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技術 教材

出願人 松島治男
発明者 松島治男
出願日 2009年10月14日 (11年2ヶ月経過) 出願番号 2009-252380
公開日 2011年4月28日 (9年8ヶ月経過) 公開番号 2011-085874
状態 未査定
技術分野 電気的に作動する教習具 教示用装置
主要キーワード 正弦変化 電磁力線 未解決課題 原子模型 現象解析 相対性理論 電気技術者 度転回
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年4月28日)のものです。
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図面 (11)

課題

適切な理科教材が無い事に起因する理科離れを防止し、数学的研究のみに偏りがちな量子力学興味を持てる教材を提供する。

解決手段

極座標(r、θ、φ)のθ方向の単位ベクトル掛けた量子力学の波動関数を、ベクトル演算転回を一回施した第一のベクトル関数、二回施した第二のベクトル関数の、少なくとも一方に、任意の点の座標代入して得られたベクトル方向微少定距離離れた第二の点を求め、両点を直線で結ぶと共にこの第二の点の座標を再度ベクトル関数に代入して第三の点を求める。これを繰り返して曲線を描き、別の任意の点から同様の操作を行い、前記第一の関数から得られた複数の曲線を磁力線1とし、第二の関数から得られた複数の曲線を電気力線2とした教材であり、原子の姿が目の当たりに出来、理科、特に量子力学に対して親近感を持たせると同時に、原子に対する種々の物理現象を具体的にイメージさせることができる。

概要

背景

若者の理科離れが叫ばれ始めて久しいが、効果的な対策が施されているとは言えない状態である。文科が容易に参入可能であるのは身近な親しみやすい課題を扱っているのに対し、理科は益々難解、近寄り難い存在になっている。特に理科の中でも基礎である量子力学教科書を見ると、理科と言うより高等数学と言った方が適切と思える状況である。一般に理科や物理と言えば物や流体電気などの働きを出きるだけ具体的に捉え、解明する学問であり、数学を用いるのは、言葉でくどくど表現するより簡潔になる、あるいは理解が容易になる為である。具体的イメージが主であり、数学は従である。

例えば微分方程式の解の中に、無限大発散する項があれば捨て、有限値に収束する項のみ採用したり、あるいは遇関数奇関数の両者が出現した場合に、対象となる具体的構成が対称であるならば遇関数を採用し、奇関数は捨てると言った操作が行われる。数学の演算結果よりも具体的イメージが優先するのである。また、具体的イメージがあればこそ取っ付き易く、興味も持てるのである。

ところが量子力学では、この具体的イメージと言えるのは例えば、図8に示した、非特許文献1の図50の(a)に描かれたde Broglie波と呼ばれる図、及び図9に示した非特許文献2の図19−6、(b)の如き二重構成円程度であり、拡大解釈をすれば図10に示す非特許文献1の図61、(2)動径方向における密度分布グラフがある。
永振一郎著 量子力学II みすず書房ファインマン物理学V、量子力学 岩波書店

概要

適切な理科教材が無い事に起因する理科離れを防止し、数学的研究のみに偏りがちな量子力学に興味を持てる教材を提供する。極座標(r、θ、φ)のθ方向の単位ベクトル掛けた量子力学の波動関数を、ベクトル演算転回を一回施した第一のベクトル関数、二回施した第二のベクトル関数の、少なくとも一方に、任意の点の座標代入して得られたベクトル方向微少定距離離れた第二の点を求め、両点を直線で結ぶと共にこの第二の点の座標を再度ベクトル関数に代入して第三の点を求める。これを繰り返して曲線を描き、別の任意の点から同様の操作を行い、前記第一の関数から得られた複数の曲線を磁力線1とし、第二の関数から得られた複数の曲線を電気力線2とした教材であり、原子の姿が目の当たりに出来、理科、特に量子力学に対して親近感を持たせると同時に、原子に対する種々の物理現象を具体的にイメージさせることができる。

目的

これはやはり矛盾、解決すべき課題であり、本発明はこの課題の解決手段を提供するものとも言える。仮に矛盾でなく、何らかの釈明が存在するとしても、正電荷原子核の周囲を負電荷電子旋回しているのであるから、電磁界が形成されている事は疑う余地が無く、その形、振幅偏波方向などが判明すれば研究、教育上有意義なことである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

