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技術 圧電デバイス

出願人 セイコーエプソン株式会社
発明者 木下裕介
出願日 2010年12月8日 (10年0ヶ月経過) 出願番号 2010-273376
公開日 2011年4月21日 (9年8ヶ月経過) 公開番号 2011-081009
状態 特許登録済
技術分野 ジャイロスコープ
主要キーワード 接合箇所間 リード対 リールトゥリール 搭載体 電極用金属箔 パッケージ蓋体 本数割合 電極リード間
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

安定した振動特性耐衝撃性とを兼ね備えたジャイロ振動片などを提供する。

解決手段

ジャイロ振動片10搭載時の中心点Gに対して、点対称となる3つの対を成すTAB基板4の電極リード6aと6b、6cと6f、6dと6eのそれぞれの幅を、中心点Gを通り開口穴7を長辺方向に二等分する中心線P1、および開口穴7の短辺方向に二等分する中心線P2の両方に対して線対称位置関係にあるリード対を同じにして、太い電極リード6a,6bと細い電極リード6c〜6fを混在させて形成した。この各電極リード6a〜6fの各先端部上面に、ジャイロ振動片10の略中央部裏面に形成された端子接続部を接合して、ジャイロ振動片10が接合部以外の部位においてTAB基板4と接触しないように空隙Tを形成しながら支持される構造とした。

概要

背景

近年、車両における車体制御カーナビゲーションシステム、また、デジタルカメラ
デジタルビデオカメラなどの高機能化がますます進んできているのに伴って、それらの機
器の位置制御機能や振動制御補正機能などの充実への要求も高まっている。このなかにあ
って、圧電振動片を有する圧電デバイスとしての振動ジャイロセンサ(以下ジャイロセン
サと呼ぶ)が注目されている。ジャイロセンサは、水晶などの圧電性単結晶物からなるジ
イロ振動片により、ジャイロセンサ搭載物揺れや回転などの振動によってジャイロ振
動片の一部に発生する電気信号を角速度として検出し、回転角を算出することによって該
搭載物の振動補正量を求め導くのに供する装置であり、前記した電子機器の高機能化に有
効なものである。

このような圧電振動片を用いた圧電デバイスの構造としては、基板電極接点パッド
)に一部が接合されたボンディングワイヤ(以下、電極リードと呼ぶ)の一方の端部を、
内側に空隙を形成した絶縁樹脂からなる枠体を介して、圧電振動片と基板が接触しないよ
うに浮かせて支持するように圧電振動子端子部に接合する方法が紹介されている(特許
文献1)。すなわち、圧電振動片の接合部に端部を接合した電極リードによって、圧電
動片を浮かせるように且つ柔軟に支持することによって、圧電振動片が有する振動特性
対して支持構造の影響を最小限に抑え、圧電振動片の振動量検出特性劣化を回避してい
るものである。なお、圧電デバイスは、通常は外力から保護するために、収納容器内に固
定して蓋板封止したパッケージ構造がとられている。

概要

安定した振動特性と耐衝撃性とを兼ね備えたジャイロ振動片などを提供する。ジャイロ振動片10搭載時の中心点Gに対して、点対称となる3つの対を成すTAB基板4の電極リード6aと6b、6cと6f、6dと6eのそれぞれの幅を、中心点Gを通り開口穴7を長辺方向に二等分する中心線P1、および開口穴7の短辺方向に二等分する中心線P2の両方に対して線対称位置関係にあるリード対を同じにして、太い電極リード6a,6bと細い電極リード6c〜6fを混在させて形成した。この各電極リード6a〜6fの各先端部上面に、ジャイロ振動片10の略中央部裏面に形成された端子接続部を接合して、ジャイロ振動片10が接合部以外の部位においてTAB基板4と接触しないように空隙Tを形成しながら支持される構造とした。

目的

本発明は、上記問題を解消するためになされたものであって、その目的は、圧電振動片
の振動特性が支持構造の影響を受けない柔軟な支持構造と、落下などの衝撃によって生ず
る圧電振動片の変位を抑える支持構造とを同時に実現して、安定した振動特性と耐衝撃性
とを兼ね備えたジャイロ振動片などの圧電振動片を有する圧電デバイスを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

複数対の端子部を備える圧電振動片と、前記圧電振動片の端子部の各々に一端部が一つずつ接合された複数の電極リードであって、前記複数の電極リードのうち同数ずつが平面視で互いに離反する方向へ延在している複数の電極リードと、前記複数の電極リードの他端部を支持する支持基材と、を備え、前記複数の電極リードの対称中心となる点に近い側に位置する端子部に接合され、前記対称中心となる点に対して点対称位置関係にある少なくとも一対の電極リードの太さが、前記対称中心となる点から遠い側に位置する端子部に接合され、前記対称中心となる点に対して点対称の位置関係にある少なくとも一対の電極リードより太く、前記対称中心となる点を通り、前記互いに離反する方向と直交し、かつ前記複数の電極リードの対称中心となる第1の対称線と、前記対称中心となる点を通り、前記互いに離反する方向と平行で、かつ前記複数の電極リードの対称中心となる前記第2の対称線と、を前記圧電振動片上に設定した場合、前記対称中心となる点に対して点対称の位置関係にある少なくとも一対の電極リードをそれぞれ含むように異なる太さごとに群分けされた複数の電極リード群のうち、一番太い電極リード群を除く少なくとも二対の電極リードは、前記第1の対称線に向かう途中の第1の折り曲げ部で前記第2の対称線側に略直角に屈曲し、前記第2の対称線に向かう途中の第2の折り曲げ部で前記第1の対称線側に略直角に屈曲しており、前記少なくとも二対の電極リードの前記他端部は、前記少なくとも二対の電極リードの前記一端部と前記他端部の間の部位よりも太く形成されていることを特徴とする圧電デバイス

請求項2

請求項1に記載の圧電デバイスにおいて、前記複数の電極リード群のうち、同じ電極リード群に属する前記対称中心となる点に対して点対称の位置関係にある少なくとも一対の電極リードを構成するそれぞれの電極リードと、前記それぞれの電極リードの少なくとも一方と前記第1の対称線と前記第2の対称線に対して線対称の位置関係にある電極リードとは、前記同じ電極リード群に属することを特徴とする圧電デバイス。

請求項3

請求項1又は2に記載の圧電デバイスにおいて、前記電極リードの太さの違いは、前記電極リードのリード幅が異なることによることを特徴とする圧電デバイス。

請求項4

請求項1〜3のいずれか一項に記載の圧電デバイスにおいて、前記複数の電極リードは、前記第2の対称線方向にそれぞれ延出していることを特徴とする圧電デバイス。

請求項5

請求項1〜4のいずれか一項に記載の圧電デバイスにおいて、前記対称中心となる点は、前記圧電振動片の中心点と一致していることを特徴とする圧電デバイス。

請求項6

請求項1〜5のいずれか一項に記載の圧電デバイスにおいて、前記圧電振動片の同種の電気信号やりとりに供する前記端子部と接合される少なくとも一対の電極リードは、同じ太さの前記電極リード群に属することを特徴とする圧電デバイス。

請求項7

請求項6に記載の圧電デバイスにおいて、前記圧電振動片の検出信号のやりとりに供する前記端子部と接合される少なくとも一対の電極リードの太さが、前記圧電振動片の駆動信号のやりとりに供する前記端子部と接合される少なくとも一対の電極リードより太いことを特徴とする圧電デバイス。

請求項8

請求項1〜7のいずれか一項に記載の圧電デバイスにおいて、同じ電極リード群に属する電極リードはすべて同じ太さであることを特徴とする圧電デバイス。

請求項9

請求項8に記載の圧電デバイスにおいて、前記同じ電極リード群に属し前記対称中心となる点に対して点対称の位置関係で対をなす電極リードは、前記対称中心となる点に対して点対称となるリード形状をそれぞれ有することを特徴とする圧電デバイス。

請求項10

請求項1〜9のいずれか一項に記載の圧電デバイスにおいて、前記電極リードの前記一端部と前記他端部との間の部位の長さは、前記対称中心となる点に対して点対称の位置関係にある電極リード間で略等しいことを特徴とする圧電デバイス。

