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技術 原子炉用燃料集合体に付属するチャンネルボックスの取扱装置及び方法

出願人 日立GEニュークリア・エナジー株式会社
発明者 板垣昌利東石良治田尻裕実
出願日 2009年11月4日 (10年7ヶ月経過) 出願番号 2009-252566
公開日 2011年5月19日 (9年1ヶ月経過) 公開番号 2011-099680
状態 特許登録済
技術分野 燃料及び物質の取扱い並びに実験設備
主要キーワード 電気的系統 水平位置決め ホイストモータ 着脱機 取扱手順 取り外し手順 操作床 コーナーポスト
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年5月19日)のものです。
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図面 (7)

課題

原子炉用燃料集合体からチャンネルボックスを分離したり組み入れたりする際のチャンネルボックスの取り扱いを作業者熟練度に依存する度合いを低減して安全に行う。

解決手段

使用済燃料貯蔵プール21脇の床22に設置したブーム23にホイスト24を設置し、このホイスト24で荷重計27とチェーンブロック28とチャンネルボックス取扱具30を直列連接して懸垂し、前記チャンネルボックス取扱具30の一対の爪69をトルクリミッタ47を介して伝達した駆動力で開き、前記爪69の開閉状態を検知するゲージ12で前記爪69の開きを検知し、前記開かれた爪69によってプール水中の原子炉用燃料集合体1のチャンネルボックス8のクリップ部を前記爪69で引っ掛けて、前記チャンネルボックス8を懸垂支持して取り扱う原子炉用燃料集合体に付属するチャンネルボックスの取扱方法

概要

背景

沸騰水型原子炉炉心装荷された燃料集合体は定期的に検査が行われる(特許文献1参照)。その際、燃料集合体の周囲を覆うチャンネルボックスを取り外し及び取り付けを行う作業が発生する。

チャンネルボックスの取り外しに際しては、ホイストチャンネル取扱具懸垂支持し、そのチャンネル取扱具をチャンネルボックスに係合させて引き抜くようにして取り外している(特許文献2参照)。

また、チャンネルボックスを燃料集合体へ取り付ける際には、ホイスト等でチャンネルボックス装着装置を懸垂支持し、そのチャンネルボックス装着装置で燃料集合体の上部タイプレートハンドルを支持しながらねじ送り上下動する受台をチャンネルボックスの上端に当てて押し込むことによって成される。その押し込み力はね送り機構で発生させているが、ねじ送り機構には過剰な押し込み力がチャンネルボックスに作用しないように荷重制限機構としてトルクリミッタ装備されている(特許文献3参照)。

概要

原子炉用燃料集合体からチャンネルボックスを分離したり組み入れたりする際のチャンネルボックスの取り扱いを作業者熟練度に依存する度合いを低減して安全に行う。使用済燃料貯蔵プール21脇の床22に設置したブーム23にホイスト24を設置し、このホイスト24で荷重計27とチェーンブロック28とチャンネルボックス取扱具30を直列連接して懸垂し、前記チャンネルボックス取扱具30の一対の爪69をトルクリミッタ47を介して伝達した駆動力で開き、前記爪69の開閉状態を検知するゲージ12で前記爪69の開きを検知し、前記開かれた爪69によってプール水中の原子炉用燃料集合体1のチャンネルボックス8のクリップ部を前記爪69で引っ掛けて、前記チャンネルボックス8を懸垂支持して取り扱う原子炉用燃料集合体に付属するチャンネルボックスの取扱方法

目的

具体的には、上昇した燃料集合体1のチャンネルボックス8のクリップ9にFCB取扱具30が着座(着座とは、ガイド43に固定したストッパ44がクリップ9上面に接触することである

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

原子炉用燃料集合体チャンネルボックスクリップの下方に差し入れられる少なくとも一対の爪と、前記爪を開閉する開閉機構と、前記開閉機構に前記爪の開閉駆動力を伝達する駆動力伝達機構と、前記駆動力伝達機構に設けられて伝達する駆動力の大きさを制限する制限機構と、前記爪の開閉状態を検知する検知機構と、を備えた原子炉用燃料集合体に付属するチャンネルボックスの取扱装置

