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技術 エレベータの主ロープ張力計測装置

出願人 株式会社日立ビルシステム
発明者 野瀬尊之川西清司庄司久仁近藤靖郎大石照展
出願日 2010年3月19日 (11年4ヶ月経過) 出願番号 2010-064380
公開日 2011年10月6日 (9年9ヶ月経過) 公開番号 2011-195293
状態 特許登録済
技術分野 エレベーターの昇降案内装置及びロープ類 エレベーターの保守安全及び検査装置
主要キーワード 保全センタ 張力計測装置 調整順序 バラツキ度 往復運転 計測処理装置 発音指令 表示切替指示
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年10月6日)のものです。
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図面 (13)

課題

1組の複数の主ロープのそれぞれの張力に応じて、その1組の主ロープの張力の調整作業計画を変更し、保守員報知できるエレベータ張力計測装置の提供。

解決手段

乗りかご釣合い錘吊り下げる複数の主ロープのそれぞれに作用する張力に関係する状態量を検出する検出手段11と、この検出手段11により検出された検出値に基づき、複数の主ロープのそれぞれの張力を算出する張力算出手段12aと、張力算出手段12aにより算出された複数の主ロープのそれぞれの張力に基づき、複数の主ロープに対する調整作業の計画を作成する計画作成手段16,46と、調整作業の計画を表示する携帯端末装置14の表示装置21とを備えている。

概要

背景

乗りかご釣合い錘は、1組の複数の主ロープにより吊り下げられている。それらの主ロープは互いに張力が一致した状態であることが好ましい。このため、複数の主ロープの互いの張力の差(バラツキ)を所定範囲内におさめるための調整作業が行われる。この調整作業の際、エレベータの主ロープの張力計測装置が用いられる。

従来の張力計測装置としては、複数の主ロープに設けられた加速度センサと、これらの加速度センサによる検出値に基づき振動周波数演算する手段と、複数の主ロープの互いの周波数大小関係を演算する手段と、この手段による演算結果を表示する手段とを備えたものがある(特許文献1参照)。この張力計測装置に表示された複数の主ロープの大小関係に基づき、複数の主ロープの互いの張力の差が所定範囲内におさまるよう調整作業が行われる。

概要

1組の複数の主ロープのそれぞれの張力に応じて、その1組の主ロープの張力の調整作業の計画を変更し、保守員報知できるエレベータの張力計測装置の提供。乗りかごと釣合い錘を吊り下げる複数の主ロープのそれぞれに作用する張力に関係する状態量を検出する検出手段11と、この検出手段11により検出された検出値に基づき、複数の主ロープのそれぞれの張力を算出する張力算出手段12aと、張力算出手段12aにより算出された複数の主ロープのそれぞれの張力に基づき、複数の主ロープに対する調整作業の計画を作成する計画作成手段16,46と、調整作業の計画を表示する携帯端末装置14の表示装置21とを備えている。

目的

本発明は前述の事情を考慮してなされたものであり、その目的は、1組の複数の主ロープのそれぞれの張力の変化に応じて、その1組の主ロープの張力の調整作業の計画を変更し、保守員に報知できるエレベータの主ロープの張力計測装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

乗りかご釣合い錘吊り下げる複数の主ロープのそれぞれに作用している張力に関係する状態量を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された検出値に基づき、前記複数の主ロープのそれぞれの張力を算出する張力算出手段と、前記張力算出手段により算出された前記複数の主ロープのそれぞれの張力に基づき、前記複数の主ロープに対する調整作業計画を作成する計画作成手段と、前記調整作業の計画を表示する表示手段とを備えたことを特徴とするエレベータの主ロープの張力計測装置

請求項2

請求項1記載のエレベータの主ロープの張力計測装置において、前記計画作成手段は、前記張力算出手段により算出された前記複数の主ロープのそれぞれの張力に基づいて前記主ロープの張力の許容範囲を算出する許容範囲算出手段と、前記許容範囲と前記複数の主ロープのそれぞれの張力の算出値との比較結果に基づき前記複数の主ロープの張力の調整順序を決定、更新する調整順序決定手段とをさらに備えたことを特徴とするエレベータの主ロープの張力計測装置。

請求項3

請求項2記載のエレベータの主ロープの張力計測装置において、前記許容範囲算出手段は、予め設定された許容値を前記複数の主ロープの張力の平均値加算して前記許容範囲の上限値を決定し、前記許容値を前記平均値から減算して前記許容範囲の下限値を決定することを特徴とするエレベータの主ロープの張力計測装置。

請求項4

請求項3記載のエレベータの主ロープの張力計測装置において、前記表示手段は、張力の算出値が前記許容範囲の上限値よりも大きいことと、張力の算出値が前記許容範囲の前記下限値よりも小さいこととを、張力の算出値が前記許容範囲内であることとは異なる表示形態で表示することを特徴とするエレベータの主ロープの張力計測装置。

請求項5

請求項3,4記載のエレベータの主ロープの張力計測装置において、前記調整順序決定手段は、前記許容範囲の下限値よりも小さな張力の算出値が複数ある場合に、より小さな張力の算出値に対応する主ロープを前記調整順序の先に設定し、前記許容範囲の上限値よりも大きな張力の算出値が複数ある場合に、より大きな張力の算出値に対応する主ロープを前記調整順序の先に設定し、前記許容範囲の下限値よりも小さな張力の算出値と上限値よりも大きな張力の算出値とが混在する場合には、下限値よりも小さな張力の主ロープを調整順序の先に設定することを特徴とするエレベータの主ロープの張力計測装置。

請求項6

請求項2〜5のいずれか1項記載のエレベータの主ロープの張力計測装置において、前記主ロープの張力の算出値が前記許容範囲外の値から前記許容範囲内の値に変化したことを第1音で報知し、前記主ロープの張力の算出値が前記許容範囲内の値から前記許容範囲外の値に変化したことを、前記第1音とは異なる第2音で報知する手段をさらに備えたことを特徴とするエレベータの主ロープの張力計測装置。

請求項7

請求項1〜6のいずれか1項記載のエレベータの主ロープの張力計測装置において、通信回線を用いて通信することが可能な第1,第2通信手段と、前記複数の主ロープの張力の算出値に基づきそれらの算出値のバラツキ度を算出するバラツキ度算出手段と、前記バラツキ度に基づき前記複数の主ロープの調整の要否を判定する調整要否判定手段とをさらに備え、前記張力算出手段、前記表示手段および前記第1通信手段は前記エレベータと同じ建物に設けられ、前記建物とは地理的に離れた別の建物には前記バラツキ度算出手段、前記調整要否判定手段、前記計画作成手段および前記第2通信手段が設けられ、前記バラツキ度算出手段は、前記第1通信手段から前記第2通信手段に送信されてきた張力の算出値に基づきバラツキ度を算出し、調整要否判定手段は、前記バラツキ度算出手段により算出されたバラツキ度に基づき複数の主ロープの調整の要否を判定し、前記計画作成手段は、前記調整要否判定手段により前記複数の主ロープが調整の必要な状態であると判定された場合に、前記第1通信手段から前記第2通信手段に送信されてきた張力の算出値に基づき調整作業の計画を作成し、前記表示手段は、前記第2通信手段から前記第1通信手段に送信されてきた調整作業の計画を表示することを特徴とするエレベータの主ロープの張力計測装置。

