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技術 ソフトキャンディー

出願人 理研ビタミン株式会社
発明者 飯塚正男
出願日 2011年5月27日 (9年0ヶ月経過) 出願番号 2011-119773
公開日 2011年10月13日 (8年8ヶ月経過) 公開番号 2011-200246
状態 特許登録済
技術分野 菓子
主要キーワード 分布則 液状レシチン モノエステル体含有量 トリグリセリンモノ脂肪酸エステル シミ出し トリグリセリンモノステアリン酸エステル ジグリセリンモノステアリン酸エステル ガス吹込管
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年10月13日)のものです。
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課題

糖類、乳製品、油脂などの原料を混合し煮詰めて得た濃縮液を冷却後、香料着色料などを添加して混練する際に油脂のシミ出しが発生しないソフトキャンディーを提供する。

解決手段

グリセリンコハク酸脂肪酸エステルと、(A成分)ジグリセリン脂肪酸エステル100質量%中、遊離ポリオール含有量が6質量%以下、モノエステル体の含有量が35質量%以上50質量%未満であるジグリセリン脂肪酸エステル、および(B成分)トリグリセリン脂肪酸エステル100質量%中、遊離のポリオールの含有量が6質量%以下、モノエステル体の含有量が35質量%以上50質量%未満であるトリグリセリン脂肪酸エステルを含有するソフトキャンディー。

概要

背景

ソフトキャンディー文字どおり軟質性のキャンディーであり、この商品価値を高めるためには食感の改良が特に重要である。ソフトキャンディーの食感を改良するため、油脂の含有率を高める試みが従来行われているが、油脂の含有率を高めると、ソフトキャンディーの表面に油脂がシミ出し、商品価値が失われる問題があった。

この問題を解決する手段の一つとして、従来乳化剤の添加が行われており、例えば、ポリグリセリン脂肪酸エステルが配合されたソフトキャンディー(特許文献1参照)、ショ糖脂肪酸エステルHLB値3〜7)、ポリグリセリン脂肪酸エステルおよびクエン酸モノグリセライドが必須成分として配合されたソフトキャンディー(特許文献2参照)などが提案されている。

他方、一般にソフトキャンディーの製造では、糖類、乳製品、油脂などの原料を混合し煮詰めて得た濃縮液に、香料着色料などの配合成分が適宜添加される。しかし高温の濃縮液に比較的熱に不安定な配合成分を添加すると、該配合成分の効果が減少する恐れがある。このため、この種のソフトキャンディーの製造では、濃縮液を所定の温度まで冷却した後、上記配合成分を添加して混練する(即ち、練り合わせる)ことが行われるが、混錬温度が低いと油脂のシミ出しが発生する場合があり問題となっている。

しかしながら、上記技術では、この問題を十分に解決できるとは言えず、より有効な手段が求められていた。

概要

糖類、乳製品、油脂などの原料を混合し煮詰めて得た濃縮液を冷却後、香料、着色料などを添加して混練する際に油脂のシミ出しが発生しないソフトキャンディーを提供する。グリセリンコハク酸脂肪酸エステルと、(A成分)ジグリセリン脂肪酸エステル100質量%中、遊離ポリオール含有量が6質量%以下、モノエステル体の含有量が35質量%以上50質量%未満であるジグリセリン脂肪酸エステル、および(B成分)トリグリセリン脂肪酸エステル100質量%中、遊離のポリオールの含有量が6質量%以下、モノエステル体の含有量が35質量%以上50質量%未満であるトリグリセリン脂肪酸エステルを含有するソフトキャンディー。なし

目的

本発明の目的は、糖類、乳製品、油脂などの原料を混合し煮詰めて得た濃縮液を冷却後、香料、着色料などを添加して混練する際に油脂のシミ出しが発生しないソフトキャンディーを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

グリセリンコハク酸脂肪酸エステルと下記のA成分またはB成分とを含有することを特徴とするソフトキャンディー;A成分:ジグリセリン脂肪酸エステル100質量%中、遊離ポリオール含有量が6質量%以下、モノエステル体の含有量が35質量%以上50質量%未満であるジグリセリン脂肪酸エステル、B成分:トリグリセリン脂肪酸エステル100質量%中、遊離のポリオールの含有量が6質量%以下、モノエステル体の含有量が35質量%以上50質量%未満であるトリグリセリン脂肪酸エステル。

技術分野

0001

本発明はソフトキャンディーに関する。

背景技術

0002

ソフトキャンディーは文字どおり軟質性のキャンディーであり、この商品価値を高めるためには食感の改良が特に重要である。ソフトキャンディーの食感を改良するため、油脂の含有率を高める試みが従来行われているが、油脂の含有率を高めると、ソフトキャンディーの表面に油脂がシミ出し、商品価値が失われる問題があった。

0003

この問題を解決する手段の一つとして、従来乳化剤の添加が行われており、例えば、ポリグリセリン脂肪酸エステルが配合されたソフトキャンディー(特許文献1参照)、ショ糖脂肪酸エステルHLB値3〜7)、ポリグリセリン脂肪酸エステルおよびクエン酸モノグリセライドが必須成分として配合されたソフトキャンディー(特許文献2参照)などが提案されている。

0004

他方、一般にソフトキャンディーの製造では、糖類、乳製品、油脂などの原料を混合し煮詰めて得た濃縮液に、香料着色料などの配合成分が適宜添加される。しかし高温の濃縮液に比較的熱に不安定な配合成分を添加すると、該配合成分の効果が減少する恐れがある。このため、この種のソフトキャンディーの製造では、濃縮液を所定の温度まで冷却した後、上記配合成分を添加して混練する(即ち、練り合わせる)ことが行われるが、混錬温度が低いと油脂のシミ出しが発生する場合があり問題となっている。

0005

しかしながら、上記技術では、この問題を十分に解決できるとは言えず、より有効な手段が求められていた。

先行技術

0006

特開平5−7459号公報
特開平5−227893号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明の目的は、糖類、乳製品、油脂などの原料を混合し煮詰めて得た濃縮液を冷却後、香料、着色料などを添加して混練する際に油脂のシミ出しが発生しないソフトキャンディーを提供することである。

