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技術 発電計画作成方法および発電計画作成システム

出願人 富士電機株式会社
発明者 林巨己飯坂達也中沢親志伊藤秀之村上賢哉
出願日 2009年12月17日 (11年0ヶ月経過) 出願番号 2009-286583
公開日 2011年6月30日 (9年5ヶ月経過) 公開番号 2011-130584
状態 特許登録済
技術分野 交流の給配電 特定用途計算機
主要キーワード 時間制約条件 統計指標 連続停止 出力下限値 気象サーバ 起動順位 出力変化率 最大変化率
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (14)

課題

再生可能エネルギーを利用した発電設備電力系統連系した際に、発電電力不確定性を考慮しつつ、再生可能エネルギーを利用した発電設備以外の発電設備の運用コストを考慮した発電計画を具体的に作成する。

解決手段

負荷電力予測(ステップS1)、および再生可能エネルギー利用発電電力の予測(ステップS2)の予測誤差を算出する(ステップS3)と、この予測誤差に基づいて供給電力シナリオを作成し(ステップS4)、コスト優先発電計画作成(ステップS5)、需給バランス優先発電計画作成(ステップS6)を行って発電計画出力(ステップS7)を行う発電計画作成方法である。

概要

背景

たとえば、独立した電力系統となっている離島では、発電設備運転するための燃料輸送費が高く、発電コストが高いという課題を抱えている。このため、離島においては、従来の内燃力を利用した発電設備に加えて、太陽光発電風力発電などの再生可能エネルギーを大量導入し、発電コストを低減しようという機運が高まっている。

しかし、これらの再生可能エネルギー利用の発電量天候に支配されるので、出力が不安定(不確定)であるという技術的課題がある。
電力系統においては発電電力負荷電力需給バランス釣り合っていなければならないが、発電出力が不安定である再生可能エネルギーを利用した発電設備を電力系統と連系すると、発電電力と負荷電力の需給バランスが崩れてしまい、電圧変動周波数変動により、最悪の場合は電力系統が停止してしまう事態に陥る。

上述のような事態を避けるために、従来の再生可能エネルギーを利用した発電設備が連系されていない電力系統においては、過去の気象条件から負荷電力の予測を行い、その負荷電力予測値発電すべき電力が等しくなるように発電設備の出力電力各発電設備割り振るという発電計画が行われている。

この時、各発電設備の発電出力は発電設備の運用コスト燃料コスト起動コスト)が最も小さくなるように割り振りが行われる。すなわち、電力の需給バランスを崩すことが無いように発電設備の運用計画を作成し、電力系統が停止してしまうという事態に陥らないようにしている。

電力系統に再生可能エネルギーを利用した発電設備が連系されていても発電計画を作成することの必要性は変わらない。
従来の再生可能エネルギーを利用した発電設備が連系された電力系統の発電計画作成方法としては、特許文献1に開示された技術が挙げられる。この特許文献1では、気象予測誤差と、再生可能エネルギーの発電出力予測誤差を用いて、事業者経済的損失を予測するとともに、再生可能エネルギーを利用した発電装置以外の発電装置の発電割合を変更するという方法がとられている。

概要

再生可能エネルギーを利用した発電設備を電力系統に連系した際に、発電電力の不確定性を考慮しつつ、再生可能エネルギーを利用した発電設備以外の発電設備の運用コストを考慮した発電計画を具体的に作成する。負荷電力の予測(ステップS1)、および再生可能エネルギー利用発電電力の予測(ステップS2)の予測誤差を算出する(ステップS3)と、この予測誤差に基づいて供給電力シナリオを作成し(ステップS4)、コスト優先発電計画作成(ステップS5)、需給バランス優先発電計画作成(ステップS6)を行って発電計画出力(ステップS7)を行う発電計画作成方法である。

目的

本発明の目的は、発電電力が不確定な再生可能エネルギーを利用した発電設備を電力系
統に連系した際に、発電電力の不確定性を考慮しつつ、再生可能エネルギーを利用した発電設備以外の発電設備の運用コストを考慮した発電計画を具体的に作成することにある

効果

実績

技術文献被引用数
6件
牽制数
5件

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請求項1

内燃力発電設備および再生可能エネルギー利用発電設備と、前記内燃力発電設備および前記再生可能エネルギー利用発電設備の少なくとも一方の電力消費する負荷設備とを含む電力系統における発電計画作成方法であって、系統内の前記負荷設備が消費する負荷電力予測するステップと、前記再生可能エネルギー利用発電設備から得られる再生可能エネルギー利用発電電力を予測するステップと、前記負荷電力および前記再生可能エネルギー利用発電電力の各々について、予測値実績値を用いて予測誤差を算出するステップと、前記予測誤差を用いて前記負荷設備に経時的に供給すべき電力を示す供給電力シナリオを作成するステップと、前記供給電力シナリオを用いて前記内燃力発電設備の発電計画を作成するステップと、作成された前記発電計画を出力するステップと、を含むことを特徴とする発電計画作成方法。

請求項2

請求項1の発電計画作成方法において、前記発電計画を作成するステップは、コスト優先発電計画を作成するステップと、需給バランス優先発電計画を作成するステップとを含むことを特徴とする発電計画作成方法。

