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技術 麺類及び麺類の製造方法

出願人 株式会社福盛ドゥ
発明者 福盛幸一
出願日 2009年10月28日 (11年6ヶ月経過) 出願番号 2009-248058
公開日 2011年5月12日 (10年0ヶ月経過) 公開番号 2011-092064
状態 特許登録済
技術分野 穀類誘導製品3(麺類) ベイカリー製品及びその製造方法
主要キーワード 乾燥劣化 成形生地 シート状生地 混捏機 インスタント麺 アンパン デニッシュパン 連続製造装置
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

ナトリウム塩、とりわけ食塩炭酸ナトリウム含有量を低減ないしゼロとした糖尿病の人も安心して摂食可能であって、しかも従来のパンと同様な加工が可能であり、きめ細かであると共に表面のつやのあるパン、また従来のうどんや中華麺のようなしっかりしたコシを有する麺類などの穀粉加工食品、並びにパン、麺類の製造方法を提供する。

解決手段

穀粉成分、及びイソマルツロース還元イソマルツロースのいずれか又は双方を含有し、前記穀粉成分はグルテン比率が8重量%以上であり、前記穀粉成分100重量部に対するナトリウム塩の添加量が1.5重量部以下であり、前記イソマルツロースと還元イソマルツロースの添加量が1〜20重量部である穀粉加工食品とする。

概要

背景

パン類、並びにうどん、そうめん、中華麺等の麺類は、日本において広く摂食されている穀粉加工食品である。しかるに近年糖尿病患者急増し、大きな社会問題となっており、これら糖尿病患者はパン類及び麺類の摂取が大幅に制限されるか、禁止されている。その理由はパン類においては強力粉100重量部に対して2重量部程度の食塩が、うどんにおいては小麦粉100重量部に対して4重量部程度の食塩が、それぞれ添加されており、さらに麺つゆにおいても食塩が使用されており、血圧上昇腎臓への負担等を防止するためである。中華麺においては食塩をしないものも知られているが、通常は食塩が使用され、さらにかん水が必須原料成分として使用される。かん水は炭酸ナトリウムを含むものであり、食塩、炭酸ナトリウム中のナトリウムがうどん、パンと同様に糖尿病に悪影響を及ぼすため、中華麺の摂食も制限される。

係る問題を解決する方法としてパンについて食塩の配合量を低減するかあるいは食塩を添加せずにパンを製造しようとすると、食塩などのナトリウム塩グルテンの粘度を高めて生地締める効果を有するものであるために、グルテンの効果が十分に発揮されず、生地の粘りがなくなって生地が型崩れしやすく、またガス保持力が低く、良好なパンを製造することができない。麺類についても同様であって、うどんにあっては、食塩の使用量が少なくなると得られるうどんは弾力とコシがなく、べとつき感のあるものとなり、中華麺の場合にはかん水の使用量が少なくなると得られる中華麺は、やはり弾力とコシがなく、べとつき感のあるものとなる。

減塩麺類については、食塩に代えてグルタチオンを使用した麺類、ぶどう樹木から得られる液体を使用した麺類が公知である(特許文献1、2)。また食塩を使用しない無塩乾燥麺の製造において、乾燥時間を短縮する目的でマルトースイソマルトースなどのオリゴ糖を添加する技術も公知である(特許文献3)。

概要

ナトリウム塩、とりわけ食塩、炭酸ナトリウムの含有量を低減ないしゼロとした糖尿病の人も安心して摂食可能であって、しかも従来のパンと同様な加工が可能であり、きめ細かであると共に表面のつやのあるパン、また従来のうどんや中華麺のようなしっかりしたコシを有する麺類などの穀粉加工食品、並びにパン、麺類の製造方法を提供する。穀粉成分、及びイソマルツロース還元イソマルツロースのいずれか又は双方を含有し、前記穀粉成分はグルテン比率が8重量%以上であり、前記穀粉成分100重量部に対するナトリウム塩の添加量が1.5重量部以下であり、前記イソマルツロースと還元イソマルツロースの添加量が1〜20重量部である穀粉加工食品とする。なし

目的

本発明の目的は、上記の従来技術の問題に鑑みて、ナトリウム塩、とりわけ食塩、炭酸ナトリウムの含有量を低減ないしゼロとした糖尿病の人も安心して摂食可能であって、しかも従来のパンと同様な加工が可能であり、きめ細かであると共に表面のつやのあるパン、また従来のうどんや中華麺のようなしっかりしたコシを有する麺類などの穀粉加工食品、並びにパン、麺類の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

