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技術 太陽電池

出願人 テンパール工業株式会社
発明者 今本正夫相原茂中田健司鎌田武
出願日 2010年2月9日 (10年10ヶ月経過) 出願番号 2010-026991
公開日 2011年8月25日 (9年4ヶ月経過) 公開番号 2011-165894
状態 特許登録済
技術分野 光起電力装置 光起電力装置
主要キーワード 推奨期間 個別生産 読み取り確認 設置当初 エボナイト 比較演算処理 出力低下分 変化量データ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年8月25日)のものです。
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図面 (9)

課題

太陽電池としての最高出力を長期間に亘り一定に保持するとともに、設置時以降の気候変動などに応じて適宜最高出力の値の増減を調整し、安定した出力を行える太陽電池を提供する。

課題を解決するための手段

金属電極層と、該金属電極層と接合される半導体層と、該半導体層と接合される透明電極層と、該透明電極層と接合される透光率制御層とが順次形成されて、導電性基板に配設されるとともに、前記透明電極層に設けられた集電電極と、前記金属電極とに電気的に接続された前記透光率制御層制御ICが前記導電性基板に配設されて、前記制御ICは、発電量初期設定値よりも大きな場合には、発電量が前記初期設定値に近づくよう、発電量を小さくする方向に前記透光率制御層における透光率を小さくする制御を行うことをことを特徴として太陽電池を構成する。

概要

背景

太陽電池の構造としては、従来から種々構造が開示されている。例えば、特許文献1においては、複数の導電性基板上に形成した太陽電池素子集積化した太陽電池モジュールが記載されている。該太陽電池モジュールに用いられる太陽電池素子は、導電性基板106上に金属電極層108、半導体層109、透明電極層110を順次形成した構造となっている。

太陽電池が設置される場所は、基本的に日照量が多く見込まれる場所であることが多い。産業的には砂漠に集中的に設置されたり、個々の消費者的には住宅の屋根の上などに設置されることが多い。

太陽電池は、一旦設置されると、10年程度或いはそれ以上使用されることが多い。太陽電池は太陽光照射を受けて、光電効果一種である光起電力効果により光エネルギー電気に変換するものであり、その変換材料として半導体を用いることから、長期的に見た場合、該半導体の劣化に伴い前記変換の効率が低下し、太陽電池の性能に影響を及ぼす。

半導体の劣化要因としては、例えば、強い光が長期間に亘って照射されることが挙げられる。強い光が照射されると、太陽電池に用いる半導体中のダングリングボンド未結合手)が増加し、該半導体中の格子欠陥密度が増加することにより導電率が低下し、太陽電池としての出力が低下していく。また、太陽電池は屋外で使用されるために、日照とともに太陽電池の温度が上昇し、高温になってくると(約70度〜80度)前記半導体のバンドギャップ禁制帯幅)が減少することにより、太陽電池の出力電圧が低下することがある。

そこで、経時変化に対して安定な光起電力素子を提供するものとして、例えば、特許文献2に記載されたものがある。特許文献2は、太陽電池の半導体層を、有機半導体であるポリシラン化合物を用いて構成し、さらに屈折率調整剤を前記有機半導体層の膜圧方向に沿って予め分布させたうえで構成したことが記載されている。

屈折率調整剤としては、CaF2,LiF等の無機化合物、Be,Mg等の金属、エボナイトこはく等の有機化合物合成樹脂が用いられ、これらを粉体又は超微粒子の形で前記ポリシラン化合物中に単独又は混合して前記有機半導体層の膜圧方向に沿って分布させることにより、比較的広範囲波長成分の光を吸収できる様になり、経時変化に対して安定な光起電力素子を提供できることが記載されている。