請求項3

請求項1の発電計画作成方法において、前記供給電力シナリオを作成するステップでは、前記負荷電力と前記再生可能エネルギー利用発電電力が予測値通りになったと仮定して、前記内燃力発電設備が供給すべき電力について、時間断面ごとに求めた第1供給電力シナリオと、前記負荷電力の前記実績値が前記予測値に対して小さく、かつ、前記再生可能エネルギー利用発電電力の前記が前記予測値に対して大きい場合に、前記内燃力発電設備が供給すべき電力について、時間断面ごとに求めた第2供給電力シナリオと、前記負荷電力の前記実績値が前記予測値に対して大きく、かつ、前記再生可能エネルギー利用発電電力の前記実績値が前記予測値に対して小さい場合に、前記内燃力発電設備が供給すべき電力について、時間断面ごとに求めた第3供給電力シナリオと、を作成することを特徴とする発電計画作成方法。

請求項4

内燃力発電設備および再生可能エネルギー利用発電設備と、前記内燃力発電設備および前記再生可能エネルギー利用発電設備の少なくとも一方の電力を消費する負荷設備とを含む電力系統における発電計画作成システムであって、系統内の前記負荷設備が消費する負荷電力を予測する負荷予測部と、前記再生可能エネルギー利用発電設備から得られる再生可能エネルギー利用発電電力を予測する再生可能エネルギー利用発電電力予測部と、前記負荷電力および前記再生可能エネルギー利用発電電力の各々について、予測値と実績値を用いて予測誤差を算出する予測誤差算出部と、前記予測誤差を用いて前記負荷設備に経時的に供給すべき電力を示す供給電力シナリオを作成する供給電力シナリオ作成部と、前記供給電力シナリオを用いて前記内燃力発電設備の発電計画を作成する発電計画作成部と、作成された前記発電計画を出力する発電計画出力部と、を含むことを特徴とする発電計画作成システム。

請求項5

請求項4の発電計画作成システムにおいて、前記発電計画作成部は、コスト優先発電計画作成部と、需給バランス優先発電計画作成部とを含むことを特徴とする発電計画作成システム。

請求項6

請求項4の発電計画作成システムにおいて、前記供給電力シナリオ作成部では、前記負荷電力と前記再生可能エネルギー利用発電電力が予測値通りになったと仮定して、前記内燃力発電設備が供給すべき電力について、時間断面ごとに求めた第1供給電力シナリオと、前記負荷電力の前記実績値が前記予測値に対して小さく、かつ、前記再生可能エネルギー利用発電電力の前記が前記予測値に対して大きい場合に、前記内燃力発電設備が供給すべき電力について、時間断面ごとに求めた第2供給電力シナリオと、前記負荷電力の前記実績値が前記予測値に対して大きく、かつ、前記再生可能エネルギー利用発電電力の前記実績値が前記予測値に対して小さい場合に、前記内燃力発電設備が供給すべき電力について、時間断面ごとに求めた第3供給電力シナリオと、を作成することを特徴とする発電計画作成システム。

技術分野

0001

本発明は、発電計画作成方法および発電計画作成システムに関する。

背景技術

0002

たとえば、独立した電力系統となっている離島では、発電設備運転するための燃料輸送費が高く、発電コストが高いという課題を抱えている。このため、離島においては、従来の内燃力を利用した発電設備に加えて、太陽光発電風力発電などの再生可能エネルギーを大量導入し、発電コストを低減しようという機運が高まっている。

0003

しかし、これらの再生可能エネルギー利用の発電量天候に支配されるので、出力が不安定(不確定)であるという技術的課題がある。
電力系統においては発電電力負荷電力需給バランス釣り合っていなければならないが、発電出力が不安定である再生可能エネルギーを利用した発電設備を電力系統と連系すると、発電電力と負荷電力の需給バランスが崩れてしまい、電圧変動周波数変動により、最悪の場合は電力系統が停止してしまう事態に陥る。

0004

上述のような事態を避けるために、従来の再生可能エネルギーを利用した発電設備が連系されていない電力系統においては、過去の気象条件から負荷電力の予測を行い、その負荷電力予測値発電すべき電力が等しくなるように発電設備の出力電力各発電設備割り振るという発電計画が行われている。

0005

この時、各発電設備の発電出力は発電設備の運用コスト燃料コスト起動コスト)が最も小さくなるように割り振りが行われる。すなわち、電力の需給バランスを崩すことが無いように発電設備の運用計画を作成し、電力系統が停止してしまうという事態に陥らないようにしている。

0006

電力系統に再生可能エネルギーを利用した発電設備が連系されていても発電計画を作成することの必要性は変わらない。
従来の再生可能エネルギーを利用した発電設備が連系された電力系統の発電計画作成方法としては、特許文献1に開示された技術が挙げられる。この特許文献1では、気象予測誤差と、再生可能エネルギーの発電出力予測誤差を用いて、事業者経済的損失を予測するとともに、再生可能エネルギーを利用した発電装置以外の発電装置の発電割合を変更するという方法がとられている。

先行技術

0007

特開2008−225646号公報

発明が解決しようとする課題

0008

しかし従来方法では、以下のようないくつかの技術的課題がある。
すなわち、再生可能エネルギーを利用した発電装置以外の発電装置の具体的な発電計画作成方法が示されていない。また、再生可能エネルギーを利用した発電装置以外の発電装置の運用コストが考慮されていない。さらに発電電力と負荷電力の需給バランスが考慮されていない。

0009

本発明の目的は、発電電力が不確定な再生可能エネルギーを利用した発電設備を電力系
統に連系した際に、発電電力の不確定性を考慮しつつ、再生可能エネルギーを利用した発電設備以外の発電設備の運用コストを考慮した発電計画を具体的に作成することにある。