穀粉成分、及びイソマルツロース還元イソマルツロースのいずれか又は双方を含有し、前記穀粉成分はグルテン比率が8重量%以上であり、前記穀粉成分100重量部に対するナトリウム塩添加量が1.5重量部以下であり、前記イソマルツロースと還元イソマルツロースの添加量が1〜20重量部であることを特徴とする穀粉加工食品

請求項2

少なくとも穀粉成分、酵母及び水を原料成分として混捏して生地を製造する混捏工程、前記生地を成形して成形生地とする成形工程、前記成形生地を発酵させるホイロ工程及び前記ホイロ工程後の成形生地を焼成してパンとする焼成工程を有し、前記穀粉成分は、グルテン比率が8重量%以上であり、前記原料成分は前記穀粉成分100重量部に対してナトリウム塩を1.5重量部以下、前記イソマルツロース、還元イソマルツロースのいずれか又は双方を1〜20重量部含むものであることを特徴とするパンの製造方法。

請求項3

少なくとも穀粉成分、イソマルツロース、還元イソマルツロースのいずれか又は双方及び水とを原料成分として混捏する混捏工程を有し、前記穀粉成分はグルテン比率が8重量%以上であり、前記原料成分における前記穀粉成分100重量部に対するナトリウム塩の添加量が1.5重量部以下であり、前記イソマルツロースと還元イソマルツロースの添加量が1〜20重量部であることを特徴とする麺類の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、ナトリウム塩、とりわけ食塩炭酸ナトリウム含有量を低減ないしゼロとした穀粉加工食品並びにパン麺類の製造方法に関する。

背景技術

0002

パン類、並びにうどん、そうめん、中華麺等の麺類は、日本において広く摂食されている穀粉加工食品である。しかるに近年糖尿病患者急増し、大きな社会問題となっており、これら糖尿病患者はパン類及び麺類の摂取が大幅に制限されるか、禁止されている。その理由はパン類においては強力粉100重量部に対して2重量部程度の食塩が、うどんにおいては小麦粉100重量部に対して4重量部程度の食塩が、それぞれ添加されており、さらに麺つゆにおいても食塩が使用されており、血圧上昇腎臓への負担等を防止するためである。中華麺においては食塩をしないものも知られているが、通常は食塩が使用され、さらにかん水が必須原料成分として使用される。かん水は炭酸ナトリウムを含むものであり、食塩、炭酸ナトリウム中のナトリウムがうどん、パンと同様に糖尿病に悪影響を及ぼすため、中華麺の摂食も制限される。

0003

係る問題を解決する方法としてパンについて食塩の配合量を低減するかあるいは食塩を添加せずにパンを製造しようとすると、食塩などのナトリウム塩がグルテンの粘度を高めて生地締める効果を有するものであるために、グルテンの効果が十分に発揮されず、生地の粘りがなくなって生地が型崩れしやすく、またガス保持力が低く、良好なパンを製造することができない。麺類についても同様であって、うどんにあっては、食塩の使用量が少なくなると得られるうどんは弾力とコシがなく、べとつき感のあるものとなり、中華麺の場合にはかん水の使用量が少なくなると得られる中華麺は、やはり弾力とコシがなく、べとつき感のあるものとなる。

0004

減塩麺類については、食塩に代えてグルタチオンを使用した麺類、ぶどう樹木から得られる液体を使用した麺類が公知である(特許文献1、2)。また食塩を使用しない無塩乾燥麺の製造において、乾燥時間を短縮する目的でマルトースイソマルトースなどのオリゴ糖を添加する技術も公知である(特許文献3)。

先行技術

0005

特開平10-262588号公報
特開2009-11300号公報
特開2005-278567号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかし、上記の特許文献1記載の発明では、グルタチオンが大量入手が困難でかつ高価であるという問題が、また特許文献2記載の発明ではぶどう樹木から得られる液が高価であり、生産量に限度があるという問題があり、また特許文献3記載の発明では、得られる麺のコシが不十分であるという問題を有することが判明した。

