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技術 鋼材の熱処理方法

出願人 大同特殊鋼株式会社
発明者 梅森直樹森田敏之下村哲也
出願日 2010年2月2日 (10年10ヶ月経過) 出願番号 2010-020895
公開日 2011年8月18日 (9年4ヶ月経過) 公開番号 2011-157598
状態 特許登録済
技術分野 拡散による非金属の除去、鋳鉄の熱処理 金属質材料の表面への固相拡散 熱処理
主要キーワード 応力集中係数 回疲労強度 真空浸炭処理 SCM ローラピッチング試験 浸炭ガス 炭化水素系ガス アセチレンガス
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年8月18日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

鋼材の強度向上を実現する鋼材の熱処理方法を提供する。

解決手段

真空浸炭窒化処理では浸窒ガスとしてアンモニアガスを使用するが、アンモニアガスの分解で生じた水素鋼材中に浸入してその強度向上を阻害するので、真空浸炭処理の後、真空窒化処理を行う鋼材の熱処理方法において、真空窒化処理の終了後に雰囲気中の水素分圧を10Pa以下に減少させる脱水素処理を行う。該脱水素処理は雰囲気中に窒素ガスを供給することにより行なうので、真空窒化処理によって鋼材中に浸透させた窒素を放出させることなく、水素分圧を低下させて水素のみを鋼材中から放出させることができる。

概要

背景

近年、機械構造用部品高強度化要請されており、鋼材曲げ疲労強度面疲労強度をいずれも向上させることが可能な真空浸炭窒化処理が提案されている。なお、真空浸炭窒化処理の一例は特許文献1に示されている。

概要

鋼材の強度向上を実現する鋼材の熱処理方法を提供する。真空浸炭窒化処理では浸窒ガスとしてアンモニアガスを使用するが、アンモニアガスの分解で生じた水素鋼材中に浸入してその強度向上を阻害するので、真空浸炭処理の後、真空窒化処理を行う鋼材の熱処理方法において、真空窒化処理の終了後に雰囲気中の水素分圧を10Pa以下に減少させる脱水素処理を行う。該脱水素処理は雰囲気中に窒素ガスを供給することにより行なうので、真空窒化処理によって鋼材中に浸透させた窒素を放出させることなく、水素分圧を低下させて水素のみを鋼材中から放出させることができる。

目的

本発明は上記知見に基づいて鋼材の強度向上を実現する鋼材の熱処理方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

真空浸炭処理の後、真空窒化処理を行う鋼材熱処理方法において、真空窒化処理の終了後に雰囲気中の水素分圧を10Pa以下に減少させる脱水素処理を行うことを特徴とする鋼材の熱処理方法。

請求項2

前記脱水素処理を雰囲気中に窒素ガスを供給することによって行なう請求項1に記載の鋼材の熱処理方法。

技術分野

0001

本発明は鋼材熱処理方法に関し、特に、曲げ疲労強度面疲労強度が共に向上した鋼材を得ることができる熱処理方法に関する。

背景技術

0002

近年、機械構造用部品高強度化要請されており、鋼材の曲げ疲労強度と面疲労強度をいずれも向上させることが可能な真空浸炭窒化処理が提案されている。なお、真空浸炭窒化処理の一例は特許文献1に示されている。

先行技術

0003

特開2007−262505

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、真空浸炭窒化処理では浸窒ガスとしてアンモニアガスを使用するが、発明者等の調査によると、アンモニアガスの分解で生じた水素鋼材中に浸入してその強度向上を阻害していることが判明した。

0005

そこで、本発明は上記知見に基づいて鋼材の強度向上を実現する鋼材の熱処理方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記目的を達成するために、本第1発明では、真空浸炭処理の後、真空窒化処理を行う鋼材の熱処理方法において、真空窒化処理の終了後に雰囲気中の水素分圧を10Pa以下に減少させる脱水素処理を行う。

0007

本第1発明においては、真空窒化処理の終了によってアンモニアの供給が停止された後、脱水素処理によって雰囲気中の水素分圧を10Pa以下に減少させるから、鋼材に浸入した水素が雰囲気中に放出されて鋼材中の水素濃度が低下し、その強度が向上させられる。

