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図面 (5)

課題

燃料油中共役ジエン構造含有割合を迅速に測定することが可能な燃料油分析方法を提供すること。

解決手段

燃料油の1H−NMRスペクトルを測定する工程と、上記1H−NMRスペクトルにおける、テトラメチルシランを基準として6.1〜6.6ppmに観測される全ピークα積分値の合計に基づいて、上記燃料油における共役ジエン構造の含有割合を求める工程と、を有する、燃料油の分析方法。

概要

背景

ガソリン等の石油製品の重要な性状の一つとして、ジエン価がある。ジエン価は石油製品中共役ジエン構造含有量に基づく値であり、当該石油製品100gと反応する無水マレイン酸当量ヨウ素のg数で表される。石油製品のジエン価が高い場合、すなわち石油製品中に共役ジエン構造が多く存在する場合、酸化安定性が悪化する等の問題が生じることが知られている。

従来、ジエン価の測定方法としては、測定試料と無水マレイン酸とを反応させ、当該反応に供された無水マレイン酸の量を滴定により求める、UOP法326−82が知られている。

また、ナフサ中の共役ジエン構造の定量方法として、4−メチル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオンMTAD)により共役ジエン構造を選択的・定量的に化学誘導体化し、化学イオン化ガスクロマトグラフ質量分析法CIGC/MS)による炭素数に応じたMTAD−ジエン付加物の選択的且つ定量的な測定を行う方法が知られている(特許文献1)。

概要

燃料油中の共役ジエン構造の含有割合を迅速に測定することが可能な燃料油分析方法を提供すること。燃料油の1H−NMRスペクトルを測定する工程と、上記1H−NMRスペクトルにおける、テトラメチルシランを基準として6.1〜6.6ppmに観測される全ピークα積分値の合計に基づいて、上記燃料油における共役ジエン構造の含有割合を求める工程と、を有する、燃料油の分析方法。なし

目的

本発明は、燃料油中の共役ジエン構造の含有割合を迅速に測定することが可能な燃料油の分析方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

燃料油の1H−NMRスペクトルを測定する工程と、前記1H−NMRスペクトルにおける、テトラメチルシランを基準として6.1〜6.6ppmに観測される全ピークα積分値の合計Aに基づいて、前記燃料油における共役ジエン構造含有割合を求める工程と、を有する、燃料油の分析方法

請求項2

燃料油と標準物質とを含有する試料の1H−NMRスペクトルを測定する工程と、前記1H−NMRスペクトルにおける、前記標準物質由来ピークβの積分値Bに対する、テトラメチルシランを基準として6.1〜6.6ppmに観測される全ピークαの積分値の合計Aの比A/Bに基づいて、前記燃料油における共役ジエン構造の含有割合を求める工程と、を有する、燃料油の分析方法。

請求項3

共役ジエン構造の含有割合が互いに異なる複数の燃料油について、それぞれ標準物質とともに1H−NMRスペクトルを測定して、前記標準物質由来のピークβ’の積分値B’に対する、テトラメチルシランを基準として6.1〜6.6ppmに観測される全ピークα’の積分値の合計A’の比A’/B’を求める工程と、前記複数の燃料油について求めたそれぞれの前記比A’/B’と前記含有割合との関係に基づいて、検量線を得る工程と、燃料油と標準物質とを含有する試料の1H−NMRスペクトルを測定する工程と、前記試料の1H−NMRスペクトルにおける、前記標準物質由来のピークβの積分値Bに対する、テトラメチルシランを基準として6.1〜6.6ppmに観測される全ピークαの積分値の合計Aの比A/Bと、前記検量線とに基づいて、前記試料に含まれる前記燃料油における共役ジエン構造の含有割合を求める工程と、を有する、燃料油の分析方法。

請求項4

前記標準物質が含酸素化合物又は含珪素化合物である、請求項2又は3に記載の燃料油の分析方法。

技術分野

0001

本発明は、燃料油分析方法に関する。

背景技術

0002

ガソリン等の石油製品の重要な性状の一つとして、ジエン価がある。ジエン価は石油製品中共役ジエン構造含有量に基づく値であり、当該石油製品100gと反応する無水マレイン酸当量ヨウ素のg数で表される。石油製品のジエン価が高い場合、すなわち石油製品中に共役ジエン構造が多く存在する場合、酸化安定性が悪化する等の問題が生じることが知られている。

0003

従来、ジエン価の測定方法としては、測定試料と無水マレイン酸とを反応させ、当該反応に供された無水マレイン酸の量を滴定により求める、UOP法326−82が知られている。

