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技術 紙幣収納装置および自動取引装置

出願人 日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社
発明者 酒井努加藤友康小川源太渡谷哲哉
出願日 2010年1月15日 (11年11ヶ月経過) 出願番号 2010-007056
公開日 2011年7月28日 (10年5ヶ月経過) 公開番号 2011-145939
状態 未査定
技術分野 紙幣の取り扱い 盗難警報装置 金庫 錠;そのための付属具
主要キーワード 着色機構 貯蔵袋 出入機構 カウント機構 振動検知センサ 着色部材 挿入兼排出口 カード読取機構
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年7月28日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (8)

課題

防犯性を低下させることがない紙幣収納装置および自動取引装置を提供する。

解決手段

紙幣505の上端を着色するための第1の着色剤を蓄える第1の貯蔵部512と、第1の着色剤を紙幣に着色させるための開口部を有する上部着色部材513と、紙幣を保持し穴部が設けられた底板506と、紙幣を横方向に押圧する押板508と、紙幣を押板方向に押し出すガイド部509とを備えた集積部と、紙幣の下端を着色するための第2の着色剤を蓄える第2の貯蔵部503と、第2の貯蔵部を押圧する駆動部303と、紙幣収納装置の異常を検知するセンサと、センサが異常を検知した場合に、押圧する方向とは逆方向に押板を移動させることによって、上部着色部材を紙幣の上端に接触させて第1の着色剤を上部着色部材の開口部から流出させ、駆動部に第2の貯蔵部を押圧させることによって第2の着色剤を穴部から流出させる制御部とを備えた。

概要

背景

従来の現金自動取引装置への防犯技術として、例えば、特許文献には以下の技術が開示されている。具体的には、現金自動取引装置に衝撃、熱、歪みを検知した際にインク噴射装置によりインク紙幣噴射させ、犯人による盗難紙幣の使用を未然に防ぐものがある(特許文献1参照)。さらに、別の特許文献においては、破壊行為が検知されるとインクを噴射し、紙幣を押圧して整理保持する押圧板の保持を開放するものがある(特許文献2参照)。さらに、別の特許文献においては、紙幣を立位姿勢で格納する収納庫の紙幣の下面を支え底板の下方に、紙幣への着色を行う着色機構を備えたものが提案されている(特許文献3、特許文献4参照)。

概要

防犯性を低下させることがない紙幣収納装置および自動取引装置を提供する。紙幣505の上端を着色するための第1の着色剤を蓄える第1の貯蔵部512と、第1の着色剤を紙幣に着色させるための開口部を有する上部着色部材513と、紙幣を保持し穴部が設けられた底板506と、紙幣を横方向に押圧する押板508と、紙幣を押板方向に押し出すガイド部509とを備えた集積部と、紙幣の下端を着色するための第2の着色剤を蓄える第2の貯蔵部503と、第2の貯蔵部を押圧する駆動部303と、紙幣収納装置の異常を検知するセンサと、センサが異常を検知した場合に、押圧する方向とは逆方向に押板を移動させることによって、上部着色部材を紙幣の上端に接触させて第1の着色剤を上部着色部材の開口部から流出させ、駆動部に第2の貯蔵部を押圧させることによって第2の着色剤を穴部から流出させる制御部とを備えた。

目的

本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであって、防犯性を低下させることがない紙幣収納装置および自動取引装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

複数の紙幣立位姿勢収納する紙幣収納装置であって、前記紙幣の上端を着色するための第1の着色剤を蓄える第1の貯蔵部と、前記紙幣の上方に設けられ、前記第1の着色剤を前記紙幣に着色させるための開口部を有する上部着色部材と、前記紙幣を保持し穴部が設けられた底板と、前記紙幣を横方向に押圧する押板と、前記上部着色部材を前記紙幣に接触しない状態で支えると共に前記押板に対向する位置に設けられ前記押板方向に回転するローラを軸として回動することによって前記紙幣を前記押板方向に押し出すガイド部と、を備えた集積部と、前記紙幣の下端を着色するための第2の着色剤を蓄える第2の貯蔵部と、前記第2の貯蔵部を押圧する駆動部と、前記紙幣収納装置の異常を検知するセンサと、前記センサが異常を検知した場合に、押圧する方向とは逆方向に前記押板を移動させることによって、前記ガイド部が前記ローラを軸として回動して前記紙幣を前記押板方向に押し出すとともに前記上部着色部材を前記紙幣の上端に接触させて前記第1の着色剤を前記上部着色部材の前記開口部から流出させ、前記駆動部に前記第2の貯蔵部を押圧させることによって前記第2の着色剤を前記穴部から流出させる制御部と、を備えたことを特徴とする紙幣収納装置。

