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図面 (9)

課題

信頼性の高い安全系を備えた二次電池装置およびその二次電池装置を備えた車両を提供する。

解決手段

複数の二次電池セルの夫々の電圧値が所定の閾値以上の過電圧であるか否かを通知する過電圧アラーム信号を出力する診断用回路216と、過電圧アラーム信号によりいずれかの二次電池セルが過電圧であると判断された場合に第1レベルシャットダウン信号上位制御手段71へ出力するように構成されたシャットダウン信号生成回路605と、シャットダウン信号が供給され、診断用回路216およびシャットダウン信号生成回路605の動作を制御する制御回路CTRと、を備え、シャットダウン信号生成回路605は、診断用回路216の自己診断を行なう場合に、シャットダウン信号を第2レベルとするとともに、過電圧であることを通知する過電圧アラーム信号が供給されたときに制御回路CTRに過電圧を通知するアラーム信号を出力するように構成された二次電池装置。

概要

背景

鉄道自動車等の車両、プラントなどに搭載される制御システムには高い安全性が要求され、緊急時にシステムを安全に停止させる、あるいは、フェールセーフに導くための安全系が必要とされる。

制御システムの異常時に安全系が故障により作動しない場合には、災害につながる可能性があるため、安全系には高信頼性が求められる。したがって、制御システムが実際に異常になったときに、安全系が期待通りに作動するか、定期的に確認することが必要である。

安全系の動作を確認するためには、例えば、安全系の入力部に模擬的な異常を与えて期待通りの出力(動作)が得られるかどうかを定期的に確認することによって信頼性を確保する方法がある。従来、模擬的な異常を与えて、診断装置が正常に動作するか診断する方法については、例えば特許文献1で提案されている。

安全系の故障は、まず安全側故障危険側故障に大別される。安全側故障とは制御システムをシャットダウン(即ち、安全状態)に至らせる故障のことで、危険側故障とは安全系が必要時に作動しない故障のことである。さらに、危険側故障は自己診断により故障検出可能な危険側故障と、故障検出不能な危険側故障に分類される。

危険側故障であっても自己診断で故障が検出可能ならば、その故障は安全側故障と同等とみなすことができ、安全系の安全性能を上げるには故障検出不能な危険側故障率を低くすることが必須である。

安全系は、例えば、センサコントローラアクチュエータから構成される。センサによりシステム(被制御装置および制御系)の状態を検出し、コントローラにより正常であるか異常であるかを判定し、異常であればアクチュエータによりシステムを停止させる。

この場合に、センサ部分疑似的に異常値を発生させ、アクチュエータの手前で、コントローラからのシャットダウン信号が受信できるかを定期的に診断すれば、安全系の自己診断率を向上できる。このとき、自己診断のための擬似的な異常値によってシステムがシャットダウンされないように、自己診断時のシャットダウン信号と本来のシャットダウン信号を区別できるようにしなければならない。

自己診断時のシャットダウン信号と本来のシャットダウン信号とを区別する方法として、例えば、シャットダウン信号のパルス幅で区別する方法が提案されている。自己診断時はコントローラ内の自己診断用プロセッサが、自己診断であることを伝えるための信号をセンサ部に送り、センサ部がその信号を受けると例えば時間幅t1の短いパルス幅でシャットダウン信号を生成する。センサから出力されたシャットダウン信号は自己診断プロセッサに供給され、自己診断プロセッサはシャットダウン信号が活性化されたことを検出する。実際の異常をセンサが検出した際は、シャットダウン信号は活性化され続ける。

アクチュエータの前段にはフィルタが配置され、フィルタはシャットダウン信号が活性化されてから時間幅t2後(t1<t2)にアクチュエータ側に活性化された信号を伝える。故障状態を一定時間が経過するまで検知しないという方法は例えば特許文献2で述べられている。

概要

信頼性の高い安全系を備えた二次電池装置およびその二次電池装置を備えた車両を提供する。複数の二次電池セルの夫々の電圧値が所定の閾値以上の過電圧であるか否かを通知する過電圧アラーム信号を出力する診断用回路216と、過電圧アラーム信号によりいずれかの二次電池セルが過電圧であると判断された場合に第1レベルのシャットダウン信号を上位制御手段71へ出力するように構成されたシャットダウン信号生成回路605と、シャットダウン信号が供給され、診断用回路216およびシャットダウン信号生成回路605の動作を制御する制御回路CTRと、を備え、シャットダウン信号生成回路605は、診断用回路216の自己診断を行なう場合に、シャットダウン信号を第2レベルとするとともに、過電圧であることを通知する過電圧アラーム信号が供給されたときに制御回路CTRに過電圧を通知するアラーム信号を出力するように構成された二次電池装置。

目的

本発明は上記事情に鑑みて成されたものであって、自己診断時に誤って上位制御回路がシステムをシャットダウンすることを回避する信頼性の高い安全系を備えた二次電池装置およびその二次電池装置を備えた車両を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

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請求項1

複数の二次電池セルを備えた組電池と、前記複数の二次電池セルの夫々の電圧を検出する電圧検出部と、前記電圧検出部により検出された前記複数の二次電池セルの夫々の電圧値が所定の閾値以上の過電圧であるか否かを通知する過電圧アラーム信号を出力する診断用回路と、前記過電圧アラーム信号によりいずれかの二次電池セルが過電圧であると判断された場合に第1レベルシャットダウン信号上位制御手段へ出力するように構成されたシャットダウン信号生成回路と、前記シャットダウン信号が供給され、前記診断用回路および前記シャットダウン信号生成回路の動作を制御する制御回路と、を備え、前記シャットダウン信号生成回路は、前記診断用回路の自己診断を行なう場合に、前記シャットダウン信号を第2レベルとするとともに、過電圧であることを通知する前記過電圧アラーム信号が供給されたときに前記制御回路に過電圧を通知する確認用過電圧アラーム信号を出力するように構成されたことを特徴とする二次電池装置

請求項2

前記診断用回路は、前記複数の二次電池セルの夫々の電圧と所定の閾値電圧とを比較する複数の比較手段と、前記比較手段の出力信号が供給され、イネーブルレジスタから供給される信号が第1レベルである場合に前記比較手段の出力信号を出力し、前記イネーブルレジスタから供給される信号が第2レベルである場合に第2レベルの信号を出力する複数の第1論理回路と、前記複数の第1論理回路の出力信号のいずれかが第1レベルである場合に、第2レベルの信号を出力する第2論理回路と、を備え、前記制御回路は、前記診断回路の自己診断を行なう場合に、複数の前記イネーブルレジスタ全ての出力信号を第2レベルとし、前記所定の閾値電圧の値を複数の二次電池セルの電圧値の最小値よりも小さい値に設定し、複数の前記イネーブルレジスタの出力信号を順次第1レベルとするように構成された請求項1記載の二次電池装置。

請求項3

前記シャットダウン信号生成回路は、複数の前記過電圧アラーム信号が入力され、複数の前記過電圧アラーム信号のいずれかが第2レベルである場合に第2レベルの信号を出力し、複数の過電圧アラーム信号の全てが第1レベルである場合に第1レベルの信号を出力する第3論理回路と、前記第3論理回路の出力信号と前記制御回路から出力された診断用信号とが供給され、前記第3論理回路の出力信号あるいは前記診断用信号が第2レベルである場合に第2レベルの信号を出力し、前記第3論理回路の出力信号と前記診断用信号とが第1レベルである場合に第1レベルの信号を出力する第4論理回路と、前記第4論理回路の出力信号と前記制御回路から出力されたイネーブル信号とが供給され、前記第4論理回路の出力信号あるいは前記イネーブル信号が第1レベルである場合に第1レベルの信号を出力し、前記第4論理回路の出力信号と前記イネーブル信号とが第2レベルである場合に第2レベルの信号を出力する第5論理回路と、前記第4論理回路の出力信号と前記イネーブル信号とが供給され、前記第4論理回路の出力信号あるいは前記イネーブル信号が第2レベルである場合に第2レベルの信号を出力し、前記第4論理回路の出力信号と前記イネーブル信号とが第1レベルである場合に第1レベルの信号を出力する第6論理回路と、を備え、前記制御回路は、前記診断回路の自己診断を行なう場合に、前記イネーブル信号を第1レベルに駆動するように構成された請求項1記載の二次電池装置。

