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技術 管体放射音調節構造、管体放射音調節方法及び管体周面分割数設定支援装置

出願人 トヨタ自動車株式会社
発明者 村田登志朗幸光秀之
出願日 2009年12月24日 (11年0ヶ月経過) 出願番号 2009-292730
公開日 2011年7月7日 (9年5ヶ月経過) 公開番号 2011-132882
状態 未査定
技術分野 排気消音装置
主要キーワード 剛性調節 二重隔壁 空洞状態 放射音レベル 面間角度 剛性状態 管壁厚 横仕切板
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年7月7日)のものです。
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図面 (13)

課題

放射効率振動変位とのバランス調節が容易であることにより所望の放射音状態に調節することが容易な管体放射音調節構造管体放射音調節方法、これらに対する適切な形状選択支援する管体周面分割数設定支援装置

解決手段

管体剛性程度がPCCP型多面体8の径方向における凹凸間の距離αと管壁厚tとの関係により設定される。この関係によれば放射音レベル調節のための放射効率と振動変位とのバランス調節が容易であり放射音状態を高い自由度にて設定できる。したがってこのような管体放射音調節方法及び管体放射音調節構造により管体の放射音状態を所望の状態に調節することが容易となる。消音器2の多面体8では「0<α<2t」の関係とすることで放射音低減が容易となるため排気騒音を効果的に低減できる。前記関係を利用してPCCPの形状を求める管体周面分割数設定支援装置により所望の放射音状態の形状選択も容易となる。

概要

背景

内部を気体が通過する管体における放射音を低減する構造、例えば内燃機関排気管における排気騒音を低減する消音器の構造が知られている(例えば特許文献1,2,3参照)。

特許文献1では、排気管の内壁に多数の突起を形成して内壁に直接排気圧力振動が伝達されないようにしている。更に上記突起により排気管自体の剛性が向上している。このことにより排気管の振動を抑制して放射音を低減している。

特許文献2では、排気マニホールドカバー内にビード状凹凸形状を形成して剛性を向上させて放射音を低減させている。
特許文献3では、車両用マフラにおいて、シェル内を区画する横仕切板による隔壁を、補強板により二重隔壁として剛性を高めて、区画された隔室間の振動伝達を抑制して放射音を低減している。更にシェルには凹凸形状のビードが形成されて補強されて剛性を更に高めて放射音低減を向上させている。

概要

放射効率振動変位とのバランス調節が容易であることにより所望の放射音状態に調節することが容易な管体放射音調節構造管体放射音調節方法、これらに対する適切な形状選択支援する管体周面分割数設定支援装置。管体の剛性程度がPCCP型多面体8の径方向における凹凸間の距離αと管壁厚tとの関係により設定される。この関係によれば放射音レベル調節のための放射効率と振動変位とのバランス調節が容易であり放射音状態を高い自由度にて設定できる。したがってこのような管体放射音調節方法及び管体放射音調節構造により管体の放射音状態を所望の状態に調節することが容易となる。消音器2の多面体8では「0<α<2t」の関係とすることで放射音低減が容易となるため排気騒音を効果的に低減できる。前記関係を利用してPCCPの形状を求める管体周面分割数設定支援装置により所望の放射音状態の形状選択も容易となる。

目的

本発明は、放射効率と振動変位とのバランス調節が容易であることにより所望の放射音状態に調節することが容易な管体放射音調節構造及び管体放射音調節方法を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

内部を気体が通過する管体における放射音調節構造であって、前記管体の管壁多面体を形成していると共に、この多面体の径方向における凹凸間の距離αと多面体を形成する管壁厚tとの関係によって放射音を調節させたものであることを特徴とする管体放射音調節構造

請求項2

請求項1に記載の管体放射音調節構造において、前記距離αと管壁厚tとの関係によって放射音を低減させたものであることを特徴とする管体放射音調節構造。

請求項3

請求項2に記載の管体放射音調節構造において、前記距離αと前記管壁厚tとの関係は、管壁の剛性を低下させる関係であることを特徴とする管体放射音調節構造。

請求項4

請求項2又は3に記載の管体放射音調節構造において、前記距離αと前記管壁厚tとの関係は、管壁の放射効率を低下させる関係であることを特徴とする管体放射音調節構造。

請求項5

請求項2〜4のいずれか一項に記載の管体放射音調節構造において、前記距離αと前記管壁厚tとの関係が正の定数χにより、0<α<χtにて表されることを特徴とする管体放射音調節構造。

請求項6

請求項5に記載の管体放射音調節構造において、定数χ=2であることを特徴とする管体放射音調節構造。

請求項7

請求項1〜6のいずれか一項に記載の管体放射音調節構造において、前記多面体は、疑似円筒形凹多面体であることを特徴とする管体放射音調節構造。

請求項8

請求項1〜7のいずれか一項に記載の管体放射音調節構造において、前記多面体は、円筒形の部材を成形加工して形成したものであることを特徴とする管体放射音調節構造。

請求項9

請求項1〜8のいずれか一項に記載の管体放射音調節構造において、前記管体は内部の気流通路内燃機関排気通路としていることを特徴とする管体放射音調節構造。

請求項10

内部を気体が通過する管体における放射音調節方法であって、前記管体の管壁を多面体の形状に形成すると共に、この多面体の形成に際して、多面体の径方向での凹凸間の距離αと多面体を形成する管壁厚tとの関係により放射音を調節することを特徴とする管体放射音調節方法

請求項11

請求項10に記載の管体放射音調節方法において、前記距離αと管壁厚tとの関係を、放射音を低減する関係に設定することを特徴とする管体放射音調節方法。

請求項12

請求項11に記載の管体放射音調節方法において、前記距離αと前記管壁厚tとの関係を、管壁の剛性を低下させる関係に設定することを特徴とする管体放射音調節方法。

請求項13

請求項11又は12に記載の管体放射音調節方法において、前記距離αと前記管壁厚tとの関係を、管壁の放射効率を低下させる関係に設定することを特徴とする管体放射音調節方法。

請求項14

請求項11〜13のいずれか一項に記載の管体放射音調節方法において、前記距離αと前記管壁厚tとの関係を、正の定数χにより、0<α<χtにて表される関係に設定することを特徴とする管体放射音調節方法。

