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技術 異常判定装置、異常判定方法、異常判定プログラム、および、このプログラムを記録したプログラム記録媒体

出願人 シャープ株式会社
発明者 田畑慎太郎
出願日 2009年11月4日 (11年8ヶ月経過) 出願番号 2009-253269
公開日 2011年5月19日 (10年1ヶ月経過) 公開番号 2011-100211
状態 拒絶査定
技術分野 特定用途計算機 制御系の試験・監視
主要キーワード 製造時刻 一時記憶ステップ 製造結果 プラント操業 メンテナンス周期 分類グループ 分類判定 分割区間
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年5月19日)のものです。
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図面 (16)

課題

経時変化周期的に変化し、その変化が多数現れ、その傾向の定量化定式化が困難な装置に対しても異常を検出する異常判定装置を提供する。

解決手段

異常判定装置10は、収集部11と一時記憶部12と分類済みデータ記憶部13と分類部14と異常判定部15とを有する。第1のフェーズで、判定対象製造データがどの分類に属するかを決定し、第2のフェーズで、その製造データが、属する分類グループのなかで、時間推移とともに逸脱してしまっているかを監視することで、異常かどうかを判定する。

概要

背景

近年、半導体製造等のプラント操業において、製造装置製品の異常を早期発見予測するために、製造条件製造結果などをモニタ監視する装置の開発が行われている。監視装置は、製造装置から得られるプロセスデータや製造データ時間推移を監視することで、製造装置の状態を把握し、装置異常の検知を行っている。

監視対象の製造データが、製造プロセスにおいて経時変化する場合、製造装置の異常を精度よく予測や検知するための方法として、製造データを経時変化の傾向から判定する方法がある(特開2000−146636号公報:特許文献1参照)。

この第1の従来技術は、異常時の時間推移の傾向と監視対象の時間推移の傾向を比較し、異常パターンと同様の変化パターンを示したときに異常と判定している。

しかし、この第1の従来技術では、異常時の経時変化のパターンの定式化モデル化が困難なとき、異常検知の精度が下がってしまう。これは、例えば、工場が安定して稼動している時期等、装置異常の頻度極端にすくなく、異常状態のモデル化のためのサンプリングデータがそろわない場合に問題になる。

一方、第2の従来技術として、正常状態の製造データの時間推移の傾向と、監視対象の製造データの時間推移の傾向を比較し、異常を検知する方法がある(特開平10−301619号公報:特許文献2参照)。

この第2の従来技術では、正常と判断された製造データの時間推移の傾向を基に作成した閾値と、監視対象のデータの時間推移から回帰式回帰係数を算出し、その回帰係数と比較している。この第2の従来技術は、上記第1の従来技術の課題を克服している。

特に、扱う監視対象のデータが、正常な経時変化が一意に決まる制御パラメータやプロセスデータの場合、第2の従来技術は有効といえる。

しかしながら、この第2の従来技術では、正常や異常状態にかかわらず、経時変化が一意に決まらない検査装置や製造装置を監視対象にした場合、経時変化の定量化や定式化が困難になり、異常検出に対応できなくなる。

概要

経時変化が周期的に変化し、その変化が多数現れ、その傾向の定量化や定式化が困難な装置に対しても異常を検出する異常判定装置を提供する。異常判定装置10は、収集部11と一時記憶部12と分類済みデータ記憶部13と分類部14と異常判定部15とを有する。第1のフェーズで、判定対象の製造データがどの分類に属するかを決定し、第2のフェーズで、その製造データが、属する分類グループのなかで、時間推移とともに逸脱してしまっているかを監視することで、異常かどうかを判定する。

目的

この発明の課題は、経時変化が周期的に変化し、その変化が多数現れ、その傾向の定量化や定式化が困難な装置に対しても異常を検出する異常判定装置、異常判定方法、異常判定プログラム、および、このプログラムを記録したプログラム記録媒体を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

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請求項1

製造装置から製造データを時系列収集する収集部と、上記収集部により収集された製造データであって予め定められた製造期間における各時刻の上記製造データを、逐次記憶しておく一時記憶部と、上記収集部により収集された製造データであって過去における複数の上記製造期間の製造データを、上記製造期間における時間推移の傾向が類似した製造データの組に分類して記憶する分類済みデータ記憶部と、上記一時記憶部により記憶されている現製造期間の製造データを、上記現製造期間の製造データの時間推移と類似した時間推移を持つ上記分類済みデータ記憶部に記憶されている製造データの組に分類する分類部と、上記現製造期間の製造データの時間推移と、上記現製造期間の製造データが分類された製造データの組における上記分類済みデータ記憶部に記憶されている製造データの時間推移とを比較して、類似性を求めることにより、異常を検出する異常判定部とを備えることを特徴とする異常判定装置

請求項2

請求項1に記載の異常判定装置において、上記分類部および上記異常判定部は、それぞれ、上記製造データ同士の時間推移の類似度を算出する際、上記現製造期間の製造データと同じ分類に属する正常と判定された製造データを、上記分類済みデータ記憶部より取得し、上記現製造期間の製造データと、上記正常と判定された上記製造データとを、それぞれ時間推移の特徴から時間間隔で分割し、この分割されたそれぞれの区間に対して、上記現製造期間の製造データの時間推移と、上記正常と判定された製造データの時間推移との変化傾向に対する類似度を算出し、この算出した類似度の中から最小の類似度を求めることを特徴とする異常判定装置。

請求項3

請求項1に記載の異常判定装置において、上記異常判定部は、上記製造データ同士の時間推移の類似度を算出する際、各分類に属する異常と判定された製造データを、上記分類済みデータ記憶部より取得し、上記現製造期間の製造データを、時間推移の特徴から時間間隔で分割し、この分割されたそれぞれの区間に対して、上記現製造期間の製造データの時間推移と、上記異常と判定された製造データの時間推移との変化傾向に対する類似度を算出し、この算出した類似度の中から最大の類似度を求めることを特徴とする異常判定装置。

