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図面 (13)

課題

既存のユーザの送信装置に大きな変更を加えることなく、信号スペクトルの部分的な空間多重許容する上りリンクMU−MIMO伝送システムを利用した無線通信システム等を提供すること。

解決手段

複数の送信装置と、複数の受信アンテナを備えた受信装置とを含む無線通信システムであって、送信装置は、送信装置と受信装置との間で既知の信号に、異なる時間シフトを加えた信号を参照信号として生成し、データ信号と前記参照信号とを多重化して送信する。受信装置は、複数の送信装置から受信された信号に多重化されている参照信号を分離し、信号スペクトルの一部又は全体が共通の周波数を用いて送信された前記参照信号から伝搬路情報推定する。そして、推定された伝搬路情報に基づいて、前記データ信号を復号する。

概要

背景

第3.9世代無線伝送方式として3GPP(3rd Generation Partnership Project)において標準化が進められたLTE(Long Term Evolution)では、上りリンク移動局基地局)伝送方式シングルキャリア周波数分割多重アクセス(SC−FDMA)方式が採用されている。

SC−FDMAでは、各ユーザの伝搬路品質に応じて柔軟な信号スペクトル配置を行うことで、高い周波数利用効率を実現している。また、同時アクセスする複数ユーザ仮想的な大規模アンテナアレーを形成し、各ユーザの送信信号空間多重させることで、周波数利用効率の向上が望めるMU−MIMO(Multi−User Multiple Input Multiple Output)がLTEの上りリンクでサポートされている。

ところで、上りリンク伝送において基地局が各移動局からの送信信号を復調するためには、各移動局と基地局間の伝搬路情報を高精度に推定する必要がある。伝搬路情報は、基地局と各移動局間で予め決められていた参照信号をもとに推定することが可能であるが、MU−MIMOによる空間多重を行う場合、各ユーザが送信する参照信号も空間多重されて受信されるため、そのままでは伝搬路情報を推定することは出来ない。

しかしながら、LTEでは同一の信号帯域幅を有し、かつ同じ周波数帯を用いて通信を行うユーザ同士のみMU−MIMOによる空間多重を許容している(図12(a))。この場合、非特許文献1に示されているような、MU−MIMO参加ユーザは予め与えられた同一の参照信号系列に対して、時間領域においてユーザ固有巡回シフトを与えるサイクリックシフト(CS)方式を用いることで、参照信号のユーザ間の直交性を保つことが可能であった。しかし、同一の信号帯域幅を有し、かつ同じ周波数帯を用いて通信を行うユーザ同士のみMU−MIMOによる空間多重を許容するため、伝搬路の状態に応じて決定される周波数スケジューリングに対しても制限が生ずるため、周波数利用効率の改善には限界があった。

現在、第4世代無線伝送方式の有力候補としてLTE−A(LTE-Advanced)が提案され、その標準化活動が活発に行われている。LTE−Aの上りリンク伝送には、LTEと同様にシングルキャリアベースの伝送方式が採用されることになっている。ところで、LTE−Aの上りリンクMU−MIMOでは、周波数利用効率の更なる改善のために、LTEとは異なり、LTE−Aユーザ同士の一部の信号スペクトルのみの空間多重も行うことが提案されている(図12(b))。

この場合、CS方式を単純に適用しただけでは、参照信号の直交性は崩れてしまうため、信号スペクトルの一部が空間多重されるような上りリンクMU−MIMO伝送システムは実現できない。よって、新たな伝搬路推定方法確立が不可欠である。

このようにLTE−Aユーザ同士が一部の信号スペクトルのみの空間多重も行う場合に、空間多重された参照信号から伝搬路を推定する方法について、これまでにも検討が行われており、非特許文献2ではの歯状の信号スペクトルを有する参照信号を用いて周波数分割多重(FDM)させる方法について言及されており、FDM方式を用いることで、LTE−Aユーザ同士の信号スペクトルの一部が空間多重されていても、伝搬路を推定することが可能である。

また、例えば、非特許文献2では参照信号を時間方向に直交符号により符号分割多重(CDM)させる方法についても言及されている。この方法では、時間方向にも複数の参照信号を配置することにより、信号スペクトルの一部を空間多重するLTE−Aシステムにおいても、空間多重された各ユーザの伝搬路を推定することが可能となる。

概要

既存のユーザの送信装置に大きな変更を加えることなく、信号スペクトルの部分的な空間多重を許容する上りリンクMU−MIMO伝送システムを利用した無線通信システム等を提供すること。複数の送信装置と、複数の受信アンテナを備えた受信装置とを含む無線通信システムであって、送信装置は、送信装置と受信装置との間で既知の信号に、異なる時間シフトを加えた信号を参照信号として生成し、データ信号と前記参照信号とを多重化して送信する。受信装置は、複数の送信装置から受信された信号に多重化されている参照信号を分離し、信号スペクトルの一部又は全体が共通の周波数を用いて送信された前記参照信号から伝搬路情報を推定する。そして、推定された伝搬路情報に基づいて、前記データ信号を復号する。

目的

本発明が目的とするところは、既存のユーザの送信装置に大きな変更を加えることなく、信号スペクトルの部分的な空間多重を許容する上りリンクMU−MIMO伝送システムを利用した無線通信システム等を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

複数の送信装置と、複数の受信アンテナを備えた受信装置とを含む無線通信システムであって、前記送信装置は、前記送信装置と前記受信装置との間で既知の信号に、異なる時間シフトを加えた信号を参照信号として生成する参照信号生成部と、データ信号と、前記参照信号とを多重化する参照信号多重部と、前記参照信号多重部により多重化された信号を送信する送信部と、を有し、前記受信装置は、前記複数の送信装置から送信された信号を受信する受信部と、前記受信部により受信された信号に多重化されている参照信号を分離する参照信号分離部と、信号スペクトルの一部又は全体が共通の周波数を用いて送信された前記参照信号から伝搬路情報推定する伝搬路推定部と、前記伝搬路推定部により推定された伝搬路情報に基づいて、前記データ信号を復号する復号部と、を備えることを特徴とする無線通信システム。