0007

本発明の目的は、上記の従来技術の問題に鑑みて、ナトリウム塩、とりわけ食塩、炭酸ナトリウムの含有量を低減ないしゼロとした糖尿病の人も安心して摂食可能であって、しかも従来のパンと同様な加工が可能であり、きめ細かであると共に表面のつやのあるパン、また従来のうどんや中華麺のようなしっかりしたコシを有する麺類などの穀粉加工食品、並びにパン、麺類の製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明の穀粉加工食品は、穀粉成分、及びイソマルツロース還元イソマルツロースのいずれか又は双方を含有し、前記穀粉成分はグルテン比率が8重量%以上であり、前記穀粉成分100重量部に対するナトリウム塩の添加量が1.5重量部以下であり、前記イソマルツロースと還元イソマルツロースの添加量が1〜20重量部であることを特徴とする。

0009

上記構成によれば、ナトリウム塩、とりわけ食塩、炭酸ナトリウムの含有量を低減ないしゼロとした糖尿病の人も安心して摂食可能であって、しかも従来のパンと同様な加工が可能であり、きめ細かであると共に表面のつやのあるパン、また従来のうどんや中華麺のようなしっかりしたコシを有する麺類などの穀粉加工食品が得られる。本発明は、科学的理由は明らかではないが、イソマルツロースないし還元イソマルツロースは、食塩に代わってグルテンの生地に粘りを与える効果を奏することを見出した点に特徴を有する。

0010

澱粉質を多く含む食品を摂食した場合には、食後に血糖値が上昇することが周知であり、これが糖尿病患者がパン類や麺類の摂食を制限ないし禁止される理由でもある。イソマルツロース及びその還元体は、澱粉質を摂食した直後の血糖値上昇を抑制する作用を有するものであり、本発明の穀粉加工食品においても係る食後の血糖値上昇抑制効果副次的に得られるため、本発明の穀粉加工食品は糖尿病患者も摂食可能であるという効果をも有する。

0011

上記において、ナトリウム塩の添加量は、穀粉成分100重量部に対して1.2重量部以下であることが好ましく、1.0重量部以下であることがより好ましく、0.8重量部以下であることがさらに好ましく、0.5重量部以下であることが特に好ましい。食塩などのナトリウム塩は添加しなくてもよい。

0012

本発明にいう穀粉加工食品は、パン類、うどん、冷麦、そうめん等の麺類を含むものであり、いずれもグルテンを必須成分として使用する食品である。

0013

上記のパン類としては特に限定されるものではなく、食パン、山食パン、フランスパンクロワッサンが特に好ましいが、コッペパンバターロールアンパン等の菓子パン、ドイツパン、ベーグル、他のデニッシュパンイーストドーナツプレッツェルピザナン肉まん、蒸しパン等の発酵パンなども製造可能である。

0014

本発明の穀粉加工食品は、パンの場合には、焼成したパンのほか、パン生地も含み、また麺類の場合には、生麺、乾燥麺冷凍麺インスタント麺も含む。

0015

本発明のパンの製造方法は、少なくとも穀粉成分、酵母及び水を原料成分として混捏して生地を製造する混捏工程、前記生地を成形して成形生地とする成形工程、前記成形生地を発酵させるホイロ工程及び前記ホイロ工程後の成形生地を焼成してパンとする焼成工程を有し、
前記穀粉成分は、グルテン比率が8重量%以上であり、前記原料成分は前記穀粉成分100重量部に対してナトリウム塩を1.5重量部以下、前記イソマルツロース、還元イソマルツロースのいずれか又は双方を1〜20重量部含むものであることを特徴とする。

0016

上記構成によれば、ナトリウム塩、とりわけ食塩、炭酸ナトリウムの含有量を低減ないしゼロとした糖尿病の人も安心して摂食可能であって、しかも従来のパンと同様な加工が可能であり、きめ細かであると共に表面のつやのあるパンを製造することができる。

0017

本発明の麺類の製造方法は、少なくとも穀粉成分、イソマルツロース、還元イソマルツロースのいずれか又は双方及び水とを原料成分として混捏する混捏工程を有し、前記穀粉成分はグルテン比率が8重量%以上であり、前記原料成分における前記穀粉成分100重量部に対するナトリウム塩の添加量が1.5重量部以下であり、前記イソマルツロースと還元イソマルツロースの添加量が1〜20重量部であることを特徴とする。