課題を解決するための手段

0010

本発明の第1の観点は、内燃力発電設備および再生可能エネルギー利用発電設備と、前記内燃力発電設備および前記再生可能エネルギー利用発電設備の少なくとも一方の電力を消費する負荷設備とを含む電力系統における発電計画作成方法であって、
系統内の前記負荷設備が消費する負荷電力を予測するステップと、
前記再生可能エネルギー利用発電設備から得られる再生可能エネルギー利用発電電力を予測するステップと、
前記負荷電力および前記再生可能エネルギー利用発電電力の各々について、予測値と実績値を用いて予測誤差を算出するステップと、
前記予測誤差を用いて前記負荷設備に経時的に供給すべき電力を示す供給電力シナリオを作成するステップと、
前記供給電力シナリオを用いて前記内燃力発電設備の発電計画を作成するステップと、
作成された前記発電計画を出力するステップと、
を含む発電計画作成方法を提供する。

0011

本発明の第2の観点は、内燃力発電設備および再生可能エネルギー利用発電設備と、前記内燃力発電設備および前記再生可能エネルギー利用発電設備の少なくとも一方の電力を消費する負荷設備とを含む電力系統における発電計画作成システムであって、
系統内の前記負荷設備が消費する負荷電力を予測する負荷予測部と、
前記再生可能エネルギー利用発電設備から得られる再生可能エネルギー利用発電電力を予測する再生可能エネルギー利用発電電力予測部と、
前記負荷電力および前記再生可能エネルギー利用発電電力の各々について、予測値と実績値を用いて予測誤差を算出する予測誤差算出部と、
前記予測誤差を用いて前記負荷設備に経時的に供給すべき電力を示す供給電力シナリオを作成する供給電力シナリオ作成部と、
前記供給電力シナリオを用いて前記内燃力発電設備の発電計画を作成する発電計画作成部と、
作成された前記発電計画を出力する発電計画出力部と、
を含む発電計画作成システムを提供する。

発明の効果

0012

本発明によれば、発電電力が不確定な再生可能エネルギーを利用した発電設備を電力系統に連系した際に、発電電力の不確定性を考慮しつつ、再生可能エネルギーを利用した発電設備以外の発電設備の運用コストを考慮した発電計画を具体的に作成することができる。

図面の簡単な説明

0013

本発明の一実施の形態である発電計画作成方法および発電計画作成システムが適用される電力系統の構成の一例を示す概念図である。
本発明の一実施の形態である発電計画作成方法を実施する発電計画作成システムの構成の一例を示すブロック図である。
本発明の一実施の形態である発電計画作成方法および発電計画作成システムの作用の一例を示すフローチャートである。
本発明の一実施の形態である発電計画作成システムによる負荷電力の予測例を示す線図である。
本発明の一実施の形態である発電計画作成システムにおける再生可能エネルギー利用発電電力の予測例を示す線図である。
本発明の一実施の形態である発電計画作成システムにおける供給電力シナリオ作成処理の詳細の一例を示すフローチャートである。
本発明の一実施の形態である発電計画作成システムによる供給電力シナリオ0の計算結果例を示す線図である。
本発明の一実施の形態である発電計画作成システムにおける予測値の誤差評価の一例を示す線図である。
本発明の一実施の形態である発電計画作成システムによる供給電力シナリオ1の計算結果例を示す線図である。
本発明の一実施の形態である発電計画作成システムによる供給電力シナリオ2の計算結果例を示す線図である。
本発明の一実施の形態である発電計画作成システムによって作成された3つの供給電力シナリオの計算結果例を示す線図である。
本発明の一実施の形態である発電計画作成システムにおける需給バランス優先発電計画作成処理の一例を示すフローチャートである。
本発明の一実施の形態である発電計画作成システムにて作成される発電計画の一例を示す概念図である。

実施例

0014

本実施の形態では、たとえば、内燃力発電設備、太陽光発電設備または風力発電設備などの再生可能エネルギー利用発電設備、負荷設備で構成される電力系統、特に特定の狭い地域にて電力の発生、消費を行うマイクログリッドにおいて、太陽光発電設備における日射量変動、風力発電設備における風速変動等による再生可能エネルギー変動、及び需要家負荷変動に対して、内燃力発電設備によりその変動を吸収するための内燃力発電設備の発電計画作成技術を例示する。

0015

本実施の形態の第1態様では、内燃力発電設備、太陽光発電設備または風力発電設備などの再生可能エネルギーを利用した発電設備、負荷設備で構成される電力系統において、系統内の負荷電力を予測する負荷予測部と、再生可能エネルギーを利用した発電機の発電電力を予測する再生可能エネルギー利用発電電力予測部と、負荷電力と再生可能エネルギーを利用した発電機の発電電力の予測値と実績値を用いて誤差分析する予測誤差算出部と、予測誤差を用いて負荷に経時的に供給すべき電力を示す供給電力シナリオを作成する供給電力シナリオ作成部と、経時的に供給すべき電力を示す供給電力シナリオを用いて内燃力発電設備の発電計画を作成する発電計画作成部と、作成された発電計画を出力する発電計画出力部を備える。

0016

また、第2態様では、第1態様の発電計画作成部に、コスト優先発電計画作成部と、需給バランス優先発電計画作成部を備える。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。

0017

図1は、本発明の一実施の形態である発電計画作成方法および発電計画作成システムが適用される電力系統の構成の一例を示す概念図である。
図2は、本発明の一実施の形態である発電計画作成方法を実施する発電計画作成システムの構成の一例を示すブロック図である。

