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技術 画像形成材料、画像形成材料の製造方法、色素含有組成物および色素含有組成物の製造方法

出願人 富士ゼロックス株式会社
発明者 伊藤由賀田民権長谷川真史中曽優古木真
出願日 2010年1月14日 (10年2ヶ月経過) 出願番号 2010-006156
公開日 2011年7月28日 (8年7ヶ月経過) 公開番号 2011-144257
状態 特許登録済
技術分野 ナノ構造物 1,3-ジアジン系化合物 他類に属さない組成物 染料
主要キーワード 視覚条件 粉末X線スペクトル 色素含有組成物 透過スペクトル測定 黒青色 級アンモニウム系化合物 不可視性 赤外線フィルター
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (2)

課題

優れた赤外吸収性を有する画像形成材料の提供。

解決手段

下記式(1)で表される構造を有し、Cuターゲット波長が1.5405ÅのX線照射による粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)で7°以上37°以下に回折ピークを示さないかまたはブラッグ角(2θ±0.2°)で24.9°に示される回折ピークの半値全幅が1.0°以上であり、且つ体積平均粒径が2nm以上20nm以下であるペリミジン系スクアリリウム色素を含有する画像形成材料。

概要

背景

通常の視覚条件では視認性がない不可視的な情報を文書等に記録する方法として、例えば、シリコンによる受光素子(CCD等)では検出されるが人間の目では判別し得ない750nm以上1000nm以下の近赤外領域に吸収を有する画像形成材料を使用する方法が挙げられる。
そして、その750nm以上1000nm以下の近赤外領域に吸収を有する画像形成材料としては、例えば、ナフタロシアニン色素スクアリリウム色素クロコニウム色素などを用いた画像形成材料が挙げられる(例えば、下記特許文献1から6を参照)。

また、ペリミジン系スクアリリウム色素を含有する画像形成材料が提案されている(例えば、下記特許文献7を参照)。

概要

優れた赤外吸収性を有する画像形成材料の提供。下記式(1)で表される構造を有し、Cuターゲット波長が1.5405ÅのX線照射による粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)で7°以上37°以下に回折ピークを示さないかまたはブラッグ角(2θ±0.2°)で24.9°に示される回折ピークの半値全幅が1.0°以上であり、且つ体積平均粒径が2nm以上20nm以下であるペリミジン系スクアリリウム色素を含有する画像形成材料。なし

目的

本発明は、式(1)で表される構造を有するペリミジン系スクアリリウム色素がブラッグ角(2θ±0.2°)で24.9°に回折ピークを示し且つ該回折ピークの半値全幅が1.0°未満である場合または体積平均粒径が2nm以上20nm以下の範囲を外れる場合に比較して、優れた赤外吸収性を有する画像形成材料を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

下記式(1)で表される構造を有し、Cuターゲット波長が1.5405ÅのX線照射により測定される粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)で7°以上37°以下に回折ピークを示さないかまたはブラッグ角(2θ±0.2°)で24.9°に示される回折ピークの半値全幅が1.0°以上であり、且つ体積平均粒径が2nm以上20nm以下であるペリミジン系スクアリリウム色素を含有する画像形成材料

請求項2

前記式(1)で表される構造を有するペリミジン系スクアリリウム色素(a)と界面活性剤(b)とを、(a):(b)の比率質量比)で1:0.1乃至1:1となるよう混合した混合物を得る混合工程、前記混合物1リットルに対し、14000Jh/L以上のエネルギーが付与されるよう攪拌して前記ペリミジン系スクアリリウム色素を粉砕する粉砕工程、および、粉砕された前記ペリミジン系スクアリリウム色素を少なくとも含有する画像形成材料を調製する画像形成材料調製工程、を有する画像形成材料の製造方法。

請求項3

前記式(1)で表される構造を有し、Cuターゲットで波長が1.5405ÅのX線照射により測定される粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)で7°以上37°以下に回折ピークを示さないかまたはブラッグ角(2θ±0.2°)で24.9°に示される回折ピークの半値全幅が1.0°以上であり、且つ体積平均粒径が2nm以上20nm以下であるペリミジン系スクアリリウム色素を含有する色素含有組成物

請求項4

前記式(1)で表される構造を有するペリミジン系スクアリリウム色素(a)と界面活性剤(b)とを、(a):(b)の比率(質量比)で1:0.1乃至1:1となるよう混合した混合物を得る混合工程、前記混合物1リットルに対し、14000Jh/L以上のエネルギーが付与されるよう攪拌して前記ペリミジン系スクアリリウム色素を粉砕する粉砕工程、および、粉砕された前記ペリミジン系スクアリリウム色素を少なくとも含有する色素含有組成物を調製する色素含有組成物調製工程、を有する色素含有組成物の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、画像形成材料、画像形成材料の製造方法、色素含有組成物および色素含有組成物の製造方法に関する。

背景技術

0002

通常の視覚条件では視認性がない不可視的な情報を文書等に記録する方法として、例えば、シリコンによる受光素子(CCD等)では検出されるが人間の目では判別し得ない750nm以上1000nm以下の近赤外領域に吸収を有する画像形成材料を使用する方法が挙げられる。
そして、その750nm以上1000nm以下の近赤外領域に吸収を有する画像形成材料としては、例えば、ナフタロシアニン色素スクアリリウム色素クロコニウム色素などを用いた画像形成材料が挙げられる(例えば、下記特許文献1から6を参照)。