請求項4

請求項1に記載の異常判定装置において、上記異常判定部は、上記製造データ同士の時間推移の類似度を算出する際、上記現製造期間の製造データと同じ分類に属する正常と判定された製造データを、上記分類済みデータ記憶部より取得し、上記現製造期間の製造データと、上記正常と判定された上記製造データとを、それぞれ時間推移の特徴から時間間隔で分割し、この分割されたそれぞれの区間に対して、上記現製造期間の製造データの時間推移と、上記正常と判定された製造データの時間推移との変化傾向に対する類似度を算出し、この算出した類似度の中から最小の類似度を求めると共に、各分類に属する異常と判定された製造データを、上記分類済みデータ記憶部より取得し、上記現製造期間の製造データを、時間推移の特徴から時間間隔で分割し、この分割されたそれぞれの区間に対して、上記現製造期間の製造データの時間推移と、上記異常と判定された製造データの時間推移との変化傾向に対する類似度を算出し、この算出した類似度の中から最大の類似度を求めることを特徴とする異常判定装置。

請求項5

製造装置から製造データを時系列に収集する収集部と、上記収集部により収集された製造データであって予め定められた製造期間における各時刻の上記製造データを、逐次記憶しておく一時記憶部と、上記収集部により収集された製造データであって過去における複数の上記製造期間の製造データを、上記製造期間における時間推移の傾向が類似した製造データの組に分類して記憶する分類済みデータ記憶部と、上記一時記憶部により記憶されている現製造期間の製造データの時間推移と、上記分類済みデータ記憶部に記憶されている各分類の製造データの時間推移とを比較して、類似性を求めることにより、異常を検出する異常判定部とを備え、上記異常判定部は、上記製造データ同士の時間推移の類似度を算出する際、各分類に属する異常と判定された製造データを、上記分類済みデータ記憶部より取得し、上記現製造期間の製造データを、時間推移の特徴から時間間隔で分割し、この分割されたそれぞれの区間に対して、上記現製造期間の製造データの時間推移と、上記異常と判定された製造データの時間推移との変化傾向に対する類似度を算出し、この算出した類似度の中から最大の類似度を求めることを特徴とする異常判定装置。

請求項6

製造装置から製造データを時系列に収集する収集ステップと、上記収集ステップにて収集された製造データであって予め定められた製造期間における各時刻の上記製造データを、逐次記憶しておく一時記憶ステップと、上記収集ステップにて収集された製造データであって過去における複数の上記製造期間の製造データを、上記製造期間における時間推移の傾向が類似した製造データの組に分類して記憶する分類済みデータ記憶ステップと、上記一時記憶ステップにて記憶された現製造期間の製造データを、上記現製造期間の製造データの時間推移と類似した時間推移を持つ上記分類済みデータ記憶ステップにて記憶された製造データの組に分類する分類ステップと、上記現製造期間の製造データの時間推移と、上記現製造期間の製造データが分類された製造データの組における上記分類済みデータ記憶ステップにて記憶された製造データの時間推移とを比較して、類似性を求めることにより、異常を検出する異常判定ステップとを備えることを特徴とする異常判定方法

請求項7

製造装置から製造データを時系列に収集する収集ステップと、上記収集ステップにて収集された製造データであって予め定められた製造期間における各時刻の上記製造データを、逐次記憶しておく一時記憶ステップと、上記収集ステップにて収集された製造データであって過去における複数の上記製造期間の製造データを、上記製造期間における時間推移の傾向が類似した製造データの組に分類して記憶する分類済みデータ記憶ステップと、上記一時記憶ステップにて記憶された現製造期間の製造データの時間推移と、上記分類済みデータ記憶ステップにて記憶された各分類の製造データの時間推移とを比較して、類似性を求めることにより、異常を検出する異常判定ステップとを備え、上記異常判定ステップでは、上記製造データ同士の時間推移の類似度を算出する際、各分類に属する異常と判定された製造データを、上記分類済みデータ記憶ステップより取得し、上記現製造期間の製造データを、時間推移の特徴から時間間隔で分割し、この分割されたそれぞれの区間に対して、上記現製造期間の製造データの時間推移と、上記異常と判定された製造データの時間推移との変化傾向に対する類似度を算出し、この算出した類似度の中から最大の類似度を求めることを特徴とする異常判定方法。

請求項8

コンピュータを、請求項1に記載の上記収集部、上記一時記憶部、上記分類済みデータ記憶部、上記分類部および上記異常判定部として、または、請求項5に記載の上記収集部、上記一時記憶部、上記分類済みデータ記憶部および上記異常判定部として機能させることを特徴とする異常判定プログラム

請求項9

請求項8に記載の異常判定プログラムが記録されたことを特徴とするコンピュータ読出し可能なプログラム記録媒体

技術分野

0001

この発明は、異常判定装置、異常判定方法、異常判定プログラム、および、このプログラムを記録したプログラム記録媒体に関する。

背景技術

0002

近年、半導体製造等のプラント操業において、製造装置製品の異常を早期発見予測するために、製造条件製造結果などをモニタ監視する装置の開発が行われている。監視装置は、製造装置から得られるプロセスデータや製造データ時間推移を監視することで、製造装置の状態を把握し、装置異常の検知を行っている。

0003

監視対象の製造データが、製造プロセスにおいて経時変化する場合、製造装置の異常を精度よく予測や検知するための方法として、製造データを経時変化の傾向から判定する方法がある(特開2000−146636号公報:特許文献1参照)。

0004

この第1の従来技術は、異常時の時間推移の傾向と監視対象の時間推移の傾向を比較し、異常パターンと同様の変化パターンを示したときに異常と判定している。

0005

しかし、この第1の従来技術では、異常時の経時変化のパターンの定式化モデル化が困難なとき、異常検知の精度が下がってしまう。これは、例えば、工場が安定して稼動している時期等、装置異常の頻度極端にすくなく、異常状態のモデル化のためのサンプリングデータがそろわない場合に問題になる。

0006

一方、第2の従来技術として、正常状態の製造データの時間推移の傾向と、監視対象の製造データの時間推移の傾向を比較し、異常を検知する方法がある(特開平10−301619号公報:特許文献2参照)。

0007

この第2の従来技術では、正常と判断された製造データの時間推移の傾向を基に作成した閾値と、監視対象のデータの時間推移から回帰式回帰係数を算出し、その回帰係数と比較している。この第2の従来技術は、上記第1の従来技術の課題を克服している。

0008

特に、扱う監視対象のデータが、正常な経時変化が一意に決まる制御パラメータやプロセスデータの場合、第2の従来技術は有効といえる。

0009

しかしながら、この第2の従来技術では、正常や異常状態にかかわらず、経時変化が一意に決まらない検査装置や製造装置を監視対象にした場合、経時変化の定量化や定式化が困難になり、異常検出に対応できなくなる。