0018

図1に例示されるように、本実施の形態の電力系統100は、送電網140を介して、内燃力発電設備110、再生可能エネルギー利用発電設備120および負荷設備130が接続された構成となっている。

0019

図1において、Ga1,Ga2,…Ganは、出力電力を調整可能な内燃力発電設備110であり、本実施の形態における発電計画作成システム170による発電計画の作成対
象となる発電設備である。

0020

Gb1,Gb2,…Gbnは、再生可能エネルギーを利用した発電設備であり、太陽光発電設備や風力発電設備などがこれにあたる。
なお、再生可能エネルギー利用発電設備120としては、太陽光風力等の自然エネルギーを利用するものに限らず、再生可能生物資源廃棄物の燃焼エネルギー等を利用して発電する発電設備も含まれる。

0021

これらの再生可能エネルギー利用発電設備120の出力電力は天候等に支配されるので、出力が不安定(不確定)である。
また、L1,L2,…Lnは、電力を消費する負荷設備130である。

0022

内燃力発電設備110、再生可能エネルギー利用発電設備120、負荷設備130は電力ケーブル141(図1中の実線)を介して電力系統に連系されている。
また、これらの内燃力発電設備110、再生可能エネルギー利用発電設備120、負荷設備130は通信ケーブル151(図1中の点線)にて通信ネットワーク150に接続されている。

0023

さらに、本実施の形態の場合、通信ネットワーク150には、気象サーバ160、発電計画作成システム170、需給制御システム180が接続されている。
本実施の形態の発電計画作成システム170は、気象サーバ160から気象予報161を取得し、再生可能エネルギー利用発電設備120で発生する発電電力と、負荷で消費する電力を予測する。また、発電計画作成システム170は、通信ネットワーク150を介して内燃力発電設備110、再生可能エネルギー利用発電設備120、負荷設備130の電力計測値(実績値)を取得する。

0024

これらの予測値、実績値を用いて発電計画作成システム170は内燃力発電設備110の発電計画を作成することになる。
なお、発電計画を作成する時間間隔は通常、30分おき、或いは1時間おきとなるが、この時間間隔は任意に設定することが可能である。

0025

また、発電計画を作成する時間範囲は、通常、1日分、或いは1週間分であるが、計画を作成する時間範囲についても任意に設定することが可能である。
さらに発電計画作成システム170によって作成された内燃力発電設備110の発電計画は、通信ネットワーク150を介して需給制御システム180および各内燃力発電設備110へ送信される。

0026

図2に例示されるように、本実施の形態の発電計画作成システム170は、負荷電力予測部171、再生可能エネルギー利用発電電力予測部172、予測誤差算出部173、供給電力シナリオ作成部174、発電計画作成部175、発電計画出力部178と、負荷DB191、気象DB192、再生可能エネルギー利用発電電力DB193、発電機DB194を備えている。

0027

なお、発電計画作成システム170は、たとえば、コンピュータシステムで実現され、その場合、負荷電力予測部171、再生可能エネルギー利用発電電力予測部172、予測誤差算出部173、供給電力シナリオ作成部174、発電計画作成部175、発電計画出力部178の後述のような処理機能は、図示しない中央処理装置によって実行されるコンピュータプログラムとして実現される。

0028

また、負荷DB191〜発電機DB194の各々のデータベースは、発電計画作成シス
テム170の外部に設けられたデータベースシステムで構成してもよいし、発電計画作成システム170を構成するコンピュータシステムに備えられた記憶装置で実現してもよい。

0029

本実施の形態の発電計画作成システム170において、負荷電力予測部171は、気象サーバ160から送信される現在の気象予報161を取得するとともに、負荷DB191に蓄積されている負荷電力の過去の実績値131および気象DB192に蓄積されている過去の気象実績162を参照して、負荷電力の予測を行う。

0030

なお、負荷電力の実績値131は各負荷設備130に設置されている図示しない電力計測装置から通信ネットワーク150を介して負荷DB191に蓄積される。
また、過去の気象実績162は、気象サーバ160から通信ネットワーク150を介して気象DB192に蓄積される。

0031

負荷電力の予測方法としては、パターンマッチングを用いて、現在の気象予報161と類似した過去の気象実績日を抽出し、抽出された日の負荷電力の実績値131を用いる方法、気象実績162と負荷電力の実績値131の関係を、ニューラルネットワークを用いてモデル化し、そのニューラルネットワークに現在の気象予報161を入力して負荷電力を予測する方法などを用いる。負荷電力の予測値132は負荷DB191に蓄積される。

0032

再生可能エネルギー利用発電電力予測部172は、気象サーバ160から送信される現在の気象予報161を取得するとともに、再生可能エネルギー利用発電電力DB193に蓄積されている再生可能エネルギー利用発電電力の過去の実績値121および気象DB192に蓄積されている過去の気象実績162を参照して、再生可能エネルギー利用発電電力の予測を行う。

0033

なお、再生可能エネルギー利用発電電力の実績値121は各再生可能エネルギー利用発電設備120に設置されている図示しない電力計測装置から通信ネットワーク150を介して再生可能エネルギー利用発電電力DB193に蓄積される。

0034

再生可能エネルギー利用発電電力の予測方法としては、負荷電力の予測と同じく、パターンマッチングを用いる方法、ニューラルネットワークを用いる方法などを用いる。再生可能エネルギー利用発電電力の予測値122は再生可能エネルギー利用発電電力DB193に蓄積される。