0003

また、ペリミジン系スクアリリウム色素を含有する画像形成材料が提案されている(例えば、下記特許文献7を参照)。

先行技術

0004

特開平09−090547号公報
特開平09−119867号公報
特表平09−509503号公報
特開2000−207512号公報
特開2001−294785号公報
特開2002−278023号公報
特開2009−209297号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、式(1)で表される構造を有するペリミジン系スクアリリウム色素がブラッグ角(2θ±0.2°)で24.9°に回折ピークを示し且つ該回折ピークの半値全幅が1.0°未満である場合または体積平均粒径が2nm以上20nm以下の範囲を外れる場合に比較して、優れた赤外吸収性を有する画像形成材料を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

前記課題は、以下の本発明により達成される。
すなわち、請求項1に係る発明は、
下記式(1)で表される構造を有し、Cuターゲット波長が1.5405ÅのX線照射により測定される粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)で7°以上37°以下に回折ピークを示さないかまたはブラッグ角(2θ±0.2°)で24.9°に示される回折ピークの半値全幅が1.0°以上であり、且つ体積平均粒径が2nm以上20nm以下であるペリミジン系スクアリリウム色素を含有する画像形成材料である。

0007

0008

請求項2に係る発明は、
前記式(1)で表される構造を有するペリミジン系スクアリリウム色素(a)と界面活性剤(b)とを、(a):(b)の比率質量比)で1:0.1乃至1:1となるよう混合した混合物を得る混合工程、
前記混合物1リットルに対し、14000Jh/L以上のエネルギーが付与されるよう攪拌して前記ペリミジン系スクアリリウム色素を粉砕する粉砕工程、および、
粉砕された前記ペリミジン系スクアリリウム色素を少なくとも含有する画像形成材料を調製する画像形成材料調製工程、を有する画像形成材料の製造方法である。

0009

請求項3に係る発明は、
前記式(1)で表される構造を有し、Cuターゲットで波長が1.5405ÅのX線照射により測定される粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)で7°以上37°以下に回折ピークを示さないかまたはブラッグ角(2θ±0.2°)で24.9°に示される回折ピークの半値全幅が1.0°以上であり、且つ体積平均粒径が2nm以上20nm以下であるペリミジン系スクアリリウム色素を含有する色素含有組成物である。

0010

請求項4に係る発明は、
前記式(1)で表される構造を有するペリミジン系スクアリリウム色素(a)と界面活性剤(b)とを、(a):(b)の比率(質量比)で1:0.1乃至1:1となるよう混合した混合物を得る混合工程、
前記混合物1リットルに対し、14000Jh/L以上のエネルギーが付与されるよう攪拌して前記ペリミジン系スクアリリウム色素を粉砕する粉砕工程、および、
粉砕された前記ペリミジン系スクアリリウム色素を少なくとも含有する色素含有組成物を調製する色素含有組成物調製工程、を有する色素含有組成物の製造方法である。

発明の効果

0011

請求項1に係る発明によれば、式(1)で表される構造を有するペリミジン系スクアリリウム色素がブラッグ角(2θ±0.2°)で24.9°に回折ピークを示し且つ該回折ピークの半値全幅が1.0°未満である場合および/または体積平均粒径が2nm以上20nm以下の範囲を外れる場合に比較して、優れた赤外吸収性を有する画像形成材料が提供される。

0012

請求項2に係る発明によれば、混合工程における式(1)で表される構造を有するペリミジン系スクアリリウム色素と界面活性剤との混合比が1:0.1乃至1:1の比率(質量比)を外れる場合および/または粉砕工程におけるエネルギーが14000Jh/Lより小さい場合に比較して、優れた赤外吸収性を有する画像形成材料が得られる製造方法が提供される。

0013

請求項3に係る発明によれば、式(1)で表される構造を有するペリミジン系スクアリリウム色素がブラッグ角(2θ±0.2°)で24.9°に回折ピークを示し且つ該回折ピークの半値全幅が1.0°未満である場合および/または体積平均粒径が2nm以上20nm以下の範囲を外れる場合に比較して、優れた赤外吸収性を有する色素含有組成物が提供される。

0014

請求項4に係る発明によれば、混合工程における式(1)で表される構造を有するペリミジン系スクアリリウム色素と界面活性剤との混合比が1:0.1乃至1:1の比率(質量比)を外れる場合および/または粉砕工程におけるエネルギーが14000Jh/Lより小さい場合に比較して、優れた赤外吸収性を有する色素含有組成物が得られる製造方法が提供される。

図面の簡単な説明

0015

ペリミジン系スクアリリウム色素の顔料粒子における粉末X線スペクトルである。
ペリミジン系スクアリリウム色素の顔料粒子における透過スペクトルである。

0016

以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
[画像形成材料]
本実施形態に係る画像形成装置は、下記(A)乃至(C)の要件を備えるペリミジン系スクアリリウム色素(以下、単に「特定のペリミジン系スクアリリウム色素」と称する場合がある)を含有する。
(A)下記式(1)で表される構造を有し
(B)Cuターゲットで波長が1.5405ÅのX線照射により測定される粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)で7°以上37°以下に回折ピークを示さないかまたはブラッグ角(2θ±0.2°)で24.9°に示される回折ピークの半値全幅が1.0°以上であり
(C)体積平均粒径が2nm以上20nm以下である

