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技術 材料設計統合システム

出願人 アドバンスソフト株式会社国立研究開発法人物質・材料研究機構
発明者 奥野好成原田広史横川忠晴
出願日 2009年10月9日 (8年2ヶ月経過) 出願番号 2009-249482
公開日 2011年4月21日 (6年8ヶ月経過) 公開番号 2011-081757
状態 特許登録済
技術分野 CAD 特定用途計算機
主要キーワード 近似レベル 時間ステップ数 動的安定 標準距離 統合プラットフォーム マクスウェル分布 経験的ポテンシャル 古典力学

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図面 (9)

課題

本発明は、1つの統合システムで、分子ポテンシャルエネルギーや力の計算が可能なソフトウェア分子動力学法ソフトウェア統合プラットフォーム指令に基づき連動処理させることによって、効率的な材料設計を可能にするシステムを提供する。

解決手段

本発明は、分子のポテンシャルエネルギーや力の計算が可能なソフトウェアや分子動力学法ソフトウェアを統合プラットフォームの指令に基づき連動処理させることによって、従来手法では完了できなかった計算、従来手法では手間がかかっていた計算、複数の従来手法の組み合わせが必要で新規なソフトウェアを作成しないとできなかった計算を1つの統合システムによって効率的に実施可能にするものである。

背景

物質材料の開発・設計においてコンピュータによるシミュレーションが、コンピュータ技術発展に伴い大変重要なものとなってきている。そのため、特許文献1〜特許文献9や非特許文献1等に示されるように、材料設計をコンピュータで支援するためのシステムが数多く提案されてきている。
一般に、材料設計のためのシミュレーションでは、必要とする計算精度計算時間、計算の目的、等に応じて、計算ソフトウェア使い分けるのが常である。しかしながら、1回のジョブで目的とする計算を達成できることは殆どなく、何十回あるいは何100回もの試行錯誤的な計算を実施するのが普通である。
例えば、物質や材料の開発・設計において行われるシミュレーションの殆どは、解析的に求めることができない。そのため、収束困難な問題、ローカルミニマムで終了しグローバルミニマムが求まらない問題、計算時間がかかりすぎていつまで経っても計算が終わらない問題等が頻繁に起こり、その度に、人の試行錯誤を必要としてきた。
即ち、このような問題等が生じると、一旦計算をストップさせ、人が計算結果を吟味して、計算条件分子初期構造等を変更し、再度、計算を開始する等して対応しなければならず、これを、何十回あるいは何百回も繰り返してようやく目的とする計算を完了するケースが多々ある。
そこで、これらの試行錯誤を極力減らし、効率化する手法の開発が望まれる。

また、上記の問題で、人の試行錯誤がどうしても必要だとしても、その試行錯誤を最低限に抑えることで、研究効率化を進めることができる。

一方、分子動力学法シミュレーションによって分子の動力学解析を行うことは、ナノテクノロジー分野のみならずバイオテクノロジー分野などにおいても重要である。分子動力学法とは、古典力学におけるニュートン運動方程式を解いて、系の静的・動的安定構造や、動的過程を解析する手法であり、熱容量や拡散係数等様々な解析を可能にするものである。
分子動力学法では、まず、適当な初期構造を与えた上で、各原子初期速度ベクトルを与え、初期構造での各原子に働く力、即ちフォースを計算し、シミュレーションを開始する。初期速度ベクトルは、通常、乱数を使ってマクスウェル分布に従うよう決定する。初期構造と初期速度ベクトルと各原子に働く力から、微小時間Δt経過後の新規構造が運動方程式によって決定できる。この新規構造での各原子に働く力を計算すれば、新規構造での速度ベクトルも運動方程式によって決定できる。さらに、求めた新規構造と速度ベクトルと各原子に働く力から、微小時間2Δt経過後の構造と速度ベクトルが運動方程式によって決定できる。同様にして、さらにΔt時間経過後の計算をすることを繰り返すことで、長時間にわたる分子の動力学描像を得ることができる。
ところで、各原子に働く力は、周囲の電子や原子との相互作用によって決まるものであり、その計算方法あるいは近似方法としては、種々のものがある。例えば、原子に働く力は、経験的ポテンシャル関数によって近似するような方法がよく用いられている。しかし、どのようなポテンシャル関数で近似するのがよいかについて種々の方法が提案されており、いずれも一長一短があり、決まった方法があるわけではない。どの近似方法を用いるかは、目的や計算時間や研究者の経験や試行錯誤等によって決定されているのが実情である。
さらに、近年では、計算機高速化によって、量子化学計算密度汎関数法計算、第一原理計算等によって、より精密にポテンシャルエネルギーや原子にかかる力の計算が可能になってきており、これらの計算結果を用いて動力学計算を実行する研究例も増えつつある。
しかしながら、多種多様なポテンシャルエネルギーや力の計算が可能で、それらを目的に応じて使い分けるようになってきた結果、一つの大きな問題が顕著になってきている。即ち、一つの分子動力学法ソフトウェアに、ありとあらゆるポテンシャルエネルギーや力の計算手法を組み込むことが困難なことである。そのため、新しいポテンシャルエネルギーや力の計算手法ができる度に新しい分子動力学計算ソフトウェア作成されており、ソフトウェア開発が非効率的となっている。また、ユーザー立場からすると、たくさんの分子動力学計算ソフトウェアが存在し、目的に応じてそれらを使い分ける必要があり、その度に利用方法マスターしなければならず、大変非効率な状況にある。
一つの分子動力学法ソフトウェアに、ありとあらゆるポテンシャルエネルギーや力の計算手法を組み込むことが困難であることの理由として、専門家によるソフトウェアの開発は、研究者の興味のみに基づいて作成されることが多いことが挙げられる。例えば、電子状態理論の専門家は分子動力学に興味がない一方で、分子動力学の専門家は電子状態理論には興味がないことが多い。この場合、電子状態理論の専門家は、電子状態理論のソフトウェアを作成するが動力学には興味がないので、ポテンシャルエネルギーや力の計算を可能にしても動力学の機能はソフトウェアに組み込まない。一方、分子動力学の専門家は、電子状態理論のソフトウェアを作成することに興味はないが、電子状態理論のソフトウェアで計算できるポテンシャルエネルギーや力の計算結果だけは利用したい。分子動力学の専門家は、電子状態理論のソフトウェアに動力学の機能を組み込むか、電子状態理論のソフトウェアで計算したポテンシャルエネルギーや力の計算結果に基づきポテンシャル関数を作成し、それを利用した分子動力学計算を行う等して対応している。
以上のように、一つの分子動力学法ソフトウェアに、ありとあらゆるポテンシャルエネルギーや力の計算手法を組み込むことが困難であり、多種多様な電子状態理論に関するソフトウェアが作成されていくにつれて、それに対応する多数の分子動力学法ソフトウェアが開発されており、開発が非効率的となり、またそうしてできた多数のソフトウェア全てをユーザーが使いこなせるはずもなく、分子動力学法ソフトウェアの利用法も容易でない状況にある。

概要

本発明は、1つの統合システムで、分子のポテンシャルエネルギーや力の計算が可能なソフトウェアや分子動力学法ソフトウェアを統合プラットフォーム指令に基づき連動処理させることによって、効率的な材料設計を可能にするシステムを提供する。 本発明は、分子のポテンシャルエネルギーや力の計算が可能なソフトウェアや分子動力学法ソフトウェアを統合プラットフォームの指令に基づき連動処理させることによって、従来手法では完了できなかった計算、従来手法では手間がかかっていた計算、複数の従来手法の組み合わせが必要で新規なソフトウェアを作成しないとできなかった計算を1つの統合システムによって効率的に実施可能にするものである。

目的

即ち、このような問題等が生じると、一旦計算をストップさせ、人が計算結果を吟味して、計算条件や分子の初期構造等を変更し、再度、計算を開始する等して対応しなければならず、これを、何十回あるいは何百回も繰り返してようやく目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

統合プラットフォームと、前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された、量子化学計算ソフトウェアや第一原理計算ソフトウェアや分子動力学法ソフトウェア等の材料計算ソフトウェアから構成される、材料設計計算を実行するためのコンピュータシステムであって、前記統合プラットフォームは、用いる計算ソフトウェアの指定計算条件分子構造に関する情報入力するための手段と、前記指定計算ソフトウェアに計算条件と分子構造に関する情報を送信するための手段と、前記指定計算ソフトウェアから計算途中の結果の情報を受け取るための手段と、前記指定計算ソフトウェアから受け取った計算途中の結果を解析する手段と、前記解析から、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいかどうかを判断する手段と、前記判断で、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合には、前記指定計算ソフトウェアに計算を中止する指令を出す手段と、前記判断で、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合には、用いる計算ソフトウェアの指定や計算条件や分子構造を変更する手段と、前記判断で、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合には、前記変更した計算条件や分子構造に関する情報を、変更した指定計算ソフトウェアに送信する手段と、前記指定計算ソフトウェアから終了した計算の結果の情報を受け取るための手段と、前記指定計算ソフトウェアから受け取った終了した計算の結果を解析する手段とを具備し、前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された前記指定計算ソフトウェアは、前記統合プラットフォームから送信された計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段と、前記統合プラットフォームから送信された計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行するための手段と、前記分子に関する計算の途中結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段と、前記統合プラットフォームからの計算中止指令を受け取る手段と、前記計算中止指令を受け取った場合には、計算を中止する手段と、前記分子に関する計算が終了した場合には、前記分子に関する計算結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段とを具備し、前記統合プラットフォームに、用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程と、前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアに計算条件と分子構造に関する情報を送信する工程と、前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程と、前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行する工程と、前記指定計算ソフトウェアが、前記分子に関する計算の途中結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程と、前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから計算途中の結果の情報を受け取る工程と、前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから受け取った計算途中の結果を解析する工程と、前記統合プラットフォームが、前記解析から、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいかどうかを判断する工程と、前記統合プラットフォームが、前記判断で、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合には、前記指定計算ソフトウェアに計算を中止する指令を出す工程と、前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームからの計算中止指令を受け取る工程と、前記指定計算ソフトウェアが、前記計算中止指令を受け取った場合には、計算を中止する工程と、前記統合プラットフォームが、前記判断で、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合には、用いる計算ソフトウェアの指定や計算条件や分子構造を変更する工程と、前記統合プラットフォームが、前記判断で、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合には、前記変更した計算条件や分子構造に関する情報を、変更した指定計算ソフトウェアに送信する工程と、前記指定計算ソフトウェアが、前記分子に関する計算が終了した場合には、前記分子に関する計算結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程と前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから終了した計算の結果の情報を受け取る工程と、前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから受け取った終了した計算の結果を解析する工程とを含む工程により材料設計計算を実行するためのコンピュータシステム。

請求項2

統合プラットフォームと、前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された、量子化学計算ソフトウェアや第一原理計算ソフトウェアや分子動力学法ソフトウェア等の材料計算ソフトウェアから構成される、材料設計計算を実行するためのコンピュータシステムであって、前記統合プラットフォームは、用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段と、前記指定計算ソフトウェアに計算条件と分子構造に関する情報を送信するための手段と、割込みに関する指令を入力する手段と、前記指定計算ソフトウェアに割込みに関する指令を送信するための手段と、前記指定計算ソフトウェアから計算途中の結果の情報を受け取るための手段と、前記指定計算ソフトウェアから受け取った計算途中の結果を解析する手段と、計算続行の指令を入力する手段と、前記指定計算ソフトウェアに計算続行の指令を送信するための手段と、変更を加えた、用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段と、前記指定計算ソフトウェアに、変更を加えた、計算条件と分子構造に関する情報を送信するための手段と、前記指定計算ソフトウェアから終了した計算の結果の情報を受け取るための手段と、前記指定計算ソフトウェアから受け取った終了した計算の結果を解析する手段と、を具備し、前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された前記指定計算ソフトウェアは、前記統合プラットフォームから送信された計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段と、前記統合プラットフォームから送信された計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行するための手段と、前記統合プラットフォームから送信された割込みに関する指令を入力するための手段と、前記割込みに関する指令が入力された場合に、計算を一時停止する手段と、前記割込みに関する指令が入力された場合に、前記分子に関する計算の途中結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段と、前記統合プラットフォームから送信された計算続行の指令を入力するための手段と、計算続行の指令が入力された場合には、一時停止した計算を再開するための手段と、前記統合プラットフォームから送信された、変更を加えた、計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段と、前記統合プラットフォームから送信された、変更を加えた、計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行するための手段と、前記分子に関する計算が終了した場合には、前記分子に関する計算結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段とを具備し、前記統合プラットフォームに、用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程と、前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアに計算条件と分子構造に関する情報を送信する工程と、前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程と、前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行する工程と、前記統合プラットフォームが、割込みに関する指令を入力する工程と、前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアに割込みに関する指令を送信する工程と、前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された割込みに関する指令を入力する工程と、前記指定計算ソフトウェアが、前記割込みに関する指令が入力された場合に、計算を一時停止する工程と、前記指定計算ソフトウェアが、前記割込みに関する指令が入力された場合に、前記分子に関する計算の途中結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程と、前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから計算途中の結果の情報を受け取る工程と、前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから受け取った計算途中の結果を解析する工程と、前記統合プラットフォームが、計算続行の指令を入力する工程と、前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアに計算続行の指令を送信する工程と、前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された計算続行の指令を入力する工程と、前記指定計算ソフトウェアが、計算続行の指令が入力された場合には、一時停止した計算を再開する工程と、前記統合プラットフォームが、変更を加えた、用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程と、前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアに、変更を加えた、計算条件と分子構造に関する情報を送信する工程と、前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された、変更を加えた、計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程と、前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された、変更を加えた、計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行する工程と、前記指定計算ソフトウェアが、前記分子に関する計算が終了した場合には、前記分子に関する計算結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程と、前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから終了した計算の結果の情報を受け取る工程と、前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから受け取った終了した計算の結果を解析する工程とを含む工程により材料設計計算を実行するためのコンピュータシステム。