0004

また、ナフサ中の共役ジエン構造の定量方法として、4−メチル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオンMTAD)により共役ジエン構造を選択的・定量的に化学誘導体化し、化学イオン化ガスクロマトグラフ質量分析法CIGC/MS)による炭素数に応じたMTAD−ジエン付加物の選択的且つ定量的な測定を行う方法が知られている(特許文献1)。

先行技術

0005

特表2005−534917号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、UOP法326−82及び特許文献1に記載の方法は、測定試料中の共役ジエン構造と無水マレイン酸又はMTADとを反応させる前処理工程が必須であるため、操作が煩雑であり、分析に長時間を要する。そのため、多くの燃料油サンプルにおける共役ジエン構造の含有割合を短時間で測定することが可能な分析方法を確立することが求められている。

0007

そこで、本発明は、燃料油中の共役ジエン構造の含有割合を迅速に測定することが可能な燃料油の分析方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

すなわち本発明は、燃料油の1H−NMRスペクトルを測定する工程と、上記1H−NMRスペクトルにおける、テトラメチルシランを基準として6.1〜6.6ppmに観測される全ピークα積分値の合計Aに基づいて、上記燃料油における共役ジエン構造の含有割合を求める工程と、を有する、燃料油の分析方法を提供する。このような燃料油の分析方法では、1H−NMR測定によって得られるピークの積分値を用いていることから、迅速に燃料油中の共役ジエン構造の含有割合を測定することができる。

0009

本発明はまた、燃料油と標準物質とを含有する試料の1H−NMRスペクトルを測定する工程と、上記1H−NMRスペクトルにおける、上記標準物質由来ピークβの積分値Bに対する、テトラメチルシランを基準として6.1〜6.6ppmに観測される全ピークαの積分値の合計Aの比A/Bに基づいて、上記燃料油における共役ジエン構造の含有割合を求める工程と、を有する、燃料油の分析方法を提供する。このような燃料油の分析方法は、1H−NMR測定によって得られるピークの積分値を用いていることから、迅速に燃料油中の共役ジエン構造の含有割合を測定することができる。また、標準物質を用いていることから、共役ジエン構造の含有割合を、迅速且つ高精度で測定することができる。

0010

本発明はまた、共役ジエン構造の含有割合が互いに異なる複数の燃料油について、それぞれ標準物質とともに1H−NMRスペクトルを測定して、上記標準物質由来のピークβ’の積分値B’に対する、テトラメチルシランを基準として6.1〜6.6ppmに観測される全ピークα’の積分値の合計A’の比A’/B’を求める工程と、上記複数の燃料油について求めたそれぞれの上記比A’/B’と上記含有割合との関係に基づいて、検量線を得る工程と、燃料油と標準物質とを含有する試料の1H−NMRスペクトルを測定する工程と、上記試料の1H−NMRスペクトルにおける、上記標準物質由来のピークβの積分値Bに対する、テトラメチルシランを基準として6.1〜6.6ppmに観測される全ピークαの積分値の合計Aの比A/Bと、上記検量線とに基づいて、上記試料に含まれる上記燃料油における共役ジエン構造の含有割合を求める工程と、を有する、燃料油の分析方法を提供する。このような燃料油の分析方法は、1H−NMR測定によって得られるピークの積分値を用いていることから、迅速に燃料油中の共役ジエン構造の含有割合を測定することができる。また、標準物質を用いていることから、共役ジエン構造の含有割合を、迅速且つ高精度で測定することができる。また、検量線を用いていることから、複数の試料を迅速且つ簡便に測定することができる。

0011

本発明の分析方法において、上記標準物質は含酸素化合物又は含珪素化合物であることが好ましい。これらの標準物質を用いることで一層高精度の分析が可能となる。

発明の効果

0012

本発明によれば、燃料油中の共役ジエン構造の含有割合を迅速に測定することが可能な、燃料油の分析方法が提供される。

図面の簡単な説明

0013

実施例1〜11で得られた検量線を示す図である。
実施例1で測定された1H−NMRスペクトルを示す図である。
実施例9で測定された1H−NMRスペクトルを示す図である。
実施例11で測定された1H−NMRスペクトルを示す図である。
比較例1〜11で得られた検量線を示す図である。

0014

本発明の燃料油の分析方法の好適な実施形態について以下に説明する。

0015

本実施形態に係る燃料油の分析方法は、燃料油の1H−NMRスペクトル(水素核磁気共鳴スペクトル)を測定する第1工程と、上記1H−NMRスペクトルにおける、テトラメチルシランを基準として6.1〜6.6ppmに観測される全ピークαの積分値の合計Aに基づいて、上記燃料油における共役ジエン構造の含有割合を求める第2工程と、を有する。

