図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2011年4月14日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

光量の低下が少なく波長特性が良好であると共に、小型薄型化が可能な偏光変換素子を提供すること。

解決手段

本発明の偏光変換素子は、入射光集光するレンズ層11と、レンズ層11で集光された入射光の一方の偏光成分を透過すると共に、他方の偏光成分を反射する偏光分離層12と、偏光分離層12で反射された入射光の他方の偏光成分を反射する反射層14と、偏光分離層12と反射層14との間に設けられると共に、入射光の偏光方向を回転させる位相差フィルム13と、を具備し、位相差フィルム13は、偏光分離層12で反射された入射光の他方の偏光成分及び反射層14で反射された入射光の他方の偏光成分の偏光方向を回転して一方の偏光成分に変換することを特徴とする。

概要

背景

従来、液晶ディスプレイなどの液晶表示装置としては、光源からの出射光表示画像に対応する変調を施した後、投写光学系を介して投写画像を形成するものが知られている。この液晶表示装置で使用される液晶ライトバルブは、光源からの出射光のうち一方の偏光成分のみを使用するため、入射光利用効率が低下する。近年、光源からの出射光の利用効率改善のため、偏光変換素子を利用した偏光光源装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

かかる偏光光源装置は、光源からの出射光の一方の偏光成分を透過し、他方の偏光成分を反射する偏光フィルムと、光源を介してこの偏光フィルムと対向するように配置され、偏光フィルムで反射された他方の偏光成分を反射する反射鏡とを備えている。また、偏光フィルムと反射鏡との間には、偏光フィルムで反射された他方の偏光成分の偏光方向を回転させる位相差フィルムが配置されている。

特許文献1記載の偏光光源装置への入射光の一方の偏光成分は、偏光フィルムを透過する。一方、入射光の他方の偏光成分は、偏光フィルムで反射された後、さらに反射鏡で偏光フィルムに向けて反射される。ここで、偏光フィルムで反射された入射光は、偏光フィルムと反射鏡との間に配置された位相差フィルムを往復し、偏光方向が回転して一方の偏光成分に変換されて偏光フィルムを透過する。このようにして、特許文献1記載の偏光光源装置においては、入射光の他方の偏光成分を一方の偏光成分に変換することにより、入射光の利用効率が改善される。

また、光の利用効率の改善を目的とし、多層フィルムを偏光変換素子として用いた偏光光源装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。かかる偏光光源装置の多層フィルムは、偏光フィルム上に屈折率が大きい高屈折性フィルムと、屈折率が小さい低屈折性フィルムと、を交互に複数積層して構成される。多層フィルムに入光した光は、高屈折性フィルムと低屈折性フィルムとの界面で偏光方向に応じた光の透過と屈折反射が繰り返される。この際に、一方の偏光成分は偏光フィルムを透過し、他方の偏光成分が屈折反射の過程において、一方の偏光方向に変換されて多層フィルムを透過する。このようにして、特許文献2記載の偏光光源装置においては、入射光の他方の偏光成分を一方の偏光成分に変換することにより、入射光の利用効率が改善される。

概要

光量の低下が少なく波長特性が良好であると共に、小型薄型化が可能な偏光変換素子を提供すること。本発明の偏光変換素子は、入射光を集光するレンズ層11と、レンズ層11で集光された入射光の一方の偏光成分を透過すると共に、他方の偏光成分を反射する偏光分離層12と、偏光分離層12で反射された入射光の他方の偏光成分を反射する反射層14と、偏光分離層12と反射層14との間に設けられると共に、入射光の偏光方向を回転させる位相差フィルム13と、を具備し、位相差フィルム13は、偏光分離層12で反射された入射光の他方の偏光成分及び反射層14で反射された入射光の他方の偏光成分の偏光方向を回転して一方の偏光成分に変換することを特徴とする。

目的

本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、光量の低下が少なく波長特性が良好であると共に、小型薄型化が可能な偏光変換素子を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

入射光集光する集光層と、前記集光層で集光された前記入射光の一方の偏光成分を透過すると共に、他方の偏光成分を反射する偏光分離層と、前記偏光分離層で反射された前記入射光の他方の偏光成分を反射する反射層と、前記偏光分離層と前記反射層との間に設けられると共に、前記入射光の偏光方向を回転させる偏光回転層と、を具備し、前記偏光回転層は、前記偏光分離層で反射された前記入射光の他方の偏光成分及び前記反射層で反射された前記入射光の他方の偏光成分の偏光方向を回転して前記一方の偏光成分に変換することを特徴とする偏光変換素子

