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技術 熱交換器

出願人 株式会社デンソー
発明者 飯尾正信馬場則昌斉藤充克
出願日 2010年3月12日 (9年8ヶ月経過) 出願番号 2010-056516
公開日 2011年9月29日 (8年1ヶ月経過) 公開番号 2011-190966
状態 特許登録済
技術分野 一般的な熱交換又は熱伝達装置の細部1 空気流制御部材 車両用空気調和
主要キーワード 流出空気 ルーバピッチ 上下長手 最大風速 空気流出 流れ解析 帯板材 フィン長
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

流出する外部流体チューブ配列面に直交する方向からの偏向を抑止することが可能な熱交換器を提供すること。

解決手段

平面部41のピッチFpが1mm≦Fp≦2.5mmであり、ルーバ傾斜角度Laが25°≦La≦40°であり、ルーバピッチLpが0.7mm≦Lp≦1.2mmであるときに、平坦部44の所定長さLfを、フィン40の平面部41の空気流通方向AAの長さの25%以下とするとともに、Lf≧(2Lp−1.4)(1.33La3−300La2+17100La)/105−5Lp+4.9+(2Lp−1.4){0.1085(2Fp−2.9)2+0.32(2Fp−2.9)}の関係を満足するように構成している。

概要

背景

従来から、間隔を空けて並列に配置された複数のチューブと、チューブ相互の間に配置されたフィンとを備え、フィンに、熱交換を促進するためのルーバを斜めに切り起こし形成した熱交換器が知られている(例えば、特許文献1参照。)。

概要

流出する外部流体のチューブ配列面に直交する方向からの偏向を抑止することが可能な熱交換器を提供すること。平面部41のピッチFpが1mm≦Fp≦2.5mmであり、ルーバ傾斜角度Laが25°≦La≦40°であり、ルーバピッチLpが0.7mm≦Lp≦1.2mmであるときに、平坦部44の所定長さLfを、フィン40の平面部41の空気流通方向AAの長さの25%以下とするとともに、Lf≧(2Lp−1.4)(1.33La3−300La2+17100La)/105−5Lp+4.9+(2Lp−1.4){0.1085(2Fp−2.9)2+0.32(2Fp−2.9)}の関係を満足するように構成している。

目的

本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、流出する外部流体の偏向を抑止することが可能な熱交換器を提供する

効果

実績

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請求項1

内部に第1流体流通する複数のチューブ(30)が並設され、前記第1流体と前記チューブ(30)の外部を流通する第2流体との熱交換を促進する熱交換促進手段(40)が隣り合う前記チューブ(30)間に設けられた熱交換器であって、前記熱交換促進手段(40)は、前記第2流体の流通方向(AA)に平板状に延びる基部(41)と、前記基部(41)から前記流通方向(AA)と交差する方向に突出したルーバ部(43)と、前記基部(41)の前記第2流体における流通方向最下流側に設けられ、前記第2流体を整流して後流側において前記流通方向(AA)に沿った方向に向かって吹き出すように、前記基部(41)から前記流通方向(AA)に延出した平坦部(44)とを有していることを特徴とする熱交換器。

請求項2

前記熱交換促進手段(40)は、前記基部(41)を所定の間隔である基部ピッチFpで前記チューブ(30)の延在方向(BB)に並列させるように前記チューブ(30)に熱的に接続されたフィン(40)であり、前記平坦部(44)は、前記流通方向(AA)に所定長さLfを有し、前記ルーバ部(43)は、前記平坦部(44)の前記流通方向(AA)の上流側に設けられ、前記流通方向(AA)に対して所定の傾斜角度Laで傾斜するように同一方向に切り起こされて、所定のルーバピッチLpで前記流通方向(AA)に並列する複数のルーバ(43)を有し、前記平坦部(44)と前記複数のルーバ(43)の形成領域とが隣接しており、前記基部ピッチFpが1mm≦Fp≦2.5mmであり、前記傾斜角度Laが25°≦La≦40°であり、前記ルーバピッチLpが0.7mm≦Lp≦1.2mmであり、前記平坦部(44)の前記所定長さLfは、前記フィン(40)の前記流通方向(AA)の長さの25%以下であるとともに、Lf≧(2Lp−1.4)(1.33La3−300La2+17100La)/105−5Lp+4.9+(2Lp−1.4){0.1085(2Fp−2.9)2+0.32(2Fp−2.9)}の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。

