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技術 内視鏡可撓管、内視鏡可撓管の製造方法及び内視鏡

出願人 富士フイルム株式会社
発明者 宮坂怜矢後淳
出願日 2010年3月30日 (10年7ヶ月経過) 出願番号 2010-078143
公開日 2011年10月20日 (9年1ヶ月経過) 公開番号 2011-206332
状態 未査定
技術分野 孔内観察装置 内視鏡 内視鏡
主要キーワード 基部セクション 低硬度樹脂 屈曲ライン 左右両端間 硬度ショア 冷却手法 断面積比率 ロックレバ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年10月20日)のものです。
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図面 (14)

課題

操作時に曲げ特性を任意に変えることが可能な可撓管を、シンプルな構成で、簡単且つ高精度に製造することができる内視鏡可撓管、内視鏡可撓管の製造方法及び内視鏡を提供する。

解決手段

内視鏡可撓管の外皮68は、基部71と、基部71上に設けられる一対のストライプ部72とを備える。基部71及びストライプ部72は、外皮68の先端から長手方向に延在し、互いに異なる特性(曲げ特性)を有する。このように内視鏡可撓管の外皮68は、先端部69の一部にストライプ部72が設けられるという簡素な構造を有しているため、内視鏡可撓管(外皮)を簡単且つ高精度に製造することができる。また操作時には、周方向位置を変えるだけで内視鏡可撓管(外皮)は異なる特性を示すため、ユーザは使用状況に応じて異なる特性を簡単に使い分けることが可能である。

概要

背景

一般に、医療分野等において、被験体体内器官検査診断内視鏡が広く使われており、例えば食道十二指腸小腸或いは大腸といった体腔深部まで内視鏡が挿入される。

体腔内に挿入される内視鏡の挿入部は、手元操作部側から順に、可撓性の管部(可撓管)、湾曲部及び先端部によって構成される。先端部には、レンズプリズムで構成される観察光学系が設けられ、また湾曲部は、手元の操作部によって湾曲自在に設けられる。一方、可撓管には、処置具挿通するための鉗子チャネル湾曲ワイヤライトガイド信号ケーブル等が挿通される。

例えば大腸用の内視鏡に関して言えば、可撓管は、屈曲した腸内をスムーズに進行するため、柔軟性、場合によっては剛性が求められる。特に、進行時に可撓管に求められる性能としては、軸保持短縮挿入法を例に挙げると、S字結腸通過の際、はじめは屈曲した腸内を進行させる必要があり、その場合には可撓管(特に先端部が)柔軟であることが好ましく、その後、可撓管を更に挿入させる為には、腸を手繰り寄せて直線化した後、腸が元に戻ろうとする力に対抗しながら進行できるよう、今度はある程度の剛性が要求される。

このように大腸への挿入は、術者に高度な技術がないと難しいが、挿入をより容易にさせることが可能な可撓管として、以下の技術が提案されている。

特許文献1は、スコープ内側に設けられたコイル伸縮により軟性部の硬度を変更することができる内視鏡の軟性管を開示する。

また特許文献2は、芯材押出口の中心から偏心した状態で押出成形される内視鏡用可撓管を開示し、厚肉部と薄肉部を形成することで内視鏡用可撓管の曲がり易さに指向性が付与されている。

また特許文献3は、内視鏡可撓管における長手方向の途中に設けられる硬度移行部において、V字状の波形の高硬度可撓部及び低硬度可撓部を組み合わせることで意図的に上下方向と左右方向で硬度が異なるようにすることで挿入性の改善が図られている。

概要

操作時に曲げ特性を任意に変えることが可能な可撓管を、シンプルな構成で、簡単且つ高精度に製造することができる内視鏡可撓管、内視鏡可撓管の製造方法及び内視鏡を提供する。内視鏡可撓管の外皮68は、基部71と、基部71上に設けられる一対のストライプ部72とを備える。基部71及びストライプ部72は、外皮68の先端から長手方向に延在し、互いに異なる特性(曲げ特性)を有する。このように内視鏡可撓管の外皮68は、先端部69の一部にストライプ部72が設けられるという簡素な構造を有しているため、内視鏡可撓管(外皮)を簡単且つ高精度に製造することができる。また操作時には、周方向位置を変えるだけで内視鏡可撓管(外皮)は異なる特性を示すため、ユーザは使用状況に応じて異なる特性を簡単に使い分けることが可能である。

目的

特に近年では患者の負担を軽減するためにスコープの細径化が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

長手方向に延在する円筒状の外皮を備える内視鏡可撓管において、前記外皮の先端部は、先端から前記長手方向に延在する基部と、当該先端から前記長手方向にストライプ状に延在し前記基部とは異なる物性を有する複数のストライプ部とを有することを特徴とする内視鏡可撓管。

請求項2

前記複数のストライプ部は、前記基部と硬度が異なることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡可撓管。

請求項3

前記長手方向に対して直交する前記外皮の断面において、前記外皮の断面積に対する前記複数のストライプ部の断面積の比率は5%以上50%以下であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の内視鏡可撓管。

請求項4

前記複数のストライプ部は、互いに対向して配置されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の内視鏡可撓管。

請求項5

前記長手方向に対して直交する前記外皮の断面形状が略円形であり、前記外皮の外周及び内周は、同心を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の内視鏡可撓管。

請求項6

前記複数のストライプ部は、前記基部とは異なる色を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の内視鏡可撓管。

請求項7

前記複数のストライプ部の各々は、第1のストライプ部と、当該第1のストライプ部とは異なる前記物性を有する第2のストライプ部とを含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の内視鏡可撓管。

請求項8

前記基部は、前記物性が異なる複数の材料を含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の内視鏡可撓管。

請求項9

前記基部は、前記物性が異なる複数の材料の構成比率が前記長手方向に関して変化することを特徴とする請求項8に記載の内視鏡可撓管。

請求項10

前記基部は、前記長手方向に配置される第1の基部セクション及び第2の基部セクションを含み、前記第1の基部セクション及び前記第2の基部セクションは、前記物性が異なる材料により構成されることを特徴とする請求項8に記載の内視鏡可撓管。

請求項11

前記基部は、前記長手方向と直交する方向に積層される第1の基部層及び第2の基部層を含み、前記第1の基部層及び前記第2の基部層は、前記物性が異なる複数の材料により構成されることを特徴とする請求項8に記載の内視鏡可撓管。

請求項12

前記外皮は、前記先端部に前記長手方向へ隣接して設けられる円筒状の胴体部を含み、前記胴体部は、前記複数のストライプ部とは前記物性が異なることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の内視鏡可撓管。

請求項13

前記胴体部は、前記基部と一体的に構成されることを特徴とする請求項12に記載の内視鏡可撓管。

請求項14

請求項1乃至13のいずれかに記載の内視鏡可撓管を備えることを特徴とする内視鏡。

請求項15

長手方向に延在する円筒状の外皮を備える内視鏡可撓管の製造方法において、前記外皮の先端から前記長手方向に延在する基部を形成する基部形成ステップと、前記外皮の前記先端から前記長手方向にストライプ状に延在し前記基部とは異なる物性を有する複数のストライプ部を形成するステップと、を含むことを特徴とする内視鏡可撓管の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、内視鏡の挿入部を構成する内視鏡可撓管、内視鏡可撓管の製造方法及び内視鏡に関し、特に、周方向において物性が異なる内視鏡可撓管に関する。

背景技術

0002

一般に、医療分野等において、被験体体内器官検査診断に内視鏡が広く使われており、例えば食道十二指腸小腸或いは大腸といった体腔深部まで内視鏡が挿入される。

0003

体腔内に挿入される内視鏡の挿入部は、手元操作部側から順に、可撓性の管部(可撓管)、湾曲部及び先端部によって構成される。先端部には、レンズプリズムで構成される観察光学系が設けられ、また湾曲部は、手元の操作部によって湾曲自在に設けられる。一方、可撓管には、処置具挿通するための鉗子チャネル湾曲ワイヤライトガイド信号ケーブル等が挿通される。

0004

例えば大腸用の内視鏡に関して言えば、可撓管は、屈曲した腸内をスムーズに進行するため、柔軟性、場合によっては剛性が求められる。特に、進行時に可撓管に求められる性能としては、軸保持短縮挿入法を例に挙げると、S字結腸通過の際、はじめは屈曲した腸内を進行させる必要があり、その場合には可撓管(特に先端部が)柔軟であることが好ましく、その後、可撓管を更に挿入させる為には、腸を手繰り寄せて直線化した後、腸が元に戻ろうとする力に対抗しながら進行できるよう、今度はある程度の剛性が要求される。