請求項2

前記底板の前記穴部は開口可能な蓋部を有し、前記穴部と符合する位置に設けられ前記第2の貯蔵部を介して前記穴部の方向にった針部を備えるとともに前記第2の貯蔵部を保持する保持板をさらに備え、前記駆動部は、前記保持板を上方に持ち上げて前記針部を前記蓋部に押し当てて前記穴部を開口状態にすることによって、前記第2の貯蔵部に蓄えられた前記第2の着色剤を前記穴部から流出させる、ことを特徴とする請求項1に記載の紙幣収納装置。

請求項3

前記制御部は、前記押板を前記横方向に振動させる弾性部材と前記弾性部材に弾性力を与える弾性駆動部とをさらに備え、前記制御部は、前記センサが異常を検知した場合に、前記弾性駆動部を動作させて前記弾性部材が振動するような弾性力を与えることによって、前記押板が移動する位置を制御する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の紙幣収納装置。

請求項4

前記上部着色部材は、巻き取り可能な部材であって、前記ガイド部は、前記紙幣に接触せずに巻き取られた状態で前記上部着色部材を支え、前記制御部が押圧する方向とは逆方向に前記押板を移動させた場合に、前記上部着色部材が集積された前記紙幣の上端の略一面に広げられる、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の紙幣収納装置。

請求項5

前記紙幣収納装置を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動取引装置

技術分野

0001

本発明は、金融機関等に設置され、利用者の操作に応じて紙幣を入出金する等の取引を行う紙幣収納装置および自動取引装置防犯技術に関する。

背景技術

0002

従来の現金自動取引装置への防犯技術として、例えば、特許文献には以下の技術が開示されている。具体的には、現金自動取引装置に衝撃、熱、歪みを検知した際にインク噴射装置によりインクを紙幣へ噴射させ、犯人による盗難紙幣の使用を未然に防ぐものがある(特許文献1参照)。さらに、別の特許文献においては、破壊行為が検知されるとインクを噴射し、紙幣を押圧して整理保持する押圧板の保持を開放するものがある(特許文献2参照)。さらに、別の特許文献においては、紙幣を立位姿勢で格納する収納庫の紙幣の下面を支え底板の下方に、紙幣への着色を行う着色機構を備えたものが提案されている(特許文献3、特許文献4参照)。

先行技術

0003

特開2000−322625号公報
特開2006−338218号公報
特開2005−190037号公報
特開2009−64465号公報

発明が解決しようとする課題

0004

近年では、コンビニエンスストア向けや、店舗外等に現金自動取引装置が設置される機会が増えており、その環境に伴い現金自動取引装置自身を、クレーン等の機械を使用して丸ごと奪うような被害が増加している。

0005

上述した特許文献2の開示方法においては、水平姿勢で紙幣を収納する金庫横にインク噴射装置を取り付けているため、紙幣の側面にインクが付着したり、あるいは紙幣を押さえつける押圧板の保持を開放しているので、紙幣の隙間を広げインクが紙幣の一部にのみ付着している。また、特許文献3や特許文献4の開示方法においては、紙幣の下部にインク染み出し装置を設けているため、紙幣の下端部側からのみインクが染み込むようになっている。

0006

すなわち、これらの特許文献に開示された技術では、紙幣の一部や側面にインクを付着させることは可能であるが、その全面にインクを染み込ませることができない。このように、インクの付着面積が狭いと、紙幣にインクが付着したかどうかを見分けることが困難になる為、防犯性が低くなってしまうという問題があった。

0007

本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであって、防犯性を低下させることがない紙幣収納装置および自動取引装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上述した目的を達成するために、本発明にかかる紙幣収納装置は、複数の紙幣を立位姿勢で収納する紙幣収納装置であって、前記紙幣の上端を着色するための第1の着色剤を蓄える第1の貯蔵部と、前記紙幣の上方に設けられ、前記第1の着色剤を前記紙幣に着色させるための開口部を有する上部着色部材と、前記紙幣を保持し穴部が設けられた底板と、前記紙幣を横方向に押圧する押板と、前記上部着色部材を前記紙幣に接触しない状態で支えると共に前記押板に対向する位置に設けられ前記押板方向に回転するローラを軸として回動することによって前記紙幣を前記押板方向に押し出すガイド部と、を備えた集積部と、前記紙幣の下端を着色するための第2の着色剤を蓄える第2の貯蔵部と、前記第2の貯蔵部を押圧する駆動部と、前記紙幣収納装置の異常を検知するセンサと、前記センサが異常を検知した場合に、押圧する方向とは逆方向に前記押板を移動させることによって、前記ガイド部が前記ローラを軸として回動して前記紙幣を前記押板方向に押し出すとともに前記上部着色部材を前記紙幣の上端に接触させて前記第1の着色剤を前記上部着色部材の前記開口部から流出させ、前記駆動部に前記第2の貯蔵部を押圧させることによって前記第2の着色剤を前記穴部から流出させる制御部と、を備えたことを特徴とする。

