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技術 無線受信回路

出願人 株式会社東芝
発明者 竹村岳
出願日 2010年3月24日 (10年9ヶ月経過) 出願番号 2010-068492
公開日 2011年10月13日 (9年2ヶ月経過) 公開番号 2011-205229
状態 未登録
技術分野 伝送の細部、特殊媒体伝送方式 増幅器一般 受信機の入力回路等
主要キーワード 入力調整 真数値 パッシブミキサ 配線寄生抵抗 ローカル信号源 RF利得 出力雑音 ベースバンドアンプ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年10月13日)のものです。
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図面 (16)

課題

レベルダイヤの適正化を図ることができる無線受信回路を提供する。

解決手段

受信した無線周波数信号増幅する低雑音増幅器20(第1の増幅器)と、低雑音増幅器20からの信号と局部発振信号とを乗算ベースバンド信号に変換する周波数変換回路21と、低雑音増幅器20と周波数変換回路21との間に介在するキャパシタC1、C2と、抵抗値可変可能に構成される帰還抵抗RFB1、RFB2を有し、ベースバンド信号を増幅するオペアンプAPとを備えた無線受信回路。

概要

背景

近年、携帯電話機などの移動体無線通信の普及にともない、より性能の高い無線機が種々考案され、特に無線受信機にはダイレクトコンバージョン方式が用いられるようになってきている(例えば、下記特許文献1)。ダイレクトコンバージョン方式は、直接変換方式とも呼ばれ、高周波無線周波数=RF,Radio Frequency)から低周波(ベースバンド周波数=BB周波数,Base Band)ヘと、中間周波数(IF周波数,Intermediate Frequency)を介さずに直接に変換を行う方式である。ダイレクトコンバージョン方式の無線受信機は、主に、低雑音増幅器(LNA,Low Noise Amplifier)や周波数変換器ミキサ,Mixer)、ローパスフィルタ(LPF,Low Pass Filter)で構成される。LNAは、RFを増幅する増幅器であり、ミキサは、RFをBBに周波数変換し、LPFはBBの不要波成分を除去する。

このような受信機に求められる性能は、雑音性能や歪性能、利得、消費電力などの指標で評価される。これらの性能を受信機全体で最適に発揮するためには、各性能指標を受信機の各個別ブロック割り付けて、各ブロック単位で必要とされる性能指標を正しく実現することが重要である。受信機全体の性能指標を各ブロックに配分する表や図のこと、あるいはその概念レベルダイヤという。
近年の無線ステムの中には、システムに割り当てられているRF周波数の範囲が広いものがあり、このような無線システムでは、各ブロック単位での利得が一定でない場合、他の雑音や歪などのレベルダイヤに不整合が発生し、全体として性能が悪化することがある。従って、全体での利得を一定に保つだけでなく、各ブロック単位での帯域内の利得をも一定に保つことは、受信機全体として利得以外の性能も最適に実現することにつながり、重要である。

一方、CMOSプロセスを用いて無線機を構成する際、ミキサブロックに採用されるパッシブミキサ受動型ミキサ)は、ミキサ前段のブロックのインピーダンスなどのパラメータが変動した場合、ミキサの後段のブロックの回路動作に影響を及ぼすことがある。同様に、ミキサの後段のブロックのインピーダンスなどのパラメータが変動した場合は、ミキサの前段のブロックの回路動作に影響を及ぼすことがある。従って、パッシブミキサを用いた受信機には、各ブロック間の相互作用を十分に考慮して設計することが求められる。

しかしながら、下記特許文献1に代表される従来の無線受信回路では、各ブロック間の相互作用が考慮されていないため、レベルダイヤに不整合が発生する場合があるという課題があった。

概要

レベルダイヤの適正化をることができる無線受信回路を提供する。受信した無線周波数信号を増幅する低雑音増幅器20(第1の増幅器)と、低雑音増幅器20からの信号と局部発振信号とを乗算ベースバンド信号に変換する周波数変換回路21と、低雑音増幅器20と周波数変換回路21との間に介在するキャパシタC1、C2と、抵抗値可変可能に構成される帰還抵抗RFB1、RFB2を有し、ベースバンド信号を増幅するオペアンプAPとを備えた無線受信回路。

目的

本発明は、レベルダイヤの適正化を図ることができる無線受信回路を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

受信した無線周波数信号増幅する第1の増幅器と、前記第1の増幅器からの信号と、局部発振信号とを乗算し、ベースバンド信号に変換する周波数変換回路と、前記第1の増幅器と前記周波数変換回路との間に介在する容量と、抵抗値可変可能に構成される抵抗を有し、前記ベースバンド信号を増幅する第2の増幅器と、を備えたことを特徴とする無線受信回路

請求項2

受信した無線周波数信号を増幅する第1の増幅器と、前記第1の増幅器からの信号と、局部発振信号とを乗算し、ベースバンド信号に変換する周波数変換回路と、前記第1の増幅器と前記周波数変換回路との間に介在し、容量値を可変可能に構成される容量と、前記ベースバンド信号を増幅する第2の増幅器と、を備えたことを特徴とする無線受信回路。

