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技術 リチウムイオン二次電池

出願人 三洋電機株式会社
発明者 小林径高野靖男砂野泰三神野丸男
出願日 2010年2月26日 (10年0ヶ月経過) 出願番号 2010-043118
公開日 2011年5月6日 (8年10ヶ月経過) 公開番号 2011-091020
状態 特許登録済
技術分野 二次電池(その他の蓄電池) 電池の電極及び活物質 電池用電極の担体または集電体 電池の接続・端子
主要キーワード 中央側部分 円柱棒 Sn合金箔 膨張段階 高剛性材料 略図的断面図 強度パラメータ 非水系溶液
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年5月6日)のものです。
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図面 (15)

課題

リチウム合金化する負極活物質を用いた円筒型リチウムイオン二次電池において、渦巻き状電極体膨張に伴う充放電特性劣化を抑制しつつ、正極と負極とが短絡することを効果的に抑制する。

解決手段

リチウムイオン二次電池1は、渦巻き状電極体20と、円筒型電池容器10とを備えている。渦巻き状電極体20は、負極21と、正極22と、セパレータ23とを有する。負極21は、リチウムと合金化する負極活物質を含む負極活物質層21b、21cを有する。リチウムイオン二次電池1は、付勢部20aを備えている。付勢部20aは、渦巻き状電極体20の中心に、渦巻き状電極体20と接するように設けられている。付勢部20aは、縮径可能である。付勢部20aは、少なくとも縮径時に渦巻き状電極体20を径方向外側に向かって付勢する。

概要

背景

近年、携帯電話機ノート型パソコン、PDA(Personal Digital Assistant)などのモバイル機器消費電力が急速に増大しつつある。それに伴い、リチウムイオン二次電池に対する高容量化要望が高まってきている。しかしながら、従来広く用いられてきた黒鉛材料負極活物質として用いた場合、リチウムイオン二次電池の容量を十分に大きくすることが困難であるという問題がある。このような問題に鑑み、黒鉛材料よりも高い容量を有する負極活物質の研究が盛んに行われている。

現在提案されている新たな負極活物質の代表的な例としては、ケイ素ゲルマニウム、スズ等のリチウム合金を形成する材料が挙げられる。これらのなかでも、例えば下記の特許文献1に記載されているケイ素は1g当り約4000mAhの高い理論容量を示すことから、高容量化を実現し得る負極活物質として、ケイ素やケイ素合金が大いに注目されている。

しかしながら、ケイ素などのリチウムと合金化する負極活物質は、リチウムの吸蔵や放出に伴い、体積が変化する。このため、リチウムと合金化する負極活物質を用い、実質的に容積が変化しない円筒型電池を作製した場合、負極活物質の体積変化により渦巻き状電極体中央側部分に折れ曲がり等が生じるおそれがある。電極体に折れ曲がり等が生じると、セパレータが損傷し、正極と負極とが短絡してしまうおそれがある。

このような問題に鑑み、例えば、下記の特許文献2や特許文献3等においては、渦巻き状電極体の中心にセンターピンを挿入することが提案されている。特許文献2には、センターピンを設けることにより、電極体の変形が抑制され、その結果、正極と負極とが短絡することを効果的に抑制できる旨が記載されている。

概要

リチウムと合金化する負極活物質を用いた円筒型リチウムイオン二次電池において、渦巻き状電極体の膨張に伴う充放電特性劣化を抑制しつつ、正極と負極とが短絡することを効果的に抑制する。リチウムイオン二次電池1は、渦巻き状電極体20と、円筒型電池容器10とを備えている。渦巻き状電極体20は、負極21と、正極22と、セパレータ23とを有する。負極21は、リチウムと合金化する負極活物質を含む負極活物質層21b、21cを有する。リチウムイオン二次電池1は、付勢部20aを備えている。付勢部20aは、渦巻き状電極体20の中心に、渦巻き状電極体20と接するように設けられている。付勢部20aは、縮径可能である。付勢部20aは、少なくとも縮径時に渦巻き状電極体20を径方向外側に向かって付勢する。

目的

本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、リチウムと合金化する負極活物質を用いた円筒型リチウムイオン二次電池において、渦巻き状電極体の膨張に伴う充放電特性の劣化を抑制しつつ、正極と負極とが短絡することを効果的に抑制することにある

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

リチウム合金化する負極活物質を含む負極活物質層を有する負極と、前記負極と対向している正極と、前記正極と前記負極との間に配置されているセパレータとを有し、渦巻き状に巻回されている渦巻き状電極体と、前記渦巻き状電極体を収納している円筒型電池容器とを備えるリチウムイオン二次電池であって、前記渦巻き状電極体の中心に、前記渦巻き状電極体と接するように設けられている付勢部を備え、前記付勢部は、縮径可能であり、かつ、少なくとも縮径時に前記渦巻き状電極体を径方向外側に向かって付勢するリチウムイオン二次電池。

請求項2

前記負極活物質は、リチウムと合金化したときの体積が、リチウムと合金化していないときの体積の1.2倍以上である請求項1に記載のリチウムイオン二次電池。

請求項3

前記負極は、表面上に前記負極活物質層が設けられている負極集電体を有し、前記正極は、正極集電体と、前記正極集電体上に設けられている正極活物質層とを有し、前記渦巻き状電極体の中心側の部分には、前記セパレータ、前記正極集電体、負極活物質層及び前記負極集電体のうちの少なくともいずれかひとつを含む一方、前記正極活物質層を含まない部分が設けられており、当該中心側の部分により前記付勢部が構成されている請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池。

請求項4

前記付勢部は、前記正極集電体及び前記負極集電体のうちの少なくとも一方を含む請求項3に記載のリチウムイオン二次電池。

請求項5

前記付勢部は、前記正極集電体及び前記負極集電体のうちの一方を含み、他方を含まない請求項4に記載のリチウムイオン二次電池。

請求項6

前記付勢部は、前記セパレータと、前記正極集電体及び前記負極集電体のうちの少なくとも一方とを含む請求項3に記載のリチウムイオン二次電池。

請求項7

前記正極に接合されている正極タブと、前記負極に接合されている負極タブとをさらに備え、前記正極タブ及び負極タブのそれぞれは、前記付勢部の最内周部分または前記渦巻き状電極体において前記正極または前記負極に接合されている請求項1〜6のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池。

請求項8

前記正極タブ及び前記負極タブのうちの一方が、前記渦巻き状電極体において前記正極または前記負極に接合されている一方、前記正極タブ及び前記負極タブのうちの他方が、前記付勢部の最内周部分において前記正極または前記負極に接合されている請求項7に記載のリチウムイオン二次電池。

請求項9

前記正極タブ及び前記負極タブのうちの他方は、前記付勢部の最内周部分の内側の表面において前記正極または前記負極に接合されている請求項8に記載のリチウムイオン二次電池。

請求項10

前記正極タブ及び前記負極タブのそれぞれは、前記渦巻き状電極体において前記正極または前記負極に接合されている請求項7に記載のリチウムイオン二次電池。

請求項11

前記付勢部に含まれる前記正極集電体及び前記負極集電体のうちの一方の弾性率に厚みを乗じて得られる値は、他方の弾性率に厚みを乗じて得られる値よりも大きい請求項5〜10のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池。