0016

第1工程では、まず燃料油を準備する。燃料油としては、原油又はその混合物に対して、蒸留、分解、改質、その他の精製処理等を適宜行うことによって得られる留分又は残渣が挙げられる。より具体的には、自動車エンジン用ガソリン、農業用内燃機関用ガソリン、林業用内燃機関用ガソリン等に代表されるガソリン留分燃料用ナフサ等に代表されるナフサ留分軽質ナフサ重質ナフサホールレンジナフサ等);ジェット燃料航空ガソリン等に代表されるジェット燃料留分;冷暖房用灯油厨房用灯油、石油発動機用灯油、工業燃料用灯油等に代表される灯油留分自動車ディーゼルエンジン軽油加熱燃料用軽油等に代表される軽油留分ボイラー用重油ビル暖房用重油、船舶ディーゼルエンジン用重油、窯業用重油等に代表される重油留分(A重油B重油C重油等);及びこれらの混合物等が挙げられる。

0017

本実施形態に係る燃料油の分析方法は、上述した各種の燃料油及びそれらの混合物の何れも分析可能であるが、特に、ガソリンを含有する燃料油や、ガソリンの基材であるガソリン基材を分析することに優れる。ここでガソリンとしては、JISK2202「自動車ガソリン」で規定される1号ガソリンや2号ガソリン等が挙げられる。

0018

本実施形態に係る1H−NMRスペクトルは、上述の燃料油を、市販のNMR装置を用いて通常の方法で分析することによって得られる。例えば、燃料油が重溶媒希釈された測定用溶液を用いて、燃料油の1H−NMRスペクトルを測定することが好ましい。重溶媒としては、重クロロホルム(CDCl3)、重DMSO((D3C)2S=O)、重水(D2O)、重メタノール(CD3OD)、重テトラヒドロフラン(C4D8O)、重アセトニトリル(CD3CN)、重ジクロロメタン(CD2CCl2)、重ベンゼン(C6D6)、重トルエン(C6D5CD3)、重N,N−ジメチルホルムアミド((CD3)2N−CDO)等が挙げられる。これらのうち、より安全に分析を行う観点から、重クロロホルムが好ましい。

0019

また上記測定用溶液は、上記1H−NMRスペクトルにおいてケミカルシフトを定める基準となる化合物(以下、「基準化合物」という)を含有することが好ましい。このような基準化合物としては、テトラメチルシラン、ヘキサメチルジシランヘキサメチルジシロキサン等が挙げられ、これらのうちテトラメチルシランが好ましい。測定用溶液がテトラメチルシランを含有する場合、上記1H−NMRスペクトルにおいてテトラメチルシラン由来のピークが観測され、当該ピークの位置を0ppmとすることで、確実に「テトラメチルシランを基準として6.1〜6.6ppmに観測される全ピークαの積分値の合計A」を得ることができる。

0020

第2工程では、上記1H−NMRスペクトルにおける、テトラメチルシランを基準として6.1〜6.6ppmに観測される全ピークαの積分値の合計Aに基づいて、上記燃料油における共役ジエン構造の含有割合を求める。例えば、第1工程において上記測定用溶液に所定量の標準物質を添加し、当該標準物質由来のピークβの積分値Bと、6.1〜6.6ppmに観測される全ピークαの積分値の合計Aとを対比することにより、燃料油中の共役ジエン構造の含有割合を求めることができる。

0021

標準物質としては、含酸素化合物又は含珪素化合物が好ましく、含酸素化合物としては、酸素原子のα位の炭素原子に結合した水素原子を有する含酸素化合物が好ましい。本実施形態の1H−NMRスペクトルにおける「標準物質由来のピークβ」としては、標準物質以外の成分のピークが観測されない位置にあるピークを選択することが好ましい。このようなピークとしては、例えば、酸素原子のα位の炭素原子に結合した水素原子由来のピークが挙げられる。当該ピークの積分値を用いて燃料油中の共役ジエン構造の含有割合を求めることで、種々の燃料油(特にガソリン)に対して、高精度の分析を確実に行うことができる。

0022

上記含酸素化合物としては、メタノール、エタノール等のアルコール類イソ酪酸等のカルボン酸類;1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等の環状エーテル類2−ブタノン等のケトン類、等が挙げられる。これらのうち、より高精度で容易に分析結果を得る観点からアルコール類が好ましく、燃料油由来のピークシグナルと重なりにくく且つ高精度の分析結果が得られる観点からメタノールがより好ましい。