請求項3

受信した無線周波数信号を増幅する第1の増幅器と、前記第1の増幅器からの信号と、局部発振信号とを乗算し、ベースバンド信号に変換する周波数変換回路と、前記第1の増幅器と前記周波数変換回路との間に介在する容量と、前記ベースバンド信号を増幅する第2の増幅器と、前記周波数変換回路と前記第2の増幅器との間に介在し、抵抗値を可変可能に構成される抵抗と、を備えたことを特徴とする無線受信回路。

請求項4

受信した無線周波数信号を増幅する第1の増幅器と、前記第1の増幅器からの信号と、局部発振信号とを乗算し、ベースバンド信号に変換する周波数変換回路と、前記第1の増幅器と前記周波数変換回路との間に介在する第1の容量と、抵抗値を可変可能に構成される抵抗と容量値を可変可能に構成される第2の容量とを有し、前記ベースバンド信号を増幅する第2の増幅器と、を備えたことを特徴とする無線受信回路。

請求項5

第2の増幅器は、前記抵抗と前記第2の容量との時定数が一定となるように構成されていること、を特徴とする請求項4に記載の無線受信回路。

技術分野

0001

本発明は、無線受信回路に関し、特に、パッシブミキサ受動型ミキサ)を含んで構成される無線受信回路に関するものである。

背景技術

0002

近年、携帯電話機などの移動体無線通信の普及にともない、より性能の高い無線機が種々考案され、特に無線受信機にはダイレクトコンバージョン方式が用いられるようになってきている(例えば、下記特許文献1)。ダイレクトコンバージョン方式は、直接変換方式とも呼ばれ、高周波無線周波数=RF,Radio Frequency)から低周波(ベースバンド周波数=BB周波数,Base Band)ヘと、中間周波数(IF周波数,Intermediate Frequency)を介さずに直接に変換を行う方式である。ダイレクトコンバージョン方式の無線受信機は、主に、低雑音増幅器(LNA,Low Noise Amplifier)や周波数変換器(ミキサ,Mixer)、ローパスフィルタ(LPF,Low Pass Filter)で構成される。LNAは、RFを増幅する増幅器であり、ミキサは、RFをBBに周波数変換し、LPFはBBの不要波成分を除去する。

0003

このような受信機に求められる性能は、雑音性能や歪性能、利得、消費電力などの指標で評価される。これらの性能を受信機全体で最適に発揮するためには、各性能指標を受信機の各個別ブロック割り付けて、各ブロック単位で必要とされる性能指標を正しく実現することが重要である。受信機全体の性能指標を各ブロックに配分する表や図のこと、あるいはその概念レベルダイヤという。
近年の無線ステムの中には、システムに割り当てられているRF周波数の範囲が広いものがあり、このような無線システムでは、各ブロック単位での利得が一定でない場合、他の雑音や歪などのレベルダイヤに不整合が発生し、全体として性能が悪化することがある。従って、全体での利得を一定に保つだけでなく、各ブロック単位での帯域内の利得をも一定に保つことは、受信機全体として利得以外の性能も最適に実現することにつながり、重要である。

0004

一方、CMOSプロセスを用いて無線機を構成する際、ミキサブロックに採用されるパッシブミキサ(受動型ミキサ)は、ミキサ前段のブロックのインピーダンスなどのパラメータが変動した場合、ミキサの後段のブロックの回路動作に影響を及ぼすことがある。同様に、ミキサの後段のブロックのインピーダンスなどのパラメータが変動した場合は、ミキサの前段のブロックの回路動作に影響を及ぼすことがある。従って、パッシブミキサを用いた受信機には、各ブロック間の相互作用を十分に考慮して設計することが求められる。

0005

しかしながら、下記特許文献1に代表される従来の無線受信回路では、各ブロック間の相互作用が考慮されていないため、レベルダイヤに不整合が発生する場合があるという課題があった。

先行技術

0006

特開2003−289264号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、レベルダイヤの適正化を図ることができる無線受信回路を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本願発明の一態様によれば、受信した無線周波数信号を増幅する第1の増幅器と、前記第1の増幅器からの信号と、局部発振信号とを乗算し、ベースバンド信号に変換する周波数変換回路と、前記第1の増幅器と前記周波数変換回路との間に介在する容量と、抵抗値可変可能に構成される抵抗を有し、前記ベースバンド信号を増幅する第2の増幅器と、を備えたこと特徴とする無線受信回路が提供される。