0017

本実施形態に係る画像形成材料は、下記式(1)で表される構造を有するペリミジン系スクアリリウム色素を含有する。

0018

0019

本実施形態に係る画像形成材料に含有される前記特定のペリミジン系スクアリリウム色素は、Cuターゲットで波長が1.5405ÅのX線照射により測定される粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)で7°以上37°以下に回折ピークを示さないかまたはブラッグ角(2θ±0.2°)で24.9°に示される回折ピークの半値全幅が1.0°以上である。
ここで、上記粉末X線回折スペクトルは、X線回折装置(「D8 DISCOVER」、ブルカー・エイエックスエス株式会社製)を用い、Cuターゲットでλ=1.5405ÅのX線照射による粉末X線回折の測定を行って得られたものである。

0020

また本実施形態では、特定のペリミジン系スクアリリウム色素が、体積平均粒径2nm以上20nm以下の粒子として画像形成材料に含有されている。
ここで、上記体積平均粒径は、動的光散乱粒度分布測定装置マイクロトラックUPA9230:日機装社製)を用いて測定された値である。測定法としては、例えば、試料固形分で2gになるように調整し、これにイオン交換水を添加して、40mlにする。これをセルに適当な濃度になるまで投入し、2分待ったところで測定する。得られたチャンネルごとの粒径を、粒径の小さい方から累積し、体積で累積50%になったところを体積平均粒径とする。

0021

合成により得られるペリミジン系スクアリリウム色素は通常であれば、体積平均粒径が50nmのものから50μmのものまで広く分布している。本実施形態に係る画像形成材料における特定のペリミジン系スクアリリウム色素は、これを小粒径化して体積平均粒径が前述の範囲とされている。また、ブラッグ角(2θ±0.2°)で7°以上37°以下に回折ピークを示さないかまたはブラッグ角(2θ±0.2°)で24.9°に示される回折ピークの半値全幅が1.0°以上であるものとされ、即ちアモルファス化されている。本実施形態では、この要件を満たす特定のペリミジン系スクアリリウム色素を含有することにより、優れた赤外吸収性が得られることを見出した。

0022

尚、前記体積平均粒径が20nmを超えると、求められるスペクトルが得られずまた吸光度も小さくなり、その結果赤外吸収性に劣る。一方、体積平均粒径2nm未満のペリミジン系スクアリリウム色素は、実質的に製造が困難であるものと思われる。
また、回折ピークを示し且つブラッグ角(2θ±0.2°)で24.9°における回折ピークの半値全幅が1.0°未満であると、近赤外光波長領域に吸収の大きなスペクトルが得られず、赤外吸収性に劣る。

0023

上記の粉末X線回折スペクトルにおいては、ブラッグ角(2θ±0.2°)で7°以上37°以下に回折ピークを示さないか上記24.9°に示される回折ピークの半値全幅が1.2°以上がより望ましい。
また上記体積平均粒径は、10nm以上20nm以下がより望ましい。

0024

また、ペリミジン系スクアリリウム色素は400nm以上750nm以下の可視光波長領域における吸光度が低く、更に本実施形態に係る特定のペリミジン系スクアリリウム色素は特に、750nm以上1000nm以下の近赤外光波長領域における吸光度が高いという性質を有する。そのため、本実施形態における画像形成材料を用いると、情報の不可視性不可視情報読み取りやすさとを両立した不可視情報が形成される。
なお、本明細書において、「不可視」とは、可視光において、目視により認識されにくい(即ち、理想的には不可視である)ことを意味する。

0025

<その他の成分>
本実施形態に係る画像形成材料は、後述するように特定のペリミジン系スクアリリウム色素以外の成分を更に含有してもよいが、画像形成材料全体に対する特定のペリミジン系スクアリリウム色素の含有量が0.03質量%以上3質量%以下であることが望ましく、0.1質量%以上1.5質量%以下がより望ましい。

0026

本実施形態における画像形成材料の用途は特に制限されないが、例えば、電子写真用トナーインクジェットプリンター用インク、または活版印刷オフセット印刷フレキソ印刷グラビア印刷、若しくはシルク印刷用のインクなどの用途が挙げられる。

0027

本実施形態に係る画像形成材料が電子写真用トナーである場合、画像形成材料を1成分現像剤として単独で用いてもよいし、キャリアと組み合わせた2成分現像剤として用いてもよい。キャリアとしては、例えば、芯材上に樹脂被覆層を有する樹脂コートキャリアが挙げられ、この樹脂被覆層には導電粉等が分散されていてもよい。

0028

また、本実施形態に係る画像形成材料が電子写真用トナーである場合、当該画像形成材料は結着樹脂を含有してもよい。結着樹脂としては、例えば、スチレンクロロスチレン等のスチレン類エチレンプロピレンブチレンイソプレン等のモノオレフィン酢酸ビニルプロピオン酸ビニル安息香酸ビニル酪酸ビニル等のビニルエステルアクリル酸メチルアクリル酸エチルアクリル酸ブチルアクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニルメタクリル酸メチルメタクリル酸エチルメタクリル酸ブチルメタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテルビニルエチルエーテルビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類単独重合体または共重合体が挙げられる。その中でも特に代表的な結着樹脂としては、例えば、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体ポリエチレンポリプロピレン等が挙げられる。さらに、ポリエステルポリウレタンエポキシ樹脂シリコーン樹脂ポリアミド変性ロジンパラフィンワックス等も結着樹脂として使用してもよい。

