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技術 眼科装置

出願人 株式会社トーメーコーポレーション
発明者 岡本圭一郎小林宏時
出願日 2009年10月16日 (11年1ヶ月経過) 出願番号 2009-238823
公開日 2011年4月28日 (9年7ヶ月経過) 公開番号 2011-083444
状態 特許登録済
技術分野 眼の診断装置
主要キーワード 全照明光 アライメント基準 光量検出素子 加法定理 可視領域外 縦方向位置 観察情報 電子シャッタタイミング
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年4月28日)のものです。
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図面 (20)

課題

検眼観察像により装置と被検眼のアライメント状態を検出する眼科装置において、外乱光の影響を排除してアライメント状態を正確に検出可能な装置を提供する。

解決手段

被検眼の測定/検査を行なう光学系を有する検眼ユニットと、被検眼を照明する複数の照明光源と、複数の照明光源により照明された被検眼像撮像素子受光して観察する観察光学系と、撮像素子に受光した被検眼像を表示する表示手段と、撮像素子の制御信号に同期して複数の照明光源の点滅を行なう光源点灯制御手段と、2次元位置検出素子により前記被検眼像に重畳する照明光源の反射像を検出して被検眼に対する検眼ユニット手段のアライメント状態の検出を行なうアライメント状態取得手段とを有する眼科装置において、アライメント状態取得手段は複数の照明光源の点灯制御信号に同期して取得される2次元位置検出素子の信号を差分した情報に基づいてアライメント状態を検出する。

概要

背景

眼科検査においては、被検眼の像をモニタにより観察しながら検眼部を固定台に対して相対的に移動させ被検眼にアライメント(位置合わせ)を行なう装置が主流となっている。

この種の装置のアライメント機構としては、被検眼の視軸方向からアライメント指標投影し、角膜反射により形成される角膜頂点付近反射輝点TVカメラ撮像して観察用TVモニタに映出すようにしたものが知られている。操作者は前述の角膜反射輝点をTVモニタの所定の位置に導くことにより、上下左右方向のアライメント調整を行なう。また、角膜反射輝点にピントを合わせることにより作動距離(前後)方向のアライメント調整を行なう。近年では、前述の指標光束反射像受光素子で検出し、その検出結果に基づいて自動的にアライメントを行なう装置が出現している。

しかしながら、前述した指標光束の反射像を受光素子で検出した結果に基づいてアライメントを行なう装置では、アライメント調整中に指標光束以外の外乱光が前述の受光素子に入射した場合、外乱光を指標光束と誤認識してアライメント調整に誤動作を生じることがある。

前述の問題を解決するため、入射光束の重心位置を検出可能な位置検出素子アライメント指標光角膜反射光束を入射させて被検眼のアライメント状態を検出する第1検出手段と、入射光束の光量を検出可能な光量検出素子に角膜反射光束を入射させて被検眼のアライメント状態を検出する第2検出手段とを設けて、前述の第1検出手段および前記第2検出手段の検出結果に基づいてアライメント指標の光か外乱光であるかを判断する判断手段とを備えた装置が特許文献1に示されている。
しかしながら、この装置ではアライメント指標の角膜反射光束の位置を検出する位置検出素子の他に光量検出素子が必要となるため、部品増加とともに構成が複雑になり製造コストが上昇してしまう問題がある。

概要

被検眼の観察像により装置と被検眼のアライメント状態を検出する眼科装置において、外乱光の影響を排除してアライメント状態を正確に検出可能な装置を提供する。被検眼の測定/検査を行なう光学系を有する検眼ユニットと、被検眼を照明する複数の照明光源と、複数の照明光源により照明された被検眼像撮像素子受光して観察する観察光学系と、撮像素子に受光した被検眼像を表示する表示手段と、撮像素子の制御信号に同期して複数の照明光源の点滅を行なう光源点灯制御手段と、2次元位置検出素子により前記被検眼像に重畳する照明光源の反射像を検出して被検眼に対する検眼ユニット手段のアライメント状態の検出を行なうアライメント状態取得手段とを有する眼科装置において、アライメント状態取得手段は複数の照明光源の点灯制御信号に同期して取得される2次元位置検出素子の信号を差分した情報に基づいてアライメント状態を検出する。

目的

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、被検眼の観察像から装置と被検眼のアライメント状態を取得する眼科装置において、位置検出素子に入射した外乱光の影響を排除してアライメント調整の誤動作を防止可能な装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

検眼検査あるいは測定を行なう検眼光学系が組み込まれた検眼ユニットと、前記検眼ユニットを3次元的に移動する移動手段と、被検眼を照明する複数の照明光源と、該複数の照明光源により照明された被検眼像撮像素子受光して観察する観察光学系と、前記撮像素子に受光した前記被検眼像を表示する表示手段と、前記撮像素子の制御信号に同期して前記複数の照明光源の点滅を行なう光源点灯制御手段と、前記被検眼像に重畳する前記照明光源の反射像を2次元位置検出素子により検出して前記検眼ユニットと被検眼のアライメント状態の取得を行なう少なくとも一部が前記観察光学系と兼用されているアライメント状態取得手段とを有し、前記アライメント状態取得手段により検出されたアライメント状態に基づいて前記検眼ユニットの移動を行なう眼科装置において、前記アライメント状態取得手段は前記光源点灯制御手段の制御信号と同期して前記2次元位置検出素子から出力される2つの信号を差分した情報に基づいてアライメント状態を取得することを特徴とする眼科装置。

請求項2

前記光源点灯制御手段は、前記撮像素子の撮像周期内において前記複数の照明光源の半数点灯する第1の状態と全数点灯する第2の状態を切換えるとともに次の撮像周期に移行した際に前記第1の状態の点灯と消灯逆転するように制御を行なうことを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。

請求項3

前記第1の状態と前記第2の状態の切換えは前記撮像素子のフィールド切換えあるいは電子シャッタタイミングと同期して行なうことを特徴とする請求項2に記載の眼科装置。

請求項4

前記複数の照明光源は前記検眼光学系の光軸に対して点対称となる位置に配置され、前記2次元位置検出素子は前記第1の状態において点灯している光源と消灯している光源とを結ぶ直線に対して45°傾斜するように配置したことを特徴とする請求項2又は3に記載の眼科装置。