発明の効果

0009

本発明によれば、レベルダイヤの適正化を図ることができるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

0010

図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる無線受信回路の概略構成を示すブロック図である。
図2は、図1に示される無線受信回路のベースバンド部の等価回路を示す図である。
図3は、図1に示される周波数変換回路の動作を説明するための図である。
図4は、図3に示される周波数変換回路の等価回路を示す図である。
図5は、図1に示される無線受信回路の周波数変換回路の入出力インピーダンスを説明するための回路モデルを示す図である。
図6は、図1に示される無線受信回路の各部の利得を説明するための図である。
図7は、局部発振周波数とベースバンド部の利得との特性図である。
図8は、本発明の第2の実施の形態にかかる無線受信回路の概略構成を示す図である。
図9は、図8に示される無線受信回路のベースバンド部の等価回路を示す図である。
図10は、本発明の第3の実施の形態にかかる無線受信回路の概略構成を示す図である。
図11は、図10に示される無線受信回路のベースバンド部の等価回路を示す図である。
図12は、本発明の第4の実施の形態にかかる無線受信回路の概略構成を示す図である。
図13は、図12に示される無線受信回路のベースバンド部の等価回路を示す図である。
図14は、本発明の第5の実施の形態にかかる無線受信回路の概略構成を示す図である。
図15は、図14に示される無線受信回路のベースバンド部の等価回路を示す図である。

実施例

0011

以下に添付図面を参照して、本発明の実施の形態にかかる無線受信回路を詳細に説明する。なお、これらの実施の形態により本発明が限定されるものではない。

0012

(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる無線受信回路の概略構成を示すブロック図である。図2は、図1に示される無線受信回路のベースバンド部の等価回路を示す図である。尚、このベースバンド部とは、図1を用いて後に説明する。図3は、図1に示される周波数変換回路の動作を説明するための図である。図4は、図3に示される周波数変換回路の等価回路を示す図である。図5は、図1に示される無線受信回路の周波数変換回路の入出力インピーダンスを説明するための回路モデルを示す図である。

0013

図1には、本実施の形態にかかる無線受信回路を構成する、低雑音増幅器(第1の増幅器)20、周波数変換回路21、オペアンプ(第2の増幅器)APローカル信号源10、および制御部11が示されている。低雑音増幅器20と周波数変換回路21との間には直流カット用のキャパシタC1、C2(第1の容量)が接続されている。

0014

低雑音増幅器20は、主たる構成として、トランジスタM7、トランジスタM8、トランジスタM5、およびトランジスタM6を有して構成されている。トランジスタM5〜M6としては、例えば電界効果トランジスタ(MOSFET)が用いられる。トランジスタM7のソースとトランジスタM5のドレインとが接続され、トランジスタM8のソースとトランジスタM6のドレインとが接続される。トランジスタM7のドレインはインダクタンスLL1の一端に接続され、トランジスタM8のドレインはインダクタンスLL2の一端に接続される。インダクタンスLL1の他端とトランジスタM7のゲートには定電圧源DD印加され、同様に、インダクタンスLL2の他端とトランジスタM8のゲートには定電圧源VDDが印加される。トランジスタM5のソースにはインダクタンスLs1の一端が接続され、トランジスタM6のソースにはインダクタンスLs2の一端が接続されている。インダクタンスLs1の他端とインダクタンスLs1の他端との接続端には、電流源IBIASからの電流が供給される。

0015

以下、低雑音増幅器20の動作を説明する。アンテナNTによって受信された無線周波数信号RFは、単相差動変換器によって差動信号に変換され、低雑音増幅器20に入力される。低雑音増幅器20のトランジスタM5およびM6は、バイアス電圧源VBIASおよびバイアス抵抗によってバイアスされ、動作点を設定される。無線周波数信号RF(RFIN_P)はトランジスタM6のゲートに入力され無線周波数信号RF(RFIN_N)はトランジスタM5のゲートに入力される。トランジスタM7、M8のドレインとソース間には、トランジスタM5、M6の動作に応じた電流が流れるため、トランジスタM7、M8と負荷抵抗として機能するインダクタンスLL1、LL2との接続端には、無線周波数信号RFの大きさに応じた電圧が発生し、この電圧がキャパシタC1、C2に出力される。

0016

周波数変換回路21は、低雑音増幅器20で増幅された無線周波数信号RFをベースバンド信号にダウンコンバートする。周波数変換回路21は、トランジスタM11およびトランジスタM12で構成される第1の差動トランジスタ対と、トランジスタM21およびトランジスタM22で構成される第2の差動トランジスタ対と、を有している。トランジスタM11、M12のソースは互いに接続され、トランジスタM21、M22のソースは互いに接続されている。また、トランジスタM11、M21のドレインは互いに接続され、トランジスタM12、M22のドレインは互いに接続されている。さらに、トランジスタM12、M21のゲートは互いに接続され、トランジスタM11、M22のゲートは互いに接続されている。なお、トランジスタM11〜M22には、例えば、電界効果トランジスタ(MOSFET)が用いられる。

0017

第1の差動トランジスタ対の一端は、キャパシタC1の一端に接続され、第2の差動トランジスタ対の一端は、キャパシタC2の一端に接続されている。キャパシタC1の他端は、低雑音増幅器20を構成するインダクタンスLL1とトランジスタM7との接続端に接続される。キャパシタC2の他端は、インダクタンスLL2とトランジスタM7との接続端に接続される。

0018

オペアンプAPには、反転入力端子非反転入力端子が設けられている。オペアンプAPの非反転入力端子には、トランジスタM11のドレインとトランジスタM21のドレインとが接続されている。オペアンプAPの反転入力端子には、トランジスタM12のドレインとトランジスタM22のドレインとが接続されている。オペアンプAPの一方の出力端子は、帰還抵抗RFB1を介して反転入力端子に接続され、オペアンプAPの他方の出力端子は、帰還抵抗RFB2を介して非反転入力端子に接続されている。このように構成されたオペアンプAPは、ベースバンドアンプとして機能する。

