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技術 位置特定可能なアレイによるリガーゼ検出反応を用いた核酸配列差異の検出

出願人 コーネルリサーチファンデーションインク.リージェンツオブザユニバーシティオブミネソタボードオブスーパーバイザーズオブルイジアナステイトユニバーシティアンドアグリカルチュラルアンドメカニカルカレッジ
発明者 バラニーフランシスジェリーノーマンピー.ウィトウスキナンシーイー.デイジョセフハンマーロバートピー.バラニージョージ
出願日 2011年4月18日 (9年2ヶ月経過) 出願番号 2011-091716
公開日 2011年10月13日 (8年8ヶ月経過) 公開番号 2011-200230
状態 未査定
技術分野 生物学的材料の調査,分析 自動分析、そのための試料等の取扱い 突然変異または遺伝子工学 酵素、微生物を含む測定、試験
主要キーワード チェンバー間 エミッションスペクトル 直交側 出力チューブ 感知部位 入力チューブ 入力バルブ シンポジュウム
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課題

多数の標的ヌクレオチド配列における、一つ又は複数の単塩基の変化、挿入、欠失又は転座による一つ又は複数の多数の配列の差異を同定する方法の提供。

解決手段

標的配列特異的部分及び位置特定可能なアレイ特異的部分を有する一つのオリゴヌクレオチドプローブ、並びに標的配列特異的部分及び検出可能な標識を有する第二のオリゴヌクレオチドプローブの間のライゲーション検出反応を利用する。固体支持体に該オリゴヌクレオチドプローブを、少なくともその一部が位置特定可能なアレイ特異的部分に対して相補的であるような固定された捕獲オリゴヌクレオチドアレイハイブリダイズさせる(捕獲期)。完了後、固体支持体にハイブリダイズされた該オリゴヌクレオチドプローブの標識を検出する(検出期)。本方法を実施するためのキット、固体支持体上にアレイを形成する方法、および支持体それ自身に関する。

概要

背景

発明の背景
配列の差異の検出
多型度の高い遺伝子座の大規模多重分析は、実確定検査および法科学(Reynoldsら, Anal.Chem., 63:2〜15(1991))、臓器移植におけるドナーレシピエントの組み合わせ(Buyseら, Tissue Antigens, 41:1〜14(1993)ならびにGyllenstenら,PCRMeth.Appl. 1:91〜98(1991))、遺伝病診断、予後ならびに出生前カウンセリング(Chamberlainら, Nucleic Acids Res., 16:11141〜11156(1988)ならびにL.C.Tsui, Human Mutat., 1:197〜203(1992))、および発癌性変異の研究(Hollsteinら, Science, 253:49〜53(1991))などにおける個人の同定に役立てるために必要とされている。また、核酸分析による感染症診断の費用効果は、パネルテスト多重度により大きく変動する。上述の適用の多くでは、空間的に近接する場合もある様々な遺伝子座における一塩基の差の識別基礎としている。

多数の配列からなる領域を含む試料中の一つまたは複数のポリヌクレオチド配列の存在を検出するには、様々なDNAハイブリダイゼーション法を利用することができる。断片の捕獲および標識に基づく簡単な方法では、特定の配列を含む断片を、固定化したプローブに対するハイブリダイゼーションで捕獲する。捕獲断片は、検出可能なレポーター部分を含む別のプローブとのハイブリダイゼーションで標識される。

広く用いられている他の方法にはサザンブロット法がある。本方法では、試料中のDNA断片の混合物ゲル電気泳動分画した後にニトロセルロースフィルターに固定する。ハイブリダイゼーション条件下でフィルターを一つまたは複数の標識プローブと反応させることで、プローブ配列を含むバンドの存在を同定することができる。本方法は、制限酵素によるDNA切断物中の断片(任意のプローブ配列を含む)の同定、および制限断片長多型(「RFLP」)の分析に特に有用である。

ポリヌクレオチド試料に含まれる任意の配列または配列群の存在を検出する別の方法には、ポリメラーゼ連鎖反応(ムリス(Mullis)らによる米国特許第4,683,202号、およびサイキ(R.K.Saiki)らによる論文(Science 230:1350(1985)))による配列(または配列群)の選択的な増幅がある。本方法では、特定配列(または配列群)の反対側の端に相補的プライマーを用いて、プライマーから開始される連続的な複製を加熱サイクルで進める。増幅後の配列は、種々の方法で容易に同定することができる。本方法は例えば、体液試料中病原体配列の検出といった、ポリヌクレオチド試料に含まれる低コピー配列を検出する際に特に有用である。

さらに最近では、プローブライゲーション法で既知標的配列を同定する方法が、ホワイトリー(N.M.Whiteley)らによる米国特許第4,883,750号、ウー(D.Y.Wu)らによる論文(Genomics 4:560(1989))、ラングレン(U.Landegren)らによる論文(Science 241:1077(1988))、およびウィンディーン(E.Winn-Deen)らによる論文(Clin. Chem. 37:1522(1991))に記載されている。オリゴヌクレオチドライゲーションアッセイ(OLA)として知られている方法では、対象標的領域にまたがる2本のプローブまたはプローブエレメントと標的領域との間でハイブリッドを形成させる。プローブエレメントが、隣接する標的塩基と、プローブエレメントの直面する端で対合する(塩基対を形成する)と、2本のエレメントを例えばリガーゼで処理してライゲーションさせることができる。ライゲーションしたプローブエレメントを対象として次にアッセイを行い、標的配列の存在を明らかにする。

アプローチ変法では、ライゲーションプローブエレメントを、相補的なプローブエレメント対の鋳型としてはたらかせる。変性、ハイブリダイゼーションおよびライゲーションのサイクルを2通りの相補的なプローブエレメント対の存在下で続けることで、標的配列は幾何級数的(すなわち指数関数的)に増幅されて、微量の標的配列が検出および/または増幅される。本方法はリガーゼ連鎖反応(「LCR」)と呼ばれる(F.Barany 「Genetic Disease Detection and DNA Amplification Using Cloned Thermostable Ligase」(Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 88:189〜93(1991)および、F.Barany, 「The Ligase Chain Reaction(LCR)in aPCRWorld」(PCR Methodsand Applications, 1:5〜16(1991))。

検出可能な標識をもち、[電荷]/[並進運動に伴う摩擦抵抗]比が顕著な配列特異的プローブと標的をハイブリダイズさせて相互にライゲーション可能であるグロスマン(Grossman)らによる米国特許第5,470,705号において、核酸配列差の多重検出に関する他の方式が開示されている。本方法はグロスマンらによる論文(「High-density Multiplex Detection of Nucleic Acid Sequences: Oligonucleotide Ligation Assay and Sequence-coded Separation」Nucl.AcidsRes. 22(21):4527〜34(1994))において、嚢胞性線維症膜貫通調節遺伝子を対象とした大規模多重分析に使用されている。

ジョー(Jou)らによる論文(「Deletion Detection in Dystrophin Gene by Multiplex Gap Ligase Chain Reaction and Immunochromatographic Strip Technology」 Human Mutation 5:86〜93(1995))では、複数のエキソンの特定領域を増幅して、各エキソンに対するプローブ上の様々なハプテンの差に特異的な抗体を有する免疫クロマトグラフィーストリップ上で増幅産物を読み取る、いわゆる「ギャップリガーゼ連鎖反応」のプロセスの利用について記載されている。

例えば遺伝子スクリーニングの分野において、標的ポリヌクレオチドに含まれる多くの配列のそれぞれの有無の検出に有用な方法はますます必要とされている。例えば嚢胞性線維症には400種もの多様な変異が関与している。この疾患の遺伝的素因に対するスクリーニングでは、被験者ゲノムDNA中に含まれうる遺伝子配列上の多様な変異を調べることで「嚢胞性線維症」陽性者を同定することが最適である。生じうるあらゆる変異部位の有無を1回のアッセイで調べることが理想的であろう。しかしながら、上述の先行技術の方法を簡便かつ自動化された1回のアッセイで特定配列群の検出に応用することは困難である。

固相ハイブリダイゼーションアッセイでは、複数の液体処理段階が必要であり、一部のインキュベーション温度および洗浄温度注意深く制御して、一ヌクレオチドミスマッチを識別するために必要な厳密さを保たなければならない。本方法の多重化は、最適なハイブリダイゼーション条件がプローブ配列により大きく変わることから困難である。

対立遺伝子に特異的なPCR産物は一般にサイズが同じであり、任意の増幅用チューブは、各反応チューブと関連するゲルレーンにおける産物バンドの有無により評価される(Gibbsら, Nucleic AcidsRes., 17:2437〜2448(1989))。このような方法は、多様なプライマーの組み合わせを用いた複数の反応チューブ中の試験試料の分離を必要とすることから、アッセイに要する費用は増大する。PCRでもまた、競合する対立遺伝子用プライマーに様々な蛍光色素を結合させることで、1本の反応チューブで対立遺伝子を識別することができる(F.F.Chehabら, Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 86:9178〜9182 (1989))が、このような方式による多重分析は、既存の装置および色素化学の知見を利用して経済的な方法でスペクトルに分解可能な色素種がそれほど多くないことから規模の拡大は限られる。大きな側鎖をもつように修飾した塩基の取り込みを、電気泳動移動度を元に対立遺伝子のPCR産物を識別する際に利用することができるものの、本方法は、修飾塩基ポリメラーゼにより良好に取り込まれることと、これらの基の一つのサイズが異なる比較的大きなPCR産物を分解する電気泳動の能力による制限を受ける(Livakら, Nucleic Acids Res., 20:4831〜4837(1989))。各PCR産物は一つの変異のみを探索するために用いられ、多重化は困難である。

対立遺伝子特異的プローブのライゲーションでは、固相捕獲法(U.Landegrenら, Science, 241:1077〜1080(1988);Nickersonら, Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 87:8923〜8927 (1990))またはサイズに依存した分離法(D.Y.Wuら, Genomics, 4:560〜569(1989)および、F.Barany, Proc.Natl.Acad.Sci., 88:189〜193(1991))を利用して対立遺伝子のシグナルを分解することが一般的である。しかし後者の方法は、ライゲーション用プローブのサイズ幅が狭いことから多重化において制限を受ける。ギャップリガーゼ連鎖反応では、追加的なステップ、すなわちポリメラーゼによる伸長が必要である。より複雑な多重化に対して電荷/並進運動に伴う摩擦抵抗の比が顕著なプローブを使用する場合は、電気泳動時間を長くする必要があるほか、別の検出法の利用が求められる。

したがって、ポリヌクレオチド試料に含まれる複数の特定配列の有無を検出するための迅速な単回アッセイが必要であることは変わらない。

核酸分析のためのオリゴヌクレオチドアレイの利用
固相支持体に固定化したオリゴヌクレオチドが整然と並んだアレイは、DNAの配列決定分類(sorting)、単離および操作における利用が提案されている。任意の長さのあらゆるオリゴヌクレオチドプローブに対する、クローン化された1本鎖DNA分子のハイブリダイゼーションでは、分子内に存在する対応する相補的DNAセグメント理論的に同定可能であることが認められている。このようなアレイでは、個々のオリゴヌクレオチドプローブは、固相支持体上のあらかじめ決めた様々な位置に固定化される。DNA分子中のあらゆるオリゴヌクレオチドセグメントは、このようなアレイを利用して調べることができる。

オリゴヌクレオチドアレイを用いてDNA分子の配列を決定する手順の一例が、ドルマナク(Drmanac)らによる米国特許第5,202,231号に開示されている。この特許は、複数のオリゴヌクレオチドを結合させた固相支持体に対する標的DNAの利用に関する。配列は、標的DNAセグメントとオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションおよびハイブリッドを形成したオリゴヌクレオチドの重複セグメント集合により読み取られる。アレイには11〜22程度のヌクレオチドの長さのあらゆるオリゴヌクレオチドを利用することができるが、この種のアレイの構築法に関する情報は極めて少ない。本件に関しては、チェトベリン(A.B.Chetverin)らによる論文(「Sequencing of Pools of Nucleic Acidson Oligonucleotide Arrays」 BioSystems, 30:215〜31(1993))、クラプコ(Khrapko)らによる国際公開公報第92/16655号、クズネツォバ(Kuznetsova)らによる論文(「DNA Sequencing by Hybridization with Oligonucleotides Immobilized in Gel. Chemical Ligation as a Method of Expanding the Prospects for the Method」 Mol.Biol. 28(20); 290〜99(1994))、リビッツ(M.A.Livits)らによる論文(「Dissociation of Duplexes Formed by Hybridization of DNA with Gel-Immobilized Oligonucleotides」J.Biomolec.Struct. & Dynam., 11(4):783〜812(1994))も参照されたい。

サザン(Southern)による国際公開公報第89/10977号では、既知の点変異、ゲノムフィンガープリント法連鎖解析および配列決定に関する核酸試料の分析に利用するハイブリダイゼーション反応が可能なオリゴヌクレオチドアレイをもつ支持体の利用について開示されている。ヌクレオチド塩基を、特定のパターンで支持体上に配してマトリックスを作製することができる。国際公開公報第89/10977号では、ペンプロッターまたはマスキングにより集合させるオリゴヌクレオチドを有する支持体に水酸基リンカーを利用することができることが記載されている。

キャンター(Cantor)による国際公開公報第94/11530号もまた、ハイブリダイゼーションによる配列決定のプロセスを実施するためのオリゴヌクレオチドアレイの利用に関する。オリゴヌクレオチドは突出部分をもつ2本鎖であり、この突出部分に標的核酸が結合して2本鎖の非突出部分とライゲーションされる。このようなアレイは、ビオチン化されたオリゴヌクレオチドを捕獲するストレプトアビジン被覆濾紙を用いて構築され、集合後に結合させる。

チェトベリン(Chetverin)による国際公開公報第93/17126号では、核酸を分類して調べる目的で区分化した2成分からなるオリゴヌクレオチドアレイを使用している。このアレイでは、不変ヌクレオチド配列が、可変ヌクレオチド配列に隣接して結合しており、いずれの配列も共有結合部を介して固相支持体に結合される。不変ヌクレオチド配列には、ハイブリッドを形成した鎖をPCRで増幅可能とするプライミング領域がある。次に、可変領域に対するハイブリダイゼーションによる分類を行う。2成分アレイ上における断片化核酸の、配列決定、単離、分類、および操作についても開示されている。感度強化した一つの態様では、固定化されたオリゴヌクレオチドには、それとハイブリッドを形成して、カバーされていないオリゴヌクレオチドの部分を残す短い相補的領域がある。このアレイを次にハイブリダイゼーション条件下におくと、固定化されたオリゴヌクレオチドに相補的な核酸がアニールする。次にDNAリガーゼを用いて、短い相補的領域と、アレイ上にある相補的な核酸をライゲーションする。オリゴヌクレオチドアレイの調製法に関してはほとんど開示されていない。

フォドル(Fodor)らによる国際公開公報第92/10588号では、オリゴヌクレオチドアレイに対するハイブリダイゼーションによる核酸の配列決定、フィンガープリント法、およびマッピングのプロセスが開示されている。オリゴヌクレオチドアレイは、大規模かつ多様なオリゴヌクレオチドの合成が可能な極めて大規模に固定化された重合体合成により調製される。この手法では、基盤表面機能状態とし、オリゴヌクレオチドを基盤上に集合させるためのリンカー基を導入する。オリゴヌクレオチドを結合させる領域には、選択的に活性化される保護基が(基盤または各ヌクレオチドサブユニット上に)ある。通常本方法では、曝露領域を脱保護するための多様な形状のマスクを用いて、光によるアレイの画像化が必要である。脱保護領域では保護されたヌクレオチドと化学反応が起きて、オリゴヌクレオチド配列が伸長することで画像化される。2成分マスキング法を用いることで、任意の時間内に2種またはそれ以上のアレイを構築することができる。検出は、ハイブリッドが形成された領域の位置を決めることでなされる。これについては、フォドルらによる米国特許第5,324,633号および第5,424,186号、ピルング(Pirrung)らによる米国特許第5,143,854号および5,405,783号、ピルングによる国際公開公報第90/15070号、ピース(A.C.Pease)らによる論文(「Light-generated Oligonucleotide Arrays for Rapid DNA Sequence Analysis」 Proc.Natl.Acad.Sci USA 91:5022〜26(1994))も参照されたい。ビーティー(K.L.Beattie)らによる論文(「Advances in Genosensor Research」Clin.Chem., 41(5):700〜09(1995))では、集合済みのオリゴヌクレオチドプローブを固相支持体に結合させる方法について説明されている。

アレイに対するハイブリダイゼーションに基づく上述の配列決定法には欠点が多い。第一に、極めて多数のオリゴヌクレオチドを合成する必要がある。第二に、正しくハイブリダイズしたもの、相応に対合した2本鎖、および誤対合したもの、の識別が困難である。さらに、ある種のオリゴヌクレオチドは、標準的な条件下でハイブリッドを形成しにくく、オリゴヌクレオチドが同定能力を得るようになるためには、詳細なハイブリダイゼーション条件の検討が必要となる。

本発明は、先行技術における欠点を克服することを目的としている。

概要

多数の標的ヌクレオチド配列における、一つ又は複数の単塩基の変化、挿入、欠失又は転座による一つ又は複数の多数の配列の差異を同定する方法の提供。標的配列特異的部分及び位置特定可能なアレイ特異的部分を有する一つのオリゴヌクレオチドプローブ、並びに標的配列特異的部分及び検出可能な標識を有する第二のオリゴヌクレオチドプローブの間のライゲーション検出反応を利用する。固体支持体に該オリゴヌクレオチドプローブを、少なくともその一部が位置特定可能なアレイ特異的部分に対して相補的であるような固定された捕獲用オリゴヌクレオチドアレイにハイブリダイズさせる(捕獲期)。完了後、固体支持体にハイブリダイズされた該オリゴヌクレオチドプローブの標識を検出する(検出期)。本方法を実施するためのキット、固体支持体上にアレイを形成する方法、および支持体それ自身に関する。

目的

ライゲーション期には、複数の配列差を有する一つ又は複数のヌクレオチド配列を含むと考えられる試料を提供する

効果

実績

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請求項1

以下の段階を含む、多数の標的ヌクレオチド配列において一つ又は複数の単塩基の変化、挿入、欠失、又は転座により異なる多数の配列の、一つ又は複数を同定する方法:多数の配列差異を伴う一つ又は複数の標的ヌクレオチド配列を含有する可能性のある試料を提供する段階;各セットが(a)標的特異的部分及び位置特定可能なアレイ特異的部分を有する第一のオリゴヌクレオチドプローブ、並びに(b)標的特異的部分及び検出可能なレポーター標識を有する第二のオリゴヌクレオチドプローブにより特徴付けられ、特定のセットのオリゴヌクレオチドプローブは、対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接してハイブリダイズされる場合には相互ライゲーションに適しているが、試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列とハイブリダイズされる場合にはこのようなライゲーションを妨害するミスマッチを有する、多数のオリゴヌクレオチドプローブセットを提供する段階;リガーゼを提供する段階;混合物を形成するために、試料、多数のオリゴヌクレオチドプローブセット、及びリガーゼを混合する段階;ハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドのいずれもが標的ヌクレオチド配列から分離される変性処理、および、オリゴヌクレオチドプローブセットが、その各々の標的ヌクレオチド配列が試料中に存在する場合は隣接した位置で塩基特異的に当該標的ヌクレオチド配列にハイブリダイズし、互いにライゲーションして、 (a)位置特定可能なアレイ特異的部分、(b)互いに結合した標的特異的部分、及び(c)検出可能なレポーター標識を含むライゲーション産物配列を形成し、また、オリゴヌクレオチドプローブセットがその各々の標的ヌクレオチド配列以外のサンプル中のヌクレオチド配列にハイブリダイズしうるものの、一つまたは複数のミスマッチが存在するために相互にライゲーションせず変性処理中に個別に分離される、ハイブリダイゼーション処理を含む、一つ又は複数のリガーゼ検出反応サイクルに混合物を供する段階;多孔質表面および、特定部位に固定された種々の、位置特定可能なアレイ特異的部分に相補的なヌクレオチド配列を有する捕獲用オリゴヌクレオチドを有する固体支持体を提供する段階;前述の供する段階後、塩基特異的方法で位置特定可能なアレイ特異的部分が捕獲用オリゴヌクレオチドにハイブリダイズするのに効果的な条件下で、混合物を固体支持体と接触させ、これにより位置特定可能なアレイ特異的部分を相補的な捕獲用オリゴヌクレオチドを伴う部位で固体支持体上に捕獲する段階;並びに固体支持体に特定部位で捕獲されたライゲーション産物配列のレポーター標識を検出し、これにより試料中に一つ又は複数の標的ヌクレオチド配列が存在することを示す段階。

請求項2

セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、ライゲーション接合部での完全な相補性により対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接してハイブリダイズされる場合はライゲーション接合部での相互ライゲーションに適しているが、セット中のオリゴヌクレオチドプローブが試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列にハイブリダイズされる場合には、ライゲーション接合部の塩基にこのようなライゲーションを妨害するミスマッチを有する、請求項1記載の方法。

請求項3

ミスマッチがライゲーション接合部の3'側塩基にある、請求項2記載の方法。

請求項4

セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、ライゲーション接合部での完全な相補性により対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接してハイブリダイズされる場合はライゲーション接合部での相互ライゲーションに適しているが、セット中のオリゴヌクレオチドプローブが試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列にハイブリダイズされる場合には、ライゲーション接合部の塩基に隣接した塩基にこのようなライゲーションを妨害するミスマッチが存在する、請求項1記載の方法。

請求項5

ミスマッチがライゲーション接合部の3'側塩基に隣接した塩基にある、請求項4記載の方法。

請求項6

試料が、多数の配列差異を伴う多数の標的配列の一つ又は複数を未知量含有する可能性があり、以下の段階を更に含む、請求項1記載の方法:前述の検出後に、試料から作製された捕獲されたライゲーション産物配列の量を、既知量の標的ヌクレオチド配列を伴う試料から作製された捕獲されたライゲーション産物配列の検量線と比較することにより、試料中の標的ヌクレオチド配列の量を定量する段階。

請求項7

試料が、多数の配列差異を伴う多数の標的ヌクレオチド配列の一つ又は複数を未知量含有する可能性があり、以下の段階を更に含む、請求項1記載の方法:既知量の一つ又は複数のマーカー標的ヌクレオチド配列を提供する段階;前記混合が、試料、マーカー標的ヌクレオチド配列、多数のオリゴヌクレオチドプローブセット、多数のマーカー特異的オリゴヌクレオチドプローブセット、及びリガーゼを、混合物を生成するために混合することを含み、特定のマーカー特異的オリゴヌクレオチドセット中のオリゴヌクレオチドプローブが、対応するマーカー標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接するようにハイブリダイズされる場合は相互ライゲーションに適しているが、試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列又は追加されたマーカー配列にハイブリダイズされる場合にはこのようなライゲーションを妨害するミスマッチが存在し、(a)マーカー標的ヌクレオチド配列に相補的な標的特異的部分及び固体支持体上の捕獲用オリゴヌクレオチドに相補的な位置特定可能なアレイ特異的部分を有する第一のオリゴヌクレオチドプローブ、並びに(b)マーカー標的ヌクレオチド配列に相補的な標的特異的部分及び検出可能なレポーター標識を有する第二のオリゴヌクレオチドプローブにより各セットが特徴付けられる、多数のマーカー特異的オリゴヌクレオチドプローブセットを提供する段階;固体支持体上の特定部位に捕獲されたライゲーションされたマーカー特異的オリゴヌクレオチドセットのレポーター標識を検出し、これにより試料中の一つ又は複数のマーカー標的ヌクレオチド配列の存在を示す段階;並びに既知量のマーカー標的ヌクレオチド配列から作製された捕獲されたライゲーション産物の量と、捕獲された他のライゲーション産物の量とを比較することにより、試料中の標的ヌクレオチド配列の量を定量する段階。

請求項8

一つ又は複数のマーカー標的ヌクレオチド配列が、試料中の標的ヌクレオチド配列と、一つ又は複数の単ヌクレオチド部位で異なる、請求項7記載の方法。

請求項9

オリゴヌクレオチドプローブセット及びマーカー特異的オリゴヌクレオチドプローブセットが多数のオリゴヌクレオチドプローブ群を形成し、各群が単独のヌクレオチド部位で複数の対立遺伝子の差異を識別するために設計された一つ又は複数のオリゴヌクレオチドプローブセットを含み、各群のオリゴヌクレオチドプローブセットにおいて、第一のオリゴヌクレオチドプローブは、共通の標的特異的部分を有し、かつ第二のオリゴヌクレオチドプローブは、塩基特異的方法で所定の対立遺伝子又はマーカーヌクレオチド配列にハイブリダイズする異なる標的特異的部分を有する、請求項8記載の方法。

請求項10

オリゴヌクレオチドプローブセット及びマーカー特異的オリゴヌクレオチドプローブセットが多数のオリゴヌクレオチドプローブ群を形成し、各群が単独のヌクレオチド部位で複数の対立遺伝子の差異を識別するために設計された一つ又は複数のオリゴヌクレオチドプローブセットを含み、各群のオリゴヌクレオチドプローブセットにおいて、第二のオリゴヌクレオチドプローブは、共通の標的特異的部分を有し、かつ第一のオリゴヌクレオチドプローブは、塩基特異的方法で所定の対立遺伝子又はマーカーヌクレオチド配列にハイブリダイズする異なる標的特異的部分を有する、請求項8記載の方法。

請求項11

試料が、多数の配列差異を伴う多数の標的ヌクレオチド配列の2つ以上を未知量含む可能性があり、以下の段階を更に含む、請求項1記載の方法:検出後に、試料中の各々の多数の標的配列により作製された捕獲されたライゲーション産物配列の相対量を比較することにより、試料中の各々の多数の標的ヌクレオチド配列の相対量を定量し、これにより試料中の2つ以上の標的ヌクレオチド配列の相対レベル定量的尺度を提供する段階。

請求項12

重複する標的特異的部分を伴うオリゴヌクレオチドプローブを有するオリゴヌクレオチドプローブセットにより、単独の標的ヌクレオチド配列中の、2個以上の隣接するヌクレオチド部位もしくは重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とするヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子の差異、または、複数の標的ヌクレオチド配列中の、2個以上の隣接するヌクレオチド部位もしくは重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とするヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子の差異が識別される、請求項1記載の方法。

請求項13

オリゴヌクレオチドプローブセットの標的特異的部分が、実質的に同じ融解温度を有し、その結果これらが同様のハイブリダイゼーション条件下で標的ヌクレオチド配列にハイブリダイズする、請求項1記載の方法。

