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技術 ポリアセタール樹脂組成物及びその成形体

出願人 三菱瓦斯化学株式会社
発明者 伊東顕長井聡
出願日 2009年11月9日 (11年6ヶ月経過) 出願番号 2009-255643
公開日 2011年5月19日 (9年11ヶ月経過) 公開番号 2011-099065
状態 特許登録済
技術分野 高分子組成物 ポリオキシメチレン、炭素-炭素結合重合体
主要キーワード 成形形態 脂肪族エステル構造 合格基準 結晶化発熱ピーク 摺動剤 アセタールコポリマー ポリアセタールコポリマー 熱プレス成形機
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課題

優れた靭性及び耐衝撃性を有するポリアセタール樹脂組成物およびその成形体を提供すること。

解決手段

(A)ポリアセタールと、(B)ポリエステル構造を有しそのポリエステル構造がジカルボン酸及びジオールからなる原料モノマー重縮合反応により得られる第1重合体と、(C)脂肪族ポリエステル及び脂肪族ポリオールからなる群より選ばれる1種以上からなる第2重合体とを含み、原料モノマー中の芳香族成分モル比が0モル%より大きく40モル%以下であり、ポリアセタール(A)及び第1重合体(B)の合計質量に対する第2重合体(C)の質量比が1以下であることを特徴とするポリアセタール樹脂組成物。

概要

背景

ポリアセタールは、脂肪族エーテル型、もしくは脂肪族エーテルを主成分としたポリマーであり、主として、石油に依存しない原料であるメタノールから誘導され、環境負荷の低い材料と考えられている。またポリアセタールは、剛性などの機械的特性も高く、エンジニアリングプラスチックスとして使用される優れた材料である。

一方、近年の地球規模での環境問題に対して、産業廃棄物が環境を汚染することを防止するために、生分解性微生物分解性、または自然分解性)の素材が注目されている。そして、従来より、脂肪族エステル構造を有する重合体に生分解性があることは知られており、このような生分解性重合体の代表的なものとして、例えば発酵により生産されるL−乳酸および/またはD−乳酸を主たる原料としたポリ乳酸PLA)などが知られている。これらの中で、PLAは、天然物由来からなる素材でもあり、CO2排出量を少なくすることから注目されている。

このため、ポリアセタールとポリ乳酸との組成物に関する技術の開示が多数見られるようになっている(例えば特許文献1〜3)。

本発明者らも、脂肪族エステル構造を有する重合体とポリアセタールとの相溶性が高く、得られる樹脂組成物中のポリアセタールの結晶化度を低下させることにより、充分な生分解性を発現するとともに、機械的特性に優れた樹脂組成物を見出し(特許文献2)、更に特定のポリアセタールを用いることで靭性が著しく向上することを見出した(特許文献3)。

概要

優れた靭性及び耐衝撃性を有するポリアセタール樹脂組成物およびその成形体を提供すること。(A)ポリアセタールと、(B)ポリエステル構造を有しそのポリエステル構造がジカルボン酸及びジオールからなる原料モノマー重縮合反応により得られる第1重合体と、(C)脂肪族ポリエステル及び脂肪族ポリオールからなる群より選ばれる1種以上からなる第2重合体とを含み、原料モノマー中の芳香族成分モル比が0モル%より大きく40モル%以下であり、ポリアセタール(A)及び第1重合体(B)の合計質量に対する第2重合体(C)の質量比が1以下であることを特徴とするポリアセタール樹脂組成物。なし

目的

本発明は、優れた靭性及び耐衝撃性を有するポリアセタール樹脂組成物およびその成形体を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

(A)ポリアセタールと、(B)ポリエステル構造を有し前記ポリエステル構造がジカルボン酸及びジオールからなる原料モノマー重縮合反応により得られる第1重合体と、(C)脂肪族ポリエステル及び脂肪族ポリオールからなる群より選ばれる1種以上からなる第2重合体とを含み、前記原料モノマー中の芳香族成分モル比が0モル%より大きく40モル%以下であり、ポリアセタール(A)及び第1重合体(B)の合計質量に対する第2重合体(C)の質量比が1以下であることを特徴とするポリアセタール樹脂組成物

請求項2

ポリアセタール(A)の1/2結晶化時間が100秒以上である、請求項1に記載のポリアセタール樹脂組成物。

請求項3

第1重合体(B)のISO1133に則ったMVRが0〜100cm3/10分であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリアセタール樹脂組成物。

