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技術 粘着テープおよび粘着テープの使用方法

出願人 日東電工株式会社
発明者 小阪徳寿野中亜紀子井口伸児
出願日 2010年2月1日 (10年10ヶ月経過) 出願番号 2010-020536
公開日 2011年8月18日 (9年4ヶ月経過) 公開番号 2011-157479
状態 拒絶査定
技術分野 積層体(2) 接着テープ
主要キーワード 耐せん断力 はく離剤 無機粒状物 梨地ロール 微小球状体 基材レス両面粘着テープ 感圧接着面 はく離試験
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年8月18日)のものです。
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図面 (3)

課題

室温より高い環境での安定した使用を可能とする粘着テープを提供する。

解決手段

粘着テープ10は、少なくとも90℃以上のある温度環境において使用可能な粘着テープであって、粘着剤層12と、粘着剤層12の少なくとも一方の面に設けられているはく離ライナー14と、を備える。はく離ライナー14は、ポリオレフィン系樹脂を含む基層と、低密度ポリエチレンを含み、基層の少なくとも一方の側に設けられているとともに粘着剤層12と接触するはく離層と、を有する。

概要

背景

粘着テープ感圧性接着シート)は、一般的に、粘着剤層感圧性接着剤層)の表面上に、はく離機能を有するシート材(以下、はく離ライナーという)が設けられており、はく離ライナーと粘着剤層との間ではく離させることができる。前述のようなはく離ライナーを設けた粘着テープは、例えば、自動車用エンブレム等の外装部品の貼り付けのために用いられている。

従来、粘着テープに用いられるはく離ライナーとしては、シリコーン系はく離剤等を塗布・硬化させて形成されるはく離ライナーが知られており、近年においては、塗布を必要としないはく離ライナーとして、ポリエチレンポリプロピレンからなるはく離ライナーが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。

概要

室温より高い環境での安定した使用を可能とする粘着テープを提供する。粘着テープ10は、少なくとも90℃以上のある温度環境において使用可能な粘着テープであって、粘着剤層12と、粘着剤層12の少なくとも一方の面に設けられているはく離ライナー14と、を備える。はく離ライナー14は、ポリオレフィン系樹脂を含む基層と、低密度ポリエチレンを含み、基層の少なくとも一方の側に設けられているとともに粘着剤層12と接触するはく離層と、を有する。

目的

本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

少なくとも90℃以上のある温度環境において使用可能な粘着テープであって、粘着剤層と、前記粘着剤層の少なくとも一方の面に設けられているはく離ライナーと、を備え、前記はく離ライナーは、ポリオレフィン系樹脂を含む基層と、低密度ポリエチレンを含み、前記基層の少なくとも一方の側に設けられているとともに前記粘着剤層と接触するはく離層と、を有する粘着テープ。

請求項2

100℃の環境に30分放置してから常温で24時間放冷した時に、粘着剤層からはく離ライナーを180°はく離方向に引っ張り速度300mm/分ではく離したときのはく離力が、常温のままで粘着剤層からはく離ライナーを180°はく離方向に引っ張り速度300mm/分ではく離したときのはく離力の0.5倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の粘着テープ。

請求項3

90℃の環境で粘着剤層からはく離ライナーを180°はく離方向に引っ張り速度300mm/分ではく離したときのはく離力が、0.10[N/25mm]以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の粘着テープ。

請求項4

前記はく離層は、オレフィン系エラストマーを更に含み、前記オレフィン系エラストマーは、密度が900(kg/m3)未満のエチレンαオレフィン共重合体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の粘着テープ。

請求項5

前記ポリオレフィン系樹脂は、ポリプロピレンまたは高密度ポリエチレンを含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の粘着テープ。

請求項6

前記粘着剤層は、(メタアクリル酸アルキルエステル単量体主成分とするアクリル系ポリマーを含有していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の粘着テープ。

請求項7

車両の外装部品に粘着剤層を貼り付けて、はく離ライナーが付いた状態で塗装工程で使用されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の粘着テープ。

請求項8

前記はく離ライナーは、少なくとも90℃の温度環境で前記粘着剤層から浮き上がらないことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の粘着テープ。

請求項9

90℃以上のある温度環境において、請求項1乃至8のいずれかに記載の粘着テープを、粘着剤層の一方の面にはく離ライナーが貼り付いた状態で粘着剤層の他方の面を被着体に貼り付けて使用する粘着テープの使用方法

技術分野

0001

本発明は、粘着テープの技術に関する。

背景技術

0002

粘着テープ(感圧性接着シート)は、一般的に、粘着剤層感圧性接着剤層)の表面上に、はく離機能を有するシート材(以下、はく離ライナーという)が設けられており、はく離ライナーと粘着剤層との間ではく離させることができる。前述のようなはく離ライナーを設けた粘着テープは、例えば、自動車用エンブレム等の外装部品の貼り付けのために用いられている。

0003

従来、粘着テープに用いられるはく離ライナーとしては、シリコーン系はく離剤等を塗布・硬化させて形成されるはく離ライナーが知られており、近年においては、塗布を必要としないはく離ライナーとして、ポリエチレンポリプロピレンからなるはく離ライナーが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。

先行技術

0004

特開2000−239624号公報
特開2003−127299号公報
特開2005−350650号公報

発明が解決しようとする課題

0005

ところで、このような粘着テープ、特に両面粘着テープにおいては、例えば、スポイラーバンパー等の自動車用外装部品塗装する工程において、一方の粘着面を外装部品に貼り付け、他方の面の粘着面にははく離ライナーが設けられている状態で乾燥される場合があり、100℃前後の高温環境で使用されることがある。このような工程において、粘着テープからはく離ライナーが浮いたり剥がれたりすると、露出した粘着面が汚染されることになる。

0006

本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、室温より高い温度環境での安定した使用を可能とする粘着テープを提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決するために、本発明のある態様の粘着テープは、少なくとも90℃以上のある温度環境において使用可能な粘着テープであって、粘着剤層と、粘着剤層の少なくとも一方の面に設けられているはく離ライナーと、を備える。はく離ライナーは、ポリオレフィン系樹脂を含む基層と、低密度ポリエチレンを含み、基層の少なくとも一方の側に設けられているとともに粘着剤層と接触するはく離層と、を有する。

0008

この態様によると、少なくとも90℃以上のある温度環境において、はく離ライナーが粘着剤層から浮いたり剥がれたりすることが抑制される。

0009

100℃の環境に30分放置してから常温で24時間放冷した時に、粘着剤層からはく離ライナーを180°はく離方向に引っ張り速度300mm/分ではく離したときのはく離力が、常温のままで粘着剤層からはく離ライナーを180°はく離方向に引っ張り速度300mm/分ではく離したときのはく離力の0.5倍以上であってもよい。

0010

90℃の環境で粘着剤層からはく離ライナーを180°はく離方向に引っ張り速度300mm/分ではく離したときのはく離力が、0.10[N/25mm]以上であってもよい。

