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技術 角質剥離用粘着シート

出願人 リンテック株式会社
発明者 辰野智子宮崎健太郎宮田壮
出願日 2010年2月19日 (10年9ヶ月経過) 出願番号 2010-034245
公開日 2011年9月1日 (9年2ヶ月経過) 公開番号 2011-168542
状態 特許登録済
技術分野 医療用材料 化粧料
主要キーワード ピッグスキン プローブタック値 貼付部分 ハイロック 低分子架橋剤 標準環境 半経験的 ポリウレタン系フィルム
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年9月1日)のものです。
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課題

均一かつ効率よく角質層剥離することができ、皮膚への追従性が良好なため特に角質剥離性に優れ、低分子成分オリゴマーを添加する系と比較して、粘着層の成分の皮膚表面への残り(糊残り)のない角質剥離用粘着シートを提供する。

解決手段

支持体と、該支持体上に、32℃における貯蔵弾性率が、1.0×105Pa〜2.0×106Paである粘着層を有する角質剥離用粘着シート。

概要

背景

従来、テープストリッピング法に用いる角質剥離用粘着シート角質剥離用粘着体ともいう。)として、特許文献1には、架橋可能な官能基を有する(メタアクリル系ポリマーと、ラクタム環を有する(メタ)アクリル系オリゴマーと、架橋剤とを含有する角質剥離用粘着剤組成物および角質剥離用粘着シートが開示されている。
また、特許文献2には、架橋性ポリマーおよび架橋剤を含有する粘着層形成用組成物から形成されてなり、かつ、引き剥がし速度0.1mm/秒で測定されたプローブタック値P1と、引き剥がし速度10mm/秒で測定されたプローブタック値P2との比P2/P1が1.8以上であることを特徴とする角質剥離用粘着シートが開示されている。

このように、これまでにも種々の角質剥離用粘着シートが提案されているが、より均一かつ効率よく角質層剥離することができる角質剥離用粘着シートの開発が求められているのが現状である。
また、上記特許文献1,2などに記載された角質剥離用粘着シートは、架橋性ポリマーを、低分子架橋剤(後述する外部架橋剤)により架橋したもので、皮膚の凹凸への追従性に劣る場合があった。加えて、オリゴマー多価アルコールなどを含有する粘着剤組成物から粘着層を形成した場合、オリゴマーや多価アルコールなどの低分子成分に起因して、粘着層を構成する成分の一部又は全部が皮膚表面に残る現象糊残り)を生じ、特定の分野では使用感の低下の原因となり、角質剥離を薬物の透過促進を目的として行う場合には、薬物の透過を妨げるなどの問題があった。

概要

均一かつ効率よく角質層を剥離することができ、皮膚への追従性が良好なため特に角質剥離性に優れ、低分子成分やオリゴマーを添加する系と比較して、粘着層の成分の皮膚表面への残り(糊残り)のない角質剥離用粘着シートを提供する。支持体と、該支持体上に、32℃における貯蔵弾性率が、1.0×105Pa〜2.0×106Paである粘着層を有する角質剥離用粘着シート。 なし。

目的

本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、均一かつ効率よく角質を剥離することができる角質剥離用粘着シートを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

支持体と、該支持体上に、32℃における貯蔵弾性率が、1.0×105Pa〜2.0×106Paである粘着層を有する角質剥離用粘着シート

請求項2

前記粘着層が、内部架橋アクリル系粘着剤の少なくとも一種を含むものである請求項1に記載の角質剥離用粘着シート。

請求項3

前記粘着層が、メタノール抽出時の不溶分が90%以上のものである請求項1又は2に記載の角質剥離用粘着シート。

技術分野

0001

本発明は、皮膚に貼付し、剥離することにより、均一かつ効率よく角質層を剥離することができる角質剥離用粘着シートに関する。

背景技術

0002

従来、テープストリッピング法に用いる角質剥離用粘着シート(角質剥離用粘着体ともいう。)として、特許文献1には、架橋可能な官能基を有する(メタアクリル系ポリマーと、ラクタム環を有する(メタ)アクリル系オリゴマーと、架橋剤とを含有する角質剥離用粘着剤組成物および角質剥離用粘着シートが開示されている。
また、特許文献2には、架橋性ポリマーおよび架橋剤を含有する粘着層形成用組成物から形成されてなり、かつ、引き剥がし速度0.1mm/秒で測定されたプローブタック値P1と、引き剥がし速度10mm/秒で測定されたプローブタック値P2との比P2/P1が1.8以上であることを特徴とする角質剥離用粘着シートが開示されている。

