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技術 シリコーン系接着構造体の接着せん断強度を管理する方法

出願人 株式会社ジェイテクト
発明者 三尾巧美西幸二松浦隆志
出願日 2010年1月19日 (9年10ヶ月経過) 出願番号 2010-008957
公開日 2011年8月4日 (8年4ヶ月経過) 公開番号 2011-148852
状態 特許登録済
技術分野 接着剤、接着方法 同期機の永久磁石界磁
主要キーワード 定量管 金属部品間 ラップシェア モータ磁石 周回溝 汚染物質量 接着構造体 接合剤層
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年8月4日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

電動パワーステアリングモータ永久磁石接着には耐熱性があり、接着せん断強度の高いエポキシ接着剤が使用されているが、永久磁石と金属部品間に生じる残留応力環境劣化(熱、湿度など)によって接着せん断強度が低下し、永久磁石が剥がれて操舵性不良となる耐久面での問題がある。一方、これらの問題を解決するため、シリコーン接着剤が使用されているが、シリコーン接着剤は白金触媒失活による接着不良の課題があるため、耐熱性を有し耐久性の良い接着構造体が要求されている。

解決手段

シリコーン系接着構造体における接着部の接着せん断強度の管理方法であって、接着面のチッソ、イオウリン元素量を測定して、予め、接着せん断強度と元素量の関係から近似関数を設定しておき、測定された元素量に対応する接着部における接着せん断強度の良否を判断することを特徴とする接着せん断強度を管理する方法。

概要

背景

電動パワーステアリング装置モータ永久磁石接着には耐熱性があり、接着せん断強度の高いエポキシ接着剤が使用されているが、使用条件により永久磁石と金属部品間に生じる残留応力環境劣化(熱、温度など)によって接着せん断強度が低下し、永久磁石が剥がれて操舵不良となる耐久性低下がある。そのため、接着と機械的固定の併用が不可避であった。一方、接着せん断強度を高めるため、柔軟で化学的定性に優れたシリコーン接着剤が使用されているが、シリコーン系接着剤白金触媒失活による接着不良の問題があり、使用は限定されている。このような背景で耐熱性を有し耐久性の良い接着構造体が要求されている。

シリコーン系接着剤の上記問題を解決するためエポキシ接着剤の改良がなされている。(特許文献1)
一方、耐熱性の良いシリコーン系接着剤を用いられる場合もあるが、接着せん断強度の不足や、硬化阻害といった、品質上の管理が重要であり、種々のシリコーン材料の改良がなされている。(特許文献2)

特開2005−15563
特公平5−7427

概要

電動パワーステアリングモータの永久磁石の接着には耐熱性があり、接着せん断強度の高いエポキシ接着剤が使用されているが、永久磁石と金属部品間に生じる残留応力や環境劣化(熱、湿度など)によって接着せん断強度が低下し、永久磁石が剥がれて操舵性不良となる耐久面での問題がある。一方、これらの問題を解決するため、シリコーン接着剤が使用されているが、シリコーン接着剤は白金触媒の失活による接着不良の課題があるため、耐熱性を有し耐久性の良い接着構造体が要求されている。シリコーン系接着構造体における接着部の接着せん断強度の管理方法であって、接着面のチッソ、イオウリン元素量を測定して、予め、接着せん断強度と元素量の関係から近似関数を設定しておき、測定された元素量に対応する接着部における接着せん断強度の良否を判断することを特徴とする接着せん断強度を管理する方法。

目的

そこで、シリコーン接着剤の硬化阻害の許容値を明確にすることで、管理方法・製造工程を改良して、シリコーン系接着組成物大型車の電動パワーステアリング装置に要求されるような高い接着せん断強度を広い温度範囲で満たすともに、冷熱サイクル後にも接着せん断強度を維持することができるシリコーン系接着剤を使用したシリコーン系接着構造体を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

シリコーン系接着構造体における接着部接着せん断強度管理方法であって、接着面のチッソ、イオウリン元素量と、それぞれの接着せん断強度を測定することによって、予め、接着せん断強度と元素量の関係から近似関数を設定しておき、測定対象の接着面について、元素量を測定し、前記近似間数と比較して、測定された元素量に対応する接着部における接着せん断強度の良否を判断することを特徴とする接着せん断強度を管理する方法。