0018

上記構成によれば、ナトリウム塩、とりわけ食塩、炭酸ナトリウムの含有量を低減ないしゼロとした糖尿病の人も安心して摂食可能であって、しかも従来のうどんや中華麺のようなしっかりした弾力とコシを有する麺類を製造することができる。また本発明の製造方法により得られた麺は、ゆでて摂食する際に、食塩を使用した麺がいわゆる時間経過により「のび」を起こすのに対して係る「のび」を起こしにくいという効果も有する。

0019

本発明において使用するイソマルツロース(isomaltulose)は、IUPAC名は6-0-α-D-グルコピラノシル-D-フルクトースであり、商標パラチノース(三井製糖)として、又還元イソマルツロースイソマルツロースの還元体であって、商標名還元パラチノース(三井製糖)としてそれぞれ市販されており、比較的安価に入手、使用可能である。イソマルツロース、還元イソマルツロースは粉末等で使用してもよく、予め水溶液として使用してもよい。以下イソマルツロース、還元イソマルツロースをイソマルツロース類と称する場合がある。イソマルツロースは、砂糖のα-1,2結合を転移酵素の作用によりα-1,6結合に作り替えることにより製造される化合物である。

0020

穀粉成分100重量部に対するイソマルツロース類の添加量が1重量部未満の場合には、麺類の場合においてはコシが弱くなり、パン類の場合にはガスが抜けて膨らみが悪くなる。グルテンに対するイソマルツロース類の添加量が多くなるほど麺類やパン類の弾性やコシなどが強くなる傾向がある。イソマルツロース類の添加量は、製造する食品の種類や求められるコシないし弾性に応じて適宜設定する。ただし、穀粉成分100重量部に対するイソマルツロース類の添加量が20重量部を超えると甘味が強くなり、食パンやうどん、ラーメンとしての食味が悪化するため、穀粉成分100重量部に対するイソマルツロース類の添加量は20重量部以下である。本発明において使用するイソマルツロース類は甘味を付与する目的ではない。穀粉成分100重量部に対するイソマルツロース類の添加量の下限は1.5重量部以上であることがより好ましく、2重量部以上であることがより好ましい。上限は17重量部以下であることが好ましく、15重量部以下であることがより好ましい。

0021

穀粉成分は、公知の穀粉を使用する。具体的には強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉などの小麦粉、米粉大豆粉とうもろこし粉、メリンジョ粉などを例示することができる。これらの穀粉は必要に応じて2種以上を併用してもよく、米粉と小麦粉を併用してもよい。

0022

穀粉成分中のグルテンの割合が8重量%未満の場合には麺類の場合においてはコシが弱くなり、パン類の場合にはガスが抜けて膨らみが悪くなる。穀粉成分中のグルテンの比率は、製造する穀粉加工食品並びにその要求品質、とりわけ要求されるコシの強弱に応じて適宜設定されるものであるが、20重量%を超えると麺類の場合においてはコシが強くなりすぎて硬い感じの麺となり、パン類の場合にはゴムのような食感のものとなる。穀粉成分中のグルテンの比率は、下限は9重量%以上であることがより好ましく、10重量%以上であることがさらに好ましい。グルテンは予め米粉などの原料穀粉と混合して穀粉成分100重量部として使用してもよく、混捏工程で原料穀粉等の穀粉加工食品の原料成分と混合してもよい。

0023

一般に小麦粉のグルテン含有率は強力粉が11〜13重量%、準強力粉が10〜12重量%、中力粉が7〜11重量%(市販のほとんどの中力粉は9〜10重量%)、薄力粉が6〜9重量%(市販のほとんどの薄力粉は7重量%)であり、米粉はグルテンを含有しない。小麦粉は穀粉加工食品の弾性、コシなどを調整するために、強力粉であってもさらにグルテンを添加してもよい。グルテンを含有しない米粉はグルテンを添加して使用し、グルテンの含有率が少ない中力粉、薄力粉などは必要に応じてグルテンを添加して使用する。

0024

本発明の原料穀粉のひとつである米粉は、生米を胴搗き製粉気流粉砕製粉、高速回転打撃製粉等の公知の方法により粉砕粉末化したものである。米としては、粳米もち米などを使用する。粉砕する前の生米は、精白米玄米屑米古米など特に制限されるものではないが、精白米であることが好ましい。米粉の粒度は、80メッシュ、好ましくは100メッシュをパスするものであれば特にその粒度、粒度分布は限定されないが、200メッシュをパスする割合が50重量%以上であることが好ましく、60重量%以上であることがさらに好ましい。ただし、少量の粗い粒子が混在しても問題はなく、100メッシュオンの量が5重量%以下であることが好ましい。