極座標(r、θ、φ)のθ方向の単位ベクトル掛け量子力学波動関数に、ベクトル演算転回を一回施した第一のベクトル関数、二回施した第二のベクトル関数の、少なくとも一方に、任意の点の座標代入して得られたベクトル方向微少定距離離れた第二の点を求め、両点を線分で結ぶと共にこの第二の点の座標を再度ベクトル関数に代入して第三の点を求め、これを繰り返して曲線を描き、別の任意の点から同様の操作を行い、前記第一の関数から得られた複数の曲線を磁力線とし、第二の関数から得られた複数の曲線を電気力線とした教材

技術分野

0001

本発明は理科教材としての水素原子模型に関するものである。

背景技術

0002

若者の理科離れが叫ばれ始めて久しいが、効果的な対策が施されているとは言えない状態である。文科が容易に参入可能であるのは身近な親しみやすい課題を扱っているのに対し、理科は益々難解、近寄り難い存在になっている。特に理科の中でも基礎である量子力学教科書を見ると、理科と言うより高等数学と言った方が適切と思える状況である。一般に理科や物理と言えば物や流体電気などの働きを出きるだけ具体的に捉え、解明する学問であり、数学を用いるのは、言葉でくどくど表現するより簡潔になる、あるいは理解が容易になる為である。具体的イメージが主であり、数学は従である。

0003

例えば微分方程式の解の中に、無限大発散する項があれば捨て、有限値に収束する項のみ採用したり、あるいは遇関数奇関数の両者が出現した場合に、対象となる具体的構成が対称であるならば遇関数を採用し、奇関数は捨てると言った操作が行われる。数学の演算結果よりも具体的イメージが優先するのである。また、具体的イメージがあればこそ取っ付き易く、興味も持てるのである。

0004

ところが量子力学では、この具体的イメージと言えるのは例えば、図8に示した、非特許文献1の図50の(a)に描かれたde Broglie波と呼ばれる図、及び図9に示した非特許文献2の図19−6、(b)の如き二重構成円程度であり、拡大解釈をすれば図10に示す非特許文献1の図61、(2)動径方向における密度分布グラフがある。
永振一郎著 量子力学II みすず書房ファインマン物理学V、量子力学 岩波書店

発明が解決しようとする課題

0005

量子力学の扉を開いたと言われる図8は、電子波動の状態で原子核周回しており、一次元の波動をエンドレスに描いたと言える。量子力学が発展し、波動関数電子軌道を説明する事に成功確率密度を表すと解釈された後は、波動の具体的イメージから遠ざかり、前述の高等数学が支配する学問になった。その中の希少例である図9は、2s軌道の波動関数の値を平面上に描いたものであり、図10は2s軌道の動径方向の確率分布を表したグラフである。これら三つを並べて見る。

0006

極座標で表現すると図8はθ方向のみの波であるのに対し、図9はr方向のみの波である。2s軌道の波動関数が(2−r/a0)項を有する為、r<2a0で正、r>2a0で負となり、中間のr=2a0近辺円形空白域が存在する。波動としては若干馴染みが薄いが、太鼓等の二次元円形面から音が出る機構もこれと類似であり、空白域、いわゆる節が円形であっても違和感は特に感じないのであろう。ところが図10は2s軌道の波動関数を二乗しrを掛けた、動径r方向の存在確率を表す。ゼロを二乗してもゼロであるから、図9の空白域の中央、r=2a0で存在確率もゼロとなる。波動関数は球極座標で表されており、球極座標ではr=一定値となる点を結べば球面を形成するから、単純に考えればこのr=2a0球面で存在確率ゼロ、つまり球面の内側と外側との電子の行き来が皆無である事を意味する。

0007

これはやはり矛盾、解決すべき課題であり、本発明はこの課題の解決手段を提供するものとも言える。仮に矛盾でなく、何らかの釈明が存在するとしても、正電荷の原子核の周囲を負電荷の電子が旋回しているのであるから、電磁界が形成されている事は疑う余地が無く、その形、振幅偏波方向などが判明すれば研究、教育上有意義なことである。

0008

本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、量子力学の原点たる水素原子電磁界分布を提供し、具体的イメージを抱いたり、また、外部磁界が加えられた時の影響を推測可能にする等、理科の基礎を形成する量子力学を、より身近に感じられることを目的としている。