請求項4

前記シャットダウン信号生成回路は、前記制御回路の動作が正常であるか否かを判断するウォッチドックタイマをさらに備え、前記ウォッチドックタイマにより前記制御回路の動作が正常であることが確認された後に、第1レベルの前記イネーブル信号を前記第5論理回路に供給するように構成された請求項3記載の二次電池装置。

請求項5

前記シャットダウン信号生成回路は、前記制御回路の動作が正常であるか否かを判断するウォッチドックタイマをさらに備え、前記ウォッチドックタイマにより前記制御回路の動作が正常であることが確認された後に、第2レベルの前記診断用信号を前記第4論理回路に供給するように構成された請求項3記載の二次電池装置。

請求項6

前記第5論理回路の出力信号は前記シャットダウン信号として、コネクタを介して、前記上位制御手段側に供給され、再び前記コネクタを介する経路にて前記上位制御手段側から前記制御回路に供給される請求項3記載の二次電池装置。

請求項7

前記請求項1乃至請求項6のいずれかの二次電池装置を搭載した車両。

技術分野

0001

本発明は二次電池装置および車両に関し、特に複数の二次電池セルを含む組電池を備えた二次電池装置および車両に関する。

背景技術

0002

鉄道自動車等の車両、プラントなどに搭載される制御システムには高い安全性が要求され、緊急時にシステムを安全に停止させる、あるいは、フェールセーフに導くための安全系が必要とされる。

0003

制御システムの異常時に安全系が故障により作動しない場合には、災害につながる可能性があるため、安全系には高信頼性が求められる。したがって、制御システムが実際に異常になったときに、安全系が期待通りに作動するか、定期的に確認することが必要である。

0004

安全系の動作を確認するためには、例えば、安全系の入力部に模擬的な異常を与えて期待通りの出力(動作)が得られるかどうかを定期的に確認することによって信頼性を確保する方法がある。従来、模擬的な異常を与えて、診断装置が正常に動作するか診断する方法については、例えば特許文献1で提案されている。

0005

安全系の故障は、まず安全側故障危険側故障に大別される。安全側故障とは制御システムをシャットダウン(即ち、安全状態)に至らせる故障のことで、危険側故障とは安全系が必要時に作動しない故障のことである。さらに、危険側故障は自己診断により故障検出可能な危険側故障と、故障検出不能な危険側故障に分類される。

0006

危険側故障であっても自己診断で故障が検出可能ならば、その故障は安全側故障と同等とみなすことができ、安全系の安全性能を上げるには故障検出不能な危険側故障率を低くすることが必須である。

0007

安全系は、例えば、センサコントローラアクチュエータから構成される。センサによりシステム(被制御装置および制御系)の状態を検出し、コントローラにより正常であるか異常であるかを判定し、異常であればアクチュエータによりシステムを停止させる。

0008

この場合に、センサ部分疑似的に異常値を発生させ、アクチュエータの手前で、コントローラからのシャットダウン信号が受信できるかを定期的に診断すれば、安全系の自己診断率を向上できる。このとき、自己診断のための擬似的な異常値によってシステムがシャットダウンされないように、自己診断時のシャットダウン信号と本来のシャットダウン信号を区別できるようにしなければならない。

0009

自己診断時のシャットダウン信号と本来のシャットダウン信号とを区別する方法として、例えば、シャットダウン信号のパルス幅で区別する方法が提案されている。自己診断時はコントローラ内の自己診断用プロセッサが、自己診断であることを伝えるための信号をセンサ部に送り、センサ部がその信号を受けると例えば時間幅t1の短いパルス幅でシャットダウン信号を生成する。センサから出力されたシャットダウン信号は自己診断プロセッサに供給され、自己診断プロセッサはシャットダウン信号が活性化されたことを検出する。実際の異常をセンサが検出した際は、シャットダウン信号は活性化され続ける。

0010

アクチュエータの前段にはフィルタが配置され、フィルタはシャットダウン信号が活性化されてから時間幅t2後(t1<t2)にアクチュエータ側に活性化された信号を伝える。故障状態を一定時間が経過するまで検知しないという方法は例えば特許文献2で述べられている。

先行技術

0011

特開平5−46426号公報
特開2001−63492号公報

発明が解決しようとする課題

0012

例えば車両の制御システムでは、センサ、コントローラ、アクチュエータがケーブル接続され離れた場所に位置する場合がある。車両内部はノイズが多く、例えば差動信号等のノイズの影響が抑制されるインタフェースをもたない部品を使用したケーブル接続で信号を送ると、信号がノイズの影響を受けて、受信端ハイ(High)レベルがロー(Low)レベルに、あるいは、ロー(Low)レベルがハイ(High)レベルに検出される場合があった。

0013

例えば、電気自動車電源として搭載される組電池を一例として述べる。電気自動車には、複数の二次電池セルから構成された組電池が搭載され、充電時に二次電池セルが過充電に至ると発火発煙するため、各二次電池セル電圧をセンサで監視している。

0014

各二次電池セルの電圧を監視するセンサとしてチャネル数の多いA/Dコンバータを使用する場合、さらにそのA/Dコンバータを多段に重ねてコントローラと接続することとなる。従って、A/Dコンバータとコントローラとの間はシリアル通信が望ましく、A/Dコンバータも汎用入出力ポートをもつ多機能カスタム品である場合が考えられる。

0015

シルアル通信伝送路はノイズの影響で伝送エラーが発生するため、プロセッサがセンサに疑似的な異常を検出させた場合(例えば、スイッチ切り替えで異常な二次電池セル電圧をA/Dコンバータに入力させたり、二次電池セルの高電圧を検出する閾値を現在の二次電池セル電圧より低く設定したりする場合)、自己診断状態から通常状態復帰させるときに伝送エラーで復帰できず、シャットダウン信号のパルス幅が長くなり、アクチュエータが作動してしまう可能性があった。

0016

また、例えば複数のセンサから出力される過電圧アラーム信号(過電圧が発生しているかを知らせるための信号)を、1つの論理積回路に入力してシャットダウン信号を生成する場合、論理積回路の入力の一つがハイ(High)レベルのままとなるスタックアット(stuck−at)故障していると、複数のセンサの一つずつに異常を検知させて、過電圧診断用信号順番に活性化させてやらないと、上記の論理積回路の故障は検出できなかった。

0017

これは、センサにおけるシャットダウン信号生成回路についても同様である。すなわち、センサに入力する二次電池セル電圧を二次電池セル一つ毎について異常を与えるか、あるいは、各二次電池セルに対応するアラームイネーブルビットを一つずつイネーブルにさせて、A/Dコンバータの入力チャネル毎に過電圧アラーム信号が生成できるかを確認する必要があった。

0018

しかし、電気自動車に搭載される組電池は多数の二次電池セルから構成されており、これら多数の二次電池セルの一つずつに対してシャットダウン信号生成回路の診断をすると、自己診断用のシャットダウン信号のパルスが頻繁に生成され、上位制御回路が誤ってシステムをシャットダウンさせてしまう恐れがあった。

0019

本発明は上記事情に鑑みて成されたものであって、自己診断時に誤って上位制御回路がシステムをシャットダウンすることを回避する信頼性の高い安全系を備えた二次電池装置およびその二次電池装置を備えた車両を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0020

