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技術 産業車両のバッテリ充電装置

出願人 株式会社小松製作所パナソニック株式会社
発明者 道願能宏江田典彦市丸篤志吉原靖之室地晴美菊地智哉
出願日 2010年1月8日 (10年5ヶ月経過) 出願番号 2010-002914
公開日 2011年7月21日 (8年11ヶ月経過) 公開番号 2011-140389
状態 特許登録済
技術分野 フォークリフトと高所作業車
主要キーワード 警告温度 電流変化パターン 正常温 フロントコンソール 継ぎ足し充電 充電機能付 外部交流電源 車両管理者
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図面 (13)

課題

サルフェーションの発生によるバッテリの早期劣化を防止する。

解決手段

カウント手段26によってカウントされた回数規定回数に達した場合であって、充電操作パネル40の普通充電タン押動操作されると、リフレッシュ充電制御手段25にリフレッシュ充電が指示され、その指示に応じて、リフレッシュ充電制御手段25は、電源部21からバッテリ10のプラス端子11に供給される電流を制御し、満充電量に更に所定の充電量を加えたリフレッシュ充電量に至るまで充電動作する。

概要

背景

フォークリフトなどの産業用車両には、バッテリが搭載されている。特にバッテリを主たる駆動源として走行および作業機を駆動するバッテリ式フォークリフトにあっては、バッテリにかかる電力負荷が大きく、バッテリ寿命の低下を防ぐために定期的に満充電を励行することが車両管理者並びにオペレータ義務付けられている。

バッテリ式フォークリフトに搭載されるバッテリは、外部電源たとえば外部の交流電源コンセントより電力が供給されて充電される。バッテリ式フォークリフトには、外部電源からバッテリに供給される電流を制御してバッテリを充電する充電機能付コントローラが搭載されている。

また運転室には、充電操作パネルが設けられている。充電操作パネルには、普通充電を指示する普通充電ボタン急速充電を指示する急速充電ボタン、急速補充電を指示する急速補充電ボタンが設けられている。また充電開始後充電動作を停止させるための停止ボタンが設けられている。

普通充電は、満充電を8時間程度で完了させる充電である。急速充電は、満充電まで5時間程度で完了させる充電である。急速補充電は、放電量にかかわらず定格容量の80%程度までの充電を約1時間のタイマで完了させる充電である。急速補充電では、満充電にはならない。

ここで、本明細書において、満充電とは、放電量に対して100%以上の規定値(110〜120%)の充電量に至るまで充電することをいう。また満充電量とは、満充電に至るまでの充電量のことをいう。充電量は、充電動作中にバッテリに供給された電流と、充電に要した時間との積で表される。

また満充電に至らない充電状態のことを、不完全充電と称するものとする。

充電機能付きコントローラは、普通充電ボタン、急速充電ボタン、急速補充電ボタンが押されると、普通充電、急速充電、急速補充電をそれぞれ行う。また停止ボタンが押されると、普通充電中、急速充電中、急速補充電中であるにもかかわらず、充電動作を停止する。急速充電は、普通充電に要する時間を確保できない場合であって満充電を普通充電よりも短時間で行いたいときに、行われる。急速補充電は、主に稼動時間の合間などの限られた短時間で充電を行いとき(継ぎ足し充電)に、行われる。

下記特許文献1、2には、フォークリフトに搭載された装置であって、外部電源からバッテリに供給される電流を制御してバッテリを充電するバッテリ充電装置の構成例が記載されている。

概要

サルフェーションの発生によるバッテリの早期劣化を防止する。カウント手段26によってカウントされた回数規定回数に達した場合であって、充電操作パネル40の普通充電ボタンが押動操作されると、リフレッシュ充電制御手段25にリフレッシュ充電が指示され、その指示に応じて、リフレッシュ充電制御手段25は、電源部21からバッテリ10のプラス端子11に供給される電流を制御し、満充電量に更に所定の充電量を加えたリフレッシュ充電量に至るまで充電動作する。

目的

本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、サルフェーションの発生によるバッテリの早期劣化を防止することを解決課題とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

外部電源により充電されるバッテリと、バッテリの満充電を指示する満充電指示手段と、満充電指示手段によりバッテリの満充電が指示されると、外部電源からバッテリに供給される電流を制御し満充電量に至るまで充電動作する満充電制御手段と、バッテリが満充電量に至る前に、充電動作が停止した回数カウントするカウント手段と、カウント手段によってカウントされた回数が規定回数に達した場合であって、満充電指示手段によりバッテリの満充電が指示されると、外部電源からバッテリに供給される電流を制御し満充電量に更に所定の充電量を加えたリフレッシュ充電量に至るまで充電動作するリフレッシュ充電制御手段とが備えられたことを特徴とする産業車両バッテリ充電装置

請求項2

外部電源により充電されるバッテリと、バッテリの満充電を指示する満充電指示手段と、満充電指示手段によりバッテリの満充電が指示されると、外部電源からバッテリに供給される電流を制御し満充電量に至るまで充電動作する満充電制御手段と、バッテリの補充電を指示する補充電指示手段と、補充電指示手段によりバッテリの補充電が指示されると、外部電源からバッテリに供給される電流を制御し満充電量よりも少ない補充電量に至るまで充電動作する補充電制御手段と、バッテリが満充電量に至る前に、充電動作が停止した回数をカウントするカウント手段と、カウント手段によってカウントされた回数が規定回数に達した場合であって、満充電指示手段によりバッテリの満充電が指示されるかあるいは補充電指示手段によりバッテリの補充電が指示されると、外部電源からバッテリに供給される電流を制御し満充電量に更に所定の充電量を加えたリフレッシュ充電量に至るまで充電動作するリフレッシュ充電制御手段とが備えられたことを特徴とする産業車両のバッテリ充電装置。

請求項3

充電動作の停止を指示する充電動作停止指示手段が備えられ、カウント手段は、充電動作停止指示手段の指示に応じて充電動作が停止した回数を含む充電動作停止回数をカウントするものであることを特徴とする請求項1または2記載の産業車両のバッテリ充電装置。

請求項4

バッテリが満充電量に至るまで充電動作した場合あるいはバッテリがリフレッシュ充電量に至るまで充電動作した場合には、カウント手段によるカウント回数は、クリアされることを特徴とする請求項1または2記載の産業車両のバッテリ充電装置。

請求項5

バッテリの温度を検出するバッテリ温度検出手段を備え、検出されたバッテリの温度が規定の警告温度に達した場合には、リフレッシュ充電制御手段は、充電動作を中断するか、バッテリへの供給電流を制限した充電動作に切替え、所定時間後、中断した充電動作を再開するか、切替前の充電動作を再開することを特徴とする請求項1または2記載の産業車両のバッテリ充電装置。