0029

また、本実施形態に係る画像形成材料が電子写真用トナーである場合、当該画像形成材料は、必要に応じて帯電制御剤オフセット防止剤等を更に含有してもよい。
帯電制御剤としては正帯電用のものと負帯電用のものがあり、正帯電用の帯電制御剤としては、例えば、第4級アンモニウム系化合物が挙げられる。また、負帯電用の帯電制御剤としては、例えば、アルキルサリチル酸金属錯体極性基を含有したレジンタイプの帯電制御剤等が挙げられる。オフセット防止剤としては、例えば、低分子量ポリエチレン低分子量ポリプロピレン等が挙げられる。

0030

また、本実施形態に係る画像形成材料が電子写真用トナーである場合、無機粒子または有機粒子外添剤としてトナー表面に添加してもよい。無機粒子としては、例えば、シリカアルミナチタニア炭酸カルシウム炭酸マグネシウムリン酸カルシウム酸化セリウム等が挙げられる。無機粒子には、目的に応じて表面処理を施してもよい。有機粒子としては、例えば、フッ化ビニリデンメチルメタクリレート、スチレン−メチルメタクリレート等を構成成分とする乳化重合体またはソープフリー重合体等が挙げられる。

0031

本実施形態に係る画像形成材料がインクジェットプリンター用インクである場合、画像形成材料は、水を含有する水性インクの態様をとってもよい。また画像形成材料が水性インクである場合、水溶性有機溶媒を更に含有してもよい。
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、純水等が挙げられる。

0032

また、有機溶媒としては、例えば、エチレングリコールジエチレングリコールポリエチレングリコールグリセリン等の多価アルコール類、N−アルキルピロリドン類、酢酸エチル酢酸アミル等のエステル類メタノールエタノールプロパノールブタノール等の低級アルコール類、メタノール、ブタノール、フェノールエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド付加物等のグリコールエーテル類等が挙げられる。使用される有機溶媒は1種類でも2種類以上でもよい。
インクジェットプリンター用インク中の有機溶媒の含有率としては、例えば、1質量%以上60質量%以下の範囲が挙げられる。

0033

また、本実施形態に係る画像形成材料がインクジェットプリンター用インクである場合、画像形成材料は必要に応じて添加物を含有してもよい。上記添加物としては、例えば、pH調製剤比抵抗調製剤、酸化防止剤防腐剤防カビ剤金属封鎖剤等が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、アルコールアミン類アンモニウム塩類、金属水酸化物等が挙げられる。また、比抵抗調製剤としては、例えば、有機塩類無機塩類が挙げられる。金属封鎖剤としては、例えば、キレート剤等が挙げられる。

0034

また、本実施形態に係る画像形成材料がインクジェットプリンター用インクである場合、ポリビニルアルコールポリビニルピロリドンカルボキシメチルセルロース、スチレン−アクリル酸樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂等の水溶性樹脂を画像形成材料に含有させてもよい。

0035

本実施形態に係る画像形成材料が活版印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷またはシルク印刷用のインクである場合、該画像形成材料はポリマーや有機溶媒を含有する油性インクの態様をとってもよい。
ポリマーとしては、例えば、蛋白質ゴムセルロース類、シエラック、コパル、でん粉、ロジン等等の天然樹脂ビニル系樹脂アクリル系樹脂スチレン系樹脂ポリオレフィン系樹脂ノボラック型フェノール樹脂等の熱可塑性樹脂レゾール型フェノール樹脂尿素樹脂メラミン樹脂ポリウレタン樹脂エポキシ不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。
また、有機溶媒としては、例えば、上記インクジェットプリンター用インクの説明において例示された有機溶媒が挙げられる。

0036

また、本実施形態に係る画像形成材料が活版印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷またはシルク印刷用のインクである場合、該画像形成材料は可塑剤溶剤乾燥剤粘度調整剤分散剤、各種反応剤等の添加剤を更に含有してもよい。

0037

また本実施形態に係る画像形成材料は、安定化剤を更に含有してもよい。安定化剤は、励起状態有機近赤外吸収色素からエネルギーを受け取るものであり、有機近赤外吸収色素の吸収帯よりも長波長側に吸収帯を有するものであることが望ましい。また、安定化剤は、一重項酸素による分解が起こり難く、前述した特定のペリミジン系スクアリリウム色素と相溶性が高いことが望ましい。この安定化剤としては、例えば、有機金属錯体化合物が挙げられる。望ましい安定化剤としては、例えば、下記一般式(2)で表される化合物が挙げられる。

0038

0039

一般式(2)中、R1からR4は同一でも異なっていてもよく、それぞれ置換または未置換のフェニル基を示す。R1からR4で示されるフェニル基が置換基を有する場合、当該置換基としては、H、NH2、OH、N(ChH2h+1)2、OChH2h+1、ChH2h−1、ChH2h+1、ChH2hOHまたはChH2hOCiH2i+1(hは1から18の整数を示し、iは1から6の整数を示す)などが挙げられる。また、X1からX4は同一でも異なっていてもよく、それぞれO、S、Seを示し、YはNi、Co、Mn、Pd、Cu、Pt等の遷移金属を示す。