0003

このように、これまでにも種々の角質剥離用粘着シートが提案されているが、より均一かつ効率よく角質層を剥離することができる角質剥離用粘着シートの開発が求められているのが現状である。
また、上記特許文献1,2などに記載された角質剥離用粘着シートは、架橋性ポリマーを、低分子架橋剤(後述する外部架橋剤)により架橋したもので、皮膚の凹凸への追従性に劣る場合があった。加えて、オリゴマー多価アルコールなどを含有する粘着剤組成物から粘着層を形成した場合、オリゴマーや多価アルコールなどの低分子成分に起因して、粘着層を構成する成分の一部又は全部が皮膚表面に残る現象糊残り)を生じ、特定の分野では使用感の低下の原因となり、角質剥離を薬物の透過促進を目的として行う場合には、薬物の透過を妨げるなどの問題があった。

先行技術

0004

特開2007−289672号公報
特開2009−102304号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、均一かつ効率よく角質を剥離することができる角質剥離用粘着シートを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、上記課題を解決すべく、支持体と、該支持体上に形成された粘着層を有する角質剥離用粘着シートについて鋭意研究を重ねた結果、角質を効果的に剥離するためには、粘着剤が短時間で皮膚の凹凸に追従することが重要であることを見出した。さらに、皮膚の凹凸への追従性(柔らかさ)の指標として各種粘着剤の粘弾性貯蔵弾性率)を測定した結果、貼付時の皮膚表面温度(32℃)での貯蔵弾性率[G’]が、1.0×105〜2.0×106Paの範囲にある粘着層を有する角質剥離用粘着シートは、短時間の貼付でも角質層を効果的に剥離でき、かつ糊残りがないことを見出した。
また、このような特性を有する粘着層は、アクリル系粘着剤(後述する内部架橋型アクリル系粘着剤)を用いることにより、さらに皮膚の凹凸への追従性が高く、効果的に角質を剥離できることを見出し、本発明を完成するに至った。

0007

かくして本発明によれば、支持体と、該支持体上に、32℃における貯蔵弾性率が、1.0×105Pa〜2.0×106Paである粘着層を有する角質剥離用粘着シートが提供される。
本発明の角質剥離用粘着シートにおいては、前記粘着層が、内部架橋型アクリル系粘着剤の少なくとも一種を含むものであることが好ましく、メタノール抽出時の不溶分が90%以上のものであることが好ましい。

発明の効果

0008

本発明の角質剥離用粘着シートによれば、短時間の貼付でも角層を効果的に剥離することができる。
本発明の角質剥離用粘着シートの粘着層が内部架橋型アクリル系粘着剤から形成されている場合には、より効果的に角層を剥離することができる角質剥離用粘着シートを得ることができる。

0009

以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の角質剥離用粘着シートは、支持体と、該支持体上に、32℃における貯蔵弾性率が、1.0×105Pa〜2.0×106Paである粘着層を有するものである。

0010

本発明の角質剥離用粘着シートに用いる支持体としては、粘着層を担持して角質剥離用粘着シートを形成できるものであれば、特に制約はなく、得られる角質剥離用粘着シートの使用目的などを考慮して適宜選択することができる。

0011

用いる支持体の具体例としては、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系フィルムポリエチレンポリプロピレンエチレンメタクリル酸共重合体、エチレン/メタクリル酸メチルなどのポリオレフィン系フィルムポリウレタン系フィルムポリスチレン系熱可塑性エラストマーフィルムなどの樹脂フィルム;各種の合成繊維及び/又は天然繊維からなる織布、編布、不織布;上質紙グラシン紙、コート紙などの紙;これらの積層体;などが挙げられる。

0012

支持体の厚さは、特に制限されないが、支持体が樹脂フィルムの場合には、通常10〜300μm、好ましくは20〜200μmであり、支持体が織布、不織布、紙などからなる場合には、通常10〜1000μm、好ましくは20〜500μmである。