請求項2

前記受信装置は前記伝搬路情報を推定するために複数の異なる伝搬路推定方法で伝搬路推定可能な伝搬路推定部を有し、前記複数の送信装置がそれぞれの信号の送信に用いる周波数の使用状況と、前記複数の伝搬路推定方法とが、関連付けられていることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。

請求項3

前記受信装置は、前記送信装置が信号の送信に用いる周波数の使用状況に応じて、前記伝搬路推定部の伝搬路推定方法を切り替える制御を行う推定方法切替部を更に有することを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。

請求項4

前記推定方法切替部は、前記伝搬路推定方法の切り替えに応じて、前記送信装置において既知の信号に与える時間シフト量を変化させることを特徴とする請求項3に記載の無線通信システム。

請求項5

無線通信システムには、送信装置として第一の送信装置と、第二の送信装置とが含まれており、前記推定方法切替部は、第一の送信装置と、第二の送信装置とが用いる周波数が総て共通している場合と、第一の送信装置と第二の送信装置が用いる周波数が一部のみ共通している場合で、第一の送信装置と第二の送信装置とのそれぞれの伝搬路情報を推定するための推定方法を切り替える制御を行うことを特徴とする請求項3に記載の無線通信システム。

請求項6

前記伝搬路情報を推定するための推定方法は、前記第一の送信装置と前記第二の送信装置が用いる周波数が一部のみ共通している場合で、CS方式を利用し、前記周波数が一部のみ共通している場合には、空間フィルタ方式を利用することを特徴とする請求項5に記載の無線通信システム。

請求項7

複数の送信装置と、複数の受信アンテナを備えた受信装置とを含む無線通信システムにおける受信装置であって、データ信号と、前記送信装置と前記受信装置との間で既知の信号に異なる時間シフトを加えた信号である参照信号とが多重化された信号を受信する受信部と、前記受信部により受信された信号に多重化されている参照信号を分離する参照信号分離部と、前記参照信号から伝搬路情報を推定する伝搬路推定部と、前記伝搬路推定部により推定された伝搬路情報に基づいて、前記データ信号を復号する復号部と、を備えることを特徴とする受信装置。

技術分野

0001

本発明は、複数の送信装置と、複数の受信アンテナを備えた受信装置とを含む無線通信システム等に関する。

背景技術

0002

第3.9世代無線伝送方式として3GPP(3rd Generation Partnership Project)において標準化が進められたLTE(Long Term Evolution)では、上りリンク移動局基地局)伝送方式シングルキャリア周波数分割多重アクセス(SC−FDMA)方式が採用されている。

0003

SC−FDMAでは、各ユーザの伝搬路品質に応じて柔軟な信号スペクトル配置を行うことで、高い周波数利用効率を実現している。また、同時アクセスする複数ユーザ仮想的な大規模アンテナアレーを形成し、各ユーザの送信信号空間多重させることで、周波数利用効率の向上が望めるMU−MIMO(Multi−User Multiple Input Multiple Output)がLTEの上りリンクでサポートされている。

0004

ところで、上りリンク伝送において基地局が各移動局からの送信信号を復調するためには、各移動局と基地局間の伝搬路情報を高精度に推定する必要がある。伝搬路情報は、基地局と各移動局間で予め決められていた参照信号をもとに推定することが可能であるが、MU−MIMOによる空間多重を行う場合、各ユーザが送信する参照信号も空間多重されて受信されるため、そのままでは伝搬路情報を推定することは出来ない。

0005

しかしながら、LTEでは同一の信号帯域幅を有し、かつ同じ周波数帯を用いて通信を行うユーザ同士のみMU−MIMOによる空間多重を許容している(図12(a))。この場合、非特許文献1に示されているような、MU−MIMO参加ユーザは予め与えられた同一の参照信号系列に対して、時間領域においてユーザ固有巡回シフトを与えるサイクリックシフト(CS)方式を用いることで、参照信号のユーザ間の直交性を保つことが可能であった。しかし、同一の信号帯域幅を有し、かつ同じ周波数帯を用いて通信を行うユーザ同士のみMU−MIMOによる空間多重を許容するため、伝搬路の状態に応じて決定される周波数スケジューリングに対しても制限が生ずるため、周波数利用効率の改善には限界があった。

0006

現在、第4世代無線伝送方式の有力候補としてLTE−A(LTE-Advanced)が提案され、その標準化活動が活発に行われている。LTE−Aの上りリンク伝送には、LTEと同様にシングルキャリアベースの伝送方式が採用されることになっている。ところで、LTE−Aの上りリンクMU−MIMOでは、周波数利用効率の更なる改善のために、LTEとは異なり、LTE−Aユーザ同士の一部の信号スペクトルのみの空間多重も行うことが提案されている(図12(b))。

0007

この場合、CS方式を単純に適用しただけでは、参照信号の直交性は崩れてしまうため、信号スペクトルの一部が空間多重されるような上りリンクMU−MIMO伝送システムは実現できない。よって、新たな伝搬路推定方法確立が不可欠である。

0008

このようにLTE−Aユーザ同士が一部の信号スペクトルのみの空間多重も行う場合に、空間多重された参照信号から伝搬路を推定する方法について、これまでにも検討が行われており、非特許文献2ではの歯状の信号スペクトルを有する参照信号を用いて周波数分割多重(FDM)させる方法について言及されており、FDM方式を用いることで、LTE−Aユーザ同士の信号スペクトルの一部が空間多重されていても、伝搬路を推定することが可能である。

0009

また、例えば、非特許文献2では参照信号を時間方向に直交符号により符号分割多重(CDM)させる方法についても言及されている。この方法では、時間方向にも複数の参照信号を配置することにより、信号スペクトルの一部を空間多重するLTE−Aシステムにおいても、空間多重された各ユーザの伝搬路を推定することが可能となる。

先行技術

0010

3GPP TR 25.814, "Physical layer aspects for evolved Universal Terrestrial Radio Access (UTRA)," v7.1.0, Sep. 2006.
3GPP, R1-092801,NTTDOCOMO "UL RS enhancement forLTE-Advanced,"June 2009.