請求項14

単独の標的ヌクレオチド配列中の一つもしくは複数のヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子差異、又は複数の標的ヌクレオチド配列中の一つもしくは複数の位置での複数の対立遺伝子差異が識別され、オリゴヌクレオチドプローブセットが多数のオリゴヌクレオチドプローブ群を形成し、各群が単独のヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子差異を識別するために設計された一つ又は複数のオリゴヌクレオチドプローブセットを含み、各群のオリゴヌクレオチドプローブにおいて、第二のオリゴヌクレオチドプローブが共通の標的特異的部分を有し、かつ第一のオリゴヌクレオチドプローブが塩基特異的方法で所定の対立遺伝子にハイブリダイズする異なる標的特異的部分を有し、上記検出において、固体支持体上に異なる部位で捕獲された、各群のライゲーション産物配列の標識が検出され、これにより、一つ又は複数の標的ヌクレオチド配列中の一つ又は複数のヌクレオチド部位での一つ又は複数の対立遺伝子の試料中の存在を示す、請求項1記載の方法。

請求項15

所定のセット中のオリゴヌクレオチドプローブが、ライゲーション接合部での完全な相補性により対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接してハイブリダイズされる場合はライゲーション接合部での相互ライゲーションに適しているが、試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列にハイブリダイズされる場合には第一のオリゴヌクレオチドプローブは、ライゲーション接合部の塩基にこのようなライゲーションを妨害するミスマッチを有する、請求項14記載の方法。

請求項16

重複する標的特異的部分を伴うオリゴヌクレオチドプローブを有するオリゴヌクレオチドプローブ群により、単独の標的ヌクレオチド配列中の、2個以上の隣接するヌクレオチド部位もしくは重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とするヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子の差異、または複数の標的ヌクレオチド配列中の、2個以上の隣接するヌクレオチド部位もしくは重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とするヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子の差異が識別される、請求項14記載の方法。

請求項17

セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、ライゲーション接合部での完全な相補性により対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接してハイブリダイズされる場合はライゲーション接合部での相互ライゲーションに適しているが、セット中のオリゴヌクレオチドプローブが試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列にハイブリダイズされる場合には、ライゲーション接合部の塩基にこのようなライゲーションを妨害するミスマッチが存在する、請求項16記載の方法。

請求項18

単独の標的ヌクレオチド配列中の、重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とする一つもしくは複数のヌクレオチド部位での挿入、欠失、マイクロサテライト反復、転座、もしくは他のDNA再編成からなる複数の対立遺伝子差異、又は、複数の標的ヌクレオチド配列中の、重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とする一つもしくは複数のヌクレオチド部位での挿入、欠失、マイクロサテライト反復、転座、もしくは他のDNA再編成からなる複数の対立遺伝子差異が識別され、オリゴヌクレオチドプローブセットが多数のオリゴヌクレオチドプローブ群を形成し、各群が、重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とする一つ又は複数のヌクレオチド部位での挿入、欠失、マイクロサテライト反復、転座、及び他のDNA再編成からなる群より選択される複数の対立遺伝子差異を識別するために設計された一つ又は複数のオリゴヌクレオチドプローブセットを含み、各群のオリゴヌクレオチドプローブセットにおいて、第二のオリゴヌクレオチドプローブが共通の標的特異的部分を有し、かつ第一のオリゴヌクレオチドプローブが所定の対立遺伝子と塩基特異的方法でハイブリダイズする異なる標的特異的部分を有し、上記検出において、固体支持体上の異なる位置で捕獲された各群のライゲーション産物配列の標識が検出され、これにより試料中の、一つ又は複数の標的ヌクレオチド配列における挿入、欠失、マイクロサテライト反復、転座、及び他のDNA再編成からなる群より選択される一つ又は複数の対立遺伝子差異の存在を示す、請求項1記載の方法。

請求項19

オリゴヌクレオチドプローブセットが、重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とする一つ又は複数のヌクレオチド部位での挿入、欠失、及びマイクロサテライト反復からなる群より選択される複数の対立遺伝子差異を識別するために設計され、各群のオリゴヌクレオチドプローブセットにおいて、第二のオリゴヌクレオチドプローブが共通の標的特異的部分を有し、かつ第一のオリゴヌクレオチドプローブが所定の対立遺伝子に塩基特異的方法でハイブリダイズする異なる長さの反復配列を含む異なる標的特異的部分を有する、請求項18記載の方法。

請求項20

過剰量の正常配列の存在下での、単独の標的ヌクレオチド配列中の、複数の隣接するヌクレオチド部位での、もしくは、重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とするヌクレオチド部位での少量の複数の対立遺伝子差異、又は、過剰量の正常配列の存在下での、複数の標的ヌクレオチド配列中の、重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とする複数のヌクレオチド部位での少量の複数の対立遺伝子差異が識別され、オリゴヌクレオチドプローブセットは多数のオリゴヌクレオチドプローブ群を形成し、各群は、単独のヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子差異を識別するために設計された一つ又は複数のオリゴヌクレオチドプローブセットを含み、群内の一つ又は複数のセットは、共通の第二のオリゴヌクレオチドプローブを共有し、かつ第一のオリゴヌクレオチドプローブは、塩基特異的方法で正常な対立遺伝子を除く所定の対立遺伝子にハイブリダイズする異なる標的特異的部分を有し、検出において、異なる位置で固体支持体上に捕獲された各群のライゲーション産物配列の標識が検出され、これにより、試料中における、一つ又は複数の標的ヌクレオチド配列中の一つ又は複数のヌクレオチド部位での一つ又は複数の少量の対立遺伝子の存在を示す、請求項1記載の方法。

請求項21

セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、ライゲーション接合部での完全な相補性により、対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接してハイブリダイズされる場合は、ライゲーション接合部での相互ライゲーションに適しているが、セット中のオリゴヌクレオチドプローブが試料中の任意の他のヌクレオチド配列にハイブリダイズされる場合には、第一のオリゴヌクレオチドプローブは、ライゲーション接合部の塩基にこのようなライゲーションを妨害するミスマッチを有する、請求項20記載の方法。

請求項22

過剰量の正常配列の存在下での、単独の標的ヌクレオチド配列における、複数の隣接するヌクレオチド部位での、もしくは重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とするヌクレオチド部位での、少量の複数の対立遺伝子差異、又は、過剰量の正常配列の存在下での、複数の標的ヌクレオチド配列における、重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とする複数のヌクレオチド部位での、少量の複数の対立遺伝子差異が、試料中で定量される、以下の段階を更に含む、請求項20記載の方法:既知量の一つ又は複数のマーカー標的ヌクレオチド配列を提供する段階;各セットが、(a)マーカー標的ヌクレオチド配列に相補的な標的特異的部分及び位置特定可能なアレイ特異的部分を有する第一のオリゴヌクレオチドプローブ、並びに(b)マーカー標的ヌクレオチド配列に相補的な標的特異的部分及び検出可能なレポーター標識を有する第二のオリゴヌクレオチドプローブにより特徴付けられ、特定のマーカー特異的オリゴヌクレオチドセット中のオリゴヌクレオチドプローブが、対応するマーカー標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接してハイブリダイズされる場合は相互ライゲーションに適しているが、試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列又は追加されたマーカー配列にハイブリダイズされる場合にはこのようなライゲーションを妨害するミスマッチを有する、多数のマーカー特異的オリゴヌクレオチドプローブセットを提供する段階;各群が、マーカーヌクレオチド配列を含む、単独のヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子差異を識別するために設計された、一つ又は複数のオリゴヌクレオチドプローブセット又はマーカー特異的オリゴヌクレオチドプローブセットを含み、群内の一つ又は複数のセットが、共通の第二のオリゴヌクレオチドプローブを共有し、かつ第一のオリゴヌクレオチドプローブが、塩基特異的方法で正常な対立遺伝子を除く所定の対立遺伝子又はマーカーヌクレオチド配列とハイブリダイズする異なる標的特異的プローブ部分を有し、混合は、試料、マーカー標的ヌクレオチド配列、多数のオリゴヌクレオチドプローブセット、多数のマーカー特異的オリゴヌクレオチドプローブセット、及びリガーゼを混合物を生成するために混合することを含む、多数のオリゴヌクレオチドプローブ群を提供する段階;固体支持体上に特定の部位で捕獲されたライゲーションされたマーカー特異的オリゴヌクレオチドセットのレポーター標識を検出し、これにより試料中の一つ又は複数のマーカー標的ヌクレオチド配列の存在を示す段階;並びに既知量のマーカー標的ヌクレオチド配列より作製された捕獲されたライゲーション産物の量と、少量の未知の試料より作製された他の捕獲されたライゲーション産物の量とを比較することにより、試料中の標的ヌクレオチド配列の量を定量する段階。

請求項23

セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、ライゲーション接合部の完全な相補性により、選択された条件下で対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接するようにハイブリダイズされる場合はライゲーション接合部での相互ライゲーションに適しているが、セット中のオリゴヌクレオチドプローブが試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列とハイブリダイズされる場合には第一のオリゴヌクレオチドプローブがライゲーション接合部の塩基にこのようなライゲーションを妨害するミスマッチを有する、請求項22記載の方法。

請求項24

単独の標的ヌクレオチド配列中の一つもしくは複数のヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子差異、又は複数の標的ヌクレオチド配列中の一つもしくは複数の位置での複数の対立遺伝子差異が識別され、オリゴヌクレオチドセットが多数のオリゴヌクレオチドプローブ群を形成し、各群が、単独のヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子差異を識別するために設計された一つ又は複数のオリゴヌクレオチドプローブセットを含み、各群のオリゴヌクレオチドプローブ中で、第一のオリゴヌクレオチドプローブは、共通の標的特異的部分を有し、かつ第二のオリゴヌクレオチドプローブは、塩基特異的方法で所定の対立遺伝子にハイブリダイズする異なる標的特異的部分を有し、上記検出において、固体支持体上に特定の部位で捕獲された各群のライゲーション産物配列の異なるレポーター標識が検出され、これにより試料中の一つ又は複数の標的ヌクレオチド配列における一つ又は複数のヌクレオチド部位での一つ又は複数の対立遺伝子の存在を示す、請求項1記載の方法。

請求項25

セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、ライゲーション接合部の完全な相補性により対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接してハイブリダイズされる場合は、ライゲーション接合部での相互ライゲーションに適しているが、セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列にハイブリダイズされる場合には、第二のオリゴヌクレオチドプローブは、ライゲーション接合部の塩基にこのようなライゲーションを妨害するミスマッチを有する、請求項24記載の方法。

請求項26

単独の標的ヌクレオチド配列中の、2個以上の隣接するヌクレオチド部位での、もしくは重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とするヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子差異、又は、複数の標的ヌクレオチド配列中の、2個以上の隣接するヌクレオチド部位での、もしくは重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とするヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子差異が識別され、オリゴヌクレオチドプローブ群が、重複している標的特異的部分を伴うオリゴヌクレオチドプローブを含む、請求項24記載の方法。

請求項27

セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、ライゲーション接合部の完全な相補性により対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接するようにハイブリダイズされる場合は、ライゲーション接合部位で相互ライゲーションに適しているが、セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列にハイブリダイズされる場合には、第二のオリゴヌクレオチドプローブが、ライゲーション接合部の塩基にこのようなライゲーションを妨害するミスマッチを有する、請求項26記載の方法。

請求項28

単独の標的ヌクレオチド配列中の一つもしくは複数のヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子差異、又は複数の標的ヌクレオチド配列中の一つもしくは複数の位置での複数の対立遺伝子差異が識別され、これらのオリゴヌクレオチドセットが多数のプローブ群を形成し、各群が、単独のヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子差異を識別するために設計された一つ又は複数のオリゴヌクレオチドプローブセットを含み、異なる群のオリゴヌクレオチドプローブ中で、第二のオリゴヌクレオチドプローブは、共通の標的特異的部分を有するか、もしくは第一のオリゴヌクレオチドプローブは、共通の標的特異的部分を有し、上記検出において、固体支持体上に特定の部位で捕獲された各群の多数の標識されたライゲーション産物配列のひとつが検出され、これにより試料中の一つ又は複数の標的ヌクレオチド配列中の一つ又は複数のヌクレオチド部位の一つ又は複数の対立遺伝子の存在を示す、請求項1記載の方法。

請求項29

所定のセット中のオリゴヌクレオチドプローブが、ライゲーション接合部の完全な相補性により対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接してハイブリダイズされる場合は、ライゲーション接合部での相互ライゲーションに適しているが、セット中のオリゴヌクレオチドが、試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列にハイブリダイズされる場合には、第一又は第二のオリゴヌクレオチドプローブは、ライゲーション接合部の塩基にこのようなライゲーションを妨害するミスマッチを有する、請求項28記載の方法。

請求項30

ひとつの標的ヌクレオチド配列中の、2個以上の隣接するヌクレオチド部位での、もしくは重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とするヌクレオチド部位での、複数の対立遺伝子差異、又は、複数の標的ヌクレオチド配列中の、2個以上の隣接するヌクレオチド部位での、もしくは重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とするヌクレオチド部位での、複数の対立遺伝子差異が識別され、オリゴヌクレオチドプローブ群が重複する標的特異的部分を伴うプローブを含む、請求項28記載の方法。

請求項31

セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、ライゲーション接合部の完全な相補性により対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接してハイブリダイズされる場合は、ライゲーション接合部での相互ライゲーションに適しているが、セット中のオリゴヌクレオチドが、試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列にハイブリダイズされる場合には、第一又は第二のオリゴヌクレオチドプローブは、ライゲーション接合部の塩基にこのようなライゲーションを妨害するミスマッチを有する、請求項30記載の方法。

請求項32

単独の標的ヌクレオチド配列中の単独のコドンについての全ての可能な単塩基突然変異、単独の標的ヌクレオチド配列中の複数のコドンについての全ての可能な単塩基突然変異、及び複数の標的ヌクレオチド配列中の複数のコドンについての全ての可能な単塩基突然変異が識別され、オリゴヌクレオチドセットが、多数のオリゴヌクレオチドプローブ群を形成し、各群が、単独のコドンについての全ての可能な単塩基突然変異を識別するために設計された一つ又は複数のオリゴヌクレオチドプローブセットを含み、各群のオリゴヌクレオチドプローブにおいて、第二のオリゴヌクレオチドプローブは、それらのライゲーション接合部でのそれらの5'側塩基のみが異なり、かつ異なるレポーター標識を含み、第一のオリゴヌクレオチドプローブは、それらのライゲーション接合部でのそれらの3'側塩基のみが異なり、かつ異なる位置特定可能なアレイ特異的部分を含むか、又は第一のオリゴヌクレオチドプローブは、ライゲーション接合部の塩基に隣接するそれらの3'側塩基のみが異なり、かつ異なる位置特定可能なアレイ特異的部分を含む、請求項29記載の方法。

請求項33

セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、ライゲーション接合部の完全な相補性により対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接してハイブリダイズされる場合は、ライゲーション接合部での相互ライゲーションに適しているが、セット中のオリゴヌクレオチドが、試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列にハイブリダイズされる場合には、第一のオリゴヌクレオチドプローブは、ライゲーション接合部の3'側塩基もしくはライゲーション接合部のこの塩基に隣接する塩基にこのようなライゲーションを妨害するミスマッチを有するか、又は第二のオリゴヌクレオチドプローブは、ライゲーション接合部の5'側塩基にこのようなライゲーションを妨害するミスマッチを有する、請求項29記載の方法。

請求項34

単独の標的ヌクレオチド配列中の単独のコドンについての全ての可能な単塩基突然変異、又は複数の標的ヌクレオチド配列中の2個以上の隣接するコドンについての、もしくは重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とするヌクレオチド部位での、全ての可能な単塩基突然変異が識別され、オリゴヌクレオチドプローブ群が、重複している標的特異的部分を伴うオリゴヌクレオチドプローブを含む、請求項33記載の方法。

請求項35

変性処理が約80℃〜105℃で行われる、請求項1記載の方法。

請求項36

変性処理及びハイブリダイゼーション処理を含む各サイクルが、約30秒から約5分間の長さである、請求項1記載の方法。

請求項37

前記供する段階が2サイクルから50サイクル繰り返される、請求項1記載の方法。

請求項38

前記供する段階の総時間が1分から250分間である、請求項1記載の方法。

請求項39

リガーゼが、サーマスアクティカス(Thermus aquaticus)リガーゼ、サーマスサーモフィラス(Thermus thermophilus)リガーゼ、大腸菌(E.coli)リガーゼ、T4リガーゼ、サーマス(Thermus)種AK16リガーゼ、アキフェクスエオリクス(Aquifex aeolicus)リガーゼ、サーモトガマリチマ(Thermotoga maritima)リガーゼ、及びピロコッカス(Pyrococcus)リガーゼからなる群より選択される、請求項1記載の方法。

請求項40

検出可能なレポーター標識が、発色団蛍光部分酵素抗原重金属磁気プローブ色素りん光基、放射性物質化学発光部分、及び電気化学的検出部分からなる群より選択される、請求項1記載の方法。

請求項41

オリゴヌクレオチドプローブの標的特異的部分が各々、40℃〜85℃のハイブリダイゼーション温度を有する、請求項1記載の方法。

請求項42

オリゴヌクレオチドプローブの標的特異的部分が、20ヌクレオチド長から28ヌクレオチド長を有する、請求項1記載の方法。

請求項43

混合物が更に担体DNAを含む、請求項1記載の方法。

請求項44

前記供する段階が、特定のオリゴヌクレオチドプローブセットについて、特定のオリゴヌクレオチドプローブセットのオリゴヌクレオチドプローブがライゲーションする部位でミスマッチを生じたライゲーション産物の生成速度が、特定のオリゴヌクレオチドプローブセットのマッチしたライゲーション産物配列の生成速度の0.005未満であるような生成速度を実現する、請求項1記載の方法。

請求項45

以下の段階を更に含む、請求項1記載の方法:混合前に、試料中の標的ヌクレオチド配列を増幅する段階。

請求項46

前記増幅が、試料をポリメラーゼに基づく増幅法へ供することにより実施される、請求項45記載の方法。

請求項47

前記ポリメラーゼに基づく増幅法が、DNAポリメラーゼにより実施される、請求項45記載の方法。

請求項48

固体支持体が、プラスチックセラミック、金属、樹脂ゲルガラスシリコン、及びそれらの複合材からなる群より選択される材料で製造されている、請求項1記載の方法。

請求項49

前記検出が、以下の段階を含む、請求項1記載の方法:特定の部位で固体支持体をスキャニングし、オリゴヌクレオチドプローブセットのライゲーションが生じたかどうかを確定する段階;及び確定されたライゲーションを、標的ヌクレオチド配列の有無と関連付ける段階。

請求項50

多数の捕獲用オリゴヌクレオチドが各々、異なるヌクレオチド配列を有する、請求項1記載の方法。

請求項51

各捕獲用オリゴヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドを内部挿入又は欠失を伴わずに1端で互いに並置したときに、ヌクレオチド総数の4個毎に少なくとも1個につき、アレイ上のその隣接する捕獲用オリゴヌクレオチドと異なる、請求項50記載の方法。

請求項52

各捕獲用オリゴヌクレオチドが、隣接する捕獲用オリゴヌクレオチドから、ライゲーションされたオリゴヌクレオチドプローブセットが前記接触中にそれにハイブリダイズしないような障壁オリゴヌクレオチドにより隔てられた、隣接する捕獲用オリゴヌクレオチドを有する、請求項50記載の方法。

請求項53

オリゴヌクレオチドプローブセットが、捕獲用オリゴヌクレオチドがオリゴヌクレオチドプローブセットの位置特定可能なアレイ特異的部分にハイブリダイズする温度よりも低い温度で、標的ヌクレオチド配列にハイブリダイズする、請求項1記載の方法。

請求項54

以下の段階を更に含む、請求項1記載の方法:混合物を一連のリガーゼ検出反応サイクルに供した後、混合物を化学的又は酵素的に処理し、ライゲーションしていないオリゴヌクレオチドプローブを破壊する段階。

請求項55

前記処理がエキソヌクレアーゼにより実施される、請求項54記載の方法。

請求項56

以下の段階を更に含む、請求項1記載の方法:捕獲用オリゴヌクレオチドに結合したオリゴヌクレオチドを除去し、固定された捕獲用オリゴヌクレオチドを伴う固体支持体の再使用を可能にする段階。

請求項57

固体支持体が、異なる位置で固定化された異なる捕獲用オリゴヌクレオチドを含み、該異なる捕獲用オリゴヌクレオチドは異なる位置特定可能なアレイ特異的部分に相補的であり、これにより異なるオリゴヌクレオチドプローブセットが、固体支持体上の異なる部位で捕獲されかつ検出される、請求項1記載の方法。

請求項58

固体支持体が、固体支持体上に固定された同一の捕獲用オリゴヌクレオチドを含み、該捕獲用オリゴヌクレオチドは全ての位置特定可能なアレイ特異的部分に相補的であり、またオリゴヌクレオチドプローブセットに結合した標識は異なっており、これにより異なるオリゴヌクレオチドプローブセットが異なる標識により検出されかつ識別される、請求項1記載の方法。

請求項59

多孔質表面が、アクリルアミドと、カルボン酸エステルアルデヒド又はアミノ基を含む機能性モノマー組合せで構成された親水性ポリマーである、請求項1記載の方法。

請求項60

機能性モノマーがアクリル酸である、請求項59記載の方法。

請求項61

機能性モノマーがモノメタクリル酸グリセロールである、請求項59記載の方法。

請求項62

親水性ポリマーが、50:1未満のレベル架橋される、請求項59記載の方法。

請求項63

親水性ポリマーが、500:1未満のレベルで架橋される、請求項62記載の方法。

請求項64

以下を含む、固体支持体上のオリゴヌクレオチドアレイ:多孔質表面及び各々オリゴヌクレオチド結合に適した位置のアレイを有する、固体支持体;各アレイ位置で固体支持体に結合した、固体支持体へのオリゴヌクレオチドのカップリングに適したリンカー又は支持体;及びアレイ位置の少なくとも一部が16個のヌクレオチドより大きいオリゴヌクレオチドで占有される、固体支持体上のオリゴヌクレオチドのアレイ。

請求項65

異なるオリゴヌクレオチドが、固体支持体上の異なるアレイ位置に結合し、異なる核酸を検出する、請求項64記載のアレイ。

請求項66

固体支持体が、プラスチック、セラミック、金属、樹脂、ゲル、ガラス、シリコン、及びそれらの複合材からなる群より選択される材料で製造された、請求項64記載のアレイ。

請求項67

固体支持体が、アレイ位置に結合したオリゴヌクレオチドを伴うアレイ位置を有する、請求項64記載のアレイ。

請求項68

多孔質表面が、アクリルアミドと、カルボン酸エステル、アルデヒド又はアミノ基を含む機能性モノマーの組合せで構成された親水性ポリマーである、請求項64記載のアレイ。

請求項69

機能性モノマーがアクリル酸である、請求項68記載のアレイ。

請求項70

機能性モノマーがモノメタクリル酸グリセロールである、請求項68記載のアレイ。

請求項71

親水性ポリマーが、50:1未満のレベルで架橋される、請求項68記載のアレイ。

請求項72

親水性ポリマーが、500:1未満のレベルで架橋される、請求項68記載のアレイ。

請求項73

以下を含む、多数の標的ヌクレオチド配列中の単塩基の変化、挿入、欠失、又は転座により異なる、多数の配列の一つ又は複数を同定するキット:リガーゼ;各セットが(a)標的配列特異的部分及び位置特定可能なアレイ特異的部分を有する第一のオリゴヌクレオチドプローブ、並びに(b)標的配列特異的部分及び検出可能なレポーター標識を有する第二のオリゴヌクレオチドプローブで特徴付けられ、ここで特定のセット中のオリゴヌクレオチドプローブは、各々の標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接してハイブリダイズされる場合は相互ライゲーションに適しているが、試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列にハイブリダイズされる場合にはこのようなライゲーションを妨害するミスマッチを有する、多数のオリゴヌクレオチドプローブセット;並びに捕獲用オリゴヌクレオチドが、位置特定可能なアレイ特異的部分に相補的であるヌクレオチド配列を有する、多孔質表面及び特定の部位で固定された捕獲用オリゴヌクレオチドを伴う固体支持体。

請求項74

リガーゼが、サーマスアクアティカスリガーゼ、サーマスサーモフィラスリガーゼ、大腸菌リガーゼ、T4リガーゼ、サーマス種AK16リガーゼ、アキフェクスエオリクスリガーゼ、サーモトガマリチマリガーゼ、及びピロコッカスリガーゼからなる群より選択される、請求項73記載のキット。

請求項75

以下を更に含む、請求項73記載のキット:標的ヌクレオチド配列の一次増幅に適した、増幅プライマー;及びポリメラーゼ。

請求項76

固体支持体が、異なる特定の位置で固定化された異なる捕獲用オリゴヌクレオチドを含み、該異なる捕獲用オリゴヌクレオチドは異なる位置特定可能なアレイ特異的部分に相補的であり、これにより異なるオリゴヌクレオチドプローブセットが、固体支持体上の異なる部位にハイブリダイズしかつ検出される、請求項73記載のキット。

請求項77

固体支持体が、固体支持体上に固定された同一の捕獲用オリゴヌクレオチドを含み、該捕獲用オリゴヌクレオチドは全ての位置特定可能なアレイ特異的部分に相補的であり、またオリゴヌクレオチドプローブセットに結合した標識は異なっており、これによりオリゴヌクレオチドプローブセットが、異なる標識により検出されかつ識別される、請求項73記載のキット。

請求項78

オリゴヌクレオチドプローブセット及び捕獲用オリゴヌクレオチドが、捕獲用オリゴヌクレオチドがオリゴヌクレオチドプローブセットの位置特定可能なアレイ特異的部分にハイブリダイズする温度よりも低い温度で、オリゴヌクレオチドプローブセットがそれぞれ標的ヌクレオチド配列にハイブリダイズするように構成された、請求項73記載のキット。