請求項3

統合プラットフォームと、前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された、量子化学計算ソフトウェアや第一原理計算ソフトウェア等の、複数のポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアと、前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された分子動力学法ソフトウェアから構成される、分子動力学計算を実行するためのコンピュータシステムであって、前記統合プラットフォームは、用いるポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアの指定と動力学計算条件ポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段と、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアにポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を送信するための手段と、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアから分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を受け取るための手段と、前記動力学計算条件と分子構造に関する情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を、前記分子動力学法ソフトウェアに送信するための手段と、前記分子動力学法ソフトウェアから新規分子構造に関する情報を受け取るための手段と、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアに新規分子構造に関する情報を送信するための手段と、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアから新規分子構造での分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を受け取るための手段と、前記新規分子構造に関する情報と各原子にかかる力の情報を、前記分子動力学法ソフトウェアに送信するための手段とを具備し、前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアは、前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段と、前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力を求めるための手段と、前記分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段と、前記統合プラットフォームから送信された新規分子構造に関する情報を入力するための手段と、前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件と新規分子構造に関する情報を用いて、新規分子構造でのポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力を求めるための手段と、前記新規分子構造でのポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段とを具備し、前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された前記分子動力学法ソフトウェアは、前記統合プラットフォームから送信された動力学計算条件と分子構造に関する情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を入力するための手段と、前記分子構造を構成する各原子に前記動力学計算条件に基づき各原子の初期速度ベクトルを設定するための手段と、前記動力学計算条件及び分子構造に関する情報及び各原子にかかる力の情報及び各原子の初期速度ベクトルの情報を用いて、ニュートンの運動方程式に基づき新規分子構造に関する情報を求めるための手段と、前記新規分子構造に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段と、前記統合プラットフォームから送信された新規分子構造での各原子にかかる力に関する情報を入力するための手段と、前記動力学計算条件及び新規分子構造に関する情報及び各原子の速度ベクトルの情報及び各原子にかかる力に関する情報を用いて、ニュートンの運動方程式に基づき新規分子構造での速度ベクトルとさらなる新規分子構造に関する情報を求めるための手段と、前記動力学計算条件と新規分子構造に関する情報と各原子の速度ベクトルの情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報から、計算を終了させるかどうかを判断するための手段と、計算を終了させる判断した場合は、終了させる手段と、計算を終了させないと判断した場合は、前記新規分子構造に関する情報を、前記統合プラットフォームに送信するための手段とを具備し、前記統合プラットフォームに、用いるポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアの指定と動力学計算条件とポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程と、前記統合プラットフォームが、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアにポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を送信する工程と、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程と、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力を求める工程と、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアが、前記分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程と、前記統合プラットフォームが、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアから分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を受け取る工程と、前記統合プラットフォームが、前記動力学計算条件と分子構造に関する情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を、前記分子動力学法ソフトウェアに送信する工程と、前記分子動力学法ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された動力学計算条件と分子構造に関する情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を入力する工程と、前記分子動力学法ソフトウェアが、前記分子構造を構成する各原子に前記動力学計算条件に基づき各原子の初期速度ベクトルを設定する工程と、前記分子動力学法ソフトウェアが、前記動力学計算条件及び分子構造に関する情報及び各原子にかかる力の情報及び各原子の初期速度ベクトルの情報を用いて、ニュートンの運動方程式に基づき新規分子構造に関する情報を求める工程と、前記分子動力学法ソフトウェアが、前記新規分子構造に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程と、前記統合プラットフォームが、前記分子動力学法ソフトウェアから新規分子構造に関する情報を受け取る工程と、前記統合プラットフォームが、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアに新規分子構造に関する情報を送信する工程と、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された新規分子構造に関する情報を入力する工程と、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件と新規分子構造に関する情報を用いて、新規分子構造でのポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力を求める工程と、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアが、前記新規分子構造でのポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程と、前記統合プラットフォームが、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアから新規分子構造での分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を受け取る工程と、前記統合プラットフォームが、前記新規分子構造に関する情報と各原子にかかる力の情報を、前記分子動力学法ソフトウェアに送信する工程と、前記分子動力学法ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された新規分子構造での各原子にかかる力に関する情報を入力する工程と、前記分子動力学法ソフトウェアが、前記動力学計算条件及び新規分子構造に関する情報及び各原子の速度ベクトルの情報及び各原子にかかる力に関する情報を用いて、ニュートンの運動方程式に基づき新規分子構造での速度ベクトルとさらなる新規分子構造に関する情報を求める工程と、前記分子動力学法ソフトウェアが、前記動力学計算条件と新規分子構造に関する情報と各原子の速度ベクトルの情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報から、計算を終了させるかどうかを判断する工程と、前記分子動力学法ソフトウェアが、計算を終了させる判断した場合は、終了させる工程と、前記分子動力学法ソフトウェアが、計算を終了させないと判断した場合は、前記新規分子構造に関する情報を、前記統合プラットフォームに送信する工程とを含む工程により材料設計計算を実行するためのコンピュータシステム。

技術分野

0001

本発明は、統合プラットフォームと、統合プラットフォームにネットワーク等で接続された、量子化学計算ソフトウェアや第一原理計算ソフトウェアや分子動力学法ソフトウェア等の材料設計計算ソフトウェアから構成される、材料設計計算を実行するための材料設計統合システムに関する。

背景技術

0002

物質材料の開発・設計においてコンピュータによるシミュレーションが、コンピュータ技術発展に伴い大変重要なものとなってきている。そのため、特許文献1〜特許文献9や非特許文献1等に示されるように、材料設計をコンピュータで支援するためのシステムが数多く提案されてきている。
一般に、材料設計のためのシミュレーションでは、必要とする計算精度、計算時間、計算の目的、等に応じて、計算ソフトウェアを使い分けるのが常である。しかしながら、1回のジョブで目的とする計算を達成できることは殆どなく、何十回あるいは何100回もの試行錯誤的な計算を実施するのが普通である。
例えば、物質や材料の開発・設計において行われるシミュレーションの殆どは、解析的に求めることができない。そのため、収束困難な問題、ローカルミニマムで終了しグローバルミニマムが求まらない問題、計算時間がかかりすぎていつまで経っても計算が終わらない問題等が頻繁に起こり、その度に、人の試行錯誤を必要としてきた。
即ち、このような問題等が生じると、一旦計算をストップさせ、人が計算結果を吟味して、計算条件分子初期構造等を変更し、再度、計算を開始する等して対応しなければならず、これを、何十回あるいは何百回も繰り返してようやく目的とする計算を完了するケースが多々ある。
そこで、これらの試行錯誤を極力減らし、効率化する手法の開発が望まれる。

0003

また、上記の問題で、人の試行錯誤がどうしても必要だとしても、その試行錯誤を最低限に抑えることで、研究効率化を進めることができる。

0004

一方、分子動力学法シミュレーションによって分子の動力学解析を行うことは、ナノテクノロジー分野のみならずバイオテクノロジー分野などにおいても重要である。分子動力学法とは、古典力学におけるニュートン運動方程式を解いて、系の静的・動的安定構造や、動的過程を解析する手法であり、熱容量や拡散係数等様々な解析を可能にするものである。
分子動力学法では、まず、適当な初期構造を与えた上で、各原子初期速度ベクトルを与え、初期構造での各原子に働く力、即ちフォースを計算し、シミュレーションを開始する。初期速度ベクトルは、通常、乱数を使ってマクスウェル分布に従うよう決定する。初期構造と初期速度ベクトルと各原子に働く力から、微小時間Δt経過後の新規構造が運動方程式によって決定できる。この新規構造での各原子に働く力を計算すれば、新規構造での速度ベクトルも運動方程式によって決定できる。さらに、求めた新規構造と速度ベクトルと各原子に働く力から、微小時間2Δt経過後の構造と速度ベクトルが運動方程式によって決定できる。同様にして、さらにΔt時間経過後の計算をすることを繰り返すことで、長時間にわたる分子の動力学描像を得ることができる。
ところで、各原子に働く力は、周囲の電子や原子との相互作用によって決まるものであり、その計算方法あるいは近似方法としては、種々のものがある。例えば、原子に働く力は、経験的ポテンシャル関数によって近似するような方法がよく用いられている。しかし、どのようなポテンシャル関数で近似するのがよいかについて種々の方法が提案されており、いずれも一長一短があり、決まった方法があるわけではない。どの近似方法を用いるかは、目的や計算時間や研究者の経験や試行錯誤等によって決定されているのが実情である。
さらに、近年では、計算機高速化によって、量子化学計算、密度汎関数法計算、第一原理計算等によって、より精密にポテンシャルエネルギーや原子にかかる力の計算が可能になってきており、これらの計算結果を用いて動力学計算を実行する研究例も増えつつある。
しかしながら、多種多様なポテンシャルエネルギーや力の計算が可能で、それらを目的に応じて使い分けるようになってきた結果、一つの大きな問題が顕著になってきている。即ち、一つの分子動力学法ソフトウェアに、ありとあらゆるポテンシャルエネルギーや力の計算手法を組み込むことが困難なことである。そのため、新しいポテンシャルエネルギーや力の計算手法ができる度に新しい分子動力学計算ソフトウェアが作成されており、ソフトウェア開発が非効率的となっている。また、ユーザー立場からすると、たくさんの分子動力学計算ソフトウェアが存在し、目的に応じてそれらを使い分ける必要があり、その度に利用方法マスターしなければならず、大変非効率な状況にある。
一つの分子動力学法ソフトウェアに、ありとあらゆるポテンシャルエネルギーや力の計算手法を組み込むことが困難であることの理由として、専門家によるソフトウェアの開発は、研究者の興味のみに基づいて作成されることが多いことが挙げられる。例えば、電子状態理論の専門家は分子動力学に興味がない一方で、分子動力学の専門家は電子状態理論には興味がないことが多い。この場合、電子状態理論の専門家は、電子状態理論のソフトウェアを作成するが動力学には興味がないので、ポテンシャルエネルギーや力の計算を可能にしても動力学の機能はソフトウェアに組み込まない。一方、分子動力学の専門家は、電子状態理論のソフトウェアを作成することに興味はないが、電子状態理論のソフトウェアで計算できるポテンシャルエネルギーや力の計算結果だけは利用したい。分子動力学の専門家は、電子状態理論のソフトウェアに動力学の機能を組み込むか、電子状態理論のソフトウェアで計算したポテンシャルエネルギーや力の計算結果に基づきポテンシャル関数を作成し、それを利用した分子動力学計算を行う等して対応している。
以上のように、一つの分子動力学法ソフトウェアに、ありとあらゆるポテンシャルエネルギーや力の計算手法を組み込むことが困難であり、多種多様な電子状態理論に関するソフトウェアが作成されていくにつれて、それに対応する多数の分子動力学法ソフトウェアが開発されており、開発が非効率的となり、またそうしてできた多数のソフトウェア全てをユーザーが使いこなせるはずもなく、分子動力学法ソフトウェアの利用法も容易でない状況にある。

0005

特開2003−178102 特開2002−328961 特開2001−117959 特開2000−11025 特開平10−111880 特開平9−259156 特開平7−210582 特開平7−73207 特許第4352140号

先行技術

0006

Y.Okuno and S.Mashiko,ChemicalPhysics Letters 2005,401,35−39.