請求項2

前記集光層は、一方の主面に少なくとも1つの曲面が形成されると共に、前記集光層の理想厚さHfを下記関係式(1)及び下記関係式(2)で表わした場合において、前記偏光分離層と前記反射層との間の距離Lが0.3Hf以上であり、前記集光層の厚さHが0.5Hfから1.5Hfの範囲であることを特徴とする請求項1記載の偏光変換素子。Hf=(f+R/2)…式(1)、f=R/(n−1)…式(2)(式(1)及び式(2)において、Hfは理想的なレンズ層の厚み、fは集光層の焦点距離、Rは曲面の曲率半径、nは集光層の屈折率を表す。)

請求項3

前記偏光回転層が、広帯域1/4波長位相差フィルムであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の偏光変換素子。

請求項4

前記偏光回転層が少なくとも1枚の1/4波長位相差フィルムと少なくとも1枚の1/2位相差フィルムとが設けられてなることを特徴とする請求項1または請求項2記載の偏光変換素子。

請求項5

前記偏光分離層は、ワイヤグリッド偏光板であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の偏光変換素子。

請求項6

前記偏光分離層は、複屈折材料を有する多層フィルムであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の偏光変換素子。

請求項7

前記反射層は、前記集光層の前記曲面と反対側の主面に金属で形成され、前記集光面側から前記反射層にレーザ光入射して形成される開口部を有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の偏光変換素子。

請求項8

膜厚が3mm以下であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の偏光変換素子。

請求項9

請求項1から請求項8のいずれかに記載の偏光変換素子を備えたことを特徴とする偏光光源装置

請求項10

請求項1から請求項8のいずれかに記載の偏光変換素子と、前記偏光変換素子の入光面側に配置されるレンズと、を具備することを特徴とする偏光光源装置。

請求項11

請求項1から請求項8のいずれかに記載の偏光変換素子と、前記偏光変換素子の出光面側に配置されるレンズと、を具備することを特徴とする偏光光源装置。

請求項12

請求項1から請求項8のいずれかに記載の偏光変換素子と、前記偏光変換素子の出光面側に配置される吸収型偏光フィルムと、を具備することを特徴とする偏光光源装置。

請求項13

請求項1から請求項8のいずれかに記載の偏光変換素子から出光した偏光を用いることを特徴とする投射型表示装置

請求項14

請求項1から請求項8のいずれかに記載の偏光変換素子から出光した偏光を用いることを特徴とする直視型ディスプレイ

請求項15

請求項9から請求項12のいずれかに記載の偏光光源装置をバックライトに用いたことを特徴とする液晶表示装置

技術分野

0001

本発明は、光源から出光された光束を偏光方向の揃った偏光に変換する偏光変換素子及びそれを用いた液晶表示装置に関する。

背景技術

0002

従来、液晶ディスプレイなどの液晶表示装置としては、光源からの出射光表示画像に対応する変調を施した後、投写光学系を介して投写画像を形成するものが知られている。この液晶表示装置で使用される液晶ライトバルブは、光源からの出射光のうち一方の偏光成分のみを使用するため、入射光利用効率が低下する。近年、光源からの出射光の利用効率改善のため、偏光変換素子を利用した偏光光源装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

0003

かかる偏光光源装置は、光源からの出射光の一方の偏光成分を透過し、他方の偏光成分を反射する偏光フィルムと、光源を介してこの偏光フィルムと対向するように配置され、偏光フィルムで反射された他方の偏光成分を反射する反射鏡とを備えている。また、偏光フィルムと反射鏡との間には、偏光フィルムで反射された他方の偏光成分の偏光方向を回転させる位相差フィルムが配置されている。

0004

特許文献1記載の偏光光源装置への入射光の一方の偏光成分は、偏光フィルムを透過する。一方、入射光の他方の偏光成分は、偏光フィルムで反射された後、さらに反射鏡で偏光フィルムに向けて反射される。ここで、偏光フィルムで反射された入射光は、偏光フィルムと反射鏡との間に配置された位相差フィルムを往復し、偏光方向が回転して一方の偏光成分に変換されて偏光フィルムを透過する。このようにして、特許文献1記載の偏光光源装置においては、入射光の他方の偏光成分を一方の偏光成分に変換することにより、入射光の利用効率が改善される。