請求項2

接着面は、アルカリイオン水超音波洗浄することを特徴とする請求項1記載の接着せん断強度を管理する方法。

技術分野

0001

本発明は、シリコーン系接着剤を使用する接着構造体接着せん断強度を管理する方法に関する。

背景技術

0002

電動パワーステアリング装置モータ永久磁石接着には耐熱性があり、接着せん断強度の高いエポキシ接着剤が使用されているが、使用条件により永久磁石と金属部品間に生じる残留応力環境劣化(熱、温度など)によって接着せん断強度が低下し、永久磁石が剥がれて操舵不良となる耐久性低下がある。そのため、接着と機械的固定の併用が不可避であった。一方、接着せん断強度を高めるため、柔軟で化学的定性に優れたシリコーン接着剤が使用されているが、シリコーン系接着剤は白金触媒失活による接着不良の問題があり、使用は限定されている。このような背景で耐熱性を有し耐久性の良い接着構造体が要求されている。

0003

シリコーン系接着剤の上記問題を解決するためエポキシ接着剤の改良がなされている。(特許文献1)
一方、耐熱性の良いシリコーン系接着剤を用いられる場合もあるが、接着せん断強度の不足や、硬化阻害といった、品質上の管理が重要であり、種々のシリコーン材料の改良がなされている。(特許文献2)

0004

特開2005−15563
特公平5−7427

発明が解決しようとする課題

0005

パワーステアリング装置部品、特にモータを構成する永久磁石の接着部には高い耐熱性や耐久性を要求されている。そのため、永久磁石の接着には接着せん断強度に難があるエポキシ系接着剤に代わり、耐熱性のよいシリコーン系接着剤の要求が大きい。そこで、シリコーン接着剤の硬化阻害の許容値を明確にすることで、管理方法・製造工程を改良して、シリコーン系接着組成物大型車の電動パワーステアリング装置に要求されるような高い接着せん断強度を広い温度範囲で満たすともに、冷熱サイクル後にも接着せん断強度を維持することができるシリコーン系接着剤を使用したシリコーン系接着構造体を提供することが要求されている。

0006

本発明は、上記課題を解決するために、優れた接着せん断強度を有したシリコーン系接着組成物を使用するシリコーン系接着構造体の接着せん断強度を管理する方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決するために、本発明はシリコーン系接着構造体における接着部の接着せん断強度の管理方法であって、接着面のチッソ、イオウリン元素量と、それぞれの接着せん断強度を測定することによって、予め、接着せん断強度と元素量の関係から近似関数を設定しておき、測定対象の接着面について、元素量を測定し、前記近似間数と比較して、測定された元素量に対応する接着部における接着せん断強度の良否を判断することを特徴とする接着せん断強度を管理する方法(請求項1)を要旨としている。

0008

この近似により、シリコーン系接着組成物の接着せん断強度は接着面のチッソ、イオウ、リン元素量に比例するため、チッソ、イオウ、リン元素量を所定量以下に管理することにより接着せん断強度を向上したシリコーン接着構造体が提供できる。

0009

また、接着面はアルカリイオン水と超音波による洗浄方法により、接着面のチッソ、イオウ、リン元素を管理して作製するシリコーン接着構造体の接着せん断強度管理方法(請求項2)を要旨としている。

0010

この方法により、洗浄後の接着面のチッソ、イオウ、リン元素の定量管理ができ、白金触媒の失活による硬化阻害を一定値以内に抑制できるため、所定の接着せん断強度が得られ、耐久性のよい高品質のシリコーン系接着構造体が提供できる。

発明の効果

0011

本発明によれば、汚染物質による硬化阻害が起こらず、120℃の高温でも安定した接着せん断強度の高いシリコーン系接着構造体を提供できる。

図面の簡単な説明

0012

電動パワーステアリング装置の全体図である。
電動パワーステアリング装置の要部拡大図である。
汚染物質の元素量と接着せん断強度の関係を示す図である。
汚染物質による硬化反応率と接着せん断強度の関係を示す図である。
洗浄時間による汚染物質の変化を示す図である。

0013

11電動パワーステアリング装置
12 第1ラックハウジング
13 第2ラックハウジング
14モータハウジング
16ラック軸
18モータ軸
20 第2ベアリング軸受
21 第1ベアリング(軸受)
26 ボールねじナット