0005

このように大腸への挿入は、術者に高度な技術がないと難しいが、挿入をより容易にさせることが可能な可撓管として、以下の技術が提案されている。

0006

特許文献1は、スコープ内側に設けられたコイル伸縮により軟性部の硬度を変更することができる内視鏡の軟性管を開示する。

0007

また特許文献2は、芯材押出口の中心から偏心した状態で押出成形される内視鏡用可撓管を開示し、厚肉部と薄肉部を形成することで内視鏡用可撓管の曲がり易さに指向性が付与されている。

0008

また特許文献3は、内視鏡可撓管における長手方向の途中に設けられる硬度移行部において、V字状の波形の高硬度可撓部及び低硬度可撓部を組み合わせることで意図的に上下方向と左右方向で硬度が異なるようにすることで挿入性の改善が図られている。

先行技術

0009

特開昭55−118731号公報
特開2002−102151号公報
特開2001−238851号公報

発明が解決しようとする課題

0010

上述のように進行時に曲げ硬さや弾発性といった曲げ特性を変えることが可能な可撓管は種々提案されているが、構造が複雑であったり、実際の製造が困難であったりして、安価に精度良く可撓管を製造することが難しい。

0011

例えば、特許文献1に記載の内視鏡軟性管では、スコープの内側に取り付けられたコイルの伸縮によって硬度を可変としているが、この伸縮コイルの配置スペースが必要になるため、軟性管内において他の部材のためのスペースを十分に確保することが難しくなる。

0012

特に近年では患者の負担を軽減するためにスコープの細径化が望まれているが、そのような細径のスコープにおいて他の内容物(機能部材)のためのスペースを確保しようとすると、特許文献1に記載の伸縮コイルを設けるスペースを確保することが現実的には難しい。このようにメカニカル硬度可変機構を採用すると、限られたスペースを硬度可変機構と他の内容物とで取り合うことになり、内容物を優先すると硬度可変機構が設置できなくなるだけでなく、コイルの不具合なども予想される。

0013

また特許文献2に記載の内視鏡用可撓管は、周方向の厚み分布肉厚)を意図的に変更することで内視鏡可撓管の曲がり易さに指向性を付与している。しかしながら、この可撓管では肉厚が均一でないため、押出直後冷却過程において厚肉部と薄肉部との間で収縮量に大きな差が生じてしまい、実際には反り等の不具合が発生する。したがって、安価に効率良く大量に高精度な可撓管を製造するという観点からは、特許文献2に記載の内視鏡用可撓管は非常に不向きである。

0014

また特許文献3に記載の内視鏡可撓管においても、実際の製造が非常に困難であり、特に硬度移行部を精度良く安定形成することが難しい。すなわち、この硬度移行部は、高硬度樹脂層と低硬度樹脂層との端部に形成されるV字状の張り出し部を相互に接合して、両樹脂層間の接合部に塗布されるシール材被着される熱収縮性チューブを加熱することで形成される。したがって、端部の位置合わせ、シール材の塗布、熱収縮性チューブの被着及び加熱を精度良く行う必要があるため、非常に手間が掛かるだけではなく、コストも高くなる。また、成形機によって両樹脂の粘度差を利用して意図的に端部にV字部を形成することも考えられるが、そのような場合には、緻密な精度調整ができず、製造精度や繰り返し再現性に劣ることとなる。

0015

本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、操作時に異なる曲げ特性を任意に選択し、利用することが可能な可撓管を、シンプルな構成で、簡単且つ高精度に製造することができる技術を提供することを目的として成されたものである。

課題を解決するための手段

0016

本発明の一態様は、長手方向に延在する円筒状の外皮に1層あるいは複数の層を備える内視鏡可撓管において、前記外皮の先端部(挿入部)は、先端部から前記長手方向に延在する基部と、当該先端部から操作部側に向かう前記長手方向に、ストライプ状に少なくとも10cm以上延在し、前記基部とは異なる物性を有する複数のストライプ部とを有することを特徴とする内視鏡可撓管に関する。

0017

本態様によれば、外皮の先端から長手方向に延在するストライプ部は、基部と異なる特性を有し、円筒状の外皮の周方向に関して異なる位置に設けられる。したがって、術者(ユーザ)は、外皮の周方向位置を変えることで、前記の基部及びストライプ部を任意に選択、利用することが可能である。

0018

尚、本態様における「物性」とは、腸等への挿入性に関するものであり、具体的には硬度や弾発性(復元力)といった剛性や柔軟性を左右する特性のことを示す。硬度は樹脂の曲げに影響するパラメータであり、弾発性とは、ある一定の力で押し込んだ場合の反力経時変化指標であり、この値が高いほど、曲げに対してスムーズに復元することが可能であり、操作性(挿入性)が向上する。

0019

特性の異なる基部及びストライプ部を外皮の円周方向に配置することで、これらの異なる複数特性を状況に応じて選択しながら、可撓管を操作することができる。

0020

また、本態様によれば、外皮の一部をストライプ部にするというシンプルな構成で可撓管を製造することができるので、簡単且つ高精度に可撓管(外皮)を製造することが可能である。なお基部及びストライプ部は、外皮の外周側において面一に形成されることが好ましい。

0021

本態様では、複数のストライプ部を対向して配置することで、明確に異なる複数の曲げ特性を円筒状の外皮(可撓管)の周方向に対して容易に付与することができる。なお本態様は、複数のストライプ部が円筒状の外皮の中心に関して180°の位置に存在する場合だけでなく、180°近傍の位置に存在する場合も含みうるが、前記複数のストライプ部は互いに対向して配置されることが好ましい。

0022

前記長手方向に対して直交する前記外皮の断面形状としては、略円形であることが好ましく、また、前記外皮の外周及び内周は、同心を有していることが好ましく、均整な肉厚(厚み)を有する可撓管であることで、製造誤差等を効果的に防ぐことができ、安定的に高精度の外皮(可撓管)を製造することができる。

0023

前記長手方向に対して直交する前記外皮の断面において、前記基部の断面積Cbと、前記複数のストライプ部の断面積Csとの比率(ストライプ部の占有率)としては、5%以上、50%以下であることが好ましい。更に好ましくは、10%以上、40%以下であり、更に好ましくは15%以上、30%以下である。この範囲を満たすことで、可撓管(外皮)は曲げ特性に関して優れた操作性を示す。

0024

前記複数のストライプ部の各々は、第1のストライプ部と、当該第1のストライプ部とは異なる前記特性を有する第2のストライプ部とを含んでおり、前記複数のストライプ部の色については特に限定されないが、前記基部とは異なる色であることが好ましい(無着色でも可)。この場合、ユーザ(術者)はストライプ部と基部との位置を容易に把握することが可能であり、操作をより容易にすることができる。

0025

基部の構成は特に限定されないが、長手方向に関して異なる特性(例えば曲げ特性)を示す可撓管(外皮)を提供することができるものとして、例えば、前記特性が異なる複数の材料が混合されている基部において、その混合比率が長手方向に関して変化しているものでもよく、長手方向と直交する方向に、前記特性が異なる複数の材料が積層されている基部において、その厚み比率が長手方向に関して変化しているものでもよく、また、前記特性が異なる複数の材料が長手方向に従って切り替わっているものでもよい。

0026

前記外皮は、前記先端部に隣接して設けられる円筒状の胴体部を含み、好ましくは前記胴体部は、前記複数のストライプ部とは前記特性が異なっており、前記基部と一体的に構成されている。

0027

本発明の別の態様は、上記のいずれかに記載の内視鏡可撓管を備えることを特徴とする内視鏡に関する。

0028

また本発明の別の態様は、長手方向に延在する円筒状の外皮を備える内視鏡可撓管の製造方法において、前記外皮の先端から前記長手方向に延在する基部を形成する基部形成ステップと、前記外皮の前記先端から前記長手方向にストライプ状に延在し前記基部とは異なる特性を有する複数のストライプ部を形成するステップと、を含むことを特徴とする内視鏡可撓管の製造方法に関する。