発明が解決しようとする課題

0011

周波数利用効率の更なる向上のためには、LTE−Aユーザ同士だけでなく、LTEユーザとLTE−Aユーザの信号スペクトルの部分的な重畳が許容できる上りリンクMU−MIMOを実現する必要がある。このような上りリンクMU−MIMOを実現するためには、送信データを復調するための伝搬路情報を少ないオーバヘッドで高精度に推定する必要がある。

0012

しかし、非特許文献1に示された方法では、LTE−Aユーザ同士の直交性は保たれるものの、LTEユーザとLTE−Aユーザの直交性は保たれず、伝搬路推定を行うことができない。

0013

また、非特許文献2に示された方法では、多重させるユーザ数だけ時間方向に複数の参照信号を配置しなければならず、周波数利用効率が低下してしまう上に、伝搬路の時間選択性が激しい場合には多重ユーザ数に限界がある。

0014

このように、既存の送信装置(LTEユーザ)との後方互換性を保たせつつ、信号スペクトルの一部が重畳する各ユーザの伝搬路を効率良く推定するのは非常に困難であり、LTEユーザとLTE−Aユーザの信号スペクトルの一部が空間多重される上りリンクMU−MIMO伝送システムは実現されていなかった。

0015

上述した課題に鑑み、本発明が目的とするところは、既存のユーザの送信装置に大きな変更を加えることなく、信号スペクトルの部分的な空間多重を許容する上りリンクMU−MIMO伝送システムを利用した無線通信システム等を提供することである。

課題を解決するための手段

0016

上述した課題に鑑み、本発明の無線通信システムは、
複数の送信装置と、複数の受信アンテナを備えた受信装置とを含む無線通信システムであって、
前記送信装置は、
前記送信装置と前記受信装置との間で既知の信号に、異なる時間シフトを加えた信号を参照信号として生成する参照信号生成部と、
データ信号と、前記参照信号とを多重化する参照信号多重部と、
前記参照信号多重部により多重化された信号を送信する送信部と、を有し、
前記受信装置は、
前記複数の送信装置から送信された信号を受信する受信部と、
前記受信部により受信された信号に多重化されている参照信号を分離する参照信号分離部と、
信号スペクトルの一部又は全体が共通の周波数を用いて送信された前記参照信号から伝搬路情報を推定する伝搬路推定部と、
前記伝搬路推定部により推定された伝搬路情報に基づいて、前記データ信号を復号する復号部と、
を備えることを特徴とする。

0017

また、本発明の無線通信システムにおいて、前記受信装置は前記伝搬路情報を推定するために複数の異なる伝搬路推定方法で伝搬路推定可能な伝搬路推定部を有し、前記複数の送信装置がそれぞれの信号の送信に用いる周波数の使用状況と、前記複数の伝搬路推定方法とが、関連付けられていることを特徴とする。

0018

また、本発明の無線通信システムにおいて、前記受信装置は、前記送信装置が信号の送信に用いる周波数の使用状況に応じて、伝搬路推定部の推定方法切り替える制御を行う推定方法切替部を更に有することを特徴とする。

0019

また、本発明の無線通信システムにおいて、前記推定方法切替部は、前記伝搬路推定方法の推定方法の切り替えに応じて、前記送信装置において既知の信号に与える時間シフト量を変化させることを特徴とする。

0020

また、本発明の無線通信システムには、送信装置として第一の送信装置と、第二の送信装置とが含まれており、
前記推定方法切替部は、第一の送信装置と、第二の送信装置とが用いる周波数が総て共通している場合と、第一の送信装置と第二の送信装置が用いる周波数が一部のみ共通している場合で、第一の送信装置と第二の送信装置とのそれぞれの伝搬路情報を推定するための推定方法を切り替える制御を行うことを特徴とする。

0021

また、本発明の無線通信システムにおいて、前記伝搬路情報を推定するための推定方法は、
前記第一の送信装置と前記第二の送信装置が用いる周波数が一部のみ共通している場合で、CS方式を利用し、前記周波数が一部のみ共通している場合には、空間フィルタ方式を利用することを特徴とする。

0022

本発明の受信装置は、複数の送信装置と、複数の受信アンテナを備えた受信装置とを含む無線通信システムにおける受信装置であって、
データ信号と、前記送信装置と前記受信装置との間で既知の信号に異なる時間シフトを加えた信号である参照信号とが多重化された信号を受信する受信部と、
前記受信部により受信された信号に多重化されている参照信号を分離する参照信号分離部と、
前記参照信号から伝搬路情報を推定する伝搬路推定部と、
前記伝搬路推定部により推定された伝搬路情報に基づいて、前記データ信号を復号する復号部と、
を備えることを特徴とする。

発明の効果

0023

本発明によれば、信号スペクトルが部分的に空間多重される上りリンクMU−MIMOの実現可能性飛躍的に向上する。また、既存のLTEユーザの送信装置に対して大きな変更を強いることなく、周波数利用効率の大幅な向上に寄与できる。

図面の簡単な説明

0024

本実施形態(第1実施形態)における送信装置の機能構成を説明するための図である。
本実施形態(第1実施形態)におけるフレーム構成について説明するための図である。
本実施形態(第1実施形態)における受信装置の機能構成を説明するための図である。
本実施形態(第1実施形態)における受信装置の機能構成を説明するための図である。
本実施形態(第1実施形態)における受信装置の機能構成を説明するための図である。
第1実施形態における信号の状態を示した図である。
第2実施形態における信号の状態を示した図である。
第2実施形態における信号の状態を示した図である。
第3実施形態における信号の状態を示した図である。
第3実施形態における信号の状態を示した図である。
第4実施形態における信号の状態を示した図である。
従来における信号の状態を示した図である。