概要

太陽電池としての最高出力を長期間に亘り一定に保持するとともに、設置時以降の気候変動などに応じて適宜最高出力の値の増減を調整し、安定した出力を行える太陽電池を提供する。金属電極層と、該金属電極層と接合される半導体層と、該半導体層と接合される透明電極層と、該透明電極層と接合される透光率制御層とが順次形成されて、導電性基板に配設されるとともに、前記透明電極層に設けられた集電電極と、前記金属電極とに電気的に接続された前記透光率制御層制御ICが前記導電性基板に配設されて、前記制御ICは、発電量初期設定値よりも大きな場合には、発電量が前記初期設定値に近づくよう、発電量を小さくする方向に前記透光率制御層における透光率を小さくする制御を行うことをことを特徴として太陽電池を構成する。

目的

本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、太陽電池としての最高出力を長期間に亘り一定に保持するとともに、設置時以降の気候変動などに応じて適宜最高出力の値の増減を調整し、安定した出力を行える太陽電池を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

金属電極層と、該金属電極層と接合される半導体層と、該半導体層と接合される透明電極層と、該透明電極層と接合される透光率制御層とが順次形成されて、導電性基板に配設されるとともに、前記透明電極層に設けられた集電電極と、前記金属電極とに電気的に接続された前記透光率制御層制御ICが前記導電性基板に配設されて、前記制御ICは、前記半導体層における発電量計測手段と、計測した発電量とメモリ部に記憶した発電量の初期設定値との比較手段と、時間の経過を計測するタイマー手段と、を備えた演算手段を有し、所定の間隔で、前記比較手段による比較演算処理を行い、発電量が初期設定値よりも大きな場合には、発電量が前記初期設定値に近づくよう、発電量を小さくする方向に前記透光率制御層における透光率を小さくする制御を行うことをことを特徴とする太陽電池

請求項2

前記太陽電池における透光率制御層は、前記制御ICにより、所定の間隔で、前記比較手段による比較演算処理を行い、発電量が初期設定値よりも小さな場合には、発電量が前記初期設定値に近づくよう、発電量を大きくする方向に前記透光率制御層における透光率を大きくする制御を行うことを特徴とする請求項1記載の太陽電池。

請求項3

前記太陽電池における前記制御ICは、少なくとも前記最高出力の値を調整した回数データ、発電量の制御内容データ、を前記メモリ部に蓄積し、最高出力の値の調整を行う都度、これらのデータを前記演算手段により確認し、発電量の制御内容データが同じものが3回連続した場合には、該3回目のデータを確認したときに、前記発電量の初期設置値を、前記連続した制御内容と同様の制御を、所定の大きさだけ行うよう構成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の太陽電池。

技術分野

0001

本発明は、太陽電池に関し、特に太陽電池における出力変動緩和機能を有した太陽電池に係る。

背景技術

0002

太陽電池の構造としては、従来から種々構造が開示されている。例えば、特許文献1においては、複数の導電性基板上に形成した太陽電池素子集積化した太陽電池モジュールが記載されている。該太陽電池モジュールに用いられる太陽電池素子は、導電性基板106上に金属電極層108、半導体層109、透明電極層110を順次形成した構造となっている。

0003

太陽電池が設置される場所は、基本的に日照量が多く見込まれる場所であることが多い。産業的には砂漠に集中的に設置されたり、個々の消費者的には住宅の屋根の上などに設置されることが多い。

0004

太陽電池は、一旦設置されると、10年程度或いはそれ以上使用されることが多い。太陽電池は太陽光照射を受けて、光電効果一種である光起電力効果により光エネルギー電気に変換するものであり、その変換材料として半導体を用いることから、長期的に見た場合、該半導体の劣化に伴い前記変換の効率が低下し、太陽電池の性能に影響を及ぼす。

0005

半導体の劣化要因としては、例えば、強い光が長期間に亘って照射されることが挙げられる。強い光が照射されると、太陽電池に用いる半導体中のダングリングボンド未結合手)が増加し、該半導体中の格子欠陥密度が増加することにより導電率が低下し、太陽電池としての出力が低下していく。また、太陽電池は屋外で使用されるために、日照とともに太陽電池の温度が上昇し、高温になってくると(約70度〜80度)前記半導体のバンドギャップ禁制帯幅)が減少することにより、太陽電池の出力電圧が低下することがある。