発明の効果

0029

本発明によれば、物性(例えば硬度)の異なる基部及びストライプ部を先端から長手方向に延在させるというシンプルな構成によって、操作時に可撓管の曲げ特性を任意に変えることができる。また外皮の一部にストライプ部を設けるというシンプルな構成であるため、簡単且つ高精度に可撓管(外皮)を製造することができる。

図面の簡単な説明

0030

内視鏡を示す斜視図である。
内視鏡可撓管の構成を示す部分断面図である。
外皮の先端部の一例を示す外観斜視図である。
(a)は外皮の先端部の横断面図であり、(b)は(a)の4b−4b線に沿った縦断面図である。
外皮の他の例を示す図であり、(a)は外皮の先端部の横断面図であり、(b)は外皮先端部の縦断面図である。
外皮の他の例を示す図であり、(a)は外皮の先端部の横断面図であり、(b)は外皮先端部の縦断面図である。
外皮の他の例を示す図であり、(a)は外皮の先端部の横断面図であり、(b)は外皮先端部の縦断面図である。
外皮先端部のみにストライプ部が設けられている例を示し、(a)は図5に示す基部及びストライプ部が設けられている例を示し、(b)は、図6に示す基部及びストライプ部が設けられている例を示し、(c)は、図7に示す基部及びストライプ部が設けられている例を示す。
二組の一対のストライプ部が形成される外皮を示す横断面図である。
腸内における可撓管の進行状態を示す図である。
可撓管(外皮)の製造設備の一例を示す図であり、2種類の材料によって外皮を形成する場合を示す。
可撓管(外皮)の製造設備の他の例を示す図であり、3種類の材料によって外皮を形成する場合を示す。
実施例及び比較例における結果を示す表である。

0031

以下添付図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について説明する。

0032

図1は、内視鏡100の一例を示す斜視図である。内視鏡100は、術者によって把持される手元操作部12と、この手元操作部12に連設され被験者体内に挿入される挿入部14とを備える。

0033

手元操作部12にはユニバーサルケーブル16が接続され、ユニバーサルケーブル16の先端にはLGコネクタ18が設けられる。このLGコネクタ18は、不図示の光源装置着脱自在に設けられており、この光源装置に連結されることによって、挿入部14の先端部44に配設される照明光学系52に照明光を送ることができる。またLGコネクタ18には、ケーブル22を介して電気コネクタ24が接続され、電気コネクタ24は不図示のプロセッサに対して着脱自在に設けられている。電気コネクタ24をこのプロセッサに接続することによって、内視鏡100で得られた観察画像のデータがプロセッサに出力され、さらにプロセッサに接続されたモニタ(不図示)に画像を表示することができる。

0034

また手元操作部12には、送気・送水ボタン26、吸引ボタン28、シャッタータン30及び機能切替ボタン32が並設される。送気・送水ボタン26は、挿入部14の先端部44に配設された送気・送水ノズル54からエアや水を噴射するための操作ボタンであり、先端部44に設けられた観察光学系(観察レンズ)50に向けて送気・送水ノズル54からエアや水が噴出するようになっている。また吸引ボタン28は、先端部44に配設された鉗子口56から病変部等を吸引するための操作ボタンであり、シャッターボタン30は、観察画像の録画等を操作するための操作ボタンであり、機能切替ボタン32は、シャッターボタン30の機能等を切り替えるための操作ボタンである。

0035

また手元操作部12には、一対のアングルノブ34、34及びロックレバー36、36が設けられる。アングルノブ34を操作することによって後述の湾曲部42が湾曲操作され、ロックレバー36を操作することによってアングルノブ34の固定及び固定解除が操作される。

0036

さらに、手元操作部12には鉗子挿入部38が設けられており、この鉗子挿入部38は先端部44の鉗子口56に連通されている。鉗子等の内視鏡処置具(不図示)は、この鉗子挿入部38から挿入され鉗子口56から導出可能となっている。

0037

一方、挿入部14は、手元操作部12側から順に、可撓管40、湾曲部42、及び先端部44が配設されて構成される。湾曲部42は、前述の手元操作部12のアングルノブ34により調節されて湾曲自在に設けられており、先端部44の端面に設けられた観察光学系(観察レンズ)50、照明光学系52、送気・送水ノズル54及び鉗子口56の位置及び方向を適切に調整することができるようになっている。可撓管40は、円筒状に形成された可撓性を有する部材であり、多層構造によって被験者に挿入時に必要とされる柔軟性及び剛性が確保されている。

0038

図2は、可撓管40の部分断面図である。なお図2には、右側部分のみが示されているが、左側も同様の構成を有する。

0039

可撓管40は、両端に設けられる口金66と、両端の口金66の間に設けられる可撓管組立体64とを備える。可撓管組立体64は、最内側に配置され金属帯片螺旋状に巻き回した螺旋管60と、螺旋管60に被覆され金属線編組みした筒状網体62とを有する。筒状網体62上には長手方向に延在する円筒状の外皮68が被覆されており、外皮68及び口金66上には最外層を形成するトップコート層70が形成されている。

0040

図3は、外皮68の先端部69の一例を示す外観斜視図である。また図4(a)は、外皮68の先端部の横断面図であり、長手方向に対して直交する断面を示す。また図4(b)は、図4(a)の4b−4b線に沿った外皮68の縦断面図である。なお、理解を容易にするため、図3及び図4(a)及び(b)には、外皮68のみが描かれ他の部材については記載が省略されており、またサイズ等の形状についても誇張されている箇所がある。他の図面においても同様である。

0041

本例の外皮68は、長手方向に対して直交する断面形状が略円形で、外皮68の中心部には芯材(金属芯材)73が配置されている。芯材73は、図2に示すように、外皮68の内側に配設される螺旋管60及び筒状網体62を含んで構成され、外皮68の外周及び内周と同心となっている。そして外皮68の先端部69は、先端から長手方向に延在する基部71と、当該先端から長手方向にストライプ状に延在する1対、(或いは複数の)ストライプ部72とを有し、このようなストライプ部72は、基部71とは異なる硬さ特性を有している。

0042

なお、(一対の)ストライプ部72は、外皮68の全長(一例として130cm)にわたって設けられてもよいが、外皮68の先端から少なくとも約10cm以上にわたって設けられていることが好ましい。ストライプ部が設けられない一般的な外皮(単層のみ)を用いた場合には挿入性が悪いが、このような範囲に一対のストライプ部72を設けることによって、挿入性を大幅に改善することができる。

0043

また、ストライプ部72の形状(厚み、周長さ)については、特に限定されないが、長手方向に対して直交する外皮68の断面(図4図8参照)において、基部71の断面積Cbと一対の先端部69の断面積Csとの比率が5%以上50%以下である場合に、同様に外皮68の適度な柔軟性及び剛性が確保され、優れた操作性を得ることができる。尚、より好ましくは、10%以上、40%以下であり、更に好ましくは15%以上、30%以下である。

0044

また、外皮68の構成は図3及び図4に示す例には限定されず、種々の変更が加えられてもよい。例えば、図5図9に示すような外皮構成にすることで挿入性が改善されることが知られているが、これらの形態にストライプ部72を形成することで、挿入性を更に改善することができる。

0045

図5(a)及び(b)は、外皮68の基部71が硬度の異なる複数の材料により構成され、その組成が長手方向に関して途中で変化する外皮68を示す。すなわち、本例の基部71は、第1の材料(主として軟質熱可塑性樹脂)のみによって基部71が構成される第1領域(第1の基部セクション)71aと、第2の材料(主として硬質の熱可塑性樹脂)のみによって基部71が構成される第2領域(第2の基部セクション)71bとを長手方向に関して含む。

0046

図6(a)及び(b)は、硬度の異なる複数の材料が層状に重なって外皮68の基部が構成され、その構成比率が長手方向に関して連続的に変化する外皮68を示す。すなわち本例の基部71は、長手方向と直交する方向に積層される第1の基部層71c及び第2の基部層71dを含み、外皮68の外径を一定に保持したまま、第1の基部層71c及び第2の基部層71dの構成比率(層厚みの比率)が、先端(挿入)部では第1の材料の比率が大きく(軟らかく)、長手方向に従って連続的に比率が変化し、操作部では第2の材料の比率が大きく(硬く)なっている。