請求項4

ポリアセタール(A)が、トリオキサン100質量部に対してコモノマーを5.0〜50質量部添加し、トリオキサンと、トリオキサン以外の1種または2種以上の環状ホルマーおよび/又は環状エーテルからなるコモノマーとを共重合して得られるポリアセタールコポリマーであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリアセタール樹脂組成物。

請求項5

第1重合体(B)に対するポリアセタール(A)の質量比が0.1/99.9〜99.9/0.1である請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリアセタール樹脂組成物。

請求項6

請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリアセタール樹脂組成物を成形してなる成形体

技術分野

0001

本発明は、ポリアセタール樹脂組成物及びその成形体に関する。

背景技術

0002

ポリアセタールは、脂肪族エーテル型、もしくは脂肪族エーテルを主成分としたポリマーであり、主として、石油に依存しない原料であるメタノールから誘導され、環境負荷の低い材料と考えられている。またポリアセタールは、剛性などの機械的特性も高く、エンジニアリングプラスチックスとして使用される優れた材料である。

0003

一方、近年の地球規模での環境問題に対して、産業廃棄物が環境を汚染することを防止するために、生分解性微生物分解性、または自然分解性)の素材が注目されている。そして、従来より、脂肪族エステル構造を有する重合体に生分解性があることは知られており、このような生分解性重合体の代表的なものとして、例えば発酵により生産されるL−乳酸および/またはD−乳酸を主たる原料としたポリ乳酸PLA)などが知られている。これらの中で、PLAは、天然物由来からなる素材でもあり、CO2排出量を少なくすることから注目されている。

0004

このため、ポリアセタールとポリ乳酸との組成物に関する技術の開示が多数見られるようになっている(例えば特許文献1〜3)。

0005

本発明者らも、脂肪族エステル構造を有する重合体とポリアセタールとの相溶性が高く、得られる樹脂組成物中のポリアセタールの結晶化度を低下させることにより、充分な生分解性を発現するとともに、機械的特性に優れた樹脂組成物を見出し(特許文献2)、更に特定のポリアセタールを用いることで靭性が著しく向上することを見出した(特許文献3)。

先行技術

0006

特開2008−274308号公報
特開2000−17153号公報
特開2008−038040号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかし、上記特許文献1〜3に記載の組成物は、耐衝撃性および靭性の点では未だ不十分であり、更なる改善が期待されていた。

0008

本発明は、優れた靭性及び耐衝撃性を有するポリアセタール樹脂組成物およびその成形体を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ポリアセタール(A)を含むポリアセタール樹脂組成物に、ポリエステル構造を有しそのポリエステル構造がジカルボン酸及びジオールからなる原料モノマー重縮合反応により得られる第1重合体(B)、及び、脂肪族ポリエステル及びポリオールからなる群より選ばれる1種以上からなる第2重合体(C)を配合し、上記原料モノマー中の芳香族成分モル比を所定の範囲に調整すると共にポリアセタール(A)と第1重合体(B)との合計に対する第2重合体(C)の質量比一定値以下にすることが、ポリアセタール樹脂組成物の靭性及び耐衝撃性を顕著に向上させることを見出し、本発明を完成するに至った。

0010

即ち本発明は、(A)ポリアセタールと、(B)ポリエステル構造を有し前記ポリエステル構造がジカルボン酸及びジオールからなる原料モノマーの重縮合反応により得られる第1重合体と、(C)脂肪族ポリエステル及び脂肪族ポリオールからなる群より選ばれる1種以上からなる第2重合体とを含み、前記原料モノマー中の芳香族成分のモル比が0モル%より大きく40モル%以下であり、ポリアセタール(A)及び第1重合体(B)の合計質量に対する第2重合体(C)の質量比が1以下であることを特徴とするポリアセタール樹脂組成物である。

0011

上記ポリアセタール樹脂組成物においては、ポリアセタール(A)の1/2結晶化時間が100秒以上であることが好ましい。

0012

この場合、ポリアセタール(A)の1/2結晶化時間が100秒未満である場合に比べて、靭性及び耐衝撃性をより向上させることができる。

0013

上記ポリアセタール樹脂組成物においては、第1重合体(B)のISO1133に則ったMVR(Melt Volume Rate)が0〜100cm3/10分であることが好ましい。この場合、成形加工性に優れるとともに、MVRが100cm3/10分を超える場合に比べて機械物性(特に靭性)に優れるという利点がある。