0011

はく離ライナーは、90℃の環境における熱膨張率が25℃を基準として4.0%未満であってもよい。

0012

はく離層は、オレフィン系エラストマーを更に含んでもよい。オレフィン系エラストマーは、密度が900(kg/m3)未満のエチレンαオレフィン共重合体であってもよい。

0013

ポリオレフィン系樹脂は、ポリプロピレンまたは高密度ポリエチレンを含んでもよい。

0014

粘着剤層は、(メタアクリル酸アルキルエステル単量体主成分とするアクリル系ポリマーを含有していてもよい。

0015

車両の外装部品に粘着剤層を貼り付けて、はく離ライナーが付いた状態で塗装工程で使用されてもよい。

0016

はく離ライナーは、少なくとも90℃の温度環境で粘着剤層から浮き上がらないとよい。

0017

本発明の他の態様は粘着テープの使用方法である。この方法は、90℃以上のある温度環境において、前述の粘着テープを、粘着剤層の一方の面にはく離ライナーが貼り付いた状態で粘着剤層の他方の面を被着体に貼り付けて使用する。

発明の効果

0018

本発明によれば、室温より高い温度環境での安定した使用を可能とする粘着テープを提供することができる。

図面の簡単な説明

0019

本実施の形態に係る粘着テープの一部断面図である。
本実施の形態に係るはく離ライナーの層構造を示す一部断面図である。

0020

以下、図面や表を参照しながら、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。

0021

本実施の形態に係る粘着テープは、その形状が特に限定されるものではなく、テープのように細長い形状以外にも、シート形状であってもよい。以下では、両面が感圧接着面となっているテープ状の粘着テープについて説明する。

0022

図1は、本実施の形態に係る粘着テープの一部断面図である。図1に示すように、粘着テープ10は、感圧性接着剤層として機能する粘着剤層12と、粘着剤層12の一方の面に設けられたはく離ライナー14と、を備える。粘着テープ10は、粘着性組成物16と、粘着性組成物16に含有されている中空無機微粒子18と、粘着性組成物16の内部に形成されている気泡20とを有する。本実施の形態に係る粘着テープ10は、少なくとも90℃以上のある温度環境において使用可能に構成されている。なお、「少なくとも90℃以上のある温度環境において使用可能」とは、例えば、常温から90℃まで使用可能な場合や、80℃から110℃までの全温度範囲で使用可能な場合、あるいは、90℃では使用に適さないが100℃では使用できる場合などを含む。つまり、粘着テープが使用される高温環境のある温度で使用可能であればよい。

0023

なお、本実施の形態に係る粘着テープは、気泡を含有する粘着剤層12の少なくとも片面上にはく離ライナーが、他の層を介さずに設けられた「気泡含有粘着剤層/はく離ライナー」の構造を有している。

0024

[はく離ライナー]
図2は、本実施の形態に係るはく離ライナーの層構造を示す一部断面図である。本実施の形態に係るはく離ライナー14は、ポリオレフィン系樹脂を含む基層22と、低密度ポリエチレンを含み、基層の少なくとも一方の側に設けられているとともに粘着剤層と接触するはく離層24と、を有する。換言すると、はく離ライナー14は、基層22と、その基層22の少なくとも一方の側に設けられ、粘着剤層と接触するはく離層24として機能する表層が設けられており、少なくとも2層の層構成を有している。上記表層は基層の表面に直接設けられていてもよいし、接着層などの他の層を介して積層されていてもよい。また、はく離ライナー14は、図2に示すように、基層22の少なくとも一方の側にはく離層24(はく離層26)が設けられていれば、3層以上の構成であっても良い。

0025

(表層)
本実施の形態に係るはく離ライナーにおける表層は、粘着剤層と接する側の表層が、低密度ポリエチレン及びオレフィン系エラストマーを主成分として構成されていることが好ましい。低密度ポリエチレン及びオレフィン系エラストマーの合計量は、表層全体に対して、60重量%以上が好ましく、より好ましくは90重量%以上である。かかるポリマー構成とすることによってはく離性が向上する。

0026

本実施の形態における「低密度ポリエチレン(LDPE)」とは、JIS K 6922−2に基づく密度が900(kg/m3)以上930(kg/m3)未満であるポリエチレンをいう。本実施の形態における「低密度ポリエチレン」には、エチレンモノマー高圧法により重合して得られる、長鎖分岐を有する、いわゆる「低密度ポリエチレン」や「超低密度ポリエチレン」、及び、エチレンと炭素数が3〜8のα−オレフィンモノマーとを低圧法により重合して得られる「直鎖状低密度ポリエチレンLLDPE)」(短鎖分岐の長さは炭素数1〜6が好ましい)が含まれる。本実施の形態に係るはく離ライナーの表層に用いられる低密度ポリエチレンとしては、上記の中でも、α−オレフィンの共重合により、はく離性などの物性の制御が容易である観点から、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が特に好ましい。なお、上記LLDPEにおいて、エチレンとともに用いられるコモノマー成分としては、1−ヘキセン1−オクテンが好適である。

0027

また、上記オレフィン系エラストマーとは、α−オレフィンまたはα−オレフィンを含む共重合体でありエラストマー性を示す化合物であれば特に限定されず、例えば、エチレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体ポリブテンポリイソブチレン塩素化ポリエチレンなどが挙げられる。

0028

上記オレフィン系エラストマーの中でも、はく離性、相溶性の観点から、特に好ましくは、エチレン−α−オレフィン共重合体エラストマーである。なお、本実施の形態においては、JIS K 6922−2に基づく密度が900(kg/m3)未満(例えば、860(kg/m3)以上900(kg/m3)未満)であるエチレン−α−オレフィン共重合体は、オレフィン系エラストマーに含まれるものとする。エチレン−α−オレフィン共重合体エラストマーのα−オレフィン成分としては、特に限定されないが、プロピレン、ブテンなどの炭素数3〜10程度のα−オレフィンが好ましく、プロピレン、ブテン−1ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、およびオクテン−1からなる群から選択された少なくとも1種のα−オレフィン(コモノマー)を用いることができる。

0029

上記低密度ポリエチレン、オレフィン系エラストマーとしては、市販品を用いることも可能であり、例えば、低密度ポリエチレンとしては、(株)プライムポリマー製モアテック0628D、0218CN」(LLDPE)などが挙げられる。オレフィン系エラストマーとしては、三井化学(株)製「タフマーP」(エチレン−プロピレン共重合体)などが挙げられる。成膜性の観点から、中でも、「タフマーP P0180、P0280」が好適に用いられる。

0030

上記低密度ポリエチレン、オレフィン系エラストマーは、それぞれ、1種のみを用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。

0031

本実施の形態に係るはく離ライナーの表層において、低密度ポリエチレン100重量部に対して、オレフィン系エラストマーの含有量は10〜200重量部が好ましく、より好ましくは25〜100重量部、さらに好ましくは50〜75重量部である。オレフィン系エラストマーを添加することによりはく離力が向上する。一方、添加量が増えるに従って表層が柔軟となるため、加工性が低下したり、ブロッキングが生じやすくなる場合がある。オレフィン系エラストマーの含有量が10重量部未満でははく離性が不十分となる場合があり、200重量部を超えると加工性、耐ブロッキング性が低下する場合がある。

0032

本実施の形態に係るはく離ライナーの表層には、上記低密度ポリエチレン、オレフィン系エラストマーの他にも、着色剤顔料染料)、充填剤滑剤老化防止剤酸化防止剤紫外線吸収剤難燃剤、安定剤などの各種添加剤が、本発明の効果を損なわない範囲内で配合されていてもよい。