0047

図7(a)及び(b)は、外皮68の基部71が硬度の異なる複数の材料により構成され、その構成比率(混合比率)が長手方向に関して連続的に変化する外皮68を示す。すなわち図示の例では、基部71のうち、先端の挿入部ほど、第1の材料の構成比率が高く、操作部側では第2の材料の構成比率が高くなっており、左右両端間は第1の材料及び第2の材料の混合比率が連続的に変化する遷移領域である。

0048

なお外皮68の長手方向に関し、ストライプ部72は全長に設けられてもよいが、外皮68の先端部のみにストライプ部72が設けられてもよい。図8(a)は、図5(a)及び(b)に示す基部71及びストライプ部72が、外皮68の先端部のみに設けられている例を示す。図8(b)は、図6(a)及び(b)に示す基部71及びストライプ部72が、外皮68の先端部のみに設けられている例を示す。図8(c)は、図7(a)及び(b)に示す基部71及びストライプ部72が、外皮68の先端部のみに設けられている例を示す。このように外皮68の長手方向に関し、ストライプ部72が設けられる外皮68の先端部69に隣接するようにして一体的に、円筒状の胴体部74を配置してもよい。このような胴体部74をストライプ部72とは硬度等の物性が異なる材料により形成することによって、外皮68を含む可撓管40の挿入性を改善することが可能である。

0049

上述の各例ではストライプ部72が1対(2個)設けられる例について説明したが、ストライプ部72の数も特に限定されず、例えば図9に示すように2組の1対のストライプ部72a、72b(計4個のストライプ部)を設けることもできる。すなわち、一対の第1のストライプ部72aと、一対の第2のストライプ部72bとが基部71を挟んで設けられてもよい。この場合、基部71、第1のストライプ部72a、及び第2のストライプ部72bは相互に異なる硬度を有する。

0050

例えば硬さに関して「第2のストライプ部72b<基部71<第1のストライプ部72a」という関係を満たす場合には、術者は可撓管40を周方向に回転させることで、基部71の曲げ硬さを基本とした操作性だけではなく、第1のストライプ部72aを利用した硬い操作性、及び第2のストライプ部72bを利用した柔軟な操作性を簡単に得ることが可能である。また、外皮68の断面中心Cに関して90°回転した位置に2組の一対のストライプ部72a、72bを配置することによって、術者は簡単に可撓管40の曲げ硬さを切り換えることが可能である。

0051

なお、基部71、第1のストライプ部72a、及び第2のストライプ部72bの占有率(長手方向に直交する方向に関する断面積の比率)を調整することで、可撓管40の特性を変えることもできる。

0052

上述のように種々の形態を採ることが可能な外皮68は、例えば、「基部71の硬さ」<「ストライプ部72の硬さ」の関係の場合には、ストライプ部72に比べて基部71のほうを弱い力で曲げることが可能であり、また、逆に、「基部71の硬さ」>「ストライプ部72の硬さ」の関係の場合には、ストライプ部の方を弱い力で曲げることが可能である。このように、基部71に対して曲げ特性の異なるストライプ部72を設けることで、周方向に関して複数の曲げ特性を外皮68に対して簡単に付与することができる。特に本例のように一対のストライプ部72を対向配置することによって、ストライプ部72の対向方向(図4(a)に示す例ではUP−DOWN方向)とそれ以外の方向(図4(a)に示す例で例えばLEFT−RIGHT方向)との間で、明確に異なる曲げ特性を付与することができる。

0053

したがって、本例の外皮68を含む可撓管40(内視鏡100)を使用する術者は、可撓管40を周方向に回転させることによって、可撓管40(外皮68)の曲げ特性を簡単にコントロールすることが可能である。例えば、図10に示すS字状に曲がりくねった腸110(S字結腸)内において図4に示す外皮68を用いた可撓管40を進行させる場合、術者は可撓管40を回転させて外皮68の周方向の位置を調節し、腸110の形状に応じて可撓管40の形状を適切に調整することが可能である。すなわち、「基部71の硬さ」<「ストライプ部72の硬さ」の関係の場合には、腸110内に進入させる時には、外皮68のうち曲がり易い基部71にのみ主として力が掛かるようにすることで、腸110内の微妙な形状変化に可撓管40の形状を倣わせて簡単に可撓管40を挿入させることができる。

0054

一方、可撓管40を腸110のS字箇所を通過させるためには、腸110の形状を直線化する必要があるが、この場合には可撓管40は硬いほうが好ましい。したがって、術者が可撓管40を周方向に略90°回転させて、硬い一対のストライプ部72を腸110の屈曲面に合わせることで、曲がり難いストライプ部72に力が掛かるように可撓管40(外皮68)の周方向位置が調節される。これにより、可撓管40は腸110の進路壁に対抗して腸110を直線化することが容易になり、可撓管40の進行方向や腸110の位置を調節して、曲がりくねったS字結腸を容易に通過することが可能である。

0055

次に、可撓管40の製造方法について説明する。図11は、2種類の材料により形成される外皮68(例えば図3及び図4参照)を含む可撓管40の製造設備(連続成形設備130)を示す図であり、押出成形工程、冷却工程及び引取工程が設けられている。

0056

連続成形設備130は、ホッパースクリュー等を備える押し出し部131、132と、可撓管組立体64の外周面に外皮を成形するためのヘッド部133と、ヘッド部133の下流側に設けられる冷却部134と、可撓管組立体64を引き取り、ヘッド部133及び冷却部134を通過させる搬送部136とを含む。また、搬送部136と、基部71を構成する部材151を押し出す基部材押出部131と、ストライプ部72を構成する部材152を押し出すストライプ材押出部132とが接続され、これらの各ユニットを制御する制御部137が設けられている。

0057

搬送部136は、供給ドラム140と、巻取ドラム142とを含む。可撓管組立体64は、供給ドラム140に巻き付けられた後、順次引き出されて、外皮68を成形するヘッド部133と、成形後の外皮68を冷却する冷却部134とを通過した後、巻取ドラム142に巻き取られる。搬送部136は、制御部137によって回転が制御され、可撓管組立体64の搬送速度を適宜切り換えることが可能である。

0058

なお、搬送部136による可撓管組立体64の搬送は、種々の駆動形態で実施することができる。例えば、巻取ドラム142を回転駆動する一方で供給ドラム140を追従回転させる形態や、供給ドラム140及び巻取ドラム142の両者を同期をとって回転駆動する形態も可能である。また、巻取ドラム142の直前に別体の引取部(図示せず)を含んで搬送部136が設けられてもよく、この引取部により可撓管組立体64を牽引搬送することも可能である。その場合、巻取ドラム142は引取部の牽引搬送速度に応じて回転駆動される。また、そのような引取部を設ける場合には、巻取ドラム142を省略することも可能である。

0059

基部材押出部131及びストライプ材押出部132は、ヘッド部133のゲート146、147にそれぞれ接続される吐出口131a、132aを有する。基部71の構成部材151は基部材押出部131からゲート146に供給され、またストライプ部72の構成部材152はストライプ材押出部132からゲート147に供給される。基部材押出部131及びストライプ材押出部132は、制御部137によって押し出し圧力(スクリューの回転速度)が制御され、可撓管組立体64に被覆される基部71及びストライプ部72の成形厚みを調整して、所望の層厚みを有する外皮68(図3及び図4参照)を形成することができる。

0060

ヘッド部133は、可撓管組立体64の外周に成形される外皮68の外周形状を決定する円形孔148と、この円形孔148の入口側に設けられ可撓管組立体64の挿入をガイドするための円錐状凹部149とを有する。そして、ゲート146、147の供給口146a、147aは、円形孔148の周囲において円錐表面状に広がっており、円形孔148に合流するように設けられている。このゲート146、147の供給口146a、147aは、円形孔148の出口148a近傍に配設され、基部構成材料151の供給口146aが上流側に配置されると共にストライプ部構成材料152の供給口147aが下流側に配置される。これによって、ゲート146から供給される基部71の構成材料151が、ゲート147から供給されるストライプ部72の構成材料よりも先に可撓管組立体64上に積層され、図4に示すように基部71上にストライプ部72が積層される。なお、基部材押出部131及びストライプ材押出部132による供給口146a、147aからの基部構成材料151及びストライプ部構成材料152の押し出し量を適宜調整することにより、可撓管組立体64上に直接的にストライプ部72を積層形成することも可能である。