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、1つの統合システムで、分子のポテンシャルエネルギーや力の計算が可能なソフトウェアや分子動力学法ソフトウェアを統合プラットフォームの指令に基づき連動処理させることによって、効率的な材料設計を可能にするシステムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、分子のポテンシャルエネルギーや力の計算が可能なソフトウェアや分子動力学法ソフトウェアを統合プラットフォームの指令に基づき連動処理させることによって、従来手法では完了できなかった計算、従来手法では手間がかかっていた計算、複数の従来手法の組み合わせが必要で新規なソフトウェアを作成しないとできなかった計算、を1つの統合システムによって効率的に実施可能にするものである。これは、分子等のシミュレーションには数多くの手法があることと分子等のシミュレーションは複雑で1回の計算で目的を完了させることが困難あるため、計算途中で計算条件や用いるソフトウェアを変更したりしなければならず、効率的に計算を進めるにはソフトウェア間の連動処理が必要であることに基づく。

0009

〔1〕すなわち、本発明の材料設計統合システムは、統合プラットフォームと、前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された、量子化学計算ソフトウェアや第一原理計算ソフトウェアや分子動力学法ソフトウェア等の材料計算ソフトウェアから構成される、材料設計計算を実行するためのコンピュータシステムであって、
前記統合プラットフォームは、
用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報入力するための手段と、
前記指定計算ソフトウェアに計算条件と分子構造に関する情報を送信するための手段と、
前記指定計算ソフトウェアから計算途中の結果の情報を受け取るための手段と、
前記指定計算ソフトウェアから受け取った計算途中の結果を解析する手段と、
前記解析から、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいかどうかを判断する手段と、
前記判断で、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合には、前記指定計算ソフトウェアに計算を中止する指令を出す手段と、
前記判断で、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合には、用いる計算ソフトウェアの指定や計算条件や分子構造を変更する手段と、
前記判断で、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合には、前記変更した計算条件や分子構造に関する情報を、変更した指定計算ソフトウェアに送信する手段と、
前記指定計算ソフトウェアから終了した計算の結果の情報を受け取るための手段と、
前記指定計算ソフトウェアから受け取った終了した計算の結果を解析する手段とを具備し、
前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された前記指定計算ソフトウェアは、
前記統合プラットフォームから送信された計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段と、
前記統合プラットフォームから送信された計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行するための手段と、
前記分子に関する計算の途中結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段と、
前記統合プラットフォームからの計算中止指令を受け取る手段と、
前記計算中止指令を受け取った場合には、計算を中止する手段と、
前記分子に関する計算が終了した場合には、前記分子に関する計算結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段とを具備し、
前記統合プラットフォームに、用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程と、
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアに計算条件と分子構造に関する情報を送信する工程と、
前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程と、
前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行する工程と、
前記指定計算ソフトウェアが、前記分子に関する計算の途中結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程と、
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから計算途中の結果の情報を受け取る工程と、
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから受け取った計算途中の結果を解析する工程と、
前記統合プラットフォームが、前記解析から、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいかどうかを判断する工程と、
前記統合プラットフォームが、前記判断で、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合には、前記指定計算ソフトウェアに計算を中止する指令を出す工程と、
前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームからの計算中止指令を受け取る工程と、
前記指定計算ソフトウェアが、前記計算中止指令を受け取った場合には、計算を中止する工程と、
前記統合プラットフォームが、前記判断で、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合には、用いる計算ソフトウェアの指定や計算条件や分子構造を変更する工程と、
前記統合プラットフォームが、前記判断で、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合には、前記変更した計算条件や分子構造に関する情報を、変更した指定計算ソフトウェアに送信する工程と、
前記指定計算ソフトウェアが、前記分子に関する計算が終了した場合には、前記分子に関する計算結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程と
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから終了した計算の結果の情報を受け取る工程と、
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから受け取った終了した計算の結果を解析する工程とを含む工程により材料設計計算を実行するためのコンピュータシステムである。

0010

〔2〕また、本発明の材料設計統合システムの好ましい態様は、統合プラットフォームと、前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された、量子化学計算ソフトウェアや第一原理計算ソフトウェアや分子動力学法ソフトウェア等の材料計算ソフトウェアから構成される、材料設計計算を実行するためのコンピュータシステムであって、
前記統合プラットフォームは、
用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段と、
前記指定計算ソフトウェアに計算条件と分子構造に関する情報を送信するための手段と、
割込みに関する指令を入力する手段と、
前記指定計算ソフトウェアに割込みに関する指令を送信するための手段と、
前記指定計算ソフトウェアから計算途中の結果の情報を受け取るための手段と、
前記指定計算ソフトウェアから受け取った計算途中の結果を解析する手段と、
計算続行の指令を入力する手段と、
前記指定計算ソフトウェアに計算続行の指令を送信するための手段と、
変更を加えた、用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段と、
前記指定計算ソフトウェアに、変更を加えた、計算条件と分子構造に関する情報を送信するための手段と、
前記指定計算ソフトウェアから終了した計算の結果の情報を受け取るための手段と、
前記指定計算ソフトウェアから受け取った終了した計算の結果を解析する手段とを具備し、
前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された前記指定計算ソフトウェアは、
前記統合プラットフォームから送信された計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段と、
前記統合プラットフォームから送信された計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行するための手段と、
前記統合プラットフォームから送信された割込みに関する指令を入力するための手段と、
前記割込みに関する指令が入力された場合に、計算を一時停止する手段と、
前記割込みに関する指令が入力された場合に、前記分子に関する計算の途中結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段と、
前記統合プラットフォームから送信された計算続行の指令を入力するための手段と、
計算続行の指令が入力された場合には、一時停止した計算を再開するための手段と、
前記統合プラットフォームから送信された、変更を加えた、計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段と、
前記統合プラットフォームから送信された、変更を加えた、計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行するための手段と、
前記分子に関する計算が終了した場合には、前記分子に関する計算結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段とを具備し、
前記統合プラットフォームに、用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程と、
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアに計算条件と分子構造に関する情報を送信する工程と、
前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程と、
前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行する工程と、
前記統合プラットフォームが、割込みに関する指令を入力する工程と、
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアに割込みに関する指令を送信する工程と、
前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された割込みに関する指令を入力する工程と、
前記指定計算ソフトウェアが、前記割込みに関する指令が入力された場合に、計算を一時停止する工程と、
前記指定計算ソフトウェアが、前記割込みに関する指令が入力された場合に、前記分子に関する計算の途中結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程と、
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから計算途中の結果の情報を受け取る工程と、
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから受け取った計算途中の結果を解析する工程と、
前記統合プラットフォームが、計算続行の指令を入力する工程と、
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアに計算続行の指令を送信する工程と、
前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された計算続行の指令を入力する工程と、
前記指定計算ソフトウェアが、計算続行の指令が入力された場合には、一時停止した計算を再開する工程と、
前記統合プラットフォームが、変更を加えた、用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程と、
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアに、変更を加えた、計算条件と分子構造に関する情報を送信する工程と、
前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された、変更を加えた、計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程と、
前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された、変更を加えた、計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行する工程と、
前記指定計算ソフトウェアが、前記分子に関する計算が終了した場合には、前記分子に関する計算結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程と、
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから終了した計算の結果の情報を受け取る工程と、
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから受け取った終了した計算の結果を解析する工程とを含む工程により材料設計計算を実行するためのコンピュータシステムである。

0011

〔3〕また、本発明の材料設計統合システムの好ましい態様は、統合プラットフォームと、前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された、量子化学計算ソフトウェアや第一原理計算ソフトウェア等の、複数のポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアと、前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された分子動力学法ソフトウェアから構成される、分子動力学計算を実行するためのコンピュータシステムであって、
前記統合プラットフォームは、
用いるポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアの指定と動力学計算条件とポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段と、
前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアにポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を送信するための手段と、
前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアから分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を受け取るための手段と、
前記動力学計算条件と分子構造に関する情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を、前記分子動力学法ソフトウェアに送信するための手段と、
前記分子動力学法ソフトウェアから新規分子構造に関する情報を受け取るための手段と、
前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアに新規分子構造に関する情報を送信するための手段と、
前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアから新規分子構造での分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を受け取るための手段と、
前記新規分子構造に関する情報と各原子にかかる力の情報を、前記分子動力学法ソフトウェアに送信するための手段とを具備し、
前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアは、
前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段と、
前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力を求めるための手段と、
前記分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段と、
前記統合プラットフォームから送信された新規分子構造に関する情報を入力するための手段と、
前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件と新規分子構造に関する情報を用いて、新規分子構造でのポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力を求めるための手段と、
前記新規分子構造でのポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段とを具備し、
前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された前記分子動力学法ソフトウェアは、
前記統合プラットフォームから送信された動力学計算条件と分子構造に関する情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を入力するための手段と、
前記分子構造を構成する各原子に前記動力学計算条件に基づき各原子の初期速度ベクトルを設定するための手段と、
前記動力学計算条件及び分子構造に関する情報及び各原子にかかる力の情報及び各原子の初期速度ベクトルの情報を用いて、ニュートンの運動方程式に基づき新規分子構造に関する情報を求めるための手段と、
前記新規分子構造に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段と、
前記統合プラットフォームから送信された新規分子構造での各原子にかかる力に関する情報を入力するための手段と、
前記動力学計算条件及び新規分子構造に関する情報及び各原子の速度ベクトルの情報及び各原子にかかる力に関する情報を用いて、ニュートンの運動方程式に基づき新規分子構造での速度ベクトルとさらなる新規分子構造に関する情報を求めるための手段と、
前記動力学計算条件と新規分子構造に関する情報と各原子の速度ベクトルの情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報から、計算を終了させるかどうかを判断するための手段と、
計算を終了させる判断した場合は、終了させる手段と、
計算を終了させないと判断した場合は、前記新規分子構造に関する情報を、前記統合プラットフォームに送信するための手段とを具備し、
前記統合プラットフォームに、用いるポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアの指定と動力学計算条件とポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程と、
前記統合プラットフォームが、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアにポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を送信する工程と、
前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程と、
前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力を求める工程と、
前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアが、前記分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程と、
前記統合プラットフォームが、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアから分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を受け取る工程と、
前記統合プラットフォームが、前記動力学計算条件と分子構造に関する情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を、前記分子動力学法ソフトウェアに送信する工程と、
前記分子動力学法ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された動力学計算条件と分子構造に関する情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を入力する工程と、
前記分子動力学法ソフトウェアが、前記分子構造を構成する各原子に前記動力学計算条件に基づき各原子の初期速度ベクトルを設定する工程と、
前記分子動力学法ソフトウェアが、前記動力学計算条件及び分子構造に関する情報及び各原子にかかる力の情報及び各原子の初期速度ベクトルの情報を用いて、ニュートンの運動方程式に基づき新規分子構造に関する情報を求める工程と、
前記分子動力学法ソフトウェアが、前記新規分子構造に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程と、
前記統合プラットフォームが、前記分子動力学法ソフトウェアから新規分子構造に関する情報を受け取る工程と、
前記統合プラットフォームが、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアに新規分子構造に関する情報を送信する工程と、
前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された新規分子構造に関する情報を入力する工程と、
前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件と新規分子構造に関する情報を用いて、新規分子構造でのポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力を求める工程と、
前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアが、前記新規分子構造でのポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程と、
前記統合プラットフォームが、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアから新規分子構造での分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を受け取る工程と、
前記統合プラットフォームが、前記新規分子構造に関する情報と各原子にかかる力の情報を、前記分子動力学法ソフトウェアに送信する工程と、
前記分子動力学法ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された新規分子構造での各原子にかかる力に関する情報を入力する工程と、
前記分子動力学法ソフトウェアが、前記動力学計算条件及び新規分子構造に関する情報及び各原子の速度ベクトルの情報及び各原子にかかる力に関する情報を用いて、ニュートンの運動方程式に基づき新規分子構造での速度ベクトルとさらなる新規分子構造に関する情報を求める工程と、
前記分子動力学法ソフトウェアが、前記動力学計算条件と新規分子構造に関する情報と各原子の速度ベクトルの情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報から、計算を終了させるかどうかを判断する工程と、
前記分子動力学法ソフトウェアが、計算を終了させる判断した場合は、終了させる工程と、
前記分子動力学法ソフトウェアが、計算を終了させないと判断した場合は、前記新規分子構造に関する情報を、前記統合プラットフォームに送信する工程とを含む工程により材料設計計算を実行するためのコンピュータシステムである。