請求項6

バッテリの温度を検出するバッテリ温度検出手段を備え、検出されたバッテリの温度が規定の警告温度に達した場合には、リフレッシュ充電制御手段は、充電動作を中断するか、バッテリへの供給電流を制限した充電動作に切替え、バッテリの温度が正常な温度まで低下した時点で、中断した充電動作を再開するか、切替前の充電動作を再開することを特徴とする請求項1または2記載の産業車両のバッテリ充電装置。

請求項7

外部電源により充電されるバッテリと、バッテリのリフレッシュ充電を指示するリフレッシュ充電指示手段と、リフレッシュ充電指示手段によりバッテリのリフレッシュ充電が指示されると、外部電源からバッテリに供給される電流を制御し満充電量に更に所定の充電量を加えたリフレッシュ充電量に至るまで充電動作するリフレッシュ充電制御手段と、バッテリの温度を検出するバッテリ温度検出手段とが備えられ、検出されたバッテリの温度が規定の警告温度に達した場合には、リフレッシュ充電制御手段は、充電動作を中断するか、バッテリへの供給電流を制限した充電動作に切替え、所定時間後、中断した充電動作を再開するか、切替前の充電動作を再開することを特徴とする産業車両のバッテリ充電装置。

請求項8

外部電源により充電されるバッテリと、バッテリのリフレッシュ充電を指示するリフレッシュ充電指示手段と、リフレッシュ充電指示手段によりバッテリのリフレッシュ充電が指示されると、外部電源からバッテリに供給される電流を制御し満充電量に更に所定の充電量を加えたリフレッシュ充電量に至るまで充電動作するリフレッシュ充電制御手段と、バッテリの温度を検出するバッテリ温度検出手段とが備えられ、検出されたバッテリの温度が規定の警告温度に達した場合には、リフレッシュ充電制御手段は、充電動作を中断するか、バッテリへの供給電流を制限した充電動作に切替え、バッテリの温度が正常な温度まで低下した時点で、中断した充電動作を再開するか、切替前の充電動作を再開することを特徴とする産業車両のバッテリ充電装置。

技術分野

0001

本発明は、外部電源からバッテリに供給される電流を制御してバッテリを充電する産業車両バッテリ充電装置に関するものである。

背景技術

0002

フォークリフトなどの産業用車両には、バッテリが搭載されている。特にバッテリを主たる駆動源として走行および作業機を駆動するバッテリ式フォークリフトにあっては、バッテリにかかる電力負荷が大きく、バッテリ寿命の低下を防ぐために定期的に満充電を励行することが車両管理者並びにオペレータ義務付けられている。

0003

バッテリ式フォークリフトに搭載されるバッテリは、外部電源たとえば外部の交流電源コンセントより電力が供給されて充電される。バッテリ式フォークリフトには、外部電源からバッテリに供給される電流を制御してバッテリを充電する充電機能付コントローラが搭載されている。

0004

また運転室には、充電操作パネルが設けられている。充電操作パネルには、普通充電を指示する普通充電ボタン急速充電を指示する急速充電ボタン、急速補充電を指示する急速補充電ボタンが設けられている。また充電開始後充電動作を停止させるための停止ボタンが設けられている。

0005

普通充電は、満充電を8時間程度で完了させる充電である。急速充電は、満充電まで5時間程度で完了させる充電である。急速補充電は、放電量にかかわらず定格容量の80%程度までの充電を約1時間のタイマで完了させる充電である。急速補充電では、満充電にはならない。

0006

ここで、本明細書において、満充電とは、放電量に対して100%以上の規定値(110〜120%)の充電量に至るまで充電することをいう。また満充電量とは、満充電に至るまでの充電量のことをいう。充電量は、充電動作中にバッテリに供給された電流と、充電に要した時間との積で表される。

0007

また満充電に至らない充電状態のことを、不完全充電と称するものとする。

0008

充電機能付きコントローラは、普通充電ボタン、急速充電ボタン、急速補充電ボタンが押されると、普通充電、急速充電、急速補充電をそれぞれ行う。また停止ボタンが押されると、普通充電中、急速充電中、急速補充電中であるにもかかわらず、充電動作を停止する。急速充電は、普通充電に要する時間を確保できない場合であって満充電を普通充電よりも短時間で行いたいときに、行われる。急速補充電は、主に稼動時間の合間などの限られた短時間で充電を行いとき(継ぎ足し充電)に、行われる。

0009

下記特許文献1、2には、フォークリフトに搭載された装置であって、外部電源からバッテリに供給される電流を制御してバッテリを充電するバッテリ充電装置の構成例が記載されている。

先行技術

0010

特開2008-303019号公報
特開2008-303058号公報

発明が解決しようとする課題

0011

バッテリ式フォークリフトに搭載されている鉛バッテリは、放電したままの不完全充電状態、つまり満充電されていない状態で使用を続けると、サルフェーション硫酸鉛固定化)を起こす。サルフェーションが起きると、バッテリの劣化が促進され、バッテリの寿命が短くなる。

0012

バッテリの寿命の低下の原因の大半は、バッテリ管理の不足である。ここで、バッテリの管理とは、放電したら速やかに充電すること、充電を満充電まで行うということ、過放電させないことなどである。

0013

しかし、「1日1回は必ず満充電を実施する」(ただし過充電防止のために毎日の稼動時間が少ない場合には2〜3日ごとに充電をする)、「急速補充電のみの充電では、満充電まで充電が行われずバッテリ性能や寿命に悪影響を与える」ということを取り扱い説明書などに記載したり、就業場所においてオペレータや管理者にこれらの事項を義務付けたとしても、実際には十分に励行されていないことが実情である。

0014

また、バッテリ式フォークリフトの性能向上やバッテリの性能向上とあいまって、実際の作業現場では、急速補充電を繰り返し多用して作業を行ったとしても、過度放電状態に至らず十分にバッテリ式フォークリフトを稼動させることができるようになった。このため不完全充電状態のままでのバッテリを使用する機会が増えているのが実情である。

0015

以上のような実情からサルフェーションが促進されバッテリが早期劣化する可能性が高まっている。

0016

本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、サルフェーションの発生によるバッテリの早期劣化を防止することを解決課題とする。

課題を解決するための手段

0017

第1発明は、
外部電源により充電されるバッテリと、
バッテリの満充電を指示する満充電指示手段と、
満充電指示手段によりバッテリの満充電が指示されると、外部電源からバッテリに供給される電流を制御し満充電量に至るまで充電動作する満充電制御手段と、
バッテリが満充電量に至る前に、充電動作が停止した回数カウントするカウント手段と、
カウント手段によってカウントされた回数が規定回数に達した場合であって、満充電指示手段によりバッテリの満充電が指示されると、外部電源からバッテリに供給される電流を制御し満充電量に更に所定の充電量を加えたリフレッシュ充電量に至るまで充電動作するリフレッシュ充電制御手段と
が備えられた産業車両のバッテリ充電装置であることを特徴とする。