請求項5

前記撮像素子は前記2次元位置検出素子と兼用されることを特徴とする請求項1乃至4に記載の眼科装置。

技術分野

0001

本発明は、被検眼の測定等の際に被検眼に対して所定の位置関係アライメントを行なう眼科装置に関する。

背景技術

0002

眼科検査においては、被検眼の像をモニタにより観察しながら検眼部を固定台に対して相対的に移動させ被検眼にアライメント(位置合わせ)を行なう装置が主流となっている。

0003

この種の装置のアライメント機構としては、被検眼の視軸方向からアライメント指標投影し、角膜反射により形成される角膜頂点付近反射輝点TVカメラ撮像して観察用TVモニタに映出すようにしたものが知られている。操作者は前述の角膜反射輝点をTVモニタの所定の位置に導くことにより、上下左右方向のアライメント調整を行なう。また、角膜反射輝点にピントを合わせることにより作動距離(前後)方向のアライメント調整を行なう。近年では、前述の指標光束反射像受光素子で検出し、その検出結果に基づいて自動的にアライメントを行なう装置が出現している。

0004

しかしながら、前述した指標光束の反射像を受光素子で検出した結果に基づいてアライメントを行なう装置では、アライメント調整中に指標光束以外の外乱光が前述の受光素子に入射した場合、外乱光を指標光束と誤認識してアライメント調整に誤動作を生じることがある。

0005

前述の問題を解決するため、入射光束の重心位置を検出可能な位置検出素子アライメント指標光角膜反射光束を入射させて被検眼のアライメント状態を検出する第1検出手段と、入射光束の光量を検出可能な光量検出素子に角膜反射光束を入射させて被検眼のアライメント状態を検出する第2検出手段とを設けて、前述の第1検出手段および前記第2検出手段の検出結果に基づいてアライメント指標の光か外乱光であるかを判断する判断手段とを備えた装置が特許文献1に示されている。
しかしながら、この装置ではアライメント指標の角膜反射光束の位置を検出する位置検出素子の他に光量検出素子が必要となるため、部品増加とともに構成が複雑になり製造コストが上昇してしまう問題がある。

先行技術

0006

特開平11−318828号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、被検眼の観察像から装置と被検眼のアライメント状態を取得する眼科装置において、位置検出素子に入射した外乱光の影響を排除してアライメント調整の誤動作を防止可能な装置を提供する。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を解決するために、本発明は以下の構成を備えることを特徴とする。

0009

本発明における眼科装置の第1の態様は、被検眼の検査あるいは測定を行なう検眼光学系が組み込まれた検眼ユニットと、前記検眼ユニットを3次元的に移動する移動手段と、被検眼を照明する複数の照明光源と、該複数の照明光源により照明された被検眼像撮像素子受光して観察する観察光学系と、前記撮像素子に受光した前記被検眼像を表示する表示手段と、前記撮像素子の制御信号に同期して前記複数の照明光源の点滅を行なう光源点灯制御手段と、前記被検眼像に重畳する前記照明光源の反射像を2次元位置検出素子により検出して前記検眼ユニットと被検眼のアライメント状態の取得を行なう少なくとも一部が前記観察光学系と兼用されているアライメント状態取得手段とを有し、前記アライメント状態取得手段により検出されたアライメント状態に基づいて前記検眼ユニットの移動を行なう眼科装置において、前記アライメント状態取得手段は前記撮像素子の撮像周期に該当する期間毎に前記2次元位置検出素子から出力される2つの信号を差分した情報に基づいてアライメント状態を取得することを特徴とする。

0010

本発明における眼科装置の第2の態様は、前記第1の態様に関わる眼科装置において、前記光源点灯制御手段は、前記撮像素子の撮像周期内において前記複数の照明光源の半数点灯する第1の状態と全数点灯する第2の状態を切換えるとともに次の撮像周期に移行した際に前記第1の状態の点灯と消灯逆転するように制御を行なうことを特徴とする。

0011

本発明における眼科装置の第3の態様は、前記第1又は第2の態様に関わる眼科装置において、前記第1の状態と前記第2の状態の切換えは前記撮像素子のフィールド切換えあるいは電子シャッタタイミングと同期して行なうことを特徴とする。

0012

本発明における眼科装置の第4の態様は、前記第1乃至第3の態様に関わる眼科装置において、前記複数の照明光源は前記検眼光学系の光軸に対して点対称となる位置に配置され、前記2次元位置検出素子は前記第1の状態において点灯している光源と消灯している光源とを結ぶ直線に対して45°傾斜するように配置したことを特徴とする。

0013

本発明における眼科装置の第5の態様は、前記第1乃至第4の態様に関わる眼科装置において、前記撮像素子は前記2次元位置検出素子と兼用されることを特徴とする。

発明の効果

0014

本発明によれば、アライメント情報検出手段の2次元位置検出素子から出力される信号から被検眼を照明する光源に起因する信号のみ抽出することが可能となるため、新たに光量検出素子を設けて外乱光を識別することが不要となる。

0015

また、本発明によれば、被検眼を照明する複数の光源の点灯および2次元位置検出素子から信号を取得するタイミングを被検眼の観察像を受像する撮像素子の撮像周期に同期させることにより、光源の点灯制御による表示画面のちらつきを抑えることが可能となるため、アライメント操作において表示画面を注視する操作者の負担を軽減することが可能となる。

図面の簡単な説明

0016

本発明の実施形態である眼科装置の外観図である。
本発明の実施形態である眼科装置の検眼部に収納される光学系の一例である眼屈折力測定光学系を示す図である。
本発明の実施形態である眼科装置の制御を示すブロック図である。
被検眼を観察する照明光源と観察用CCDの制御に関わるフローチャートである。
被検眼を観察する照明光源と観察用CCDの制御に関わるタイミングチャートである。
アライメント制御に関わるフローチャートである。
4つの照明光源で照明した際にモニタで観察される被検眼の観察像である。
観察用CCDに受光される被検眼の輝度分布の例を示す図である。
観察用CCDに受光される被検眼の輝度分布情報射影データを示した図である。
モニタの表示画面に対する2次元位置検出素子の検出範囲の関係を示した図である。
2次元位置検出素子により検出される輝度分布情報の射影データを示した図である。
アライメント光学系の光軸方向から見た円柱レンズと2次元位置検出素子の位置関係と2次元位置検出素子に導かれる照明光源の反射像を示した図である。
Z方向のアライメント状態を検出するために採用されたアライメント光学系の説明図である。
Z方向のアライメント状態の変化に伴う2次元位置検出素子の検出情報の変化を示した図である。
左右上下(XY)方向の位置が適切である場合の2次元位置検出素子の出力と前後(Z)方向のアライメント状態の関係を示した図である。
左右上下(XY)方向の位置が適切でない場合の2次元位置検出素子の出力と前後(Z)方向のアライメント状態の関係を示した図である。
前後(Z)方向の位置が適切である場合の2次元位置検出素子の出力と左右上下(XY)方向のアライメント状態の関係を示した図である。
2つの照明光源で照明した際にモニタで観察される被検眼の観察像である。
2次元位置検出素子を用いない場合の被検眼を観察する照明光源とインターライン型観察用CCDの制御に関わるタイミングチャートである。

