水1aは、少なくとも管台2よりも水位が下になるように予め排水しておく。
B.次に、原子炉圧力容器1内に有底円筒状の作業架台3を、ピン3bにより回り止めを施して載置する。
C.次に、作業架台3の開口部3aに、ノズル遮蔽体4および部分遮蔽体5よりなる遮蔽体を挿入設置し、それらを作業架台3の内側からフランジ3cを当てて抜け止めすると共に、当該フランジ3cを介して作業架台3にボルト止めする。また、図1に示すように、出入口管2a内に、管台遮へい48とシールプラグ49とよりなる止め栓を設置し、放射線遮へいおよびシールを図る。
D.次に、図1および図2に示すように、管台2内に切削装置6を設置据付けする。そして、切削装置6により切削を行い、全体としてリング状の切削溝Aを形成する(図3(a)参照)。切削範囲は、図3(a)に示すように、溶接部mを跨ぎ管台2および出入口管2aに掛かる範囲(この範囲を切削部位Hという)の溝幅であり、当該溝幅で切削部位Hの内面全周を切削する。切削形成後は、切削装置6を取り外す。
E.次に、自動溶接装置(図示せず)により切削溝Aに所定合金種の溶接肉盛Bを行う(図3(b)参照)。溶接完了後は、自動溶接装置を取り外す。
F.次に、再度、管台2内に切削装置6を設置据付けして、当該切削装置6により仕上げ切削を行い、溶接肉盛Bの表面(内面)を管台2および出入口管2aの内面と面一に平らにする(図3(c)参照)。内面仕上げ後は、切削装置6、作業架台3などを取り外す。

0026

以上により、溶接部mの切削補修が完了する。なお、上記D手順での、管台2内への切削装置6の挿入は、クレーン吊した切削装置6を作業者が押治具などを用いて行うが、その際に、作業架台3の床上に管台2の高さレベルに合わせた案内台を設けておくことで、管台2の挿入作業を容易にしている。また、加圧水型原子炉の原子炉圧力容器1の管台2は、4ないし8個の偶数個が設けられており、2個またはそれ以上の管台2の切削補修を同時に施工すれば、工期短縮が図れる。

0027

上記切削装置6は、図2に示すように、主として胴部7とヘッド部8と制御部9とを有している。胴部7は、円筒状に形成されたケーシング71により構成されている。ケーシング71は、胴部7の外径をなす外筒71aと、当該外筒71aに内装された内筒71bとで構成されている。外筒71aは、その外周に沿ってクランプシリンダ72およびリンク式クランプシリンダ73が複数設けられている。クランプシリンダ72およびリンク式クランプシリンダ73は、水圧シリンダ(図示せず)により駆動される。さらに、外筒71aは、その後端に固定部74が複数設けられている。そして、クランプシリンダ72,73が部分遮蔽体5の内面を押圧し、かつ固定部74がフランジ3cにボルト止めされることで、胴部7が管台2内に据付けされる。また、内筒71bは、外筒71aに対して回転軸Sを基準に回転可能に設けられており、旋回用モータ75によって、外筒71a内に設けられた減速機(図示せず)を介して回転軸Sを基準とするθ方向に回転駆動される。この内筒71bは、胴部7の先端部においてヘッド部8が連結されている。

0028

ヘッド部8は、胴部7の先端側において内筒71bに設けられており、胴部7の内筒71bの回転に伴って回転軸Sを基準とするθ方向に回転する。また、ヘッド部8は、胴部7(内筒71b)に対し、X軸レール81を介して回転軸Sに直交するX方向に移動可能に設けられている。さらに、ヘッド部8は、胴部7(内筒71b)に対し、Y軸レール82を介して回転軸Sに平行なY方向に移動可能に設けられている。これらX軸レール81およびY軸レール82を介したヘッド部8の移動は、それぞれACサーボモータ(図示せず)により駆動される。

0029

このヘッド部8は、カッタ83と、倣いセンサとしてのデジタルゲージ84と、変位センサとしてのレーザ変位センサ85とが設けられている。

0030

カッタ83は、溶接部mの切削を行うものである。カッタ83は、本実施の形態では、円盤状に形成され、図示しないモータによってヘッド部8に対して独立して回転することで、溶接部mに接触しつつ当該溶接部mの表面(内面)を切削する。また、カッタ83は、複数個(例えば、4個)設けられている。そして、ヘッド部8は、図には明示しないが、これらのカッタ83を選択的に交換するための機構、および当該機構を駆動するモータが設けられている。