請求項79

以下の段階を含む、多数の標的ヌクレオチド配列において一つ又は複数の単塩基の変化、挿入、欠失、又は転座により異なる、多数の配列の一つ又は複数を同定する方法:多数の配列差異を伴う一つ又は複数の標的ヌクレオチド配列を含む可能性がある試料を提供する段階;各セットが(a)標的特異的部分及び位置特定可能なアレイ特異的部分を有する第一のオリゴヌクレオチドプローブ、並びに(b)標的特異的部分及び検出可能なレポーター標識を有する第二のオリゴヌクレオチドプローブにより特徴付けられ、特定のセット中のオリゴヌクレオチドプローブは、対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接してハイブリダイズされる場合は相互ライゲーションに適しているが、試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列にハイブリダイズされる場合にはこのようなライゲーションを妨害するミスマッチを有する、多数のオリゴヌクレオチドプローブセットを提供する段階;リガーゼを提供する段階;混合物を形成するために、試料、多数のオリゴヌクレオチドプローブセット、及びリガーゼを混合する段階;ハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドのいずれもが標的ヌクレオチド配列から分離される変性処理、および、オリゴヌクレオチドプローブセットが、その各々の標的ヌクレオチド配列が試料中に存在する場合は隣接した位置で塩基特異的に当該標的ヌクレオチド配列にハイブリダイズし、互いにライゲーションして(a)位置特定可能なアレイ特異的部分、(b)互いに結合した標的特異的部分、及び(c)検出可能なレポーター標識を含むライゲーション産物配列を形成し、また、オリゴヌクレオチドプローブセットがその各々の標的ヌクレオチド配列以外のサンプル中のヌクレオチド配列にハイブリダイズしうるものの、一つまたは複数のミスマッチが存在するために相互にライゲーションせず変性処理中に個別に分離される、ハイブリダイゼーション処理を含む、一つ又は複数のリガーゼ検出反応サイクルに混合物を供する段階;特定の部位に固定された、位置特定可能なアレイ特異的部分に相補的なヌクレオチド配列を有する、異なる捕獲用オリゴヌクレオチドを伴う固体支持体を提供する段階;前述の供する段階の後に、混合物を、負電荷遮蔽しかつ塩基特異的方法で捕獲用オリゴヌクレオチドに対し位置特定可能なアレイ特異的部分をハイブリダイズさせるのに有効な条件下で、固体支持体と接触させ、これにより、位置特定可能なアレイ特異的部分を固体支持体上に相補的捕獲用オリゴヌクレオチドを伴う位置で捕獲する段階;並びに固体支持体上に特定の部位で捕獲されたライゲーション産物配列のレポーター標識を検出し、これにより、試料中の一つ又は複数の標的ヌクレオチド配列の存在を示す段階。

請求項80

セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、ライゲーション接合部の完全な相補性により対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接してハイブリダイズされる場合は、ライゲーション接合部での相互ライゲーションに適しているが、セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列にハイブリダイズされる場合には、ライゲーション接合部の塩基にこのようなライゲーションを妨害するミスマッチを有する、請求項79記載の方法。

請求項81

ミスマッチが、ライゲーション接合部の3'側塩基にある、請求項80記載の方法。

請求項82

セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、ライゲーション接合部の完全な相補性により対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接してハイブリダイズされる場合は、ライゲーション接合部での相互ライゲーションに適しているが、セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列にハイブリダイズされる場合には、ライゲーション接合部の塩基に隣接した塩基にこのようなライゲーションを妨害するミスマッチが存在する、請求項80記載の方法。

請求項83

ミスマッチが、ライゲーション接合部の3'側塩基に隣接した塩基にある、請求項82記載の方法。

請求項84

試料が、多数の配列差異を伴う多数の標的配列の一つ又は複数を未知量含有する可能性があり、以下の段階を更に含む、請求項79記載の方法:前記検出後に、試料から生成された捕獲されたライゲーション産物配列の量を、既知量の標的ヌクレオチド配列を含む試料から作製された捕獲されたライゲーション産物配列の検量線と比較することにより、試料中の標的ヌクレオチド配列の量を、定量する段階。

請求項85

試料が、多数の配列差異を伴う多数の標的ヌクレオチド配列の一つ又は複数を未知量含有する可能性があり、以下の段階を更に含む、請求項79記載の方法:既知量の一つ又は複数のマーカー標的ヌクレオチド配列を提供する段階;前記混合が、試料、マーカー標的ヌクレオチド配列、多数のオリゴヌクレオチドプローブセット、多数のマーカー特異的オリゴヌクレオチドプローブセット、及びリガーゼを混合物を生成するために混合することを含み、各セットが、(a)マーカー標的ヌクレオチド配列に相補的な標的特異的部分及び固体支持体上の捕獲用オリゴヌクレオチドに相補的な位置特定可能なアレイ特異的部分を有する第一のオリゴヌクレオチドプローブ、並びに(b)マーカー標的ヌクレオチド配列に相補的な標的特異的部分及び検出可能なレポーター標識を有する第二のオリゴヌクレオチドプローブにより特徴付けられ、特定のマーカー特異的オリゴヌクレオチドセット中のオリゴヌクレオチドプローブが、対応するマーカー標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接してハイブリダイズされる場合は相互ライゲーションに適しているが、試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列又は追加されたマーカー配列にハイブリダイズされる場合にはこのようなライゲーションを妨害するミスマッチが存在する多数のマーカー特異的オリゴヌクレオチドプローブセットを提供する段階;固体支持体上の特定部位に捕獲されたライゲーションされたマーカー特異的オリゴヌクレオチドセットのレポーター標識を検出し、これにより試料中の一つ又は複数のマーカー標的ヌクレオチド配列の存在を示す段階;並びに既知量のマーカー標的ヌクレオチド配列から生成された捕獲されたライゲーション産物の量を、捕獲された他のライゲーション産物の量と比較することにより、試料中の標的ヌクレオチド配列の量を定量する段階。

請求項86

一つ又は複数のマーカー標的ヌクレオチド配列が、一つ又は複数の単独のヌクレオチド部位で試料中の標的ヌクレオチド配列と異なる、請求項85記載の方法。

請求項87

オリゴヌクレオチドプローブセット及びマーカー特異的オリゴヌクレオチドプローブセットが、多数のオリゴヌクレオチドプローブ群を形成し、各群が、単独のヌクレオチド部位で複数の対立遺伝子差異を識別するように設計された一つ又は複数のオリゴヌクレオチドプローブセットを含み、各群のオリゴヌクレオチドプローブセットにおいて、第一のオリゴヌクレオチドプローブが、共通の標的特異的部分を有し、かつ第二のオリゴヌクレオチドプローブが、塩基特異的方法で、所定の対立遺伝子又はマーカーヌクレオチド配列にハイブリダイズする異なる標的特異的部分を有する、請求項86記載の方法。

請求項88

オリゴヌクレオチドプローブセット及びマーカー特異的オリゴヌクレオチドプローブセットが、多数のオリゴヌクレオチドプローブ群を形成し、各群が、単独のヌクレオチド部位で複数の対立遺伝子差異を識別するために設計された一つ又は複数のオリゴヌクレオチドプローブセットを含み、各群のオリゴヌクレオチドプローブセットにおいて、第二のオリゴヌクレオチドプローブが、共通の標的特異的部分を有し、かつ第一のオリゴヌクレオチドプローブが、異なる標的特異的部分を有し、これが所定の対立遺伝子又はマーカーヌクレオチド配列に、塩基特異的方法でハイブリダイズする、請求項86記載の方法。

請求項89

試料が、多数の配列差異を伴う多数の標的ヌクレオチド配列の2つ以上を未知量潜在的に含み、以下の段階を更に含む、請求項79記載の方法:検出後に、試料中の各々の多数の標的配列により形成された捕獲されたライゲーション産物配列の相対量を比較することにより、試料中の各々の多数の標的ヌクレオチド配列の相対量を定量し、これにより試料中の2つ以上の標的ヌクレオチド配列の相対レベルの定量的尺度を提供する段階。

請求項90

重複する標的特異的部分を伴うオリゴヌクレオチドプローブを有するオリゴヌクレオチドプローブセットにより、単独の標的ヌクレオチド配列中の、2個以上の隣接するヌクレオチド部位もしくは重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とするヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子差異、又は、複数の標的ヌクレオチド配列中の、2個以上の隣接するヌクレオチド部位もしくは重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とするヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子差異が識別される、請求項79記載の方法。

請求項91

オリゴヌクレオチドプローブセットの標的特異的部分が、実質的に同じ融解温度を有し、その結果これらは標的ヌクレオチド配列に同様のハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする、請求項79記載の方法。

請求項92

単独の標的ヌクレオチド配列中の一つもしくは複数のヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子差異、又は複数の標的ヌクレオチド配列中の一つもしくは複数の位置での複数の対立遺伝子差異が識別され、これらのオリゴヌクレオチドプローブセットが、多数のオリゴヌクレオチドプローブ群を形成し、各群は、単独のヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子差異を識別するように設計された一つ又は複数のオリゴヌクレオチドプローブセットを含み、各群のオリゴヌクレオチドプローブにおいて、第二のオリゴヌクレオチドプローブが共通の標的特異的部分を有し、かつ第一のオリゴヌクレオチドプローブが塩基特異的方法で所定の対立遺伝子にハイブリダイズする異なる標的特異的部分を有し、上記検出において、異なる部位で固体支持体上に捕獲された各群のライゲーション産物配列の標識が検出され、これにより試料中の、一つ又は複数の標的ヌクレオチド配列中の一つ又は複数のヌクレオチド部位での一つ又は複数の対立遺伝子の存在を示す、請求項79記載の方法。

請求項93

所定のセット中のオリゴヌクレオチドプローブが、ライゲーション接合部の完全な相補性により対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接してハイブリダイズされる場合は、ライゲーション接合部での相互ライゲーションに適しているが、試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列とハイブリダイズされる場合には、第一のオリゴヌクレオチドプローブが、ライゲーション接合部の塩基にこのようなライゲーションを妨害するミスマッチを有する、請求項92記載の方法。

請求項94

単独の標的ヌクレオチド配列中の、2個以上の隣接するヌクレオチド部位もしくは重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とするヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子差異、又は複数の標的ヌクレオチド配列中の、2個以上の隣接するヌクレオチド部位もしくは重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とするヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子差異が、重複する標的特異的部分を伴うオリゴヌクレオチドプローブを有するオリゴヌクレオチドプローブ群で識別される、請求項92記載の方法。

請求項95

セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、ライゲーション接合部の完全な相補性により対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接してハイブリダイズされる場合は、ライゲーション接合部での相互ライゲーションに適しているが、セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列とハイブリダイズされる場合には、ライゲーション接合部の塩基にこのようなライゲーションを妨害するミスマッチが存在する、請求項94記載の方法。

請求項96

単独の標的ヌクレオチド配列中の重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とする一つもしくは複数のヌクレオチド部位での挿入、欠失、マイクロサテライト反復、転座、もしくは他のDNA再編成からなる複数の対立遺伝子差異、又は複数の標的ヌクレオチド配列中の重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とする一つもしくは複数のヌクレオチド部位での挿入、欠失、マイクロサテライト反復、転座、もしくは他のDNA再編成からなる複数の対立遺伝子差異が識別され、オリゴヌクレオチドプローブセットが、多数のオリゴヌクレオチドプローブ群を形成し、各群が、重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要としている一つ又は複数のヌクレオチド部位での挿入、欠失、マイクロサテライト反復、転座、及び他のDNA再編成からなる群より選択される複数の対立遺伝子差異を識別するように設計された一つ又は複数のオリゴヌクレオチドプローブセットを含み、各群のオリゴヌクレオチドプローブセットにおいて、第二のオリゴヌクレオチドプローブが、共通の標的特異的部分を有し、かつ第一のオリゴヌクレオチドプローブが塩基特異的方法で所定の対立遺伝子とハイブリダイズする異なる標的特異的部分を有し、上記検出において、固体支持体上の異なる位置で捕獲された、各群のライゲーション産物配列の標識が検出され、これにより、試料中の、一つ又は複数の標的ヌクレオチド配列における挿入、欠失、マイクロサテライト反復、転座、及び他のDNA再編成からなる群より選択される一つ又は複数の対立遺伝子差異の存在を示す、請求項79記載の方法。

請求項97

オリゴヌクレオチドプローブセットが、重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とする一つ又は複数のヌクレオチド部位での挿入、欠失、及びマイクロサテライト反復からなる群より選択される複数の対立遺伝子差異を識別するために設計され、各群のオリゴヌクレオチドプローブセットにおいて、第二のオリゴヌクレオチドプローブが共通の標的特異的部分を有し、かつ第一のオリゴヌクレオチドプローブが、塩基特異的方法で所定の対立遺伝子にハイブリダイズするように、異なる長さの反復配列を含む異なる標的特異的部分を有する、請求項79記載の方法。

請求項98

過剰量の正常配列の存在下での、単独の標的ヌクレオチド配列における、複数の隣接するヌクレオチド部位での、もしくは重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とするヌクレオチド部位での、少量の複数の対立遺伝子差異、又は過剰量の正常配列の存在下での、複数の標的ヌクレオチド配列における、重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とする複数のヌクレオチド部位での、少量の複数の対立遺伝子差異が識別され、オリゴヌクレオチドプローブセットは多数のオリゴヌクレオチドプローブ群を形成し、各群は、単独のヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子差異を識別するために設計された一つ又は複数のオリゴヌクレオチドプローブセットを含み、群内の一つ又は複数のセットは、共通の第二のオリゴヌクレオチドプローブを共有し、及び第一のオリゴヌクレオチドプローブは、塩基特異的方法で正常な対立遺伝子を除く所定の対立遺伝子にハイブリダイズする異なる標的特異的部分を有し、上記検出において、異なる位置で固体支持体上に捕獲された各群のライゲーション産物配列の標識が検出され、これにより試料中の、一つ又は複数の標的ヌクレオチド配列の一つ又は複数のヌクレオチド部位での一つ又は複数の少量の対立遺伝子の存在を示す、請求項79記載の方法。

請求項99

セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、ライゲーション接合部での完全な相補性により、対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接するようにハイブリダイズされる場合は、ライゲーション接合部での相互ライゲーションに適しているが、セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、試料中の任意の他のヌクレオチド配列にハイブリダイズされる場合には、第一のオリゴヌクレオチドプローブは、ライゲーション接合部の塩基にこのようなライゲーションを妨害するミスマッチを有する、請求項98記載の方法。

請求項100

過剰量の正常配列の存在下での、単独の標的ヌクレオチド配列における、複数の隣接するヌクレオチド部位での、もしくは重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とするヌクレオチド部位での少量の複数の対立遺伝子差異、又は過剰量の正常配列の存在下での、複数の標的ヌクレオチド配列における、重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とする複数のヌクレオチド部位での少量の複数の対立遺伝子差異が、試料中で定量される方法であり、以下の段階を更に含む、請求項99記載の方法:既知量の一つ又は複数のマーカー標的ヌクレオチド配列を提供する段階;各セットが、(a)マーカー標的ヌクレオチド配列に相補的な標的特異的部分及び位置特定可能なアレイ特異的部分を有する第一のオリゴヌクレオチドプローブ、並びに(b)マーカー標的ヌクレオチド配列に相補的な標的特異的部分及び検出可能なレポーター標識を有する第二のオリゴヌクレオチドプローブにより特徴付けられ、特定のマーカー特異的オリゴヌクレオチドセット中のオリゴヌクレオチドプローブは、対応するマーカー標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接してハイブリダイズされる場合は相互ライゲーションに適しているが、試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列又は追加されたマーカー配列にハイブリダイズされる場合にはこのようなライゲーションを妨害するミスマッチを有する、多数のマーカー特異的オリゴヌクレオチドプローブセットを提供する段階;各群が、マーカーヌクレオチド配列を含む、単独のヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子差異を識別するために設計された一つ又は複数のオリゴヌクレオチドプローブセット又はマーカー特異的オリゴヌクレオチドプローブセットを含み、ここで群内の一つ又は複数のセットが、共通の第二のオリゴヌクレオチドプローブを共有し、かつ第一のオリゴヌクレオチドプローブは、塩基特異的方法で、正常な対立遺伝子を除く所定の対立遺伝子又はマーカーヌクレオチド配列とハイブリダイズする異なる標的特異的プローブ部分を有し、上記混合は、試料、マーカー標的ヌクレオチド配列、多数のオリゴヌクレオチドプローブセット、多数のマーカー特異的オリゴヌクレオチドプローブセット、及びリガーゼを混合物を形成するために混合することを含む、多数のオリゴヌクレオチドプローブ群を提供する段階;固体支持体上に特定部位で捕獲された、ライゲーションされたマーカー特異的オリゴヌクレオチドセットのレポーター標識を検出し、これにより試料中の一つ又は複数のマーカー標的ヌクレオチド配列の存在を示す段階;並びに既知量のマーカー標的ヌクレオチド配列により作製された捕獲されたライゲーション産物の量を、少量の未知の試料から作製された他の捕獲されたライゲーション産物の量と比較することにより、試料中の標的ヌクレオチド配列の量を定量する段階。

請求項101

セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、ライゲーション接合部の完全な相補性により、選択された条件下で、対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接するようにハイブリダイズされる場合は、ライゲーション接合部での相互ライゲーションに適しているが、セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列とハイブリダイズされる場合には、第一のオリゴヌクレオチドプローブがライゲーション接合部の塩基にこのようなライゲーションを妨害するミスマッチを有する、請求項100記載の方法。

請求項102

単独の標的ヌクレオチド配列中の一つもしくは複数のヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子差異、又は複数の標的ヌクレオチド配列中の一つもしくは複数の位置での複数の対立遺伝子差異が識別され、オリゴヌクレオチドセットが多数のオリゴヌクレオチドプローブ群を形成し、各群が、単独のヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子差異を識別するために設計された一つ又は複数のオリゴヌクレオチドプローブセットを含み、各群のオリゴヌクレオチドプローブ中で、第一のオリゴヌクレオチドプローブは、共通の標的特異的部分を有し、かつ第二のオリゴヌクレオチドプローブは、所定の対立遺伝子に塩基特異的方法でハイブリダイズする異なる標的特異的部分を有し、上記検出において、特定部位で固体支持体上に捕獲された各群のライゲーション産物配列の異なるレポーター標識が検出され、これにより試料中の、一つ又は複数の標的ヌクレオチド配列中の一つ又は複数のヌクレオチド部位の一つ又は複数の対立遺伝子の存在を示す、請求項79記載の方法。

請求項103

セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、ライゲーション接合部の完全な相補性により対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接してハイブリダイズされる場合は、ライゲーション接合部での相互ライゲーションに適しているが、セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列にハイブリダイズされる場合には、第二のオリゴヌクレオチドプローブは、ライゲーション接合部の塩基にこのようなライゲーションを妨害するミスマッチを有する、請求項102記載の方法。

請求項104

単独の標的ヌクレオチド配列中の、2個以上の隣接するヌクレオチド部位での、もしくは重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とするヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子差異、又は複数の標的ヌクレオチド配列中の、2個以上の隣接するヌクレオチド部位での、もしくは重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とするヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子差異が識別され、オリゴヌクレオチドプローブ群が、重複している標的特異的部分を伴うオリゴヌクレオチドプローブを含む、請求項102記載の方法。

請求項105

セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、ライゲーション接合部の完全な相補性により、対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接するようにハイブリダイズされる場合は、ライゲーション接合部位での相互ライゲーションに適しているが、セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列にハイブリダイズされる場合には、第二のオリゴヌクレオチドプローブは、ライゲーション接合部の塩基にこのようなライゲーションを妨害するミスマッチを有する、請求項104記載の方法。

請求項106

単独の標的ヌクレオチド配列における一つもしくは複数のヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子差異、又は複数の標的ヌクレオチド配列における一つもしくは複数の位置での複数の対立遺伝子差異を識別し、オリゴヌクレオチドセットが多数のプローブ群を形成し、各群が、単独のヌクレオチド部位での複数の対立遺伝子差異を識別するために設計された一つ又は複数のオリゴヌクレオチドプローブセットを含み、異なる群のオリゴヌクレオチドプローブにおいて、第二のオリゴヌクレオチドプローブが共通の標的特異的部分を有するか、もしくは第一のオリゴヌクレオチドプローブが、共通の標的特異的部分を有し、上記検出において、固体支持体上に特定の位置で捕獲された各群の多数の標識されたライゲーション産物配列のひとつが検出され、これにより、試料中の一つ又は複数の標的ヌクレオチド配列中の一つ又は複数のヌクレオチド部位での一つ又は複数の対立遺伝子の存在を示す、請求項79記載の方法。

請求項107

所定のセット中のオリゴヌクレオチドプローブが、ライゲーション接合部の完全な相補性により対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接してハイブリダイズされる場合は、ライゲーション接合部での相互ライゲーションに適しているが、セット中のオリゴヌクレオチドが、試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列にハイブリダイズされる場合には、第一又は第二のオリゴヌクレオチドプローブは、ライゲーション接合部の塩基にこのようなライゲーションを妨害するミスマッチを有する、請求項106記載の方法。

請求項108

ひとつの標的ヌクレオチド配列中の、2個以上の隣接するヌクレオチド部位もしくは重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とするヌクレオチド部位での、複数の対立遺伝子差異、又は、複数の標的ヌクレオチド配列中の、2個以上の隣接するヌクレオチド部位もしくは重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とするヌクレオチド部位での、複数の対立遺伝子差異を識別し、オリゴヌクレオチドプローブ群が重複する標的特異的部分を伴うプローブを含む、請求項106記載の方法。

請求項109

セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、ライゲーション接合部の完全な相補性により対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接してハイブリダイズされる場合は、ライゲーション接合部での相互ライゲーションに適しているが、セット中のオリゴヌクレオチドが、試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列にハイブリダイズされる場合には、第一又は第二のオリゴヌクレオチドプローブは、ライゲーション接合部の塩基にこのようなライゲーションを妨害するミスマッチを有する、請求項108記載の方法。

請求項110

単独の標的ヌクレオチド配列中の単独のコドンについての全ての可能な単塩基突然変異、単独の標的ヌクレオチド配列中の複数のコドンについての全ての可能な単塩基突然変異、及び複数の標的ヌクレオチド配列中の複数のコドンについての全ての可能な単塩基突然変異が識別され、オリゴヌクレオチドセットが多数のオリゴヌクレオチドプローブ群を形成し、各群が、単独のコドンについての全ての可能な単塩基突然変異を識別するように設計された一つ又は複数のオリゴヌクレオチドプローブセットを含み、各群のオリゴヌクレオチドプローブにおいて、第二のオリゴヌクレオチドプローブは、それらのライゲーション接合部でそれらの5'側塩基のみが異なり、かつ異なるレポーター標識を含み、第一のオリゴヌクレオチドプローブは、それらのライゲーション接合部でそれらの3'側塩基のみが異なり、かつ異なる位置特定可能なアレイ特異的部分を含むか、又は第一のオリゴヌクレオチドプローブは、ライゲーション接合部の塩基に隣接するそれらの3'側塩基のみが異なり、かつ異なる位置特定可能なアレイ特異的部分を含む、請求項107記載の方法。

請求項111

セット中のオリゴヌクレオチドプローブが、ライゲーション接合部の完全な相補性により対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接してハイブリダイズされる場合に、ライゲーション接合部での相互ライゲーションに適しているが、セット中のオリゴヌクレオチドが、試料中に存在する任意の他のヌクレオチド配列にハイブリダイズされる場合には、第一のオリゴヌクレオチドプローブは、ライゲーション接合部の3'側塩基もしくはライゲーション接合部のこの塩基に隣接する3'側塩基にミスマッチを有するか、又は第二のオリゴヌクレオチドプローブは、ライゲーション接合部の5'側塩基にこのようなライゲーションを妨害するミスマッチを有する、請求項107記載の方法。

請求項112

単独の標的ヌクレオチド配列中の単独のコドンについての全ての可能な単塩基突然変異、又は複数の標的ヌクレオチド配列中の2個以上の隣接するコドンもしくは重複するオリゴヌクレオチドプローブセットを必要とするヌクレオチド部位での全ての可能な単塩基突然変異が識別され、オリゴヌクレオチドプローブ群が、重複している標的特異的部分を伴うオリゴヌクレオチドプローブを含む、請求項111記載の方法。

請求項113

変性処理が約80〜105℃で行われる、請求項79記載の方法。

請求項114

変性処理及びハイブリダイゼーション処理を含む各サイクルが、約30秒〜約5分間の長さである、請求項79記載の方法。

請求項115

前記供する段階が2サイクルから50サイクル繰り返される、請求項79記載の方法。

請求項116

前記供する段階の総時間が1分から250分間である、請求項79記載の方法。

請求項117

リガーゼが、サーマスアクアティカスリガーゼ、サーマスサーモフィラスリガーゼ、大腸菌リガーゼ、T4リガーゼ、サーマス種AK16リガーゼ、アキフェクスエオリクスリガーゼ、サーモトガマリチマリガーゼ、及びピロコッカスリガーゼからなる群より選択される、請求項79記載の方法。

請求項118

検出可能なレポーター標識が、発色団、蛍光部分、酵素、抗原、重金属、磁気プローブ、色素、りん光基、放射性物質、化学発光部分、及び電気化学的検出部分からなる群より選択される、請求項79記載の方法。

請求項119

オリゴヌクレオチドプローブの標的特異的部分が各々、40℃〜85℃のハイブリダイゼーション温度を有する、請求項79記載の方法。

請求項120

オリゴヌクレオチドプローブの標的特異的部分が、20ヌクレオチド長から28ヌクレオチド長を有する、請求項79記載の方法。

請求項121

混合物が担体DNAを更に含む、請求項79記載の方法。

請求項122

前記供する段階が、特定のオリゴヌクレオチドプローブセットについて、特定のオリゴヌクレオチドプローブセットのオリゴヌクレオチドプローブがライゲーションする部位でミスマッチを生じたライゲーション産物配列の形成速度が、特定のオリゴヌクレオチドプローブセットのマッチしたライゲーション産物配列の形成速度の0.005未満であるような形成速度を達成する、請求項79記載の方法。

請求項123

以下の段階を更に含む、請求項79記載の方法:混合前に、試料中の標的ヌクレオチド配列を増幅する段階。

請求項124

前記増幅が、ポリメラーゼに基づく増幅法に試料を供することにより実施される、請求項123記載の方法。

請求項125

前記ポリメラーゼに基づく増幅法が、DNAポリメラーゼにより実施される、請求項123記載の方法。

請求項126

固体支持体が、プラスチック、セラミック、金属、樹脂、ゲル、ガラス、シリコン、及びそれらの複合材からなる群より選択される材料から製造される、請求項79記載の方法。

請求項127

前記検出が、以下の段階を含む、請求項79記載の方法:特定部位で固体支持体をスキャンする段階;及びオリゴヌクレオチドプローブセットのライゲーションが生じたかどうかを確定し、かつ同定されたライゲーションを、標的ヌクレオチド配列の有無と関連付ける段階。

請求項128

多数の捕獲用オリゴヌクレオチドが各々、異なるヌクレオチド配列を有する、請求項79記載の方法。

請求項129

各捕獲用オリゴヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドを内部挿入又は欠失を伴わずに1端で互いに並置したときに、ヌクレオチド総数の4個毎に少なくとも1個につき、アレイ上のその隣接する捕獲用オリゴヌクレオチドと異なる、請求項128記載の方法。