0014

上記ポリアセタール樹脂組成物においては、ポリアセタール(A)が、トリオキサン100質量部に対してコモノマーを5.0〜50質量部添加し、トリオキサンと、トリオキサン以外の1種または2種以上の環状ホルマーおよび/又は環状エーテルからなるコモノマーとを共重合して得られるポリアセタールコポリマーであることが好ましい。

0015

また上記ポリアセタール樹脂組成物においては、第1重合体(B)に対するポリアセタール(A)の質量比が0.1/99.9〜99.9/0.1であることが好ましい。この場合、上記質量比が上記範囲を外れる場合に比べて顕著な効果の発現が期待できる。

0016

また本発明は、上述したポリアセタール樹脂組成物を成形してなる成形体である。この成形体は、優れた靭性及び耐衝撃性を有するため、優れた靭性及び耐衝撃性の要求される種々の用途、例えば射出成形品押出成形品真空圧空成形品、ブロー成形品、繊維、マルチフィラメントモノフィラメントロープ、網、織物編物、不織布、フィルムシートラミネート容器発泡体釣り糸漁網などに好適に適用可能である。

発明の効果

0017

本発明によれば、優れた靭性及び耐衝撃性を有するポリアセタール樹脂組成物およびその成形体が提供される。

0018

以下、本発明のポリアセタール樹脂組成物及びその成形体について説明する。

0019

〔ポリアセタール樹脂組成物〕
本発明のポリアセタール樹脂組成物は、(A)ポリアセタールと、(B)ポリエステル構造を有しそのポリエステル構造がジカルボン酸及びジオールからなる原料モノマーの重縮合反応により得られる第1重合体と、(C)脂肪族ポリエステル及びポリオールからなる群より選ばれる1種以上を含む第2重合体とを含むものである。以下、各成分について詳細に説明する。

0020

(A)ポリアセタール
本発明におけるポリアセタールとしては、ホモポリアセタール樹脂およびポリアセタールコポリマー樹脂が挙げられる。これらは単独で又は混合して使用することができる。

0021

本発明に用いるポリアセタール(A)としては、例えば、ホルムアルデヒドの3量体からなるトリオキサンと、エチレンオキサイドエピクロルヒドリン、1,3−ジオキソラン、1,3,5−トリオキセパン、1,3,6−トリキソカングリコールホルマールジグリコールのホルマール等の炭素原子数2〜8の環状エーテルからなるコモノマーとの共重合により製造されるオキシアルキレン単位を含有するオキシメチレンコポリマーが用いられる。ここで、コポリマーとは、2元共重合体のみならず、多元共重合体も含む。従って、コポリマーとしては、例えば上記アセタールコポリマーに、更にオキシメチレン単位、オキシアルキレン単位以外のブロック構造を有するオキシメチレンブロックコポリマー、または、架橋分岐構造を有するポリアセタール等を広く用いることができる。

0022

本発明に用いるポリアセタールコポリマー樹脂は通常、トリオキサンに、1種あるいは2種以上の環状ホルマールおよび/または環状エーテルからなるコモノマーを添加し、トリオキサンとコモノマーとを共重合させることで得られる。中でも、トリオキサンとコモノマーとの共重合に際して、トリオキサン100質量部に対し、5.0〜50質量部のコモノマーを添加して得られるポリアセタールコポリマー樹脂が好ましい。この場合、熱安定性に優れると共に下記に記載するように結晶性を低くすることで他の樹脂との親和性がより向上する。ポリアセタールコポリマー樹脂としては、トリオキサンとコモノマーとの共重合に際し、8.0〜20質量部のコモノマーを添加して得られるポリアセタールコポリマー樹脂がより好ましい。

0023

ポリアセタールは、当該ポリアセタールを200℃で3分間保持したあと、150℃で冷却した際の1/2結晶化時間が100秒以上であることが、他の樹脂との親和性をより向上させる観点から好ましく、より好ましくは150秒以上である。但し、1/2結晶化時間は好ましくは300秒以下である

0024

こうして得られるポリアセタールは、優れた機械物性を有すると同時に結晶化性を抑えることで、第2重合体(C)の脂肪族ポリエステルや、ポリエステル構造を有する第1重合体(B)との親和性が極めて良好なものとなり、ポリアセタールの1/2結晶化時間が100秒未満である場合に比べて、ポリアセタール樹脂組成物の靭性及び耐衝撃性をより向上させることができる。