請求項3

前記基部ピッチFpが1mm≦Fp≦2mmであることを特徴する請求項2に記載の熱交換器。

請求項4

前記フィン(40)は、コルゲート形状をなしていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の熱交換器。

請求項5

前記第2流体から前記第1流体へ熱移動を行って前記第2流体を冷却する冷却用熱交換器であり、前記流通方向(AA)の下流側には、前記第2流体を加熱手段(5)へ導く加熱用導入口(8)と、前記第2流体を前記加熱手段(5)をバイパスするように導くバイパス導入口(9)とが、前記延在方向(BB)に並んで配設されることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の熱交換器。

技術分野

0001

本発明は、チューブ間に配設されたフィンルーバが形成された熱交換器に関する。

背景技術

0002

従来から、間隔を空けて並列に配置された複数のチューブと、チューブ相互の間に配置されたフィンとを備え、フィンに、熱交換を促進するためのルーバを斜めに切り起こし形成した熱交換器が知られている(例えば、特許文献1参照。)。

先行技術

0003

特開平10−231724号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、上記従来技術の熱交換器では、チューブ間を通過した外部流体が熱交換器から流出する際に、チューブ配列面に直交する方向に対して傾斜する方向に偏向して吹き出し、例えば外部流体を熱媒体として利用する場合には、熱交換器から流出した外部流体が偏在して温度制御特性が悪化する等の不具合を発生する場合があるという問題がある。

0005

本発明者らは、この問題に対して実験及びシミュレーションを含む鋭意検討を行い、フィンに形成されたルーバのうち、外部流体流通方向の最下流部に形成された同一方向に切り起こされたルーバが、外部流体が偏向する原因となっており、このルーバよりも下流側に平坦部を適切に設ければ、流出する外部流体の偏向を抑止することが可能であることを見出した。

0006

チューブ間をフィンに沿って流れる外部流体は、フィンに形成されたルーバの作用によって、フィンの一方の面側から他方の面側へ傾斜したルーバに沿って流れ、チューブ配列面に直交する方向に対して傾斜して流れている。したがって、ルーバよりも下流側に外部流体の流通方向に所定長さの平坦部を適切に設ければ、ルーバによって偏向した外部流体の流れを整流して、外部流体をチューブ配列面に直交する方向に熱交換器から流出させることができることを見出した。

0007

本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、流出する外部流体の偏向を抑止することが可能な熱交換器を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
内部に第1流体が流通する複数のチューブ(30)が並設され、
第1流体とチューブ(30)の外部を流通する第2流体との熱交換を促進する熱交換促進手段(40)が隣り合うチューブ(30)間に設けられた熱交換器であって、
熱交換促進手段(40)は、
第2流体の流通方向(AA)に平板状に延びる基部(41)と、
基部(41)から第2流体の流通方向(AA)と交差する方向に突出したルーバ部(43)と、
基部(41)の第2流体における流通方向最下流側に設けられ、第2流体を整流して後流側において流通方向(AA)に沿った方向に向かって吹き出すように、基部(41)から第2流体の流通方向(AA)に延出した平坦部(44)とを有していることを特徴としている。

0009

これによると、ルーバ(43)よって乱された第2流体の流れ方向を、ルーバ(43)より下流側において第2流体の流通方向(AA)に延びる平坦部(44)によって整流し、第2流体を、流通方向(AA)に沿った方向、すなわち、チューブ(30)の配列面に直交する方向に熱交換器から流出させることができる。このようにして、流出する外部流体である第2流体の偏向を抑止することができる。