0009

また、本発明は、上記紙幣収納装置を備えた自動取引装置である。

発明の効果

0010

本発明によれば、防犯性を低下させることがない紙幣収納装置および自動取引装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

0011

本実施形態にかかるATM外観図である。
ATMの内部ブロックの構成を示す図である。
図2に示した紙幣入出金機構内の紙幣収納庫の内部にセンサを設置した場合の例を示す図である。
ATMの中で、本発明に関わる紙幣入出金機構の物理的な構成を示す内部の側面図である。
図4に示した紙幣入出金機構に具備された紙幣収納庫の内部構成を示す図である。
インク染み出し口の構成を示す図である。
各センサが異常を検知した場合における紙幣収納庫の内部構造を示す図である。

実施例

0012

以下に添付図面を参照して、この発明にかかる紙幣収納装置および自動取引装置の実施の形態を詳細に説明する。

0013

図1は、本実施形態にかかる現金自動取引装置(以下、ATM:Automated Teller Machine)1000の外観図である。ATM1は、金融機関の店舗、店舗外、またはコンビニエンスストア等に設置されるものである。図1に示すように、ATM1は、通帳出入口1と、カード出入口2と、紙幣入出金口3と、硬貨入出金口4と、を含んで構成されている。

0014

通帳出入口1は、エンドユーザが通帳を挿入し、あるいは預け入れや払い出し等の取引の結果が印字された通帳を受け取る挿入兼排出口である。通帳出入口1は、ATM1の内部に設置されている通帳機構一体化されており、この通帳機構が、挿入された通帳に貼付されている磁気情報を読み取ったり、あるいは通帳への印字を実行している。

0015

カード出入口2は、エンドユーザが取引において使用する磁気カード(またはICカード)の挿入口兼受け取り口である。カード出入口2は、ATM1の内部に設置されているカード読取機構(後述)と一体化されており、このカード読取機構が、磁気カード等のカード情報読み取り等を行っている。

0016

紙幣入出金口3は、エンドユーザが紙幣を入金するときの受入口であり、かつ紙幣の出金や釣銭返却時の渡し口である。紙幣入出金口3は、ATM1の内部に設置されている紙幣入出金機構(以下、単に紙幣取扱い装置ともいう。)と一体化されており、この紙幣入出金機構が、紙幣の搬送や、鑑別、収納などを行っている。

0017

硬貨入出金口4は、エンドユーザが硬貨を入金する時の受入口であり、かつ硬貨出金や釣銭返却時の渡し口である。紙幣入出金口3は、ATM1の内部に設置されている硬貨入出金機構(以下、単に硬貨取扱い装置ともいう。)と一体化されており、この硬貨入出金機構が、硬貨の払い出し等の処理を行っている。

0018

顧客操作パネル5は、例えば、タッチパネル式表示装置であり、取引の指示等を受け付け取引画面を表示し、エンドユーザから所定の取引に関する情報(例えば、入金金額等)の入力を受け付ける。以下では、顧客操作パネル5のことを、単に顧客操作部とも言う。

0019

図2はATM1の内部ブロックの構成を示す図である。図2に示すように、ATM1は、制御部201と、顧客操作部204と、インターフェース(I/F)部202と、カード読取機構205と、通帳機構206と、紙幣入出金機構207と、硬貨入出金機構208と、装置電源209と、バックアップ電池210と、警報装置211と、振動検知センサ212と、焼切検知センサ213と、扉開検知センサ214と、を有している。

0020

制御部201は、各ユニット(各部、各機構)を全体的に制御する機能を有し、CPU,メモリ等から主に構成されている。

0021

インターフェース(I/F)部202は、制御部201とPC等の上位装置203との電気的な接続を行い、両者の通信を媒介する。

0022

顧客操作部204は、顧客操作パネル5を内包し、例えば、エンドユーザが液晶表示パネルおよびタッチパネルから入力した種々の取引情報を検出し、検出した取引情報を制御部201に送る。取引情報の検出については、例えば、所定のキーを押下することによって行うことが可能である。

