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図面 (4)

課題

重金属等の溶出抑制作用の優れた溶出低減材を提供すること、及び、重金属等の溶出抑制作用の優れた溶出低減材の製造方法を提供することを目的とする。

解決手段

炭酸マグネシウムを主成分として含む鉱物軽焼されてなり、BET比表面積が5〜10m2/gであり、且つ細孔径分布ピーク半径が10〜20nmの範囲内である軽焼生成物を含有することを特徴とする溶出低減材による。また、炭酸マグネシウムを主成分として含む鉱物を650〜1000℃の条件下で焼成するとともに、該焼成による重量減少率が9〜20%となった時点で該焼成を終了させて軽焼生成物とし、該軽焼生成物を用いて溶出低減材を調製することを特徴とする溶出低減材の製造方法による。

概要

背景

近年、工場跡地における土壌汚染や、産業廃棄物等の不法投棄による土壌汚染が社会問題として指摘されるようになり、このような汚染土壌から化学物質溶出することを抑制する方法が、種々試みられている。

例えば、該汚染土壌中に含まれる重金属に対しては、酸化マグネシウム軽焼ドロマイトセメントゼオライト鉄塩高炉スラグなど用いて溶出低減処理を図ることが提案されている。なかでも、ドロマイトは、木県生地方など日本国内でも大量に産出する鉱物であるため、比較的安価に入手することができ、該ドロマイトを低温焼成した軽焼ドロマイトは、溶出低減材としても注目されている(下記特許文献1参照)。

ところで、この軽焼ドロマイトは、ドロマイトの主成分であるCaCO3やMgCO3に由来するカルシウムイオンマグネシウムイオンが、ポゾラン反応ゲル化反応を起こすことによって重金属の溶出を抑制するものと言われているが、従来の軽焼ドロマイトにおいては、産出した鉱物であるドロマイトを軽焼して軽焼ドロマイトを調製する際、その調製条件によって得られた軽焼ドロマイトの溶出低減効果が大きく変動する場合があり、調製条件の設定が難しいという問題があった。

また、従来の軽焼ドロマイトを単独で使用するだけでは重金属等の溶出抑制効果が十分とは言えず、溶出低減効果を高めるために他の溶出低減手段を併用しなければならないという問題があった。

概要

重金属等の溶出抑制作用の優れた溶出低減材を提供すること、及び、重金属等の溶出抑制作用の優れた溶出低減材の製造方法を提供することを目的とする。炭酸マグネシウムを主成分として含む鉱物が軽焼されてなり、BET比表面積が5〜10m2/gであり、且つ細孔径分布ピーク半径が10〜20nmの範囲内である軽焼生成物を含有することを特徴とする溶出低減材による。また、炭酸マグネシウムを主成分として含む鉱物を650〜1000℃の条件下で焼成するとともに、該焼成による重量減少率が9〜20%となった時点で該焼成を終了させて軽焼生成物とし、該軽焼生成物を用いて溶出低減材を調製することを特徴とする溶出低減材の製造方法による。

目的

本発明は、上述の如き従来技術の問題点に鑑み、重金属等の溶出抑制作用の優れた溶出低減材を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
5件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

炭酸マグネシウムを主成分として含む鉱物軽焼されてなり、BET比表面積が5〜10m2/gであり、且つ細孔径分布ピーク半径が10〜20nmの範囲内である軽焼生成物を含有することを特徴とする溶出低減材

請求項2

炭酸マグネシウムを主成分として含む鉱物を650〜1000℃の条件下で軽焼するとともに、該軽焼による重量減少率が9〜20%となった時点で該軽焼を終了させて軽焼生成物とし、該軽焼生成物を用いて溶出低減材を調製することを特徴とする溶出低減材の製造方法。

請求項3

前記軽焼による重量減少率が10〜17%であることを特徴とする請求項2記載の溶出低減材の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、主として汚染土壌等から有害重金属溶出することを抑制する溶出低減材とその製造方法に関し、特に、有害化学物質を含んだ汚染土壌に対して好適な溶出低減材とその製造方法に関する。