0018

第2発明は、
外部電源により充電されるバッテリと、
バッテリの満充電を指示する満充電指示手段と、
満充電指示手段によりバッテリの満充電が指示されると、外部電源からバッテリに供給される電流を制御し満充電量に至るまで充電動作する満充電制御手段と、
バッテリの補充電を指示する補充電指示手段と、
補充電指示手段によりバッテリの補充電が指示されると、外部電源からバッテリに供給される電流を制御し満充電量よりも少ない補充電量に至るまで充電動作する補充電制御手段と、
バッテリが満充電量に至る前に、充電動作が停止した回数をカウントするカウント手段と、
カウント手段によってカウントされた回数が規定回数に達した場合であって、満充電指示手段によりバッテリの満充電が指示されるかあるいは補充電指示手段によりバッテリの補充電が指示されると、外部電源からバッテリに供給される電流を制御し満充電量に更に所定の充電量を加えたリフレッシュ充電量に至るまで充電動作するリフレッシュ充電制御手段と
が備えられた産業車両のバッテリ充電装置であることを特徴とする。

0019

第3発明は、第1発明または第2発明において、
充電動作の停止を指示する充電動作停止指示手段が備えられ、
カウント手段は、充電動作停止指示手段の指示に応じて充電動作が停止した回数を含む充電動作停止回数をカウントするものであること
を特徴とする。

0020

第4発明は、第1発明または第2発明において、
バッテリが満充電量に至るまで充電動作した場合あるいはバッテリがリフレッシュ充電量に至るまで充電動作した場合には、カウント手段によるカウント回数は、クリアされることを特徴とする。

0021

第5発明は、第1発明または第2発明において、
バッテリの温度を検出するバッテリ温度検出手段と、
検出されたバッテリの温度が規定の警告温度に達した場合には、リフレッシュ充電制御手段は、充電動作を中断するか、バッテリへの供給電流を制限した充電動作に切替え、所定時間後、中断した充電動作を再開するか、切替前の充電動作を再開することを特徴とする。

0022

第6発明は、第1発明または第2発明において、
バッテリの温度を検出するバッテリ温度検出手段と、
検出されたバッテリの温度が規定の警告温度に達した場合には、リフレッシュ充電制御手段は、充電動作を中断するか、バッテリへの供給電流を制限した充電動作に切替え、バッテリの温度が正常な温度まで低下した時点で、中断した充電動作を再開するか、切替前の充電動作を再開することを特徴とする。

0023

第7発明は、
外部電源により充電されるバッテリと、
バッテリのリフレッシュ充電を指示するリフレッシュ充電指示手段と、
リフレッシュ充電指示手段によりバッテリのリフレッシュ充電が指示されると、外部電源からバッテリに供給される電流を制御し満充電量に更に所定の充電量を加えたリフレッシュ充電量に至るまで充電動作するリフレッシュ充電制御手段と、
バッテリの温度を検出するバッテリ温度検出手段と
が備えられ、
検出されたバッテリの温度が規定の警告温度に達した場合には、リフレッシュ充電制御手段は、充電動作を中断するか、バッテリへの供給電流を制限した充電動作に切替え、所定時間後、中断した充電動作を再開するか、切替前の充電動作を再開すること
を特徴とする産業車両のバッテリ充電装置である。

0024

第8発明は、
外部電源により充電されるバッテリと、
バッテリのリフレッシュ充電を指示するリフレッシュ充電指示手段と、
リフレッシュ充電指示手段によりバッテリのリフレッシュ充電が指示されると、外部電源からバッテリに供給される電流を制御し満充電量に更に所定の充電量を加えたリフレッシュ充電量に至るまで充電動作するリフレッシュ充電制御手段と、
バッテリの温度を検出するバッテリ温度検出手段と
が備えられ、
検出されたバッテリの温度が規定の警告温度に達した場合には、リフレッシュ充電制御手段は、充電動作を中断するか、バッテリへの供給電流を制限した充電動作に切替え、バッテリ温度が正常な温度まで低下した時点で、中断した充電動作を再開するか、切替前の充電動作を再開すること
を特徴とする産業車両のバッテリ充電装置である。

0025

満充電とリフレッシュ充電は、図1を用いて説明することができる。

0026

図1横軸を時間(h)とし左縦軸充電電流(A)とし右縦軸をバッテリ電圧(V)としたときの充電動作の一例を示す。充電電流を実線で示し、バッテリ電圧を破線で示している。

0027

たとえば公称電圧2Vのセルを6セル直列に接続して構成した鉛蓄電池は、最初に比較的高い充電電流値で所定の電圧V1(例えば14.4V)まで充電され、必要に応じて電流値を小さくして所定の電圧V1まで再度充電する。ここまでの所定の電圧V1まで充電を行う領域は比較的充電効率の良い領域である。この充電と放電を繰り返している間は、総放電電気量に見合うだけの総充電電気量を供給することができない「不足充電領域」である。さらに所定の電圧V1を超えて充電を行うと、不足分、つまり総放電電気量と総充電電気量との差分に相当する電気量(放電量に対して110〜120%の充電量)が供給され「満充電」となる。さらに満充電量を超えてなお追加して充電することで、「リフレッシュ充電」が完了する。

0028

ここで、カウント手段でカウントされる「バッテリが満充電量に至る前に、充電動作が停止した回数」とは、充電中に停止ボタンが押されて充電動作が停止した回数、充電動作中の異常(バッテリの温度の異常、バッテリへの過電流等)により保護回路等が作動し充電動作が停止した回数、停電などの外的要因によって充電動作が停止した回数、補充電を行った回数(満充電に至らないで充電動作完了)などの停止回数全てを含む概念である。

発明の効果

0029

第1発明から第6発明によれば、つぎのような効果が得られる。

0030

a)満充電に至らない不完全充電状態のままで使用を続けていたとしても、満充電に至らないで充電動作が停止した回数が規定回数に到達すれば、満充電量に更に所定の充電量を加えたリフレッシュ充電量に至るまで充電を行うようにしたので、サルフェーションの発生によるバッテリの早期劣化が防止され、バッテリの寿命低下を抑制することができる。

0031

b)また、カウント回数が規定回数に到達すれば、自動的(強制的に)にリフレッシュ充電量に至るまで充電を行うようにしたので、バッテリ管理が十分に行われていない状況であったとしても、サルフェーションの発生を抑制することができる。