0023

カード読取機構205は、エンドユーザによってカード出入口2に挿入された磁気カード等のカードを吸入し、磁気ストライプ(メモリ)の情報およびエンボスの画像を取得する。

0024

通帳機構206は、エンドユーザによって通帳出入口1に挿入された通帳に取引内容を印字して返却する。

0025

硬貨入出金機構208は、エンドユーザによって硬貨入出金口4から入金された硬貨を計数し不図示の収納庫に収納する。また、硬貨入出金機構208は、顧客操作部204を操作してエンドユーザが指定した出金金額の硬貨、またはエンドユーザが取引した際の釣銭として返却される硬貨を不図示の収納庫から繰り出してエンドユーザに渡す。

0026

紙幣入出金機構207は、エンドユーザによって紙幣入出金口3から入金された紙幣を計数、鑑別し、装置内部に具備された収納庫(後述)に収納する。また、紙幣入出金機構207は、エンドユーザによって顧客操作部204を操作して指定された出金金額に応じた紙幣を不図示の収納庫(後述)より繰り出し、繰り出した紙幣を入出金口3から出金する。後述するが、この紙幣入出金機構(以下、紙幣入出金装置、紙幣取扱い装置とも言う。)が本発明の最も特徴とするユニットであり、紙幣に防盗インクを着色する機構を備えている。

0027

装置電源209はAC電源である商用電源215からユニット用のDC電源に変換し、変換したDC電源を、ATM1内の各ユニットに供給する。

0028

バックアップ電池210は、商用電源215からACの商用電源が供給されなくなった場合の緊急用電源であり、特に、警報装置211に対するバックアップ電源として機能する。

0029

警報装置211は、振動検知センサ212もしくは焼切検知センサ213もしくは扉開検知センサ214からの信号を受信することによって異常を検知した場合に、後述する紙幣入出金機構207内に具備されている可動板などを稼動させる装置である。ATM1の電源を切った後にATM1の盗難試みる場合、上述した商用電源215からAC電源が供給されていない電源断の状態であっても、警報装置211はバックアップ電地210によって電源を供給されているため、ATM1を盗難しようとする際に生じる振動や焼切りなどの異常を検知することが可能となっている。なお、通常の鍵を使用して扉を開閉した場合には扉開検知センサ214を解除する機構となっている。

0030

ここで、正当操作処理と不正な操作処理とを説明する。なお、本操作の説明は不正行為を誘発することにもなるので、簡潔に説明する。金融機関の係員保守員がATM1を操作して正当な操作処理を行う、つまり、ATM1内部の各ユニットを保守する際には、正当な鍵を使用して装置背面(又は前面)に設けられた扉の鍵を解錠する。この場合、扉開検知センサ214が、扉が開いたことを検知し、防盗インクが紙幣に着色してしまうのは好ましくない。

0031

そこで、ATM1は、正当な鍵で扉を開放する場合は扉開検知センサの検知機構を抑止する、または解除する機能を備えている。また、地震などのように装置が振動する場合があることから、振動検知センサ212は振動を検知したら直ぐに警報するのではなく、一定時間に何回振動を検知したかをカウントするようなタイマカウント機構を備えたものが好ましい。

0032

一方、正当な鍵を使用しないで強制的に扉を開くような操作、一定時間に数回以上の装置を揺らすような操作、装置の筐体焼くような操作などの不正な操作処理では、各センサがその不正操作を検知し、警報装置211に伝え、最終的に収納されている紙幣へ防盗インクを着色する。

0033

以上、ATM1に対する不正行為を検出する機能として、ATM1本体の内部に振動検知センサ212、焼切検知センサ213、扉開検知センサ214を具備する実施形態を説明した。しかし、上述した不正な操作処理が行われる場合、ATM1本体の内部にある核ユニットの中でも、特に、紙幣を収納している紙幣入出金機構が不正操作の標的となる場合が多い。そこで、そのような場合に備え、紙幣入出金機構内の紙幣収納庫の内部に、上述したようなセンサを設けることとしてもよい。