請求項15

請求項14に記載の管体放射音調節方法において、定数χ=2であることを特徴とする管体放射音調節方法。

請求項16

請求項10〜15のいずれか一項に記載の管体放射音調節方法において、前記多面体を、疑似円筒形凹多面体として形成することを特徴とする管体放射音調節方法。

請求項17

請求項10〜16のいずれか一項に記載の管体放射音調節方法において、円筒形の部材を前記多面体の形状に形成することを特徴とする管体放射音調節方法。

請求項18

請求項10〜17のいずれか一項に記載の管体放射音調節方法において、前記管体は内部の気流通路を内燃機関の排気通路に用いるものであることを特徴とする管体放射音調節方法。

請求項19

管体の多面体化によってこの管体の放射音レベルを低下させるために管壁厚tと管径φとに基づいて管体周面分割数nを設定する管体周面分割数設定支援装置であって、管壁厚t及び管径φの管体を暫定管体周面分割数にて多面体化した場合における多面体の径方向での凹凸間の距離αと管壁厚tとの関係が、多面体の径方向での凹凸間の距離αと管壁厚tとの関係として設定した放射音低減関係を満足しているか否かを判定する関係判定手段と、前記関係判定手段にて、暫定管体周面分割数にて多面体化した多面体における距離αと管壁厚tとの関係が前記放射音低減関係を満足している場合に、その暫定管体周面分割数を、前記放射音レベルを低下させるための管体周面分割数nとして設定する管体周面分割数設定手段と、を備えたことを特徴とする管体周面分割数設定支援装置。

請求項20

管体の多面体化によってこの管体の放射音レベルを低下させるために管壁厚tと管径φとに基づいて管体周面分割数nを設定する管体周面分割数設定支援装置であって、管径φ、管体周面分割数n及び距離αの間の関係と、多面体の径方向での凹凸間の距離αと管壁厚tとの関係として設定した放射音低減関係とに基づいて、前記管体を多面体化した多面体における距離αと管壁厚tとの関係が前記放射音低減関係を満足している管体周面分割数を算出し、この管体周面分割数を管体周面分割数nとして設定する管体周面分割数設定手段を備えたことを特徴とする管体周面分割数設定支援装置。

請求項21

請求項19又は20に記載の管体周面分割数設定支援装置において、前記管体周面分割数設定手段にて管体周面分割数nが設定された場合に、この管体周面分割数nを出力する出力手段を備えたことを特徴とする管体周面分割数設定支援装置。

請求項22

請求項19〜21のいずれか一項に記載の管体周面分割数設定支援装置において、前記放射音低減関係は、低放射音レベルに対応して設定された正の定数χを用いた関係である0<α<χtとして表されることを特徴とする管体周面分割数設定支援装置。

請求項23

請求項22に記載の管体周面分割数設定支援装置において、定数χ=2であることを特徴とする管体周面分割数設定支援装置。

請求項24

請求項19〜23のいずれか一項に記載の管体周面分割数設定支援装置において、前記多面体は、疑似円筒形凹多面体であることを特徴とする管体周面分割数設定支援装置。

技術分野

0001

本発明は、内部を気体が通過する管体における放射音調節構造、放射音調節方法及び管体周面分割数設定支援装置に関する。

背景技術

0002

内部を気体が通過する管体における放射音を低減する構造、例えば内燃機関排気管における排気騒音を低減する消音器の構造が知られている(例えば特許文献1,2,3参照)。

0003

特許文献1では、排気管の内壁に多数の突起を形成して内壁に直接排気圧力振動が伝達されないようにしている。更に上記突起により排気管自体の剛性が向上している。このことにより排気管の振動を抑制して放射音を低減している。

0004

特許文献2では、排気マニホールドカバー内にビード状凹凸形状を形成して剛性を向上させて放射音を低減させている。
特許文献3では、車両用マフラにおいて、シェル内を区画する横仕切板による隔壁を、補強板により二重隔壁として剛性を高めて、区画された隔室間の振動伝達を抑制して放射音を低減している。更にシェルには凹凸形状のビードが形成されて補強されて剛性を更に高めて放射音低減を向上させている。

先行技術

0005

特開2002−129954号公報(第2−3頁、図1,2)
特開平05−332135号公報(第3−4頁、図1
特開2007−239465号公報(第15−16頁、図18)

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら放射音の大きさは放射音源の振動変位に現れる膜振動エネルギーのみでなく、その放射効率にも依存している。したがって特許文献1〜3に記載したごとく、単に剛性を向上させる手法では排気圧力振動による管壁などの振動変位は小さくすることができるが、放射効率を逆に高くしてしまい、放射音源の状況、例えば振動変位の程度によっては、放射音の低減にならず放射音を増加させるおそれもある。

0007

このように従来の手法で放射音を調節した排気管やシェルなどの管体では、放射効率と振動変位とのバランス調節が難しく所望の放射音状態に調節できるとは限らなかった。
本発明は、放射効率と振動変位とのバランス調節が容易であることにより所望の放射音状態に調節することが容易な管体放射音調節構造及び管体放射音調節方法を目的とするものであり、更にこれらの管体放射音調節構造及び管体放射音調節方法に対して適切な形状選択支援する管体周面分割数設定支援装置を目的とするものである。

課題を解決するための手段

0008

以下、上記目的を達成するための手段及びその作用・効果について記載する。
請求項1に記載の管体放射音調節構造は、内部を気体が通過する管体における放射音調節構造であって、前記管体の管壁が多面体を形成していると共に、この多面体の径方向における凹凸間の距離αと多面体を形成する管壁厚tとの関係によって放射音を調節させたものであることを特徴とする。

0009

管体の管壁に多面体を形成してその形状を調節することにより管体の剛性を調節することができる。すなわち多面体の形状によって、多面体化する前の平滑な管体に比較して剛性を高くした管体とすることもでき、逆に剛性を低くした管体とすることもできる。

0010

このような剛性の程度は、多面体の径方向における凹凸間の距離αと多面体を形成する管壁厚tとの関係により設定できる。このような設定による剛性調節では、放射効率と振動変位とのバランス調節が容易となり、距離αと管壁厚tとの関係の調節により、放射音状態を高い自由度にて設定することが可能である。