0033

本実施の形態のはく離ライナーにおいて、基層の両表面に表層を有する3層構造の場合、両側の表層は、上記を満たす限り、異なるポリマー、異なる配合組成で構成されていてもよいが、はく離ライナーのカールを防止する観点からは、同一ポリマー同一組成であることが好ましい。

0034

(基層)
本実施の形態のはく離ライナーにおける基層は、ポリオレフィン系樹脂を主成分として構成されている。ポリオレフィン系樹脂の含有量は、基層全体に対して、50重量%以上が好ましく、より好ましくは80重量%以上である。ポリオレフィン系樹脂は、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂に対して比較的柔軟であるため、該樹脂をはく離ライナーの基層に用いることによって、はく離ライナーの被着体の変形に対する追従性が向上し、保存時や高温環境での使用時におけるはく離ライナーの浮き、剥がれが抑制される。基層にポリエステル系樹脂を用いたはく離ライナーでは、例えば、樹脂製の自動車用エンブレムに貼着した状態で保存される場合などに、エンブレムのわずかな変形に追従できず、はく離ライナーの浮きや剥がれが生じて生産性が低下する場合がある。

0035

上記ポリオレフィン系樹脂としては、はく離ライナーの強度を保ち、加工性を向上させる観点から、ポリプロピレン(PP)、高密度ポリエチレン(HDPE)が好ましい。即ち、本実施の形態に係るはく離ライナーにおける基層は、ポリプロピレン(PP)及び/又は高密度ポリエチレン(HDPE)を、基層全体に対して、50重量%以上含有することが好ましく、より好ましくは80重量%以上である。中でも、例えば、加工時などに対向面側の視認性が要求される用途においては、透明又は半透明の樹脂であることが好ましく、ランダムポリプロピレンであることが好ましい。なお、本実施の形態における「高密度ポリエチレン」とは、JIS K 6922−2に基づく密度が930(kg/m3)以上(好ましくは942〜960(kg/m3))であるポリエチレンをいう。

0036

上記オレフィン系樹脂としては、市販品を用いることも可能であり、例えば、住友化学(株)製「ノーブレン WF836DG3、FS3611」、日本ポリプロ(株)製「ノバテックPP EG6D」(以上PP)、(株)プライムポリマー製「ハイゼックス3300F」、東ソー(株)製「ニポロンハード4050」(以上HDPE)などが挙げられる。

0037

本実施の形態のはく離ライナーの基層には、着色による品番などの識別性および取扱い性向上の観点から、顔料などの着色剤が添加されていてもよい。顔料としては、所望の色の種類などに応じて、公知慣用有機無機顔料を用いることが可能である。例えば、カーボンブラック酸化鉄酸化チタンチタンイエローコバルトブルーカドミウムレッド、アゾレーキ系(赤、黄)、フタロシアニン系、キナクリドン系顔料などが挙げられる。

0038

本実施の形態のはく離ライナーの基層には、作業性向上、はく離層の破壊防止の観点から、帯電防止剤が添加されていてもよい。帯電防止剤としては、公知慣用の非イオン系帯電防止剤、アニオン系帯電防止剤カチオン系帯電防止剤を使用することができる。

0039

本実施の形態のはく離ライナーの基層には、上記樹脂成分、着色剤、帯電防止剤の他にも、充填剤、滑剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、安定剤などの各種添加剤が、本発明の効果を損なわない範囲内で配合されていてもよい。

0040

本実施の形態のはく離ライナーにおいて、表層の層厚みは、それぞれ15μm以下であり、好ましくは10μm以下である。本実施の形態の表層は、オレフィン系エラストマーを含んでいるため、柔軟な層である。このため、表層厚みが厚くなるに従い、はく離ライナー全体の強度、剛性が低下するとともに、切断時に表層が伸びて「切れ」が悪くなる傾向にある、即ち、表層の層厚みが15μmを超えると、打ち抜き加工性が低下して、加工時に「ヒゲ」や「切り残し」などの加工不良が生じやすくなる。層厚みの下限は特に限定されないが、表層が共押出により設けられている場合には、共押出による均一積層の観点から、5μm以上好ましい。表層がコーティングにより設けられている場合には、0.1〜5μm程度が好ましい。

0041

なお、基層の両表面に表層を有する3層構造の場合、両側の表層の厚みの比(厚みが大きい方の表層厚み/厚みが薄い方の表層厚み)は、3以下が好ましく、より好ましくは2以下である。両側の表層厚みの比が3より大きい場合には、はく離ライナーにカールが生じる場合がある。

0042

本実施の形態のはく離ライナーにおいて、基層の層厚みは、40〜190μmが好ましく、より好ましくは90〜170μmである。基層は、はく離ライナーの強度を担う役割を有する。基層の層厚みが、40μm未満の場合には、はく離ライナーの強度や剛性が低くなり、打ち抜き加工性や取扱い性が低下する場合がある。また、200μmを超えると、剛性が強くなり、曲面を持ったエンブレムなどに追従しにくく、浮きや剥がれが生じる場合がある。

0043

本実施の形態のはく離ライナーの厚み(総厚み)は、50〜200μmが好ましく、より好ましくは100〜180μmである。

0044

本実施の形態のはく離ライナーにおける、両側の表層の層厚みの合計に対する基層の層厚みの比(基層/表層)は4〜19であり、好ましくは6〜10である。上記範囲を下回る(基層が薄い)場合には、はく離ライナーの強度、剛性が低くなり、打ち抜き加工性、取扱い性が低下する。また、上記範囲を上回る(表層が薄い)場合には、特に共押出による均一積層が困難となる。

0045

本実施の形態のはく離ライナーのヤング率は、打ち抜き加工性の観点から、150〜700MPaが好ましく、より好ましくは200〜500MPaである。

0046

本実施の形態のはく離ライナーは、溶融製膜法(Tダイ法、インフレーション法)、溶液製膜法などの公知慣用のシート形成手法によって製造することができる。本実施の形態のはく離ライナーの積層方法としても、特に限定されず、共押出法ドライラミネート法ウェットラミネート法など公知慣用の方法を用いることができる。中でも、生産性の観点から、共押出法が好ましい。

0047

本実施の形態のはく離ライナーの表層には、マット加工が施されていることが好ましい。表面にマット加工を施すことにより、粘着面に対する端末はく離性やブロッキング防止性が向上するため好ましい。上記マット加工の方法としては、例えば、バフサンドペーパー支持基材表面を研磨する方法、ガラスビーズカーボランダム金属粒子などの粉粒圧搾空気とともに基材表面に強力に吹き付けて、表面に細かい傷をつけるサンドブラスト処理エンボスロールによるエンボス加工薬品処理によるケミカルマットなどの方法が挙げられる。

0048

本実施の形態のはく離ライナーにおける、粘着剤層と接する側の表面の算術平均粗さ(Ra)は、後述する粘着剤層の厚みとも関係するが、0.4〜5.0μm程度が好ましい。特に粘着剤層の厚みが200〜1200μmである場合には、Raは0.4〜2.0μmが好ましく、より好ましくは0.45〜1.2μmである。