請求項2

請求項1において、前記各機構を支持するハンドルと、前記ハンドルを吊持して上下に移動させる昇降手段と、前記各機構の荷重を受けるように装備された荷重計測手段と、を備えた原子炉用燃料集合体に付属するチャンネルボックスの取扱装置。

請求項3

請求項2において、前記荷重計測手段と前記検知機構との計測乃至は検知の結果に基づいて前記昇降手段の昇降動作に制限を加えるインターロックを備えた原子炉用燃料集合体に付属するチャンネルボックスの取扱装置。

請求項4

昇降手段で上下動自在にチャンネルボックス取扱具懸垂し、伝達される駆動力の大きさを制限する制限機構を通じて伝達された駆動力で前記チャンネルボックス取扱具に装備した爪を開き、前記爪の開閉状態を検知する検知機構で前記爪の開きを検知し、前記開かれた爪によって水中の原子炉用燃料集合体のチャンネルボックスに付属したクリップを前記爪で引っ掛け、前記爪の開きを検知した後に、前記爪で前記チャンネルボックスを懸垂支持して取り扱う原子炉用燃料集合体に付属するチャンネルボックスの取扱方法

請求項5

請求項4において、前記チャンネルボックス取扱具の荷重が加わるようにした荷重計測手段を用い、前記チャンネルボックス取扱具が前記チャンネルボックスをまだ支持していない状況下で荷重計測手段が受ける一定荷重或いは一定荷重に所望の範囲を考慮した荷重から逸脱するような荷重を荷重計測手段が検出した場合に前記昇降手段による前記チャンネルボックス取扱具の降下作用を停止させるようにした原子炉用燃料集合体に付属するチャンネルボックスの取扱方法。

請求項6

請求項5において、前記爪の開閉状態を検知する検知機構が前記爪の閉状態を検知した場合に、前記昇降手段が前記チャンネルボックス取扱具を上げ下げする動作を許容し、前記爪の開閉状態を検知する検知機構が前記爪の開状態を検知した場合に、前記昇降手段が前記チャンネルボックス取扱具を上げる動作を許容して、前記チャンネルボックスを取り扱うようにした原子炉用燃料集合体に付属するチャンネルボックスの取扱方法。

請求項7

請求項6において、前記荷重計測手段と前記爪の開閉状態を検知する検知機構の計測乃至は検知結果を監視しながら、前記チャンネルボックスを前記チャンネルボックス取扱具で把持して前記原子炉用燃料集合体から取り外し或いは取り付ける原子炉用燃料集合体に付属するチャンネルボックスの取扱方法。

技術分野

0001

本発明は、原子炉用燃料集合体の周囲を覆うチャンネルボックスを原子炉用燃料集合体から引き抜くのに用いられるチャンネルボックスの取扱装置及び方法に係る。

背景技術

0002

沸騰水型原子炉炉心装荷された燃料集合体は定期的に検査が行われる(特許文献1参照)。その際、燃料集合体の周囲を覆うチャンネルボックスを取り外し及び取り付けを行う作業が発生する。

0003

チャンネルボックスの取り外しに際しては、ホイストチャンネル取扱具懸垂支持し、そのチャンネル取扱具をチャンネルボックスに係合させて引き抜くようにして取り外している(特許文献2参照)。

0004

また、チャンネルボックスを燃料集合体へ取り付ける際には、ホイスト等でチャンネルボックス装着装置を懸垂支持し、そのチャンネルボックス装着装置で燃料集合体の上部タイプレートハンドルを支持しながらねじ送り上下動する受台をチャンネルボックスの上端に当てて押し込むことによって成される。その押し込み力はね送り機構で発生させているが、ねじ送り機構には過剰な押し込み力がチャンネルボックスに作用しないように荷重制限機構としてトルクリミッタ装備されている(特許文献3参照)。