0031

デジタルゲージ84は、回転軸Sを基準として管台2の基準内径D(図4参照)を計測するものである。デジタルゲージ84は、回転軸Sを基準としたヘッド部8の回転に伴って管台2の内面に接触しつつ管台2の基準内径Dを計測する。また、デジタルゲージ84は、回転軸Sを基準として回転しつつ管台2の内面を倣えるように、ヘッド部8に対して独立してX方向に移動可能に設けられている。デジタルゲージ84のX方向の移動は、エアシリンダ84aにより駆動される。

0032

レーザ変位センサ85は、管台2の中心SSとヘッド部8の回転軸Sとの相対変位や(図1では中心SSと回転軸Sとを一致して示している)、溶接部m(切削部位H)における回転軸Sを基準とした径方向(X方向)での変位を計測するものである。レーザ変位センサ85は、回転軸Sを基準としたヘッド部8の回転に伴って管台2および出入口管2aの内面に沿って移動することで、回転軸Sを基準とした周上での管台2の内面や切削部位Hの変位を計測する。また、レーザ変位センサ85は、Y軸レール85aを介してヘッド部8に対して独立してY方向に移動可能に設けられている。レーザ変位センサ85のY方向への移動は、ACサーボモータ(図示せず)により駆動される。

0033

また、ヘッド部8は、その先端部に、管台2内を撮影するカメラ86、およびカメラ86の撮影位置を照らす照明87が設けられている。

0034

制御部9は、マイコンなどで構成されている。制御部9は、RAMやROM等から構成されてプログラムやデータが格納される記憶部(図示せず)が設けられている。記憶部に格納されるデータは、切削装置6の回転軸Sと管台2の中心SSとの相対位置において、設計した切削が可能な位置関係にあるかの許容値がある。この許容値は、補修のために設計した切削深さが得られるか否かを判断する指標であり、主に、切削装置6の回転軸Sと管台2の中心SSとの相互の傾きである。また、記憶部に格納されるデータは、切削部位Hが切削された切削溝Aの溶接肉盛Bに必要な切削深さの許容値がある。また、記憶部に格納されるプログラムは、デジタルゲージ84で計測された管台2の基準内径Dと、レーザ変位センサ85で計測された切削部位Hの変位とに基づいて切削部位Hに対するカッタ83の移動軌跡を補正するための補正プログラムがある。また、記憶部に格納されるプログラムは、レーザ変位センサ85で計測された切削溝Aの切削深さに基づいて切削部位Hに対するカッタ83の移動軌跡を補正するための補正プログラムがある。

0035

ここで、デジタルゲージ84で計測された管台2の基準内径Dと、レーザ変位センサ85で計測された切削部位Hの変位とに基づく、カッタ83の移動軌跡の補正について説明する。図4は、本実施の形態に係る切削装置においてカッタの移動軌跡の補正について示す説明図である。図4に示すように、まず、デジタルゲージ84で管台2の基準内径Dを計測する。次に、レーザ変位センサ85で切削部位Hの内径を基準内径Dからの変位として計測する。レーザ変位センサ85による変位の計測は、Y方向(回転軸Sに平行な方向)での切削部位Hの両側であって切削部位Hから外れる(例えば、切削部位Hの外側5mmの範囲)2箇所で行われる。すなわち、まず前記2箇所のうちの1箇所目(例えば、図4のα位置)での変位を計測し、その後レーザ変位センサ85をY軸レール85aに移動させて2箇所目(例えば、図4のβ位置)での変位を計測する。これにより、α位置での基準内径Dに基づく変位aと、β位置での基準内径Dに基づく変位bとが得られ、回転軸Sに対する管台2の中心SSの傾斜が分かる。そして、回転軸Sに平行な場合での切削溝Aを切削するカッタ83の移動軌跡から、大きい方の変位bに基づいて切削溝A’を切削するカッタ83の移動軌跡に補正する。なお、レーザ変位センサ85による変位の計測において、切削部位Hの外側で計測するのは、切削した後に計測位置が無くならないようにするためであり、また、回転軸Sに対して管台2の中心SSが傾斜している場合では、切削部位HがH’の位置に変わるためである。

0036

また、制御部9は、上述した各許容値の入力や、切削装置6の駆動状態を出力するマンマシンとしての入出力部91が接続されている。また制御部9は、上述したカメラ86で撮映像を映すモニタ92が接続されている。また、制御部9は、上述した水圧シリンダやエアシリンダに圧をかける空水圧ユニット93が接続されている。また、制御部9は、カッタ83に切削油を供給する切削油供給ユニット94が接続されている。