0017

以下、本発明の形態を実施例として挙げ、図面に基づいて説明する。

0018

図1は、実施例である眼屈折力測定装置外観概略図を示している。1は本体部であり、本体部1には被検眼を固定するための顎台ユニット2が固設されている。3は後述する光学系を収納した検眼部であり、4は検眼部3を移動するためのジョイスティックである。ジョイスティック4は、本体部1に対して所定範囲内において傾斜および水平方向にスライド移動が可能なレバー部4A、水平方向にスライド移動可能なプレート部4B、回転可能なリング部4Cより構成されている。また、ジョイスティック4の先端には測定スイッチ5が設けられている。本体部1の内部には、前述の4A〜Cの傾斜・スライド・回転による移動量を検出する検出手段と、移動量に応じて検眼部3を移動させる駆動手段が設けられており、ジョイスティック4の操作により、検眼部3は本体部1に対して左右方向(X方向)、上下方向(Y方向)ならびに前後方向(Z方向)に移動する。詳細については、本出願人による特開2006−130227号に記載されているので参照されたい。6は様々な設定等を行なうスイッチが集められた操作パネルである。7はアライメントならびに測定に関する情報を表示するモニタである。ここで、アライメントに関する情報には被検眼の観察像が含まれる。

0019

図2は、検眼部3に収納されている光学系の例として、被検眼Eの屈折力を測定する光学系を示したものである。ここに示した光学系は、被検眼Eを観察する観察光学系20、前述の観察光学系20から分岐してXYZ方向のアライメント状態を検出するためのアライメント光学系30、眼屈折力測定光学系40、被検眼Eを注視させる視標提示する視標光学系50により構成され、各光学系の光軸は被検眼Eの直前で同一軸O1上に結合されている。以下に、それぞれの光学系の構成について説明する。

0020

観察光学系20は、赤外領域の光を射出する照明光源21L,21R,22L,22R・波長選択ミラー23・レンズ24・波長選択ミラー25・光分割ミラー26・レンズ27・観察用CCD28から構成されている。ここで、波長選択ミラー23は赤外領域の波長を透過し、後述する視標光源61の可視領域の波長を反射する特性となっている。また、波長選択ミラー25は照明光源21L,21R,22L,22Rから射出される赤外領域の波長の光を透過し、後述する測定光源41から射出される赤外領域の波長の光を反射する特性となっている。なお、本実施例における観察用CCD28はプログレッシブノンインターレース)出力を行なうものを想定している。

0021

アライメント光学系30は、レンズ31・円柱レンズ32・2次元位置検出素子33により構成され、観察光学系20の光分割ミラー26により分割された被検眼Eの像を2次元位置検出素子33に導く。ここで、2次元位置検出素子33は受光情報を輝度分布情報として出力可能電荷蓄積型のものとする。

0022

眼屈折力測定光学系40は、被検眼Eの眼底測定光を投影する測定光投影系40tと被検眼Eの眼底からの反射光を受光する眼底反射光受光系40rから構成されている。
測定光投影系40tは、前述の照明光源21L,21R,22L,22Rと帯域が異なる赤外領域の波長を射出する測定光源41・レンズ42・リング絞り43・光分割ミラー44・レンズ45により構成されており、測定光源41の光(測定光)は観察光学系20の波長選択ミラー24により反射されて被検眼Eの眼底に導かれる。
眼底反射光受光系40rは、測定光投影系40tと兼用されるレンズ45・光分割ミラー44と、絞り46・レンズ47・光軸方向に移動可能な測定用CCD48により構成されており、被検眼Eの眼底で反射された測定光を測定用CCD48に導く。

0023

視標光学系50は、少なくとも可視領域の波長を含む光を射出する視標光源51・光軸方向に移動可能な視標52・レンズ53により構成され、観察光学系40の波長選択ミラー22を介して視標像を被検眼Eに導く。なお、視標光源51が可視領域以外の波長を含む光を射出する場合は、可視領域外の波長の光が被検眼Eに照射されないようにするフィルタを視標光学系内に配置すれば良い。

0024

図3は装置のブロック図を示している。装置の制御を行なう制御手段70には、図示しないマイクロプロセッサプログラムを格納しているROM,データを保持するメモリ周辺機器インタフェイス等を有しており、照明光源21L,21R,22L,22R・測定光源41・視標光源51・ジョイスティック4(内に設けられている図示しない位置検出素子)・測定スイッチ5・操作パネル6および被検眼Eの観察用CCD28が接続されている。また、測定用CCD48は、画像処理回路72を介して制御回路70に接続されている。さらに、測定用CCD48駆動用のCCD用モータ81・視標52駆動用の視標用モータ82・左右方向駆動用のX軸モータ83・上下方向駆動用のY軸モータ84・前後方向駆動用のZ軸モータ85はそれぞれ駆動回路74〜78を介して制御回路70に接続されている。この他に、モニタ7が図形表示回路72および前述の観察用CCD28にも接続される合成回路73を介して制御回路70に接続されている。

0025

以上の構成を有する装置の動作について説明する。まず、操作者は観察用CCD28により観察される被検眼Eの像をモニタ7により確認しながらジョイスティック4を操作して被検眼Eに対して装置のアライメントを行なう。なお、近年の眼科装置にはアライメント状態を検出する手段を設けて自動的にアライメントを行なう構成を採用しているものがあるが、これらの装置においてもアライメント状態を検出不可能になっている場合や自動アライメント設定が解除されている場合には操作者が被検眼Eを観察しながらアライメントを行なうことになる。

0026

図4ならびに図5は観察光学系20およびアライメント光学系30に設けられた観察用CCD28と2次元位置検出素子33の受光制御のフローならびにタイミングチャートを示したものである。観察用CCD28ならびに2次元位置検出素子33の受光制御は、観察用CCD28のフレーム切換えのタイミングを基準として行なわれる。制御内容について主に図4に基づいて以下に説明する。なお、以降の説明において図2の21Lおよび21Rは照明光源1、図2の22Lおよび22Rは照明光源2にそれぞれ該当する。

0027

制御回路70は、電源投入時の初期化処理後や測定の実施する状態に切換える操作により発生される観察画面表示信号を検知すると、観察用CCD28のフレーム切換え信号同期信号)の監視を開始する。制御回路70は、フレーム切換え信号を検知すると以降の制御のタイミングの基準として利用するために設定された制御基準時間Tpを0とする。