課題を解決するための手段

0008

本発明者は、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、グリセリンコハク酸脂肪酸エステルを添加することにより目的とするソフトキャンディーが得られることを見いだし、この知見に基づいて本発明をなすに至った。

0009

すなわち、本発明は、グリセリンコハク酸脂肪酸エステルと下記のA成分またはB成分とを含有することを特徴とするソフトキャンディー;
A成分:ジグリセリン脂肪酸エステル100質量%中、遊離ポリオール含有量が6質
量%以下、モノエステル体の含有量が35質量%以上50質量%未満であるジグリセリン
脂肪酸エステル
B成分:トリグリセリン脂肪酸エステル100質量%中、遊離のポリオールの含有量が6
質量%以下、モノエステル体の含有量が35質量%以上50質量%未満であるトリグリセ
リン脂肪酸エステル。
、からなっている。

発明の効果

0010

本発明のソフトキャンディーは、糖類、乳製品、油脂などの原料を混合し煮詰めて得た濃縮液を冷却後、香料、着色料などを添加して混練する際に油脂のシミ出しが発生しないものである。

0011

本発明のソフトキャンディーは、グリセリンコハク酸脂肪酸エステルを含有することを特徴とするものである。

0012

本発明で用いられるグリセリンハク脂肪酸エステルは、グリセリンとコハク酸脂肪酸エステル化生成物であり、グリセリンモノ脂肪酸エステルとコハク酸(または無水コハク酸)との反応、グリセリンとコハク酸と脂肪酸との反応など自体公知の方法で製造される。

0013

グリセリンコハク酸脂肪酸エステルの原料として用いられる脂肪酸としては、食用可能な動植物油脂起源とする脂肪酸であれば特に制限はなく、例えば炭素数6〜24の直鎖の飽和脂肪酸(例えば、カプロン酸カプリル酸ラウリン酸ミリスチン酸パルミチン酸ステアリン酸アラキジン酸ベヘン酸リグノセリン酸など)または不飽和脂肪酸(例えば、パルミトレイン酸オレイン酸エライジン酸リノール酸、α−リノレン酸、γ−リノレン酸、アラキドン酸リシノール酸縮合リシノール酸など)が挙げられ、好ましくは炭素数16〜18の直鎖の飽和または不飽和脂肪酸から選ばれる一種または二種以上の脂肪酸の混合物である。

0014

本発明で用いられるグリセリンコハク酸脂肪酸エステルの製法の概略は以下の通りである。例えば、グリセリンモノ脂肪酸エステルを溶融し、これに無水コハク酸を加え、温度約110〜130℃で約90分間反応する。グリセリンモノ脂肪酸エステルと無水コハク酸との比率質量比で約1/1〜1/2が好ましい。さらに、反応中は生成物の着色、臭気を防止するために、反応器内を不活性ガス置換する方が好ましい。得られたグリセリンモノ脂肪酸エステルと無水コハク酸との反応物は、グリセリンコハク酸脂肪酸エステルの他に、コハク酸、未反応のグリセリンモノ脂肪酸エステルなどを含む混合物である。

0015

また、グリセリンコハク酸脂肪酸エステルとしては、例えば、ポエムB−10(製品名;理研ビタミン社製)、サンソフトNo.681SPV(製品名;太陽化学社製)およびステップSS(製品名;花王社製)などが商業的に製造・販売されており、本発明ではこれらを用いることができる。

0016

本発明のソフトキャンディー中のグリセリンコハク酸脂肪酸エステルの含有量は、特に限定されないが、例えば、約0.01〜5質量%、好ましくは、約0.05〜1質量%である。

0017

本発明で言うところのソフトキャンディーとは、糖類または糖類に、例えば乳製品、油脂、果実果汁若しくは種実加工品を含む)、でん粉、小麦粉ゼラチン卵白アルブミン酸味料、香料、着色料、水などを加えたものを原材料とし、原材料混合液を水分約6〜20質量%のあめ状に煮詰めたキャンディー生地を冷却し、整形して得られる軟質なキャンディーであり、具体的には例えばキャラメル、ヌガーなどが挙げられる。

0018

糖類としては、例えばキシロースぶどう糖果糖蜂蜜メープルシロップ砂糖麦芽糖乳糖異性化液糖(ぶどう糖果糖液糖果糖ぶどう糖液糖高果糖液糖など)、砂糖混合異性化液糖、水あめ、粉あめ、キシロオリゴ糖フラクトオリゴ糖ガラクトオリゴ糖パラチノースイソマルトオリゴ糖キシリトールソルビトールマンニトールラクチトールマルチトールエリスリトール還元水あめおよび還元パラチノースなどが挙げられる。これら糖類は一種類で用いても良いし、二種類以上を任意に組み合わせて用いても良い。

0019

乳製品としては、例えば牛乳、牛乳を遠心分離して得られるクリーム類ヨーグルトなどの発酵乳加糖れん乳、無糖れん乳、濃縮乳、全粉乳脱脂粉乳クリームパウダーホエイパウダーおよびバターミルクパウダーなどの粉乳類、ナチュラルチーズプロセスチーズホエイチーズ濃縮ホエイおよびカゼインナトリウムなどが挙げられる。これら乳製品は一種類で用いても良いし、二種類以上を任意に組み合わせて用いても良い。

0020

油脂としては、例えばオリーブ油キャノーラ油米ぬか油サフラワー油ハイオレイックサフラワー油大豆油コーン油なたね油パーム油パーム核油ひまわり油ハイオレイックひまわり油綿実油やし油および落花生油などの植物油脂牛脂豚脂魚油および乳脂などの動物油脂、これらの動植物油脂を分別処理したもの(例えばパームオレインパームステアリンなど)または水素添加処理したもの、さらにこれらの動植物油脂単独または二種類以上を任意に組み合わせてエステル交換処理したものなどが挙げられる。これらの油脂は一種類で用いても良いし、二種類以上を任意に組み合わせて用いても良い。