請求項8

請求項1〜6のいずれか1項記載のエレベータの主ロープの張力計測装置において、通信回線を用いて通信することが可能な第1,第2通信手段と、前記複数の主ロープの張力の算出値に基づきそれらの算出値のバラツキ度を算出するバラツキ度算出手段と、前記バラツキ度に基づき前記複数の主ロープの調整の要否を判定する調整要否判定手段とをさらに備え、前記張力算出手段、前記バラツキ度算出手段および前記第1通信手段は前記エレベータと同じ建物に設けられ、前記建物とは地理的に離れた別の建物には、前記計画作成手段、前記調整要否判定手段および前記第2通信手段が設けられ、前記調整要否判定手段は、前記第1通信手段から前記第2通信手段に送信されてきた前記バラツキ度の算出値に基づき、前記複数の主ロープが調整の必要な状態かどうかを判定し、前記計画作成手段は、前記調整要否判定手段により前記複数の主ロープが調整の必要な状態であると判定された場合に、前記第1通信手段から前記第2通信手段に送信されてきた前記複数の主ロープの張力の算出値に基づき前記調整作業の計画を作成し、前記表示手段は前記第2通信手段から前記第1通信手段に送信されてきた前記調整作業の計画を表示することを特徴とするエレベータの主ロープの張力計測装置。

請求項9

請求項7または8記載のエレベータの主ロープの張力計測装置において、前記計画作成手段は、前記調整要否判定手段により前記複数の主ロープが調整の不要な状態であると判定された場合に、調整作業の計画の更新を終了することを特徴とするエレベータの主ロープの張力計測装置。

請求項10

請求項1〜9のいずれか1項記載のエレベータの主ロープの張力計測装置において、前記エレベータは、前記主ロープの一端部は乗りかごに結合しており、他端は釣合い錘に結合している1:1ローピングタイプのエレベータであり、前記検出手段は、前記主ロープのうち乗りかご側の端部において前記状態量を検出することを特徴とするエレベータの主ロープの張力計測装置。

請求項11

請求項1〜9のいずれか1項記載のエレベータの主ロープの張力計測装置において、前記エレベータは前記主ロープの両端が昇降路の上部に結合している2:1ローピングタイプのエレベータであり、前記検出手段は、前記昇降路の上部に結合した前記主ロープの両端部のそれぞれにおいて前記状態量を検出することを特徴とするエレベータの主ロープの張力計測装置。

技術分野

0001

本発明は、乗りかごおよび釣合い錘吊り下げる複数の主ロープのそれぞれの張力計測するエレベータの主ロープ張力計測装置に関する。

背景技術

0002

乗りかご、釣合い錘は、1組の複数の主ロープにより吊り下げられている。それらの主ロープは互いに張力が一致した状態であることが好ましい。このため、複数の主ロープの互いの張力の差(バラツキ)を所定範囲内におさめるための調整作業が行われる。この調整作業の際、エレベータの主ロープの張力計測装置が用いられる。

0003

従来の張力計測装置としては、複数の主ロープに設けられた加速度センサと、これらの加速度センサによる検出値に基づき振動周波数演算する手段と、複数の主ロープの互いの周波数大小関係を演算する手段と、この手段による演算結果を表示する手段とを備えたものがある(特許文献1参照)。この張力計測装置に表示された複数の主ロープの大小関係に基づき、複数の主ロープの互いの張力の差が所定範囲内におさまるよう調整作業が行われる。

先行技術

0004

特開平7−209109号公報

発明が解決しようとする課題

0005

ところで、複数の主ロープに対する張力の調整作業において、張力の調整を、複数の主ロープのうち張力の大きいものから先に行うよりも、張力の小さいものから先に行う方が必要な力が少なく済む。また、複数の主ロープのうち1本の調整を行うと残りの主ロープの張力が変化するため、調整作業の進捗に伴う主ロープの張力の変化に応じた調整順序と調整量との更新が必要になる。さらに、調整後にエレベータを試運転させたときに、主ロープの張力に変化が生じることがあり、この場合も、その張力の変化に応じた調整順序と調整量との更新が必要になる。これらのことから、複数の主ロープの張力の調整作業を効率良く進めるためには、複数の主ロープのいずれかの張力の変化に伴い調整順序、調整量が変化した場合に、その変化後の調整順序、調整量を迅速に把握できることが望ましい。

0006

前述した従来の張力計測装置を用いて主ロープの張力の調整作業を行う場合、張力計測装置に表示された複数の主ロープの大小関係を確認し、その確認の結果に基づいて複数の主ロープに対する張力の調整順序と調整量、すなわち調整作業の計画保守員が自ら考え、調整作業を進めることになる。そして、複数の主ロープのいずれかの張力の調整を行う度に、複数の主ロープのそれぞれの張力の大小関係を確認し、その確認の結果に基づいて調整作業の計画を再び考え更新することになる。このように複数の主ロープのそれぞれの張力の大小関係の変化に基づいて調整作業の計画を考え更新することは保守員にとって煩わしい。

0007

本発明は前述の事情を考慮してなされたものであり、その目的は、1組の複数の主ロープのそれぞれの張力の変化に応じて、その1組の主ロープの張力の調整作業の計画を変更し、保守員に報知できるエレベータの主ロープの張力計測装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

前述の目的を達成するために本発明に係るエレベータの主ロープの張力計測装置は次のように構成されている。

0009

〔1〕 本発明に係るエレベータの主ロープの張力計測装置は、乗りかごと釣合い錘を吊り下げる複数の主ロープのそれぞれに作用している張力に関係する状態量を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された検出値に基づき、前記複数の主ロープのそれぞれの張力を算出する張力算出手段と、前記張力算出手段により算出された前記複数の主ロープのそれぞれの張力に基づき、前記複数の主ロープに対する調整作業の計画を作成する計画作成手段と、前記調整作業の計画を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする。

0010

この「〔1〕」記載の張力計測装置において、各検出手段は各主ロープに作用する張力に関係する状態量を検出し、張力算出手段は各状態量の検出値に基づき各主ロープの張力を算出する。そして、計画作成手段は、各主ロープの張力の算出値に基づき、複数の主ロープに対する張力の調整作業の計画を作成し、その調整作業の計画を表示手段は表示する。表示手段により表示される調整計画は、検出手段による検出値の変化に伴って変更される。これにより、1組の複数の主ロープのそれぞれの張力の変化に応じて、その1組の主ロープの張力の調整作業の計画を変更し、報知することができる。

0011

〔2〕 本発明に係るエレベータの主ロープの張力計測装置は、「〔1〕」記載のエレベータの主ロープの張力計測装置において、前記計画作成手段は、前記張力算出手段により算出された前記複数の主ロープのそれぞれの張力に基づいて前記主ロープの張力の許容範囲を算出する許容範囲算出手段と、その許容範囲と前記複数の主ロープのそれぞれの張力の算出値との比較結果に基づき前記複数の主ロープの張力の調整順序を決定、更新する調整順序決定手段とをさらに備えたことを特徴とする。

0012

〔3〕 本発明に係るエレベータの主ロープの張力計測装置は、「〔2〕」記載のエレベータの主ロープの張力計測装置において、前記許容範囲算出手段は、予め設定された許容値を前記複数の主ロープの張力の平均値加算して前記許容範囲の上限値を決定し、前記許容値を前記平均値から減算して前記許容範囲の下限値を決定することを特徴とする。

0013

この「〔3〕」記載の張力計測装置によれば、1組の複数の主ロープの張力の許容範囲を、エレベータごとに決定することができる。

0014

〔4〕 本発明に係るエレベータの主ロープの張力計測装置は、「〔3〕」記載のエレベータの主ロープの張力計測装置において、前記表示手段は、張力の算出値が前記許容範囲の上限値よりも大きいことと、張力の算出値が前記許容範囲の前記下限値よりも小さいこととを、張力の算出値が前記許容範囲内であることとは異なる表示形態で表示することを特徴とする。