請求項12

前記渦巻き状電極体の内側には、柱状のセンターピンが設けられていない請求項1〜11のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池。

請求項13

前記付勢部に対して前記付勢部の径方向に応力が加えられたときの弾性係数(k)を前記付勢部の中心軸の延びる方向に沿った長さ(L)で除算して得られる前記付勢部の強度パラメータ(k/L)が、0.05[(N/mm)/mm]以上である請求項1〜12のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池。

請求項14

前記付勢部の強度パラメータ(k/L)が、0.08[(N/mm)/mm]以上である請求項13に記載のリチウムイオン二次電池。

請求項15

前記付勢部における巻き数が3以上である請求項1〜14のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池。

請求項16

前記付勢部の弾性率に前記付勢部の厚みを乗じて得られる値が1.49kN/mm以上である請求項15に記載のリチウムイオン二次電池。

請求項17

前記付勢部における巻き数が5以上である請求項15または16に記載のリチウムイオン二次電池。

請求項18

前記付勢部の弾性率に前記付勢部の厚みを乗じて得られる値が0.84kN/mm以上である請求項17に記載のリチウムイオン二次電池。

請求項19

前記正極集電体は、AlまたはAlを主成分として含むAl合金からなる請求項1〜18のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池。

請求項20

前記負極集電体は、CuまたはCuを主成分として含むCu合金からなる請求項1〜19のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池。

請求項21

前記負極活物質は、ケイ素またはケイ素を主成分として含むケイ素合金である請求項1〜20のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池。

請求項22

前記電池容器は、金属製である請求項1〜21のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池。

技術分野

0001

本発明は、リチウムイオン二次電池に関し、詳細には、リチウム合金化する負極活物質を用いた円筒型リチウムイオン二次電池に関する。

背景技術

0002

近年、携帯電話機ノート型パソコン、PDA(Personal Digital Assistant)などのモバイル機器消費電力が急速に増大しつつある。それに伴い、リチウムイオン二次電池に対する高容量化要望が高まってきている。しかしながら、従来広く用いられてきた黒鉛材料を負極活物質として用いた場合、リチウムイオン二次電池の容量を十分に大きくすることが困難であるという問題がある。このような問題に鑑み、黒鉛材料よりも高い容量を有する負極活物質の研究が盛んに行われている。

0003

現在提案されている新たな負極活物質の代表的な例としては、ケイ素ゲルマニウム、スズ等のリチウムと合金を形成する材料が挙げられる。これらのなかでも、例えば下記の特許文献1に記載されているケイ素は1g当り約4000mAhの高い理論容量を示すことから、高容量化を実現し得る負極活物質として、ケイ素やケイ素合金が大いに注目されている。

0004

しかしながら、ケイ素などのリチウムと合金化する負極活物質は、リチウムの吸蔵や放出に伴い、体積が変化する。このため、リチウムと合金化する負極活物質を用い、実質的に容積が変化しない円筒型電池を作製した場合、負極活物質の体積変化により渦巻き状電極体中央側部分に折れ曲がり等が生じるおそれがある。電極体に折れ曲がり等が生じると、セパレータが損傷し、正極と負極とが短絡してしまうおそれがある。

0005

このような問題に鑑み、例えば、下記の特許文献2や特許文献3等においては、渦巻き状電極体の中心にセンターピンを挿入することが提案されている。特許文献2には、センターピンを設けることにより、電極体の変形が抑制され、その結果、正極と負極とが短絡することを効果的に抑制できる旨が記載されている。

先行技術

0006

特開2008−243661号公報
特開2003−308873号公報
特開2004−273153号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、センターピンを渦巻き状電極体の中心に挿入した場合、電池容器内の空間のうち、部材が配置されていないスペースの容積が小さくなる。すなわち、渦巻き状電極体が膨張するためのスペースが小さくなる。このため、渦巻き状電極体の膨張が阻害される。その結果、電極体内応力が高くなり、セパレータの目詰まりが発生したり、電極体から電解液が押し出されたりする。従って、センターピンを渦巻き状電極体の中心に挿入した場合は、良好な充放電特性が得られなくなる場合がある。

0008

渦巻き状電極体の膨張が阻害されないようにする方法としては、例えば、センターピンの外径を小さくし、センターピンが渦巻き状電極体の内周部に接触しないようにすることも考えられる。例えば、上記特許文献2には、渦巻き状電極体の内径(C)と、センターピンの外径(D)との比を、C:D=1:0.95〜1:0.79とすることが記載されている。

0009

しかしながら、センターピンが渦巻き状電極体の内周部と接触していないと、負極活物質の膨張時に、渦巻き状電極体がセンターピンを好適に付勢しない場合がある。従って、渦巻き状電極体の変形を十分に抑制できず、正極と負極とが短絡してしまう場合がある。

0010

本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、リチウムと合金化する負極活物質を用いた円筒型リチウムイオン二次電池において、渦巻き状電極体の膨張に伴う充放電特性の劣化を抑制しつつ、正極と負極とが短絡することを効果的に抑制することにある。

課題を解決するための手段

0011

本発明に係るリチウムイオン二次電池は、渦巻き状電極体と、円筒型電池容器とを備えている。渦巻き状電極体は、負極と、正極と、セパレータとを有する。負極は、負極活物質層を有する。負極活物質層は、リチウムと合金化する負極活物質を含む。正極は、負極と対向している。セパレータは、正極と負極との間に配置されている。渦巻き状電極体は、渦巻き状に巻回されている。電池容器には、渦巻き状電極体が収納されている。本発明に係るリチウムイオン二次電池は、付勢部を備えている。付勢部は、渦巻き状電極体の中心に、渦巻き状電極体と接するように設けられている。付勢部は、縮径可能である。付勢部は、少なくとも縮径時に渦巻き状電極体を径方向外側に向かって付勢する。

0012

例えば、上述のように、渦巻き状電極体の中心に変形不能なセンターピンを設けた場合は、電池容器内の空間のうち、部材が配置されていないスペースの容積が小さくなる。このため、渦巻き状電極体の膨張が阻害される。

0013

それに対して、本発明では、渦巻き状電極体の中心に、渦巻き状電極体と接するように付勢部が設けられている。そして、その付勢部は、縮径可能であり、少なくとも縮径時に渦巻き状電極体を径方向外側に向かって付勢する。このため、本発明においては、渦巻き状電極体が膨張した際に、付勢部が縮径する。これにより、渦巻き状電極体が膨張するためのスペースが確保される。このため、本発明においては、渦巻き状電極体の膨張が阻害されない。よって、電池容器内の応力が高くなることが効果的に抑制される。従って、セパレータの目詰まりが発生したり、電極体から電解液が押し出されたりし難い。よって、良好な放電特性が得られる。