0021

果実、果汁としては、例えばマンゴーパイン、洋なし、もも、オレンジミカン、ブ
ドウリンゴメロンまたはコケモモなどの果実または果汁が挙げられる。果実は乾燥果
実であってもよい。種実としては、例えばアーモンドカシューナッツマカデミアナッ
ツ、ピスチオまたはピーナッツなどが挙げられる。でん粉としては、例えば馬鈴薯でん
粉、コーンスターチ小麦でん粉、タピオカでん粉、またはそれらの加工でん粉などが挙
げられる。酸味料としては、例えばクエン酸、クエン酸ナトリウム、DL−リンゴ酸、L
シュウ酸または乳酸などが挙げられる。着色料としては、例えばベニコウジ色素、β−
カロテンアントシアニン系色素クチナシ色素ベニバナ赤色素ベニバナ黄色素、ウ
コン色素カラメル色素またはアナトー色素などが挙げられる。これらは一種類を単独で
使用してもよく、また二種類以上を組み合わせて使用してもよい。

0022

また、本発明のソフトキャンディーには、コーヒー抽出液紅茶抽出液茶抽出液プロポリスなどのエキス類ビタミンCビタミンEなどのビタミン類カルシウムマグネシウム、鉄などのミネラル類などを含有させても良い。これらは一種類を単独で使用してもよく、また二種類以上を組み合わせて使用しても良い。更に、ソフトキャンディーの食感を改良する目的で、本発明の効果を損なわない範囲で、アラビアガムカラギナンカラヤガムキサンタンガムグアーガムジェランガムタマリンドシードガムタラガムトラガントガムペクチンローカストビーンガムなどの増粘安定剤を含有させても良い。増粘安定剤は、一種類を単独で使用してもよく、また二種類以上を組み合わせて使用してもよい。

0023

また、本発明のソフトキャンディーには、グリセリンコハク酸脂肪酸エステルの他に、本発明の効果を阻害しない範囲で各種の乳化剤を含有させることができる。該乳化剤としては、例えばグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルプロピレングリコール脂肪酸エステルレシチンなどが挙げられる。ここで、グリセリン脂肪酸エステルには、グリセリンと脂肪酸のエステルの外、グリセリンコハク酸脂肪酸エステルを除くグリセリン有機酸脂肪酸エステル(例えば、グリセリン酢酸脂肪酸エステル、グリセリン乳酸脂肪酸エステルグリセリンクエン酸脂肪酸エステルグリセリンジアセチル酒石酸脂肪酸エステルなど)、ポリグリセリン脂肪酸エステルおよびポリグリセリン縮合リシノール酸エステルが含まれる。またレシチンとしては、大豆レシチンおよび卵黄レシチンなど油分を含む液状レシチン、液状レシチンから油分を除き乾燥した粉末レシチン、液状レシチンを分別精製した分別レシチン並びにレシチンを酵素で処理した酵素分解レシチンおよび酵素処理レシチンなどが挙げられる。

0024

ここで、本発明のソフトキャンディーは、グリセリンコハク酸脂肪酸エステルに加え、上記ポリグリセリン脂肪酸エステルとして、下記のA成分またはB成分が好ましく用いられる。
A成分:ジグリセリン脂肪酸エステル100質量%中、遊離のポリオールの含有量が6質量%以下、モノエステル体の含有量が35質量%以上50質量%未満であるジグリセリン脂肪酸エステル、
B成分:トリグリセリン脂肪酸エステル100質量%中、遊離のポリオールの含有量が6質量%以下、モノエステル体の含有量が35質量%以上50質量%未満であるトリグリセリン脂肪酸エステル。

0025

A成分として用いられるジグリセリン脂肪酸エステルは、ジグリセリンと脂肪酸とのエステル化生成物であり、エステル化反応など自体公知の方法で製造される。

0026

A成分として用いられるジグリセリン脂肪酸エステルの原料として用いられるジグリセリンとしては、通常グリセリンに少量の酸またはアルカリ触媒として添加し、窒素または二酸化炭素などの任意の不活性ガス雰囲気下で、例えば約180℃以上の温度で加熱し、重縮合反応させて得られるグリセリンの平均重合度が約1.5〜2.4、好ましくは平均重合度が約2.0のジグリセリン混合物が挙げられる。また、ジグリセリンはグリシドールまたはエピクロルヒドリンなどを原料として得られるものであっても良い。反応終了後、必要であれば中和脱塩、脱色などの処理を行ってよい。

0027

A成分としては、上記ジグリセリン混合物を、例えば蒸留またはカラムクロマトグラフィーなど自体公知の方法を用いて精製し、グリセリン2分子からなるジグリセリンを約50質量%以上、好ましくは約85質量%以上に高濃度化した高純度ジグリセリンが、好ましく用いられる。

0028

A成分として用いられるジグリセリン脂肪酸エステルの原料として用いられる脂肪酸としては、食用可能な動植物油脂を起源とする脂肪酸であれば特に制限はなく、例えば炭素数6〜24の直鎖の飽和脂肪酸(例えば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸など)または不飽和脂肪酸(例えば、パルミトオレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、γ−リノレン酸、α−リノレン酸、アラキドン酸、リシノール酸、縮合リシノール酸など)が挙げられ、好ましくは炭素数16〜18の飽和または不飽和脂肪酸から選ばれる一種または二種以上の脂肪酸の混合物である。とりわけパルミチン酸および/またはステアリン酸を約50質量%以上、より好ましくは約90質量%以上含有する脂肪酸混合物を用いるのが好ましい。