0032

ただし、リフレッシュ充電は、満充電量に更に所定の充電量を加えて充電を行うものであるので、バッテリの電解液の水の電気分解が促進され、バッテリの温度(電解液温)が上昇し易くなる。このためバッテリの温度が異常な温度まで上昇してバッテリが破損することが懸念される。そこでバッテリが異常温度まで上昇することを防止することが必要となる。こうした実情に鑑み、第5発明、第6発明はなされたものであり、第5発明、第6発明によれば、更につぎのような効果が得られる。

0033

c)リフレッシュ充電中にバッテリの温度が警告温度(異常温度までには到達しない温度)に到達した場合には、充電動作を中断するか、バッテリへの供給電流を制限した充電動作に切替えて、バッテリの温度の低下を図り、その後、中断した充電動作を再開するか、切替前の充電動作を再開するようにしたので、バッテリが異常温度に到達することを防止することができる。また、リフレッシュ充電は最初の状態にリセットされることなく充電動作の途中から再開されるため、リフレッシュ充電を充電動作完了まで継続して行なうことができる。

0034

リフレッシュ充電は、上述したように一定条件下で(カウント回数が規定値に達した場合に)、自動的に行われるものであってもよく、手動のボタン等の指示手段を設けて手動で選択的に行うものであってもよい。

0035

第7発明、第8発明によれば、リフレッシュ充電が指示手段の指示により行なわれる場合に、上述したc)の効果が得られる。

図面の簡単な説明

0036

図1は、満充電とリフレッシュ充電を説明するために用いた図である。
図2は、産業車両の一例としてバッテリ式フォークリフトの側面図である。
図3は、実施例の構成を示したブロック図である。
図4は、充電操作パネルの外観を示す図である。
図5は、普通充電の電流変化パターンを例示する図である。
図6は、急速充電の電流変化パターンを例示する図である。
図7は、急速補充電の電流変化パターンを例示する図である。
図8は、普通充電ボタンが押された場合のリフレッシュ充電の電流変化パターンを例示する図である。
図9は、急速充電ボタンあるいは急速補充電ボタンが押された場合のリフレッシュ充電の電流変化パターンを例示する図である。
図10は、充電機能付きコントローラで行われる処理の手順を示すフローチャートである。
図11(a)、(b)はそれぞれ、充電動作が中断・再開された場合(実線)と中断・再開されずに正常に進行した場合(破線)の電流変化パターンを対比して説明する図である。
図12(a)、(b)はそれぞれ、充電動作が中断・再開された場合(実線)と中断・再開されずに正常に進行した場合(破線)の電流変化パターンを対比して説明する図である。

実施例

0037

以下、図面を参照して本発明に係る産業車両のバッテリの充電装置の実施の形態について説明する。

0038

図2は、産業車両の一例としてバッテリ式フォークリフトの側面図を示す。

0039

バッテリ式フォークリフト1は、図示しない走行用電動モータによって駆動輪2が回転駆動されるとともに、図示しない作業機用電動モータによって作業機3が作動される。

0040

バッテリ式フォークリフト1の運転席4の下方には、バッテリ10と、充電機能付きコントローラ20とが設けられている。

0041

運転席4の前方にあって運転者視認される場所、たとえばフロントコンソール5には、充電操作パネル40が設けられている。

0042

バッテリ式フォークリフト1は、バッテリ10を主たる駆動源として走行用電動モータおよび作業機用電動モータが駆動される。したがって、バッテリ10にかかる電力負荷が大きいため、走行および作業の電力負荷に適合した容量のバッテリ10が搭載されている。

0043

図3は、バッテリ10と、充電機能付きコントローラ20と、バッテリ電圧計31と、バッテリ電流計32と、バッテリ温度センサ33の構成をブロック図にて示す。

0044

バッテリ10は、たとえば公称電圧2Vのセルを6セル直列に接続して構成した12Vの鉛蓄電池10aを1単位として、4個直列に接続した1モジュール10bを、8個並列接続した構成の鉛バッテリである。1モジュール10bの定格容量をたとえば60Ahとすると、48V−480Ahの容量を有している。

0045

バッテリ電圧計31では、バッテリ10のプラス端子11のバッテリ電圧Vが検出され、充電機能付きコントローラ20に入力される。バッテリ電流計32では、バッテリ10のプラス端子11に通電される充電電流Iが検出され、充電機能付きコントローラ20に入力される。バッテリ温度センサ33では、バッテリ10の温度Tm、つまりバッテリ10の電解液温が検出され、充電機能付きコントローラ20に入力される。たとえばバッテリ10の筐体表面温度を検出して内部の電解液温を推定することができる。

0046

バッテリ10は、外部電源たとえば外部の交流電源99のコンセント99aより電力が供給されて充電される。

0047

充電機能付きコントローラ20は、外部交流電源99からバッテリ10に供給される電流を制御してバッテリ10を充電する。

0048

充電時には、充電ケーブル98のプラグ98aがコンセント99aに差し込まれ、交流電源99が充電ケーブル98を介して充電機能付きコントローラ20に電気的に接続される。充電機能付きコントローラ20は、交流電力直流電力に変換し更に充電用直流電圧まで降圧させて充電用の電流を供給する電源部21を備えている。

0049

充電機能付きコントローラ20は、電源部21以外に、普通充電制御手段22、急速充電制御手段23、急速補充電制御手段24、リフレッシュ充電制御手段25と、カウント手段26を備えている。

0050

充電の指示は、充電操作パネル40のボタン操作によって行われる。

0051

図4は、充電操作パネル40の外観を示す。

0052

充電操作パネル40には、普通充電を指示する普通充電ボタン41、急速充電を指示する急速充電ボタン42、急速補充電を指示する急速補充電ボタン43が設けられている。また充電開始後に充電動作を停止を指示するための停止ボタン44が設けられている。普通充電ボタン41、急速充電ボタン42、急速補充電ボタン43にはそれぞれ、普通充電ランプ41a、急速充電ランプ42a、急速補充電ランプ43aが付設されている。

0053

普通充電は、満充電を8時間程度で完了させる充電である。急速充電は、満充電まで5時間程度で完了ませる充電である。急速補充電は、放電量にかかわらず定格容量の80%程度までの充電を約1時間のタイマで完了させる充電である。急速補充電では、満充電にはならない。急速充電は、普通充電に要する時間を確保できない場合であって満充電を普通充電よりも短時間で行いたいときに、行われる。急速補充電は、主に稼動時間の合間などの限られた短時間で充電を行いとき(継ぎ足し充電)に、行われる。