0013

また、支持体の粘着層が形成される側の面に、粘着層との密着性を高めるために、プライマー処理コロナ処理プラズマ処理などの表面処理を施してもよい。
さらに、得られる角質剥離用粘着体を、運搬保管に適した巻取体にする場合などにおいては、支持体の粘着層が形成されない側の表面に、シリコーン系剥離剤長鎖アルキル化合物などによって剥離処理を施してもよい。

0014

本発明の角質剥離用粘着シートの粘着層は、貼付時の皮膚表面温度(32℃)での貯蔵弾性率[G’]が、1.0×105〜2.0×106Paの範囲にあるものである。32℃の貯蔵弾性率が1.0×105Pa以下の場合、剥離時の応力に粘着層が耐えられず、糊残りを生じるおそれがある。32℃の貯蔵弾性率が2.0×106Pa以上の場合、短時間では皮膚の凹凸に追従できないため角質の剥離量が減少するため好ましくない。角質剥離用シートの粘着層の糊残りの抑制と、角質の剥離量を両立させるためには、32℃の貯蔵弾性率は2.0×105〜1.6×106Paであることがより好ましく、3.0×105〜1.0×106Paであるとさらに好ましい。
粘着層の貯蔵弾性率は、公知の粘弾性測定装置を用いて測定することができる。

0015

粘着層を形成するための粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤シリコーン系粘着剤ウレタン系粘着剤などが挙げられる。なかでも、貯蔵弾性率及び粘着力の制御が容易である観点から、アクリル系粘着剤が好ましい。特に内部架橋型アクリル系粘着剤が、より皮膚の凹凸への追従性が高くなる点で有利であり、好ましい。

0016

内部架橋型アクリル系粘着剤は、活性水素基を有しないアクリル系モノマー(m1)及び内部架橋剤(m2、重合性不飽和基を複数有するモノマー由来繰り返し単位を含むアクリル系共重合体(p)からなり、外部架橋剤の配合が不要である粘着剤である。
ここで内部架橋剤とは、重合時に、ポリマー分子内に架橋構造を導入し得る架橋型反応性単量体であり、外部架橋剤とは、重合体の側鎖と共有結合イオン結合等を形成して架橋構造を導入し得る化合物である。
また、活性水素基とは、酸素窒素等の電気陰性度炭素よりも高い原子と結合した水素原子活性水素)を有し、電子局在化が顕著な官能基のことであり、例えば水酸基カルボキシル基アミノ基等が挙げられる。

0017

活性水素基を有しないアクリル系モノマー(m1)としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含むことが好ましい。(メタ)アクリル酸アルキルエステルのアルキルエステルを構成するアルキル基炭素数は、3〜12であることがより好ましく、4〜8であることが特に好ましい。これにより、粘着層の粘着力を適度なものとすることができる。

0018

前記アクリル系共重合体(p)に用いられる活性水素基を有しないアクリル系モノマー(m1)としては、具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸ベンジルなどの(メタ)アクリル酸アラルキルエステル;(メタ)アクリル酸フェニルなどの(メタ)アクリル酸アリールエステル;などが挙げられる。
これらの(メタ)アクリル酸エステルは1種単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。なお、(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルのいずれかを意味し、以下、(メタ)は同じ意味を有するものとする。

0019

また、前記アクリル系共重合体(p)中における活性水素基を有しないアクリル系モノマー(m1)由来の繰り返し単位の全繰り返し単位に対する割合(モル%)は特に限定されないが、50〜99モル%であることが好ましく、60〜98モル%であることがより好ましい。

0020

前記アクリル系共重合体(p)の製造に用いられる内部架橋剤(m2)は、アクリル系共重合体(p)の凝集力を向上させる機能を有する。すなわち、重合性不飽和基を複数有するモノマー(m2)の重合性不飽和基がアクリル系共重合体(p)の重合に関与することによって、アクリル系共重合体(p)を架橋した高分子とすることができる。