0028

前述の制御基準時間Tpを0にするのと同時に照明光源の制御を行なう。制御する照明光源ならびに制御内容は、直前に点灯された照明光源を識別(特定)する最新点灯光源情報に基づいて選択される。この最新点灯光源情報は照明光源の点灯毎に更新される。しかしながら、観察画面表示信号を検知した時点は照明光源が点灯していないため、最新点灯光源情報も設定されていない。従って、最新点灯光源情報が設定されていない場合の制御内容を一方の照明光源(本実施例では照明光源1)の点灯に設定しておく。その結果、照明光源の点灯とともに最新点灯光源情報が設定されてメモリに保持される。ここで、点灯されたのが照明光源1であることから最新点灯光源情報として“1”を設定しているが、点灯された照明光源を特定可能であれば数値に限定されるものではない。例えば、被検眼Eを2つの照明光源により左右から照明する構成であれば最新点灯光源情報を“L”あるいは“R”とすることも可能である。

0029

前述の照明光源の制御に合わせて2次元位置検出素子33の電荷蓄積が開始される。このとき、照明光源により照明された被検眼Eの情報は観察用CCD28においても受光される。
図6は、被検眼Eに対して装置がアライメントされた状態で観察用CCD28が受光する被検眼Eの観察像をモニタ7に表示した状態を示したものである。ここで、モニタ7の表示範囲縦横中央線交点図3に示した光学系の光軸O1と一致するようにされている。
図6(a)は照明光源1ならびに照明光源2が点灯された状態であり、被検眼Eには照明光源1の反射像R21L,R21Rならびに照明光源2の反射像R22L,R22Rが観察される。なお、照明光源の反射像を”●”と”○”によって示しているが、内部塗りつぶしの有無により照明光源1あるいは照明光源2のいずれに起因するものであるか識別可能とするためである。
図6(b)および図6(c)は照明光源1あるいは照明光源2の一方のみが点灯されている状態の被検眼Eの観察像である。ここで、モニタ7に表示される被検眼Eは重畳している照明光源の反射像に近い程明るくなる。例えば、図6(b)の場合は左上および右下の領域は明るく左下および右上の領域は暗くなり、図6(c)の場合は逆になる。従って、一方の照明光源のみが点灯されて明るさが不均一となる期間は観察用CCD28を電荷掃出し状態とすることにより被検眼Eの観察情報破棄する。これにより、モニタ7に表示される被検眼Eの観察像が照明光源の点灯状態の影響を受けてちらつくことを防止することが可能となる。

0030

Tpが1フレーム走査時間を超えない範囲で任意に設定される所定時間Tsubに到達すると、制御回路70は2次元位置検出素子33に蓄積された電荷を掃出してアライメント情報としてメモリに保持する。この際、最新点灯光源情報が関連付けられ、後述するアライメント制御に利用される。同時に、制御回路70は2次元位置検出素子33を電荷掃出,観察用CCD28を電荷蓄積に状態を切換える。また、制御回路70は最新点灯光源情報に基づいて照明光源の制御を行なう。ここでは、最新点灯光源情報として保持されている照明光源と異なる照明光源の点灯が行なわれる。
従って、最新点灯光源情報が“1”(図5ではFrame[i]のTsub経過時点に該当。)の場合には照明光源2が点灯されて照明光源1ならびに2が点灯状態となることで、モニタ7には画面全体の明るさが均一な被検眼Eの観察像(図6(a)に該当)が表示される。さらに、照明光源の点灯が行われたことにより最新点灯光源情報が更新され、点灯されたのが照明光源2であれば最新点灯光源情報は“2”に書換えられてメモリに保持される。前述の照明光源1ならびに2・観察用CCD28・2次元位置検出素子33の状態は、制御回路70が観察用CCD28から次のフレーム切換え信号を検知するまで継続して保持される。

0031

制御回路70は観察用CCD28からの新たなフレーム切換え信号を検知するとTpを0にする。また、制御回路70は観察用CCD28が蓄積した電荷の掃出しを行なう。ここで、観察用CCD28からの掃出しされた電荷に基づいてモニタ7に被検眼Eの観察画面が表示される。

0032

以上で、観察用CCD28の1フレーム走査時間における2次元位置検出素子33によるアライメント情報と観察用CCD28による被検眼Eの観察情報の取得が完了する。しかしながら、2次元位置検出素子33によるアライメント情報から差分情報を取得するには、異なる照明光源が点灯されたそれぞれの状態で取得されるアライメント情報が2つ必要であるため、直前のフレーム走査時間と異なる照明光源が点灯された状態で2次元位置検出素子33に電荷を蓄積させるように照明光源の制御を行なう。ここで、最新点灯光源情報として保持されている照明光源は直前の2次元位置検出素子33によるアライメント情報の取得後に点灯されたものであることから、直前のアライメント情報は最新点灯光源情報として保持されていない照明光源が点灯された状態にて取得されたものとなる。(図5のFrame[i]とFrame[i+1]の切換時では、最新点灯光源情報は“2”であり、Frame[i]の走査期間内に2次元位置検出素子33は照明光源1が点灯した状態で情報を取得する。)
従って、最新点灯光源情報として保持されていない照明光源を消灯させ、その後段落[0030]以降の処理を行なうことにより連続するフレーム走査時間における2次元位置検出素子33によるアライメント情報は直前のフレーム走査時間と異なる照明光源が点灯された状態で取得されることになるとともに、いずれの照明光源も点灯した状態で観察用CCD28により取得された被検眼Eの観察情報がモニタ7に表示されることになる。

0033

前述の段落[0030]から[0033]を繰り返すことにより、フレーム走査期間毎に照明光源1ならびに2が交互に点灯された状態のアライメント情報が2次元位置検出素子33から取得される。2フレーム走査期間に取得された2つのアライメント情報を差分処理することにより、照明光源の情報のみが抽出されたアライメント情報を取得して正確なアライメントを行なうことが可能となる。なお、図4に示すフローに終了に至る手順は記載されていないが、測定完了あるいは装置内部の設定変更画面への切換え等の割込み処理の発生により強制的に終了される。