実施例

0014

次に、本発明の好ましい実施の形態の1例について説明する。
モータの永久磁石の接着構造体において、モータ磁石とモータ軸の接着面はチッソ、イオウ、リンの汚染物質の元素の量0.1μmol/cm2以下であり、接合剤層の厚さは0.1mm以上が良品条件である。その厚さが0.1mm未満であれば、接着物の残留応力が大きくなり、繰り返しの温度変化で疲労により、接着はがれを発生する危険がある。また、上記接合剤層の接着せん断強度は6MPa以上が良品条件である。接着せん断強度が6MPa以下の場合には、上記接合剤層が高温度クリープを発生して、強度が低下するとともに、接合剤層の厚さが減少して、残留応力が大きくなり、疲労により接着はがれを発生して耐久性が低下するおそれがある。

0015

上記接着面のチッソ、イオウ、リン元素量の測定は紫外蛍光分析装置により行い、接合剤層の厚みは、例えばモータ磁石のロータを軸直角方向に切断し、その断面における接合材層走査型電子顕微鏡(SEM)によって観察することにより測定できる。また、上記接合材層の接着せん断強度は、接合剤層に対して、せん断方向に応力を加え、せん断時の応力を引張試験機を用いて測定することにより求めることができる。

0016

本発明の電動パワーステアリング装置のための接着構造体は、モータ磁石とモータ軸の接着面にシリコーン系接着剤を塗布し、硬化させることにより形成することができる。上記シリコーン系接着剤としては、公知のシリコーン系接着剤を使用することができる。具体的には、シリコーン系接着剤は、シリコーンゴム組成物として、例えば、ビニル基アリル基プロペニル基イソプロペニル基ブテニル基ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等のアルケニル基を少なくとも2つ含有するジオルガノポリシロキサンと、オルガノハイドロジェンポリシロキサンとを含有する接着剤を用いることができる。

0017

シリコーン系接着剤には、硬化時の白金族金属系触媒としては、例えば白金白金黒を含む)、ロジウムパラジウム等の白金族金属単体を用いることができるが、その他、H2PtCl4・nH2O、H2PtCl6・nH2O、NaHPtCl6・H2O、K2PtCl4・nH2O、PtCl4・nH2O、PtCl2、Na2HPtCl4・nH2O(但し、式中、nは0〜6の整数であり、好ましくは0又は6である)等の塩化白金塩化白金酸及び塩化白金酸塩、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸とオレフィンとのコンプレックス、白金黒、パラジウム等の白金族金属をアルミナシリカカーボン等の担体担持させたもの、ロジウムーオレフィンコンプレックス、クロロトリストリフェニルフォスフィン)ロジウム(ウィルキンソン触媒)、塩化白金、塩化白金酸又は塩化白金酸塩とビニル基含有シロキサン、特にビニル基含有環状シロキサンとのコンプレックスなどを含有する。

0018

また、上記シリコーン系接着剤は、上記白金族金属触媒の他にさらに有機過酸化物を含有することが好ましい。この場合には、接着剤の硬化がより一層進行し易くなる。有機過酸化物は、酸素によって硬化阻害を受ける恐れがあるが、上記のように、有機過酸化物と白金族金属触媒とを併用することにより、空気との界面については、白金族金属触媒の働きにより硬化を進行させ、内部にては、有機過酸化物の働きによって硬化を進行させることができる。そのため、上記接合剤層の接着せん断強度をより、向上させることができる。

0019

また、上記有機過酸化物は、樹脂成分をラジカル反応により架橋させる触媒として、機能する。具体的には、例えば、ケトンパーオキサイドハイドロパーオキサイドジアシルパーオキサイドジアルキルパーオキサイドパーオキシケタールアルキルパーエステルパーカーボネート等がある。より具体的には、例えばジー第3ブチルペルオキシド、ジクミルペルイキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、1、3−ビスベンゼン、1、1−ジ(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン等を用いることができる。

0020

以下において、本発明のシリコーン系接着組成物を適応することができる電動パワーステアリング装置について説明する。図1は電動パワーステアリング装置の全体図である。電動パワーステアリング装置11は、中空円筒状の第1ラックハウジング12と中空円筒状の第2ラックハウジング13と、前記両ラックハウジング同軸的に結合された中空円筒状のモータハウジング14とが、図示しない車体のボディに、第1ラックハウジング12に形成された取付部15を介して、ねじ止めされて支持されている。