0021

内部架橋剤(m2)は、ポリマー分子内に架橋構造を導入し得る架橋型反応性単量体であり、具体例としては、分子内に重合性不飽和基を複数有するモノマーが挙げられる。かかる重合性不飽和基としては、例えば、ビニル基アクリロイル基メタクリロイル基などが挙げられ、これらのうち、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、重合性不飽和基としてアクリロイル基を用いた場合、アクリル系共重合体(p)の凝集力を十分に高いものとすることができる。

0022

また、内部架橋剤(m2)中の重合性不飽和基は、複数あるものであればよいが、2〜5個であることが好ましく、2〜3個であることがより好ましく、2個であることがさらに好ましい。これにより、皮膚の凹凸への追従性が良好でありながら、アクリル系共重合体(p)の凝集力を十分に高いものとすることができる。

0023

分子内に重合性不飽和基を複数有するモノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレートジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ボリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、グリセリンメタクリレートアクリレートなどのポリオール類のジ又はトリ(メタ)アルキルエステル類ジアセトンアクリルアミド;トリス(メタ)アクリロイルオキシフォスフェートジアリルフタレートジアリルテレフタレート;テトラアリルオキシエタンジビニルベンゼン;トリ(メタ)アリイソシアヌレート;などが挙げられる。これらの中でも、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ボリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジアセトンアクリルアミド、ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレート、ジビニルベンゼンが特に好ましい。

0024

また、アクリル系共重合体(p)における重合性不飽和基を複数有するモノマー(m2)由来の繰り返し単位の全繰り返し単位に対する割合は特に限定されないが、0.00005〜0.10モル%であることが好ましく、0.0001〜0.05モル%であることがより好ましい。

0025

また、アクリル系共重合体(p)は、上述した活性水素基を有しないアクリル系モノマー(m1)と内部架橋剤(m2)以外のモノマー(m3)由来の繰り返し単位を含んでいてもよい。このようなモノマー(m3)としては、(メタ)アクリル酸、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシブチル等の活性水素基を有するアクリル系モノマー;マレイン酸フマル酸イタコン酸等のカルボキシル基を有する非アクリル系モノマー;ビニルピロリドンなどのラクタム環を有するビニルモノマー酢酸ビニルスチレンアクリロニトリルなどが挙げられる。これらの中でも、活性水素基を有するアクリル系モノマー、ラクタム環を有するビニルモノマーが好ましく、ラクタム環を有するビニルモノマーが特に好ましい。これらのモノマー(m3)由来の繰り返し単位の、全繰り返し単位に対する割合は、特に限定されないが、0〜50モル%であることが好ましく、0.5〜35モル%であることがより好ましい。

0026

アクリル系共重合体(p)の質量平均分子量(Mw)は、通常100,000〜1,500,000、好ましくは300,000〜1,200,000、より好ましくは400,000〜1,000,000である。なお、本発明において、質量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC分析)によって測定し、標準ポリスチレン換算した値である。

0027

本発明の角質剥離用粘着シートにおいては、粘着剤の種類や分子量などを適宜なものとすることにより、半経験的に、角質剥離用粘着シートの粘着層の32℃での貯蔵弾性率[G’]を1.0×105〜2.0×106Paの範囲に調節することができる。

0028

例えば、粘着剤として、内部架橋型アクリル系粘着剤を使用する場合においては、アクリル系共重合体(p)の合成に用いる活性水素基を有しないアクリル系モノマー(m1)、内部架橋剤(m2)、及び(m1)と(m2)以外のモノマー(m3)の配合比を調節する方法、得られるアクリル系共重合体(p)の分子量を適宜な値に設定する方法などにより、目的とする貯蔵弾性率[G’]を有する粘着層を得ることができる。

0029

本発明の角質剥離用粘着シートの粘着層は、低分子量成分(外部架橋剤やオリゴマーなど)の含有量が少なく、メタノール抽出時の不溶分が90%以上であることが好ましい。このことにより低分子量成分に起因する糊残りを効果的に抑制することができる。

0030

本発明の角質剥離用粘着シートの粘着層は、上述した粘着剤成分を含む粘着剤組成物から形成することができるが、該粘着剤組成物は、さらに、本発明の効果を逸脱しない範囲で、その他の成分を含有していてもよい。