0015

この「〔4〕」記載の張力計測装置によれば、許容範囲外の張力が作用している主ロープを保守員に把握させやすくすることができる。

0016

〔5〕 本発明に係るエレベータの主ロープの張力計測装置は、「〔3〕」,「〔4〕」記載のエレベータの主ロープの張力計測装置において、前記調整順序決定手段は、前記許容範囲の下限値よりも小さな張力の算出値が複数ある場合に、より小さな張力の算出値に対応する主ロープを前記調整順序の先に設定し、前記許容範囲の上限値よりも大きな張力の算出値が複数ある場合に、より大きな張力の算出値に対応する主ロープを前記調整順序の先に設定し、前記許容範囲の下限値よりも小さな張力の算出値と上限値よりも大きな張力の算出値とが混在する場合には、下限値よりも小さな張力の主ロープを調整順序の先に設定することを特徴とする。

0017

〔6〕 本発明に係るエレベータの主ロープの張力計測装置は、「〔2〕」〜「〔5〕」のいずれか1項記載のエレベータの主ロープの張力計測装置において、前記主ロープの張力の算出値が前記許容範囲外の値から前記許容範囲内の値に変化したことを第1音で報知し、前記主ロープの張力の算出値が前記許容範囲内の値から前記許容範囲外の値に変化したことを、前記第1音とは異なる第2音で報知する手段をさらに備えたことを特徴とする。

0018

この「〔6〕」記載の張力計測装置によれば、張力と許容範囲との大小関係の変化を聴覚により保守員に把握させることができる。

0019

特に、「〔6〕」に記載の張力計測装置は「〔5〕」記載の張力計測装置において、保守員は第1音による報知を契機に、事前に見た調整順序に従って次の順番の主ロープの調整に取り掛かる契機とすることができ、第2音による報知を、調整作業の計画を改めて見て変更を確認する契機とすることができる。

0020

〔7〕 本発明に係るエレベータの主ロープの張力計測装置は、「〔1〕」〜「〔6〕」のいずれか1項記載のエレベータの主ロープの張力計測装置において、通信回線を用いて通信することが可能な第1,第2通信手段と、前記複数の主ロープの張力の算出値に基づきそれらの算出値のバラツキ度を算出するバラツキ度算出手段と、前記バラツキ度に基づき前記複数の主ロープの調整の要否を判定する調整要否判定手段とをさらに備え、前記張力算出手段、前記表示手段および前記第1通信手段は前記エレベータと同じ建物に設けられ、前記建物とは地理的に離れた別の建物には前記バラツキ度算出手段、前記調整要否判定手段、前記計画作成手段および前記第2通信手段が設けられ、前記バラツキ度算出手段は、前記第1通信手段から前記第2通信手段に送信されてきた張力の算出値に基づきバラツキ度を算出し、調整要否判定手段は、前記バラツキ度算出手段により算出されたバラツキ度に基づき複数の主ロープの調整の要否を判定し、前記計画作成手段は、前記調整要否判定手段により前記複数の主ロープが調整の必要な状態であると判定された場合に、前記第1通信手段から前記第2通信手段に送信されてきた張力の算出値に基づき調整作業の計画を作成し、前記表示手段は、前記第2通信手段から前記第1通信手段に送信されてきた調整作業の計画を表示することを特徴とする。

0021

〔8〕 本発明に係るエレベータの主ロープの張力計測装置は、「〔1〕」〜「〔6〕」のいずれか1項記載のエレベータの主ロープの張力計測装置において、通信回線を用いて通信することが可能な第1,第2通信手段と、前記複数の主ロープの張力の算出値に基づきそれらの算出値のバラツキ度を算出するバラツキ度算出手段と、前記バラツキ度に基づき前記複数の主ロープの調整の要否を判定する調整要否判定手段とをさらに備え、前記張力算出手段、前記バラツキ度算出手段および前記第1通信手段は前記エレベータと同じ建物に設けられ、前記建物とは地理的に離れた別の建物には、前記計画作成手段、前記調整要否判定手段および前記第2通信手段が設けられ、前記調整要否判定手段は、前記第1通信手段から前記第2通信手段に送信されてきた前記バラツキ度の算出値に基づき、前記複数の主ロープが調整の必要な状態かどうかを判定し、前記計画作成手段は、前記調整要否判定手段により前記複数の主ロープが調整の必要な状態であると判定された場合に、前記第1通信手段から前記第2通信手段に送信されてきた前記複数の主ロープの張力の算出値に基づき前記調整作業の計画を作成し、前記表示手段は前記第2通信手段から前記第1通信手段に送信されてきた前記調整作業の計画を表示することを特徴とする。

0022

「〔7〕」,「〔8〕」記載の張力計測装置において、保守員により複数の主ロープの張力の調整が適切に行われたかどうかを、エレベータとは別の建物において確認することができる。

0023

〔9〕 本発明に係るエレベータの主ロープの張力計測装置は、「〔7〕」または「〔8〕」記載のエレベータの主ロープの張力計測装置において、前記計画作成手段は、前記調整要否判定手段により前記複数の主ロープが調整の不要な状態であると判定された場合に、調整作業の計画の更新を終了することを特徴とする。

0024

〔10〕 本発明に係るエレベータの主ロープの張力計測装置は、「〔1〕」〜「〔9〕」のいずれか1項記載のエレベータの主ロープの張力計測装置において、前記エレベータは、前記主ロープの一端部は乗りかごに結合しており、他端は釣合い錘に結合している1:1ローピングタイプのエレベータであり、前記検出手段は、前記主ロープのうち乗りかご側の端部において前記状態量を検出することを特徴とする。

0025

この「〔10〕」記載の張力計測装置によれば、1:1のローピングタイプのエレベータに対する複数の主ロープの調整の作業計画を提供することができる。

0026

〔11〕 本発明に係るエレベータの主ロープの張力計測装置は、「〔1〕」〜「〔9〕」のいずれか1項記載のエレベータの主ロープの張力計測装置において、前記エレベータは前記主ロープの両端が昇降路の上部に結合している2:1ローピングタイプのエレベータであり、前記検出手段は、前記昇降路の上部に結合した前記主ロープの両端部のそれぞれにおいて前記状態量を検出することを特徴とする。

0027

この「〔11〕」記載の張力計測装置によれば、2:1ローピングタイプのエレベータに対する複数の主ロープの調整の作業計画を提供することができる。

発明の効果

0028

本発明に係るエレベータの張力調整装置は、前述のように、1組の複数の主ロープのそれぞれの張力の変化に応じて、その1組の主ロープの張力の調整作業の計画を変更し、保守員に報知することができる。したがって、複数の主ロープの張力の調整作業の効率を向上させることができる。

図面の簡単な説明

0029

本発明の一実施形態に係る張力計測装置が適用される1:1ローピングの主ロープを備えたタイプのエレベータの簡略化図である。
本発明の一実施形態に係る張力計測装置のブロック図である。
図2に示した調整順序決定手段が主ロープの張力の調整量を決定する際に用いるテーブルの図である。
1:1ローピングの主ロープの調整作業時に、携帯端末装置表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
本発明の一実施形態に係る張力計測装置が適用される2:1ローピングの主ロープを備えたエレベータの簡略化図である。
2:1ローピングの主ロープの調整作業時に、携帯端末装置の表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
本実施形態に係る張力計測装置を用いた主ロープの張力の調整作業の流れを示すフローチャートである。
図7に続くフローチャートである。
図8に続くフローチャートである。
図9に続くフローチャートである。
図10に続くフローチャートである。
図2に示したバラツキ度算出手段がエレベータ側の監視端末装置に設けられた張力計測装置のブロック図である。

