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技術 難燃性ポリエステル共重合体の製造方法、及びその成形品

出願人 キヤノン株式会社
発明者 松田勝宏伊藤健司久保田すみれ伏屋篤史品川洋
出願日 2010年11月22日 (9年5ヶ月経過) 出願番号 2010-260503
公開日 2011年7月7日 (8年9ヶ月経過) 公開番号 2011-132505
状態 未査定
技術分野 ポリエステル、ポリカーボネート
主要キーワード 筐体材料 フランジカルボキシレート 燃焼性試験用 リン原子含有率 昇温開始温度 環状脂肪族ジオール ヒーティング 垂直燃焼
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

複写機筐体のような厚さ2mmでの高難燃性(UL—94規格におけるV−0相当)を有する難燃性ポリエステル共重合体の製造方法を提供する。

解決手段

下記式(1)で示された2,5−フランジカルボン酸化合物脂肪族または脂環式ジオールイタコン酸と9,10—ジヒドロ—9—オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド触媒を添加し、オリゴマーを得る第一工程と、前記第一工程で得られたオリゴマーに触媒を添加し、重縮合を行い、難燃性ポリエステル共重合体を得る第二工程からなる難燃性ポリエステル共重合体の製造方法。

化1

(式(1)中、Xはヒドロキシル基アルコキシ基またはハロゲン原子を表す。)

概要

背景

ポリエチレン−2,5−フランジカルボキシレート(以下「PEF」と記す)は、構造がポリエチレンテレフタレート(以下「PET」と記す)に近いため、プリンター等の電化製品における筐体プラスチックとしての応用が期待される。また、PEFの原料である2,5−フランジカルボン酸は糖類などの再資源可能な原料から合成することができるため、石油資源使用量を削減する効果がある材料として注目されている。しかし、PEF単独では、UL−94(Underwriters Laboratories−94)規格におけるV−0やV−1などの高い難燃性が得られず、複写機の筐体や内部部品など高い難燃性が要求される部材には使用できなかった。そのため、PEFの用途が限られてしまっていた(特許文献1)。

また、PETに難燃性を付与する方法として特許文献2に記載されているように、PET中イタコン酸エチレングリコールと9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド(以下「DOPO」と記す)の反応化合物混練することで燃焼性を向上させることが知られている。しかし、燃焼性試験用試験片の厚さが3.2mmと厚く、複写機の筐体のような厚さ2mmでの高難燃性(V−0)を付与することはできなかった。

概要

複写機の筐体のような厚さ2mmでの高難燃性(UL—94規格におけるV−0相当)を有する難燃性ポリエステル共重合体の製造方法を提供する。 下記式(1)で示された2,5−フランジカルボン酸化合物脂肪族または脂環式ジオールとイタコン酸と9,10—ジヒドロ—9—オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシドに触媒を添加し、オリゴマーを得る第一工程と、前記第一工程で得られたオリゴマーに触媒を添加し、重縮合を行い、難燃性ポリエステル共重合体を得る第二工程からなる難燃性ポリエステル共重合体の製造方法。(式(1)中、Xはヒドロキシル基アルコキシ基またはハロゲン原子を表す。) なし

目的

本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、複写機の筐体のような厚さ2mmでの高難燃性(UL—94規格におけるV−0相当)を有するポリエステル共重合体を製造する方法及びその成形品を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

下記式(1)で示された2,5−フランジカルボン酸化合物脂肪族または脂環式ジオールイタコン酸と9,10—ジヒドロ—9—オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド触媒を添加し、オリゴマーを得る第一工程と、前記第一工程で得られたオリゴマーに触媒を添加し、重縮合を行い、難燃性ポリエステル共重合体を得る第二工程とを含むことを特徴とする難燃性ポリエステル共重合体の製造方法。(式(1)中、Xはヒドロキシル基アルコキシ基またはハロゲン原子を表す。)