請求項11

請求項2〜10のいずれか一項に記載の圧電デバイスにおいて、前記電極リードの前記一端部と前記他端部との間の部位の長さは、太い前記電極リード群に属する電極リードより、細い前記電極リード群に属する電極リードの方が長いことを特徴とする圧電デバイス。

請求項12

請求項1〜11のいずれか一項に記載の圧電デバイスにおいて、前記圧電振動片以外の共振が起きにくい値となるように、前記複数の電極リードのバネ定数がそれぞれ調整されていることを特徴とする圧電デバイス。

請求項13

請求項1〜12のいずれか一項に記載の圧電デバイスにおいて、前記支持基材の前記圧電振動片が配置される側の面と反対側の面に前記複数の電極リードの前記他端部がそれぞれ支持されていることを特徴とする圧電デバイス。

技術分野

0001

本発明は、ジャイロ振動片などの圧電振動片を有する圧電デバイスに関する。

背景技術

0002

近年、車両における車体制御カーナビゲーションシステム、また、デジタルカメラ
デジタルビデオカメラなどの高機能化がますます進んできているのに伴って、それらの機
器の位置制御機能や振動制御補正機能などの充実への要求も高まっている。このなかにあ
って、圧電振動片を有する圧電デバイスとしての振動ジャイロセンサ(以下ジャイロセン
サと呼ぶ)が注目されている。ジャイロセンサは、水晶などの圧電性単結晶物からなるジ
イロ振動片により、ジャイロセンサ搭載物揺れや回転などの振動によってジャイロ振
動片の一部に発生する電気信号を角速度として検出し、回転角を算出することによって該
搭載物の振動補正量を求め導くのに供する装置であり、前記した電子機器の高機能化に有
効なものである。

0003

このような圧電振動片を用いた圧電デバイスの構造としては、基板電極接点パッド
)に一部が接合されたボンディングワイヤ(以下、電極リードと呼ぶ)の一方の端部を、
内側に空隙を形成した絶縁樹脂からなる枠体を介して、圧電振動片と基板が接触しないよ
うに浮かせて支持するように圧電振動子端子部に接合する方法が紹介されている(特許
文献1)。すなわち、圧電振動片の接合部に端部を接合した電極リードによって、圧電
動片を浮かせるように且つ柔軟に支持することによって、圧電振動片が有する振動特性
対して支持構造の影響を最小限に抑え、圧電振動片の振動量検出特性劣化を回避してい
るものである。なお、圧電デバイスは、通常は外力から保護するために、収納容器内に固
定して蓋板封止したパッケージ構造がとられている。

先行技術

0004

特開2003−294450号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、特許文献1に記載の圧電振動片の支持構造では、電極リードが太過ぎる
と圧電振動片が支持構造の影響を受けて振動特性の劣化を招き、逆に、電極リードが細過
ぎると、落下などの衝撃によって電極リードが変形してパッケージ内で圧電振動片が大き
変位し、圧電振動片がパッケージの内壁や基板に衝突して、圧電振動片の振動特性劣化
や破損を起こす可能性があるという問題があった。
本発明は、上記問題を解消するためになされたものであって、その目的は、圧電振動片
の振動特性が支持構造の影響を受けない柔軟な支持構造と、落下などの衝撃によって生ず
る圧電振動片の変位を抑える支持構造とを同時に実現して、安定した振動特性と耐衝撃性
とを兼ね備えたジャイロ振動片などの圧電振動片を有する圧電デバイスを提供することに
ある。

課題を解決するための手段

0006

上記課題を解決するために、本発明では、複数対の端子部を備える圧電振動片と、圧電
振動片の端子部の各々に一端部が接合されるとともに端子部にそれぞれ接合された複数の
うち同数ずつが圧電振動片の外側に向かって互いに離反する方向へ延在している複数の電
極リードと、複数の電極リードの他端部を支持する支持基材とを備える支持基板とを有す
る圧電デバイスにおいて、複数の電極リードの対称中心となる点に対して点対称の位置関
係にある少なくとも一対の電極リードの太さが、当該点対称の位置関係にある他の少なく
とも一対の電極リードの太さと異なることを要旨とする。ここで、仮想の点の一例として
は、圧電振動片の重心に対応する点(重心そのものも含む)が挙げられるが、これに限定
されるものではない。また、支持基材の表面と垂直な方向から圧電振動片を見たときに複
数の電極リードが点対称の位置関係にある複数の対に分けられるように複数の電極リード
が配列されていることが好ましい。また、点対称の位置関係にあるとは、圧電振動片を支
持する複数の電極リードのうち異なる太さごとに群分けされた電極リード群の中で同じ電
極リード群に属するリード対を特定するための位置の条件を示したものであり、電極リー
ドの形状の対称性までを条件として含めるものではない。例えばリード形状が点対称から
外れる形状をそれぞれ持つ一対の電極リードであっても、圧電振動片から同数ずつ互いに
離反する方向へ延在している複数の電極リードのうち点対称の位置関係に一番近い一組(
一対)であれば、当該一対の電極リードは、本発明の点対称の位置関係にあると言える。
また、点対称の位置関係にある電極リードの対が同じ電極リード群に属するように複数の
電極リードが異なる太さの電極リード群に群分けされていればよく、同じ電極リード群に
属する電極リードがすべて同じ太さであることに限定されない。例えば電極リードが6本
の場合、太め電極リード(例えばリード幅50μm,51μm)が属する太い電極リード
群と、細めの電極リード(例えばリード幅25μm,26μm,27μm,28μm)が
属する細い電極リード群とに群分けされたものでも構わない。

0007

この構成によれば、圧電振動片を支持する複数の電極リードに太さの異なるリード対を
混在させている。このとき、複数の電極リードの対称中心となる点に対して点対称の位置
関係にある少なくとも一対の電極リードの太さと、点対称の位置関係にある他の少なくと
も一対の電極リードの太さとは異なっている。つまり、複数の電極リードの対称中心とな
る点に対して点対称の位置関係にある少なくとも一対の電極リードは、同じ太さの電極リ
ード群(複数の電極リードが電極リードの太さの違いにより群分けされたもので同一の電
極リード群に属する電極リードは同じ太さの傾向をもつが必ずしも同じ太さとは限らない
群)に属する。このように複数の電極リードの太さは、点対称の位置関係で対をなす電極
リードが、同じ太さの電極リード群に属するように、割り振られている。よって、圧電振
動片を細めの電極リードにより柔軟に支持できるうえ、太めの剛性のある電極リードによ
り落下などの衝撃が加わった際にも圧電振動片の変位を小さく抑えられるように支持でき
、しかも同じ太さに属する電極リードが点対称の位置関係に位置するので圧電振動片をバ
ランスよく支持することができる。よって、圧電振動片が支持構造に影響されず安定に保
持されて圧電振動片の安定な振動特性が得られるうえ、落下などの衝撃に対しても強い耐
衝撃性に優れた圧電デバイスを提供することができる。

0008

本発明では、複数の電極リードの対称中心となる点を通る対称中心となる線を圧電振動
片上に設定した場合、複数の電極リードが点対称の位置関係にある少なくとも一対の電極
リードをそれぞれ含むように異なる太さごとに群分けされた複数の電極リード群のうち、
同じ電極リード群に属する点対称の位置関係にある少なくとも一対の電極リードを構成す
るそれぞれの電極リードとさらに対称中心となる線に対して線対称の位置関係にある電極
リードも、当該同じ電極リード群に属することが望ましい。

0009

この構成によれば、圧電振動片をさらにバランスよく支持できることから、圧電振動片
の振動特性をさらに安定に確保することができる。

0010

本発明では、対称中心となる点に近い側に位置する端子部に接合された点対称の位置関
係にある少なくとも一対の電極リードの太さが、対称中心となる点から遠い側に位置する
端子部に接合された点対称の位置関係にある少なくとも一対の電極リードより太いことが
好ましい。

0011

この構成によれば、少なくとも一対の太めの電極リードは圧電振動片を重心に近い端子
部にて支持する。また、少なくとも二対の細めの電極リードは圧電振動片を重心から離れ
た端子部にて支持する。太い電極リードにより圧電振動片の重心近くで荷重をしっかり受
け止めることができ振動や落下などの衝撃が加わったときの圧電振動片の変位を小さくす
ることができるため、耐衝撃性に優れた圧電デバイスを提供することができる。また、少
なくとも二対の細めの電極リードにより圧電振動片を太めの電極リードを挟む両側の位置
において柔軟に支持でき、圧電振動片の姿勢を安定に保ちやすくなる。