0014

また、本発明では、渦巻き状電極体が膨張し、巻き進む方向に変形する際に、渦巻き状電極体は、付勢部によって、渦巻き状電極体の径方向外側に向かって付勢されている。このため、渦巻き状電極体が巻き進む方向に変形する際に、渦巻き状電極体が半径方向に変形することが効果的に抑制される。具体的には、渦巻き状電極体の中央側端部に折れ込み等が発生することが効果的に抑制される。すなわち、渦巻き状電極体の中央側端部は、周方向に沿って中心側にスムーズに変位する。従って、渦巻き状電極体が半径方向に変形することで渦巻き状電極体に折れ込み等が発生し、セパレータが損傷することに起因する正極と負極との短絡を効果的に抑制することができる。

0015

本発明において、負極活物質は、リチウムと合金化したときの体積が、リチウムと合金化していないときの体積の1.2倍以上であることが好ましい。この場合、渦巻き状電極体が大きく膨張するため、渦巻き状電極体に折れ込み等が発生しやすくなるが、本発明を適用することにより、渦巻き状電極体の折れ込み等を効果的に抑制することができる。

0016

また、リチウムと合金化したときの体積が、リチウムと合金化していないときの体積の1.2倍以上である場合は、負極活物質の膨張に際して電極体内の圧力が大きく上昇する傾向にあるが、本発明を適用することにより、電極体内の圧力の上昇を効果的に抑制することができる。

0017

リチウムと合金化したときの体積が、リチウムと合金化していないときの体積の1.2倍以上である負極活物質の例としては、ケイ素またはケイ素を主成分として含むケイ素合金が挙げられる。

0018

また、ケイ素またはケイ素を主成分として含むケイ素合金を負極活物質として用いることにより、より大きな容量を実現し得る。

0019

なお、本発明において、「主成分として含む」とは、50重量%以上含むことを意味する。

0020

本発明においては、負極は、表面上に負極活物質層が設けられている負極集電体を有していてもよい。また、正極は、正極集電体と、正極集電体上に設けられている正極活物質層とを有していてもよい。その場合、渦巻き状電極体の中心側の部分には、セパレータ、正極集電体、負極活物質層及び負極集電体のうちの少なくともいずれかひとつを含む一方、正極活物質層を含まない部分が設けられており、当該中心側の部分により付勢部が構成されていることが好ましい。この場合、付勢部の形成が容易であるためである。例えば、付勢部が渦巻き状電極体と別体である場合は、付勢部を縮径させた状態で、渦巻き状電極体内に挿入する必要がある。このため、リチウムイオン二次電池の組み立て作業が繁雑になる傾向がある。それに対して、付勢部が渦巻き状電極体と一体に形成されている場合は、電極体を巻回することのみにより渦巻き状電極体と付勢部とを容易に作製することができる。

0021

また、付勢部に正極活物質層を設けないことにより、充放電時に付勢部にリチウムが析出することを効果的に規制することができる。従って、リチウムが析出することによる短絡の発生を効果的に抑制することができる。

0022

本発明においては、付勢部は、正極集電体及び負極集電体のうちの少なくとも一方を含んでいることが好ましい。セパレータ、正極集電体及び負極集電体のうち、セパレータは、比較的強度が低い。このため、例えば、セパレータのみにより付勢部を形成した場合は、付勢部が変形した際に得られる付勢力が小さくなる。よって、渦巻き状電極体の折れ込みの抑制効果が小さくなる傾向にある。それに対して、比較的強度が強い正極集電体や負極集電体を付勢部に設けた場合は、付勢部が変形した際に得られる付勢力が大きくなる。よって、渦巻き状電極体の折れ込みを効果的に抑制することができる。

0023

また、本発明においては、付勢部は、正極集電体及び負極集電体のうちの一方を含み、他方を含まないことが好ましい。この場合付勢部は、セパレータをさらに含んでいることが好ましい。この構成によれば、例えば、付勢部に折れ込みが生じ、付勢部においてセパレータが破損した場合であっても、正極集電体と負極集電体との間で短絡が生じることを確実に規制できる。

0024

また、付勢部は、正極集電体及び負極集電体のうちの一方を含み、他方を含まない場合、付勢部に含まれる方の集電体弾性率に厚みを乗じて得られる値は、付勢部に含まれない方の集電体の弾性率に厚みを乗じて得られる値よりも大きいことが好ましい。この場合、付勢部が変形した際に得られる付勢力をより大きくすることができる。従って、渦巻き状電極体の折れ込みをより効果的に抑制することができる。

0025

本発明においては、渦巻き状電極体の内側に柱状のセンターピンが設けられていないことが好ましい。この場合、渦巻き状電極体が変形するためのスペースをより大きくすることができる。従って、電極体内の圧力の上昇をより効果的に抑制することができる。

0026

本発明においては、付勢部に対して付勢部の径方向に応力が加えられたときの弾性係数(k)を付勢部の中心軸の延びる方向に沿った長さ(L)で除算して得られる付勢部の強度パラメータ(k/L)が、0.05[(N/mm)/mm]以上であることが好ましい。さらには、付勢部の強度パラメータ(k/L)は、0.08[(N/mm)/mm]以上であることがより好ましい。この場合、渦巻き状電極体が膨張する際に、渦巻き状電極体に折れ込み等が発生することをより効果的に抑制することができる。

0027

また、付勢部の巻き数は、3以上であることが好ましく、5以上であることがさらに好ましい。この場合、渦巻き状電極体が膨張する際に、渦巻き状電極体に折れ込み等が発生することをさらに効果的に抑制することができる。

0028

さらに、付勢部の巻き数が5以上である場合は、付勢部の弾性率に付勢部の厚みを乗じて得られる値を0.84kN/mm以上とすることにより、渦巻き状電極体に折れ込み等が発生することを特に効果的に抑制することができる。また、付勢部の巻き数が3以上である場合は、付勢部の弾性率に付勢部の厚みを乗じて得られる値を1.49kN/mm以上とすることにより、渦巻き状電極体に折れ込み等が発生することを特に効果的に抑制することができる。なお、付勢部の弾性率に付勢部の厚みを乗じて得られる値は、付勢部の各構成部材の弾性率と厚みとの積の総和に相当する。例えば、付勢部が、負極集電体と、セパレータと、正極集電体とにより構成されている場合、付勢部の弾性率に厚みを乗じて得られる値は、負極集電体、セパレータ及び正極集電体のそれぞれの弾性率と厚みとの積の総和と等しくなる。

0029

なお、本発明において、「巻き数」とは、径方向において、重畳する枚数のことをいう。

0030

また、本発明において、弾性率(N/mm2)は、JIS Z2241に基づいて測定した応力-歪み曲線のうち、直線領域における傾きをいう。

0031

本発明において、正極集電体の材質は特に限定されない。正極集電体は、例えば、AlまたはAlを主成分として含む合金により形成することができる。

0032

また、本発明において、負極集電体の材質も特に限定されない。負極集電体は、例えば、CuまたはCuを主成分として含む合金により形成することができる。

0033

また、本発明において、電池容器の材質は特に限定されない。但し、電池容器が高剛性で、電池容器内の容積が実質的に変化しない場合において、本発明の効果がより大きく得られる。従って、電池容器は、高剛性材料からなることが好ましい。電池容器は、例えば、金属製であることが好ましい。なお、「金属製」には、「合金製」が含まれるものとする。