発明の効果

0012

本発明によれば、1つの統合システムで、分子のポテンシャルエネルギーや力の計算が可能なソフトウェアや分子動力学法ソフトウェアを統合プラットフォームの指令に基づき連動処理させることによって、効率的な材料設計を可能にするシステムを提供することができ、その結果として、材料設計の効率化、ソフトウェア開発の効率化とユーザー利用の容易化をもたらすことができる。

図面の簡単な説明

0013

統合プラットフォームと、前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された、各種計算ソフトウェアから構成される、材料設計を実行するためのコンピュータシステムを示す図。実施例1と2の実験で使用した、統合プラットフォームと、前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された、量子化学計算ソフトウェアから構成される、材料設計を実行するためのコンピュータシステムを示す図。実施例1での初期構造、最終的に計算された安定構造、計算途中の構造を示す図。実施例2での初期構造、最終的に計算された安定構造、計算途中の構造を示す図。実施例3の実験で使用した、独自作成の統合プラットフォームと独自作成の分子動力学実行ソフトウェアと既存の量子化学計算ソフトウェアで構築した、材料設計支援システムを示す図。実施例3での、水分子量体の安定構造に対して、プロトンを付加させた初期構造と原子を区別するためのラベル数字を示した図。実施例3の動力学計算で得られた、初期構造と一定時間経過後の構造を示した図。実施例3の動力学計算で得られた、原子間距離時間発展を示した図。

0014

A.材料設計統合システムによる全自動化計算
統合プラットフォームと、前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された、量子化学計算ソフトウェアや第一原理計算ソフトウェアや分子動力学法ソフトウェア等の材料計算ソフトウェアから構成される、材料設計計算を実行するためのコンピュータシステムであって、(A1)前記統合プラットフォームは、(A1−1)用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段と、(A1−2)前記指定計算ソフトウェアに計算条件と分子構造に関する情報を送信するための手段と、(A1−3)前記指定計算ソフトウェアから計算途中の結果の情報を受け取るための手段と、(A1−4)前記指定計算ソフトウェアから受け取った計算途中の結果を解析する手段と、(A1−5)前記解析から、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいかどうかを判断する手段と、(A1−6)前記判断で、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合には、前記指定計算ソフトウェアに計算を中止する指令を出す手段と、(A1−7)前記判断で、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合には、用いる計算ソフトウェアの指定や計算条件や分子構造を変更する手段と、(A1−8)前記判断で、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合には、前記変更した計算条件や分子構造に関する情報を、変更した指定計算ソフトウェアに送信する手段と、(A1−9)前記指定計算ソフトウェアから終了した計算の結果の情報を受け取るための手段と、(A1−10)前記指定計算ソフトウェアから受け取った終了した計算の結果を解析する手段とを具備し、(A2)前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された前記指定計算ソフトウェアは、(A2−1)前記統合プラットフォームから送信された計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段と、(A2−2)前記統合プラットフォームから送信された計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行するための手段と、(A2−3)前記分子に関する計算の途中結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段と、(A2−4)前記統合プラットフォームからの計算中止指令を受け取る手段と、(A2−5)前記計算中止指令を受け取った場合には、計算を中止する手段と、(A2−6)前記分子に関する計算が終了した場合には、前記分子に関する計算結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段とを具備する。

0015

そして、前記統合プラットフォームに、用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程(A−ステップ1)と、前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアに計算条件と分子構造に関する情報を送信する工程(A−ステップ2)と、前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程(A−ステップ3)と、前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行する工程(A−ステップ4)と、前記指定計算ソフトウェアが、前記分子に関する計算の途中結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程(A−ステップ5)と、前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから計算途中の結果の情報を受け取る工程(A−ステップ6)と、前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから受け取った計算途中の結果を解析する工程(A−ステップ7)と、前記統合プラットフォームが、前記解析から、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいかどうかを判断する工程(A−ステップ8)と、前記統合プラットフォームが、前記判断で、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合には、前記指定計算ソフトウェアに計算を中止する指令を出す工程(A−ステップ9)と、前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームからの計算中止指令を受け取る工程(A−ステップ10)と、前記指定計算ソフトウェアが、前記計算中止指令を受け取った場合には、計算を中止する工程(A−ステップ11)と、前記統合プラットフォームが、前記判断で、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合には、用いる計算ソフトウェアの指定や計算条件や分子構造を変更する工程(A−ステップ12)と、前記統合プラットフォームが、前記判断で、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合には、前記変更した計算条件や分子構造に関する情報を、変更した指定計算ソフトウェアに送信する工程(A−ステップ13)と、前記指定計算ソフトウェアが、前記分子に関する計算が終了した場合には、前記分子に関する計算結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程(A−ステップ14)と前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから終了した計算の結果の情報を受け取る工程(A−ステップ15)と、前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから受け取った終了した計算の結果を解析する工程(A−ステップ16)とを含む工程により材料設計計算を実行する。

0016

(A1−1)用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段
“用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段”における“用いる計算ソフトウェアの指定”は、分子動力学計算の場合は分子動力学計算を行うためのソフトウェアの指定であり、量子化学計算の場合は量子化学計算を行うためのソフトウェアの指定であり、第一原理計算の場合は第一原理計算を行うためのソフトウェアの指定である。
“用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段”における“計算条件”は、分子動力学計算の場合は、動力学法における計算条件に関する情報であり、アンサンブルの種類(ミクロカノニカルやカノニカル等)、温度時間ステップ、時間発展のアルゴリズム等に関する情報などがあげられる。この情報は、分子動力学計算を行う際に、目的等に応じて適宜選択する。
“用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段”における“計算条件”は、量子化学計算の場合は、計算レベルなどに関する情報に相当し、理論レベル、基底関数、及びスピン多重度を考慮するかどうかに関する情報などがあげられる。この情報は、量子化学計算を行う際に、通常用いられるものを適宜用いればよい。理論レベルとして、HF、UHF、ROHF、MP2、CCSD(T)などがあげられる。また、基底関数として、STO−3G、3−21G、6−31G、6−31+G、 6−31+G*、6−311+G*、cc−pVDZ、aug−cc−pVDZなどがあげられる。基底関数における“+”は、分子全体に広がる関数(diffuse function)を加えたものであり、基底関数における“*”は、分極関数を加えたものである。これらは量子化学計算において公知である。
“用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段”における“計算条件”は、第一原理計算の場合は、計算レベルなどに関する情報に相当し、擬ポテンシャルに関する情報などがあげられる。
“用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段”における“分子構造”は、分子や原子の3次元座標に関する情報である。
(A1−2)前記指定計算ソフトウェアに計算条件と分子構造に関する情報を送信するための手段
計算条件と分子構造に関する情報を、前記指定された計算ソフトウェアに送信することができれば特に限定されない。なお、前記統合プラットフォームと前記指定された計算ソフトウェアは、同じコンピュータ上にあってもよいし、あるいは、好ましくは別々のコンピュータ上にありインターネット又はイントラネットにより連結されていればよい。
(A1−3)前記指定計算ソフトウェアから計算途中の結果の情報を受け取るための手段
前記指定された計算ソフトウェアから、計算途中の結果の情報を受け取ることができれば、特に限定されない。“前記指定計算ソフトウェアから計算途中の結果の情報を受け取るための手段”における“計算途中の結果”とは、分子の座標データや電子分布等に関する情報である。
(A1−4)前記指定計算ソフトウェアから受け取った計算途中の結果を解析する手段
“前記指定計算ソフトウェアから受け取った計算途中の結果を解析する手段”は、分子の結合距離分子軌道等を解析する手段である。
(A1−5)前記解析から、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいかどうかを判断する手段
解析結果から、結合距離が異常に近いあるいは長い場合に結合距離を強制的に経験的に知られている標準距離に設定しなおしたり、計算収束の繰り返し回数が異常に大きい場合に、基底関数を変えたりした方がいい等と判断をする手段である。
(A1−6)前記判断で、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合には、前記指定計算ソフトウェアに計算を中止する指令を出す手段
前記指定計算ソフトウェアに計算を中止する指令を出すことができれば特に限定されない。
(A1−7)前記判断で、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合には、用いる計算ソフトウェアの指定や計算条件や分子構造を変更する手段
解析結果から、結合距離が異常に近いあるいは長い場合に結合距離を強制的に経験的に知られている標準距離に設定しなおしたり、計算収束の繰り返し回数が異常に大きい場合に、基底関数を変えたりする等する手段である。
(A1−8)前記判断で、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合には、前記変更した計算条件や分子構造に関する情報を、変更した指定計算ソフトウェアに送信する手段
前記変更した計算条件や分子構造に関する情報を、変更した指定計算ソフトウェアに送信することができれば特に限定されない。
(A1−9)前記指定計算ソフトウェアから終了した計算の結果の情報を受け取るための手段
前記指定計算ソフトウェアから終了した計算の結果の情報を受け取ることができれば、特に限定されない。
(A1−10)前記指定計算ソフトウェアから受け取った終了した計算の結果を解析する手段
“前記指定計算ソフトウェアから受け取った終了した計算の結果を解析する手段”は、分子の結合距離や分子軌道等を解析する手段である。
(A2−1)前記統合プラットフォームから送信された計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段
前記統合プラットフォームから送信された計算条件と分子構造に関する情報を入力することができれば、特に限定されない。
(A2−2)前記統合プラットフォームから送信された計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行するための手段
前記統合プラットフォームから送信された計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行することができれば、特に限定されない。
(A2−3)前記分子に関する計算の途中結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段
前記分子に関する計算の途中結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信することができれば、特に限定されない。
(A2−4)前記統合プラットフォームからの計算中止指令を受け取る手段
前記統合プラットフォームからの計算中止指令を受け取ることができれば、特に限定されない。
(A2−5)前記計算中止指令を受け取った場合には、計算を中止する手段
“前記計算中止指令を受け取った場合には、計算を中止する手段”は、(A2−4)の手段で、計算中止指令を受け取った場合、シミュレーションの実行をストップさせる。
(A2−6)前記分子に関する計算が終了した場合には、前記分子に関する計算結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段
前記分子に関する計算が終了した場合には、前記分子に関する計算結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信することができれば、特に限定されない。