請求項130

各捕獲用オリゴヌクレオチドが、隣接する捕獲用オリゴヌクレオチドから、ライゲーションされたオリゴヌクレオチドプローブセットが前記接触中にそれにハイブリダイズしないような障壁オリゴヌクレオチドにより隔てられた、隣接する捕獲用オリゴヌクレオチドを有する、請求項128記載の方法。

請求項131

オリゴヌクレオチドプローブセットが、捕獲用オリゴヌクレオチドがオリゴヌクレオチドプローブセットの位置特定可能なアレイ特異的部分にハイブリダイズする温度より低い温度で標的ヌクレオチド配列にハイブリダイズする、請求項79記載の方法。

請求項132

以下の段階を更に含む、請求項79記載の方法:混合物を一連のリガーゼ検出反応サイクルに供した後、混合物を化学的又は酵素的に処理し、ライゲーションしていないオリゴヌクレオチドプローブを破壊する段階。

請求項133

前記処理がエキソヌクレアーゼにより実施される、請求項132記載の方法。

請求項134

以下の段階を更に含む、請求項79記載の方法:捕獲用オリゴヌクレオチドに結合したオリゴヌクレオチドを除去し、固定された捕獲用オリゴヌクレオチドを伴う固体支持体の再使用を可能にする段階。

請求項135

固体支持体が、異なる位置で固定化された異なる捕獲用オリゴヌクレオチドを含み、該異なる捕獲用オリゴヌクレオチドは異なる位置特定可能なアレイ特異的部分に相補的であり、これにより異なるオリゴヌクレオチドプローブセットが、固体支持体上の異なる部位で捕獲されかつ検出される、請求項79記載の方法。

請求項136

固体支持体が、固体支持体上に固定された同一の捕獲用オリゴヌクレオチドを含み、該捕獲用オリゴヌクレオチドは全ての位置特定可能なアレイ特異的部分に相補的であり、またオリゴヌクレオチドプローブセットに結合した標識は異なっており、これにより異なるオリゴヌクレオチドプローブセットが異なる標識により検出されかつ識別される、請求項79記載の方法。

請求項137

負電荷を遮蔽するのに有用な条件が、接触を二価カチオン含有化合物の存在下で実施することに関連する、請求項79記載の方法。

請求項138

二価のカチオンが、Mg+2、Ca+2、Mn+2及びCO+2からなる群より選択される、請求項137記載の方法。

請求項139

二価のカチオンがMg+2である、請求項138記載の方法。

請求項140

負電荷を遮蔽するのに有効な条件が、6.0又はそれ以下のpHで前記接触を実施することを含む、請求項79記載の方法。

請求項141

負電荷を遮蔽するのに有効な条件が、中和剤による遊離カルボン酸基キャッピングを含む、請求項79記載の方法。

請求項142

中和剤が、エタノールアミンジエタノールアミンプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、イソプロパノールアミン、及びジイソプロパノールアミンからなる群より選択される、請求項141記載の方法。

請求項143

中和剤がエタノールアミンである、請求項142記載の方法。

請求項144

前記接触が、固体支持体の存在下での混合物の混合により実施される、請求項79記載の方法。

請求項145

位置特定可能なアレイ特異的部分が、前記接触中に、温度60℃から70℃で、捕獲用オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされる、請求項79記載の方法。

請求項146

前記検出が、ライゲーションされないオリゴヌクレオチドプローブに対する比が1:300未満で、ライゲーション産物の存在を示す、請求項79記載の方法。

請求項147

前記検出が、ライゲーションされないオリゴヌクレオチドプローブに対する比が1:900未満で、ライゲーション産物の存在を示す、請求項146記載の方法。

請求項148

前記検出が、ライゲーションされないオリゴヌクレオチドプローブに対する比が1:3000未満で、ライゲーション産物の存在を示す、請求項147記載の方法。

請求項149

前記検出が、ライゲーションされないオリゴヌクレオチドプローブに対する比が1:9000未満で、ライゲーション産物の存在を示す、請求項148記載の方法。

請求項150

前記検出が、標的ヌクレオチド配列の非標的ヌクレオチド配列に対する比が1:20未満で、非標的ヌクレオチド配列と1塩基差異で異なる標的ヌクレオチド配列が存在することを示す、請求項79記載の方法。

請求項151

前記検出が、標的ヌクレオチド配列の非標的ヌクレオチド配列に対する比が1:50未満で、非標的ヌクレオチド配列と1塩基差異で異なる標的ヌクレオチド配列が存在することを示す、請求項150記載の方法。

請求項152

前記検出が、標的ヌクレオチド配列の非標的ヌクレオチド配列に対する比が1:100未満で、非標的ヌクレオチド配列と1塩基差異で異なる標的ヌクレオチド配列が存在することを示す、請求項151記載の方法。

請求項153

前記検出が、標的ヌクレオチド配列の非標的ヌクレオチド配列に対する比が1:200未満で、非標的ヌクレオチド配列と1塩基差異で異なる標的ヌクレオチド配列が存在することを示す、請求項152記載の方法。

技術分野

0001

本出願は、1999年3月19日付け申請した米国の仮特許出願第60/125,357号における恩典を主張する。

0002

本発明は、国立衛生研究所(NIH)の助成金GM-41337-06、GM-43552-05、GM-42722-07およびGM-51628-02)ならびにNISTの助成金(1995-08-0006F)を受け、政府資金により開発した。米国政府は権利の一部を有するものとする。

0003

発明の分野
本発明は、ライゲーション期(phase)、捕獲期、および検出期を利用した核酸配列差の検出に関する。ライゲーション期では、標的配列に特異的な部分および位置特定可能な部分を有するオリゴヌクレオチドプローブと、標的配列に特異的な部分および検出可能な標識を有する別のオリゴヌクレオチドプローブとの間のライゲーション検出反応を利用する。捕獲期では、ライゲーションしたオリゴヌクレオチドプローブと、位置特定可能なアレイに特異的な部分に対して少なくとも一部が相補的な捕獲用オリゴヌクレオチドを整然と並べて固定化した固相支持体との間でハイブリッドを形成させる。検出期では、固相支持体とハイブリッドを形成したライゲーションオリゴヌクレオチドプローブの標識を検出する。

背景技術

0004

発明の背景
配列の差異の検出
多型度の高い遺伝子座の大規模多重分析は、実確定検査および法科学(Reynoldsら, Anal.Chem., 63:2〜15(1991))、臓器移植におけるドナーレシピエントの組み合わせ(Buyseら, Tissue Antigens, 41:1〜14(1993)ならびにGyllenstenら,PCRMeth.Appl. 1:91〜98(1991))、遺伝病診断、予後ならびに出生前カウンセリング(Chamberlainら, Nucleic Acids Res., 16:11141〜11156(1988)ならびにL.C.Tsui, Human Mutat., 1:197〜203(1992))、および発癌性変異の研究(Hollsteinら, Science, 253:49〜53(1991))などにおける個人の同定に役立てるために必要とされている。また、核酸分析による感染症診断の費用効果は、パネルテスト多重度により大きく変動する。上述の適用の多くでは、空間的に近接する場合もある様々な遺伝子座における一塩基の差の識別基礎としている。

0005

多数の配列からなる領域を含む試料中の一つまたは複数のポリヌクレオチド配列の存在を検出するには、様々なDNAハイブリダイゼーション法を利用することができる。断片の捕獲および標識に基づく簡単な方法では、特定の配列を含む断片を、固定化したプローブに対するハイブリダイゼーションで捕獲する。捕獲断片は、検出可能なレポーター部分を含む別のプローブとのハイブリダイゼーションで標識される。

0006

広く用いられている他の方法にはサザンブロット法がある。本方法では、試料中のDNA断片の混合物ゲル電気泳動分画した後にニトロセルロースフィルターに固定する。ハイブリダイゼーション条件下でフィルターを一つまたは複数の標識プローブと反応させることで、プローブ配列を含むバンドの存在を同定することができる。本方法は、制限酵素によるDNA切断物中の断片(任意のプローブ配列を含む)の同定、および制限断片長多型(「RFLP」)の分析に特に有用である。

0007

ポリヌクレオチド試料に含まれる任意の配列または配列群の存在を検出する別の方法には、ポリメラーゼ連鎖反応(ムリス(Mullis)らによる米国特許第4,683,202号、およびサイキ(R.K.Saiki)らによる論文(Science 230:1350(1985)))による配列(または配列群)の選択的な増幅がある。本方法では、特定配列(または配列群)の反対側の端に相補的なプライマーを用いて、プライマーから開始される連続的な複製を加熱サイクルで進める。増幅後の配列は、種々の方法で容易に同定することができる。本方法は例えば、体液試料中病原体配列の検出といった、ポリヌクレオチド試料に含まれる低コピー配列を検出する際に特に有用である。

0008

さらに最近では、プローブライゲーション法で既知の標的配列を同定する方法が、ホワイトリー(N.M.Whiteley)らによる米国特許第4,883,750号、ウー(D.Y.Wu)らによる論文(Genomics 4:560(1989))、ラングレン(U.Landegren)らによる論文(Science 241:1077(1988))、およびウィンディーン(E.Winn-Deen)らによる論文(Clin. Chem. 37:1522(1991))に記載されている。オリゴヌクレオチドライゲーションアッセイ(OLA)として知られている方法では、対象標的領域にまたがる2本のプローブまたはプローブエレメントと標的領域との間でハイブリッドを形成させる。プローブエレメントが、隣接する標的塩基と、プローブエレメントの直面する端で対合する(塩基対を形成する)と、2本のエレメントを例えばリガーゼで処理してライゲーションさせることができる。ライゲーションしたプローブエレメントを対象として次にアッセイを行い、標的配列の存在を明らかにする。

0009

アプローチ変法では、ライゲーションプローブエレメントを、相補的なプローブエレメント対の鋳型としてはたらかせる。変性、ハイブリダイゼーションおよびライゲーションのサイクルを2通りの相補的なプローブエレメント対の存在下で続けることで、標的配列は幾何級数的(すなわち指数関数的)に増幅されて、微量の標的配列が検出および/または増幅される。本方法はリガーゼ連鎖反応(「LCR」)と呼ばれる(F.Barany 「Genetic Disease Detection and DNA Amplification Using Cloned Thermostable Ligase」(Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 88:189〜93(1991)および、F.Barany, 「The Ligase Chain Reaction(LCR)in aPCRWorld」(PCR Methodsand Applications, 1:5〜16(1991))。

0010

検出可能な標識をもち、[電荷]/[並進運動に伴う摩擦抵抗]比が顕著な配列特異的プローブと標的をハイブリダイズさせて相互にライゲーション可能であるグロスマン(Grossman)らによる米国特許第5,470,705号において、核酸配列差の多重検出に関する他の方式が開示されている。本方法はグロスマンらによる論文(「High-density Multiplex Detection of Nucleic Acid Sequences: Oligonucleotide Ligation Assay and Sequence-coded Separation」Nucl.AcidsRes. 22(21):4527〜34(1994))において、嚢胞性線維症膜貫通調節遺伝子を対象とした大規模多重分析に使用されている。

0011

ジョー(Jou)らによる論文(「Deletion Detection in Dystrophin Gene by Multiplex Gap Ligase Chain Reaction and Immunochromatographic Strip Technology」 Human Mutation 5:86〜93(1995))では、複数のエキソンの特定領域を増幅して、各エキソンに対するプローブ上の様々なハプテンの差に特異的な抗体を有する免疫クロマトグラフィーストリップ上で増幅産物を読み取る、いわゆる「ギャップリガーゼ連鎖反応」のプロセスの利用について記載されている。

0012

例えば遺伝子スクリーニングの分野において、標的ポリヌクレオチドに含まれる多くの配列のそれぞれの有無の検出に有用な方法はますます必要とされている。例えば嚢胞性線維症には400種もの多様な変異が関与している。この疾患の遺伝的素因に対するスクリーニングでは、被験者ゲノムDNA中に含まれうる遺伝子配列上の多様な変異を調べることで「嚢胞性線維症」陽性者を同定することが最適である。生じうるあらゆる変異部位の有無を1回のアッセイで調べることが理想的であろう。しかしながら、上述の先行技術の方法を簡便かつ自動化された1回のアッセイで特定配列群の検出に応用することは困難である。

0013

固相ハイブリダイゼーションアッセイでは、複数の液体処理段階が必要であり、一部のインキュベーション温度および洗浄温度注意深く制御して、一ヌクレオチドミスマッチを識別するために必要な厳密さを保たなければならない。本方法の多重化は、最適なハイブリダイゼーション条件がプローブ配列により大きく変わることから困難である。

0014

対立遺伝子に特異的なPCR産物は一般にサイズが同じであり、任意の増幅用チューブは、各反応チューブと関連するゲルレーンにおける産物バンドの有無により評価される(Gibbsら, Nucleic AcidsRes., 17:2437〜2448(1989))。このような方法は、多様なプライマーの組み合わせを用いた複数の反応チューブ中の試験試料の分離を必要とすることから、アッセイに要する費用は増大する。PCRでもまた、競合する対立遺伝子用プライマーに様々な蛍光色素を結合させることで、1本の反応チューブで対立遺伝子を識別することができる(F.F.Chehabら, Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 86:9178〜9182 (1989))が、このような方式による多重分析は、既存の装置および色素化学の知見を利用して経済的な方法でスペクトルに分解可能な色素種がそれほど多くないことから規模の拡大は限られる。大きな側鎖をもつように修飾した塩基の取り込みを、電気泳動移動度を元に対立遺伝子のPCR産物を識別する際に利用することができるものの、本方法は、修飾塩基ポリメラーゼにより良好に取り込まれることと、これらの基の一つのサイズが異なる比較的大きなPCR産物を分解する電気泳動の能力による制限を受ける(Livakら, Nucleic Acids Res., 20:4831〜4837(1989))。各PCR産物は一つの変異のみを探索するために用いられ、多重化は困難である。

0015

対立遺伝子特異的プローブのライゲーションでは、固相捕獲法(U.Landegrenら, Science, 241:1077〜1080(1988);Nickersonら, Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 87:8923〜8927 (1990))またはサイズに依存した分離法(D.Y.Wuら, Genomics, 4:560〜569(1989)および、F.Barany, Proc.Natl.Acad.Sci., 88:189〜193(1991))を利用して対立遺伝子のシグナルを分解することが一般的である。しかし後者の方法は、ライゲーション用プローブのサイズ幅が狭いことから多重化において制限を受ける。ギャップリガーゼ連鎖反応では、追加的なステップ、すなわちポリメラーゼによる伸長が必要である。より複雑な多重化に対して電荷/並進運動に伴う摩擦抵抗の比が顕著なプローブを使用する場合は、電気泳動時間を長くする必要があるほか、別の検出法の利用が求められる。

0016

したがって、ポリヌクレオチド試料に含まれる複数の特定配列の有無を検出するための迅速な単回アッセイが必要であることは変わらない。

0017

核酸分析のためのオリゴヌクレオチドアレイの利用
固相支持体に固定化したオリゴヌクレオチドが整然と並んだアレイは、DNAの配列決定分類(sorting)、単離および操作における利用が提案されている。任意の長さのあらゆるオリゴヌクレオチドプローブに対する、クローン化された1本鎖DNA分子のハイブリダイゼーションでは、分子内に存在する対応する相補的DNAセグメント理論的に同定可能であることが認められている。このようなアレイでは、個々のオリゴヌクレオチドプローブは、固相支持体上のあらかじめ決めた様々な位置に固定化される。DNA分子中のあらゆるオリゴヌクレオチドセグメントは、このようなアレイを利用して調べることができる。

0018

オリゴヌクレオチドアレイを用いてDNA分子の配列を決定する手順の一例が、ドルマナク(Drmanac)らによる米国特許第5,202,231号に開示されている。この特許は、複数のオリゴヌクレオチドを結合させた固相支持体に対する標的DNAの利用に関する。配列は、標的DNAセグメントとオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションおよびハイブリッドを形成したオリゴヌクレオチドの重複セグメント集合により読み取られる。アレイには11〜22程度のヌクレオチドの長さのあらゆるオリゴヌクレオチドを利用することができるが、この種のアレイの構築法に関する情報は極めて少ない。本件に関しては、チェトベリン(A.B.Chetverin)らによる論文(「Sequencing of Pools of Nucleic Acidson Oligonucleotide Arrays」 BioSystems, 30:215〜31(1993))、クラプコ(Khrapko)らによる国際公開公報第92/16655号、クズネツォバ(Kuznetsova)らによる論文(「DNA Sequencing by Hybridization with Oligonucleotides Immobilized in Gel. Chemical Ligation as a Method of Expanding the Prospects for the Method」 Mol.Biol. 28(20); 290〜99(1994))、リビッツ(M.A.Livits)らによる論文(「Dissociation of Duplexes Formed by Hybridization of DNA with Gel-Immobilized Oligonucleotides」J.Biomolec.Struct. & Dynam., 11(4):783〜812(1994))も参照されたい。

0019

サザン(Southern)による国際公開公報第89/10977号では、既知の点変異、ゲノムフィンガープリント法連鎖解析および配列決定に関する核酸試料の分析に利用するハイブリダイゼーション反応が可能なオリゴヌクレオチドアレイをもつ支持体の利用について開示されている。ヌクレオチド塩基を、特定のパターンで支持体上に配してマトリックスを作製することができる。国際公開公報第89/10977号では、ペンプロッターまたはマスキングにより集合させるオリゴヌクレオチドを有する支持体に水酸基リンカーを利用することができることが記載されている。

0020

キャンター(Cantor)による国際公開公報第94/11530号もまた、ハイブリダイゼーションによる配列決定のプロセスを実施するためのオリゴヌクレオチドアレイの利用に関する。オリゴヌクレオチドは突出部分をもつ2本鎖であり、この突出部分に標的核酸が結合して2本鎖の非突出部分とライゲーションされる。このようなアレイは、ビオチン化されたオリゴヌクレオチドを捕獲するストレプトアビジン被覆濾紙を用いて構築され、集合後に結合させる。

0021

チェトベリン(Chetverin)による国際公開公報第93/17126号では、核酸を分類して調べる目的で区分化した2成分からなるオリゴヌクレオチドアレイを使用している。このアレイでは、不変ヌクレオチド配列が、可変ヌクレオチド配列に隣接して結合しており、いずれの配列も共有結合部を介して固相支持体に結合される。不変ヌクレオチド配列には、ハイブリッドを形成した鎖をPCRで増幅可能とするプライミング領域がある。次に、可変領域に対するハイブリダイゼーションによる分類を行う。2成分アレイ上における断片化核酸の、配列決定、単離、分類、および操作についても開示されている。感度強化した一つの態様では、固定化されたオリゴヌクレオチドには、それとハイブリッドを形成して、カバーされていないオリゴヌクレオチドの部分を残す短い相補的領域がある。このアレイを次にハイブリダイゼーション条件下におくと、固定化されたオリゴヌクレオチドに相補的な核酸がアニールする。次にDNAリガーゼを用いて、短い相補的領域と、アレイ上にある相補的な核酸をライゲーションする。オリゴヌクレオチドアレイの調製法に関してはほとんど開示されていない。

0022

フォドル(Fodor)らによる国際公開公報第92/10588号では、オリゴヌクレオチドアレイに対するハイブリダイゼーションによる核酸の配列決定、フィンガープリント法、およびマッピングのプロセスが開示されている。オリゴヌクレオチドアレイは、大規模かつ多様なオリゴヌクレオチドの合成が可能な極めて大規模に固定化された重合体合成により調製される。この手法では、基盤表面機能状態とし、オリゴヌクレオチドを基盤上に集合させるためのリンカー基を導入する。オリゴヌクレオチドを結合させる領域には、選択的に活性化される保護基が(基盤または各ヌクレオチドサブユニット上に)ある。通常本方法では、曝露領域を脱保護するための多様な形状のマスクを用いて、光によるアレイの画像化が必要である。脱保護領域では保護されたヌクレオチドと化学反応が起きて、オリゴヌクレオチド配列が伸長することで画像化される。2成分マスキング法を用いることで、任意の時間内に2種またはそれ以上のアレイを構築することができる。検出は、ハイブリッドが形成された領域の位置を決めることでなされる。これについては、フォドルらによる米国特許第5,324,633号および第5,424,186号、ピルング(Pirrung)らによる米国特許第5,143,854号および5,405,783号、ピルングによる国際公開公報第90/15070号、ピース(A.C.Pease)らによる論文(「Light-generated Oligonucleotide Arrays for Rapid DNA Sequence Analysis」 Proc.Natl.Acad.Sci USA 91:5022〜26(1994))も参照されたい。ビーティー(K.L.Beattie)らによる論文(「Advances in Genosensor Research」Clin.Chem., 41(5):700〜09(1995))では、集合済みのオリゴヌクレオチドプローブを固相支持体に結合させる方法について説明されている。

0023

アレイに対するハイブリダイゼーションに基づく上述の配列決定法には欠点が多い。第一に、極めて多数のオリゴヌクレオチドを合成する必要がある。第二に、正しくハイブリダイズしたもの、相応に対合した2本鎖、および誤対合したもの、の識別が困難である。さらに、ある種のオリゴヌクレオチドは、標準的な条件下でハイブリッドを形成しにくく、オリゴヌクレオチドが同定能力を得るようになるためには、詳細なハイブリダイゼーション条件の検討が必要となる。

0024

本発明は、先行技術における欠点を克服することを目的としている。

0025

本発明は、多数の標的ヌクレオチド配列において一つ又は複数の単一塩基の変化、挿入、欠失、又は転座により異なる多数の配列の、一つ又は複数を同定する方法に関する。本方法は、ライゲーション期、捕獲期、および検出期を含む。

0026

ライゲーション期には、複数の配列差を有する一つ又は複数のヌクレオチド配列を含むと考えられる試料を提供することが必要である。ライゲーション期では複数のオリゴヌクレオチドセットを利用する。各セットには、標的特異的な部分および位置特定可能なアレイに特異的な部分を有する第1オリゴヌクレオチドプローブ、ならびに、標的特異的な部分および検出可能なレポーター標識を有する第2オリゴヌクレオチドプローブが含まれる。特定のセットの第1および第2のオリゴヌクレオチドプローブは、対応する標的ヌクレオチド配列上で互いに隣接してハイブリッドを形成することで相互のライゲーションに適した状態となる。しかし、第1および第2のオリゴヌクレオチドプローブは、試料中に存在する別のヌクレオチド配列とハイブリダイズすると、上述のライゲーションと干渉するミスマッチを生じる。またリガーゼも利用する。試料、複数のオリゴヌクレオチドプローブのセット、およびリガーゼをブレンドして混合物とする。この混合物を対象に、1回の変性処理および1回のハイブリダイゼーション処理を含む1回または複数回のリガーゼ検出反応サイクルを行う。変性処理では、ハイブリダイズしたあらゆるオリゴヌクレオチドが標的ヌクレオチド配列から分離される。またハイブリダイゼーション処理では、オリゴヌクレオチドプローブセットを、その各々の標的ヌクレオチド配列が試料中に存在する場合は隣接する位置において塩基特異的に当該標的ヌクレオチド配列にハイブリダイズさせ、それらを相互にライゲーションして(a)位置特定可能なアレイ特異的部分、(b)相互に結合した標的特異的部分、および(c)検出可能なレポーター標識、を含むライゲーション産物配列を形成する。オリゴヌクレオチドプローブセットは、各標的ヌクレオチド配列以外の試料中のヌクレオチド配列とハイブリダイズすることもあるが、1か所または複数のミスマッチがあるために相互にライゲーションされることはなく、変性処理中にそれぞれ分離する。

0027

次の処理過程は捕獲期である。捕獲期では、捕獲用オリゴヌクレオチドを特定部位に固定した固相支持体を利用する。捕獲用オリゴヌクレオチドは、位置特定可能なアレイ特異的部分と相補的である。ライゲーション期後の混合物を、位置特定可能なアレイ特異的部分と捕獲用オリゴヌクレオチドが塩基特異的にハイブリダイズするのに効果的な条件下で固相支持体に接触させる。この結果、位置特定可能なアレイ特異的部分は、相補的な捕獲用オリゴヌクレオチドを伴う部位で固相支持体上に捕獲される。

0028

捕獲期の後は検出期である。検出期では、ライゲーション産物配列のレポーター標識が、固相支持体上の特定部位で捕獲される。固相支持体に結合したレポーター標識の存在が検出されれば、試料中に一つまたは複数のヌクレオチド配列がそれぞれ存在することが明らかとなる。

0029

本発明はまた、リガーゼ、複数のオリゴヌクレオチドセットおよび捕獲用オリゴヌクレオチドを固定化した固相支持体を含む、本発明の方法を実施するためのキットに関する。

0030

本発明の別の局面は、固相支持体上でオリゴヌクレオチドアレイを形成させる方法に関する。本方法では、各々オリゴヌクレオチドの結合に適したアレイ位置を有する固相支持体が提供される。各アレイ位置においてオリゴヌクレオチドを固相支持体にカップリングさせるのに適したリンカーまたは表面(非加水分解性とすることができる)を固相支持体に結合させる。多量体ヌクレオチドを結合させる選択されたアレイ位置を活性化し、活性化されたアレイ位置に多量体ヌクレオチドを結合させる一連のサイクルを介して固相支持体上にオリゴヌクレオチドアレイを調製することができる。

0031

さらに本発明の別の局面は、固相支持体それ自体におけるオリゴヌクレオチドアレイに関する。固相支持体は、オリゴヌクレオチドの結合にそれぞれ適したアレイ位置を有する。オリゴヌクレオチドを固相支持体にカップリングさせるのに適したリンカーまたは支持体(非加水分解性とすることができる)を、個々のアレイ位置で固体支持体に結合させる。オリゴヌクレオチドアレイは、16個を上回るヌクレオチドを有するオリゴヌクレオチドで占められる少なくとも一部のアレイ位置を有する固相支持体上に配される。

0032

本発明のある局面は、表面が多孔性である固相支持体を提供することを含む。

0033

本発明の別の局面では、陰電荷を有効にマスクする条件下で前記混合物と固相支持体を接触させることを含む。

0034

本発明には、先行技術のシステムを超えるいくつかの利点、特に、複雑な遺伝子系の多重分析を行う能力を含む。この結果、試料中の多くのヌクレオチド配列差を一度に検出することができる。本発明は、例えば癌変異、遺伝性生殖系列)変異、および感染症の検出に有用である。この技術はまた、環境モニタリング法医学、および食品産業と関連して利用することができる。