0032

粘着剤組成物は、上記した粘着剤成分、その他の成分及び有機溶媒を、常法に従って適宜混合して調製することができる。本発明に用いる粘着剤組成物が、内部架橋型アクリル系粘着剤を含むものである場合には、粘着剤組成物のポットライフの問題がなく、調製後に長期間保管することができ、さらに外部架橋剤やオリゴマーを配合する必要がないので、粘着剤組成物を塗布する際に、混合等の調製の必要性がない利点を有する。

0034

有機溶媒の使用量は、特に限定されないが、粘着剤組成物全体に対して、通常20〜90質量%、好ましくは30〜85質量%、より好ましくは35〜75質量%である。

0035

粘着層は、以上のようにして得られる粘着剤組成物から形成することができる。例えば、粘着剤組成物、又は、粘着剤組成物を、所望により、トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、アセトンなどの有機溶剤希釈した溶液を、常法により支持体に塗布した後、乾燥させることにより、支持体上に均一に粘着層を形成することができる。

0036

粘着剤組成物の塗布は、既存の塗布装置を用いて行うことができる。塗布装置としては、グラビアコーターマイヤーバーコーターロールコーターナイフコーターダイコータースクリーンコーターなどが挙げられる。

0037

得られる粘着層の厚みは、効果的に角質層を剥離する観点から、5〜300μmであるのが好ましく、10〜200μmであるのがより好ましい。

0038

本発明の角質剥離用粘着シートには、上記のようにして形成された粘着層上に、剥離層が形成されていてもよい。剥離層が形成された角質剥離用粘着シートによれば、保管・運搬中、角質剥離を行う直前まで、剥離層により粘着層を有効に保護することができる。

0039

剥離層の材料としては、上質紙、グラシン紙、コート紙、ポリエチレンラミネート紙、ポリプロピレンラミネート紙などの紙類;ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系フィルム、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系フィルムなどの合成樹脂フィルム;などを使用することができる。

0040

また、上記剥離層の材料である紙類、樹脂フィルムは、所望により、剥離層の片面又は両面に、シリコーン樹脂などにより剥離処理が施されたものであってもよい。

0041

上記剥離層付き角質剥離用粘着シートを製造する方法としては、i)前記のように支持体上に粘着層形成用組成物を塗布、乾燥して粘着層を形成し、形成された粘着層上に剥離層をラミネートする方法、ii)剥離層上に、i)と同様にして、粘着層形成用組成物を塗布、乾燥して粘着層を形成し、形成された粘着層上に支持体をラミネートする方法などが挙げられる。

0042

本発明の角質剥離用粘着シートによれば、短時間の貼付でも、均一にかつ効率よく角質を剥離することができる。すなわち、一度の貼付・剥離で、剥離する必要のある厚さの角質をムラなく均一に剥離することができるので、何度も繰り返し貼付・剥離する必要がないので、皮膚を傷めることがなく、作業効率にも優れる。

0043

本発明の角質剥離用粘着シートが角質剥離能に優れていることは、例えば、本発明の角質剥離用粘着シートを角質層に貼り付けた粘着面に付着した角層をシートごと水酸化ナトリウム処理し、溶液中のタンパク質を測定した値が、1cm2あたり、30μg以上、好ましくは35μg以上であることで、確認することができる。

0044

本発明の角質剥離用粘着シートが皮膚埋め込み性に優れていることは、例えば、ブタ皮膚皮下脂肪を取り除き、表面にサンプルを貼付し、5分間経過後、シートを貼付した状態で、シート及び皮膚をメスで切断し、切断面での、皮膚表面と粘着層との密着性(隙間の有無)を顕微鏡観察することで確認することができる。

0045

本発明の角質剥離用粘着シートの粘着層のメタノール抽出時の不溶分が90%以上であることは、例えば、粘着層の粘着剤をSUSメッシュ(♯300)中に入れ、25℃のメタノールに、3日間、完全に浸漬した後、取り出し、前後の質量の差から算出した粘着剤中のメタノール抽出不溶解分(%)が90%以上であることから確認することができる。

