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課題

電池パックを容易かつ安全に交換可能とし、かつ高い伝送効率での電力伝送が可能な電動機械および電源ステムを提供する。

解決手段

本発明の電動機械は、駆動用電気モータ18と、駆動用電気モータ18に電力を供給するための電池パック1と、電池パック1から出力される電気エネルギを前記駆動用電気モータ18に伝送するためのエネルギ伝送部22とを備える。電池パックは、電動機械の外部に位置する電力供給源が発生する第1の共振磁界と結合し、電力供給源から電力を受け取る第1アンテナ6と、第1アンテナ6が受け取った電力によって充電される少なくとも1つの二次電池2と、二次電池2から放出される直流電力によって高周波電力を生成する発振部4と、高周波電力によって第2の共振磁界を発生させる第2アンテナ7とを有する。エネルギ伝送部22は、第2アンテナが発生する前記第2の共振磁界と結合する第3アンテナを有し、第3アンテナが受け取った高周波電力を、駆動用電気モータ18に伝送する。

概要

背景

電気自動車などの電動機械は、電気モータによって動作する。例えば、電気自動車は、内燃機関動力源とする自動車とは異なり、電気モータを動力源として走行する。電気自動車は、その内部に動力用電池を搭載し、動力用電池に蓄積されたエネルギを電気モータに伝送することにより推進力を得る。動力用電池としては、例えばリチウムイオン電池ニッケル水素電池鉛電池等の二次電池が用いられる。動力用電池は、多くの場合、複数の「セル」(電極電解質とからなる電池最小要素)が直列に連結された「モジュール」をさらに複数連結し、充放電制御回路等とともにパッケージ化された電池パックの形で車体に搭載される。動力用電池の残存電気量が低下した際には、電池パックを外部の電源と接続し、充電することによって電気自動車は再走行可能となる。外部の電源として、商用電源(100V/200V)や、充電スタンド等に設置され大電力を供給可能な充電装置などが使用される。

従来の電気自動車における動力用電池への充電は、動力用電池の残存電気量が低下するたびに、自宅や充電スタンドで行われる(例えば、特許文献1参照)。図14は、特許文献1に記載された従来の電気自動車用電源ステムを示している。充電可能な二次電池からなる動力用電池72は、充放電制御回路61とともにパッケージ化された電池パック62内に搭載されている。電池パック62は、電気自動車70の車体内部に固定され、通常の使用時には取り外しできないように設置されている。電気自動車70の車体には、外部電源63から供給される電力を受け取るための車両側コネクタ64が設けられている。電池パック62には、電池パック側充電コネクタ65が設けられており、充電側コネクタ65と車両側コネクタ64とは互いにケーブルで接続されている。電池パック62には、電池パック側電力出力コネクタ66が設けられ、電池パック側電力出力コネクタ66は電気自動車70内の動力源67とケーブルで接続されている。充電時には、使用者が外部電源63のケーブル68の先端に設けられた給電コネクタ69を車両側コネクタ64に接続する。外部電源63からの電力が車両側コネクタ64、充電側コネクタ65、および充放電制御回路61を経由して動力用電池72に供給されることにより、充電が行われる。

動力用電池72への充電の時間は、通常の充電で数時間、充電電圧電流を高くした急速充電でも十数分を要する。このように、充電に長時間を要する上に、急速充電を繰り返すと動力用電池72を劣化させるという問題点がある。この問題点を解決するために電池残量の少なくなった動力用電池72を満充電された動力用電池と交換する方式も提案されている(例えば特許文献2、非特許文献1を参照)。

一方、電気自動車等の電動機械以外の分野で電池パックへの充電を無線で行う方式も提案されている(例えば特許文献3を参照)。特許文献3における発明は、携帯端末装置に用いられる電源装置であり、電磁誘導方式によって電力の伝送を行っている。しかし、この方式では、送電および受電を行うアンテナ間の距離が長い場合や、アンテナ間のずれが発生した場合に高効率な伝送ができないという問題点がある。

また、特許文献4は、2つの共振器の間で空間を介してエネルギを伝送する新しい無線エネルギ伝送装置を開示している。この無線エネルギ伝送装置では、共振器の周辺の空間に生じる共振周波数振動エネルギのしみ出し(エバネッセントテール)を介して2つの共振器を結合することにより、振動エネルギを無線(非接触)で伝送する。

概要

電池パックを容易かつ安全に交換可能とし、かつ高い伝送効率での電力伝送が可能な電動機械および電源システムを提供する。本発明の電動機械は、駆動用電気モータ18と、駆動用電気モータ18に電力を供給するための電池パック1と、電池パック1から出力される電気エネルギを前記駆動用電気モータ18に伝送するためのエネルギ伝送部22とを備える。電池パックは、電動機械の外部に位置する電力供給源が発生する第1の共振磁界と結合し、電力供給源から電力を受け取る第1アンテナ6と、第1アンテナ6が受け取った電力によって充電される少なくとも1つの二次電池2と、二次電池2から放出される直流電力によって高周波電力を生成する発振部4と、高周波電力によって第2の共振磁界を発生させる第2アンテナ7とを有する。エネルギ伝送部22は、第2アンテナが発生する前記第2の共振磁界と結合する第3アンテナを有し、第3アンテナが受け取った高周波電力を、駆動用電気モータ18に伝送する。

目的

本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、アンテナ間の磁気結合による非接触での電力伝送が可能な電池パックを含む電動機械および電源システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
6件
牽制数
1件

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請求項1

駆動用電気モータと、前記駆動用電気モータに電力を供給するための電池パックと、前記電池パックから出力される電気エネルギを前記駆動用電気モータに伝送するためのエネルギ伝送部と、を備える電動機械であって、前記電池パックは、前記電動機械の外部に位置する電力供給源が発生する第1の共振磁界と結合し、前記電力供給源から電力を受け取る第1アンテナと、前記第1アンテナが受け取った電力によって充電される少なくとも1つの二次電池と、前記二次電池から放出される直流電力によって高周波電力を生成する発振部と、前記高周波電力によって第2の共振磁界を発生させる第2アンテナと、を有し、前記エネルギ伝送部は、前記第2アンテナが発生する前記第2の共振磁界と結合する第3アンテナを有し、前記第3アンテナが受け取った高周波電力を、前記駆動用電気モータに伝送する、電動機械。