実施例

0025

[1.第1実施形態]
まず、本発明を適用した第1実施形態について説明する。第1実施形態では、Uユーザが同時アクセスするSC−FDMA上りリンク伝送を対象とする。MU−MIMOにより最大2ユーザまでの空間多重を許容するものとしたとき、部分的に空間多重された2ユーザの伝搬路情報を推定する方法について示す。なお、本実施形態では説明を簡単にするため、空間多重される2ユーザの伝送帯域幅は同一であるものとする。以降ではMU−MIMOにより空間多重されるユーザのことをMU−MIMO参加ユーザと記述する。なお、本発明は直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)に代表されるマルチキャリアベースアクセス方式に対しても適用することが可能である。

0026

本実施形態における送信装置1の機能構成を図1に示す。なお、第1実施形態においては、各ユーザの送信装置の送信アンテナ数は1とする。また、送信フレーム構成は参照信号とデータ信号が図2に示されているように時間分割多重されているものとし、参照信号多重部108において送信フレームが構成される。なお、総てのユーザが同じ送信フレーム構成であるものとし、参照信号および送信データはある時間長のタイムスロットにより区切られているものとする。

0027

送信装置1における送信信号処理について説明する。なお、本実施形態では、説明を簡単にするため、各ユーザはMu個の連続した周波数が伝送帯域として割り当てられているものとする。また、uはユーザ番号(u=0〜(U−1))をあらわす。

0028

各ユーザの送信データ系列チャネル符号化部102において、チャネル符号化が行われたのち、データ変調部104において、QPSK、16QAM等にデータ変調される。その後、DFT部106において、Muポイント離散フーリエ変換(DFT)が適用されてMu個の周波数成分に変換される。

0029

次いで、参照信号多重部108では、送信データと伝搬路推定を行うための参照信号とを多重化する。なお、参照信号の周波数成分は参照信号系列生成部122において、制御情報取得部120より得られる制御情報をもとに生成されたものとし、{Pu(i); i=0〜(Mu−1)}であるものとする。

0030

また、後述する受信装置2の伝搬路推定部における信号処理のために、参照信号系列生成部122において生成される参照信号は、伝送帯域幅に応じて決定される参照信号系列に対して、各ユーザ固有の位相回転量が与えられたものとして生成される。ここで、与えられる位相回転量は受信装置2の伝搬路推定部において用いられる伝搬路推定方法に依存して決定される。

0031

周波数領域の信号は制御情報取得部120より得られる制御情報をもとに周波数マッピング部110にて周波数マッピングされる。周波数マッピング部110では、参照信号がマッピングされた周波数以外の総ての周波数に0が挿入される。その後、IFFT部112において逆高速フーリエ変換(IFFT)が適用され、時間領域の参照信号が生成される。

0032

その後、CP挿入部114においてサイクリックプレフィクス(CP)が挿入されたのち、無線送信部116においてRF(Radio Frequency)帯の信号に変換されたのち、送信アンテナより送信される。このとき、MU−MIMO参加ユーザ同士の送信信号(送信データと参照信号を含む)は、同一のタイムスロットにおいて、送信信号の一部、もしくは全ての周波数成分(信号スペクトル)が共通の周波数を用いて送信されることになる。

0033

続いて、本実施形態における受信装置2の機能構成を図3から図5に示す。ここで、図3に記載の第1構成部20の詳細は図4に示されており、第2構成部24の詳細は図5に示されている。また、受信装置2はNr個アンテナを有するものとし、ここでは、第mアンテナ(m=0〜(Nr−1))に着目する。さらに、第1構成部20、第2構成部23は同一の構成の構成部が複数含まれている。

0034

第m受信アンテナで受信されたRF帯の受信信号無線受信部202においてベースバンド信号に変換される。その後、CP除去部204においてCPを取り除いたのちに、FFT部206において高速フーリエ変換(FFT)が適用されて周波数領域の信号に変換される。その後、周波数領域に変換された受信信号は参照信号分離部208に入力され、送信データと参照信号とに分離され、それぞれ異なった信号処理が施される。

0035

はじめに、送信データに対する信号処理から説明する。参照信号分離部208において分離された送信データは、チャネル等化部220に入力され、後述する伝搬路推定部212から得られる伝搬路推定値を用いて周波数領域等化に代表されるチャネル等化処理が適用される。

0036

MU−MIMOにより空間多重された送信データがチャネル等化部220に入力された場合、チャネル等化部220では、信号分離処理が併せて行われる。等化処理がされた送信データは周波数デマッピング部222に入力され、制御情報生成部240より得られる制御情報をもとに周波数デマッピングが適用され、各ユーザの等化後の受信信号が得られる。その後、IDFT部232において逆離散フーリエ変換(IDFT)により時間領域の信号に変換されたのち、データ復調部234及びチャンネル復号部236に入力され、各ユーザの送信データが復調される。

0037

次いで、参照信号に対する受信信号処理を説明する。参照信号はデータ復調の際に必要となる伝搬路情報を推定するために伝搬路推定部212に入力される。このとき、MU−MIMO参加ユーザ同士の参照信号は、周波数マッピングによって、周波数成分の一部、又は全体が共通の周波数を用いて送信されているから、お互いの参照信号の周波数成分の一部が多重されている場合と、総ての周波数成分が多重されている場合の2パターンの状態で空間多重されて受信されている。このように空間多重のされ方が異なる参照信号から各ユーザの伝搬路情報を高精度に推定するために、本実施形態では、周波数マッピングの状況に応じて、CS方式と以下に示す空間フィルタ方式を切り替える方式を用い、さらに、それらの伝搬路推定方法に適した参照信号の生成をも適応的に行う。