0005

また、光の利用効率の改善を目的とし、多層フィルムを偏光変換素子として用いた偏光光源装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。かかる偏光光源装置の多層フィルムは、偏光フィルム上に屈折率が大きい高屈折性フィルムと、屈折率が小さい低屈折性フィルムと、を交互に複数積層して構成される。多層フィルムに入光した光は、高屈折性フィルムと低屈折性フィルムとの界面で偏光方向に応じた光の透過と屈折反射が繰り返される。この際に、一方の偏光成分は偏光フィルムを透過し、他方の偏光成分が屈折反射の過程において、一方の偏光方向に変換されて多層フィルムを透過する。このようにして、特許文献2記載の偏光光源装置においては、入射光の他方の偏光成分を一方の偏光成分に変換することにより、入射光の利用効率が改善される。

先行技術

0006

特開平11−160655号公報
特表2002−509282号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、特許文献1記載の偏光光源装置では、光源を介して偏光フィルムと反射鏡とが対向して配置されため、偏光フィルム及び反射鏡での光の反射に伴い、光が偏光変換素子外へ分散する。このため、偏光変換素子への入射光の光量に対して偏光変換素子からの出射光の光量が低下する問題があった。

0008

一方、特許文献2記載の多層フィルムを用いた液晶表示装置では、多層フィルム内で入射光が複数回反射されるため、光の分散による光量損失が抑制される。ところが、入射光が多層フィルム中で屈折反射される過程において、入射光の波長成分によって反射回数が異なるため、入射光の波長特性に対して出射光の波長特性が悪化する問題があった。

0009

また、上述した従来の偏光光源素子においては、光源を介して偏光フィルムと反射鏡とを対向して配置するため、光源を介して反射型偏光フィルムと反射鏡とを設ける必要があることから、偏光光源素子の小型化が困難であった。

0010

本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、光量の低下が少なく波長特性が良好であると共に、小型薄型化が可能な偏光変換素子を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

本発明の偏光変換素子は、入射光を集光する集光層と、前記集光層で集光された前記入射光の一方の偏光成分を透過すると共に、他方の偏光成分を反射する偏光分離層と、前記偏光分離層で反射された前記入射光の他方の偏光成分を反射する反射層と、前記偏光分離層と前記反射層との間に設けられると共に、前記入射光の偏光方向を回転させる偏光回転層と、を具備し、前記偏光回転層は、前記偏光分離層で反射された前記入射光の他方の偏光成分及び前記反射層で反射された前記入射光の他方の偏光成分の偏光方向を回転して前記一方の偏光成分に変換することを特徴とする。

0012

この構成によれば、入射光を集光層で集光し、集光した入射光の他方の偏光成分を偏光分離層と反射層との間で反射することにより、偏光変換素子内で一方の偏光成分に偏光変換できるので、光の分散による出射光の光量低下を抑制することができる。また、他方の偏光成分は、偏光分離層と反射層との間の往復で一方の偏光成分に変換できるので、複屈折による光の波長特性の悪化を抑制できる。さらに、偏光成分の変換に必要な反射の回数が削減されるので、光の吸収による出射光の光量低下を低減することができる。また、入射光を集光して偏光変換することにより、集光層、反射層、偏光回転層及び偏光分離層の厚さを薄くすることができるので、偏光変換素子を小型薄型化することができる。

0013

本発明の偏光変換素子においては、前記集光層は、一方の主面に少なくとも1つの曲面が形成されると共に、前記集光層の理想厚さHfを下記関係式(1)及び下記関係式(2)で表わした場合において、前記偏光分離層と前記反射層との間の距離Lが0.3Hf以上であり、前記集光層の厚さHが0.5Hfから1.5Hfの範囲であることが好ましい。
Hf=(f+R/2)…式(1)、f=R/(n−1)…式(2)
(式(1)及び式(2)において、Hfは理想的なレンズ層の厚み、fは集光層の焦点距離、Rは曲面の曲率半径、nは集光層の屈折率を表す。)