0061

また、ヘッド部133における円形孔148の出口148aは、その内径が、可撓管組立体64の外周に形成される外皮68の外径に合わせて形成されている。可撓管組立体64は、基部71の構成材料151及びストライプ部72の構成材料152が積層被覆された直後に円形孔148の出口148aを通過することとなり、外皮68(基部71及びストライプ部72)の外径が均一に揃えられた状態で円形孔148の出口148aから送り出される。

0062

外皮68が成形被覆された可撓管組立体64は、ヘッド部133(円形孔148の出口148a)から冷却部134に送られる。冷却部134は水などの冷却液貯留されており、外皮68が成形された可撓管組立体64はこの冷却液の中を搬送される。ヘッド部133直後における外皮68(基部71及びストライプ部72)の構成樹脂は、高温で容易に流動する状態にあり、冷却せずに高温状態のまま放置すると、樹脂が自重垂れて流動し、樹脂厚みが周方向で分布を持ってしまって、外皮68が偏心する。外皮68が偏心すると、可撓管40の曲げ硬さも周方向でばらついてしまい、結果として操作性が低下する。したがって、このような樹脂の流動を防ぐため、冷却部134において外皮68(基部71及びストライプ部72)の構成樹脂が冷却される。なお冷却部134における冷却手法は、外皮68を適切に冷却することができれば特に限定されず、水以外の冷却液を使用したり、空気などを外皮68に吹き付けて冷却することも可能である。

0063

上述のようにして外周に外皮68が成形被覆された可撓管組立体64(「連結可管組立体80」とも呼ぶ)は、巻取ドラム142に巻き取られる。なお、可撓管組立体64の両端部側には口金66が設けられており(図2参照)、各可撓管組立体64同士が口金66及びジョイント部材82を介して連結され、複数の可撓管組立体64が連続的に供給ドラム140から送り出される。

0064

巻取ドラム142に巻き取られた連結可撓管組立体80は、後段に設けられるアニール設備(図示せず)において所定温度雰囲気下でアニール処理を施してもよい。これによって、連結可撓管組立体80の外皮68の分子構造が安定化される。アニール処理時の雰囲気温度は、例えば外皮68の構成樹脂の軟化点温度を基準に適宜設定される。また必要に応じて、ジョイント部材82を切り離して、個々の連結可撓管組立体80に分離した状態でアニール処理が行われてもよい。

0065

このようにして、外皮68を所望形状(図3及び図4参照)に成形することができる。なお、図10に示す例では2種類の材料により外皮68の基部71及びストライプ部72を形成する場合について説明したが、3種類以上の材料により外皮68の基部71及びストライプ部72を形成する場合(図5図7参照)にも、同様にして、外皮68を成形することができる。

0066

例えば図12は、3種類の材料により外皮68を成形するヘッド部(ダイヘッド)133の一例を示す概略図である。本例のヘッド部(ダイヘッド)133は、外皮68の基部71を構成する第1材料を押し出す第1押出機162と、外皮68の基部71を構成する第2材料を押し出す第2押出機164と、外皮68のストライプ部72を構成する材料を押し出す第3押出機166とが設けられている。図11のヘッド部133の場合と同様に、第1押出機162から押し出された基部71の第1材料はゲート163に供給され、第2押出機164から押し出された基部71の第2材料はゲート165に供給され、それぞれ供給口163a、165aから流出されるようになっている。また、第3押出機166から押し出されたストライプ部72の材料はゲート167に供給され、供給口167aから流出されるようになっている。

0067

そして、ゲート167及び供給口167aおける形状や材料の押し出し状態を調整することによって、ストライプ部72を外皮68の一部としてストライプ状に形成することが可能となっている。また、ゲート163、165及び供給口163a、165aにおける形状や材料の押し出し状態を調整することによって、吐出材料として第1の材料から第2の材料に切り換えたり(図5参照)、第1の材料及び第2の材料を層状に積層させたり(図6参照)、第1材料及び第2の材料を混合させながら押出す図7参照)ことも可能である。

0068

すなわち、例えば、基部71を構成する材料を第1材料から第2材料に切り変える場合(図5参照)には、第1押出機162と第2押出機164との間にそれぞれバルブ切替機構(図示省略)を設けることで、第2押出機164からダイヘッドへの樹脂流入を停止し第1押出機162からの第1材料の押し出しのみを行っている状態から、バルブを切替え、第1押出機162からダイヘッドへの樹脂流入を停止させて第2押出機164からの第2材料の押し出しのみを行う状態に切り換えることで、可撓管組立体64に被覆される基部71の樹脂組成を長手方向で変えることが可能である。

0069

また、外皮68の長手方向にわたって第1材料及び第2材料を徐々に連続的に変える場合(図6及び図7参照)には、第1押出機162からの第1材料の押し出し量と、第2押出機164からの第2材料の押し出し量とを可撓管組立体64の進行にあわせて制御することで、目標とする厚み比率分布あるいは混合比率分布を長手方向に付与する。

0070

尚、混合比率を変えながら外皮68を被覆する方式としては、特に限定されず、例えば特公平6−98115に記載の手法を利用することも可能である。その他の方法としては、例えば2層用ダイヘッドを用いて2つの押出機ホッパー内に予め2種類の樹脂を各々異なる比率でブレンドしておき、これらの樹脂を押し出すことで、スクリューの回転によって2種類の樹脂が混合した状態で押し出すことも可能である。更に、2つの押出機の回転数を予め設定したパターンで変化させることで、長手方向に沿って厚み方向の平均混合比率が連続的に変化する外皮を得る事ができる。

0071

なお、外皮68の長手方向に関して一部分(先端部)のみにストライプ部72を成形する場合、例えば図10に示す例では押出部131、132と材料供給部146a、147aとの間にバルブ切換機構(図示省略)を設けることによって、簡単に一部分のみにストライプ部72を形成することが可能である。また図11に示す例では、第3押出機166とダイヘッド(ヘッド部133)との間にバルブ切換機構(図示省略)を設けて、当該バルブ切換機構の開閉によってストライプ部72を構成する樹脂の流入を調整することで、簡単に一部分のみにストライプ部72を形成することが可能である。ストライプ部72の形成時には、ストライプ部72を構成する樹脂がダイヘッドにおいて吐出されるようにバルブ切換機構が制御され、またストライプ部72の非形成時には、ストライプ部72を構成する樹脂の流入を止めると共に基部71を構成する樹脂の流量をその分増やすよう他の押出機からの押出量が制御される。

0072

なお、このように複数の材料を様々な形態に被覆成形する技術は当業者であれば適宜実現可能であり、例えば電線光ファイバ、ケーブル分野等で用いられるストライプ成形用ダイヘッドの技術を応用することによっても実現可能である。

0073

以上説明したように、本実施形態に係る可撓管40によれば、曲げ特性の異なる基部71及びストライプ部72が外皮68の異なる外周位置に設けられるため、術者は、可撓管40(外皮68)を周方向に回転させるだけで、可撓管40の曲げ特性を任意に変えることができる。

0074

特に本例では、外皮68の構成樹脂自体を工夫して曲げ特性の異なる基部71及びストライプ部72が設けられているので、外皮68内のスペースを犠牲にすることなく挿入性を改善することができる。したがって細径の可撓管40においても、本実施形態によれば、外皮68内のスペースを効率的に確保することができる。

0075

また基部71上にストライプ部72を積層させたシンプルな構成を有するため、簡単且つ高精度に可撓管40(外皮68)を製造することができ、大量の可撓管40を安定供給することも可能である。

0076

また、ストライプ部72を基部71とは異なる色(透明でも可)とすれば、操作時に可撓管40がどちらの方向に向いているのかを術者が認識しやすく、可撓管40の曲げ硬さを調整し易くなる。