本発明の第1態様による二次電池装置は、複数の二次電池セルを備えた組電池と、前記複数の二次電池セルの夫々の電圧を検出する電圧検出部と、前記電圧検出部により検出された前記複数の二次電池セルの夫々の電圧値が所定の閾値以上の過電圧であるか否かを通知する過電圧アラーム信号を出力する診断用回路と、前記過電圧アラーム信号によりいずれかの二次電池セルが過電圧であると判断された場合に第1レベルのシャットダウン信号を上位制御手段へ出力するように構成されたシャットダウン信号生成回路と、前記シャットダウン信号が供給され、前記診断用回路および前記シャットダウン信号生成回路の動作を制御する制御回路と、を備え、前記シャットダウン信号生成回路は、前記診断用回路の自己診断を行なう場合に、前記シャットダウン信号を第2レベルとするとともに、過電圧であることを通知する前記過電圧アラーム信号が供給されたときに前記制御回路に過電圧を通知するアラーム信号を出力するように構成された二次電池装置である。

0021

本発明の第2態様による車両は、上記第1態様による二次電池装置を備えた車両である。

発明の効果

0022

本発明によれば、自己診断時に誤って上位制御回路がシステムをシャットダウンすることを回避する信頼性の高い安全系を備えた二次電池装置およびその二次電池装置を備えた車両を提供することができる。

図面の簡単な説明

0023

本発明の一実施形態に係る二次電池装置を搭載した車両の一構成例を概略的に示す図である。
本発明の一実施形態に係る二次電池装置の組電池監視回路の一構成例を説明するための図である。
本発明の一実施形態に係る二次電池装置の組電池監視回路の診断用回路の一構成例を説明するための図である。
本発明の一実施形態に係る二次電池装置の電池管理装置の一構成例を説明するための図である。
図4に示す電池管理装置の、制御回路とシャットダウン信号生成回路との電気制御装置との間で送信および受信される信号の一例を説明するための図である。
図5Aに示すシャットダウン信号生成回路の一構成例を説明するための図である。
図4および図5Aに示す制御回路の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
図4および図5Aに示す制御回路の動作の一例を説明するためのフローチャートである。

実施例

0024

以下、本発明の一実施形態に係る二次電池装置および車両について図面を参照して説明する。図1は本実施形態に係る二次電池装置が車両100に搭載された例を説明する。但し、図1は車両100、車両100への二次電池装置の搭載個所、及び車両100の駆動モータなどは概略的に示している。

0025

二次電池装置は、複数の組電池モジュール101(1)、101(2)…101(4)が互いに直列接続されている。組電池モジュール101(1)、101(2)…101(4)は、それぞれ独立して取り離すことが可能であり、別の組電池モジュールと交換することができる。

0026

二次電池装置の下位側(電圧が低い方を下位と称する)の組電池モジュール101(1)の負極端子には、接続ライン31の一方の端子が接続されている。この接続ライン31は、後述する電池管理装置60内の電流検出部を介してインバータ40の負極入力端子に接続されている。

0027

また二次電池装置の上位側(電圧が高い方を上位と称する)の組電池モジュール101(4)の正極端子には、接続ライン32の一方の端子が、スイッチ装置33を介して接続されている。接続ライン32の他方の端子は、インバータ40の正極入力端子に接続されている。

0028

スイッチ装置(アクチュエータ)33は、電池への充電が行われるときにオンするプリチャージスイッチSWP(図4に示す)、電池出力負荷へ供給されるときにオンするメインスイッチSWM(図4に示す)を含む。プリチャージスイッチSWPおよびメインスイッチSWMは、スイッチ素子が近傍に配置されたコイルに供給される信号によりオンおよびオフされるリレー回路を備える。

0029

インバータ40は、入力した直流電圧モータ駆動用3相交流(AC)の高電圧に変換する。このインバータ40は、後述する電池管理装置(BMU:Battery Management Unit)60あるいは車両全体動作を制御するための上位制御手段としての電気制御装置(ECU: Electric Control Unit)71からの制御信号に基づいて、出力電圧が制御される。インバータ40の3相の出力端子は、モータ45の各3相の入力端子に接続されている。モータ45の回転は、例えば差動ギアユニットを介して、駆動輪WR、WLに伝達される。

0030

電池管理装置60には、独立した外部電源70が接続されている。外部電源70は定格12Vの鉛蓄電池である。また、電池管理装置60には、運転者などの操作入力応答して車両全体の管理を行う電気制御装置71も接続されている。

0031

図2は組電池監視回路(VTM:Voltage Temperature Monitoring)21〜24の機能ブロックを詳しく示している。図1および図2に示すように、組電池モジュール101(1)、101(2)、101(3)、101(4)は、それぞれ、組電池11、12、13、14と組電池監視回路21、22、23、24を有する。

0032

組電池監視回路21〜24の下位側の通信部211がコネクタ51〜54を介して電池管理装置60に接続されている。本実施形態では、組電池監視回路21〜24が組電池11〜14の近傍に配置されることによって、組電池11〜14の情報を高精度に電圧を取得し、監視の精度を向上させている。

0033

なお、組電池監視回路21、22間の通信部211、212が直列接続され、また組電池監視回路23、24間の通信部211、212が直列接続されて、組電池監視回路21、23の下位側の通信部211がコネクタを介して電池管理装置60に接続されるように構成されてもよい。この場合、組電池監視回路21、22は互いの通信部211、212を介して接続され双方向通信が可能であり、組電池監視回路23、24も互いの通信部211、212を介して接続され双方向通信が可能である。

0034

組電池監視回路21、22を直列接続する場合、組電池監視回路21の下位側通信部211の情報入力出力端子は、コネクタを介して電池管理装置60に接続される。組電池監視回路21の上位側通信部212の情報入力出力端子は、組電池監視回路22の下位側の情報入力出力端子に接続される。

0035

また組電池監視回路23、24を直列接続する場合、組電池監視回路23の下位側通信部211の情報入力出力端子は、コネクタを介して電池管理装置60に接続される。組電池監視回路23の上位側の情報入力出力端子は、組電池監視回路24の下位側の情報入力出力端子に接続される。

0036

組電池監視回路21〜24の機能ブロックは同じであるため、組電池監視回路21を代表してその機能ブロックを説明する。組電池監視回路21は、先のコネクタ51に接続される下位側の通信部211を含む。組電池監視回路21は、他の組電池監視回路と直列接続を行なう際に使用される上位側の通信部212を含む。

0037

また組電池監視回路21は、電圧検出部213、温度検出部214、電池セルの電圧を均等化するための均等化処理部215、および、基本周波数に基づく脈動信号を出力する診断用回路216を含む。

0038

電圧検出部213は、組電池11の二次電池セル11(1)〜11(x)夫々の端子間の電圧(以下、二次電池セル電圧という)を検出する。検出された二次電池セル電圧は、通信部211を介して電池管理装置60に転送される。温度検出部214は、二次電池セル11(1)〜11(x)の夫々、または、複数二次電池セルの近辺の温度を検出する。検出された温度データは、通信部211を介して電池管理装置60に転送される。

0039

電池管理装置60は、電圧検出部213から供給された二次電池セル電圧や、温度検出部214から供給された複数の二次電池セルの近辺の温度値から、複数の二次電池セルの過充電や過放電による異常状態を監視している。

0040

また、二次電池装置では、二次電池セルの充放電や温度のばらつきなどにより、組み合わされた二次電池セル間エネルギーが不均等となってくることが知られている。二次電池セル間のエネルギーが不均等となることにより、二次電池装置として機能を最大に発揮できるような効率のよい充放電を行うことができなくなってくる。

0041

均等化処理せずに残容量の高い二次電池セルが存在する状態で充電を行うと、残容量の低い二次電池セルが満充電状態にならないまま残容量の高い二次電池セルが早く満充電状態となり、全体充電が完了することがある。そこで、充電を行うに際して、均等化処理部215により、二次電池セル間のエネルギーを均等化処理する必要がある。