0034

本発明において、リチウムイオン二次電池は、正極に接合されている正極タブと、負極に接合されている負極タブとをさらに備えていてもよい。その場合、正極タブ及び負極タブのそれぞれは、付勢部の最内周部分または渦巻き状電極体において正極または負極に接合されていることが好ましい。

0035

具体的には、例えば、正極タブ及び負極タブのうちの一方が、渦巻き状電極体において正極または負極に接合されている一方、正極タブ及び負極タブのうちの他方が、付勢部の最内周部分において正極または負極に接合されていることが好ましい。その場合において、正極タブ及び負極タブのうちの他方は、付勢部の最内周部分の内側の表面において正極または負極に接合されていることがより好ましい。

0036

または、正極タブ及び負極タブのそれぞれは、渦巻き状電極体において正極または負極に接合されていることが好ましい。

0037

なお、「付勢部の最内周部分」とは、付勢部の最も内側に位置する部分であって、当該部分よりも半径方向の内側に付勢部が存在していない部分のことである。

0038

例えば、正極タブや負極タブが、付勢部の2周目の部分などの、付勢部の最内周部分以外の部分に接合されている場合、負極活物質層の膨張にともなって付勢部が縮径する際に、タブと、タブに対向する付勢部との表面との間の摩擦により、付勢部の縮径が阻害される場合がある。このため、セパレータが目詰まりしやすくなったり、電極体から電解液が押し出されやすくなったりする場合がある。

0039

それに対して、正極タブ及び負極タブのそれぞれが付勢部の最内周部分または渦巻き状電極体において正極または負極に接合されている場合は、タブによって付勢部の縮径が阻害され難い。タブは、付勢部の最内周部分の内側の表面において正極または負極に接合されている場合は、タブによって付勢部の縮径が特に阻害され難い。従って、セパレータの目詰まりや電極体から電解液が押し出されることをより効果的に抑制することができる。その結果、より良好な充放電特性を実現することができる。

発明の効果

0040

本発明によれば、リチウムと合金化する負極活物質を用いた円筒型リチウムイオン二次電池において、渦巻き状電極体の膨張に伴う充放電特性の劣化を抑制しつつ、正極と負極とが短絡することを効果的に抑制することができる。

図面の簡単な説明

0041

第1の実施形態に係るリチウムイオン二次電池の略図的横断面図である。
渦巻き状電極体の主部の一部分を表す略図的断面図である。
渦巻き状電極体の付勢部の一部分を表す略図的断面図である。
負極活物質がリチウムを吸蔵し、渦巻き状電極体の主部が膨張した状態のリチウムイオン二次電池の略図的断面図である。
付勢部が設けられていない参考例1に係るリチウムイオン二次電池の渦巻き状電極体が膨張していない状態の略図的断面図である。
参考例1に係るリチウムイオン二次電池の渦巻き状電極体が膨張した状態の略図的断面図である。
付勢部が設けられていない一方、センターピンが設けられている参考例2に係るリチウムイオン二次電池の渦巻き状電極体が膨張していない状態の略図的断面図である。
参考例2に係るリチウムイオン二次電池の渦巻き状電極体が膨張した状態の略図的断面図である。
強度パラメータの測定方法を説明するための模式的正面図である。
強度パラメータの測定方法を説明するための模式的側面図である。
実施例12において作成したリチウムイオン二次電池の模式的断面図である。
実施例13において作成したリチウムイオン二次電池の模式的断面図である。
実施例14において作成したリチウムイオン二次電池の模式的断面図である。
実施例15において作成したリチウムイオン二次電池の模式的断面図である。

実施例

0042

以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。但し、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではない。

0043

(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池1の略図的横断面図である。なお、図1では、描画の便宜上、渦巻き状電極体の巻き数は実際よりも少なく描画している。また、断面のハッチングは省略している。また、各図において、描画の便宜上、渦巻き状電極体の半径方向に隣接する部分間に隙間が介在するように描画されている。しかしながら、実際には、渦巻き状電極体の半径方向に隣接する部分は、互いに接している。また、半径方向において、渦巻き状電極体と付勢部との間にも隙間が介在するように描画されている。しかしながら、実際には、渦巻き状電極体と付勢部とは、半径方向において接している。

0044

図1に示すように、リチウムイオン二次電池1は、電池容器10を備えている。電池容器10は、上面及び下面が閉鎖された略円筒状に形成されている。電池容器10の内部には、後述する渦巻き状電極体20等を収納するための収納空間10aが形成されている。収納空間10aは、略円柱状である。

0045

リチウムイオン二次電池1の高い耐衝撃性を得る観点から、電池容器10は、高剛性を有しており、収納空間10aの容積が実質的に不変であることが好ましい。従って、電池容器10は、金属製であることが好ましい。具体的には、電池容器10は、ステンレス鋼製、ニッケル製、鉄製やアルミニウム製であることが好ましい。

0046

電池容器10内には、非水電解液19が満たされている。非水電解液19の種類は特に限定されない。非水電解液19は、リチウムイオン二次電池1の種類や、使用する負極活物質及び正極活物質の種類に応じて適宜選択することができる。一般的には、非水電解液19は、非水系溶媒非水電解質が溶解した非水系溶液により構成される。非水電解質の具体例としては、例えば、六フッ化燐酸リチウム(LiPF6)などが挙げられる。非水系溶媒の具体例としては、エチレンカーボネート(EC)、4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)、エチルメチルカーボネートEMC)やこれらの混合溶媒などが挙げられる。

0047

電池容器10内には、上記非水電解液19に浸漬されている渦巻き状電極体20が配置されている。渦巻き状電極体20は、電極体が渦巻き状に巻回されたものである。すなわち、渦巻き状電極体20は、渦巻き形状を有している。

0048

図2に渦巻き状電極体20の中心側端部に位置する付勢部20aを除いた部分である主部20bの略図的断面図を示す。図2に示すように、主部20bは、負極21と、正極22と、セパレータ23とを備えている。負極21と正極22とのそれぞれは、渦巻き状に形成されている。負極21と正極22とは、互いに対向するように配置されている。負極21と正極22との間には、セパレータ23が配置されている。このセパレータ23により負極21と正極22とが隔離されている。

0049

セパレータ23は、負極21と正極22とを絶縁できるものである限りにおいて特に限定されない。セパレータ23は、例えば、ポリエチレン製微多孔膜により構成することができる。

0050

本実施形態では、正極22は、正極集電体22aと、正極集電体22aの両表面上に設けられている正極活物質層22b、22cとを備えている。なお、本発明においては、正極の構造は、特に限定されない。正極は、例えば、正極集電体と、正極集電体の一方の表面上に形成されている正極活物質層からなるものであってもよい。

0051

正極集電体22aは、導電性を有する材料からなるものである限りにおいて特に限定されない。正極集電体22aは、例えば、銅、ニッケル、鉄、チタンコバルトマンガン、錫、ケイ素等の金属またはこれらの組み合わせからなる合金からなる金属箔により構成することができる。これらの中でも、正極集電体22aは、AlまたはAlを主成分として含む合金からなる箔により構成されていることが好ましい。Alは耐食性に優れているためである。