0011

したがって本発明によれば所望の放射音状態に調節することが容易な管体放射音調節構造が提供できる。
請求項2に記載の管体放射音調節構造では、請求項1に記載の管体放射音調節構造において、前記距離αと管壁厚tとの関係によって放射音を低減させたものであることを特徴とする。

0012

距離αと管壁厚tとの関係の調節により放射音状態を高い自由度にて設定することが可能であることから、放射効率と振動変位とを全体として放射音を低減させる方向にバランスさせることも容易となる。このことにより放射音低減についても容易に達成できる。

0013

請求項3に記載の管体放射音調節構造では、請求項2に記載の管体放射音調節構造において、前記距離αと前記管壁厚tとの関係は、管壁の剛性を低下させる関係であることを特徴とする。

0014

このように距離αと管壁厚tとの関係は、管壁の剛性を低下させる関係としたことにより、振動変位の高さの割には放射効率を低下できる。このことにより放射効率と振動変位とを全体として放射音を低減させる方向にバランスさせることができる。このようにして放射音を低減できる管体を容易に実現できる。

0015

請求項4に記載の管体放射音調節構造では、請求項2又は3に記載の管体放射音調節構造において、前記距離αと前記管壁厚tとの関係は、管壁の放射効率を低下させる関係であることを特徴とする。

0016

このように距離αと管壁厚tとの関係は、放射効率そのものを低下させる関係としたことにより、この放射効率の割には振動変位は高くない状態とすることができる。このことにより放射効率と振動変位とを全体として放射音を低減させる方向にバランスさせることができる。このようにして放射音を低減できる管体を容易に実現できる。

0017

請求項5に記載の管体放射音調節構造では、請求項2〜4のいずれか一項に記載の管体放射音調節構造において、前記距離αと前記管壁厚tとの関係が正の定数χにより、0<α<χtにて表されることを特徴とする。

0018

より具体的には、放射音低減範囲を関係式「0<α<χt」により表し、この関係に基づいた多面体形状の管壁により、放射効率と振動変位とを全体として放射音を低減させる方向にバランスさせた管体放射音調節構造を容易に実現できる。

0019

請求項6に記載の管体放射音調節構造では、請求項5に記載の管体放射音調節構造において、定数χ=2であることを特徴とする。
このように放射音低減範囲を関係式「0<α<2t」により表される管壁としていることにより、放射効率と振動変位とを全体として放射音を低減させる方向にバランスさせた管体放射音調節構造を容易に実現できる。

0020

請求項7に記載の管体放射音調節構造では、請求項1〜6のいずれか一項に記載の管体放射音調節構造において、前記多面体は、疑似円筒形凹多面体であることを特徴とする。
多面体の種類としては、特に疑似円筒形凹多面体を選択することができる。疑似円筒形凹多面体では、放射効率と振動変位とのバランスが放射音を特に容易に調節できるものとなる。このことにより距離αと管壁厚tとの調節により、放射音状態を、高い自由度にて設定することが可能である。

0021

請求項8に記載の管体放射音調節構造では、請求項1〜7のいずれか一項に記載の管体放射音調節構造において、前記多面体は、円筒形の部材を成形加工して形成したものであることを特徴とする。

0022

多面体としては、円筒形の部材を用いて成形加工にて形成しても良い。このことにより容易に管壁に多面体が実現できる。
請求項9に記載の管体放射音調節構造では、請求項1〜8のいずれか一項に記載の管体放射音調節構造において、前記管体は内部の気流通路を内燃機関の排気通路としていることを特徴とする。

0023

このように本発明の管体放射音調節構造を内燃機関の排気通路に適用することにより、内燃機関の排気圧力振動による放射音を効果的に調節できる。したがって排気騒音の低減に効果的である。

0024

請求項10に記載の管体放射音調節方法は、内部を気体が通過する管体における放射音調節方法であって、前記管体の管壁を多面体の形状に形成すると共に、この多面体の形成に際して、多面体の径方向での凹凸間の距離αと多面体を形成する管壁厚tとの関係により放射音を調節することを特徴とする。

0025

管体の管壁に多面体を形成してその形状を調節することにより管体の剛性を調節することができる。すなわち多面体の形状によって、多面体化する前の平滑な管体に比較して剛性を高くすることもでき、逆に剛性を低くすることもできる。

0026

このような剛性の程度は、多面体の径方向における凹凸間の距離αと多面体を形成する管壁厚tとの関係により設定できる。このような設定による剛性調節では、放射効率と振動変位とのバランス調節が容易であり、距離αと管壁厚tとの調節により、放射音状態を高い自由度にて設定することが可能である。

0027

したがって本発明の管体放射音調節方法により、管体の放射音状態を所望の状態に調節することが容易となる。
請求項11に記載の管体放射音調節方法では、請求項10に記載の管体放射音調節方法において、前記距離αと管壁厚tとの関係を、放射音を低減する関係に設定することを特徴とする。

0028

距離αと管壁厚tとの調節により放射音状態を高い自由度にて設定することが可能であることから、放射効率と振動変位とを全体として放射音を低減させる方向にバランスさせることも容易となる。

0029

したがって本発明の管体放射音調節方法により管体における放射音低減についても容易に実現できる。
請求項12に記載の管体放射音調節方法では、請求項11に記載の管体放射音調節方法において、前記距離αと前記管壁厚tとの関係を、管壁の剛性を低下させる関係に設定することを特徴とする。

0030

このように距離αと管壁厚tとの関係を、管壁の剛性を低下させる関係に設定することにより、振動変位の高さの割には放射効率を低下できる。このことにより放射効率と振動変位とを全体として放射音を低減させる方向にバランスさせることができ、放射音を低減できる管体を容易に実現できる。

0031

請求項13に記載の管体放射音調節方法では、請求項11又は12に記載の管体放射音調節方法において、前記距離αと前記管壁厚tとの関係を、管壁の放射効率を低下させる関係に設定することを特徴とする。

0032

このように距離αと管壁厚tとの関係は、放射効率そのものを低下させる関係とすることにより、この放射効率の割には振動変位は高くならないので、放射効率と振動変位とを全体として放射音を低減させる方向にバランスさせることができる。このようにして放射音を低減できる管体を容易に実現できる。