0054

リフレッシュ充電は、普通充電ボタン41、急速充電ボタン42、急速補充電ボタン43が押された場合であって、カウント手段26によるカウント回数が規定回数に達した場合に自動的に行なわれる充電である。リフレッシュ充電は、満充電量に所定の充電量を加算したリフレッシュ充電量まで行う充電である。普通充電ボタン41が押された場合には、普通充電に要する時間に所定の時間trを加算した時間で充電が行われる。急速充電ボタン42、急速補充電ボタン43が押された場合には、急速充電に要する時間に所定の時間trを加算した時間で充電が行われる。

0055

充電機能付きコントローラ20は、普通充電ボタン41、急速充電ボタン42、急速補充電ボタ43ンが押されると、普通充電、急速充電、急速補充電をそれぞれ行う。また停止ボタン44が押されると、普通充電中、急速充電中、急速補充電中、リフレッシュ充電であるにもかかわらず、充電動作を停止する。また、充電機能付きコントローラ20は、普通充電ボタン41、急速充電ボタン42、急速補充電ボタン43が押された場合であって、カウント手段26によるカウント回数が規定回数に達した場合にリフレッシュ充電を行う。

0056

充電操作パネル40の普通充電ボタン41が押動操作されると、普通充電制御手段22に普通充電が指示され、その指示に応じて、普通充電制御手段22は、電源部21からバッテリ10のプラス端子11に供給される電流を制御し、満充電量に至るまで充電動作する。この普通充電の制御は、検出されたバッテリ電圧Vと、検出された充電電流Iと、検出されたバッテリ10の温度Tmをフィードバックして、普通充電の電流変化パターンで行う。図5に普通充電の電流変化パターン51を例示する。

0057

図5は、前述の図1と同様に横軸を時間(h)とし左縦軸を充電電流(A)とし右縦軸をバッテリ電圧(V)としたときの普通充電時の充電動作の一例を示す。充電電流Iを実線で示し、バッテリ電圧Vを破線で示している。図5は、バッテリ10の1単位である12Vの鉛蓄電池10aに換算したバッテリ電圧Vを示している。図5においてV1は、切替電圧V1(V1=14.4+0.03(25−Tm))を示している。普通充電の電流変化パターン51のうち初段のステップ51aでは、切替電圧V1になるまで定電流をバッテリ10に供給する。普通充電の電流変化パターン51のうち最後のステップ51eは、切替電圧V1を超えて満充電量に至るまで充電を行う領域であり、設定時間teの間タイマを作動させて定電流をバッテリ10に供給する。このタイマ設定時間teは、初段のステップ51aに要した時間t1と、初段のステップ51aの終了時のバッテリ10の温度Tmとに基づき与えられる。たとえば、初段のステップ51aに要した時間t1と、初段のステップ51aの終了時のバッテリ10の温度Tmとに対応するタイマ設定時間teのデータをデータテーブル形式で設け、データテーブルからタイマ設定時間teを読み出すようにする。

0058

普通充電の充電動作中は、充電操作パネル40の普通充電ランプ41aが点灯する。

0059

充電操作パネル40の急速充電ボタン42が押動操作されると、急速充電制御手段23に急速充電が指示され、その指示に応じて、急速充電制御手段23は、電源部21からバッテリ10のプラス端子11に供給される電流を制御し、満充電量に至るまで充電動作する。この急速充電の制御は、検出されたバッテリ電圧Vと、検出された充電電流Iと、検出されたバッテリ10の温度Tmをフィードバックして、急速充電の電流変化パターンで行う。図6に急速充電の電流変化パターン52を例示する。

0060

図6は、図5と同様の図であり、急速充電時の充電動作の一例を示している。急速充電の電流変化パターン52は、普通充電の電流変化パターン51に比較して、定電流の値が高いステップを1段追加しそれを初段のステップ52aとしている。これにより満充電までの時間を短縮するようにしている。急速充電の電流変化パターン52のうち最後のステップ52eでは、普通充電と同様にタイマ設定時間teだけ定電流がバッテリ10に供給される。

0061

急速充電の充電動作中は、充電操作パネル40の急速充電ランプ42aが点灯する。

0062

充電操作パネル40の急速補充電ボタン43が押動操作されると、急速補充電制御手段24に急速補充電が指示され、その指示に応じて、急速補充電制御手段24は、電源部21からバッテリ10のプラス端子11に供給される電流を制御し、満充電量よりも少ない補充電量に至るまで充電動作する。「満充電量よりも少ない補充電」は、たとえば放電量にかかわらず定格容量の80%程度までの充電量のことである。この急速補充電の制御は、検出されたバッテリ電圧Vと、検出された充電電流Iと、検出されたバッテリ10の温度Tmをフィードバックして、急速補充電の電流変化パターンで行う。図7に急速補充電の電流変化パターン53を例示する。

0063

図7は、図5図6と同様の図であり、急速補充電時の充電動作の一例を示している。急速補充電では、急速充電の初段のステップ52aと同様の高い定電流が一定時間(たとえば1時間)だけステップ53aでバッテリ10に供給される。ただし、充電開始時のバッテリ10の残量によって一定時間以内に切替電圧V1に達したならば、急速充電の電流変化パターン52の同様の変化パターンにて2段目以降のステップ53b…(一点鎖線で示す)を実施する。

0064

急速補充電の充電動作中は、充電操作パネル40の急速補充電ランプ43aが点灯する。

0065

普通充電の充電動作中に、充電操作パネル40の停止ボタン44が押動操作されると、普通充電制御手段22に充電動作の停止が指示され、普通充電制御手段22は、普通充電の電流変化パターン51による充電動作を停止する。なお、充電動作停止後は、再度、普通充電ボタン41が押動操作されたとしても、普通充電の電流変化パターン51が最初から開始されることになる。

0066

急速充電の充電動作中に、充電操作パネル40の停止ボタン44が押動操作されると、急速充電制御手段23に充電動作の停止が指示され、急速充電制御手段23は、急速充電の電流変化パターン52による充電動作を停止する。なお、充電動作停止後は、再度、急速充電ボタン42が押動操作されたとしても、急速充電の電流変化パターン52が最初から開始されることになる。

0067

急速補充電の充電動作中に、充電操作パネル40の停止ボタン44が押動操作されると、急速補充電制御手段24に充電動作の停止が指示され、急速補充電制御手段24は、急速補充電の電流変化パターン53による充電動作を停止する。なお、充電動作停止後は、再度、急速補充電ボタン43が押動操作されたとしても、急速補充電の電流変化パターン53が最初から開始されることになる。

0068

リフレッシュ充電の充電動作中に、充電操作パネル40の停止ボタン44が押動操作されると、リフレッシュ充電制御手段25に充電動作の停止が指示され、リフレッシュ充電制御手段25は、後述するリフレッシュ充電の電流変化パターン54、55による充電動作を停止する。なお、充電動作停止後は、再度、普通充電ボタン41、急速充電ボタン42、急速補充電ボタン43が押動操作されたとしても、リフレッシュ充電の電流変化パターン54、55が最初から開始されることになる。