0019

制御部11は、ローカル信号源10を制御すると共に、帰還抵抗RFB1、RFB2の値を変化させる。ローカル信号源10から出力された局部発振信号の周波数(以下単に「局部発振周波数」と称する)fLOは、周波数変換回路21に入力される。

0020

また、ベースバンド部とは、周波数変換回路21、オペアンプAP、及び帰還抵抗RFB1とRFB2とを有する回路のことである。
次に、図2を用いてベースバンド部の等価回路について説明する。先ず、ミキサ出力インピーダンスRsc1及びRsc2は、周波数変換回路21の出力インピーダンスである。図2において、ミキサ出力インピーダンスRSC1は、オペアンプAPの非反転入力端子(+で表示された端子)に入力され、ミキサ出力インピーダンスRsc2は、オペアンプAPの反転入力端子(−で表示された端子)に入力される。以降、本願においては、ミキサ出力インピーダンスRsc1及びRsc2を総称してミキサ出力インピーダンスRscと称する。
このミキサ出力インピーダンスRSCは、スイッチトキャパシタにより発生し、このスイッチトキャパシタは、キャパシタC1、C2の値と周波数変換回路21に入力される局部発振周波数fLOの値とに依存する。このように、ミキサ出力インピーダンスRSCは、局部発振周波数fLOおよびキャパシタC1、C2の変化に応じて変動するため、本実施の形態にかかる無線受信回路では、帰還抵抗RFBの値をミキサ出力インピーダンスRSCの変動に応じて変化させるように構成されている。例えば、局部発振周波数fLOが高くなる従って帰還抵抗RFB1、RFB2の値が小さくなるように制御され、局部発振周波数fLOが低くなるに従って帰還抵抗RFB1、RFB2の値が大きくなるように制御される。その結果、RFB/RSCで得られるオペアンプAPの利得が一定に保たれる。

0021

以下の説明では、ミキサ出力インピーダンスRSCの変動がベースバンド部の利得に与える影響を、周波数変換回路21の動作に関連付けて説明する。

0022

まず、図3を用いて周波数変換回路21の動作を具体的に説明する。トランジスタM11、M22のゲートには、ローカル信号源10からの局部発振信号LO_Pが入力され、トランジスタM12、M21のゲートには局部発振信号LO_Nが入力される。トランジスタM21〜M22は、この局部発振信号LO_P、LO_Nによってオンオフ制御される。第1の差動トランジスタ対に入力された無線周波数信号RF_Pには局部発振信号LO_Pが乗算され、第2の差動トランジスタ対に入力された無線周波数信号RF_Nには局部発振信号LO_Nが乗算される。その結果、無線周波数信号RF_Pは、ベースバンド信号MIXout_Pに変換され、無線周波数信号RF_Nは、ベースバンド信号MIXout_Nに変換される。ベースバンド信号MIXout_P、MIXout_Nは、差動信号としてオペアンプAPに入力される。

0023

次に、図3を用いてスイッチトキャパシタの原理を説明する。第1の差動トランジスタ対は、局部発振周波数fLOのタイミングで切り替わるスイッチSW1とみなすことができる。また、第2の差動トランジスタ対は、局部発振周波数fLOのタイミングで切り替わるスイッチSW2とみなすことができる。従って、インダクタンスLL1、LL2のインピーダンスが、キャパシタC1、C2のインピーダンスに比べて十分に小さい場合、周波数変換回路21の出力端Out_PとOut_Nとの間は、スイッチトキャパシタに見える。

0024

以下、ミキサ出力インピーダンスRSCとキャパシタとスイッチとの関係を具体的に説明する。キャパシタC1およびスイッチSW1から導かれるミキサ出力インピーダンスは、スイッチトキャパシタの原理より1/(C1*fLO)と表わされる。キャパシタC2およびスイッチSW2から導かれるミキサ出力インピーダンスは、同様にスイッチトキャパシタの原理より1/(C2*fLO)となる。
従って、ここでC=C1=C2とおいたとき、周波数変換回路21の出力端Out_PとOut_Nとの間のインピーダンスRSCは、1/(2*fLO*C)となる。

0025

ここで、ミキサ出力インピーダンスRSCは、上記に説明した通り、キャパシタC1、C2の値と、局部発振周波数fLOの値と、に依存した値である。例えば、これらのキャパシタC1、C2を1pFとし、局部発振周波数を1GHzとした場合、周波数変換回路21のミキサ出力インピーダンスRSCは500Ωとなる。また、キャパシタC1、C2を1pFとし、局部発振周波数を5GHzとした場合、出力インピーダンスは100Ωとなる。このように、局部発振周波数fLOが5GHz以下、あるいは、キャパシタC1、C2が例えば1〜5pF程度である場合、周波数変換回路21のミキサ出力インピーダンスRSCの値は、ミキサのスイッチのON抵抗配線寄生抵抗などに比べ大きな値となるので、オペアンプAPの利得に影響を与えることとなる。

