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技術 画像パターン照合装置および方法

出願人 浜松ホトニクス株式会社
発明者 竹森民樹
出願日 2009年12月24日 (11年0ヶ月経過) 出願番号 2009-292379
公開日 2011年7月7日 (9年5ヶ月経過) 公開番号 2011-134064
状態 特許登録済
技術分野 イメージ分析
主要キーワード 終了可否 フーリエ変換ステップ 対称度 ピクセル分解能 フーリエ変換データ 傾斜位相 特定位 類似度分布
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年7月7日)のものです。
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図面 (7)

課題

第1画像パターンと第2画像パターンとの間の相対変位量ピクセルピッチ未満の分解能で正確に求めることができる画像パターン照合装置および方法を提供する。

解決手段

第1変位量演算部は、第1画像パターンと第2画像パターンとの対応関係をピクセルピッチの単位で求め、第1画像パターンにおける特定位置に対する第2画像パターンにおける対応位置の相対変位量(ax,ay)を求める。第1フーリエ変換部,第2フーリエ変換部,複素積演算部,傾斜位相付与部および変換部は、第1画像データpの離散的フーリエ変換Pと第2画像データqの離散的フーリエ変換Qの複素共役Q*との積に対して傾斜位相を付与して離散的逆フーリエ変換したデータr2を求める。点対称度合演算部は、データr2のピーク位置を中心とする前記データr2の点対称の度合を求める。

概要

背景

第1画像パターンと第2画像パターンとを互いに照合する画像パターン照合は、画像の解析・認識などの様々な分野で重要な基本的な処理である。例えば、被写体を第1カメラにより撮像することで第1画像パターンを得るとともに、該被写体を第2カメラにより撮像することで第2画像パターンを得て、これら第1画像パターンと第2画像パターンとを互いに照合することで、被写体の三次元形状を求めることができる。また、例えば、互いに異なる時刻に共通のカメラにより被写体を撮像することで第1画像パターンおよび第2画像パターンを得て、これら第1画像パターンと第2画像パターンとを互いに照合することで、被写体の動きを測定することができる。このような画像パターン照合技術として幾つかの技術が知られている。

第1の画像パターン照合技術では、第1画像パターンを表す第1画像データ(または、その一部)をx方向へaxピクセル分だけ移動させるとともにy方向へayピクセル分だけ移動させたものと、第2画像パターンを表す第2画像データ(または、その一部)とを対比して、両者の類似度を求める。様々な移動量(ax,ay)に対する類似度を求めて、二次元平面(ax,ay)における類似度分布を作成する。そして、この類似度分布において類似度がピークとなる移動量(ax,ay)を、第1画像パターンと第2画像パターンとの間の相対変位量を表すものとして求める。

この第1の画像パターン照合技術において、第1画像パターンと第2画像パターンとの間の相対変位量をピクセルピッチの単位で求める方法だけでなく、ピクセルピッチ未満の分解能で求める方法も知られている(特許文献1参照)。後者の場合、二次元平面(ax,ay)における類似度分布が所定の形状を有するものと仮定して、その仮定の下に相対変位量をピクセルピッチ未満の分解能で求める。

第2の画像パターン照合技術(特許文献2〜4および非特許文献1を参照)では、第1画像パターンを表す第1画像データ(または、その一部)pを離散的フーリエ変換してデータP(=F[p])を得るとともに、第2画像パターンを表す第2画像データ(または、その一部)qを離散的フーリエ変換してデータQ(=F[q])を得る。さらに、データPおよびデータQそれぞれの振幅一定値とした上で、データPとデータQの複素共役Q*との積を表すデータR(=PQ*)を求め、このデータRを離散的逆フーリエ変換して相関データr(=F-1[R])を求める。そして、この相関データrにおける中心位置からピーク位置への変位量を、第1画像パターンと第2画像パターンとの間の相対変位量を表すものとして求める。Fは離散的フーリエ変換を表す。F-1は離散的逆フーリエ変換を表す。

この第2の画像パターン照合技術においても、第1画像パターンと第2画像パターンとの間の相対変位量をピクセルピッチの単位で求める方法だけでなく、ピクセルピッチ未満の分解能で求める方法も知られている。後者の場合、相関データrの分布が所定の形状を有するものと仮定して、その仮定の下に相対変位量をピクセルピッチ未満の分解能で求める。