0038

ここで、伝搬路推定部212は、CS方式や以下に示す空間フィルタ方式といった伝搬路推定可能な複数の伝搬路推定方法を有している。そして、この伝搬路推定方法は、複数の送信装置がそれぞれの信号の送信に用いる周波数の使用状況(周波数マッピング)と関連づけられており、周波数マッピングに応じて最適な伝搬路推定方法が選択される。伝搬路推定部212における伝搬路推定方法の選択は、周波数マッピングに応じて、推定方法切替部210によって制御される。

0039

本実施形態では、MU−MIMO参加ユーザに適用されている周波数マッピングに応じて、受信装置2の推定方法切替部210によって最適な伝搬路推定方法を選択し、また、推定方法切替部210によって決定された伝搬路推定方法に応じて、送信装置1の参照信号系列生成部122において与えられる位相回転量も適応的に制御することで、伝搬路推定精度を高める。

0040

総ての周波数成分が多重されている場合、受信装置2の推定方法切替部210からCS方式を用いるように伝搬路推定部212に制御情報が送られる。CS方式が適用される場合、各ユーザの送信装置1の参照信号系列生成部122で与えられる位相回転量はCS方式に最適な値に設定されるように、受信装置2の制御情報生成部240から、送信装置1の参照信号系列生成部122に制御情報が送られる。CS方式に最適な位相回転量は、伝搬路を構成するマルチパスの中で、もっとも遅延して受信装置に受信されるパスの遅延時間応じて決定される。

0041

一方、参照信号の周波数成分の一部が多重されている場合、CS方式では伝搬路推定は行えない。そこで、参照信号が多重されて受信されている周波数成分のうち、第kおよび第(k+1)周波数成分に着目する。第m受信アンテナにおける受信信号の第kおよび第(k+1)周波数成分{Rm(k), Rm(k+1)}は次式で与えられる。

0042

ここで、Hm,u(k)は第uユーザと基地局の第m受信アンテナ間複素伝搬路利得、Nm(k)は第m受信アンテナで加わる雑音をそれぞれ表している。

0043

また、{ku; u=0, 1}は第k周波数で重畳されている第uユーザの参照信号の周波数インデックスを表している(図6)。ここで、伝搬路の周波数選択性があまり強くないものとすると、Hm,u(k)≒Hm,u(k+1)と近似できる。このとき、式(1)は次式のように行列を用いて表現できる:

0044

なお、



である。

0045

ここで、本来推定したいものはHであるが、Pを伝搬路行列、Hを送信信号とみなすと、式(2)は2送信アンテナと2受信アンテナを用いるMIMO−Space Division Multiplexing (MIMO−SDM)の受信信号と等価となることが分かる。受信信号Rに対して、Pの逆行列P-1を乗算することで伝搬路Hに対する推定値H^が得られる。

0046

なお、この逆行列を乗算して推定する方法を、Zero−forcing(ZF)規範空間フィルタ行列WZF(=P-1)を乗算して伝搬路推定を行ったということとする。しかし、本実施形態では、送信装置1の参照信号系列生成部122において、各ユーザで同一の参照信号系列に対してユーザ固有の位相回転量を与えたものを、参照信号系列として生成するため、P-1の逆行列が極端に小さくなってしまい、雑音強調により、伝搬路推定精度が大幅に劣化してしまう場合がある。

0047

本実施形態では、実際の伝搬路Hと伝搬路推定値H^の平均二乗誤差(MSE)を最小にするような空間フィルタ行列WMMSEを乗算して伝搬路推定を行う。WMMSEは次式で与えられる:

0048

これを最小MSE(MMSE)規範の空間フィルタ行列を乗算して伝搬路推定を行ったということとする。なお、γは参照信号の送信電力と受信雑音電力との電力比を表し,Imはm(mの単位行列である。

0049

空間フィルタ方式では、空間フィルタ行列の行列式の値が極端に小さい場合、たとえMMSE規範に基づくフィルタ行列を用いたとしても、伝搬路推定精度は大幅に低下してしまう。そこで、本実施形態では、伝搬路推定精度の低下を防ぐために、受信装置2の制御情報生成部240は空間フィルタ行列の行列式が小さくならないような位相回転量を各送信装置1に通知し、各送信装置1の参照信号系列生成部122では、通知された制御情報をもとに位相回転量を決定する。

0050

送信装置1の参照信号系列生成部122が参照信号系列に与える位相回転量については、受信装置2の推定方法切替部210が伝搬路推定方法をCS方式に切り替えたときには、CS方式に適した位相回転量に設定される。また、推定方法切替部210が伝搬路推定方法を空間フィルタ方式に切り替えたときには空間フィルタ方式に適した位相回転量を与えるように適応的に設定される。なお、通知に用いる制御情報量を減らすために、どちらか一方の最適値に固定しても良い。

0051

周波数マッピングの状態から、受信装置2の推定方法切替部210が空間フィルタ方式を選択している一方で、送信装置1の参照信号系列生成部122が与える位相回転量がCS方式に適した位相回転量に固定されている場合、空間フィルタ方式で用いられる空間フィルタ行列の行列式の値が極端に小さくなってしまう可能性がある。

0052

この場合、空間フィルタ方式では、隣接する周波数成分に限らず、伝搬路の周波数領域での変化を無視できる範囲内(コヒーレント帯域幅内)の離れた2個の周波数成分を用いれば良いから、空間フィルタの行列式が小さくならないような2個の周波数成分を用いて空間フィルタ方式を適用しても良い。また、3個以上の周波数成分を用いて空間フィルタ方式を適用しても良い。

0053

周波数マッピングの状態から、受信装置2の推定方法切替部210がCS方式を選択している一方で、送信装置1の参照信号系列生成部122が与える位相回転量が空間フィルタ方式に適した位相回転量に設定されている場合、位相回転量がCS方式に対する条件を満たさず、各ユーザの参照信号が直交しなくなる可能性があるある。この場合は、全ての周波数成分が空間多重されていたとしても、空間フィルタ方式を用いて伝搬路推定を行っても良い。

0054

ここで、本実施形態では、空間多重ユーザ数は2としているが、受信装置2のアンテナ数によって与えられるMU−MIMOにより最大空間多重数Umaxまで、ユーザ多重を行うことも可能である。