0037

この制御部9は、デジタルゲージ84やレーザ変位センサ85や入出力部91からの入力に基づき、記憶部に格納されたプログラムやデータに従って、切削装置6を制御する。

0038

制御部9による切削装置6の制御について説明する。図5は、本実施の形態に係る切削方法を示すフローチャートである。

0039

まず、上述した、溶接部mを切削補修する手順において、管台2内に切削装置6を設置据付ける(ステップS1)。次に、切削装置6を位置決めする(ステップS2)。このステップS2では、切削装置6を管台2内に位置決めするため、管台2の内面の所定位置目印を予め設けておき(例えば、ポンチによるポンチ穴)、この目印を図示しないレーザポインタ照射すると共にカメラ86により撮影して確認しつつヘッド部8をX方向およびY方向に移動させる。次に、レーザ変位センサ85で切削装置6と管台2との傾きを計測する(ステップS3)。このステップS3では、2箇所のレーザ変位センサ85のうちの1箇所目で管台2の内面を計測し、その後レーザ変位センサ85をY軸レール85aに移動させて2箇所目での管台2の内面を計測する。これにより、回転軸Sを基準とした管台2の傾きが分かる。

0040

次に、計測した傾きが許容範囲であれば、すなわち、切削装置6の回転軸Sと管台2の中心SSとの相互の傾きが許容値の範囲であれば(ステップS4:Yes)、デジタルゲージ84で管台2の基準内径Dを計測する(ステップS5)。次に、レーザ変位センサ85で切削部位Hと基準内径Dとの径方向での相対変位を計測する(ステップS6)。次に、切削部位Hと基準内径Dとの相対変位に基づいて切削部位Hに対するカッタ83の移動軌跡を補正する(ステップS7)。次に、補正した移動軌跡に沿って切削する(ステップS8)。なお、ステップS8において、切削を行うには、切削面の粗度を確保するため、粗切削および仕上切削の2度の切削を行う。

0041

次に、レーザ変位センサ85で切削した切削溝Aの切削深さを計測する(ステップS9)。次に、計測した切削深さが許容範囲であれば(ステップS10:Yes)、本制御を終了する。

0042

なお、ステップS4において、計測した傾きが許容範囲でない場合は(ステップS4:No)、切削装置6を管台2から取り出し切削装置6の傾きをシムで調整し(ステップS11)、ステップS1に戻って切削装置6を管台2に据付ける。

0043

また、ステップS10においては、ステップS7により切削部位Hに対するカッタ83の移動軌跡を補正しているため、切削深さが許容範囲となるが、切削後の溶接肉盛Bを行うにあたりステップS9で切削深さを計測しているので、確認として、切削深さが許容範囲であるかを判断している。そして、ステップS10において、万一、切削深さが許容範囲でない場合は(ステップS10:No)、計測した切削深さに基づいてカッタの移動軌跡を補正し(ステップS12)、ステップS8に戻って切削する。なお、ステップS12を経た場合は、切削深さが許容範囲となるので(ステップS10:Yes)、本制御を終了する。

0044

このように、本実施の形態の原子力容器管台内面の切削方法は、切削装置6を用いて原子炉圧力容器1の側面に設けられている管台2と、当該管台2に接続されている出入口管2aとの溶接部m内面を切削部位Hとして切削する原子力容器管台内面の切削方法において、管台2内に切削装置6を据付けする工程と、次に、切削装置6に設けられたデジタルゲージ84により管台2の基準内径Dを計測する工程と、次に、切削装置6に設けられたレーザ変位センサ85により切削部位Hと基準内径Dとの径方向での相対変位を計測する工程と、次に、切削部位Hと基準内径Dとの相対変位に基づいて切削部位Hに対する切削装置6のカッタ83の移動軌跡を補正する工程と、次に、移動軌跡に沿ってカッタ83を移動させつつ切削部位Hを切削する工程とを含む。

0045

この原子力容器管台内面の切削方法によれば、切削部位Hと基準内径Dとの相対変位に基づいて切削部位Hに対する切削装置6のカッタ83の移動軌跡を補正し、当該移動軌跡に沿ってカッタ83を移動させつつ切削部位Hを切削するため、管台2と切削装置6とに相対変位があっても管台2内面の切削を高精度で容易に行うことが可能である。

0046

また、本実施の形態の原子力容器管台内面の切削方法では、前記管台2内に切削装置6を据付けする工程に続いて、レーザ変位センサ85により管台2の中心SSと切削装置6との相対変位を計測する工程を含む。