0035

また本発明は、正常配列が大勢を占める中における変異の定量検出法を提供し、集中してクラスターを形成した変異の検出が可能であり、位置特定可能なアレイを用いた検出が可能であり、自動化に適している。PCRの感度とLDRの特異性を組み合わせることで、対立遺伝子に特異的なPCRの段階で遭遇する多くの問題-偽陽性シグナルの発生、多重化におけるプライマーどうしの干渉、定量データ入手限界、および自動化に対する適切さなど-が克服されている。また、単一塩基変異を識別するLDRの特異性に依拠することで、オリゴヌクレオチドプローブアレイに主要な固有の問題(すなわち、ヘテロ接合体試料中のあらゆる位置における単一塩基変化の識別不能)が克服されている。PCR/LDRは、癌の検出に関する現在のニーズ-クローンマーカーとして役立ち得る変異の定量化および微小残存病変ならびに微小転移の検出-に応えている。

0036

様々な試料の分析を実施する際に、アレイを含む固相支持体を再利用することができる。このため、作製する必要がある固相支持体の量が減り、各試料の分析にかかる費用が軽減される。

0037

本発明はまた、オリゴヌクレオチドの合成および、固相支持体へのオリゴヌクレオチドの結合に際して自由度が大きい。オリゴヌクレオチドは、固相支持体とは別に合成した後に支持体上の固有の表面に結合させることができる。本方法は、完全長のオリゴヌクレオチドまたはペプチドヌクレオチド類似体(PNA)の固相支持体への結合に利用することができる。あるいは、固相支持体上のオリゴマーの長さを短くする目的で、より短いヌクレオチドまたは類似体のセグメント(二量体三量体四量体など)が、セグメントの濃縮ブロック合成法に利用することができる。

図面の簡単な説明

0038

先行技術および本発明のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)/リガーゼ検出反応(LDR)の各プロセスを示す流れ図であり、点変異などの生殖系列上の変異の検出に関するものである。
先行技術および本発明のPCR/LDRプロセスを示す流れ図であり、癌に関連した変異の検出に関するものである。
一遺伝子の2種の多型(すなわち対立遺伝子の差)におけるホモ接合体またはへテロ接合体の検出を目的とした、対立遺伝子特異的なプローブ上のアドレスを用いる本発明のPCR/LDRプロセスを示す略図である。
任意の部位において生じうるすべての塩基を識別する対立遺伝子特異的なプローブのアドレスを用いる本発明のPCR/LDRプロセスを示す略図である。
近傍の2か所の部位に存在しうる任意の塩基の有無の検出を目的として、対立遺伝子特異的なプローブのアドレスを用いる本発明のPCR/LDRプロセスを示す略図である。
挿入および欠失を識別する対立遺伝子特異的なプローブのアドレスを用いる本発明のPCR/LDRプロセスを示す略図である。
正常配列が大半を占める中で、数度が低い変異(コドン内)を検出するために対立遺伝子特異的なプローブのアドレスを用いる本発明のPCR/LDRプロセスを示す略図である。
アドレスを共通のプローブ上に置き、対立遺伝子の差を異なる蛍光シグナル(F1、F2、F3、およびF4)で識別する本発明のPCR/LDRプロセスを示す略図である。
隣接する対立遺伝子および近傍の対立遺伝子をともに検出する本発明のPCR/LDRプロセスを示す略図である。
一つのコドンに対して生じうるすべての一塩基変異を検出する本発明のPCR/LDRプロセスを示す略図である。
共有結合による修飾、移動(grafting)、および固相支持体へのオリゴマー結合の化学反応を示す。
オリゴヌクレオチドの共有結合を介した固相支持体への結合に対して本明細書で提案される化学反応を示す。
オリゴヌクレオチドプローブの捕獲に関する別のフォーマットを示す。図13Bでは、位置特定可能なアレイに特異的な部分が、対立遺伝子特異的なプローブ上にある。各対立遺伝子は、それぞれアドレスZ1およびZ2上の蛍光シグナルの捕獲により識別される。図13Cでは、位置特定可能なアレイに特異的な部分は共通プローブ上にあり、各対立遺伝子は各2本の対立遺伝子に対応する蛍光シグナルF1およびF2の捕獲により識別される。
完全長が各24merのオリゴマーを、固相支持体上の様々な部位にスポッティングすることでオリゴマーの8×8アレイを構築する手順を示す。
図14A〜Eに示した8×8アレイ構築手順の斜視図である。
完全長が各24merのオリゴマーを、図14A〜Eから図15A〜Eの手法に従って固相支持体上にスポッティングする際に使用する装置の図である。
一連の固有の24merを作製する際に使用することが可能な、少なくとも2塩基が異なる36種の四量体を使用した本発明によるデザインを示す。
PNAの四量体を付加して、固有の25merのアドレスをもつ5×5アレイの作製法を示す略図である。
6種類の四量体を連続的にカップリングすることで24merの8×8のアレイを構築する手順を示す。
図19B〜Cに示した8×8アレイの構築手順の斜視図である。
図19B〜Cに示した位置特定可能なアレイ合成の切断面を示す。
図19B〜C、図20A〜C、および図21A〜Gに示した固相支持体上における24merの8×8アレイ合成に使用する装置の略図である。
図19(図19D〜E)に示した8×8アレイの構築手順の斜視図である。
図19D〜Eおよび図23A〜Cに示した固相支持体上における24merの5×5アレイの合成に使用する装置の略図である。
6種の供給溶液を5つの出力ポートに分けることが可能なバルブブロックアセンブリの略図である。
6種の供給溶液を5つの出力ポートに同時に排出することが可能な円形マニホールドの図である。
本発明のプロセスを実施するアッセイシステムを示す略図である。
様々な誘導体を導入した表面のホスホイメージャー(phosphorimager)によるデータを示す。
重合体マトリックスの様々な架橋条件のホスホイメージャーによるデータを示す。
水酸基により機能を付与したスライドのホスホイメージャーによるデータを示す。
3-メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシランシラン処理したガラス製スライドを作製する反応式を示す。
3-メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシランでシラン処理したガラス製スライド上で、重合体化したポリエチレングリコールメタクリレートを合成する反応式を示す。
3-メタクリルイロキシプロピルトリメトキシシランでシラン処理したガラス製スライド上で、重合体化したアクリル酸およびトリメチロールプロパンエトキシレート(14/3 EO/OH)トリアクリレートを合成する反応式を示す。
3-メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシランでシラン処理したガラス製スライド上で、重合体化したポリ(エチレングリコール)メタクリレートおよびトリメチロールプロパンエトキシレート(14/3 EO/OH)トリアクリレートを合成する反応式を示す。
3-メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシランでシラン処理したガラス製スライド上で、重合体化したポリ(エチレングリコール)メタクリレートおよびトリメチロールプロパンエトキシレート(14/3 EO/OH)トリアクリレートを合成する反応式を示す。
位置特定可能なアレイを用いたPCR/LDRによる変異検出法を示す。図35Aは、変異の識別に使用するLDRプローブの略図を示す。個々の対立遺伝子特異的なプローブは、5'端に位置特定可能な配列の相補的部分(Z1またはZ3)を有し、また3'端に識別用塩基を有する。共通LDRプローブは、5'端がリン酸化されており、3'端に蛍光標識を有する。このプローブは、標的DNA上で互いに隣接してハイブリッドを形成し、接合部が完全に相補的である場合にのみリガーゼによってニックが埋められる。図35Bは、変異の存在および種類が、LDR反応産物と位置特定可能なDNAアレイ間のハイブリダイゼーションにより決定されることを示す。このプローブの位置特定可能なアレイ特異的部分の配列は十分異なるようにデザインされている。そのため、任意の部分に対して正しい相補性塩基を含むプローブのみがそのアドレスにおいて結合状態を保つ。図35Cは、K-ras遺伝子を含む染色体DNAの略図である。エキソンには影をつけてあり、コドン12および13の位置を明示してある。K-ras遺伝子のDNAで隣接するコドン12および13を選択的に増幅する目的でエキソンに特異的なプローブを使用した。プローブは図35Aの上部に示すように、これら2つのコドンにおける7通りの変異をLDRにより検出するようにデザインした。
DNAアレイ上にあるK-rasの変異の検出を示す。図36Aは、ゲルを用いた位置特定可能なアレイの略図である。γ-メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランで処理した顕微鏡用スライドガラスを、アクリルアミド/アクリル酸の共重合体マトリックスを共有結合を介して結合させる基盤として使用する。アミン修飾した捕獲用オリゴヌクレオチドは、N-ヒドロキシコハク酸イミドで活性化させた表面に分散した位置に結合させる。3×3の格子内の各位置は、各アドレス(および対応するK-ras変異配列または野生型配列)に対応する。図36Bは、各LDR反応でハイブリッドを形成したアレイと、2秒間の露光によって検出された蛍光シグナルを示す。9枚すべてのアレイで、各腫瘍または細胞系列の試料に対し、正確な変異型および/または野生型が同定された。一部のパネルでみられる小さなスポット-例えばG13D変異を含むパネルの中央付近にみられるスポット-は、不正なハイブリダイゼーションを意味するものではなく、不完全重合体によるノイズである。
2種の異なる検出装置を用いた位置特定可能なアレイの捕獲感度の判定を示す。この際、後述する4通りのハイブリダイゼーションを行った。グラフは、フルオルイメージャー(fluorimager)(左)または、蛍光顕微鏡(epifluorescence microscope)/CCD(右)を用いて捕獲した70merの相補配列定量結果を示す。各点は、個々のアレイに対するハイブリダイゼーションを表す。
位置特定可能なアレイ捕獲を対象としたPCR/LDRを用いて、野生型DNAが多数を占める中にわずかに存在するK-ras変異DNAの検出を示す。G12V変異を含む細胞系列SW620に由来するDNA、および正常リンパ球に由来するDNAを対象としたPCRでK-ras遺伝子の第1エキソンを増幅した。G12V増幅断片の10、20、40、または100 fmolに加えて、PCRで増幅した野生型断片2,000 fmolを含む混合物を調製し、G12V変異に特異的なプローブを用いたLDRで変異型DNAを決定した(識別用プライマーと共通プライマーを各2,000 fmol)。画像データは、CCDの露光時間を5〜25秒間として収集した。データは、蛍光シグナル強度撮像時間で割って基準化した。各データポイントは、4枚の独立したDNAアレイのハイブリダイゼーションに由来する平均シグナルから平均背景シグナルを差し引いた値を表す。
位置特定可能なアレイ捕獲を用いたPCR/LDRによるK-ras変異の検出を示す。
BRCA1遺伝子およびBRCA 2遺伝子における3種類の特異的変異を検出するためのプローブのライゲーションを示す。
BRCA 1遺伝子およびBRCA 2遺伝子における3種類の特異的変異を検出するためのプローブのライゲーションを示す。
LDRにより検出されたBRCA 1遺伝子およびBRCA 2遺伝子における3種類の特異的変異の同定(ゲル使用)を示す。
アレイのアドレス上にカップリングさせたオリゴヌクレオチドを示す。標識は、表16に示した通りにスポットしたオリゴヌクレオチドを示す。
BRCA 1遺伝子およびBRCA 2遺伝子における3種類の特異的変異のLDRによる検出を示す。

0039

発明及び図面の詳細な説明
本発明は、複数の標的ヌクレオチド配列中の一つもしくは複数の単一塩基の変化、挿入、欠失、もしくは転移によって異なる一つもしくは複数の配列の多重性を同定する方法に関する。方法は、ライゲーション期、捕獲期、および検出期を含む。

0040

ライゲーション期には、複数の配列の差異を伴う潜在的に一つもしくは複数のヌクレオチド配列を含む試料の提供が必要である。複数のオリゴヌクレオチドセットをこの段階で用いる。各々のセットは、標的特異的部分および位置特定可能なアレイ特異的部分を有する第1のオリゴヌクレオチドプローブ、ならびに標的特異的部分および検出可能なレポーター標識を有する第2のオリゴヌクレオチドプローブを含む。特定のセットにおける第1および第2のオリゴヌクレオチドプローブは、対応する標的ヌクレオチド配列上で相互に隣接してハイブリダイズする場合に、ともにライゲーションすることに関して好適である。しかしながら、第1および第2のオリゴヌクレオチドプローブは、試料中の別のヌクレオチド配列にハイブリダイズする際には、このようなライゲーションを阻害するミスマッチを有する。リガーゼも利用する。混合物の調製には、試料、複数のオリゴヌクレオチドプローブのセット、およびリガーゼを混合して混合物を調製する。この混合物を、変性処理およびハイブリダイゼーション処理を含む一つもしくは複数の、リガーゼによる検出反応サイクルにかける。変性処理は、標的ヌクレオチド配列由来のハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドのいずれをも分離させることを含む。ハイブリダイゼーション処理は、隣接した位置のオリゴヌクレオチドプローブのセットを塩基特異的な方法で、試料中にそれぞれの標的ヌクレオチド配列が存在する場合には、それにハイブリダイゼーションさせること、およびそれらを互いにライゲーションして、(a)位置特定可能なアレイ特異的部分(b)互いに結合した標的特異的部分、および(c)検出可能なレポーター標識を含むライゲーション産物の配列を生成させることを含む。該オリゴヌクレオチドプローブのセットは、それぞれの標的ヌクレオチド配列以外の試料中のヌクレオチド配列にハイブリダイズすることもあるが、この場合一つ以上のミスマッチの存在によって互いにライゲーションせずに変性処理中に個々に分離する。

0041

この方法の次の段階は捕獲期である。この段階は、特定部位に固定化した捕獲オリゴヌクレオチドを有する固体支持体を提供することを含む。捕獲オリゴヌクレオチドは、位置特定可能なアレイ特異的部分に相補的である。混合物は、ライゲーション期を経た後、位置特定可能なアレイ特異的部分にハイブリダイズさせることに関して有効な条件下で、塩基特異的な方法で捕獲オリゴヌクレオチド固体支持体に接触させる。その結果、位置特定可能なアレイ特異的部分は、相補的な捕獲オリゴヌクレオチドを有する部位において固体支持体上に捕獲される。

0042

本発明の1つの局面は、多孔性表面を有する固体支持体を提供することを含む。

0043

本発明の別の局面は、陰性電荷のマスクに有効な条件下で前記混合物を固体支持体と接触させることを含む。

0044

捕獲期の次は検出期である。該方法のこの段階では、ライゲーション産物の配列のレポーター標識を、固体支持体上の特定部位に捕獲する。固体支持体に結合したレポーター標識の存在が検出された場合には、試料中に一つ以上のヌクレオチド配列がそれぞれ存在することが示される。

0045

しばしば、複数の異なる単一塩基の変異、挿入、もしくは欠失が、目的配列の同一ヌクレオチド位置で起こることがある。この方法は、第2のオリゴヌクレオチドプローブが共通でありかつ検出可能な標識を含み、かつ第1のオリゴヌクレオチドプローブが異なる位置特定可能なアレイ特異的部分および標的特異的部分を有するオリゴヌクレオチドセットを有する。第1のオリゴヌクレオチドプローブは、ミスマッチなしに被検配列にハイブリダイズする場合には、第1のライゲーション接合部で第2の隣接したオリゴヌクレオチドプローブにライゲーションさせるために好ましい。隣接する異なる第1のオリゴヌクレオチドプローブは、接合部位に別の識別塩基を含み、ミスマッチを含まないハイブリダイゼーションのみが接合部位置でライゲーション可能となる。各々の第1の隣接したオリゴヌクレオチドは、異なる位置特定可能なアレイ特異的部分を含み、従って、特定の塩基の変化が異なるアドレスでの捕獲によって識別される。このスキームでは、少なくとも1つの塩基により、他の核酸と異なる別の核酸配列の多重検出を行うために、複数の異なる捕獲オリゴヌクレオチドを、固体支持体上の異なる位置に結合させてある。または、第1のオリゴヌクレオチドプローブは、共通の位置特定可能なアレイ特異的部分を含み、第2のオリゴヌクレオチドプローブは異なる検出可能な標識および標的特異的部分を有する。

0046

このような配置により、少なくとも1つの塩基が他の核酸と異なる別の核酸配列の多重検出が可能となる。このような多重検出を実施する際には、該核酸配列が同一もしくは異なる対立遺伝子上に存在する。

0047

本発明はまた、リガーゼを含む本発明の方法を実施するためのキット、複数の異なるオリゴヌクレオチドプローブのセット、および捕獲オリゴヌクレオチドを固定化した固体支持体に関する。標的ヌクレオチド配列の予備的増幅に用いるプライマーもキットに含まれる。増幅をポリメラーゼ連鎖反応で実施する場合には、ポリメラーゼもキットに含まれる。

0048

図1および2には、キャピラリー電気泳動もしくはゲル電気泳動/蛍光の定量化を利用した先行技術のリガーゼによる検出反応と比較した本発明の方法の流れ図を示す。図1は生殖系列の変異検出に関し、図2は癌の検出を示す。

0049

図1は、リ-フラウメニ症候群(Li-Fraumenisyndrome)の原因となるp53変異等の生殖系列における点突然変異の検出を示す。段階1において、DNA試料の調製後、Taq(すなわち、Thermusaquaticus)ポリメラーゼを用いホットスタートの条件下でエキソン5〜8をPCR増幅した。反応の最後に、100℃で10分間加熱しTaqポリメラーゼ失活させる。段階2では、該産物を対立遺伝子特異的および共通のLDRプローブを含む新しいLDR緩衝液で20倍に希釈する。チューブは、通常、各プライマーを約100〜200フェムトモル含む。段階3では、リガーゼによる検出反応は、Taqリガーゼの添加によりホットスタート条件下で開始する。LDRプローブは、接合部部位における完全な相補性を示す標的配列の存在下でのみ隣接したプローブとライゲーションする。産物は2つの異なる形態で検出される。第1の形態4aでは、当先行技術分野において用いられる、蛍光標識されたLDRプローブは、異なる長さのポリAもしくは酸化ヘキサエチレンテールを含む。従って、僅かに異なる易動度を有する正常DNAに対するライゲーションで生じる各々のLDR産物はピークラダーを与える。生殖系列の突然変異によって、電気泳動像に新たなピークが生成する。新しいピークのサイズは、概ねもとの試料に存在する変異の量に相当する。ホモ接合体の正常で0%、ヘテロ接合体のキャリアーで50%、ホモ接合体の変異体では100%である。第2の形態4bにおいては、本発明に従って、各々の対立遺伝子特異的プローブは、例えば、付加的な24ヌクレオチド塩基をその5'末端に含む。これらの配列は、位置特定可能なアレイ上で相補的アドレス配列に特異的にハイブリダイズする単一の位置特定可能な配列である。LDR反応では、各々の対立遺伝子特異的プローブは、対応する標的配列の存在下で隣接する蛍光標識した共通プローブに対してライゲーションを行うことができる。野生型および変異体の対立遺伝子は、アレイ上の隣接したアドレスに捕獲される。未反応のプローブを洗い流す。黒いドットは、野性型対立遺伝子に関して100%のシグナルを示す。白いドットは、変異体の対立遺伝子に関して0%のシグナルを示す。斜線で示されたドットは、生殖系列の突然変異における1つの位置での各々の対立遺伝子に関して50%のシグナルを示す。

0050

図2は、p53腫瘍抑制性遺伝子における体細胞変異の検出を表すが、いずれも通常、低感度の変異検出に関するものである。段階1では、DNA試料を調製し、蛍光PCRプライマーを用いてエキソン5〜9を3つの断片としてPCRで増幅する。これにより、段階2でのキャピラリー電気泳動もしくはゲル電気泳動を用いたPCR産物の蛍光の定量化が可能となる。段階3では、マーカーDNAの1/100希釈(3つの断片の各々に対し)で産物が急増する。癌細胞では観察されない変異を含むが、適当なLDRプローブで容易に検出されること以外は、このDNAは、野性型DNAに相同である。段階4の混合したDNA産物を変異体もしくはマーカー対立遺伝子に対してのみ特異的な全LDRプローブを含む緩衝液で20倍に希釈する。段階5では、リガーゼ反応を、Taqリガーゼの添加によりホットスタート条件下で開始した。接合部部位における完全な相補性を与える標的配列の存在下でのみ、隣接したプローブに対してLDRプローブのライゲーションが起こる。図1に記載される同一の2つの形態で、産物が検出される。段階6aの当先行技術分野において用いられる形態では、産物はキャピラリー電気泳動もしくはゲル電気泳動で分離し、蛍光シグナルを定量する。変異体ピークのマーカーピークに対する比は、100分割したもとの試料に存在する癌の突然変異量の概算を与える。段階6bの形態では、本発明に基づいて、位置特定可能なアレイ上の相補的配列に対する特異的ハイブリダイゼーションで産物を検出する。マーカードットに対する変異体ドットの蛍光シグナル比は、100分割したもとの試料に存在する癌の突然変異量の概算を与える。

0051

本発明のリガーゼによる検出反応の方法は、図3〜10を参照することによって最もよく理解される。一般的には、これは、Baranyらの国際公開公報第90/17239号;F.Baranyらの「耐熱性DNAリガーゼをコードする遺伝子のクローニング過剰発現および塩基配列(Cloning、OverexpressionandNucleotideSequenceofaThermostableDNALigase-encodingGene)」(Gene.109:1-11(1991))、およびF.Baranyらの「クローン化耐熱のリガーゼを用いた遺伝病の検出およびDNA増幅(GeneticDiseaseDetectionandDNAAmplificationUsingClonedThermostableLigase)」(Proc.Natl.Acad.Sci.USA.88:189-193(1991))等に記載されており、これらの開示は参照として本明細書に組み入れられる。本発明のリガーゼによる検出反応には、2セットの相補的オリゴヌクレオチドを用いることができる。これは、直ぐ上に示した3つの参考文献に記載のリガーゼ連鎖反応として知られるものであり、参照として本明細書に組み入れられる。または、リガーゼによる検出反応は、オリゴヌクレオチドライゲーション・アッセイとして知られる単一サイクルを含む。Landegrenらの「リガーゼによる遺伝子検出技術(ALigase-MediatedGeneDetectionTechnique)」Science241:1077-80(1988);Landegren らの「DNA診断薬-分子技術と自動化(DNADiagnostics-MolecularTechniquesandAutomation)」、Science242:229-37(1988);およびLandegrenらの米国特許第4,988,617号を参照のこと。

0052

方法のリガーゼによる検出反応期の際、ハイブリダイゼーションは50〜85℃で起こるが、変性処理は80〜105℃で実施する。各々のサイクルは、変性処理および全体として約1〜5分の加熱ハイブリダイゼーション処理を含む。通常、ライゲーションによる検出反応は、2〜50サイクルの繰り返し変性とハイブリダイゼーションを行うことを含む。該方法のリガーゼによる検出反応段階にかかる全体の時間は1〜250分である。

0053

オリゴヌクレオチドプローブのセットは、リボヌクレオチドデオキシヌクレオチド修飾リボヌクレオチド、修飾デオキシリボヌクレオチド、ペプチドヌクレオチド類縁体修飾ペプチドヌクレオチド類縁体、修飾リン酸塩糖鎖骨格オリゴヌクレオチド、ヌクレオチド類縁体、およびその混合物の形態であってもよい。

0054

一つの変法において、オリゴヌクレオチドプローブのセットのオリゴヌクレオチドは、各々が66〜70℃のハイブリダイゼーションもしくは融解温度(すなわち、Tm)を有する。これらのオリゴヌクレオチドは20〜28ヌクレオチドの長さである。

0055

DNAアレイ上にライゲーション産物を捕獲する前に位置特定可能なヌクレオチドアレイ特異的な部分を含む未変換のLDRオリゴヌクレオチドプローブを化学的もしくは酵素的破壊することが望ましい。これを行わない場合、このような未変換のプローブは、相補的配列を含む固体支持体のアレイ上のアドレスで、結合に関してライゲーション産物と競合する。破壊はエキソヌクレアーゼIII等(L-HGuoandR.Wu、MethodsinEnzymology100:60-96(1985)、これは参照として本明細書に組み入れられる)のエキソヌクレアーゼを利用し、端でブロックされ、互いにプローブのライゲーションには含まれないLDRプローブと組み合わせることによって達成できる。ブロッキング部分は、レポーター基もしくはホスホロチオエート基を含むことができる(T.T.Nikiforow らの「単一鎖PCR産物の調製のためのホスホロチオエートプライマーおよびエキソヌクレアーゼ加水分解の利用と固相ハイブリダイゼーションによる検出(TheUseofPhosphorothioatePrimersandExonucleaseHydrolysisforthePreparationofSingle-strandedPCRProductsandtheirDetectionbySolid-phaseHybridization)」、PCRMethodsandApplications.3:p.285-291(1994)、これは参照として本明細書に組み入れられる)。LDR法の後に、ライゲーションの起こらなかったプローブは、反応混合物をエキソヌクレアーゼと反応させて選択的に破壊する。ライゲーションの起こったプローブは、エキソヌクレアーゼ反応の開始に必要なフリーの3'末端の除去により保護される。このアプローチにより、特にLDR反応が少量の産物のみを形成する場合にシグナル対雑音比の増加が起こる。ライゲーションの起こらなかったオリゴヌクレオチドは、捕獲に関して捕獲オリゴヌクレオチドと競合するので、このようなライゲーションの起こったオリゴヌクレオチドとの競合はシグナルを低下させる。このアプローチの別の利点は、ハイブリダイズしていない標識を含む配列が分解し、したがって、標的に依存しないバックグラウンドシグナルを生じづらくなることである。何故ならば、洗浄によってDNAアレイからより容易に除去され得るからである。

0056

上記のオリゴヌクレオチドプローブのセットは、検出に好ましいレポーター標識を有する。有用な標識は、発色基蛍光部分酵素抗原重金属磁気プローブ、色素、燐光基、放射線物質化学発光部位、および電気化学的検出部位を含む。捕獲オリゴヌクレオチドは、リボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチド、修飾リボヌクレオチド、修飾デオキシリボヌクレオチド、ペプチドヌクレオチド類縁体、修飾ペプチドヌクレオチド類縁体、修飾リン酸塩-糖骨格オリゴヌクレオチド、ヌクレオチド類縁体、およびその混合物の形態であり得る。本発明の方法が複数のオリゴヌクレオチドセットの使用を含む場合、第2のオリゴヌクレオチドプローブは同一でもよいが、第1のオリゴヌクレオチドプローブの位置特定可能なアレイ特異的部分は異なっている。または、第1のオリゴヌクレオチドプローブの位置特定可能なアレイ特異的部分は同一でもよいが、第2のオリゴヌクレオチドプローブのレポーター標識は異なる。