概要

第1画像パターンと第2画像パターンとの間の相対変位量をピクセルピッチ未満の分解能で正確に求めることができる画像パターン照合装置および方法を提供する。第1変位量演算部は、第1画像パターンと第2画像パターンとの対応関係をピクセルピッチの単位で求め、第1画像パターンにおける特定位置に対する第2画像パターンにおける対応位置の相対変位量(ax,ay)を求める。第1フーリエ変換部,第2フーリエ変換部,複素積演算部,傾斜位相付与部および変換部は、第1画像データpの離散的フーリエ変換Pと第2画像データqの離散的フーリエ変換Qの複素共役Q*との積に対して傾斜位相を付与して離散的逆フーリエ変換したデータr2を求める。点対称度合演算部は、データr2のピーク位置を中心とする前記データr2の点対称の度合を求める。

目的

本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、第1画像パターンと第2画像パターンとの間の相対変位量をピクセルピッチ未満の分解能で正確に求めることができる画像パターン照合装置および方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

第1画像パターンと第2画像パターンとの対応関係ピクセルピッチの単位で求め、前記第1画像パターンにおける特定位置に対する前記第2画像パターンにおける対応位置の相対変位量(ax,ay)を求める第1変位量演算部と、前記第1画像パターンを表す第1画像データのうち前記特定位置を中心とする画像データpに対して離散的フーリエ変換を施して、その離散的フーリエ変換後のデータPを求める第1フーリエ変換部と、前記第2画像パターンを表す第2画像データのうち前記対応位置を中心とする画像データqに対して離散的フーリエ変換を施して、その離散的フーリエ変換後のデータQを求める第2フーリエ変換部と、前記データPと前記データQの複素共役との積を表すデータR1を求める複素積演算部と、ピクセルピッチ未満の相対変位量に相当する傾斜位相を前記データR1に付与して、その付与後のデータR2を求める傾斜位相付与部と、前記データR2に対して離散的逆フーリエ変換または離散的フーリエ変換を施して、その変換後のデータr2を求める変換部と、前記データr2のピーク位置を中心とする前記データr2の点対称度合を求める点対称度合演算部と、前記傾斜位相付与部において付与される傾斜位相を変化させながら前記傾斜位相付与部,前記変換部および前記点対称度合演算部の各処理を繰り返させて、前記点対称度合演算部において求められる前記データr2の点対称の度合が最も大きくなる傾斜位相を求め、その傾斜位相に基づいて前記画像データpに対する前記画像データqの相対変位量(sx,sy)を求めて、前記第1画像パターンにおける特定位置に対する前記第2画像パターンにおける対応位置の相対変位量(ax+sx,ay+sy)を求める第2変位量演算部と、を備えることを特徴とする画像パターン照合装置

請求項2

第1画像パターンと第2画像パターンとの対応関係をピクセルピッチの単位で求め、前記第1画像パターンにおける特定位置に対する前記第2画像パターンにおける対応位置の相対変位量(ax,ay)を求める第1変位量演算ステップと、前記第1画像パターンを表す第1画像データのうち前記特定位置を中心とする画像データpに対して離散的フーリエ変換を施して、その離散的フーリエ変換後のデータPを求める第1フーリエ変換ステップと、前記第2画像パターンを表す第2画像データのうち前記対応位置を中心とする画像データqに対して離散的フーリエ変換を施して、その離散的フーリエ変換後のデータQを求める第2フーリエ変換ステップと、前記データPと前記データQの複素共役との積を表すデータR1を求める複素積演算ステップと、ピクセルピッチ未満の相対変位量に相当する傾斜位相を前記データR1に付与して、その付与後のデータR2を求める傾斜位相付与ステップと、前記データR2に対して離散的逆フーリエ変換または離散的フーリエ変換を施して、その変換後のデータr2を求める変換ステップと、前記データr2のピーク位置を中心とする前記データr2の点対称の度合を求める点対称度合演算ステップと、を備え、前記傾斜位相付与ステップにおいて付与される傾斜位相を変化させながら前記傾斜位相付与ステップ,前記変換ステップおよび前記点対称度合演算ステップの各処理を繰り返させて、前記点対称度合演算ステップにおいて求められる前記データr2の点対称の度合が最も大きくなる傾斜位相を求め、その傾斜位相に基づいて前記画像データpに対する前記画像データqの相対変位量(sx,sy)を求めて、前記第1画像パターンにおける特定位置に対する前記第2画像パターンにおける対応位置の相対変位量(ax+sx,ay+sy)を求める、ことを特徴とする画像パターン照合方法