0026

すなわち、キャパシタC1、C2あるいは局部発振周波数fLOの変化に応じて、ミキサ出力インピーダンスRSCが変動した場合、ベースバンド部(オペアンプAPに相当)の利得が変動することとなる。使用周波数が広い無線システムでは、帯域内利得偏差が問題になる可能性があり、この帯域内利得偏差の原因の一つは、ミキサがスイッチトキャパシタ動作をすることによる、ミキサ出力インピーダンスRSCの変動が考えられる。ベースバンド部の利得変動を抑えることができれば、雑音・利得のレベルダイヤを適正化でき、システム全体(RF部〜BB部)の性能を向上させることができる。

0027

ここで、図5を用いて、周波数変換回路21における入出力インピーダンスに関して説明する。図5に示される回路モデルにおいて、無線周波数信号RFin_PおよびRFin_N間の抵抗は、無線周波数信号RF入力入力インピーダンスであり、局部発振信号LOin_PおよびLOin_N間の抵抗は、局部発振信号LO入力の入力インピーダンスである。また、MIXout_PおよびMIXout_N間の抵抗は、上述したミキサ出力インピーダンスRSC1、RSC2を示す。
ミキサ出力インピーダンスRSC1、RSC2の入力端(一端)は、周波数変換後の周波数を生成する仮想的な内部電圧源に接続され、図5に示される回路モデルでは入出力間アイソレーションされている。

0028

以下、本実施の形態にかかる無線受信回路の動作を図5の回路モデルに関連付けて説明する。アンテナANTによって受信された無線周波数信号RFIN_P、RFIN_NによってトランジスタM5がオン、トランジスタM6がオフとなった場合、インダクタンスLL2とトランジスタM8との接続端には無線周波数信号RFの大きさに応じた電圧が発生する。また、アンテナANTによって受信された無線周波数信号RFIN_P、RFIN_NによってトランジスタM5がオフ、トランジスタM6がオンとなった場合、インダクタンスLL1とトランジスタM7との接続端には無線周波数信号RFの大きさに応じた電圧が発生する。
図5に示されるミキサ出力インピーダンスRSC1、RSC2の一端には、無線周波数信号RF_P、RF_N(ωRF)の周波数に局部発振信号LOin_P、LOin_N(ωLO)の周波数が加減算された周波数の電圧が印加され、ミキサ出力インピーダンスRSC1、RSC2の他端には、ミキサ出力インピーダンスRSC1、RSC2の値に応じたベースバンド信号MIXout_P、MIXout_Nが発生する。このミキサ出力インピーダンスRSC1、RSC2は、局部発振周波数fLOが高くなるに従って小さくなり、局部発振周波数fLOが低くなるに従って大きくなる。なお、ベースバンド信号MIXout_P、MIXout_Nを入力とする図2のオペアンプAPの利得(増幅率)は、RFB/RSCで求められ、当該利得は、帰還抵抗RFBが一定の場合、局部発振周波数fLOが高くなるに従って大きくなり、局部発振周波数fLOが低くなるに従って小さくなる。従って、オペアンプAPの利得を一定に保つには、ミキサ出力インピーダンスRSCが大きくなるに従って帰還抵抗RFBが大きくなるように制御し、ミキサ出力インピーダンスRSCが小さくなるに従って帰還抵抗RFBが小さくなるように制御する必要がある。本実施の形態にかかる無線受信回路は、局部発振周波数fLOの大きさに応じて帰還抵抗RFBを変化させる態様であるため、オペアンプAPの利得を一定に保つことが可能である。

0029

以下、図6および図7を用いて、出力インピーダンスRSCと可変抵抗である帰還抵抗RFBとの関係を具体的に説明する。
図6は、図1に示される無線受信回路の各部の利得を説明するための図であり、図7は、局部発振周波数fLOとベースバンド部の利得との特性図である。
図6において、低雑音増幅器20の無線周波数信号RF入力端から、キャパシタC1、C2と周波数変換回路21との接続端までの利得を「RF利得」と定義する。また、キャパシタC1、C2と周波数変換回路21との接続端から、オペアンプAPの出力端までの利得を「BB利得」と称する。また、「RF利得」と「BB利得」とを合算した利得を「全体利得」と定義する。なお、周波数変換回路21はパッシブミキサであるので、その利得は「1」となるので「BB利得」はオペアンプAPの利得が支配的となる。

0030

図7(a)にはミキサ出力インピーダンスRSCが局部発振周波数fLOに依存して変化する様子が示され、例えば、局部発振周波数fLOが高くなるに従って周波数変換回路21の出力インピーダンスRSCが小さくなることが分かる。また、図7(b)には、BB利得が局部発振周波数fLOに依存して変化する様子が示され、例えば、局部発振周波数fLOが高くなるに従ってBB利得が大きくなることが分かる。
オペアンプAPの利得がこのように大きくなる理由は、オペアンプAPの入力抵抗に相当する出力インピーダンスRSCが小さくなるにつれて、帰還抵抗/入力抵抗で求められる利得が増加するためである。
そこで、入力抵抗が小さくなるに従って帰還抵抗を小さくさせれば利得の増加を抑えることができる。本実施の形態にかかる無線受信回路では、局部発振周波数fLOが高くなるに従って帰還抵抗RFB1、RFB2が小さくなるように制御されるため、オペアンプAPの利得を一定に保つことができる。