0012

本発明では、電極リードの太さの違いは、電極リードのリード幅が異なることによるこ
とが望ましい。

0013

この構成によれば、圧電振動片の仮想の点に対して点対称に対をなして形成する細めの
電極リードの柔軟性よって、圧電振動片をバランスよく柔軟に支持できることから、圧電
振動片の振動特性が支持構造の影響をより受け難くすることが可能となる。また、フォト
リソグラフィーによる電極リードのパターン形成において、比較的容易に電極リード太さ
を制御して形成することができる。

0014

本発明では、前記電極リードの太さの違いは、前記電極リードのリード厚が異なること
によることが好ましい。

0015

この構成によれば、電極リードの厚みを薄くした部分は柔軟性が増すため、圧電振動片
の柔軟な支持構造を得ることができる。また、電極リードのリード幅を細くする構成に比
べ、リード幅が広いため、圧電振動片または支持基材に対する接合面積を広く確保して接
合強度を高くすることができる。

0016

本発明では、電極リードは、前記端子部と接合される一端部においてリード厚が他の部
位より厚く形成されていてもよい。

0017

この構成によれば、電極リードの一端部の厚くした部分を端子部と接合することにより
、圧電振動片の端子部に例えばバンプなどの突起物を形成しなくても、双方を接合するこ
とが可能となる。

0018

本発明では、前記電極リードの前記一端部と他端部のうち少なくとも一方の幅が、当該
電極リードが前記支持基材と前記圧電振動片の間で空中配線される部位の最小幅より広く
形成されていることが好ましい。

0019

この構成によれば、電極リードと支持基材または圧電振動片との接合面積が広くとれる
ために接合力が上がるので、圧電デバイスの信頼性や耐衝撃性を確保することが可能とな
る。

0020

本発明では、点対称の位置関係にある少なくとも一対の電極リードをそれぞれ含むよう
に異なる太さごとに群分けされた複数の電極リード群のうち一番太い電極リード群を除く
少なくとも一つの電極リード群に属する電極リードは、他端部側から一端部側へ近づくに
従って徐々にリード幅が狭くなるように形成されていてもよい。

0021

この構成によれば、電極リードの長手方向全域に渡ってリード幅を細くする場合よりも
リード強度を劣化させずに小さいバネ定数にて圧電振動片を支持する電極リードを形成す
ることができるため、圧電デバイスの耐衝撃性を保持しながら圧電振動片の柔軟な支持構
造を得ることが可能となる。また、支持基板と接合される電極リードの他端部はリード幅
が広いので接合面積を広く確保して高い接合力を確保することができる。

0022

本発明では、電極リードは、前記支持基材と前記圧電振動片の間で空中配線された部位
においてリード経路屈曲させた形状に形成されていることが好ましい。

0023

この構成によれば、電極リードが屈曲したリード経路をとることにより空中配線された
部分のリード長が長くなり、リード幅を細くし過ぎることなく電極リードに必要なバネ性
(小さなバネ定数)を付与することができるため、圧電振動片をより柔軟に支持すること
が可能となる。

0024

本発明では、複数の電極リードは点対称の位置関係にある少なくとも一対の電極リード
をそれぞれ含むように異なる太さごとに複数の電極リード群に群分けされており、圧電振
動片の同種の電気信号のやりとりに供する端子部と接合される少なくとも一対の電極リー
ドは、同じ太さの電極リード群に属することが好ましい。ここで、圧電振動片の同種の電
気信号のやりとりに供する端子部の一例としては、駆動用端子部と検出用端子部が挙げら
れる。この例の場合、例えば駆動用端子部に接続された少なくとも一対の電極リードは同
じ太さとされ、検出用端子部に接続された少なくとも一対の電極リードは、駆動用端子部
に接続された電極リードとは異なる太さで同じ太さとされる。

0025

この構成によれば、同種の電気信号のやりとりに供する(同じ端子機能をもつ)端子部
と接合される少なくとも一対の電極リード間で、例えばインピーダンス等の電気特性が揃
うため、圧電デバイスの検出精度を高く確保することができる。例えば端子部として駆動
用端子部と検出用端子部がある構成では、駆動用端子部に接合された少なくとも一対の電
極リード間でインピーダンス等の電気特性が揃い、一方、検出用端子部に接合された少な
くとも一対の電極リード間でインピーダンス等の電気特性が揃うことになる。駆動用端子
部に接合された少なくとも一対の電極リードからの印加電圧によって駆動される圧電振動
片の駆動タイミングのずれが小さく抑えられ、また、検出用端子部に接合された少なくと
も一対の電極リードからの検出信号入力タイミングのずれが小さく抑えられる。

0026

本発明では、複数の電極リードは点対称の位置関係にある少なくとも一対の電極リード
をそれぞれ含むように異なる太さごとに複数の電極リード群に群分けされており、同じ電
極リード群に属する電極リードはすべて同じ太さであることが好ましい。

0027

この構成によれば、圧電振動片を支持する複数の電極リードに太さの異なる電極リード
が混在する場合に、同じ太さの群に属する電極リードの配列(位置関係)が点対称である
ばかりでなく、すべて同じ太さなので、複数の電極リードによって圧電振動片を一層バラ
ンスよく支持することができる。

0028

本発明では、同じ電極リード群に属し点対称の位置関係で対をなす電極リードは、対称
中心となる点に対して点対称となるリード形状をそれぞれ有することが好ましい。

0029

この構成によれば、同じ電極リード群が点対称となるリード形状を有することで、より
バランスよく圧電振動片を支持することができる。

0030

本発明では、電極リードの支持基材と圧電振動片との間で空中配線されている部位の長
さは、点対称の位置関係にある電極リード間で略等しいことが望ましい。

0031

この構成によれば、電極リードの空中配線されている部位のバネ性が同じ太さの電極リ
ード群に属する電極リード間で略等しくなり、圧電振動片をより一層バランスよく支持す
ることができる。

0032

本発明では、電極リードの支持基材と圧電振動片との間で空中配線されている部位の長
さは、太い電極リード群に属する電極リードより、細い電極リード群に属する電極リード
の方が長いことが好ましい。

0033

この構成によれば、圧電振動片を支持する電極リードのうち、より柔軟に支持するのに
供する細い電極リード群にさらに小さなバネ定数を付与することができるので、剛性を有
する太い電極リード群とバランスよく配設することにより、圧電振動片をより柔軟に支持
して圧電振動片の安定な振動特性を保持できるとともに、対衝撃性に優れた支持構造を得
ることが可能となる。

図面の簡単な説明

0034

(a)は、本発明の圧電デバイスの一例としての、ジャイロセンサを説明する正面図。(b)は、図1(a)のA−A線断面図。
本発明の一実施形態に係る支持基板としてのTAB基板の電極リード形状を説明する平面図。
ジャイロ振動片の駆動振動を模式的に示した説明図。
ジャイロ振動片の検出振動を模式的に示した説明図。
(a)は、TAB基板の変形例を示す平面図。(b)は、図1のB−B線断面図。(c)は、図1(b)の応用例を示す図1(a)のB−B線断面図。(d)は、TAB基板の変形例を示す図1(a)のB−B線断面図。
TAB基板の変形例を示す平面図。
TAB基板の変形例を示す平面図。
TAB基板の変形例を示す平面図。

実施例

0035

(第一の実施形態)
以下、本発明をジャイロセンサに具体化した第一の実施形態について図面に従って説明
する。

0036

図1(a)は、ジャイロセンサを説明する正面図であり、同図(b)は、そのジャイロ
センサ図1(a)中のA−A断面図である。なお、図1(a)では、ジャイロセンサの
上部を覆っているパッケージ蓋体を一部切り欠いて図示している。