技術分野

0001

本発明は、画像パターン照合装置および方法に関するものである。

背景技術

0002

第1画像パターンと第2画像パターンとを互いに照合する画像パターン照合は、画像の解析・認識などの様々な分野で重要な基本的な処理である。例えば、被写体を第1カメラにより撮像することで第1画像パターンを得るとともに、該被写体を第2カメラにより撮像することで第2画像パターンを得て、これら第1画像パターンと第2画像パターンとを互いに照合することで、被写体の三次元形状を求めることができる。また、例えば、互いに異なる時刻に共通のカメラにより被写体を撮像することで第1画像パターンおよび第2画像パターンを得て、これら第1画像パターンと第2画像パターンとを互いに照合することで、被写体の動きを測定することができる。このような画像パターン照合技術として幾つかの技術が知られている。

0003

第1の画像パターン照合技術では、第1画像パターンを表す第1画像データ(または、その一部)をx方向へaxピクセル分だけ移動させるとともにy方向へayピクセル分だけ移動させたものと、第2画像パターンを表す第2画像データ(または、その一部)とを対比して、両者の類似度を求める。様々な移動量(ax,ay)に対する類似度を求めて、二次元平面(ax,ay)における類似度分布を作成する。そして、この類似度分布において類似度がピークとなる移動量(ax,ay)を、第1画像パターンと第2画像パターンとの間の相対変位量を表すものとして求める。

0004

この第1の画像パターン照合技術において、第1画像パターンと第2画像パターンとの間の相対変位量をピクセルピッチの単位で求める方法だけでなく、ピクセルピッチ未満の分解能で求める方法も知られている(特許文献1参照)。後者の場合、二次元平面(ax,ay)における類似度分布が所定の形状を有するものと仮定して、その仮定の下に相対変位量をピクセルピッチ未満の分解能で求める。

0005

第2の画像パターン照合技術(特許文献2〜4および非特許文献1を参照)では、第1画像パターンを表す第1画像データ(または、その一部)pを離散的フーリエ変換してデータP(=F[p])を得るとともに、第2画像パターンを表す第2画像データ(または、その一部)qを離散的フーリエ変換してデータQ(=F[q])を得る。さらに、データPおよびデータQそれぞれの振幅一定値とした上で、データPとデータQの複素共役Q*との積を表すデータR(=PQ*)を求め、このデータRを離散的逆フーリエ変換して相関データr(=F-1[R])を求める。そして、この相関データrにおける中心位置からピーク位置への変位量を、第1画像パターンと第2画像パターンとの間の相対変位量を表すものとして求める。Fは離散的フーリエ変換を表す。F-1は離散的逆フーリエ変換を表す。

0006

この第2の画像パターン照合技術においても、第1画像パターンと第2画像パターンとの間の相対変位量をピクセルピッチの単位で求める方法だけでなく、ピクセルピッチ未満の分解能で求める方法も知られている。後者の場合、相関データrの分布が所定の形状を有するものと仮定して、その仮定の下に相対変位量をピクセルピッチ未満の分解能で求める。

0007

特開2008−117416号公報
特開平5−159056号公報
特開平10−132534号公報
特許第3930067号公報

先行技術

0008

青木孝文、他、「位相限定相関法に基づく高精度マシンビジョンピクセル分解能の壁を越える画像センシング技術を目指して −」、Fundamentals Review, Vol.1, No.1, pp.30-40(2007).

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、上記従来の第1および第2の画像パターン照合技術は、類似度分布または相関データが或る形状を有するとの仮定の下に相対変位量をピクセルピッチ未満の分解能で求めるものであることから、その仮定が妥当でない場合には相対変位量を正確に求めることができない。

0010

また、上記従来の第2の画像パターン照合技術は、フーリエ変換データP,Qそれぞれの振幅を一定値とした上で相関データrを求めるものであることから、本来は振幅が少ないため相関データのピーク位置に影響を与えることの少ない位相値について振幅を一定値に持ち上げることになって、相関データrのピーク位置に影響を与える。特に、フーリエ変換面積が少ない場合、それらの位相ランダム性による打ち消しの効果が少なくなるので、相関データのピーク位置は曖昧となる。