0014

本発明の偏光変換素子においては、前記偏光回転層が、広帯域1/4波長位相差フィルムであることが好ましい。

0015

本発明の偏光変換素子においては、前記偏光回転層が少なくとも1枚の1/4波長位相差フィルムと少なくとも1枚の1/2位相差フィルムとが設けられてなることが好ましい。

0016

本発明の偏光変換素子においては、前記偏光分離層は、ワイヤグリッド偏光板であることが好ましい。

0017

本発明の偏光変換素子においては、前記偏光分離層は、複屈折材料を有する多層フィルムであることが好ましい。

0018

本発明の偏光変換素子においては、前記反射層は、前記集光層の前記曲面と反対側の主面に金属で形成され、前記集光面側から前記反射層にレーザ光入射して形成される開口部を有することが好ましい。

0019

本発明の偏光変換素子においては、総膜厚が3mm以下であることが好ましい。

0020

本発明の偏光光源装置は、上記偏光変換素子を備えたことを特徴とする。

0021

本発明の偏光光源装置においては、上記偏光変換素子と、前記偏光変換素子の入光面側に配置されるレンズと、を具備することが好ましい。

0022

本発明の偏光光源装置においては、上記偏光変換素子と、前記偏光変換素子の出光面側に配置されるレンズと、を具備することが好ましい。

0023

本発明の偏光光源装置においては、上記偏光変換素子と、前記偏光変換素子の出光面側に配置される吸収型偏光フィルムと、を具備することが好ましい。

0024

本発明の投射型表示装置は、上記偏光変換素子から出光した偏光を用いることを特徴とする。

0025

本発明の直視型ディスプレイは、上記偏光変換素子から出光した偏光を用いることを特徴とする。

0026

本発明の液晶表示装置は、上記偏光光源装置をバックライトに用いたことを特徴とする。

発明の効果

0027

本発明によれば、光量の低下が少なく波長特性が良好であると共に、小型化薄型化が可能な偏光変換素子を提供することができる。

図面の簡単な説明

0028

本発明の実施の形態に係る偏光変換素子を示す模式的な断面図である。
本発明の実施の形態に係る偏光変換素子を用いた液晶プロジェクタ概念図である。
本発明の実施の形態に係る偏光変換素子を用いた偏光変換LED光源ユニットの概念図である。
本発明の実施例3の透過率Tp及びWGF単独の透過率Tpと波長との関係を示す図である。

実施例

0029

以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る偏光変換素子1を示す模式的な断面図である。本実施の形態に係る偏光変換素子1は、光源側に配置され、入射光を集光するレンズ層11と、このレンズ層11と対向するように配置され、レンズ層11で集光された入射光の一方の偏光成分を透過し、他方の偏光成分を反射する偏光分離層12と、を備える。レンズ層11と偏光分離層12との間には、偏光分離層12で反射された入射光の偏光方向を回転させる位相差フィルム13が介設されている。レンズ層11と位相差フィルム13との間には、位相差フィルム13で偏光方向が回転された入射光を反射する反射層14が形成されている。

0030

レンズ層11の入光面側の主面上には、入射光を出光面側の焦点に向けて集光する複数のレンズ15が並設されている。各レンズ15は、入光面側が凸型の形状になるように凹凸形状に形成され、所定の曲率半径R及び直径(以下、ピッチ幅Pとする)を有している。なお、本実施の形態においては、レンズ15が略円形形状に形成された例について説明するが、レンズ15の形状は、入射光を集光できる形状であれば特に限定されない。

0031

レンズ15は、レンズ層11の出光面側の焦点に合わせて曲率半径R及びピッチ幅Pが設定される。曲率半径R、レンズ層11に用いる材料の屈折率n一定値とした場合、焦点までの距離fはR/(n−1)で表されるため一定となる。ここで、ピッチ幅Pを拡大すると光の出光角度が大きくなり、ピッチ幅Pを縮小すると光の出光角度は小さくなる。一方、ピッチ幅Pを一定値とした場合、焦点までの距離は、曲率半径Rを大きくすると長くなり、曲率半径Rを小さくすると短くなる。

0032

本実施の形態に係る偏光変換素子1においては、ピッチ幅P及び曲率半径Rの調整により、出射光の出光角度を任意に調整することができる。ピッチを小さくした場合、レンズ15によって集光される入射光の屈折角度θ(以下拡散角度θという)が小さくなるので、出射光の出光角度も小さくなる。一方、ピッチを大きくした場合、レンズ15によって集光される入射光の拡散角度θが大きくなるので、出射光の出光角度は大きくなる。なお、拡散角度θは、偏光分離層12での偏光分離効率の観点から、0°から80°であることが好ましく、2°から70°であることがより好ましい。なお、ここで、曲率半径Rが小さいほうが、レンズ層11の薄型化を可能とする。