課題を解決するための手段

0009

本発明は上記目的を達成する為に、極座標(r、θ、φ)のθ方向の単位ベクトルを掛けた量子力学の波動関数に、ベクトル演算転回を一回施した第一のベクトル関数、二回施した第二のベクトル関数の、少なくとも一方に、任意の点の座標代入して得られたベクトル方向微少定距離離れた第二の点を求め、両点を線分で結ぶと共にこの第二の点の座標を再度ベクトル関数に代入して第三の点を求め、これを繰り返して曲線を描き、別の任意の点から同様の操作を行い、前記第一の関数から得られた複数の曲線を磁力線とし、第二の関数から得られた複数の曲線を電気力線とした教材である。

0010

これにより得られた電磁力線は、言わば物質を構成する原子の姿の可視化であり、理科を学ぶ興味を引き起こし得ると共に、波動関数が異なれば磁力線分布に差が生じ、外部から磁界が加えられた時の影響に差が現れることを、理解することが容易になる。

発明の効果

0011

本発明の教材は、物質を構成する原子の姿を可視化し、現象解析の際に有用であると共に、理科を学ぶ興味を引き起こすことができる。

発明を実施するための最良の形態

0012

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。説明及び理解を簡単にする為、水素原子、つまり原子番号1に限定するので、波動関数の中の原子番号Zは常に1に置き換えてある。

0013

図1は本発明実施形態1に係る教材であり、水素原子2s軌道のθ=90度の水平断面における磁力線群である。水素原子の波動関数の中で二番目に軌道エネルギーが低い2s軌道はa0をボーア半径として次の様に表される。
(1/32π)1/2(1/a0)3/2(2−r/a0)exp(−r/2a0)
これに極座標(r、θ、φ)のθ方向の単位ベクトルiθを掛けると
(1/32π)1/2(1/a0)3/2(2−r/a0)exp(−r/2a0)iθ
となる。これにベクトル演算の転回(ローテーション)を施すと次の様な第一のベクトル関数が得られる。
(1/32π)1/2(1/a0)3/2(2/r−3/a0+r/2a02)exp(−r/2a0)iφ
iφはφ方向の単位ベクトルである。この関数から図1を描く方法は後述する。

0014

図2は本発明実施形態2に係る教材であり、水素原子2s軌道の任意の垂直断面における電気力線群である。上記第一の関数に、もう一度転回演算を施すと次の様になる。
(1/32π)1/2(1/a0)3/2exp(−r/2a0){(2/r2−3/a0r+1/2a02)cotθir+(4/a0r−5/2a02+r/4a03)iθ}
irはr方向の単位ベクトルである。
これが水素原子2s軌道の第二のベクトル関数である。この関数から図2を描く方法は図3に示す。

0015

図3は、この第二のベクトル関数から電気力線群を描いたコンピュータプログラムリストの一部分であり、各行の右端に二重斜線に続いて行番号を、本願の説明用だけの目的で付与した。マイクロソフト社のVisual C++ 6.0の開発用ツールを用いたもので、ツールに既存のプログラムの中に、行番号02行から42行までと、48行を本実施例として追加した。

0016

上記第二のベクトル関数はr方向とθ方向の二方向のみに成分を有し、φが一定である面内の、任意の点(r、θ)における関数のr成分は(2/r2−3/r+1/2)cotθであり、図3の33行に表される。θ成分は(4/r−5/2+r/4)であり、同34行である。ただし、a0=1とし、exp(−r/2a0)は両成分に含まれるので省略した。19行でr=0.03、22行でθ=2.0度、つまり開始点として(0.03、2.0)を最初に選択し、25行で直行直線座標に変換、前述の33、34行を経て、35行でベクトルの方向が決定され、行37、行38で微少距離(行04で示されたd=0.01)離れた第二の点として登録されると共に、行29及び行36で両点間に短い線分が描かれる。

0017

行25と行38の間で同様の作業を繰り返し、第三、第四、一、 と点を求め、行27の条件から外れた時点で行22により新規の開始点(0.03、10.6)から同様の作業を行う。行22及び行19で指定する新規の開始点がもはや無くなった時点で行42に抜