0017

以下では、上記のシステムを用いた材料設計計算の実施方法について説明する。この方法は、以下の各工程により材料設計計算を実施するものである。
前記統合プラットフォームに、用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程(A−ステップ1)。なお計算条件や分子構造は,コンピュータの入力装置により入力され,コンピュータの記憶部(メモリ,ROMやRAMなど)に記憶されていても良い。
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアに計算条件と分子構造に関する情報を送信する工程(A−ステップ2)。例えば,計算条件や分子構造が統合プラットフォームのコンピュータのメモリなどに記憶されており,CPUなどの演算部は,メインメモリ中制御プログラムの指令を受け,計算条件等に関する情報を読み出して,指定計算ソフトウェアのコンピュータに計算条件等に関する情報を出力装置を用いて送信すればよい。
前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程(A−ステップ3)。この工程では,例えば,指定計算ソフトウェアを有するコンピュータの入力装置が,統合プラットフォームから送信された計算条件に関する情報を受け取り,指定計算ソフトウェアに入力すればよい。入力された計算条件に関する情報は,一時期的に又は半永久的に記憶される。
前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行する工程(A−ステップ4)。この工程では,例えば,コンピュータのCPUなどの演算部が,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリなどに記憶された計算条件及び分子構造を読み出して,条件に応じて,計算を実行する。
前記指定計算ソフトウェアが、前記分子に関する計算の途中結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程(A−ステップ5)。例えば,計算の途中結果に関する情報が指定計算ソフトウェアのコンピュータのメモリなどに記憶されており,CPUなどの演算部は,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,計算条件等に関する情報を読み出して,統合プラットフォームのコンピュータに計算条件等に関する情報を出力装置を用いて送信すればよい。
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから計算途中の結果の情報を受け取る工程(A−ステップ6)。この工程では,たとえば,統合プラットフォームのコンピュータの入力装置が,計算結果に関する情報などを受け取り,統合プラットフォームのコンピュータへ情報を入力する。この入力された情報は,たとえば,メモリなどに記憶される。
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから受け取った計算途中の結果を解析する工程(A−ステップ7)。この工程では,たとえば,統合プラットフォームのコンピュータのCPUなどの演算部が,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリなどに記憶された計算の途中結果に関する情報を読み出して,原子間結合距離等の解析を行う。そして,解析結果は,例えばメモリなどに記憶される。
前記統合プラットフォームが、前記解析から、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいかどうかを判断する工程(A−ステップ8)。この工程では,たとえば,統合プラットフォームのコンピュータのCPUなどの演算部が,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリなどに記憶された計算の解析結果に関する情報を読み出して,あらかじめ定めた条件に従い、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいかどうかを判断する。そして,判断結果は,例えばメモリなどに記憶される。
前記統合プラットフォームが、前記判断で、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合には、前記指定計算ソフトウェアに計算を中止する指令を出す工程(A−ステップ9)。計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合,たとえば,統合プラットフォームのコンピュータのCPUなどの演算部が,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリなどに記憶された計算を中止する指令を読み出して,出力装置からその情報を送信する。
前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームからの計算中止指令を受け取る工程(A−ステップ10)。この工程では,たとえば,指定計算ソフトウェアのコンピュータの入力装置が,計算を中止する指令を受け取り,指定計算ソフトウェアのコンピュータへ情報を入力する。この入力された情報は,たとえば,メモリなどに記憶される。
前記指定計算ソフトウェアが、前記計算中止指令を受け取った場合には、計算を中止する工程(A−ステップ11)。この工程では,たとえば,指定計算ソフトウェアのコンピュータのCPUなどの演算部が,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリなどに記憶された計算中止指令を読み出して,計算中止を実行する。
前記統合プラットフォームが、前記判断で、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合には、用いる計算ソフトウェアの指定や計算条件や分子構造を変更する工程(A−ステップ12)。計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合,たとえば,統合プラットフォームコンピュータのCPUなどの演算部が,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,用いる計算ソフトウェアの指定や計算条件や分子構造を変更する。これらの変更した、用いる計算ソフトウェアの指定や計算条件や分子構造は,たとえばメモリなどに記憶される。
前記統合プラットフォームが、前記判断で、計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合には、前記変更した計算条件や分子構造に関する情報を、変更した指定計算ソフトウェアに送信する工程(A−ステップ13)。計算ソフトウェアや計算条件や分子構造を変更した方がいいと判断した場合,たとえば、統合プラットフォームのコンピュータのCPUなどの演算部が,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリなどに記憶された変更した計算条件や分子構造に関する情報を読み出して,出力装置からその情報を送信する。
前記指定計算ソフトウェアが、前記分子に関する計算が終了した場合には、前記分子に関する計算結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程(A−ステップ14)。分子に関する計算が終了した場合,たとえば,指定計算ソフトウェアのコンピュータのCPUなどの演算部が,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリなどに記憶された計算結果に関する情報を読み出して,出力装置からその情報を送信する。
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから終了した計算の結果の情報を受け取る工程(A−ステップ15)。この工程では,たとえば,統合プラットフォームのコンピュータの入力装置が,計算結果に関する情報を受け取り,統合プラットフォームのコンピュータへ情報を入力する。この入力された情報は,たとえば,メモリなどに記憶される。
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから受け取った終了した計算の結果を解析する工程(A−ステップ16)。この工程では,たとえば,統合プラットフォームのコンピュータのCPUなどの演算部が,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリなどに記憶された計算の終了結果に関する情報を読み出して,原子間結合距離等の解析を行う。そして,解析結果は,例えばメモリなどに記憶される。

0018

B.材料設計統合システムによる対話的制御計算
統合プラットフォームと、前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された、量子化学計算ソフトウェアや第一原理計算ソフトウェアや分子動力学法ソフトウェア等の材料計算ソフトウェアから構成される、材料設計計算を実行するためのコンピュータシステムであって、(B1)前記統合プラットフォームは、(B1−1)用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段と、(B1−2)前記指定計算ソフトウェアに計算条件と分子構造に関する情報を送信するための手段と、(B1−3)割込みに関する指令を入力する手段と、(B1−4)前記指定計算ソフトウェアに割込みに関する指令を送信するための手段と、(B1−5)前記指定計算ソフトウェアから計算途中の結果の情報を受け取るための手段と、(B1−6)前記指定計算ソフトウェアから受け取った計算途中の結果を解析する手段と、(B1−7)計算続行の指令を入力する手段と、(B1−8)前記指定計算ソフトウェアに計算続行の指令を送信するための手段と、(B1−9)変更を加えた、用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段と、(B1−10)前記指定計算ソフトウェアに、変更を加えた、計算条件と分子構造に関する情報を送信するための手段と、(B1−11)前記指定計算ソフトウェアから終了した計算の結果の情報を受け取るための手段と、(B1−12)前記指定計算ソフトウェアから受け取った終了した計算の結果を解析する手段とを具備し、(B2)前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された前記指定計算ソフトウェアは、(B2−1)前記統合プラットフォームから送信された計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段と、(B2−2)前記統合プラットフォームから送信された計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行するための手段と、(B2−3)前記統合プラットフォームから送信された割込みに関する指令を入力するための手段と、(B2−4)前記割込みに関する指令が入力された場合に、計算を一時停止する手段と、(B2−5)前記割込みに関する指令が入力された場合に、前記分子に関する計算の途中結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段と、(B2−6)前記統合プラットフォームから送信された計算続行の指令を入力するための手段と、(B2−7)計算続行の指令が入力された場合には、一時停止した計算を再開するための手段と、(B2−8)前記統合プラットフォームから送信された、変更を加えた、計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段と、(B2−9)前記統合プラットフォームから送信された、変更を加えた、計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行するための手段と、(B2−10)前記分子に関する計算が終了した場合には、前記分子に関する計算結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段とを具備する。

0019

そして、前記統合プラットフォームに、用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程(B−ステップ1)と、前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアに計算条件と分子構造に関する情報を送信する工程(B−ステップ2)と、前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程(B−ステップ3)と、前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行する工程(B−ステップ4)と、前記統合プラットフォームが、割込みに関する指令を入力する工程(B−ステップ5)と、前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアに割込みに関する指令を送信する工程(B−ステップ6)と、前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された割込みに関する指令を入力する工程(B−ステップ7)と、前記指定計算ソフトウェアが、前記割込みに関する指令が入力された場合に、計算を一時停止する工程(B−ステップ8)と、前記指定計算ソフトウェアが、前記割込みに関する指令が入力された場合に、前記分子に関する計算の途中結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程(B−ステップ9)と、前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから計算途中の結果の情報を受け取る工程(B−ステップ10)と、前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから受け取った計算途中の結果を解析する工程(B−ステップ11)と、前記統合プラットフォームが、計算続行の指令を入力する工程(B−ステップ12)と、前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアに計算続行の指令を送信する工程(B−ステップ13)と、前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された計算続行の指令を入力する工程(B−ステップ14)と、前記指定計算ソフトウェアが、計算続行の指令が入力された場合には、一時停止した計算を再開する工程(B−ステップ15)と、前記統合プラットフォームが、変更を加えた、用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程(B−ステップ16)と、前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアに、変更を加えた、計算条件と分子構造に関する情報を送信する工程(B−ステップ17)と、前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された、変更を加えた、計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程(B−ステップ18)と、前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された、変更を加えた、計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行する工程(B−ステップ19)と、前記指定計算ソフトウェアが、前記分子に関する計算が終了した場合には、前記分子に関する計算結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程(B−ステップ20)と、前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから終了した計算の結果の情報を受け取る工程(B−ステップ21)と、前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから受け取った終了した計算の結果を解析する工程(B−ステップ22)とを含む工程により材料設計計算を実行する。

0020

(B1−1)用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段
“用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段”における“計算条件”は、分子動力学計算の場合は、動力学法における計算条件に関する情報であり、アンサンブルの種類(ミクロカノニカルやカノニカル等)、温度、時間ステップ、時間発展のアルゴリズム等に関する情報などがあげられる。この情報は、分子動力学計算を行う際に、目的等に応じて適宜選択する。
“用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段”における“計算条件”は、量子化学計算の場合は、計算レベルなどに関する情報に相当し、理論レベル、基底関数、及びスピン多重度を考慮するかどうかに関する情報などがあげられる。この情報は、量子化学計算を行う際に、通常用いられるものを適宜用いればよい。理論レベルとして、HF、UHF、ROHF、MP2、CCSD(T)などがあげられる。また、基底関数として、STO−3G、3−21G、6−31G、6−31+G1、6−31+G*、6−311+G*、cc−pVDZ、aug−cc−pVDZなどがあげられる。基底関数における“+”は、分子全体に広がる関数(diffuse function)を加えたものであり、基底関数における“*”は、分極関数を加えたものである。これらは量子化学計算において公知である。
“用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段”における“計算条件”は、第一原理計算の場合は、計算レベルなどに関する情報に相当し、擬ポテンシャルに関する情報などがあげられる。
“用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段”における“分子構造”は、分子や原子の3次元座標に関する情報である。
(B1−2)前記指定計算ソフトウェアに計算条件と分子構造に関する情報を送信するための手段
計算条件と分子構造に関する情報を、前記指定された計算ソフトウェアに送信することができれば特に限定されない。なお、前記統合プラットフォームと前記指定された計算ソフトウェアは、同じコンピュータ上にあってもよいし、あるいは、好ましくは別々のコンピュータ上にありインターネット又はイントラネットにより連結されていればよい。
(B1−3)割込みに関する指令を入力する手段
実行中の計算に割込みをかけるための指令を入力する。
(B1−4)前記指定計算ソフトウェアに割込みに関する指令を送信するための手段
前記指定計算ソフトウェアに割込みに関する指令を送信することができれば、特に限定されない。
(B1−5)前記指定計算ソフトウェアから計算途中の結果の情報を受け取るための手段
前記指定された計算ソフトウェアから、計算途中の結果の情報を受け取ることができれば、特に限定されない。“前記指定計算ソフトウェアから計算途中の結果の情報を受け取るための手段”における“計算途中の結果”とは、分子の座標データや電子分布等に関する情報である。
(B1−6)前記指定計算ソフトウェアから受け取った計算途中の結果を解析する手段
“前記指定計算ソフトウェアから受け取った計算途中の結果を解析する手段”は、分子の結合距離や分子軌道等を解析する手段である。
(B1−7)計算続行の指令を入力する手段
一時停止した計算に対して、計算を続行させるための指令を入力する。
(B1−8)前記指定計算ソフトウェアに計算続行の指令を送信するための手段
前記指定計算ソフトウェアに計算続行の指令を送信することができれば、特に限定されない。
(B1−9)変更を加えた、用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段
変更を加えた、用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を、入力する。
(B1−10)前記指定計算ソフトウェアに、変更を加えた、計算条件と分子構造に関する情報を送信するための手段
前記指定計算ソフトウェアに、変更を加えた、計算条件と分子構造に関する情報を送信することができれば、特に限定されない。
(B1−11)前記指定計算ソフトウェアから終了した計算の結果の情報を受け取るための手段
前記指定計算ソフトウェアから終了した計算の結果の情報を受け取ることができれば、特に限定されない。
(B1−12)前記指定計算ソフトウェアから受け取った終了した計算の結果を解析する手段
“前記指定計算ソフトウェアから受け取った終了した計算の結果を解析する手段”は、分子の結合距離や分子軌道等を解析する手段である。
(B2−1)前記統合プラットフォームから送信された計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段
前記統合プラットフォームから送信された計算条件と分子構造に関する情報を入力することができれば、特に限定されない。
(B2−2)前記統合プラットフォームから送信された計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行するための手段
前記統合プラットフォームから送信された計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行することができれば、特に限定されない。
(B2−3)前記統合プラットフォームから送信された割込みに関する指令を入力するための手段
前記統合プラットフォームから送信された割込みに関する指令を入力することができれば、特に限定されない。
(B2−4)前記割込みに関する指令が入力された場合に、計算を一時停止する手段
割込みに関する指令が入力された場合、実行中の計算を一時停止させる。
(B2−5)前記割込みに関する指令が入力された場合に、前記分子に関する計算の途中結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段
前記割込みに関する指令が入力された場合に、前記分子に関する計算の途中結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信することができれば、特に限定されない。
(B2−6)前記統合プラットフォームから送信された計算続行の指令を入力するための手段
前記統合プラットフォームから送信された計算続行の指令を入力することができれば、特に限定されない。
(B2−7)計算続行の指令が入力された場合には、一時停止した計算を再開するための手段
計算続行の指令が入力された場合、一時停止していた計算を再開させる。
(B2−8)前記統合プラットフォームから送信された、変更を加えた、計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段
前記統合プラットフォームから送信された、変更を加えた、計算条件と分子構造に関する情報を入力することができれば、特に限定されない。
(B2−9)前記統合プラットフォームから送信された、変更を加えた、計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行するための手段
前記統合プラットフォームから送信された、変更を加えた、計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行することができれば、特に限定されない。
(B2−10)前記分子に関する計算が終了した場合には、前記分子に関する計算結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段
前記分子に関する計算が終了した場合には、前記分子に関する計算結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信することができれば、特に限定されない。