0057

本発明のライゲーションによる検出反応期前に、好ましくは、最初の標的核酸の増幅法で試料を増幅する。これにより、試料中の標的ヌクレオチド配列の量が増加する。例えば、最初の標的核酸の増幅が、ポリメラーゼ連鎖反応法、配列の自己複製、もしくはQ-βレプリカーゼによって媒介されるRNA増幅を用いて達成される。ポリメラーゼ連鎖反応法は、好ましい増幅法であり、H.Erlich らの「ポリメラーゼ連鎖反応における最近の進歩(RecentAdvancesinthePolymeraseChainReaction)」(Science252:1643-50(1991);M.Innisらの「PCRプロトコール:方法と応用の指針(AGuidetoMethodsandApplications)」(AcademicPress:NewYork(1990));および R.Saikiらの「耐熱性DNAポリメラーゼによるDNAのプライマー特異的な酵素的増幅(Primer-directedEnzymaticAmplificationofDNAwithaThermostableDNAPolymerase)」(Science239:487-91(1988))等に詳細に記載されており、これらは参照として本明細書に組み入れられる。参照として本明細書に組み入れられるJ.Guatelliらの「レトロウイルスの複製をモデルにしたマルチ酵素反応による核酸の等熱インビトロ増幅(Isothermal、invitroAmplificationofNucleicAcidsbyaMultienzymeReactionModeledAfterRetroviralReplication)」(Proc.Natl.Acad.Sci.USA87:1874-78(1990))には、配列の自己複製法に関して記載がある。Qβレプリカーゼによって媒介されるRNA増幅は、F.Kramerらの「複製可能なRNAレポーター(ReplicatableRNAReporters)」(Nature339:401-02(1989))に開示されており、これは参照として本明細書に組み入れられる。

0058

本発明のポリメラーゼ連鎖反応法の使用およびその後のリガーゼによる検出法の使用を図3に示す。ここで二つの多型におけるホモもしくはヘテロ接合性(すなわち、対立遺伝子としての差異)は、同一遺伝子上にある。または、このような対立遺伝子の差異は異なる遺伝子上にあってもよい。

0059

図3に示されるように、標的核酸が二本鎖DNA分子の形態である場合、変性して鎖を分離させる。これは、80〜105℃程度の温度に加熱することによって達成する。次に、ポリメラーゼ連鎖反応のプライマーを加え、通常、20〜85℃程度の温度で鎖にハイブリダイズさせる。また、耐熱性ポリメラーゼ(例えば、Thermusaquaticusポリメラーゼ)を添加し、温度を50〜85℃に調整して、プライマーがハイブリダイズする核酸の長さに沿ってプライマーを伸長させる。ポリメラーゼ連鎖反応の伸長の段階後に、得られた二本鎖分子を80〜105℃の温度に加熱し、分子を変性させ鎖を分離させる。これらのハイブリダイゼーション、伸長、および変性の段階を、何回も繰り返して標的を適当なレベルに増幅する。

0060

方法のポリメラーゼ連鎖反応期が完了すると、図3に示すライゲーションによる検出反応期が開始される。二本鎖DNA分子の状態であれば、80〜105℃の温度、好ましくは94℃で標的核酸を変性させた後、標的ヌクレオチド配列の一方の鎖に対するライゲーションによる検出反用のオリゴヌクレオチドプローブをリガーゼ(例えば、図3に示す耐熱性リガーゼ様のThermusaquaticusリガーゼ)とともに加える。次に、オリゴヌクレオチドプローブを標的核酸分子にハイブリダイズさせ、通常、45-85℃、好ましくは65℃の温度でライゲーションを行う。ライゲーション接合部に完全な相補性があれば、オリゴヌクレオチドはともにライゲーションすることができる。置換可能なヌクレオチドがTまたはAであるとき、標的ヌクレオチド配列にTが存在すれは、位置特定可能なアレイ特異的部分Z1を有するオリゴヌクレオチドプローブがレポーター標識Fを有するオリゴヌクレオチドプローブにライゲーションし、また標的ヌクレオチド配列にAが存在すれば、位置特定可能なアレイ特異的部分Z2を有するオリゴヌクレオチドプローブがレポーター標識Fを有するオリゴヌクレオチドプローブにライゲーションする。同様に、変化可能なヌクレオチドがAまたはGであるときには、標的ヌクレオチド配列にTが存在すれば、位置特定可能なアレイ特異的部分Z4を有するオリゴヌクレオチドプローブがレポーター標識Fを有するオリゴヌクレオチドプローブにライゲーションし、また標的ヌクレオチド配列にCが存在すれば、位置特定可能なアレイ特異的部分Z3を有するオリゴヌクレオチドプローブがレポーター標識Fを有するオリゴヌクレオチドプローブとライゲーションする。ライゲーション後に、材料を再び変性させてハイブリダイズしている鎖を分離する。ハイブリダイゼーション/ライゲーションおよび変性の段階は、一つもしくは複数のサイクル(例えば、1〜50サイクル)を経て標的シグナルを増幅する。蛍光ライゲーション産物(同様に、位置特定可能なアレイ特異的部分を有する、ライゲーションされなかったオリゴヌクレオチドプローブ)は、位置特定可能なアレイ上の特定のアドレスにおけるZ1、Z2、Z3、およびZ4部位に相補的な捕獲プローブへのハイブリダイゼーションにより捕獲される。次に、オリゴヌクレオチドの一方に前もって存在する標識Fで、ライゲーションの起こったオリゴヌクレオチドの存在を検出する。図3において、ライゲーション産物の配列は、位置特定可能なアレイ特異的部分Z1およびZ3に相補的な捕獲オリゴヌクレオチドでアレイのアドレスにハイブリダイズするが、ライゲーションの起こらなかった位置特定可能なアレイ特異的部分Z2およびZ4を有するオリゴヌクレオチドプローブは、その相補的捕獲オリゴヌクレオチドにハイブリダイズする。しかしながら、ライゲーション産物の配列のみが標識Fを有するので、それらのみの存在が検出される。

0061

図4は、本発明のPCR/LDRの段階に関する流れ図であり、与えらた部位がいずれの塩基あっても識別できる。位置特定可能なアレイ特異的部分Z1、Z2、Z3、およびZ4に相補的なアドレスの蛍光シグナルの出現は、標的ヌクレオチド配列における、それぞれ、A、G、C、およびT対立遺伝子の存在を示す。ここで、標的ヌクレオチド配列A、およびC対立遺伝子の存在は、部位Z1およびZ3にそれぞれ相補的な捕獲オリゴヌクレオチドプローブで固体支持体上のアドレスの蛍光で示される。図4では、位置特定可能なアレイ特異的部分が識別オリゴヌクレオチドプローブ上にあり、識別塩基がこれらのプローブの3'末端にあることに注目されたい。

0062

図5は、本発明の2カ所の近接部位における可能な塩基の存在の検出に関するPCR/LDRの段階の流れ図である。ここで、LDRプライマーは重複していてもよいが、接合部に完全な相補性がある場合にライゲーションが可能である。このことが、重複プライマーが互いに阻害を起こす対立遺伝子特異的PCR等のほかのアプローチと、LDRが異なる点である。図5においては、第1のヌクレオチドの位置は、AおよびCの対立遺伝子でヘテロ接合体であるが、第2のヌクレオチドの位置はG、CおよびTの対立遺伝子でヘテロ接合体である。図4に示すように、位置特定可能なアレイ特異的部分は識別オリゴヌクレオチドプローブ上にあり、識別塩基はこれらのプローブの3'末端にある。レポーター基(例えば、蛍光標識)は、共通オリゴヌクレオチドプローブの3'末端にある。例えば、各々の個体が、2つの正常遺伝子および2つの偽遺伝子を有し、2カ所のスプライス部位(ヌクレオチド656)に3つの可能な単一塩基(G、A、およびC)が存在する場合の21ヒドロキシラーゼ遺伝子に関して、これが可能である。また、これを用いて薬剤耐性(例えば、AZTに対する)株の出現を示すHIV感染における低レベルの変異を検出できる。図5に戻って、位置特定可能なアレイ特異的部分Z1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6、Z7、およびZ8に相補的なアドレスの蛍光シグナルの出現は、ヘテロ接合体の部位のAおよびC対立遺伝子における、それぞれ、A、G、C、およびTの存在、およびヘテロ接合体部位のG、C、およびT対立遺伝子における、それぞれA、G、C、およびTの存在を示す。

0063

図6は、本発明のPCR/LDRの段階に関する流れ図であり、挿入(左上部のプローブセット)および欠失(右下部のプローブセット)を識別する。左では、正常配列がポリAテールに5つのAを含む。変異体の配列は、さらに2つのAがテール内に挿入されている。したがって、位置特定可能なアレイ特異的部分Z1(正常の配列を表す)およびZ3(2塩基対の挿入を表す)を有するLDR産物は、共通プライマーにライゲーションすることによって蛍光標識されている。LDR法(例えば、耐熱性リガーゼ酵素を用いる)は、単一ヌクレオチド反複における単一塩基の挿入もしくは欠失を簡単に識別できるが、対立遺伝子特異的PCRでは、このような差異を識別できない。なぜならば、3'塩基が両方の対立遺伝子に存在するためである。右では、正常配列は5つの(CA)反復(すなわち、CACACACACA)である。変異体では、正常配列と比較して2つ少ないCA塩基を含む(すなわち、CACACA)。これらは、特定位置特定可能なアレイ特異的部分Z8(正常の配列を表す)およびZ6(2つのCA欠失を表す)アドレスにおける、蛍光LDR産物として検出される。また、さまざまな感染因子薬剤に対する耐性は、本発明を用いて調べることができる。図6では、Z1およびZ3に相補的な捕獲オリゴヌクレオチドを有するアドレスにおける蛍光標識Fで示されるライゲーション産物の配列の存在は、正常および変異体のポリA配列の両方の存在を示す。同様に、Z6およびZ8に相補的な捕獲オリゴヌクレオチドを有するアドレスの蛍光標識Fで示されるライゲーション産物の配列の存在は、正常なCAの繰り返し配列および繰り返しユニットが1つ欠失した配列の両方の存在を示す。

0064

図7は、過剰の正常配列の存在における低レベルの変異を検出する位置特定可能なアレイ特異的部分を用いた 本発明のPCR/LDRの段階に関する流れ図である。図7は、K-ras遺伝子のグリシン(Gly)をコードするコドン12の配列GGTを示す。ごく一部の細胞が、アスパラギン酸(Asp)をコードするGATにおけるGからAへの変異を含む。野生型のLDRプローブ(すなわち、正常配列)は、反応から除外される。正常LDRプローブ(識別塩基=Gを有する)を含む場合、これらを共通プローブに対してライゲーションさることによって、変異体の標的に由来するシグナルより強めることができる。代わりに、図7に示されるように、蛍光標識Fを有するライゲーション産物の配列の存在は、位置特定可能なアレイ特異的部分Z4に相補的な捕獲オリゴヌクレオチドを有するアドレスにおけるアスパラギン酸をコードする変異体の存在を示す。

0065

図8は、本発明のPCR/LDRの段階に関する流れ図であり、位置特定可能なアレイ特異的部分が、共通のオリゴヌクレオチドプローブに配置されおり、識別オリゴヌクレオチドプローブはレポーター標識を有する。対立遺伝子の差異は、異なる蛍光シグナルF1、F2、F3、およびF4で識別される。この方法により、より高密度なアレイの使用が可能となる。なぜならば、各々の位置は、特定の基で発光すると予測されるからである。エミッションスペクトルにおいて最小重複を有し、多重走査が必要な蛍光基を必要とするという不利な点を有する。これは低レベルの対立遺伝子(例えば、癌に関連した変異)の検出に理想的といえるほど好適ではない。

0066

図9は、本発明のPCR/LDRの段階に関する流れ図であり、隣接および近傍の対立遺伝子の両方が検出される。隣接した変異は、互いの右隣にあり、1セットのオリゴヌクレオチドプローブが接合部の3'末端の塩基を識別する(異なる位置特定可能なアレイ特異的部分Z1、Z2、Z3、およびZ4の使用によって)が、もう一方のオリゴヌクレオチドプローブのセットは、接合部の5'末端の塩基を識別する(異なる蛍光レポーター標識F1、F2、F3、およびF4の使用)。図9では、疾患遺伝子(例えば、嚢胞性線維症CFTR)のGlyおよびアルギニン(Arg)をコードするコドンが、それぞれ、生殖系列の突然変異の候補である。図9の検出結果は、Gly(GGA;ライゲーション産物の配列を有する部位Z2および標識F2で示される)がグルタミン酸(Glu)(GAA;部位Z2および標識F1を有するライゲーション産物の配列で示される)に突然変異を起こしており、Arg(CGG;部位Z7および標識F2を有するライゲーション産物の配列で示される)がトリプトファン(Trp)(TGG;部位Z8および標識F2を有するライゲーション産物の配列で示される)に突然変異を起こしていることを示している。したがって、患者は、複合ヘテロ接合型の個体である(すなわち、両方の遺伝子に変異体対立遺伝子を有する)。

0067

図10は、本発明のPCR/LDRの段階に関する流れ図であり、単一コドンに関して可能な単一塩基の変異すべてが検出される。通常アミノ酸のコドンは3番目の塩基が縮重しているのでこれら可能な変異すべてについて、蛋白質レベルで最初の2つの位置を決定できる。これらのアミノ酸には、アルギニン、ロイシンセリントレオニンプロリンアラニン、グリシン、およびバリンを含む。しかしながら、幾つかのアミノ酸については、コドンの3つの塩基すべてを調べるので、3箇所の隣接した位置の変異を識別するオリゴヌクレオチドプローブが必要となる。図10に示すように、3'末端に対する最後から2番目の位置に4種の可能な塩基を含む4つのオリゴヌクレオチドプローブを設計し、また3'末端に4種の考え得る塩基を含む別の4つの捕獲オリゴヌクレオチドを設計し、この問題を解決する。レポーター標識のみを有する共通オリゴヌクレオチドプローブはコドンの縮重に対応し、同一のアレイアドレスで捕獲され異なるライゲーション産物の配列間の識別ができる2つの蛍光基を有している。例えば、図10に示されるように、グルタミン(Gln)をコードするコドン(すなわち、CAAおよびCAG)の存在が、部位Z1および標識F2を含むライゲーション産物の配列の存在によって示される。同様に、ヒスチジン(His)をコードする変異(コドンCACでコードされる)に対するGlnの存在は、部位Z1および標識F2を有するライゲーション産物の配列の存在ならびに部位Z7および標識F2を有するライゲーション産物の配列の存在によって示される。プライマーZ1およびZ7が同一の配列を有するという事実に起因し、このアッセイに冗長性内在する。

0068

本発明の特に重要な局面は、試料中の標的ヌクレオチド配列の量が定量可能であることである。内部(すなわち、該試料を用いた増幅・検出により得られる標準材料)もしくは外部(すなわち、得られる標準物質は増幅されないが該試料を用いて検出される)標準を得ることによって、これを様々な方法で達成することができる。

0069

ある定量法に従って、レポーター標識により生成したシグナルは、分析試料より生産されたライゲーション産物の配列の捕獲によって生じ検出されるものである。このシグナル強度は、生成した既知の量の標的ヌクレオチド配列を有する試料中に存在するライゲーション産物の配列の捕獲によって生じるシグナルによって得られる検量線と比較する。その結果、分析試料中の標的ヌクレオチド配列の量を調べることができる。本技術は、外部標準の使用を含む。

0070

本発明の別の定量法は、内部標準に関する。ここでは、既知の量の一つもしくは複数のマーカー標的ヌクレオチド配列を試料に添加する。さらに、複数のマーカー特異的オリゴヌクレオチドプローブのセットをリガーゼ、上記のオリゴヌクレオチドプローブのセットおよび試料とともに混合物に添加する。マーカー特異的オリゴヌクレオチドプローブのセットは、(1)マーカー標的ヌクレオチド配列に相補的な標的特異的部分ならびに支持体上の捕獲オリゴヌクレオチドに相補的な位置特定可能なアレイ特異的部分を有する第1のオリゴヌクレオチドプローブ、(2)マーカー標的ヌクレオチド配列に相補的な標的特異的部分ならびに検出可能なレポーター標識を有する第2のオリゴヌクレオチドプローブを含む。特定のマーカー特異的オリゴヌクレオチドセットにおけるオリゴヌクレオチドプローブは、対応するマーカー標的ヌクレオチド配列上で相互に隣接してハイブリダイズし、互いにライゲーションすることにおいて適切である。しかしながら、試料中の他のヌクレオチド配列または添加したマーカー配列にハイブリダイズする場合には、このようなライゲーションを阻害するミスマッチが存在する。固体支持体上に捕獲されたライゲーション産物の配列の存在は、レポーター標識の検出によって同定される。次に、既知の量のマーカー標的ヌクレオチド配列から生成し捕獲されたライゲーション産物の量を捕獲された他のライゲーション産物の配列の量と比較することによって、試料中の標的ヌクレオチド配列の量を決定する。

0071

本発明の別の定量法は、複数の配列上の差異を有する2つもしくはそれ以上の複数の標的ヌクレオチド配列を含む試料の解析を含む。ここでは、標的ヌクレオチド配列に対応するライゲーション産物の配列が、上記のいずれかの技術によって検出・識別される。次に、生成し捕獲されたライゲーション産物の配列の相対量を比較して、試料中の標的ヌクレオチド配列の相対量を定量する。これは、試料における標的ヌクレオチド配列の相対的レベル定量的尺度を提供する。

0072

本発明のリガーゼによる検出反応法の段階の前に、リガーゼ連鎖反応法を行い、オリゴヌクレオチド産物を増幅することもできる。本方法は、F.Baranyらの「耐熱性DNAリガーゼをコードする遺伝子のクローニング、過剰発現および塩基配列(Cloning、OverexpressionandNucleotideSequenceofaThermostableDNALigase-encodingGene)」,Gene.109:1-11(1991)、およびF.Baranyらの「クローン化耐熱のリガーゼを用いた遺伝病の検出およびDNA増幅(GeneticDiseaseDetectionandDNAAmplificationUsingClonedThermostableLigase)」(Proc.Natl.Acad.SciUSA88:189-93(1991))に完全な記載があり、これらは参照として本明細書に組み入れられる。増幅にリガーゼ連鎖反応を用いる代わりに、転写に基づく増幅法を利用することもできる。

0073

好ましい耐熱性リガーゼはThermusaquaticus由来のものである。本酵素はこの生物から単離できる(M.Takahashiら「好熱性DNAリガーゼ(ThermophillicDNAligase)」(J.Biol.Chem.259:10041-47(1984)); これは参照として本明細書に組み入れられる)。または、リコンビナントで調製することもできる。このような単離法は、リコンビナントThermusaquaticusリガーゼの産生(およびThermusthemophilusリガーゼ)とともに、Baranyらの国際公開公報第90/17239号、およびF.Baranyらの「耐熱性DNAリガーゼをコードする遺伝子のクローニング、過剰発現および塩基配列(Cloning、OverexpressionandNucleotideSequenceofaThermostableDNALigase-encodingGene)」(Gene.109:1-11(1991))等に開示されており、参照として本明細書に組み入れられる。これらの文献は、このリガーゼおよびこれをコードするDNAの完全な配列情報を含む。他の好ましいリガーゼとしては、E.coliリガーゼ、T4リガーゼ、Thermussp.AK16リガーゼ、Aquifexaeolicusリガーゼ、Thermotogamaritimaリガーゼおよび、Pyrococcusリガーゼを含む。

0074

ライゲーション増幅混合物は、サケ精子DNA等の担体DNAを含んでいてもよい。

0075

好ましくは加熱ハイブリダイゼーション処理であるハイブリダイゼーションの段階では、ライゲーション接合部における識別ヌクレオチドに基づくヌクレオチド配列間での識別を行う。標的ヌクレオチド配列間の差異は、例えば、単一核酸塩基の差、核酸の欠失、再構成である。1塩基以上を含むこのような配列の差異も検出できる。好ましくは、オリゴヌクレオチドプローブのセットは実質的に同一の長さを有し、それらを実質的に同様なハイブリダイゼーション条件で標的ヌクレオチド配列にハイブリダイズする。その結果、本発明の方法は、感染性疾患、遺伝病、および癌を検出できる。また、環境モニタリング、法医科学、および食品科学においても有用である。

0076

広く多様な感染性疾患は、本発明の方法で検出できる。通常、これらは細菌、ウイルス寄生虫、および真菌性の感染因子によっておこる。また、さまざまな感染因子の薬剤に対する耐性は、本発明を用いて調べることができる。

0077

本発明で検出する細菌性感染因子は、大腸菌サルモネラ菌(Salmonella)、赤痢菌(Shigella)、クレブシエラ(Klebsiella)、シュードモナス(Pseudomonas)、リステリア菌(Listeriamonocytogenes)、結核菌(Mycobacteriumtuberculosis)、ミコバクテリアアビウム-イントラセルラ(Mycobacteriumavium-intracellulare)、エルシニア(Yersinia)、フランシセラ(Francisella)、パスツレラ(Pasteurella)、ブルセラ(Brucella)、クロストリジウム(Clostridia)、百日咳菌(Bordetellapertussis)、バクテロイド(Bacteroides)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)、スタフィロコッカスニューモニア(Streptococcuspneumonia)、B-溶連菌(B-Hemolyticstrep.)、コリネバクテリア(Corynebacteria)、レジオネラ(Legionella)、ミコプラズマ(Mycoplasma)、ウレアプラズマ(Ureaplasma)、クラミジア(Chlamydia)、淋菌(Neisseriagonorrhea)、髄膜炎菌(Neisserimeningitides)、ヘモフィルスインフルエンザ(Hemophilusinfluenza)、エンテロコッカスファエカリス(Enterococcusfaecalis)、プロテウスブルガリス(Proteusvulgaris)、プロテウスミラビリス(Proteusmirabilis)、ヘリコバクターピロリ(Helicobacterpylori)、梅毒トレポネーマ(Treponemapalladium)、ボレリアバーグドーフェリ(Borreliaburgdorferi)、ボレリアレクレティス(Borreliarecurrentis)、リケッチア(Rickettsial)の病原ノカルジア(Nocardia)、およびアシトノマイセス(Acitnomycetes)を含む。

0078

本発明で検出される真菌性感染因子は、クリプトコッカスネオフォルマンス(Cryptococcusneoformans)、ブラストミセスデルマティティディス(Blastomycesdermatitidis)、ヒストプラズマカプスラタム(Histoplasmacapsulatum)、コクシジウムミティス(Coccidioidesimmitis)、パラコクシシオイデスブラリアンシス(Paracoccicioidesbrasiliensis)、カンジダアルビカンス(Candidaalbicans)、アスペルギルスフミガーツス(Aspergillusfumigautus)、フィコマイセテス(Phycomycetes)(リゾプス(Rhizopus))、スポスリクスシェンキー(Sporothrixschenckii)、クロモミコシス(Chromomycosis)、およびマズロミコシス(Maduromycosis)を含む。

0080

本発明で検出される寄生性作用因子は、プラスモジウムファルシパラム(Plasmodiumfalciparum)、プラスモジウムマラリア(Plasmodiummalaria)、プラスモジウムビバックス(Plasmodiumvivax)、プラスモジウムオーバル(Plasmodiumovale)、オンコバルバボルブラス(Onchovervavolvulus)、レーシュマニア(Leishmania)、トリパノソーマ(Trypanosoma)種、住血吸虫(Schistosoma)種、エンタモエバヒストリチカ(Entamoebahistolytica)、クリプトスポリジウム(Cryptosporidum)、ギアルディア(Giardia)種、トリチモナス(Trichimonas)、バラチジウムコライ(Balatidiumcoli)、ウチェレリアバンクフティ(Wuchereriabancrofti)、トキソプラズマ(Toxoplasma)種、エンテロウスバーミキュラシス(Enterobiusvermicularis)、アスカリスラムブリコイデス(Ascarislumbricoides)、トリチュリストリチウラ(Trichuristrichiura)、ドラカムクルスメディネシス(Dracunculusmedinesis)、吸虫(trematodes)、ジフィロボツリウムタン(Diphyllobothriumlatum)、条虫(Taenia)種、ニューモシスティスカリニー(Pneumocystiscarinii)、及びネカターアメリカニス(Necatoramericanis)を含む。

0081

本発明はまた、感染性因子による薬剤耐性の検出にも有用である。例えば、バンコマイシン耐性エンテロコッカスファエシウム(Enterococcusfaecium)、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌ペニシリン耐性肺炎連鎖球菌(Streptococcuspneumoniae)、多剤耐性結核菌(Mycobacteriumtuberculosis)、およびAZT耐性ヒト免疫不全ウイルスはいずれも本発明で同定できる。

0082

遺伝性疾患は、本発明の方法で検出できる。これは染色体および遺伝的異常の出生前スクリーニングもしくは遺伝病の出生後スクリーニングで実施可能である。検出可能な遺伝病の例としては、21ヒドロキシラーゼ欠損、嚢胞性線維症、脆弱X症候群ターナー症候群デュシェーヌ筋ジストロフィーダウン症候群もしくはその他のトリソミー心臓疾患、単一遺伝子疾患、HLAタイピングフェニルケトン尿症鎌状細胞貧血テイ-サックス病タラセミアクラインフェルトラー症候群、ハンチントン病自己免疫疾患脂肪代謝異常症、肥満症血友病先天性代謝異常、および糖尿病があげられる。

0083

本発明の方法で検出される癌は、通常、癌遺伝子、腫瘍抑制性遺伝子、もしくはDNA増幅に関与する遺伝子、複製、組換え、もしくは修復を含む。これらの例は、BRCA1遺伝子、p53遺伝子、家族性大腸ポリポーシス、Her2/Neu増幅、Bcr/AbI、K-ras遺伝子、ヒトパピローマウイルスのタイプ16および18、白血病大腸癌乳癌肺癌前立腺癌脳腫瘍中枢神経系腫瘍膀胱腫瘍メラノーマ肝癌骨肉腫およびその他の骨癌睾丸癌および卵巣癌耳鼻咽喉科の腫瘍、およびヘテロ接合性の消失を含む。

0084

環境モニタリングの分野においては、本発明は、都市廃水浄化システムおよび貯水器等の天然の、および工学的な生態系ならびに微小生態系もしくは生物的環境浄化を行っている汚染域における病原性および常在微生物の検出、同定、およびモニタリングに用いられる。集団動態研究における特異的標的微生物のモニタリング、または環境および工業用植物における改変微生物における遺伝学的検出、同定、もしくはモニタリングのいずれかのために、非生体物質を代謝する遺伝子を含むプラスミドの検出をおこなうことも可能である。

0085

本発明は、人、および犯罪捜査におけるヒトの識別、父性検査および家族関係解析、HLA適合性タイピング、および血液、精子、もしくは移植臓器汚染スクリーニングを含む多様な法医学的分野においても用いることができる。