0055

また、本実施形態では、送信装置1の構成は従来のSC−FDMA方式とほぼ同一としながら、信号スペクトルの部分的な重畳を許容する上りリンクMU−MIMOを実現できる。異なるのは、送信装置1の参照信号系列生成部122において与えられる位相回転量を、受信装置2の推定方法切替部210で適応的に変更される受信装置2の伝搬路推定方法に応じて最適化する点にあるから、LTEシステムに対しても適用することが可能であり、信号スペクトルの一部が重畳するような上りリンクMU−MIMOを行うことも可能である。

0056

また、本実施形態により、部分的に信号スペクトルが重なるユーザ同士を空間多重するMU−MIMO伝送が可能となることから、従来のMU−MIMO伝送よりも割り当て可能な周波数を無駄なく利用できる。また、空間多重数が2よりも大きくなった場合でも、各ユーザの伝搬路情報を推定できる一方で、CDM方式のように、空間多重数に比例して、時間多重させる参照信号は増加しない。MU−MIMOでは空間多重数に比例して、周波数利用効率は向上するため、本実施形態はシステム全体の伝送速度の飛躍的な向上にも寄与できる。

0057

[第2実施形態]
続いて、第2実施形態について説明する。第1実施形態では、LTEで採用されているSC−FDMA上りリンク伝送を対象にしている。SC−FDMAでは送信信号スペクトルを連続した周波数に割り当てているが、チャネルの周波数選択性をより積極活用するために、信号スペクトルを離れた周波数に分割して割り当てるClusteredDFT-Spread Orthogonal Frequency Division Multiplexing (Clustered DFT-Spread OFDM)がLTE−A上りリンク伝送方式の一つとして、採用されている。そこで、第2実施形態では、Clustered DFT−Spread OFDM伝送ユーザ同士をMU−MIMOによって空間多重させる場合を対象とする。以降、Clustered DFT−Spread OFDMについてはClustered OFDMと呼称することとする。

0058

なお、第2実施形態では、第1実施形態と同様に、1送信アンテナを有し、同一の伝送帯域幅を割り当てられた2ユーザ(第0ユーザと第1ユーザとする)がMU−MIMOにより空間多重されることを考えるが、第1実施形態と同様に、3ユーザ以上の空間多重も可能である。

0059

第2実施形態の送信装置1の構成は基本的に第1実施形態の送信装置1の構成(図1)と同様である。異なるのは送信装置の周波数マッピング部110における信号処理である。

0060

第1実施形態で対象としたSC−FDMAでは、送信データを連続する周波数にマッピングするのに対して(図7(a))、第2実施形態で対象とするClustered OFDMでは、信号スペクトルを複数の周波数ブロックに分割し、各周波数ブロックを分散して配置することとなる(図7(b))。周波数マッピングを除く送信装置1における送信信号処理は第1実施形態と同様であるから、説明は省略する。

0061

Clustered OFDMの受信装置2の構成もSC−FDMA(図3)と同様である。Clustered OFDM伝送ユーザ同士がMU−MIMOにより空間多重される場合、図8のように受信信号スペクトルが重畳される。各ユーザの参照信号系列は、送信装置1の参照信号系列生成部122において、各ユーザで同一の参照信号系列に対して、各ユーザ固有の位相回転を与えたものであるから、参照信号系列の異なる部分が空間多重される場合(図8のS10)、参照信号系列の同じ部分が空間多重されているが、それぞれ与えられている位相回転量は異なる場合(図8のS12)、分割された周波数ブロックの一部が空間多重されている場合(図8のS14)が考えられる。第2実施形態では、受信装置2の推定方法切替部210において、空間多重されている周波数ブロックの状態に応じてCS方式と空間フィルタ方式の2つの伝搬路推定方法を適応的に切り替える。

0062

系列は同一であるが、位相回転が異なる周波数ブロックが空間多重される場合、受信装置2の推定方法切替部210からCS方式を用いるように伝搬路推定部212に制御情報が送られる。参照信号系列の異なる部分が空間多重される場合、及び、分割された周波数ブロックの一部が空間多重されている場合、受信装置2の推定方法切替部210から空間フィルタ方式を用いるように伝搬路推定部212に制御情報が送られる。

0063

第1実施形態で示したように、送信装置1で与える位相回転量の最適な値は、受信装置2の伝搬路推定部212で適用される伝搬路推定方法に依存する。受信装置2の伝搬路推定部212で適用される伝搬路推定方式の適用頻度は周波数マッピングに依存するから、CS方式の適用頻度が高い場合にはCS方式に適した位相回転量を与え、空間フィルタ方式の適用頻度が高い場合には空間フィルタ方式に適した位相回転量を与えても良い。

0064

また、第1実施形態で示したように、どちらかの伝搬路推定方法に最適化された位相回転量に固定しても良い。この場合、位相回転量が最適化されている伝搬路推定方法の適用頻度が多くなるように、周波数マッピングを適用することで、伝搬路推定精度を向上させるように、送信装置は送信信号を生成しても良い。例えば、位相回転量がCS方式に対して最適化されている場合、周波数マッピング部は図8のS10のような空間多重部分が多くなるように周波数マッピングを行うことで、伝搬路推定精度を向上させることが可能となる。

0065

ここまでは一つの参照信号系列を分割して周波数ブロックを構成するClustered OFDMを対象としていたが、分割後の周波数ブロックの帯域幅に合わせた短い参照信号系列を参照信号系列生成部において生成し、各周波数ブロックに割り当てるClustered OFDM伝送も考えられる。この場合、受信装置2の推定方法切替部210は、CS方式および空間フィルタ方式のどちらに切り替えても良い。また送信装置1は、各伝搬路推定方法の伝搬路推定部212における適用頻度に応じて、位相回転量を最適化しても良いし、一定の値に固定しても良い。