先行技術

0005

特開平11−211879号公報
特公昭63−24279号公報
特開2000−241588号公報

発明が解決しようとする課題

0006

上記の従来技術のように、原子炉用の燃料集合体を検査する際は、チャンネルボックスをホイストで懸垂支持したチャンネル取扱具等を用いて取り外し取り付け作業が発生する。その作業は使用済み燃料貯蔵プール内の側壁沿いに設けたチャンネル着脱機に燃料集合体を据えて、プールの水面下で行われる。

0007

このため、作業者は直接、チャンネル取扱具とチャンネルボックスとの係合状態を直接目視で確認することが難しく、作業員熟練度に依存するところが大きく、作業者の負担が大きかった。

0008

チャンネルボックスの取り外し取り付け作業では、目視を誤ればチャンネルボックスの吊り落としや破損、或いは燃料の損傷事象を起こしかねないので、それらのことを無くすことが求められている。

0009

従って、本発明の目的は、原子炉用の燃料集合体のチャンネルボックスの取り外し取り付けの作業を安全に行うことにある。

課題を解決するための手段

0010

上記課題を解決する本発明は、原子炉用燃料集合体のチャンネルボックスのクリップの下方に差し入れられる少なくとも一対の爪と、前記爪を開閉する開閉機構と、前記開閉機構に前記爪の開閉駆動力を伝達する駆動力伝達機構と、前記駆動力伝達機構に設けられて伝達する駆動力の大きさを制限する制限機構と、前記爪の開閉状態を検知する検知機構とを備えた原子炉用燃料集合体に付属するチャンネルボックスの取扱装置であって、昇降手段で上下動自在にチャンネルボックスの取扱装置を懸垂し、伝達される駆動力の大きさを制限する制限機構を通じて伝達された駆動力で前記チャンネルボックス取扱具に装備した爪を開き、前記爪の開閉状態を検知する検知機構で前記爪の開きを検知し、前記開かれた爪によって水中の原子炉用燃料集合体のチャンネルボックスに付属したクリップを前記爪で引っ掛け、前記爪の開きを検知した後に、前記爪で前記チャンネルボックスを懸垂支持して取り扱う原子炉用燃料集合体に付属するチャンネルボックスの取扱方法を実施するものである。

発明の効果

0011

爪を用いて原子炉用燃料集合体のチャンネルボックスを懸垂支持して取り扱う際に、爪の爪に加える開閉駆動力の大きさの加減や爪の開閉状態の確認を作業者の熟練度に依存する度合いを低減できるので、原子炉用燃料集合体のチャンネルボックスの取り外し取り付けの作業を安全に行うことができる。

図面の簡単な説明

0012

原子炉用燃料集合体とチャンネルボックスとの関係を示す図にして、(a)図は原子炉用燃料集合体にチャンネルボックスを装着してある状態の図、(b)図は原子炉用燃料集合体とチャンネルボックスとの取付手段を撤去している状態の図、(c)図は原子炉用燃料集合体からチャンネルボックス上方へ引き抜いて取り外した状態の図である。
本発明によるチャンネルボックス取扱設備の全体を示す図である。
本発明によるチャンネルボックス取扱装置を示す図にして、(a)図は爪が閉じられている状態の図、(b)図は(a)図のチャンネルボックスの上端面高さレベルでの平面図、(c)図は爪が開かれている状態の図、(d)図は(c)図のチャンネルボックスの上端面高さレベルでの平面図である。
本発明によるチャンネルボックス取扱装置の一部分を拡大して示す図にして、(a)図は制限機構(トルクリミッタ)部の拡大図、(b)図は(a)図の制限機構(トルクリミッタ)部の制限作用時の拡大図、(c)図は爪の開閉を検知する検知機構部分の拡大図にして上図は平面図を下図立面図を示す。
チャンネルボックス取扱設備の電気的系統図である。
チャンネルボックス取扱設備を使ったチャンネルボックスの取扱手順を示す図である。