0037

(ジャイロセンサ)
まず、ジャイロセンサ1の全体構成を説明する。
ジャイロセンサ1は、水晶からなる圧電振動片としてのジャイロ振動片10と、ジャ
ロ振動片10を支持して且つ電気的に接続するのに供する複数(本例では6本)の電極リ
ード6a〜6fと複数の電極リード6a〜6fの一方端部を支持する支持基材5とを有す
る支持基板としてのTAB基板4と、前記ジャイロ振動片10が支持されたTAB基板4
収納するパッケージ2の収納容器であるパッケージ本体2aと、このパッケージ本体2
aの上面開口を天板として封鎖しているパッケージ蓋体2bとから構成されている。

0038

セラミック等で形成されたパッケージ本体2aの凹部底面2dの略中央には、TAB
板4が支持基材5のパターン面5aを下側にして、銀ペーストなどの導電性接着材60で
固着されている。TAB基板4は、基材としてポリイミド樹脂などで形成された支持基材
5を有しており、支持基材5の中央部には略直方形開口穴7(デバイスホール)が形成
されている。また、TAB基板4に備えられた複数の電極リード(インナーリード)6a
〜6fは、支持基材5において開口穴7の長辺方向に挟んで対面する部分の裏側となるパ
ターン面5aに基端部(他端部)が保持され、先端部(一端部)が開口穴7の中心線P1
に向かって延出するようにして突出して形成されている。なお、パッケージ本体2aの凹
部底面2dにTAB基板4を固着している前記導電性接着剤60は、電極リード6a〜6
fのそれぞれの一部と、パッケージ本体2aの凹部底面2dに備わる接続端子3との両方
に接触させて塗布されている。この接続端子3は、パッケージ本体2aの底板部2cを介
して外側に設置されている外部接続部(図示しない)と導通しているので、各電極リード
6a〜6fは、それぞれに対応する前記外部接続部と導通している。

0039

また、電極リード6a〜6fのそれぞれは、開口穴7の中心方向に向かって一旦斜め上
方に折り曲げられてから、さらに先端側で再び水平に折り曲げられている。

0040

なお、本実施形態では、パッケージ本体2aの凹部底面2dに、TAB基板5をパター
ン面5aを下向きにして固着される構成としたが、これに限定されない。例えば導電性
着剤60の塗布位置を工夫するなどして、接続端子3と各電極リード6a〜6fの一部を
導通させる手段を用いれば、パターン面5aを上向きにして固着する構成としてもよい。

0041

また、本実施形態では、支持基材5の開口穴7を挟んで対面する二辺の部分から中心線
P1に向かって延出する状態に電極リード6a〜6fを形成する構成としたが、これに限
定されない。ジャイロ振動片10の形状や接合部の配列などに応じて、支持基材5におい
て開口穴7を短辺方向に挟んで対面する二辺の部分から電極リード6a〜6fを延出させ
た構成としてもよい。

0042

電極リード6a〜6fの水平に折り曲げられた各先端部の上面は、ジャイロ振動片10
の略中央部に形成された端子接続部としての金などからなるバンプ電極16a〜16fと
接合されて、それぞれが電気的に接続されている。従って、ジャイロ振動片10は、その
下面(裏面)がバンプ電極16a〜16fの形成箇所以外の下面部位において電極リード
6a〜6fと接触しない状態に支持され、しかも支持基材5から離間する側へ折り曲げら
れた電極リード6a〜6fの先端部に支持されることにより、支持基材5と接触しないよ
うに空隙Tを形成しながら、電極リード6a〜6fによって支持される構造となっている

0043

(TAB基板)
次に、TAB基板4の複数の電極リード6a〜6fの形状を中心に図面に従って詳細に
説明する。
図2は、本実施形態に係るTAB基板の電極リード形状を説明する平面図である。

0044

TAB基板4は、従来より知られるTAB(Tape Automated Bonding)実装用の基板で
ある。TAB基板4は、上面に図示しない接着剤層を有し、ポリイミドなどの可曉性樹脂
からなる基材に、プレス加工によって開口穴7を形成して支持基材5を得てから、前記接
着剤層により銅箔などの電極用金属箔を貼り合わせたのち、フォトリソグラフィーにより
電極リード6a〜6f等の電極パターンを形成する。従って、電極リード6a〜6fは、
支持基材5上に前記接着剤層によって保持されながら開口穴7の中心線P1側に向かって
延出させた、いわゆるオーバーハング構造にて形成されている。

0045

本実施形態では、前記電極用金属箔として18μmの厚みを有する銅箔を使用した。従
って、TAB基板4の各電極リード6a〜6fの厚みは18μmとなる。この銅箔により
形成され複数の電極リード6a〜6fの表層には金めっきが施されている。なお、銅箔の
厚みは18μmに限らず、支持するジャイロ振動片10の大きさや重さなどに応じて選定
可能である。また、電極リードを形成する電極用金属箔は、エッチングによりパターン形
成可能な金属であれば銅箔以外のものを用いてもよい。

0046

複数の電極リード6a〜6fは、図示する開口穴7の中心点Gに対して点対称となる3
つの対をなしている。また、複数の電極リード6a〜6fは、開口穴7を短辺方向に二等
分する中心線P2に対しても線対称となっている。本実施形態では、電極リード6aと6
b、6cと6f、そして6dと6eがそれぞれ中心点Gに対して点対称な対をなして、開
口穴7上で対面する先端部間に所定の間隙を設けて3対形成されている。

0047

前記3対の電極リード6a〜6fのうち、真中に位置する一対の電極リード6a,6b
は、他の二対の電極リード6c,6f及び6d,6eよりも太い幅にて真直ぐに形成され
ている。
本実施形態では、電極リード6a,6bの幅は44μm〜54μmに、また、電極リー
ド6c,6d及び6e,6fは、24〜34μmの幅で形成されている。このように、複
数の電極リードは、電極リード6a,6bが属する太い電極リード群と、電極リード6c
,6d及び6e,6fが属する細い電極リード群とに群分けされている。

0048

さらに、二対の電極リード6c,6f及び6d,6eは、支持基材5上から開口穴7の
中心線P1に向かう途中の第一折り曲げ部8で一旦隣接する電極リード6aまたは6b側
に略直角に屈曲してから、第2折り曲げ部9で再び開口穴7の中心線P1側に略直角に屈
曲して、該中心線P1側に向かって延びている。なお、各電極リード6a〜6fのそれぞ
れの先端部分は、前記ジャイロ振動片10のバンプ電極16a〜16fのそれぞれと対応
する位置に合わせて形成されている。

0049

バンプ電極16a〜16fと、それぞれに対応するTAB基板4の各電極リード6a〜
6fとの接合は、所定温度熱圧着ツールを所定の圧力で圧しつけることで一括して接合
する、いわゆるギャングボンディング(Gang Bonding)法によって行なう。このときの熱
と圧力の作用によって、それぞれ対応する各バンプ電極16a〜16fと各電極リード6
a〜6fの少なくとも表層をなしている金同士が、所定の機械的強度をもって金属接合
れる。
また、ギャングボンディングするときのジャイロ振動片10の高さと、TAB基板4の
高さとを調整することによって、電極リード6a〜6fの厚み方向の屈曲形状を制御して
形成する。従って、ジャイロ振動片10の下面がTAB基板4と接触しないように空隙T
を形成することができる。本実施形態では、TAB基板4とジャイロ振動片10のクリア
ランスを50μm以上確保するように、空隙Tを形成している。

0050

なお、本実施形態では、三対の電極リード6a〜6fの表層に金めっきを施し、ジャイ
ロ振動片10の金からなるバンプ電極16a〜16fとを、ギャングボンディング法によ
って金属接合させて接合する構成としたが、これに限定されない。例えば、金と錫の共晶
現象をもって接合するなど、所定の接合強度を持って電気的に接続できれば、各電極リー
ド6a〜6fに施すめっき金属及びバンプ電極16a〜16fの金属材料には、錫、ニッ
ケル、半田合金など他の金属を接合金属として用いてもよい。また、ギャングボンディン
グ法による金属接合以外にも、導電性接着剤などを用いた他の接合方法を用いてもよい。