0052

正極集電体22aの厚みは、特に限定されないが、例えば、5μm〜50μm程度であることが好ましく、10μm〜20μm程度であることがより好ましい。

0053

正極活物質層22b、22cは、正極活物質を含有している。正極活物質は、リチウムを電気化学的に挿入・脱離するものである限りにおいて特に限定されない。正極活物質としては、リチウム含有遷移金属酸化物や、リチウムを含有していない金属酸化物等が挙げられる。リチウム含有遷移金属酸化物の具体例としては、例えば、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、LiMnO2、LiCo0.5Ni0.5O2、LiNi0.7Co0.2Mn0.1O2などが挙げられる。リチウムを含有していない金属酸化物の具体例としては、MnO2などが挙げられる。

0054

また、正極活物質層22b、22cは、適宜バインダー導電剤等を含有していてもよい。バインダーの具体例としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン等が挙げられる。

0055

負極21は、負極集電体21aと、負極集電体21aの両表面上に設けられている負極活物質層21b、21cとを備えている。なお、本発明においては、負極の構造は、負極活物質層が設けられている限りにおいて特に限定されない。負極は、例えば、負極集電体と、負極集電体の一方の表面上に形成されている負極活物質層からなるものであってもよい。

0056

負極集電体21aは、導電性を有する材料からなるものである限りにおいて特に限定されない。負極集電体21aは、例えば、銅、ニッケル、鉄、チタン、コバルト、マンガン、錫、ケイ素等の金属またはこれらの組み合わせからなる合金からなる金属箔により構成することができる。負極集電体21aは、活物質粒子中拡散しやすい金属元素を含有するものであることが好ましい。このため、これらの中でも、CuまたはCuを主成分として含む合金からなる箔により構成されていることが好ましい。

0057

負極集電体21aの厚みは、特に限定されないが、例えば、5μm〜50μm程度であることが好ましく、10μm〜20μm程度であることがより好ましい。

0058

負極活物質層21b、21cは、負極活物質を含有している。負極活物質は、リチウムと合金化する材料からなる。リチウムと合金化する負極活物質の具体例としては、ケイ素、ゲルマニウム、錫、鉛、亜鉛マグネシウムナトリウム、アルミニウム、カリウムインジウム及びこれらの金属のうちの一種以上を含有する合金が挙げられる。なかでも、ケイ素及びケイ素合金は、1g当たりの理論容量が大きいため、負極活物質としてケイ素やケイ素合金(特に、ケイ素原子を50原子%以上含むケイ素合金)を用いることがより好ましい。

0059

なお、ケイ素合金の具体例としては、ケイ素と他の1種以上の元素との固溶体、ケイ素と他の1種以上の元素との金属間化合物、ケイ素と他の1種以上の元素との共晶合金などが挙げられる。

0060

また、負極活物質層21b、21cは、適宜導電剤やバインダー等を含有していてもよい。導電剤の具体例としては、導電性金属粉末導電性炭素粉末などの導電性粉末などが挙げられる。

0061

次に、図3を主として参照しながら、渦巻き状電極体20の付勢部20aについて説明する。付勢部20aは、上記主部20bとは異なり、正極22、負極21及びセパレータ23の一部のみを有している。詳細には、付勢部20aは、セパレータ23、正極集電体22a、負極活物質層21b、21c及び負極集電体21aのうちの少なくともいずれかひとつを含み、正極活物質層22bを含んでいない。すなわち、付勢部20aは、下記の(a)〜(x)に示す組み合わせにより構成されている。なお、図3では、付勢部20aが負極集電体21a、負極活物質層21b、21c、正極集電体22a及びセパレータ23により構成されている場合(a)を例示的に示している。

0062

(a)負極集電体21a、負極活物質層21b、21c、正極集電体22a及びセパレータ23
(b)負極集電体21a、負極活物質層21b、21c及びセパレータ23
(c)負極集電体21a、負極活物質層21b、正極集電体22a及びセパレータ23
(d)負極集電体21a、負極活物質層21c、正極集電体22a及びセパレータ23
(e)負極活物質層21b、21c、正極集電体22a及びセパレータ23
(f)負極集電体21a、負極活物質層21b及びセパレータ23
(g)負極集電体21a、負極活物質層21c及びセパレータ23
(h)負極活物質層21b、21c及びセパレータ23
(i)負極集電体21a及び負極活物質層21b、21c
(j)負極集電体21a、正極集電体22a及びセパレータ23
(k)負極活物質層21b、正極集電体22a及びセパレータ23
(l)負極活物質層21c、正極集電体22a及びセパレータ23
(m)負極集電体21a及びセパレータ23
(n)負極活物質層21b及びセパレータ23
(o)負極活物質層21c及びセパレータ23
(p)正極集電体22a及びセパレータ23
(q)負極集電体21a及び負極活物質層21b
(r)負極集電体21a及び負極活物質層21c
(s)負極集電体21a
(t)正極集電体22a
(u)セパレータ23
(v)負極活物質層21b及び21c
(w)負極活物質層21b
(x)負極活物質層21c

0063

ところで、例えば、図5に示すように、付勢部が設けられていないリチウムイオン二次電池100では、渦巻き状電極体120の中心側端部120aの強度が低い。このため、図6に示すように、負極活物質がリチウムイオンを吸蔵し、渦巻き状電極体120が膨張する際に、渦巻き状電極体120の中心側端部120aが半径方向に変形することがある。例えば、渦巻き状電極体120の中心側端部120aが折れ曲がることがある。中心側端部120aが折れ曲がると、例えば、負極集電体121aや正極集電体122aによりセパレータ123が傷つけられ、正極121と負極122とが短絡してしまうおそれがある。

0064

それに対して、例えば、図7に示すように、渦巻き状電極体120の中心にセンターピン101が設けられている場合は、センターピン101によって、渦巻き状電極体120の中心側端部120aが半径方向に変形することが規制される。このため、渦巻き状電極体120の変形に伴う負極121と正極122との短絡を効果的に抑制することができる。

0065

しかしながら、センターピン101が設けられている場合は、電池容器110内の収納空間110aにおける渦巻き状電極体120が膨張するためのスペースが小さくなる。このため、図8に示すように、渦巻き状電極体120の膨張段階において、収納空間110aに膨張を許容するスペースが実質的になくなる。よって、センターピン101と電池容器110とによって、渦巻き状電極体120の膨張が阻害される。これにより、セパレータ123の目詰まりが発生したり、渦巻き状電極体120から非水電解液119が押し出されたりする。従って、センターピン101を渦巻き状電極体120の中心に挿入した場合は、良好な充放電特性が得られなくなる場合がある。

0066

それに対して本実施形態では、図1に示すように、センターピンが設けられていない。そして、上述のように、付勢部20aは、弾性を有しており、かつ渦巻き形状であるため、縮径可能である。すなわち、付勢部20aは、半径が小さくなる方向に弾性変形可能である。また、渦巻き状電極体と付勢部とは、半径方向において接しているため、付勢部20aは、少なくとも縮径時に渦巻き状電極体20の主部20bを径方向外側に向かって付勢する。