0011

本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、第1画像パターンと第2画像パターンとの間の相対変位量をピクセルピッチ未満の分解能で正確に求めることができる画像パターン照合装置および方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

本発明に係る画像パターン照合装置は、(1) 第1画像パターンと第2画像パターンとの対応関係をピクセルピッチの単位で求め、第1画像パターンにおける特定位置に対する第2画像パターンにおける対応位置の相対変位量(ax,ay)を求める第1変位量演算部と、(2)第1画像パターンを表す第1画像データのうち特定位置を中心とする画像データpに対して離散的フーリエ変換を施して、その離散的フーリエ変換後のデータPを求める第1フーリエ変換部と、(3)第2画像パターンを表す第2画像データのうち対応位置を中心とする画像データqに対して離散的フーリエ変換を施して、その離散的フーリエ変換後のデータQを求める第2フーリエ変換部と、(4)データPとデータQの複素共役との積を表すデータR1を求める複素積演算部と、(5) ピクセルピッチ未満の相対変位量に相当する傾斜位相をデータR1に付与して、その付与後のデータR2を求める傾斜位相付与部と、(6)データR2に対して離散的逆フーリエ変換または離散的フーリエ変換を施して、その変換後のデータr2を求める変換部と、(7)データr2のピーク位置を中心とするデータr2の点対称度合を求める点対称度合演算部と、(8) 傾斜位相付与部において付与される傾斜位相を変化させながら傾斜位相付与部,変換部および点対称度合演算部の各処理を繰り返させて、点対称度合演算部において求められるデータr2の点対称の度合が最も大きくなる傾斜位相を求め、その傾斜位相に基づいて画像データpに対する画像データqの相対変位量(sx,sy)を求めて、第1画像パターンにおける特定位置に対する第2画像パターンにおける対応位置の相対変位量(ax+sx,ay+sy)を求める第2変位量演算部と、を備えることを特徴とする。

0013

本発明に係る画像パターン照合方法は、(1) 第1画像パターンと第2画像パターンとの対応関係をピクセルピッチの単位で求め、第1画像パターンにおける特定位置に対する第2画像パターンにおける対応位置の相対変位量(ax,ay)を求める第1変位量演算ステップと、(2)第1画像パターンを表す第1画像データのうち特定位置を中心とする画像データpに対して離散的フーリエ変換を施して、その離散的フーリエ変換後のデータPを求める第1フーリエ変換ステップと、(3)第2画像パターンを表す第2画像データのうち対応位置を中心とする画像データqに対して離散的フーリエ変換を施して、その離散的フーリエ変換後のデータQを求める第2フーリエ変換ステップと、(4)データPとデータQの複素共役との積を表すデータR1を求める複素積演算ステップと、(5)ピクセルピッチ未満の相対変位量に相当する傾斜位相をデータR1に付与して、その付与後のデータR2を求める傾斜位相付与ステップと、(6)データR2に対して離散的逆フーリエ変換または離散的フーリエ変換を施して、その変換後のデータr2を求める変換ステップと、(7)データr2のピーク位置を中心とするデータr2の点対称の度合を求める点対称度合演算ステップと、を備えることを特徴とする。さらに、本発明に係る画像パターン照合方法は、傾斜位相付与ステップにおいて付与される傾斜位相を変化させながら傾斜位相付与ステップ,変換ステップおよび点対称度合演算ステップの各処理を繰り返させて、点対称度合演算ステップにおいて求められるデータr2の点対称の度合が最も大きくなる傾斜位相を求め、その傾斜位相に基づいて画像データpに対する画像データqの相対変位量(sx,sy)を求めて、第1画像パターンにおける特定位置に対する第2画像パターンにおける対応位置の相対変位量(ax+sx,ay+sy)を求めることを特徴とする。

発明の効果

0014

本発明によれば、第1画像パターンと第2画像パターンとの間の相対変位量をピクセルピッチ未満の分解能で正確に求めることができる。

図面の簡単な説明

0015

本実施形態に係る画像パターン照合装置1の構成を示す図である。
本実施形態に係る画像パターン照合方法を示すフローチャートである。
本実施形態に係る画像パターン照合装置1の第1変位量演算部11または本実施形態に係る画像パターン照合方法の第1変位量演算ステップS11における処理を説明する図である。
本実施形態に係る画像パターン照合方法の各ステップで求められるデータを示す図である。
比較例の画像パターン照合方法による実験結果を示す図である。
本実施形態に係る画像パターン照合方法による実験結果を示す図である。