0077

実施例を挙げて本発明の実施形態をさらに具体的に説明する。なお、以下に示す実施例は、本発明の一形態を例示するものに過ぎず、本発明の適用範囲を限定するものではない。

0078

図13は、下記の実施例及び比較例における結果を示す表である。

0079

図13に示す表において、「芯材径」は金属芯材73の外径を示し、「被覆外径」は外皮68の外径を示し、「可撓管長さ(1本当たり)」は可撓管40の長手方向の全長を示す。また、「外皮」の「形態」において「1層」は外皮68が単層構造を有し、「2層」は外皮68が二層によって構成される複層構造を有することを示す。また、「外皮」の「材料」は外皮68の構成材料を示し、「硬度ショアA」は外皮68のショアA硬度を示し、「厚み」は外皮の長手方向と直交する方向(積層方向)の膜厚を示す。同様に「ストライプ」の「材料」はストライプ部72の構成材料を示し、「硬度ショアA」はストライプ部72のショアA硬度を示し、「厚み」はストライプ部72の長手方向と直交する方向(積層方向)の膜厚を示す。また、「ストライプ」の「幅」は外皮68の外周面に沿ったストライプ部72の長さを示し、「長さ」は長手方向におけるストライプ部72の長さを示す。また「ストライプ」の「断面積比」は、長手方向と直交する方向の断面における外皮68全体の断面積に対するストライプ部72の断面積比を示し、具体的には「(ストライプ部の断面積)/(外皮の断面積)×100(%)」により求められる値が示されている。また、「挿入性」は、ユーザ(術者)が可撓管40を大腸モデルに実際に挿入して、その操作性を評価したものであり、「1」〜「5」の五段階によって評価した。評価「5」は最高レベルの操作性を示し、数が少なくなるほど操作性は低下して、評価「1」は最低レベルの操作性を示す。特に評価「1」及び「2」は実用に耐えられないレベルを示し、評価「3」以上は実用可能なレベルを示す。この操作性の評価は、使用時の操作性および挿入に要した時間から総合的に判断したものである。

0080

[実施例1]
実施例1では、装置として図11に示される押出機およびダイヘッドを使用した。そして、熱可塑性ポリウレタンパンデックスT−8170;DICバイエルポリマー製)を押出機A(基部材押出部131)に供給して押し出す一方で、押出機B(ストライプ材押出部132)には熱可塑性ポリウレタン(パンデックスT−8198;DICバイエルポリマー製)を供給して押し出した。このようにして押し出された外皮68を、金属芯材73(金属帯片を螺旋状に巻回しすることにより形成される螺旋管60に対して、金属線を編組してなる筒状網体62を被覆するとともに、両端に口金13を嵌合することにより構成される可撓管素材図2参照))に被覆した。このようにして本例では、図4(a)及び(b)に示される断面構成を有する外皮68及び金属芯材73を含む可撓管40を製造した。

0081

すなわち、基部71は、押出機A(基部材押出部131)から押し出される材料で形成され、被覆膜厚は0.5mmであった。ストライプ部72は、押出機B(ストライプ材押出部132)から押し出される材料で形成されており、ストライプ厚みは0.25mmであり、幅(円周長さ)は5mmであり、可撓管40の全長(1300mm)に渡って形成した。また、ストライプ部72は内視鏡のLEFT−RIGHT方向に合うよう形成した。このとき、外皮68全体の断面積に対するストライプ部72の断面積の比率について、押出機A(基部材押出部131)および押出機B(ストライプ材押出部132)からの吐出量比率からストライプ部72の断面積比率を算出した結果、17%であった。

0082

このようにして製造した可撓管40を、大腸模型を用いて模擬挿入を行い、操作性(挿入性)を評価した。その結果、ストライプ部を付与しない形態(実施例8)に比べ、例えばS字結腸通過の際には、はじめは軟質樹脂である基部71(UP−DOWN方向)を腸の屈曲方向に合わせて操作を行い、その後、腸を直線化させて挿入させる際には、操作角度を90°変更し、剛性の高いストライプ部72(LEFT−RIGHT方向)を腸の屈曲方向に合わせることで可撓管40を腸の曲げに対抗させて、容易に腸を直線化することができた。本例の可撓管40の挿入性の評価は、図13に示すように「3」であった。

0083

[実施例2]
実施例2では、装置として図11に示される押出機およびダイヘッドを使用し、ストライプ部72を形成する押出機B(ストライプ材押出部132)とダイヘッドの間にバルブ切替機構を設け、ストライプ部72の長さを可撓管40の全長に渡ってではなく、可撓管40の先端部から30cmまでの範囲にストライプ部72が形成されるよう調整した。それ以外については実施例1と同様の方法を用いて製造した。

0084

この可撓管40を、大腸模型を用いて模擬挿入を行い、操作性(挿入性)を評価した。その結果、本例の可撓管40は、実施例1とほぼ同等の挿入性評価「3」であることが確認された。

0085

[実施例3]
実施例3では、装置として図11に示される押出機およびダイヘッドを使用した。そして、熱可塑性ポリウレタン(パンデックスT−8170;DICバイエルポリマー製)を押出機A(基部材押出部131)に供給して押出す一方で、押出機B(ストライプ材押出部132)には熱可塑性ポリエステルエラストマーペルプレンP−40H;東洋紡製)を供給して押し出した。このようにして押し出された外皮68を金属芯材73に被覆し、図4(a)及び(b)に示される断面構成を有する可撓管40を製造した。すなわち、基部71は、押出機A(基部材押出部131)から押し出される材料で形成され、被覆膜厚は0.5mmであった。ストライプ部72は、押出機B(ストライプ材押出部132)から押し出される材料で形成されており、ストライプ厚みは0.25mmであり、幅(円周長さ)は5mmであり、可撓管40の全長に渡って形成した。また、ストライプ部72は内視鏡のLEFT−RIGHT方向に合うよう形成した。このとき、ストライプ部72の断面積比率について、押出機A(基部材押出部131)および押出機B(ストライプ材押出部132)からの吐出量比率からこの断面積比率を算出した結果、17%であった。

0086

この可撓管を、大腸模型を用いて模擬挿入を行い、操作性(挿入性)を評価した。結果、S字結腸通過の際に、はじめ軟質樹脂である基部71(UP−DOWN方向)を腸の屈曲方向に合わせて可撓管40の操作を行った。その後、腸を直線化させて挿入させる際、軟性部を90°回転させてストライプ部72を腸の屈曲ラインに合わせたとき、急に跳ねるような操作感で、可撓管40全体の硬度としては実施例1の材料に比べると小さいものの、良好な弾発性により可撓管40によって容易に挿入することができた。結果として、本例における可撓管40の挿入性の評価は「3」であった。

0087

[実施例4]
実施例4では、装置として図11に示される押出機およびダイヘッドを使用した。そして、熱可塑性ポリウレタン(パンデックスT−8198;DICバイエルポリマー製)を押出機A(基部材押出部131)に供給して押し出す一方で、押出機B(ストライプ材押出部132)には熱可塑性ポリウレタン(E660MZAA;日本ポリウレタン製)を供給して押し出した。このようにして押し出された外皮68を金属芯材73に被覆し、図4(a)及び(b)に示される断面構成を有する可撓管40を製造した。すなわち、基部71は押出機A(基部材押出部131)から押し出される材料で形成され、被覆膜厚は0.5mmであった。ストライプ部72は、押出機B(ストライプ材押出部132)から押し出される材料で形成されており、ストライプ厚みは0.25mmであり、幅(円周長さ)は10mmであり、可撓管40の全長に渡って形成した。また、ストライプ部は内視鏡のLEFT−RIGHT方向に合うよう形成した。このとき、ストライプ部72の断面積比率について、押出機A(基部材押出部131)および押出機B(ストライプ材押出部132)からの吐出量比率から断面積比率を算出した結果、34%であった。

0088

この可撓管40を大腸模型に模擬挿入し、操作性(挿入性)を評価した。実施例1と異なり、はじめは軟質樹脂で形成されているストライプ部72(LEFT−RIGHT方向)を腸の屈曲方向に合わせて可撓管40の操作を行った。その後、腸を直線化させて挿入させる際には、可撓管40の操作角度を90°変更し、剛性の高い基部71(UP−DOWN方向)を腸の屈曲部に向けることで可撓管40を腸の曲げに対抗させて、腸を容易に直線化することができた。その結果、本例の可撓管40の挿入性評価としては、実施例1と同じレベル「3」であることが確認された。