0042

また、組電池監視回路21〜24内にはそれぞれシーケンサ或いは制御部が設けられており、データの送受信及びスイッチなどの動作タイミングが統括されている。

0043

図3は、組電池監視回路21の電圧検出部213、均等化処理部215、および診断用回路216の概略的な構成例を示す。直列に接続された複数の二次電池セル11(1)〜11(x)は、組電池11を構成している。二次電池セル11(1)〜11(x)夫々の正極端子と負極端子は、電圧検出部213に接続されている。電圧検出部213は、各二次電池セルの二次電池セル電圧を個別に測定する。

0044

また二次電池セル11(1)〜11(x)夫々の近傍に、図示しない温度センサが配置されている。複数の温度センサそれぞれの出力端子は、温度検出部214に接続されている。温度検出部214は、各温度センサの出力をデータ化し、通信部211に出力する。

0045

複数の二次電池セル11(1)〜11(x)の負極端子と正極端子とは、それぞれ、放電抵抗21r(1)〜21r(x+1)を介して電圧検出部213に接続されている。放電抵抗21r(1)と放電抵抗21r(2)との一方の端子は二次電池セル11(1)の負極端子と正極端子とに接続され、他方の端子は放電スイッチSW(1)を介して接続されている。

0046

放電抵抗21r(2)と放電抵抗21r(3)との一方の端子は二次電池セル11(2)の負極端子と正極端子とに接続され、他方の端子は放電スイッチSW(2)を介して接続されている。同様に2つの組の放電抵抗は、対応する二次電池セルの負極端子と正極端子とに接続され、他方の端子は対応する放電スイッチを介して接続されている。

0047

放電抵抗21r(1)〜21r(x+1)と放電スイッチSW(1)〜SW(x+1)とは、均等化回路21Aに含まれる。放電スイッチSW(1)〜SW(x+1)は、スイッチ制御回路21Bによりオンおよびオフされる。

0048

電圧検出部213は、二次電池セル11(1)〜11(x)夫々の二次電池セル電圧を検出する。検出された各二次電池セル電圧は、通信部211を介して電池管理装置60のエネルギー偏差算出部601に取り込まれる。また組電池11に流れている電流電流検出回路602で検出されてエネルギー偏差算出部601に取り込まれる。

0049

各二次電池セル間のエネルギー偏差、つまり二次電池セル電圧の不均等を検出するためには、まず、組電池11の正極と負極との間に電圧が供給される。すると複数の二次電池セル間にエネルギー偏差がある場合、各二次電池セル電圧が予め定めた特定電圧に到達するまでの到達時間に差が生じる。

0050

今、簡単のために直列接続された3つの二次電池セル(図示せず)を想定し、二次電池セルAX、BX、CXが特定電圧に達成するまでに時間差が生じたとする。そして、二次電池セルAXが最も早く特定電圧に到達したとする。このときの到達時間を基準時間t0として0秒とする。

0051

この基準時間t0から二次電池セルBX、CXがそれぞれ特定電圧に到達した到達時間t1、t2とする。この到達時間t1、t2と、組電池11に流れている電流の値とから二次電池セルAXと二次電池セルAB間の容量差(mAh)、二次電池セルAXと二次電池セルCX間の容量差(mAh)とを算出する。

0052

さらに、算出された容量差から、各二次電池セルBX、CXを二次電池セルAXと同じ残り容量(SOC: State Of Charge)とするには、各二次電池セルBX、CXをどの程度放電しなければならないかを算出する。この算出は放電時間換算部603で行われ、各二次電池セルの放電時間データが得られる。

0053

各二次電池セルの放電時間データは、均等化処理部215内のスイッチ制御回路21Bに入力される。スイッチ制御回路21Bは、均等化回路21A内の放電スイッチSW(1)〜SW(x+1)をオンまたはオフ制御する。

0054

ここで、放電対象となる位置の二次電池セルに対応する放電スイッチがオンされ、当該二次電池セルの放電、つまりエネルギー放出が行われる。これにより、エネルギーの高い二次電池セルと低い二次電池セルとの間でエネルギー均等化が行われる。

0055

二次電池セル11(1)〜11(x)夫々の正極端子電圧と負極端子電圧とは、診断用回路216にも供給される。診断用回路216は、二次電池セル11(1)〜11(x)夫々の正極端子電圧と負極端子電圧とが入力されるレジスタREGと、レジスタREGの出力が供給されるコンパレータCOMとを備えている。コンパレータCOMは、レジスタ設定された閾値電圧値(例えば3.0V)と、レジスタREGから出力された二次電池セル電圧とを比較して、二次電池セル電圧が閾値電圧値よりも大きいときにハイ(High)レベルの信号を出力する。コンパレータCOMからの出力信号は論理積回路C1に供給される。

0056

論理積回路C1には、コンパレータCOMからの出力信号と、イネーブルレジスタENAからの出力信号(イネーブルビット)とが供給される。イネーブルレジスタENAは、コンパレータCOMから出力された第1レベルの信号を論理積回路C1から出力させる場合にハイ(High)レベルに設定し、コンパレータCOMから出力された信号に関わらず、論理積回路C1からロー(Low)レベル(第2レベル)の信号を出力させるときにロー(Low)レベルに設定する。イネーブルレジスタENAの出力信号(イネーブルビット)は、通常ハイ(High)レベルで設定する。

0057

論理積回路C1は、コンパレータCOMからの出力信号がハイ(High)レベルであるときに、ハイ(High)レベルの信号を出力する。すなわち、論理積回路C1は、二次電池セル電圧が閾値電圧よりも大きいときにハイ(High)レベルの信号を出力する。

0058

論理積回路C1からの出力信号は、否定論理和回路C2に供給される。否定論理和回路C2は、複数の論理積回路C1からの出力信号のいずれかがハイ(High)レベルであるときに、ロー(Low)レベルの信号を出力する。すなわち、いずれかの二次電池セル電圧が閾値電圧よりも大きいときに、否定論理和回路C2はロー(Low)レベルの信号を出力する。否定論理和回路C2は、複数の論理積回路C1からの出力信号がすべてロー(Low)レベルであるとき、すなわち全ての二次電池セル電圧が閾値電圧以下であるときに、ハイ(High)レベルの信号を出力する。

0059

否定論理和回路C2からの出力信号は、論理積回路C3に供給される。論理積回路C3には、否定論理和回路C2からの出力信号と、パルス生成回路GENで生成された一定周期でオンおよびオフとなる脈動信号とが供給される。論理積回路C3は、否定論理和回路C2からの出力信号がハイ(High)レベルであるときには、脈動信号を出力し、否定論理和回路C2からの出力信号がロー(Low)レベルであるときには、ロー(Low)レベルの信号を出力する。

0060

すなわち、論理積回路C3は、二次電池セル11(1)〜11(x)夫々の二次電池セル電圧のいずれかが閾値電圧値よりも大きい場合には、ロー(Low)レベルの信号を出力し、すべての二次電池セル電圧が閾値電圧値以下である場合には脈動信号を出力する。論理積回路C3からの出力信号は、診断用回路216から出力される過電圧アラーム信号alarm1#〜alarm4#として、通信部211およびコネクタ51を介して電池管理装置60に供給される。

0061

なお、図3に示す診断用回路216は、過電圧アラーム信号alarm1#〜alarm4#として脈動信号あるいはロー(Low)レベルの信号を出力するように構成されていたが、例えば否定論理和回路C2の出力信号を診断用回路216からの過電圧アラーム信号alarm1#〜alarm4#として出力してもよい。このとき、いずれかの二次電池セル電圧が閾値電圧よりも大きいときに、過電圧アラーム信号はロー(Low)レベルの信号となる。

0062

脈動信号を組電池監視回路21〜24から電池管理装置60に供給する場合には、組電池監視回路21〜24から電池管理装置60へ送信される経路におけるノイズの影響により、電池管理装置60が脈動信号であるか否かの判断を誤る可能性がある。これに対し、診断用回路216の出力信号として、ハイ(High)レベルあるいはロー(Low)レベルの信号が出力される場合には、電池管理装置60が信号レベルの判断を誤る可能性を低下させることができる。