先行技術

0010

特開2000−146636号公報
特開平10−301619号公報

発明が解決しようとする課題

0011

そこで、この発明の課題は、経時変化が周期的に変化し、その変化が多数現れ、その傾向の定量化や定式化が困難な装置に対しても異常を検出する異常判定装置、異常判定方法、異常判定プログラム、および、このプログラムを記録したプログラム記録媒体を提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

上記課題を解決するため、この発明の異常判定装置は、
製造装置から製造データを時系列収集する収集部と、
上記収集部により収集された製造データであって予め定められた製造期間における各時刻の上記製造データを、逐次記憶しておく一時記憶部と、
上記収集部により収集された製造データであって過去における複数の上記製造期間の製造データを、上記製造期間における時間推移の傾向が類似した製造データの組に分類して記憶する分類済みデータ記憶部と、
上記一時記憶部により記憶されている現製造期間の製造データを、上記現製造期間の製造データの時間推移と類似した時間推移を持つ上記分類済みデータ記憶部に記憶されている製造データの組に分類する分類部と、
上記現製造期間の製造データの時間推移と、上記現製造期間の製造データが分類された製造データの組における上記分類済みデータ記憶部に記憶されている製造データの時間推移とを比較して、類似性を求めることにより、異常を検出する異常判定部と
を備えることを特徴としている。

0013

この発明の異常判定装置によれば、上記収集部と上記一時記憶部と上記分類済みデータ記憶部と上記分類部と上記異常判定部とを有するので、第1のフェーズで、判定対象の製造データがどの分類に属するかを決定し、第2のフェーズで、その製造データが、属する分類グループのなかで、時間推移とともに逸脱してしまっているかを監視することで、異常かどうかを判定する。このように、製造データを時間推移における変化の特徴で分類することで、製造データの経時変化が一意に定まらない場合でも、異常を精度よく検出することができる。

0014

また、一実施形態の異常判定装置では、
上記分類部および上記異常判定部は、それぞれ、
上記製造データ同士の時間推移の類似度を算出する際、
上記現製造期間の製造データと同じ分類に属する正常と判定された製造データを、上記分類済みデータ記憶部より取得し、
上記現製造期間の製造データと、上記正常と判定された上記製造データとを、それぞれ時間推移の特徴から時間間隔で分割し、
この分割されたそれぞれの区間に対して、上記現製造期間の製造データの時間推移と、上記正常と判定された製造データの時間推移との変化傾向に対する類似度を算出し、
この算出した類似度の中から最小の類似度を求める。

0015

この実施形態の異常判定装置によれば、経時変化する製造データについて異常判定をする際、分類済みデータ記憶部に記録されている同じ分類に属する正常な製造データと比較することで、正常パターンから外れた製造データを異常と判定する。これにより、異常状態における製造データの変化が一意に定まらない場合でも制度よく検出することができる。また、製造データ同士を全期間で比較するとその精度が下がってしまう。そこで、時間推移の特徴をもとに時間間隔で区切り、同じ時間推移の傾向を持つ区間同士を個別に比較することで異常判定の精度を上げることができる。

0016

また、一実施形態の異常判定装置では、
上記異常判定部は、
上記製造データ同士の時間推移の類似度を算出する際、
各分類に属する異常と判定された製造データを、上記分類済みデータ記憶部より取得し、
上記現製造期間の製造データを、時間推移の特徴から時間間隔で分割し、
この分割されたそれぞれの区間に対して、上記現製造期間の製造データの時間推移と、上記異常と判定された製造データの時間推移との変化傾向に対する類似度を算出し、
この算出した類似度の中から最大の類似度を求める。

0017

この実施形態の異常判定装置によれば、上記異常判定部は、分類済みデータ記憶部に記録された異常製造データと、判定対象の現製造データとを比較する。これにより、正常状態における製造データの経時変化が一意に定まらない場合でも、既知の異常状態と同じ経時変化をする製造データを異常と判定することで、精度良く異常を検出することができる。

0018

また、一実施形態の異常判定装置では、
上記異常判定部は、
上記製造データ同士の時間推移の類似度を算出する際、
上記現製造期間の製造データと同じ分類に属する正常と判定された製造データを、上記分類済みデータ記憶部より取得し、
上記現製造期間の製造データと、上記正常と判定された上記製造データとを、それぞれ時間推移の特徴から時間間隔で分割し、
この分割されたそれぞれの区間に対して、上記現製造期間の製造データの時間推移と、上記正常と判定された製造データの時間推移との変化傾向に対する類似度を算出し、
この算出した類似度の中から最小の類似度を求めると共に、
各分類に属する異常と判定された製造データを、上記分類済みデータ記憶部より取得し、
上記現製造期間の製造データを、時間推移の特徴から時間間隔で分割し、
この分割されたそれぞれの区間に対して、上記現製造期間の製造データの時間推移と、上記異常と判定された製造データの時間推移との変化傾向に対する類似度を算出し、
この算出した類似度の中から最大の類似度を求める。

0019

この実施形態の異常判定装置によれば、上記異常判定部は、異常状態の過去データと正常状態の過去データの両方を基に異常判定をすることで、ダブルチェックをおこない、異常検出の精度が向上することができる。

0020

また、この発明の異常判定装置は、
製造装置から製造データを時系列に収集する収集部と、
上記収集部により収集された製造データであって予め定められた製造期間における各時刻の上記製造データを、逐次記憶しておく一時記憶部と、
上記収集部により収集された製造データであって過去における複数の上記製造期間の製造データを、上記製造期間における時間推移の傾向が類似した製造データの組に分類して記憶する分類済みデータ記憶部と、
上記一時記憶部により記憶されている現製造期間の製造データの時間推移と、上記分類済みデータ記憶部に記憶されている各分類の製造データの時間推移とを比較して、類似性を求めることにより、異常を検出する異常判定部と
を備え、
上記異常判定部は、
上記製造データ同士の時間推移の類似度を算出する際、
各分類に属する異常と判定された製造データを、上記分類済みデータ記憶部より取得し、
上記現製造期間の製造データを、時間推移の特徴から時間間隔で分割し、
この分割されたそれぞれの区間に対して、上記現製造期間の製造データの時間推移と、上記異常と判定された製造データの時間推移との変化傾向に対する類似度を算出し、
この算出した類似度の中から最大の類似度を求めることを特徴としている。