0040

上記一般式(2)で表される化合物の中でも、下記式(3)で表される化合物が特に望ましい。

0041

0042

安定化剤の添加量としては、例えば、前述した特定のペリミジン系スクアリリウム色素の質量に対して1/10以上2倍以下の範囲が挙げられる。

0043

<画像形成材料の製造方法>
以下、上記本実施形態に係る画像形成材料の製造方法の一例について説明する。
(A)式(1)で表される構造を有し
(B)Cuターゲットで波長が1.5405ÅのX線照射により測定される粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)で7°以上37°以下に回折ピークを示さないかまたはブラッグ角(2θ±0.2°)で24.9°に示される回折ピークの半値全幅が1.0°以上であり
(C)体積平均粒径が2nm以上20nm以下である
上記(A)乃至(C)の要件を備える前記特定のペリミジン系スクアリリウム色素を含有する本実施形態に係る画像形成材料は、特に限定されるものではないが、以下の(混合工程)、(粉砕工程)および(画像形成材料調製工程)を経ることにより製造される。

0044

(混合工程)
前記式(1)で表される構造を有するペリミジン系スクアリリウム色素(a)と界面活性剤(b)とを、(a):(b)の比率(質量比)で1:0.1乃至1:1となるよう混合した混合物を得る工程である。
ペリミジン系スクアリリウム色素(a)に対する界面活性剤(b)の比率が大きいほど、粉砕工程においてエネルギー(例えば、後述のビーズミル加工装置であればビーズミル投入エネルギー)が与えられることによりペリミジン系スクアリリウム色素が凝集よりも微粒子化する方向に調整される傾向にある。一方ペリミジン系スクアリリウム色素(a)に対する界面活性剤(b)の比率が小さいほど、粉砕工程においてエネルギー(例えば、後述のビーズミル加工装置であればビーズミル投入エネルギー)が与えられることによりペリミジン系スクアリリウム色素が微粒子化よりも凝集方向に調整される傾向にある。
即ち、(a):(b)の比率が上記範囲であることにより、ペリミジン系スクアリリウム色素が凝集せずに微粒子化して分散が効率的に進む。ペリミジン系スクアリリウム色素(a)に対する界面活性剤(b)の比率が0.1以上であることにより、凝集せずに微粒子化が効率的に促進され、また上記比率が1以下であることにより、粘度が高くなり過ぎず微粒子化が効率的に促進される。

0045

尚、上記(a):(b)の比率(質量比)は更に1:0.11乃至1:0.8であることがより望ましく、1:0.12乃至1:0.6であることが特に望ましい。

0046

前記混合工程に用いられる界面活性剤としては、特に限定されるものではなく従来公知の界面活性剤が用いられる。例えば、トリトンX、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液等の低分子系分散剤ソルスパース等の高分子系分散剤等が挙げられる。中でも、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液が望ましい。

0047

また、上記混合液には、必要に応じて水を加えて濃度を調節してもよい。

0048

(粉砕工程)
前記混合物1リットルに対し、14000Jh/L以上のエネルギーが付与されるよう攪拌して、前記式(1)で表される構造を有するペリミジン系スクアリリウム色素を粉砕する工程である。尚、この粉砕工程は、該ペリミジン系スクアリリウム色素を、Cuターゲットで波長が1.5405ÅのX線照射により測定される粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)で7°以上37°以下に回折ピークを示さないかまたはブラッグ角(2θ±0.2°)で24.9°に示される回折ピークの半値全幅が1.0°以上であり、且つ体積平均粒径が2nm以上20nm以下となるように、付与するエネルギーを調整して粉砕を行う工程である。

0049

エネルギーの量が大きいほど、ペリミジン系スクアリリウム色素の粒径が微粒子化される方向に調整される傾向にある。一方エネルギーの量が小さいほど、粉砕されず微粒子化しない方向に調整される傾向にある。
即ち、エネルギーの量が上記範囲であることにより、ペリミジン系スクアリリウム色素の粒径が前述の範囲に調整される。

0050

尚、上記エネルギーの量は更に15000以上であることがより望ましく、18000以上であることが特に望ましい。上限については特に制限は無いが、生産性の点で26000以下が望ましく、21000以下がより望ましい。

0051

尚、上記粉砕を行う攪拌装置としては、例えばビーズミル加工装置、サンドミル加工装置、ボールミル加工装置、ハンマー式微粉砕機ウィングミル等が挙げられ、中でもビーズミル加工装置が特に好適である。

0052

例えば、ビーズミル加工装置としては、円筒状の容器内に前記混合液とビーズとを充填し、ディスクを備えた攪拌軸の回転によって前記容器内で前記混合液中のペリミジン系スクアリリウム色素に攪拌によるエネルギーが与えられるタイプのビーズミル加工装置が挙げられる。このビーズミル加工装置を用いて上記粉砕を行う場合であれば、例えば、以下の条件にて粉砕を行うことが望ましい。
・容器の内径とディスクの外径との比/1:0.65乃至1:0.95
・ディスクの厚み/7mm以上50mm以下
・ディスクの枚数/2枚以上7枚以下
・ディスクの回転数/400rpm以上10000rpm以下
・ビーズの径/0.1mm以上2mm以下
・ビーズ充填率/70体積%以上90体積%以下
・混合物の量/0.3L以上600L以下
・処理時間/10時間以上200時間以下

0053

(画像形成材料調製工程)
上記の方法によって得られた前記特定のペリミジン系スクアリリウム色素と、例えば前述の<その他の成分>等を混合することにより、本実施形態に係る画像形成材料が製造される。