0049

上記はく離ライナーにおける、粘着剤層と接する側の表面の算術平均粗さ(Ra)は、はく離ライナーの端末はく離性に影響を及ぼす。なお、本実施の形態において「端末はく離性」とは、両面粘着シートの一方の粘着面上にはく離ライナーが設けられており、もう片方粘着面側が被着体(例えば、自動車エンブレムなどの樹脂成型品)に貼着されている状態で、はく離ライナーを粘着シートからはく離する際の、端末部分におけるはく離性をいう。上記端末部分とは、はく離ライナーを剥がしはじめる「きっかけ」の部分のことをいう。また、製品とはく離ライナーが接している部分の幅が急激に広がる部分や被着体が曲がっていることによりはく離方向が急激に変化する部分も含む。該端末はく離性が悪いと、被着体からはく離ライナーをはく離する際に、例えば、いわゆる「きっかけ」部分ではく離しにくく、作業性が著しく低下する。また、途中で幅が急激に狭くなる部分を有する部品等の複雑な形状の被着体からはく離ライナーをはく離する際には、はく離中に急にはく離応力が高くなり、被着体に負荷がかかることにより、被着体が破損する場合がある。

0050

上記端末はく離性は、粘着剤層とはく離ライナーのはく離界面部分(まさにはく離が進行している境界部分)での、粘着剤層とはく離ライナー表面の接触状態によって大きく影響を受ける。上記の表面粗さが大きい場合、即ちはく離ライナーの表面が粗い場合には、はく離界面の狭い領域に応力が集中しやすく、端末はく離性が向上する。

0051

一方、はく離ライナー表面が粗すぎる場合には、粘着剤層が軟らかいため、粘着剤層とはく離ライナーが接している間(保存期間など)に、粘着剤層がはく離ライナー表面の凹凸の間に浸透して、経時で接触面積が増大、はく離力が変化するため、はく離性の安定性が低下する場合がある。上記浸透性は粘着剤層の厚みが厚いほど顕著となる。

0052

本実施の形態のはく離ライナーにおける、粘着剤層と接する側と反対側の表面(背面)の算術平均粗さ(Ra)は、後述する粘着剤層の厚みとも関係するが、0.4〜5.0μm程度が好ましい。特に粘着剤層の厚みが200〜1200μmである場合には、Raは1.0〜5.0μmが好ましく、より好ましくは1.3〜2.0μmである。また、上記背面の算術平均粗さ(Ra)は、粘着剤層と接する側の算術平均粗さ(Ra)よりも大きい方が好ましい。

0053

背面側の表面粗さが上記範囲よりも小さい場合には、巻き戻し性が低下する場合があり、上記範囲より大きい場合には、粘着剤層と接する側の表面粗さの場合同様、はく離力の経時安定性が低下する場合がある。

0054

[粘着剤層]
本実施の形態に係る粘着テープは、特に限定するものではないが気泡を含有する粘着剤層を少なくとも有することが好ましい。粘着テープは、用途に応じて片側の表面のみが粘着面であってもよいし、両側の表面が粘着面であってもよい。また、粘着テープは、基材の片側又は両側に粘着剤層を有する基材有りの粘着テープであってもよいし、粘着剤層(気泡含有)のみからなる基材レスタイプの粘着テープであってもよい。中でも、スポイラーなどの自動車用外装部品の貼り付け用途などにおいては、形状追従性接着信頼性の観点から、気泡含有粘着剤層のみからなる基材レスタイプの両面粘着テープであることが好ましい。

0055

(気泡含有粘着剤層)
上記粘着テープにおける気泡含有粘着剤層は、粘着剤感圧接着剤)及び気泡構造を必須の成分として構成される。上記「気泡構造」としては、ガス成分を有する構造であればよく、ガス成分のみからなり外殻を有しない構造である「気泡」であってもよいし、ガラスミクロバブルのようなガス成分が外殻中に封入された構造である「中空微小球状体」であってもよい。なお、以下、上記気泡含有粘着剤層を形成する組成物(例えば、硬化反応前の組成物のこと)を、単に「粘着剤組成物」と称する。

0056

上記気泡含有粘着剤層を構成する粘着剤としては、例えば、ゴム系粘着剤アクリル系粘着剤ビニルアルキルエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤ポリエステル系粘着剤ポリアミド系粘着剤、ウレタン系粘着剤フッ素系粘着剤、スチレンジエンブロック共重合体系粘着剤、エポキシ系粘着剤などを1種又は2種以上組み合わせて使用できる。また、粘着剤として光硬化型粘着剤紫外線硬化型粘着剤など)を用いることもできる。

0057

本発明では、粘着剤としてはアクリル系粘着剤が特に好ましい。アクリル系粘着剤は、通常、ベースポリマーとして、(メタ)アクリル酸アルキルエステル等の(メタ)アクリル酸エステルモノマー主成分とするアクリル系ポリマーを含有している。

0058

(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシルなどの(メタ)アクリル酸C1−20アルキルエステル[好ましくは(メタ)アクリル酸C2−14アルキルエステル、さらに好ましくは(メタ)アクリル酸C2−10アルキルエステル]などが挙げられる。

0059

また、(メタ)アクリル酸アルキルエステル以外の(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、シクロペンチル(メタ)アクリレートシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルや、フェニル(メタ)アクリレート等の芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。

0060

これらの(メタ)アクリル酸エステルは単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。アクリル系ポリマー中の(メタ)アクリル酸エステル[特に、(メタ)アクリル酸アルキルエステル]の割合は、アクリル系粘着剤を調製するためのモノマー成分全量に対して、例えば60重量%以上、好ましくは80重量%以上である。

0061

アクリル系ポリマーでは、モノマー成分として、極性基含有モノマー多官能性モノマーなどの各種の共重合性モノマーが用いられていてもよい。モノマー成分として共重合性モノマーを用いることにより、接着力を向上させたり、粘着剤の凝集力を高めたりすることができる。共重合性モノマーは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。

0062

前述の極性基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸マレイン酸フマル酸クロトン酸イソクロトン酸などのカルボキシル基含有モノマー又はその無水物(無水マレイン酸など);(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルなどの水酸基含有モノマーアクリルアミドメタアクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有モノマー;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどのアミノ基含有モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどのグリシジル基含有モノマー;アクリロニトリルメタクリロニトリルなどのシアノ基含有モノマーN−ビニル−2−ピロリドン、(メタ)アクリロイルモルホリンの他、N−ビニルピリジン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピリミジン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルオキサゾール等の複素環含有ビニル系モノマーなどが挙げられる。極性基含有モノマーとしては、アクリル酸等のカルボキシル基含有モノマー又はその無水物が好適である。

0063

極性基含有モノマーの使用量としては、アクリル系粘着剤(アクリル系ポリマー)を調製するためのモノマー成分全量に対して30重量%以下(例えば、1〜30重量%)であり、好ましくは3〜20重量%である。極性基含有モノマーの使用量が30重量%を超えると、アクリル系粘着剤の凝集力が高くなりすぎ、粘着剤の感圧接着性が低下するおそれがある。なお、極性基含有モノマーの使用量が少なすぎると、アクリル系粘着剤の凝集力が低下し、高い耐せん断力が得られないおそれがある。

0064

前述の多官能性モノマーとしては、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼンエポキシアクリレートポリエステルアクリレートウレタンアクリレート、ブチルジ(メタ)アクリレート、ヘキシルジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。

0065

多官能性モノマーの使用量としては、アクリル系粘着剤を調製するためのモノマー成分全量に対して2重量%以下(例えば、0.01〜2重量%)であり、好ましくは0.02〜1重量%である。多官能性モノマーの使用量が2重量%を超えると、アクリル系粘着剤の凝集力が高くなりすぎ、粘着性が低下するおそれがある。なお、多官能性モノマーの使用量が少なすぎると、アクリル系粘着剤の凝集力が低下する場合がある。