0051

(ジャイロ振動片)
次に、ジャイロ振動片10について、図面を用いて詳細に説明する。

0052

まず、ジャイロ振動片10の構成について説明する。
図1(a)に示すように、ジャイロセンサ1に用いられるジャイロ振動片10は、従来
知られた駆動モード、検出モード、及びスプリアスモードの3つのモードで動作すべく、
駆動モードに供する第一の駆動アーム11及び第二の駆動アーム12と、検出モードに供
する検出アーム13と、連結アーム14と、支持板部15とを有している。

0053

一対の連結アーム14A,14Bは、四角板状を有する支持板部15の両側面(図1
a)においては上下の端面)中央箇所からそれぞれの軸線が一致するようにそれぞれ反対
方向に真っ直ぐ延出している。連結アーム14Aの一端は第一の駆動アーム11の延在方
向中心位置に接続されており、一方、連結アーム14Bの一端は第二の駆動アーム12の
延在方向中心位置に接続されている。検出アーム13は、支持板部15(つまりジャイロ
振動片10)の中心点Gをその軸線が通るように、支持板部15の両側面(図1(a)に
おいては左右の端面)中央箇所から真っ直ぐ延出している。支持板部15は、連結アーム
14A,14Bと検出アーム13との接続点を含む所定の面積を有する板状部であり、ジ
ャイロ振動片10を支持基板としてのTAB基板4で支持する支持部(基部)となってい
る。

0054

ジャイロ振動片10がTAB基板4に実装された状態においては、ジャイロ振動片10
の中心点(重心)、すなわち支持板部15の中心点は、開口穴7の中心点Gと一致してい
る。従って、中心点Gは図1(a)の平面視においてジャイロ振動片10の中心点ともな
る。つまり、複数の電極リード6a〜6fは、ジャイロ振動片10の中心点Gに対して点
対称となる3つの対をなしている。さらに図1(a)の平面視において、中心線P1は、
ジャイロ振動片10の中心点Gを通り、第一及び第二の駆動アーム11,12及び検出ア
ーム13の各延在方向と直交する方向に延びるジャイロ振動片10の中心線と一致してい
る。また、中心線P2は、ジャイロ振動片10の中心点Gを通り、第一及び第二の駆動ア
ーム11,12及び検出アーム13の各延在方向に延びるジャイロ振動片10の中心線と
一致している。したがって、複数の電極リード6a〜6fは、ジャイロ振動片10の平面
視において互いに直交する2つの中心線P1,P2のそれぞれについて線対称ともなって
いる。そして、3対の電極リード6a〜6fのうち、点対称となる真中に位置する一対の
電極リード6a,6bは、点対称となる他の二対の電極リード6c,6f及び6d,6e
よりも太い幅にて形成されている。

0055

換言すれば、ジャイロ振動片10の中心点Gに対して点対称の位置関係に配列した3対
の電極リード6a〜6fのうち、点対称の位置関係で対を成すリード同士を同じ太さ(リ
ード幅)とし、太さの異なるリード対を混在させている。そして、さらに中心線P1(ま
たはP2)に対して線対称の位置関係にあるリード対についても対を成すリード同士、す
なわち電極リード6aと6b、6cと6d、6eと6f(中心線P2に対して線対称の位
置関係にあるリード対は電極リード6dと6f、6cと6e)をそれぞれ同じ太さ(リー
ド幅)ともしている。このように中心点Gに対して点対称の位置関係にあるリード同士を
同じ太さとし、さらに中心線P1(またはP2)に対して線対称の位置関係にあるリード
同士をも同じ太さとすることで、電極リード6a〜6fの太さの配列に関しては、中心点
Gを通る互いに直交する2本の中心線P1,P2に対して共に線対称の位置関係をとるよ
うになっている。

0056

電極リード6a〜6fの太さの配列が上記対称性の位置関係をとる条件下において、太
い電極リードと細い電極リードの配列の仕方に2通りあるが、本実施形態では、3対のう
ち真中に位置する一対の電極リード6a,6bを太くし、その両側に位置する他の二対の
電極リード6c,6f及び6d,6eをそれぞれ同じリード幅に細くしている。これは、
ジャイロ振動片10を電極リード6a〜6fによってバネ性を持たせて柔軟に支持できる
ように、細いリードの本数割合を相対的に高くしているからである。また、線対称の基準
となる中心線P2に近い側の電極リード6a,6bを太くし、中心線P2から遠い側の電
極リード6c,6f及び6d,6eを細くする考えにも基づいている。これは、ジャイロ
振動片10の中心点(重心点)Gにより近い位置を支持する電極リード6a,6bは、相
対的に大きな荷重を受けやすく剛性を持たせることが好ましいことと、重心点Gからより
離れた位置を支持する電極リード6c〜6fは細くする方がバネ性を持たせて柔軟に支持
しやすいことによる。

0057

また、電極リード6a〜6fの太さの位置関係だけでなく、電極リード6a〜6fの形
状についても同様の対称性を有している。一対(2本)の太い電極リード6a,6bは、
中心点Gに対して点対称かつ中心線P1,P2に対して線対称となる形状をそれぞれ有し
ている。また、他の二対(4本)の細い電極リード6c〜6fについても、中心点Gに対
して点対称かつ中心線P1,P2に対して線対称となる形状をそれぞれ有している。本実
施形態では、中心線P1,P2に対して対称性のある形状を有するジャイロ振動片10を
、同じく中心線P1,P2に対して対称性のあるリード配列、リード太さ及びリード形状
を有する電極リード6a〜6fで支持することにより、バランスのよい安定姿勢でジャイ
ロ振動片10を支持することが可能となる。

0058

電極バンプ16a〜16fは、駆動用端子となる二対(4個)の電極バンプ16c〜1
6fと、検出用端子となる一対(2個)の電極バンプ16a,16bとからなる。電極バ
ンプ16a〜16fも同様に中心点G及び中心線P1,P2に対して対称性のある位置関
係に配列されている。電極リード6a〜6fの太さの位置関係は、それぞれ接合先の電極
バンプ16a〜16fが駆動用端子か検出用端子かによっても決められている。駆動用
子である電極バンプ16c〜16fと接合されている二対の電極リード6c〜6fはすべ
て同じリード幅で細く形成されており、検出用端子である電極バンプ16a,16bと接
合されている電極リード6a,6bはどちらも同じリード幅で太く形成されている。さら
に電極リード6a〜6fのリード長は、リード形状の対称性に基づき太さごとに等しくな
っている。

0059

このように接合先の電極バンプ16a〜16fが駆動用端子か検出用端子かの違いに応
じて同じ機能の端子に接合されている電極リードについては太さ及びリード長が揃えられ
ている。これにより同じ機能の端子と接合される電極リード6a,6b間及び電極リード
6c〜6f間で例えばインピーダンス等の電気特性が揃えられている。このため、駆動ア
ーム11,12間における駆動タイミングのずれや、検出用端子からの検出信号の入力タ
イミングのずれを極力小さく抑えることができ、このことがジャイロセンサ1の検出精度
を高く確保することに寄与している。

0060

次に、ジャイロ振動片10の動作原理について、図面に従って説明する。図3は、ジャ
イロ振動片10の駆動振動動作を模式的に示す説明図であり、図4は、ジャイロ振動片1
0の検出振動動作を模式的に示す説明図である。なお、図3、及び図4については、振動
形態をわかりやすく表現するために、各アーム部は簡略化して線で表し、動作の基点など
で二つに分け、それぞれの符号にA,Bを付している。また、図1と同じ構成部分は同じ
符号で示し、説明を省略する。

0061

まず、駆動振動について説明する。図3において、駆動振動は、第一及び第二の駆動ア
ーム11A,11B、及び12A,12Bが、それぞれ矢印A方向に振動する屈曲振動
あって、実線で示す駆動姿態と、二点鎖線で示す振動姿態を所定の周波数で繰り返してい
る。このとき、第一の駆動アーム11A,11Bと第二の駆動アーム12A,12Bとが
、重心位置Gを通るY軸で線対称の振動を行っているので、連結アーム14A,14B及
び検出アーム13A,13Bは、ほとんど振動しない。

0062

次に、検出振動について説明する。図4において、検出振動は、実線で示す振動姿態と
、二点鎖線で示す振動姿態を、前記駆動振動の周波数で繰り返している。検出振動は、ジ
ャイロ振動片10が図3に示した駆動振動を行っている状態で、ジャイロ振動片10にZ
軸回り回転角速度ωが加わったとき、第一の駆動アーム11A,11B及び第二の駆動
アーム12A,12Bに矢印Bで示す方向のコリオリ力が働くことによって発生する。