0089

[実施例5]
実施例5では、装置として図12に示される押出機およびダイヘッドを使用し、熱可塑性ポリウレタン(E660MZAA;日本ポリウレタン)(材料A、第1材料)を第1押出機162に供給し、第2押出機164には熱可塑性ポリウレタン(パンデックスT−8198;DICバイエルポリマー製)(材料B、第2の材料)を供給し、第1押出機162とダイヘッド間、および第2押出機164とダイヘッド間には、それぞれバルブ開閉機構を設けた。はじめは第1押出機162からの材料Aのみがダイヘッド内に流入されるが、途中でバルブの開度が変更され、材料Bのみがダイヘッド内に流入するように制御することで、可撓管40の先端から30cmの地点で材料Aから材料Bに切り替わる外皮68を形成した。更に、第3押出機166には熱可塑性ポリエステルエラストマー(ペルプレンP−40H;東洋紡製)を供給して押し出し、ストライプ部72を形成した。ストライプ部72は、ストライプ厚みが0.25mmであり、幅(円周長さ)は5mmであり、可撓管40の全長に渡って形成した。また、ストライプ部は内視鏡のLEFT−RIGHT方向に合うよう形成した。芯材73は前述に記載の金属芯材を用いた。このようにして本例では、図5(a)及び(b)に示される断面構成を有する外皮68及び金属芯材73を含む可撓管40を製造した。このとき、ストライプ部72の断面積比率について、第1押出機162および第2押出機164からの吐出量比率から断面積比率を算出した結果、17%であった。

0090

この可撓管40を大腸模型に模擬挿入して、操作性(挿入性)を評価した。長手方向に沿って、軟質材料から硬質材料に切り替わる構成にして外皮68に硬さ分布を設けることで、ある程度の挿入改良効果が得られる。ストライプ部が無い可撓管(実施例12)では先端部が軟らかく、腸の直線化がやや難しい状況であったが、ストライプ部72を腸の屈曲部に合わせるように可撓管40の周方向を調整することで、より容易に挿入が可能となり、挿入性が改善された。本例の可撓管40の挿入性の評価結果は「4」であった。

0091

[実施例6]
実施例6では、材料A(軟質)が内層、材料B(硬質)が外層の2層構成となるダイヘッドを使用し、熱可塑性ポリウレタン(E660MZAA;日本ポリウレタン)(材料A)を第1押出機162に供給し、第2押出機164には熱可塑性ポリウレタン(パンデックスT−8198;DICバイエルポリマー製)(材料B)を供給して押し出した。第1押出機162および第2押出機164は、予め設定されたスクリュー回転数に従って制御されることで、外皮68全体の厚みが一定で、内層(第1の基部層71c)および外層(第2の基部層71d)の厚み比率が連続的に変化する外皮68を形成することができた(図6(a)及び(b)参照)。本例では可撓管40の先端から60cmの領域において材料Aと材料Bの厚み比率が変化し、先端部(0cm)では「材料A:材料B=8:2」、先端から60cmの部分では「材料A:材料B=2:8」となるように制御しながら押出を行い、前述に記載の金属芯材73を用いて、図6(a)及び(b)に示される断面構成を有する可撓管40を製造した。なお、このような2層構造の外皮68の製造方法については特願2008−254646号明細書を参照することができる。

0092

更に、第3押出機166には熱可塑性ポリエステルエラストマー(ペルプレンP−40H;東洋紡製)を供給、押し出して、ストライプ部72を形成した。ストライプ部72は、ストライプ厚みが0.1mmであり、幅(円周長さ)は5mmであり、可撓管40の全長に渡って形成した。また、ストライプ部72は内視鏡のLEFT−RIGHT方向に合うよう形成した。このとき、ストライプ部72の断面積比率について、第1押出機162および第2押出機164からの吐出量比率からその断面積比率を算出した結果、断面積比率は7%であった。

0093

この可撓管40を大腸模型に模擬挿入して、可撓管40の操作性(挿入性)を評価した。長手方向に沿って、外皮68の軟質材料と硬質材料の厚み比率を連続的に変化させて外皮68に硬さ分布を設けることで、良好な挿入性が得られるが、熱可塑性ポリエステルエラストマーをストライプ部72に加えることで、実施例3に記載されるような効果が加わり、更に挿入性が改善され、本例の可撓管40の挿入性の評価結果は「5」であった。

0094

[実施例7]
実施例7では、熱可塑性ポリウレタン(E660MZAA;日本ポリウレタン)(材料A)を第1押出機162に供給し、第2押出機164には熱可塑性ポリウレタン(パンデックスT−8198;DICバイエルポリマー製)(材料B)を供給し、前記2種類の材料がダイヘッド内部にて混合され、その混合比率が先端部(0cm)で「材料A:材料B=8:2」、先端から60cmの部分で「材料A:材料B=2:8」となるように押出機の回転数を一定のパターンで変化させながら押し出し、外皮68を形成した。このような外皮68を製造する方法としては、例えば、特公平6−98115号明細書を参照することができるが、本例では、材料AおよびBの流路とは別にストライプ部72用の流路を更に設け、第3押出機166には熱可塑性ポリエステルエラストマー(ペルプレンP−40H;東洋紡製)を供給、押し出して、ストライプ部72を形成した。ストライプ部72は、ストライプ厚みが0.25mmであり、幅(円周長さ)は5mmであり、可撓管40の全長に渡って形成した。また、ストライプ部は内視鏡のLEFT−RIGHT方向に合うよう形成した。このとき、ストライプ部72の断面積比率について、第1押出機162および第2押出機164からの吐出量比率から断面積比率を算出した結果、17%であった。

0095

この可撓管40を大腸模型に模擬挿入して、操作性(挿入性)を評価した。長手方向に沿って、外皮68の軟質材料と硬質材料の混合比率を連続的に変化させて外皮68に硬さ分布を設けることで、実施例14に比べて良好な挿入性が得られるが、ストライプ部72を加えることで、更に挿入時に状況に応じた操作が可能となった。挿入性の評価結果は「5」であった。

0096

[実施例8]
実施例8では、一般の押出機およびダイヘッドを使用して、熱可塑性ポリウレタン(パンデックスT−8170;DICバイエルポリマー製)を押出機に供給して押し出すことで単層の外皮68を形成し、この外皮68を金属芯材73に被覆して可撓管40を形成した。外皮68の被覆肉厚は0.5mmであり、ストライプ部は設けなかった。

0097

この可撓管40を大腸模型に模擬挿入して、可撓管40の操作性(挿入性)を評価した。その結果、可撓管40全体として剛性が不足しており、S字結腸挿入時における腸の直線化などの操作が非常に困難であり、挿入に多くの時間がかかってしまい、実用に耐えられるレベルではなかった。本例の可撓管40の挿入性の評価結果は「1」であった。

0098

[実施例9]
実施例9では、一般の押出機およびダイヘッドを使用して、熱可塑性ポリウレタン(パンデックスT−8198;DICバイエルポリマー製)を押出機に供給して押し出すことで単層の外皮68を形成し、この外皮68を金属芯材73に被覆して可撓管40を形成した。外皮68の被覆肉厚は0.5mmであり、ストライプ部は設けなかった。

0099

この可撓管40を大腸模型に模擬挿入し、操作性(挿入性)を評価した。その結果、可撓管40全体として剛性が高すぎて屈曲がし難く、操作が非常に困難であり、挿入に多くの時間がかかってしまい、実用に耐えられるレベルではなかった。本例の可撓管40の挿入性の評価結果は「1」であった。

0100

[実施例10]
実施例10では、装置として図11に示される押出機およびダイヘッドを使用し、熱可塑性ポリウレタン(パンデックスT−8170;DICバイエルポリマー製)を押出機A(基部材押出部131)に供給、押し出した。一方、押出機B(ストライプ材押出部132)には熱可塑性ポリウレタン(パンデックスT−8198;DICバイエルポリマー製)を供給、押し出した。このようにして形成される外皮68を金属芯材73に被覆し、図4(a)及び(b)に示される断面構成を有する可撓管40を製造した。すなわち、基部71は押出機A(基部材押出部131)から押し出される材料で形成され、被覆膜厚は0.5mmであった。ストライプ部72は、押出機B(ストライプ材押出部132)から押し出される材料で形成されており、ストライプ厚みは0.1mmであり、幅(円周長さ)は2.5mmであり、可撓管40の全長に渡って形成した。また、ストライプ部72は内視鏡のLEFT−RIGHT方向に合うよう形成した。このとき、ストライプ部72の断面積比率について、押出機A(基部材押出部131)および押出機B(ストライプ材押出部132)からの吐出量比率から断面積比率を算出した結果、3.5%であった。