0025

穀粉成分として澱粉やα化澱粉を添加することも好ましい態様である。澱粉としては、くず粉、タピオカ澱粉、小麦粉澱粉、米粉澱粉、馬鈴薯澱粉コーンスターチ等の公知の澱粉を限定なく使用できる。澱粉やα化澱粉の添加量は、穀粉成分100重量%中、10重量%以下、好ましくは5重量%以下である。

0026

本発明の穀粉加工食品においては、各種の添加物を添加することができる。製造するパンの種類に応じて、砂糖、乳成分卵成分、油脂、無機塩類などの公知の配合成分から選択される少なくとも1種をさらに配合することも好ましい態様である。砂糖はパンに甘味を与えるほか、酵母の養分となる。本発明の穀粉加工食品においては、着色剤を添加することもでき、中華麺の製造に適する。

0027

本発明においては、原料成分としてマルトース(麦芽糖)、トレハローストレハルロース等のオリゴ糖を添加することも好ましい態様である。マルトースは通常甘味成分として使用されるが、原料穀粉、とりわけ米粉と併用する場合には、その理由は明確ではないがグルテンの凝集力を低下させて穀粉のなじみを良くする作用を発揮する。係る作用はイソマルツロース類とは逆の作用である。また、トレハロースやトレハルロース等のオリゴ糖はイソマルツロース類のような食塩に代わる作用は有しないが、保水性が高く、穀粉加工食品の乾燥劣化防止効果を付与する作用を奏する。α-1,1結合を有するトレハルロースは砂糖の酵素反応を行なってイソマルツロースを製造する際に同時に生成される化合物であり、この反応生成物は、イソマルツロースと共存した水溶液のままで使用することも可能である。マルトース、トレハロース、トレハルロース等のオリゴ糖の添加量は、穀粉成分100重量部に対して2重量部以上であることが好ましく、甘味を生じない量であることが好ましい。

0028

本発明において使用する乳成分としては粉乳脱脂粉乳、大豆粉乳等があげられ、前記卵成分としては、卵黄卵白、全その他の卵に由来する成分があげられる。また前記油脂としては、バター、マーガリンショートニングラードオリーブ油米油等の動物性油脂植物性油脂ないしこれらの混合物が例示される。

0029

また、パンにおいては、製造するパンの種類に応じて各種の食品、例えば、植物の果実、種子などを添加してもよい。

0030

本発明のパンの製造方法は、少なくとも穀粉成分、酵母及び水を混捏して生地を製造する混捏工程、前記生地を成形して成形生地とする成形工程、前記成形生地を発酵させるホイロ工程及び前記ホイロ工程後の成形生地を焼成してパンとする焼成工程を有する。酵母としては、天然酵母生イーストドライイースト等の公知の酵母を使用することができる。

0031

上記のパンの製造方法においては、小麦粉パンの場合は混捏工程で得られた生地に突いて、発酵時間(フロアタイム)20分〜2時間の1次発酵を行うが、米粉パンの場合には1次発酵時間(フロアタイム)は、設けてもよく、設けなくてもよい。米粉パンの製造における1次発酵時間(フロアタイム)は30分以下、好ましくは20分以下である。天然酵母を使用した場合には、1次発酵工程を17〜20℃で10〜15時間程度行なうオーバーナイト法とすることが好ましい。

0032

また上記のパンの製造方法において、角食パン、山食パン、フランスパンのようなパンを製造する場合には、生地を分割して分割生地とする分割工程、分割生地を製造するパンの形状に応じた形状に成形して成形生地とする成形工程を設けることが好ましい。また分割工程前、もしくは分割工程後成形工程前に生地を休ませるベンチ工程を設けることが好ましく、成形工程後の成形生地は発酵のためにホイロ工程に送られる。

0033

上記のベンチ工程における所要時間(ベンチタイム)は、常温で5〜50分であることが好ましく、10〜30分であることがより好ましい。またホイロ工程の所要時間であるホイロタイム(発酵時間)は、20〜100分であることが好ましく、30〜80分であることがより好ましく、30〜70分であることがさらに好ましい。ホイロ工程の条件も製造するパンに応じて適宜設定するものであるが、発酵させる必要があるので、30〜45℃、湿度60〜80%の高湿度のホイロに収容する。