請求項2

前記第1アンテナは、第1インダクタと第1容量とを有する第1共振回路から構成され、前記第2アンテナは、第2インダクタと第2容量とを有する第2共振回路から構成され、前記第3アンテナは、第3インダクタと第3容量とを有する第3共振回路から構成されている、請求項1に記載の電動機械。

請求項3

前記第1インダクタ、前記第2インダクタおよび前記第3インダクタは、スパイラル形状またはループ形状を有する少なくとも1つの導電層から形成されている、請求項2に記載の電動機械。

請求項4

前記第1インダクタの形成面は、第1の平面に平行であり、前記第2インダクタの形成面は、前記第1の平面と45度以上の角度で交差する第2の平面に平行である、請求項2または3に記載の電動機械。

請求項5

前記第1の平面と前記第2の平面とが直交している、請求項4に記載の電動機械。

請求項6

前記第1の平面に垂直に投影された前記第2インダクタの中心部と、前記第1の平面に垂直に投影された前記第3インダクタの中心部とを結ぶ線分中点は、前記第1の平面に垂直に投影された、前記第1インダクタの形成面で囲まれた領域の内部に位置している、請求項4または5に記載の電動機械。

請求項7

前記第1の平面に垂直に投影された前記第1インダクタの「外径」をL1とし、前記第1の平面に垂直に投影された前記第2インダクタの中心部と、前記第1の平面に垂直に投影された前記第3インダクタの中心部とを結ぶ線分の中点から、前記第1の平面に垂直に投影された前記第1インダクタの中心までの距離をLSとするとき、LS<0.3×L1の関係を満足する、請求項6に記載の電動機械。

請求項8

前記第1アンテナの共振周波数と前記第2アンテナの共振周波数とは異なっている、請求項1から7のいずれかに記載の電動機械。

請求項9

前記第2アンテナを前記第3アンテナに対向させるように前記電池パックを着脱可能に保持する電池パック保持部を備えている請求項1から8のいずれかに記載の電動機械。

請求項10

前記電池パックは、前記第1インダクタの形成面が地表面と平行となるように保持されている、請求項1に記載の電動機械。

請求項11

前記電動機械は、複数の車輪を備えた自動車である、請求項1から10のいずれかに記載の電動機械。

請求項12

前記第1アンテナの前記電動機械の進行方向におけるサイズは、前記第1アンテナの前記電動機械の横方向におけるサイズよりも小さい形状であり、前記第2アンテナの鉛直方向におけるサイズは、前記第2アンテナの前記電動機械の横方向におけるサイズよりも小さい形状であり、前記第1アンテナの長手方向と、前記第2アンテナの長手方向とは、一致するように前記第1アンテナおよび前記第2アンテナが配置されている、請求項11に記載の電動機械。

請求項13

外部に位置する電力供給源が発生する第1の共振磁界と結合し、前記電力供給源から電力を受け取る第1アンテナと、前記第1アンテナが受け取った電力によって充電される少なくとも1つの二次電池と、前記二次電池から放出される直流電力によって高周波電力を生成する発振部と、前記高周波電力によって第2の共振磁界を発生させ、外部に位置する第3アンテナと磁気結合する第2アンテナと、を備える電池パック。

請求項14

前記第1アンテナは、第1インダクタと第1容量とを有する第1共振回路から構成され、前記第2アンテナは、第2インダクタと第2容量とを有する第2共振回路から構成されている、請求項13に記載の電池パック。

請求項15

前記第1インダクタおよび前記第2インダクタは、スパイラル形状またはループ形状を有する少なくとも1つの導電層から形成されている、請求項14に記載の電池パック。

請求項16

前記第1インダクタの形成面は、第1の平面に平行であり、前記第2インダクタの形成面は、前記第1の平面と45度以上の角度で交差する第2の平面に平行である、請求項14または15に記載の電池パック。

請求項17

前記第1の平面と前記第2の平面とが直交している、請求項16に記載の電池パック。

請求項18

前記第1の平面に垂直に投影された前記第2インダクタの中心部は、前記第1の平面に垂直に投影された前記第1インダクタの輪郭で囲まれた領域内に位置している、請求項16または17に記載の電池パック。

請求項19

前記第1の平面に垂直に投影された前記第1インダクタの「外径」をL1とし、前記第1の平面に垂直に投影された前記第2インダクタの中心と前記第3インダクタの中心とを結ぶ線分の中点から、前記第1の平面に垂直に投影された前記第1インダクタの中心までの距離をLSとするとき、LS<0.3×L1の関係を満足する、請求項18に記載の電池パック。

請求項20

前記第1アンテナの共振周波数と前記第2アンテナの共振周波数とは異なっている、請求項13から19のいずれかに記載の電池パック。

請求項21

負荷に電力を供給するための電池パックと、前記電池パックから出力される電力を前記負荷に伝送するための第1のエネルギ伝送部と、外部から供給される電力を前記電池パックに伝送するための第2のエネルギ伝送部と、を備える電源ステムであって、前記電池パックは、前記第2のエネルギ伝送部が発生する第1の共振磁界と結合し、電力を受け取る第1アンテナと、前記第1アンテナが受け取った電力によって充電される少なくとも1つの二次電池と、前記二次電池から放出される直流電力によって第1の高周波電力を生成する第1の発振部と、前記第1の高周波電力によって第2の共振磁界を発生させる第2アンテナと、を有し、前記第1のエネルギ伝送部は、前記第2アンテナが発生する前記第2の共振磁界と結合する第3アンテナを有し、前記第3アンテナが受け取った高周波電力を前記負荷に伝送し、前記第2のエネルギ伝送部は、前記外部から供給される電力を用いて、第2の高周波電力を生成する第2の発振部と、前記第2の高周波電力によって前記第1の共振磁界を発生させる第4アンテナと、を有している、電源システム。