0063

このことにより第一、及び第二の駆動アーム11A,11B、及び12A,12Bが、
矢印Bで示す振動を行う。矢印Bで示した振動は、重心位置Gに対して周方向の振動であ
る。また、同時に、検出アーム13A,13Bは、矢印Cに示すように、矢印Bの振動に
呼応して矢印Bとは周方向反対向きの振動を行う。この検出アーム13A,13Bによる
検出振動により発生する電気信号を検出することにより前記コリオリ力の大きさを知得し
、これによりジャイロ振動片10を備えたジャイロセンサ1の搭載体に加えられた回転角
速度ωの大きさを認識する。

0064

ジャイロセンサ1の作動時には、ジャイロ振動片10の駆動用端子である電極バンプ1
6c〜16fに例えば数10〜数100kHzの範囲内で設定された所定周波数の駆動電
圧が印加され、駆動アーム11A,11B,12A,12Bは所定周波数で振動する。こ
のとき、ジャイロ振動片10が振動源となってジャイロセンサ1の他の構成要素が共振
ることがないように、ジャイロセンサ1からなる振動系の固有振動数を調整する必要があ
る。この固有振動数の調整方法としては、振動系のコンプライアンス(バネ定数の逆数
を決めている電極リード6a〜6fのバネ定数を操作する方法が比較的簡単で好ましい。

0065

通常、ジャイロセンサ1は複数の振動モードを持ち、比較的高周波数帯域にあるどの振
動モードにも共振しにくい固有振動数に調整するためには、ジャイロ振動片10を支持し
ている電極リード6a〜6fを柔らかくする必要がある。電極リード6a〜6fを柔らか
くする方法には電極リードを細くしたり長くしたりすることが挙げられる。但し、電極リ
ードを柔らかくした場合、ジャイロセンサ1の組付け時や、使用時などに比較的大きな衝
撃が加わった際に、ジャイロ振動片10が支持基材5に対して大きく変位するため、パッ
ケージ2の内壁に当たって破損したり、電極リードが塑性変形してジャイロ振動片10の
姿勢や位置がずれたりすることが懸念される。

0066

本実施形態のジャイロセンサ1は、太さの異なる電極リード6a〜6fを、対称性のあ
る配列で混在させることで、柔らかい電極リード6c〜6fによってジャイロセンサ1の
振動系を共振しにくい固有振動数に調整しつつ、剛性の強い電極リード6a,6bによっ
て耐衝撃性の向上を図っている。このため、ジャイロセンサ1の使用時に共振に起因する
検出精度の低下が抑えられるうえ、ジャイロセンサ1に衝撃が加わった際のジャイロ振動
片10の過大な変位が抑制されて、電極リード6a〜6fの塑性変形に起因するジャイロ
振動片10の姿勢や位置のずれなどの不具合が発生しにくくなっている。

0067

次に、前記の構成を有するジャイロセンサ1のTAB基板4によるジャイロ振動片10
の支持構造の作用を説明する。

0068

ジャイロセンサ1を搭載した電子機器などの補正対象物に揺れや回転が加わると、ジャ
イロセンサ1に備わるジャイロ振動片10が、その揺れや回転などの回転角速度の大きさ
として認識する。このとき、ジャイロ振動片10を両側から支持しているTAB基板4の
三対の電極リード6a〜6fのうち、中心点Gに対して点対称に対をなして細めに、且つ
屈曲させて長く形成された二対の電極リード6c,6f及び6d,6eによって、柔軟に
且つバランスよく支持される。例えば振動や落下時の衝撃がジャイロセンサ1に加わった
とき、パッケージ2内のジャイロ振動片10にはパッケージ2が受けた振動や衝撃が電極
リード6a〜6fを介して伝播してくる他、慣性によっても振動や衝撃が加わる。慣性に
よってジャイロ振動片10が受ける振動や衝撃は電極リード6a〜6fのバネ性により緩
和され、一方、パッケージ2が受けた振動や衝撃も電極リード6a〜6fのバネ性により
緩和されてジャイロ振動片10へ伝播しにくくなるので、ジャイロ振動片10の振動特性
が支持構造の影響を受け難くなる。
また、前記二対の電極リード6c,6f及び6d,6eに挟まれた真中に配置され、太
めに形成された一対の電極リード6a,6bは、剛性があり変形し難いうえ、電極バンプ
16a,16bおよび支持基材5との接合面積を広く稼げてこれらとの接合強度が高くな
っているので、電極リード6a〜6fの全体的な強度が増すことになる。例えば振動や落
下時の衝撃がジャイロセンサ1に加わったとき、パッケージ2内でのジャイロ振動片10
の変位を小さく抑えることができるため、ジャイロ振動片10がパッケージ2の内壁に当
たって破損などすることが防止される。また、電極リード6a〜6fの全体的な強度が増
していることから、ジャイロセンサ1に強い衝撃が加わったときにも電極リード6a〜6
fが塑性変形しにくくなる。よって、電極リード6a〜6fが塑性変形したことに起因す
るジャイロ振動片10の姿勢や位置のずれを防止することが可能になる。
さらに電極リード6a〜6fは、ジャイロセンサ1の固有振動数がジャイロ振動片10
を振動源とする共振が起きにくい値となるように、バネ定数の調整がなされている。この
ため、ジャイロセンサ1の使用時に共振が起きにくくなって共振に起因する検出精度の低
下が抑制されるため、ジャイロセンサ1を用いて回転角速度を検出する際に高い検出精度
が得られる。
さらに電極リード6a〜6fは、ジャイロセンサ1の固有振動数がジャイロ振動片10
を振動源とする共振が起きにくい値となるように、バネ定数の調整がなされている。この
ため、ジャイロセンサ1の使用時に共振が起きにくくなって共振に起因する検出精度の低
下が抑制されるため、ジャイロセンサ1を用いて回転角速度を検出する際に高い検出精度
が得られる。

0069

次に、上記実施形態の効果を以下に記載する。

0070

(1)実施形態では、支持基材5に対してジャイロ振動片10を支持する三対の電極リ
ード6a〜6fのうち、真中に位置する一対の電極リード6a,6bを太いリード幅に形
成し、その両側に位置する2対の電極リード6c,6f及び6d,6eを細いリード幅に
形成した。つまり、ジャイロ振動片10の中心点Gに対して点対称の位置関係にあるリー
ド対が同じリード幅となり、さらに中心線P1(またはP2)に対して線対称の位置関係
にあるリード対が同じリード幅となるように、太くする電極リード6a,6bと細くする
電極リード6c〜6fを決めている。また、電極リード6a〜6fの太さの配列関係だけ
でなく、電極リード6a〜6fのリード形状についても対称性を持たせている。

0071

この結果、二対の細めに形成した電極リード6c,6d及び6e,6fによってジャイ
ロ振動片10をバランスよく柔軟に支持できるとともに、真中に位置する一対の太めに形
成した電極リード6a,6bの強い剛性と高い接合強度とにより電極リード6a〜6fの
全体的な強度を高めることができる。振動や落下などの衝撃がジャイロセンサ1に加わっ
たときに、ジャイロ振動片10に慣性により加わる振動や衝撃、およびパッケージ2が受
けた振動や衝撃のジャイロ振動片10への伝播を電極リード6c〜6fのバネ性により小
さく抑えることが可能となる。また、落下などの衝撃がジャイロセンサ1に加わったとき
のパッケージ2内でのジャイロ振動片10の変位を小さくしてパッケージ2の内壁に当た
ることに起因するジャイロ振動片10の破損などを防止できる。さらに、落下などの衝撃
がジャイロセンサ1に加わったとき、電極リード6a〜6fの塑性変形を防止して、ジャ
イロ振動片10の姿勢や位置のずれを防止することができるうえ、電極リード6a〜6f
接合箇所からの剥がれを防止することもできる。従って、ジャイロ振動片10の振動特
性が支持構造の影響を受け難く、且つ、耐衝撃性に優れたジャイロセンサ1を提供するこ
とができる。