0046

また、本発明の角質剥離用粘着シートは、角質層に貼付した後、剥離した場合であっても、皮膚表面に粘着剤成分が残ることがない。

0047

以下、実施例及び比較例により本発明をさらに詳細に説明する。但し、本発明は、以下の実施例により何ら制限されるものではない。

0048

(実施例1)
アクリル系ポリマー〔アクリル酸−2−エチルヘキシル(2EHA)/N−ビニルピロリドン(VP)/ヘキサンジオールジメタクリレート(HDDM)共重合体=97.48/2.49/0.03[モル%]、Mw=約85万、固形分35%〕を、剥離フィルム(SP−PET381031、リンテック社製)上に、乾燥後(100℃3分間)の塗布量が20g/m2になるように塗布して粘着層を形成した。次いで、該粘着層面に、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムをラミネートして、角質剥離用粘着シート1を作製した。

0049

(実施例2)
アクリル系ポリマーの組成比を、2EHA/VP/HDDM=94.98/4.99/0.03[モル%]にした以外は実施例1と同様な方法により、角質剥離用粘着シート2を作製した。

0050

(実施例3)
アクリル系ポリマーの組成比を、2EHA/VP/HDDM=89.98/9.99/0.03[モル%]にした以外は実施例1と同様な方法により、角質剥離用粘着シート3を作製した。

0051

(実施例4)
アクリル系ポリマーの組成比を、2EHA/VP/HDDM=79.98/19.99/0.03[モル%]にした以外は実施例1と同様な方法により、角質剥離用粘着シート4を作製した。

0052

(実施例5)
アクリル系ポリマーの組成比を、2EHA/VP/HDDM=74.98/24.99/0.03[モル%]にした以外は実施例1と同様な方法により、角質剥離用粘着シート5を作製した。

0053

(実施例6)
アクリル系ポリマーの組成比を、2EHA/VP/HDDM=69.98/29.99/0.03[モル%]にした以外は実施例1と同様な方法により、角質剥離用粘着シート6を作製した。

0054

(実施例7)
アクリル系ポリマーの組成比を、2EHA/AA(アクリル酸)/HDDM=94.97/5.00/0.03[モル%]にした以外は実施例1と同様な方法により、角質剥離用粘着シート7を作製した。

0055

(実施例8)
アクリル系ポリマーの組成比を、2EHA/AA/HDDM=89.98/9.99/0.03[モル%]にした以外は実施例1と同様な方法により、角質剥離用粘着シート8を作製した。

0056

(比較例1)
アクリル系ポリマーの組成比を、2EHA/HDDM=99.97/0.03[モル%]にした以外は実施例1と同様な方法により、角質剥離用粘着シート9を作製した。

0057

(比較例2)
アクリル系ポリマーの組成比を、2EHA/メタクリル酸−2−エチルヘキシルメタクリル酸ドデシル/HDDM=10/79.97/10/0.03[モル%]にした以外は実施例1と同様な方法により、角質剥離用粘着シート10を作製した。

0058

(比較例3)
実施例1において、アクリル系ポリマー1(2EHA/AA=82/18[モル%]、Mw=約85万、固形分35%)28.6重量部、アクリル系ポリマー2(2EHA/VP=88/12[モル%]、Mw=約85万、固形分45%)44.4重量部、アクリル系オリゴマー(2EHA/VP=80/20[モル%]、Mw=約6,000、固形分98%)30.9重量部、濃グリセリン(鹿ケミカル社製)15.0重量部、架橋剤(コロネートHL、日本ポリウレタン工業社製)0.2重量部を混合して得た混合物を、実施例1のアクリル系ポリマーの代わりに用いた以外は、実施例1と同様な方法により、角質剥離用粘着シート11を作製した。

0059

以上のようにして作製した角質剥離用粘着シート1〜6を用いて、粘着層の貯蔵弾性率、メタノール抽出不溶解分及び角質剥離量の測定、貼付試験(糊残り)、及びブタ皮膚埋め込み性の評価試験を、以下のようにして行った。
また、試験結果を第1表に示す。