実施例

0030

以下、本発明の一実施形態に係るエレベータの張力測定装置について図1〜12を用いて説明する。

0031

図1に示す1:1ローピングタイプのエレベータにおいて、昇降路1内には、乗りかご2と釣合い錘3が配され複数(本実施形態では8本(図示省略))の主ロープ4に吊り下げられている。各主ロープ4の一端部は乗りかご2の上部に結合しており、各主ロープ4の他端部は釣合い錘3の上部に結合している。乗りかご2と釣合い錘3とに対する主ロープ4の結合には、シンブルロッド(図示省略)が用いられている。シンブルロッドとは、その一端に主ロープ4が結合される環状部を有し、他端に乗りかご2または釣合い錘3に螺合する雌ねじ部を有する吊り金具である。その雌ねじ部にはナット(図示省略)が螺合されており、このナットの締め込みの程度に応じて主ロープ4の張力が変化するようになっている。

0032

昇降路1の上部には、機械室5が設けられている。この機械室5内には、電動モータ(図示省略)により駆動されるシーブ6と、定滑車7とが設けられており、これらシーブ6と定滑車7に、乗りかご2と釣合い錘3の間に位置する8本の主ロープ4の部分が掛け回されている。図1において、8はエレベータ制御盤である。このエレベータ制御盤8には通信回線30(図2参照)を用いて通信することが可能な第1通信手段である監視端末装置13が設けられている。エレベータが設けられた建物とは地理的に離れた別の建物には、保全センタ図2参照)が設けられている。この保全センタには、保全サーバ40、モニタ装置41、保全センタ装置42が設けられている。この保全サーバ40は、通信回線30を用いて通信することが可能な第2通信手段であり、保全サーバ40が受信したデータを保全センタ装置42で扱えるようになっている。なお、本実施形態において通信回線30はインターネット回線であり、これが有線で用いられている。

0033

図2に示すように、本実施形態に係る張力計測装置10は、主ロープ4に作用している張力に関係する状態量を検出する検出手段として、検出手段11とを備えている。この検出手段11は、保守員が主ロープ4の長さ方向に対して直交する方向に主ロープ4に作用させた押圧力と、この押圧力による主ロープ4の撓み量とを検出するものであり、主ロープ4の張力の調整作業の際、1組の複数の主ロープ4のそれぞれに取り付けられる。

0034

張力計測装置10は、制御プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)、このCPUに実行される制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)、CPUにより生成された処理情報一時記憶および消去を行うRAM(Random Access Memory)等を備えた計測処理装置12を備えている。この計測処理装置12は、ROMに記憶された制御プログラムにより設定された手段である張力算出手段12aを備えている。この張力算出手段12aは、各検出手段11により検出された各主ロープ4の張力に関係する状態量(押圧力、撓み量)に基づき、各主ロープ4に作用している張力を算出するものである。検出手段11と計測処理装置12は電気ケーブルにより接続されている。計測処理装置12は、その電気ケーブルが接続可能なコネクタを16個以上備えており、これによって16個以上の検出手段11を接続することができる。

0035

張力計測装置10はさらに、携帯端末装置14を備えている。この携帯端末装置14はエレベータの保守員が携帯し、計測処理装置12とエレベータ制御盤8とに通信可能に接続されるものである。この携帯端末装置14は、CPU、ROM、RAM等から構成された制御処理装置15と、この制御処理装置15により制御される表示装置21と音声出力装置23を備えている。

0036

制御処理装置15は、ROMに記憶された制御プログラムにより設定された手段である計画作成手段16を備えている。この計画作成手段16は、計測処理装置12の張力算出手段12aにより算出された各主ロープ4の張力に基づき、1組の主ロープ4に対する調整作業の計画、具体的には1組の複数の主ロープ4のうちの張力の調整の必要なものに対する調整順序と、調整量を作成するものである。

0037

計画作成手段16は、許容範囲作成手段17と調整順序決定手段18とを備えている。許容範囲作成手段17は、計測処理装置12の張力算出手段12aにより算出された各主ロープ4の張力に基づき1組の主ロープ4における1本当たりの張力の許容範囲を算出するものであり、より具体的には、補助記憶装置19に記憶されている予め設定された許容値を1組の主ロープ4の張力の平均値に加算して許容範囲の上限値を決定し、同じ許容値を平均値から減算して許容範囲の下限値を決定するものである。調整順序決定手段18は、張力の許容範囲と各主ロープ4の張力の算出値との比較結果に基づき、8本の主ロープ4の張力の調整順序と、調整量とを決定、更新するものである。

0038

調整順序は、許容範囲の下限値よりも小さな張力の算出値が複数ある場合には、より小さな張力が作用している主ロープ4が調整順序の先に設定されるようになっており、また、許容範囲の上限値よりも大きな張力の算出値が複数ある場合には、より大きな張力が作用している主ロープ4が調整順序の先に設定されるようになっており、さらに、下限値よりも小さな張力の算出値と上限値よりも大きな張力の算出値とが混在する場合には、下限値よりも小さな張力の主ロープ4が調整順序の先に設定されるようになっている。なお、調整順序決定手段18は、張力の算出値Tを上限値Tmaxから減算した値ΔT(=Tmax−T)が負の場合に、その算出値Tが上限値Tmaxよりも大きいと判定するよう設定されており、また、張力の算出値Tを下限値Tminから減算した値ΔT(=Tmin−T)が正の場合に、その算出値Tが下限値Tminよりも小さいと判定するよう設定されている。

0039

調整順序決定手段により決定される調整量は、前出のシンブルロッドのナットの回転数および回転方向であり、補助記憶装置19に予め記憶されているテーブル(図3に示す)に基づき決定されるようになっている。そのテーブルにおいて、「|ΔT|」は許容範囲の下限値Tminまたは上限値Tmaxと張力の算出値Tとの差の絶対値であり、「回転数」はその差を解消する方向へのナットの回転数である。ナットの回転方向は、張力の算出値Tが上限値Tmaxよりも大きい場合に左方向に決定され、張力の算出値Tが下限値Tminよりも小さい場合に右方向に決定される。なお、図3に示したテーブルは、張力の算出値Tが上限値Tmaxよりも大きい場合に対応するものと、張力の算出値Tが下限値Tminよりも小さい場合に対応するものとの2種が用意されている。

0040

制御処理装置15は、ROMに記憶された制御プログラムにより設定された手段であり、表示装置21に表示に関する指令を与える表示指令手段20を備えている。この表示指令手段20は、各主ロープ4の張力の算出値、張力の許容範囲の算出値、調整順序および調整量に応じた指令を表示装置21に与えるよう設定されている。これにより、表示装置21は、例えば図4に示す画面50が表示される。この画面50は、8本1組で1:1ローピングの主ロープ4の張力の調整作業時に表示されるものである。この画面50には、各主ロープ4の張力、調整作業の計画(調整順序、調整量)、許容範囲(上限値、下限値)と張力との大小関係が示されている。

0041

図4に示す画面50上の「作業」の行は調整作業の計画を示している。つまり、調整順序として「—」、「4番目」、「1番目」、「3番目」、「6番目」、「7番目」、「5番目」、「2番目」が示されており、調整量として「—」、「左2回」、「右5回」、「右4回」、「左1回」、「左1回」、「左2回」、「右5回」が示されている。「—」は調整が必要ないことを示している。「左2回」は、シンブルロッドに螺合したナットを左回りに2回転させることを示している。「右5回」は、そのナットを右回りに5回転させることを示している。

0042

画面50上において、張力の算出値が許容範囲の上限値よりも大きいこと、張力の算出値が許容範囲の下限値よりも小さいこと、張力の算出値が許容範囲内であることは、張力の算出値に対応した長さの棒グラフと、上限値および下限値のそれぞれを示す境界線とで示されている。具体的には、No.1の主ロープ4の張力の算出値は許容範囲内の値であることが示されており、8本の主ロープ4のうちロープNo.2,No.5,No.6,No.7の主ロープ4のそれぞれの張力の算出値が許容範囲の上限値よりも大きいことが示されており、ロープNo.3,No.4,No.8の主ロープ4のそれぞれの張力の算出値が、許容範囲の下限値よりも小さいことが示されている。

