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技術 渋滞発生予測装置および渋滞発生抑制装置

出願人 トヨタ自動車株式会社
発明者 佐藤国仁
出願日 2010年1月15日 (10年9ヶ月経過) 出願番号 2010-006873
公開日 2011年7月28日 (9年3ヶ月経過) 公開番号 2011-145929
状態 特許登録済
技術分野 交通制御システム 交通制御システム
主要キーワード 減少開始点 調整区間 回数設定値 直前情報 加速情報 集計結果情報 速度低下量 距離設定値
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年7月28日)のものです。
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図面 (8)

課題

精度よく渋滞発生予測するとともに、精度のよい渋滞発生の予測によって渋滞発生の抑制効果を高いものとすることができる渋滞発生予測装置および渋滞発生抑制装置を提供する。

解決手段

渋滞発生抑制装置は、車載装置1および路側装置2を備えている。路側装置2は、サグ領域における減速伝播比を算出し、減速伝播比が減速伝播比しきい値を超えるか否かを判定する。さらに、減速伝播比が減速伝播比しきい値を超えた回数計測する。また、減速伝播比が減速伝播比しきい値を超えた回数が減速伝播比しきい値超回数設定値を超えた場合に、渋滞発生直前であると判定する。

概要

背景

近年、高速道路などにおけるいわゆるサグ部などにおける渋滞の発生の予測や抑制を行うことが行われている。このように、渋滞の発生の予測や抑制を行う技術として、たとえば特許文献1に開示された交通渋滞緩和装置がある。この交通渋滞緩和装置は、所定の区間における平均交通量と平均速度から渋滞緩和情報を作成し、次区間を走行する車両に対して、作成した渋滞緩和情報を提供するものである。また、このような情報提供を行うことにより、各車線の利用の適正化を促すことができ、車両密度の適正化を図ることができるというものである。

概要

精度よく渋滞発生を予測するとともに、精度のよい渋滞発生の予測によって渋滞発生の抑制効果を高いものとすることができる渋滞発生予測装置および渋滞発生抑制装置を提供する。 渋滞発生抑制装置は、車載装置1および路側装置2を備えている。路側装置2は、サグ領域における減速伝播比を算出し、減速伝播比が減速伝播比しきい値を超えるか否かを判定する。さらに、減速伝播比が減速伝播比しきい値を超えた回数計測する。また、減速伝播比が減速伝播比しきい値を超えた回数が減速伝播比しきい値超回数設定値を超えた場合に、渋滞発生直前であると判定する。

目的

この交通渋滞緩和装置は、所定の区間における平均交通量と平均速度から渋滞緩和情報を作成し、次区間を走行する車両に対して、作成した渋滞緩和情報を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

この技術が所属する分野

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請求項1

先行車両速度低下量後行車両の速度低下量とに基づいて減速伝播比を算出する減速伝播比算出手段と、前記減速伝播比が所定値を超えた回数を取得する所定値超回数取得手段と、前記所定値超回数取得手段で取得された回数が、所定回数を超えたときに、渋滞発生直前状態であると判定する渋滞発生判定手段と、を備えることを特徴とする渋滞発生予測装置

請求項2

請求項1に記載の渋滞発生予測装置と、渋滞発生予測地点における目標車間距離を算出する目標車間距離算出手段と、前記渋滞発生予測地点における目標速度を算出する目標速度算出手段と、前記渋滞発生予測地点に向かう車両の加減速度を変更する加減速度変更手段と、を備え、前記加減速度変更手段は、前記渋滞発生判定手段が前記渋滞発生直前状態と判定した場合に、前記渋滞発生予測地点に向かう車両に対して、前記目標車間距離算出手段で算出した目標車間距離および前記目標速度算出手段で算出した目標速度へ変更を行う渋滞発生抑制装置

請求項3

前記加減速制御を開始することを事前ドライバに対して通知する通知手段を備える請求項2に記載の渋滞発生抑制装置。

技術分野

0001

本発明は、渋滞が発生しやすい場所等における渋滞の発生の予測および抑制を行う渋滞発生予測装置および渋滞発生抑制装置に関する。

背景技術

0002

近年、高速道路などにおけるいわゆるサグ部などにおける渋滞の発生の予測や抑制を行うことが行われている。このように、渋滞の発生の予測や抑制を行う技術として、たとえば特許文献1に開示された交通渋滞緩和装置がある。この交通渋滞緩和装置は、所定の区間における平均交通量と平均速度から渋滞緩和情報を作成し、次区間を走行する車両に対して、作成した渋滞緩和情報を提供するものである。また、このような情報提供を行うことにより、各車線の利用の適正化を促すことができ、車両密度の適正化を図ることができるというものである。