実施例

0016

以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。

0017

図1は、本実施形態に係る画像パターン照合装置1の構成を示す図である。本実施形態に係る画像パターン照合装置1は、第1変位量演算部11、第1フーリエ変換部12、第2フーリエ変換部13、複素積演算部14、傾斜位相付与部15、変換部16、点対称度合演算部17および第2変位量演算部18を備える。なお、第1フーリエ変換部12と第2フーリエ変換部13とは共通であってもよい。

0018

第1変位量演算部11は、第1画像パターンと第2画像パターンとを入力し、両者の対応関係をピクセルピッチの単位で求めて、第1画像パターンにおける特定位置に対する第2画像パターンにおける対応位置の相対変位量(ax,ay)を求める。この第1変位量演算部11においてピクセルピッチの単位で相対変位量(ax,ay)を求めるには、第1画像パターンを表す第1画像データ(または、その一部)をx方向へaxピクセル分だけ移動させるとともにy方向へayピクセル分だけ移動させたものと、第2画像パターンを表す第2画像データ(または、その一部)とを対比して、両者の類似度を求める。様々な移動量(ax,ay)に対する類似度を求めて、二次元平面(ax,ay)における類似度分布を作成する。そして、この類似度分布において類似度がピークとなる移動量(ax,ay)を、第1画像パターンと第2画像パターンとの間の相対変位量を表すものとして求める。類似度としては、対応する画素毎の両画像データの差の絶対値和相関係数が用いられる。

0019

第1フーリエ変換部12は、第1画像パターンを表す第1画像データのうち特定位置を中心とする画像データpに対して離散的フーリエ変換を施して、その離散的フーリエ変換後のデータPを求める。すなわち、第1フーリエ変換部12は以下の演算を行う。Fは離散的フーリエ変換を表す。

0020

P=F[p] …(1)

0021

第2フーリエ変換部13は、第2画像パターンを表す第2画像データのうち特定位置を中心とする画像データqに対して離散的フーリエ変換を施して、その離散的フーリエ変換後のデータQを求める。すなわち、第2フーリエ変換部13は以下の演算を行う。

0022

Q=F[q] …(2)

0023

複素積演算部14は、第1フーリエ変換部12により求められたデータPと第2フーリエ変換部13により求められたデータQの複素共役Q*との積を表すデータR1を求める。すなわち、複素積演算部14は以下の演算を行う。

0024

R1=PQ* …(3)

0025

傾斜位相付与部15は、複素積演算部14により求められたデータR1に対して、ピクセルピッチ未満の相対変位量(sx,sy)に相当する傾斜位相(φx,φy)を付与して、その付与後のデータR2を求める。すなわち、傾斜位相付与部15は以下の演算を行う。Nx×NyはデータR1のサイズである。kx,kyはフーリエ空間での座標値である。

0026

R2=R1・exp(i(φxkx+φyky)) …(4)
φx=(2π/Nx)・sx …(5)
φy=(2π/Ny)・sy …(6)

0027

変換部16は、傾斜位相付与部15により求められたデータR2に対して離散的逆フーリエ変換を施して、その離散的逆フーリエ変換後のデータr2を求める。すなわち、変換部16は以下の演算を行う。F-1は離散的逆フーリエ変換を表す。なお、傾斜位相量(φxkx+φyky)が0〜2πの範囲を超える場合には、傾斜位相量(φxkx+φyky)を2πで除算したときの剰余を用いる。

0028

r2=F-1[R2] …(7)

0029

この変換部16により求められたデータr2は、データR1を離散的逆フーリエ変換して得られるデータr1(=F-1[R1])対して相対変位量(sx,sy)だけ平行移動したものとなる。sx,syはピクセルピッチ未満の量である。

0030

点対称度合演算部17は、変換部16により求められたデータr2のピーク位置を中心とするデータr2の点対称の度合を求める。点対称の度合を求めるに際しては、データr2の絶対値のピーク位置に隣接する位置であって該ピーク位置を中心とする点対称関係にある2つの位置それぞれのデータr2の絶対値の差を求めることで得られ、この差が小さいほど点対称の度合が大きいことを表す。