背景技術

0002

近年、工場跡地における土壌汚染や、産業廃棄物等の不法投棄による土壌汚染が社会問題として指摘されるようになり、このような汚染土壌から化学物質が溶出することを抑制する方法が、種々試みられている。

0003

例えば、該汚染土壌中に含まれる重金属に対しては、酸化マグネシウム軽焼ドロマイトセメントゼオライト鉄塩高炉スラグなど用いて溶出低減処理を図ることが提案されている。なかでも、ドロマイトは、木県生地方など日本国内でも大量に産出する鉱物であるため、比較的安価に入手することができ、該ドロマイトを低温焼成した軽焼ドロマイトは、溶出低減材としても注目されている(下記特許文献1参照)。

0004

ところで、この軽焼ドロマイトは、ドロマイトの主成分であるCaCO3やMgCO3に由来するカルシウムイオンマグネシウムイオンが、ポゾラン反応ゲル化反応を起こすことによって重金属の溶出を抑制するものと言われているが、従来の軽焼ドロマイトにおいては、産出した鉱物であるドロマイトを軽焼して軽焼ドロマイトを調製する際、その調製条件によって得られた軽焼ドロマイトの溶出低減効果が大きく変動する場合があり、調製条件の設定が難しいという問題があった。

0005

また、従来の軽焼ドロマイトを単独で使用するだけでは重金属等の溶出抑制効果が十分とは言えず、溶出低減効果を高めるために他の溶出低減手段を併用しなければならないという問題があった。

先行技術

0006

特開2006−289306号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、上述の如き従来技術の問題点に鑑み、重金属等の溶出抑制作用の優れた溶出低減材を提供すること、及び、重金属等の溶出抑制作用の優れた溶出低減材の製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明らが鋭意研究を行った結果、ドロマイト等の炭酸マグネシウム含有鉱物を比較的低温で焼成(本発明において、「軽焼」ともいう)してカルシウムマグネシウムを含む組成物を生成させる際、ある特定の軽焼条件とすることで、溶出抑制作用の優れた溶出低減材を調製しうることを見出し、本発明を想到するに到った。

0009

すなわち、本発明は、炭酸マグネシウムを主成分として含む鉱物が軽焼されてなり、BET比表面積が5〜10m2/gであり、且つ細孔径分布ピーク半径が10〜20nmの範囲内である軽焼生成物を含有することを特徴とする溶出低減材を提供する。

0010

また、本発明は、炭酸マグネシウムを主成分として含む鉱物を650〜1000℃の条件下で軽焼するとともに、該軽焼による重量減少率が9〜20%となった時点で該軽焼を終了させて軽焼生成物とし、該軽焼生成物を用いて溶出低減材を調製することを特徴とする溶出低減材の製造方法を提供する。

発明の効果

0011

本発明に係る溶出低減材は、炭酸マグネシウムを主成分として含む鉱物が軽焼されてなり、BET比表面積が5〜10m2/gであり、且つ細孔径分布のピーク半径が10〜20nmの範囲内である軽焼生成物を含有するものであるが、斯かる構成の軽焼生成物は、従来の軽焼生成物と比較して、細孔径が小さく且つBET比表面積が大きいものであり、このような軽焼生成物を含有する溶出低減材を用いることで、優れた溶出抑制作用を発揮させることができる。

0012

また、本発明に斯かる溶出低減材の製造方法は、炭酸マグネシウムを主成分として含む鉱物を650〜1000℃の条件下で軽焼するとともに、該軽焼による重量減少率が9〜20%となった時点で該軽焼を終了することにより、従来の軽焼生成物と比較して細孔径が小さく、しかもBET比表面積の大きな軽焼生成物を得ることが可能となる。したがって、斯かる工程を経て得られた軽焼生成物を用いて溶出低減材を調製することにより、優れた溶出抑制作用を発揮しうる溶出低減材を製造することができる。