0101

この可撓管40を、大腸模型を用いて模擬挿入を行い、操作性(挿入性)を評価した。その結果、例えばS字結腸部における可撓管40の通過時には、はじめは軟質樹脂である基部71(UP−DOWN方向)を腸の屈曲方向に合わせて可撓管40の操作を行った。その後、腸を直線化させて挿入させる際には、操作角度を90°変更し、剛性の高いストライプ部72(LEFT−RIGHT方向)を腸の屈曲部に合わせることで腸の曲げに対抗して腸を直線化しようとしたが、ストライプ占有率が小さく、やや剛性不足であり、挿入にも多少の時間を要した。結果として操作性として一定の改善は見られたが、実用に耐えられる性能には僅かに及ばなかった。本例の可撓管40の挿入性の評価結果は「2」であった。

0102

[実施例11]
実施例11では、装置として図11に示される押出機およびダイヘッドを使用し、熱可塑性ポリウレタン(パンデックスT−8170;DICバイエルポリマー製)を押出機A(基部材押出部131)に供給、押し出した。一方、押出機B(ストライプ材押出部132)には熱可塑性ポリウレタン(パンデックスT−8198;DICバイエルポリマー製)を供給、押し出した。このようにして形成される外皮68を金属芯材73に被覆し、図4(a)及び(b)に示される断面構成を有する可撓管40を製造した。

0103

すなわち、基部71は押出機A(基部材押出部131)から押し出される材料で形成され、被覆膜厚は0.5mmであった。ストライプ部72は、押出機B(ストライプ材押出部132)から押し出される材料で形成されており、ストライプ厚みは0.5mmであり、幅(円周長さ)は10mmであり、可撓管40の全長に渡って形成した。また、ストライプ部72は内視鏡のLEFT−RIGHT方向に合うよう形成した。このとき、ストライプ部72の断面積比率について、押出機A(基部材押出部131)および押出機B(ストライプ材押出部132)からの吐出量比率から断面積比率を算出した結果、68%であった。

0104

この可撓管を大腸模型に模擬挿入し、操作性(挿入性)を評価した。その結果、剛性の高いストライプ部72(LEFT−RIGHT方向)の断面積が基部71(UP−DOWN方向)の断面積に比べて大き過ぎたため、先端部の屈曲が逆に困難になってしまい、結果として挿入に時間を要した。腸の直線化の場合には本例の可撓管40は効果を発揮し、操作性として一定の改善は見られたが、実用に耐えられる性能には僅かに及ばなかった。挿入性の評価結果は「2」であった。

0105

[実施例12]
実施例12では、装置として図12に示される押出機およびダイヘッドを使用した(但し、第3押出機166は本例では用いなかった)。熱可塑性ポリウレタン(E660MZAA;日本ポリウレタン)(材料A)を第1押出機162に供給し、第2押出機164には熱可塑性ポリウレタン(パンデックスT−8198;DICバイエルポリマー製)(材料B)を供給した。第1押出機162とダイヘッド間、および第2押出機164とダイヘッド間には、それぞれバルブ開閉機構を設けた。はじめは第1押出機162からの材料Aのみがダイヘッド内に流入されるが、途中でバルブの開度が変更され、材料Bのみがダイヘッド内に流入するように制御することで、可撓管40の先端から30cmの地点で材料Aから材料Bに切り替わる外皮68を形成した。芯材は前述に記載の金属芯材73を用いて可撓管40を製造した。

0106

なお、外皮68にストライプ部72を形成しなかった。他は実施例5の可撓管40と略同一である。

0107

この可撓管40を大腸模型に模擬挿入し、操作性(挿入性)を評価した。長手方向に沿って、軟質材料から硬質材料に切り替わる構成にして硬さ分布が可撓管40(外皮68)には設けられていることで、実施例8の可撓管40に比べて挿入が容易になることが確認でき実用化に耐えられるレベルの評価「3」であったが、先端部が軟らかいため、腸の直線化がやや難しかった。

0108

[実施例13]
実施例13では、装置として図12に示される押出機およびダイヘッドを使用し(但し、第3押出機166は本例では用いなかった)、材料A(軟質)が内層(第1の基部層71c)、材料B(硬質)が外層(第2の基部層71d)の2層構成となるダイヘッドを使用した。熱可塑性ポリウレタン(E660MZAA;日本ポリウレタン)(材料A)を第1押出機162に供給し、第2押出機164には熱可塑性ポリウレタン(パンデックスT−8198;DICバイエルポリマー製)(材料B)を供給、押し出した。第1押出機162および第2押出機164は予め設定されたスクリュー回転数に従って制御されることで、外皮68全体の厚みが一定で、内層および外層の厚み比率が連続的に変化する外皮68を形成することができた。本例では可撓管40の先端から60cmの領域において材料Aと材料Bの厚み比率が変化し、先端部(0cm)では「材料A:材料B=8:2」となり、先端から60cmの部分では「材料A:材料B=2:8」となるように制御しながら押し出しを行い、前述に記載の金属芯材73を用いて、図6(a)及び(b)に示される断面構成を有する可撓管40を製造した。なお、このような2層構造の外皮68の製造方法については特願2008−254646号明細書を参照することができる。

0109

なお、外皮68にストライプ部72を形成しなかった。他は実施例6の可撓管40と略同一である。

0110

この可撓管40を大腸模型に模擬挿入し、操作性(挿入性)を評価した。長手方向に沿って、外皮68の軟質材料と硬質材料の厚み比率を連続的に変化させ、外皮68に硬さ分布を設けることで、良好な挿入性で実用化に耐えられるレベル評価「4」であることが確認できたが、術者から、可撓管40の先端部においてやや復元力(弾発性)が不足しているとの指摘があった。

0111

[実施例14]
実施例14では、熱可塑性ポリウレタン(E660MZAA;日本ポリウレタン)(材料A)を第1押出機162に供給し、第2押出機164には熱可塑性ポリウレタン(パンデックスT−8198;DICバイエルポリマー製)(材料B)を供給し、前記2種類の材料がダイヘッド内部にて混合され、その混合比率が先端部(0cm)で「材料A:材料B=8:2」、先端から60cmの部分で「材料A:材料B=2:8」となるように押出機の回転数を一定のパターンで変化させながら押し出し、外皮を形成した。このような外皮68を製造する方法としては、例えば、特公平6−98115号明細書を参照することができる。

0112

なお本例では、材料Aとして熱可塑性ポリウレタン(E660MZAA;日本ポリウレタン)(材料A)を用いて、材料Bとして熱可塑性ポリウレタン(パンデックスT−8198;DICバイエルポリマー製)を用いた。

0113

なお、外皮68にストライプ部72を形成しなかった。他は実施例7の可撓管40と略同一である。なお、このような複数種類(二種類)の材料を混合して外皮68を製造する方法については特公平6−98115号明細書を参照することができる。

実施例

0114

この可撓管40を大腸模型に模擬挿入し、操作性(挿入性)を評価した。長手方向に沿って、外皮68の軟質材料と硬質材料の混合比率を連続的に変化させ、外皮68に硬さ分布を設けることで、実用化に耐えられる挿入性(評価「4」)であることが確認できたが、実施例13と同じく、可撓管40の先端部においてやや復元力(弾発性)が不足しているとの指摘が術者からあった。

0115

12…手元操作部、13…口金、14…挿入部、16…ユニバーサルケーブル、18…LGコネクタ、22…ケーブル、24…電気コネクタ、26…送水ボタン、28…吸引ボタン、30…シャッターボタン、32…機能切替ボタン、34…アングルノブ、36…ロックレバー、38…鉗子挿入部、40…可撓管、42…湾曲部、44…先端部、52…照明光学系、54…送水ノズル、56…鉗子口、60…螺旋管、62…筒状網体、64…可撓管組立体、66…口金、68…外皮、69…先端部、70…トップコート層、71…基部、71c…第1の基部層、71d…第2の基部層、72…ストライプ部、72a…第1のストライプ部、72b…第2のストライプ部、73…芯材、74…胴体部、80…連結可撓管組立体、82…ジョイント部材、90…略、100…内視鏡、110…腸、130…連続成形設備、131…基部材押出部、131a…吐出口、132…ストライプ材押出部、133…ヘッド部、134…冷却部、136…搬送部、137…制御部、140…供給ドラム、142…巻取ドラム、146…ゲート、146a…供給口、147…ゲート、147a…供給口、148…円形孔、148a…出口、149…円錐状凹部、151…基部構成材料、152…ストライプ部構成材料、162…第1押出機、163…ゲート、163a…供給口、164…第2押出機、165…ゲート、166…第3押出機、167…ゲート、167a…供給口

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