0067

このため、図4に示すように、負極活物質層21b、21cがリチウムを吸蔵し、膨張した際に、主部20bが巻き進む方向(すなわち、巻き数が増大する方向)に変形する。それにより、付勢部20aも、主部20bから及ぼされる応力により、巻き進む方向に変形する。その結果、付勢部20aが縮径する。これにより、渦巻き状電極体20の主部20bが膨張するためのスペースが電池容器10の収納空間10aに形成される。このため、本実施形態においては、渦巻き状電極体20の膨張が阻害されない。電池容器10内の応力が高くなることが効果的に抑制される。従って、セパレータ23の目詰まりが発生したり、渦巻き状電極体20から非水電解液19が押し出されたりし難い。よって、良好な放電特性を実現することができる。

0068

また、本実施形態では、渦巻き状電極体20が巻き進む方向に変形する際に、主部20bは、付勢部20aによって、渦巻き状電極体20の径方向外側に向かって付勢される。このため、渦巻き状電極体20が巻き進む方向に変形する際に、主部20bが半径方向に変形することが効果的に抑制される。主部20bは、周方向に沿って中心側にスムーズに変位する。従って、主部20bが半径方向に変形することで、セパレータ23が損傷することに起因する正極22と負極21との短絡を効果的に抑制することができる。

0069

このように、本実施形態においては、電池容器10内の圧力の上昇を抑制し、放電特性を良好に保ちつつ、渦巻き状電極体20の変形に起因する負極21と正極22との短絡を効果的に抑制することができる。

0070

ところで、付勢部20aは、渦巻き状電極体20と別体に形成してもよい。しかしながら、付勢部20aを渦巻き状電極体20と別体に形成した場合は、付勢部20aを縮径させた状態で、渦巻き状電極体20内に挿入しなければならない。このため、リチウムイオン二次電池の組み立てが煩雑になる傾向にある。それに対して、本実施形態では、付勢部20aが渦巻き状電極体20と一体に形成されている。このため、渦巻き状電極体20を巻回することのみにより、付勢部20aを含む渦巻き状電極体20を容易に作製することができる。従って、リチウムイオン二次電池を容易に製造することができる。

0071

また、本実施形態では、付勢部20aには、正極活物質層22bを設けていない。このため、充放電時に付勢部20aにリチウムが析出することを効果的に防止することができる。従って、リチウムが析出することによる短絡の発生を効果的に抑制することができる。

0072

なお、負極活物質の膨張は、リチウムと合金化する負極活物質を用いた場合に必ず生じることである。このため、本実施形態の技術は、リチウムと合金化する負極活物質を用いたリチウムイオン二次電池に広く適用される。なかでも、ケイ素やケイ素合金を負極活物質として用いた場合は、負極活物質が大きく膨張する。具体的には、負極活物質がリチウムと合金化したときの体積がリチウムと合金化する前の体積の1.2倍以上となる。従って、本実施形態の技術は、ケイ素やケイ素合金を負極活物質として用いた場合に特に有効である。

0073

渦巻き状電極体20の主部20bが半径方向に変形することを効果的に抑制する観点からは、付勢部20aは、縮径時に主部20bに大きな付勢力を加えられるものであることが好ましい。具体的には、付勢部20aの強度パラメータ(k/L)が、0.05[(N/mm)/mm]以上であることが好ましく、0.08[(N/mm)/mm]以上であることがより好ましい。ここで、付勢部20aの強度パラメータ(k/L)は、付勢部20aに対して付勢部20aの径方向に応力が加えられたときの弾性係数(k)を付勢部20aの中心軸の延びる方向に沿った長さ(L)で除算して得られるものである。

0074

なお、付勢部20aの強度パラメータの測定は、下記の要領で測定することができる。

0075

まず、図9及び図10に示すように、平行に配置されており、例えば、SUS製の2枚の平板40a、40b間に、付勢部20aを、中心軸が平板40a、40bと平行になるように配置する。次に、平板40aを平板40b側に変位させ、そのときに付勢部20aから得られる応力を測定する。そして、平板40aの変位量(mm)に対する応力の大きさ(N/mm)を求める。その平板40aの変位量(mm)に対する応力の大きさ(N/mm)を付勢部20aの中心軸方向の長さ(L)で除算することにより、強度パラメータ[(N/mm)/mm]を算出することができる。

0076

また、付勢部20aが主部20bに及ぼす応力の大きさは、付勢部20aの巻き数と相関している。具体的には、付勢部20aの巻き数が多いほど付勢部20aが主部20bに及ぼす応力の大きさが大きくなる傾向にある。一方、付勢部20aの巻き数が少ないと、付勢部20aが主部20bに及ぼす応力の大きさが小さくなる傾向にある。このため、付勢部20aの巻き数は、1以上であることが好ましく、3以上であることがより好ましく、5以上であることがさらに好ましい。

0077

さらに、付勢部20aの巻き数が5以上である場合は、付勢部20aの弾性率に付勢部20aの厚みを乗じて得られる値を0.84kN/mm以上とすることにより、渦巻き状電極体20に折れ込み等が発生することを特に効果的に抑制することができる。また、付勢部20aの巻き数が3以上である場合は、付勢部20aの弾性率に付勢部20aの厚みを乗じて得られる値を1.49kN/mm以上とすることにより、渦巻き状電極体20に折れ込み等が発生することを特に効果的に抑制することができる。

0078

このように、付勢部20aの弾性率に付勢部20aの厚みを乗じて得られる値が大きい方が好ましい。このため、付勢部20aは、弾性率に厚みを乗じて得られる値が大きい正極集電体及び負極集電体のうちの少なくとも一方を含んでいることが好ましい。

0079

また、付勢部20aは、正極集電体22a及び負極集電体21aのうちの一方を含み、他方を含まないことが好ましい。この構成によれば、例えば、付勢部20aに折れ込みが生じ、付勢部20aにおいてセパレータ23が破損した場合であっても、正極集電体22aと負極集電体21aとの間で短絡が生じることを確実に規制できる。

0080

また、付勢部20aは、正極集電体22a及び負極集電体21aのうちの一方を含み、他方を含まない場合、付勢部20aに含まれる方の集電体の弾性率に厚みを乗じて得られる値は、付勢部20aに含まれない方の集電体の弾性率に厚みを乗じて得られる値よりも大きいことが好ましい。この場合、付勢部20aが変形した際に得られる付勢力をより大きくすることができる。従って、渦巻き状電極体20の折れ込みをより効果的に抑制することができる。

0081

以下、具体的な実施例に基づいて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。

0082

(実施例1)
本実施例1では、下記の要領で作製した負極と正極と非水電解液とを用いて円筒型のリチウムイオン二次電池を作製した。作製したリチウムイオン二次電池の直径は、12.8mmであり、高さは、37.7mmであった。