0031

第2変位量演算部18は、傾斜位相付与部15において付与される傾斜位相を変化させながら傾斜位相付与部15,変換部16および点対称度合演算部17の各処理を繰り返させる。そして、第2変位量演算部18は、点対称度合演算部17において求められるデータr2の点対称の度合が最も大きくなる傾斜位相を求め、その傾斜位相に基づいて画像データpに対する画像データqの相対変位量(sx,sy)を求めて、第1画像パターンにおける特定位置に対する第2画像パターンにおける対応位置の相対変位量(ax+sx,ay+sy)を求める。

0032

なお、変換部16は、上述したようにデータR2に対して離散的逆フーリエ変換を施してもよいし、データR2に対して離散的フーリエ変換を施してもよい。データR2に対する離散的逆フーリエ変換の結果と、データR2に対する離散的フーリエ変換の結果とは、画像中心に対して点対称の関係にあるから、何れの場合にも点対称度合演算部17において変換部16の結果から同様にして点対称度合を求めることができる。

0033

次に、本実施形態に係る画像パターン照合装置1の動作について説明するとともに、本実施形態に係る画像パターン照合方法について説明する。図2は、本実施形態に係る画像パターン照合方法を示すフローチャートである。図3は、本実施形態に係る画像パターン照合装置1の第1変位量演算部11または本実施形態に係る画像パターン照合方法の第1変位量演算ステップS11における処理を説明する図である。また、図4は、本実施形態に係る画像パターン照合方法の各ステップで求められるデータを示す図である。

0034

本実施形態に係る画像パターン照合方法は、図2に示されるように、第1変位量演算ステップS11、第1フーリエ変換ステップS12、第2フーリエ変換ステップS13、複素積演算ステップS14、傾斜位相付与ステップS15、変換ステップS16、点対称度合演算ステップS17、最大点対称度更新ステップS18および終了判断ステップS19を備える。

0035

第1変位量演算ステップS11では、第1変位量演算部11により、図3に示されるように、第1画像パターン21と第2画像パターン22との対応関係がピクセルピッチの単位で求められて、第1画像パターン21における特定位置31に対する第2画像パターン22における対応位置32の相対変位量(ax,ay)が求められる。

0036

第1フーリエ変換ステップS12では、第1フーリエ変換部12により、第1画像パターン21を表す第1画像データのうち特定位置31を中心とする所定範囲41の画像データpに対して離散的フーリエ変換が施されて、その離散的フーリエ変換後のデータPが求められる(上記(1)式)。なお、第1画像データが強度データ図4(a))である場合には、その強度データの平方根の値が画像データpの振幅とされ(図4(b))、画像データpの位相については値0とされる(図4(c))。そして、この画像データpの振幅および位相が用いられて離散的フーリエ変換が行われて、その離散的フーリエ変換後のデータPが求められる。

0037

第2フーリエ変換ステップS13では、第2フーリエ変換部13により、第2画像パターン22を表す第2画像データのうち対応位置32を中心とする所定範囲42の画像データqに対して離散的フーリエ変換が施されて、その離散的フーリエ変換後のデータQが求められる(上記(2)式)。なお、第2画像データが強度データ(図4(d))である場合には、その強度データの平方根の値が画像データqの振幅とされ(図4(e))、画像データqの位相については値0とされる(図4(f))。そして、この画像データqの振幅および位相が用いられて離散的フーリエ変換が行われて、その離散的フーリエ変換後のデータQが求められる。

0038

複素積演算ステップS14では、複素積演算部14により、第1フーリエ変換ステップS12で求められたデータPと第2フーリエ変換ステップS13で求められたデータQの複素共役Q*との積を表すデータR1の振幅(図4(g))および位相(図4(h))が求められる(上記(3)式)。

0039

傾斜位相付与ステップS15では、傾斜位相付与部15により、複素積演算ステップS14で求められたデータR1に対して、ピクセルピッチ未満の相対変位量(sx,sy)に相当する傾斜位相(φx,φy)が付与されて、その付与後のデータR2が求められる(上記(4)〜(6)式)。すなわち、データR1の位相(図4(h))に傾斜位相(図4(i))が加えられて、データR2の位相が得られる。データR2の振幅はデータR1の振幅と同じである。

0040

変換ステップS16では、変換部16により、傾斜位相付与ステップS15で求められたデータR2に対して離散的逆フーリエ変換が施されて、その離散的逆フーリエ変換後のデータr2の振幅(図4(j))および位相(図4(k))が求められる(上記(7)式)。なお、変換ステップS16では、データR2に対して離散的フーリエ変換が施されもよい。