0013

本発明の実施例では、沸騰水型原子炉で使用されている燃料集合体のチャンネルボックスを取り扱う設備として解説する。

0014

本発明の実施例では、原子炉用燃料集合体1のチャンネルボックス8のクリップ9の下方に差し入れられる少なくとも一対の爪69と、前記爪69を開閉する開閉機構(回転自在なアーム65とそれに溝穴68とピン64とで結合された可動板63)と、前記開閉機構に前記爪69の開閉駆動力を伝達する駆動力伝達機構(上シャフト46とそれに一連の下シャフト52)と、前記駆動力伝達機構に設けられて伝達する駆動力の大きさを制限する制限機構(上下両シャフト間のトルクリミッタ47)と、前記爪69の開閉状態を検知する検知機構(ゲージ12)とを備えた原子炉用燃料集合体に付属するチャンネルボックス取扱具(以下、単にFCB取扱具と言う)30が解説されている。

0015

FCB取扱具30は使用済み燃料貯蔵プール21脇の床22に設置したブーム23によって使用済み燃料貯蔵プール21上で昇降自在に懸垂支持されている。即ち、そのブーム23に設置したホイスト24には上方から荷重計27とチェーンブロック28の順に直列的に連結支持され、チェーンブロック28にはFCB取扱具30が懸垂支持されている。本例示では、FCB取扱具30の上下方向へ移動させるための昇降手段としてホイスト24やチェーンブロック28が採用されている。

0016

本実施例では、FCB取扱具30のツメの開閉状態を検知して確認する手段として、ツメの開閉に連動したゲージ12を設けるとともに、このゲージ12を利用し、ゲージ12による検知結果を電気信号に変換し、この信号にて燃料集合体1からチャンネルボックス8を引き抜いたり、装着したりするチェーンブロック28の昇降操作を制御する。

0017

また、爪69の開閉駆動力の加減や開閉状態の確認作業で作業者の熟練度に依存することがなきよう、FCB取扱具30にゲージ12のほかに制限機構で爪69の開閉機構へ伝達する駆動力の大きさに制限を加える保護機構を設けることで、爪69をチャンネルボックス8に装着する際に、爪69がチャンネルボックス8や燃料集合体1へ無理な力を加えてしまい、それらを損傷させることが無いようにすることができる。

0018

また、吊り上げたチャンネルボックス8がFCB取扱具30から脱落することが無きようゲージ12で爪69の開閉状態を信号により遠隔地点から確認できるので安全である。

0019

FCB取扱具30は少なくとも爪69の部分は使用済燃料貯蔵プールの水中に没して使用されることから、ゲージやトルクリミッタ等の保護機構が無い場合には、水中カメラで爪の開閉状態等を確認するために水中カメラの準備等に多大な労力と時間を要することが推測されるが、本発明の実施例ではそのような準備等は必要なく、燃料集合体1からチェネルボックス8を取り外したり、取り付けたりする作業の省力化ができ、作業時間の短縮にも寄与できる。

0020

以下に、本発明の実施例を図に基づいて一層具体的に説明する。図1の(a)に示すように沸騰水型原子炉に使われている燃料集合体1は全長さが4mで、上部にハンドル2、左にコーナーポスト3とコーナーポスト(固定側)4がある。この上部は上部タイプレート5と呼ばれている。燃料集合体の下部はコーン形状になっており、下部タイプレート6と呼ばれている。

0021

上部タイプレート5と下部タイプレート6の間に燃料棒7が複数本組み込まれ、上部タイプレート6と下部タイプレート7により固定されている。燃料棒7の外側には角管形状のチャンネルボックス8により覆われている。チャンネルボックス8は上部タイプレート5のコーナーポスト(固定側)4とチャンネルボックス8の上部にある三角形状のクリップ9に設けられた穴の間に、チャンネルファスナ10というネジ形状のものを、コーナーポスト(固定側)4に設けられたネジ穴ネジ込むことで、チャンネルボックス8を上部タイプレート5に固定している。以上が燃料集合体1の構造である。

0022

この燃料集合体1は点検のため、チャンネルボックス8を外して燃料棒を点検する必要がある。チャネルボックス8の取り外し方法は、図1の(b)に示すようにチャンネルファスナ10がコーナーポスト(固定側)4にネジ込まれているので、まずはこのネジ込みを外し、チャンネルファスナ10を取り外す。