0069

カウント手段26では、バッテリ10が満充電量に至る前に、充電動作が停止した回数がカウントされる。

0070

カウント手段26は、停止ボタン44による停止指示に応じて充電動作が停止した回数を含む充電動作停止回数をカウントする。

0071

カウント手段26でカウントされる「バッテリ10が満充電量に至る前に、充電動作が停止した回数」とは、以下の停止回数全てを含む。

0072

a)普通充電中、急速充電中、急速補充電中、リフレッシュ充電中に停止ボタン44が押されて充電動作が停止した回数。なお、リフレッシュ充電中に停止ボタン44が押されたときには、カウント回数は、規定回数以上になっているが、さらに+1カウント値が加算される。

0073

b)充電動作中の異常、たとえばバッテリ10の温度Tmの異常、バッテリへの過電流等により保護回路等が作動し充電動作が停止した回数。

0074

c)停電などの外的要因によって充電動作が停止した回数。

0075

d)急速補充電を行った回数(満充電に至らないで充電動作終了)。

0076

カウント手段26によってカウントされた回数が規定回数に達した場合であって、充電操作パネル40の普通充電ボタン41が押動操作されると、リフレッシュ充電制御手段25にリフレッシュ充電が指示され、その指示に応じて、リフレッシュ充電制御手段25は、電源部21からバッテリ10のプラス端子11に供給される電流を制御し、満充電量に更に所定の充電量を加えたリフレッシュ充電量に至るまで充電動作する。このリフレッシュ充電の制御は、検出されたバッテリ電圧Vと、検出された充電電流Iと、検出されたバッテリ10の温度Tmをフィードバックして、普通充電の電流変化パターン51に延長時間tr分の定電流のステップ54rを追加したリフレッシュ充電の電流変化パターン54で行う。図8に普通充電ボタン41が押された場合のリフレッシュ充電の電流変化パターン54を例示する。

0077

図8に示すようにリフレッシュ充電の電流変化パターン54は、普通充電の電流変化パターン51の最後のステップ51eに、延長時間tr分の充電追加時間ステップ54rを加えてなるものである。充電追加時間ステップ54rでは、設定時間trの間タイマを作動させて定電流をバッテリ10に供給する。このタイマ設定時間trは、初段のステップ51aに要した時間t1と、満充電にしないまま使用し続けた状態のバッテリ10の平均温度Tmaとに基づき与えられる。「満充電にしないまま使用し続けた状態のバッテリ10の平均温度Tma」は、たとえばカウント手段26によってカウントがなされたときのバッテリ10の温度Tmを検出し、これらの検出温度を平均することによって得られる。

0078

タイマ設定時間trは、不要な過充電の防止と、使用温度によるサルフェーションの進行状況と、バッテリ充電効率を考慮して定められる。

0079

サルフェーション(硫酸鉛の固定化(化学反応))は、使用温度によって進行状況が異なるため、使用温度によってサルフェーションの解消に必要な充電量が異なる。使用温度は、「満充電にしないまま使用し続けた状態のバッテリ10の平均温度Tma」から求める。

0080

高温の方がサルフェーションが進行し易いが、温度による充電効率を考慮すると、バッテリ10の温度Tmが低いほど設定時間trを長くする必要がある。そこで、バッテリ10の平均温度Tmaが低いほど設定時間trが長く設定される。

0081

たとえば、初段のステップ51aに要した時間t1と、バッテリ平均温度Tmaとに対応するタイマ設定時間trのデータをデータテーブル形式で設け、データテーブルからタイマ設定時間trを読み出すようにする。

0082

普通充電ボタン41が押されたときのリフレッシュ充電動作中は、充電操作パネル40の普通充電ランプ41aが点滅する。普通充電ランプ41aの点滅により、普通充電中(点灯)ではなく、リフレッシュ充電中であることを操作者に知らしめることができる。

0083

カウント手段26によってカウントされた回数が規定回数に達した場合であって、充電操作パネル40の急速充電ボタン42あるいは急速補充電ボタン43が押動操作されると、リフレッシュ充電制御手段25にリフレッシュ充電が指示され、その指示に応じて、リフレッシュ充電制御手段25は、電源部21からバッテリ10のプラス端子11に供給される電流を制御し、満充電量に更に所定の充電量を加えたリフレッシュ充電量に至るまで充電動作する。このリフレッシュ充電の制御は、検出されたバッテリ電圧Vと、検出された充電電流Iと、検出されたバッテリ10の温度Tmをフィードバックして、急速充電の電流変化パターン52に延長時間tr分の定電流のステップ55rを追加したリフレッシュ充電の電流変化パターン55で行う。図9に急速充電ボタン42あるいは急速補充電ボタン43が押された場合のリフレッシュ充電の電流変化パターン55を例示する。

0084

図9に示すようにリフレッシュ充電の電流変化パターン55は、急速充電の電流変化パターン52の最後のステップ52eに、延長時間tr分の充電追加時間ステップ55rを加えてなるものである。充電追加時間ステップ55rでは、設定時間trの間タイマを作動させて定電流をバッテリ10に供給する。設定時間trは、図8で説明したのと同様に、不要な過充電の防止と、使用温度によるサルフェーションの進行状況と、バッテリ充電効率を考慮して定められる。

0085

急速充電ボタン42あるいは急速補充電ボタン43が押されたときのリフレッシュ充電動作中は、充電操作パネル40の急速充電ランプ42aが点滅する。急速充電ランプ42aの点滅により、急速充電中(点灯)あるいは急速補充電中(点灯)ではなく、リフレッシュ充電中であることを操作者に知らしめることができる。

0086

カウント手段26によるカウント回数が規定値未満では、普通充電あるいは急速充電がなされ満充電まで充電動作が完了すれば、カウント値は零にクリアされる。

0087

カウント手段26によるカウント回数が規定値以上では、リフレッシュ充電量に至るまでの充電動作が完了すれば、カウント値は零にクリアされる。したがって、リフレッシュ充電量に至る途中で充電動作が停止すれば、たとえ満充電量を超えていてもカウント値は零にクリアされない。

0088

図10は、充電機能付きコントローラ20で行われる処理の手順をフローチャートで示している。

0089

普通充電ボタン41、急速充電ボタン42、急速補充電ボタン43のいずれかが押されると、図10に示す充電処理が開始される。

0090

まず、カウント手段26によるカウント回数が規定値(たとえば12回)以上であるか否かが判断される(ステップ101)。

0091

カウント手段26によるカウント回数が規定値(たとえば12回)未満である場合には(ステップ101の判断N)、押された普通充電ボタン41、急速充電ボタン42、急速補充電ボタン43ボタンそれぞれに対応する普通充電の充電動作、急速充電の充電動作、急速補充電の充電動作が開始されるとともに、対応する普通充電ランプ41a、急速充電ランプ42a、急速補充電ランプ43aがそれぞれ点灯する(ステップ102)。