0043

また、画面50上において、張力の算出値が許容範囲の上限値よりも大きいこと、張力の算出値が許容範囲の下限値よりも小さいこと、張力の算出値が許容範囲内であることは、互いに異なる表示形態で、例えば棒グラフの色を異ならせて、示されている。図4においては、棒グラフの色が異なることをハッチングの有無とハッチングの方向によって示した。

0044

制御処置装置15は、ROMに記憶された制御プログラムにより設定された手段であり、音声出力装置23に音声出力に関する指令を与える発音指令手段22を備えている。この発音指令手段22は、調整順序決定手段18による張力の許容範囲と各主ロープ4の張力の算出値との比較結果に基づき、張力の算出値が許容範囲外の値から許容範囲内の値に変化したときに、所定の第1音の出力を音声出力装置23に指令するよう設定されており、また、張力の算出値が許容範囲内の値から許容範囲外の値に変化したとき第1音とは異なる所定の第2音の出力を音声出力装置23に指令するよう設定されている。すなわち、携帯端末装置14は、主ロープの張力の算出値が許容範囲外の値から許容範囲内の値に変化したことを第1音で報知し、主ロープの張力の算出値が許容範囲内の値から許容範囲外の値に変化したことを、第1音とは異なる第2音で報知する手段として機能するようになっている。なお、表示装置21により表示される画面の下部には、図4に示すように、音声の出力の許可禁止を選択するための2つのラジオタン54,55が設けられている。ラジオボタン54(ON)は音の出力を許可するためのものであり、ラジオボタン55(OFF)は音の出力を禁止するためのものである。

0045

なお、画面50には、ラジオボタン54,55の他に、開始指示部51、終了指示部56、運転指示部52、表示切替指示部53が設けられている。開始指示部51は「開始」と表示されたアイコンであり、携帯端末装置14に調整作業の計画の作成の開始を指示するためのものである。終了指示部56は「終了」と表示されたアイコンであり、調整作業が終了した旨を監視端末装置13に送信するためのものである。運転指示部52は「エレ運転」と表示されたアイコンであり、この運転指示部52をクリックすると、携帯端末装置14からエレベータ制御盤8に対し乗りかご2の運転内容を指令する操作を行うための画面が表示されるようになっている。表示切替指示部53は「表示切替」と表示されたアイコンであり、画面の表示切替を携帯端末装置14に指示するためのものである。

0046

前出の監視端末装置13は、携帯端末装置14から調整作業が終了した旨送信されてきたことを契機に、張力算出手段12aにより算出された各主ロープ4の張力の算出値を、計測処理装置12から取得し、保全サーバ40に送信するよう設定されている。

0047

保全センタ装置42は、CPU、ROM、RAM、補助記憶装置等を備えたものであり、ROMに記憶された制御プログラムにより設定された手段として、バラツキ度算出手段43、調整要否判定手段44、計画作成手段46を備えている。

0048

バラツキ度算出手段43は、監視端末装置13から通信回線30を介して保全サーバ40に送信されてきた各主ロープ4の張力の算出値に基づき、これらの張力の算出値のバラツキ度を算出するものである。バラツキ度は、8本の主ロープ4のそれぞれの張力のうち最大のものと最小のものとの最大差と、8本の主ロープ4の張力の平均値に対する各主ロープ4の張力の偏差の2種類が採用されている。偏差の替わりに、標準偏差が採用されてもよい。

0049

調整要否判定手段44は、バラツキ度算出手段43により算出されたバラツキ度(最大差、偏差)に基づき、1組の主ロープ4の調整の要否を判定するものである。バラツキ度の算出値が、予め設定されたバラツキ度よりも大きい場合に、1組の主ロープ4が調整の必要な状態であると判定するよう設定されている。予め設定されたバラツキ度は、調整不要な最大差の上限値として設定された上限最大差と、調整不要な偏差の上限値として設定された上限偏差とであり、保全センタ装置42の補助記憶装置45に記憶されている。

0050

計画作成手段46は、携帯端末装置14に設けられた計画作成手段16と同様にして調整作業の計画を作成するものである。ただし、この計画作成手段46は、調整要否判定手段44によって1組の主ロープ4が調整の必要な状態であると判定された場合に、各主ロープ4の張力の算出値に基づき調整作業の計画を作成し、保全サーバ40により通信回線30を介して携帯端末装置14に送信するよう設定されている。さらに、この計画作成手段46は、調整要否判定手段44により1組の主ロープ4が調整の不要な状態であると判定された場合に、調整作業の計画の更新を終了して、調整作業の終了を許可する旨を通信回線30を介して携帯端末装置14に送信するよう設定されている。携帯端末装置14の表示指令手段20は、保全サーバ40から通信回線30を介して送信されてきた調整作業の計画を、表示装置21に表示させる操作が行えるようになっている。

0051

図5に示すように、主ロープのローピングタイプには、前出の1:1ローピングの他に、2:1ローピングがある。このローピングでは、昇降路1の上部に設けられた機械室5内において、主ロープ4の両端部が建物に対しシンブルロッドを介して結合している。乗りかご2、釣合い錘3の上部には動滑車2a,3aがそれぞれ設けられており、それらの動滑車2a,3aに8本の主ロープ4が掛け回されている。機械室5内にはシーブ6と定滑車7が設けられており、主ロープ4の動滑車2a,3a間に位置する部分は、それらのシーブ6と定滑車7に掛け回されている。

0052

なお、図1に示すように、1:1ローピングの主ロープ4に対し調整作業を行う場合には、乗りかご2上において、主ロープ4の端部に検出手段11が取り付けられ、乗りかご2上に計測処理装置12と携帯端末装置14とが設置される。また、図5に示すように、2:1ローピングの主ロープ4に対し調整作業を行う場合には、主ロープ4の両端部に荷重が作用しているため、調整作業の際は、昇降路1の上部において主ロープ4の両端部に検出手段14が取り付けられ、また、機械室5内に計測処理装置12と携帯端末装置14とが設置される。

0053

携帯端末装置14において、計画作成手段16の許容範囲作成手段17は、1組の主ロープ4のかご側の端部について張力の平均値を算出し、予め設定された許容値をそのかご側の平均値に加算して張力の許容範囲の上限値を決定するよう設定されており、また、そのかご側の平均値から許容値を減算して張力の許容範囲の下限値を決定するよう設定されている。これと同様に、1組の主ロープ4の側の端部について張力の平均値を算出し、予め設定された許容値をその錘側の平均値に加算して張力の許容範囲の上限値を決定するよう設定されており、その錘側の平均値から許容値を減算して張力の許容範囲の下限値を決定するよう設定されている。つまり、かご側と錘側とで別々の張力の許容範囲が算出されるようになっている。そして、計画作成手段16の調整順序決定手段18は、かご側の張力の許容範囲と、かご側の各張力の算出値とを比較してかご側での各主ロープ4に対する張力の調整順序と調整量とを決定するよう設定されており、また、錘側の張力の許容範囲と、錘側の各張力の算出値とを比較して錘側での各主ロープ4に対する張力の調整順序と調整量とを決定するよう設定されている。

0054

携帯端末装置14の表示指令手段20は表示装置21に、かご側表示領域61と錘側表示領域62とに分かれた画面60(図6に示す)を、表示させるようになっている。両表示領域61,62には、図4に示した画面と同様に、各主ロープ4のかご側と錘側について、張力、調整作業の計画(調整順序、調整量)、許容範囲(上限値、下限値)と張力のとの大小関係が示されている。画面60の下部には、前出の表示切替指示部53が設けられている。この表示切替指示部53をクリックすると、表示指令手段20は、各主ロープ4についてかご側の張力の算出値と錘側の張力の算出値との合計値を、画面60での表示内容に加えて表示装置21に表示させるようになっている。