0023

次に、図1の(c)に示すようにチャンネルボックス8の上部に取り付けてあるクリップ9に後述の爪69を引っ掛けて引き上げることで、チャンネルボックス8を燃料集合体1から完全に切り離すことができる。

0024

チャンネルボックス8を取り付ける場合は、この逆手順となる。尚、このチャンネルボックス8の取り外し及び取り付けには後述するチャンネルボックス取扱設備が使用される。

0025

次に、チャンネルボックス取扱設備の全体を図2を用いて説明する。沸騰水型原子炉が格納されている原子炉建屋内には使用済み燃料貯蔵プール21が設置されている。その使用済み燃料貯蔵プール21の脇の床22には逆L字型のブーム23が設置され、ブーム23の先端にはホイスト24が設置されている。

0026

そのホイスト24は手動または電動のいずれでもよいが、以下に説明する安全上施策を確実にするため、電動であることを前提条件に以下の説明を続ける。ホイスト24には水中で使用可能なワイヤ25が巻かれており、ホイスト24によりワイヤ25が巻き取られたり、送りだされたりする。

0027

ワイヤ25の先端にはホイストフック26が取り付けられ、ホイストフック26には荷重計27を懸垂支持させてある。荷重計27の下にはチェーンブロック28が取り付けられ、チェーンブロック28以下の荷重を荷重計27が計測できるようになっている。

0028

チェーンブロック28のチェーン29の下端にあるチェーンブロックフック31がチャンネルボックス取扱具(FCB取扱具)30を吊り下げている。このチェーン29をチェーンブロック28により巻き下げ/巻き下げすることでFCB取扱具30を燃料集合体1のチャンネルボックス8にアクセスできるようにしてある。

0029

次に、図3にて燃料集合体1のチャンネルボックス8を懸垂支持して把持するFCB取扱具30の詳細構造について説明する。FCB取扱具30は、ハンドル41にチェーンブロックフック31が引っ掛けられることで、全体がチェーンブロック28で昇降自在に吊り下げられる構造となっている。

0030

このハンドル41は中空ボディー42に連結され、ボディー42の下端には下端内側が斜面に加工されたガイド43が固定設置され、チャネルボックス8に水平位置決めしやすい構造となっている。

0031

このガイド43がチェンネルボックス8にはまった状態で、高さ方向(上下方向)についても位置決めしやすいようにガイド43の内側にはストッパ44が固定設置されている。このストッパ44がチャンネルボックス8の上部にあるクリップ9と上下方向に接触することで、爪69がクリップ9の下側に進入して差し込めるように高さ方向の位置決めが行われる。

0032

次に、チャンネルボックス8を爪69を開閉して把持するための駆動力の駆動力伝達機構ついて説明する。ボディー42の中を貫通し、ボディー42の中で軸受けで抜け落ちないようにして回転自在に支持された下シャフト52は、駆動力の伝達の大きさを制限する制限機構であるトルクリミッタ47を介して上シャフト46と一連に連結されている。その上シャフト46にはノブ45が設置されている。下シャフト52は、その下部にねじが形成され、そのねじ部に後述の爪の開閉機構が連結される。

0033

上述のトルクリミッタの詳細構造は図4の(a)(b)に示されている。即ち、ノブ45の下に上シャフト46が固定され、さらに上シャフト46の下にコイルバネケーシング50が固定されている。コイルバネケーシング50の中には押し板48とコイルバネ49が入っており、コイルバネ49の下に下板51があり、下板51には複数個の球151が入る部分球状の凹部152がある。球151はコイルバネケーシング50のV字断面の凹部153と下板51の凹部152に挟まれている。下板51には下シャフト52が固定されている。また、コイルバネケーシング50と下シャフト52の間にはベアリング154が組み込まれている。