0010

また、請求項2に記載の発明では、
熱交換促進手段(40)は、基部(41)を所定の間隔である基部ピッチFpでチューブ(30)の延在方向(BB)に並列させるようにチューブ(30)に熱的に接続されたフィン(40)であり、
平坦部(44)は、第2流体の流通方向(AA)に所定長さLfを有し、
ルーバ部(43)は、平坦部(44)の第2流体流通方向(AA)の上流側に設けられ、第2流体の流通方向(AA)に対して所定の傾斜角度Laで傾斜するように同一方向に切り起こされて、所定のルーバピッチLpで第2流体の流通方向(AA)に並列する複数のルーバ(43)を有し、
平坦部(44)と当該複数のルーバ(43)の形成領域とが隣接しており、
基部ピッチFpが1mm≦Fp≦2.5mmであり、ルーバ傾斜角度Laが25°≦La≦40°であり、ルーバピッチLpが0.7mm≦Lp≦1.2mmであり、
平坦部(44)の所定長さLfは、
フィン(40)の第2流体の流通方向(AA)の長さの25%以下であるとともに、
Lf≧(2Lp−1.4)(1.33La3−300La2+17100La)/105−5Lp+4.9+(2Lp−1.4){0.1085(2Fp−2.9)2+0.32(2Fp−2.9)}
の関係を満たすことを特徴としている。

0011

これによると、平坦部(44)の所定長さLfをフィン(40)の第2流体の流通方向(AA)の長さの25%以下として、フィン(40)のうちルーバが形成される基部(41)領域を確保することで熱交換性能を確保しつつ、ルーバ(43)に沿って流れ偏向した第2流体の流れ方向を、ルーバ(43)より下流側の平坦部(44)によって整流し、第2流体をチューブ(30)の配列面に直交する方向に熱交換器から流出させることができる。このようにして、流出する外部流体である第2流体の偏向を抑止することができる。

0012

また、請求項3に記載の発明のように、基部ピッチFpを1mm≦Fp≦2mmとして、フィン(40)の伝熱面積を確保し、熱交換性能を向上した熱交換器においても、本発明は適用して有効である。

0013

また、請求項4に記載の発明では、フィン(40)は、コルゲート形状をなしていることを特徴としている。これによると、基部(41)を基部ピッチFpでチューブ(30)の延在方向に並列させることが容易であるため、熱交換器の製造工程を簡素化することができる。

0014

また、請求項5に記載の発明では、第2流体から第1流体へ熱移動を行って第2流体を冷却する冷却用熱交換器であって、第2流体の流通方向(AA)の下流側には、第2流体を加熱手段(5)へ導く加熱用導入口(8)と、第2流体を加熱手段(5)をバイパスするように導くバイパス導入口(9)とが、チューブ(30)の延在方向(BB)に並んで配設されることを特徴としている。

0015

これによると、ルーバ(43)に沿って流れ、加熱用導入口(8)とバイパス導入口(9)との並び方向に偏向した第2流体の流れ方向を、ルーバ(43)より下流側の平坦部(44)によって整流し、第2流体をチューブ(30)の配列面に直交する方向に熱交換器から流出させることができる。したがって、熱交換器で冷却された第2流体を加熱用導入口(8)およびバイパス導入口(9)へ配風する制御を容易とすることができる。

0016

なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。

図面の簡単な説明

0017

本発明を適用した一実施形態における熱交換器であるエバポレータ4を備える車両用空調装置の構成を概略的に示す模式構成図である。
エバポレータ4の概略構成を示す斜視図である。
図2のIII−III線断面図である。
エバポレータ4のフィン40の要部拡大断面図である。
流れ解析においてコア部20からの流出空気流れ偏向角度が0°となる平坦部長さLfの求め方を説明するためのグラフである。
ルーバ傾斜角度Laを横軸として、平坦部長さLfを縦軸として、流出空気流れの偏向角度が0°となるLfの最小値を示すグラフである。
ルーバピッチLpを横軸として、平坦部長さLfを縦軸として、流出空気流れの偏向角度が0°となるLfの最小値を示すグラフである。
フィンピッチFpを横軸として、平坦部長さLfを縦軸として、流出空気流れの偏向角度が0°となるLfの最小値を示すグラフである。
(a)、(b)は、比較例においてエバポレータ904を備える車両用空調装置の配風状態を説明する模式構成図である。