0055

本実施形態に係る張力計測装置10を用いて行われる主ロープ4の張力の調整作業について説明する。

0056

1:1ローピングの主ロープ4に対する張力の調整作業の準備段階において、保守員は乗りかご2上で各主ロープ4の乗りかご2側の端部に検出手段11を取り付け、各検出手段11と計測処理装置12とを接続する。また計測処理装置12に携帯端末装置14を接続する。計測処理装置12が起動した状態では、計測処理装置12は数ミリ秒所定周期で各検出手段11による検出値に基づき各主ロープ4に作用している張力を算出し、RAMに記憶する。RAMに記憶される張力は、計測処理装置12が新たに張力を算出する度に更新される。

0057

2:1ローピングの主ロープ4に対する張力の調整作業の準備段階において、保守員は機械室5内で各主ロープ4のかご側の端部と錘側の端部の両方に検出手段11を取り付け、各検出手段11と計測処理装置12を接続する。また計測処理装置12に携帯端末装置14を接続する。計測処理装置12が起動した状態では、計測処理装置12は数ミリ妙の所定周期で各検出手段11による検出値に基づき各主ロープ4のかご側の端部と錘側の端部に作用している張力を算出し、RAMに記憶する。RAMに記憶される張力は、計測処理装置12が新たに張力を算出する度に更新される。

0058

準備完了後、図7に示すように、保守員は調整作業のための画面を表示させ、その画面上の開始指示部51をクリックする(ステップS1)。これに伴い、携帯端末装置14は計測処理装置12からのすべての張力の算出値を数ミリ秒の所定周期で取り込む状態となる(ステップS2)。保守員は携帯端末装置に対して所定の操作を行い、携帯端末装置14を1:1ローピングに対応する処理を行う状態、または、2:1ローピングに対応する処理を行う状態に設定し、調整作業を開始する(ステップS3で1:1、または、ステップS3で2:1)。

0059

1:1ローピングの主ロープ4に対する張力の調整作業を行う場合の作業の流れについて説明する。

0060

1:1ローピングの主ロープ4に対する張力の調整作業を行うために、前述のステップS3において携帯端末装置14を1:1ローピングに対応する処理を行う状態に設定すると、図8に示すように、携帯端末装置14の許容範囲作成手段17は、計測処理装置12の張力の算出値に基づき許容範囲を算出し(ステップS11)、この許容範囲に基づき携帯端末装置14の計画作成手段16は調整作業の計画、すなわち調整順序と調整量を算出する(ステップS12)。そして、携帯端末装置14の表示指令手段20は、表示装置21に各主ロープ4の張力、調整順序、調整量、許容範囲と各張力との大小関係を示す、図4と同様の画面を表示させる(ステップS13)。

0061

保守員は、携帯端末装置14の表示装置21に表示された画面を見て、すべての主ロープ4の張力が許容範囲内かどうかを確認する(ステップS14)。これにより許容範囲外の張力が作用している主ロープ4があると認めた場合(ステップS14でNO)、表示装置21の画面に示された調整順序と調整量に従って、調整作業を行う(ステップS21)。このとき、調整順序は、許容範囲の下限値よりも小さな張力の算出値が複数ある場合に、より小さな張力が作用している主ロープ4が調整順序の先に設定されており、また、許容範囲の上限値よりも大きな張力の算出値が複数ある場合に、より大きな張力が作用している主ロープ4が調整順序の先に設定されており、さらに、下限値よりも小さな張力の算出値と上限値よりも大きな張力の算出値とが混在する場合に、下限値よりも小さな張力の主ロープ4が調整順序の先に設定されている。したがって、例えば、許容範囲の下限値よりも小さな張力の主ロープ4も、許容範囲の上限値よりも大きな張力の主ロープ4も複数あった場合、保守員は調整順序に従い、はじめに最も小さな張力の主ロープ4に対し張力を大きくする調整を行う。

0062

その調整に伴い、調整された主ロープ4以外の主ロープ4の張力が小さくなる。したがって、各検出手段11による検出値が変化し、計測処理装置12の張力算出手段12aによる各張力の算出値が変化する。これに伴い、携帯端末装置14の許容範囲作成手段17は許容範囲を再び算出して更新し(ステップS11)、変化後の張力の算出値と更新後の許容範囲とに基づき計画作成手段16は調整作業の計画を再び作成して更新する(ステップS12)。この結果、携帯端末装置14の表示装置21には各主ロープ4の張力、調整順序、調整量、許容範囲と各張力との大小関係が更新された画面が表示される(ステップS13)。

0063

調整中、いずれかの主ロープ4の張力の算出値が許容範囲外の値から許容範囲内の値に変化したときに、携帯端末装置14の発音指令手段22は音声出力装置23に第1音を出力させる。保守員はその第1音を聞いたことを契機に事前に見た調整順序に従って次の順番の主ロープ4の調整に取り掛かる。また、いずれかの主ロープ4の張力の算出値が許容範囲内の値から許容範囲外の値に変化したときに、携帯端末装置14の発音指令手段22が音声出力装置23に第2音を出力させる。保守員はその第2音を聞いたことを契機に調整作業の計画を改めて見て変更を確認し、変更後の計画に従って調整作業を行う。

0064

すべての主ロープ4の張力が許容範囲内であると認めた場合(ステップS14でYES)、保守員は検出手段11および計測処理装置12をエレベータから取り外し、機械室5内で携帯端末装置14をエレベータ制御盤8に接続する(ステップS15)。そして、保守員は携帯端末装置14の運転指示部52をクリックし、運転用画面を表示して乗りかご2を往復運転した後、建物の中間階に停止される(ステップS16)。なお、運転指示部52をクリックすると、乗りかご2の運転を指令するための運転用画面が表示される前に、検出手段11および計測処理装置12をエレベータから取り外したかどうかを問う確認ボタンが表示され、この確認ボタンがクリックされると運転用画面が表示されて、携帯端末装置14による乗りかご2の運転が行える状態となる。

0065

次に、保守員は再び、検出手段11および計測処理装置12をエレベータに取り付け、乗りかご2上でエレベータ制御盤8に携帯端末装置14を接続し(ステップS17)、ステップS1〜S3、ステップS11〜ステップS13を経て(ステップS18)、すべての主ロープ4の張力が許容範囲内かどうかを確認する(ステップS19)。許容範囲外の張力の主ロープ4があった場合(ステップS19でNO)、ステップS21からのルーチンを再び行う。

0066

ステップS19ですべての主ロープ4の張力が許容範囲内であると認めた場合(ステップS19でYES)、保守員は、携帯端末装置14の表示装置21により表示された画面内の終了指示部56をクリックする(ステップS20)。これを契機に、監視端末装置13は、この時点での最新の各主ロープ4の張力の算出値を保全センタに送信する(ステップS22)。保全センタでは、保全サーバ40が監視端末装置13からの各主ロープ4の張力の算出値を受信し記憶する(ステップS23)。次に、保全センタ装置42のバラツキ度算出手段43は、保全サーバ40に記憶された各主ロープ4の張力の算出値に基づき、それらの張力の算出値のバラツキ度を算出する(ステップS24)。つまり、バラツキ度算出手段43は、各主ロープ4の張力の算出値のうち最大のものと最小のものとの最大差を算出し、また、1組の主ロープ4の張力の算出値の平均値に対する各主ロープ4の張力の偏差を算出する。次に、保全センタ装置42の調整要否判定手段44は、最大差の算出値と上限最大差を比較するとともに、偏差の算出値と上限偏差とを比較し、最大差の算出値と偏差の算出値のうち少なくとも一方がその上限を超えていた場合に、1組の主ロープ4が調整の必要な状態と判定し(ステップS25で要)、両方ともそれぞれの上限を超えていなかった場合には1組の主ロープ4が調整の必要な状態と判定する(ステップS25で否)。ステップS25で否の場合には、調整要否判定手段44は調整作業の終了を許可する旨を通信回線30を介して携帯端末装置14に送信し、1組の主ロープ4の調整作業は終了する。