0033

請求項14に記載の管体放射音調節方法では、請求項11〜13のいずれか一項に記載の管体放射音調節方法において、前記距離αと前記管壁厚tとの関係を、正の定数χにより、0<α<χtにて表される関係に設定することを特徴とする。

0034

より具体的には、関係式「0<α<χt」により表される多面体が管壁に形成されるように調節することで、管体における放射効率と振動変位とを全体として放射音を低減させる方向にバランスさせることが容易となる。

0035

請求項15に記載の管体放射音調節方法では、請求項14に記載の管体放射音調節方法において、定数χ=2であることを特徴とする。
このように関係式「0<α<2t」により表される管壁を形成することで、放射効率と振動変位とを全体として放射音を低減させる方向にバランスさせた管体を容易に実現できる。

0036

請求項16に記載の管体放射音調節方法では、請求項10〜15のいずれか一項に記載の管体放射音調節方法において、前記多面体を、疑似円筒形凹多面体として形成することを特徴とする。

0037

多面体の種類としては特に疑似円筒形凹多面体を選択することができ、この疑似円筒形凹多面体では、放射効率と振動変位とのバランスにより放射音を特に容易に調節できるものとなる。このことにより、距離αと管壁厚tとの調節により、放射音状態を高い自由度にて設定することが可能となる。

0038

請求項17に記載の管体放射音調節方法では、請求項10〜16のいずれか一項に記載の管体放射音調節方法において、円筒形の部材を前記多面体の形状に形成することを特徴とする。

0039

多面体としては、円筒形の部材を用いて成形加工したものでも良い。このことにより容易に管壁に多面体が形成できる。
請求項18に記載の管体放射音調節方法では、請求項10〜17のいずれか一項に記載の管体放射音調節方法において、前記管体は内部の気流通路を内燃機関の排気通路に用いるものであることを特徴とする。

0040

このように本発明の管体放射音調節方法による放射音調節を内燃機関の排気通路に適用することにより、内燃機関の排気圧力振動による放射音を効果的に調節できる。したがって排気騒音の低減に効果的である。

0041

請求項19に記載の管体周面分割数設定支援装置は、管体の多面体化によってこの管体の放射音レベルを低下させるために管壁厚tと管径φとに基づいて管体周面分割数nを設定する管体周面分割数設定支援装置であって、管壁厚t及び管径φの管体を暫定管体周面分割数にて多面体化した場合における多面体の径方向での凹凸間の距離αと管壁厚tとの関係が、多面体の径方向での凹凸間の距離αと管壁厚tとの関係として設定した放射音低減関係を満足しているか否かを判定する関係判定手段と、前記関係判定手段にて、暫定管体周面分割数にて多面体化した多面体における距離αと管壁厚tとの関係が前記放射音低減関係を満足している場合に、その暫定管体周面分割数を、前記放射音レベルを低下させるための管体周面分割数nとして設定する管体周面分割数設定手段とを備えたことを特徴とする。

0042

このように関係判定手段と管体周面分割数設定手段とを設けることにより、管壁厚tと管径φとに基づいて容易に低放射音レベルに設定するための管体周面分割数nを求めることができる。

0043

このように求めた管体周面分割数nに基づいて前述した管体放射音調節構造や管体放射音調節方法を容易に実現できるので、管体放射音調節構造及び管体放射音調節方法に対して適切な形状選択を支援できる。

0044

請求項20に記載の管体周面分割数設定支援装置は、管体の多面体化によってこの管体の放射音レベルを低下させるために管壁厚tと管径φとに基づいて管体周面分割数nを設定する管体周面分割数設定支援装置であって、管径φ、管体周面分割数n及び距離αの間の関係と、多面体の径方向での凹凸間の距離αと管壁厚tとの関係として設定した放射音低減関係とに基づいて、前記管体を多面体化した多面体における距離αと管壁厚tとの関係が前記放射音低減関係を満足している管体周面分割数を算出し、この管体周面分割数を管体周面分割数nとして設定する管体周面分割数設定手段を備えたことを特徴とする。

0045

このように管体周面分割数設定手段が、前記2つの関係から、直接的に、放射音低減関係を満足している管体周面分割数nを算出することとしても良い。
このように求めた管体周面分割数nに基づいて前述した管体放射音調節構造や管体放射音調節方法を容易に実現できるので、管体放射音調節構造及び管体放射音調節方法に対して適切な形状選択を支援できる。

0046

請求項21に記載の管体周面分割数設定支援装置では、請求項19又は20に記載の管体周面分割数設定支援装置において、前記管体周面分割数設定手段にて管体周面分割数nが設定された場合に、この管体周面分割数nを出力する出力手段を備えたことを特徴とする。

0047

このように出力手段を備えることにより、管体成形作業において作業者成形加工装置が必要なデータを受理でき、多面体化による放射音レベルが低減された管体を容易に実現できる。

0048

請求項22に記載の管体周面分割数設定支援装置では、請求項19〜21のいずれか一項に記載の管体周面分割数設定支援装置において、前記放射音低減関係は、低放射音レベルに対応して設定された正の定数χを用いた関係である0<α<χtとして表されることを特徴とする。

0049

より具体的には、関係式「0<α<χt」により表される多面体が管壁に形成されるように管体周面分割数nを算出することで、管体における放射効率と振動変位とを全体として放射音を低減させる方向にバランスさせる調節が容易な管体周面分割数nを得ることができる。

0050

請求項23に記載の管体周面分割数設定支援装置では、請求項22に記載の管体周面分割数設定支援装置において、定数χ=2であることを特徴とする。
特に「0<α<2t」により表される関係から管体周面分割数nを求めることにより、十分に放射音を低減させる管体周面分割数nを容易に得ることができ、管体放射音調節構造及び管体放射音調節方法に対して適切な形状選択を支援できる。

0051

請求項24に記載の管体周面分割数設定支援装置では、請求項19〜23のいずれか一項に記載の管体周面分割数設定支援装置において、前記多面体は、疑似円筒形凹多面体であることを特徴とする。

0052

多面体は特に疑似円筒形凹多面体であることにより、十分に放射音を低減させる管体周面分割数nを得ることができ、管体放射音調節構造及び管体放射音調節方法に対して適切な形状選択を支援できる。