0066

また、極性基含有モノマーや多官能性モノマー以外の共重合性モノマーとしては、例えば、酢酸ビニルプロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;スチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合物;エチレン、ブタジエンイソプレンイソブチレンなどのオレフィン又はジエン類;ビニルアルキルエーテルなどのビニルエーテル類塩化ビニル;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系モノマー;ビニルスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートなどのリン酸基含有モノマーシクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミドなどのイミド基含有モノマー;2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートなどのイソシアネート基含有モノマー;フッ素原子含有(メタ)アクリレート;ケイ素原子含有(メタ)アクリレートなどを使用することもできる。

0067

気泡含有粘着剤層における上記粘着剤(例えば、アクリル系ポリマー)の含有量は、粘着剤層全体に対して、50重量%以上が好ましい。

0068

上記気泡含有粘着剤層に用いられる気泡は、基本的には独立気泡タイプの気泡であることが望ましいが、独立気泡タイプの気泡と連続気泡タイプの気泡とが混在していてもよい。

0069

前記気泡としては、通常、球状(特に真球状)の形状を有しているが、いびつな形状の球状を有していてもよい。気泡の平均気泡径としては、特に制限されず、例えば、1〜1000μm(好ましくは10〜500μm、さらに好ましくは30〜300μm)の範囲から選択することができる。

0070

気泡中に含まれる気体成分(「気泡形成ガス」と称する場合がある)としては、特に制限されず、窒素二酸化炭素アルゴンなどの不活性ガスの他、空気などの各種気体成分を用いることができる。気泡形成ガスとしては、気泡形成ガスが含まれた状態で重合反応等の反応を行う場合は、その反応を阻害しないものを用いる。気泡形成ガスとしては、反応を阻害しないこと、及びコストが安いことなどから、窒素が好適である。

0071

気泡含有粘着剤層中における気泡量は、特に制限されず、使用用途などに応じて適宜選択することができ、例えば、気泡含有粘着剤層の全体積に対して10容積%(体積%)以上(好ましくは11容積%以上、さらに好ましくは12容積%以上)とすることができる。気泡含有粘着剤層中の気泡量の上限としては、特に制限されず、例えば、50容積%(好ましくは40容積%、さらに好ましくは30容積%)とすることができる。

0072

気泡含有粘着剤層において、気泡が形成される形態は特に制限されない。気泡含有粘着剤層としては、予め気泡形成ガスを混合した粘着剤組成物を用いて形成された気泡含有粘着剤層、発泡剤を含有する粘着剤組成物を用いて形成された気泡含有粘着剤層等のいずれであってもよい。気泡含有粘着剤組成物中の気泡量は、気泡含有粘着剤層中の気泡量に対応した範囲から適宜選択することができる。

0073

気泡含有粘着剤層には、気泡を混合する際の助剤として界面活性剤が含まれていてもよい。界面活性剤としては、例えば、フッ素系界面活性剤シリコーン系界面活性剤ノニオン系界面活性剤イオン系界面活性剤などを使用できる。これらのなかでも、気泡混合性が優れ且つ気泡の合一を抑制できる点から、フッ素系界面活性剤が特に好ましい。

0074

フッ素系界面活性剤としては、重量平均分子量が20000以上のフッ素系ポリマーを含有するフッ素系界面活性剤が好ましい。該フッ素系ポリマーの重量平均分子量としては、好ましくは20000〜100000(さらに好ましくは22000〜80000、特に好ましくは24000〜60000)の範囲である。フッ素系ポリマーの重量平均分子量が20000未満であると、気泡の混合性や、混合された気泡の安定性が低下し、混合可能な気泡の量が低下し、また、たとえ混合されても、気泡混合後、気泡含有粘着剤層を形成するまでの間に、気泡の合一が進みやすく、その結果、気泡含有粘着剤層中の気泡量が減少したり、気泡含有粘着剤層を貫通するような気泡(孔)が形成されやすくなる。前記フッ素系ポリマーは単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。

0075

このようなフッ素系ポリマーは、モノマー成分としてフッ素原子含有基を有するモノマー(「フッ素系モノマー」と称する場合がある)を少なくとも含有している。フッ素系モノマーは単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。

0076

具体的には、フッ素系界面活性剤としては、商品名「エフトップEF−352」(株式会社ジェムコ製)、商品名「エフトップEF−801」(株式会社ジェムコ製)、商品名「ユニダインTG−656」(ダイキン工業株式会社製)などを用いることができる。

0077

フッ素系界面活性剤の使用量(固形分)としては、特に制限されないが、例えば、粘着剤組成物中のベースポリマーを形成するための全モノマー成分[特に、(メタ)アクリル酸エステルを単量体主成分とするアクリル系ポリマーを形成するための全モノマー成分]100重量部に対して0.01〜2重量部(好ましくは0.03〜1.5重量部、さらに好ましくは0.05〜1重量部)の範囲から選択することができる。フッ素系界面活性剤の使用量が0.01重量部未満であると、気泡の混合性が低下して充分な量の気泡を気泡含有粘着剤組成物中に混合することが困難になりやすく、一方、2重量部を超えると、接着性能が低下しやすい。

0078

気泡含有粘着剤層が、発泡剤を含有する粘着剤組成物を用いて形成される場合、該発泡剤としては、特に制限されず、公知の発泡剤から適宜選択することができる。発泡剤としては、例えば、熱膨張性微小球などを用いることができる。

0079

気泡含有粘着剤層に用いられる中空微小球状体としては、中空無機微小球状体や中空の有機系微小球状体が挙げられる。具体的には、中空の無機系微小球状体としては、例えば、中空ガラスバルーン等のガラス製の中空バルーン;中空アルミナバルーン等の金属化合物製の中空バルーン;中空セラミックバルーン等の磁器製中空バルーンなどが挙げられる。また、中空の有機系微小球状体としては、例えば、中空のアクリルバルーン、中空の塩化ビニリデンバルーン等の樹脂製の中空バルーンなどが挙げられる。また、中空微小球状体の表面には、各種表面処理(例えば、シリコーン系化合物フッ素系化合物等による低表面張力化処理など)が施されていてもよい。

0080

中空微小球状体の粒径平均粒子径)としては、特に制限されないが、例えば、1〜500μm(好ましくは5〜200μm、さらに好ましくは10〜100μm)の範囲から選択できる。

0081

中空微小球状体の比重としては、特に制限されないが、例えば、0.1〜0.8g/cm3(好ましくは0.12〜0.5g/cm3)の範囲から選択することができる。中空微小球状体の比重が0.1g/cm3よりも小さいと、中空微小球状体を気泡含有粘着剤層を構成する粘着剤に配合して混合する際に、中空微小球状体の浮き上がりが大きくなるため、中空微小球状体を均一に分散させることができ難くなり、一方、0.8g/cm3よりも大きいと高価になり、製造コストが高くなる。

0082

中空微小球状体の使用量としては、特に制限されず、例えば、気泡含有粘着剤層の全体積に対して10〜50容積%(体積%)、好ましくは15〜40容積%となるような範囲から選択できる。中空微小球状体の使用量が、気泡含有粘着剤層の全体積に対して10容積%未満となるような使用量であると、中空微小球状体を添加した効果が低下しやすく、一方、50容積%を超えるような使用量であると、気泡含有粘着剤層の接着力が低下しやすい。