0092

カウント手段26によるカウント回数が規定値(たとえば12回)以上である場合には(ステップ101の判断Y)、押された普通充電ボタン41に対応する電流変化パターン54のリフレッシュ充電が開始されるとともに、対応する普通充電ランプ41aが点滅する。また、押された急速充電ボタン42あるいは急速補充電ボタン43に対応する電流変化パターン55のリフレッシュ充電が開始されるとともに、対応する急速充電ランプ42aが点滅する(ステップ103)。

0093

つぎに、普通充電ボタン41、急速充電ボタン42、急速補充電ボタン43のいずれかが押されてから、所定時間(たとえば3分)経過したか否かが判断される。すなわち、充電ボタン41、42、43の押し間違えなどで不要なカウント手段26によるカウントアップを防止するために、充電ボタン41、42、43が押されてから所定時間を経過してからカウントアップを許可するようにする(ステップ104)。

0094

普通充電ボタン41、急速充電ボタン42、急速補充電ボタン43のいずれかが押されてから、所定時間(たとえば3分)経過すると(ステップ104の判断Y)、対応する電流変化パターンによる充電動作を継続する。普通充電、急速充電が行われている場合には、電流変化パターン51、52のうちステップ51e、52eの設定時間teが算出される。またリフレッシュ充電が行われている場合には、電流変化パターン54、55のうちステップ51e、52eの設定時間teおよび充電追加時間ステップ54r、55rの設定延長時間trが算出される(ステップ105)。

0095

つぎに、充電動作が完了することなく停止したか否かが判断される。この充電動作の停止は、停止ボタン44の押動、バッテリ10の異常、停電を含む(ステップ106)。

0096

つぎに、急速補充電の充電動作が完了(満充電量に至る前に充電動作が停止)したか否かが判断される(ステップ107)。

0097

充電動作が停止したか(ステップ106の判断Y)、あるいは急速補充電の充電動作が完了(満充電量に至る前に充電動作が停止)した場合には(ステップ107の判断Y)、カウント手段26が+1カウントアップされて(ステップ109)、このフローチャートによる充電処理を終了させる。

0098

充電動作が停止しておらず(ステップ106の判断N)、かつ急速補充電の充電動作が完了(満充電量に至る前に充電動作が停止)していない場合には(ステップ107の判断N)、つぎに普通充電、急速充電、リフレッシュ充電の充電動作が完了したか否かが判断される(ステップ108)。

0099

普通充電、急速充電、リフレッシュ充電の充電動作が完了していない場合には(ステップ108の判断N)、手順はステップ105に戻るが、普通充電、急速充電、リフレッシュ充電の充電動作が完了したと判断された場合には(ステップ108の判断Y)、普通充電、急速充電により満充電量に至るまで満充電がなされたか、リフレッシュ充電によりリフレッシュ充電量に至るまでリフレッシュ充電がなされた場合であるので、カウント手段26によるカウント値を零にクリアし(ステップ110)、このフローチャートによる充電処理を終了させる。

0100

以上のように本実施例によれば、満充電に至らない不完全充電状態のままで使用を続けていたとしても、満充電に至らないで充電動作が停止した回数が規定回数に到達すれば、満充電量に更に所定の充電量を加えたリフレッシュ充電量に至るまで充電を行うようにしたので、サルフェーションの発生によるバッテリ10の早期劣化が防止され、バッテリ10の寿命低下を抑制することができる。

0101

また、カウント回数が規定回数に到達すれば、自動的(強制的に)にリフレッシュ充電量に至るまで充電を行うようにしたので、バッテリ管理が十分に行われていない状況であったとしても、サルフェーションの発生を抑制することができる。

0102

以上の実施例では、満充電になるまで充電を行う充電モードとして、普通充電と急速充電がある場合を想定したが、これは一例であり、普通充電のみあるいは急速充電のみで満充電まで充電する実施も可能である。

0103

また、満充電になるまで充電を行う充電モード以外に、満充電には至らない充電モード(急速補充電)がある場合を想定したが、これは一例であり、満充電には至らない充電モード(急速補充電)を省略した実施も可能である。

0104

またリフレッシュ充電中であることを操作者に知らしめるために、対応する普通充電ランプ41a、急速充電ランプ42aを点滅させるようにしているが、これは一例であり、点灯色を異ならせるなど、普通充電中、急速充電中、急速補充電中の点灯方式と、識別できる点灯方式であればよい。また音声によって操作者にリフレッシュ充電中であることを知らしめてもよい。また別途「リフレッシュ充電中」であることを知らしめる専用のリフレッシュ充電ランプを充電操作パネル40に設けるようにしてもよい。

0105

また、カウント手段26によるカウント回数が規定値(12回)になる前の段階で、リフレッシュ充電が自動的に行われる予定があることを操作者に警告することも可能である。

0106

たとえば、カウント手段26によるカウント回数に警告を行うためのしきい値(たとえば8〜10回)を設け、カウント値がこのしきい値に達した段階で、対応する普通充電ランプ41a、急速充電ランプ42aを所定の点灯方式で点灯させ、リフレッシュ充電が行われる予定があることを警告する。あるいは、別途独立したリフレッシュ充電警告ランプを設けて、リフレッシュ充電が行われる予定があることを警告する。これにより操作者をして、普通充電または急速充電による満充電の励行へ誘導させることができる。

0107

さらに、リフレッシュ充電中になっていることや、充電動作が停止した回数を車載メータパネルなどの表示部に表示させたり、車両のメンテナンス用のサービスツール表示可能にしてもよい。

0108

なお、図5乃至図9では、バッテリ10の充電方式として、定電流充電方式を例にとり説明したが、これは一例であり、準定電圧充電方式などの他の任意の充電方式を本発明に適用することができる。

0109

以上のように、リフレッシュ充電は、満充電量に更に所定の充電量を加えて充電を行うものであるので、バッテリ10の電解液の水の電気分解が促進され、バッテリ10の温度(電解液温)が上昇し易くなる。このためバッテリ10の温度Tmが異常な温度(許容温度)まで上昇してバッテリ10が破損することが懸念される。そこでバッテリ10が異常温度(許容温度)まで上昇することを防止することが必要となる。こうした実情に鑑み、リフレッシュ充電制御手段25は、つぎのような中断(あるいは切替)・再開制御を行なう。なお一例として、図8に示すリフレッシュ充電の電流変化パターン54にて充電動作がなされている場合の中断(あるいは切替)・再開制御について、図11図12を用いて説明する。図11図12において、実線は中断(あるいは切替)・再開された場合の電流変化パターン54´を示し、破線は中断(あるいは切替)・再開されないで正常に進行した場合の電流変化パターン54を示している。