0025

(B)第1重合体
本発明に用いる第1重合体(B)は、ポリエステル構造を含む重合体であり、そのポリエステル構造は、ジカルボン酸及びジオールからなる原料モノマーの重縮合反応により得られるものである。なお、原料モノマー中のジカルボン酸及びジオールの混合物含有率は好ましくは100質量%である。この第1重合体としては、例えば、炭素原子数が2〜9個の脂肪族ジカルボン酸テレフタル酸イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸と、炭素原子数が2〜9個の脂肪族ジオールを主成分として重縮合してなるポリエステルを用いることができる。このようなポリエステルとしては、例えば、BASF社製エコフレックス登録商標)、DuPont社製バイオマックスなどが好適に用いられる。更に、第1重合体は、ポリエステル構造を含んでいれば、ポリエーテル構造をさらに含むものであってもよい。このような第1重合体としては、ポリエステルとポリエーテルとのブロック共重合体である熱可塑性ポリエステルエラストマーを用いることができる。このような熱可塑性ポリエステルエラストマーとして、具体的には、東洋紡績社製ペルプレンP−40Bなどを用いることができる。また第1重合体は、ポリエステル構造を含んでいれば、ポリ乳酸構造をさらに含むものであってもよい。このような第1重合体としては、ポリエステルとポリ乳酸とのブロック共重合体を用いることができる。具体的には、BASF社製エコバイオ(登録商標)などを用いることができる。

0026

第1重合体は、ISO1133に則った評価方法にて測定されたMVR(Melt Volume Rate)が0〜100cm3/10分であることが好ましい。第1重合体のMVRはより好ましくは1〜20cm3/10分である。この場合、ポリアセタール樹脂組成物全体の溶融粘度の低下が防止されると共に、ポリアセタール中に分散した際の耐衝撃性がより向上する。

0027

上記原料モノマー中、芳香族成分のモル比が0モル%より大きく40モル%以下である。上記モル比が40モル%を超えると、ポリアセタールが軟質化されず、靭性が顕著に低下するとともに、第1重合体のガラス転移点が0℃以上となり、室温以上の温度での物性変動が大きくなるため、耐衝撃性が顕著に低下する。上記モル比は5〜30モル%であることがより好ましい。芳香族成分とは、ジカルボン酸が芳香族ジカルボン酸であり、ジオールが脂肪族ジオールであれば、そのジカルボン酸が芳香族成分である。この場合は、原料モノマー中のジカルボン酸のモル比が芳香族成分のモル比となる。ジカルボン酸が脂肪族ジカルボン酸であり、ジオールが芳香族ジオールであれば、そのジオールが芳香族成分である。この場合は、原料モノマー中のジオールのモル比が芳香族成分のモル比となる。

0028

(C)第2重合体
本発明に用いる第2重合体は、脂肪族ポリエステル及びポリオールからなる群より選ばれる1種以上を含むものである。脂肪族ポリエステルとしては、例えばポリ乳酸、ポリカプロラクトンポリブチレンサクシネートポリブチレンサクシネートアジペートポリエステルカーボネートなどが例示され、その中でもポリ乳酸が好適に用いられる。

0029

ポリオールとしては、ジカルボン酸とジオールとを重縮合させて得られ、数平均分子量が10,000以下であるポリエステルポリオールが用いられる。ジカルボン酸としては、炭素原子数が2〜9個の直鎖もしくは分岐構造を有する脂肪族ジカルボン酸やテレフタル酸、イソフタル酸のような芳香族ジカルボン酸や、トリカルボン酸テトラカルボン酸を用いることができる。一方、ジオールとしては、炭素原子数が2個以上のジオールであって、直鎖、分岐の脂肪族ジオールが好ましく用いられる。またジオールとしては、芳香族ジオールを用いることもできる。

0030

ポリオールとしては、上記ポリエステルポリオールと同じく、分子量が10,000以下のポリカーボネートジオールも同様に使用可能である。これは1種以上のジオールをカーボネート結合でつなげた構造を有しており、ジオールとしては、炭素原子数が2〜9個の直鎖もしくは分岐構造を有する脂肪族ジオールが好ましく用いられる。またジオールとしては、芳香族ジオールを用いることもできる。

0031

本発明のポリアセタール樹脂組成物においては、下記式:
質量比=MC/〔MA+MB〕
(式中、MAはポリアセタール(A)の質量を表し、MBは第1重合体(B)の質量を表し、MCは第2重合体(C)の質量を表す。)
で表されるポリアセタール(A)及び第1重合体(B)の合計質量に対する第2重合体(C)の質量比が1以下である。この質量比が1を超えると、1以下である場合に比べて、靭性及び耐衝撃性が顕著に低下する。