0031

この「BB利得」の増加は、通常では雑音指数NF(Noise Figure)の悪化を招く結果となる。具体例で説明すると、例えば、低雑音増幅器20における増幅率(dBではない真数値)を「10」とし、周波数変換回路21における増幅率(同)を「1」とし、オペアンプAPにおける増幅率(同)を「1」とした場合、「全体利得」は「10」である。また、全体の出力雑音は、低雑音増幅器20で発生する雑音N1と、周波数変換回路21で発生する雑音N2と、の合計値に、オペアンプAPの増幅率「1」を乗算し、その結果とオペアンプAPで発生する雑音N3を加算した値、すなわちN1+N2+N3となる。

0032

一方、低雑音増幅器20における増幅率(dBではない真数値)を「1」とし、周波数変換回路21における増幅率(同)を「1」とし、オペアンプAPにおける増幅率(同)を「10」とした場合、「全体利得」は、上述同様に「10」である。全体の出力雑音は、低雑音増幅器20で発生する雑音N1と、周波数変換回路21で発生する雑音N2と、の合計値に、オペアンプAPの増幅率「10」を乗算し、その結果とオペアンプAPで発生する雑音N3を加算した値、すなわち10*(N1+N2)+N3となる。

0033

前者の「全体利得」と後者の「全体利得」とが同一であっても、後者の出力雑音は前者の出力雑音に比べ大きな値となり、従って雑音指数NFも同様に後者が大きな値となる。すなわち、「BB利得」の増加は、雑音指数NFを悪化させることになる。従って、使用周波数が広いシステムにおいて、雑音指数NFの悪化を防ぐためには、「BB利得」を一定化することが重要である。

0034

本実施の形態にかかる無線受信回路のミキサ出力インピーダンスRSCは、以下の式で求められる。
RSC=1/(2*C*fLO)
従って図2におけるRSC1およびRSC2は以下の式で求められる。
RSC1=RSC2=RSC/2=1/(4*C*fLO)
無線受信回路のBB利得は、以下の式で求められる。
BB利得=RFB/RSC1=RFB/RSC2=4C*RFB*fLO
ここで、局部発振周波数fLOの変化により変動するミキサ出力インピーダンスRSCの変動に応じて帰還抵抗RFBを変化させれば、BB利得を一定に保つことが可能である。図1に示される制御部11は、例えば、局部発振周波数fLOが高くなるに従って、帰還抵抗RFB1、RFB2の値を小さくするように制御する。従って、BB利得は、局部発振周波数fLOの変動に対して一定に保たれる。

0035

以上に説明したように、本実施の形態にかかる無線受信回路は、受信した無線周波数信号を増幅する低雑音増幅器20と、低雑音増幅器20からの信号と局部発振信号とを乗算しベースバンド信号に変換する周波数変換回路21と、低雑音増幅器20と周波数変換回路21との間に介在するキャパシタC1、C2と、抵抗値を可変可能に構成される帰還抵抗RFB1、RFB2を有しベースバンド信号を増幅するオペアンプAPと、を備えるようにしたので、局部発振周波数fLOの変化に応じて、「BB利得」が一定になるように帰還抵抗RFB1、RFB2の値を変化させることが可能である。その結果、使用周波数が広いシステムにおける雑音指数NFの悪化を抑制することができ、レベルダイヤが適正化されシステム全体の性能を向上させることが可能である。

0036

(第2の実施の形態)
図8は、本発明の第2の実施の形態にかかる無線受信回路の概略構成を示す図であり、図9は、図8に示される無線受信回路のベースバンド部の等価回路を示す図である。第1の実施の形態の無線受信回路と異なる点は、キャパシタC1、C2が制御部11からの制御信号よって変化するように構成されている点である。以下、第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。

0037

本実施の形態にかかる無線受信回路のミキサ出力インピーダンスRSCは、以下の式で求められる。
RSC=1/(2*C*fLO)
従って図9におけるRSC1およびRSC2は以下の式で求められる。
RSC1=RSC2=RSC/2=1/(4*C*fLO)
無線受信回路のBB利得は、以下の式で求められる。
BB利得=RFB/RSC1=RFB/RSC2=4C*RFB*fLO
ここで、局部発振周波数fLOの変化に対して、C*fLOで得られる値が一定となるようにキャパシタC1、C2を変化させれば、ミキサ出力インピーダンスRSCを一定に保つことが可能である。また、「RF利得」の利得偏差は一般化された定式化が困難であることが多いが、定性的には、C*fLOで得られる値が一定であれば、「BB利得」だけでなく「RF利得」の変動も低減される。図9に示される制御部11は、局部発振周波数fLOが高くなるに従って、キャパシタC1、C2の値を小さくするように制御する。従って、BB利得は、局部発振周波数fLOの変化に対して一定に保たれる。さらに「RF利得」の変動も低減される。