請求項2

前記第1工程を行う反応温度が150℃以上200℃未満である請求項1記載の難燃性ポリエステル共重合体の製造方法。

請求項3

前記第1工程で添加する触媒がスズの有機金属化合物及びチタンの有機金属化合物のいずれか一種以上である請求項1記載の難燃性ポリエステル共重合体の製造方法。

請求項4

前記第2工程を行う反応温度が200℃以上250℃未満であり、反応容器内の圧力が5Pa以上700Pa未満である請求項1記載の難燃性ポリエステル共重合体の製造方法。

請求項5

前記第2工程で添加する触媒がスズの有機金属化合物及びチタンの有機金属化合物のいずれか一種以上である請求項1記載の難燃性ポリエステル共重合体の製造方法。

請求項6

難燃性ポリエステル共重合体中に仕込まれるリン原子含有量は0.3wt%から1.5wt%となる請求項1乃至5のいずれか一項に記載の難燃性ポリエステル共重合体の製造方法。

請求項7

前記請求項1乃至6のいずれか一項に記載の製造方法で得られる難燃性ポリエステル共重合体を成形してなることを特徴とする成形品

技術分野

0001

本発明は、難燃性ポリエステル共重合体の製造方法、及びその成形品に関する。

背景技術

0002

ポリエチレン−2,5−フランジカルボキシレート(以下「PEF」と記す)は、構造がポリエチレンテレフタレート(以下「PET」と記す)に近いため、プリンター等の電化製品における筐体プラスチックとしての応用が期待される。また、PEFの原料である2,5−フランジカルボン酸は糖類などの再資源可能な原料から合成することができるため、石油資源使用量を削減する効果がある材料として注目されている。しかし、PEF単独では、UL−94(Underwriters Laboratories−94)規格におけるV−0やV−1などの高い難燃性が得られず、複写機の筐体や内部部品など高い難燃性が要求される部材には使用できなかった。そのため、PEFの用途が限られてしまっていた(特許文献1)。

0003

また、PETに難燃性を付与する方法として特許文献2に記載されているように、PET中イタコン酸エチレングリコールと9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド(以下「DOPO」と記す)の反応化合物混練することで燃焼性を向上させることが知られている。しかし、燃焼性試験用試験片の厚さが3.2mmと厚く、複写機の筐体のような厚さ2mmでの高難燃性(V−0)を付与することはできなかった。

先行技術

0004

特開2007−146153号公報
国際公開第2007/040075号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、複写機の筐体のような厚さ2mmでの高難燃性(UL—94規格におけるV−0相当)を有するポリエステル共重合体を製造する方法及びその成形品を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは鋭意に検討した結果、V−0相当に燃焼性を向上させるエステル共重合体の製造方法を見出した。本発明の難燃性ポリエステル共重合体は、式(1)で示される2,5−フランジカルボン酸化合物と、脂肪族または脂環式ジオールと、イタコン酸と、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシドとを含有する。

0007

式(1)中、Xはヒドロキシル基アルコキシ基またはハロゲン原子を表す。式(1)におけるアルコキシ基としては、メトキシ基及びエトキシ基が好ましい。

発明の効果

0008

UL—94規格において、V−0相当の高難燃性が得られ、厚さ2mmの複写機の筐体や内部部品の難燃性が要求される部材に使用することができる。

0009

以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、個々に開示する実施形態は、本発明の難燃性ポリエステル共重合体、その製造方法、及びその成形品の例であり、これに限定されるものではない。

0010

(第一の実施形態)
最初に本発明の第一の実施形態である難燃性ポリエステル共重合体の構造について説明する。本発明の第一の実施形態は、式(1)で示される2,5−フランジカルボン酸化合物と、脂肪族または脂環式ジオールと、式(2)で表されるイタコン酸と、式(3)で表されるDOPO(9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド)とを含有することを特徴とする。

0011

式(1)中、Xはヒドロキシル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を表す。式(1)におけるアルコキシ基としては、メトキシ基及びエトキシ基が好ましい。
前記式(1)で示される2,5−フランジカルボン酸化合物と、脂肪族または脂環式ジオールと、イタコン酸と、との共重合体である。

0012

前記式(1)で表わされる2,5−フランジカルボン酸化合物は、セルロースグルコースフルクトースなどのいわゆる植物原料バイオマス)から公知の方法で製造されることが好ましい。