0034

コイルバネ49は押し板48と下板51の間に挟まれ、コイルバネ49の圧縮力はコイルバネケーシング50に螺合している押しボルト11のねじ込み量によって調整することができる。この調整により球151を下板51へ押し付ける力を変化させている。図4の(a)は球151が凹部152と凹部153の間に正常には挟まれており、この状態ではノブ45の回転力が下シャフト52まで伝達される。一方、図4(b)に示すように、もし下シャフト52が動かなくなったな場合、球151が凹部153を乗り上げるような力が働くこととなり、コイルバネ49を押し縮めて、凹部153から外れる。凹部153から外れた球151が、下板51とコイルバネケーシング50の間を単に滑ることとなる。つまりこの状態はノブ45の回転力が下シャフト52に伝達しないので、ノブ45はベアリング154を介して、下シャフト52に対して空回りする。

0035

下シャフト52とボディー42との間には、爪69の開閉状態を検知する検知機構としてゲージ58が装備されている。ゲージ58の詳細は図4の(c)に示されている。即ち、下シャフト52の途中にはネジ53が切られている。このネジ53の部分にはキー付ナット54がネジ53と螺合して取り付けられている。このキー付ナットのキー55はボディー42に上下方向に開けられた長穴溝56に入っていて、長穴溝56はキー付ナット54の回り止と上下方向へのガイドとして機能する。

0036

このため、キー55は下シャフト52の回転量と回転方向に対応して長穴溝56に沿って上又は下の方向へ移動できる。キー55の長穴溝56から出た部分には、磁石57が組み込まれているので磁石57もキー55と一緒に長穴溝56にそって上下移動することになるが、磁石57の上下移動ストローク上下両端部に対応する高さ位置には、磁石57の接近に応じて反応する近接センサ15,16がボディー42に固定設置されている。

0037

このように、検出対象、この場合は磁石57の移動位置を検知するスイッチ、この場合は近接センサ15,16、でゲージ12の検知部が構成されるが、ゲージ12の検知部はこれに限ることなく、例えば、リミットスイッチとそのスイッチレバーたたくストライカとの公知の組み合わせによるものであっても良い。或いは、ゲージ58は、固定した目盛り付のスケールに沿って目盛りを指し示す指針が下シャフト52の回転量と回転方向に対応して上下動する構成であっても良い。

0038

このような検知機構は、下シャフト52の回転量と回転方向に対応して変化する爪の開閉度合いを検知するものであるが、その下シャフト52に連動して爪69を開閉する開閉機構について、次に説明する。

0039

図3のように、下シャフト52はボディー42の中に通されていて、その下方部分にネジ59が切られている。このネジ59の上には上端ナット60と、下には下端ナット61が上下の間隔をあけて螺合し、それぞれ割りピン62により下シャフト52と固定されている。

0040

上端ナット60と下端ナット61間のネジ59の部分には可動板63に取り付けたナットが螺合している、そのため、そのナットは下シャフト52の回転量と回転方向に対応して上下方向へねじ送りされ、それに伴って、そのナットと一連の可動板63も上下移動できるように構成されている。

0041

可動板63はガイド43の水平なフレーム部分に下方へ垂れるように取り付けられた一対の固定板13に挟まれている。下シャフト52の回転方向により可動板63は下端ナット61と上端ナット60の間を固定板13に沿って上下移動できる。

0042

可動板63の左右端部分にはそれぞれピン64が設けられる。その一方、固定板13には、ピン67で矢印で示す左右方向へ回転自在に一対のアーム65が取り付けられる。そのアーム65に設けた水平方向へ長い溝穴68にピン64が溝穴の長さ方向へ移動自在に差し入れられている。

0043

このような構成により、下シャフト52から伝達された回転により可動板63を上下に移動させると、その移動方向に応じて、図3中の矢印のように、一対のアーム65が互いに反対方向へピン67を中心に旋回(回転とも言う)して開閉できる開閉機構としてある。

0044

一対のアーム65の下端部分(先端ともいう)には、爪69が固定され、一対のアーム65の開閉に伴って、一対の爪69も開閉することになる。一対のアーム65の旋回によりアーム65の先端の爪69がチャンネルボックス8の上にあるクリップ9の下に入り込む仕掛けとなっている。