0086

食品および飼料工業においては、本発明は広く多様な応用を有する。例えば、ビールワインチーズヨーグルトパン、その他の産生に関わる酵母等の産生用微生物の同定および特徴付けに用いることができる。利用に関する別の分野は、産物の品質管理および検定ならびに工法(例えば、家畜、殺菌、および食肉加工)における汚染に関する。その他の利用としては、育種目的の植物、球根、および種子の特徴付け、植物特異的病原体の存在同定、ならびに家畜感染の検出および同定があげられる。

0087

望ましくは、オリゴヌクレオチドプローブは、ライゲーション接合部において完全な相補性に基づき、対応する標的ヌクレオチド配列上で相互に隣接してハイブリダイズする場合の、ライゲーション接合部におけるライゲーションに好ましいものである。しかしながら、該セットにおけるオリゴヌクレオチドプローブは、試料中の他のいずれかのヌクレオチド配列にハイブリダイズする場合には、ライゲーションを阻害するライゲーション接合部位置の塩基にミスマッチが存在する。最も好ましくは、ミスマッチはライゲーション接合部の3'塩基に隣接した位置の塩基に存在する。または、ミスマッチは、ライゲーション接合部の塩基に隣接した塩基にあってもよい。

0088

本発明の方法は、第1および第2のヌクレオチド配列を100アトモルから250フェムトモルの量で試料中に検出することができる。LDR段階を第1のポリメラーゼ特異的増幅段階とカップルさせ、本発明の完全な方法では、単一分子程度を含む試料において標的ヌクレオチド配列を検出することができる。さらに、ピコモル量であることの多いPCR増幅産物は上記範囲で容易に希釈できる。このリガーゼによる検出反応では、ミスマッチライゲーション産物の配列の形成速度は、マッチしたライゲーション産物の配列の形成速度の0.005より低い。

0089

ライゲーション期が完了すると、捕獲期が開始される。本方法の捕獲期では、混合物は25〜90℃、好ましくは60℃〜80℃の温度で、かつ10〜180分間、好ましくは60分までので時間、固体支持体と接触させる。ハイブリダイゼーションは、ハイブリダイゼーション中にライゲーション混合物を混合すること、または容積排除、カオトロピック薬剤、テトラメチルアンモニウム塩、もしくはN,N,N,トリメチルグリシンベタイン一水和物)を添加することによって加速もしくは改善される。アレイが数十から数百のアドレスからなる場合、正しいライゲーション産物が適当なアドレスでハイブリダイズする機会を有することが重要である。これは、用いる高い温度におけるオリゴヌクレオチドの熱運動、アレイ表面と接触する液体機械的運動、もしくは電界によるアレイ全域にわたるオリゴヌクレオチドの運動によって達成することができる。ハイブリダイゼーション後、ハイブリダイズしていないプローブを除去し、捕獲されたプローブの検出の最適化を図るために、アレイを緩衝液で洗浄する。または、アレイを順次洗浄する。

0090

好ましくは、固体支持体は、アクリルアミドとカルボン酸塩アルデヒド、もしくはアミノ基を含む機能性のモノマーとの組み合わせで構成される親水性ポリマーの多孔性表面を有する。この表面は、支持体を、ポリアクリルアミドベースとしたゲルでコーティングするによって形成する。好ましい配合は、アクリルアミド/アクリル酸およびN,N-ジメチルアクリルアミド/モノメタクリル酸グリセロールの混合物を含む。クロスリンカーN,N'-メチレンビスアクリルアミドは、50:1以下のレベル、好ましくは500:1以下のレベルで存在する。

0091

固体支持体をライゲーション混合物に接触させている間の陰性電荷のマスキングに関する一態様は、二価カチオンの利用によって達成される。二価カチオンは、Mg2+、Ca2+、MN2+、もしくはCo2+でよい。通常、二価カチオンによるマスキングは、カチオンを含むハイブリダイゼーション緩衝液により10mMの最小濃度で室温で15分間、固体支持体のプレハイブリダイゼーションを行うことによって実施する。

0092

固体支持体をライゲーション混合物に接触させている間の陰性電荷のマスキングに関する別の態様は、pH6.0もしくはそれ以下のpHで接触させることによって実施する。これは、固体支持体に接触させる前もしくは接触中にライゲーション混合物に緩衝液を添加することにより達成される。好ましい緩衝液は、2-(N-モルフォリノ)エタンスルフォン酸(MES)、リン酸ナトリウム、およびリン酸カリウムを含む。

0093

固体支持体をライゲーション混合物に接触させている間の陰性電荷のマスキングに関する別の態様は、ポリマー親水性を維持しながら遊離カルボン酸基中和剤キャッピングすることによって実施する。好ましい中和剤は、エタノールアミンジエタノールアミンプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、イソプロパノールアミン、およびジイソプロパノールアミンを含む。通常、中和剤によるマスキングは、1-[(3-ジメチルアミノ)プロピル]-3-エチルカルボジイミド塩酸塩およびN-ヒドロキシこはくイミドを用い固体支持体内でカルボン酸基を活性化した後、クロロフォルムジクロロメタン、もしくはテトラヒドロフラン等の極性非プロトン性溶媒中で中和剤溶液による処理を行うことによって実施する。

0094

本発明による陰性電荷のマスキングによって、ライゲーションの起こらなかったオリゴヌクレオチドプローブの存在下におけるライゲーションされた産物の存在を検出する能力が向上する。特に、ライゲーションの起こらなかったオリゴヌクレオチドプローブに対する比が1:300未満、好ましくは1:900未満、さらに好ましくは1:3000未満、最も好ましくは1:9000未満である場合のライゲーション産物の存在の検出に、本発明は効果的である。

0095

さらに、本発明による陰性電荷のマスキングによって、非標的ヌクレオチド配列とは異なる標的ヌクレオチド配列の存在を非標的ヌクレオチド配列から単一塩基の差によって検出する能力が向上する。特に、標的ヌクレオチド配列の非標的ヌクレオチド配列に対する比が1:20未満、好ましくは1:50未満、より好ましくは1:100未満、最も好ましくは1:200未満である場合の標的ヌクレオチド配列の検出に、本発明は有効である。

0096

安定にハイブリダイズする捕獲オリゴヌクレオチドおよび位置特定可能なヌクレオチド配列の選択が重要である。このために、オリゴヌクレオチドセットおよび捕獲オリゴヌクレオチドを、位置特定可能なアレイ特異的部分に捕獲オリゴヌクレオチドがハイブリダイズする温度以下の温度で標的ヌクレオチド配列にオリゴヌクレオチドセットがハイブリダイズするように設計する必要がある。オリゴヌクレオチドをこのように設計しなかった場合、標的にハイブリダイズする同一のオリゴヌクレオチドセットから隣接した未反応のオリゴヌクレオチドを捕獲してしまうことで偽陽性シグナルが生じる。

0097

特定のオリゴヌクレオチドセットのライゲーションが起こり、ライゲーションが被検試料中の標的ヌクレオチド配列の有無と相関する場合には、本方法の検出期は走査と同定を含む。走査は、走査電子顕微鏡法、共焦点顕微鏡法電荷結合素子走査トンネル電子顕微鏡法赤外線顕微鏡法、原子間力顕微鏡法電導度、および蛍光もしくは燐光撮像技術によって実施可能である。相関付けコンピュータで行う。

0098

本発明の別の局面は、固体支持体上のオリゴヌクレオチドのアレイ形成法に関する。この方法は、各々がオリゴヌクレオチドの付加に適切である部位のアレイを有する支持体を提供することを含む。各々のアレイ位置において支持体へのオリゴヌクレオチドの結合に好ましいリンカー、もしくは支持体(好ましくは非加水分解性)は固体支持体に結合している。固体支持体上のオリゴヌクレオチドのアレイは、多量体ヌクレオチドの付加のための選択されたアレイ位置の活性化および活性アレイ位置における多量体ヌクレオチドの付加の一連のサイクルによって形成される。

0099

本発明のさらに別の局面は、支持体上のオリゴヌクレオチドのアレイそのものに関する。固体支持体は、オリゴヌクレオチドの付加に各々好適である部位のアレイを有する。オリゴヌクレオチドの固体支持体への結合に好ましいリンカー、もしくは支持体(好ましくは非加水分解性)は、アレイの各々の位置において固体支持体に結合している。オリゴヌクレオチドのアレイは、固体支持体上の16ヌクレオチド以上を有するオリゴヌクレオチドで占められる少なくとも一部のアレイの位置に配置される。

0100

アレイ形成法においては、異なる多量体オリゴヌクレオチドセットに由来する多量体オリゴヌクレオチドは、固体支持体上の異なるアレイ位置で結合する。その結果、支持体は異なる位置に結合した多量体オリゴヌクレオチドの異なる基を有する位置のアレイを含む。

0101

異なる1,000のアドレスは、LDRオリゴヌクレオチドプローブの標的特異的配列(例えば、約20〜25mer)と共有結合でライゲーションしたユニークな捕獲オリゴヌクレオチド(例えば、24mer)であってもよい。捕獲オリゴヌクレオチドプローブの配列は、試料中に存在するゲノム上の標的配列もしくは他の配列のいずれかに対して如何なる相同性をも示さないものである。次に、このオリゴヌクレオチドプローブを、位置特定可能なアレイ特異的部分、位置特定可能な固体支持体アレイ上の捕獲オリゴヌクレオチドに相補的な配列に捕獲させる。この概念を、可能な2つの形態で示し、例えば、p53R248変異(図13A-C)の検出があげられる。

0102

図13A〜Cには、p53腫瘍抑制性遺伝子のコドン248における生殖系列変異の存在を同定するためのオリゴヌクレオチドプローブの設計に関するほかの2つの形態を示す。野性型配列はアルギニン(R248)をコードするが、癌の変異では、トリプトファン(R248W)をコードする。下部の図は捕獲オリゴヌクレオチドの模式図である。太い水平の線は位置特定可能なアレイを含むメンブレンもしくは表面を表す。細い曲線は、柔軟なリンカーアームを示す。比較的太い線は、CからN方向で固体表面に結合した捕獲オリゴヌクレオチド配列を示す。例示の目的において、セクションBにおけるリンカーアームが「引き延ばされた」ように捕獲オリゴヌクレオチドを垂直に描いている。アームは柔軟なため、塩基対相補性により捕獲オリゴヌクレオチドは各々において5'をCにおよび3'をNにハイブリダイズすることができる。オリゴヌクレオチドがN末端においてメンブレンに結合する場合、同一方向のオリゴヌクレオチドハイブリダイゼーションが可能となる。この場合、DNA/PNAハイブリダイゼーションは、5'から3'、および3'から5'への標準的な逆平行にある。他の修飾された糖リン酸骨格も同様に用いられる。図13Bは、3'末端における塩基CもしくはTの識別を含むことにより野生型および変異体p53を識別するように設計された2つのLDRプローブを示す。正しい標的DNAおよびTthリガーゼの存在においては、識別プローブは共有結合で下流の共通オリゴヌクレオチドに結合する。下流のオリゴヌクレオチドは、蛍光標識されている。識別オリゴヌクレオチドは、各々の5'末端における単一の位置特定可能なアレイ特異的部分Z1およびZ2の存在によって識別される。黒いドットは、標的依存性のライゲーションが起こっていることを示す。ライゲーション後に、オリゴヌクレオチドプローブを、アレイ上での単一アドレスにおける相補的な位置特定可能アレイ特異的部分によって捕獲してもよい。ライゲーションしたオリゴヌクレオチドプローブおよび未反応のオリゴヌクレオチドプローブのいずれもが、オリゴヌクレオチドアレイによって捕獲される。未反応の蛍光標識した共通プライマーおよび標的DNAを、高温(約65℃〜80℃)および低塩濃度で洗い流す。変異シグナルは、位置特定可能なアレイ特異的部分Z1に相補的な捕獲オリゴヌクレオチドにおける蛍光シグナルの検出によって識別するが、野性型シグナルは、位置特定可能なアレイ特異的部分Z2に相補的な捕獲オリゴヌクレオチドに出現する。ヘテロ接合性は、位置特定可能なアレイ特異的部分Z1およびZ2に相補的な捕獲オリゴヌクレオチドにおける同程度のシグナルによって示される。シグナルは蛍光撮影装置を用いて定量される。この形態では各々の対立遺伝子に関して単一アドレスを用い、低レベルのシグナル(30〜100アトモルのLDR産物)の非常に正確な検出の達成に好適である。図13Cは、識別シグナルが蛍光撮影装置を用いて定量できることを示す。この形態では、異なる蛍光基をF1およびF2を5'末端に有することによってオリゴヌクレオチドプローブを識別する単一アドレスを用いる。オリゴヌクレオチドプローブのいずれかが、位置特定可能なアレイ特異的部分Z1を3'末端に含む共通の下流オリゴヌクレオチドプローブにライゲーションすることができる。この形態においては、野性型および変異体LDR産物の両方がアレイ上の同一のアドレスに捕獲され、それらの異なる蛍光で識別される。この形態では、アレイのより効率的な利用が可能であり、数百もの潜在する生殖系列の突然変異を検出する場合には好適である。

0103

固体支持体は、広く多様な材料から作製することが可能である。基質は、生物学的、非生物学的、有機無機、もしくはこれらのいずれの組み合わせでもよく、粒子、鎖、沈殿、ゲル、シート管状材料、球状、容器毛細管パッドスライスフィルムプレート、スライド、ディスク、メンブレン、その他として存在するものである。基質は、盤、四角形円形、その他等の通常の形状を有する。基質は、好ましくは平坦なものであるが、様々な異なる表面配置をとってもよい。例えば、基質は合成の起こる隆起もしくは陥没した領域を有していてもよい。基質およびその表面は、好ましくはその上で本明細書に記載の反応を起こさせる固い支持体を形成する。また、基質およびその表面は、適当な光吸収特性を提供するように選択したものである。例えば、基質は、重合LangmuirBlodgettフィルム、機能化ガラス、Si、Ge、GaAsGaP、SiO2、SiN4、修飾シリコン、または広く多様なゲルのいずれか、もしくは(ポリ)テトラフルオロエチレン、(ポリ)ビニリデンジフルオリドポリスチレンポリカーボネートポリエチレンポリプロピレン塩化ポリビニル、ポリ(メチルアクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート)、もしくはその組み合わせ等のポリマーでもよい。当業者であれば、他の基質材料についても、本開示の記載により容易に理解できる。好ましい態様においては、基質は平坦なガラスもしくは単一結晶シリコンである。

0104

幾つかの態様においては、所望の表面特性を与えるように、基質表面を既知の技術を用いてエッチングする。例えば、トレンチ、V字溝段構造切り上がりプラットフォーム等の方法で形成し、合成領域は蛍光源等からの集光最大限にするための反射「鏡」構造で得られる照射光焦点内により近接して配置する。

0105

固体基質上の表面は、常にではないが通常は、基質と同一材料で構成する。従って、表面は、広汎な材料、例えば、ポリマー、プラスチックセラミック多糖シリカもしくはシリカをベースにした材料、炭素、金属、無機ガラス、メンブレン、もしくはそれらの組み合わせのいずれかで構成される。基質表面にしっかりと結合した結合部材で表面を官能基化する。好ましくは、表面の官能基は、シラノールオレフィン、アミノ、ヒドロキシル、アルデヒド、ケトハロハロゲン化アシルもしくはカルボキシル基等の反応基である。ある場合においては、このような官能基は予め基質に内在する。例えば、シリカをベースとした材料はシラノール基を有し、多糖はヒドロキシル基を有し、また合成ポリマーは、それを生じるモノマーに依存して多様な官能基を含む。または、基質が所望の官能基を含まない場合には、このような基は、1段階もしくは複数の段階において基質に結合させることができる。

0106

好適に修飾されたガラス、プラスチック、または炭水化物による表面もしくは多様なメンブレンを含む多様な市販材料を用いることができる。材料に依存して、表面の官能基(例えば、シラノール、ヒドロキシル、カルボキシル、アミノ)は(おそらく、コーティング・ポリマーの一部として)最初から存在する、もしくは、官能基の導入のために別の方法(例えば、プラズマアニメーションクロム酸酸化、官能基化側鎖のアルキルトリクロロシランによる処理を必要とする)。複数の方法でヒドロキシル基を安定なカルバミン酸ウレタン)結合に組み込む。アミノ官能基は直接アセチル化することができるが、カルボキシル基は活性化(例えば、N,N'-カルボジイミダゾールもしくは水溶性カルボジイミド)し、アミノで官能基化した化合物と反応させる。図11に示すように、固体支持体は出発官能基Xを有するメンブレンもしくは表面であってもよい。官能基の変換は、基Y*との共有結合における1つのパートナーを表す基X*を提供する(必要に応じて)多様な方法で行うことができる。図11は、PEG(すなわち、ポリエチレングリコール)のグラフトを具体的に示すが、同一レパートリーの反応を、炭水化物(ヒドロキシルを有する)、リンカー(カルボキシルを有する)、および/もしくは好ましい官能基(アミノもしくはカルボキシル)によって伸長したオリゴヌクレオチドを付加させるために用いることができる(ただし、必要であれば)。ある場合においては、基X*もしくはY*は予め活性化される(別の反応で単離可能な種)。または、活性化はインサイチューで起こる。図11に記載のPEGを参照すると、YおよびY*は同一(同一二元官能基)でも異なって(異質二元官能基)いてもよい。後者の場合、Yはさらに化学的コントロールを行うために保護することができる。未反応のアミノ基をアセチル化、スクシニル化でブロックし、過剰のハイブリダイズしていないDNAを「排除する」中性もしくは陰性に荷電した環境を保つ。負荷レベルは、標準的な分析法で調べることができる。Fieldsらの「固相ペプチド合成原理および実施(PrinciplesandPracticeofSolid-PhasePeptideSynthesis)」(合成ペプチド:ユーザー指針(SyntheticPeptides:AUser'sGuide)G.Grant、Editor、W.H.FreemanandCo.:NewYork.p.77-183(1992))、これは参照として本明細書に組み入れられる。

0107

シリカをベースとした支持体表面に官能基を付加する一つのアプローチとしては、所望の官能基(例えば、オレフィン、アミノ、ヒドロキシル、アルデヒド、ケト、ハロ、ハロゲン化アシルもしくはカルボキシル)を有する分子、もしくは所望の官能基を含む別の分子Bに結合することのできる分子Aのいずれかでシラン化することがあげられる。前者の場合、ガラスもしくはシリカをベースとした支持体の、例えば、アミノ基による官能基化は、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3-アミノプロピルジメチルエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-(2-アミノエチル-3-アミノプロピル)トリメトキシシランアミノフェニルトリメトキシシラン、4-アミノブチルジメチルメトキシシラン、4-アミノブチルトリエトキシシランアミノエチルアミノメチルフェネチルトリメトキシシラン、もしくはその混合物等のアミン化合物で実施する。後者の場合には、分子Aは、好ましくはビニルアクリレート、メタクリレート、もしくはアリル等のオレフィン基を含むが、分子Bはオレフィン基および所望の官能基を含む。この場合、分子AおよびBは、互いに重合する。ある場合においては、その性質を修飾するために(例えば、生体適合性を付与するおよび機械的安定性を向上させるために)。シラン化した表面を修飾することが好ましい。これは、分子A、B、およびCを含むポリマーネットワークを得るために、分子Bとともにオレフィン分子Cを添加することによって達成できる。

0108

分子Aは、以下の化学式で定義される:




式中、R1はHもしくはCH3である。
R2は(C=O)-O-R6で、官能置換基を有するもしくは有さない脂肪族基、官能置換基を有するもしくは有さない芳香族基、または官能置換基を有するもしくは有さない脂肪族/芳香族基の混合したものである。
R3はO-アルキル、アルキルもしくはハロゲン基である。
R4は、O-アルキル、アルキルもしくはハロゲン基である。
R5はO-アルキル、アルキルもしくはハロゲン基であり、また
R6は、官能置換基を有するもしくは有さない脂肪族基、官能置換基を有するもしくは有さない芳香族基、または官能置換基を有するもしくは有さない脂肪族/芳香族基の混合したものである。分子Aの例は、3-(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレート、N-[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-N'-(4-ビニルベンジルエチレンジアミン、トリエトキシビニルシシラン、トリエチルビニルシシラン、ビニルトリクロロシシラン、ビニルトリメトキシシラン、およびビニルトリメチルシシランを含む。

0109

分子Bは、上記の一つもしくは複数の官能基を含むモノマーである。分子Bは、以下の化学式で定義される:




式中、(i)R1はHもしくはCH3であり、
R2は(C=O)、および
R3はOHもしくはClである;
または
(ii)R1はHもしくはCH3、およびR2は(C=O)-O-R4、官能置換基を有するもしくは有さない脂肪族基、官能置換基を有するもしくは有さない芳香族基、または官能置換基を有するもしくは有さない脂肪族/芳香族基の混合したものである。また、R3はOH、COOH、NH2、ハロゲン、SH、COC1、もしくは活性エステル等の官能基、およびR4は官能置換基を有するもしくは有さない脂肪族基、官能置換基を有するもしくは有さない芳香族基、または官能置換基を有するもしくは有さない脂肪族/芳香族基の混合したものである。分子Bの例は、アクリル酸、アクリルアミド、メタクリル酸、ビニル酢酸、4-ビニル安息香酸イタコン酸アリルアミン、アリルエチルアミン、4-アミノスチレン、2-アミノエチルメタクリレート、塩化アクリロイル、塩化メタクリロイルクロロスチレンジクロロスチレン、4-ヒドロキシスチレンヒドロキシメチルスチレン、ビニルベンジルアルコールアリルアルコール、2-ヒドロキシエチルメタクリラート、もしくはポリ(エチレングリコール)メタクリレートを含む。

0110

分子Cは、分子A、分子B、もしくは両方に重合可能な分子であり、選択的に上記の一つもしくは複数の官能基を含む。分子Cは、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、4-ビニル安息香酸、イタコン酸、アリルアミン、アリルエチルアミン、4-アミノスチレン、2-アミノエチルメタクリレート、塩化アクリロイル、塩化メタクリロイル、クロロスチレン、ジクロロスチレン、4-ヒドロキシスチレン、ヒドロキシメチルスチレン、ビニルベンジルアルコール、アリルアルコール、2-ヒドロキシエチルメタクリラート、ポリ(エチレングリコール)メタクリレート、アクリル酸メチル、メチルメタクリレート、エチルアクリレートエチルメタクリレート、スチレン、1-ビニルイミダゾール、2-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリルアクリレート、N,N'-メチレンジアクリルアミド、N,N'-フェニレンジアクリルアミド、3,5-ビスアクリロイルアミド安息香酸ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパンエトキシレート(14/3EO/OH)トリアクリレート、トリメチロールプロパンエトキシレート(7/3EO/OH)トリアクリレート、トリエチロールプロパンプロポキシレート(1PO/OH)トリアクリレート、もしくはトリメチロールプロパンプロポキシレート(2PO/PHトリアクリレート)等のモノマーもしくはクロスリンカーであってもよい。

0111

通常、官能基は最終的には支持体に結合するオリゴヌクレオチドのための出発点として働く。これらの官能基は、固体支持体に結合する有機基反応性であるか、またはリンカーもしくはハンドルの利用によってこのような基に反応性となるように修飾することができる。官能基は、支持体にさまざまな所望の性質を付与することができる。

0112

支持体を(必要に応じて)官能基化した後、相補的オリゴヌクレオチド捕獲プローブの担体部位として働く活性化された官能基を含むテーラーイドのポリマーネットワークを支持体に植え込む。従って、このアプローチの利点としては、捕獲プローブの負荷容量を有意に増加させることができ、中間体としての固相対液相の物理的性質が制御しやすくなる。最適化を受けるパラメータは、官能基を含むモノマーの種類と濃度、および用いるクロスリンカーの種類と相対的濃度を含む。

0113

リンカー分子は本発明に必要な要素ではないものと理解されるが、官能基化した基質表面は、好ましくはリンカー分子層とともに提供される。作製した基質においてポリマーが基質に暴露された分子と自由に相互作用できるように、リンカー分子は、好ましくは充分な長さのものである。充分に暴露されるように、リンカー分子は、6〜50原子の長さであることが必要である。リンカー分子、例えば、アリールアセチレン、2〜10モノマーユニットを含むエチレングリコールオリゴマージアミン類、2価酸アミノ酸類、もしくはその組み合わせである。

0114

別の態様においては、リンカー分子をその親水性/疎水性の性質に基づいて選択し、特定の受容体に対する合成ポリマーの提示について改善する。例えば、親水性受容体の場合には、親水性リンカー分子は、受容体が合成ポリマーにより近接して近づくことが可能であることが好ましい。

0115

もう一つの別の態様においては、リンカー分子は中間位置に光開裂性の基を有するものとして提供される。光開裂性の基は、保護基とは異なる波長開裂することが好ましい。これにより、異なる光波長に暴露する方法で合成完了後に、さまざまなポリマーの除去を可能にする。

0116

リンカー分子は、炭素と炭素の間の結合で、例えば、(ポリ)トリフルオロクロロエチレン表面を用いて、もしくは、好ましくは、シロキサン結合(例えば、ガラスもしくは酸化シリコン表面を用いて)で基質に結合できる。基質表面とのシロキサン結合は、一態様においては、トリクロロシリル基を有するリンカー分子の反応によって形成する。リンカー分子は、選択的に整列アレイ(すなわち、重合化単層にその頭部が平らに並んだものとして)に結合していてもよい。別の態様においては、リンカー分子は基質表面に吸着している。