0013

以上のように、本発明によれば、重金属等の溶出抑制作用の優れた溶出低減材を提供することが可能となり、また、重金属等の溶出抑制作用の優れた溶出低減材の製造方法を提供することが可能となる。

図面の簡単な説明

0014

実施例および比較例の溶出低減材について、軽焼時間(分)とBET比表面積(m2/g)及びブレーン値(cm2/g)の関係をプロットしたグラフ
実施例および比較例の溶出低減材について測定された細孔径分布を示したグラフ。
実施例および比較例の溶出低減材について測定された軽焼時間(分)と重量減少率(%)の関係をプロットしたグラフ。

0015

以下、本発明に係る溶出低減材とその製造方法について具体的に説明するが、先ず、溶出低減材の製造方法について説明することとする。

0016

本発明に係る溶出低減材の製造方法は、上述の如く、炭酸マグネシウムを主成分として含む鉱物を650〜1000℃の条件下で軽焼するとともに、該軽焼による重量減少率が9〜20%となった時点で該軽焼を終了させて軽焼生成物とし、該軽焼生成物を用いて溶出低減材を調製することを特徴とするものである。

0017

前記炭酸マグネシウムを主成分として含む鉱物としては、炭酸マグネシウムを40重量%以上含む鉱物を好適に用いることができ、炭酸マグネシウムを45以上含む鉱物をより好適に用いることができる。該鉱物の具体例としては、ドロマイトやマグネサイト等を挙げることができる。

0018

ドロマイトとしては、炭酸マグネシウムを主成分とし、他に炭酸カルシウムを含有してなるものであれば特に限定されず、天然に産出するドロマイト(白雲石)のほか、水酸化マグネシウムスラリーと石灰乳との混合物を焼成して得られた合成ドロマイト等を用いることもできる。
なお、天然に産出するドロマイトは、一般に、CaO/MgOで表わされる複塩モル比が0.70〜1.63の範囲であり、CaCO3をCaO換算で9〜40重量%程度、MgCO3をMgO換算で10〜38重量%程度含有するものである。

0019

これらの鉱物は、数mm〜100mm程度の塊状のものを用いるか、もしくは軽焼する前に粉砕して粒子状としておくことが好ましく、ブレーン値が2000〜3000(cm2/g)の範囲内であるような粒子状としておくことがより好ましい。

0020

軽焼の際の温度条件としては、650〜1000℃の範囲とし、好ましくは700〜900℃とし、さらに好ましくは750〜850℃とする。また、該軽焼による重量減少率が9〜20%となった時点で軽焼を終了するようにするため、軽焼時間は温度条件によっても変動するが、通常、10〜60分程度である。

0021

また、軽焼による重量減少率は9〜20%とするが、好ましくは10〜17%、より好ましくは16〜17%とする。軽焼による重量減少率をこのような数値範囲内とすることにより、炭酸マグネシウム等からの脱炭酸反応でカルシウムとマグネシウムを含む組成物を十分に生成させることができ、しかも該脱炭酸反応によって炭酸ガス過渡的に抜けて形成された比較的小さな細孔を残した状態、つまりBET比表面積の大きな状態の軽焼生成物が得られるものと考えられる。

0022

尚、焼成雰囲気等の他の焼成条件や、焼成に用いる焼成装置については、従来公知の焼成条件および焼成装置を採用することができる。

0023

次に、本発明に係る溶出低減材は、例えば上記のような方法によって炭酸マグネシウムを主成分として含む鉱物が軽焼されてなり、BET比表面積が5〜10m2/gであり、且つ細孔径分布のピーク半径が10〜20nmの数値範囲内である軽焼生成物を含有するものである。