0006

そこで、経時変化に対して安定な光起電力素子を提供するものとして、例えば、特許文献2に記載されたものがある。特許文献2は、太陽電池の半導体層を、有機半導体であるポリシラン化合物を用いて構成し、さらに屈折率調整剤を前記有機半導体層の膜圧方向に沿って予め分布させたうえで構成したことが記載されている。

0007

屈折率調整剤としては、CaF2,LiF等の無機化合物、Be,Mg等の金属、エボナイトこはく等の有機化合物合成樹脂が用いられ、これらを粉体又は超微粒子の形で前記ポリシラン化合物中に単独又は混合して前記有機半導体層の膜圧方向に沿って分布させることにより、比較的広範囲波長成分の光を吸収できる様になり、経時変化に対して安定な光起電力素子を提供できることが記載されている。

先行技術

0008

特開平3−239377号公報 第2図
特開平4−199687号公報

発明が解決しようとする課題

0009

このような光起電力素子においては、従来の光起電力素子と比べて経時変化に対する光劣化が減少することが期待できる。しかしながら、光劣化の速度を遅らせるものであるから、長期間における光起電力性能維持という観点で見た場合には、設置当初の状態からは徐々に半導体の劣化が進むことにより、それに応じて徐々に光起電力の低下が生ずることは避けられないものである。
また、半導体の劣化が起こった場合には、通常光起電力復元することはないため、太陽電池の使用期間に相当する10年〜15年程度の期間で見ると、発電量の低下はコストパフォーマンスに大きく影響してくる。特に、将来に亘って気候温暖化気候変動などが想定した以上に進み日照量が大きくなってくるような場合、半導体の光劣化が想定した以上に進み、使用しているうちに期待した発電量が得られなくなるおそれがある。即ち、当初予定していた使用可能期間が短くなってしまう可能性がある。

0010

そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、太陽電池としての最高出力を長期間に亘り一定に保持するとともに、設置時以降の気候変動などに応じて適宜最高出力の値の増減を調整し、安定した出力を行える太陽電池を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

本発明に係る太陽電池は、上述の課題を解決すべく構成されたもので、
金属電極層と、該金属電極層と接合される半導体層と、該半導体層と接合される透明電極層と、該透明電極層と接合される透光率制御層とが順次形成されて、導電性基板に配設されるとともに、
前記透明電極層に設けられた集電電極と、前記金属電極とに電気的に接続された前記透光率制御層制御ICが前記導電性基板に配設されて、
前記制御ICは、前記半導体層における発電量計測手段と、
計測した発電量とメモリ部に記憶した発電量の初期設定値との比較手段と、
時間の経過を計測するタイマー手段と、を備えた演算手段を有し、
所定の間隔で、前記比較手段による比較演算処理を行い、発電量が初期設定値よりも大きな場合には、
発電量が前記初期設定値に近づくよう、発電量を小さくする方向に前記透光率制御層における透光率を小さくする制御を行うことをことを特徴として太陽電池を構成するとよい。

0012

かかる構成によれば、太陽電池を設置して使用開始後、予め定めた発電量の初期設定値よりも発電量が大きな場合には、発電量が初期設定値に近づくよう、透光率制御層の透光率を小さくする制御を行うことにより、太陽電池に必要以上の光を照射させず、太陽電池としての最高出力を長期間に亘り一定に保持するとともに、設置時以降の気候変動などに応じて適宜最高出力の値を調整し、安定した出力を行える太陽電池を提供することができる。

0013

また、本発明に係る太陽電池は、前記制御ICにより、所定の間隔で、前記比較手段による比較演算処理を行い、発電量が初期設定値よりも小さな場合には、
発電量が前記初期設定値に近づくよう、発電量を大きくする方向に前記透光率制御層における透光率を大きくする制御を行うよう構成してもよい。

0014

かかる構成によれば、日照量が低くなる方向に気候変動が発生しているような場合、太陽電池の出力が初期設定値よりも低くなることにより、当初想定した出力が得られなくなることを是正し、安定した出力を行える太陽電池を提供することができる。