0034

図3は、図2に示した紙幣入出金機構207内の紙幣収納庫301の内部にセンサを設置した場合の例を示す図である。図3に示すように、紙幣収納庫301の内部には、焼切検知センサ213、扉開検知センサ214が設置されている。なお、振動検知センサ212が設置されていない理由は、正当な操作処理として、保守員等が、紙幣の補充、回収をするために紙幣収納庫301を持ち運ぶことがあり、その際に生じた振動によって、防盗インクが紙幣に着色してしまうのは望ましくないためである。

0035

また、紙幣収納庫301内にはバックアップ電池210が設けられ、単体で紙幣収納庫301に対する不正行為が行われた場合であっても警報装置211の動作が可能な構成となっている。警報装置211が動作すると、モータ302が駆動して紙幣収納庫301内に取り付けられたカム303やスタックガイドローラ510が回転し、収納されている紙幣に防盗インクを着色したり、あるいは警報装置211が動作すると、押板制御部304が振動子305とばね306の制御を行い、収納されている紙幣に防盗インクを染み込み易くする。

0036

なお、通常時の運用にあたってはバックアップ電池210を事前に取り外すことにより、収納されている紙幣に防盗インクをマーキングする動作を防ぐ構成が望ましい。また、図2に示したATM1の構成と図3に示した紙幣収納庫301の構成とを共に併用することにより、更に防犯を向上できる装置を提供することができる。図2および図3で示した各センサは、警報装置211によってATM1や紙幣収納庫301に対する不正行為を検出することから、これらの各センサのことをまとめて不正検知部、異常検知部とも言う。

0037

図4は、ATM1の中で、本発明に関わる紙幣入出金機構207の物理的な構成を示す内部の側面図である。図4に示すように、紙幣入出金機構207は、エンドユーザが紙幣の投入取出しを行う入出金口3と、紙幣の金種真偽を鑑別する紙幣識別部401と、入出金口3に入金された紙幣を、取引成立までの間、一時的に収納する一時保管庫402と、金種ごとに紙幣を収納する複数の紙幣収納庫301a、301b、301c、301dと、これら各ユニット間において紙幣を搬送する紙幣搬送路403とを有している。

0038

以下では特に説明していないが、紙幣入出金機構207は、紙幣の入金処理出金処理を図示しないCPU、メモリ等からなる制御部により実行され、この他、各収納庫に紙幣を装填、補充する処理、収納庫の紙幣を回収する処理、装置内の紙幣を計数などする精査処理等、紙幣に関する取引を行う際に通常行われる処理についても実行しているものとする。

0039

図5は、図4に示した紙幣入出金機構207に具備された紙幣収納庫301の内部構成を示す図である。図5に示すように、紙幣収納庫301は、多数枚の紙幣505を立位姿勢で収納している。紙幣505が入金される場合、図4に示した搬送路403よって搬送され、その後、底板506と押板508とスタックガイド509とから構成される集積機構によって図示右側より集積され、集積された紙幣505は、そのスタックガイド509により支えられるとともに、モータ302によって駆動されたスタックガイド509の押圧力によって、紙幣505を介して押板508が押圧される。この場合、押板508は、例えば、バネ等の弾性部材によって、集積される紙幣505の枚数に応じて矢印A方向に動き集積済みの紙幣505を支えるようになっている。

0040

なお、以下ではスタックガイド509は、スタックガイドローラ510がモータ302によって駆動され、スタックガイドローラ510を軸として反時計回り回転移動する前提で説明しているが、そのような駆動力を用いずに、例えば、後述するように、押板制御部304が、押板508を図5に示した矢印Aの方向に移動させ、集積された紙幣505が押板508とともに矢印Aの方向に移動された場合に、スタックガイド509の自重によってスタックガイドローラ510を軸として反時計回りに回転移動し、集積された紙幣505を支えることとしてもよい。また、スタックガイド509は、図5に示したように、集積された紙幣505を押圧するとともに、通常時においては、インク染み出し口513(着色部材)に接する状態で配置され、後述するように、異常時には、スタックガイド509が回転移動してインク染み出し口513が巻き取られた状態から、その巻き取りが解けた状態に変化するようになっている。

0041

一方、収納済みの紙幣505が出金される場合、搬送路403によって紙幣505が繰り出され、押板508によって矢印Aの逆方向に力が働き、分離・繰り出し機構(集積機構と同様)によって、図示右側から搬送路に繰り出される。なお、紙幣収納庫301への紙幣505の集積は、入金処理時に上述した不図示の制御部によって行われ、紙幣収納庫301からの紙幣505の繰り出しは、出金処理時に上述した制御部によって行われる。