実施例

0018

以下、本発明を適用した実施の形態を図に基づいて説明する。

0019

図1は、本発明を適用した一実施形態における熱交換器であるエバポレータ4を備える車両用空調装置の構成を概略的に示す模式構成図である。また、図2は、エバポレータ4の概略構成を示す斜視図であり、図3は、図2のIII−III線断面図であり、図4は、エバポレータ4の熱交換促進手段に相当するフィン40の要部拡大断面図である。

0020

図1に示すように、車室内に空気を送るための通風ダクト1内には、この通風ダクト1内に空気流を発生させるブロワモータ2によって駆動されるブロワ3が配設されている。ここでブロワモータ2とブロワ3とで送風機を構成している。ブロワ3の下流部には、通風ダクト1内の空気通路全域横断するように冷却用熱交換器であるエバポレータ4が配設され、エバポレータ4はブロワ3が吹き出す空気流を冷却するようになっている。

0021

エバポレータ4は、図示しない圧縮機や凝縮機減圧手段等とともに冷凍サイクルを構成しており、エバポレータ4は、圧縮機から吐出され、凝縮、減圧された後の冷凍サイクル内液相冷媒蒸発する冷媒蒸発器である。

0022

また、エバポレータ4の下流側には、所定の間隔を空けて加熱用熱交換器であるヒータコア5がされている。ヒータコア5は、通風ダクト1内の空気通路の約半分を横切るように配設され、エバポレータ4を通過した冷風再加熱するようになっている。

通風ダクト1内の空気通路において、ヒータコア5の上方部位には、このヒータコア5をバイパスして空気(冷風)が流れるバイパス通路6が形成されている。また、エバポレータ4とヒータコア5との間の部位には、ヒータコア5で再加熱される冷風と、バイパス通路6を通ってヒータコア5をバイパスする冷風との風量割合を調節するエアミックスドア(風量割合調節手段)7が配置されている。

0023

エバポレータ4は、外部流体(第2流体に相当)である空気から内部流体(第1流体に相当)である冷媒へ熱移動を行って空気を冷却する冷却用熱交換器であって、空気流通方向の下流側には、エバポレータ4から流出した空気を、加熱手段であるヒータコア5へ導く加熱用導入口である第1開口部8と、バイパし通路6へ導くバイパス導入口である第2開口部9とが並んでいる。エアミックスドア7は、両開口部8、9の開度比を調節して、ヒータコア5で再加熱される冷風と、バイパス通路6を通ってヒータコア5をバイパスする冷風との風量割合を調節するようになっている。

0024

通風ダクト1の最下流部には、図示を省略したフェイス開口部、フット開口部、デフロスタ開口部等が設けられるとともに、これら開口部からの吹出モードを切り替える吹出モード切替手段が設けられている。ヒータコア5で加熱された温風とバイパス通路6を通った冷風とを混合して温度調節された空調風は、吹出モード切替手段が設定する吹出モードにしたがって、上記開口部の少なくともいずれかから車室内へ吹き出すようになっている。 また、ブロワ3の上流側には、内外気切替ドア11が配設されている。内外気切替ドア11は、外気導入口12および内気導入口13の開度比を変更して、通風ダクト1内へ導入する空気の内気と外気と割合を切り替えるようになっている。