図面の簡単な説明

0053

実施の形態1の消音器の斜視図。
(a)〜(c)同消音器の構成説明図。
同消音器の縦断斜視図。
一部拡大して示す同消音器の縦断正面図。
(a),(b)比較例としての円筒体Cの構成説明図。
(a),(b)比較例としての円筒体Dの構成説明図。
(a)〜(c)実施の形態1の実施例と比較例との実測結果及び計算結果を示すグラフ
実施の形態1の実施例と比較例との放射音の実測結果を示すグラフ。
実施の形態2の管体周面分割数設定支援装置のブロック図。
実施の形態2の管体周面分割数設定支援装置が実行する管体周面分割数設定処理フローチャート
(a),(b)実施の形態2にて円筒形部材及び成形加工後の多面体の形状を示す説明図。
実施の形態3の管体周面分割数設定支援装置が実行する管体周面分割数設定処理のフローチャート。

実施例

0054

[実施の形態1]
図1〜4は車両用内燃機関の排気系に取り付けられる消音器2であり、上述した管体放射音調節構造及び管体放射音調節方法が適用されたものである。図1は斜視図、図2の(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は右側面図、図3中心軸を通過する面にて切断した縦断斜視図、図4は一部拡大して示す縦断正面図である。

0055

この消音器2は排気系において排気通路4の一部に配置されて、排気通路4よりも大径に形成されている。消音器2は全体が円筒状をなしているが、平滑な円筒ではなく中央を多面体領域6として多面体8が形成され、この多面体化により全体形状疑似円筒形に形成されている。

0056

この多面体8は、ここでは疑似円筒形凹多面体(PCCP:Pseudo−Cylindrical Concave Polyhedral Shell)として形成されている。この疑似円筒形凹多面体は凹凸の折線状の8a,8b,8cを境界とする三角形あるいはもう1つ稜を加えた台形を組み合わせた形状のものが該当する。本実施の形態では三角形8dを組み合わせたものを例示している。

0057

このような疑似円筒形凹多面体は、図示したごとく、多面体領域6の軸方向に対して斜めに配置されて全体ではねじれ方向の異なる2種のヘリカル状配列の稜8a,8bと、周方向に環状に配列した稜8cとが存在する。そして、これらの直線状の3種類の稜8a,8b,8cにて囲まれた三角形8dが多数存在することで全体として疑似円筒形を形成している。

0058

これら3種類の稜8a,8b,8cの内で、周方向に環状に配列した稜8cは180°未満の面間角度の折り曲げ部分であることにより凹部を形成し、螺旋状に配列した稜8a,8bは180°を越えた面間角度の折り曲げ部分であることにより凸部を形成している。このことにより図示されているごとく多面体領域6は、周方向及び軸方向に凹凸が繰り返した形状をなしている。

0059

図4に示したごとく、多面体8の凹凸の深さ、すなわち径方向における凹凸間の距離αと多面体8を形成する管壁厚tとは、式1に示すごとくの関係に設定されている。
[式1] 0<α<2t
この式1は、多面体領域6に多面体8を形成する前の部材である平滑な円筒形部材の壁部における曲げ剛性(断面2次モーメント)よりも、多面体8を形成した後の多面体領域6の壁部における曲げ剛性を小さくすることができる範囲を表すものである。

0060

多面体領域6の周方向における角数(管体周面分割数nに相当)と多面体領域6を構成する部材の厚さを設定することにより、上記式1の関係を容易に設定することができる。例えば、成形加工により多面体8を形成する前の円筒形部材として、厚さを0.8mmで管径(直径)が130mmの金属製の円筒形部材を用いて、周方向の角数(管体周面分割数n)=15の疑似円筒形凹多面体を形成する。この疑似円筒形凹多面体は、径方向における凹凸間の距離α=1.42mmとなり、0<1.42mm<1.6mm(=2×0.8mm)であることから、前記式1を満足させることができる。

0061

このことにより平滑な円筒形部材から消音器2の多面体領域6を形成する際に、消音器2における剛性を元の円筒形部材よりも小さくする設計が容易となる。
ここで放射音レベルに寄与する振動面の放射効率σと振動エネルギーWvibとの関係は、式2で表される。

0062

[式2]放射音レベル=σ×Wvib
この放射効率σは式3に示すごとく振動面を形成する振動板の剛性Dgと関係している。

0063

[式3] σ=C1√Dg/(2π+C1√Dg)
したがって剛性Dgが高くなるほど放射効率σは大きくなる。ここで振動板の剛性Dgは式4で表され、値C1は式5で表される。

0064

[式4] Dg=E・h^3/12(1−ν^2)
ここで、E:振動板のヤング率、h:板厚、ν:ポアソン比であり、h^3はhの3乗を、ν^2はνの2乗を表している。

0065

[式5] C1=k^2・π/f√(ρc・h)
ここで、k:正の整数、f:振動の周波数、ρc:振動板の密度、k^2はkの2乗を表している。

0066

振動エネルギーWvibは式6で表される。
[式6] Wvib=ρa・c<ue^2>S
ここで、ρa:空気密度、c:音速、<ue^2>:振動速度ueの2乗の実効値、S:振動板の表面積を表している。尚、ρa・cは固有音響抵抗を示している。

0067

[実測例]
上述した式2のごとく放射音レベルは、振動面の放射効率σと振動エネルギーWvibとの積により判明する。このことから、前記式1の関係にて前記多面体8と同様な疑似円筒形凹多面体を形成することにより剛性を低下させた多面体A(ここでは距離α=1.4t<2tとした)について、その放射効率σと、振動エネルギーWvibに対応する振動変位(μm)とを測定し、放射音レベルを求めた。

0068

尚、もう1つの実施例として、前記式1の関係から外れた関係(ここでは距離α=7.7t>2tとした)にて疑似円筒形凹多面体を形成したことにより元の平滑な円筒形部材以上の剛性に形成された多面体Bについても放射効率σと振動変位とを測定して放射音レベルを求めた。