0015

また、本発明に係る太陽電池における前記制御ICは、少なくとも前記最高出力の値を調整した回数データ
発電量の制御内容データ
を前記メモリ部に蓄積し、
最高出力の値の調整を行う都度、これらのデータを前記演算手段により確認し、
発電量の制御内容データが同じものが3回連続した場合には、
該3回目のデータを確認したときに、
前記発電量の初期設置値を、前記連続した制御内容と同様の制御を、
所定の大きさだけ行うよう構成してもよい。

0016

かかる構成によれば、長期的に見た気候変動などの傾向を、日照量が増加する方向若しくは日照量が減少する方向の連続する回数予測し、発電量の初期設定値を前記予測に応じて増減させるよう制御するから、太陽電池を構成する半導体に過度負荷をかけずに、長期的な気候に応じて安定した出力を行える太陽電池を提供することができる。。

発明の効果

0017

以上の如く、本発明によれば、長期的に見た気候変動の傾向を適宜反映させた発電量となるよう発電量の設定値を是正する制御を行うことにより、太陽電池としての最高出力を長期間に亘り一定に保持するとともに、設置時以降の気候変動などに応じて適宜最高出力の値の増減を調整して、安定した出力を行える太陽電池を提供することができる。

図面の簡単な説明

0018

第1の実施形態を示す太陽電池素子の概略構成図を示す。
同実施形態に係る透光率制御層の概略構成図を示す。
同実施形態に係る制御ICのブロック構成図を示す。
同実施形態に係る発電量の変化を示す。
同実施形態に係る経時的な透光率の制御の仕方を示す。
太陽電池に係る出力電流と出力電圧の特性図を示す。
太陽電池を複数接続して設けた図を示す。
第2の実施形態に係る発電量及び透光率の変化を示す。

実施例

0019

次に本発明の実施形態を図1乃至図6を用いて詳細に説明する。

0020

(太陽電池の説明)
図1は、本発明における太陽電池の第1の実施形態を示した概略構成図である。図1は、太陽電池1における層状構成をなす太陽電池素子の断面を示したもので、該太陽電池素子は、導電性基板101上に層状に形成される。該導電性基板101上には、金属電極層102と、該金属電極層102と接合される半導体層103と、該半導体層103と接合される透明電極層104と、該透明電極層104と接合される透光率制御層105とが順次層状に形成される。

0021

また、前記導電性基板101上には、前記透光率制御層105を制御するための制御IC106が配設され、該制御IC106は、前記透明電極層に設けられた集電電極107と、前記金属電極層102とに電気的に接続されて電源を得る。

0022

前記制御IC106は、前記半導体層における発電量を計測して、該発電量が予め定めた初期設定値以上になっている場合には、初期設定値に近づくよう、発電量を減少させる方向に、前記透光率制御層105における透光率を小さくする制御を行うものである。また、該発電量が予め定めた初期設定値以下になっている場合には、初期設定値に近づくよう、発電量を増加させる方向に、前記透光率制御層105における透光率を大きくする制御を行うものである。

0023

図3には、制御IC106のブロック構成図を示した。
制御IC106には、前記電極から電源を得るための電源入力部1061と、該電源入力部に入力された電圧を基に半導体層における発電量を計測するための発電量計測部10631と、
予め初期設定値として設定した発電量データを記憶させたメモリ部10633と、
時間の経過をカウントするタイマー部10634と、
所定の間隔で前記比較手段による比較演算を行う比較部10632と、
比較部10632による比較結果に応じて前記透光率制御層105における透光率を制御する電源出力部1062を備える。

0024

前記発電量計測部10631は、電源入力部1061に入力される電圧値電流値をA/D変換によってデジタルデータ化し、前記比較部10632に出力する。

0025

前記比較部10632は、所定の間隔で、メモリ部10633から発電量データを読み出して、発電量計測部10631にて計測された電圧値、電流値データと比較した結果、発電量が初期設定値である発電量データよりも大きな場合には、比較部10632からの出力信号を受けて前記透光率制御層105における透光率を小さくする制御を行う。