先行技術

0003

特開2006−309735号公報

発明が解決しようとする課題

0004

上記特許文献1に記載された交通渋滞緩和装置によって渋滞緩和を図るにあたって、渋滞の発生を予測する際には、平均速度の低下や平均交通量の増加が渋滞の前提条件となっている。しかしなら、平均速度の低下や平均交通量の増加があったとしても、必ずしも渋滞が発生するとは限らない。このため、精度のよい渋滞発生の予測を行うことができないという問題があった。さらには、渋滞発生の予測の精度が高くないことから、十分な渋滞発生の抑制を行うことができないという問題があった。

0005

そこで、本発明の課題は、精度よく渋滞発生を予測するとともに、精度のよい渋滞発生の予測によって渋滞発生の抑制効果を高いものとすることができる渋滞発生予測装置および渋滞発生抑制装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

上記課題を解決した本発明に係る渋滞発生予測装置は、先行車両速度低下量後行車両の速度低下量とに基づいて減速伝播比を算出する減速伝播比算出手段と、減速伝播比が所定値を超えた回数を取得する所定値超回数取得手段と、所定値超回数取得手段で取得された回数が、所定回数を超えたときに、渋滞発生直前状態であると判定する渋滞発生判定手段と、を備えることを特徴とする。

0007

本発明に係る渋滞発生予測装置においては、先行車両の速度低下量と後行車両の速度低下量とに基づいて算出した減速伝播比を用いて渋滞発生直前状態の判定を行っている。減速伝播比による現象は渋滞発生メカニズムに相当するものであり、このメカニズムが働くことにより、渋滞は発生する。したがって、減速伝播比を観測して渋滞発生予測を行うことにより、精度よく渋滞発生を予測することができる。このとき、減速伝播比が所定値を超えたか否かで渋滞発生直前状態を判定することも考えられるが、減速伝播比はサグ部などで複数求められるため、渋滞発生直前状態を判定する際の基準の設定が難しくなる。この点、本発明に係る渋滞発生予測装置においては、減速伝播比が所定値を超えた回数を取得し、この回数が、所定回数を超えたときに、渋滞発生直前状態であると判定している。したがって、渋滞発生直前状態の判定を行う際の規準を明確にすることができ、精度よく渋滞発生を予測することができる。

0008

また、上記課題を解決した本発明に係る渋滞発生抑制装置は、上記の渋滞発生予測装置と、渋滞発生予測地点における目標車間距離を算出する目標車間距離算出手段と、渋滞発生予測地点における目標速度を算出する目標速度算出手段と、渋滞発生予測地点に向かう車両の加減速度を変更する加減速度変更手段と、を備え、加減速度変更手段は、渋滞発生判定手段が渋滞発生直前状態と判定した場合に、渋滞発生予測地点に向かう車両に対して、目標車間距離算出手段で算出した目標車間距離および目標速度算出手段で算出した目標速度へ変更を行うものである。

0009

本発明に係る渋滞発生抑制装置においては、上記の渋滞発生判定手段が渋滞発生直前状態と判定した場合に、渋滞発生予測地点に向かう車両に対して、目標車間距離算出手段で算出した目標車間距離および目標速度算出手段で算出した目標速度へ変更を行っている。このため、精度のよい渋滞発生の予測によって渋滞発生の抑制効果を高いものとすることができる。

0010

ここで、加減速制御を開始することを事前ドライバに対して通知する通知手段を備える態様とすることができる。

0011

このように、加減速制御を開始することを事前にドライバに対して通知する通知手段を備えることにより、加減速制御を開始する旨をドライバに知らせることができる。このため、車両の加減速をドライバに対して予め知らせることができるので、加減速制御を開始する際にドライバに与える違和感を軽減することができる。

発明の効果

0012

本発明に係る渋滞発生予測装置および渋滞発生抑制装置によれば、精度よく渋滞発生を予測するとともに、精度のよい渋滞発生の予測によって渋滞発生の抑制効果を高いものとすることができる。