0066

第2実施形態ではClustered OFDMを対象とした。Clustered OFDMはLTE−Aに採用されている上りリンク伝送方式であるから、本実施形態により、LTE−Aにおいて各ユーザの信号スペクトルの一部が空間多重されることを許容する上りリンクMU−MIMOが実現可能となり、周波数利用効率のより一層の向上に寄与できる。また、Clustered OFDMにおいて、分割した周波数ブロックを連続する周波数成分に割り当てたものが、LTEで採用されているSC−FDMA伝送方式となるから、本実施形態により、LTE−AユーザとLTEユーザの信号スペクトルの一部を空間多重できる上りリンクMU−MIMOが実現可能となる。その場合、LTEユーザの送信装置に対して大きな変更を強いることはないから、LTE−Aに要求されている後方互換性を保つこともできる。

0067

[第3実施形態]
第2実施形態では、LTE−Aの上りリンク伝送に採用されているシングルキャリアベースのアクセス方式であるClustered OFDMを対象とした.また,SC−FDMAを上りリンクアクセス方式に採用しているLTEユーザとの空間多重も可能であることを示した。一方で、Clustered OFDMのようにSC−FDMAの信号スペクトルを複数ブロックに分割するのではなく、各周波数成分を任意の周波数に割り当てるスペクトル分割アクセス方式(図9)も考えられ、周波数スケジューリング効果をより向上できる。第3実施形態では、スペクトル分割アクセス方式を用いる上りリンク伝送において、MU−MIMOによって2ユーザが空間多重される場合を対象とする。

0068

スペクトル分割アクセスの送信装置構成は基本的にSC−FDMA(図3)と同様である。SC−FDMAとスペクトル分割アクセスの違いは送信装置の周波数マッピング部110にある。SC−FDMAでは、送信データを連続する周波数にマッピングするのに対して、スペクトル分割アクセスでは、SC−FDMAの信号スペクトルの各周波数成分をそれぞれマッピングする(図9)。また、周波数マッピングは後述する受信装置の伝搬路推定部212における伝搬路推定方法にも依存する。周波数マッピングを除く送信装置における送信信号処理は第1実施形態と同様であるから、説明は省略する。

0069

スペクトル分割アクセスの受信装置構成もSC−FDMA(図3)と同様である。スペクトル分割アクセス伝送ユーザ同士の信号スペクトルが重畳された周波数における伝搬路の推定方法について説明する。

0070

重畳される信号スペクトルが不連続であるため、CS方式を用いることはできない。そのため、受信装置の伝搬路推定部212では空間フィルタ方式を用いる。空間フィルタ方式では、コヒーレント帯域幅内で、参照信号が空間多重された複数の周波数成分がなければ伝搬路情報を推定することは出来ない。そのため、受信装置の制御情報生成部240では、MU−MIMO参加ユーザの送信信号の周波数成分の2つ以上が、コヒーレント帯域幅内で空間多重されるような周波数マッピングが行われるように制御情報が生成され、送信装置では、その制御情報をもとに周波数マッピングが行われる(図10)。

0071

空間フィルタ方式の伝搬路推定精度は、伝搬路推定に用いられる空間フィルタ行列の行列式に依存する。伝搬路推定精度を向上させるために、第1実施形態と同様に、送信装置の参照信号系列生成部122で参照信号系列に与えられる位相回転量を空間フィルタ行列の行列式が小さくならないように制御する。また、送信装置の周波数マッピング部において、空間フィルタ行列の行列式が小さくならないように、参照信号の周波数成分を、周波数方向に巡回シフトさせても良い。

0072

本実施形態により、スペクトル分割アクセス方式を用いるユーザ同士の信号スペクトルの一部をMU−MIMOにより空間多重させることが可能となるため、より柔軟な周波数スケジューリングが可能となり、周波数利用効率の更なる向上に寄与できる。

0073

[第4実施形態]
続いて、第4実施形態について説明する。ここで、LTEのように既に伝搬路推定方法が確定しているシステムのユーザと、それとは異なるシステムのユーザ同士の信号スペクトルの一部が重畳するようなMU−MIMOがLTE−Aにおいて提案されている。この場合、図11のように、伝送帯域幅が同一の2ユーザがMU−MIMOで空間多重されており、そこに、別のユーザの信号スペクトルの一部がさらに空間多重されるような場合が考えられる。

0074

伝送帯域幅が同一の2ユーザについては、CS方式により、参照信号の直交性が保たれるが、信号スペクトルの一部が空間多重されているユーザについては空間フィルタ方式を用いることになるから、受信装置の伝搬路推定部212では、CS方式と空間フィルタ方式を切り替えて使うのではなく、同時に適用することになる。

0075

第4実施形態では、SC−FDMA上りリンク伝送を対象として、CS方式を用いる既存ユーザと、本実施形態の伝搬路推定方法用いるユーザ同士とがMU−MIMOにより空間多重される場合を対象とする。

0076

CS方式を用いる既存ユーザを第1及び第2ユーザとし、本実施形態の方式を用いるユーザを第0ユーザとし、1送信アンテナを有するものとする。第1ユーザと第2ユーザとの伝送帯域幅および周波数は同一であるものとする。

0077

各ユーザの送信装置構成は第1実施形態とほぼ同一であるから、詳しい説明は省略する。異なるのは、参照信号系列生成部122で生成される参照信号系列である。第2ユーザの送信装置の参照信号系列生成部122では第1ユーザと同じ参照信号系列{P1(i); i=0〜(M1−1)}に対して、受信装置の伝搬路推定部212においてCS方式を用いたときに第1ユーザとの直交性が保たれるように、位相回転が与えられる。第2ユーザに与えられる位相回転量をτとした場合、参照信号系列は次式で与えられる。

0078

一方、第0ユーザの参照信号系列生成部122では、第1実施形態と同様に、受信装置の伝搬路推定部212において適用される伝搬路推定方法に応じて、適切な位相回転量を参照信号系列に与える。