0013

0014

0015

本発明の脂肪族または脂環式ジオールとして具体的には、以下のものを例示することができる。鎖状又は環状脂肪族ジオールとしてエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールである。この中で、式(4)で示されるエチレングリコールが好ましい。エチレングリコールを用いたとき、本発明の難燃性ポリエステル共重合体の構造式が式(5)で表されるものである。本発明の難燃性ポリエステル共重合体の好ましい分子量範囲は、数平均分子量(PMMA換算)で10000以上200000以下であり、好ましくは30000以上150000以下である。10000より低い場合は、成形品の強度が弱く、複写機などの筐体への使用が難しい。数平均分子量が200000より大きい場合、本発明の難燃性ポリエステル共重合体の溶融粘度が大きくなり、成型加工が難しくなる。

0016

0017

(式中nおよびmは、1以上の整数重合度を示す。)

0018

続いて、本発明の第二の実施形態である難燃性ポリエステル共重合体の合成方法について説明する。
この合成方法は、二つの工程を有する。第一工程は、前記2,5−フランジカルボン酸化合物と脂肪族または脂環式ジオール(エチレングリコール)とのエステル化合物、及び、イタコン酸及びDOPOと脂肪族または脂環式ジオール(エチレングリコール)との反応物を得る工程である。第二工程は、第一工程で得られた化合物もしくは反応物の重縮合を行い、前記式(5)の難燃性ポリエステル共重合体を得る工程である。また、第一工程と第二工程とは分けて行ってもよく、連続的に行ってもよい。本実施形態では、連続的に行うことが好ましい。

0019

第一工程を行なう反応温度は、150℃以上200℃未満であることが好ましい。150℃未満だと2,5−フランジカルボン酸化合物と脂肪族または脂環式ジオール(エチレングリコール)とのエステル化や、イタコン酸とDOPOと脂肪族または脂環式のジオール(エチレングリコール)との反応の進行が遅くなる。200℃以上だと前記エステル化は速く進行するが、未反応の2,5−フランジカルボン酸化合物やイタコン酸、DOPOが残ってしまう。第2工程の重縮合を行なう温度範囲は、200℃以上250℃未満の範囲が好ましい。200℃未満だと反応が遅く、250℃以上だと分解反応が進行し濃い着色が進行してしまうからである。

0020

本発明の難燃性ポリエステル共重合体の合成方法の具体例として以下のように示す。第一工程では、2,5−フランジカルボン酸と、エチレングリコールと、イタコン酸と、DOPOとを重合触媒一緒撹拌しながら徐々に150℃以上200℃未満で加熱し反応を行なう。この反応の終点は、反応混合物が透明になった時点で容易に確認できる。この時点で反応混合物はオリゴマーであり、ポリマーにはなっていない。第二工程においては、反応系の温度を200℃以上250℃未満に加熱することでエステル交換反応を起こし、高分子量化を目的とした重縮合を開始させる。

0021

前記重縮合段階(第二工程)は、好ましくは減圧下で実施する。重縮合反応においては、副生成物として水やエチレングリコールが生成し、これを除去することで重縮合の反応速度を高めるためである。具体的には、圧力は5Pa以上700Pa以下であることが好ましい。5Pa未満では、この圧力を保持する重縮合反応装置を作製することが困難であり、700Paより大きいと重縮合過程の反応速度が遅いため時間がかかる。
また、難燃性ポリエステル共重合体を得た後に、公知の方法で固相重合を行い、さらに分子量を高めることが好ましい。

0022

次に、第一工程で仕込むモノマーの量について詳細に説明する。第一工程で仕込むべきエチレングリコールの量は、好ましくは、2,5−フランジカルボン酸の1モル当量から3モル当量とする。過剰なエチレングリコールや、重縮合反応が進行するにつれて生成するエチレングリコールは、反応系を減圧下にすることで留去するか、または他の溶媒共沸させ留去するか、または他の方法により反応系外へ除去することができる。