0041

点対称度合演算ステップS17では、点対称度合演算部17により、変換ステップS16で求められたデータr2のピーク位置を中心とするデータr2の点対称の度合が求められる。

0042

最大点対称度合更新ステップS18では、直前の点対称度合演算ステップS17で求められた点対称度合と、これまで記憶していた点対称度合とのうち、大きい値の点対称度合が更新記憶される。すなわち、これまでに求められた幾つかの点対称度合のうち最大値が常に記憶される。

0043

終了判断ステップS19では、傾斜位相付与ステップS15,変換ステップS16,点対称度合演算ステップS17および最大点対称度合更新ステップS18を含むループ処理を終了してよいか否かが判断されて、さらにループ処理を続ける必要があると判断されたときに傾斜位相付与ステップS15へ戻る。このループ処理は、傾斜位相付与ステップS15において付与される傾斜位相(φx,φy)を変化させながら行われる。すなわち、傾斜位相付与ステップS15において付与される傾斜位相を変化させながら傾斜位相付与ステップS15,変換ステップS16,点対称度合演算ステップS17および最大点対称度合更新ステップS18の各処理が繰り返される。

0044

終了判断ステップS19におけるループ処理終了可否の判断は、傾斜位相(φx,φy)について、すなわち、相対変位量(sx,sy)について、変化させるべき範囲の全体についてループ処理が終了したか否かに基づいて為され、或いは、所望のサブピクセル精度が得られたか否かに基づいて為される。

0045

以上の処理が終了すると、第2変位量演算部18により、最終的に得られた最大点対称度合に対応する傾斜位相(φx,φy)に基づいて、画像データpに対する画像データqの相対変位量(sx,sy)が求められて、第1画像パターン21における特定位置31に対する第2画像パターン22における対応位置32の相対変位量(ax+sx,ay+sy)が求められる。

0046

本実施形態に係る画像パターン照合装置または画像パターン照合方法は、類似度分布または相関データが或る形状を有するとの仮定を用いる必要がないので、第1画像パターンと第2画像パターンとの間の相対変位量をピクセルピッチ未満の分解能で正確に求めることができる。

0047

本実施形態に係る画像パターン照合装置または画像パターン照合方法において、第1画像データが第1カメラにより被写体が撮像されて得られたものであって、第2画像データが第2カメラにより被写体が撮像されて得られたものである場合、相対変位量(ax+sx,ay+sy)に基づいて特定位置に関する第1カメラと第2カメラとの視差を求めて、この視差に基づいて特定位置に対応する被写体上の位置までの距離を求めることができる。また、複数の特定位置それぞれについて距離を求めることができ、さらに、被写体の三次元形状を求めることができる。

0048

また、本実施形態に係る画像パターン照合装置または画像パターン照合方法において、第1画像データおよび第2画像データが互いに異なる時刻に共通のカメラにより被写体が撮像されて得られたものである場合、相対変位量(ax+sx,ay+sy)に基づいて特定位置の移動方向および移動量を求めることができ、また、複数の特定位置それぞれについて移動方向および移動量を求めることができる。

0049

図5は、比較例の画像パターン照合方法による実験結果を示す図である。また、図6は、本実施形態に係る画像パターン照合方法による実験結果を示す図である。所定パターンをX軸方向およびY軸方向それぞれに単位移動量ずつステージにより移動させて、基準位置にある所定パターンを撮像して得られた画像パターンと、各位置にある所定パターンを撮像して得られた画像パターンとを用いて、ピーク位置の移動量を求めた。画像データpおよび画像データqの各サイズを32×32ピクセルとした。比較例は上記の第2の画像パターン照合技術に拠る。両図から判るように、比較例と対比して本実施形態ではピーク位置がピクセルピッチ未満の分解能で高精度に得られている。なお、画像データpおよび画像データqの各サイズを64×64ピクセルおよび128×128ピクセルそれぞれとした場合にも、比較例と対比して本実施形態ではピーク位置がピクセルピッチ未満の分解能で高精度に得られた。

0050

1…画像パターン照合装置、11…第1変位量演算部、12…第1フーリエ変換部、13…第2フーリエ変換部、14…複素積演算部、15…傾斜位相付与部、16…変換部、17…点対称度合演算部、18…第2変位量演算部。

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