0117

しばしば、DNAもしくはPNA合成の出発リンカーの付加前に、相補的官能基化をPEGスペーサーに導入することが望ましい(G.Baranyらの「固相ペプチド合成のための新規ポリエチレングリコール-ポリスチレン(PEG-PS)グラフト支持体(NovelPolyethyleneGlycol-polystyrene(PEG-PS)GraftSupportsforSolid-phasePeptideSynthesis)」(ed.C.H.SchneiderandA.N.Eberle.、Leiden、TheNetherlands:EscomSciencePublishers267-268(1993));Zaiipskyらの「固相ペプチド合成のためのポリエチレングリコール-ポリスチレングラフト樹脂支持体の調製および応用(PreparationandApplicationsofPolyethyleneGlycol-polystyreneGraftResinSupportsforSolid-phasePeptideSynthesis)」(ReactivePolymers.22:243-58(1994));J.M.Harris、ed.「ポリ(エチレングリコール)の化学:生物技術および生物医学的応用(Poly(EthyleneGlycol)Chemistry:BiotechnicalandBiomedicalApplications)」((1992)、PlenumPress:NewYork);これらは参照として本明細書に組み入れられる)。必要に応じて、同様にデキストラン層を導入する(Cassらの「パイロット、新規ペプチドリード最適化技術とその応用-一般的ライブラリー法として、ペプチド-化学、構造および生物学、第13回米国ペプチドシンポジュウム(Pilot,ANewPeptideLeadOptimizationTechniqueandItsApplicationasaGeneralLibraryMethod、inPeptides-Chemistry,StructureandBiology:ProceeaingsoftheThirteenthAmericanPeptideSymposium)」(R.S.HodgesandJ.A.Smith、Editor.(1994)、Escom:Leiden、TheNetherlands);Lofasらの「リガンドの迅速かつ高効率の共有結合による固定化のための金表面プラズマ共鳴センサー上の新規ハイドロゲルマトリックス(ANovelHydrogelMatrixonGoldSurfacePlasmaResonanceSensorsforFastandEfficientCovalentImmobilizationofLigands)」(J.Chem.Soc.、Chem.Commun.,pp.1526-1528(1990))、これらは参照として本明細書に組み入れられる)。インドール部分で効率的かつ特異的捕獲ができるので、特に好ましいリンカーは、酸が希釈された(with dilute acid)トリス(アルコキシベンジルカルボニウムイオンである。DNAオリゴヌクレオチドは、アミノ酸のトリプトファン残基で合成しこれを停止することができ、また、トリス(アルコキシ)ベンジルエステル(超感受性酸不安定(「HAL」))もしくはトリス(アルコキシ)ベンジルアミド(「PAL」)リンカーによる修飾を受けた支持体に効率的に結合することができる(F.Albericioetal.,J.Org.Chem..55:3730-3743(1990);F.AlbericioandG.Barany、TetrahedronLett.、32:1015-1018(1991))、これらは参照として本明細書に組み入れられる)。他の潜在的に迅速な化学は、チオールブロモアセチルもしくはマレイミド官能基との反応を含む。一つの変法として、アミノ官能基化DNAの末端を無水臭化酢酸で修飾し、ブロモアセチル官能基を、支持体上に容易に導入したチオール基で捕獲する。または、プローブの末端にライゲーションしたN-アセチル、S-トリチルシステイン残基は、開裂および脱保護の後に、支持体上のマレイミド基で捕獲できる遊離のチオールを与える。図12に示されるように、化学的に合成したプローブをそのいずれかの末端に伸長させる。さらに提案される化学のバリエーションは容易に理解できる。図12Aは、プローブ上のアミノ基は、無水臭化酢酸で修飾され、ブロモアセチル官能基は支持体上のチオール基で捕獲されることを示す。図12Bは、プローブの末端にライゲーションしたN-アセチル、S-トリチルシステイン残基は、開裂および脱保護の後に、支持体上のマレイミド基で捕獲される遊離のチオールを与えることを示す。図12Cは、プローブは希酸によるHAL-修飾固体支持体の処理後に捕獲されるオリゴトリプトファニルのテール(n=1〜3)を含むことを示す。

0118

本発明のアレイを調製するためにDNAオリゴヌクレオチドもしくはPNAオリゴマーを固体支持体に付加させることが必要である。これは、前もって合成されたプローブを付加する、もしくは直接組立ててから支持体に側鎖の脱保護(オリゴマーが遊離しないように)を行うことのいずれかのよって達成する。さらに、支持体の環境としては効率的なハイブリダイゼーションが可能であること等が必要である。このために、2つの要因が存在する。(1)支持体材料が充分に親水性である性質(例えば、PEGもしくは炭水化物部分)および(2)支持体骨格からプローブを隔てる柔軟なリンカーアーム(例えば、酸化ヘキサエチレンもしくはより長いPEG鎖)。多くの表面上「平坦な表面」は分子レベルでは非常に厚いものであることに注意する。最後に、支持体材料が非特異的結合もしくは固有蛍光による有意なバックグランドシグナルを与えないことが重要である。

0119

本明細書において用いられるリンカー分子およびモノマーは、保護基を結合した官能基として提供される。好ましくは、保護基は基質と逆側のリンカー分子の遠位もしくは末端にある。保護基は、陰性保護基(すなわち、保護基は、リンカー分子が暴露されたときのモノマーに対する反応性を弱める)もしくは陽性保護基(すなわち、保護基は、リンカー分子が暴露されたときのモノマーに対する反応性を強める)のいずれかである。陰性保護基の場合、別の再活性化段階が必要である。幾つかの態様においては、これは加熱によって行う。

0120

リンカー分子の保護基は、好ましくはo-ニトロベンジル誘導体もしくはベンジルスルフォニル等のニトロ芳香族化合物を含む広く多様な光反応性陽性基から選択される。好ましい態様においては、6-ニトロベラチルオキシカルボニル(「NVOC」)、2-ニトロベンジルオキシカルボニル(「NBOC」)、ベンジルオキシカルボニル(「BOC」)、フルオレニルメトキシカルボニル(「FMOC」)、もしくはα,α-ジメチルジメトキシベンジルオキシカルボニル(「DDZ」)が用いられる。ある態様においては、ニトロ基に対してオルソのベンジル水素を含むニトロ芳香族化合物が用いられる。すなわち、次の式で表される化学物質である:




式中、R1はアルコキシ、アルキル、ハロ、アリールアルケニル、もしくは水素;R2はアルコキシ、アルキル、ハロ、アリール、ニトロ、もしくは水素;R3はアルコキシ、アルキル、ハロ、ニトロ、アリール、もしくは水素;R4はアルコキシ、アルキル、水素、アリール、ハロ、もしくはニトロ;およびR5はアルキル、アルキニルシアノ、アルコキシ、水素、ハロ、アリール、もしくはアルケニルである。用いられる他の物質としては、o-ヒドロキシ-α-メチルシナモイル誘導体があげられる。光除去性の保護基は、例えば、Patchomik、J.Am.Chem.Soc.92:6333(1970)およびAmitらJ.Org.Chem.39:192(1974)に記載されており、両方とも参照として本明細書に組み入れられる。

0121

別の態様においては、陽性の反応基は溶液中の試薬との反応において活性化される。例えば、カルボニルに結合した場合には、5-ブロモ-7-ニトロインドリン基は420nmの光に暴露することによって反応が起こる。

0122

第2の別の態様においては、リンカー分子の反応基はシナメート基を含む広く多様な陰性の光反応基から選択される。

0123

または、反応基は電子線リソグラフィー、X線リソグラフィー、もしくはその他の照射法によって活性化もしくは不活性化される。電子線リソグラフィーに好ましい反応基はスルフォニル基である。用いられる他の方法は、例えば、電流源への暴露を含む。その他の反応基および活性化法が、本開示の図に示されている。

0124

結合分子は、好ましくは、例えば、半導体工業で既知であり、例えば、SzeのVLSITechnology、McGraw-Hill(1983)、およびMeadらのIntroductiontoVLSISystems、Addison-Wesley(1980)、(これらは、すべての目的において参照として本明細書に組み入れられる)に記載のタイプの光リソグラフィー技術を用いた好ましいマスク法で光に暴露する。保護基の除去に必要な光の波長に対し透過性である基質であれば、保護基を含む表面もしくは基質の背面のいずれかに光を当てる。

0125

マスクは、ある態様においては、不透明材料の層で選択的にでコートされた透明な支持体材料である。不透明材料部分は、基質表面上の所望の精密パターンにおける不透明材料を残し、除去される。マスクを基質表面と直接接触させる。マスクの「開口部」は、基質から光除去性の保護基を除去することが好ましい基質上の位置に対応する。並列マークを用い、その前のパターン化段階の順次マスクを正確に重層する通常の並列化技術を用いて、もしくはより洗練された技術を用いて並列化を行う。例えば、Flandersら「新規干渉並列化技術(ANewInterferometricAlignmentTechnique)」(App.Phys.Lett.31:426-428(1977))(これは参照として本明細書に組み入れられる)に記載のもの等の干渉技術が用いられる。

0126

基質に当てた光のコントラストを向上させるためには、幾つかの態様に従ってコントラストを亢進する材料をマスクおよび基質の間に入れることが好ましい。このようなコントラストを亢進する層は、キノンジアザイドもしくは目的波長で一過的に漂白される材料等の光で分解される分子を含み得る。材料の一過的漂白によって、光を当てる場所での浸透がより大きくなり、従ってコントラストが亢進する。または、コントラストの亢進は被覆ファイバーオプティックス束によっても得られる。

0127

光は、通常の白熱光源レーザーレーザーダイオード等に由来するものであってもよい。非平行光源を用いる場合には、基質上に光が広がるのを防ぐ厚い、もしくは多重層のマスクを用いることが好ましい。さらに、幾つかの態様においては、合成を制御するために異なる波長に感応する基を利用することが好ましい。例えば、異なる波長に感応する基を用いて、ポリマー合成もしくは特定のマスキング段階を省くように分枝位置を選択することも可能である。

0128

または、基質は変調レーザーもしくはダイオード光源下で変換される。このような技術は、例えば、Feyrerらの米国特許第4,719,615号に記載され、参照として本明細書に組み入れられる。別の態様においては、レーザー・ガルバノメトリックスキャナーを利用する。別の態様においては、通常の液晶(本明細書において「光バルブ」と称する)またはファイバーオプティックによる光源上もしくは接触して合成がおこる。適当に調整した液晶によって、光を選択的に制御し、光が選択された基質領域に接触できるようにする。または、光が選択的にあたる一連の光ファイバーの端で合成が起こる。光に当てる位置をコントロールする他の手段については、当業者であれば、理解できる。

0129

ペプチド合成のリンカーおよびハンドルの開発は、Fieldsらの「固相ペプチド合成の原理および実際(PrinciplesandPracticeofSolid-PhasePeptideSynthesis)」SyntheticPeptides:AUser'sGuide.G.Grant、Editor.W.H.FreemanandCo.:NewYork.p.77-183(1992);G.Barany らの「固相ペプチド合成のためのハンドルおよび支持体における最近の進歩」、ペプチド-化学.構造および生物学、第13回米国ペプチドシンポジュウム、R.S.HodgesandJ.A.Smith、Editor.EscomSciencePublishers:Leiden、TheNetherlandspp.1078-80(1994)に記載されており、これらは参照として本明細書に組み入れられる。この技術は容易にDNAおよびPNAに利用可能である。PALの開発(Albericio ら「穏和な条件におけるC末端ペプチドアミドの固相合成のための5-(4-(9-フルオレニルメチルオキシカルボニルアミノメチル-3,5-ジメトキシフェノキシ吉草酸(PAL)ハンドルの調製および応用(PreparationandApplicationofthe5-(4-(9-Fluorenylmethyloxycarbonyl)Aminomethyl-3,5-Dimethoxyphenoxy)ValericAcid(PAL)HandlefortheSolid-phaseSynthesisofC-terminalPeptideAmidesunderMildConditions)」J.Org.Chem..55:3730-3743(1990);これは参照として本明細書に組み入れられる;およびエステル(HAL)(Albericioら.、「保護ペプチドセグメントの固相合成のための超感受性酸不安定(HAL)トリス(アルコキシ)ベンジルエステルのアンカーリング(HypersensitiveAcid-labile(HAL)Tris(alkoxy)BenzylEsterAnchoringforSolid-phaseSynthesisofProtectedPeptideSegments)」TetrahedronLett.,32:1015-1018(1991);これは参照として本明細書に組み入れられる;C末端のペプチドアミド、および所謂セグメント濃縮法構築単位として用いることのできる保護されたペプチド酸をそれぞれ与える酸による開裂で生じる結合は、特に興味深い。PALもしくはHAL結合の開裂から酸において生じた安定化カルボニウムイオンは、トリプトファニルペプチドによって停止することができる。この反応はペプチド合成には好ましくはなく、適当なスカベンジャーの使用によってこれを(部分的には)防ぐことができるが、HAL修飾表面でオリゴTrp末端標識DNAおよびPNA分子を化学的に捕獲する有益な応用法がある。

0130

オリゴヌクレオチドアレイを作製する複数のアプローチが当技術分野で知られている。Southernら「オリゴヌクレオチド配列のアレイに対するハイブリダイゼーションによる核酸配列の分析・比較:実験モデルを用いた評価(AnalyzingandComparingNucleicAcidSequencesbyHybridizationtoArraysofOligonucleotides:EvaluationusingExperimentalModels)」Genomics.13:1008-1017(1992);Fodorら「生物学的チップを用いた多重バイオケミカルアッセイ(MultiplexedBiochemicaAssayswithBiologicalChips)」、Nature.364:555-556(1993);Khrapkoら「オリゴヌクレオチドマトリックスでのハイブリダイゼーションによるDNAシーケンシングの方法(AMethodforDNASequencingbyHybridizationwithOligonucleotideMatrix)」、J.DNASeq.Map.,1:375-388(1991);VanNessら「オリゴデオキシヌクレオチドプローブをベースにしたハイブリダイゼーションアッセイのための多目的固体支持体システム(AVersatileSolidSupportSystemforOligodeoxynucleosideProbe-basedHybridizationAssays)」、NucleicAcidsRes.、19:3345-3350(1991);Zhangら「膜結合性修飾オリゴヌクレオチドを用いる癌および遺伝病の単一塩基変異分析(Single-baseMutationalAnalysisofCancerandGeneticDiseasesUsingMembraneBoundModifiedOligonucleotides)」、NucleicAcidsRes.,19:3929-3933(1991);K.Beattie、「ゲノセンサー研究における進歩(AdvancesinGenosensorResearch)」、Clin.Chem.41(5):700-06(1995)は参照として本明細書に組み入れられる。これらのアプローチは3つのカテゴリーに分類される。(1)標準的方法によるオリゴヌクレオチド合成および空間的アレイにおける、ある時間でのそれらの結合、(2)短いオリゴヌクレオチド合成を可能とするシリコンチップの光リソグラフィーのよるマスキングおよび光化学的脱保護、(Fodorら 生物学的チップを用いた多重バイオケミカルアッセイ(MultiplexedBiochemicaAssayswithBiologicalChips))、Nature.364:555-556(1993)およびR.J.Lipshutzら「遺伝的多様性に対するオリゴヌクレオチドプローブアッセイの利用(UsingOligonucleotideProbeArraysToAssessGeneticDiversity)」、Biotechniques、19:442-447(1995)、これは参照として本明細書に組み入れられる);および(3)未マスク部位における単一塩基の添加による短いオリゴヌクレオチド合成を可能とする物理的マスキング(Southernら「オリゴヌクレオチド配列のアレイに対するハイブリダイゼーションによる核酸配列の分析・比較:実験モデルを用いた評価(AnalyzingandComparingNucleicAcidSequencesbyHybridizationtoArraysofOligonucleotides:EvaluationusingExperimentalModels)」Genomics.13:1008-1017(1992);Maskosら「ガラス支持体上で合成した大型アレイを用いたオリゴヌクレオチド再会合の研究(AStudyofOligonucleotideReassociationUsingLargeArraysofOligonucleotidesSynthesisedonaGlassSupport)」、NucleicAcidsRes.、21:4663-4669(1993)、は参照として本明細書に組み入れられる)。

0131

オリゴヌクレオチドアレイの構築に関してはかなりの進歩が見られ、あるものは独立の256のアドレスを含むが、ハイブリダイゼーションで特異的DNA配列を検出することにおいてはこれらの方法はあまり好適ではない。特に、より長いオリゴヌクレオチドを含むアレイは、現在のところ、一度に一箇所のアドレスに付加することによってしか合成されないので、潜在的サイズにおいて制限を受ける。現行法では、オリゴヌクレオチドを順次付加するには約1時間かかる。従って、1,000アドレスのアレイでは、調製に24時間通しで行ったとしても40日以上を要する。8merから10merの短いオリゴヌクレオチドを含むアレイは、産業上の応用には適さない。なぜならば、単一塩基の違いを効果的に検出するためにより長い分子が必要となるからである。

0132

これら従来の方法も、本発明の検出法のオリゴヌクレオチドアレイを有する該支持体を調製するために依然として有用である。しかしながら、より好ましいアプローチがある。

0133

相対的に小さいが、明確に区別される部位のオリゴヌクレオチドもしくはPNAオリゴマー負荷に好ましい支持体を調製することが望ましい。現在の市販の蛍光撮影装置では、50平方μmのピクセル当たり3アトモル程度の低いシグナルを検出することができる。従って、合理的サイズのアドレスもしくはアレイ上の「スポット」は、約4×4ピクセル、もしくは200平方μmである。より小さいアドレスはCCDで検出することができる。このようなアドレスの検出限界は「スポット」当たり約48アトモルであり、これは蛍光DNAシークエンシング装置を用いたときの100アトモルの検出限界に匹敵する。200平方μm当たり負荷することのできるオリゴヌクレオチドの容量は、潜在的なシグナル対雑音比の指標を与える。20フェムトモルは約400:1のシグナル対雑音比を与えるが、200フェムトモルは約4000:1の良好なシグナル対雑音比を可能とする。オリゴヌクレオチドもしくはPNAオリゴマーは、ハイブリダイゼーションを容易にするために、柔軟な「リンカーアーム」および固体支持体の「外側」もしくは「表面」上に存在する必要がある。支持体は、非蛍光性であり、ハイブリダイゼーションを阻害することなく、また非特異的結合による高バックグランドシグナルを与えることがないものであることが必要である。

0134

固体支持体上の相補的捕獲オリゴヌクレオチドアドレスは、DNAもしくはPNAのいずれかである。PNAによる捕獲は、DNAによる捕獲より好適である。何故ならば、PNA/DNAデュプレックスはDNA/DNAデュプレックスよりも約l℃/塩基対強いからである。M.Egholmら「ワトソンクリック水素結合規則に従って相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズするPNA(PNAHybridizestoComplementaryOligonucleotidesObeyingtheWatson-CrickHydrogen-bondingRules)」、Nature.365:566-568(1993)は参照として本明細書に組み入れられる。従って、Tm=72℃である24merのDNA/DNA二重鎖は、「予測される」Tm=96℃を有する一方がPNAである二重鎖に対応する(実際の融解点は、上記の「経験則」より僅かに低く、融解点が80℃を越えるとより不正確になる)。さらに、DNA/DNAとPNA/DNAとの融解の差は、低塩でさらに低くなる。

0135

DNA/DNAデュプレックスの融解温度は、[4n(G*C)+2m(A*T)]℃で見積もることができる。オリゴヌクレオチド捕獲は、形成したデュプレックスと互いにハイブリダイズする相補的位置特定可能なアレイ特異的部分との間のG*C/A*T含量の差より生じるTm差を狭めることによって、捕獲オリゴヌクレオチドを最適化できる。チミンの代わりに5-プロピニル-dUを用いることでDNAデュプレックスのTmを、平均置換当たり1.7℃増加させることができる。Froehler ら「2'-デオキシウリジンおよび2'-デオキシシチジンのC-5プロピン類縁体を含むオリゴヌクレオチド(OligonucleotidesContainingC-5PropyneAnalogsof2'-deoxyuridineand2'-deoxycytidine)」、TetrahedronLett.,33:5307-5310(1992)およびJ.Sagiらの TetrahedronLetters.34:2191(1993)は参照として本明細書に組み入れられる。捕獲スキームにおける同一置換は、デュプレックス等の成分間のTm差を低め、全デュプレックスのTmを上げることが必要である。以下の構造を有するS-プロピニル-dUのホスホアミダイト誘導体は、直ぐ上のFroehlerおよびSagiの文献に従って調製できる。これらは、参照として本明細書に組み入れられる。

0136

Fmocアミノ保護基を有する5-プロピニルウラシルPNAモノマーは、以下の合成で得られる(ここで、DMFはN,N'-ジメチルホルムアミド、DCCはN,N'-ジクロロヘキシルカルボジイミド、HOBtは1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、およびTHFはテトラヒドロフランである):

0137

Egholmら「ペプチド核酸(PNA).アキラル性のペプチド骨格を有するオリゴヌクレオチド類縁体(PeptideNucleicAcids(PNA).OligonucleotideAnalogueswithanAchiralPeptideBackbone)」、J.Am.Chem.Soc.、114:1895-1897(1992)及びEgholmら「シトシンとチミンを含むペプチド核酸(PNA)によるDNA中のグアニンアデニンの認識(RecognitionofGuanineandAdenineinDNAbyCytosineandThymineContainingPeptideNucleicAcids(PNA))」、J.Am.Chem.Soc.,114:9677-9678(1992)に記載の方法を用いて、これらは参照として本明細書に組み入れられる。上記の合成スキームには、5-プロピニルウラシル塩基の成分を有するPNAモノマーの調製を示している。5-ヨードウラシルは、まずヨード酢酸アルキル化し、次にプロピニル基をPd/Cu触媒で塩基部分にライゲーションする。スキームの残余の段階は上記の参考文献による方法に従う。これらモノマーを合成DNAおよびPNA鎖に組み込むことができる。

0138

アレイ合成の一般的な好ましいアプローチには2つある。第1のアプローチにおいては、完全長のDNAオリゴヌクレオチドもしくはPNAオリゴマーを調製し、次に共有結合で、固体支持体もしくはメンブレンと結合する。第2のアプローチでは、支持体に多量体を順に付加し、特異的に設計したPNAオリゴマーもしくはDNAオリゴヌクレオチドを構築する。これらの多量体を、固体支持体もしくはメンブレン表面に列もしくは行に特異的付加する。得られた「チェッカーボード」パターンが完全長のPNAもしくはDNAの単一の位置特定可能なアレイを生成する。

0139

図14〜図16に完全長のDNAオリゴヌクレオチドもしくはPNAオリゴマーの調製、次に、結鎖固体支持体への完全長の分子への結合に関する異なる方法を示す。

0140

図14A〜Eには、個々の完全長オリゴヌクレオチドをグリッドの適当な位置にカップリングさせることによるDNAもしくはPNAオリゴヌクレオチドアレイ構築法を示す。図14Aのアレイは、アレイ表面の200μm×200μmの16の領域にオリゴヌクレオチドが結合して生成したオリゴヌクレオチドのパターンを示す。各々個々の200μm×200μmの領域は、表面に結合した単一の配列を含むDNAもしくはPNAを含む。個々の四角形の領域は、隣接した四角形から200μm離れている。従って、図14Aのアレイは、3mm×3mmの領域に64(8×8)の異なるオリゴヌクレオチドを支持する。アレイの構築を多重化するために、800μmの距離離れている16の四角形に、同時に特異的オリゴヌクレオチドを結合させた。したがって、図14B-14Eに示されるように、8×8グリッドをたった4段階で構築できる。これらの図において、黒い四角形は、本合成段階における異なる位置を表すが、斜線の四角は、それ以前の段階で合成した領域を表す。最初の段階(図14B)では、同時にAl、El、I1、Ml、A5、E5、I5、M5、A9、E9、I9、M9、A13、E13、I13、およびM13の位置でオリゴヌクレオチドを固定化する。次の段階(図14C)では、装置を再並列させ列Cを開始する。行1が完了した後、次の段階(図14D)では行3を開始する。最後に、8×8グリッドを完成させるために最後の16オリゴヌクレオチドを固定化する(図14E)。従って、8×8アレイの構築を、64個の個々のスポッティング反応段階で行う代わりに4合成段階に減らすことができる。この方法は、容易に拡張でき、同時に96オリゴマーのスポッティングが可能である装置を用いて、迅速により大きなアレイを構築できる。

0141

図15A〜Eは、図14に記載のアレイの構築法の透視図を表す。図15A〜Eにおいては、4つの異なる24merをスポッティング可能である装置を用いた4×4(16)アレイの構築が同時に描かれている。第1に、図15Aに示されるように、装置で、Al、El、A5、およびE5の位置で4つのオリゴマーを結合させる。次に、図15Bで示すように、装置を水平に移動させて、4つのオリゴマーをC1、G1、C5、およびG5の位置で結合させる、次に、図15Cで示すように、装置の位置調整をし、A3、E3、A7、およびE7の位置で4つのオリゴマーを結合させる。最後に、図15Dに示されるように、装置で残余の4オリゴマーをC3、G3、C7、およびG7の位置で結合させる。図15Eの透視図に示されるように、完成したアレイは、16の24merを含む。

0142

図16A〜Cには、図14に示されるアレイグリッドGの異なる位置に同時に16の異なるオリゴヌクレオチドのカップリングが可能である添加装置2の図を示す。上面図の黒い四角形(図16A)は、互いに空間的に600μm離れた16個の200μm×200μmの領域を表す。該装置には、異なるオリゴヌクレオチドを含むチューブでアレイ上の上記の異なる位置の漏斗形チェンバーを満たすことが可能な16個の入力ポートがある。装置の側面図(それぞれ図16Aのライン16B-16Bおよび16C-16Cを含む図16B〜C)は漏斗形のチェンバー4が装置下のアレイ上の適当な領域に並列していることを示す。さらに、2つのバルブ6および8(図16A〜Cの斜線の四角形)は、独立した16個の反応チェンバーにおいて液体の流れを制御する。一つのバルブ6は入力ポート10からの流体の流入を制御し、反応チェンバー4への添加と除去を行うために、もう一方のバルブ8は減圧ライン12にライゲーションする。装置はまずアレイの適当な200μm×200μm領域にわたって並列する。次に、全装置がアレイに確実な加圧を行い、上記各々の位置で密閉反応チェンバーを形成する。アレイ上の各々の位置の周りに存在する10μmの隆起Rによって、オリゴマーがアレイ上の隣接領域に漏れることを防ぐ密着シールの形成を確保する。次に、減圧ライン12へのバルブ8を開け、溶液流入ポート10のバルブ10を閉める。これによって反応チェンバー4から空気を除去し、チェンバー内陰圧にする。次に、減圧ライン12へのバルブ8を閉め、溶液流入ポート10のバルブ10を開ける。陰圧により、溶液が反応チェンバーに流れ込む。この段階では、反応チェンバー4内の気泡形成の可能性を確実に除き、200μm×200μmの領域におけるオリゴヌクレオチドの分布を確実にする。オリゴヌクレオチドを活性化アレイ表面に結合させた後、入力バルブ6を閉め、減圧ライン12へのバルブ8を開ける。過剰な溶液を反応チェンバーから完全に除去するために装置をアレイ表面から持ち上げる。今度は第2の装置を再並列させ、次にアレイ上の16個の位置の合成をおこなう。

0143

図15〜図26には、順に支持体にPNAもしくはDNA多量体を添加することにより、固体支持体上にPNAオリゴマーもしくはDNAオリゴヌクレオチドを構築するための異なる方法を示す。

0144

多量体によるアレイ構築の例として、このような構築を四量体で達成することができる。4塩基を四量体として配置する可能な265(44)通りの方法のうち、単一の配列を有する36通りのものが選択される。選択された四量体の各々が、他のすべてのものと少なくとも2塩基異なり、2つの二量体で互いに相補的なものはない。さらに、自己対合もしくはアドレス間のヘアピン形成を起こす四量体は除かれている。

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