0021

第1ラックハウジング12と第2ラックハウジング13とモータハウジング14とから構成された筒状体内には、回転不能かつ軸線方向に移動可能にラック軸16が内蔵されており、ラック軸16の両端部に連結される図示しないタイロッドを介して左右の前輪が連結される。そのラック軸16は、第1ラックハウジング12に設けられたピニオン軸17を介して図示しないステアリングホイールに連結されている。ラック軸16とピニオン軸17との間には、ラックアンドピニオン機構の噛み合い部(図示しない)が形成されている。なお、モータハウジング14は電動パワーステアリング装置のラックハウジングとしても機能している。

0022

次に図1の要部を拡大した図2を用いて説明する。モータハウジング14の内周には巻線が施されたステータ19が嵌合され、ラック軸16の軸線方向の中間部には中空円筒状にモータ軸18が同軸的にラック軸16の外側に遊嵌されている。

0023

モータ軸18は、その一端側(ピニオン軸17側)に嵌合段部18cが形成され、同嵌合段部18cが軸受としての第1ベアリング21を介してモータハウジング14と、第1ラックハウジング12に対して回転自在に支持されている。前記第1ベアリング21は、モータハウジング14の端部内周面及び第1ラックハウジング12端部内周面をそれぞれ周回するように形成された第1嵌合段部14aと嵌合段部12aとに対して内嵌固定されている。

0024

また、第1ベアリング21は、モータ軸18の端部に螺合された第1ロックナット22にて締め付けられることにより、軸線方向に押圧されてモータ軸18に対して固定されている。同モータ軸18には永久磁石27が本発明に係るシリコーン系接着剤により外設して固定されている。

0025

前記モータハウジング14は、端部に設けられた第1当接部14cにて、第1ラックハウジング12は、端部に設けられた当接部12bにて互いに当接されており、当接部12bを挿通した固定ねじ24を第1当接部14cに螺着することにより、両者は固定ねじ24により互いに締付けられて連結されている。前記第1当接部14cと当接部12bとの合わせ面には、薄肉状のパッキン23が介装されている。同パッキン23により、モータハウジング14と第1ラックハウジング12との勘合部から内部への水、油等の液体侵入を防止している。この構成によりモータハウジング14と第1ラックハウジング12と第1ベアリング21とは1箇所で嵌合される。さらに、モータハウジング14と第1ラックハウジング12とに内嵌された第1ベアリング21を介して、モータ軸18の軸線方向の動き規制されることとなる。

0026

モータ軸18の他端側(ピニオン軸17側と反対側)は、中間部分よりも拡径された中空円筒状のナット保持部18aが一体に形成されている。また、モータハウジング14の他端側内周面には、周回する第2嵌合段部14bが形成されている。そして、モータ軸18は、ナット保持部18aが第2嵌合段部14bに内嵌固定された軸受としての第2ベアリング20に内されることにより自身の軸心の回りで回動自在に支持されている。第2ベアリング20は、モータハウジング14の第2嵌合段部14bと第2ラックハウジング13の端部13aとの間で軸線方向に動くことが可能な構成となっている。

0027

第2ラックハウジング13の端部13aは、モータハウジング14に対して内嵌されるとともに、端部13a外周面から張出し形成された当接部13bがモータハウジング14の第2当接部14d端面に当接されている。そして、当接部13bを挿通した固定ねじ25を第2当接部14dに螺着することにより、モータハウジング14と第2ラックハウジング13とは固定ねじ25により互いに締め付けられて連結されている。

0028

モータハウジング14に内嵌された端部13aの外周面には周回溝13dが形成され、同周回溝13d内には、Oリング29が嵌着されている。そして、同Oリング29により、モータハウジング14と第2ラックハウジング13との嵌合部から内部への水、油等の液体の侵入を防止している。

0029

また、モータハウジング14とモータ軸18とは、第1ベアリング21と第2ベアリング20により、同軸度が精度良く構成されている。以上の構成により、モータ軸18の両端はモータハウジング14の両端に設けた第1ベアリング21と第2ベアリング20とにより支持される。

0030

モータ軸18のナット保持部18a内にはボールねじナット26が同軸的に内嵌されている。このボールねじナット26は、ナット保持部18a内に第2ロックナット28が内嵌状態で螺入することにより、抜け止め固定されている。