0042

図5に示すように、底板506を境に、その上段には集積機構によって紙幣505が収納され、この他、紙幣505の上部から防盗インクを着色するための上部着色機構、その下段には紙幣505の下部から防盗インクを着色するための下部着色機構が備わっている。これらの着色機構は、上述した不正行為が行われた場合(非常時)に、立位姿勢で収納される紙幣505に防盗インクを着色するものである。上部着色機構は、上部着色機構インク一時貯蔵庫512と、インク染み出し口513と、インクパイプ5130と、スタックガイド509と、スタックガイドローラ510と、を有している。また、下部着色機構は、底板506と、保護版502と、防犯インク貯留部(またはインク貯留部、防盗インク貯蔵袋、または単に貯留部ともいう)503(着色部材)と、針501を備えた保護板504と、カム303とを有している。

0043

続いて、このように構成されたこれらの着色機構の動作および処理について説明する。なお、この着色機構が実行する処理等も紙幣入出金機構207の制御部が実行するものとし、その部分の説明については省略している。

0044

紙幣入出金機構207もしくは、紙幣収納庫301に取り付けられている振動検知センサ212(上述したように、収納庫自身には備えない方が望ましい。)、焼切検知センサ213、扉開検知センサ214が異常を検知すると、警報装置211がそれらの異常を検知する。この異常検知に応じてモータ302が駆動する。なお、モータ302は、収納庫内でなく、紙幣入出金機構207内に設けてもよい。

0045

このモータ302の駆動により、カム303は図5の矢印aの方向に回転駆動し、可動板504を押し上げる(後述の図7参照)。なお、図5では各センサおよび警報装置211などは図示していないが、これらは図3のように紙幣収納庫301内にあっても、図2のようにATM1内、更には紙幣入出金機構207内にあってもよく、これらをどの装置に設置するか、またその組み合わせは任意に定めることができる。

0046

また、スタックガイド509の上部には、上部着色機構インク一時貯蔵庫512とインク染み出し口513が配置される。インク染み出し口513は、インク一時貯蔵庫512とインクパイプ5130で接続されている。なお、インク一時貯蔵庫512は、インク染み出し口513の巻き取りが解けた場合に、インク一時貯蔵庫512に貯蔵された防盗インクがインクパイプ5130を経由して流れ出るように、集積された紙幣505の上面よりも高い位置に設けられている。

0047

なお、可動板504と可動板ガイド507とは隙間のない密閉構造のものとなっている。すなわち、可動板504と一体成型された針501を覆うように、その上部に保護板502を有し、その保護板502の上に防犯インク貯留部503が置かれている。従って、可動板504がカム303によって押し上げられないにもかかわらず、紙幣505に着色する防盗インクを貯蔵する防犯インク貯蔵袋503から例え防盗インクが漏れても、紙幣収納庫301の下にある他の紙幣収納庫301にその防盗インクが染み出すことがない。

0048

図6は、インク染み出し口513の構成を示す図である。図6に示すように、インク染み出し口513は、柔軟性のある繊維とそれを覆う布等で形成されている。インク染み出し口513の内部には、上部着色機構インク一時貯蔵庫512から流出した防盗インクを通すための複数のインクパイプ5130が通っている。インクパイプ5130の端部には、インク染み出し口513の下面に向けて複数の開口部Hが設けられている。インク染み出口513は、紙幣505の上部に配置され、上部着色インク一時貯蔵庫512から供給された防盗インクが、インクパイプ5130を通って、インク染み出口513の下面に設けられた開口部Hから染み出し、染み出した防盗インクが紙幣505の側面(上端)から汚染するようになっている。

0049

図7は、上述した各センサが異常を検知した場合における紙幣収納庫301の内部構造を示す図である。図7に示すように、柔軟性のある繊維とそれを覆う布等で形成されたインク染み出し口513は、インクパイプ5130の開口部Hが、その下方に向けられており、立位姿勢で収納された紙幣505に向かって防盗インクが染み出して、紙幣505を、その上端から汚染するようになっている。続いて、保護板502について説明する。

0050

保護板502は、プラスチック等の素材で形成されており、複数の針501の位置に符合するように複数の開口可能な穴(開口部)が設けられている。その開口部付近の構造は、図6に示した円柱形(拡大図)601のように、カム303が動作し、針501を押し上げた時に薄いプラスチック(膜)602が破れる構成となっている。つまり、保護板502には開口部を具備するが、上述したセンサが異常を検知したか否かによって、貫通された穴(開状態)又は貫通前の穴(閉状態)というように、その状態が変化する。なお、底板506にも、保護板502と同様に、防盗インクを染み込ませるための貫通された多数の穴が開けられている。