0067

ステップS25で要の場合、すなわち保全センタ装置42の調整要否判定手段44が主ロープ4の調整の必要な状態と判定した場合、保全センタ装置42の計画作成手段46は、携帯端末装置14と同様にして調整作業の計画を作成し、携帯端末装置14に送信する(ステップS26→ステップS27)。保守員は、携帯端末装置14が受信した保全センタ装置42からの調整作業の計画を表示装置21に表示させ(ステップS28)、その計画に従ってステップS21からのルーチンを再度行う。

0068

2:1ローピングの主ロープ4に対する張力の調整作業を行う場合の作業の流れについて説明する。

0069

2:1ローピングの主ロープ4に対する張力の調整作業を行うために、図7のステップS3において携帯端末装置14を2:1ローピングに対応する処理を行う状態に設定すると、図10に示すように、携帯端末装置14の許容範囲作成手段17は、計測処理装置12により算出されたかご側の各張力の算出値と、錘側の各張力の算出値に基づき、かご側の張力の許容範囲と錘側の張力の許容範囲とを算出し(ステップS31)、これらの許容範囲に基づき携帯端末装置14の計画作成手段16は、かご側と錘側の両方に対する調整作業の計画、すなわち調整順序と調整量を算出する(ステップS32)。そして、携帯端末装置14の表示指令手段20は、図6に示す画面60と同様、表示装置21に各主ロープ4のかご側の張力、各主ロープ4のかご側の端部に対する調整順序および調整量、かご側の張力の許容範囲とかご側の各張力との大小関係を、かご側表示領域61に表示させるとともに、表示装置21に各主ロープ4の錘側の張力、各主ロープ4の錘側の端部に対する調整順序および調整量、おもり側の張力の許容範囲と錘側の各張力との大小関係を、錘側表示領域62に表示させる(ステップS33)。ここで、表示切替指示部53をクリックすると、各主ロープ4についてかご側の張力の算出値と錘側の張力の算出値との合計値の表示が画面に追加される。

0070

保守員は、携帯端末装置14の表示装置21に表示された画面を見て、かご側のすべての張力がかご側の張力の許容範囲内かどうかと、錘側のすべての張力の算出値が錘側の張力の許容範囲内かどうかとを確認する(ステップS34)。これにより、許容範囲外の張力が作用している主ロープ4があると認めた場合(ステップS34でNO)、表示装置21の画面に示された調整順序と調整量に従って、調整作業を行う(ステップS38)。このとき、調整順序は、1:1ローピングの場合の調整作業の流れの説明で述べたように、許容範囲の下限値よりも小さな張力の算出値が複数ある場合に、より小さな張力が作用している主ロープ4が調整順序の先に設定されており、また、許容範囲の上限値よりも大きな張力の算出値が複数ある場合に、より大きな張力が作用している主ロープ4が調整順序の先に設定されており、さらに、下限値よりも小さな張力の算出値と上限値よりも大きな張力の算出値とが混在する場合に、下限よりも小さな張力の主ロープ4が調整順序の先に設定されている。したがって、前述と同じく、例えば、許容範囲の下限値よりも小さな張力の主ロープ4も、許容範囲の上限値よりも大きな張力の主ロープ4も複数あった場合、保守員は調整順序に従い、はじめに最も小さな張力の主ロープ4に対して張力を大きくする調整を行う。

0071

その調整に伴い、調整された主ロープ4以外の主ロープ4の張力が小さくなる。したがって、各検出手段11による検出値が変化し、計測処理装置12の張力算出手段12aによる各張力の算出値が変化する。これに伴い、携帯端末装置14の許容範囲作成手段17は許容範囲を再び算出して更新し(ステップS31)、変化後の張力の算出値と更新後の許容範囲とに基づき計画作成手段16は調整作業の計画を再び作成して更新する(ステップS32)。この結果、携帯端末装置14の表示装置21には、各主ロープ4のかご側の端部の張力、8本の主ロープ4のかご側の端部に対する調整順序および調整量、かご側の張力の許容範囲とかご側の各張力との大小関係、各主ロープ4の錘側の端部の張力、8本の主ロープ4の錘側の端部に対する調整順序および調整量、おもり側の張力の許容範囲と錘側の各張力との大小関係が更新された画面が表示される(ステップS33)。

0072

調整中、いずれかの張力の算出値が許容範囲外の値から許容範囲内の値に変化したときに、携帯端末装置14の発音指令手段22が音声出力装置23に第1音を出力させる。保守員はその第1音を聞いたことを契機に事前に見た調整順序に従って次の順番の主ロープ4の調整に取り掛かる。また、いずれかの張力の算出値が許容範囲内の値から許容範囲外の値に変化したときに、携帯端末装置14の発音指令手段22が音声出力装置23に第2音を出力させる。保守員はその第2音を聞いたことを契機に調整作業の計画を改めて見て変更を確認し、変更後の計画に従って調整作業を行う。

0073

保守員は、すべての張力が許容範囲内であると認めた場合(ステップS34でYES)、携帯端末装置14の運転指示部52をクリックして運転用画面を表示し、この運転用画面に対し操作を行って乗りかご2を往復運転した後、建物の中間階に停止させる(ステップS35)。2:1ローピングの場合、乗りかご2を昇降させても検出手段11および計測処理装置12は乗りかご2と共に昇降しないため、前述の1:1ローピングの場合と異なり、検出手段11および計測処理装置12をエレベータから取り外さない。したがって、乗りかご2の運転中も、検出手段11、計測処理装置12、携帯端末装置14は動作しており、ステップS31〜ステップS33が周期的に行われている。保守員は、ステップS35で乗りかご2を建物の中間階に停止させた後、携帯端末装置14の表示装置21により表示された画面を見て、すべての張力が許容範囲内かどうかを確認する(ステップS36)。許容範囲側外の張力の主ロープ4があった場合(ステップS36でNO)、ステップS38からのルーチンを再び行う。

0074

保守員は、ステップS36ですべての張力が許容範囲内であると認めた場合(ステップS36でYES)、携帯端末装置14の表示装置21により表示された画面内の終了指示部56をクリックする(ステップS37)。これを契機に、監視端末装置13は、この時点での最新の各主ロープ4のかご側の張力の算出値と錘側の張力の算出値とを、保全センタに送信する(ステップS39)。保全センタでは、保全サーバ40が監視端末装置13からの張力の算出値を受信し記憶する(ステップS40)。次に、保全センタ装置42のバラツキ度算出手段43は、保全サーバ40に記憶された各主ロープ4の張力の算出値に基づき、かご側と錘側のそれぞれについて張力の算出値のバラツキ度を算出する(ステップS41)。つまり、バラツキ度算出手段43は、かご側のすべての張力の算出値のうちの最大のものと最小のものとの最大差を算出するとともに、かご側のすべての張力の算出値の平均値に対するかご側の各張力の算出値の偏差を算出し、また、錘側のすべての張力の算出値のうちの最大のものと最小のものとの最大差を算出するとともに、錘側のすべての張力の算出値の平均値に対する錘側の各張力の算出値の偏差を算出する。次に、保全センタ装置42の調整要否判定手段44は、かご側と錘側の両方について、最大差の算出値と上限最大差を比較するとともに偏差の算出値と上限偏差とを比較し、最大差の算出値と偏差の算出値のうち少なくとも一方がその上限を超えていた場合に、主ロープ4が調整の必要な状態と判定し(ステップS42で要)、両方ともそれぞれの上限を超えていなかった場合には主ロープ4が調整の必要な状態と判定する(ステップS42で否)。ステップS42で否の場合には、保全センタ装置42は調整作業を終了してよい旨を保全サーバ40により通信回線30を介して携帯端末装置14に送信し、調整作業は終了する。