0038

以上に説明したように、本実施の形態にかかる無線受信回路は、受信した無線周波数信号を増幅する低雑音増幅器20と、低雑音増幅器20からの信号と局部発振信号とを乗算しベースバンド信号に変換する周波数変換回路21と、低雑音増幅器20と周波数変換回路21との間に介在し容量値を可変可能に構成されるキャパシタC1、C2と、ベースバンド信号を増幅するオペアンプAPと、を備えるようにしたので、「BB利得」を一定にし、「RF利得」の変動を低減できる。その結果、第1の実施の形態にかかる無線受信回路に比べて、雑音指数NFの悪化をより一層抑制することができ、レベルダイヤのさらなる適正化を図ることが可能である。

0039

(第3の実施の形態)
図10は、本発明の第3の実施の形態にかかる無線受信回路の概略構成を示す図であり、図11は、図10に示される無線受信回路のベースバンド部の等価回路を示す図である。以下、第1および第2の実施の形態と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。

0040

オペアンプAPの帰還抵抗RFB1には、キャパシタCFB1が並列に接続され、帰還抵抗RFB2には、キャパシタCFB2が並列に接続されている。

0041

オペアンプAPの非反転入力端子には、入力調整抵抗RADJ1の一端が接続され、オペアンプAPの反転入力端子には、入力調整抵抗RADJ2の一端が接続されている。入力調整抵抗RADJ1の他端は、トランジスタM11とトランジスタM21との接続端に接続され、入力調整抵抗RADJ2の他端は、トランジスタM12とトランジスタM22との接続端に接続されている。入力調整抵抗RADJ1、RADJ2は、オペアンプAPの入力インピーダンスを調整するものである。

0042

周波数変換回路21からの信号は、オペアンプAPによって増幅された後、出力信号として出力される。このオペアンプAPは、帰還抵抗RFB1にキャパシタCFB1が並列に接続され、帰還抵抗RFB2にキャパシタCFB2が並列に接続されていることで、ローパスフィルタとして機能する。

0043

本実施の形態にかかる無線受信回路のミキサ出力インピーダンスRSCは、以下の式で求められる。
RSC=1/(2*C*fLO)
従って図11におけるRSC1およびRSC2は以下の式で求められる。
RSC1=RSC2=RSC/2=1/(4*C*fLO)
無線受信回路のBB利得は、オペアンプAPによるLPFカットオフ周波数より十分小さい周波数において、以下の式で求められる。
BB利得=RFB/(RSC1+RADJ)=RFB/(RSC2+RADJ)=RFB/(1/(4*C*fLO) +RADJ)
ここで、局部発振周波数fLOの変化により変動するミキサ出力インピーダンスRSCの変動に応じて入力調整抵抗RADJ1、RADJ2を変化させれば、BB利得を一定に保つことが可能である。図10に示される制御部11は、例えば、局部発振周波数fLOが高くなるに従って、入力調整抵抗RADJ1、RADJ2の値を大きくするように制御する。従って、BB利得は、局部発振周波数fLOの変化に対して一定に保たれる。

0044

以上に説明したように、本実施の形態にかかる無線受信回路は、受信した無線周波数信号を増幅する低雑音増幅器20と、低雑音増幅器20からの信号と局部発振信号とを乗算しベースバンド信号に変換する周波数変換回路21と、低雑音増幅器20と周波数変換回路21との間に介在するキャパシタC1、C2と、ベースバンド信号を増幅するオペアンプAPと、周波数変換回路21とオペアンプAPとの間に介在し抵抗値を可変可能に構成される入力調整抵抗RADJ1、RADJ2と、を備えるようにしたので、「BB利得」を一定に保つことができる。その結果、ローパスフィルタの機能を有しながら、レベルダイヤを適正化することが可能である。

0045

(第4の実施の形態)
図12は、本発明の第4の実施の形態にかかる無線受信回路の概略構成を示す図であり、図13は、図12に示される無線受信回路のベースバンド部の等価回路を示す図である。第3の実施の形態にかかる無線受信回路と異なる点は、入力調整抵抗RADJ1、RADJ2が除かれている点と、制御部11からの制御信号によって、キャパシタCFB1、CFB2(第2の容量)と、帰還抵抗RFB1、RFB2と、が変化するように構成されている点である。以下、第1〜3の実施の形態と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。