0063

上記のように、本実施形態に係る二次電池装置では、電圧検出部213から供給された電圧値や温度検出部214から供給された温度値に基づいて電池管理装置60で複数の二次電池セルの異常状態を監視するとともに、診断用回路216における診断結果に基づいて電池管理装置において複数の二次電池セルが過電圧状態か否かを監視している。

0064

このように複数の異なる系統によって複数の二次電池セルが異常状態であるか否かを監視することによって、例えば、いずれか一方の系統において通信手段の故障等により異常状態が検出されなかった場合であっても、もう一方の系統で異常状態を検出することが可能である。したがって、このように複数の異なる系統によって複数の二次電池セルが異常状態であるか否かを監視することによって、二次電池装置および車両の安全性を向上させることができる。

0065

図4に電池管理装置60の全体ブロックを示して説明する。図4に示すように、電池管理装置60は、電流検出回路602と、コネクタ51〜54を介して組電池監視回路21〜24の通信部211と接続されたインタフェース回路604と、組電池監視回路21〜24の診断用回路216の出力信号が供給され、シャットダウン信号を出力するシャットダウン信号生成回路605と、外部電源70から電源電圧が供給される電源供給管理部606と、コンタクタ駆動回路608と、メモリ607と、二次電池装置の動作を制御する制御回路(MPU)CTRとを備えている。

0066

メモリ607は、例えばEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)である。メモリ607には、制御回路CTRの動作を規定するプログラムが記録されている。図4に示すエネルギー偏差算出部601と放電時間換算部603とは、制御回路CTR内に含まれている。

0067

電池管理装置60には、コネクタCN1を介して、電源電圧、イグニッション信号IGN、および外部充電器信号CHGが、外部電源70、イグニッション(図示せず)、および、外部充電器(図示せず)から供給されている。また、電池管理装置60は、コネクタCN2を介して、電気制御装置71との間で信号の送信および受信を行っている。

0068

組電池監視回路21〜24からインタフェース回路604には、二次電池セルの電圧値、組電池の温度値等のデータ、診断用回路216から出力された脈動信号、通信用電源電圧信号が、コネクタ51〜54を介して供給される。インタフェース回路604から組電池監視回路21〜24には、クロック信号データ信号、シャットダウン信号(SHDN)がコネクタ51〜54を介して供給される。

0069

インタフェース回路604は、二次電池セルの電圧値、組電池の温度値等のデータを双方向シリアル通信により制御回路CTRに供給し、診断用回路216から出力されたか電圧診断用信号をシャットダウン信号生成回路605に供給する。

0070

シャットダウン信号生成回路605は、内部にウォッチドックタイマWDTを備えており、インタフェース回路604の診断用回路216から供給された過電圧アラーム信号および制御回路CTRから供給されたWDTアクセス信号wdt_feedが正常か異常かを判断する。

0071

診断用回路216から供給された過電圧アラーム信号alarm1#〜alarm4#により二次電池セルの電圧が正常状態である場合には、シャットダウン信号生成回路605はハイ(High)レベルのシャットダウン信号shutdown#を出力する。診断用回路216から出力された過電圧アラーム信号alarm1#〜alarm4#により二次電池セルの電圧が異常であると判断された場合には、シャットダウン信号生成回路605は、パルス幅が一定以上のロー(Low)レベルのシャットダウン信号shutdown#を出力する。

0072

シャットダウン信号生成回路605から出力されたシャットダウン信号shutdown#は、反転された後、コネクタCN2を介して接続された電気制御装置71に供給される。さらに、コネクタCN2を通過したシャットダウン信号shutdownは、再度コネクタCN2を介して制御回路CTRに供給される。

0073

また、二次電池装置において自己診断が行なわれる場合に、シャットダウン信号生成回路605は、診断用回路216からの出力信号より、診断用回路216の動作に異常があるか否かを判断し、制御回路CTRへ確認用過電圧アラーム信号alarmを出力する。二次電池装置における自己診断動作については後に詳細に説明する。

0074

コンタクタ駆動回路608は、制御回路CTRの制御により、スイッチ装置33のプリチャージスイッチSWPの動作を制御する信号S1と、メインスイッチSWMの動作を制御する信号S2とを出力する。

0075

信号S1、S2は、コネクタCN1を介してスイッチ装置33に供給される。プリチャージスイッチSWPおよびメインスイッチSWMは、近傍に配置されたコイルに供給される信号S1、S2によって、オンあるいはオフされる。

0076

例えば、診断用回路216の動作が異常状態である場合には、制御回路CTRは、供給された確認用過電圧アラーム信号より診断用回路216の信頼性が低下したと判断し、コンタクタ駆動回路608を制御して、プリチャージスイッチSWPおよびメインスイッチSWMをオフさせることが可能である。

0077

また、制御回路CTRは、電気制御装置71によりプリチャージスイッチSWPおよびメインスイッチSWMをオフされるべき場合に、電気制御装置71の故障等により充電および放電が解除されないとき、コンタクタ駆動回路608を制御してプリチャージスイッチSWPおよびメインスイッチSWMをオフさせるように構成されている。

0078

電源供給管理部606は、電流検出回路602、インタフェース回路604、シャットダウン信号生成回路605、メモリ607、および、制御回路CTRに電源電圧を供給する。電源供給管理部606は、制御回路CTRへの電源電圧供給をオンあるいはオフする切替回路(図示せず)と、タイマ(図示せず)とを備えている。

0079

電源供給管理部606のタイマには、外部電源70から出力された12Vの電源電圧がタイマの前段に配置されたDC/DC回路により5Vの直流電圧に変換されて供給される。切替回路には、イグニッション信号IGN、外部充電器信号CHG、および制御信号からの切替制御信号、タイマからのウェイクアップ信号、および、外部電源70からの電源電圧が供給されている。なお、タイマから切替回路へのウェイクアップ信号は、設定された時間毎にオン(=1)となる信号である。ウェイクアップ信号がオンとなるタイミングは制御回路CTRによって設定される。

0080

イグニッション信号IGNは、イグニッションにキー差込まれたらオン(所定電圧以上)となり、キーが取り外されたらオフ(所定電圧未満)となる信号である。外部充電器信号CHGは、外部充電器が二次電池装置に接続されたらオン(所定電圧以上)となり、接続が解除されたらオフ(所定電圧未満)となる信号である。ウェイクアップ信号、イグニッション信号IGN、および、外部充電器信号CHGは制御回路CTRにも供給されている。

0081

なお、二次電池装置が車両以外の機器に搭載される場合には、イグニッション信号は、二次電池装置が搭載された機器の電源オン操作が成された場合にオンとなり、電源オフ操作が成された場合にオフとなる信号となる。

0082

イグニッション信号IGN、外部充電器信号CHG、および、ウェイクアップ信号、の少なくとも1つがオンとなることにより、切替回路は、外部電源70から供給された電源電圧を内部のDC/DC回路によって5Vの直流電圧に変換して、シャットダウン信号生成回路605および制御回路CTRに供給する。

0083

また、イグニッション信号IGN、外部充電器信号CHG、および、ウェイクアップ信号、の少なくとも1つがオンとなることにより、切替回路は、外部電源70から供給された電源電圧を内部のDC/DC回路によって所定の大きさの直流電圧に変換して、インタフェース回路604および電流検出回路602に供給する。

0084

ここで、イグニッション信号IGN、外部充電器信号CHG、および、ウェイクアップ信号のいずれかがオンとなって切替回路がオンとなり給電が開始された場合、制御回路CTRはどの信号がオンとなったことにより電源電圧が供給されたのかを確認する。

0085

制御回路CTRには、電源供給管理部606のタイマからウェイクアップ信号が供給され、コネクタCN1を介してイグニッション信号IGN、および、外部充電器信号CHGが供給される。従って、制御回路CTRは、いずれの信号により切替回路がオンされたかを確認することができる。いずれの信号により電源電圧が供給されたか確認できたら、制御回路CTRは、切替制御信号をオンとし、電源電圧が供給されている状態を維持させる。