0021

この発明の異常判定装置によれば、上記収集部と上記一時記憶部と上記分類済みデータ記憶部と上記異常判定部とを有するので、上記異常判定部は、分類済みデータ記憶部に記録された異常製造データと、判定対象の現製造データとを比較する。これにより、正常状態における製造データの経時変化が一意に定まらない場合でも、既知の異常状態と同じ経時変化をする製造データを異常と判定することで、精度良く異常を検出することができる。

0022

また、この発明の異常判定方法は、
製造装置から製造データを時系列に収集する収集ステップと、
上記収集ステップにて収集された製造データであって予め定められた製造期間における各時刻の上記製造データを、逐次記憶しておく一時記憶ステップと、
上記収集ステップにて収集された製造データであって過去における複数の上記製造期間の製造データを、上記製造期間における時間推移の傾向が類似した製造データの組に分類して記憶する分類済みデータ記憶ステップと、
上記一時記憶ステップにて記憶された現製造期間の製造データを、上記現製造期間の製造データの時間推移と類似した時間推移を持つ上記分類済みデータ記憶ステップにて記憶された製造データの組に分類する分類ステップと、
上記現製造期間の製造データの時間推移と、上記現製造期間の製造データが分類された製造データの組における上記分類済みデータ記憶ステップにて記憶された製造データの時間推移とを比較して、類似性を求めることにより、異常を検出する異常判定ステップ
を備えることを特徴としている。

0023

この発明の異常判定方法によれば、上記収集ステップと上記一時記憶ステップと上記分類済みデータ記憶ステップと上記分類ステップと上記異常判定ステップとを有するので、第1のフェーズで、判定対象の製造データがどの分類に属するかを決定し、第2のフェーズで、その製造データが、属する分類グループのなかで、時間推移とともに逸脱してしまっているかを監視することで、異常かどうかを判定する。このように、製造データを時間推移における変化の特徴で分類することで、製造データの経時変化が一意に定まらない場合でも、異常を精度よく検出することができる。

0024

また、この発明の異常判定方法は、
製造装置から製造データを時系列に収集する収集ステップと、
上記収集ステップにて収集された製造データであって予め定められた製造期間における各時刻の上記製造データを、逐次記憶しておく一時記憶ステップと、
上記収集ステップにて収集された製造データであって過去における複数の上記製造期間の製造データを、上記製造期間における時間推移の傾向が類似した製造データの組に分類して記憶する分類済みデータ記憶ステップと、
上記一時記憶ステップにて記憶された現製造期間の製造データの時間推移と、上記分類済みデータ記憶ステップにて記憶された各分類の製造データの時間推移とを比較して、類似性を求めることにより、異常を検出する異常判定ステップと
を備え、
上記異常判定ステップでは、
上記製造データ同士の時間推移の類似度を算出する際、
各分類に属する異常と判定された製造データを、上記分類済みデータ記憶ステップより取得し、
上記現製造期間の製造データを、時間推移の特徴から時間間隔で分割し、
この分割されたそれぞれの区間に対して、上記現製造期間の製造データの時間推移と、上記異常と判定された製造データの時間推移との変化傾向に対する類似度を算出し、
この算出した類似度の中から最大の類似度を求めることを特徴としている。

0025

この発明の異常判定方法によれば、上記収集ステップと上記一時記憶ステップと上記分類済みデータ記憶ステップと上記異常判定ステップとを有するので、上記異常判定ステップは、分類済みデータ記憶ステップに記録された異常製造データと、判定対象の現製造データとを比較する。これにより、正常状態における製造データの経時変化が一意に定まらない場合でも、既知の異常状態と同じ経時変化をする製造データを異常と判定することで、精度良く異常を検出することができる。

0026

また、この発明の異常判定プログラムは、コンピュータを、上記収集部、上記一時記憶部、上記分類済みデータ記憶部、上記分類部および上記異常判定部として、または、上記収集部、上記一時記憶部、上記分類済みデータ記憶部および上記異常判定部として機能させることを特徴としている。

0027

この発明の異常判定プログラムによれば、コンピュータを、上記収集部、上記一時記憶部、上記分類済みデータ記憶部、上記分類部および上記異常判定部として、または、上記収集部、上記一時記憶部、上記分類済みデータ記憶部および上記異常判定部として機能させるので、このプログラムをコンピュータにインストールすることで、このコンピュータによって上記異常判定装置を実現できる。

0028

また、この発明のプログラム記録媒体は、上記異常判定プログラムが記録されたことを特徴としている。

0029

この発明のプログラム記録媒体によれば、上記異常判定プログラムが記録されているので、上記異常判定プログラムをコンピュータに容易にインストールできる。

発明の効果

0030

この発明の異常判定装置によれば、上記収集部と上記一時記憶部と上記分類済みデータ記憶部と上記分類部と上記異常判定部とを有するので、製造データを時間推移における変化の特徴で分類することで、製造データの経時変化が一意に定まらない場合でも、異常を精度よく検出することができる。

0031

この発明の異常判定装置によれば、上記収集部と上記一時記憶部と上記分類済みデータ記憶部と上記異常判定部とを有するので、正常状態における製造データの経時変化が一意に定まらない場合でも、既知の異常状態と同じ経時変化をする製造データを異常と判定することで、精度良く異常を検出することができる。

0032

この発明の異常判定方法によれば、上記収集ステップと上記一時記憶ステップと上記分類済みデータ記憶ステップと上記分類ステップと上記異常判定ステップとを有するので、製造データを時間推移における変化の特徴で分類することで、製造データの経時変化が一意に定まらない場合でも、異常を精度よく検出することができる。

0033

この発明の異常判定方法によれば、上記収集ステップと上記一時記憶ステップと上記分類済みデータ記憶ステップと上記異常判定ステップとを有するので、正常状態における製造データの経時変化が一意に定まらない場合でも、既知の異常状態と同じ経時変化をする製造データを異常と判定することで、精度良く異常を検出することができる。

0034

この発明の異常判定プログラムによれば、コンピュータを、上記収集部、上記一時記憶部、上記分類済みデータ記憶部、上記分類部および上記異常判定部として、または、上記収集部、上記一時記憶部、上記分類済みデータ記憶部および上記異常判定部として機能させるので、このプログラムをコンピュータにインストールすることで、このコンピュータによって上記異常判定装置を実現できる。