0023

イタコン酸とDOPOの量は同モル量が好ましい。また、イタコン酸とDOPOとの各々の量は2,5−フランジカルボン酸に対して、0.006モル当量以上が好ましい。この仕込み量で前記式(5)のポリエステル共重合体を合成した場合、当該難燃性ポリエステル共重合体中に仕込まれるリン原子含有量は0.1wt(重量)%以上となる。さらに、より好ましくは、イタコン酸とDOPOとの各々の量は、2,5−フランジカルボン酸対して0.018モル当量から0.11モル当量が好ましい。

0024

この仕込み量で前記式(5)の難燃性ポリエステル共重合体を合成した場合、その中に仕込まれるリン原子含有量は0.3wt%以上1.5wt%以下である。1.5wt%より大きくなると難燃性ポリエステル共重合体の強度や耐熱性が弱くなる。難燃性ポリエステル共重合体中に仕込まれるリン原子含有量は0.3wt%から1.5wt%の間にあるとき、UL−94規格において、V−0相当の難燃性が得られ、複写機の筐体や内部部品の難燃性が要求される部材として使用することができる。

0025

次に本発明の難燃性ポリエステル共重合体の合成に用いる重合触媒について説明する。第一工程での触媒は、鉛、亜鉛マンガンカルシウムコバルトマグネシウム等の酢酸塩炭酸塩やマグネシウム、亜鉛、鉛、アンチモン等の金属酸化物や、スズ、鉛、チタン等の有機金属化合物塩化ハフニウム(IV)、もしくは、塩化ハフニウム(IV)・テトラヒドロフラン(THF)2等の四価ハフニウム化合物が好ましい。前記触媒を単独でも、2種以上混合して用いてもよい。この第一工程の終点は、反応混合物が透明になった時点であり、容易に確認することができる。

0026

その後の第二工程においては、反応系の温度を200℃から250℃に加熱し、重縮合反応を開始させる。重縮合反応は真空下で行なうことが好ましい。この重縮合に最適な触媒として、具体的には以下に挙げる例示のものを単独で又は、2種以上を混合して用いることができる。それらは、鉛、亜鉛、マンガン、カルシウム、コバルト、マグネシウム等の酢酸塩や炭酸塩、又はマグネシウム、亜鉛、鉛、アンチモン等の金属酸化物やスズ、鉛、チタン等の有機金属化合物、また、両工程に有効な触媒としてチタンアルコキシド等である。触媒の添加時期としては、第一工程と第二工程とにおいて、それぞれ別途に加えても、また、第二工程における触媒を第一工程当初から添加してもよい。触媒の添加に当たり、複数回に分割して添加してもよい。

0027

続いて、本発明の第三の実施形態である難燃性ポリエステル共重合体の成形品について説明する。
本発明の方法で得られた難燃性ポリエステル共重合体は熱可塑性樹脂である。光学機器ボトル筐体材料仕様に充分耐えうる物性をこの難燃性ポリエステル共重合体は有する。あるいはこの難燃性ポリエステル共重合体を成形用の熱可塑性樹脂とし、所望の形状に成形することができる。成形方法は特に限定されない。例えば、圧縮成形押し出し成形または射出成形などを利用することができる。また、前記の方法で得られた難燃性ポリエステル共重合体に、着色剤内部離型剤酸化防止剤紫外線吸収剤、各種フィラーなどの添加剤必要量添加してもよい。
本発明の方法で得られた難燃性ポリエステル共重合体を成形してなる成形品の好ましい使用例としては、電子写真トナー容器包装用樹脂や複写機、プリンター等の事務機またはカメラの筐体等の構成材料としての用途を挙げることができる。また、前記構成材料の厚さが2mmとなることが好ましい。

0028

以下に本発明の実施例を記述し、本発明の難燃性ポリエステル共重合体について具体的に説明する。ただし、本発明の技術的範囲はこれらに限定されるものではない。
また、実施例1から実施例3、比較例1及び比較例2における、難燃性ポリエステル共重合体の評価には以下の装置、条件を用いた。

0029

1.分子量測定
分析機器:Waters社製アライアンス2695
検出器:Wyatt社製Optilab rEX
溶離液:5mMトリフルオロ酢酸ナトリウムの濃度であるヘキサフルオロイソプロパノール溶液
流量 :0.8ml/分
校正曲線:Polymer Laboratories社製のPMMA標準サンプルを用いて校正曲線を作成し、難燃性ポリエステル共重合体の分子量を測定した。
カラム温度:40℃