0025

図2に示すように、エバポレータ4は、熱交換部であるコア部20、およびコア部20の上下に設けられた一対のヘッダタンク60からなる。

0026

コア部20は、チューブ30、フィン40、サイドプレート50から構成されており、これらの部材は耐腐食性等に優れるアルミニウム材もしくはアルミニウム合金材により形成されている。薄肉帯板材から波形成形されたコルゲート形状のフィン40と断面偏平状を成すチューブ30とは、左右方向に交互に並べられており、左右最外方のフィン40の更に外方には補強部材としてのサイドプレート50が設けられている。

0027

各チューブ30の上下長手方向(上下延在方向、図2図示BB方向)の端部は、ヘッダタンク60に設けられたチューブ孔に嵌合され、チューブ30、フィン40、サイドプレート50、およびヘッダタンク60が一体でろう付けされている。内部流体である冷媒は、チューブ30内を図示BB方向に流通するときに、チューブ30の外部を図示AA方向に流通する空気と熱交換して、空気を冷却するようになっている。

0028

図2に示すように、フィン40はコルゲートフィンであり、空気の流通方向(図2図示AA方向、図2紙面表裏方向)とほぼ平行となるように形成された(空気の流通方向に沿って延びる)複数の平板状の平面部(平板部、基部に相当)41を有し、隣り合う平面部41の間を湾曲部42で繋いで波状に形成されている。

0029

換言すれば、フィン40は、山部と谷部が交互に連続する全体として波形形状を呈し、隣り合う山部の間には谷部が形成され、さらにこの山部と谷部の間には平面部41が形成され、山部と谷部を接続している。山部および谷部が湾曲部42ということになる。

0030

そして、図3に示すように、それぞれの平面部41には、複数個のルーバ43(ルーバ部に相当)が空気の流通方向(図3図示AA方向)に所定間隔で並設されている。図3に示すように、例えば、1つの平面部41には、同一方向に傾斜するルーバ43群が、4つの領域に形成されており、隣り合うルーバ43形成領域同士では、ルーバ43の傾斜方向が逆になっている。

0031

各ルーバ43形成領域において、両端に位置するものを除くルーバ43は、空気流通方向AAの両端部が平面部41を挟んでそれぞれ反対側に切り起こされた所謂両切りルーバとなっており、空気流通方向AAの両端に位置するルーバ43のみが片側端部のみを切り起こされた所謂片切りルーバとなっている。

0032

図3に示すように、フィンピッチ(基部ピッチに相当)Fpでチューブ延在方向BBに並列した複数の平面部41には、全て同様にルーバ43が形成されており、エバポレータ4のコア部20(図2参照)に上流側の面から流入した空気は、例えば、図3破線矢印で示すように流れて、下流側の面から流出して行く。

0033

図4に、フィン40の平面部41の下流端近傍図3図示右方端近傍)の拡大断面を示す。図4に示すように、平面部41の空気流通方向AAにおける最下流部には、ルーバが形成されていない平坦部44が、平面部41の下流端から更に空気流通方向AA下流側に向かって延出するように設けられている。また、平坦部44の空気流通方向AAの上流側には、空気流通方向AAに対して同一傾斜角度Laで同一方向にルーバピッチLpで切り起こされた複数のルーバ43が空気流通方向AAに並列している。この複数のルーバ43は、前述した同一方向に傾斜するルーバ43群のうち、空気流通方向AAにおいて最下流に位置するルーバ43群である。したがって、図4に示すように、平坦部44と当該複数のルーバ43の形成領域とが隣接している。

0034

図3に破線矢印で示したように、コア部20のチューブ30間を流れる空気は、熱交換特性を向上するために設けたルーバ43に沿って、平面部41の一方の面側から他方の面側へ通過する。したがって、図4に示すルーバ43間を通過する空気の流れ方向は、平面部41が延びる空気流通方向AA、すなわち、コア部20の下流側面に直交する方向(並列配置されたチューブ30の配列面に直交する方向)に対して、上方に向かって傾斜している(偏向している)。