0045

また、爪69がクリップ9の下に入り込んだとき、爪69がコーナーポスト3とコーナーポスト(固定側)4と干渉することを避けるため、平面的には中央部分が凹んだ形状となっている。また、アーム65は燃料集合体1のハンドル2と干渉を避けるため、アーム65のハンドル2側には切り欠きを設けられる。図3の(a)は爪69が閉じ、つまりチャンネルボックスを把持していない状態、図3の(c)は爪69が開、つまりチャンネルボックスを把持した状態を示す。

0046

以上はチャンネルボックス取扱設備の機械的な構成について述べてきたが、この設備の電気的な構成について図5にて示す。ホイストモータ101、ホイストブレーキ102、チェーンブロックモータ103、チェーンブロックブレーキ104、ゲージ12の近接センサ15,16の近接センサスイッチ105,106、そしてこれらを制御するコントロールパネル107からなる。

0047

コントロールパネル107にはホイストのモータ101,ホイストのモータブレーキ102,チェーンブロックモータ103,チェーンブロックブレーキ104を個別に制御するボタン108がある。また近接センサ15,16の近接センサスイッチ105,106がONになった場合、コントロールパネルの表示灯109が点灯する。また、近接センサスイッチ105,106は表示だけでなく、近接センサスイッチ105または106のいずれかがONでない限りは、ホイスト及びチェーンブロックの巻き上げ/巻き下げを阻止する電気的インターロックを持つ。

0048

また、荷重計27で一定の荷重値範囲を逸脱する荷重が観測された場合もホイスト24及びチェーンブロック28の巻き上げ/巻き下げを阻止する電気的インターロックを持つ。尚、これら電気的インターロックを用いなくても、コントロールパネル107の表示灯109での点灯、または荷重計27の値を人が監視しながら、チャンネルボックス取扱設備を運転することも可能である。

0049

次に、チャンネルボックス取扱設備を使ったチャンネルボックス8の取り外し手順図6にて説明する。

0050

手順1:燃料集合体1を使用済み燃料貯蔵プール21の壁71に設置されたチャンネル着脱機72の昇降自在な受台に据えて設置する。チャンネル着脱機72は燃料集合体1を上下するものであり、その機構は公知のものであってその詳細説明は省略する。

0051

手順2:チャンネル着脱機72の上部にある操作床73からチャンネルボルトレンチ74にてチャンネルファスナ10を燃料集合体1から取り外す。尚、チャンネルボルトレンチ74は公知のものを用いるのでその詳細説明は省略する。

0052

手順3:ブーム23に設置されているホイスト24に荷重計27,チェーンブロック28,FCB取扱具30を図2のように直列一連に取り付ける。更にコントロールパネル107と各機器図5を用いて説明したような電気構成となるようにケーブル120で接続する。

0053

手順4:燃料集合体1を水上面近くまでチャンネル着脱機72で上昇させる。次にFCB取扱具30のノブ45を回し、爪69が閉じる状態とする。爪69が閉じていると、磁石57は移動ストロークの上端に至っているので、近接センサ15の近接センサスイッチ105がONとなり、ホイスト24及びチェーンブロック28の巻き上げ/巻き下げが許可される。

0054

ホイスト24及びチェーンブロック28の巻き上げ/巻き下げにより、FCB取扱具30の上下方向の位置の調整を行い、爪69がクリップの下方に差し入れられる高さにする。具体的には、上昇した燃料集合体1のチャンネルボックス8のクリップ9にFCB取扱具30が着座(着座とは、ガイド43に固定したストッパ44がクリップ9上面に接触することである。)するまで、ホイスト24とチェーンブロック28を使いFCB取扱具30を巻き下げ、降下させる。

0055

着座するまでの間の巻き下げ途中で一定荷重プール水中で使用中のチェンネルボックス取扱具30とチェーンブロック28の合計質量分)、即ち、プール水中で使用中のチャンネルボックス取扱具30がチャンネルボックス8をまだ支持していない状況下で荷重計27が受ける一定荷重或いは一定荷重に所望の範囲を考慮した荷重から逸脱するような荷重を荷重計27が検出した場合は、電気的インターロックにより巻き下げは自動停止する。