0051

図7は、上述したセンサが異常を検知し、保護板502の開口部が開状態になった場合における紙幣収納庫301の動作の例を示す図である。図7に示すように、上述したセンサが異常を検知した場合、カム303の回転動作によって、可動板504と一体となっている針501が保護板502の開口部を貫通し、開口部が開口する。そして、可動板504が底板506付近まで持ち上げられ、底板506に開けられている穴より防盗インクを押し出して紙幣505に染み込ませる。具体的には、立位姿勢で収納された紙幣の端部(底板と接触している面)に対して防盗インクが着色される。

0052

このように、複数の紙幣を立位姿勢で収納する紙幣収納庫301において、インク一時貯蔵庫512が、紙幣の上端を着色するための防盗インクを蓄え、インク染み出し口513が紙幣の上方に設けられ、防盗インクを紙幣に着色させるための開口部Hを有し、保護板502は紙幣を保持し穴部が設けられ、押板508が、紙幣を横方向に押圧し、スタックガイド509が、インク染み出し口513を紙幣に接触しない状態で支えると共に押板508に対向する位置に設けられ押板508方向に回転するスタックガイドローラ510を軸として回動することによって紙幣を押板508方向に押し出し、防盗インク貯蔵袋503が、紙幣の下端を着色するための防盗インクを蓄え、カム303が、防盗インク貯蔵袋503を押圧し、振動検知センサ212等が、紙幣収納庫301の異常を検知し、押板制御部304が、振動検知センサ212等が異常を検知した場合に、押圧する方向とは逆方向に押板508を移動させることによって、スタックガイド509がスタックガイドローラ510を軸として回動して紙幣を押板508方向に押し出すとともにインク染み出し口513を紙幣の上端に接触させて防盗インクをインク染み出し口513の開口部Hから流出させ、カム303に防盗インクを押圧させることによって防盗インクを穴部から流出させるので、防犯性を低下させることがない。なお、上述したように、着色機構の動作によっても異常時には紙幣505の上下端面から防盗インクを紙幣に染み込ませることは可能であるが、例えば、図7に示した紙幣収納庫301に集積された紙幣505を水平方向動かすことによって、紙幣505に揺れを生じさせ、より効率的に防盗インクを染み込ませることも可能である。

0053

具体的には、各センサ、警報装置211がATM1等の装置の異常を検知したとき、モータ302が、カム303と共にスタックガイドローラ510を動作させ、スタックガイド509が紙幣505を押板508方向に押し込むと同時に、押板508のバネを緩める。これにより図5の紙幣505全体が、図7に示したように紙幣収納庫301の中心に移動し、紙幣505全体に防盗インクを染み込ませ易くすることができる。このように、本実施の形態では、紙幣収納庫301に、異常時に収納済みの紙幣を移動させる移動手段を設けている。また、紙幣収納庫301には、上述した集積機構や、紙幣収納庫301から紙幣505を繰り出す繰り出し機構が、搬送路403側(図7に示した可動板ガイド507の右側)に設けられている。

0054

したがって、収納済みの紙幣505は、通常は図5のように搬送路側にあり、上述のような移動手段によって、紙幣収納庫301の中央付近に集積された紙幣505を移動させることが可能となっている。この移動手段は、後述するように、押板制御部304が、ばね306を緩める制御を行うことによって、より効果的に紙幣505全体に防盗インクを染み込ませ易くすることができるようになっている。

0055

なお、上述した実施の形態においては、可動板504はカム303によって移動する構造としたが、ベルト等により可動し、このような可動板とカム(又はベルト)の機能を有した可動部(モータを含めてもよい)を備えることとしてもよい。また、防盗インクの代わりとして、接着剤を貯蔵袋にいれた防犯液を用いてもよい。

0056

続いて、可動板504がカム303によって押し上げられないにもかかわらず、防犯インク貯蔵袋503から防盗インクが漏れても、紙幣収納庫301に集積された紙幣505を汚損しない場合の構成について説明する。

0057

上述した下部着色機構の防盗インク貯蔵袋503は、図7に示すように、保護板502上に置かれており、通常時はその保護板502の開口部は開状態(針501が貫通する前の状態)ではない。したがって、通常時は例え防盗インクが漏れた場合であっても、下方に防盗インクが垂れてしまうなどの問題を軽減することができる。