図面の簡単な説明

0013

本発明の実施形態に係る渋滞発生抑制装置のブロック構成図である。
サグ部において渋滞が発生する状態を説明するためのイメージ図である。
サグ領域における複数の車両における車速経時変化を示すグラフである。
路側装置における動作手順を示すフローチャートである。
車載装置における動作手順を示すフローチャートである。
サグ領域に到達する車両の走行状態を説明するためのイメージ図である。
自車両の速度の時間変化および先行車両との車間距離の時間変化を示すグラフである。

実施例

0014

以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図示の便宜上、図面の寸法比率は説明のものと必ずしも一致しない。

0015

図1は、本実施形態に係る渋滞発生抑制装置のブロック構成図である。図1に示すように、本実施形態に係る渋滞発生抑制装置は、車両に搭載される車載装置1および道路の路側などに設けられる路側装置2を備えている。車載装置1は、道路を走行する車両に搭載されており、路側装置2との通信が可能とされている。

0016

また、図2に示すように、道路には、複数の車両Mn(n=1、2、・・・)が走行しているとする。さらに、道路には、適宜の位置に路側通信アンテナAtが立設されているとする。車両Mnは、道路を走行する他車両との間で車車間通信C−Cが可能とされている。また、道路の脇に立設された路側通信アンテナAtを介して路側装置2との間で路車間通信C−Rが可能とされている。

0017

さらに、道路には、渋滞発生予測地点となるサグ部SBが存在している。サグ部SBは、下り坂から上り坂への変化点など、道路の形状等によって車両の速度が落ち易く、渋滞が発生しやすい部位である。路側装置2では、道路のサグ部およびその上流側について、「車間調整前区間FW」「車間調整区間RW」「サグ領域区間SW」の3つの区間を設定している。路側装置2では、サグ領域区間SWにおける車両の挙動等に基づいて、サグ部における渋滞の発生を予測する。また、車間調整前区間FW、車間調整区間RWを走行する車両Mnに搭載された車載装置1によって各車両Mnの車速を制御する等によって、渋滞の発生を抑制するようにしている。

0018

車載装置1は、渋滞抑制制御部10を備えている。渋滞抑制制御部10は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を含むコンピュータ主体として構成されている。渋滞抑制制御部10には、車間距離センサ11、車速センサ12、および車載通信部13が接続されている。また、渋滞抑制制御部10は、目標車速車間距離算出部14、加減速制御部15、および通知判断部16を備えている。さらに、渋滞抑制制御部10には、加減速アクチュエータ17および情報提供装置18が接続されている。

0019

また、路側装置2は、路側通信部21、車速集計部22、および減速伝播比算出部23を備えている。また、路側装置2は、減速伝播比しきい値超判断部24、減速伝播比しきい値超回数計測部25および減速伝播比しきい値超回数超判断部26を備えている。

0020

車載装置1における車間距離センサ11は、ミリ波などを利用して前方の車両を検出するレーダセンサを備えている。車間距離センサ11では、レーダビームを左右方向にスキャンしながら自車両から前方に向けて送信し、反射してきたレーダビームを受信する。また、車間距離センサ11は、受信したレーダビームに応じた各反射点の情報に基づいて、先行車両との車間距離を計測する。車間距離センサ11は、計測した車間距離に応じた車間距離情報を渋滞抑制制御部10および車載通信部13に出力する。

0021

車速センサ12は、たとえば車両の車輪に取り付けられた車輪速センサを備えている。車速センサ12は、車輪速センサで検出した車輪速に基づいて車両の車速を検出する。車速センサ12は、検出した車速に応じた車速情報を渋滞抑制制御部10および車載通信部13に出力する。

0022

車載通信部13は、他の車両における車載装置1に搭載される車載通信部13との間における車車間通信が可能とされるとともに、路側装置2における路側通信部21との間における路車間通信が可能とされている。車載通信部13は、車間距離センサ11から出力される車間距離情報および車速センサ12から出力される車速情報等を他車両に搭載された車載装置1における車載通信部13や路側装置2における路側通信部21に対して送信する。

0023

さらに、車載通信部13は、他車両に搭載された車載装置1における車載通信部13から送信される車速情報および車間距離情報、あるいは路側装置2における路側通信部21から送信される渋滞発生直前情報を受信する。車載通信部13は、他車両から受信した車速情報および車間距離情報を渋滞抑制制御部10に出力する。また、車載通信部13は、路側装置2における路側通信部21から送信された渋滞発生直前情報を取得した場合には、取得した渋滞発生直前情報を渋滞抑制制御部10に出力する。