0031

ラック軸16の外周面には軸線方向の所定範囲螺旋状のボールねじ溝16aが設けられている。また、ボールねじナット26の内周面には螺旋状のボールねじ溝26aが設けれ、ボールねじ溝16aとボールねじ溝26aとの間には、図示しない多数のボール転動可能に受容されている。このように、ラック軸16のボールねじ溝16aとボールねじナット26とによりボールねじ構造を備えたボールねじ機構が形成されている。そして、このボールねじ機構によりモータ軸18の正逆回転回転トルクをラック軸16の軸線方向の往復動アシスト力に変換して、ピニオン軸17に連結された図示しないステアリングホイールの操舵力を軽減するようになっている。

0032

本発明のシリコーン系接着組成物は、上記のように、電動パワーステアリング装置のモータ軸18と永久磁石27との接着に用いることができる。本発明の接着組成物磁石27及び/又はモータ軸18にヘラシリンジ自動塗布器などにより塗布し、120〜150℃の温度で30〜120分間、硬化させることにより接着される。

0033

以上モータ軸18とラック軸16とを同軸的に配置したタイプのラックアシスト式電動パワーステアリング装置について記載したが、モータ軸とラック軸とを非同軸的に配置したタイプのラックアシスト式電動パワーステアリング装置、コラムアシスト式ピニオンアシスト式、ダイレクトドライブ式電動パワーステアリング装置のような他の電動パワーステアリング装置の永久磁石とモータ軸との接着においても本発明のシリコーン系接着組成物を用いることができる。さらに、本発明で言う電動パワーステアリング装置には、ステアリングホイールの切れ角車輪(左右の前輪)の切れ角との関係を諸条件に応じて変更するように電動モータを駆動する伝達比可変機構を備えたステアリング装置をも含むものとし、この伝達比可変機構の電動モータにも本発明を適用可能である。

0034

実施例1
以下において、本発明のシリコーン系接着組成物の品質管理方法を実施例に基づいて説明する。
シリコーン系接着剤は接着面の洗浄剤に含まれる汚染物質(チッソ、イオウ、リン)により硬化阻害を起こすことが知られており、汚染物質のモノイソプロパノールアミンCH3CH(OH)CH2NH2、ジエタノールアミン(CH3CH2OH)2NH、トリエタノールアミン(CH3CH2OH)3N、ドデカンチオールCH3(CH2)11SH各種成分を添加してその影響を確認した。その結果を図3、4に示す。汚染物質の測定は紫外蛍光分析装置を使用する。また、接着せん断強度測定試料ダブルラップシェア試験片材質:JISG3141:SPCC)を用いて、表1の条件で実施した。硬化反応付加反応率の指標で未反応量を定量して求めている。

0035

図3より、チッソ、イオウ、リンの汚染物質の元素の量と接着せん断強度が比例しており、それは、各種汚染物質の種類や量ではなく元素量が影響することが判明した。接着せん断強度は接着面の汚染物質である元素量と比例しており、0.1μmol/cm2以下の接着せん断強度が6MPa以上であれば図4に示すようにほぼ硬化反応が完了するため一定値以下にすることが必要と判明した。従って、接着表面の汚染物質を測定すれば強度が予測推定できるため、汚染物質の元素の量を規定量以下に管理すれば必要な接着せん断強度を得ることが出来る。

0036

実施例2
図5に洗浄時間による汚染物質量の変化を示し、表2に洗浄方法の違いによる前記試験片のせん断強度を示す。
図5に示すように、アルカリイオン水を用いた超音波洗浄で洗浄時間10分以上で目標の汚染物質の元素の量0.1μmol/cm2以下を達成できることが判明した。

0037

また、接着面の汚染物質の除去には洗浄が重要であり、表2に示すようにアルカリイオン水を使用した超音波洗浄により、飛躍的に向上することがわかった。
さらに、シリコーン系接着剤の中でも、過酸化物架橋の材料を包含すると接着性が各段に向上することが判明し、汚染物質に対して有利であることが明確になった。

0038

アルカリイオン水を使用した超音波洗浄方法であれば、硬化阻害物質を更に削減できる。
また、過酸化物架橋材を含有すれば更に効果的であることが判明した。
計測法から汚染物質の元素量で整理すると比例関係にあることが判明したので、接着面の汚染物質の元素量を管理することで、必要な接着せん断強度を維持できる。
従って、シリコーン系接着剤は、接着面の汚染物質を管理して、接着前の接着面のチッソ、イオウ、リンの元素量を0.1μmol/cm2以下にすることで耐久性の良い接着組成物構造体ができる。

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