0083

[負極の作製]
まず、負極活物質を以下の要領で作製した。すなわち、還元炉内に設置されたケイ素芯を800℃まで通電加熱した。その後、還元炉内に高純度モノシランガスSiH4と水素ガスとを混合させたガスを供給することにより、ケイ素芯の表面に多結晶ケイ素を析出させ、多結晶ケイ素塊を作製した。この多結晶ケイ素塊を粉砕後、分級することにより、純度が99%の多結晶ケイ素粒子を作製した。本実施例では、この多結晶ケイ素粒子を負極活物質として用いた。なお、多結晶ケイ素粒子の結晶子サイズは、32nmであった。多結晶ケイ素粒子の平均粒子径は、10μmであった。結晶子サイズは、粉末X線回折によりケイ素の(111)面のピーク半値幅を求めてscherrerの式により算出した。平均粒子径はレーザー回折法により求めた。

0084

次いで、上記の負極活物質と、導電剤としての黒鉛粉末と、バインダーとしてのワニスとを、負極活物質と、導電剤と、バインダーとの質量比が100:3:8.6となるように、分散媒であるN−メチル−2−ピロリドンに加えて混合し、負極合剤スラリーを得た。黒鉛粉末の平均粒子径は、3.5μmであった。ワニスは、下記の式(1)で表される分子構造を有するものを使用した。ワニスのガラス転移温度は、約300℃であった。ワニスの重量平均分子量は、約50000であった。なお、ワニスは、熱可塑性ポリイミド樹脂の前駆体である。

0085

0086

次に、負極集電体を作製した。まず、厚さ18μmの銅合金箔コルソン合金箔組成;Cu:96.2重量%、Ni:3重量%、Si:0.65重量%、Mg:0.15重量%)を用意した。その銅合金箔の両面を、電解銅メッキにより粗面化した。粗面化後の銅合金箔の表面の粗さRaは、0.25μmであり、平均山間隔Sは、0.85μmであった。なお、表面の粗さRaは、JIS B0601で定義される。

0087

次に、25℃の空気雰囲気中において、上記の負極集電体の両面に、上記負極合剤スラリーを塗布後、120℃の空気雰囲気中で乾燥させた。その後、25℃の空気雰囲気中において圧延し、さらに、400℃のアルゴン雰囲気中において10時間熱処理した。その後、得られた構造体を、幅35.7mmの帯状切り出し、これにニッケルで構成された負極集電タブを取り付けて負極を作製した。負極極板について弾性率に厚みを乗じた値を測定したところ、2.59kN/mmであった。また、負極集電体について同様にして弾性率に厚みを乗じた値を測定したところ、2.59kN/mmであった。

0088

[正極の作製]
まず、以下の要領にて、正極活物質を作製した。乳鉢を用いて、Li2CO3とCoCO3とを、LiとCoとのモル比が1:1になるように混合し、800℃の空気雰囲気中において24時間熱処理し、粉砕することにより、コバルト酸リチウム(LiCoO2)の粉末を作製した。コバルト酸リチウム粉末の平均粒子径は、11μmであった。コバルト酸リチウム粉末のBET比表面積は、0.37m2/gであった。

0089

この正極活物質と、導電剤としての炭素材料粉末と、バインダーとしてのポリフッ化ビニリデンとを、質量比で95:2.5:2.5となるように、分散媒としてのN−メチル−2−ピロリドンに加え、混練することにより正極合剤スラリーを調製した。なお、正極合剤スラリーの調製に用いた炭素材料粉末の平均粒子径は、2μmであった。

0090

次いで、この正極合剤スラリーを、正極集電体の両面に塗布し、乾燥後、圧延した。得られた部材を幅33.7mmの帯状に切り出し、アルミニウム製の正極集電タブを取り付けることにより、正極を作製した。なお、正極集電体としては、厚み15μmのアルミニウム箔を用いた。

0091

[非水電解液の作製]
まず、4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)とを2:8の体積比で混合させた混合溶媒に、六フッ化リン酸リチウムLiPF6を1.0mol/lの濃度になるように溶解させた。その後、この溶液に0.4重量%の二酸化炭素ガスを溶解させ、非水電解液を作製した。

0092

電池の作製]
上記作製の正極と負極とをセパレータを介在させて対向させ、外径4mmの巻芯に巻き取った後、巻芯を抜き取ることにより、渦巻き状電極体を作製した。渦巻き状電極体の作製にあたっては、まず負極とセパレータのみを1周巻き取り、その後、負極とセパレータと正極とを巻き取った。これにより、正極、負極及びセパレータからなる主部の内周部に、負極及びセパレータからなる付勢部を形成した。なお、セパレータとしては、厚さ20μmであるリチウムイオン透過性のポリエチレン製微多孔膜を用いた。セパレータの弾性率に厚みを乗じた値は、0.0005kN/mmであった。

0093

次に、作製した渦巻き状電極体を円筒状の電池缶内に収容した。そして、正極に設けた正極集電タブを正極蓋の正極外部端子に接続すると共に、負極に設けた負極集電タブを電池缶に接続した。その後、電池缶内に上記の非水電解液を注液して封口した。そして、電池缶と正極蓋とを絶縁パッキンを介して接合することにより、リチウムイオン二次電池を作製した。

0094

[評価]
次に、作製したリチウムイオン二次電池の評価を行った。まず、リチウムイオン二次電池を、45mAの電流で4時間定電流充電を行った。その後、180mAの電流で電池電圧が4.2Vになるまで定電流充電を行った。さらにその後、4.2Vの電圧電流値が45mAになるまで定電圧充電することにより初期充電を行った。そして、リチウムイオン二次電池の初期充電容量を求めた。

0095

次に、初期充電完了後のリチウムイオン二次電池を、180mAの電流で電池電圧が2.75Vになるまで定電流放電させた(初期放電)。そして、リチウムイオン二次電池の初期放電容量を求めた。

0096

上記の結果から、初期充電容量に対する初期放電容量の比率を、初期効率として算出した。その結果を、下記の表1に示す。なお、表1に示す初期効率は、後述する比較例1のリチウムイオン二次電池における初期効率を100として規格化した値である。

0097

また、初期充放電させたリチウムイオン二次電池を、900mAの電流で電池電圧が4.2Vになるまで定電流充電を行い、さらに4.2Vの電圧で電流値が45mAになるまで定電圧充電した。その後、900mAの電流で電池電圧が2.75Vになるまで定電流放電させた。この定電圧充電と定電流放電とを1サイクルとして、500サイクルの充放電を繰り返して行った。そして、初期放電容量に対する500サイクル目放電容量((500サイクル目の放電容量)/(初期放電容量))を、500サイクル目の放電容量維持率(充放電特性)として算出した。その結果を、下記の表1に示す。なお、表1に示す放電容量維持率は、後述する比較例1のリチウムイオン二次電池における放電容量維持率を100として規格化した値である。

0098

また、500サイクルの充放電を繰り返して行った後のリチウムイオン二次電池について、CTによる断面観察を行い、渦巻き状電極体に折れ込みが発生しているか否かを確認した。この断面観察を、20個のリチウムイオン二次電池について行い、折れ込み有りを不良としたときの不良率を算出した。その結果を表1に示す。

0099

(実施例2〜4)
付勢部における巻き数を下記の表1に示す巻き数としたこと以外は、上記実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製し、評価を行った。