0083

上記気泡含有粘着剤層の調製に際して、熱や活性エネルギー線による硬化反応を利用する場合には、粘着剤組成物には、熱重合開始剤光重合開始剤などの重合開始剤が含まれることが好ましい。気泡が混合された状態で粘着剤組成物を熱やエネルギー線で硬化させることにより、気泡が安定して含有された構造を有する気泡含有粘着剤層を容易に形成することができる。重合開始剤としては、重合時間を短くすることができる利点などから、光重合開始剤を好適に用いることができる。重合開始剤は単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。

0084

上記光重合開始剤としては、特に制限されず、例えば、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、α−ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤ケタール系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤などを用いることができる。

0085

光重合開始剤の使用量としては、特に制限されないが、例えば、粘着剤を調製するための全モノマー成分100重量部に対して0.01〜5重量部(好ましくは0.05〜3重量部)の範囲から選択することができる。

0086

光重合開始剤の活性化に際しては、活性エネルギー線を粘着剤組成物に照射することが重要である。このような活性エネルギー線としては、例えば、α線β線γ線中性子線電子線などの電離性放射線や、紫外線などが挙げられ、特に、紫外線が好適である。また、活性エネルギー線の照射エネルギー、照射時間、照射方法などは特に制限されず、光重合開始剤を活性化させて、モノマー成分の反応を生じさせることができればよい。

0087

上記熱重合開始剤としては、例えば、アゾ系重合開始剤過酸化物系重合開始剤、レドックス系重合開始剤などが挙げられる。熱重合開始剤の使用量としては、特に制限されず、熱重合開始剤として利用可能な範囲であればよい。

0088

気泡含有粘着剤層(又は粘着剤組成物)には、粘着シートの用途に応じて、適宜な添加剤が含まれていてもよい。このような添加剤としては、例えば、架橋剤(例えば、ポリイソシアネート系架橋剤、シリコーン系架橋剤、エポキシ系架橋剤アルキルエーテル化メラミン系架橋剤など)、粘着付与剤(例えば、ロジン誘導体樹脂、ポリテルペン樹脂石油樹脂油溶性フェノール樹脂などからなる常温で固体半固体あるいは液状のもの)、可塑剤、充填剤、老化防止剤、酸化防止剤、着色剤(顔料や染料など)などが挙げられる。

0089

例えば、光重合開始剤を用いて気泡含有粘着剤層を形成する場合、気泡含有粘着剤層を着色させるために、光重合反応を阻害しない程度の顔料(着色顔料)を使用することができる。気泡含有粘着剤層の着色として、黒色が望まれる場合には、着色顔料として、カーボンブラックを用いることができる。カーボンブラックの使用量としては、着色度合いや上記光重合反応を阻害しない観点から、例えば、気泡含有粘着剤層を構成する粘着剤のベースポリマーを形成するための全モノマー成分[特に、(メタ)アクリル酸エステルをモノマー主成分とするアクリル系ポリマーを形成するための全モノマー成分]100重量部に対して0.15重量部以下(例えば、0.001〜0.15重量部)、好ましくは0.02〜0.1重量部の範囲から選択することが望ましい。

0090

気泡含有粘着剤層は、単層、積層のいずれの形態を有していてもよい。また、気泡含有粘着剤層の厚みとしては、特に制限されないが、0.2〜2mmが好ましく、中でも自動車エンブレム用途では、0.2〜1.2mmが好ましく、さらに好ましくは0.4〜1.2mmである。気泡含有粘着剤層の厚みが0.2mmよりも小さいと、クッション性が低下して曲面や凹凸面に対する接着性が低下し、一方、2mmよりも大きいと、均一な厚みの層が得られにくくなる。

0091

なお、気泡含有粘着剤層の発泡倍率(%)としては、例えば、10%以上が好ましく、より好ましくは11%以上、さらに好ましくは12%以上である。なお、該発泡倍率の上限としては、特に制限されず、例えば、50%以下が好ましく、より好ましくは40%以下、さらに好ましくは30%以下である。気泡含有粘着剤層の発泡倍率は下記式で求められる。

0092

気泡含有粘着剤層の発泡倍率(%)=(1−B/A)×100
(上記式において、Aは気泡が混合されていない粘着剤を硬化させて得られる気泡を含有していない粘着剤層(気泡非含有粘着剤層)の比重であり、Bは気泡が混合されている粘着剤を硬化させて得られる気泡含有粘着剤層の比重である。なお、AおよびBに係る各粘着剤の組成物は、気泡の有無以外の点については、同様の組成を有している。)

0093

気泡含有粘着剤層を形成する粘着剤組成物は、上記ベースポリマーを形成するモノマー成分(例えば、アルキル(メタ)アクリレートなど)、必要に応じて、中空微小球状体、重合開始剤、各種添加剤等を公知の手法を用いて混合することにより調製することができる。また、粘度調整などの必要に応じて、モノマー成分を一部重合させてもよい。調整方法の具体例としては、例えば、下記の手順が挙げられる。(i)ベースポリマーを形成するためのモノマー成分(例えば、アルキル(メタ)アクリレートやその他の共重合モノマー)及び重合開始剤(例えば、光重合開始剤)を混合してモノマー混合物を調整し、(ii)該モノマー混合物に対して重合開始剤の種類に応じた重合反応(例えば、紫外線重合)を行って、一部のモノマー成分のみが重合した組成物(シロップ)を調製する。次いで、(iii)得られたシロップに、必要に応じて、中空微小球状体、フッ素系界面活性剤やその他の添加剤を配合する。さらに、気泡を含有させる場合には、(iv)(iii)で得られた配合物に、気泡を導入して混合させることにより、粘着剤組成物を得ることができる。なお、粘着剤組成物の調整方法はこれに限定されるものではなく、例えば、前記シロップの調製に際して、フッ素系界面活性剤や中空微小球状体を、モノマー混合中に予め配合するなどの調整方法でもよい。

0094

気泡含有粘着剤層に気泡を含有させる場合には、気泡を安定的に混合して存在させる観点から、例えば上記の調整方法のように、気泡は粘着剤組成物中に最後の成分として配合し混合させることが好ましい。また、気泡を安定して混合させる観点では、気泡を混合する前の配合物(例えば、上記(iii)で得られた配合物)の粘度を高くすることが好ましい。気泡を混合する前の配合物の粘度としては、特に限定されないが、例えば、5〜50Pa・s(BH粘度計ロータ:No.5ロータ、回転数:10rpm、測定温度:30℃)が好ましく、より好ましくは10〜40Pa・sである。粘度が5Pa・s未満では、粘度が低すぎて混合した気泡がすぐに合一して系外に抜けてしまう場合があり、50Pa・sを超えると、粘度が高すぎて気泡含有粘着剤層を塗工により形成することが困難となる場合がある。なお、上記粘度は、例えば、アクリルゴム増粘性添加剤などの各種ポリマー成分を配合する方法、ベースポリマーを形成するためのモノマー成分を一部重合させる方法などにより、調整することができる。