0035

予測誤差算出部173は、負荷電力および再生可能エネルギー利用発電電力について、それぞれ、過去の予測値と実績値を用いて、負荷電力の予測誤差の統計指標133と、再生可能エネルギー利用発電電力の予測誤差の統計指標123を算出する。算出する統計指標133,123は、たとえば、平均値標準偏差などである。

0036

供給電力シナリオ作成部174は、負荷電力の予測値132と誤差(統計指標133)および再生可能エネルギー利用発電電力の予測値122と誤差(統計指標123)を用いて、各時間断面にて供給すべき電力のシナリオを作成する。

0037

なお、供給すべき電力とは、負荷電力から再生可能エネルギー利用発電電力を引いた値のことであり、内燃力発電設備110にて供給する電力のことを意味する。
作成される供給電力シナリオは、最低限必要となる供給電力シナリオ(供給電力シナリオ1とする)、最大限必要となる供給電力シナリオ(供給電力シナリオ2とする)の2つのシナリオである。

0038

本実施の形態の供給電力シナリオ1の意味合いは、負荷電力の実績値131に対して予測値132が大きく上側に外れ(実績値131が予測値132に対して小さい)、かつ、再生可能エネルギー利用発電電力の実績値121に対して予測値122が大きく下側に外れた場合(実績値121が予測値122に対して大きい)である。

0039

また、本実施の形態の供給電力シナリオ2の意味合いは、負荷電力の実績値131に対して予測値132が大きく下側に外れ(実績値131が予測値132に対して大きい)、かつ、再生可能エネルギー利用発電電力の実績値121に対して予測値122が大きく上側に外れた場合(実績値121が予測値122に対して小さい)である。

0040

供給電力シナリオ1および供給電力シナリオ2の詳細は後述する。
発電計画作成部175は、供給電力シナリオ作成部174にて作成された2つの供給電力シナリオに対して、内燃力発電設備110が発電すべき発電計画を作成する。

0041

本実施の形態の場合、一例として、発電計画作成部175はコスト優先発電計画作成部176と、需給バランス優先発電計画作成部177の2つに分けられる。
コスト優先発電計画作成部176は供給電力シナリオ1に対して供給すべき電力を、内燃力発電設備110の発電コストを優先して計画を作成する。

0042

需給バランス優先発電計画作成部177は、供給電力シナリオ1と供給電力シナリオ2の差分電力を取り、この差分電力に対して供給すべき電力を、内燃力発電設備110の追従性を優先して計画を作成する。

0043

なお、発電計画作成部175は発電計画を作成する際に、発電機DB194の情報を参照する。
本実施の形態の場合、一例として、発電機DB194は、発電計画を作成するために必要となる情報、すなわち、各内燃力発電設備110の定格電力、出力上下限出力変化率上下限、最小連続停止時間、最小連続運転時間、燃料費特性、追従性順位、等の情報が格納されている。

0044

発電計画出力部178は、発電計画作成部175にて算出された発電計画を、通信ネットワーク150を介して各内燃力発電設備110の制御部に送信するとともに、需給制御システム180にも送信する。

0045

需給制御システム180はこの発電計画をベースにして、個々の内燃力発電設備110のリアルタイム制御を行うことになる。
なお、発電計画出力部178から発電計画を可視化して表示し、この発電計画を作業者閲覧して手動操作半自動操作で個々の内燃力発電設備110の稼働させることもできる。

0046

以下、本実施の形態の発電計画作成方法および発電計画作成システムの作用の一例を説明する。
図3は、本実施の形態の発電計画作成方法および発電計画作成システムの作用の一例を示すフローチャートである。

0047

まず、ステップS1では、負荷電力予測部171にて負荷電力の予測を行う。負荷電力予測部171は、気象サーバ160から送信される現在の気象予報161、負荷DB191に蓄積されている負荷電力の過去の実績値131、気象DB192に蓄積されている過去の気象実績162を参照して、負荷電力の予測を行う。

0048

負荷電力の予測方法としては、パターンマッチングを用いて、現在の気象予報161と類似した過去の気象実績日を抽出し、抽出された日の負荷電力の実績値131を用いる方法、気象実績162と負荷電力の実績値131の関係を、ニューラルネットワークを用いてモデル化し、そのニューラルネットワークに現在の気象予測を入力して負荷電力を予測する方法などを用いる。

0049

図4は、本実施の形態の発電計画作成システムによる負荷電力の予測例を示す線図である。
なお、負荷電力の予測値132は、発電計画を作成する任意の時間範囲(例えば1日)の任意の時間間隔(例えば1時間)にて予測を行う。時間範囲を1日、時間間隔を1時間とした場合の負荷電力の予測例を図4に示す。

0050

ステップS2では、再生可能エネルギー利用発電電力予測部172にて再生可能エネルギー利用発電電力の予測を行う。
図5は、本実施の形態の発電計画作成システムにおける再生可能エネルギー利用発電電力の予測例を示す線図である。

0051

再生可能エネルギー利用発電電力予測部172は、気象サーバ160から送信される現在の気象予報161、再生可能エネルギー利用発電電力DB193に蓄積されている再生可能エネルギー利用発電電力の過去の実績値121、気象DB192に蓄積されている過去の気象実績162を参照して、再生可能エネルギー利用発電電力の予測を行う。