0032

上記質量比は、0.8以下であることが好ましい。但し、上記質量比は、0.01以上であることが、高い靭性と衝撃性両立させる点から好ましい。

0033

また第1重合体(B)に対するポリアセタール(A)の質量比(MA/MB)は、高い強度、剛性を維持させる観点からは、0.1/99.9〜99.9/0.1であることが好ましく、40/60〜99/1であることがより好ましい。

0034

本発明のポリアセタール樹脂組成物は、本発明の本来の目的を損なわない範囲内で公知の添加剤および/または充填剤を添加することが可能である。添加剤としては、例えば結晶核剤酸化防止剤可塑剤艶消し剤発泡剤潤滑剤、離型剤帯電防止剤紫外線吸収剤光安定剤熱安定剤消臭剤難燃剤摺動剤香料抗菌剤等が挙げられる。また、充填剤としてはガラス繊維タルクマイカ炭酸カルシウムチタン酸カリウムウィスカー等が挙げられる。さらに、顔料染料を加えて所望の色目仕上げることも可能である。また、エステル交換触媒、各種モノマーカップリング剤(例えばジフェニルメタンジイソシアネートやこれをカルボジイミド変性ウレタン変性したイソシアネート類ジアリールカーボネート類など)、末端処理剤、その他の樹脂、木粉でんぷんをはじめとする天然由来有機フィラーを加えて変性することも可能である。

0035

本発明のポリアセタール樹脂組成物を製造するに際しては、樹脂の均一性、強度、外観性などからは成形前に全成分を均一混合することが好ましいが、各成分を添加剤や充填剤などと同時に混合し、直接成形に供しても良い。均一混合を行う場合には、少なくともポリアセタールが溶融する温度以上で機械的に混合することにより得ることができる。また本発明のポリアセタール樹脂組成物は、全成分が機械的に粉砕されたものを混合し、加圧することにより製造する方法や、全成分を溶剤に溶解した後に貧溶媒と混合し沈殿化することにより製造する方法、または全成分を溶剤に溶解したものをキャスト、もしくは紡糸して溶媒を除去することにより製造する方法を用いて製造することが可能であるが、本発明のポリアセタール樹脂組成物の製造方法はそれらに限定されるものではない。全成分の混合装置は特に限定されるものではないが、押出機を用いて混合する方法が、短時間で連続的に処理できる点で工業的には推奨される。

0036

混合時の温度は100℃以下では樹脂の溶融粘度が高いか、または溶融しないため、具体的には100℃から300℃の範囲が好適である。300℃以上では樹脂の熱分解が起こるため好ましくない。300℃以下であっても高温下での着色や劣化、熱分解などを防止するために窒素雰囲気下で短時間に混合することが好ましい。具体的な混合時間としては20分以内が推奨される。また、樹脂中のオリゴマー残存モノマー発生ガスなどの除去のためにベント口を設置して減圧下に混合することも可能である。

0037

〔成形体〕
本発明の成形体は、本発明のポリアセタール樹脂組成物を用いて成形された物品であり、具体的な成形形態としては、射出成形品、ブロー成形品、繊維、マルチフィラメント、モノフィラメント、ロープ、網、織物、編物、不織布、フィルム、シート、ラミネート、容器、発泡体、釣り糸、漁網が例示されるが、それらに限定されるものではない。特に、本発明の樹脂組成物は優れた靭性も併せ持つことから、ポリアセタールの単独品と比較してフィルム成形性フィラメントへの紡糸性、延伸性に優れる。

0038

得られるポリアセタール樹脂組成物およびその成形体は、高い機械物性と実用充分な軟化温度を有するとともに、土中、活性汚泥中、コンポスト中で微生物による分解の進行が期待される。この生分解性は、成形体を構成する(B)第1重合体や(C)第2重合体の分子量、各成分の混合比、成形品の厚みなどにより調節可能である。