0021

以下では、上記のシステムを用いた材料設計計算の実施方法について説明する。この方法は、以下の各工程により材料設計計算を実施するものである。
用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程(B−ステップ1)。なお計算条件や分子構造は,統合プラットフォームのコンピュータの入力装置により入力され,コンピュータの記憶部(メモリ,ROMやRAMなど)に記憶されていても良い。
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアに計算条件と分子構造に関する情報を送信する工程(B−ステップ2)。例えば,計算条件や分子構造が統合プラットフォームのコンピュータのメモリなどに記憶されており,CPUなどの演算部は,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,計算条件等に関する情報を読み出して,指定計算ソフトウェアのコンピュータに計算条件等に関する情報を出力装置を用いて送信すればよい。
前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程(B−ステップ3)。この工程では,例えば,指定計算ソフトウェアのコンピュータの入力装置が,統合プラットフォームから送信された計算条件に関する情報を受け取り,指定計算ソフトウェアに入力すればよい。入力された計算条件に関する情報は,一時期的に又は半永久的に記憶される。
前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行する工程(B−ステップ4)。この工程では,例えば,指定計算ソフトウェアのコンピュータのCPUなどの演算部が,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリなどに記憶された計算条件及び分子構造を読み出して,条件に応じて,計算を実行する。
前記統合プラットフォームが、割込みに関する指令を入力する工程(B−ステップ5)。なお割込みに関する指令は,統合プラットフォームのコンピュータの入力装置により入力され,コンピュータの記憶部(メモリ,ROMやRAMなど)に記憶されていても良い。
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアに割込みに関する指令を送信する工程(B−ステップ6)。例えば,割込みに関する指令が統合プラットフォームのコンピュータのメモリなどに記憶されており,CPUなどの演算部は,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,割込みに関する指令を読み出して,指定計算ソフトウェアのコンピュータに割込みに関する指令を出力装置を用いて送信すればよい。
前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された割込みに関する指令を入力する工程(B−ステップ7)。この工程では,たとえば,指定計算ソフトウェアのコンピュータの入力装置が,割込みに関する指令を受け取り,指定計算ソフトウェアのコンピュータへ情報を入力する。この入力された情報は,たとえば,メモリなどに記憶される。
前記指定計算ソフトウェアが、前記割込みに関する指令が入力された場合に、計算を一時停止する工程(B−ステップ8)。この工程では,たとえば,指定計算ソフトウェアのコンピュータのCPUなどの演算部が,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリなどに記憶された割込みに関する指令を読み出して,計算の一時停止を実行する。
前記指定計算ソフトウェアが、前記割込みに関する指令が入力された場合に、前記分子に関する計算の途中結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程(B−ステップ9)。この工程では,たとえば,指定計算ソフトウェアのコンピュータのCPUなどの演算部が,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリなどに記憶された分子に関する計算の途中結果に関する情報を読み出して,統合プラットフォームのコンピュータに分子に関する計算の途中結果に関する情報を出力装置を用いて送信すればよい。
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから計算途中の結果の情報を受け取る工程(B−ステップ10)。この工程では,たとえば,統合プラットフォームのコンピュータの入力装置が,計算結果に関する情報などを受け取り,統合プラットフォームのコンピュータへ情報を入力する。この入力された情報は,たとえば,メモリなどに記憶される。
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから受け取った計算途中の結果を解析する工程(B−ステップ11)。この工程では,たとえば,統合プラットフォームのコンピュータのCPUなどの演算部が,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリなどに記憶された計算の途中結果に関する情報を読み出して,原子間結合距離等の解析を行う。そして,解析結果は,例えばメモリなどに記憶される。
前記統合プラットフォームが、計算続行の指令を入力する工程(B−ステップ12)。なお計算続行の指令は,統合プラットフォームのコンピュータの入力装置により入力され,コンピュータの記憶部(メモリ,ROMやRAMなど)に記憶されていても良い。
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアに計算続行の指令を送信する工程(B−ステップ13)。例えば,計算続行の指令が統合プラットフォームのコンピュータのメモリなどに記憶されており,CPUなどの演算部は,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,計算続行の指令を読み出して,指定計算ソフトウェアのコンピュータに計算続行の指令を出力装置を用いて送信すればよい。
前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された計算続行の指令を入力する工程(B−ステップ14)。この工程では,たとえば,指定計算ソフトウェアのコンピュータの入力装置が,計算続行の指令を受け取り,指定計算ソフトウェアのコンピュータへ情報を入力する。この入力された情報は,たとえば,メモリなどに記憶される。
前記指定計算ソフトウェアが、計算続行の指令が入力された場合には、一時停止した計算を再開する工程(B−ステップ15)。この工程では,たとえば,指定計算ソフトウェアのコンピュータのCPUなどの演算部が,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリなどに記憶された計算続行の指令を読み出して,計算の再開を実行する。
前記統合プラットフォームが、変更を加えた、用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程(B−ステップ16)。なお、用いる計算ソフトウェアの指定と計算条件と分子構造に関する情報は,統合プラットフォームのコンピュータの入力装置により入力され,コンピュータの記憶部(メモリ,ROMやRAMなど)に記憶されていても良い。
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアに、変更を加えた、計算条件と分子構造に関する情報を送信する工程(B−ステップ17)。例えば,変更を加えた、計算条件や分子構造が統合プラットフォームのコンピュータのメモリなどに記憶されており,CPUなどの演算部は,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,計算条件等に関する情報を読み出して,指定計算ソフトウェアのコンピュータに計算条件等に関する情報を出力装置を用いて送信すればよい。
前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された、変更を加えた、計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程(B−ステップ18)。この工程では,たとえば,指定計算ソフトウェアのコンピュータの入力装置が,変更を加えた、計算条件と分子構造に関する情報を受け取り,指定計算ソフトウェアのコンピュータへ情報を入力する。この入力された情報は,たとえば,メモリなどに記憶される。
前記指定計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された、変更を加えた、計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子に関する計算を実行する工程(B−ステップ19)。この工程では,例えば,指定計算ソフトウェアのコンピュータのCPUなどの演算部が,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリなどに記憶された、変更を加えた、計算条件及び分子構造を読み出して,条件に応じて,計算を実行する。
前記指定計算ソフトウェアが、前記分子に関する計算が終了した場合には、前記分子に関する計算結果に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程(B−ステップ20)。分子に関する計算が終了した場合,たとえば,指定計算ソフトウェアのコンピュータのCPUなどの演算部が,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリなどに記憶された計算結果に関する情報を読み出して,出力装置からその情報を送信する。
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから終了した計算の結果の情報を受け取る工程(B−ステップ21)。この工程では,たとえば,統合プラットフォームのコンピュータの入力装置が,計算結果に関する情報を受け取り,統合プラットフォームのコンピュータへ情報を入力する。この入力された情報は,たとえば,メモリなどに記憶される。
前記統合プラットフォームが、前記指定計算ソフトウェアから受け取った終了した計算の結果を解析する工程(B−ステップ22)この工程では,たとえば,統合プラットフォームのコンピュータのCPUなどの演算部が、メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリなどに記憶された計算の終了結果に関する情報を読み出して,原子間結合距離等の解析を行う。そして,解析結果は,例えばメモリなどに記憶される。

0022

C.材料設計統合システムによる分子動力学計算
統合プラットフォームと、前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された、量子化学計算ソフトウェアや第一原理計算ソフトウェア等の、複数のポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアと、前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された分子動力学法ソフトウェアから構成される、材料設計計算を実行するためのコンピュータシステムであって、(C1)前記統合プラットフォームは、(C1−1)用いるポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアの指定と動力学計算条件とポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段と、(C1−2)前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアにポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を送信するための手段と、(C1−3)前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアから分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を受け取るための手段と、(C1−4)前記動力学計算条件と分子構造に関する情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を、前記分子動力学法ソフトウェアに送信するための手段と、(C1−5)前記分子動力学法ソフトウェアから新規分子構造に関する情報を受け取るための手段と、(C1−6)前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアに新規分子構造に関する情報を送信するための手段と、(C1−7)前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアから新規分子構造での分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を受け取るための手段と、(C1−8)前記新規分子構造に関する情報と各原子にかかる力の情報を、前記分子動力学法ソフトウェアに送信するための手段とを具備し、(C2)前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアは、(C2−1)前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段と、(C2−2)前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力を求めるための手段と、(C2−3)前記分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段と、(C2−4)前記統合プラットフォームから送信された新規分子構造に関する情報を入力するための手段と、(C2−5)前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件と新規分子構造に関する情報を用いて、新規分子構造でのポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力を求めるための手段と、(C2−6)前記新規分子構造でのポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段とを具備し、(C3)前記統合プラットフォームにネットワーク等で接続された前記分子動力学法ソフトウェアは、(C3−1)前記統合プラットフォームから送信された動力学計算条件と分子構造に関する情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を入力するための手段と、(C3−2)前記分子構造を構成する各原子に前記動力学計算条件に基づき各原子の初期速度ベクトルを設定するための手段と、(C3−3)前記動力学計算条件及び分子構造に関する情報及び各原子にかかる力の情報及び各原子の初期速度ベクトルの情報を用いて、ニュートンの運動方程式に基づき新規分子構造に関する情報を求めるための手段と、(C3−4)前記新規分子構造に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段と、(C3−5)前記統合プラットフォームから送信された新規分子構造での各原子にかかる力に関する情報を入力するための手段と、(C3−6)前記動力学計算条件及び新規分子構造に関する情報及び各原子の速度ベクトルの情報及び各原子にかかる力に関する情報を用いて、ニュートンの運動方程式に基づき新規分子構造での速度ベクトルとさらなる新規分子構造に関する情報を求めるための手段と、(C3−7)前記動力学計算条件と新規分子構造に関する情報と各原子の速度ベクトルの情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報から、計算を終了させるかどうかを判断するための手段と、(C3−8)計算を終了させる判断した場合は、終了させる手段と、(C3−9)計算を終了させないと判断した場合は、前記新規分子構造に関する情報を、前記統合プラットフォームに送信するための手段とを具備する。

0023

そして、前記統合プラットフォームに、用いるポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアの指定と動力学計算条件とポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程(C−ステップ1)と、前記統合プラットフォームが、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアにポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を送信する工程(C−ステップ2)と、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程(C−ステップ3)と、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力を求める工程(C−ステップ4)と、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアが、前記分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程(C−ステップ5)と、前記統合プラットフォームが、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアから分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を受け取る工程(C−ステップ6)と、前記統合プラットフォームが、前記動力学計算条件と分子構造に関する情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を、前記分子動力学法ソフトウェアに送信する工程(C−ステップ7)と、前記分子動力学法ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された動力学計算条件と分子構造に関する情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を入力する工程(C−ステップ8)と、前記分子動力学法ソフトウェアが、前記分子構造を構成する各原子に前記動力学計算条件に基づき各原子の初期速度ベクトルを設定する工程(C−ステップ9)と、前記分子動力学法ソフトウェアが、前記動力学計算条件及び分子構造に関する情報及び各原子にかかる力の情報及び各原子の初期速度ベクトルの情報を用いて、ニュートンの運動方程式に基づき新規分子構造に関する情報を求める工程(C−ステップ10)と、前記分子動力学法ソフトウェアが、前記新規分子構造に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程(C−ステップ11)と、前記統合プラットフォームが、前記分子動力学法ソフトウェアから新規分子構造に関する情報を受け取る工程(C−ステップ12)と、前記統合プラットフォームが、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアに新規分子構造に関する情報を送信する工程(C−ステップ13)と、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された新規分子構造に関する情報を入力する工程(C−ステップ14)と、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件と新規分子構造に関する情報を用いて、新規分子構造でのポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力を求める工程(C−ステップ15)と、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアが、前記新規分子構造でのポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程(C−ステップ16)と、前記統合プラットフォームが、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアから新規分子構造での分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を受け取る工程(C−ステップ17)と、前記統合プラットフォームが、前記新規分子構造に関する情報と各原子にかかる力の情報を、前記分子動力学法ソフトウェアに送信する工程(C−ステップ18)と、前記分子動力学法ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された新規分子構造での各原子にかかる力に関する情報を入力する工程(C−ステップ19)と、前記分子動力学法ソフトウェアが、前記動力学計算条件及び新規分子構造に関する情報及び各原子の速度ベクトルの情報及び各原子にかかる力に関する情報を用いて、ニュートンの運動方程式に基づき新規分子構造での速度ベクトルとさらなる新規分子構造に関する情報を求める工程(C−ステップ20)と、前記分子動力学法ソフトウェアが、前記動力学計算条件と新規分子構造に関する情報と各原子の速度ベクトルの情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報から、計算を終了させるかどうかを判断する工程(C−ステップ21)と、前記分子動力学法ソフトウェアが、計算を終了させる判断した場合は、終了させる工程(C−ステップ22)と、前記分子動力学法ソフトウェアが、計算を終了させないと判断した場合は、前記新規分子構造に関する情報を、前記統合プラットフォームに送信する工程(C−ステップ23)とを含む工程により材料設計計算を実行する。