0023

上記含珪素化合物としては、テトラメチルシラン、ヘキサメチルジシラン、ヘキサメチルジシロキサン等が挙げられ、これらのうち、より高精度の分析結果を得る観点から、テトラメチルシランが好ましい。なお、上記標準物質が含珪素化合物である場合の「標準物質由来のピークβ」としては、珪素原子のα位の炭素原子に結合した水素原子由来のピークが好ましい。当該ピークは、標準物質以外の成分のピークが観測されにくい位置にあるため、種々の燃料油に対して高精度の分析を確実に行うことができる。

0024

また、本実施形態に係る燃料油の分析方法は、検量線を求める工程を有していてもよい。このような工程を有することによって、標準物質由来のピークβの積分値Bとテトラメチルシランを基準として6.1〜6.6ppmに観測される全ピークαの積分値の合計Aの比A/Bと、検量線とに基づいて、燃料油に含まれる共役ジエン構造の含有割合をより迅速に求めることができる。検量線は、例えば、次の通りにして求めることができる。まず複数の燃料油について、共役ジエン構造の含有割合(例えば、ジエン価)を公知の測定法(例えば、UOP法326−82)により求める。次いで、共役ジエン構造の含有割合が互いに異なる複数の燃料油に、それぞれ標準物質を所定の割合で混合し、検量線作成用の試料を複数調製する。次いで、当該複数の試料の1H−NMRスペクトルを測定して「標準物質由来のピークβ’の積分値B’に対する、テトラメチルシランを基準として6.1〜6.6ppmに観測される全ピークα’の積分値の合計A’の比A’/B’」を求める。そして、前記複数の試料について求めたそれぞれの当該比A’/B’と共役ジエン構造の含有割合との関係から、検量線を求めることができる。なお、1H−NMRスペクトルの測定に際し、上記複数の燃料油は、重溶媒で所定の濃度に希釈されていることが好ましい。事前に検量線を求めることにより、複数種類の燃料油の分析を行う場合に、一層迅速に共役ジエン構造の定量を行うことができる。

0025

上記検量線作成用の試料の1H−NMRスペクトル測定及び分析対象の燃料油を含有する試料の1H−NMRスペクトル測定に際し、試料中の燃料油の含有割合が全て一定である場合、上記検量線で求められるジエン価は、例えば下記式(2)で表される。

0026

Y=aX±b …(2)

0027

式中、Yはジエン価を示し、aは複数の燃料油における上記比A’/B’とジエン価との関係から得られる検量線の傾きを表す係数であり、Xは上記比A/Bを示し、bは誤差範囲を示す定数である。ここでaは、上記比A/Bをジエン価Yに換算するための定数である。また式(2)における「±b」とは、比A/Bに定数aを乗じて求められるジエン価の値と、別法(例えば、UOP法326−82)により求められるジエン価の値との誤差がb以下であることを意味する。

0028

上記検量線作成用の試料の1H−NMRスペクトル測定及び分析対象の燃料油を含有する試料の1H−NMRスペクトル測定に際し、試料中の燃料油の含有割合がそれぞれ異なる場合、検量線の傾きaは、比A’/B’をそれぞれの燃料油の含有割合で補正した値C’に基づき求められる。例えば、上記検量線作成用の試料における燃料油の含有割合がm(g/L)、上記分析対象の燃料油を含有する試料における燃料油の含有割合がn(g/L)である場合、検量線で求められるジエン価は、下記式(2’)で表される。

0029

Y’=(a’X’/n)±b’ …(2’)

0030

式中、Y’はジエン価を示し、a’は上記C’(ここでC’は、A’/mB’で表される値を示す。)とジエン価との関係から得られる検量線の傾きを表す係数であり、X’は上記比A/Bを示し、b’は誤差範囲を示す定数である。

0031

以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では燃料油の分析方法として説明したが、本発明は、燃料油に含まれる共役ジエン構造の定量方法であってもよい。また、本実施形態の分析方法は、共役ジエン構造を含む燃料油のみならず、共役ジエン構造を含有しない燃料油に対しても適用可能であることはいうまでもない。この場合、本実施形態の分析方法を行うことによって、共役ジエン構造を含有しないことを確認することができる。