0054

−ペリミジン系スクアリリウム色素の合成方法
次いで、前記混合工程に用いる前記式(1)で表される構造を有するペリミジン系スクアリリウム色素の合成方法について説明する。ペリミジン系スクアリリウム色素は、例えば以下の反応スキームに従って得られる。

0055

0056

より具体的には、触媒の存在下で、1,8−ジアミノナフタレンと、3,5−ジメチルシクロヘキサノンとを、溶媒中で共沸還流の条件で反応させることにより、ペリジン中間体(a)が得られる((A−1)工程)。

0057

前記(A−1)工程に使用する触媒としては、p−トルエンスルホン酸一水和物ベンゼンスルホン酸一水和物、4−クロロベンゼンスルホン酸水和物、ピリジン3−スルホン酸エタンスルホン酸硫酸硝酸酢酸などが挙げられる。また、前記(A−1)工程に使用する溶媒としては、アルコール芳香族炭化水素などが挙げられる。ペリミジン中間体(a)は高速カラムクロマトグラフィーまたは再結晶により精製される。

0058

次に、ペリミジン中間体(a)と、3,4−ジヒドロキシシクロブタ−3−エン−1,2−ジオン(「スクアリン酸」または「四角酸」とも呼ばれる。)とを、溶媒中で共沸還流の条件で反応させることにより、前記式(1)で表される構造を有するペリミジン系スクアリリウム色素が得られる((A−2)工程)。該(A−2)工程は、窒素ガス雰囲気で行うことが望ましい。

0059

前記(A−2)工程に使用する溶媒としては、1−プロパノ−ル、1−ブタノール、1−ペンタノール等のアルコール類ベンゼントルエンキシレンモノクロロベンゼン等の芳香族炭化水素、テトラヒドロフランジオキサン等のエーテル類クロロホルムジクロロエタントリクロロエタンジクロロプロパン等のハロゲン化炭化水素、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類が用いられる。また、アルコール類は単独で使用してもよいが、芳香族炭化水素、エーテル類、ハロゲン化炭化水素またはアミド類などの溶媒はアルコール類溶媒と混合して使用することが望ましい。望ましい溶媒としては、具体的には、1−プロパノ−ル、2−プロパノ−ル、1−ブタノール、2−ブタノール、1−プロパノ−ルとベンゼンの混合溶媒、1−プロパノ−ルとトルエンの混合溶媒、1−プロパノ−ルとN,N−ジメチルホルムアミドの混合溶媒、2−プロパノ−ルとベンゼンの混合溶媒、2−プロパノ−ルとトルエンの混合溶媒、2−プロパノ−ルとN,N−ジメチルホルムアミドの混合溶媒、1−ブタノールとベンゼンの混合溶媒、1−ブタノールとトルエンの混合溶媒、1−ブタノ−ルとN,N−ジメチルホルムアミドの混合溶媒、2−ブタノールとベンゼンの混合溶媒、2−ブタノールとトルエンの混合溶媒、2−ブタノ−ルとN,N−ジメチルホルムアミドの混合溶媒が挙げられる。混合溶媒を使う場合、アルコール類溶媒の濃度は、1容量%以上とすることが望ましく、5容量%以上75容量%以下とすることが特に望ましい。

0060

また、前記(A−2)工程において、3,4−ジヒドロキシシクロブタ−3−エン−1,2−ジオンに対するペリミジン誘導体(a)のモル比(ペリミジン誘導体(a)のモル数/3,4−ジヒドロキシシクロブタ−3−エン−1,2−ジオンのモル数)は、1以上4以下であることが望ましく、1.5以上3以下であることがより望ましい。

0061

更に、前記(A−2)工程は、脱水剤を用いると反応時間が短縮し、また、前記式(1)で表される構造を有するペリミジン系スクアリリウム色素の収率が向上する傾向にある。脱水剤としては、ペリミジン中間体(a)および3,4−ジヒドロキシシクロブタ−3−エン−1,2−ジオンと反応しないものであれば特に制限されないが、オルト蟻酸トリメチル、オルト蟻酸トリエチル、オルト蟻酸トリプロピル、オルト蟻酸トリブチルなどのオルト蟻酸エステルモレキュラーシーブ等が好適である。

0062

前記(A−2)工程における反応温度は使用する溶媒の種類によって異なるが、反応液の温度が60℃以上であることが望ましく、75℃以上であることが特に望ましい。例えば、1−ブタノールとトルエンの混合溶媒を用いる場合は、反応液の温度が75℃以上105℃であることが望ましい。

0063

また、前記(A−2)工程における反応時間は、溶媒の種類または反応液の温度によって異なるが、例えば1−ブタノールとトルエンの混合溶媒を用いて反応液の温度を90℃以上105℃以下として反応させる場合、反応時間は2時間以上4時間以下であることが望ましい。

0064

(A−2)工程で生成したペリミジン系スクアリリウム色素は、溶媒洗浄、高速カラムクロマトグラフィーまたは再結晶により精製される。
以上のようにして、前記式(1)で表される構造を有するペリミジン系スクアリリウム色素が合成される。

0065

<画像形成材料の特性>
本実施形態に係る画像形成材料は、印字被覆率100%の部分において、下記式(4)および(5)で表される条件を満たすことが望ましい。下記式(4)および(5)で表される条件を満たすことで、画像形成材料の色味によらず、情報の不可視性と不可視情報の読み取りやすさとが両立され、不可視情報が記録された記録媒体における長期信頼性が実現される。
式(4):0≦ΔE≦16
式(5):(100−R)≧75
ただし、上記式(4)中、ΔEは下記式(6)で表されるCIE1976L*a*b*表色系における色差を示し、式(5)中、R(単位:%)は前記印字被覆率100%の部分における波長850nmの赤外線反射率を示す。