0024

(C1−1)用いるポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアの指定と動力学計算条件とポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段
“用いるポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアの指定と動力学計算条件とポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段”における“動力学計算条件”は、分子動力学法における計算条件に関する情報であり、アンサンブルの種類(ミクロカノニカルやカノニカル等)、温度、時間ステップ、時間発展のアルゴリズム等に関する情報などがあげられる。この情報は、分子動力学計算を行う際に、目的等に応じて適宜選択する。“動力学計算条件とポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段”における“ポテンシャルエネルギー計算条件”は、ポテンシャルエネルギー及び各原子にかかる力の計算に関する条件である。例えば、ポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアとして量子化学計算を用いる場合は、計算レベルなどに関する情報に相当し、理論レベル、基底関数、及びスピン多重度を考慮するかどうかに関する情報などがあげられる。この情報は、量子化学計算を行う際に、通常用いられるものを適宜用いればよい。理論レベルとして、HF、UHF、ROHF、MP2、CCSD(T)などがあげられる。また、基底関数として、STO−3G、3−21G、6−31G、6−31+G、6−31+G*、6−311+G*、cc−pVDZ、aug−cc−pVDZなどがあげられる。基底関数における“+”は、分子全体に広がる関数(diffuse function)を加えたものであり、基底関数における“*”は、分極関数を加えたものである。これらは量子化学計算において公知である。
(C1−2)前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアにポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を送信するための手段
ポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアに送信することができれば特に限定されない。なお、前記統合プラットフォームと前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアは、同じコンピュータ上にあってもよいし、あるいは、好ましくは別々のコンピュータ上にありインターネット又はイントラネットにより連結されていればよい。
(C1−3)前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアから分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を受け取るための手段
前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアから、分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を受け取ることができれば、特に限定されない。
(C1−4)前記動力学計算条件と分子構造に関する情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を、前記分子動力学法ソフトウェアに送信するための手段
前記動力学計算条件と分子構造に関する情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を、前記分子動力学法ソフトウェアに送信することができれば、特に限定されない。なお、前記統合プラットフォームと前記分子動力学法ソフトウェアは、同じコンピュータ上にあってもよいし、あるいは、好ましくは別々のコンピュータ上にありインターネット又はイントラネットにより連結されていればよい。
(C1−5)前記分子動力学法ソフトウェアから新規分子構造に関する情報を受け取るための手段
前記分子動力学法ソフトウェアから新規分子構造に関する情報を受け取ることができれば、特に限定されない。
(C1−6)前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアに新規分子構造に関する情報を送信するための手段
前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアに新規分子構造に関する情報を送信することができれば、特に限定されない。
(C1−7)前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアから新規分子構造での分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を受け取るための手段
前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアから新規分子構造での分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を受け取ることができれば、特に限定されない。
(C1−8)前記新規分子構造に関する情報と各原子にかかる力の情報を、前記分子動力学法ソフトウェアに送信するための手段
前記新規分子構造に関する情報と各原子にかかる力の情報を、前記分子動力学法ソフトウェアに送信することができれば、特に限定されない。
(C2−1)前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を入力するための手段
前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を入力することができれば、特に限定されない。
(C2−2)前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力を求めるための手段
“前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力を求めるための手段”は、前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件に基づき、前記統合プラットフォームから送信された分子構造での分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力を求める。求め方は、計算条件による。例えば、経験的ポテンシャル関数を用いる場合は、分子構造から解析的にポテンシャルエネルギーや力の計算ができる。一方、量子化学計算や第一原理計算では、シュレジンガー方程式を、計算レベル・近似レベルに応じて解くことになり、通常は、収束計算によって、ポテンシャルエネルギーや力の計算を行う。
(C2−3)前記分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段
前記分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力に関する情報を前記統合プラットフォームに送信することができれば、特に限定されない。
(C2−4)前記統合プラットフォームから送信された新規分子構造に関する情報を入力するための手段
前記統合プラットフォームから送信された新規分子構造に関する情報を入力ことができれば、特に限定されない。
(C2−5)前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件と新規分子構造に関する情報を用いて、新規分子構造でのポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力を求めるための手段
“前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件及び新規分子構造に関する情報を用いて、分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力を求めるための手段”は、前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件に基づき、前記統合プラットフォームから送信された新規分子構造での分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力を求める。求め方は、計算条件による。例えば、経験的ポテンシャル関数を用いる場合は、分子構造から解析的にポテンシャルエネルギーや力の計算ができる。一方、量子化学計算や第一原理計算では、シュレジンガー方程式を、計算レベル・近似レベルに応じて解くことになり、通常は、収束計算によって、ポテンシャルエネルギーや力の計算を行う。
(C2−6)前記新規分子構造でのポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段
前記新規分子構造でのポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力に関する情報を前記統合プラットフォームに送信することができれば、特に限定されない。
(C3−1)前記統合プラットフォームから送信された動力学計算条件と分子構造に関する情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を入力するための手段
前記統合プラットフォームから送信された動力学計算条件と分子構造に関する情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を入力することができれば、特に限定されない。
(C3−2)前記分子構造を構成する各原子に前記動力学計算条件に基づき各原子の初期速度ベクトルを設定するための手段
“前記分子構造を構成する各原子に前記動力学計算条件に基づき各原子の初期速度ベクトルを設定するための手段”として、よく用いられるのは、乱数を用いてマクスウェル分布になるよう初期速度ベクトルを設定する方法である。
(C3−3)前記動力学計算条件及び分子構造に関する情報及び各原子にかかる力の情報及び各原子の初期速度ベクトルの情報を用いて、ニュートンの運動方程式に基づき新規分子構造に関する情報を求めるための手段
“前記動力学計算条件及び分子構造に関する情報及び各原子にかかる力の情報及び各原子の初期速度ベクトルの情報を用いて、ニュートンの運動方程式に基づき新規分子構造に関する情報を求めるための手段”は、幾つもの方法がある。代表的なものとして、ここでは、速度ベルレ−法を使った場合について説明する。速度ベルレ−法では、時刻tでの分子構造を構成するi番目の原子の座標ri(t)と質量miと速度ベクトルvi(t)と原子にかかる力Fi(t)が与えられると、時間ステップΔt経過後の原子座標は以下の式で与えられる。

(C3−4)前記新規分子構造に関する情報を前記統合プラットフォームに送信するための手段
前記新規分子構造に関する情報を前記統合プラットフォームに送信することができれば、特に限定されない。
(C3−5)前記統合プラットフォームから送信された新規分子構造での各原子にかかる力に関する情報を入力するための手段
前記統合プラットフォームから送信された新規分子構造での各原子にかかる力に関する情報を入力することができれば、特に限定されない。
(C3−6)前記動力学計算条件及び新規分子構造に関する情報及び各原子の速度ベクトルの情報及び各原子にかかる力に関する情報を用いて、ニュートンの運動方程式に基づき新規分子構造での速度ベクトルとさらなる新規分子構造に関する情報を求めるための手段
“前記動力学計算条件及び分子構造に関する情報及び各原子にかかる力の情報及び各原子の速度ベクトルの情報を用いて、ニュートンの運動方程式に基づき新規分子構造での各原子の速度ベクトルとさらなる新規分子構造に関する情報を求めるための手段”も、幾つもの方法がある。代表的なものとして、ここでは、速度ベルレ−法を使った場合について説明する。速度ベルレ−法では、時刻tでの分子構造を構成するi番目の原子の座標ri(t)と質量mi、と速度ベクトルvi(t)と原子にかかる力Fi(t)が与えられると、時間ステップΔt経過後の速度ベクトルは以下の式で与えられる。

また、さらなる新規分子構造は、以下の式で与えられる。

(C3−7)前記動力学計算条件と新規分子構造に関する情報と各原子の速度ベクトルの情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報から、計算を終了させるかどうかを判断するための手段
“前記動力学計算条件と新規分子構造に関する情報と新規分子構造での各原子の速度ベクトルの情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報から、計算を終了させるかどうかを判断するための手段”は、基本的には、動力学計算条件の情報から、計算を終了させるかどうかを判断する。例えば、時間ステップの数の条件から、条件を満たす場合には、計算を終了させる等する。あるいは、例外的に、新規分子構造に関する情報と新規分子構造での各原子の速度ベクトルの情報と新規分子構造での分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報から、計算を終了させるかどうか判断する。この場合は、新規分子構造に関する情報と新規分子構造での各原子の速度ベクトルの情報と新規分子構造での分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報で、異常な値が見出された場合、計算を終了させることを判断する等する。
(C3−8)計算を終了させる判断した場合は、終了させる手段
“計算を終了させる判断した場合は、終了させる手段”は、(C3−7)の手段で、計算を終了させる判断をした場合、シミュレーションの実行をストップさせる。
(C3−9)計算を終了させないと判断した場合は、前記新規分子構造に関する情報を、前記統合プラットフォームに送信するための手段
“計算を終了させないと判断した場合は、前記新規分子構造に関する情報を、前記統合プラットフォームに送信するための手段”は、(C3−7)の手段で、計算を終了させない判断をした場合、前記新規分子構造に関する情報を、前記統合プラットフォームに送信する。前記新規分子構造に関する情報を、前記統合プラットフォームに送信することができれば、特に限定されない。