技術分野

0001

本発明は、共振磁界による結合によって無線電力伝送する、電池パックを備えた電動機械、および電源ステムに関する。

背景技術

0002

電気自動車などの電動機械は、電気モータによって動作する。例えば、電気自動車は、内燃機関動力源とする自動車とは異なり、電気モータを動力源として走行する。電気自動車は、その内部に動力用電池を搭載し、動力用電池に蓄積されたエネルギを電気モータに伝送することにより推進力を得る。動力用電池としては、例えばリチウムイオン電池ニッケル水素電池鉛電池等の二次電池が用いられる。動力用電池は、多くの場合、複数の「セル」(電極電解質とからなる電池最小要素)が直列に連結された「モジュール」をさらに複数連結し、充放電制御回路等とともにパッケージ化された電池パックの形で車体に搭載される。動力用電池の残存電気量が低下した際には、電池パックを外部の電源と接続し、充電することによって電気自動車は再走行可能となる。外部の電源として、商用電源(100V/200V)や、充電スタンド等に設置され大電力を供給可能な充電装置などが使用される。

0003

従来の電気自動車における動力用電池への充電は、動力用電池の残存電気量が低下するたびに、自宅や充電スタンドで行われる(例えば、特許文献1参照)。図14は、特許文献1に記載された従来の電気自動車用電源システムを示している。充電可能な二次電池からなる動力用電池72は、充放電制御回路61とともにパッケージ化された電池パック62内に搭載されている。電池パック62は、電気自動車70の車体内部に固定され、通常の使用時には取り外しできないように設置されている。電気自動車70の車体には、外部電源63から供給される電力を受け取るための車両側コネクタ64が設けられている。電池パック62には、電池パック側充電コネクタ65が設けられており、充電側コネクタ65と車両側コネクタ64とは互いにケーブルで接続されている。電池パック62には、電池パック側電力出力コネクタ66が設けられ、電池パック側電力出力コネクタ66は電気自動車70内の動力源67とケーブルで接続されている。充電時には、使用者が外部電源63のケーブル68の先端に設けられた給電コネクタ69を車両側コネクタ64に接続する。外部電源63からの電力が車両側コネクタ64、充電側コネクタ65、および充放電制御回路61を経由して動力用電池72に供給されることにより、充電が行われる。

0004

動力用電池72への充電の時間は、通常の充電で数時間、充電電圧電流を高くした急速充電でも十数分を要する。このように、充電に長時間を要する上に、急速充電を繰り返すと動力用電池72を劣化させるという問題点がある。この問題点を解決するために電池残量の少なくなった動力用電池72を満充電された動力用電池と交換する方式も提案されている(例えば特許文献2、非特許文献1を参照)。

0005

一方、電気自動車等の電動機械以外の分野で電池パックへの充電を無線で行う方式も提案されている(例えば特許文献3を参照)。特許文献3における発明は、携帯端末装置に用いられる電源装置であり、電磁誘導方式によって電力の伝送を行っている。しかし、この方式では、送電および受電を行うアンテナ間の距離が長い場合や、アンテナ間のずれが発生した場合に高効率な伝送ができないという問題点がある。

0006

また、特許文献4は、2つの共振器の間で空間を介してエネルギを伝送する新しい無線エネルギ伝送装置を開示している。この無線エネルギ伝送装置では、共振器の周辺の空間に生じる共振周波数振動エネルギのしみ出し(エバネッセントテール)を介して2つの共振器を結合することにより、振動エネルギを無線(非接触)で伝送する。

0007

特開平11−146504号公報
特開平9−98518号公報
特開平10—248171号公報
米国特許出願公開第2008/0278264号明細書(図12図14

先行技術

0008

「平成14年度電池着脱式自動車を用いたカーシェアリングシステムに関する調査研究報告書」(平成15年3月財団法人機械システム振興協会)

発明が解決しようとする課題

0009

従来の電気自動車などの電動機械用の電源システムでは、電池パックを交換するために車体から古い電池パックを取りだす際に、電池パック側充電コネクタおよび電池パック側電力出力コネクタに接続されているケーブルをはずす作業が必要となる。また、新しい電池パックを取り付ける際には、逆にこれらのコネクタとケーブルを接続する作業が必要になる。また、コネクタ端子を相互に嵌合接触させて通電路確立する必要があり、比較的大きな力でコネクタの嵌合作業を行う必要がある。さらには、非特許文献1に記載されているように、作業時の感電や雨水等の水滴による電流リーク防止機能を施す必要がある。

0010

また、電磁誘導方式によって一般の電気機器へ電力を無線で伝送する技術では、送電および受電を行うアンテナ間の距離が長い場合や、アンテナ間のずれが発生した場合に高効率な電力伝送ができないという課題がある。

0011

本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、アンテナ間の磁気結合による非接触での電力伝送が可能な電池パックを含む電動機械および電源システムを提供することにより、安全で容易な電池交換を可能にする。さらに、従来の電磁誘導による無線電力伝送方式と比較して、アンテナ間の距離が長くても高効率な電力伝送を行うことを可能にする。

課題を解決するための手段

0012

本発明の電動機械は、駆動用電気モータと、前記駆動用電気モータに電力を供給するための電池パックと、前記電池パックから出力される電気エネルギを前記駆動用電気モータに伝送するためのエネルギ伝送部とを備え、前記電池パックは、前記電動機械の外部に位置する電力供給源が発生する第1の共振磁界と結合し、前記電力供給源から電力を受け取る第1アンテナと、前記第1アンテナが受け取った電力によって充電される少なくとも1つの二次電池と、前記二次電池から放出される直流電力によって高周波電力を生成する発振部と、前記高周波電力によって第2の共振磁界を発生させる第2アンテナとを有し、前記エネルギ伝送部は、前記第2アンテナが発生する前記第2の共振磁界と結合する第3アンテナを有し、前記第3アンテナが受け取った高周波電力を、前記駆動用電気モータに伝送する。

0013

本発明の電池パックは、外部に位置する電力供給源が発生する第1の共振磁界と結合し、前記電力供給源から電力を受け取る第1アンテナと、前記第1アンテナが受け取った電力によって充電される少なくとも1つの二次電池と、前記二次電池から放出される直流電力によって高周波電力を生成する発振部と、前記高周波電力によって第2の共振磁界を発生させ、外部に位置する第3アンテナと磁気結合する第2アンテナとを備えている。