0029

A成分として用いられるジグリセリン脂肪酸エステルの好ましい例として、遊離のポリオールの含有量が6質量%以下、好ましくは約3質量%以下で、且つモノエステル体の含有量が約35質量%以上50質量%未満であるジグリセリン脂肪酸エステルが挙げられる。このような組成のジグリセリン脂肪酸エステルは、ジグリセリンと脂肪酸(例えば、ステアリン酸)を約1:0.8〜1:1.2、好ましくは約1:1のモル比でエステル化反応させて得られる反応混合物から、未反応のジグリセリンを除去することにより得ることができる。例えば、ジグリセリン1モルと脂肪酸(例えば、ステアリン酸)1モルを反応させた場合、無差別分布則に基づく計算によれば、エステル化生成物中の未反応のジグリセリンの推定含量は約12質量%、モノエステル体の推定含量は約42質量%となる。従って、この仕込み比率で反応して得られた反応混合物から、例えば約10質量%に相当する量の未反応のジグリセリンを除去すると、計算上では未反応のジグリセリンの含量が約2.4質量%、モノエステル体の含量が約46.9質量%のジグリセリン脂肪酸エステルが得られることになる。なお、未反応のジグリセリンは、未反応のジグリセリンを含有するポリオールとして除去され得る。ここでポリオールとは、分子中に2個以上の水酸基をもつアルコールを指し、例えばグリセリン、ジグリセリン、トリグリセリンテトラグリセリン、テトラグリセリン以上のポリグリセリンおよび環状グリセリンなどが挙げられる。

0030

反応混合物から未反応のジグリセリンを除去する方法としては、液液抽出吸着分離など自体公知の方法が挙げられるが(特開平7−173380参照)、好ましくは反応混合物中にグリセリンを添加して混合し、その後未反応のジグリセリンを含むグリセリン相を分離し、除去する方法である。

0031

A成分として用いられるジグリセリン脂肪酸エステルの製法の概略は以下の通りである。例えば、攪拌機加熱用ジャケット邪魔板などを備えた通常の反応容器に、ジグリセリンと脂肪酸を約1:1のモル比で仕込み通常触媒として水酸化ナトリウムを加えて攪拌混合し、窒素ガス雰囲気下で、エステル化反応により生成する水を系外に除去しながら、所定温度で加熱する。反応温度は通常、約180〜260℃の範囲、好ましくは約200〜250℃の範囲である。また、反応圧力条件は常圧下または減圧下で、反応時間は約0.5〜15時間、好ましくは約1〜3時間である。反応の終点は、通常反応混合物の酸価を測定し、約12以下を目安に決められる。得られた反応液は、未反応の脂肪酸、未反応のジグリセリン、ジグリセリンモノ脂肪酸エステル、ジグリセリンジ脂肪酸エステル、ジグリセリントリ脂肪酸エステルおよびジグリセリンテトラ脂肪酸エステルなどを含む混合物である。

0032

エステル化反応終了後、反応混合物中に残存する触媒を中和する。その際、エステル化反応の温度が200℃以上の場合は液温を約180〜200℃に冷却してから中和処理を行うのが好ましい。また反応温度が200℃以下の場合は、そのままの温度で中和処理を行ってよい。触媒の中和は、例えば、触媒として水酸化ナトリウムを使用し、これをリン酸(85質量%)で中和する場合、以下に示す中和反応式(1)で計算されるリン酸量を0.85で除した量*以上のリン酸(85質量%)を、好ましくは中和反応式(1)で計算されるリン酸量を0.85で除した量の約2〜3倍量のリン酸(85質量%)を反応混合物に添加して、良く混合することにより行われる。中和後、その温度で好ましくは約0.5時間以上、更に好ましくは約1〜10時間放置する。未反応のジグリセリンが下層に分離した場合はそれを除去する。
*水酸化ナトリウムの使用量を1.0gとすると、約0.96gとなる。

0033

0034

次に、上記反応混合物を、必要なら冷却して、約60℃以上180℃未満、好ましくは約120℃以上180℃未満、更に好ましくは約130〜150℃に保ち、反応仕込み時のジグリセリンと脂肪酸の合計質量の約0.5〜10倍量、好ましくは約0.5〜5倍量のグリセリンを添加する。反応混合物とグリセリンを良く混合した後、その温度で約0.5時間以上、好ましくは約1〜10時間放置し、二相に分離した下層(未反応のジグリセリンを含むグリセリン相)を抜き取るか、または遠心分離し、未反応のジグリセリンを含むグリセリン相を除去する。反応混合物に対するグリセリンの添加量が少ないと未反応のポリグリセリンの除去が不十分となる。また、グリセリンの添加量が多すぎると、グリセリン相の分離と除去に時間がかかり、生産性の低下を招き好ましくない。

0035

上記処理により得られたジグリセリン脂肪酸エステルを、好ましくは、更に減圧下で蒸留して残存するグリセリンを留去し、必要であれば脱塩、脱色、ろ過などの処理を行い、最終的に、遊離のポリオールを6質量%未満、好ましくは約3質量%以下に減少せしめ、且つモノエステル体を約35質量%以上50質量%未満含むジグリセリン脂肪酸エステルを得る。該ジグリセリン脂肪酸エステルは、遊離のポリオールの含有量が少ないため、単位重量当たり界面活性剤としての効果が優れており、更にモノエステル体を約35質量%以上50質量%未満にすることにより、ソフトキャンディーに添加される乳化剤として特に優れた歯付き抑制効果が発揮される。

0036

B成分として用いられるトリグリセリン脂肪酸エステルは、トリグリセリンと脂肪酸とのエステル化生成物であり、エステル化反応など自体公知の方法で製造される。

0037

B成分として用いられるトリグリセリン脂肪酸エステルの原料として用いられるトリグリセリンとしては、通常グリセリンに少量の酸またはアルカリを触媒として添加し、窒素または二酸化炭素などの任意の不活性ガス雰囲気下で、例えば約180℃以上の温度で加熱し、重縮合反応させて得られるグリセリンの平均重合度が約2.5〜3.4、好ましくは平均重合度が約3.0のトリグリセリン混合物が挙げられる。また、トリグリセリンはグリシドールまたはエピクロルヒドリンなどを原料として得られるものであっても良い。反応終了後、必要であれば中和、脱塩、脱色などの処理を行ってよい。

0038

B成分としては、上記トリグリセリン混合物を、例えば蒸留またはカラムクロマトグラフィーなど自体公知の方法を用いて精製し、グリセリン3分子からなるトリグリセリンを約50質量%以上、好ましくは約85質量%以上に高濃度化した高純度トリグリセリンが、好ましく用いられる。