0034

続いて、前述のアライメント情報に基づいてアライメント状態を検知する手順を説明する。図7はアライメントに関わる制御フローを示したものである。

0035

まず、前述の段落[0031]において取得される最新点灯光源情報が関連付けられたアライメント情報について説明する。2次元位置検出素子33に導かれる被検眼Eの観察光束は観察用CCD28においても受光される。図8はモニタ7において図6に示す観察像が表示される際に観察用CCD28が取得している被検眼Eの輝度分布情報を示したものである。図8(a)は観察用CCD28の縦横方向の中央部のX−X間(横方向)ならびにY−Y間(縦方向)のラインで取得される輝度分布を示している。被検眼Eは瞳孔Ep,虹彩Ei,強膜Es,瞼Elのそれぞれの部位で輝度が異なることが理解される。図8(b)は観察用CCD28の縦横方向の照明光源1あるいは2の像が含まれるX’−X’間(横方向)ならびにY’−Y’間(縦方向)のラインで取得される輝度分布を示している。照明光源1あるいは2の反射像の輝度は被検眼Eのそれぞれの部位の輝度より高くなる。これは、被検眼Eの像は照明光源1あるいは照明光源2から照射された光束が角膜において後方散乱された光により形成されているためである。(鏡面反射による光源の虚像と比較して後方散乱光による像は輝度分布が低くなだらかになる。)従って、輝度値の比較により照明光源の像による信号を特定することが可能である。

0036

ところで、図8(a)あるいは図8(b)に示された輝度分布情報は受光領域の横(X)方向あるいは縦(Y)方向1ラインにおいて取得された輝度のみが反映されたものであり、受光領域全体の輝度分布情報が反映された照明光源の位置情報を取得するには全てのラインにおける輝度分布情報を評価する必要がある。しかしながら、2次元位置検出素子の仕様によってはライン数が数百本になるため、全てのラインの輝度分布情報を評価して受光領域の全体が反映された位置情報を取得するには時間を要することになる。
ここで、横あるいは縦方向について取得される輝度の射影データに注目する。輝度の射影データは1ラインに存在する全ての輝度値を総和することで求められる。
図9は、図8に示した観察用CCD28の情報から取得された射影データの分布を示したものである。これによれば、図9において特定される照明光源の横方向位置Cx1,Cx2あるいは縦方向位置Cy1,Cy2には、図8(b)のX’−X’間およびY’−Y’間の輝度分布から特定される照明光源の位置が反映されることが理解される。従って、アライメント情報から求められる輝度の射影データの分布情報に基づいて照明光源の位置を特定すれば良い。
なお、図9は観察用CCD28の信号に基づいて取得される射影データを示しているが、光学系の説明において前述したように2次元位置検出素子33は輝度分布情報を出力することから、同様に射影データを求めることが可能である。さらに、輝度分布情報を出力する2次元位置検出素子には輝度の射影データを直接出力する製品も提供されており、この製品を利用することによりライン毎に輝度情報を総和する処理を省略することも可能となる。

0037

ここで、本実施例において採用される2次元位置検出素子33の配置について図10に基づいて説明する。
図10(a)は、モニタ7の表示範囲(言い換えれば観察用CCD28の受光領域)と2次元位置検出素子33の受光領域の関係を示している。2次元位置検出素子33は、モニタ7の表示範囲(観察画面)の座標系に対して角度45°傾斜するとともに表示範囲の中央Oに2次元位置検出素子33の受光領域の中央が対応(一致)するように配置されている。なお、観察光学系の合焦位置においてモニタ7に表示される範囲は横方向Dw,縦方向Dhとする。
図10(b)は、2次元位置検出素子33の受光領域について示したもので、横(PSx)方向にm列,縦(PSy)方向にm行画素から構成される正方領域となっており、列ならびに行の番号は0から始まるものとする。なお、図中の括弧付き符号は2次元位置検出素子33の画素を参照する列あるいは行の番号を示している。また、2次元位置検出素子33の受光領域の一辺の長さをPSLとする。
ここで、2次元位置検出素子33により検出される位置情報は、アライメントの移動方向に対応していない座標系における情報であるため、アライメントの移動方向に対応する座標系の情報への変換が必要となる。
図10(c)は、2次元位置検出素子33により検出される点Pを2次元位置検出素子33の座標系PS(以下座標系PSと表記)ならびにアライメントの移動方向に対応する座標系D(以降座標系Dと表記)により示したものであり、この図に基づいて変換手順を説明する。なお、座標系PSの基準位置PS0は座標系Dの基準位置0から横(Dx)方向にDx0の距離に設定する。まず、座標系PSにおける点Pの位置について検討する。2次元位置検出素子33はPSx方向がPSx1,PSy方向がPSy1の位置に点Pを検出する。ここで、2次元位置検出素子33の基準位置PS0と点Pを結ぶ線分の長さをLP,PSx方向に対する傾斜角をθとして極座標表示すると、
PSx1=LP・cosθ
PSy1=LP・sinθ
となる。次に、座標系Dにおける点Pの位置を検討する。Dx方向の位置をDx1,Dy方向の位置をDy1として極座標により表すと、
Dx1−Dx0=LP・cos(θ+45°)
Dy1=LP・sin(θ+45°)
となり、上式右辺加法定理に基づいて展開することにより2つの座標系の関係が導かれる。
Dx1=(PSx1−PSy1)/√2+Dx0
Dy1=(PSx1+PSy1)/√2
これにより、座標系PSの位置情報から座標系Dの位置情報へ変換される。ここで、2次元位置検出素子33の中央にアライメント基準AS0を設定すると、座標系DにおけるAS0の位置はDx方向がDx0,Dy方向はDy0となり、Dy0は2次元位置検出素子33の受光領域の対角長の半分に相当することから、
Dy0=PSL/√2
となる。従って、座標系Dにおけるアライメント基準AS0に対する点PのずれはDx方向をΔPx,Dy方向をΔPyとすると、
ΔPx=Dx1−Dx0=(PSx1−PSy1)/√2
ΔPy=Dy1−Dy0=(PSx1+PSy1−PSL)/√2
となる。ただし、前述のずれは2次元位置検出素子33におけるずれを表しており、実際の装置と被検眼のずれΔx,Δyは、
Δx=MPA・ΔPx=MPA・(PSx1−PSy1)/√2
Δy=MPA・ΔPy=MPA・(PSx1+PSy1−PSL)/√2
と表される。ここで、MPAはアライメント光学系の倍率であり、Z方向のアライメント基準位置において図10(a)に示すモニタ7の縦方向の表示範囲Dhが2次元位置検出素子33の対角に対応するように設定されている場合は、
Dh=MPA・√2・PSL
の関係から、
MPA=Dh/(√2・PSL)
が導かれ、実際の装置と被検眼のずれΔx,Δyは
Δx=Dh・(PSx1−PSy1)/(2・PSL)
Δy=Dh・(PSx1+PSy1)/(2・PSL)−Dh/2
となる。
なお、2次元位置検出素子33の受光領域は図10(b)に示すようにm行×m列の画素により構成されていることから、位置情報は画素の列あるいは行の番号として取得される。ここで、1画素の1辺の長さはPSL/mであり、前述のPSx1が第j列(列番号の最初は0)の画素位置に該当する場合には、
PSx1=(PSL/m)・(j+1/2)
と表わすことができる。従って、2次元位置検出素子33の座標系PSにおける検出位置情報に基づいて座標系DにおけるアライメントのずれΔx,Δyが算出される。