0014

本発明の電源システムは、負荷に電力を供給するための電池パックと、前記電池パックから出力される電力を前記負荷に伝送するための第1のエネルギ伝送部と、外部から供給される電力を前記電池パックに伝送するための第2のエネルギ伝送部とを備える電源システムであって、前記電池パックは、前記第2のエネルギ伝送部が発生する第1の共振磁界と結合し、電力を受け取る第1アンテナと、前記第1アンテナが受け取った電力によって充電される少なくとも1つの二次電池と、前記二次電池から放出される直流電力によって第1の高周波電力を生成する第1の発振部と、前記第1の高周波電力によって第2の共振磁界を発生させる第2アンテナとを有し、前記第1のエネルギ伝送部は、前記第2アンテナが発生する前記第2の共振磁界と結合する第3アンテナを有し、前記第3アンテナが受け取った高周波電力を前記負荷に伝送し、前記第2のエネルギ伝送部は、前記外部から供給される電力を用いて、第2の高周波電力を生成する第2の発振部と、前記第2の高周波電力によって前記第1の共振磁界を発生させる第4アンテナとを有している。

発明の効果

0015

本発明の電動機械によれば、伝送効率を低下させずに、電池パックへの給電、および電池パックからの電力出力を非接触、無接点で行うことができ、安全、容易に電池パックの交換が可能となる。また、本発明の電源システムによれば、電動機械に限らず一般の電気機器へ電力を高効率に伝送することができる。

図面の簡単な説明

0016

本発明の電池パックを備えた電気自動車を含む電源システムの概要図である。(a)は電気自動車の概要図であり、(b)は電源システムの概要図である。
本発明の実施の形態1における電気自動車の構成図である。
本発明の実施の形態1における電気自動車の等価回路図である。
本発明の実施の形態1における電源システムの構成図である。
本発明の実施の形態1における電源システムの等価回路図である。
本発明の実施の形態1における各アンテナの好ましい配置を示す図である。
本発明の実施の形態1における各アンテナ配置と伝送効率の関係を示す図である。
本発明の実施の形態1における好ましいアンテナ配置を採用した場合の電源システムの構成図である。
本発明の実施の形態2における各アンテナの位置を具体的に示す構造図である。
本発明の実施の形態3における電源システムの構成図である。
本発明の実施の形態3における電源システムの等価回路図である。
本発明の実施の形態4における自立走行ロボットを表示す構成図である。
本発明の実施の形態5における家庭用電気機器を示す構成図である。
従来の電気自動車用電源システムの説明図である。

実施例

0017

以下、図面を参照しながら、本発明による電池パック、電動機械、および電源システムの好ましい実施形態を説明する。

0018

(実施形態1)
まず、図1を参照しながら、本発明の第1の実施形態を説明する。

0019

本実施形態では、本発明の電池パックを備えた電動機械の一例として、電気自動車を説明する。図1(a)は本実施形態における電気自動車の構成を示し、図1(b)は電気自動車に用いられる電源システムの構成を示している。なお、図1に示す電気自動車および電源システムの構成は、あくまでも本実施形態の可能な構成の一例であり、本実施形態の構成は、図1に示す構成に限られるものではない。

0020

図1に示される電気自動車9は、駆動用電気モータ18を動力源として走行する。駆動用電気モータ18は、電気自動車9に搭載された二次電池2から電力を供給されることによって電気自動車9の動力源として機能する。好ましい例において、二次電池2は、複数の二次電池が連結された電池パック1の形で車体に搭載されており、図1(b)に示す外部電源11から充電される。

0021

電気自動車9では、共振磁界によるアンテナ間の磁気結合によって電池パック1と外部電源11との間の電力伝送を無線で行う。また、電池パック1と駆動用電気モータ18との間の電力伝送も、共振磁界によるアンテナ間の磁気結合によって無線で行う。

0022

電池パック1は第1アンテナ(電池パック側受電アンテナ)6と第2アンテナ(電池パック側送電アンテナ)7とを備えている。また、電気自動車9の車体には、第3アンテナ(車体側受電アンテナ)が、第2アンテナと対向する位置に設置されている。第2アンテナ7は、第3アンテナ13との間で無線による電力伝送を行う。一方、第1アンテナ7は、電気自動車9の外部に設置された第4アンテナ(電源側送電アンテナ)14との間で無線による電力伝送を行う。これらのアンテナは、いずれも、電磁波の送信または受信を行うための通常のアンテナではなく、共振器の電磁界近接成分による結合を利用して2つの物体間でエネルギ伝送を行うための要素である。

0023

本実施形態では、従来必要であった電池パック1と駆動用電気モータ18との間、および電池パック1と外部電源11との間のコネクタの接合作業が不要になる。また、コネクタの短絡を防止することができる。更に、共振周波数での磁気結合(共振磁界の結合)によって電力を無線で伝送するため、電磁波を遠方伝播させるときに生じるエネルギ損失が生じない。そのため、極めて高い効率で電力を伝送することが可能になる。また、このような共振電磁界(近接場)の結合を利用したエネルギ伝送では、ファラデー電磁誘導の法則を利用した公知の非接触電力伝送に比べて損失が少ないだけではなく、アンテナ間の距離が長い場合でも高効率にエネルギを伝送することが可能になる。例えば、数メートル離れた2つの共振器(アンテナ)間でも高効率なエネルギ伝送が可能である。また、各アンテナの相対的な配置が多少ずれたとしても、伝送効率を高く維持できる。

0024

次に、図2から図5までを参照しながら、本発明の第1の実施形態を更に詳細に説明する。

0025

以下の各図において、図1に示した構成要素に対応する構成要素には同じ参照符号を付している。図2および図3は、本実施形態における電気自動車の主要な構成要素および等価回路をそれぞれ表している。図4および図5は、本実施形態の電源システムの主要な構成要素および等価回路をそれぞれ表している。なお、図示される各要素の空間配置は、あくまでも例示的に示したものであり、図示される配置に限られるものではない。

0026

本実施形態の電気自動車9は、図2に示すように、動力源である駆動用電気モータ18と、駆動用電気モータ18に送出する電力を制御する駆動制御部16と、駆動用電気モータ18を駆動するための電力を供給する電池パック1と、電池パック1から電力を受け取り、駆動用電気モータ18に伝送する第1エネルギ伝送部22と、電池パック1を車体に固定する電池パック保持部54とを備えている。駆動用電気モータ18は、例えば誘導モータ永久磁石型同期モータなどの交流モータであってもよいし、直流モータあるいはその他のモータであってもよい。交流モータが用いられる場合、駆動制御部16は、電池パック1から受け取った電力を適切な交流電力に変換して駆動用電気モータ18に供給する。