0072

(2)本実施形態では、二対の細めの電極リード6c,6d及び6e,6fは、支持基
材5上から開口穴7の中心線P1に向かって形成され、第一折り曲げ部8で一旦隣接する
電極リード6aもしくは6b側に略直角に屈曲してから、第2折り曲げ部9で再び開口穴
7の中心線P1側に略直角に屈曲して、該中心線P1側に向かって延びていくように形成
した。
この結果、二対の細めの電極リード6c,6d及び6e,6fの2つの接合箇所間で空
配線された部分のリード長が、屈曲したリード経路をとるリード形状の採用により長く
なり、これによりリード幅を細くし過ぎることなく電極リード6c〜6fに必要なバネ性
(小さなバネ定数)を付与することができ、ジャイロ振動片10をより柔軟な支持に供す
ることが可能となる。

0073

(3)ジャイロ振動片10の中心点Gを通り線対称の基準となる中心線P2に近い側の
電極リード6a,6bを太くし、中心線P2から遠い側の電極リード6c〜6fを細くし
た。よって、ジャイロ振動片10の中心点(重心)Gに近い側の端子位置を剛性の強い電
極リード6a,6bで支持できるうえ、中心点(重心)Gから遠い側の端子位置をバネ性
(小さいバネ定数)のある柔軟な電極リード6a,6bで支持することができる。従って
、ジャイロセンサ1の耐衝撃性を確保できるとともに、ジャイロ振動片10を安定姿勢に
柔軟に保持することができる。

0074

(4)駆動用端子となる電極バンプ16c〜16fと接合される電極リード6c〜6f
を、対を成すリード同士間で対称となるリード形状にしてリード幅及びリード長を揃え、
検出用端子となる電極バンプ16a,16bと接合される電極リード6a,6bについて
も対を成すリード同士間で対称となるリード形状にしてリード幅及びリード長を揃えた。
これにより同じ機能の端子と接合される電極リード6a,6b間及び電極リード6c〜
6f間で例えばインピーダンス等の電気特性が揃うため、駆動アーム11A,11B,1
2A,12B間における駆動タイミングのずれや、検出用端子からの検出信号の入力タイ
ミングのずれを極力小さく抑えることができる。従って、ジャイロセンサ1の検出精度を
高く確保することができる。

0075

(5)リード形状についても対をなすリード同士間で対称にすることにより、駆動用端
子となる電極バンプ16c〜16fと接合される電極リード6c〜6fのリード幅および
リード長を揃え、検出用端子となる電極バンプ16a,16bと接合される電極リード6
a,6bについてもリード幅およびリード長を揃えた。これにより同じ機能の端子と接合
される電極リード6a,6b間および電極リード6c〜6f間で例えばインピーダンス等
の電気特性が揃うため、駆動アーム11A,11B,12A,12B間における駆動タイ
ミングのずれや、検出用端子からの検出信号の入力タイミングのずれを極力小さく抑える
ことができる。従って、ジャイロセンサ1の検出精度を高く確保できる。

0076

(6)ジャイロ振動片10を、支持基材5において開口穴7を挟んで対面する二辺に沿
内周縁部分の裏面に一端部側(基端側)が保持され、他端部側(先端側)が開口穴7の
中心線P1に向かって一旦斜め上方に折り曲げられてから、さらに先端側で再び水平に折
り曲げられて形成された複数の電極リード6a〜6fの各先端部分の上面に接合した。こ
れにより、ジャイロ振動片10が、その下面がTAB基板4と接触しないように空隙Tを
形成しながら、電極リード6a〜6fによって支持される構造をとった。
この結果、ジャイロ振動片10は、複数(6本)の電極リード6a〜6fとの接合箇所
のみで6点支持されるので、ジャイロ振動片10を柔軟に支持することができる。従って
、ジャイロ振動片10への支持構造の影響を最小限に抑えられるので、ジャイロ振動片1
0の振動特性を劣化させることなく、優れたジャイロセンサ1を提供することができる。

0077

(7)本実施形態では、複数の電極リード6a〜6fの表層にはAuめっきを施し、ジ
ャイロ振動片10の接続部であるバンプ電極16a〜16fには金バンプを用いて、それ
らを接合する構成とした。
この結果、電極リード6a〜6fは腐蝕等の表面劣化を起こし難く、また、接続部での
マイグレーション等も起こり難くすることが可能であるため、高信頼性を有するジャイロ
センサ1を提供することが可能である。

0078

(8)本実施形態では、ジャイロ振動片10を支持する支持基板としてTAB基板4を
用いて、ジャイロ振動片10の略中央の支持板部15の下面に備えたバンプ電極16a〜
16fと、TAB基板4の各電極リード6a〜6fのそれぞれの開口穴7中心線P側の先
端部分とを、ギャングボンディング(Gang Bonding)法により接合するTAB実装方式
用いた。
この結果、ジャイロ振動片10用のTAB基板4が等間隔で形成されたフープ状のTA
B基板リールにより、リールトゥリール(Reel to reel)で連続してTAB基板へのジャ
イロ振動片10の接合ができるため、生産性に優れた効率的なジャイロセンサ1の生産
可能となる。しかも、ギャングボンディングするときのジャイロ振動片10とTAB基板
4の高さとを調整することによって、電極リード6a〜6fをジャイロ振動片10側に曲
げた形状を制御して形成することが可能となる。従って、ジャイロセンサ1に振動や落下
などの衝撃が加わったときに、ジャイロ振動片10の下面がTAB基板4と接触しないで
、且つ、ジャイロ振動片10がパッケージ蓋体2bに接触しない、最適なTAB基板4と
ジャイロ振動片10とのクリアランスを確保することが可能となり、耐衝撃性の優れたジ
ャイロセンサ1を提供することができる。

0079

(第二の実施形態)
上記第一の実施形態では、TAB基板4の複数の電極リード6a〜6fのリード幅を、
ジャイロ振動片10の中心点Gに対して点対称の位置関係にあるリード対と、ジャイロ振
動片10を二分する中心線P1(またはP2)に対して線対称の位置関係にあるリード対
を同じ太さにして太い電極リード6a,6bと細い電極リード6c〜6fを混在させる方
法を示した。これに対して、この第二の実施形態では、各電極リード6a〜6fの太さを
異ならせる方法として、リード幅を異ならせるのではなく、電極リードの厚みを異ならせ
る方法を採用している。特に細い(リード断面積の小さい)電極リードについて厚みを一
部分薄くしている。

0080

図5(a)は、第二の実施形態のTAB基板を示す平面図であり、同図(b)〜(d)
は、そのTAB基板の電極リードの断面形状を説明するための図5(a)中のB−B断面
図である。なお、第二の実施形態におけるジャイロセンサ1の構成、TAB基板4の基本
的な構成、及びジャイロ振動片10についての説明は、第一の実施形態と同様であるため
省略し、第二の実施形態の特徴点である複数の電極リードの形状について説明する。

0081

図5(a)に図示するように、TAB基板24の図示する開口穴7を長辺方向に二分す
る中心線P1(ジャイロ振動片10の中心点(重心)Gを通り駆動アームの延在方向に平
行な直線に一致する中心線)に対して線対称に対をなして、支持基材5上から開口穴7の
中心線Pに向かって形成されている複数の電極リード26a〜26fは、例えば44μm
〜54μmの同じ幅で三対形成されている。三対の電極リード26a〜26fのうち、中
心点Gに対して点対称の位置関係にあって中心線P2から離れたその両側に位置する2対
の電極リード26c,26f及び26d,26eは、代表例として図5(b)または図5
(c)に図示する電極リード26eように、支持基材5の開口穴7から中心線P1に向か
って延出する途中で、電極リード26eの上面または下面から数μmリード厚みが薄くな
り、そのまま中心点P1に向かって形成されている。この形状は、電極リード26a〜2
6fをフォトリソグラフィーによってパターニングする際に選択的ハーフエッチングする
ことにより形成される。

0082

また、3対の電極リードのうち、真中に位置する一対の電極リード26a,26bは、
支持基材5の上面から開口穴7の中心線P1に向かって、同じ厚みを有して形成されてい
る。