0035

この発明のプログラム記録媒体によれば、上記異常判定プログラムが記録されているので、上記異常判定プログラムをコンピュータに容易にインストールできる。

図面の簡単な説明

0036

本発明の異常判定装置の第1実施形態を示すブロック図である。
異常判定装置の異常診断動作の手順を説明するためのフローチャートである。
分類部による分類方法を説明するためのフローチャートである。
異常判定部による異常判定方法を説明するためのフローチャートである。
分類部や異常判定部による類似度の算出方法を説明するためのフローチャートである。
本発明の異常判定装置の第2実施形態を示すブロック図である。
異常判定部による異常判定方法を説明するためのフローチャートである。
過去の異常製造データを基に異常を判定する異常判定部による異常判定方法を説明するためのフローチャートである。
一時記憶部による製造データの蓄積について説明するためのグラフである。
分類部による分類方法を説明するためのグラフである。
異常判定部による異常判定方法を説明するためのグラフである。
異常判定部による異常判定方法を説明するためのグラフである。
分類済みデータ記憶部による正常データ記憶方法を説明するためのグラフである。
分類部と異常判定部で行われている類似度算出方法を説明するためのグラフである。
異常判定部で行われている類似度算出方法を説明するためのグラフである。

実施例

0037

以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。

0038

(第1の実施形態)
図1は、この発明の異常判定装置の第1実施形態であるブロック図を示している。図1に示すように、この異常判定装置10は、製造装置20の異常を検出する。異常判定装置10は、収集部11と一時記憶部12と分類済みデータ記憶部13と分類部14と異常判定部15とを有する。

0039

上記製造装置20としては、例えば、半導体製造装置が対象となる。製造装置20の製造データとしては、例えば、製造装置20の運転状態を表すプロセスデータになる。上記収集部11は、製造装置20から製造データを時系列に収集する。

0040

上記一時記憶部12は、収集部11により収集された製造データであって予め定められた製造期間における各時刻の製造データを、逐次記憶する。この製造期間とは、例えば、製造装置20のメンテナンス周期サイクルになる。上記異常判定装置10による異常判定後、蓄積した製造データを消去し、次の製造データ収集に備える。

0041

上記分類済みデータ記憶部13は、収集部11により収集された製造データであって過去における複数の製造期間のデータを、製造期間における時間推移の傾向が類似した製造データの組に分類して記憶する。

0042

上記分類部14は、一時記憶部12により記憶されている現製造期間の製造データを、現製造期間の製造データの時間推移と類似した時間推移を持つ分類済みデータ記憶部13に記憶されている製造データの組に分類する。

0043

上記異常判定部15は、現製造期間の製造データの時間推移と、現製造期間の製造データが分類された製造データの組における分類済みデータ記憶部13に記憶されている製造データの時間推移とを比較して、類似性を求めることにより、異常を検出する。

0044

次に、図2のフローチャートを用いて、異常判定装置が行う処理の概略を説明する。まず、上記収集部11は、製造装置20から製造に関するデータの収集を開始する(ステップS21)。

0045

その後、上記収集部11が取得した製造データD201を、上記一時記憶部12が期間t1の間収集し続ける(ステップS22)。この実施形態では、図9のグラフに示すように、実線で示されるD201が、期間t1まで記録されることになる。

0046

そして、上記分類部14は、収集した製造データD201を、製造データの分類項目にもとづき分類する(ステップS23)。この分類項目をC201とし、分類した製造データをD201’とする。この分類項目は、製造データの時間変化の傾向により分類されるものである。

0047

ここで、図10のグラフを用いて、分類方法の概略を説明する。現製造期間の製造データD201と、過去に記録されている正常な製造データD202およびD203とを、期間t1までの期間でそれぞれ比較する。この実施形態では、D201およびD202の時間推移の傾向が類似しているため、D201は、D202と同じ分類項目のC201に分類される。

0048

その後、上記一時記憶部12は、期間t2の間、再び製造データの蓄積を続ける(ステップS24)。

0049

そして、上記異常判定部15は、製造データD201’の時間推移の傾向と、過去に収集した製造データの中で、分類項目C201に属する製造データD202の時間推移の傾向とを比較し、異常か正常かを判定する(ステップS25)。

0050

その後、正常と判定された場合(ステップS26)、かつ製造データ蓄積開始から期間t3たっていない場合(ステップS28)は(図11を参照)、ステップ25へ戻る。

0051

一方、異常と判定された場合(ステップS26)は(図12を参照)、異常を出力して終了する(ステップS27)。

0052

他方、正常と判定され(ステップS26)、かつ製造データ蓄積開始から期間t3たっている場合(ステップS28)は(図13を参照)、正常を出力し、終了する。

0053

以上説明したように、上記構成の異常判定装置10は、第1のフェーズで判定対象の製造データがどの分類に属するかを決定し(ステップS23)、第2のフェーズでその製造データが、属している分類グループのなかで、時間推移とともに逸脱してしまっているかを監視することで異常かどうかを判定する(ステップS25)。このように製造データを時間推移における変化の特徴で分類することで、製造データの経時変化が多様な場合でも、異常を精度よく検出することができる。

0054

次に、図2のフローチャートのステップS23に該当する、製造データの分類方法について説明する。

0055

上記分類部14は、分類済みデータ記憶部13より、各分類項目毎に所定数の製造データ(図10のD202,D203)を取得し、現製造期間の製造データ(図10のD201)の時間推移と、上記取得したそれぞれの製造データ(図10のD202,D203)の時間推移を比較し、変化傾向の類似度を算出し、さらに、上記一時記憶部12により記憶されている現製造期間の製造データ(図10のD201)を、最大の類似度を算出した上記取得した製造データ(図10のD202)と同じ組に分類する。

0056

さらに、図3のフローチャートと図10のグラフを用いて、上記分類部14による製造データの分類方法について、より具体的に説明をする。まず、上記分類部14は、一時記憶部12より製造データD201を取得する(ステップS31)。

0057

その後、上記分類部14は、分類済みデータ記憶部13が記憶している分類項目の中からひとつ分類項目を選択する(ステップS32)。例えば、図10のグラフに示すように、D202が属する分類項目C201と、D203が属する分類項目C202があり、D202が属する分類項目C201を選択する。