0069

更に比較例1として図5に示した突起cxを内周面に形成した円筒体C、比較例2として図6に示した円形の凸部dxを内周面に形成した円筒体Dについても放射効率σと振動変位とを測定し、この測定結果から放射音レベルを求めた。図5の(a)は円筒体Cの斜視図、(b)は部分拡大縦断面図、図6の(a)は円筒体Dの斜視図、(b)は部分拡大縦断面図であり、円筒体Cは多面体A及び円筒体Dよりも低剛性である。円筒体Dの剛性は高剛性化されている多面体Bに近い。

0070

尚、多面体A、多面体B、円筒体C及び円筒体Dはそれぞれ同一のアルミニウム合金製の円筒形部材(管壁厚t=0.13mm)を用いて成形加工したものである。
振動変位(μm)の測定結果を図7の(a)に、放射効率σの測定結果を(b)に、これらの測定結果から算出された放射音レベル(dB)を(c)に示す。

0071

図7の(a)、(b)から判るごとく、多面体A(実施例1)と多面体B(実施例2)との間において、剛性の高低により生じている放射効率の差と振動変位の差との関係は、多面体ではない円筒体C(比較例1)と円筒体D(比較例2)との間での関係に比較して差が大きくなっている。このことにより図7の(c)に示したごとく放射音レベルは、多面体A,B間では、円筒体C,D間に比較して差が大きくなっている。

0072

すなわち単純に凹凸を形成した円筒体C,Dの剛性の違いに比較して、多面体A,B間では前記式1の関係により同様な剛性の違いを設定しても放射音レベルの差を高感度にて調節できることになる。

0073

このことにより前記式1によって消音器2の多面体領域6に形成する多面体8の形状を調節することで、放射音レベルを設定するための放射効率σと振動変位とのバランス調節が容易となる。

0074

図8は内部に付与する気体圧力振動の周波数を変化させて多面体A,B及び円筒体C,Dの放射音(dB)を測定した結果を示している。
前記式1を満足するように調節した多面体Aについては広い周波数範囲にて多面体Bよりも大きく放射音を低減でき、更に円筒体C,Dと比べても放射音が低減できていることが判る。

0075

以上説明した本実施の形態1によれば、以下の効果が得られる。
(1)消音器2の多面体領域6には多面体8が疑似円筒形凹多面体(PCCP)として形成されている。この多面体8は径方向における凹凸間の距離αと多面体8を形成する管壁厚tとの関係(例えば前記式1)によって放射音レベルを調節したものである。

0076

具体的には円筒形の部材を疑似円筒形凹多面体に成形加工し、この成形加工時に設定した距離αと管壁厚tとの関係により、放射音レベルを所望の状態に調節したものである。
消音器2に形成された多面体8は、距離αと管壁厚tとの関係を、管壁の剛性を低下させる関係とすることにより、放射音を低減する関係としたものである。尚、この関係は管壁の放射効率を低下させる関係ともなっている。

0077

もう1つの実施例である多面体Bでは、逆に距離αと管壁厚tとの関係を、管壁の剛性を高める関係とすることにより、放射音を増加させる関係としたものである。尚、この関係は管壁の放射効率を高める関係ともなっている。

0078

このように管体の管壁に多面体を形成してその形状を調節することにより管体の剛性を調節することができる。すなわち多面体化する前の平滑な管体に比較して剛性を高くすることもでき、逆に剛性を低くすることもできる。

0079

このような剛性の程度は、多面体A,Bの径方向における凹凸間の距離αと多面体を形成する管壁厚tとの関係により設定できる。したがってこのような設定による剛性調節により、放射効率と振動変位との関係を調節できる。

0080

そしてこの関係は、放射音レベル調節のための放射効率と振動変位とのバランス調節が容易であり、距離αと管壁厚tとの関係の調節により、図7,8に示したごとく放射音状態を高い自由度にて設定することが可能である。

0081

したがってこのような管体放射音調節方法及び管体放射音調節構造により、管体、ここでは消音器2の放射音状態を所望の状態に調節することが容易となる。
(2)特に多面体A(消音器2の多面体8)では距離αと管壁厚tとの関係の調節により放射音低減を容易に達成している。

0082

具体的には多面体A(消音器2の多面体8)が前記式1「0<α<2t」により表される関係とした管壁に形成されるように調節している。このことで放射効率と振動変位とを全体として放射音を低減させる方向にバランスさせた管体を容易に実現できる。

0083

そして多面体Bについては、前記式1を満足させないように設定することで、放射音の増加についても容易に実現させている。
(3)多面体A(消音器2の多面体8)の構成は図1〜4に示したごとく、その管体は内部の気流通路を内燃機関の排気通路としている。このことにより内燃機関の排気圧力振動による放射音を効果的に調節して、排気騒音を効果的に低減できる。

0084

[実施の形態2]
本実施の形態では、図9に示すごとくの管体周面分割数設定支援装置102により図10のフローチャートに示すごとくの管体周面分割数算出処理がなされる。

0085

管体周面分割数設定支援装置102は入力装置104、演算装置106及び出力装置108を備えている。演算装置106はコンピュータとして構成されていることにより、入力装置104から入力されたデータを、内部に格納しているプログラム及びデータにより演算処理を実行して、結果を出力装置108に出力するものである。ここでは入力装置104としてはキーボード、出力装置108としてはディスプレイである。出力装置108には更にプリンタやその他の記録装置を付加しても良い。

0086

管体周面分割数算出処理(図10)について説明する。本処理は管体周面分割数設定支援装置102の起動後に実行される処理である。尚、起動後に自動的に実行されても良いが、入力装置104からの選択により実行されても良い。尚、個々の処理内容に対応するフローチャート中のステップを「S〜」で表す。

0087

本処理が開始されると、まず出力装置108に、図11の(a)に示すごとく、多面体に成形加工する前の円筒形部材250の管壁厚tと管径φcとの入力要求の表示がなされる(S202)。

0088

次に入力装置104からオペレータにより管壁厚tと管径φcとの両方のデータ入力が有ったか否かが判定される(S204)。入力がない状態では(S204でNO)、再度、入力要求表示(S202)と入力有無の判定(S204)とが繰り返される。

0089

入力装置104からオペレータにより管壁厚tと管径φcとの両方のデータ入力が有った場合には(S204でYES)、次に管体周面分割数n(角数)に対して暫定的に初期値の「3」が設定される(S206)。