第二象限内部の電気力線である。図3では省略したが、行41と行42の間には、r>1及び第三、第四象限を描くプログラムが必要である。煩雑でもあり、本部分からの類推により当業者には容易に作成可能であるから省略した。図2はr<6の範囲を描いたものである。

0018

図1図3の方法での作成も可能であるが、第一の関数がφ方向成分のみを有するから、磁力線群が同心円を形成する事が明白である。本図はより簡単な、円描画プログラムを用い、その代わり、ベクトル関数の絶対値を磁力線密度で表現すべく、隣接する磁力線間隔を関数の絶対値と逆比例させた。図2と同一スケールでr<6の範囲を描いたが、外周部は空白となり、最外側の円はr=約3.6に留まった。その理由は、外周に近いr=3+

る。図2と上下に配置し、磁力線と電気力線、両者の関係を示した。

0019

図4は本発明実施形態3に係る教材の他の実施例であり、前記水素原子2s軌道の第一のベクトル関数から、rが任意(但し2/r−3/a0+r/2a02=0となるrは除く)の一定値である球面上の磁力線群を描いた斜視図である。地球上の緯線に相当するものであり、広く知られているので描画方法は省略する。

0020

図5は本発明実施形態4に係る教材の他の実施例であり、水素原子2pz軌道の第一の関数
(1/32π)1/2(1/a0)5/2(2−r/2a0)cosθexp(−r/2a0)iφ
から、rが任意(2−r/2a0=0となるrを除く)の一定値である球面上の磁力線群を描いた斜視図である。関数全体にcosθが掛かっているのでθが0度及び180度付近で絶対値が最大となり、90度付近でゼロとなる。

0021

図6は本発明実施形態5に係る教材の他の実施例であり、水素原子2px軌道の第一の関数
(1/32π)1/2(1/a0)5/2exp(−r/2a0){(2−r/2a0)sinθcosφiφ+sinφir}
から、磁力線群をθ=90度の水平断面上にr<6の範囲を描いたものであり、図3と同様なプログラムを用い、関数及び開始点を変更したものである。

0022

図7は本発明実施形態6に係る教材の他の実施例であり、水素原子2px軌道の第二の関数
(1/32π)1/2(1/a0)5/2cosφexp(−r/2a0){(4/r−1/a0)cosθir+(1/r)/sinθiθ+(2/a0−2/r−r/4a02)sinθiθ}
から電気力線群を、φ=0度とφ=180度とで形成される垂直断面上にr<6の範囲を描いたものである。図6と上下に配列し、磁力線と電気力線、両者の関係を示した。

0023

以上のように構成した教材の動作、作用を説明する。存在確率でないとすると波動関数は一体何なのか? 力学の観点から見れば、原子核の正電荷と電子の負電荷との間のクーロン力運動エネルギーポテンシャルとの釣り合いとして構成された微分方程式のスカラー解であるが、一方、電磁気の観点で見れば、図8図9を合成した立体的定在波の存在が予感される事、角運動量L=n(h/2π)の飛び飛びの軌道でのみ電子は光を放出せずに安定して存在できる事、及び波動関数のnが大きい程、確率密度分布最大値を示す半径rの値が大きくなる事とを結合すると、原子は一種の無損失共振器であり、クーロン力と運動エネルギーとの釣り合いが共振器の境界条件を決定するとの考えが浮上する。

0024

共振器ならば電気技術者に良く知られている手法が採用可能である。電磁界方程式解く際、直接電界、磁界を求めると未知数が6個となって解けない場合の解決策として、ベクトルポテンシャルを用いて未知数を減らして解き、得られたベクトルポテンシャルから電磁界を算出する方法であり、共振器や導波管に対しては、進行方向のみに成分を持つベクトルポテンシャルが用いられる。

0025

電子が原子核の周囲を回転している姿から類推し、進行波大円上を回転していると考える。極座標(r、θ、φ)においてθが唯一の大円方向であるから、スカラーである波動関数にθ方向の単位ベクトルを掛け、進路方向のみに成分を持つベクトルポテンシャルに仕立て上げ、磁界及び電界を算出したのが本発明の主旨である。これが正しいか否かを以下で検討する。