0039

B成分として用いられるトリグリセリン脂肪酸エステルの原料として用いられる脂肪酸としては、食用可能な動植物油脂を起源とする脂肪酸であれば特に制限はなく、例えば炭素数6〜24の直鎖の飽和脂肪酸(例えば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸など)または不飽和脂肪酸(例えば、パルミトオレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、γ−リノレン酸、α−リノレン酸、アラキドン酸、リシノール酸、縮合リシノール酸など)が挙げられ、好ましくは炭素数16〜18の飽和または不飽和脂肪酸から選ばれる一種または二種以上の脂肪酸の混合物である。とりわけパルミチン酸および/またはステアリン酸を約50質量%以上、より好ましくは約90質量%以上含有する脂肪酸混合物を用いるのが好ましい。

0040

B成分として用いられるトリグリセリン脂肪酸エステルの好ましい例として、遊離のポリオールの含有量が6質量%以下、好ましくは約3質量%以下で、且つモノエステル体の含有量が約35質量%以上50質量%未満であるトリグリセリン脂肪酸エステルが挙げられる。このような組成のトリグリセリン脂肪酸エステルは、トリグリセリンと脂肪酸(例えば、ステアリン酸)を約1:0.8〜1:1.2、好ましくは約1:1のモル比でエステル化反応させて得られる反応混合物から、未反応のトリグリセリンを除去することにより得ることができる。例えば、トリグリセリン1モルと脂肪酸(例えば、ステアリン酸)1モルを反応させた場合、無差別分布則に基づく計算によれば、エステル化生成物中の未反応のトリグリセリンの推定含量は約15質量%、モノエステル体の推定含量は約41質量%となる。従って、この仕込み比率で反応して得られた反応混合物から、例えば約10質量%に相当する量の未反応のトリグリセリンを除去すると、計算上では未反応のトリグリセリンの含量が約5.6質量%、モノエステル体の含量が約45.6質量%のトリグリセリン脂肪酸エステルが得られることになる。なお、未反応のトリグリセリンは、未反応のトリグリセリンを含有するポリオールとして除去され得る。ここでポリオールとは、分子中に2個以上の水酸基をもつアルコールを指し、例えばグリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、テトラグリセリン以上のポリグリセリンおよび環状グリセリンなどが挙げられる。

0041

反応混合物から未反応のトリグリセリンを除去する方法としては、液液抽出、吸着分離など自体公知の方法が挙げられるが(特開平7−173380参照)、好ましくは反応混合物中にグリセリンを添加して混合し、その後未反応のトリグリセリンを含むグリセリン相を分離し、除去する方法である。

0042

B成分として用いられるトリグリセリン脂肪酸エステルの製法の概略は以下の通りである。例えば、攪拌機、加熱用のジャケット、邪魔板などを備えた通常の反応容器に、トリグリセリンと脂肪酸を約1:1のモル比で仕込み、通常触媒として水酸化ナトリウムを加えて攪拌混合し、窒素ガス雰囲気下で、エステル化反応により生成する水を系外に除去しながら、所定温度で加熱する。反応温度は通常、約180〜260℃の範囲、好ましくは約200〜250℃の範囲である。また、反応圧力条件は常圧下または減圧下で、反応時間は約0.5〜15時間、好ましくは約1〜3時間である。反応の終点は、通常反応混合物の酸価を測定し、約12以下を目安に決められる。得られた反応液は、未反応の脂肪酸、未反応のトリグリセリン、トリグリセリンモノ脂肪酸エステル、トリグリセリンジ脂肪酸エステル、トリグリセリントリ脂肪酸エステル、トリグリセリンテトラ脂肪酸エステルおよびトリグリセリンペンタ脂肪酸エステルなどを含む混合物である。

0043

エステル化反応終了後、反応混合物中に残存する触媒を中和する。その際、エステル化反応の温度が200℃以上の場合は液温を約180〜200℃に冷却してから中和処理を行うのが好ましい。また反応温度が200℃以下の場合は、そのままの温度で中和処理を行ってよい。触媒の中和は、例えば、触媒として水酸化ナトリウムを使用し、これをリン酸(85質量%)で中和する場合、以下に示す中和反応式(1)で計算されるリン酸量を0.85で除した量*以上のリン酸(85質量%)を、好ましくは中和反応式(1)で計算されるリン酸量を0.85で除した量の約2〜3倍量のリン酸(85質量%)を反応混合物に添加して、良く混合することにより行われる。中和後、その温度で好ましくは約0.5時間以上、更に好ましくは約1〜10時間放置する。未反応のトリグリセリンが下層に分離した場合はそれを除去する。
*水酸化ナトリウムの使用量を1.0gとすると、約0.96gとなる。

0044

0045

次に、上記反応混合物を、必要なら冷却して、約60℃以上180℃未満、好ましくは約120℃以上180℃未満、更に好ましくは約130〜150℃に保ち、反応仕込み時のトリグリセリンと脂肪酸の合計質量の約0.5〜10倍量、好ましくは約0.5〜5倍量のグリセリンを添加する。反応混合物とグリセリンを良く混合した後、その温度で約0.5時間以上、好ましくは約1〜10時間放置し、二相に分離した下層(未反応のトリグリセリンを含むグリセリン相)を抜き取るか、または遠心分離し、未反応のトリグリセリンを含むグリセリン相を除去する。反応混合物に対するグリセリンの添加量が少ないと未反応のポリグリセリンの除去が不十分となる。また、グリセリンの添加量が多すぎると、グリセリン相の分離と除去に時間がかかり、生産性の低下を招き好ましくない。

0046

上記処理により得られたトリグリセリン脂肪酸エステルを、好ましくは、更に減圧下で蒸留して残存するグリセリンを留去し、必要であれば脱塩、脱色、ろ過などの処理を行い、最終的に、遊離のポリオールを6質量%未満、好ましくは約3質量%以下に減少せしめ、且つモノエステル体を約35質量%以上50質量%未満含むトリグリセリン脂肪酸エステルを得る。該トリグリセリン脂肪酸エステルは、遊離のポリオールの含有量が少ないため、単位重量当たりの界面活性剤としての効果が優れており、更にモノエステル体を約35質量%以上50質量%未満にすることにより、ソフトキャンディーに添加される乳化剤として特に優れた歯付き抑制効果が発揮される。