0030

2.ガラス転移温度(Tg)測定 *1
装置名:ティーエイインスツルメント示差走査熱量分析装置(DSC
パンアルミパン
試料重量:2mg〜3mg
昇温開始温度:30℃
昇温速度:1st 10℃/分 2nd 5℃/分
雰囲気窒素
*1 1stスキャンサンプルを溶融し、熱履歴解除した後、急速に−30℃まで冷却した後、2回目の昇温を開始した。このとき観測されたものをTgとした。

0031

3.熱分解温度(Td)測定 *2
装置名:ティー・エイ・インスツルメント製熱重量測定装置(TGA)
パン:プラチナパン
試料重量:3mg
昇温開始温度:30℃
測定モード:ダイナミックレート法*3
雰囲気:窒素
*2 10%重量減少が観測された温度をTdとした。
*3重量変化度合いに従ってヒーティング速度をコントロールして、分解能が向上する測定モード

0032

4.垂直燃焼試験
方法:UL94規格垂直燃焼性試験
試験片:125mm×12.5mm×(厚さ)2mm

0033

5.混練
装置:二軸混練機ラボプラストミル商品名、スクリュー径:φ26mm、L(長さ)/D(直径)=25、株式会社東洋精機製作所)

0034

6.成形機
装置:SE18DU(商品名、スクリュー径:φ20mm、住友重機工業株式会社)

0035

(実施例1)
窒素導入管分留管冷却管、SUS製撹拌羽を取り付けた1LのSUS製セパラブルフラスコを用意した。このセパラブルフラスコに、2,5−フランジカルボン酸を578.8g(3.71mol)、エチレングリコールを468.7g(7.55mol)、イタコン酸を8.8g(0.07mol)、及び、DOPOを14.6g(0.07mol)測り取った。続いて、触媒としてチタニウムエトキシドを0.26g(1.3mmol)及びモノブチルスズオキシドを0.24g(1.15mmol)測りとった。セパラブルフラスコ内にて窒素を導入し、続いて常温、真空下で10分間保持して真空脱気後、窒素を導入し常圧に戻した。この操作を3回繰り返すことで系内の酸素を追い出し、酸素による副反応を抑制した。続いてセパラブルフラスコを160℃の液温である油浴に浸漬し、これら内容物を昇温させ、4時間反応をおこなった。

0036

続いて、180℃で4時間、200℃で2.5時間反応を続けると内容物が透明になった。続いて、チタニウムエトキシドを0.26g(1.15mmol)及びモノブチルスズオキシドを0.22g(1.1mmol)添加し、バキュームポンプ反応装置に連結し減圧を開始した。減圧下(133Pa)、反応温度230℃において、重縮合反応を15.5時間行なった。こうして得られた難燃性ポリエステル共重合体は数平均分子量が4.1万(PMMA換算)と高分子量であり、ガラス転移点(Tg)が86℃、熱分解温度(Td)が375℃であった。続いて得られた難燃性ポリエステル共重合体を90℃の真空乾燥機で6時間以上乾燥した後、成形機にて、シリンダー温度200℃、金型温度50℃の条件で125mm×12.5mm×2mmの試験片を作製し、UL−94規格に従ってV試験を行った。

0037

(実施例2)
窒素導入管、分留管−冷却管、SUS製撹拌羽を取り付けた1LのSUS製セパラブルフラスコを用意した。このセパラブルフラスコに、2,5−フランジカルボン酸を528.3g(3.38mol)、エチレングリコールを448.2g(7.22mol)、イタコン酸を29.4g(0.23mol)、及びDOPOを48.8g(0.23mol)を測り取った。続いて、触媒としてチタニウムエトキシドを0.25g(1.1mmol)及びモノブチルスズオキシドを0.23g(1.1mmol)測りとった。セパラブルフラスコ内にて窒素を導入し、続いて常温、真空下で10分間保持して真空脱気後、窒素を導入し常圧に戻した。この操作を3回繰り返すことで系内の酸素を追い出し、酸素による副反応を抑制した。続いてセパラブルフラスコを160℃の液温である油浴に浸漬し、これら内容物を昇温させ、3時間反応をおこなった。