0035

空気流通方向AAにおいて最下流に位置する同一方向に傾斜した複数のルーバ43の作用によって、ルーバ43間を通過した直後の空気は、コア部20の下流側面の直交する方向に対して、ルーバ43の傾斜方向に傾斜する。これに対して、本発明者らは、ルーバ43間を通過した空気がコア部20の下流側面に到達するまでに空気流れ方向を整流すれば、熱交換特性を向上するためにルーバ43を設けていても、コア部20から流出する空気の流れ方向をコア部20の下流側面の直交する方向とすることが可能であることに着目した。

0036

そこで、空気流通方向AAにおいて最下流に位置する同一方向に傾斜した複数のルーバ43より下流側に平坦部44を設け、空気流れの方向に関係する因子となるルーバ43の傾斜角度La、ルーバピッチLp、フィンピッチFp、平坦部44の長さLf等の関係について、鋭意シミュレーションおよび実験を行い、平坦部44の空気流通方向AAの長さLfを、以下に示す関係を満たす所定長さに設定すれば、コア部20から流出する空気の流れ方向をコア部20の下流側面の直交する方向とすることができることを見出した。

0037

それは、フィンピッチFpが1mm≦Fp≦2.5mmであり、ルーバ傾斜角度Laが25°≦La≦40°であり、ルーバピッチLpが0.7mm≦Lp≦1.2mmであるときに、平坦部44の長さLfは、フィン40の空気流通方向AAの長さ(すなわち、平面部41および平坦部44の長さの和)Wの25%以下であるとともに、下記の式(1)
Lf≧(2Lp−1.4)(1.33La3−300La2+17100La)/105−5Lp+4.9+(2Lp−1.4){0.1085(2Fp−2.9)2+0.32(2Fp−2.9)} ・・・(1)
の関係を満たすように設定すればよい。

0038

これは、以下に示すシミュレーション結果に基づいている。本発明者らは、フィンピッチFp、ルーバ傾斜角度La、ルーバピッチLpの各因子に複数の水準を設定して組み合わせ、それぞれの組み合わせにおいて平坦部長さLfを変更して流れ解析を行い、コア部20から流出する空気の流れ方向がコア部20の下流側面の直交する方向となる(流出空気流れの偏向角度が0°となる)平坦部長さLfを求めた。例えば、図5に示すように、フィンピッチFpを1.45mm、ルーバ傾斜角度Laを25°、ルーバピッチLpを0.7mmとして平坦部長さLfを変更してそれぞれ流れ解析を行い、平坦部長さLfが1.4mm以上であれば、流出空気流れの偏向角度が0°となることを求めた。

0039

このようにして行った解析結果を、図6では、ルーバ傾斜角度Laを横軸として、平坦部長さLfを縦軸として、流出空気流れの偏向角度が0°となるLfの最小値を示している。また、図7では、ルーバピッチLpを横軸として、平坦部長さLfを縦軸として、流出空気流れの偏向角度が0°となるLfの最小値を示している。また、図8では、フィンピッチFpを横軸として、平坦部長さLfを縦軸として、流出空気流れの偏向角度が0°となるLfの最小値を示している。いずれのグラフにおいても、解析結果を示した点を結んだ線上もしくは線よりも上方の値の平坦部長さLfを設定すれば、コア部20からの流出空気流れの偏向角度を0°とすることができる。

0040

これらの解析結果の値を近似する近似式を算出すると、上記した式(1)の関係が得られる。なお、流れ解析を行った際には、フィン40の板厚は0.07mmとしており、風速は2.88m/sとしている。また、フィン40の空気流通方向AAの長さWは、平坦部長さLfを変更しているので、W−Lfを35mmとしている。なお、風速については、2.88m/s以外の速度についても解析を行い、エバポレータ4を通過する空気の一般的な最大風速よりもはるかに高速である風速100m/sまでは、解析結果に影響を与えないことを確認している。

0041

平坦部44の長さLfは、フィン40の空気流通方向AAの長さWの25%以下であることが好ましい。これは、平坦部長さLfをフィン長さW(所謂コルゲートフィンであるフィン40の幅W)の1/4より長くすると、ルーバ43の形成領域が充分に確保できず、エバポレータ4の熱交換性能が充分に発揮できないためである。