0038

図11は、図6(b)あるいは図6(c)に示される照明光源1あるいは2の一方のみ点灯された状態において観察用CCD28が受光する被検眼Eの観察像および2次元位置検出素子33により取得される輝度の射影データの分布情報を示している。
図11(a)および図11(b)の被検眼Eならびに射影データの分布情報内の点線は、被検眼Eの中央付近に外乱光nが存在する場合の情報を重ねて示したものである。このように外乱光が存在する場合、単一のアライメント情報の輝度値を比較する方法では照明光源の像の特定は行なえない。
しかしながら、段落[0034]に述べたように照明光源1のみ点灯された状態で取得される図11(a)の輝度分布情報から照明光源2のみが点灯された状態で取得される図11(b)の輝度分布情報を縦横方向毎に差し引くことにより、図11(c)に示すように外乱光nならびに被検眼Eの情報が排除されて照明光源1および照明光源2の角膜による反射像(虚像)の位置情報のみが抽出される。この際、差分処理における2つのアライメント情報の関係(引かれる側と引く側)により符号の正負が決定されることから、段落[0031]においてアライメント情報毎に関連付けられた最新点灯光源情報を差分処理において利用することにより、符号の正負によりいずれの照明光源に起因する情報であるか特定することが可能となる。例えば、最新点灯光源情報として“1”が関連付けられているアライメント情報(図11(a)に該当)から最新点灯光源情報として“2”が関連付けられているアライメント情報(図11(b)が該当)を差し引くように定めることにより、図11(c)のように照明光源1に基づく情報は正の値、照明光源2に基づく情報は負の値として抽出される。なお、本実施例は照明光源1に相当する照明光源21L,21Rあるいは照明光源2に相当する照明光源22L,22Rは2次元位置検出素子33において照明光源21L,21RのY方向位置あるいは照明光源22L,22RのX方向位置は同じになるように配置しているため、照明光源1の反射像のY方向位置はPy3の1点のみ抽出され、同様に照明光源2の反射像のX方向位置はPx3の1点のみ抽出される。

0039

前述のアライメント情報に基づいて装置と被検眼Eの左右上下前後(XYZ)方向のアライメント状態を評価し、装置の基準位置に被検眼Eが位置するようにアライメント制御を行なう手順を説明する。アライメント情報から前述の射影データの差分情報が取得されると、最初に前後(Z)方向のアライメント状態の評価が行なわれる。まず、本実施例における前後(Z)方向のアライメント状態の評価方法について説明する。
図12(a)は、投影レンズ31の方向から見た円柱レンズ32と2次元位置検出素子33の位置関係を示したもので、円柱レンズ32の円柱軸CyAは2次元位置検出素子33のY方向と一致するように配置されている。また、図12(b)は、アライメント状態が適正である場合に2次元位置検出素子33に照射される照明光源の反射像の位置関係を示している。照明光源1ならびに照明光源2の反射像は、2次元位置検出素子33の受光領域の半分以上の間隔になるように配置されている。この配置は、照明光源の反射像が1つのみ検出される場合に検出領域に基づいて光源の特定を可能とする。(後述)
図13は、円柱レンズ32を透過する光束の結像位置焦点)と2次元位置検出素子33の配設された位置関係ならびに検出される光束の形状を示したものである。
図13(a)は、円柱レンズ32の円柱軸CyAに対して平行で光軸を含む断面を透過する光束(実線)の焦点位置Vfp(結像レンズ31の焦点に該当)と円柱レンズ32の円柱軸CyAに対して垂直で光軸を含む断面を透過する光束(点線)の焦点位置Hfpの間に2次元位置検出素子33が配設されていることを示している。
図13(b)は、図13(a)に示した光学系に円形の光束を平行に照射した際にVfpとHfpおよび2次元位置検出素子33の受光面において観察される光束の形状を示している。ここで、図13(a)に示すように2次元位置検出素子33を配置することにより前後(Z)方向のアライメント状態を評価する手順を説明する。
図14は、図13(a)において2次元位置検出素子33が円形の光束を検出する位置を前後(Z)方向のアライメント基準(Z=0)として設定した際に、2次元位置検出素子33が検出する光束が装置と被検眼Eの位置とともに変化することを示したものである。図14(a)は基準位置に被検眼Eが位置している状態、図14(b)は被検眼Eが接近した状態、図14(c)は離反した状態をそれぞれ示している。
被検眼Eが基準位置より接近する(Z<0)と、アライメント光学系30において被検眼Eの光束が結像する位置が後方(図では右)に移動するため、図13(a)ではHfpの位置に結像している円柱レンズ32の円柱軸に直交する光束の像が次第に2次元位置検出素子33に接近する。そして、図14(b)に示すように円柱レンズ32の円柱軸に直交する光束の像が2次元位置検出素子33に結像すると、2次元位置検出素子33は図13(b)のHfp面と同様な縦長の光束を検出する。逆に被検眼Eが基準位置から離反する(Z>0)と、被検眼Eの光束が結像する位置が前方(図では左)に移動するため、2次元位置検出素子33が検出する光束の形状は図13(a)のVfpの位置で結像している円柱レンズ32の円柱軸に平行な光束の像が2次元位置検出素子32に接近することになる。そして、図14(c)に示すように円柱レンズ32の円柱軸に平行する光束の像が2次元位置検出素子33に結像すると、2次元位置検出素子33は図13(b)のVfp面と同様な横長の光束を検出する。
従って、2次元位置検出素子33により検出される光束の形状に基づいて基準位置に対する被検眼Eの遠近を評価することが可能となる。ただし、被検眼Eが図14(b)よりも接近あるいは図14(c)よりも離反した状態では2次元位置検出素子33に受光される光束は縦横方向に拡散して光量が低下するため形状が識別できない。この場合、前述の遠近評価を行なうことはできないため、前後(Z)方向のアライメント状態が検出できないことを表示して手動によるアライメント操作を操作者に促す。