0095

上記調整方法において、気泡を混合する方法としては特に限定されず、公知の気泡混合方法を利用することができる。例えば、装置の例としては、中央部に貫通孔を持った円盤上に、細かい歯が多数ついたステータと、歯のついているステータとを対向しており、円盤上にステータと同様の細かい歯がついているロータとを備えた装置などが挙げられる。この装置におけるステータ上の歯とロータ上の歯との間に気泡を混合させる配合物を導入し、ロータを高速回転させながら、貫通孔を通して気泡を形成させるためのガス成分(気泡形成ガス)を導入させることにより、気泡形成ガスが細かく分散され混合された樹脂組成物を得ることができる。

0096

なお、気泡の合一を抑制又は防止するためには、気泡の混合から、気泡含有粘着剤層の形成までの行程一連の工程として連続的に行うことが好ましい。

0097

気泡含有粘着剤層は公知乃至慣用の方法により形成することができる。例えば、前記はく離ライナー上に粘着剤組成物を塗布して粘着剤組成物層を形成させ、該層を、必要に応じて、硬化(例えば、熱による硬化や、活性エネルギー線による硬化)や乾燥させる方法などが挙げられる。中でも、前述のように、活性エネルギー線の照射による硬化が好ましい。また、粘着シートが支持基材を有する場合には、支持基材上に粘着剤組成物を塗布、硬化して粘着剤層を形成した時に、はく離ライナーを貼り合わせてもよい。

0098

本実施の形態に用いられる粘着シートが気泡含有粘着剤層以外に支持基材を有する場合、支持基材としては、粘着シートにおいて、公知慣用のものを用いることが可能であり、例えば、紙などの紙系基材;布、不織布、ネットなどの繊維系基材;金属箔金属板などの金属系基材;プラスチックフィルムシートなどのプラスチック系基材ゴムシートなどのゴム系基材;発泡シートなどの発泡体やこれらの積層体(特に、プラスチック系基材と他の基材との積層体や、プラスチックフィルム(又はシート)同士の積層体など)等の適宜な薄葉体を用いることができる。このようなプラスチックのフィルムやシートにおける素材としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のα−オレフィンをモノマー成分とするオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂;ポリ塩化ビニルPVC);酢酸ビニル系樹脂ポリフェニレンスルフィド(PPS);ポリアミド(ナイロン)、全芳香族ポリアミドアラミド)等のアミド系樹脂ポリイミド系樹脂ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などが挙げられる。これらの素材は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。

0099

なお、上記気泡含有粘着テープは市販品を用いることも可能であり、例えば、日東電工(株)製「ハイパージョイントA3008、A4002、A4004、A4006、A4008、A4012」(基材レス両面粘着テープ)などを用いることができる。

0100

本実施の形態の粘着テープは、例えば、片側の表面のみに粘着面を有する粘着剤層の粘着面上にはく離ライナーが設けられた構造や、両面に粘着面を有する粘着剤層の両側にはく離ライナーが設けられた構造であってもよい。また、本実施の形態の粘着テープは、両面に粘着面を有する粘着剤層の片側の表面上にはく離ライナーが設けられた構造であってもよい。この場合、粘着テープは、ロール状に巻回される(又はシートが重ねられる)ことにより、はく離ライナーの他方の表面(背面)が粘着テープのライナーが設けられていない側の粘着面に接するような構造であってもよい。

0101

また、本実施の形態のはく離ライナーは、シート状、テープ状などの形態を有することができる。また、ロール状に巻回された形態であってもよい。

0102

本実施の形態の粘着テープは、湾曲した状態で保管される場合にも、はく離ライナーの浮きや剥がれが生じず、また、使用時には優れたはく離機能を発揮できる。また、本実施の形態に係る粘着テープは、少なくとも90℃以上のある温度環境において、はく離ライナーが粘着剤層から浮いたり剥がれたりすることが抑制される。

0103

[物性の測定方法並びに効果の評価方法
(1)はく離ライナーの浮き評価
はじめに、粘着テープを所定のサイズに切り取り、厚さ0.5mmのアルミ板熱変形のない支持板)に貼り付ける。その後、粘着テープを貼り付けたアルミ板を所定温度の環境に所定時間放置する。放置後、はく離ライナーが粘着剤層から浮いているか否かを観察する。浮いているか否かの判別は、例えば、はく離ライナーと粘着剤層との間に隙間が生じているか否かで決定する。

0104

(2)はく離ライナーのはく離力
はじめに、25mm幅×150mm長さの短冊状の粘着テープの評価サンプルを作製した。なお、上記サンプルの長さ方向は粘着シートの流れ(MD)方向である。上記サンプルから、シリコーン処理を施したポリエステルフィルムをはく離し、厚さ50μmのポリエステルフィルム(東レ(株)製、「ルミラー S−10」)に貼り合わせた。次いで、上記ポリエステルフィルム側を剛性を支え板状体(SUS304BA板、50mm×150mm)に貼り合わせて固定した。

0105

万能引張試験機(ミネベア(株)製、「TG−1kNB」)を用いて、180°はく離試験を行った。はく離ライナー側を引っ張り、抵抗を測定し、測定データの前後10%をカットした上での最大値をはく離力とした。なお、上記測定は、(i)常温におけるサンプル、(ii)90℃におけるサンプル、(iii)100℃におけるサンプル、(iv)110℃におけるサンプル、および(v)100℃で30分放置した後に24時間放冷して常温となったサンプル、に対して行った。具体的には、JIS Z0237に準拠して行い、各雰囲気下、引張速度(クロスヘッドスピード)300mm/分で行った。また、試験回数は、各試料につき3回(平均値)とした。

0106

以下に、実施例に基づいて本実施の形態をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、下記実施例および表1において、粘着テープと貼り合わされる側のはく離シートの表層を「表層(粘着剤層側)」、それと反対側の表層を「表層(背面側)」と称する。

0107

(実施例1)
(はく離ライナー)
表層(粘着剤層側)の原料としては、低密度ポリエチレン樹脂(日本ポリエチレン(株)製、商品名「ノバテックLD UF641」、密度927kg/m3:表中LDPE1と記載)を用いた。また、基層および表層(背面側)の原料としては、高密度ポリエチレン樹脂((株)プライムポリマー製、商品名「ハイゼックス3300F」、密度950kg/m3:表中HDPEと記載)と低密度ポリエチレン樹脂(日本ポリエチレン(株)製、商品名「ノバテックLDLF440HB」、密度925kg/m3:表中LDPE2と記載)、および顔料の混合樹脂(上記高密度ポリエチレン/低密度ポリエチレンの混合重量比:60/40)を用いた。

0108

3層共押出Tダイ成形法により、粘着剤層側タッチロールとしてゴム製梨地ロール、背面側タッチロールとして金属製梨地ロールを用いて、表層(粘着剤層側)/基層/表層(背面側)(厚み:21μm/64μm/64μm)の3層構成からなるはく離ライナー(厚み:149μm)を作製した。

0109

(気泡含有粘着剤層)
上記はく離ライナーの粘着剤層側の表面に、日東電工(株)製、商品名「ハイパージョイントA4008」の粘着剤層(気泡含有粘着剤層)を貼り合わせた。さらに、上記気泡含有粘着剤層の上記はく離ライナーが設けられた面と反対側の表面には、シリコーン処理を施したポリエステルフィルムを貼り合わせ、はく離ライナーを備える粘着テープを作製した。