0090

そして暫定管体周面分割数として設定された管体周面分割数nと入力された管径φcとのデータに基づいて、式7により管体周面分割数nの疑似円筒形凹多面体の管径φを算出する(S208)。

0091

[式7] φ ← π・φc/(n・SIN(180/n))
この式7は、図11の(a)に示した円筒形部材250を、周長を変化させずに図11の(b)に示す周方向にn角形の疑似円筒形凹多面体252に成形加工した場合の管径φを算出する式である。

0092

次に、この管径φと管体周面分割数nとに基づいて式8によりn角形の角部252aの径方向位置辺中央部252bとにおける径方向での距離α(前記実施の形態1の多面体8の径方向における凹凸間の距離αに相当)を算出する(S210)。

0093

[式8] α ← (φ/2)・(1−COS(180/n))
そしてこの距離αが入力装置104から入力された管壁厚tに対して前記実施の形態1にて説明した式1の関係を満足するか否かが判定される(S212)。

0094

前記式1を満足していなければ(S212でNO)、暫定管体周面分割数である管体周面分割数nを1つ増加して(S214)、再度、前記式7(S208)と前記式8(S210)との算出を行う。

0095

そしてこの結果得られた距離αが前記式1を満足しているか否かが判定される(S212)。前記式1を満足していなければ(S212でNO)、再度、管体周面分割数nが1つ増加されて(S214)、再度、前記式7(S208)と前記式8(S210)との算出を行い、この結果得られた距離αが前記式1を満足しているか否かが判定される(S212)。

0096

このような処理が距離αが前記式1を満足するまで繰り返される。
距離αが前記式1を満足すると(S212でYES)、今まで暫定管体周面分割数であった管体周面分割数nが、正式な管体周面分割数nとされ、この値が出力装置108に出力される(S216)。

0097

例えば、ステップS202にて管壁厚t=0.8mmで管径φc=130mmが入力された場合には、管体周面分割数n=3〜14までは、距離α≧2tであり、前記式1を満足しないが、管体周面分割数n=15となると前記式1を満足する。したがってステップS216では、出力装置108には、「管体周面分割数n=15」とのデータが表示されることになる。

0098

オペレータはこの表示に基づいて、前記実施の形態1における多面体A(実施例1)と多面体B(実施例2)との境界を知ることができる。特に管体周面分割数n≧15とすることにより放射音レベルを低減できる多面体Aを実現できる管体周面分割数nを知ることができる。そしてこのことにより前記実施の形態1に示した放射音を低減できる消音器2を容易に形成することができる。

0099

上述した構成において、請求項との関係は、管体周面分割数設定支援装置102が関係判定手段、管体周面分割数設定手段及び出力手段に相当し、管体周面分割数設定支援装置102が実行する管体周面分割数設定処理(図10)が関係判定手段、管体周面分割数設定手段及び出力手段としての処理に相当する。この内で、ステップS202〜S214が関係判定手段としての処理に、ステップS216が管体周面分割数設定手段及び出力手段としての処理に相当する。

0100

以上説明した本実施の形態2によれば、以下の効果が得られる。
(1)円筒形部材250の管径φcと暫定管体周面分割数としての管体周面分割数nとから多面体の管径φを算出し、更にこの多面体の管径φと管体周面分割数nとから多面体の径方向における凹凸間の距離αを算出し、この距離αを前記式1にて評価している。すなわち管壁厚tと管径φとに基づいて管体の多面体化による低放射音レベルに設定するための管体周面分割数nを設定している。したがって容易に低放射音レベルに設定するための管体周面分割数nを求めることができる。

0101

このように求めた管体周面分割数nに基づいて前記実施の形態1に述べたごとくの管体放射音調節構造や管体放射音調節方法を容易に実現できるので、管体放射音調節構造及び管体放射音調節方法に対して適切な形状選択を支援できる。

0102

[実施の形態3]
本実施の形態では、成形加工後の多面体化された状態での管壁厚t及び管径φを予め決定した状態で管体周面分割数nの算出をする点が前記実施の形態2と異なる。したがって本実施の形態では、管体周面分割数設定処理として図12の処理が実行される。他の構成は前記実施の形態2と同じであるので図9,11も参照して説明する。

0103

本処理(図12)が開始されると、まず出力装置108に、図11の(b)に示すごとく成形加工後に得られる疑似円筒形凹多面体252として所望する管壁厚tと管径φとの入力要求の表示がなされる(S302)。

0104

次に入力装置104からオペレータにより管壁厚tと管径φとの両方のデータ入力が有ったか否かが判定される(S304)。入力がない状態では(S304でNO)、再度、入力要求表示(S302)と入力有無の判定(S304)とが繰り返される。

0105

入力装置104からオペレータにより管壁厚tと管径φとの両方のデータ入力が有った場合には(S304でYES)、次に管体周面分割数nに暫定管体周面分割数として初期値の「3」が設定される(S306)。

0106

そして、この管体周面分割数nと入力された管径φとのデータに基づいて前記式8により前述した距離αを算出する(S310)。
そしてこの距離αが入力装置104から入力された管壁厚tに対して前記式1の関係を満足するか否かが判定される(S312)。

0107

前記式1を満足していなければ(S312でNO)、管体周面分割数nを1つ増加して(S314)、再度、前記式8(S310)の算出を行う。
そしてこの結果得られた距離αが前記式1を満足しているか否かが判定される(S312)。前記式1を満足していなければ(S312でNO)、再度、管体周面分割数nが1つ増加されて(S314)、再度、前記式8(S310)の算出を行い、この結果得られた距離αが前記式1を満足しているか否かが判定される(S312)。

0108

このような処理が距離αが前記式1を満足するまで繰り返される。
距離αが前記式1を満足すると(S312でYES)、今まで暫定管体周面分割数であった管体周面分割数nが、正式な管体周面分割数nとされ、この値が出力装置108に出力される(S316)。

0109

例えば、ステップS302にて管壁厚t=0.8mmで管径φ=130mmが入力された場合には、管体周面分割数n=3〜14までは、距離α≧2tであり、前記式1を満足しないが、管体周面分割数n=15となると前記式1を満足する。したがってステップS316では、出力装置108には、「管体周面分割数n=15」とのデータが表示されることになる。