0034

また上記のパンの製造方法において、クロワッサンなどのデニッシュパンを製造する場合には、混合工程において20〜30℃の仕上がり温度にて得られた生地を、冷却工程にて冷却し、必要に応じてベンチ工程にて発酵させて1次発酵生地とする。米粉パンの場合にはベンチ工程を設けなくてもよい。生地(又は1次発酵生地)は温度が油脂シートの油脂の流動温度以下で油脂シートが可とう性を有する温度以上、通常は15℃以下7℃以上になるように冷却する2次冷却工程を設ける。冷却に際しては、生地をシート状にすることも好ましい。2次冷却工程は、以下の油脂シートを使用して折り返して層状構造の生地とする際に、油脂が溶解することを防止する作用を有する。2次冷却工程で冷却した後のシート状の生地は、繰り返し油脂シートの層を介して折り返して薄いシート状生地に成形するシート化工程、積層されたシート状生地を裁断する分割工程、並びに裁断された生地を製造するパンの形状に応じた形状に成形する成形工程を経た後にホイロ工程に送られる。シート化工程においては、生地が発熱するので、油脂が溶融流動しないように繰り返し2次冷却工程を設けても良い。冷却に際しては、生地が凍らないように注意する。

0035

焼成は公知の方法で行なうことができるが、焼き色が優れている点で通常のパンの焼成を行なうオーブンを使用することがより好ましい。本発明のパンの製造は、個々の工程を手作業で行なってもよく、また混捏工程、分割工程、成形工程、発酵(ホイロ)工程、焼成工程等の必要な全工程を連続して行なうことができる連続製造装置を使用して行なってもよい。

0036

うどん等の麺類の製造は公知の方法で行なうことができる。即ち穀粉成分、水、その他の原料成分を混捏し、得られた生地をシート状にした後に所定の太さに裁断するかあるいは生地を成形機を使用して直接所定の太さに押し出す。製造に際しては、必要に応じて澱粉を使用して打ち粉をすることも好ましい。

0037

麺はそのまま乾燥して乾燥麺として流通させてもよく、ゆでた後にめんつゆに入れて調理品として販売してもよく、ゆでた後に冷却ないし冷凍して流通させてもよく、ゆでた後に乾燥してインスタント麺としてもよい。

0038

(実施例1)
市販の準強力粉(国産品;グルテン含有率11.5重量%)100重量部を穀粉成分とし、イソマルツロース粉末(パラチノースICP:三井製糖製)13重量部、ドライイースト0.6重量部、麦芽糖(モルト)0.5重量部及び水66重量部を市販の混捏機にて混捏して生地を製造した(混捏工程)。生地は食塩を使用した場合と同様にしっかりしたものであった。得られた生地を30分1次発酵させた後に200gに分割し、バゲットパン用に成形し、その後30分のベンチタイムを設けた後に温度40℃、湿度80%のホイロにて50分2次発酵を行い(ホイロ工程),220〜230℃のオーブン中で20〜25分焼成してバゲットパンを製造した。得られたバゲットパンは、食塩を使用していないにもかかわらず、食塩を使用したものと同等の外観内相、食感を有する良好なパンであった。

0039

混捏工程で得られた生地を冷蔵庫にて1週間保存したところ、元の生地とほとんど変わらない生地であり、これを上記と同様にしてパンとしたところ、上記と同じ良好なバゲットパンが得られ、保存安定性に優れた生地であることが判明した。

0040

(比較例1)
イソマルツロース粉末を添加しない点を除いて実施例1と同じ方法でバゲットパンを製造した。得られたバゲットパンは成形後に型崩れをして外観が不良であり、また生地の粘りがないために膨らみに欠けるものであった。

0041

(実施例2)
米粉80重量部(100メッシュパス100重量%で200メッシュパスの割合が71重量%)、グルテン(グリコ栄養食品製)18重量部、マルトース2重量部を穀粉成分100重量部(グルテン含有率18重量%)とし、該穀粉成分とイソマルツロースの15重量%水溶液17重量部(イソマルツロース2.5重量部)、トレハルロース10重量部、インスタントイースト1重量部、食塩0.5重量部、水65重量部を、ミキサーを用いて混捏し、生地を調製した。