0027

電池パック1は、車体取り付け構造8を備えている。電池パック1は、車体取り付け構造8および電池パック保持部54によって、電気自動車9の車体に取り付けられており、着脱可能な状態に保持されている。車体取り付け構造8および電池パック保持部54は、電池パック1を安定した状態に保持できれば、どのような位置に配置されていてもよい。電池パック保持部54は、例えば電気自動車9の座席の下部などに設置され、電池パック1を安定した状態に保持する。車体取り付け構造8および電池パック保持部54は、どのような材料から形成されていても良く、その形状も適宜設計される。

0028

電池パック1は、少なくとも1つの二次電池2を備えている。二次電池2は、充放電可能であればどのような電池でもよく、例えばリチウムイオン電池、ニッケル水素電池、鉛電池などであり得る。二次電池2は、好ましくは複数の「セル」(電極と電解質とからなる電池の最小要素)が直列に連結された「モジュール」をさらに複数連結させた状態で電池パック1内に配置されている。通常用途の電気自動車に用いる場合、電池パック1の総電力量は、例えば10kWh以上になるように設計されている。電池パック1における二次電池2の構成は、電気自動車9を長時間走行可能にする程度の電力を出力できれば、どのようなものであってもよい。

0029

電池パック1は、外部から伝送される高周波電力を受け取る第1アンテナ6と、第1アンテナ6が受け取った電力を直流電力に変換して出力する電池パック側整流部5と、二次電池2の充電と放電切り換え充電状態に従って充電電流および電圧が最適になるよう制御を行う制御部3と、二次電池2から供給される電力を高周波電力に変換して出力する電池パック側発振部4と、電池パック側発振部4から受け取った高周波電力から磁界を発生する第2アンテナ7とを備えている。

0030

第1エネルギ伝送部22は、第2アンテナ7と磁気結合して高周波電力を受け取る第3アンテナ13と、第3アンテナ13が受け取った高周波電力を直流電力に変換して駆動制御部16に出力する駆動側整流部15とを備えている。ここで、第3アンテナ13は、第2アンテナ7と対向する位置に配置される。

0031

図3に示すように、第1アンテナ6は、第1インダクタ111と第1コンデンサ112とを直列に接続したLC共振回路である。また、第2アンテナ7は、第2インダクタ113と第2コンデンサ114とを並列に接続したLC共振回路であり、第3アンテナ13は、第3インダクタ115と第3コンデンサ116とを直列に接続したLC共振回路である。第2アンテナ7の共振周波数と第3アンテナ13の共振周波数とは等しい値faとなるように、各コンデンサの容量やインダクタのインダクタンス値が設定されている。電池パック側発振部4は、上記共振周波数faに等しい周波数正弦波電圧を発生するように設定されている。本実施形態において、共振周波数faは、例えば0.5〜10MHzに設定される。

0032

本実施形態の電源システム17は、図4に示すように、電気自動車9の構成要素に加えて、外部電源11から供給される電力を電池パック1に伝送する第2エネルギ伝送部24を備えている。第2エネルギ伝送部24は、電源側発振部12と、第4アンテナ14とを有している。

0033

図5に示すように、第4アンテナ14は、第4インダクタ117と第4コンデンサ118とを並列に接続したLC共振回路である。第4アンテナ14の共振周波数は第1アンテナ6の共振周波数に等しい値fbとなるように第4コンデンサ118の容量および第4インダクタ117のインダクタンス値が設定されている。電源側発振部12は、共振周波数fbに等しい周波数の正弦波電圧を発生するように設定されている。本実施形態において、共振周波数fbは、例えば0.5〜10MHzに設定される。

0034

電池パック側発振部4および電源側発振部12には、D級、E級、F級などの、高効率且つ低歪な特性を実現できる増幅器や、ドハーティ増幅器などを用いることができる。また、歪成分を含む出力信号を発生するスイッチング素子後段に、低域通過フィルタまたは帯域通過フィルタを配置することにより、高効率な正弦波を生成してもよい。

0035

外部電源11、電源側発振部12、および第4アンテナ14は、好ましくは充電スタンドや駐車場家庭内などに設置される。また、道路のある長い距離にわたって複数の第4アンテナ14が埋設されていてもよい。その場合、電気自動車9は、複数の第4アンテナ14のうちの任意の1つを介して二次電池2を充電することが可能である。充電時には、第1アンテナ6が第4アンテナ14と実質的に対向する位置に電気自動車9が配置される。

0036

電源システム17において、第4アンテナ14と第1アンテナ6の間の空間、第2アンテナ7と第3アンテナ13の間の空間、および各アンテナの直近では、金属物がアンテナを覆わないように各アンテナは配置されることが好ましい。金属物がアンテナを覆うと、共振磁界が遮断され、電力伝送を妨げるからである。ここで、外部電源11は、AC100VまたはAC200Vの普通電源であってもよいし、より高い電圧の電源であってもよい。

0037

以下、電源システム17における充電時の電力伝送の詳細を説明する。電源側発振部12は、外部電源11が発生する電力を受け取り、この電力を、第1アンテナ6および第4アンテナ14の共振周波数faに等しい周波数の高周波電力に変換する。電源側発振部12から出力された高周波電力は、第4アンテナ14に入力される。第4アンテナ14および第1アンテナ6は、互いの共振回路が形成する共振磁界によって結合される。これにより、第1アンテナ6は、第4アンテナ14から送出された高周波電力を効率よく受け取ることができる。第1アンテナ6が受け取った高周波電力は、電池パック側整流部5で直流電力に変換された後、制御部3に入力され、二次電池2は充電される。制御部3は、二次電池2の充電状態に従って、充電電流および電圧が最適になるよう制御を行う。例えば、制御部3は、二次電池2の電圧が予め定められた電圧に達するまでは充電電流を一定に保ち、予め定められた電圧に達した後は、充電電流を徐々に減らし、充電電圧が一定になるようにする。