0024

前記軽焼生成物のBET比表面積は5〜10m2/gであるが、好ましくは7〜10m2/gである。

0025

また、前記軽焼生成物は、上述の如きBET比表面積および細孔径分布を有する軽焼生成物であれば、該軽焼生成物のブレーン比表面積については特に限定されるものではないが、通常、3000〜5000cm2/g程度であり、好ましくは4000〜4500cm2/gとする。
必要以上に焼成を進行させると前記鉱物が過剰な脱炭酸によって崩壊して細かくなり、その結果、BET比表面積が小さく、細孔径分布のピーク半径が大きくなる傾向にある。

0026

以下、実施例を挙げて本発明について更に詳細に説明する。

0027

溶出低減材(実施例および比較例)の調製
栃木県葛生地方産出のドロマイト(住友大阪セメント株式会社唐沢鉱業所産、ブレーン値2500cm2/g)より7つのサンプルを用意し、各々、800℃の電気炉で0分(軽焼せず)、5分、10分、15分、30分、60分、120分軽焼することにより、溶出低減材を調製した。

0028

溶出低減材の物性測定
上記各粉体について、BET比表面積測定装置(日本ベル社製、高精度ガス吸着装置「BELSORP-mini」)を用いてBET比表面積(m2/g)を測定し、また、ブレーン測定装置(丸菱科学機械製作所製、「ブレーン空気透過粉末度測定器」)を用いてブレーン値(cm2/g)を測定し、さらに、軽焼前の重量に対する軽焼後の重量(すなわち、重量減少率(%))を測定した。結果を下記表1に示す。

0029

0030

また、上記測定結果に基づき、実施例および比較例の溶出低減材について、軽焼時間(分)とBET比表面積(m2/g)及びブレーン値(cm2/g)の関係をプロットしたグラフを図1に示す。

0031

さらに、上記実施例および比較例の溶出低減材について、BET比表面積測定装置(日本ベル社製、高精度ガス吸着装置「BELSORP−mini」)を用い、細孔径分布を測定した。結果を図2に示す。また、実施例および比較例の溶出低減材について測定された焼成時間(分)と重量減少率(%)の関係をプロットしたグラフを図3に示す。

0032

溶出低減材の評価
実施例および比較例の各溶出低減材を、それぞれ、ヒ素および鉛の5mg/lおよび100mg/lの標準溶液100mlに1gの割合で添加し、4時間撹拌混合した後、ろ過した際のろ液中の重金属濃度ICP分析装置バリアンテクノロジージャパンリミテッド社製、装置名「VARIAN ICP発光分光分析装置730−ES」)を用いて測定した。その測定結果より、下記の算出式を用いて吸着除去率として求めた。

吸着除去率[%]=(初期濃度−ろ液中濃度)÷ 初期濃度 × 100

また、pHメータ(堀場製作所社製)によりろ液のpHの測定も行った。これらの結果を下記表2および表3に示す。

0033

0034

0035

表2および表3、並びに図3より、ドロマイトを15分軽焼して重量減少率が9.8%である実施例1、およびドロマイトを30分軽焼して重量減少率が16.5%である実施例2の溶出低減材は、比較例の溶出低減材と比較して大きなBET比表面積を有しており、しかもろ液のpHも11程度以下に低く抑えられており、長期的にも優れた吸着作用を発揮しうるものであることが認められる。

実施例

0036

これに対し、15分未満の軽焼で重量減少率が9%未満である比較例1〜3の溶出低減材においては、ヒ素に対して十分な溶出低減作用が発揮されておらず、逆に、30分を超えて軽焼し重量減少率が20%を超えた比較例4、5の溶出低減材においては、ブレーン値は軽焼時間とともに大きくなるものの、ヒ素および鉛に対する吸着除去作用がかえって低下していることが認められる。また、これらの比較例においては、ろ液のpHが11を大きく超過しており、汚染土壌がこのようなアルカリに晒されることで重金属等が再溶出するなど、長期的には溶出低減作用の安定性が損なわれるおそれがある。これは、過剰に加熱されたことにより生石灰が生成され、高pHになりやすくなっているためであると思われる。

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