0052

再生可能エネルギー利用発電電力の予測方法としては、負荷電力の予測と同じく、パターンマッチングを用いる方法、ニューラルネットワークを用いる方法などを用いる。
なお、再生可能エネルギー利用発電電力の予測値122は、負荷電力の予測値132と同じ時間範囲(例えば1日)、時間間隔(例えば1時間)にて予測を行う。時間範囲を1日、時間間隔を1時間とした場合の再生可能エネルギー利用発電電力の予測例を図5に示す。

0053

ステップS3では、負荷DB191および再生可能エネルギー利用発電電力DB193に蓄積されている、負荷電力の予測値132と実績値131、および再生可能エネルギー利用発電電力の予測値122と実績値121を用いて、予測誤差算出部173にて負荷電力および再生可能エネルギー利用発電電力の予測誤差の平均値および標準偏差を算出する。

0054

予測誤差の平均値および標準偏差の計算方法は、負荷電力および再生可能エネルギー利用発電電力で同じである。予測誤差の平均値および標準偏差は、負荷電力予測、再生可能エネルギー利用発電電力予測と同じ時間範囲(例えば1日)、時間間隔(例えば1時間)にて算出することになる。

0055

ここで、時刻tにおける予測誤差の平均値および標準偏差を求める際の予測値と実績値の組がn個あると仮定する。まず、予測誤差を(1)式のように定義する。

0056

ただし、(1)式において、
ERt,d:時刻t,データdにおける予測誤差(%)、
ft,d:時刻t,データdにおける予測値(kW)、
at,d:時刻t,データdにおける実績値(kW)、
である。

0057

この(1)式から、実績値に対して予測値が小さければ、予測誤差はマイナスの値に、実績値に対して予測値が大きければ、予測誤差はプラスの値になる。
時刻tにおける予測誤差の平均値および予測誤差の標準偏差を(2)式、(3)式を用いて求める。

0058

0059

ただし、この(2)式、(3)式において、
Ave(ERt):時刻tにおける予測誤差の平均値(%)、
Std(ERt):時刻tにおける予測誤差の標準偏差(%)、
である。

0060

この(2)式、(3)式にて予測誤差の平均値および標準偏差を計算した結果例を表1に示す。

0061

ステップS4では、ステップS1で作成された負荷電力の予測値132、ステップS2で作成された再生可能エネルギー利用発電電力の予測値122、およびステップS3で作成された負荷電力および再生可能エネルギー利用発電電力の予測誤差の平均値および標準偏差を用いて、内燃力発電設備110にて供給すべき供給電力のシナリオの作成を行う。

0062

図6は、本発明の一実施の形態である発電計画作成システムにおける供給電力シナリオ作成処理の詳細の一例を示すフローチャートである。図6は、図3のステップS4の詳細の一例を示している。

0063

図7は、本発明の一実施の形態である発電計画作成システムによる供給電力シナリオ0の計算結果例を示す線図である。
まず、ステップS4−1では、供給電力シナリオ0(第1供給電流シナリオ)を作成する。

0064

本実施の形態において、供給電力シナリオ0とは、負荷電力と再生可能エネルギー利用発電電力が予測値通りになったと仮定して、内燃力発電設備110が供給すべき電力、すなわち、負荷電力の予測値132から再生可能エネルギー利用発電電力の予測値122を引いた電力について、時間断面ごとに求めたものである。

0065

表2に時間断面ごとの負荷電力の予測値132と再生可能エネルギー利用発電電力の予
測値122、および負荷電力の予測値132から再生可能エネルギー利用発電電力の予測値122を引いた供給電力シナリオ0の計算例を示す。

0066

すなわち、表2において、時間断面ごとに、負荷電力予測値(表2のA列)から再生可能エネルギー利用発電電力予測値(表2のB列)を引いたものが供給電力シナリオ0(表2のC列)となる。図7に供給電力シナリオ0を示す。

0067

次に、ステップS4−2では、供給電力シナリオ1(第2供給電流シナリオ)を作成する。供給電力シナリオ1とは、内燃力発電設備110にて供給すべき必要最小限の電力を時間断面ごとに求めたものである。

0068

この供給電力シナリオ1は、負荷電力の実績値131に対して予測値132が大きく上側に外れ(実績値131が予測値132に対して小さい)、かつ、再生可能エネルギー利用発電電力の実績値121に対して予測値122が大きく下側に外れた場合(実績値121が予測値122に対して大きい)を仮定した供給電力シナリオである。

0069

通常、実績値に対する予測値の誤差評価としては、予測値の予測誤差の平均値をx,予測誤差の標準偏差をσとすると、x±n・σ(nは任意の正の実数)を用いる。この様子を図8に示す。

0070

図8は、本実施の形態の発電計画作成システムにおける予測値の誤差評価の一例を示す線図である。
図8において、縦軸度数を、横軸は予測値の誤差の大きさを表しており、予測誤差の分布正規分布に従っているものと仮定する。またxは予測誤差の平均値を、σは予測誤差の標準偏差を示している。

0071

このような仮定の元で、予測誤差がある区間に入る確率は以下のように表されることが知られている。
予測誤差が区間(x−σ、x+σ)の間に入る確率は0.638
予測誤差が区間(x−2σ、x+2σ)の間に入る確率は0.954
予測誤差が区間(x−3σ、x+3σ)の間に入る確率は0.997
このようにして、予測値の誤差評価を行うことができる。

0072

この考え方を供給電力シナリオ1の作成に用いる。すなわち、実績値に対して予測値が大きく上側に外れた場合には、予測値は最大で以下の誤差を持っていると仮定する(下限誤差)。