0038

続いて、180℃で1時間、200℃で4時間反応を続けると内容物が透明になった。続いて、チタニウムエトキシドを0.24g(1.1mmol)及びモノブチルスズオキシドを0.22g(1.1mmol)添加し、バキュームポンプを反応装置に連結し減圧を開始した。減圧下(133Pa)、反応温度230℃において、重縮合反応を24時間20分間行なった。こうして得られた難燃性ポリエステル共重合体は数平均分子量が4.0万(PMMA換算)と高分子量であり、ガラス転移点(Tg)が83℃、熱分解温度(Td)が378℃であった。続いて得られた難燃性ポリエステル共重合体を90℃の真空乾燥機で6時間以上乾燥した後、成形機にて、シリンダー温度190℃、金型温度50℃の条件で125mm×12.5mm×2mmの試験片を作製し、UL−94規格に従ってV試験を行った。

0039

(実施例3)
窒素導入管、分留管−冷却管、SUS製撹拌羽を取り付けた1LのSUS製セパラブルフラスコを用意した。このセパラブルフラスコに、2,5−フランジカルボン酸を492.3g(3.15mol)、エチレングリコールを433.5g(6.98mol)、イタコン酸を44.1g(0.34mol)、及びDOPOを73.2g(0.34mol)測り取った。続いて、触媒としてチタニウムエトキシドを0.24g(1.05mmol)及びモノブチルスズオキシドを0.22g(1.05mmol)測りとった。セパラブルフラスコ内にて窒素を導入し、続いて常温、真空下で10分間保持して真空脱気後、窒素を導入し常圧に戻した。この操作を3回繰り返すことで系内の酸素を追い出し、酸素による副反応を抑制した。続いてセパラブルフラスコを160℃の液温である油浴に浸漬し、これら内容物を昇温させ、3時間反応をおこなった。

0040

続いて、180℃で1時間、200℃で4時間反応を続けると内容物が透明になった。続いて、チタニウムエトキシドを0.24g(1.05mmol)及びモノブチルスズオキシドを0.22g(1.05mmol)添加し、バキュームポンプを反応装置に連結し減圧を開始した。減圧下(133Pa)、反応温度230℃において、重縮合反応を21時間行なった。こうして得られた難燃性ポリエステル共重合体は数平均分子量が4.0万(PMMA換算)と高分子量であり、ガラス転移点(Tg)が79℃、熱分解温度(Td)が378℃であった。続いて得られた難燃性ポリエステル共重合体を90℃の真空乾燥機で6時間以上乾燥した後、成形機にて、シリンダー温度190℃、金型温度50℃の条件で125mm×12.5mm×2mmの試験片を作製し、UL−94規格に従ってV試験を行った。

0041

(比較例1)
窒素導入管、分留管−冷却管、SUS製撹拌羽を取り付けた10LのSUS製セパラブルフラスコを用意した。このセパラブルフラスコに、2,5−フランジカルボン酸を2300g(14.7mol)及びエチレングリコールを2758g(44.2mol)測り取った。続いて、触媒としてチタニウムブトキシドを4.2g(12.3mmol)及びモノブチルスズオキシドを4.1g(19.6mmol)測りとった。窒素を導入しながら撹拌を開始するとともに、マントルヒーター電源を入れ内容物を150℃に向けて昇温させた。比較例1では温度は全て内温を示す。温度が150℃に達したあたりから縮合反応にともなう副生水の流出が始まる。160℃、165℃で各1時間、170℃、175℃で各0.5時間、210℃で2時間反応させると内容物は透明になった。水の留出が衰えたところで、反応系を真空ポンプつなぎ、減圧を開始する。約2時間で133Paとする。