0086

制御回路CTRは、ウェイクアップ信号、イグニッション信号IGN、および、外部充電器信号CHGを監視し、すべての信号がオフされたら、切替制御信号をオフとし、切替回路をオフさせる。したがって、制御回路CTR、シャットダウン信号生成回路605、インタフェース回路604、および、電流検出回路602への電源電圧の供給が停止される。

0087

制御回路CTRは、制御回路CTRへの給電が停止された場合でも、組電池監視回路21〜24に動作を継続させるためのロジック信号をインタフェース回路604に供給する。組電池監視回路21〜24は、ロジック信号により、制御回路CTRへの給電が停止されている期間も独立して動作を行なうことができるように構成されている。また、制御回路CTRは、外部電源70から電池管理装置60へ供給される電圧が一定値以下となったときに、組電池監視回路21〜24をシャットダウンさせる信号を供給するように構成されている。

0088

図5Aに、制御回路CTRとシャットダウン信号生成回路605とのブロック図の一例を示す。本実施形態に係る二次電池装置では、シャットダウン信号生成回路605は故障率の小さい小規模PLD(Programmable Logic Device)で実現されている。制御回路CTRには、組電池監視回路21〜24から二次電池セル電圧や温度値等のデータが供給される。制御回路CTRは、例えばCAN(Controller Area Network)を用いて電気制御装置71側に信号の送信および受信をしている。

0089

図5Bには、シャットダウン信号生成回路605のブロック図の一例を示す。図5Bに示すように、シャットダウン信号生成回路605は制御回路CTR診断用のウォッチドックタイマWDTと、インタフェース回路604から供給される診断用回路216の出力信号(過電圧アラーム信号alarm1#〜alarm4#)のノイズ除去手段としてのノイズフィルタCFと、メインスイッチSWMおよびプリチャージスイッチSWPをオフさせるためのシャットダウン信号shutdown#を生成する信号生成手段605Aとを備えている。

0090

なお、図5Bに示すシャットダウン信号生成回路605の構成では、診断用回路216から供給される過電圧アラーム信号alarm1#〜alarm4#として、否定論理和回路C2の出力信号であるハイ(High)レベルの信号あるいはロー(Low)レベルの信号が供給される場合を想定している。

0091

シャットダウン信号生成回路605は、8つの入力ピンと、4つの出力ピンとを備えている。シャットダウン信号生成回路605には、水晶発振器により生成されるクロック信号clkと、制御回路CTRからウォッチドックタイマWDTに供給される信号Wdt_feedと、制御回路CTRから診断用に供給されるイネーブル信号shutdown_ena#および診断用信号diag_shutdown#と、4つの診断用回路216それぞれから供給される過電圧アラーム信号alarm1#〜alarm4#とが入力される。

0092

シャットダウン信号生成回路605は、制御回路CTRに供給されるリセット信号mpu_reset#と、ウォッチドックタイマWDTから制御回路CTRへの割り込み要求信号Wdt_intr#と、シャットダウン信号shutdown#と、制御回路CTRへの確認用過電圧アラーム信号alarmと、を出力する。

0093

信号生成手段605Aは、ノイズフィルタCFを介して過電圧アラーム信号alarm1#〜alarm4#が供給される第1論理積回路CA、イネーブル信号shutdown_ena#が供給される第1フィリップフロップ回路FF1、診断用信号diag_shutdown#が供給される第2フィリップフロップ回路FF2、第1論理積回路CAの出力信号と第2フィリップフロップ回路FF2の出力信号とが供給される第2論理積回路CB、第1フィリップフロップ回路FF1の出力信号と第2論理積回路CBの出力信号とが供給される第1論理和回路CC、および、第2論理積回路CBの出力信号とイネーブル信号shutdown_ena#とが供給される第3論理積回路CDを備えている。

0094

図5Bに示すように、第1論理和回路CCの出力信号が、シャットダウン信号shutdown#として電気制御装置71側に出力され、第3論理積回路CDの出力信号が、確認用過電圧アラーム信号alarmとして制御回路CTRに出力される。

0095

シャットダウン信号shutdown#は、シャットダウン信号生成回路605から出力された後に反転されて、絶縁通信手段としてのフォトカプラおよびコネクタCN2を介して電気制御装置71側へ出力される。反転されたシャットダウン信号shutdownは、コネクタCN2を介して電気制御装置71側へ出力された後、さらにコネクタCN2およびアイソレータを介して制御回路CTRに供給される。電池管理装置60側と電気制御装置71側とは、互いにアース電位が異なるため、絶縁手段としてのフォトカプラやアイソレータを介して信号を送信および受信している。

0096

シャットダウン信号shutdown#は、二次電池セルの過充電による過電圧発生が発生しているか否かを電気制御装置71に通知する信号である。電気制御装置71には反転後のシャットダウン信号shutdownが供給され、電気制御装置71ではパルス幅が一定以上であるハイ(High)レベルのシャットダウン信号shutdownが供給された場合に過電圧等の異常状態が発生したと判断し、電気制御装置71によりシャットダウン処理が行なわれる。

0097

過電圧アラーム信号alarm1#〜alarm4#は、組電池監視回路21〜24の診断用回路216からシャットダウン信号生成回路605へ二次電池セルの過電圧状態の有無を示す信号である。本実施形態では、ハイ(High)レベルの過電圧アラーム信号alarm1#〜alarm4#は過電圧無し、ロー(Low)レベルの過電圧アラーム信号alarm1#〜alarm4#は過電圧有りを示す。過電圧アラーム信号alarm1#〜alarm4#は、ノイズ除去手段としてのノイズフィルタCFを介して、信号生成手段605Aに供給される。

0098

診断用信号diag_shutdown#はシャットダウン信号生成回路605と電気制御装置71との間でのシャットダウン信号shutdown#の活性化を診断するための信号である。診断用信号diag_shutdown#がロー(Low)レベルであって、イネーブル信号shutdown_ena#がロー(Low)レベルであれば、シャットダウン信号shutdown#がロー(Low)レベルとなる。また、診断用信号diag_shutdown#は制御回路CTRが電気制御装置71側に緊急でシャットダウン通知する必要がある場合にもロー(Low)レベルとされる。

0099

例えば制御回路CTRの故障により、電気制御装置71へ誤った指令信号が供給されることを防止するため、シャットダウン信号生成回路605において、診断用信号diag_shutdown#による電気制御装置71への緊急シャットダウン指令は、ウォッチドックタイマWDTが制御回路CTRの健全性を確認した後に受け付けられる。すなわち、診断用信号diag_shutdown#がロー(Low)レベルである場合には、第2フィリップフロップFF2の出力信号は、WDTアクセス信号wdt_feedにより制御回路CTRの健全性が確認された後に出力されるウォッチドックタイマWDTからの確認信号mpu_validのパルスにより設定される。診断用信号diag_shutdown#がハイ(High)レベルである場合には、制御回路CTRの健全性を確認したか否かに関わらず常に受け付けられる。

0100

イネーブル信号shutdown_ena#は、シャットダウン信号shutdown#を電気制御装置71側に出力することを許可する信号である。制御回路CTRは、診断用信号diag_shutdown#によるシャットダウン信号shutdown#の診断時、および、二次電池セルの充電時にイネーブル信号shutdown_ena#をロー(Low)レベルに駆動する。すなわち、イネーブル信号shutdown_ena#がロー(Low)レベルの時には、シャットダウン信号shutdown#の出力が許可された状態であって、イネーブル信号shutdown_ena#がハイ(High)レベルの時には、シャットダウン信号shutdown#の出力が遮断マスク)された状態である。

0101

組電池監視回路21〜24の動作の自己診断時に、イネーブル信号shutdown_ena#をハイ(High)レベルに駆動することによって、診断用に擬似的に設定された二次電池セルの過充電を通知するシャットダウン信号shutdown#のパルスが、電気制御装置71側に出力されることが防止される。