0079

受信装置構成についても、第1実施形態とほぼ同一であり、異なるのは伝搬路推定部における信号処理であるから,伝搬路推定方法についてのみ説明する.ここでは簡単のため、図11に示すように、第0ユーザの参照信号の周波数成分の一部が第1及び第2ユーザの参照信号と空間多重されているものとする。参照信号の一部が空間多重されているため、第0ユーザの伝搬路情報を推定するためには、空間フィルタ方式を適用することになる。

0080

なお、第0ユーザについても総ての周波数成分が空間多重されている場合、第1実施形態と同様に、第0ユーザに対してもCS方式を適用することで、伝搬路を推定できる。第m受信アンテナの第k周波数における受信信号は次式で与えられる。

0081

第2ユーザの参照信号系列に与えられる位相回転量τは伝搬路の遅延スプレッドに応じて決定される。本実施形態における伝搬路推定部212での信号処理はこの位相回転量τの大きさにより異なってくる。

0082

位相回転量τがある程度小さい場合、隣接する参照信号の周波数成分に与えられた位相差は無視できるほど小さいと考えることが出来る。このとき、伝搬路推定は隣接する2個の周波数成分を用いて行うことができ、受信信号を式(2)のように表現することが出来る。ただし、R、 P、 HおよびNは



であり、



である。

0083

第1実施形態と同様に、参照信号系列によって構成させる行列Pを用いてMMSE規範のフィルタを求め受信信号Rに乗算することで、Hを推定することが出来るから、本実施形態の伝搬路推定方法を用いる第0ユーザの伝搬路情報Hm,0(k)はそのまま推定することができる。

0084

一方、CS方式を用いる既存ユーザの伝搬路情報については、本実施形態の伝搬路推定方法を用いて推定されたH ̄m,1(k)と第0ユーザとは空間多重されていない既存ユーザの参照信号の受信信号を用いて、あらためてCS方式を適用することにより、各送信アンテナの伝搬路情報Hm,1(k)およびHm,2(k)を推定することが出来る。

0085

一方で、位相回転量τがある程度大きい場合には隣接する参照信号の周波数成分に与えられた位相差を無視することは出来ない。この場合は、隣接する3個の受信周波数成分を用いて伝搬路推定を行うことが出来る。このとき、受信信号は式(2)で表現することが可能であるが、R、 P、 HおよびNは次式で与えられる。

0086

第1実施形態と同様に、参照信号系列によって構成させる行列Pを用いてMMSE規範のフィルタを求め受信信号Rに乗算することで、Hを推定することが出来るから、本発明の伝搬路推定方法を用いる第0ユーザの伝搬路情報Hm,0(k)はそのまま推定することができる。

0087

そして、CS方式を用いる既存ユーザの伝搬路情報については、位相回転量τが小さい場合と同様に、本実施形態の伝搬路推定により推定されたHm,1(k)およびHm,2(k)と、空間多重されてない参照信号の受信信号を用いてあらためてCS方式を適用することで、伝送帯域全ての伝搬路情報を推定することが可能である。

0088

CS方式を用いるユーザと本実施形態の伝搬路推定を用いるユーザが混在する場合の伝搬路推定方法について説明した。ここではユーザ数や各ユーザの送信アンテナ数に制限を与えて説明をしたが、ユーザ数が2より大きい場合や、伝搬路情報を推定することは可能である。

0089

また、同一の帯域幅の2ユーザに対して、さらに別のユーザの信号スペクトルの一部が空間多重されても伝搬路情報を推定することが可能であることから、複数の送信アンテナを用いてシングルユーザMIMO伝送を行うユーザの信号スペクトルに対して、別のユーザの信号スペクトルの一部が空間多重されている場合においても伝搬路情報を推定可能であることを意味しているから、各ユーザの送信アンテナ数が複数であっても本実施形態により、信号スペクトルの一部が空間多重される上りリンクMU−MIMOを実現することが可能である。

0090

また、第1実施形態でも述べたが、周波数マッピングにより各ユーザの伝送帯域幅や周波数が完全に一致している場合にはCS方式により伝搬路情報を推定しても良い。また、第1ユーザと第2ユーザの直交性を保ちつつ、第1の実施形態と同様に、第0ユーザに適用される伝搬路推定方法に応じて、参照信号に与える位相回転量を適切に変化させても良い。

0091

これまで述べてきたように、本実施形態により、CS方式により既にユーザ間の直交性が保たれている信号スペクトルに対して、さらに新たなユーザの信号スペクトルの一部がMU−MIMOにより空間多重された場合でも、伝搬路推定を行うことが可能となる。例えばLTE−AのようにLTEとの後方互換性を維持しなければならないようなシステムに対しても信号スペクトルの一部が重畳するようなMU−MIMOを適用することが可能となり、周波数利用効率のより一層の向上に寄与できる。

0092

[変形例]
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。

0093

また、本実施形態における送信装置及び受信装置で動作するプログラムは、本実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAMに蓄積され、その後、各種ROMやHDDに格納され、必要に応じてCPUによって読み出し修正・書き込みが行なわれる。プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROM、不揮発性メモリカード等)、光記録媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD、BD等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープフレキシブルディスク等)等のいずれであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、実現される場合もある。

0094

また市場流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータ転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれる。

0095

また、上述した実施形態における送信装置及び受信装置の一部、または全部を典型的には集積回路であるLSIとして実現してもよい。送信装置及び受信装置の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。

0096

1送信装置
102チャネル符号化部
104データ変調部
106DFT部
108参照信号多重部
110周波数マッピング部
112IFFT部
114 CP挿入部
116無線送信部
118無線受信部
120制御情報取得部
122参照信号系列生成部
2受信装置
20 第1構成部
202 無線受信部
204 CP除去部
206FFT部
208 参照信号分離部
210推定方法切替部
212伝搬路推定部
214 無線送信部
220チャネル等化部
222周波数デマッピング部
23 第2構成部
232 IDFT部
234データ復調部
236チャネル復号部
240制御情報生成部

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