0066

式(6)

0067

上記式(6)中、L1、a1、b1はそれぞれ画像形成前における記録媒体表面のL値、a値、およびb値を示し、L2、a2、b2はそれぞれ前記画像形成材料を用いて付着量4g/m2の定着画像を記録媒体表面に形成した時の画像部におけるL値、a値、およびb値を示す。
上記L1、a1、b1、L2、a2、b2は反射分濃度計を用いて得られる。本実施形態においては、反射分光濃度計として、例えばエックスライト株式会社製、x−rite939を用いて測定される。

0068

本実施形態に係る画像形成材料を用いて記録された不可視情報は、例えば750nm以上1000nm以下のいずれかの波長で発光する半導体レーザーまたは発光ダイオード光学読み取り用の光源として用い、近赤外光に高い分光感度を有する汎用の受光素子を使用することにより読み出される。受光素子としては、例えば、シリコンによる受光素子(CCD等)が挙げられる。

0069

[色素含有組成物]
前述した特定のペリミジン系スクアリリウム色素は、上記画像形成材料に限られず、例えば、赤外光の吸収により発熱する発熱体赤外線フィルター等に用いる色素含有組成物に適用しても、優れた赤外吸収性が得られる。

0070

以下に本実施形態を、実施例を挙げてより具体的に説明する。但し、本実施形態は以下の実施例に限定されるものではない。尚、以下の実施例において、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味する。

0071

[実施例1]
<ペリミジン系スクアリリウム色素の調製:二段階合成>
1,8−ジアミノナフタレン4.843部(98%,30.0mmol)、3,5−ジメチルシクロヘキサノン3.886部(98%,30.2mmol)、p−トルエンスルホン酸一水和物0.01部(0.053mmol)とトルエン45部の混合液を窒素ガス雰囲気中に攪拌しながら加熱し、5時間還流させた。反応中にできた水を共沸蒸留により除去した。反応終了後、トルエンを蒸留して得られた暗茶色固体アセトンで抽出し、アセトンとエタノールの混合溶媒から再結晶することにより精製し、乾燥してから、茶色固体7.48部(収率93.6%)を得た。得られた茶色固体の1H−NMRスペクトル(CDCl3)による分析結果を以下に示す。

0072

−1H−NMRスペクトル(CDCl3)−
δ=7.25、7.23、7.22、7.20、7.17、7.15(m,4H,Harom);6.54(d×d,J1=23.05Hz,J2=7.19Hz,2H,Harom);4.62(br s,2H,2×NH);2.11(d,J=12.68Hz,2H,CH2);1.75、1.71、1.70、1.69、1.67、1.66(m,3H,2×CH、CH2);1.03(t,J=12.68Hz,2H,CH2);0.89(d,J=6.34Hz,6H,2×CH3);0.63(d,J=11.71Hz,1H,CH2)

0073

上記の茶色固体4.69部(17.6mmol)、3,4−ジヒドロキシシクロブタ−3−エン−1,2−ジオン0.913部(8.0mmol)、n−ブタノール40部とトルエン60部の混合液を窒素ガスの雰囲気中に攪拌しながら加熱し、3時間還流反応させた。反応中にできた水を共沸蒸留により除去した。反応終了後、大部分の溶媒を窒素ガスの雰囲気中に蒸留し、得られた反応混合物を攪拌しながら、120部のヘキサンを加えた。できた黒茶沈殿物吸引濾過し、ヘキサンで洗浄し、乾燥後黒青色固体を得た。この固体を順次にエタノール、アセトン、60%エタノール水溶液、エタノールおよびアセトンで洗浄し、色素化合物A(黒青色固体)を4.30部(収率88%)得た。

0074

得られた色素化合物Aを、赤外吸収スペクトルKB錠剤法)、1H−NMRDMSO‐d6)、FD−MS、元素分析可視近赤外吸収スペクトルなどの分光法により同定した。同定データを以下に示す。同定の結果、得られた化合物が上記式(1)で表されるペリミジン系スクアリリウム色素であることが確認された。

0075

−赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)−
νmax=3487、3429、3336(NH),3053(=C−H),2947(CH3),2914、2902(CH2),2864(CH3),2360,1618、1599、1558、1541(C=C ring),1450、1421、1363(CH3、CH2),1315、1223、1201(C−N),1163、1119(C−O−),941,924,822,783,715cm−1

0076

−1H−NMRスペクトル(DMSO−d6)−
δ=10.52(m,2H,NH);7.80、7.78(d,2H,Harom);7.35、7.33(m,2H,Harom);7.25(m,2H,NH);6.82、6.80、6.78(m,4H,Harom);6.74、6.72、6.52、6.50(m,2H,Harom);2.17(m,5H,CH2);1.91(m,3H,CH2);1.71(m,2H,CH、CH2);1.15、1.12(m,4H,CH2);0.92、0.91(m,12H,4×CH3);0.66(m,2H,CH2)

0077

マススペクトル(FD)−
m/z=610(M+,100%),611(M++1,47.5%)