0042

一旦真空を窒素で開放し、チタニウムブトキシドを2.1g(6.2mmol)及びモノブチルスズオキシドを2.1g(10.1mmol)測りとり追加する。減圧を開始し、約30分かけて133Paとする。以後、減圧下、230℃で14時間反応を続けた。こうして得られたポリエチレン−2,5−フランジカルボキシレートは数平均分子量が6.3万(PMMA換算)と高分子量であり、ガラス転移点(Tg)が87℃、熱分解温度(Td)が364℃であった。続いて、得られたポリエチレン−2,5−フランジカルボキシレートを120℃の真空乾燥機で6時間以上乾燥した後、成形機にて、シリンダー温度215℃、金型温度50℃の条件で125mm×12.5mm×2mmの試験片を作製し、UL−94規格に従ってV試験を行った。

0043

(比較例2)
前記特許文献2に記載の製造例1に沿って、有機リン系難燃剤を作製した。具体的な手順は以下のとおりである。
窒素導入管、分留管−冷却管、SUS製撹拌羽を取り付けた2Lのガラス製セパラブルフラスコを用意した。このセパラブルフラスコに、イタコン酸を69.9g(0.54mol)、DOPOを116.1g(0.54mol)、及びエチレングリコールを186.4g(3.0mol)測りとった。セパラブルフラスコ内にて窒素を導入し、続いて常温、真空下で10分間保持して真空脱気後、窒素を導入し常圧に戻した。この操作を3回繰り返すことで系内の酸素を追い出し、酸素による副反応を抑制した。続いて窒素を導入しながら撹拌を開始するとともに、油浴の電源を入れ内容物を120℃に向けて昇温させた。続けて内温200℃まで1時間かけて上昇させ、約10時間反応させた。このとき得られた溶液に、酢酸亜鉛0.12gと三酸化アンチモンを0.12g添加し、反応系を真空ポンプにつなぎ、減圧を開始した。減圧を開始し、約30分かけて133Paとする。以後、133Pa以下、220℃の条件下で5時間、重縮合反応を続けた。こうして得られた有機リン系難燃剤は数平均分子量が1.3万(PMMA換算)であり、ガラス転移点(Tg)が64℃、熱分解温度(Td)が362℃であった。

0044

続いて、得られた有機リン系難燃剤をPET(商品名はユニカポエステル樹脂NEH−2050、ユニチカ株式会社製)とポリカーボネート(商品名はパンライトL—1225L、帝人化成株式会社製)とを、混練機にて混練した。特許文献2に記載の実施例1に沿って、PET100重量部に対し、有機リン系難燃剤を10重量部とポリカーボネート30重量部、IRGANOX1010(商品名で、チバ・ジャパン株式会社製)を1.5重量部の組成で混練を行なった。このとき、混練機のシリンダー温度を235℃〜250℃に設定して、樹脂を溶融し、ペレットを得た。続いて、得られたペレットを成形機において、金型温度50℃、シリンダー温度240℃〜270℃の条件で125mm×12.5mm×2mmの試験片を作製し、UL−94規格に従ってV試験を行った。

0045

実施例1から実施例3及び比較例1での各種成分の仕込み量、得られた難燃性ポリエステル共重合体の分子量、ガラス転移点、及び、熱分解温度結果を表1にまとめる。また、比較例2における有機リン系難燃剤を合成する際の各成分の仕込み量、得られた有機リン系難燃剤の分子量、ガラス転移点、及び、熱分解温度結果を合わせて載せる。
また、表2に比較例2の樹脂組成比をまとめた。表3に全ての実施例と比較例との燃焼試験結果をまとめた。また、V試験の判定基準を表4に示した。

0046

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0049

実施例

0050

表3から分かるようにリン原子含有率が0.3wt%から1.5wt%のときV−0であり良好な難燃性を有することが分かる。この結果、複写機の筐体や内部部品の難燃性が要求される部材に使用することができる。また、特許文献2に記載の方法では、試験片の厚さ2mmでV−0相当の難燃性を満たすことができなかった。これらの結果より、イタコン酸とDOPOをPEFに共重合することで初めて高い難燃性が発現することが明らかとなった。

0051

本発明の難燃性ポリエステル共重合体から得られる成形品、電子写真のトナー容器、包装用樹脂や複写機、プリンター等の事務機またはカメラの筐体等の構成材料としての用途を挙げることができる。

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