0073

下限誤差=予測値×(x−n・σ)
同様に、実績値に対して予測値が大きく下側に外れた場合には、予測値は最大で以下の誤差を持っていると仮定する(上限誤差)。

0074

上限誤差=予測値×(x+n・σ)
ここで、nは任意の正の実数であり、上下限誤差の確からしさ(確率)を案して発電計画作成システム170の管理者が設定すべき値である。

0075

最終的に、予測値に対する下限、上限は以下のようにして求められる。
予測値の下限=予測値+下限誤差
予測値の上限=予測値+上限誤差
供給電力シナリオ1では、負荷電力については予測値132の下限を、再生可能エネルギー利用発電電力については予測値122の上限を使用し、負荷電力の予測値132の下限から再生可能エネルギー利用発電電力の予測値122の上限を引くことで、時間断面ごとの供給電力を求めることになる。

0076

図9は、本実施の形態の発電計画作成システムによる供給電力シナリオ1の計算結果例を示す線図である。
上下限誤差の計算にて、n=2(誤差がx−2σとx+2σの間に入る確率が0.954)の場合の、負荷電力の予測値132の下限計算結果例を表3に、再生可能エネルギー利用発電電力の予測値122の上限計算結果例を表4に、供給電力シナリオ1の供給電力計算結果例を表5に示す。

0077

さらに、図9に供給電力シナリオ1の計算結果例を図示する。

0078

0079

0080

次に、ステップS4−3では、供給電力シナリオ2(第3供給電流シナリオ)を作成する。本実施の形態の供給電力シナリオ2とは、内燃力発電設備110にて供給すべき最大の電力を時間断面ごとに求めたものである。

0081

この供給電力シナリオ2は、負荷電力の実績値131に対して予測値132が大きく下側に外れ(実績値131が予測値132に対して大きい)、かつ、再生可能エネルギー利用発電電力の実績値121に対して予測値122が大きく上側に外れた場合(実績値121が予測値122に対して小さい)を仮定した供給電力シナリオである。

0082

このステップS4−3では、上述のステップS4−2と逆の操作を行う。すなわち、負荷電力については予測値132の上限を、再生可能エネルギー利用発電電力については予測値122の下限を使用し、負荷電力の予測値132の上限から再生可能エネルギー利用発電電力の予測値122の下限を引くことで、時間断面ごとの供給電力を求めることになる。

0083

図10は、本実施の形態の発電計画作成システムによる供給電力シナリオ2の計算結果例を示す線図である。
図11は、本実施の形態の発電計画作成システムによって作成された3つの供給電力シナリオの計算結果例を示す線図である。

0084

上下限誤差の計算にて、n=2(誤差がx−2σとx+2σの間に入る確率が0.954)の場合の、負荷電力予測値の上限計算結果例を表6に、再生可能エネルギー利用発電電力の下限計算結果例を表7に、供給電力シナリオ2の供給電力計算結果例を表8に示す。さらに、図10に供給電力シナリオ2の計算結果例を示す。

0085

0086

0087

以上、ステップS4にて作成された3つの供給電力シナリオをまとめて図11に図示する。

0088

次に、図3に戻って、ステップS5では、ステップS4にて作成された供給電力シナリオ1に対して、内燃力発電設備110の発電コストを優先させて発電計画を作成する。
以下に、本実施の形態の発電計画作成システム170において、発電コストを優先させて発電計画を作成する場合の問題の定式化の一例を例示する。
(1)目的関数
次の(4)式は、目的関数の一例を示している。

0089

ただし、(4)式において、
COST1:供給電力シナリオ1の供給電力に対し内燃力発電設備110で電力供給した際の発電コスト、
Pi,t:発電機iの時刻tにおける発電出力、
ai,bi,ci:発電機iの燃料費特性の係数
ui,t:発電機iの時刻tにおける起動停止変数(0:停止、1:運転)、
Δui:発電機iの起動の有無(0:起動なし、1:起動あり)、
Ki:発電機iの起動費、
である。
(2)制約条件
(2−1)需給バランス制約
次の(5)式は、需給バランス制約条件の一例を示している。

0090

ただし、(5)式において、L1t:時刻tにおいて供給電力シナリオ1で供給すべき電力、である。

0091

(2−2)発電機出力上下限制約
次の(6)式は、発電機出力上下限制約条件の一例を示している。

0092

ただし、(6)式において、
pimin:発電機iの出力下限値
pimax:発電機iの出力上限値
である。

0093

(2−3)発電機出力変化率上下限制約
次の(7)式は、発電機出力変化率上下限制約条件の一例を示している。

0094

ただし、(7)式において、
Δpidownmax:発電機iの下降側最大変化率
Δpiupmax:発電機iの上昇側最大変化率、
である。

0095

(2−4)発電機の最小連続停止時間制約
次の(8)式は、発電機の最小連続停止時間制約条件の一例を示している。

0096

ただし、(8)式において、minti:発電機iの最小連続停止時間、である。

0097

(2−5)発電機の最小連続運転時間制約
次の(9)式は、発電機の最小連続運転時間制約条件の一例を示している。

0098

ただし、(9)式において、minri:発電機iの最小連続運転時間、である。

0099

なお、本問題の解法としては、メタヒュリスティク手法を用いることができる。具体的には、遺伝的アルゴリズム(GA)とその改良手法シミュレーティッドアニーリング(SA)とその改良手法、タブサーチ(以下TSと記す)とその改良手法およびParticle Swarm Optimization(以下PSOと記す)とその改良手法などが用いることができる。