0024

渋滞抑制制御部10における目標車速・車間距離算出部14は、車速センサ12から出力される車速情報に基づいて自車両の車速を取得する。また、車載通信部13から出力される前後の車両から取得した車速情報に基づいて自車両の前後を走行する先行車両および後行車両の車速を取得する。

0025

さらには、車間距離センサ11から出力される先行車両との車間距離情報や、車載通信部から出力される後方の車両から取得した車間距離情報に基づく後行車両との車間距離を取得する。また、車載通信部13から出力される渋滞発生直前情報に基づいて、サグ部における渋滞の発生の有無を取得する。さらには、路側通信部21から送信される現在位置情報を取得する。

0026

目標車速・車間距離算出部14は、取得したこれらの情報に基づいて、自車両の目標車速および先行車両との間の目標車間距離を算出する。さらに、目標車速・車間距離算出部14は、算出した目標速度に基づく目標速度情報および目標車間距離に基づく目標車間距離情報を加減速制御部15に出力する。

0027

加減速制御部15は、目標車速・車間距離算出部14から出力された目標車速情報および目標車間距離情報に基づいて、自車両の加減速制御を行う。たとえば、目標車速が現在車速よりも大きく、先行車両との間の車間距離が大きい場合には、車両を加速する加速制御を行う。逆に、目標車速が現在車速よりも小さく、先行車両との間の車間距離が小さい場合には、車両を減速する減速制御を行う。加減速制御部15は、加減速制御に応じた加減速情報を通知判断部16および加減速アクチュエータ17に出力する。

0028

通知判断部16は、加減速制御部15から出力された加減速情報に基づいて、ドライバに対する通知内容を判断し、通知内容に応じた通知情報を情報提供装置18に出力する。たとえば、加減速制御を開始する際には、加減速制御開始情報を情報提供装置18に出力する。また、加減速制御を終了する際には、加減速制御終了情報を情報提供装置18に出力する。

0029

加減速アクチュエータ17は、スロットル開度調整機構およびブレーキ作動部等を備えており、車両の加減速制御を行うアクチュエータである。加減速アクチュエータ17は、加減速制御部15から出力される加減速情報に基づいて、車両の加減速制御を行う。たとえば、加速情報が出力された際には、スロットル開度調整機構によってスロットル開度を大きくし、車両を加速する。また、減速情報が出力された際には、ブレーキ作動部を作動させて、車両を減速する。

0030

情報提供装置18は、スピーカなどの音声情報提供手段およびモニタなどの文字情報お提供手段などを備えている。情報提供装置18は、通知判断部16から出力される通知情報に応じた情報を音声情報提供手段および文字情報提供手段などによって出力する。たとえば、加速情報が出力された場合には、「車両を加速します」などの音声を出力させるとともに、モニタに「加速」の文字を表示したりする。

0031

路側装置2における路側通信部21は、各車両に搭載された車載装置1から送信される車速情報を受信する。路側通信部21は、車速情報を受信した順に車両位置情報を生成する。路側通信部21では、受信した車速情報に生成した車両位置情報を付加して車速集計部22に出力する。

0032

また、路側通信部21は、減速伝播比しきい値超回数超判断部26から渋滞発生直前情報を取得した場合に、取得した渋滞発生直前情報を車載装置1における車載通信部13に送信する。さらに、路側通信部21は、渋滞発生直前情報を送信する際、送信する路側通信アンテナAtの設置位置に応じた現在位置情報を車載装置1における車載通信部13に送信する。たとえば、車間調整前区間FWを走行している車両に対して車間調整前区間走行信号を送信する。また、車間調整区間RWを走行している車両に対して車間調整区間走行信号を送信する。さらに、サグ領域区間SWを走行している車両に対してサグ領域区間走行信号を送信する。

0033

車速集計部22は、路側通信部21から出力された車速情報に基づいて、複数の各車両における車速および各車両の前後関係を集計し、車速集計結果情報を生成する。車速集計結果情報は、たとえば、図3に示すような車両の速度変化グラフに表すことができる。車速集計部22は、生成した車速集計結果情報を減速伝播比算出部23に出力する。

0034

減速伝播比算出部23では、車速集計部22から出力された車速集計結果情報に基づいて、複数の車両の速度低下量を算出する。それから、算出した複数の車両の速度低下量のうち、サグ領域区間SWにおける先行車両と後行車両との速度低加量に基づいてサグ領域区間SWにおける減速伝播比を算出する。減速伝播比算出部23は、算出したサグ領域区間SWにおける減速伝播比を減速伝播比しきい値超判断部24に出力する。