0039

以下に、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、以下に示す実施例に制限されるものではない。

0040

<実施例1〜5及び比較例1〜7>
まず実施例又は比較例で使用される(A)、(B)及び(C)の各成分としては、具体的には下記のものを使用した。

0041

(A):ポリアセタール
(A−1)トリオキサンと1,3−ジオキソラン(コモノマー)とを共重合してなるアセタールコポリマー
1/2結晶化時間:100秒以上
コモノマー量:13質量%(トリオキサンとコモノマーとの合計に占める配合割合
メルトインデックス:9.0g/10分
(A−2)トリオキサンと1,3−ジオキソラン(コモノマー)とを共重合してなるアセタールコポリマー
1/2結晶化時間:45秒
コモノマー量:4質量%(トリオキサンとコモノマーとの合計に占める配合割合)
メルトインデックス:9.0g/10分

0042

(B)ポリエステル構造を有する第1重合体
(B−1)BASF社製エコフレックス(登録商標)
反応時のテレフタル酸含有率:全原料モノマー中の20モル%
MVR:3cm3/10分
(B−2)東洋紡株式会社製ペルプレンP−40B
反応時のテレフタル酸含有率:全原料モノマー中の50モル%
メルトインデックス:12g/10分

0043

(C):脂肪族ポリエステル及び/又はポリオ−ルからなる第2重合体
(C−1)ユニチカ株式会社製テラマックTP−4000
メルトインデックス:3g/10分
(C−2)DIC株式会社製ポリエステルポリオールOD−X−2554
アジピン酸と1,4−ブタンジオールとを共重合してなるポリエステルポリオールであり、数平均分子量が約3000である)

0044

なお、上記材料のメルトインデックス及び1/2結晶化時間については、以下のようにして測定した。
(メルトインデックス)
メルトインデックス(MI)は、ASTM−D1238に準じて、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定した。
(1/2結晶化時間)
1/2結晶化時間は、パーキンエルマー社製ダイヤモンドDSCを用い、等温結晶化を行うことによって測定した。具体的には、4mgのサンプルをアルミパン採取し、200℃で3分間完全に溶融させた後、直ちに150℃へ冷却し、そこから結晶化発熱ピークが現れるまでの時間を測定した。

0045

実施例1〜5及び比較例1〜7のポリアセタール樹脂組成物の組成を表1に示す。実施例1〜5及び比較例1〜7のポリアセタール樹脂組成物を、株式会社池製の2軸押出機PCM−30を用い、シリンダー温度200℃でコンパウンドし、均一混合したペレットを得た。そして、得られたペレットを射出成形機で成形し、成形体を得た。

0046

こうして得られた成形体について、機械特性、靭性、曲げ特性、及び耐衝撃性を以下のようにして評価した。

0047

(機械特性)
機械特性は、成形体について引張試験を行い、引張強度を測定することにより評価した。このとき、引張試験は具体的には、ASTMD638規格の方法に従って、引張試験速度10mm/分で引張破断伸び標線間)を測定した時の、引張強さ、引張伸びおよび引張弾性率を測定した。結果を表1に示す。

0048

(靭性)
靭性は、引張破断伸びが100%以上であれば、靭性に優れるとして合格とし、引張伸びが100%未満であれば、靭性に劣るとして不合格とした。結果を表1に示す。

0049

(曲げ特性)
曲げ特性は、成形体について、曲げ試験を行うことにより評価した。曲げ試験は、具体的には12.7mm×6.4mm×150mmの試験片を用い、ASTMD790に従って測定した。結果を表1に示す。

0050

(耐衝撃性)
耐衝撃性は、引張衝撃試験を行い、引張衝撃強度を測定することにより評価した。引張衝撃強度は、23℃の室温下、厚み3.2mmの小型引張試験片を用いて、ASTMD1822に規定された方法に従い測定した。値が大きいほど衝撃強度に優れることを表す。評価に用いたサンプル(小型引張試験片)は、230℃の熱プレス成形機にて厚さ1mmのシートを作成し、成形後、室温23℃、湿度50%に調整された恒温室内で24時間以上状態調整して用いた。そして、引張衝撃強さが120kg・cm/cm2以上であれば、耐衝撃性に優れるとして合格とし、引張衝撃強さが120kg・cm/cm2未満であれば、衝撃性に劣るとして不合格とした。結果を表1に示す。

0051

表1に示すように、実施例1〜5のポリアセタール樹脂組成物は、靭性及び耐衝撃性のいずれも合格基準を満たしていた。これに対し、比較例1〜7のポリアセタール樹脂組成物は、靭性又は耐衝撃性のいずれかが合格基準に達していなかった。

実施例

0052

このことから、本発明のポリアセタール樹脂組成物によれば、靭性及び耐衝撃性に優れることが確認された。

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