0026

また、発電量が初期設定値である発電量データよりも小さな場合には、比較部10632からの出力信号を受けて前記透光率制御層105における透光率を大きくする制御を行う。

0027

また、タイマー部10634は経時的に時間のカウントを行うもので、前記比較部10632にて比較を行うタイミングとなる前記所定の時間としては、数時間毎、1日毎、1週間毎、1カ月毎など適宜時間の経過に基づく設定とするとよい。

0028

また、時間の経過に基づくタイミングの他、前記発電量計測部10631にて計測された電圧値、電流値の計測データの時間的な変化を計測し、本来想定していた発電量の変化(Po〜PB)に対して大きな変化(例えば2倍以上の変化)が発生したときを、前記比較部10632にて比較を行うタイミングとしてもよい。予め定めた時間の経過に加えて、発電量が実際に大きく変化したときを比較演算のタイミングとすることで、半導体層への必要以上の日照を早期に防止でき、半導体層の光劣化を防止することができる。

0029

前記透光率制御層105は、前記半導体層103に照射される光の透過率の大小を制御するもので、これにより前記半導体層103への太陽光の照射量の大小が制御される。本実施例では、電圧を印加することにより分子配向を変化させる液晶を用いて構成している。

0030

(透光率制御層の説明)
図2に、前記透光率制御層105の概略構成図を示した。図2は、透光率制御層105の断面を示したもので、該透光率制御層105は、前記透明電極層104上に層状に形成される。透光率制御層105は、前記透明電極層104に接合される偏光板1051と、該偏光板1051に接合される透明電極層1052と、該透明電極層1052と接合され2つの配向層1053、1054に挟まれる液晶層1055と該液晶層1055に接合される透明電極層1056と、該透明電極層1056に接合される偏光板1057とにより層状に形成される。

0031

前記透光率制御層105における透明電極1052、1056は、前記制御IC106と電気的に接続される。前記液晶1055は、制御IC106から電源の印加状態を制御されることにより該液晶1055の配向を変化させられる。

0032

(制御の説明)
次に、図4乃至図6を用いて、前記制御IC106による前記透光率制御層105の制御のさせ方を説明する。図4には、経時的にみた太陽電池1の最高出力の変化の状態を示している。横軸が期間、縦軸が最高出力Pである。なお、ここで用いる最高出力Pは、図6に示した太陽電池の出力特性を示した図における、Vp(出力電圧)、Ip(出力電流)の積が最大になる部分の出力Pとする。また、Voは開放電圧、Ioは短絡電流である。

0033

設置当初の太陽電池の最高出力をPoとし、経時的要素として、例として期間を10年と見た場合に、10年後の最高出力をPB、太陽電池を構成する半導体の劣化に伴う最高出力の低下分をΔP(デルタP=Po−PB)とする。太陽電池としての最高出力を経時的に一定に保持するために、設置当初における最高出力を予めPBに保つよう制御する。

0034

ここで、図5(a)に示したように、設置当初における透光率をτo、前記10年後における透光率を第一の透光率τBとした場合に、該第一の透光率τBは、前記透光率制御層105における透光率を最大とするものであり、τoは、前記太陽電池1の最高出力が、前記Poから、前記ΔPを差し引いた出力PBとなる透光率である。

0035

太陽電池の出力Pと透光率τとの関係は、時間をt、Aを定数として、透光率の時間変化に比例する、P ∝ A・τ(t)と表せる。具体的には、透光率は、当初の値から、徐々に大きくなるよう制御するから、時間とともに増加するように
τ=τo+{(τB−τo)/(tB−to)}・t と変化する。
τB、τo、定数Aは、太陽電池に用いる透光率制御層としての液晶、偏光板、透明電極等の全体としての透光率を考慮する必要があるから、10年後のPBと合わせて適宜定める。

0036

このような単調的に透光率を増加させる制御を基本制御としたうえで、図5(b)(c)に示したように、時間tcで、発電量が初期設定値であるPBから増加した場合には、比較部10632にて発電量の増加分ΔP1を計測し、該発電量の増加分ΔP1を減少させるように、透光率を、Δτ1だけ小さくする制御を行う第二の制御を行う。