0026

無損失共振器内部では磁界と電界とが一方は正弦変化、他方は余弦変化しており、両者の合算エネルギーは常に一定であるから、一方の分布が分かれば全エネルギーが計算できる。
各軌道の磁界の二乗を全空間に亘って積分した値の一部を以下に示す。
1s軌道は、−(μ0/2)/a02、 2s軌道は、−(μ0/2)/a02/4、 3s軌道は、−(μ0/2)/a02/9、 4s軌道は、−(μ0/2)/a02/16、
次に一般のns軌道を求める。

0027

シッフ著量子力学(上)吉岡書店の107頁の、水素原子の規格化されたエネルギーの固有関数にl=m=0を代入すると、ns軌道の波動関数が
un,0,0=−A exp(−ρ/2)L1n(ρ)
と表される。ここで
A={(2/na0)3(n−1)!/2n[n!]3}1/2
ρ=2r/na0
L1n(ρ)=Σn−1k=0(−1)k+1{[n!]2ρk}/{(n−1−k)!(k+1)!k!}である。

0028

第一の関数はiφ/r d/dr{−rA exp(−ρ/2)L1n(ρ)}となり、これが磁界Hである。無損失共振器の全エネルギーWはW=μ0/2∫V|H|2dvで表されるから、ns軌道の全エネルギーは
W=μ0/2∫[1/r d/dr{rAexp(−ρ/2)L1n(ρ)}]2r2sinθdr dθdφ
となる。L1n(ρ)はまた次の様に表される。
L1n(ρ)=d/dρ{exp(ρ)dn/dρnρnexp(−ρ)}

0029

ここで∫0πsinθdθ=2、及び∫02πdφ=2πを先に計算し、rに関して
部分積分を採用すると、
W/A24πμ0/2=[{r exp(−ρ/2)L1n(ρ)}d/dr{r exp(−ρ/2)L1n(ρ)}]0∞−∫0∞[r exp(−ρ/2)d/dρ{exp(ρ)dn/dρnρnexp(−ρ)}]d2/dr2{r exp(−ρ/2)L1n(ρ)}dr
となる。rまたはρが無限に近づくとexp(−ρ/2)あるいはdn−1/dρn−1ρnexp(−ρ)等がゼロに収束する事を考慮し、dρとdrを整理しながら部分積分を繰り返すと最後には
{[n!]2ρk}/{(n−1−k)!(k+1)!k!}
のρ一乗項が一つ、定数項が二つ残り、結果としてns軌道のエネルギーは
W=(1/a02)μ0/2/n2となる。

0030

これだけでは何の事か分からないので、エネルギー算出時に出てきたμ0/2を取り除く為に2/μ0を掛け、次に量子力学で頻繁に用いられる係数−h2/2meを掛けると
W=−mee4/{(8ε02h2)n2}となる。これはボーアエネルギー準位である。難解なディラック方程式を用いずに、直接水素原子のエネルギー準位に到達する。故に、本発明の主旨「波動関数=θ方向のベクトルポテンシャル」に正当性が与えられたと言えよう。

0031

次に磁気的性質を見る。図1図4図5に描いた如く、2s及び2pz軌道の磁力線は閉じた円形であり、一方、図6に示す様に、2px軌道の磁力線は左右に開放した形状である。従って静磁界中に置かれた時、2s及び2pz軌道の原子は円形磁力線の方向が時計回りか、反時計回りか、で若干の影響を受けるかもしれない程度であるのに対し、2px軌道は方位磁石地磁気に反応する如く、大きく回動する事が予想される。

0032

波動関数の一般形は、それぞれRnl(r)をrのみ、Θlm(θ)をθのみ、Φm(φ)をφのみの関数として、
Ψnlm(r,θ,φ)=Rnl(r)・Θlm(θ)・Φm(φ)と表される。磁界は
Hnlm=Curl Rnl(r)・Θlm(θ)・Φm(φ)iθ
=iφ/r・∂/∂r{r・Rnl(r)・Θlm(θ)・Φm(φ)}−ir/(r2sinθ)・∂/∂φ{r・Rnl(r)・Θlm(θ)・Φm(φ)}
=iφ/r・Θlm(θ)・Φm(φ)・∂/∂r{r・Rnl(r)}−ir/(r sinθ)・Rnl(r)・Θlm(θ)・∂/∂φ{Φm(φ)}
となる。ここで
Φm(φ)=(2)−1/2exp(imφ).である。