0035

減速伝播比しきい値超判断部24は、サグ部において渋滞が発生する可能性が高くなると判定するための減速伝播比しきい値を記憶している。減速伝播比しきい値超判断部24では、記憶している減速伝播比しきい値と減速伝播比算出部23から出力されたサグ領域における減速伝播比を比較する。ここで、減速伝播比算出部23から出力されたサグ領域における減速伝播比が減速伝播比しきい値を超えた場合に、減速伝播比超情報を減速伝播比しきい値超回数計測部25に出力する。

0036

減速伝播比しきい値超回数計測部25では、減速伝播比しきい値超判断部24から出力された減速伝播比情報を取得した回数である減速伝播比しきい値超回数を計測している。減速伝播比しきい値超回数計測部25は、計測した減速伝播比しきい値超回数を減速伝播比しきい値超回数超判断部26に出力する。

0037

減速伝播比しきい値超回数超判断部26は、サグ部において渋滞が発生する可能性が高くなると判定するための減速伝播比しきい値超回数設定値を設定する。減速伝播比しきい値超回数超判断部26では、設定した減速伝播比しきい値超回数設定値と減速伝播比しきい値超回数計測部25から出力された減速伝播比しきい値超回数とを比較し、減速伝播比しきい値超回数が減速伝播比しきい値超回数設定値を超えた場合に、渋滞発生直前であると判定する。減速伝播比しきい値超回数超判断部26は、渋滞発生直前であると判断した場合に、渋滞発生直前情報を路側通信部21に出力する。

0038

次に、本実施形態に係る渋滞発生抑制装置の動作について説明する。ここでは、渋滞発生抑制装置の動作について、路側装置2の動作と車載装置1の動作とを分けて説明する。図4は、路側装置2における動作手順を示すフローチャート、図5は、車載装置1における動作手順を示すフローチャートである。

0039

図4に示すように、本実施形態に係る渋滞発生抑制装置において路側装置2では、まず、車載装置1との間で行われる車車間通信により、サグ領域内における各車両Mi(i=1〜n)の車速Viを取得する(S1)。次に、取得した各車両の車速Viに基づいて、減速伝播比算出部23において減速伝播比を算出する(S2)。減速伝播比の算出は、先行車両の車速低下量と、後行車両の車速低下量とを用いて行われる。ここで、速度低下量とは、サグ領域を走行する車両のうち、任意の1車両を第1車両とし、この第1車両に対して低下した速度量を意味する。以下、図3に示す車両の速度変化グラフを用いて減速伝播比の算出方法について説明する。ここでは、第1車両から第5車両までの5台の車両を対象とし、各車両間の減速伝播比を算出する。この例では、第1車両の速度低下量が先行車両の速度低下量となり、第2車両〜第5車両の速度低下量が後行車両の速度低下量となる。

0040

図3において、第1車両〜第5車両の車速の時間変化をそれぞれ第1曲線L1〜第5曲線L5にそれぞれ示す。まず、第1曲線L1を参照し、第1車両の車速がサグ領域において大きく減少を開始し、減速を開始した時点の車速とから、第1車両の車速がもっとも小さくなったときの車速との差をΔVAとする。

0041

また、第1曲線L1および第2曲線L2を参照し、第1車両が減速を開始した時点における第1車両の車速と第2車両の車速がもっとも小さくなったときの車速との差をΔVBとする。同様に、第1曲線L1と第3曲線L3〜第5曲線L5を参照し、第1車両が減速を開始した時点における第1車両の車速と第3車両〜第5車両の車速がもっとも小さくなったときの車速との差をそれぞれΔVC〜ΔVEとする。これらのΔVA〜ΔVEが、それぞれ第1車両〜第5車両の速度低下量となる。

0042

続いて、第1車両から第2車両への減速伝播比Pt(2)を算出する。減速伝播比は、第1車両の速度低下量と第n車両の速度低下量との比で表される。ここで、第2車両〜第5車両までの減速伝播比Pt(2)〜Pt(5)は、それぞれ下記(1)式〜(4)式によって示される。

0043

Pt(2)=ΔVB/ΔVA ・・・(1)
Pt(3)=ΔVC/ΔVB ・・・(2)
Pt(4)=ΔVD/ΔVC ・・・(3)
Pt(5)=ΔVE/ΔVD ・・・(4)