0047

切削装置6の据付け位置によっては、管台2と切削装置6との相対変位量が、カッタ83の移動軌跡の補正範囲を逸脱した場合、切削の精度を維持できないおそれがある。この点、この原子力容器管台内面の切削方法によれば、切削以前に管台2の中心SSと切削装置6との相対変位を計測することで、管台2と切削装置6との相対変位量を、カッタ83の移動軌跡の補正範囲内に抑えることが可能になる。

0048

また、本実施の形態の原子力容器管台内面の切削方法では、溶接部mを切削する工程に続いて、レーザ変位センサ85により切削部位Hにおける切削深さを計測する工程を含む。

0049

この原子力容器管台内面の切削方法によれば、切削後の溶接肉盛Bを行うにあたり切削深さを確認することが可能になる。

0050

また、本実施の形態の原子力容器管台内面の切削方法では、切削部位Hの切削深さを計測する工程の結果、当該切削深さが所望の深さに満たない場合、計測した切削深さに基づいて切削部位Hに対するカッタ83の移動軌跡を補正する工程と、次に、補正された移動軌跡に沿ってカッタ83を移動させつつ切削部位Hを切削する工程とを含む。

0051

この原子力容器管台内面の切削方法によれば、再切削によって、所望の深さに切削することが可能である。

0052

本実施の形態の原子力容器管台内面の切削装置は、原子炉圧力容器1の側面に設けられている管台2と、当該管台2に接続されている出入口管2aとの溶接部m内面を切削部位Hとして切削する原子力容器管台内面の切削装置において、切削を行うカッタ83を収納すると共に回転軸Sを基準に回転するヘッド部8と、ヘッド部8の回転軸Sを基準に回転可能に設けられ管台2の基準内径Dを計測するデジタルゲージ84と、ヘッド部8の回転軸Sを基準に回転可能に設けられ切削部位Hと基準内径Dとの径方向での相対変位を計測するレーザ変位センサ85と、切削部位Hと基準内径Dとの相対変位に基づいて切削部位Hに対するカッタ83の移動軌跡を補正する制御部9とを備える。

0053

この原子力容器管台内面の切削装置によれば、切削部位Hと基準内径Dとの相対変位に基づいて切削部位Hに対する切削装置6のカッタ83の移動軌跡を補正し、当該移動軌跡に沿ってカッタ83を移動させつつ切削部位Hを切削するため、管台2と切削装置6とに相対変位があっても管台2内面の切削を高精度で容易に行うことが可能である。

0054

また、本実施の形態の原子力容器管台内面の切削装置では、切削部位Hを回転軸Sの延在方向で跨ぐ態様で、レーザ変位センサ85を少なくとも2個備えていることが好ましい。

0055

切削部位Hと基準内径Dとの相対変位を計測する場合、切削部位Hを回転軸Sの延在方向で跨いだ少なくとも2箇所をレーザ変位センサ85で計測する必要があり、1個のレーザ変位センサ85では、2回の計測を行うことになる。この点、この原子力容器管台内面の切削装置によれば、レーザ変位センサ85を少なくとも2個設けることで、レーザ変位センサ85による計測を1回で済ますことができ、切削作業の効率化を図ることが可能になる。

0056

なお、上述した実施の形態では、切削部位Hの内面全周を切削することを前提に説明したが、切削部位Hの周の一部を部分的に切削する場合でも、同様の切削方法および切削装置により同等の効果を得ることが可能である。

0057

以上のように、本発明に係る原子力容器管台内面の切削方法および切削装置は、管台内面の切削を高精度で容易に行うことに適している。

0058

1原子炉圧力容器
2管台
2a出入口管
3作業架台
4ノズル遮蔽体
5 部分遮蔽体
6切削装置
7胴部
71ケーシング
71a外筒
71b内筒
72クランプシリンダ
73リンク式クランプシリンダ
74 固定部
75旋回用モータ
8ヘッド部
81 X軸レール
82 Y軸レール
83カッタ
84デジタルゲージ
84aエアシリンダ
85レーザ変位センサ
85a Y軸レール
86カメラ
87照明
9 制御部
91入出力部
92モニタ
93空水圧ユニット
94切削油供給ユニット
m溶接部
A,A’切削溝
H,H’切削部位
B溶接肉盛
S 切削装置(ヘッド部)の回転軸
SS管台の中心
D基準内径
α,β変位計測位置
a,b 変位

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