0110

このことにより、前記実施の形態2にて説明したごとく、オペレータはこの表示に基づいて、前記実施の形態1における多面体A(実施例1)と多面体B(実施例2)との境界を知ることができる。特に管体周面分割数n≧15とすることにより放射音レベルを低減できる多面体Aを実現できる管体周面分割数nを知ることができる。そしてこのことにより前記実施の形態1に示した放射音を低減できる消音器2を容易に形成することができる。

0111

上述した構成において、請求項との関係は、管体周面分割数設定支援装置102が関係判定手段、管体周面分割数設定手段及び出力手段に相当し、管体周面分割数設定支援装置102が実行する管体周面分割数設定処理(図12)が関係判定手段、管体周面分割数設定手段及び出力手段としての処理に相当する。この内で、ステップS302〜S314が関係判定手段としての処理に、ステップS316が管体周面分割数設定手段及び出力手段としての処理に相当する。

0112

以上説明した本実施の形態3によれば、以下の効果が得られる。
(1)このように成形加工後に必要とされる管径φと管体周面分割数nとから多面体の径方向における凹凸間の距離αを算出し、この距離αを前記式1にて評価している。すなわち管壁厚tと管径φとに基づいて管体の多面体化による低放射音レベルに設定するための管体周面分割数nを設定している。したがって前記実施の形態2と同様な効果を生じる。

0113

[実施の形態4]
本実施の形態は前記実施の形態3の変形例である。前記実施の形態3の管体周面分割数設定処理(図12)ではステップS306〜S314により管体周面分割数nを変化させて距離αを求めて評価している。

0114

本実施の形態では、この処理(S306〜S314)の代わりに管壁厚tと管径φとが入力された後に(S304でYES)、式9により、放射音低減関係を満足している管体周面分割数nを直接的に算出する処理を行って直上の整数値として出力する(S316)。

0115

[式9] n ← 180/ACOS(1−4t/φ)
例えば、管壁厚t=0.8mmで、管径φ=130mmでは、上記式9により管体周面分割数n=14.13となり、この直上の整数値である「15」を管体周面分割数nとして出力する(S316)。

0116

尚、上記式9は、2t=αに相当する式10の関係から導出された式である。
[式10] 2t=(φ/2)・(1−COS(180/n))
このように直接的に管体周面分割数nを算出することによっても、前記実施の形態3と同様な効果を生じる。

0117

尚、本実施の形態では、管体周面分割数設定支援装置102が管体周面分割数設定手段及び出力手段に相当し、管体周面分割数設定支援装置102が実行する管体周面分割数設定処理(図12においてステップS306〜S314を省略したもの)が管体周面分割数設定手段及び出力手段としての処理に相当する。この内で前記式9による管体周面分割数nの算出処理を含むステップS316での処理が管体周面分割数設定手段及び出力手段としての処理に相当する。

0118

[その他の実施の形態]
・前記各実施の形態1にて説明した消音器2は、図3の縦断面図に示したごとく多面体8の内部空間は空洞状態であったが、この内部空間に、ガラスウールセラミックファイバーアルミナファイバーシリカファイバーといった繊維状(繊維の塊、織布、不織布などの形態)の吸音材充填したものでも良い。この吸音材は均質の繊維の塊、織布、不織布などの形態でも良いが、これらの複数を層状に充填したものでも良い。更にこれらの繊維状の材料に液体含浸されたものでも良い。

0119

・排気通路4は多面体8内に伸ばしても良い。あるいは多面体8の内部空間を貫通させても良い。その場合、多面体8内においては排気通路4内部と多面体8内とを連通する貫通孔を排気通路4に形成しても良い。

0120

・前記図1〜4に示したごとく多面体8は多数の三角形8dにより構成されていたが、多数の台形にて構成した疑似円筒形凹多面体(PCCP)として形成されたものも、前記式1を用いて、各実施の形態に説明したごとくの効果を生じる。この場合に、前記実施の形態2,3における式7,8は台形に対応した式を用いることになる。

0121

・前記各実施の形態では、前記式1に示したごとく前記距離αと前記管壁厚tとの関係が正の定数χ=2として、0<α<χtにて表される関係に設定していた。
これは元の円筒形部材よりも、多面体化した場合に剛性を低下させるための範囲を示すものであったが、元の円筒形部材の剛性を境界とするのではなく、ある特定の剛性状態を境界とするための関係の場合には、「2」以外の値を定数χに設定することで、関係「0<α<χt」を判定しても良い。このことによっても任意の剛性やこれに関連する放射音レベルを所望の状態に高精度に設定することが可能となる。

0122

・前記実施の形態2,3では、暫定管体周面分割数としての管体周面分割数nをインクリメント(S214,S314)により次第に増加させたが、逆に大きい整数、例えば100や50からデクリメントにて減少させて、前記式1の成立と不成立との境界を求めても良い。

0123

・前記実施の形態2,3では、管体周面分割数nを「1」ずつ変化させたが、これ以外に、管体周面分割数nを奇数にしたい場合には、「2」ずつ変化させることにより、奇数内で管体周面分割数nを変化させて、前記式1の成立と不成立との境界を求めても良い。

0124

又、管体周面分割数nを偶数にしたい場合には、「4」から「2」ずつ変化させることにより、偶数内で管体周面分割数nを変化させて、前記式1の成立と不成立との境界を求めても良い。

0125

・管体周面分割数算出処理(図10,12)では管体周面分割数nは自動的に設定されたが(S206,S214,S306,S314)、オペレータが入力装置から所望の管体周面分割数nを入力し、演算装置は、この管体周面分割数nを暫定管体周面分割数として、前記式1を満足するか否かを判定するものであっても良い。

0126

2…消音器、4…排気通路、6…多面体領域、8…多面体、8a,8b,8c…稜、8d…三角形、102…管体周面分割数設定支援装置、104…入力装置、106…演算装置、108…出力装置、250…円筒形部材、252…疑似円筒形凹多面体、252a…角部、252b…辺中央部、A,B…多面体、C,D…円筒体、cx…突起、dx…凸部、t…管壁厚、α…凹凸間の距離。

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