0040

図15は、図11(c)の差分情報と2次元位置検出素子33により検出される照明光源の像の形状が、前後(Z)方向の位置毎に変化する様子を示したものである。なお、差分情報は高さおよび幅の変化について理解されれば良いため棒状に簡略化して示すとともに、図6における反射像と同様に塗りつぶしの有無により照明光源1あるいは照明光源2のいずれに起因する情報であるか識別可能とされている。
図15(a)は、円柱レンズ32が配設されていない場合の形状ならびに差分情報を示したもので、図14(b)は円柱レンズ32が配設された場合の形状ならびに差分情報を示している。ただし、図15(a)については2次元位置検出素子33が結像レンズ31の焦点位置(Vfpの位置に相当)に配設された場合について示している。
被検眼が基準位置に存在している場合(Z=0)、円柱レンズ32の有無に関係なく2次元位置検出素子33の受光面に結像する照明光源の像は円形となり、図11(c)に示す差分情報が取得される。基準位置より被検眼が離れている場合(Z>0)、円柱レンズ32が配設されていなければZ=0の場合と同様に形状は円形になるが、光束の結像位置がVfp’に移動してしまうため2次元位置検出素子33が受光する光束の面積拡がり、面積あたりの受光光量が低下する。図15(b)においても2次元位置検出素子33の受光面に結像する照明光源の像がX方向に伸びるためX方向の分布における射影データは低くなるが、Y方向の光束は収束することからY方向の分布における射影データは基準位置とほぼ同じ大きさになる。逆に、基準位置より被検眼が接近している場合(Z<0)、2次元位置検出素子33が受光する照明光源の像の光束はY方向に伸びるためY方向の分布における射影データは低くなるが、X方向の分布における射影データは基準位置とほぼ同じ大きさになる。
ここで、円柱レンズ32が配設されていない場合は基準位置より被検眼Eが離れている場合(Z>0)とほぼ同様な差分信号になってしまうため、2次元位置検出素子33により取得される差分情報に基づいて被検眼の遠近を識別することはできない。しかしながら、円柱レンズ32を透過した光束を2次元位置検出素子33において受光させる構成とすることにより、図14(b)と図14(c)を両端とする範囲においてはX方向あるいはY方向の少なくとも一方において基準位置と同等以上の大きさの射影データが取得される。
従って、X方向およびY方向の射影データの大きさが所定値図15の差分情報に示した破線)以上であるか否かを評価することで前後(Z)方向の位置関係が把握される。なお、X方向の分布における照明光源2に基づく射影データ(塗りつぶし無)とY方向における照明光源1に基づく射影データ(塗りつぶし有)は2つの照明光源の情報が重複していることから、半値に基づいて前述の評価を行なう必要があることに注意する。例えば、Z<0のように差分情報のX方向の分布における射影データのみが所定以上の大きさである場合、被検眼Eが基準位置より近くに位置していることが把握されるため、検眼部3が被検眼Eから離反するように制御回路70は検眼部3を被検眼Eから離反させるように駆動回路78を介してZ軸駆動モータ85の駆動制御を行なう。そして、差分情報の射影データの大きさの評価とそれに基づくZ軸駆動モータ85の制御を繰り返すことにより、検眼部3が被検眼Eから離反するに従って差分情報におけるY方向の分布における射影データも大きくなる。Y方向の分布における射影データのみが所定以上の場合、検眼部3を被検眼Eに接近させる駆動制御を行なえば良い。
Z方向のアライメントが適切な状態(Z=0)であるか否かの判断は、差分情報の正負いずれか一方の射影データのX方向の分布およびY方向の分布における大きさ(高さ)の比較により行なう。2次元位置検出素子33が受光する照明光源の反射像の光束が円形である場合、差分情報のX方向の分布において抽出される照明光源の反射像に関わる全ての射影データの大きさ(高さ)を積算した情報とY方向の分布において抽出される照明光源の反射像に関わる全ての射影データの大きさ(高さ)を積算した情報はほぼ同じになる。従って、X方向の分布において抽出される全ての射影データの大きさ(高さ)を積算した情報とY方向の射影データの大きさ(高さ)を積算した情報の差が0であれば前後(Z)方向の基準位置であると判断可能となる。例えば、図15(b)のZ=0の場合、差分情報には符号が正である射影データと負である射影データが存在し、それぞれの射影データには2つの照明光源の情報が反映されている。符号が正の射影データに限定すると、X方向の分布に2つとY方向の分布に1つの射影データが存在している。ここで、Y方向の分布に存在する射影データは2つの照明光源の情報が重複しているため、X方向の分布において認められる2つの射影データを積算した高さにほぼ等しくなることから、X方向の分布に存在する射影データとY方向の分布に存在する射影データの差は0となる。なお、図15は照明光源1ならびに照明光源2に関わる全ての反射像が検出された場合の例であるが、照明光源1あるいは照明光源2のいずれか1つの反射像が2次元位置検出素子33により検出されることで前後(Z)方向のアライメント状態について評価することが可能となる。
図16は、上下左右(XY)方向のずれにより照明光源の反射像が1つのみ検出される状態において2次元位置検出素子33により取得される差分情報が前後(Z)方向のアライメント状態により変化することを示したものである。被検眼Eに向けて照射された照明光源の反射像は、図16(a)に示すように被検眼Eがモニタ7の右上寄りに位置する場合は照明光源もモニタ7の右上方向に確認される。ここで、モニタ7の表示範囲と2次元位置検出素子33の検出範囲は図10(a)に示した関係であるため、図16(a)の例では照明光源22Lの反射像のみが2次元位置検出素子33により検出される
図16(b)は、図14(a)から図14(c)に示したそれぞれの状態において2次元位置検出素子33により取得される差分情報を示している。図16(b)のZ=0の場合、符号が負の射影データがX方向の分布ならびにY方向の分布において大きさ(高さ)が等しいことからその差はほとんど0となる。