0058

そして、上記分類部14は、分類項目C201に属する製造データを、分類済みデータ記憶部13の中から所定の数n1だけ取得する(ステップS33)。この製造データのリストをL301とする。例えば、図10のグラフに示すように、このリストL301は、製造データD202を要素に持つリストである。

0059

その後、上記分類部14は、製造データD201の時間推移の傾向と、取得した製造データのリストL301に含まれる製造データの時間推移の傾向との類似度をn1個だけ算出する(ステップS34)。

0060

そして、上記分類済みデータ記憶部13に記憶されている分類項目をすべて選択していない場合(ステップS35)、ステップS32へ戻る。

0061

一方、上記分類済みデータ記憶部13に記憶されている分類項目をすべて選択した場合(ステップS35)、ステップS36へ進む。

0062

その後、ステップS34で算出した類似度の中で、最も高い類似度をもつ製造データが属する分類項目を製造データD201の分類項目として設定する。例えば、図10のグラフに示すように、製造データD202との類似度が最大であるため、製造データD201は、分類項目C201に分類される。

0063

ここで、上記分類部14が、比較対象の製造データである製造データのリストL301を取得する際、比較対象を所定の数n1に絞ることにより、記録した製造データの数が膨大になっても効率的に分類判定処理を行うことができる。

0064

次に、上記分類済みデータ記憶部13が正常製造データを記憶する方法についてより具体的に説明する。

0065

上記分類済みデータ記憶部13は、予め定められた期間t3の間に上記製造装置20に異常が検出されなかった製造データを、正常製造データとして、類似した製造データの組に分類して記憶する。例えば、図13のグラフに示すように、現製造期間の製造データD201は、期間t3まで異常判定されなかったため、製造データD202と同じ分類項目に分類され、正常製造データとして分類済みデータ記録部13に記録される。ここで、例えば、上記期間t3は、一時記憶部12の説明で触れた製造装置20のメンテナンス周期のサイクルと一致させても良い。

0066

次に、図2のフローチャートのステップS25に該当する、異常判定方法について説明をする。

0067

上記異常判定部15は、現製造期間の製造データと同じ分類に属する過去の正常製造データを、分類済みデータ記憶部13より所定の数だけ取得し、現製造期間の製造データの時間推移を、取得したそれぞれの上記製造データの時間推移と比較し、変化傾向の類似度をそれぞれ算出し、さらに、算出した最小の類似度が所定の閾値を下回っているときに、異常と判定する。

0068

次に、図4のフローチャートを用いて、上記異常判定部15による製造データの異常判定方法について、より具体的に説明をする。まず、異常判定部15は、分類部14により分類された製造データD401を取得する(ステップS41)。

0069

その後、上記異常判定部15は、分類済みデータ記憶部13により記憶されている正常な製造データの中から、分類部14より取得した製造データと同じ分類に属する製造データを所定の数だけ取得する(ステップS42)。この製造データのリストをL401とする。

0070

そして、上記異常判定部15は、製造データリストL401に含まれるそれぞれの製造データの時間推移の傾向と、判定対象の製造データD401の時間推移の傾向とを比較し、類似度を求める(ステップS43)。

0071

その後、算出した類似度がすべて所定の閾値を下回っている場合、異常と判定する(ステップS44)。また、異常と判定されず(ステップS45)、一時記憶部12がデータを記憶してから予め定められた期間が経過している場合(ステップS46)、監視対象の製造データD401を正常と判定する(ステップS47)。

0072

次に、上記分類部14と上記異常判定部15で行っている、製造データ同士の類似度算出方法について説明をする。

0073

上記分類部14および上記異常判定部15は、それぞれ、類似度を算出する際、現製造期間の(分類済みの)製造データと同じ分類に属する正常製造データを、分類済みデータ記憶部13より取得し、現製造期間の製造データと、上記取得した製造データをそれぞれ時間推移の特徴から時間間隔で分割し、分割されたそれぞれの区間に対して、現製造期間の製造データの時間推移と、取得した製造データの時間推移とを比較し、変化傾向の類似度を算出し、算出した類似度の中から最小の類似度を出力する。

0074

経時変化をする時系列データを比較し、類似度を求めるには、時系列データ全体で比較するとその精度が下がってしまう。そこで、本発明の実施の形態においては、時間間隔で区切り、同じ時間推移の傾向を持つ区間同士で比較することで精度を上げることができる。

0075

上記分類部14では、類似度算出を、図3のフローチャートのステップS34で行っている。また、上記異常判定部15では、類似度算出を、図4のフローチャートのステップS43で行っている。

0076

次に、図5のフローチャートと図14のグラフを参照して、上記分類部14や上記異常判定部15による類似度の算出方法について、より具体的に説明をする。

0077

まず、上記分類部14や上記異常判定部15より取得した製造データD401と、比較対象として選択された分類済みデータ記憶部13に記憶されている製造データD402を取得する(ステップS51)。

0078

その後、時間間隔で各々製造データD401、D402を分割する(ステップS52)。時間間隔で製造データを分割する方法としては、例えば、ウェーブレット変換処理窓フーリエ変換により周波数帯域の異なる複数の時系列データに分解する方法がある。

0079

また、例えば、製造データを時間間隔で分解する他の方法としては、製造データの正常パターンにおける経時変化が決まった時間に発生する場合、その決まった間隔で分割しても良い。例えば、図14のグラフでは、製造データD402が属する分類では、製造時刻t1+t2で、経時変化することが既知として、時刻t1+t2以前の区間同士と、時刻t1+t2以降の区間同士をそれぞれ比較している。

0080

そして、分割したD401の区間の中で、区間をひとつ選択し、D401’とし(ステップS53)、分割したD402の区間の中で、選択した区間D401’に対応する区間D402’を選択し(ステップS54)、区間D401’の時間推移の傾向と、区間D402’の時間推移の傾向を比較し、類似度を算出する(ステップS55)。

0081

その後、すべての区間に対し、類似度を求めた場合(ステップS56)、求めた類似度の中から最小の類似度を求める(ステップS57)。

0082

一方、すべての区間に対し、類似度を求めていない場合(ステップS56)、ステップS53へ戻る。ここで、この実施形態では、類似度としては、時系列データである製造データのより求めた回帰式の回帰係数の差を用いている。また、類似度としては、例えば、製造データの分散の差(正確には分散の差の逆数)を用いても良い。

0083

この実施形態によると、何段にもわたって経時変化を行う製造データに対しても、経時変化の特徴ごとに時間分割をし、各区間にわけてその傾向を比較することにより、精度良く類似度を算出することができる。