0075

ステップS42で要の場合、すなわち保全センタ装置42の調整要否判定手段44が主ロープ4が調整の必要な状態と判定した場合、保全センタ装置42の計画作成手段46は、携帯端末装置14と同様にしてかご側と錘側の両方について調整作業の計画を作成し、携帯端末装置14に送信する(ステップS43→ステップS44)。保守員は、携帯端末装置14が受信した保全センタ装置42からの調整作業の計画を表示装置21に表示させ(ステップS45)、その計画に従ってステップS38からのルーチンを再度行う。

0076

本実施形態に係る張力計測装置10によれば次の効果を得られる。

0077

本実施形態に係る張力計測装置10において、計画作成手段16,46は、張力算出手段12aにより算出された各主ロープ4の張力に基づき、1組の複数の主ロープ4の張力の調整作業の計画を作成し、その調整作業の計画を携帯端末装置14の表示装置21が表示する。これにより、1組の複数の主ロープ4のそれぞれの張力の変化に応じて、その1組の主ロープ4の張力の調整作業の計画を変更し、保守員に報知することができる。したがって、複数の主ロープ4の張力の調整作業の効率を向上させることができる。

0078

本実施形態に係る張力計測装置10において、許容範囲作成手段17は、予め設定された許容値を複数の主ロープ4の張力の平均値に加算して許容範囲の上限値を決定し、許容値を平均値から減算して許容範囲の下限値を決定する。これにより、1組の複数の主ロープ4の張力の許容範囲を、エレベータごとに決定することができる。

0079

本実施形態に係る張力計測装置10において、表示装置21は、張力の算出値が許容範囲の上限値よりも大きいことと、張力の算出値が許容範囲の下限値よりも小さいこととを、張力の算出値が許容範囲内であることとは異なる表示形態で、すなわち張力の算出値に相応する棒グラフの色を異ならせて表示する。これにより、許容範囲外の張力が作用している主ロープ4を保守員に把握させやすくすることができる。

0080

本実施形態に係る張力計測装置10において、携帯端末装置14は、発音指令手段22および音声出力装置23により、主ロープ4の張力の算出値が許容範囲外の値から許容範囲内の値に変化したことを第1音で報知し、主ロープ4の張力の算出値が許容範囲内の値から許容範囲外の値に変化したことを第2音で報知する。これにより、張力と許容範囲との大小関係の変化を聴覚により保守員に把握させることができる。

0081

また、主ロープ4の張力の算出値が許容範囲外の値から許容範囲内の値に変化したことを第1音で報知し、主ロープ4の張力の算出値が許容範囲内の値から許容範囲外の値に変化したことを第2音で報知することに加え、調整順序は、許容範囲の下限値よりも小さな張力の算出値が複数ある場合には、より小さな張力が作用している主ロープ4が調整順序の先に設定されるようになっており、また、許容範囲の上限値よりも大きな張力の算出値が複数ある場合には、より大きな張力が作用している主ロープ4が調整順序の先に設定されるようになっており、さらに、下限値よりも小さな張力の算出値と上限値よりも大きな張力の算出値とが混在する場合には、下限値よりも小さな張力の主ロープ4が調整順序の先に設定されるようになっている。これらにより、保守員は第1音による報知を契機に、事前に見た調整順序に従って次の順番の主ロープ4の調整に取り掛かる契機とすることができ、第2音による報知を、調整作業の計画を改めて見て変更を確認する契機とすることができる。

0082

本実施形態に係る張力計測装置10は、監視端末装置13(第1通信手段)から保全センタ装置42(第2通信手段)に送信されてきた各主ロープ4の張力の算出値に基づきバラツキ度算出手段43が1組の複数の主ロープ4の張力のバラツキ度を算出し、調整要否判定手段44がバラツキ度の算出値に基づき1組の複数の主ロープ4の張力の調整の要否を判定する。これによって、保守員により1組の複数の主ロープ4の張力の調整が適切に行われたかどうかを、エレベータとは別の建物(保全センタ)において確認できる。

0083

なお、前述の実施形態に係る張力計測装置10において、バラツキ度算出手段43は保全センタ装置42に備えられていたが、図12に示すように、監視端末装置13に備えられていて、この監視端末装置13から保全センタに対してバラツキ度算出手段43によるバラツキ度の算出値が送信される構成であってもよい。この構成によっても、保守員により1組の複数の主ロープ4の張力の調整が適切に行われたかどうかを、エレベータとは別の建物(保全センタ)において確認できる。

0084

前述の実施形態に係る張力計測装置10において、検出手段11は主ロープ4の長さ方向に対して直交する方向に主ロープ4に作用させた押圧力と、この押圧力による主ロープ4の撓み量とを検出するものであり、張力算出手段12aはそれら押圧力と撓み量に基づき主ロープ4の張力を算出するものであった。本発明における検出手段および張力算出手段は、それらの検出手段11および張力算出手段12aに限定されるものでない。既存の検出手段および張力算出手段としては、前述の特許文献1で開示されたもののように、主ロープ4に取り付けられた加速度センサによる検出値と、振動させるために加えた打撃力とに基づき張力を計測するものが存在する。また、千鳥状に並んだ3点の間に主ロープ4を通し、3点のうちの両端側の2点で主ロープ4の長さ方向に直交する方向に作用させた押圧力と、中央の1点にその押圧力と反対方向に作用した押圧力とに基づき、主ロープ4の張力を計測するものも存在する。本発明においては、それら既存の検出手段および張力算出手段を用いてもよい。

0085

前述の実施形態に係る張力計測装置10において、表示装置21には張力の算出値が許容範囲の上限値よりも大きいこと、張力の算出値が許容範囲の下限値よりも小さいこと、張力の算出値が許容範囲内であることを、棒グラフの色を異ならせるという表示形態で、表示されるようになっているが、本発明において異なる表示形態とはそれに限定されるものではなく、張力を示す数値の色の違い、各主ロープ4に対応する表示欄背景色の違い、その表示欄での網掛けの有無および網掛けの種類の違いなどであってもよい。

0086

前述の実施形態に係る張力計測装置10において、通信回線30は、公衆回線であるインターネット回線であるが、本発明のおける通信回線はインターネット回線に限定されるものではなく、電話回線であってもよい。

0087

前述の実施形態に係る張力計測装置10において、インターネット回線が有線で用いられていたが、無線でもよい。

0088

1昇降路
2乗りかご
2a動滑車
3釣合い錘
3a 動滑車
4主ロープ
5機械室
6シーブ
7 定滑車
8エレベータ制御盤
10張力計測装置
11 検出手段
12計測処理装置
12a張力算出手段
13監視端末装置
14携帯端末装置
15制御処理装置
16計画作成手段
17許容範囲算出手段
18調整順序決定手段
19補助記憶装置
20表示指令手段
21表示装置
22発音指令手段
23音声出力装置
30通信回線
40保全サーバ
41モニタ装置
42保全サンタ装置
43バラツキ度算出手段
44 調整要否判定手段
45 補助記憶装置
46 計画作成手段
50画面
51開始指示部
52運転指示部
53表示切替指示部
54,55ラジオボタン
56終了指示部
60 画面
61かご側表示領域
62錘側表示領域

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