0046

本実施の形態にかかる無線受信回路のミキサ出力インピーダンスRSCは、以下の式で求められる。
RSC=1/(2*C*fLO)
従って図13におけるRSC1およびRSC2は以下の式で求められる。
RSC1=RSC2=RSC/2=1/(4*C*fLO)
無線受信回路のBB利得は、オペアンプAPによるLPFカットオフ周波数より十分小さい周波数において、以下の式で求められる。
BB利得=RFB/RSC1=RFB/RSC2=4C*RFB*fLO
オペアンプAPによるLPFカットオフ周波数fcは、以下の式で求められる。
fc=1/(2π*RFB*CFB)
ここで、局部発振周波数fLOの変化により変動するミキサ出力インピーダンスRSCの変動に応じて帰還抵抗RFB1、RFB2を変化させれば、BB利得を一定に保つことが可能である。ただし、帰還抵抗RFB1、RFB2の変化は、LPFカットオフ周波数fcに影響を与えるため、帰還抵抗RFB1、RFB2の変化に応じてキャパシタCFB1、CFB2も変化させる必要がある。すなわち、帰還抵抗RFB1、RFB2とキャパシタCFB1、CFB2との時定数が一定となるようにする。図12に示される制御部11は、例えば、局部発振周波数fLOが高くなるに従って、帰還抵抗RFB1、RFB2の値を小さくするように制御する。さらに、制御部11は、帰還抵抗RFB1、RFB2の値が小さくなるに従って、LPFカットオフ周波数fcが一定になるように、キャパシタCFB1、CFB2の値を大きくする。従って、局部発振周波数fLOの変化に対して、BB利得が一定に保たれ、かつ、LPFカットオフ周波数fcが一定に保たれる。

0047

以上に説明したように、本実施の形態にかかる無線受信回路は、受信した無線周波数信号を増幅する低雑音増幅器20と、低雑音増幅器20からの信号と局部発振信号とを乗算しベースバンド信号に変換する周波数変換回路21と、低雑音増幅器20と周波数変換回路21との間に介在するキャパシタC1、C2と、抵抗値を可変可能に構成される帰還抵抗RFB1、RFB2と容量値を可変可能に構成されるキャパシタCFB1、CFB2とを有しベースバンド信号を増幅するオペアンプAPと、を備えるようにしたので、「BB利得」を一定に保ち、かつ、ローパスフィルタのカットオフ周波数を決定する時定数を一定にすることができる。その結果、使用周波数が広いシステムにおける雑音指数NFの悪化を抑制することが可能である。

0048

また、本実施の形態にかかる無線受信回路では、入力調整抵抗RADJ1、RADJ2などの抵抗がベースバンド部に使用されていないため、その抵抗による熱雑音の増加がない。従って、第3の実施の形態にかかる無線受信回路に比して雑音指数NFを低減可能である。その結果、レベルダイヤがより適正に維持され、システム全体の性能をより向上させることが可能である。

0049

(第5の実施の形態)
図14は、本発明の第5の実施の形態にかかる無線受信回路の概略構成を示す図であり、図15は、図14に示される無線受信回路のベースバンド部の等価回路を示す図である。第4の実施の形態にかかる無線受信回路と異なる点は、制御部11からの制御信号によってキャパシタC1、C2が変化するように構成されている点である。以下、第1〜4の実施の形態と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。

0050

本実施の形態にかかる無線受信回路のミキサ出力インピーダンスRSCは、以下の式で求められる。
RSC=1/(2*C*fLO)
従って図15におけるRSC1およびRSC2は以下の式で求められる。
RSC1=RSC2=RSC/2=1/(4*C*fLO)
無線受信回路のBB利得は、オペアンプAPによるLPFカットオフ周波数より十分小さい周波数において、以下の式で求められる。
BB利得=RFB/RSC1=RFB/RSC2=4C*RFB*fLO
ここで、局部発振周波数fLOの変化に対して、C*fLOで得られる値が一定となるようにキャパシタC1、C2を変化させれば、ミキサ出力インピーダンスRSCを一定に保つことが可能である。また、「RF利得」の利得偏差は一般化された定式化が困難であることが多いが、定性的には、C*fLOで得られる値が一定であれば、「BB利得」だけでなく「RF利得」の変動も低減される。また、C*fLOで得られる値が一定であれば、「BB利得」だけでなく「RF利得」の変動も低減される。図14に示される制御部11は、局部発振周波数fLOが高くなるに従って、キャパシタC1、C2の値を小さくするように制御する。従って、BB利得は、局部発振周波数fLOの変化に対して一定に保たれる。さらに「RF利得」の変動も低減される。

0051

以上に説明したように、本実施の形態にかかる無線受信回路は、受信した無線周波数信号を増幅する低雑音増幅器20と、低雑音増幅器20からの信号と局部発振信号とを乗算しベースバンド信号に変換する周波数変換回路21と、低雑音増幅器20と周波数変換回路21との間に介在し容量値を可変可能に構成されるキャパシタC1、C2と、ベースバンド信号を増幅するオペアンプAPと、を備えるようにしたので、第4の実施の形態の無線受信回路の効果に加えて、制御対象がキャパシタC1、C2のみとなるため回路構成を簡素化することが可能である。

0052

10ローカル信号源、11 制御部、20低雑音増幅器、21周波数変換回路、APオペアンプ、BBベースバンド信号、fLO局部発振信号の周波数、LL1、LL2、Ls1、Ls2、インダクタンス、C1、C2キャパシタ、CFB1、CFB2 キャパシタ、RFB1、RFB2帰還抵抗、M5、M6、M7、M8、M11、M12、M21、M22トランジスタ、IBIAS電流源、RSC1、RSC2ミキサ出力インピーダンス、SW1、SW2 スイッチ、RADJ1、RADJ2入力調整抵抗

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