0110

a)図11(a)に示すように、検出されたバッテリ10の温度Tmが規定の警告温度(異常温度(許容温度)よりも低く設定された温度)に達した場合には、リフレッシュ充電制御手段25は、充電動作を中断し(充電電流Iを0Aとし)、所定時間Δt後、中断した充電動作を再開する。この所定時間Δtは、バッテリ10の温度Tmが正常範囲に戻るに十分な時間に設定される。時間Δtは予め設定されておかれタイマにより計時される。

0111

b)図11(b)に示すように、検出されたバッテリ10の温度Tmが規定の警告温度(異常温度(許容温度)よりも低く設定された温度)に達した場合には、リフレッシュ充電制御手段25は、バッテリ10への供給電流Iを制限した充電動作に切り替える。つまり現在のリフレッシュ充電の電流変化パターン54の設定電流I1よりも低い電流I2に切り替える。

0112

この切替後の電流I2の値は、バッテリ10の温度Tmが正常範囲に戻るに十分に低い電流値に設定される。そして上記a)と同様に所定時間Δt後、切替前の充電動作を再開する。

0113

c)図12(a)では、バッテリ10の温度Tmの変化を破線で示している。図12(a)に示すように、検出されたバッテリ10の温度Tmが規定の警告温度(異常温度(許容温度)よりも低く設定された温度)に達した場合には、リフレッシュ充電制御手段25は、充電動作を中断する(充電電流Iを0Aとする)。そしてバッテリ10の温度Tmが正常な温度まで低下した時点で、中断した充電動作を再開する。バッテリ温度センサ33の検出値正常温度を示すしきい値との対比により、バッテリ10の温度Tmが正常な温度まで低下したことを判断する。

0114

d)図12(b)に示すように、図12(a)と同様に、検出されたバッテリ10の温度Tmが規定の警告温度(異常温度(許容温度)よりも低く設定された温度)に達した場合には、リフレッシュ充電制御手段25は、バッテリ10への供給電流Iを制限した充電動作に切り替える。つまり現在のリフレッシュ充電の電流変化パターン54の設定電流I1よりも低い電流I2に切り替える。

0115

この切替後の電流I2の値は、バッテリ10の温度Tmが正常範囲に戻るに十分に低い電流値に設定される。そして上記c)と同様にバッテリ10の温度Tmが正常な温度まで低下した時点で、切替前の充電動作を再開する。

0116

上記a)、b)、c)、d)いずれの場合も、充電完了時刻を、充電動作が中断(あるいは切替)・再開されないで正常に進行したときの充電完了時刻よりも延長させて、総充電量が、充電動作が中断(あるいは切替)・再開されないで正常に進行したときの総充電量と変らないようにする。図11図12において、一点鎖線で示す時刻t0が、充電動作が中断(あるいは切替)・再開されないで正常に進行したときの充電完了時刻である。

0117

充電動作が所定時間Δtだけ中断された場合には、電流変化パターン54を再開することにより、充電完了時刻が中断時間Δt分延長される(図11(a)、図12(a)参照)。充電電流値Iが低い値に切り替えられた場合には、それによる充電量の不足分を、充電時間のさらなる延長により充当させるようにする(図11(b)、図12(b)参照)。

0118

バッテリ10の温度Tmは、直列の1モジュール10b毎に個別に検出してもよく、バッテリ10の全体の温度として検出してもよい。

0119

バッテリ10の温度Tmを、1モジュール10b毎に検出する場合には、少なくとも1つのモジュール10bで温度が警告温度に達した時点で全ての並列個数分のモジュール10b、10b…の充電動作を中断してもよく、温度が警告温度に達したモジュール10bのみの充電動作を中断してもよい。ただし、全てのモジュール10b、10b…の充電動作を一度に中断させた方がバッテリ10の温度Tmの低下が早まる。

0120

また、全てのモジュール10b、10b…の充電動作を一度に中断させた方が総充電時間が短縮されることになる。これは充電動作の完了は、全ての充電モジュール10b、10b…の充電動作の完了をもって判断しているからである。

0121

なお、図3では、全てのモジュール10b、10b…の充電動作を一度に中断させる場合の構成を例示しているが、モジュール10b毎個別に充電動作を中断する場合には、図3において、モジュール10b毎に充電動作が行なわれる(充電動作が中断される)構成としておけばよい。

0122

以上のように、リフレッシュ充電中にバッテリ10の温度Tmが警告温度(異常温度(許容温度)までには到達しない温度)に到達した場合には、充電動作を中断するか、バッテリ10への供給電流Iを制限した充電動作に切替えて、バッテリ10の温度Tmの低下を図り、その後、中断した充電動作を再開するか、切替前の充電動作を再開するようにしたので、バッテリ10が異常温度に到達することを防止することができる。また、リフレッシュ充電は、リフレッシュ充電の電流変化パターン54あるいは55の最初の状態にリセットされることなく、充電動作の途中から再開されるため、リフレッシュ充電を充電動作完了まで継続して行なうことができる。

0123

以上の説明では、リフレッシュ充電は、上述したように一定条件下で(カウント手段26によるカウント回数が規定値に達した場合に)、自動的に行われるものであるとした。

0124

しかし、リフレッシュ充電を手動にて指示するために、充電操作パネル40に、リフレッシュ充電ボタンを設け、このリフレッシュ充電ボタンの押動操作に応じてリフレッシュ充電制御手段25にリフレッシュ充電を指示し、リフレッシュ充電制御手段25が上述した実施例と同様に、充電電流Iを制御しリフレッシュ充電の充電動作を行うように構成してもよい。

0125

そして、このように構成した場合に、上述した図11図12と同態様でバッテリ10の温度Tmが警告温度に到達した場合に、充電動作の中断・再開制御を行なうようにしてもよい。この場合、前述の実施例と同様に、バッテリ10が異常温度に到達することを防止できる効果と、リフレッシュ充電をリセットさせることなく継続できるという効果が得られる。

0126

1バッテリ式フォークリフト、10バッテリ、20充電機能付きコントローラ、22普通充電制御手段、23急速充電制御手段、24 急速補充電制御手段、25リフレッシュ充電制御手段、26カウント手段、33バッテリ温度センサ、40充電操作パネル、41 普通充電ボタン、42 急速充電ボタン、43 急速補充電ボタン、44 停止ボタン

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