0100

(実施例5〜8)
負極集電体を、厚さ18μmの銅合金箔(Cu−Sn合金箔、組成;Cu:99.88重量%、Sn:0.12重量%)とし、付勢部における巻き数を下記の表1に示す巻き数としたこと以外は、上記実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製し、評価を行った。

0101

(実施例9〜11)
付勢部を正極集電体とセパレータとにより構成したこと、付勢部における巻き数を下記の表1に示す巻き数としたこと以外は、上記実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製し、評価を行った。具体的には、実施例9〜11では、正極を作製する際に、正極集電体の長手方向一方側端部を除いた部分の両面に正極活物質層を形成した。そして、電池の作製に際して、まず、正極集電体のみからなる正極の長手方向一方側端部とセパレータとを表1に示す巻き数だけ巻き取った。その後、正極と、負極とセパレータとを合わせて巻き取ることにより渦巻き状電極体を作製した。

0102

(比較例1〜2)
付勢部を設けず、下記表1に示す負極集電体を使用したこと以外は、上記実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製し、評価を行った。

0103

(比較例3〜4)
付勢部を設けないと共に、渦巻き状電極体の中心にセンターピンを挿入し、下記表1に示す負極集電体を使用したこと以外は、上記実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製し、評価を行った。なお、センターピンとしては、外径4mm、厚さ0.5mm、長さ36mmのSUS製の円柱棒を用いた。

0104

0105

上記表1に示すように、センターピン及び付勢部を設けなかった比較例1,2では、全ての電池において折れ込み不良が発生した。それに対して、付勢部を設けた実施例1〜11では、折れ込み不良の発生が抑制されていた。この結果から、付勢部を形成することにより、折れ込み不良の発生を抑制できることが分かる。

0106

また、強度が比較的高い負極集電体を付勢部に用いた実施例1〜8においては、付勢部における巻き数が1である実施例1,5で折れ込み不良が発生した電池があった。それ対して、付勢部における巻き数が3以上である実施例2〜4,6〜8では、折れ込み不良が発生した電池がなかった。この結果から、付勢部における巻き数を3以上とすることにより、折れ込み不良の発生を効果的に抑制できることが分かる。さらには、強度が1.49kN/mm以上の集電体を付勢部の形成に用いることにより、付勢部の強度を1.49kN/mm以上とし、かつ巻き数を3以上とすることで、折れ込み不良の発生を規制できることが分かる。

0107

また、強度が比較的低い正極集電体を付勢部に用いた実施例9〜11においては、付勢部における巻き数が3である実施例9で折れ込み不良が発生した電池があった。それ対して、付勢部における巻き数が5以上である実施例10,11では、折れ込み不良が発生した電池がなかった。この結果から、付勢部を構成する集電体の強度が低い場合であっても、付勢部の巻き数を5以上とすることにより、折れ込み不良の発生を効果的に抑制できることが分かる。さらには、強度が0.84kN/mm以上の集電体を付勢部の形成に用いることにより、付勢部の強度を0.84kN/mm以上とし、かつ巻き数を5以上とすることで、折れ込み不良の発生を規制できることが分かる。

0108

また、付勢部の強度パラメータに着目すると、付勢部の強度パラメータが0.05[N/mm2]未満の実施例5では、折れ込み不良率が75%と高かった。それ対して、付勢部の強度パラメータが0.05[N/mm2]以上である他の実施例1〜4,5〜11では、負極集電体の材質や、付勢部に用いる集電体の種類に関わらず、折れ込み不良率が25%以下と低かった。このことから、付勢部の強度パラメータを0.05[N/mm2]以上とすることにより、折れ込み不良の発生を効果的に抑制できることが分かる。

0109

また、実施例1〜4,5〜11の中でも、付勢部の強度パラメータが0.05[N/mm2]以上0.08[N/mm2]未満である実施例1,9では、折れ込み不良が発生した電池があった。それに対して、付勢部の強度パラメータが0.08[N/mm2]以上である他の実施例2〜4,5〜8,10及び11では、折れ込み不良が発生した電池はなかった。このことから、付勢部の強度パラメータを0.08[N/mm2]以上とすることにより、折れ込み不良の発生をさらに効果的に抑制できることが分かる。

0110

ところで、折れ込み不良率に関しては、渦巻き状電極体にセンターピンを挿入した比較例3,4も0%であり、良好であった。しかしながら、放電容量維持率(充放電特性)に関しては、実施例1〜11では90以上であったのに対して、比較例3,4では、70以下であった。このことから、センターピンを設けた場合は、高いサイクル特性が得難いことが分かる。

0111

それに対して、センターピンを設けず、付勢部を設けた実施例1〜11では、高い放電容量維持率(充放電特性)を維持しつつ、折れ込み不良の発生を効果的に抑制できることが分かる。

0112

(実施例12)
実施例12では、付勢部20aを、負極集電体21aと、正極集電体22aと、セパレータ23とにより構成したこと以外は、上記実施例2と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製し、評価を行った。結果を、下記の表2に示す。なお、本実施例では、図11に示すように、負極タブ25を渦巻き状電極体20の外側端部に接合し、正極タブ24を付勢部20aの最内周部分の内側表面に接合した。

0113

(実施例13)
実施例13では、図12に示すように、正極タブ24を付勢部の2周目部分の内側表面に接合したこと以外は、上記実施例12と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製し、評価を行った。結果を、下記の表2に示す。

0114

(実施例14)
実施例14では、図13に示すように、正極タブ24を付勢部の3周目部分の内側表面に接合したこと以外は、上記実施例12と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製し、評価を行った。結果を、下記の表2に示す。

0115

(実施例15)
実施例15では、図14に示すように、正極タブ24を渦巻き状電極体20の内側表面に接合したこと以外は、上記実施例12と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製し、評価を行った。結果を、下記の表2に示す。

0116

0117

上記表2に示すように、正極タブ24を付勢部の2周目部分または3周目部分において正極に接合した実施例13,14よりも、正極タブ24を付勢部の最内周部分または渦巻き状電極体20において正極に接合した実施例12及び15の方が、初期効率及び放電容量維持率が共に高かった。この結果から、タブを付勢部の最内周部分または渦巻き状電極体において正極に接合することにより、タブによって付勢部の縮径が阻害され難いため、より優れた充放電特性が得られることが分かる。

0118

なお、実施例12から15においては、正極および負極には、正極タブおよび負極タブが各々一つずつ接合されているが、これに限られるものではない。例えば、負極タブを渦巻き状電極体の外側端部と付勢部の最内周部分の内側表面に接合し、正極タブを渦巻き状電極体の内側表面に接合するようにしても良い。すなわち、正極タブおよび負極タブのうちの少なくとも一方が、上記のように電極複数箇所取り付けられるような場合であっても、タブによって付勢部の縮径が阻害され難いと考えられ、より良好な充放電特性を実現することができる。

0119

1…リチウムイオン二次電池
10…電池容器
10a…収納空間
19…非水電解液
20…渦巻き状電極体
20a…付勢部
20b…主部
21…負極
21a…負極集電体
21b、21c…負極活物質層
22…正極
22a…正極集電体
22b、22c…正極活物質層
23…セパレータ
24…正極タブ
25…負極タブ
40a、40b…平板

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