0058

一方、上部着色機構のインク染み出し口513は、仮に防盗インクが漏れた場合であっても、集積された紙幣505を汚損しにくくする為、図5に示した様に、インク染み出し口513をロール状に巻き付きつけられた状態でスタックガイド509の上部に固定し、異常時にのみ、スタックガイド509がスタックガイドローラ510を軸として回転移動する際に、図5に示した矢印Bの方向にロールを解いて掛け布団の様に紙幣505の上部の略全面に展開して配置される。したがって、上述したセンサ等が異常を検知した場合、紙幣収納庫301に集積された紙幣505に満遍なく防盗インクを付着させることができる。なお、上部着色インク一時貯蔵庫512は、インク漏れが発生しないように、通常は防盗インクを空にしておいて、異常発生時に下部着色機構の防盗インク貯蔵袋503から防盗インクを供給してもよい。

0059

続いて、押板508の制御方法について説明する。押板508は、ばね306によって紙幣505を押圧しているが、異常発生時に警報装置211から押板制御部304に信号が発せられると、押板制御部304は、ばね306を緩める制御を行う。具体的には、押板制御部304がばね306を緩めると、押板508が図5の矢印Aの方向に移動して、立位姿勢で収納される紙幣505の間隔を広げて紙幣同士の隙間を生じさせることによって、防盗インクがその隙間に入り込むようになっている。

0060

そして、押板制御部304は、立位姿勢で集積された紙幣505のそれぞれの紙幣の上部および下部から防盗インクが染み出し始めると、振動子305を振動させる。具体的には、押板制御部304は、不図示のタイマ等によって一定時間(例えば、10秒程度)が経過した場合に、防盗インクが染み出し始める時間が経過したと判定し、モータ等の駆動部によって振動子305を振動させる。そして、振動子305は、押板508に接続された不図示の押板振動板を振動させ、振動を押板508に伝える。押板508に伝わった振動によって紙幣505に振動が伝わると、防盗インクが紙幣の内部に入り込み易くなり、速やかに防盗インクが紙幣505の中に染み込む。

0061

その後、押板制御部304は、紙幣505に防盗インクが染み込んでいくに従って、押板制御部304は、ばね306をさらに緩める制御を行う。ばね306を緩めることで押板508が図5に示した矢印Aの方向に広がり、さらに防盗インクが集積された紙幣505の内部に入り込み易くする。そして、上述した不図示のタイマ等によって、さらに一定時間(例えば、5秒程度)が経過した場合に、押板制御部304は、集積された紙幣505に、ある程度インクが染み込んだと判定する。

0062

そして、押板制御部304は、この段階で押板制御部304は、ばね306を縮める制御を行う。ばね306を縮めることによって、押板508が、図5に示した矢印Aの方向とは反対の方向に移動し、集積された紙幣505同士の間隔を狭くする。これにより、それらの紙幣505の間に入り込んだインクが紙幣の全面に染み込ませることができ、押板制御部304が、ばね306を広げたり縮めたりする制御を数回繰り返すことによって、防盗インクが集積されたそれぞれの紙幣505の全面に染み込むようになっている。

0063

以上により、紙幣505の上下からインクを紙幣に着色する着色機構(上部着色機構および下部着色機構)と押板508を振動させる押板制御部304とによって紙幣の全面に防盗インク染み込ませることができる防犯性の高い現金紙幣取引装置を提供することができる。

0064

本発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施の形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。

0065

1…通帳出入口、2…カード出入口、3…紙幣入出金口、4…硬貨入出金口、5…顧客操作パネル、201…制御部、202…インターフェース(I/F)部、203…上位装置、204…顧客操作部、205…カード読取機構、206…通帳出入機構、207…紙幣入出金機構、208…硬貨入出金機構、209…装置電源(AC/DC)、210…バックアップ電池、211…警報装置、212…振動検知センサ、213…焼切り検知センサ、214…扉開検知センサ、215…商用電源(AC)、301…紙幣収納庫、302…モータ、303…カム、304…押板制御部、305…振動子、306…ばね、401…紙幣識別部、402…一時保管庫、403…紙幣搬送路、501…針、502…保護板、503…防盗インク貯蔵袋、504…可動板、505…紙幣、506…底板、507…可動板ガイド、508…押板、509…スタックガイド、510…スタックガイドローラ、512…インク一時貯蔵庫、513…インク染み出し口、601…円柱形(拡大図)、602…薄いプラスチック(膜)、701…インク。

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