0047

本発明に係るソフトキャンディー100質量%中のA成分またはB成分の含量は、特に限定されないが、例えば、約0.01〜5質量%、好ましくは約0.05〜2質量%である。本発明に係るソフトキャンディーにA成分またはB成分を含有させることにより、該ソフトキャンディーの軟らかさおよび付着性が向上する効果が得られる。

0048

また、本発明に係るソフトキャンディーには、上記A成分またはB成分に加え、さらにポリグリセリン縮合リシノール酸エステルを含有させることが好ましい。ポリグリセリン縮合リシノール酸エステルは、ポリグリセリンと縮合リシノール酸とのエステル化生成物であり、エステル化反応など自体公知の方法で製造される。ポリグリセリン縮合リシノール酸エステルの原料ポリグリセリンとしては平均重合度が約2〜15程度のポリグリセリンが挙げられ、好ましくは平均重合度が約3〜10程度のもの、更に好ましくはトリグリセリン、テトラグリセリンおよびヘキサグリセリンなどである。上記縮合リシノール酸としては、リシノール酸を加熱し、重縮合反応させて得られる混合物であれば特に制限はなく、通常リシノール酸の平均重合度が約2〜10程度のものが挙げられ、好ましくは平均重合度が約3〜6程度のものである。

0049

ポリグリセリン縮合リシノール酸エステルとしては、例えば、ポエムPR−100(商
品名;理研ビタミン社製)、ポエムPR−300(商品名;理研ビタミン社製)、SYグ
リスターCR−310(商品名;阪本薬品工業社製)、SYグリスターCR−500(商
品名;阪本薬品工業社製)、サンソフト818SK(商品名;太陽化学社製)などが商業
的に製造・販売されており、本発明ではこれらを用いることができる。

0050

本発明に係るソフトキャンディー100質量%中のポリグリセリン縮合リシノール酸エステルの含量は、特に限定されないが、例えば、約0.01〜2質量%、好ましくは約0.05〜0.5質量%である。A成分またはB成分とポリグリセリン縮合リシノール酸エステルとを併用することにより、A成分またはB成分を単独で使用する場合に比べ、本発明に係るソフトキャンディーの軟らかさが向上する効果が得られる。

0051

本発明のソフトキャンディーの製造方法に特に制限はなく、本発明のソフトキャンディーは、例えば慣用の装置を用いて、常法により製造することができる。例えばキャラメルの製造方法の概略は、以下に示す通りである。

0052

砂糖、水あめなどの糖類に糖類が溶けるだけの水を加えて溶解し、更に所望により乳製品、油脂、でん粉または小麦粉などを加え、好ましくは約60〜80℃に加熱して混合し、原材料混合液とする。得られた原材料混合液を常圧下または減圧下にて好ましくは約120〜125℃に加熱し、所望する水分(好ましくは約6〜10質量%)となるまで煮詰めて濃縮液を得る。得られた濃縮液を冷却(好ましくは約100℃以下)し、製造しようとするキャラメルの種類に応じて果実若しくは種実類、酸味料、香料、色素などを加えて均一に混練し、キャラメル生地とするのが好ましい。

0053

本発明で用いられるグリセリンコハク酸脂肪酸エステルは、上記原材料混合液の調製時および上記濃縮液の調製時のうち、いずれかの段階で添加することが好ましい。また、グリセリンコハク酸脂肪酸エステルは固体または液体のまま直接添加してもよく、予めグリセリンコハク酸脂肪酸エステルを水または油脂に分散した分散液を調製して添加してもよい。

0054

ここで、本発明に用いられるグリセリンコハク酸脂肪酸エステルを添加することにより、上記濃縮液の冷却後、香料、着色料などを添加して混練する際に油脂のシミ出しが発生しない効果が得られるが、その効果は、濃縮液の冷却後の温度(または混練する際の温度)が低い場合(例えば、約60℃またはそれ以下の温度の場合)に特に顕著である。

0055

次に、上記キャラメル生地を品温約40〜50℃に冷却した後成形機にて成形するか、或いはロールなどでシート状に成形した後カッターなどで切断するのが好ましい。成型または切断されたキャラメル生地は、更に好ましくは約20〜25℃程度まで冷却することによって、キャラメルを得ることができる。得られたキャラメルは、例えば、パラフィン紙または合成樹脂製のシートや小袋などで個包装するのが好ましい。

0056

以下、実施例をもって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0057

[実施例1]
〈キャラメルの作製〉
上白糖57g、水あめ90g、食塩0.3g、水50gを混合、溶解し、更に加糖れん乳120gおよび表1に記載の乳化剤A0.9gを加えて混合し、攪拌しながら約80℃に加温した。次いでバター27g、パーム極度硬化油4.8gを加えて混合し、乳化した。得られた原材料混合液(キャラメル生地原液)を、常法により攪拌しながら加熱して煮詰め、液温が約120℃となったところで加熱を止めた。得られた濃縮液を金属製のバット流し込み、室温で約60℃まで冷却し、キャラメルベースを得た。

0058

次いで、香料0.04gおよび着色料0.06gをキャラメルベースに添加し、ニーダー(商品名:ラボプラストミル30C150;東洋精機製作所製)を用い、60℃、30rpmで10分間混練した。得られたキャラメル生地を15mm厚のローラーを通してシート状とし、更にカッターで18×18mmにカットした後、約25℃に冷却し、キャラメル試料(No.1)を得た。得られたキャラメルの水分は、約7.0質量%であった。

0059

[比較例1]
〈キャラメルの作製〉
表1に記載の乳化剤Aに換えて、表1に記載の乳化剤(乳化剤B、C、D、E、FまたはG)0.9gを用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、キャラメル試料(No.2、3、4、5、6または7)を得た。得られたキャラメルの水分は、いずれも約7.0質量%であった。