0084

また、この発明の異常判定方法は、収集ステップと一時記憶ステップと分類済みデータ記憶ステップと分類ステップと異常判定ステップとを有する。上記収集ステップは、製造装置20から製造データを時系列に収集する。上記一時記憶ステップは、上記収集ステップにて収集された製造データであって予め定められた製造期間における各時刻の上記製造データを、逐次記憶しておく。上記分類済みデータ記憶ステップは、上記収集ステップにて収集された製造データであって過去における複数の上記製造期間の製造データを、上記製造期間における時間推移の傾向が類似した製造データの組に分類して記憶する。上記分類ステップは、上記一時記憶ステップにて記憶された現製造期間の製造データを、上記現製造期間の製造データの時間推移と類似した時間推移を持つ上記分類済みデータ記憶ステップにて記憶された製造データの組に分類する。上記異常判定ステップは、上記現製造期間の製造データの時間推移と、上記現製造期間の製造データが分類された製造データの組における上記分類済みデータ記憶ステップにて記憶された製造データの時間推移とを比較して、類似性を求めることにより、異常を検出する。

0085

したがって、第1のフェーズで、判定対象の製造データがどの分類に属するかを決定し、第2のフェーズで、その製造データが、属する分類グループのなかで、時間推移とともに逸脱してしまっているかを監視することで、異常かどうかを判定する。このように、製造データを時間推移における変化の特徴で分類することで、製造データの経時変化が一意に定まらない場合でも、異常を精度よく検出することができる。

0086

(第2の実施形態)
図6は、この発明の異常判定装置の第2の実施形態を示している。図6に示すように、この第2の実施形態の異常判定装置60では、図1に示された第1の実施の形態の異常判定装置の構成のうち、分類済みデータ記憶部13、分類部14および異常判定部15に替えて、分類済みデータ記憶部63および異常判定部65を含んでいる。なお、上記第1の実施形態と同一の符号は、上記第1の実施形態と同じ構成であるため、その説明を省略する。

0087

上記異常判定装置60は、収集部11と一時記憶部12と分類済みデータ記憶部63と異常判定部65とを有する。

0088

上記収集部11は、製造装置20から製造データを時系列に収集する。上記一時記憶部12は、収集部11により収集された製造データであって予め定められた製造期間における各時刻の製造データを、逐次記憶する。

0089

上記分類済みデータ記憶部63は、収集部11により収集された製造データであって過去における複数の製造期間のデータを、製造期間における時間推移の傾向が類似した製造データの組に分類して記憶する。

0090

上記異常判定部65は、一時記憶部12により記憶されている現製造期間の製造データの時間推移と、分類済みデータ記憶部63により記憶されている各分類の製造データの時間推移とを比較して、類似性を求めることにより、異常を検出する。

0091

上記異常判定部65は、製造データ同士の時間推移の類似度を算出する際、各分類に属する異常と判定された製造データを、分類済みデータ記憶部63より取得し、現製造期間の製造データを、時間推移の特徴から時間間隔で分割し、この分割されたそれぞれの区間に対して、現製造期間の製造データの時間推移と、異常と判定された製造データの時間推移との変化傾向に対する類似度を算出し、この算出した類似度の中から最大の類似度を求める。

0092

この第2の実施形態の異常判定装置60では、過去の異常製造データをもとに異常検知を行うもので、第1の実施形態とは逆に、工場立ち上げ時等の正常データよりも異常データのほうがモデル化しやすい場合に効果を奏する。また、第1の実施形態の異常判定部15と第2の実施形態の異常判定部65とを合わせて利用することにより、正常状態の過去データとのチェックと、異常状態の過去データとのチェックのダブルチェックを行うことにより、異常検出の精度を向上させることができる。

0093

次に、上記分類済みデータ記憶部63が、異常製造データを記憶する方法についてより詳細に説明する。

0094

上記分類済みデータ記憶部63は、上記異常判定部65により異常と検出された上記現製造期間の製造データから、異常と判定された特徴的な時系列の区間を抽出し、抽出した区間の製造データを、異常製造データとして、類似した製造データの組に分類して記憶する。

0095

ここで、例えば、上記異常製造データから特徴的な変動を示している区間を取り出す処理としては、対象の製造データをウェーブレット変換や窓フーリエ変換で周波数帯域の異なる複数の時系列データに分解し、異常の起きた時刻を含む区間を取り出す方法がある。

0096

また、例えば、上記異常製造データから特徴的な変動を示している区間を取り出す方法としては、異常が判定された時刻の前後で回帰式の回帰係数が突発的に変化している区間を取り出してもよい。

0097

また、例えば、上記異常製造データから特徴的な変動を示している区間を取り出す処理としては、時系列データを可視化し、特徴が見て取れる区間を取り出してもよい。

0098

この実施形態では、図12のグラフに示すように、製造データD201が異常と判定された場合、異常が起こった区間を周波数帯域による分解を行い、図15のグラフに示すように、製造データD801を取り出している。

0099

この実施の形態によると、上記分類済みデータ記憶部63は、異常状態とともに、一時記憶部12による製造データ記憶終了時の分類結果を格納することで、異常時の経時変化を分類して蓄積することができる。異常時の経時変化と比較することで、監視対象の製造データが、過去に起きた特徴的な異常変化が起きた際の異常検出に用いることができる。

0100

次に、上記異常判定部65についてより詳細に説明をする。異常判定部65は、分類済みデータ記憶部63より、各分類に属する異常製造データを取得し、現製造期間の製造データの時間推移と、取得した各分類の異常製造データの時間推移とを比較し、変化傾向の類似度を求め、所定の閾値を超えている類似度が算出されたときに、異常と判定する。

0101

上記第1の実施形態では、上記異常判定部15は、同じ分類に属する製造データに対してのみ、類似度を求めていたが、上記異常判定部65は、異常と判定されたすべての分類に対して類似度を求める。これは、異常な経時変化のパターンが複数ある場合があるためである。

0102

次に、図7のフローチャートを用いて、過去の異常製造データを基に異常を判定する異常判定部65の処理をより具体的に説明する。まず、上記一時記憶部12に記憶されている製造データD701を取得する(ステップS71)。

0103

その後、異常と判定された製造データが属する分類項目をひとつ選択し、これをC701とし(ステップS72)、選択した分類項目C701に属する製造データをひとつ選びD702とする(ステップS73)。