0037

なお、発電量が初期設定値よりも小さくなる方向に変化する場合には、該初期設定値に近づくよう、発電量を大きくする方向に、透光率を大きくする制御を行う。

0038

制御IC106による透光率の制御は、前記透光率制御層105に向けて電源出力部1062から印加する電圧を変化させることにより制御を行う。即ち、前記液晶層1055に接合される透明電極層1052、1054に印加する電圧を変化させることにより液晶の配向を変化させ、太陽電池における当初の最高出力が、当初の最高出力Poから半導体の経時的な劣化に伴う出力低下に伴う出力低下分を差し引いた出力PBになるよう制御を行う。

0039

また、前記制御IC106における透光率制御層105の制御のさせ方として、該透光率制御層105における、配向層に挟まれる液晶の特性、即ち、液晶分子の配向のさせ方により、電圧を印加しないときに透光率が大きくなるもの、電圧を印加するときに透光率が大きくなるもの等の特性に応じて、経時的に見た場合、印加する電圧を徐々に小さくしていく場合、印加する電圧を徐々に大きくしていく場合が想定される。このような場合には、太陽電池の出力Pから、制御IC駆動用の電源、透光率制御層の制御用電源の大きさの経時的変化を加味し、前記10年後の出力PBを設定するとよい。

0040

なお、期間は10年を例に挙げたが、製品としての太陽電池の出力を保証する期間や、太陽電池の取替推奨期間を想定して、15年、5年など適宜想定する期間を定めて、そのときの出力PBに応じて、透光率の変化をさせるよう制御を行うとよい。

0041

(第2の実施形態)
次に、図8を用いて、太陽電池の第2の実施形態を説明する。第2の実施形態においては、第1の実施形態で説明した制御に加えて、長期的に見た気候変動などの傾向を、日照量が増加する方向若しくは日照量が減少する方向の連続する回数で予測し、発電量の初期設定値を前記予測に応じて増減させるよう制御するものである。

0042

制御IC106には、第1の実施形態の構成に加えて、メモリ部10633に、前記最高出力の値を調整した回数データ、発電量の制御内容データを蓄積し、最高出力の値の調整を行う都度、これらのデータを前記演算手段により確認する。

0043

まず、時間tcで、発電量が初期設定値であるPBから増加した場合(図8(a))には、比較部10632にて発電量の増加分ΔP1を計測し、該発電量の増加分ΔP1を減少させるように、透光率を、Δτ1だけ小さくする制御を行う(図8(b))。

0044

図8(a)のように、発電量が、初期設定値PBから、ΔP1、ΔP2、ΔP3の3回連続して増加した場合、制御IC106は、透光率制御層における透光率をΔτ1、Δτ2、Δτ3だけ減少させ、その都度、メモリ部10633に制御回数データと透光率を減少させた、透光率を増加させたという制御内容データを蓄積していく。そして、透光率を減少させるという制御内容データが同じものが3回連続したことを比較部がメモリ部から読み取り確認した場合には、連続した制御内容と同じ制御を予め行う。

0045

即ち、図8(b)の場合では、透光率を予めΔτ4だけ減少させて、発電量の初期設定値をPBからΔP4だけ減少させる。長期的に見て、日照量が増加する方向に気候変動しているものと予測し、予め発電量を下げ、太陽電池の半導体層を過度な日照から保護し、安定した出力を行えるように制御する。

0046

また、連続して発電量が減少するような場合には、透光率を増加させて、発電量の初期設定値をPBから増加させる。長期的に見て、日照量が減少する方向に気候変動しているものと予測し、予め発電量を上げ、太陽電池の半導体層が適度な日照を得られるようにし、安定した出力を行えるように制御する。

0047

前述したΔP4(Δτ4)の大きさは、前記メモリ部に、過去に連続して変化した発電量の変化量データ(透過率の変化量データ)を蓄積しておき、変化した発電量(透過率)から演算して求めた平均的な発電量(透過率)を用いてもよい。これにより、発電量の変化分として、実際の気候変動に即した程度の大きさの変化分が得られ、太陽電池が設置される場所において適正な大きさの発電量の制御を行うことができる。