0110

(実施例2)
(はく離ライナー)
表層(粘着剤層側、背面側)の原料としては、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂((株)プライムポリマー製、商品名「モアテック0628D」、密度916kg/m3:表中LLDPE1と記載)100重量部とエチレン−プロピレン共重合エラストマー(三井化学(株)製、商品名「タフマーP0280」、密度870kg/m3:表中エラストマーと記載)50重量部の混合原料を用いた。また、基層の原料としては、ポリプロピレン樹脂(住友化学(株)製、商品名「ノーブレンFS3611」、密度890kg/m3:表中PPと記載)100重量部と顔料を用いた。

0111

3層共押出Tダイ成形法により、粘着剤層側タッチロールとしてゴム製梨地ロール、背面側タッチロールとして金属製梨地ロールを用いて、表層(粘着剤層側)/基層/表層(背面側)(厚み:8μm/134μm/8μm)の3層構成からなるはく離ライナー(厚み:150μm)を作製した。

0112

(気泡含有粘着剤層)
上記はく離ライナーの粘着剤層側の表面に、日東電工(株)製、商品名「ハイパージョイントA4008」の粘着剤層(気泡含有粘着剤層)を貼り合わせた。さらに、上記気泡含有粘着剤層の上記はく離ライナーが設けられた面と反対側の表面には、シリコーン処理を施したポリエステルフィルムを貼り合わせ、はく離ライナーを備える粘着テープを作製した。

0113

(比較例1)
表層(粘着剤層側、背面側)の原料としては、ポリエチレンとエステル無機粒状物との混合原料を用いた。また、基層の原料としては、ポリエチレンと顔料との混合原料を用いた。そして、表層(粘着剤層側)/基層/表層(背面側)の3層構成からなるはく離ライナー(厚み:150μm)を作製した。その後、はく離ライナーの粘着剤層側の表面に、アクリル系の粘着剤層を貼り合わせて、はく離ライナーを備える粘着テープを作製した。

0114

前述した各評価方法によって実施例および比較例における粘着テープを評価した。評価結果について、表1に示す。

0115

0116

はく離ライナーの浮き評価においては、実施例1に係る粘着テープを25mm×70mmのサイズに切断し、100℃の環境において30分放置後、目視により浮きの有無を判断した。その結果、実施例1に係る粘着テープは、浮きが発生しておらず(表1では○と記載)、室温より高い環境での安定した使用が可能である。同様に、実施例2に係る粘着テープを15mm×200mmのサイズに切断し、90℃、95℃のそれぞれの環境において30分放置後、目視により浮きの有無を判断した。その結果、実施例2に係る粘着テープは、90℃、95℃のいずれの環境においても、浮きが発生しておらず(表1では○と記載)、室温より高い環境での安定した使用が可能である。一方、比較例1に係る粘着テープは、前述のテープサイズによらず、また、90℃〜100℃の環境温度のいずれにおいても、浮きが発生していた(表1では×と記載)。

0117

このように、実施例1および実施例2に係る粘着テープは、はく離ライナーが、少なくとも90℃の温度環境で粘着剤層から浮き上がらないように構成されている。そのため、このような粘着テープは、粘着剤層がスポイラーやバンパーなどの車両の外装部品に貼り付いた状態で、且つ、はく離ライナーがはく離されていない状態で高温環境である塗装工程で用いることが可能となる。つまり、このような粘着テープは、高温環境ではく離ライナーが浮きにくいため、はく離ライナーと粘着剤層との間の隙間に塗料ごみ混入し、粘着剤層が汚染されることによる接着性の低下が抑制される。

0118

次に、実施例および比較例に係る粘着テープを高温環境に曝した後における常温でのはく離シートのはく離力について検討する。実施例1および実施例2に係る粘着テープは、100℃の環境に30分放置してから常温で24時間放冷した時に、前述の測定方法によって粘着剤層からはく離ライナーをはく離したときのはく離力が、常温のままで前述の測定方法によって粘着剤層からはく離ライナーをはく離したときのはく離力と同等もしくは大きい。つまり、実施例に係る粘着テープは、高温環境で使用されてもはく離ライナーのはく離力が大きく低下することがなく、高温に曝された後の工程においても所望の接着性能を維持することができる。

0119

一方、比較例1に係る粘着テープは、100℃の環境に30分放置してから常温で24時間放冷した時に、前述の測定方法によって粘着剤層からはく離ライナーをはく離したときのはく離力が、常温のままで前述の測定方法によって粘着剤層からはく離ライナーをはく離したときのはく離力の0.3倍程度となっている。そのため、比較例1に係る粘着テープは、前述のライナー浮き評価でも浮きが発生していることからわかるように、高温環境での使用には適していない。

0120

したがって、本実施の形態に係る粘着テープは、100℃の環境に30分放置してから常温で24時間放冷した時に、粘着剤層からはく離ライナーを180°はく離方向に引っ張り速度300mm/分ではく離したときのはく離力が、常温のままで粘着剤層からはく離ライナーを180°はく離方向に引っ張り速度300mm/分ではく離したときのはく離力の0.33倍以上、より好ましくは、0.5倍以上(上限としては、2.0倍以下、好ましくは1.5倍以下)であればよい。このような粘着テープであれば、はく離力の低下に伴う接着不良が抑制される。

0121

次に、実施例および比較例に係る粘着テープの高温環境でのはく離シートのはく離力について検討する。実施例1に係る粘着テープは、90℃および100℃の環境において、前述の測定方法によって粘着剤層からはく離ライナーをはく離したときのはく離力が、0.29[N/25mm]以上となっている。また、実施例2に係る粘着テープは、90℃、100℃および110℃の環境において、前述の測定方法によって接着剤層からはく離ライナーをはく離したときのはく離力が、0.11[N/25mm]以上となっている。つまり、実施例に係る粘着テープは、高温環境においてはく離ライナーが粘着剤層からはく離しにくくなっている。

0122

一方、比較例1に係る粘着テープは、90℃、100℃および110℃の環境において、前述の測定方法によって接着剤層からはく離ライナーをはく離したときのはく離力が、0.10[N/25mm]未満となっている。そのため、比較例1に係る粘着テープは、高温環境においてはく離ライナーが粘着剤層からはく離しやすく、高温環境での使用には適していない。

0123

したがって、本実施の形態に係る粘着テープは、90℃の環境で粘着剤層からはく離ライナーを180°はく離方向に引っ張り速度300mm/分ではく離したときのはく離力が、0.10[N/25mm]以上、より好ましくは、0.20[N/25mm]以上(上限としては2.0[N/25mm]以下)であればよい。このような粘着テープであれば、高温環境において、はく離シートが粘着剤層からはく離する可能性が低くなる。

0124

上述のように、実施の形態や実施例に係る粘着テープによれば、90℃以上のある温度環境において、粘着剤層の一方の面にはく離ライナーが貼り付いた状態で粘着剤層の他方の面を被着体に貼り付けて使用しても浮きが発生せず、粘着剤層の粘着面が汚染されることが防止される。その結果、粘着テープが室温より高い環境に曝される使用方法であっても、安定した接着性能が発揮される。

実施例

0125

以上、本発明を実施の形態や実施例をもとに説明した。この実施の形態や実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。

0126

10粘着テープ、 12粘着剤層、 14はく離ライナー、 16粘着性組成物、 18中空無機微粒子、 20気泡、 22基層、 24,26 はく離層。

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