0038

次に、電気自動車9が走行するときの電力伝送の詳細を説明する。

0039

制御部3により、二次電池2の放電電力が電池パック側発振部4に入力される。電池パック側発振部4は、この入力された放電電力を第2アンテナ7および第3アンテナ13の共振周波数faと等しい周波数の高周波電力に変換する。電池パック側発振部4から出力された高周波電力は、第2アンテナ7に入力される。第2アンテナ7および第3アンテナ13は、互いの共振回路が形成する共振磁界によって結合される。これにより、第3アンテナ13は、第2アンテナ7から送出された高周波電力を効率よく受け取ることができる。第3アンテナ13が受け取った高周波電力は、駆動側整流部15で直流電力に変換され、駆動制御部16に送出される。駆動制御部16は、受け取った直流電力を適切に変換し、駆動用電気モータ18を含む駆動系に送出する。

0040

本実施形態によれば、電池パック1と第1エネルギ伝送部22との間、および電池パック1と第2エネルギ伝送部24との間の電力伝送を無線で行うことができる。従来の電気自動車で必要であったケーブルおよびコネクタを用いた電池パックの接合が不要になるため、電池パックを交換する際に、上記ケーブルおよびコネクタの着脱作業が不要になる。また、作業時の感電や雨水などの水滴による漏電を防止することができる。その結果、簡単かつ安全に電池パック1の交換が可能となる。

0041

本実施形態によれば、共振磁界の結合により無線で電力が伝送されるため、アンテナ間の距離が長い場合(例えば、アンテナ間隔がアンテナの短辺の長さの数倍程度)や、各アンテナの相対的な配置がずれた場合でも、従来の電磁誘導による方式と比較して伝送効率を高く維持できる。

0042

本実施形態において、各インダクタは、例えばコイルから構成され、1より大きい巻数スパイラル構造および長方形の形状を有しているが、このような構造および形状を有していなくてもよい。各インダクタは、巻数が1のループ構造を有していてもよいし、円形楕円形等の形状を有していてもよい。これらのインダクタは、一層の導電体パターンから構成されている必要はなく、積層された複数の導電体パターンを直列に接続した構成を有していてもよい。

0043

本明細書において、各インダクタの最も大きい面積を有する層の輪郭で形成される面を、インダクタの「形成面」と称することとする。また、インダクタの形成面のことを、本明細書ではアンテナの形成面とも呼ぶこととする。例えば、第1アンテナ6の形成面とは、第1インダクタの形成面を指す。

0044

図2および図4において、第1アンテナ6の形状と第4アンテナ14の形状とは等しく、第2アンテナ7の形状と第3アンテナ13の形状とは等しく図示されているが、これらの形状は互いに異なっていても本発明の効果は得られる。また、第1アンテナ6と第4アンテナ14とは充電時に互いに対向するように配置され、第2アンテナ7と第3アンテナ13とは互いに対向するように配置されている。しかし、第1アンテナ6と第4アンテナ14とは必ずしも厳密に対向している必要はなく、これらが直交しないように配置されていればよい。同様に、第2アンテナ7と第3アンテナ13とは厳密に対向している必要はなく、これらが直交しないように配置されていればよい。

0045

本実施形態において、第1アンテナ6と第3アンテナ13は直列共振回路、第2アンテナ7と第4アンテナ14は並列共振回路であるが、各アンテナの回路構成はこの構成に限られるものではない。各アンテナの共振周波数が適切に設定されていれば、各アンテナは、直列共振回路、並列共振回路のいずれであってもよい。また、各アンテナはコンデンサを含むとしたが、コンデンサを用いずに自己共振周波数が等しい2つのインダクタによる磁気結合を用いてもよい。

0046

次に、図6および図7を参照しながら、各アンテナの好ましい向きを説明する。図6は、電池パック1における各アンテナの形成面に平行な平面の好ましい配置例を示している。図6(a)は、第1アンテナ6の形成面に平行な平面である第1平面121と、第2アンテナ7の形成面に平行な平面である第2平面122とが45度以上の角度で交差している構成を表している。図6(b)は、第1平面121と第2平面122とが直交している構成を表している。

0047

電池パック1の第1アンテナ6および第2アンテナ7の共振周波数が等しい、あるいは近い場合、第1アンテナ6と第2アンテナ7との間に不必要な結合が発生し、伝送効率が低下する可能性がある。本発明者の検討によると、送電側のアンテナが発生する磁束の方向と受電側のアンテナによって発生する磁束の方向とが近いほど、共振磁界による結合強度が高くなる。すなわち、送電側のアンテナと受電側のアンテナの配置が直交に近いほど、受電アンテナ側に誘導電流が発生しないため、結合が弱くなる。

0048

したがって、第1平面121と第2平面122とは直交していることが最も好ましいが、厳密に直交している必要はない。本実施形態では、第1平面121と第2平面122とがなす角度は、好ましくは45度以上であり、より好ましくは60度以上であり、さらに好ましくは75度以上である。

0049

次に、図7を参照しながら、各アンテナの好ましい配置を説明する。

0050

本願発明者らは、電磁界解析を行い、第1アンテナ6と第4アンテナ14との間、および第2アンテナ7と第3アンテナ13との間の伝送効率を高くできる各アンテナの配置を見出した。図7(a)は、本解析に用いた各アンテナ(インダクタ)の形状および配置を示している。本解析において、各アンテナを構成するインダクタは長方形の形状を有しており、各インダクタの長辺の向きは揃っている。第2インダクタ113および第3インダクタ115の形成面は、第1インダクタ111の形成面に直交しており、第4インダクタ117の形成面は第1インダクタ111の形成面に平行である。また、第1インダクタ111の形成面を含む平面に垂直に投影された、第2インダクタ113の中心および第3インダクタ115の中心は、第1インダクタ111の形成面で囲まれた領域の内部に位置している。