0104

そして、製造データD701と製造データD702から類似度を求める(ステップS74)。ここで、類似度を求める方法は、上記類似度算出方法と異なるため、後で説明をする。

0105

その後、類似度が所定の閾値を超えているか否かを判断し(ステップS75)、類似度が所定の閾値を超えている場合、異常と判定して終了する(ステップS76)。

0106

一方、類似度が所定の閾値を超えていない場合、分類項目C701に属する製造データの中から所定の数だけ製造データを取得し類似度を求めているか否かを判断する(ステップS77)。そして、分類項目C701に属する製造データの中から所定の数だけ製造データを取得し類似度を求めている場合、ステップS78へ進む一方、分類項目C701に属する製造データの中から所定の数だけ製造データを取得し類似度を求めていない場合、ステップS73へ戻る。

0107

その後、すべての分類項目に対し、類似度算出を終えている場合(ステップS78)、異常判定処理を終了する。一方、すべての分類項目に対し、類似度算出を終えていない場合(ステップS78)、ステップS72へ戻る。

0108

次に、上記異常判定部65で行う、類似度算出処理について説明をする。異常判定部65は、類似度を算出する際、現製造期間の製造データ時間推移の特徴から時間間隔で分割し、分割されたそれぞれの区間に対して、現製造期間の製造データの時間推移と、異常製造データの時間推移を比較し、変化傾向の類似度を算出し、算出した類似度の中から最大の類似度を出力する。

0109

次に、図8のフローチャート、図12のグラフ、および、図15のグラフを用いて、過去の異常製造データを基にして異常を判定する際に、監視対象の製造データの時間推移の傾向と、分類済みデータ記憶部63に記憶されている異常製造データの時間推移の傾向との比較による類似度算出方法をより具体的に説明する。

0110

まず、分類済みデータ記憶部63に記憶されている異常製造データD801と、現製造期間の製造データD201を取得し(ステップS81)、時間推移の特徴から時間間隔で、取得した製造データD802を分割する(ステップS82)。

0111

ここで、製造データD801の分割は行わない。これは、分類済みデータ記憶部63が異常と判定された製造データを記憶する際、その製造データから、異常が発生した区間を取り出して記録しているためである。

0112

その後、分割した製造データD201の区間の中で、区間をひとつ選択しD201’とし(ステップS83)、製造データD201’の時間推移の傾向と、異常製造データ区間D801の時間推移の傾向を比較し、類似度を求める(ステップS84)。

0113

ここで、例えば、時間推移の傾向から類似度を求める方法としては、上記第1の実施形態で説明したように、回帰式より回帰係数の差を求めるか、分散の差を求める方法がある。

0114

その後、すべての分割区間で類似度を算出した場合(ステップS85)、算出した類似度の中で、最大の類似度を出力し(ステップS86)、終了する。一方、すべての分割区間で類似度を算出していない場合(ステップS85)、ステップ83へ戻る。

0115

この実施形態では、図12のグラフ、および、図15のグラフを参照して、製造データD201の時刻t1+t2以前や以降のそれぞれの区間の分散と、製造データD801の分散の差をとることで類似度をもとめている(正確には分散の差の逆数を類似度とする)。類似度算出の結果、時刻t1+t2以降の区間との類似度が最大となり、この類似度を出力する。

0116

また、この発明の異常判定方法は、収集ステップと一時記憶ステップと分類済みデータ記憶ステップと異常判定ステップとを有する。上記収集ステップは、製造装置20から製造データを時系列に収集する。上記一時記憶ステップは、上記収集ステップにて収集された製造データであって予め定められた製造期間における各時刻の上記製造データを、逐次記憶しておく。上記分類済みデータ記憶ステップは、上記収集ステップにて収集された製造データであって過去における複数の上記製造期間の製造データを、上記製造期間における時間推移の傾向が類似した製造データの組に分類して記憶する。上記異常判定ステップは、上記一時記憶ステップにて記憶された現製造期間の製造データの時間推移と、上記分類済みデータ記憶ステップにて記憶された各分類の製造データの時間推移とを比較して、類似性を求めることにより、異常を検出する。上記異常判定ステップでは、上記製造データ同士の時間推移の類似度を算出する際、各分類に属する異常と判定された製造データを、上記分類済みデータ記憶ステップより取得し、上記現製造期間の製造データを、時間推移の特徴から時間間隔で分割し、この分割されたそれぞれの区間に対して、上記現製造期間の製造データの時間推移と、上記異常と判定された製造データの時間推移との変化傾向に対する類似度を算出し、この算出した類似度の中から最大の類似度を求める。

0117

したがって、上記異常判定ステップは、分類済みデータ記憶ステップに記録された異常製造データと、判定対象の現製造データとを比較する。これにより、正常状態における製造データの経時変化が一意に定まらない場合でも、既知の異常状態と同じ経時変化をする製造データを異常と判定することで、精度良く異常を検出することができる。

0118

なお、この発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、上記第1の実施形態の異常判定部15の構成を、正常状態の過去データを基に異常判定を行う構成とする以外に、上記第2の実施形態の異常判定部65のように、異常状態の過去データを基に異常判定を行う構成としてもよい。または、上記第1の実施形態の異常判定部15の構成を、正常状態の過去データおよび異常状態の過去データを基に異常判定を行う構成としてもよい。

0119

また、この発明の異常判定プログラムとして、コンピュータを、上記第1の実施形態の上記収集部11、上記一時記憶部12、上記分類済みデータ記憶部13、上記分類部14および上記異常判定部15として、または、上記第2の実施形態の上記収集部11、上記一時記憶部12、上記分類済みデータ記憶部63および上記異常判定部65として機能させるようにしてもよい。したがって、このプログラムをコンピュータにインストールすることで、このコンピュータによって上記異常判定装置を実現できる。

0120

また、この発明のプログラム記録媒体として、上記異常判定プログラムが記録されるようにしてもよく、この記録媒体は、例えば、コンピュータ読出し可能なCD−ROMである。したがって、上記異常判定プログラムが記録されているので、上記異常判定プログラムをコンピュータに容易にインストールできる。

0121

10 異常判定装置
11収集部
12一時記憶部
13分類済みデータ記憶部
14分類部
15 異常判定部
20製造装置
60 異常判定装置
63 分類済みデータ記憶部
65 異常判定部

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