0042

得られた生地は1次発酵工程(フロアタイム)を設けることなく分割を行い、分割、成形した生地についてベンチタイム20分を設けた。次いで分割した生地を成形し、温度35℃、湿度70〜75%のホイロにて45分間のホイロタイムを取って生地を発酵させた後(ホイロ工程)、220〜230℃のオーブン中で20〜25分焼成して米粉バゲットパンを製造した(焼成工程)。

0043

得られたバゲットパンは、食塩を0.5重量部に減量しているにもかかわらず通常通り食塩2重量部を使用したものと同等の外観、内相、食感を有するものであった。

0044

(比較例2)
イソマルツロースを添加しない点を除いて実施例2と同じ方法で米粉バゲットパンを製造した。得られたバゲットパンは成形後に型崩れをして外観が不良であり、また生地の粘りがないために膨らみに欠けるものであった。

0045

(実施例3)
市販の中力粉99重量部(グルテン含有率9重量%)とグルテン1重量部の合計100重量部(グルテン含有率9.9重量%)を穀粉成分とし、該穀粉成分100重量部に対して炭酸ナトリウム含有率が4重量%のかん水1重量部(炭酸ナトリウム0.04重量部)、イソマルツロースの15重量%水溶液15重量部(イソマルツロース2.3重量部)、水25重量部を混捏機で混捏して生地を調製した。得られた生地を圧延してシート状とし、シート状の生地を裁断して中華麺の太さの生麺を製造し、この生麺を熱湯で3分間ゆでて麺とした。この麺はかん水使用量が少なく、かつ食塩を使用しなかったにもかかわらず、弾力とコシがあってべとつきがなく、美味しい麺であった。

0046

(比較例3)
イソマルツロースを添加しなかった点を除いて実施例3と同じ方法で麺を製造した。得られた麺はコシがなくふにゃふにゃしたものであった。

0047

(実施例4)
市販の中力粉99重量部(グルテン含有率9重量%)とグルテン1重量部の合計100重量部(グルテン含有率9.9重量%)を穀粉成分とし、該穀粉成分100重量部に対して、イソマルツロースの15重量%水溶液15重量部(イソマルツロース2.3重量部)、トレハルロース9.2重量部、水25重量部を混捏機で混捏して生地を調製した。得られた生地を圧延して厚さ約3mmのシート状とし、シート状の生地を約3mmの太さに裁断してうどんの生麺を製造し、この生麺を熱湯で3分間ゆでてうどんとした。このうどんはかん水と食塩を使用しなかったにもかかわらず、弾力とコシがあり、美味しいうどんであった。またこのうどんは、熱い麺つゆにつけた状態で10分程度の時間が経過しても「のび」を起こさなかった。またこのうどんはゆでた後に冷水にて冷却し、空気中に放置したところ、乾燥が遅かった。

0048

実施例4においてイソマルツロースの添加量を倍の4.6重量部にしたところ、さらに弾力とコシが強く、かつべとつきのないうどんが得られた。

0049

(比較例4)
イソマルツロースを添加しなかった点を除いて実施例4と同じ方法でうどんを製造した。得られたうどんはコシがなくふにゃふにゃしたものであった。

0050

(比較例5)
実施例4において、さらにイソマルツロースを増量すると共にトレハルロースを同じ比率で添加し、合計量を22重量部としたところ、得られたうどんは甘味を有するものとなって、うどんとしての商品価値のないものであった。

実施例

0051

(実施例5)
市販の中力粉98重量部(グルテン含有率9重量%)とグルテン2重量部の合計100重量部(グルテン含有率10.8重量%)を穀粉成分とし、該穀粉成分100重量部に対して、イソマルツロース16重量部、水28重量部を混捏機で混捏して生地を調製した。得られた生地を圧延して厚さ約3mmのシート状とし、シート状の生地を幅約3mmに裁断してうどんの太さの生麺を製造し、この生麺を熱湯で10分間ゆでてうどんとした。このうどんはかん水、食塩を全く使用しなかったにもかかわらず、実施例4のうどんと比較すると生地の加工性は良好であり、ゆでた後のうどんもさらに弾力とコシがあり、べとつきがなく美味しいうどんであった。またこのうどんは、熱い麺つゆにつけた状態で10分程度の時間が経過しても「のび」を起こさなかった。またこのうどんはゆでた後に冷水にて冷却し、空気中に放置したところ、乾燥が遅く、好ましいものであった。

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