0044

こうして減速伝播比を算出したら、減速伝播比しきい値超判断部24が記憶している減速伝播比しきい値Pcと、減速伝播比算出部23で算出した減速伝播比Pt(i)とを順次比較する(S3)。減速伝播比しきい値Pcとしては、1以上の任意の値が設定されている。減速伝播比しきい値Pcが1を超えると、減速が増幅伝播することになる。

0045

その結果、減速伝播比Pt(i)が減速伝播比しきい値Pcを超えていると判断した場合には、減速伝播比しきい値超回数計測部25において、減速伝播比しきい値超回数計測部25における減速伝播比しきい値超回数Npcをインクリメントする(S4)。一方、減速伝播比Pt(i)が減速伝播比しきい値Pc以下となっていると判断した場合には、減速伝播比しきい値超回数計測部25における減速伝播比しきい値超回数Npcを維持する(S5)。

0046

その後、減速伝播比しきい値超回数超判断部26において、減速伝播比しきい値超回数計測部25において所定時間T内に計測された減速伝播比しきい値超回数Npcが、減速伝播比しきい値超回数超判断部26が記憶している減速伝播比しきい値超回数設定値Npを超えているか否かを判断する(S6)。

0047

ここで、所定時間Tは、車速Viでサグ領域長さLsを通過する際の時間Ls/Viである。また、減速伝播比しきい値超回数設定値Npは、以下のように設定する。サグ領域区間SWに車両が進入する際の車速を進入車速Vi、サグ部で車間が詰まって発生した減速量をVIとする。ここで、進入車速Viは、渋滞が発生しなかったと仮定した場合の車速である。このとき、減速伝播が一回発生すると、車速は車速低下量ΔVだけ低下する。車速低下量ΔVは、下記(5)式で現すことができる。

0048

ΔV=VI(Pt(i)−1) ・・・(5)

0049

ここで、渋滞発生時の車速を渋滞発生車速Vjとする。この渋滞発生車速Vjは、渋滞時の車速としての速度統計値である。このとき、非渋滞時の車速Viから渋滞発生車速Vjに低下するのは、減速伝播が所定時間T内に(Vi−Vj)/ΔV回発生する場合となる。したがって、減速伝播比しきい値超回数設定値Npは、所定時間T内に(Vi−Vj)/VI(Pt(i)−1)回に設定する。

0050

なお、減速量VIは、自車両に先行する先行車両が定常走行状態から車間が詰まって減速する量であり、車速低下量ΔVは、先行車両の減速量と自車両の減速量の差である。このため、減速伝播比Pt(i)が1より大きくかつ一定であるとすると、減速伝播回数と車速低下量ΔVの積が全体の速度低下量となる。

0051

たとえば、車速Vi=80km/h、渋滞発生車速Vj=30km/h、減速量VI=7km/h、減速伝播比Pt(i)=1.3とすると、減速伝播比しきい値超回数設定値Np=(80−30)/7(1.3−1)≒24となる。

0052

テップS6における判断の結果、所定時間T内に計測された減速伝播比しきい値超回数Npcが減速伝播比しきい値超回数設定値Npを超えていると判断した場合には、渋滞発生直前フラグSJをセット(SJ=1)する(S7)。一方、所定時間T内に計測された減速伝播比しきい値超回数Npcが減速伝播比しきい値超回数設定値Np以下であると判断した場合には、渋滞発生直前フラグSJをクリア(SJ=0)する(S8)。その後、路側通信部21を介して渋滞発生直前フラグSJを車載装置1に送信する(S9)。こうして、路側装置2における処理を終了する。

0053

このように、減速伝播比Pt(i)が減速伝播比しきい値Pcを超えた回数である減速伝播比しきい値超回数Npcが減速伝播比しきい値超回数設定値Npを超えていると判断した場合には、渋滞発生直前フラグSJをセットすることにより、渋滞発生直前状態を判定する際の基準の設定を明確にすることができる。したがって、渋滞発生直前状態の判定を行う際の規準を明確にすることができ、精度よく渋滞発生を予測することができる。

0054

たとえば、平均交通量や平均車速を観測して渋滞発生予測を行う場合と、本実施形態のように減速伝播比を観測して渋滞発生予測を行う場合について比較する。この場合、平均速度の低下、平均交通量の増加は渋滞発生の前提条件である。このため、前提条件が成立したとしても、必ずしも渋滞が発生するわけではない。