0102

イネーブル信号shutdown_ena#は、制御回路CTRの故障による誤ってハイ(High)レベルに駆動されることを防止するため、ハイ(High)レベルのイネーブル信号shutdown_ena#は、ウォッチドックタイマWDTが制御回路CTRの健全性を確認した後に受け付けられる。すなわち、イネーブル信号shutdown_ena#がハイ(High)レベルの場合には、第1フィリップフロップFF1の出力信号は、WDTアクセス信号wdt_feedにより制御回路CTRの健全性が確認された後に出力されるウォッチドックタイマWDTからの確認信号mpu_validのパルスにより設定される。イネーブル信号shutdown_ena#のロー(Low)レベル信号は制御回路CTRの健全性を確認したか否かに関わらず常に受け付けられる。

0103

WDTアクセス信号wdt_feedは、制御回路CTRからシャットダウン信号生成回路605に供給され、定周期で一定のパルス幅にオンおよびオフされる信号である。制御回路CTRからの正常なアクセスであれば、ウォッチドックタイマWDTのオーバーフローによるリセット信号mpu_reset#が遮断(マスク)される。リセット信号mpu_reset#はウォッチドックタイマWDTが制御回路CTRの異常を検出した場合に、制御回路CTRをリセットさせるための信号である。

0104

割り込み要求信号wdt_intr#は、制御回路CTRへのウォッチドックタイマWDT割り込み要求のための信号である。ウォッチドックタイマWDTがオーバーフローすると、割り込み要求信号wdt_intr#がハイ(High)レベルに駆動される。

0105

制御回路CTRは、割り込み要求信号wdt_intr#を受けると、一定時間内にWDTアクセス信号wdt_feedをハイ(High)レベルに駆動する。すなわち、割り込み要求信号wdt_intrのハイ(High)レベルへの駆動は、ウォッチドックタイマWDTがオーバーフローしたか否かの診断も兼ねている。

0106

上記二次電池装置において、自己診断を行なう際の動作を図6Aおよび図6Bを参照して説明する。電気制御装置71から組電池11〜14の充電を開始する要求信号を受信すると(ステップST1)、制御回路CTRはイネーブル信号shutdown_ena#をハイ(High)レベルに駆動する(ステップST2)。

0107

ここでは、イネーブル信号shutdown_ena#をハイ(High)レベルに駆動することによって、二次電池セルの過電圧の検出経路を診断中にシャットダウン信号shutdown#がハイ(High)レベルとなり、安全系の異常であると電気制御装置71において誤って判断されることを防止している。

0108

なお、上述したように、ハイ(High)レベルのイネーブル信号shutdown_ena#は、ウォッチドックタイマWDTにおいてWDTアクセス信号wdt_feedにより制御回路CTRが正常であることが確認された後、第1フィリップフロップFF1に設定される。

0109

続いて、本実施形態では、N(1≦N≦4の自然数)の初期値を1とし、N番目の組電池監視回路、すなわち、1番目の組電池監視回路21から4番目の組電池監視回路24について、以下の動作を行なう。なお、各組電池監視回路21〜24では、10個の二次電池セルの電圧を監視するものとする。また、以下の説明においては、組電池監視回路21についての動作を代表して説明する。

0110

まず、制御回路CTRは、組電池監視回路21において、全ての二次電池セルについてイネーブルビットをゼロに設定し(ステップST3)、全ての二次電池セルについて過電圧か否かの信号を遮断する。

0111

次に、制御回路CTRは、組電池監視回路21において、過電圧検出のための閾値電圧値を現在の二次電池セル電圧の最小値の半分(1/2)の値に設定する(ステップST4)。このときに、制御回路CTRは、確認用過電圧アラーム信号alarmの入力ポート電位がハイ(High)レベルであって、シャットダウン信号shutdownの入力ポート電位がロー(Low)レベルであるか否か判断する(ステップST5)。

0112

ここで、制御回路CTRが、確認用過電圧アラーム信号alarmの入力ポート電位がロー(Low)レベルであると判断した場合、あるいは、シャットダウン信号shutdownの入力ポート電位がハイ(High)レベルであると判断した場合には、電気制御装置71に安全系に異常があることを報告するための信号を出力する(ステップST6)。

0113

確認用過電圧アラーム信号alarmの入力ポート電位がハイ(High)レベルであって、シャットダウン信号shutdownの入力ポート電位がロー(Low)レベルである場合には、二次電池セル11(1)〜11(10)のそれぞれについて、過電圧の検出経路を診断する(ステップSTA)。

0114

すなわち、制御回路CTRは、M番目(1≦M≦10)の二次電池セルのイネーブルビットを1にセットする(ステップST7)。したがって、組電池監視回路21の動作が正常である場合、組電池監視回路21からの過電圧アラーム信号alarm1#はロー(Low)レベルの信号が出力される。

0115

このときに、制御回路CTRは、確認用過電圧アラーム信号alarmの入力ポート電位がロー(Low)レベルであって、シャットダウン信号shutdown信号の入力ポート電位がロー(Low)レベルであるか否かを判断する(ステップST8)。

0116

ここで、制御回路CTRが、アラーム信号alarmの入力ポート電位がハイ(High)レベルであると判断した場合、あるいは、シャットダウン信号shutdownの入力ポート電位がハイ(High)レベルであると判断した場合には、電気制御装置71に安全系に異常があることを報告するための信号を出力する(ステップST6)。

0117

確認用過電圧アラーム信号alarmの入力ポート電位がロー(Low)レベルであって、シャットダウン信号shutdownの入力ポート電位がロー(Low)レベルである場合には、再びM番目の二次電池セルのイネーブルビットをゼロにセットする(ステップST9)。

0118

このときに、制御回路CTRは、確認用過電圧アラーム信号alarmの入力ポート電位がハイ(High)レベルであって、シャットダウン信号shutdown信号の入力ポート電位がロー(Low)レベルであるか否かを判断する(ステップST10)。

0119

ここで、制御回路CTRが、確認用過電圧アラーム信号alarmの入力ポート電位がロー(Low)レベルであると判断した場合、あるいは、シャットダウン信号shutdownの入力ポート電位がハイ(High)レベルであると判断した場合には、電気制御装置71に安全系に異常があることを報告するための信号を出力する(ステップST6)。

0120

制御回路CTRは上記過電圧の検出経路の自己診断動作を、二次電池セル11(1)〜11(10)の夫々について行なう。その後、制御回路CTRは、組電池監視回路21について、過電圧検出のための閾値電圧を通常の値(例えば3.0V)に戻す(ステップST11)。

0121

制御回路CTRは、組電池監視回路21〜24の夫々について、上記自己診断動作を行なう。ここまでの診断動作によって、制御回路CTRは、組電池監視回路21〜24の動作の診断を行なう。

0122

組電池監視回路21〜24の夫々について上記自己診断動作が終了した後、制御回路CTRはイネーブル信号shutdown_ena#をロー(Low)レベルに駆動する(ステップST12)。このときに、シャットダウン信号shutdown#の遮断(マスク)状態が解除される。

0123

このときに、制御回路CTRは、確認用過電圧アラーム信号alarmの入力ポート電位がロー(Low)レベルであって、シャットダウン信号shutdownの入力ポート電位がロー(Low)レベルであるか否かを判断する(ステップST13)。

0124

ここで、制御回路CTRが、確認用過電圧アラーム信号alarmの入力ポート電位がハイ(High)レベルであると判断した場合、あるいは、シャットダウン信号shutdownの入力ポート電位がハイ(High)レベルであると判断した場合には、電気制御装置71に安全系に異常があることを報告するための信号を出力する(ステップST6)。

0125

次に、シャットダウン信号生成回路605の動作の診断を行なう。まず、制御回路CTRは、診断用信号diag_shutdown#をロー(Low)レベルに駆動して、シャットダウン信号shutdownの診断モードとする(ステップST14)。すなわち、ここで診断用信号diag_shutdown#をロー(Low)レベルに駆動することにより、第2論理積回路CBの出力信号を過電圧が検出された状態であるロー(Low)レベルとさせている。