0051

図7(b)は、図7(a)において二点鎖線で示した平面を矢印の方向に見たときの各インダクタの切断面を示している。図7(b)において、第1インダクタ111の「外径」をL1としている。ここで、第1インダクタ111の「外径」とは、第2インダクタ113の形成面に垂直な方向における第1インダクタ111の形成面の長さを意味するものとする。例えば、第1インダクタ111が、図7(a)に示す長方形状の形成面を有する場合、第1インダクタ111の「外径」とは、短い方の辺の長さを意味する。なお、アンテナ形成面の形状が円形の場合には、「外径」とは、円の直径を意味するものとする。また、第2インダクタ113の中心部と第3インダクタ115の中心部とを結ぶ線分中点を、第1インダクタ111の形成面に垂直に投影した点と、第1インダクタ111の中心との距離をLsとする。図7(c)は、第1アンテナ6と第4アンテナ14のペア(第1アンテナペア)と、第2アンテナ7と第3アンテナ13のペア(第2アンテナペア)との間の位置のずれ(Ls/L1)に対する、伝送効率およびアンテナ間の分離度依存性を示している。図7(c)において、Path1は、第2アンテナ7−第3アンテナ13間の伝送効率を、Path2は第1アンテナ6−第4アンテナ14間の伝送効率を表している。また、分離度は第1アンテナ6−第2アンテナ7間の分離度を表している。本解析に用いた条件は、以下のとおりである。
(1)第1インダクタ111および第4インダクタ117に関する条件
寸法:500mm×500mm、巻き線数:2、線間寸法:5mm(単層)、線厚:0.1mm、
線材誘電率:7×108、アンテナ間距離:300mm
(2)第2インダクタ113および第3インダクタ115に関する条件
寸法:500mm×100mm、巻き線数:2、線間寸法:5mm(単層)、線厚:0.1mm、
線材誘電率:7×108、アンテナ間距離:20mm
(3)第1インダクタ111の最上面と第2インダクタ113の最下面との距離
70mm
(4)共振周波数
1MHz

0052

図7(c)に示すように、以下の式1の条件を満たす場合、第1アンテナペアと第2アンテナペアの双方において伝送効率が90%以上となり、実用上好ましいレベルとなる。
(式1) Ls<0.3×L1
また、以下の式3の条件を満たす場合は、さらに伝送効率を向上させることができる。
(式2) Ls<0.2×L1
上記の式1を満たさない場合であっても、本解析の条件の範囲内(Ls<0.5×L1)であれば、伝送効率を80%以上に保つことができ、本発明の効果を十分に得ることができる。

0053

ここで、図7(b)に示す好ましいアンテナ配置を採用した電源システム17の構成図を図8に示す。

0054

なお、本解析では第1アンテナペアおよび第2アンテナペアの共振周波数を同じ値に設定したが、共振周波数をそれぞれ異なる値で設定することにより、さらに不要な結合を抑制することが可能である。

0055

以上のことから、第2アンテナペアは、第1アンテナペアの中心部にできるだけ近付けた方がよい。上記の式1または2を満たすように、電池パック1内の各アンテナが配置されていることが好ましい。

0056

本実施形態の電気自動車9における無線電力伝送の方式は、電気自動車以外の電動機械に広く利用できる。例えば、駆動用電気モータ18と内燃機関とを組み合わせて車軸を駆動するハイブリッド電気自動車や、バス電車エレベータなどにおいても同様に利用可能である。

0057

(実施形態2)
次に、図9を参照しながら本発明の第2の実施形態を説明する。

0058

図9に示す電気自動車9は、座席134および車輪136を備え、乗車者132を図示する位置に乗車できるように構成されている。第1アンテナ6の形成面は地面に平行に配置され、第2アンテナ7の形成面は地面に垂直に配置されるように電池パック保持部54は電池パック1を保持する。一方、第4アンテナ14の形成面は第1アンテナ6の形成面に平行に配置され、第3アンテナ13の形成面は第2アンテナ7の形成面に平行に配置される。なお、図9では、車輪は1つしか描かれていないが、本実施形態における電気自動車9は、4つの車輪を備えている。これらの車輪は、駆動用電気モータ18によって駆動される。

0059

ここで、電池パック1は、座席134から第2アンテナ7までの距離が、座席134から電池パック1の中心部までの距離よりも長くなるように配置される。ここで電池パック1の中心部とは、重量中心ではなく空間的な中心を意味するものとする。さらに、第1アンテナ6の形成面は、車体進行方向に短く、車体横方向に長い形状を有しており、第2アンテナ7の形成面は、車体鉛直方向に短く、車体横方向に長い形状を有している。そして第1アンテナ6と第2アンテナ7の長手方向とが一致するように配置される。なお、「進行方向」とは、車輪の回転によって電気自動車9が動く方向を意味する。本実施形態は、上記の点を除けば第1の実施形態と同様の構成を備えている。

0060

第4アンテナが駐車場や道路に埋設されている場合、本実施形態の電気自動車9では、第1アンテナ6の形成面が地面と平行になっているため、第4アンテナ14と第1アンテナ6との磁気結合を容易に行うことができる。また、第4アンテナ14に対して第1アンテナ6が車体横方向にずれて配置されていても、第1アンテナ6の形成面と第4アンテナ14の形成面とが重なる面積を広く保つことができる。このため、本実施形態の構成によれば、伝送効率の低下を抑えることができる。さらに、第2アンテナ7が発生する磁界は、乗車者132の位置に進入することになるが、第2アンテナ7が座席134に対して遠い位置に配置されるため、乗車者132に対する磁界の影響を低減できる。

0061

このように本実施形態では、さらに高い効率で充電が可能になり、乗車者に対する磁界の影響を低減でき、より安全性が高い。

0062

なお、本実施形態において、乗車者132と第2アンテナ7との間に高い透磁率をもつ材料を設けることにより磁界の向きを曲げることができる。これによって乗車者132に対する磁界の影響をさらに低減させることも可能である。

0063

本実施形態は車輪136を4つ備える電気自動車9に関しているが、本発明の電動機械における車輪の数は4つに限られない。

0064

(実施形態3)
次に、図10および図11を参照しながら、本発明の第3の実施形態を説明する。

0065

図10は本実施形態における電気自動車の基本構成を示している。図11は本実施形態における電気自動車の等価回路図を示している。本実施形態と実施形態1との間の主な相違点は、本実施形態の電気自動車が電池パック1内の二次電池2とは異なる第2の二次電池52を備えている点にある。

0066

この電気自動車は、図10に示すように、充放電可能な駆動用電池である第2の二次電池52と、第2の二次電池52の充放電制御を行う回路である充放電制御部51とを備えている。また、電池パック1は、人が持ち運びできる程度の重量になるように二次電池2の容量が設定されており、持ち運ぶための把持部53を備えている。