0008

本第2発明では、前記脱水素処理を雰囲気中に窒素ガスを供給することによって行なう。本第2発明においては、窒素ガスを供給することにより、真空窒化処理によって鋼材中に浸透させた窒素を放出させることなく、水素分圧を低下させて水素のみを鋼材中から放出させることができる。

発明の効果

0009

以上のように、本発明の鋼材の熱処理方法によれば、真空窒化処理中に鋼材に浸入した水素が、これに続く脱水素処理で雰囲気中に放出されるから、鋼材中の水素濃度が低下してその強度が向上する。

図面の簡単な説明

0010

本発明の熱処理方法を実施した際の熱処理炉炉温等の経時変化を示す図である。
真空窒化処理における炉内圧力と鋼材中の窒素濃度の関係を示す図である。
脱水素処理における雰囲気中の水素分圧と曲げ疲労強度の関係を示す図である。
脱水素処理における雰囲気中の水素分圧と面疲労強度の関係を示す図である。

実施例

0011

図1には本発明の熱処理方法を実施した際の熱処理炉の炉温、炉圧、炉内の水素分圧の経時変化を示す。炉温をT1に上げるとともに、炉圧をP1まで低下させてこれを維持し、その前半は浸炭ガスを供給して浸炭処理を行なう。後半は浸炭ガスに代えて窒素ガスを供給することにより浸炭した炭素拡散処理を行なう。この後、炉温をT2に下げてアンモニアガスを供給することによって窒化処理を行なうが、この過程で、アンモニアガスの分解で水素が生じてその分圧が増大し、水素が鋼材中に浸入してその強度向上を阻害する。そこで、窒化処理を終えた後にその炉温と炉圧を保ちつつ、窒素ガスを供給して水素分圧が10Pa以下になるようにして、鋼材の脱水素処理を行なう。脱水素処理を終了した後は油冷等による焼入れを行なう。

0012

ここで、炉温T1は900〜950℃の間とするのが良く、炉温T2は790〜890℃の間とするのが良い。炉圧P1は、図2に示すように、0.3、0.5、0.7、0.9、1.0、1.1、1.2、1.5、1.7kPaと変化させた時の鋼材中の窒素濃度変化が1.1kPa以上で飽和していることから1.1kPa以上にしておく必要がある。また、浸炭ガスは炭化水素系ガスであり、例えばアセチレンガスが使用できる。

0013

(実施例)
図1の炉温T1を930℃とし、炉温T2は790〜890℃の間で調整した。浸炭ガスとしてアセチレンガスを使用した。炉圧P1は1.2kPaとした。被処理鋼材としては、歯車用鋼であるJISSCM420,SCr420、SNCM220のそれぞれ曲げ疲労強度を測定するための切欠き付小野式回転曲げ試験片および面疲労強度を測定するためのローラーピッチング試験片を使用した。小野式回転曲げ試験片は全長が210mm、外径が18mm、切欠きのRが1mm、応力集中係数が1.84であった。また、ローラーピッチング試験片は全長が130mm、外径が26mmであった。

0014

浸炭処理と拡散処理の時間を調整することによって試験片の表層炭素濃度を変化させ、また窒化処理では炉温T2を上記範囲で調整することで試験片の表層窒素濃度を変化させた。なお、これら表層炭素濃度および表層窒素濃度は、試験片の断面をEPMA(Electron Probe Micro Analyzer)で測定することによって得た。

0015

図3図4には、互いに異なる表層炭素濃度と表層窒素濃度を示す試験片について脱水素処理を行った場合の、それぞれ小野式回転曲げ試験による107回曲げ疲労強度およびローラピッチング試験による107回面疲労強度を測定した結果を示す。なお、図3図4中、「C」の前の数字が各試験片の表層炭素濃度(小数)を示し、Nの前の数字が表層窒素濃度(小数)を示す。

0016

図3図4より明らかなように、水素分圧を10Pa以下にすると小野式回転曲げ試験およびローラピッチング試験による107回疲労強度は、水素分圧を900Paや100Paとした時に比していずれも大きく向上し、曲げ疲労強度および面疲労強度のいずれも大きく改善されている。なお、水素分圧を100Paにするために実験では窒素ガスに加えて水素ガスも供給した。

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