0078

−元素分析−
C:78.6%(実測値)、78.66%(計算値
H:6.96%(実測値)、6.93%(計算値)
N:9.02%(実測値)、9.17%(計算値)
O:5.42%(実測値)、5.24%(計算値)

0079

−可視近赤外吸収スペクトル−
λmax=809nm(テトラヒドロフラン溶液中)
εmax=1.68×105M−1cm−1(テトラヒドロフラン溶液中)

0080

<混合工程>
得られたペリミジン系スクアリリウム色素(色素化合物A)85gと、界面活性剤(化合物名:アルキルベンゼンスルホン酸系、2.5%水溶液)415gと、を混合し、ペリミジン系スクアリリウム色素と界面活性剤との比率が1:0.12(質量比)である混合物を得た。

0081

<粉砕工程>
上記混合物を下記規格および下記条件であるビーズミル加工装置(アイメックス株式会社製SVM−015)に投入し、19000Jh/Lのエネルギーにて粉砕を行い、顔料粒子を得た。
・容器の内径とディスクの外径との比/1:0.7
・ディスクの厚み/10mm
・ディスクの枚数/2枚
・ディスクの回転数/1000rpm
・ビーズの径/0.3mm
・ビーズ充填率/85体積%
・混合物の量/0.5L
・処理時間/16時間

0082

<画像形成材料の調製>
得られた顔料粒子を界面活性剤水溶液中に分散させた分散液(試料濃度0.165質量%)40.4μlと、樹脂(ポリスチレンアクリル酸n−ブチル)を水中に分散させた水溶液(試料濃度40質量%)15μlと、蒸留水5gと、を混合した混合液を、ウルトラタックスイカジャパン社製)で分散化処理して、混合スラリーとした。得られた混合スラリーにアルミニウム系凝集剤を加えてトナー分散液を調製し、フィルター紙商品名「GSWP04700」、MILLIPORE社製、孔径:220nm)上にろ過堆積させ、空気中で乾燥して画像形成材料を得た。

0083

−粉末X線回折スペクトルおよび体積平均粒径の測定−
得られた画像形成材料に含まれる顔料粒子の粉末X線回折スペクトルおよび体積平均粒径を以下のようにして測定した。
まず、顔料粒子を、粉末X線回折測定ホルダにセットし、測定を行った。また、顔料粒子を界面活性剤水溶液中に分散させた分散液を粒度分布測定器UPA(日機装社製)を用いて粒度分布を測定した。
得られた顔料粒子の粉末X線回折スペクトルを上記方法により測定した結果を図1に示す。図1に示されたように、顔料粒子の粉末X線回折スペクトルでは、回折ピークが現れなかった。
また、得られた顔料粒子1の体積平均粒径を上記方法により測定した結果を表1に示す。

0084

−透過スペクトルの測定−
得られた顔料粒子を界面活性剤水溶液中に分散された分散液を、試料濃度0.001質量%に希釈し、0.1mmガラスセルにセットし、透過スペクトル測定装置(U−4100:Hitachi社製)で透過スペクトルを測定した。測定結果の吸光度(可視域:410nmと赤外域:820nm)と顔料濃度より、モル吸光係数を算出した。
測定した透過スペクトルの結果を図2に示し、且つ410nm(可視光領域)および820nm(赤外光領域)におけるモル吸光係数、並びに410nmにおけるモル吸光係数と820nmにおけるモル吸光係数との比(ε820nm/ε410nm)を表1に示す。

0085

[比較例1]
実施例1において、混合工程における界面活性剤の量を5gとし、ペリミジン系スクアリリウム色素と界面活性剤との比率が1:0.06(質量比)である混合物を得た以外は、実施例1と同様にして顔料粒子を得、且つ画像形成材料を得た。
顔料粒子の粉末X線回折スペクトルを実施例1と同様にして測定した結果を図1に示す。図1に示されたように、顔料粒子の粉末X線回折スペクトルでは、14.1°、20.0°、22.0°、23.3°、24.9°に回折ピークが現れた。24.9°に現れた回折ピークの半値全幅を表1に示す。また、顔料粒子の体積平均粒径を実施例1と同様にして測定した結果を表1に示す。

0086

[比較例2]
実施例1において、粉砕工程におけるビーズの径を0.3mm、ディスクの回転数を1000rpm、処理時間を4時間とし、付与するエネルギーを4000Jh/Lにした以外は、実施例1と同様にして顔料粒子を得、且つ画像形成材料を得た。
顔料粒子の粉末X線回折スペクトルを実施例1と同様にして測定したところ、顔料粒子の粉末X線回折スペクトルでは、回折ピークが現れなかった。また、顔料粒子の体積平均粒径を実施例1と同様にして測定した結果を表1に示す。

0087

[比較例3]
実施例1において、混合工程における界面活性剤の量を200gとし、ペリミジン系スクアリリウム色素と界面活性剤との比率が1:2.4(質量比)である混合物を得た以外は、実施例1と同様にして顔料粒子を得、且つ画像形成材料を得た。
顔料粒子の粉末X線回折スペクトルを実施例1と同様にして測定した結果を図1に示す。図1に示されたように、顔料粒子の粉末X線回折スペクトルでは、14.1°、20.0°、22.0°、23.3°、24.9°に回折ピークが現れた。24.9°に現れた回折ピークの半値全幅を表1に示す。また、顔料粒子の体積平均粒径を実施例1と同様にして測定した結果を表1に示す。

実施例

0088

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