0060

(1)貯蔵弾性率の測定
粘着層の貯蔵弾性率は、次のようにして測定した。
実施例1〜8及び比較例1〜2で用いたアクリル系ポリマー、及び比較例3で用いた混合物を、剥離フィルム(SP−PET381031、リンテック社製)上に、乾燥後(100℃3分間)の塗布量が40g/m2になるように塗布して、基材のない剥離フィルム付き粘着フィルムを計8枚作製した。この8枚の剥離フィルム付き粘着フィルムの粘着層を、貼り合せと剥離フィルムの除去を繰り返すことにより、8層の粘着層のみが積層された積層体を作製した。これを直径8mmの円形裁断したものをサンプルとして、各粘着層の貯蔵弾性率を順次測定した。
貯蔵弾性率は、粘弾性測定装置(Reometrics社製、装置名:DYNAMICNALYZERRDAII)を用いて、1Hz、−80℃〜120℃の範囲で測定し、32℃における貯蔵弾性率の値を得た。

0061

(2)メタノール抽出不溶解分測定
角質剥離用粘着シートの粘着層中のメタノール抽出不溶解分は、次のようにして測定した。
まず、粘着剤をSUSメッシュ(♯300)で作成した袋中に入れ、重量を測り、予め測定しておいた袋の重量を差し引いて浸漬前の粘着剤重量(W1)を算出し、次いで、粘着剤が封入された袋を25℃のメタノールに完全に浸漬した。3日後取り出し、80℃のオーブンで3時間乾燥後、標準環境(25℃、相対湿度65%)に3時間放置後、粘着剤が封入された袋の重量を測定し、袋の重量を差し引いて浸漬後の粘着剤重量(W2)を算出した。下記式により、粘着剤中のメタノール抽出不溶解分(%)を算出した。なお、重量の測定は標準環境(25℃、相対湿度65%)下で行った。

0062

0063

(3)角質剥離量測定
角質剥離量は次のようにして測定した。すなわち、角質はケラチンを主成分とするタンパク質及び脂質からなる。角質剥離量はテープの粘着面に付着した角質を、テープごと水酸化ナトリウム処理し、溶液中のタンパク質を測定して算出した。カットしたサンプルを、被験者の腕に5分間貼付し、一定の力で剥離した。剥離したテープを打ち抜き、1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液でタンパク質を加水分解した。1mol/Lの塩酸水溶液中和した後、タンパク質定量アッセイバイオラッドラボラトリーズ社製、DCプロテインアッセイ)を用いて溶液中のタンパク質量を測定し、単位面積あたりのタンパク質量(μg/cm2)を算出した。

0064

(4)貼付試験(糊残り)
サンプルをカットし、被験者の腕に5分間貼付し、剥離した。貼付部分白色粉末酸化チタン製品名:CR−50、平均粒子径:25μm、石原産業社製)をふりかけ、余分な粉を落とした後目視確認し、皮膚に残った面積から、下記式により粉末付着率を計算し、皮膚の糊残りを以下の基準で評価した。

0065

0066

◎:白色粉末の付着が殆ど認められなかった(粉末付着率:10%未満)
○:白色粉末が付着がわずかに認められた(粉末付着率:10%以上20%未満)
△:白色粉末の付着が認められた(粉末付着率:20%以上30%未満)
×:白色粉末の付着が顕著に認められた(粉末付着率:50%以上)

0067

(5)ブタ皮膚埋め込み性
ブタ皮膚(日本チャールス・リバー社製、ユカタンマイクロピッグスキンセット)の皮下脂肪を取り除き、表面にサンプルを貼付した。5分間貼付したのち、テープを貼付した状態でテープ、皮膚をメスで切断した。切断面をすばやく顕微鏡ハイロックス社製、デジタルマイクスコープKH−7700、倍率:200倍)観察し、皮膚表面と粘着層との密着性(隙間の有無)から、皮膚埋め込み性を以下の基準で評価した。

0068

◎:ブタ皮膚表面の凹凸に隙間なく密着
○:ブタ皮膚表面の凹凸の、凹部に少し隙間があるが密着
△:ブタ皮膚表面の凹凸の、凹部の半分程度隙間がある
×:ブタ皮膚表面の凹凸の、凸部のみ接している

0069

実施例

0070

第1表より、実施例1〜8の角質剥離用粘着シート1〜8は、比較例1〜3の角質剥離用粘着シート9〜11に比して、角質剥離能及び皮膚埋め込み性にきわめて優れ、糊残りも少ないものであった。

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