0032

以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。

0033

(実施例1)
測定試料として、UOP法326−82により求められたジエン価が下記表1のとおりであるガソリン(測定試料1)を準備した。直径5mmのNMR試料管に、測定試料1を39.4mgを入れ、次いで、マイクロピペットを用いてCDCl3(テトラメチルシラン0.03%含有、Aldrich社製)800μLと、メタノール(和光純薬工業(株)社製、特級)2μL(4.94×10−2mmol)を加えた。当該NMR試料管をテトラフルオロエチレン製のキャップ封止し、後述のNMR測定装置及び測定条件により、1H−NMRスペクトルを測定した。得られた1H−NMRスペクトルから、メタノールのメチル基の水素原子由来のピークβ(ケミカルシフト:3.4〜3.5ppm)の積分値Bに対する、テトラメチルシランを基準としてケミカルシフト6.1〜6.6ppmに観測される全ピークαの積分値の合計Aの比A/Bを求めた。

0034

(NMR測定装置及び測定条件)
NMR測定装置は、Varian社製NMRSystem500を用いた。
NMR測定は、絶対値モードで以下の条件で行った。
待ち時間(Relaxation Delay):2秒間
積算回数(Number of Scans):32回
検出感度(Receiver Gain):24

0035

(実施例2〜11)
測定試料として下記表1に示す各測定試料を用いた以外は、実施例1と同様にして、メタノールのメチル基の水素原子由来のピークβの積分値Bに対する、テトラメチルシランを基準として6.1〜6.6ppmに観測される全ピークαの積分値の合計Aの比A/Bを求めた。

0036

実施例1〜11で得られた比A/Bを測定試料100mgあたりに換算した値(比A/Bを測定試料の使用量(mg)で除して100を乗じた値)を横軸にとり、UOP法326−82により求められたジエン価(g/100g)を縦軸にとり、検量線を作成した。得られた検量線は、下記式(3)に示すとおりであった。図1は、実施例1〜11で得られた検量線を示す図である。なお、図1中、Rは相関係数を示す。また、図2〜4は、それぞれ実施例1、9、11で測定された1H−NMRスペクトルを示す図である。

0037

y=18.756x …(3)

0038

式中yはジエン価を示し、xは比A/Bを測定試料100mgあたりに換算した値(比A/Bを測定試料の使用量(mg)で除して100を乗じた値)を示す。

0039

実施例1〜11で得られた比A/Bと、それぞれの測定試料の使用量に基づき、式(3)からyの値を求めた。得られた値は表1に示すとおりであった。yの値は、UOP法236−82で得られたジエン価と良い一致を示し、両者の誤差は2.0以下であった。

0040

0041

(実施例12)
測定試料1に代えて、共役ジエン構造を含有するガソリン(測定試料12)38.4mgを用いた以外は、実施例1と同様にして、メタノールのメチル基の水素原子由来のピークβの積分値Bに対する、テトラメチルシランを基準として6.1〜6.6ppmに観測される全ピークαの積分値の合計Aの比A/Bを求めた。得られた比A/Bと、上記実施例1〜11で得られた検量線とから、ジエン価を算出したところ、1.9であり、測定試料12についてUOP法326−82によりジエン価を測定した結果(1.7g/100g)と良い一致を示した。

0042

(比較例1〜11)
比較例1〜11では、実施例1〜11における比A/Bの代わりに、メタノールのメチル基の水素原子由来のピークβの積分値Bに対する、テトラメチルシランを基準として4.5〜6.0ppmに観測される全ピークα’’の積分値の合計A’’の比A’’/Bをそれぞれ求めた。次いで、比較例1〜11で得られた比A’’/Bを測定試料100mgあたりに換算した値(比A’’/Bを測定試料の使用量(mg)で除して100を乗じた値)を横軸にとり、UOP法326−82により求められたジエン価(g/100g)を縦軸にとり、検量線を作成した。得られた検量線は、下記式(4)に示すとおりであった。図5は、比較例1〜11で得られた検量線を示す図である。なお、図5中、Rは相関係数を示す。

0043

y=1.3042x…(4)

0044

式中yはジエン価を示し、xは比A’’/Bを測定試料100mgあたりに換算した値(比A’’/Bを測定試料の使用量(mg)で除して100を乗じた値)を示す。

0045

比較例1〜11で得られた比A’’/Bと、測定試料1〜11の使用量に基づき、式(4)からyの値を求めた。得られた値は表2に示すとおりであった。yの値とUOP法236−82で得られたジエン価との誤差は2.0より大きく、十分な精度でジエン価の測定を行うことができなかった。

実施例

0046

0047

1…メタノールのメチル基由来のピーク、2…テトラメチルシラン由来のピーク、10、20、30…6.1〜6.6ppmに観測される全ピークαの積分値の合計A。

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