0067

本実施形態の電気自動車では、充放電制御部51は、第2の二次電池52の電力を駆動制御部16に出力する。駆動制御部16は、通常は充電放電制御部51からの電力を優先し、第2の二次電池52の残量が少なくなった場合には、電池パック1からの電力を使用するように制御を行う。第2の二次電池52と電池パック1内の二次電池2の残量がともに少なくなった場合、乗車者は、電池パック1の把持部53を持ち、空の電池パック1を電気自動車から取り外し、満充電された新たな電池パック1に交換する。交換後、駆動用電気モータ18は、満充電された電池パック1から電力を得る。

0068

本実施形態によれば、電池パック1は軽く、持ち運びが容易であるため、二次電池2の残容量が少なくなった場合に、電池パック1を簡単かつ安全に交換することができる。よって、充電のための待ち時間を要せず、比較的短時間で走行を再開することが可能である。なお、本実施形態においては、第4アンテナ14は、必ずしも駐車場の地面や道路に埋設されている必要はなく、電池パック1を上に配置すれば充電できる充電台として独立している形態でもよい。

0069

(実施形態4)
次に、図12を参照しながら、本発明の第4の実施形態を説明する。

0070

図12は、本発明の電源システムの一例として自立走行ロボット用の電源システムの主要な構成要素を示している。本実施形態における基本的な構成は、実施形態1の電気自動車の基本的な構成と同様である。

0071

図示される自立走行ロボット146は、例えば工場生産ライン搬送用に用いられるロボット等であり、動力源である駆動用電気モータ18と、電池パック1とを備える。電池パック1は、駆動用電気モータ18への電力を供給する二次電池2と、二次電池から供給される電力を高周波電力に変換する電池パック側発振部4と、共振磁界によって無線で電力を伝送する第1アンテナ6および第2アンテナ7とを備えている。自立走行ロボット146は、第2アンテナ7に対向して磁気結合する第3アンテナ13をさらに備え、第3アンテナ13によって、第2アンテナ7から伝送される電力を受け取り、駆動用電気モータ18に電力を伝送する。

0072

二次電池2は外部電源11から充電される。電源側発振部12は外部電源11から受け取った電力を、第4アンテナ14および第1アンテナ6の共振周波数に等しい周波数の高周波電力に変換して出力する。第4アンテナ14は電源側発振部12が出力する高周波電力から共振磁界を発生させ、第1アンテナ6と磁気結合することで、第1アンテナに電力を送出することができる。第1アンテナが受け取った電力は二次電池2に伝送され、充電が行われる。

0073

(実施形態5)
次に、図13を参照しながら、本発明の第5の実施形態を説明する。

0074

図13は、本発明の電源システムの一例として家庭用電気機器用の電源システムの主要な構成要素を示している。本実施形態における電力伝送方式は実施形態1の電気自動車の場合と同様である。

0075

図示される家庭用電気機器148は、例えば携帯電話パーソナルコンピュータなどであり、電池によって動作するものであれば何でもよい。二次電池の充電および二次電池から負荷への給電において、無線による電力伝送が可能である。

0076

家庭用電気機器148用の電源システムは、電気で動作する負荷150と、負荷に電力を供給する電池パック1と、電源側エネルギ伝送部152とを備える。電池パック1は、負荷150への電力を供給する二次電池2と、二次電池から供給される電力を高周波電力に変換する電池パック側発振部4と、共振磁界によって無線で電力を伝送する第1アンテナ6および第2アンテナ7とを備えている。家庭用電気機器148は、第2アンテナ7に対向して磁気結合する第3アンテナ13をさらに備え、第3アンテナ13によって、第2アンテナ7から伝送される電力を受け取り、負荷150に電力を伝送する。

0077

二次電池2は外部電源11から充電される。外部電源11は電力を電源側発振部12に送出する。電源側発振部12は外部電源11から受け取った電力を、第4アンテナ14および第1アンテナ6の共振周波数に等しい周波数の高周波電力に変換して出力する。第4アンテナ14は電源側発振部12が出力する高周波電力から共振磁界を発生させ、第1アンテナ6と磁気結合することで、第1アンテナに電力を送出することができる。第1アンテナが受け取った電力が二次電池2に伝送され、充電が行われる。

0078

本発明に係る電動機械は、電気自動車に限定されず、電気バイク電動アシスト自転車電動車椅子電動立ち乗り二輪車などの電気モビリティや、自律走行ロボットなどに適用可能である。また、本発明の電池パックおよび電源システムは、上記電動機械に限らず、二次電池の交換が必要な各種の電子機器・装置の電池パックおよび電源システムとして利用できる。

0079

1電池パック
2 電池パックにおける二次電池
3 電池パックにおける制御部
4電池パック側発振部
5 電池パック側整流部
6 第1アンテナ
7 第2アンテナ
8車体取り付け構造
9電気自動車
11外部電源
12電源側発振部
13 第3アンテナ
14 第4アンテナ
15駆動側整流部
16駆動制御部
17 電源システム
18駆動用電気モータ
22 第1エネルギ伝送部
24 第2エネルギ伝送部
51充放電制御部
52 第2の二次電池
53 電池パックにおける把持部
54 電池パック保持部
61 従来例における充放電回路
62 従来例における電池パック
63 従来例における外部電源
64 従来例における車両側コネクタ
65 従来例における電池パック側コネクタ
66 従来例における電池パック側電力出力コネクタ
67 従来例における動力源
68 従来例における外部電源からのケーブル
69 従来例における給電コネクタ
70 従来例における電気自動車
72 従来例における動力用電池
111 第1アンテナを構成するインダクタ
112 第1アンテナを構成するコンデンサ
113 第2アンテナを構成するインダクタ
114 第2アンテナを構成するコンデンサ
115 第3アンテナを構成するインダクタ
116 第3アンテナを構成するコンデンサ
117 第4アンテナを構成するインダクタ
118 第4アンテナを構成するコンデンサ
121 第1アンテナの形成面に平行な面
122 第2アンテナの形成面に平行な面
123 第3アンテナの形成面に平行な面
124 第4アンテナの形成面に平行な面
132乗車者
134座席
136車輪
146自立走行ロボット
148家庭用電気機器
150負荷
152 電源側エネルギ伝送部

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