0042

上述の構成によれば、エバポレータ4のフィン40には、空気流通方向AAにおける最下流部において平面部41から空気流通方向AAに延設され、空気流通方向AAに所定長さLfを有する平坦部44と、平坦部44の空気流通方向AAの上流側に設けられ、空気流通方向AAに対して所定の傾斜角度Laで傾斜するように同一方向に平面部41から切り起こされて、所定のルーバピッチLpで空気流通方向AAに並列する複数のルーバ43とが備えられて、平坦部44と当該複数のルーバ43の形成領域とが隣接しており、フィンピッチFpが1mm≦Fp≦2.5mmであり、ルーバ傾斜角度Laが25°≦La≦40°であり、ルーバピッチLpが0.7mm≦Lp≦1.2mmであるときに、平坦部44の所定長さLfを、フィン40の空気流通方向AAの長さWの25%以下とするとともに、前述した式(1)の関係を満たすようにしている。

0043

これにより、平坦部44の所定長さLfをフィン40の空気流通方向AAの長さWの25%以下として、フィン40のうちルーバが形成される基部41領域を確保することでエバポレータ4の熱交換性能を確保しつつ、ルーバ43に沿って流れることで偏向した空気の流れ方向を、ルーバ43より下流側の平坦部44によって整流し、コア部20の下流側面に直交する方向(チューブ30の配列面に直交する方向)に、空気をコア部20から流出させることができる。このようにして、流出する空気の偏向を抑止することができる。

0044

このように、コア部20から流出する空気の偏向を抑止することで、図1に示した車両用空調装置において、第1開口部8と第2開口部9との並び方向がエバポレータ4のチューブ延在方向BBであっても、エバポレータ4を通過した冷風を第1開口部8と第2開口部9とへ均等に配風しやすく、エアミックスドア7の両開口部8、9開度比による温度コントロール制御が極めて容易になる。

0045

本発明を適用していないエバポレータ904を採用した場合には、フィンの最下流部のルーバの傾斜の影響により、エバポレータ904からの空気流出方向はチューブ延在方向BBのいずれかに偏向する。したがって、例えば図9(a)に示すように、エバポレータ904を通過した冷風が第1開口部8よりも第2開口部9へ大きく配風されたり、図9(b)に示すように、エバポレータ904を通過した冷風が第2開口部9よりも第1開口部8へ大きく配風されたりして、エアミックスドア7の両開口部8、9開度比による温度コントロール制御が比較的難しくなる。

0046

また、エバポレータ4のフィン40は、コルゲート形状をなす所謂コルゲートフィンである。したがって、フィン40の平面部41をフィンピッチFpでチューブ30の延在方向BBに並列させることが容易であるため、エバポレータ4の製造工程を簡素化することができる。

0047

エバポレータ4を製造する際に、コルゲートフィン40の向き、具体的には、平面部41の最下流部のルーバ43の傾斜方向を、ランダムに組みつけても、それぞれのチューブ30間において流出する空気の偏向を抑止することができるので、コア部20全体として流出する空気の偏向を抑止することが可能である。

0048

これに対し、本発明を適用していないエバポレータの場合には、コルゲートフィンをランダムに組み付けると、コルゲートフィンの平面部の最下流部のルーバの傾斜方向の比率に応じて、コア部からの流出空気偏向方向および偏向角度がエバポレータ毎に変化して一定せず、車両用空調装置毎の温度コントロール制御が極めて難しくなる。

0049

なお、上記実施形態のエバポレータ4では、フィンピッチFpを1mm≦Fp≦2.5mmとしていたが、フィンピッチFpを1mm≦Fp≦2mmとして、フィン40の伝熱面積を大きく確保して熱交換性能を向上したエバポレータ4においても、本発明は適用して極めて有効である。