0025

以下では、上記のシステムを用いた材料設計計算の実施方法について説明する。この方法は、以下の各工程により分子動力学計算を実施するものである。
前記統合プラットフォームに、用いるポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアの指定と動力学計算条件とポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程(C−ステップ1)。なお計算条件や分子構造は,コンピュータの入力装置により入力され,コンピュータの記憶部(メモリ,ROMやRAMなど)に記憶されていても良い。
前記統合プラットフォームが、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアにポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を送信する工程(C−ステップ2)。例えば,計算条件や分子構造がメモリなどに記憶されており,CPUなどの演算部は,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,計算条件等に関する情報を読み出して,指定計算ソフトウェアに計算条件等に関する情報を出力装置を用いて送信すればよい。
前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を入力する工程(C−ステップ3)。この工程では,例えば,指定ポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアのコンピュータの入力装置が,統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件と分子構造に関する情報を受け取り,指定計算ソフトウェアに入力すればよい。入力された計算条件等に関する情報は,一時期的に又は半永久的に記憶される。
前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件及び分子構造に関する情報を用いて、分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力を求める工程(C−ステップ4)。この工程では,例えば,指定ポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアのコンピュータのCPUなどの演算部が,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリなどに記憶された計算条件及び分子構造を読み出して,条件に応じて,分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の計算を実行する。
前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアが、前記分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程(C−ステップ5)。例えば,分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力に関する情報が指定ポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアのコンピュータのメモリなどに記憶されており,CPUなどの演算部は,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力に関する情報を読み出して,統合プラットフォームのコンピュータに分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力に関する情報を出力装置を用いて送信すればよい。
前記統合プラットフォームが、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアから分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を受け取る工程(C−ステップ6)。この工程では,たとえば,統合プラットフォームのコンピュータの入力装置が,分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を受け取り,統合プラットフォームのコンピュータへ情報を入力する。この入力された情報は,たとえば,メモリなどに記憶される。
前記統合プラットフォームが、前記動力学計算条件と分子構造に関する情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を、前記分子動力学法ソフトウェアに送信する工程(C−ステップ7)。例えば,動力学計算条件と分子構造に関する情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報が統合プラットフォームのコンピュータのメモリなどに記憶されており,CPUなどの演算部は,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,計算条件等に関する情報を読み出して,指定計算ソフトウェアのコンピュータに計算条件等に関する情報を出力装置を用いて送信すればよい。
前記分子動力学法ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された動力学計算条件と分子構造に関する情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を入力する工程(C−ステップ8)。この工程では,例えば,分子動力学法ソフトウェアのコンピュータの入力装置が,統合プラットフォームから送信された動力学計算条件と分子構造に関する情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を受け取り,指定計算ソフトウェアに入力すればよい。入力された計算条件等に関する情報は,一時期的に又は半永久的に記憶される。
前記分子動力学法ソフトウェアが、前記分子構造を構成する各原子に前記動力学計算条件に基づき各原子の初期速度ベクトルを設定する工程(C−ステップ9)。この工程では、例えば,分子動力学法ソフトウェアのコンピュータのCPUなどの演算部が,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリなどに記憶された動力学計算条件と分子構造に関する情報を読み出して,条件に応じて,初期速度ベクトルを設定する。条件さえ満たせば、初期速度ベクトルの設定法は特に指定されないが、たとえば、乱数を用いてマクスウェル分布になるよう設定するのが望ましい。
前記分子動力学法ソフトウェアが、前記動力学計算条件及び分子構造に関する情報及び各原子にかかる力の情報及び各原子の初期速度ベクトルの情報を用いて、ニュートンの運動方程式に基づき新規分子構造に関する情報を求める工程(C−ステップ10)。この工程では,例えば,分子動力学法ソフトウェアのコンピュータのCPUなどの演算部が,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリなどに記憶された動力学計算条件及び分子構造に関する情報及び各原子にかかる力の情報及び各原子の初期速度ベクトルの情報を読み出して,条件に応じて,ニュートンの運動方程式に基づき新規分子構造に関する情報を求める計算を実行する。
前記分子動力学法ソフトウェアが、前記新規分子構造に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程(C−ステップ11)。例えば,新規分子構造に関する情報が分子動力学法ソフトウェアのコンピュータのメモリなどに記憶されており,CPUなどの演算部は,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,新規分子構造に関する情報を読み出して,統合プラットフォームのコンピュータに新規分子構造に関する情報を出力装置を用いて送信すればよい。
前記統合プラットフォームが、前記分子動力学法ソフトウェアから新規分子構造に関する情報を受け取る工程(C−ステップ12)。この工程では,たとえば,統合プラットフォームのコンピュータの入力装置が,新規分子構造に関する情報を受け取り,統合プラットフォームのコンピュータへ情報を入力する。この入力された情報は,たとえば,メモリなどに記憶される。
前記統合プラットフォームが、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアに新規分子構造に関する情報を送信する工程(C−ステップ13)。例えば,新規分子構造に関する情報が統合プラットフォームのコンピュータのメモリなどに記憶されており,CPUなどの演算部は,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,新規分子構造に関する情報を読み出して,指定ポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアのコンピュータに新規分子構造に関する情報を出力装置を用いて送信すればよい。
前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された新規分子構造に関する情報を入力する工程(C−ステップ14)。この工程では,たとえば,指定ポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアのコンピュータの入力装置が,新規分子構造に関する情報を受け取り,指定ポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアのコンピュータへ情報を入力する。この入力された情報は,たとえば,メモリなどに記憶される。
前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信されたポテンシャルエネルギー計算条件と新規分子構造に関する情報を用いて、新規分子構造でのポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力を求める工程(C−ステップ15)。この工程では,例えば,指定ポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアのコンピュータのCPUなどの演算部が,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリなどに記憶されたポテンシャルエネルギー計算条件と新規分子構造に関する情報を読み出して,条件に応じて,新規分子構造でのポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力を求める計算を実行する。
前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアが、前記新規分子構造でのポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力に関する情報を前記統合プラットフォームに送信する工程(C−ステップ16)。例えば,新規分子構造でのポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力に関する情報が指定ポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアのコンピュータのメモリなどに記憶されており,CPUなどの演算部は,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,新規分子構造でのポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力に関する情報を読み出して,統合プラットフォームのコンピュータに新規分子構造でのポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力に関する情報を出力装置を用いて送信すればよい。
前記統合プラットフォームが、前記指定されたポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアから新規分子構造での分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を受け取る工程(C−ステップ17)。この工程では,たとえば,統合プラットフォームのコンピュータの入力装置が,新規分子構造での分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を受け取り,指定ポテンシャルエネルギー計算ソフトウェアのコンピュータへ情報を入力する。この入力された情報は,たとえば,メモリなどに記憶される。
前記統合プラットフォームが、前記新規分子構造に関する情報と各原子にかかる力の情報を、前記分子動力学法ソフトウェアに送信する工程(C−ステップ18)。例えば,新規分子構造に関する情報と各原子にかかる力の情報が統合プラットフォームのコンピュータのメモリなどに記憶されており,CPUなどの演算部は,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,新規分子構造に関する情報と各原子にかかる力の情報を読み出して,統合プラットフォームのコンピュータに新規分子構造に関する情報と各原子にかかる力の情報を出力装置を用いて送信すればよい。
前記分子動力学法ソフトウェアが、前記統合プラットフォームから送信された新規分子構造での各原子にかかる力に関する情報を入力する工程(C−ステップ19)。この工程では,たとえば,分子動力学法ソフトウェアのコンピュータの入力装置が,新規分子構造での各原子にかかる力に関する情報を受け取り,分子動力学法ソフトウェアのコンピュータへ情報を入力する。この入力された情報は,たとえば,メモリなどに記憶される。
前記分子動力学法ソフトウェアが、前記動力学計算条件及び新規分子構造に関する情報及び各原子の速度ベクトルの情報及び各原子にかかる力に関する情報を用いて、ニュートンの運動方程式に基づき新規分子構造での速度ベクトルとさらなる新規分子構造に関する情報を求める工程(C−ステップ20)。この工程では,例えば,分子動力学法ソフトウェアのコンピュータのCPUなどの演算部が,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリなどに記憶された動力学計算条件及び新規分子構造に関する情報及び各原子の速度ベクトルの情報及び各原子にかかる力に関する情報を読み出して,条件に応じて,さらなる新規分子構造に関する情報を求める計算を実行する。
前記分子動力学法ソフトウェアが、前記動力学計算条件と新規分子構造に関する情報と各原子の速度ベクトルの情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報から、計算を終了させるかどうかを判断する工程(C−ステップ21)。この工程では,たとえば,分子動力学法ソフトウェアのコンピュータのCPUなどの演算部が,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリなどに記憶された動力学計算条件と新規分子構造に関する情報と各原子の速度ベクトルの情報と分子のポテンシャルエネルギーと各原子にかかる力の情報を読み出して,計算を終了させるかどうかを判断する。そして,判断結果は,例えばメモリなどに記憶される。
前記分子動力学法ソフトウェアが、計算を終了させる判断した場合は、終了させる工程(C−ステップ22)。計算を終了させる判断した場合,たとえば,分子動力学法ソフトウェアのコンピュータのCPUなどの演算部が,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,計算の実行を終了する。
前記分子動力学法ソフトウェアが、計算を終了させないと判断した場合は、前記新規分子構造に関する情報を、前記統合プラットフォームに送信する工程(C−ステップ23)。計算を終了させないと判断した場合,たとえば、分子動力学法ソフトウェアのコンピュータのCPUなどの演算部が,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリなどに記憶された新規分子構造に関する情報を読み出して,出力装置からその情報を送信する。
そして、上記のC−ステップ12に戻り、計算終了をC−ステップ22で行うまで繰り返す。

0026

以下本発明を、具体的な分子の解析の計算例をあげて説明する。

0027

実施例1では、図2に示すようなシステムを用いて実験を行った。本実験システムは、独自に作成した統合プラットフォームと既存の量子化学計算ソフトウェアから構成されるコンピュータシステムで、全て1台のコンピュータで稼動させた。既存の量子化学計算ソフトウェアとしてGaussian03を利用した。そして、上記Aで説明したとおりのアルゴリズムに基づくシステムを用いて量子化学計算による分子の安定構造を求める計算を行った。計算対象としたのは、水素原子2個と酸素原子2個からなる分子である。最適化ステップ数と、水素−水素間、酸素−水素間、酸素−酸素間距離から、計算条件の変更が必要かどうかを判断することとした。具体的には、最適化ステップ数5回経過以後の水素−水素間、酸素−水素間、酸素−酸素間距離を解析し、ある水素原子から0.5Å〜1.5Åの範囲内に別の水素原子があれば結合ありとみなし、水素原子から0.5Å〜2.0Åの範囲内に別の酸素原子があれば結合ありとみなし、酸素原子の0.5Å〜2.5Åの範囲内に別の酸素原子があれば結合ありとみなし、酸素原子の0.5Å〜2.0Åの範囲内に別の水素原子があれば結合ありとみなすこととした。その際、結合がない原子が2個存在した時に、それらの原子を強制的に1.2Åの距離に近づける変更を加えるようにする機能を統合プラットフォームに組み込んでいる。さらに、酸素−酸素間の距離が1.3Å以下になった場合は、計算条件の1つであるスピン多重度を1重項から3重項に変更する機能も統合プラットフォームに組み込んでいる。
初期構造と最終的に計算された安定構造を図3に示す。この図で、白球は水素原子、黒球は酸素原子を示す。また、上記の計算条件変更を加えないで、そのまま計算した結果等も図3に示す。変更を加えた場合は、水素分子酸素分子が形成される一方、変更を加えなかった場合は、水素分子は形成されるものの、酸素原子が離れた状態で、それぞれの酸素原子が水素原子に近づくような構造で最適化されてしまうことが分かった。従って、合理的な安定構造を求めるためには、本システムに組み込まれたように、計算途中で計算条件を自動的に変更することが、大変重要である。

0028

実施例2も、実施例1と同様に図2に示すようなシステムを用いて実験を行った。即ち、独自に作成した統合プラットフォームと既存の量子化学計算ソフトウェアから構成されるコンピュータシステムで、全て1台のコンピュータで稼動させるシステムである。実施例1と同様に既存の量子化学計算ソフトウェアとしてGaussian03を利用した。そして、上記Bで説明したとおりのアルゴリズムに基づくシステムを用いて量子化学計算による分子の安定構造を求める計算を行った。計算対象としたのは、実施例1と同様、水素原子2個と酸素原子2個からなる分子である。上記Bで説明したとおり、計算途中で割込みをかけ、計算途中結果を解析し、手動で、計算条件を変更した。実際に割込みをかけたのは、初期構造からの最適化ステップ数12回の時であり、明らかに酸素−酸素間が離れすぎていたため、手動で、酸素−酸素間の距離を1.2Åに設定し、スピン多重度も3重項にした上で、再計算を実行した。
初期構造と最終的に計算された安定構造等を図4に示す。この図で、白球は水素原子、黒球は酸素原子を示す。実施例1と同様に、変更を加えた場合は、水素分子と酸素分子が形成される一方、変更を加えなかった場合は、水素分子は形成されるものの、酸素原子が離れた状態で、それぞれの酸素原子が水素原子に近づくような構造で最適化されてしまうことが分かった。従って、合理的な安定構造を求めるためには、本システムに組み込まれたように、計算途中で割込みをかけて計算条件を変更することが、大変重要である。

実施例

0029

実施例3では、図5に示すようなシステムを用いて実験を行った。本実験システムは、独自に作成した統合プラットフォームと独自に作成した分子動力学法ソフトウェアと既存の量子化学計算ソフトウェアから構成されるコンピュータシステムで、全て1台のコンピュータ上で稼働させた。既存の量子化学計算ソフトウェアとしてGaussian03を利用した。そして、上記Cで説明したとおりのアルゴリズムに基づくシステムを用いて分子の動力学計算を行った。対象とした分子は、水2量体とプロトンから構成される系で、水中でのプロトン移動簡易モデルとした。動力学計算条件としては、初期速度、ミクロカノニカル法(即ちエネルギー一定)、時間ステップ0.2フェムト秒時間ステップ数250ステップ、速度ベルレ−法、を用いた。量子化学計算条件は、ハートリーフォック理論レベル、3−21G基底関数、電荷+1、スピン多重度1重項、とした。なお、周期境界条件は用いなかった。
図6は、初期構造を示す図である。この図で、白球は水素原子、黒球は酸素原子を示す。初期構造は、水分子2量体の安定構造に対して、プロトンを付加させたものであり、プロトンは、水素結合していない酸素原子から1.5オングストロームの距離になるよう置いたものとした。図7は初期構造と一定時間経過後の構造を示し、図8は、原子間距離の時間発展を示した図である。図7及び図8から、離れていたプロトンが、隣接する水分子に近づくにつれ、その水分子の水素が別の水分子に近づく描像が得られ、容易にプロトンが水分子間で受け渡される様子が再現できた。

0030

本発明は、コンピュータによる材料設計に関するもので、特に、複雑な計算の全自動化やソフトウェア利用者便利性とソフトウェア開発の効率化とに利点があり、ナノテクノロジー分野等での材料開発や医療分野での生体機能解明のための分子シミュレーション利用可能なものである。

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