0100

すなわち、本実施の形態では、発電計画作成部175のコスト優先発電計画作成部176は、上述の問題解決アルゴリズムにて、コスト優先による後述の発電計画200を作成する。

0101

次に、ステップS6では、ステップS4にて作成した供給電力シナリオ1と供給電力シナリオ2の差分電力を取り、この差分電力に対して供給すべき電力を計画する。
なお、供給電力シナリオ1と供給電力シナリオ2の差分電力の意味合いは、負荷電力の予測誤差や再生可能エネルギー利用発電電力の予測誤差から、内燃力発電設備110が発電しなければならなくなる可能性がある電力であり、このために、内燃力発電設備110の起動停止を決定することが、このステップS6の目的となる。

0102

このステップS6における詳細の一例を図12に示す。
図12は、本実施の形態の発電計画作成システムにおける需給バランス優先発電計画作成処理の一例を示すフローチャートである。

0103

まず、ステップS6−1では、各時間断面にて供給電力シナリオ1と供給電力シナリオ2の差分電力を求める。
次にステップS6−2では、ステップS6−1にて求めた各時間断面の差分電力が、ステップS5にて求めた起動している発電機にて電力供給可能か否かを調べる。

0104

電力供給できる場合(ステップS6−2でYesの場合)は、ステップS6−5に進み、発電機起動停止計画を出力して終了となる。この場合は、ステップS5にて起動した発電機以外の発電機は全て停止という計画を出力することになる。

0105

一方、電力供給できない場合(ステップS6−2でNoの場合)は、ステップS6−3に進み、ステップS5にて求めた起動していない(停止している)発電機で、かつ、起動順位が最も高い一つの発電機を起動する。

0106

ここで、起動順位は、図2に示した発電計画作成システム170の構成の中で、発電機DB194に格納されている情報であり、個々の内燃力発電設備110の追従性を勘案して、システムの管理者が予め設定しておくデータである。

0107

次に、ステップS6−4に進み、ステップS6−3にて起動設定した発電機にて、時間断面ごとの差分電力が供給できるか否かを調べる。
電力供給できる場合(ステップS6−4でYesの場合)は、ステップS6−5に進み、発電機起動停止計画を出力して終了となる。この場合は、ステップS5にて起動した発電機以外の起動順位が最も高い1つの発電機を起動するという計画を出力することになる

0108

電力供給できない場合(ステップS6−4でNoの場合)は、ステップS6−3に戻り、さらに起動する発電機を1台増やし、ステップS6−4に進んで、時間断面ごとの差分電力が供給できるか否かを調べる。

0109

以上の処理について、全ての時間断面について差分電力の供給を行えるまで繰返し、最終的にステップS6−5に進んで発電機起動停止計画を出力して、ステップS6での処理を終了する。

0110

次に、図3に戻って、ステップS7では、ステップS5とステップS6にて作成した発電計画を合わせて出力し、通信ネットワーク150を介して各内燃力発電設備110の図示しない制御部に送信するとともに、需給制御システム180にも送信する。

0111

需給制御システム180はこの発電計画をベースにして、個々の内燃力発電設備110のリアルタイム制御を行うことになる。
図13は、本実施の形態の発電計画作成システム170におけるコスト優先発電計画作成部176および需給バランス優先発電計画作成部177の各々から出力される発電計画の一例を示す概念図である。

0112

この発電計画200では、横軸に時間が1時間単位で設定され、縦軸には内燃力発電設備110を構成するGa1,Ga2,…Ganが設定されている。
そして、個々の発電機Ganの各時間帯に設定される“◎”は、当該発電機Ganをその時間帯で起動することを示し、空白は、停止を意味している。

0113

そして、需給制御システム180は、この発電計画200を参照して、内燃力発電設備110を構成するGa1,Ga2,…Ganの各々の各時間帯における起動/停止を制御する。

0114

この発電計画200を作業者が閲覧して内燃力発電設備110を構成するGa1,Ga2,…Ganの各々の各時間帯における起動/停止を制御することも可能である。
以上説明したように、本発明の実施の形態の発電計画作成方法および発電計画作成システムを用いれば、発電電力が不確定な再生可能エネルギーを利用した再生可能エネルギー利用発電設備120を、電力系統100に連系した際に、発電電力の不確定性を考慮しつつ、再生可能エネルギーを利用した発電機以外の内燃力発電設備110等の運用コストを考慮した発電計画を具体的に作成することができる。

0115

換言すれば、電力系統100における送電停止等の障害を発生させることなく、効率よく、再生可能エネルギー利用発電設備120と内燃力発電設備110を併用した負荷設備130への安定な電力供給を実現することができる。

0116

なお、本発明は、上述の実施の形態に例示した構成に限らず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。

0117

100電力系統
110内燃力発電設備
120再生可能エネルギー利用発電設備
121実績値
122予測値
123統計指標
130負荷設備
131 実績値
132 予測値
133 統計指標
140送電網
141電力ケーブル
150通信ネットワーク
151通信ケーブル
160気象サーバ
161気象予報
162気象実績
170発電計画作成システム
171負荷電力予測部
172 再生可能エネルギー利用発電電力予測部
173予測誤差算出部
174供給電力シナリオ作成部
175発電計画作成部
176コスト優先発電計画作成部
177需給バランス優先発電計画作成部
178 発電計画出力部
180需給制御システム
191負荷DB
192気象DB
193 再生可能エネルギー利用発電電力DB
194発電機DB
200 発電計画

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