0056

手順5:FCB取扱具30が着座したことを確認できたら、FCB取扱具30のノブ45を手で回転させ、アーム65と爪69を開いてチャネルボックス8のクリップ9の下側に爪69を差し入れる。所望の範囲を考慮した荷重としては、水中の浮力や荷重計27の精度や感度冗長性を考慮しての荷重である。

0057

爪69がクリップ9の下側に差し入れられたことを確認する手段として、ゲージ12を利用して確認するとともに、ヒューマンエラーを防止するため、近接センサ16の近接センサスイッチ106がONとなれれば、FCB取扱具30を把持したことを示し、電気的インターロックによりホイスト24及びチェーンブロック28の巻上げを許可することで、チャンネルボックス8を脱落させることなく、安全な作業が可能となる。

0058

また、チャンネルボックス8のクリップ9の下方に爪69を入れる途中で、爪69とコーナーポスト3またはコーナーポスト(固定側)4が接触し、爪69がコーナーポスト3またはコーナーポスト(固定側)4に大きな力を加えた場合、トルクリミッタ47が働き、ノブ45側の回転力はそれ以上には下シャフト52を通し伝わらなくなる。これにより燃料集合体1を損傷させることなく、作業者側の負担も軽減できる。

0059

チャンネルボックス8を燃料集合体1から取り外す際には、チャンネル着脱機72で燃料集合体1を降下させて、燃料集合体1とチャンネルボックス8とを上下に分離する。その分離に際しては、必要であれば、さらに、ホイスト24およびチェーンブロック28を巻き上げ操作して、チャンネルボックス8を燃料集合体1から取り外す。

0060

チャンネルボックス8に燃料集合体1を組み込む際には、上述の手順の逆手順となる。

実施例

0061

このような実施例によれば、
(1)沸騰水型原子炉で使われている燃料集合体に付属するチャンネルボックスの取り付け及び取り外しする際に使用するチャンネルボックス取扱具及びその周辺設備について、安全性を高めた方法が提供できる。
(2)チャンネルボックスを把持するチャンネルボックス取扱具に把持の状態を示すゲージを設けることで、複雑な機構や電気・空気系統を用いることなく、容易に把持状態を確認できることを特徴とする方法が提供できる。
(3)チャネルボックスをチャンネルボックス取扱具で把持する際、燃料集合体を損傷させないような機構をチャンネルボックス取扱具に設けることで、安全にチャンネルボックスを取り付け及び取り外しできることを特徴とした方法が提供できる。
(4)チャネルボックスをチャンネルボックス取扱具で把持し吊り上げている最中に、目視以外で動作の状態を監視するシステムを設けることで、安全にチャンネルボックスを取り付け及び取り外しできることを特徴とした方法が提供できる。

0062

本発明は原子力発電所において原子炉用燃料集合体に付属するチャンネルボックスの取り扱いにおいて利用可能性を有するものである。

0063

1燃料集合体
2ハンドル
3コーナーポスト
4 コーナーポスト(固定側)
8チャンネルボックス
9クリップ
10チャンネルファスナ
12ゲージ
21使用済み燃料貯蔵プール
22 床
23ブーム
24ホイスト
27荷重計
28チェーンブロック
30チャンネルボックス取扱具(FCB取扱具)
31 チェーンブロックフック
41 ハンドル
42ボディー
43ガイド
44ストッパ
45ノブ
46 上シャフト
47トルクリミッタ
52 下シャフト
53 ねじ
54キー付ナット
55キー
56長穴溝
57磁石
59ネジ
60上端ナット
61下端ナット
62割りピン
63可動板
64,67ピン
65アーム
68溝穴
71 壁
72チャンネル着脱機
73操作床
74チャンネルボルトレンチ
101ホイストモータ
102 ホイストブレーキ
103 チェーンブロックモータ
104 チェーンブロックブレーキ
105,106近接センサスイッチ
107コントロールパネル
108 ボタン
109表示灯
120ケーブル
151 球
152,153 凹部
154 ベアリング

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