0055

これに対して、減速伝播比による現象は渋滞発生メカニズムに相当するものであり、このメカニズムが働くことにより、渋滞は発生する。したがって、減速伝播比を観測して渋滞発生予測を行うことにより、精度よく渋滞発生を予測することができる。

0056

次に、車載装置1における処理について説明する。図5に示すように、車載装置1においては、サグ領域までの距離Lや自車両の車速、先行車両との車間距離などの諸データを取得する(S11)。これらの諸データのうち、サグ領域までの距離Lは、路車間通信によって路側装置2から送信される現在位置情報等から取得される。また、自車両の車速は、車速センサ12から出力される車速情報から取得される。さらに、先行車両の車間距離は、車間距離センサ11から出力される車間距離情報から取得される。他方、これらの情報は、車載通信部13を介して受信した車車間通信や路車間通信による情報によっても補足的に取得される。

0057

諸データを取得したら、サグ領域までの距離Lが所定の距離設定値Lj以下であるか否かを判断する(S12)。ここでの距離設定値Ljは、サグ領域から渋滞発生予測を行う対象となる範囲に設定されている。この距離設定値Ljは、サグ部から図2に示す車間調整区間RWに進入する直前の位置までの距離に設定されている。

0058

ステップS12による判断の結果、サグ領域までの距離Lが所定の距離設定値Lj以下でないと判断した場合には、ステップS12における処理を繰り返す。一方、サグ領域までの距離Lが所定の距離設定値Lj以下であると判断した場合には、路車間通信によって路側装置2から送信されるインフラデータを取得する(S13)。ここで、インフラデータには、渋滞発生直前フラグSJが含まれている。

0059

インフラデータに含まれている渋滞発生直前フラグSJがセットされているか否かを判断する(S14)。その結果、渋滞発生直前フラグSJがセットされていない(SJ=0)場合には、ステップS13に戻り、インフラデータの取得を繰り返す。一方、渋滞発生直前フラグSJがセットされている(S=1)と判断した場合には、自車両が現在走行している走行区間を判断する(S15)。

0060

その結果、現在走行している区間が車間調整前区間FWである場合には、目標車速・車間距離算出部14は、サグ部における車両密度が目標車両密度qmとなる目標車速Vmおよび目標車間距離Lmを算出する(S16)。目標車速Vmおよび目標車間距離Lmの算出手順については後に説明する。目標車速Vmおよび目標車間距離Lmを算出している間、自車両に対して走行車線を維持して走行する制御を行う(S16)。

0061

また、現在走行している区間が車間調整区間RWである場合には、車間調整前区間FWを走行している際に算出した目標車速Vmおよび目標車間距離Lmを達成するように自車両の加減速制御を行う(S17)。加減速制御を行う際には、目標車速・車間距離算出部14は、加減速制御部15に対して目標速度情報および目標車間距離情報を出力する。加減速制御部15は、目標車速・車間距離算出部14から出力された目標車速情報および目標車間距離情報に基づいて、加減速制御を行う。そのため、加減速制御部15は、加減速制御に応じた加減速情報を加減速アクチュエータ17に出力する。さらに、現在走行している区間がサグ領域区間SW内である場合には、目標車速Vmおよび目標車間距離Lmを維持する制御を行う(S18)。こうして、サグ領域を通過するまで目標車速Vmおよび目標車間距離Lmを維持する制御を行う。

0062

ここで、目標車速および目標車間距離の算出手順(S16)について説明する。ここでは、車間調整前区間FW、車間調整区間RWについて説明した後、目標車速および目標車間距離の算出手順について説明する。いま、図2に示す車間調整前区間FWを走行している車両の車載装置1に対して渋滞発生直前フラグSJが含まれるインフラデータが送信されると、車載装置1における目標車速・車間距離算出部14では、まず、図6に示す調整必要距離La1を算出する。調整必要距離La1の長さは、図2に示す車間調整区間RWの長さと同じとされている。また、ここでの調整必要距離La1は、図7に示す必要距離Rに所定の幅を加算した距離である。次に、後に実行する加減速制御等の内容をドライバに伝達するために必要な時間に対応した距離である伝達対応距離Lcを算出する。この調整必要距離La1と伝達対応距離Lcとの和が距離設定値Ljとなる。

0063

たとえば、路車間通信および車車間通信・演算処理、10秒間のドライバへの伝達を2回行うと仮定する。また、自車両の車速Viを80km/hと仮定すると、伝達対応距離Lcは、下記の(6)式により、450m以上とすることができる。