0048

制御対象となる太陽電池の種類について)
また、太陽電池に用いる半導体として、結晶系となる単結晶シリコン多結晶シリコンアモルファス系となるアモルファスシリコンに代表されるIV族半導体GaAsCdS、CuInSe2等、III−V族、II−VI族、I−III−VI族などの化合物半導体フタロシアニンなどの有機半導体を用いた太陽電池、また、湿式太陽電池に代表される色素増感太陽電池においても、本願における透光率制御層を設けて経時的に透光率を制御し、これら半導体等に照射される太陽光の大小を制御することにより、出力を制御することが可能である。この他、太陽光や照明などの光が照射されることにより発電が行われる電池であれば、太陽光や照明などの照射量を調整することにより制御が可能である。

0049

また、前記導電性基板101上に設けた制御IC106について、該制御ICと電極との電気的接続微小ワイヤで接続してもよいし、導電性基板上にパターン配線を設けて接続してもよい。

0050

また、太陽電池1を複数用いてモジュール化する場合には、図5に示したように太陽電池1を直列接続したり、並列接続して用いるとよい。図7(a)には、前記導電性基板101上に太陽電池1を複数形成した例を示している。それぞれの太陽電池は、前記導電性基板101上に形成された電極108にて接続されており、また、制御IC106はそれぞれの太陽電池に設けられている。モジュール同士を接続する場合には電極108を順次接続するとよい。

0051

また、図7(b)には、太陽電池1を複数形成し、これら太陽電池を1つの制御ICにて制御する例を示している。この場合、制御ICへの電源供給は一つの太陽電池から行ってもよいし、複数の太陽電池から行ってもよい。また、配線の効率化を図るため、制御IC106を基板の中ほどに設けている。

0052

(他の例)
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。

0053

例えば、第一の実施形態において、透光率制御層105には液晶を用いた例を示した。この液晶は、電圧の印加とともに、分子の配向が変化するものとして説明を行ったが、制御ICにおける制御電力を減少させ、省電力化を図るため、例えば、電圧の印加を断っても液晶の配向状態が維持されるメモリ効果を有した強誘電性液晶を用いて構成してもよい。これにより、常に電圧を印加しておく必要がなくなり、前記10年の間で、予め定めた所定の一定時間間隔毎に、短時間の電圧印加を行い、徐々に透光率を変化させていくことが可能である。

0054

また、例として挙げた前記10年後の出力PBとして、該10年後に見込まれる半導体の劣化に対して、所定の余裕量を設けて第一の実施形態で定めたPBよりもさらに低い出力量PCを定めて、該PCに対して、初期の透光率、経時後の透光率を定めて、制御してもよい。これにより、半導体の劣化が予想以上に進んだ場合や、経時的に透明電極層の透明度が低下した場合、また、透光率制御層の透光率が想定した変化よりも低くなった場合などにも、一定の出力は確保できるような太陽電池を構成できる。

0055

また、複数の太陽電池を制御する場合において、制御する太陽電池と制御しない太陽電池を設けて、制御しない太陽電池は前記制御IC106の電源として用いるよう構成してもよい。

0056

さらに、図7(c)に示したように、制御ICの回路パターンを、予め太陽電池に用いる半導体層に隣接させて作成し、太陽電池と一体化して制御ICを設けてもよい。この場合は、制御IC用の電源接続のための配線を不要とでき、また、太陽電池と制御ICを個別生産する場合と比較して生産の効率化が図れる。

0057

1太陽電池
101導電性基板
102金属電極層
103半導体層
104透明電極層
105透光率制御層
1051偏光板
1052 透明電極
1053 透明電極
1054配向層
1055 配向層
1056液晶
1057 偏光板
106 制御IC
1061電源入力部
1062電源出力部
1063比較演算部
10631発電量計測部
10632比較部
10633メモリ部
10634タイマー部
107 集電電極

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