0050

(他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。

0051

上記実施形態では、車両用空調装置の第1開口部8と第2開口部9との並び方向が、エバポレータ4のチューブ延在方向BBであり、コア部20から流出する空気の偏向を抑止することで、エバポレータ4を通過した冷風を第1開口部8と第2開口部9とへ均等に配風しやすくしていたが、これに限定されるものではない。

0052

他の熱交換器において、外部流体の流通方向の下流側には、外部流体が流入する第1開口部と第2開口部とが設けられており、第1開口部と第2開口部とが、熱交換器のチューブ延在方向(長手方向)に並んで配設されているものであってもよい。これによると、ルーバに沿って流れ、第1開口部と第2開口部との並び方向に偏向した外部流体の流れ方向を、ルーバより下流側の平坦部によって整流し、外部流体をチューブの配列面に直交する方向に熱交換器から流出させることができる。したがって、熱交換器を通過した外部流体を第1開口部および第2開口部へ配分供給する制御を容易とすることができる。

0053

例えば、車両用空調装置のヒータコアに本発明を適用し、ヒータコア下流側に設けられた複数の吹出開口部がヒータコアのチューブ延在方向に並んでいる場合には、各吹出開口部への配風制御を容易とすることが可能である。

0054

また、上記実施形態では、車両用空調装置の第1開口部8と第2開口部9との並び方向が、エバポレータ4のチューブ延在方向BBであり、コア部20から流出する空気の偏向を抑止することで、エバポレータ4を通過した冷風を第1開口部8と第2開口部9とへ均等に配風しやすくしていたが、第1開口部8と第2開口部9との並び方向が、エバポレータ4のチューブ延在方向BBでなくてもかまわない。例えば、第1開口部8と第2開口部9との並び方向が、間隔を空けて積層されたチューブの積層方向(チューブの延在方向に直交する方向)であってもよい。これによれば、それぞれの開口部において開口部内へ流入する外部流体の流量分布を均一化することができる。

0055

また、熱交換器の下流側の開口部は1つであっても本発明は適用して有効である。例えば、リヒートタイプの車両用空調装置のエバポレータに本発明を適用してもよい。エバポレータのコア部を通過した空気が全てヒータコアに供給される際に、ヒータコアのコア部へ流入する冷風の流量分布を均一化して、効率のよい再加熱により温度コントロール制御を容易にすることができる。

0056

また、上記実施形態では、フィン40はコルゲートフィンであったが、これに限定されるものではない。例えば、所定のフィンピッチFpでチューブの延在方向に平面部が並列するように、平面部がチューブの積層方向に連続するプレートフィンを採用してもかまわない。

0057

また、上記実施形態では、ルーバ43は、基部である平面部41から切り起こされたものであったが、これに限定されるものではなく、平面部41から空気流通方向AAと交差する方向に突出するものであればよい。

0058

また、上記実施形態では、エバポレータ4は、偏平状のチューブ30の端部がヘッダタンク60に設けられたチューブ孔に嵌合されてろう付けされて構成されていたが、エバポレータの構成はこれに限定されるものではない。例えば、ドロンカップ型サーペンタイン型のエバポレータであってもよい。

0059

また、上記実施形態では、熱交換器はエバポレータ4であったが、これに限定されるものではなく、本発明は、他の熱交換器であっても広く適用して有効である。

0060

4エバポレータ(熱交換器、冷却用熱交換器)
5ヒータコア(加熱手段)
8 第1開口部(加熱用導入口)
9 第2開口部(バイパス導入口)
20コア部(熱交換部)
30チューブ
40フィン(熱交換促進手段)
41平面部(基部)
43ルーバ(ルーバ部)
44平坦部
AA空気流通方向(外部流体の流通方向)
BB チューブの延在方向(チューブの長手方向)
Fpフィンピッチ
La ルーバの傾斜角度
Lf 平坦部の長さ
Lpルーバピッチ
W フィンの空気流通方向の長さ(コルゲート形状のフィン幅

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