0060

〈キャラメルの評価〉
作製されたキャラメル試料(No.1〜7)について、油脂のシミ出しの有無を観察により評価した。結果を表1に示した。

0061

0062

実施例1のキャラメル試料(No.1)は油脂のシミ出しが無い優れたキャラメルであることが明らかである。一方、比較例1のキャラメル試料(No.2〜7)はいずれも油脂のシミ出しが見られ、実施例1のキャラメルに比べ劣っていた。

0063

[実施例2]
〈キャラメルの作製〉
上白糖90g、水あめ123g、水75gを混合、溶解し、更に加糖れん乳60gおよび表2に記載の乳化剤A1.5gを加えて混合し、攪拌しながら約80℃に加温した。次いでやし極度硬化油25.5gを加えて混合し、乳化した。得られた原材料混合液(キャラメル生地原液)を、常法により攪拌しながら加熱して煮詰め、液温が約120℃となったところで加熱を止めた。得られた濃縮液を金属製のバットに流し込み、室温で約60℃まで冷却し、キャラメルベースを得た。

0064

次いで、香料0.05gおよび着色料0.07gをキャラメルベースに添加し、ニーダー(商品名:ラボプラストミル30C150;東洋精機製作所製)を用い、60℃、30rpmで10分間混練した。得られたキャラメル生地を15mm厚のローラーを通してシート状とし、更にカッターで18×18mmにカットした後、約25℃に冷却し、キャラメル試料(No.8)を得た。得られたキャラメルの水分は、約7.5質量%であった。

0065

[比較例2]
〈キャラメルの作製〉
表2に記載の乳化剤Aに換えて、表2に記載の乳化剤(乳化剤B、E、F、GまたはH)1.5gを用いたこと以外は、実施例2と同様の操作を行い、キャラメル試料(No.9、10、11、12または13)を得た。得られたキャラメルの水分は、いずれも約7.5質量%であった。

0066

〈キャラメルの評価〉
作製されたキャラメル試料(No.8〜13)について、油脂のシミ出しの有無を観察により評価した。結果を表2に示した。

0067

0068

実施例2のキャラメル試料(No.8)は油脂のシミ出しが無い優れたキャラメルであることが明らかである。一方、比較例2のキャラメル試料(No.9〜13)はいずれも油脂のシミ出しが見られ、実施例2のキャラメルに比べ劣っていた。

0069

以下、製造例1〜3、実施例3および4に基づいて、グリセリンコハク酸脂肪酸エステルの他、上記A成分またはB成分をキャラメルに含有させる場合、さらにポリグリセリン縮合リシノール酸エステルをキャラメルに含有させる場合について説明する。

0070

[製造例1]
攪拌機、温度計ガス吹込管および水分離器を取り付けた反応釜にグリセリン20kgを仕込み、触媒として水酸化ナトリウム20w/v%水溶液100mLを加え、窒素ガス気流中250℃で4時間グリセリン縮合反応を行った。

0071

得られた反応生成物を約90℃まで冷却し、リン酸約20gを添加して中和した後ろ過し、ろ液を160℃、250Paの条件下で減圧蒸留してグリセリンを除き、続いて200℃、20Paの高真空条件下で分子蒸留してグリセリン3質量%、ジグリセリン92質量%、トリグリセリン5量%を含む留分(ジグリセリン混合物)約3.0kgを得た。

0072

更に蒸留残液を、240℃、20Paの高真空条件下で分子蒸留し、グリセリン0.2質量%、ジグリセリン5質量%、トリグリセリン88質量%およびテトラグリセリン6質量%、環状グリセリン0.8質量%を含む留分(トリグリセリン混合物)約1.5kgを得た。

0073

次に、各留分に対して1質量%の活性炭を加え、減圧下にて脱色処理した後ろ過した。得られたジグリセリン混合物の水酸基価は約1359で、その平均重合度は約2.0、トリグリセリン混合物の水酸基価は約1170で、その平均重合度は約3.0であった。

0074

[製造例2]
撹拌機、温度計、ガス吹込管および水分離器を取り付けた1Lの四つ口フラスコに、製造例1で得たジグリセリン混合物166g(約1.0モル)、およびパルミチン酸(商品名:パルミチン酸98;ミヨシ油脂社製)100g、ステアリン酸(商品名:NAA−180;日本油脂社製)230g(C16・C18混合脂肪酸として約1.2モルに相当)を仕込み、触媒として水酸化ナトリウム10w/v%水溶液10mLを加え、窒素ガス気流中240℃で、酸価3以下となるまで、約2時間エステル化反応を行った。得られた反応混合物を約180℃まで冷却し、リン酸(85質量%)2.3gを添加して触媒を中和し、その温度で約1時間放置し、分離した未反応のジグリセリンを含むポリオール約5gを除去した。次に、反応混合物を約150℃まで冷却し、グリセリン335gを加えて均一に混合後その温度で約1時間放置し、分離したグリセリン相約270gを除去した。得られたジグリセリン脂肪酸エステルを、約150℃、約400Paの条件で減圧蒸留して残留するグリセリンを留去し、ジグリセリン脂肪酸エステル(試作品1)約435gを得た。このものの酸価は約0.8であった。

0075

[製造例3]
撹拌機、温度計、ガス吹込管および水分離器を取り付けた1Lの四つ口フラスコに、製造例1で得たトリグリセリン混合物240g(約1.0モル)、およびパルミチン酸(商品名:パルミチン酸98;ミヨシ油脂社製)120g、ステアリン酸(商品名:NAA−180;日本油脂社製)120g(C16・C18混合脂肪酸として約0.89モルに相当)を仕込み、触媒として水酸化ナトリウム10w/v%水溶液10mLを加え、窒素ガス気流中240℃で、酸価12以下となるまで、約2時間エステル化反応を行った。得られた反応混合物を約180℃まで冷却し、リン酸(85質量%)2.3gを添加して触媒を中和し、その温度で約1時間放置し、分離した未反応のトリグリセリンを含むポリオール約40gを除去した。次に、反応混合物を約150℃まで冷却し、グリセリン400gを加えて均一に混合後その温度で約1時間放置し、分離したグリセリン相約320gを除去した。得られたトリグリセリン脂肪酸エステルを、約150℃、約400Paの条件で減圧蒸留して残留するグリセリンを留去し、トリグリセリン脂肪酸エステル(試作品2)約390gを得た。このものの酸価は約1.6であった。