0041

前後(Z)方向のアライメントが適切な状態とされると、引き続いて左右上下(XY)方向のアライメント状態の評価ならびに駆動制御が行なわれる。
図17は、左右上下(XY)方向のずれの程度により2次元位置検出素子33が取得する差分情報が変化する状態を示している。図17(a)から図17(c)は2次元位置検出素子33により検出される照明光源の反射像の数が変化した際の差分情報である。
まず、図17(a)のように左右上下(XY)方向のアライメント状態が適正位置から大きく外れている場合、2次元位置検出素子33は照明光源の反射像を1つのみ検出する。全照明光源の中間点MPを2次元位置検出素子33の中央部に移動させることによりアライメント状態が適切な状態となるが、図17(a)の状態ではMPは2次元位置検出素子33の検出範囲から外れているため適切なアライメント状態からのずれ量を認識できない。しかしながら、図17(a)の例では検出された照明光源の反射像R21Rの位置は2次元位置検出素子33の基準位置(CLXとCLYの交点)に対してPSx方向が+ΔPSxPP、PSy方向が−ΔPSyPPずれていることを把握可能である。ここで、前述のずれを解消する方向に照明光源の反射像R21Rが移動するように駆動制御を行なうことにより、図17(b)に示すように2次元位置検出素子33の受光領域内に中間点MPが誘導される。中間点MPが2次元位置検出素子33の受光領域内に誘導されると、照明光源21Rに加えて照明光源2の少なくとも一方の反射像も受光領域内に誘導される。
従って、差分情報には照明光源1ならびに照明光源2による2つの情報が含まれることになるため、2次元位置検出素子33の基準位置ならびにMPの位置関係を把握可能となる。これにより、中間点BPを2次元位置検出素子33の基準位置に誘導するために必要な移動量ΔPSxMP,ΔPSyMPを算出できるため、検眼部3を移動する駆動制御を行なうことが可能となる。
以上に述べた差分情報の取得と駆動制御を繰り返すことにより中間点BPと2次元位置検出素子33の基準位置のずれは次第に解消され、最終的に図17(c)に示すように中間点BPは2次元位置検出素子33の基準位置(受光領域の中央)にほぼ一致した状態に近づくため、中間点BPと2次元位置検出素子33のずれが所定量以下であれば左右上下(XY)方向のアライメント状態が適切であると判断して検眼部3のアライメント駆動を停止する。ここで、アライメントが適切な状態になったことを報知する信号を出力することで、操作者に測定・検査を実施する段階に移行したことを報知させることや測定・検査を自動的に実施することが可能となる。

0042

続いて、測定・検査について本実施例が想定している眼屈折力測定の説明を行なう。アライメントの完了を把握すると、操作者は測定スイッチ5を操作する。測定スイッチ5と接続されている制御回路70は、測定スイッチ5が操作されたことを検出すると眼屈折力測定光学系40の測定光投影系40tの測定光源41および視標光学系50の視標光源51を点灯する。測定光は測定光投影系40tを経由してリング状の光束として被検眼Eの眼底に照射される。同時に、視標光源51に照射された視標52の光は視標光学系50・観察光学系20・眼屈折力測定光学系40を経由して被検眼Eの眼底に導かれ、測定中固視目標となる視標が被検眼Eに提示される。また、測定中は被検眼Eを雲霧させるため、制御回路70は駆動回路F75を介して視標駆動モータ82を制御して軸方向に視標52を移動させる。
被検眼Eに照射された測定光は眼底において反射され眼底反射光受光系40rを経由して測定用CCD48に導かれる。なお、被検眼Eの眼屈折力により眼底反射光の合焦位置が変動するため、制御回路70は駆動回路C74を介して測定用CCD駆動モータ81を軸方向に移動させて合焦状態の眼底反射光の像を検出可能としている。このようにして測定用CCD48により検出されたリング像(眼底反射光)は被検眼Eの眼屈折力に応じて大きさが変化するものであり、リング像の大きさを検出することにより眼屈折力が求められる。測定用CCD48で検出されるリング像の大きさと眼屈折力の関係については本出願人による特開2003−102687号公報に記載があり本発明との関係も薄いため説明は省略する。求められた眼屈折力は、制御回路70により図形表示回路72・合成回路73を介して本体10のモニタ7に表示される。

0043

以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、かかる実施形態における具体的な記載によって何等限定されるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様についても本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。

0044

前述の実施形態では照明光源1および照明光源2はそれぞれ2個の光源から構成されているが、図18に示すように照明光源1および照明光源2を各1個にした場合も差分情報から左右上下前後(XYZ)方向のずれを把握するとともに基準位置へのアライメント駆動を行なうことが可能である。前後(Z)方向については、段落[0041]において述べたのと同様にPSx方向およびPSy方向の射影データの大きさ(高さ)が一致するように駆動制御を行なえば良い。左右前後(XY)方向についても、段落[0042]と同様に検出された照明光源の反射像の数によって2次元位置検出素子33の基準位置に誘導する対象を変更して駆動制御を行なう。ここで、検出された反射像の数が1つの場合は検出された反射像を対象とし、検出された反射像の数が2つの場合は2つの反射像の中間点を対象とすればよい。

0045

また、前述の実施形態ではアライメント光学系30に円柱レンズ32を配設することで前後(Z)方向の位置関係を検出可能としているが、精度的な問題から前後(Z)方向の位置関係を検出する構成を別に設ける場合は、円柱レンズ32を省略して左右上下(XY)方向のみ2次元位置検出素子33により検出する構成にしても良い。ここで、観察用CCD28にインターライン方式のものを採用するとともに図19に示すようにODDフィールド走査時間を照明光源の点灯タイミングを制御するTsubとして設定することにより、照明光源1あるいは照明光源2のみが点灯された際の被検眼の観察情報がODDフィールドの出力として取得され、連続する2つのフレームにおけるODDフィールドの出力信号の射影データを差分した情報に基づいて左右上下(XY)方向のアライメント状態を検出できることから、2次元位置検出素子33(アライメント光学系30)を省略することも可能となる。ただし、一方の照明光源のみが点灯されるODDフィールドが反映されるため、プログレッシブ型CCDを使用する場合と異なりモニタ7に表示される観察像のちらつきを完全に排除することはできない。

実施例

0046

以上に説明したように、本発明に係わる眼科装置においては被検眼を照明する複数の光源の点灯制御と被検眼により反射された前述の光源の反射像の2次元的な位置を検出可能な素子の駆動制御を同期させることにより前述の2次元的な位置を検出可能な素子の出力信号から前述の光源の反射像の位置情報のみを抽出できるため、外乱光等に起因する誤動作を回避して適切なアライメント状態を取得可能となる。

0047

7モニタ
20観察光学系
21L,21R,22L,22R照明光源
28観察用CCD
30アライメント光学系
32円柱レンズ
33 2次元位置検出素子
40眼屈折力測定光学系
50指標光学系
70 制御回路

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  • 国立大学法人静岡大学の「 画像処理装置及び画像処理方法」が 公開されました。( 2019/06/24)

    【課題】被験者の視線方向を安定して精度よく検出すること。【解決手段】視線検出装置1は、対象者Aの左右の瞳孔PL,PR及びそれらの周辺部を撮像することで眼画像を取得するカメラ10と、眼画像を基に左右の瞳... 詳細

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