0064

Lc=80/3.6×20=444≒450(m) ・・・(6)

0065

また、現在の車速Viを80km/h、目標車間時間tmを達成するための減速量を現在の車速Viから差し引いた車速Vi2を70Km/h、目標車速Vm=80Km/h、使用可能減速度Gmを0.1Gとし、現状車間時間tcを1.5s、目標車間時間tmを2.5sと、車間時間を1秒拡大するようにすると、必要距離Rは216.4≒220mと算出される。この必要距離Rに所定の幅を持たせることにより、調整必要距離La1は、220m以上とすることができる。

0066

したがって、たとえばサグ部SBの5km程度手前位置である第1地点α1からサグ部SBの2〜3km手前位置である第2地点α2までを車間調整前区間FWとすることができる。また、第2地点α2からサグ領域、たとえばサグ部が底部である場合の勾配減少開始点である第3地点α3までを車間調整区間RWとすることができる。

0067

続いて、目標車速Vmおよび目標車間距離Lmについて説明する。いま、渋滞発生の可能性が高い車両密度qs以上の車両密度であるとする。この場合の目標車両密度qmを設定する。目標車両密度qmは、渋滞発生の可能性が高い車両密度qsに所定の定数k(0<k<1)を乗じることによって、下記(7)式によって算出することができる。

0068

Lm=1000/qm ・・・(7)

0069

ここで、1000(m)/Lm=qmであることから、目標車間距離Lmは1000/qmと表すことができる。また、目標車間時間tmを用いて目標車間距離Lm=Vm×tmと表すことができるので、下記(8)式が成立する。

0070

Vm=(1000/(qm×tm)) ・・・(8)

0071

上記(7)式および(8)式を用いることにより、目標車間距離Lmおよび目標車速Vmを算出することができる。具体例として、定数k=0.7、車両密度qs=25、目標車間時間tm=2.5の場合、目標車両密度qm=25×0.7=17.5となる。したがって、目標車間距離Lm=1000/17.5=57(m)となる。また、目標車速Vm=1000/(17.5×2.5)=22.8(m/s)=82(km/h)となる。

0072

また、S16〜S18のいずれかの制御を行う際に、通知判断部16は、加減速制御部15から提供された加減速情報に基づいて、情報提供装置18に対して出力する加減速制御開始情報を生成し、情報提供装置18に出力する。情報提供装置18では、通知判断部16から出力された加減速制御開始情報に基づく情報提供をドライバに対して行う。このようにドライバに対して情報提供を行うことにより、加減速制御を開始する旨をドライバに知らせることができる。このため、車両の加減速をドライバに対して予め知らせることができるので、加減速制御を開始する際にドライバに与える違和感を軽減することができる。

0073

以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記実施形態では、路側装置2において渋滞予測を行っているが、車載装置に減速伝播比算出部等を設け、車載装置において渋滞予測を行う態様とすることもできる。
また、上記実施形態では車載装置においてそれぞれの車両について渋滞抑制制御を行っているが、たとえば渋滞抑制のための目標車速や目標車間距離などを路側装置で算出し、車載装置に送信して渋滞抑制制御を行う態様とすることもできる。あるいは、一の車両で複数の車両の目標車速や目標車間距離を算出し、車車間通信によってそれぞれの車両に対して目標車速や目標車間距離を送信する態様とすることもできる。また、上記実施形態では、減速伝播比Pt(i)、車速Vi、渋滞発生車速Vjを用いて減速伝播比しきい値超回数設定値Npを算出しているが、減速伝播比しきい値超回数設定値Npは、たとえばサグ部ごとに定数として設定しておく態様とすることもできる。

0074

1…車載装置、2…路側装置、10…渋滞抑制制御部、11…車間距離センサ、12…車速センサ、13…車載通信部、14…目標車速・車間距離算出部、15…加減速制御部、16…通知判断部、17…加減速アクチュエータ、18…情報提供装置、21…路側通信部、22…車速集計部、23…減速伝播比算出部、24…減速伝播比しきい値超判断部、25…減速伝播比しきい値超回数計測部、26…減速伝播比しきい値超回数超判断部、、At…路側通信アンテナ、FW…車間調整前区間、RW…車間調整区間、SW…サグ領域区間、SB…サグ部、La1…調整必要距離、Lc…伝達対応距離、Lj…距離設定値、Ls…サグ領域長さ、α1…第1地点、α2…第2地点、α3…第3地点。

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