0126

なお、上述したように、ロー(Low)レベルの診断用信号diag_shutdown#は、ウォッチドックタイマWDTにおいてWDTアクセス信号wdt_feedにより制御回路CTRが正常であることが確認された後、第2フィリップフロップFF2に設定される。

0127

診断用信号diag_shutdown#をロー(Low)レベルに駆動することにより論理和回路CCの動作およびシャットダウン信号shutdown#が出力されてから電気制御装置71側へ出力されるまでの経路を診断する。

0128

ここで、制御回路CTRに入力されるシャットダウン信号shutdownは、コネクタCN2を介して電気制御装置71側へ出力された後、さらにコネクタCN2を介して制御回路CTRに供給されたものである。

0129

したがって、制御回路CTRが入力されたシャットダウン信号shutdownを用いて安全系の診断を行なうことにより、シャットダウン信号生成回路605の動作、および、シャットダウン信号生成回路605からシャットダウン信号shutdownが出力されてからコネクタCN2を介して電気制御装置71側へ出力されるまでの経路を診断することが可能である。

0130

制御回路CTRは、確認用過電圧アラーム信号alarmの入力ポート電位がロー(Low)レベルであって、シャットダウン信号shutdown信号の入力ポート電位がハイ(High)レベルであるか否かを判断する(ステップST15)。

0131

ここで、制御回路CTRが、確認用過電圧アラーム信号alarmの入力ポート電位がハイ(High)レベルであると判断した場合、あるいは、シャットダウン信号shutdownの入力ポート電位がロー(Low)レベルであると判断した場合には、電気制御装置71に安全系に異常があることを報告するための信号を出力する(ステップST6)。

0132

確認用過電圧アラーム信号alarmの入力ポート電位がロー(Low)レベルであって、シャットダウン信号shutdown信号の入力ポート電位がハイ(High)レベルである場合には、制御回路CTRは、診断用信号diag_shutdown#をハイ(High)レベルに駆動して、通常モードとする(ステップST16)。

0133

このときに、制御回路CTRは、確認用過電圧アラーム信号alarmの入力ポート電位がロー(Low)レベルであって、シャットダウン信号shutdown信号の入力ポート電位がロー(Low)レベルであるか否かを判断する(ステップST17)。

0134

ここで、制御回路CTRが、確認用過電圧アラーム信号alarmの入力ポート電位がハイ(High)レベルであると判断した場合、あるいは、シャットダウン信号shutdownの入力ポート電位がロー(Low)レベルであると判断した場合には、電気制御装置71に安全系に異常があることを報告するための信号を出力する(ステップST6)。

0135

確認用過電圧アラーム信号alarmの入力ポート電位がロー(Low)レベルであって、シャットダウン信号shutdown信号の入力ポート電位がロー(Low)レベルである場合には、制御回路CTRは、電気制御装置71へ、充電開始の応答を行なう(ステップST18)。

0136

なお、ステップ14において診断モードとすることにより、ハイ(High)レベルのシャットダウン信号shutdownが電気制御装置71側に供給されるが、制御回路CTRにおいて、シャットダウン信号shutdownおよび確認用過電圧アラーム信号alarm信号の状態を確認した後、ステップ16において通常モードに設定されるまでの短いパルス幅のハイ(High)レベルのシャットダウン信号shutdownが電気制御装置71側へ出力されることになるため、電気制御装置71では自己診断用の信号であると判断され、この信号により誤ってシャットダウン処理が行なわれることはない。

0137

上記のように自己診断を行なうことによって、複数の二次電池セルを備える二次電池装置において、複数の二次電池セル毎の診断によるシャットダウン信号shutdownが遮断(マスク)され、1つの二次電池セルについての診断毎にシャットダウン信号shutdownが出力されることがなくなる。したがって、電気制御装置71が、診断用の短いパルス幅のシャットダウン信号shutdownにより、誤ってシャットダウン処理を行なうことを防止することができる。

0138

また、シャットダウン信号を出力する素子および経路については、診断用信号diag_shutdown#を用いて自己診断を行なうため、上記のように診断時のシャットダウン信号を遮断した場合であっても、自己診断の信頼性を低下させることがなくなる。

0139

さらに、シャットダウン信号生成回路605の故障が、自己診断により検出されない場合について検討すると、シャットダウン信号生成回路605の入力ピンのオープン非接続状態)故障により、出力信号が高周波発振することがある。

0140

この高周波で発振した出力信号を制御回路CTRが読み取った場合、ロー(Low)レベルが読み取られる確率とハイ(High)レベルとが読み取られる確率とは単純に0.5であり、自己診断で所望の値が読めなかったときは2回リードして多数決をとるとすれば、異常状態を誤って正常状態と判断する確率は0.625である。

0141

本実施形態に係る二次電池装置における自己診断では、確認用過電圧アラーム信号alarmのロー(Low)レベルとハイ(High)レベルとロー(Low)レベルとの順に、3回に渡って信号レベルを確認する。したがって、10個の二次電池セルに対して、全ての自己診断がすり抜ける確率は0.62530=7.5×10−7となり略無視できる確率である。

0142

すなわち、この自己診断アルゴリズムに従えば、全ての二次電池セルに対するアラーム信号の生成を診断することにより、組電池監視回路21〜24の出力信号が入力される入力ピンのオープン故障や、イネーブル信号shutdown_ena#の入力ピンのオープン故障が必然的に検出される。

0143

また、制御回路CTRが駆動するするイネーブル信号shutdown_ena#に基づいて、シャットダウン信号shutdown#を遮断(マスク)するという設計は、必要時にシャットダウン信号shutdown#がマスクされてしまう危険性があるが、シャットダウン信号生成回路605から出力されるシャットダウン信号shutdown#と確認用過電圧アラーム信号alarmとの両方の出力状態を制御回路CTRが自己診断時に確認することで、自己診断の信頼性を高めることができる。

0144

上記のように、本実施形態に係る二次電池装置および二次電池装置を備える車両によれば、センサへの入力点数が多い安全系において、センサへの入力点毎に診断をすることで診断のすり抜けの確率を低減させることができる。

0145

さらに、シャットダウン信号生成回路605によるイネーブル信号shutdown_ena#の動作の信頼性が確保され、かつ、電気制御装置71側に不要なシャットダウン信号shutdownのパルスが送られるのを防ぐことができ、システムが誤ってシャットダウンされることを回避することができる。

0146

すなわち、本実施形態に係る二次電池装置および二次電池装置を備える車両によれば、自己診断時に誤って上位制御回路がシステムをシャットダウンすることを回避する信頼性の高い安全系を備えた二次電池装置およびその二次電池装置を備えた車両を提供することができる。

0147

なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。例えば、上記実施形態では、組電池監視回路21〜24の自己診断動作において、コンパレータCOMで二次電池セル電圧と比較される閾値電圧を、複数の二次電池セル電圧の最小値の1/2に設定したが、閾値電圧の値は少なくとも複数の二次電池セル電圧の最小値よりも小さい値に設定されればよい。

0148

さらに、上記実施形態では、シャットダウン信号は、シャットダウン信号生成回路605から出力された後に反転されているが、反転されずにコネクタCN2を介して電気制御装置(上位制御手段)71側に出力されてもよい。

0149

また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。

0150

COM…コンパレータ、C1…論理積回路、ENA…イネーブルレジスタ、C2…否定論理和回路、C3…論理積回路、GEN…パルス生成回路、CTR…制御回路、WDT…ウォッチドックタイマ、CA、CB、CD…論理積回路、CC…論理和回路、11〜14…組電池、21〜24…組電池監視回路、33…スイッチ装置、60…電池管理装置、71…電気制御装置、100…車両、101(1)〜101(4)…組電池モジュール、213…電圧検出部、216…診断用回路、605…シャットダウン信号生成回路、605A…信号生成手段。

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