0076

試験例1]
製造例1および2で得たジグリセリン脂肪酸エステルおよびトリグリセリン脂肪酸エステル(試作品1および2)中の遊離のポリオールおよびモノエステル体の含有量を測定した。結果を表3に示した。

0077

[遊離のポリオール含有量測定法
ガラスカラム(長さ:21cm、直径:2cm)に、逆相系シリカゲル(商品名:イナートシルODS−3;ジーエルサイエンス社)約30gを乾式法充填した。試料約10gを精密に量り、25容量%メタノール水溶液50mlに溶解してカラム上層に流し込み、続いて25容量%メタノール水溶液200mlを流速1ml/1分間で通液し、流出した液を回収した。この流出液を重量既知濃縮フラスコに洗い込み、ロータリーエバポレーターを用いて、約90℃、約4kPaの条件で濃縮後、デシケーター中で放冷し、総重量を精密に量り、次式により遊離のポリオール含有量(質量%)を求めた。

0078

0079

モノエステル体含有量測定法]
HPLCを用いてエステル組成分析を行い、定量は絶対検量線法により行った。即ち、データ処理装置によってクロマトグラム上に記録された被検試料のモノエステル体に相当するピーク面積を測定し、順相系カラムクロマトグラフィーにより精製したジグリセリンモノステアリン酸エステルまたはトリグリセリンモノステアリン酸エステル標準試料として作成した検量線から、被検試料のモノエステル体含有量(質量%)を求めた。
HPLC分析条件を以下に示した。

0080

HPLC分析条件を以下に示した。
〈HPLC分析条件〉
装置島津高速液体クロマトグラフ
ポンプ型式:LC−10A;島津製作所社製)
カラムオーブン(型式:CTO−10A;島津製作所社製)
データ処理装置(型式:C−R7A;島津製作所社製)
カラムGPCカラム(型式:SHODEX KF−802;昭和電工社製)
2本連結
移動相THF
流量 1.0mL/min
検出器RI検出器(型式:RID−6A;島津製作所社製)
カラム温度40℃
検液注入量 15μL(in THF)

0081

0082

[実施例3]
〈キャラメルの作製〉
上白糖56g、水あめ90g、食塩0.3g、水50gを混合、溶解し、更に加糖れん乳120g、グリセリンコハク酸脂肪酸エステル(商品名:ポエムB−10;理研ビタミン社製)0.3g、および表4に記載の乳化剤2.1gを加えて混合し、攪拌しながら約80℃に加温した。次いでバター27g、パーム核極度硬化油4.3gを加えて混合し、乳化した。得られた原材料混合液(キャラメル生地原液)を、常法により攪拌しながら加熱して煮詰め、液温が約120℃となったところで加熱を止めた。得られた濃縮液を金属製のバットに流し込み、室温で約60℃まで冷却し、キャラメルベースを得た。

0083

次いで、香料0.04gおよび着色料0.06gをキャラメルベースに添加し、ニーダー(商品名:ラボプラストミル30C150;東洋精機製作所製)を用い、60℃、30rpmで10分間混練した。得られたキャラメル生地を15mm厚のローラーを通してシート状とし、更にカッターで18×18mmにカットした後、約25℃に冷却し、キャラメル試料(No.14および15)を得た。得られたキャラメルの水分は、約7.0質量%であった。

0084

[実施例4]
〈キャラメルの作製〉
上白糖75g、水あめ105g、食塩0.3g、水50gを混合、溶解し、更に加糖れん乳90gおよび表4に記載の乳化剤1.8g、グリセリンコハク酸脂肪酸エステル(商品名:ポエムB−10;理研ビタミン社製)0.3g、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル(商品名:ポエムPR−300;理研ビタミン社製)0.3gを加えて混合し、攪拌しながら約80℃に加温した。次いでバター27.3gを加えて混合し、乳化した。得られた原材料混合液(キャラメル生地原液)を、常法により攪拌しながら加熱して煮詰め、液温が約120℃となったところで加熱を止めた。得られた濃縮液を金属製のバットに流し込み、室温で約60℃まで冷却し、キャラメルベースを得た。

0085

次いで、香料0.04gおよび着色料0.06gをキャラメルベースに添加し、ニーダー(商品名:ラボプラストミル30C150;東洋精機製作所製)を用い、60℃、30rpmで10分間混練した。得られたキャラメル生地を15mm厚のローラーを通してシート状とし、更にカッターで18×18mmにカットした後、約25℃に冷却し、キャラメル試料(No.16および17)を得た。得られたキャラメルの水分は、約7.0質量%であった。

0086

〈キャラメルの評価〉
実施例3および4で作製されたキャラメル試料(No.14〜17)について、油脂のシミ出しの有無を観察により評価した。結果を表4に示した。

0087

0088

続いて、キャラメル試料(No.14〜17)をパラフィン紙で包みアルミラミネート袋に入れて25℃で7日間保った後、下記表5に示す評価基準に従い噛み出しの軟らかさと歯への付着性を評価した。

0089

0090

官能試験は10名のパネラーで行い、結果は10名の評点平均値として求め、以下の基準に従って記号化した。結果を表6に示した。
◎ 2.5以上
○ 2.0以上、2.5未満
△ 1.5以上、2.0未満
× 1.5未満

0091

実施例

0092

実施例3および4で作製されたキャラメル試料(No.14〜17)は、油脂のシミ出しが無く、且つ噛み出しが軟らかく、歯への付着性も良好で、優れた食感のキャラメルであることが明らかである。とりわけ実施例4で作製されたキャラメル試料(No.16および17)は、軟らかさのみならず、歯への付着性の点でも特に優れたものであった。

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