0083

この構成によれば、電極リードの厚みを薄くした部分は柔軟性が増すため、電極リード
26a〜26fのリード幅を細くすることなく、前記第一の実施形態と同様にジャイロ振
動片10の柔軟な支持構造を得ることができる。この結果、支持基材5上に支持される電
極リード26a〜26fの支持基材5との接着面積を、リード厚の薄い細い電極リード2
6c〜26fについても広く確保できるので、リード幅を異ならせた第一の実施形態の構
造に比べ電極リード26a〜26fの一層高い接合力を確保できる。このため、電極リー
ド26a〜26fの接合強度を相対的に高めることができ、ジャイロセンサ1の信頼性や
耐衝撃性を高めることができる。

0084

なお、上記第二の実施形態では、電極リードが支持基材5の開口穴7から中心線P1に
向かって延出する途中で、電極リード26eの上面または下面から数μmリード厚みが薄
くなり、そのまま中心点Pに向かって形成される構成としたが、これに限定されない。図
5(d)に図示するように、電極リード26eの中心点P側の先端部の所定面積ハーフ
エッチングせずに残して突起部27が形成される構成としてもよい。
この構成によれば、例えば突起部27に金などの接合金属を必要量積層させて形成する
ことにより、ジャイロ振動片10の各バンプ電極16a〜16fにバンプ突起部を設けず
に、双方を接合することが可能となる。

0085

本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、以下の変形例を実施することも
できる。

0086

(変形例1)前記第一の実施形態のようにリード幅を異ならせる場合、電極リードの長
手方向全域に渡って同じリード幅にする構成に限定されない。電極リードの幅を、支持基
材5上から開口穴7の中心線P1に向かって徐々に細くしていくテーパー形状にて形成し
てもよい。

0087

図6に図示するように、TAB基板34の図示する開口穴7の長辺方向を二分する中心
線P1に対して線対称に対をなして、基材5上から開口穴7の中心線P1に向かって3対
の電極リード36a〜36fが、支持基材5上に支持されている部分のリード幅を同じく
して形成されている。三対の電極リード36a〜36fのうち、中心点Gに対して点対称
の位置関係にあって中心線P2から離れたその両側で対をなす二対の電極リード36c,
36f及び36d,36eは、支持基材5の開口穴7から中心線P1に向かって延出する
途中から先端方向に向かって、リード幅が徐々に細くなっていくテーパー形状にて形成さ
れている。

0088

また、3対の電極リードのうち、真中に位置する一対の電極リード36a,36bは、
支持基材5の上面から開口穴7の中心線P1に向かって、同じ幅を有して広いリード幅で
形成されている。すなわち、三対の電極リード36a〜36fは、平均断面積が小さめ(
細め)の二対の電極リード36c,36f及び36d,36eと、平均断面積が大きめ
太め)の一対の電極リード36a,36bで構成されている。

0089

この構成によれば、テーパー形状にて形成される電極リード36c,36f及び36d
,36eは、支持基板5に接着されている基端部と長手方向全域に渡り同じ幅にて形成さ
れている電極リード36a,36bよりも柔軟性を持たせることができるため、前記各実
施形態と同様にジャイロ振動片10の柔軟な支持構造を得ることができる。また、ジャイ
ロ振動片10の柔軟な支持に供する二対の電極リード36c,36f及び36d,36e
の支持基板5上に支持される部位におけるリード幅を広く確保できるため、各電極リード
36c,36d及び36e,36fと支持基材5との接合力を高く確保できるので、ジャ
イロセンサ1の信頼性や耐衝撃性を高めることができる。

0090

(変形例2)前記第一の実施形態では、三対の電極リード6a〜6fのリード幅を、開
口穴7の中心線P1に対して点対称に、真中に位置する一対の電極リード6a,6bのリ
ード幅を太めに形成し、両端に位置する二対の電極リード6c,6d及び6e,6fを細
く形成する構成としたが、これに限定されない。
図7に示すTAB基板44のように、真中に位置する一対の電極リード46a,46b
のリード幅を細めに形成し、両端に位置する二対の電極リード46c,46d及び46e
,46fを太めに形成する構成としてもよい。
この構成によれば、ジャイロ振動片10の大きさや重さに応じて、適切な柔軟性と耐衝
撃性を有する支持構造を構成することが可能となる。

0091

(変形例3)上記第一の実施形態では、三対の電極リード6a〜6fを、太めまたは細
めにそれぞれ同じ太さで形成する構成としたが、これに限定されない。
図8に示すTAB基板54のように、開口穴7上に突出する電極リード56a〜56f
の形状は上記第一の実施形態に示すように形成し、電極リード56a〜56fの支持基材
5上に支持される側は太めに形勢してもよい。
この構成によれば、上記第一の実施形態と同じ作用効果が得られるうえに、支持基板5
と各電極リード56a〜56fとの支持基材5との接着面積が大きくとれるために密着力
が上がるので、ジャイロセンサ1の信頼性や耐衝撃性を確保することが可能となる。

0092

(変形例4)前記各実施形態及び各変形例1〜3では、3対の電極リードを中心点Gに
対して点対称かつ中心線P1,P2に対して線対称の位置関係にあるリード対について太
さを揃えたが、太さを揃えるリード対の決め方は上記の対称性の条件に限定されるもので
はない。例えば、上記2条件のうち線対称の条件を外し、中心点Gに対して点対称の位置
関係にあるリード対については太さを揃える構成でもよい。例えば図1(a)において、
電極リード6c,6fの対は太さを揃え、電極リード6d,6eの対は電極リード6c,
6fとは異なる太さで太さを揃える構成でもよい。点対称の位置関係にあるリード同士が
同じ太さであれば、1本の線に対する線対称のみを条件とする構成の場合に比べ、ジャイ
ロ振動片をバランスよく支持できる。この場合、電極リード6d,6eの対と、電極リー
ド6c,6fの対とで太さが例えば5割以内の違いで近似していれば特に問題はない。な
お、電極リードを二対のみ有するジャイロ振動片10の支持構造に採用する場合は、点対
称と線対称の2条件を満たす構成が幾何学上成り立たないので、点対称のみが条件となる

0093

(変形例5)前記各実施形態及び各変形例1〜4では、3対の電極リードについて異な
る太さを混在させる場合に同じ太さとするリードの組合せ(リード配列)だけではなく、
リード形状についても対称性を持たせたが、リード形状については対称性を持たない構成
を採用することもできる。対を成す電極リードが対称な形状になっていなくても、ジャイ
ロ振動片10をバランスよく支持できるのであれば特に問題はない。例えば電極リードの
形状の微差な違いや、リード形状が明らかに異なるものの対を成す電極リードの剛性やバ
定数を略一致させられる形状の組合せであれば、衝撃や振動の伝達によっても必要な振
動特性が得られる他、共振も発生しにくく耐衝撃性も確保できる。例えば屈曲させた形状
の電極リードと、これとリード長が略等しく真っ直ぐ延びた形状の電極リードとが対を成
す構成が挙げられる。もちろん共に屈曲形状であるものの屈曲の仕方が互いに異なるリー
ド対であってリード長の略等しい組合せも可能である。

0094

(変形例6)3対あるいは二対の電極リードを有するジャイロ振動片について異なる太
さの電極リードが混在する場合のリード配列(さらにはリード形状)の決め方について触
れたが、4対以上の電極リードを有するジャイロ振動片の支持構造に対しても本発明を適
用することができる。

0095

(変形例7)前記各実施形態及び各変形例では、複数の電極リードが中心線P2方向に
延在している構成を示したが、これに限定されない。複数の電極リードが中心線P1方向
及び中心線P2方向に延在している構成でもよい。

0096

1…圧電デバイスとしてのジャイロセンサ、4…支持基板としてのTAB基板、5…支
持基材、6a〜6f…電極リード、10…圧電振動片としてのジャイロ振動片、11…第
一の駆動アーム、12…第二の駆動アーム、13…検出アーム、15…支持板部、16a
〜16f…端子部としてのバンプ電極、24…支持基板としてのTAB基板、26a〜2
6f…電極リード、27…突起部、34…支持基板としてのTAB基板、36a〜36f
…電極リード、44…支持基板としてのTAB基板、46a〜46f…電極リード、54
…支持基板としてのTAB基板、56a〜56f…電極リード。

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