0033

mが0ならばΦmは常数であり、微分すればゼロ、磁界のr成分がなくなり、2s軌道や2pz軌道と同様にφ成分のみとなる。磁力線は基本的に閉じた円形である。一方、mがゼロでなければ磁界にr成分が存在し、2px軌道と同様に複雑な、閉じない形状になる。これがスピンの原因と考えられる。

0034

動作、作用の最後に共振器内部の電磁波と電子、両者の速度に触れる。特殊相対性理論の教えにより、量子力学では光子の質量はゼロとされている様に、質量を持つ電子は光速度になり得ない。従って電子が1回転する間に電磁波が整数回、回転し、両者が同期していると考えるべきであろう。しかしながら回数未知であり、電子と電磁波との間のエネルギー授受機構等が未解決課題として残る。もしも、電子が波動として光速度で回転しているならば、未解決課題は解消する。

0035

特殊相対性理論によれば、良く知られる様に、光速では質量が無限大になるだけでなく、進行方向の長さもゼロ、時間の進みもゼロになる。すると光子は光速で進むから時間が全く進まない事になる。さすれば可視光の紫と赤の差、ガンマ線マイクロ波の違いはどのように生じるのか。これらは1周期の時間が異なる事に起因するから、時間が進まなければ差は生じ得ない。重大な矛盾である。

0036

アインシュタインの原論文を収めた、岩波文庫の相対性理論内山龍雄訳、解説によれば、運動学の部の3、「静止系から、これに対して一様な並進運動をしている座標系への座標および時間の変換理論」の中で、「− − 、一方の座標系(k)の原点が、他の静止している系(K)のX軸の正の向き(x座標の増加する方向)に、Kに対して一定の速さvをもって走っているとする。− − − 。いまk系の原点から、k系の時刻τ0に、k系のX軸にそってその軸上に固定された1点に向かい光が発射されたとする。光がこの固定点に到達、同時に反射された時刻をτ1、さらに反射光が、再びk系の原点に立ち戻った時刻をτ2とする。− −」と記載されている。もしもこの一定の速さvが光速に等しい場合、原点から発射された光は、同じ光速で遠ざかる固定点に、何時まで経っても到達し得ない。つまりアインシュタインの相対性理論は光速より遅い場合にのみ定義可能であり、光子に適用すれば矛盾が生じるのは当然なのである。

0037

以上述べた如く、本発明の主旨は、矛盾が見つからないだけでなく、複雑な数学手法を用いずに、エネルギー準位やスピンの説明ができる。量子力学の基本原理とされる「波動関数=存在確率」に反するが、前述の如く、逆にこれが矛盾であり、本発明はこの矛盾を解決する新たな回答を与えるものである。さらに言えば、本発明の如き具体的イメージを喚起する教材が無かった結果が高等数学のみに依存した理論を構築し、矛盾を抱えたまま進んできたのである。

0038

以上述べた様に、本発明の効果は、原子の内部構造を示す図が理科、特に量子力学の興味を喚起し、理科離れを食い止めるだけでなく、数学のみに偏った推論により生じかねない誤りを未然に防ぐ一助となる。さらに外部磁界と水素原子との関わりが良く理解でき、また水素原子のエネルギー準位を磁界分布から計算でき、量子電磁気に貢献する事をも期待される教材である。

0039

以上のように、本発明にかかる教材は水素原子の姿を可視化させ、難解で取っ付き難い量子力学に親近感を抱かせ、理科離れを防止すると共に、外部静磁界が加えられた時に起る現象をイメージする事を可能とし、教育や研究にも有用である。

図面の簡単な説明

0040

本発明の実施の形態1の教材の2s軌道の水平断面の磁力線群の平面図本発明の実施の形態2の教材の2s軌道の任意の垂直断面における電気力線群平面図図2を描いたコンピュータプログラム部分リスト本発明の実施の形態3の教材の2s軌道の磁力線群斜視図本発明の実施の形態4の教材の2pz軌道の磁力線群斜視図本発明の実施の形態5の教材の2px軌道の水平断面の磁力線平面図本発明の実施の形態6の教材の2px軌道の垂直断面の電気力線群平面図従来例の教材の原子模型平面図従来例の教材の2s軌道平面図従来例の教材の2s軌道の確率密度グラフ

0041

1磁力線
2 電気力線

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