0033

レンズ層11は、入光面と出光面との間に所定の厚さHを有する。レンズ層11の厚さHは、レンズ層11に用いる材料の屈折率nに応じて任意に調整される。レンズ層11の材料としては、例えば、アクリル樹脂などの各種紫外線硬化樹脂PMMA(アクリル樹脂)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、COPシクロオレフィンポリマー)、TACなどの熱可塑性樹脂材料基材の上にUV硬化することで形成できる。また該熱可塑性樹脂基材を直接熱プレスすることによっても形成する用いることができる。

0034

本実施の形態においては、これらの材料の中から任意の材料を選択し、レンズ層11の厚さH、レンズ15の曲率半径R、レンズ15のピッチ幅Pを設定することにより、入射光を出光面側の焦点に向けて集光するように調整する。

0035

なお、本実施の形態においては、レンズ15の形状としては、断面視において蒲鉾形状に形成されたレンチキュラー形状としているが、該レンズ越しの出光光の均整度の観点から、ピッチ幅Pが微少であるレンズ15が複数形成されたマイクロレンズアレイ構造を用いることが好ましい。マイクロレンズアレイ構造としては、例えば、特開2006−209057号公報に記載の構造を用いることができる。

0036

本実施の形態においては、偏光分離層12としてワイヤグリッド偏光板を用いることが好ましい。このワイヤグリッド偏光板は、格子状凹凸形状を有する基材16と、基材16の格子状凹凸形状の少なくとも一方の凸部の側面に接した金属ワイヤ17とを備える。

0037

基材16は、出光面側の主面に一方向に向けて直線状の溝が形成される格子状凹凸形状を有する。格子状凹凸形状は、例えば、偏光分離層12の延在方向に対する垂直方向の断面形状において、台形矩形方形プリズム状や、半円状などの凹部と凸部とが繰り返される波形形状などが挙げられる。これらの中でも、格子状凹凸形状は光学対称性偏光透過性能の観点から略矩形形状であることが好ましい。なお、波形形状の曲線部は、湾曲した曲線であればよく、例えば、凸部にくびれがある形状も波形形状に含める。

0038

金属ワイヤ17は、基材16の格子状凹凸形状と略平行に所定の間隔(周期)をとって直線状に形成される。この直線状の金属ワイヤ17の周期が可視光の波長よりも小さい場合、偏光変換層12は、金属ワイヤ17に対して平行に振動する偏光成分を反射し、垂直な偏光成分は透過する偏光素子となる。

0039

偏光分離層12は、基材16の格子状凹凸形状(直線状の溝)の延在方向を変えることにより、入射光の偏光成分の透過及び反射を調整することができる。例えば、図1において、格子状凹凸形状の延在方向が紙面手前側から紙面奥側である場合、入射光の一方の偏光成分は透過されて他方の偏光成分が反射される。一方、格子状凹凸形状の延在方向が紙面左側方向から右側方向である場合、入射光の一方の偏光成分は反射されて他方の偏光成分が透過される。

0040

偏光分離層12の基材16としては、ガラスなどの無機材料樹脂材料を用いることが出来る。樹脂材料としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル樹脂ポリカーボネート樹脂ポリスチレン樹脂シクロオレフィン樹脂(COP)、架橋ポリエチレン樹脂ポリ塩化ビニル樹脂ポリアクリレート樹脂ポリフェニレンエーテル樹脂変性ポリフェニレンエーテル樹脂ポリエーテルイミド樹脂ポリエーテルサルフォン樹脂ポリサルフォン樹脂ポリエーテルケトン樹脂などの非晶性熱可塑性樹脂や、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂ポリエチレン樹脂ポリプロピレン樹脂ポリブチレンテレフタレート樹脂芳香族ポリエステル樹脂ポリアセタール樹脂ポリアミド樹脂などの熱可塑性樹脂や、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系などの紫外線(UV)硬化性樹脂熱硬化性樹脂が挙げられる。また、紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂と、ガラスなどの無機基板、熱可塑性樹脂、トリアセテート樹脂とを組合わせたり、単独で用いてもよい。これらの中でも、偏光変換素子の光学特性の観点から複屈折のない材料であることが好ましく、TAC(トリアセチルセルロース)樹脂、COP(シクロオレフィンポリマー)、PC(ポリカーボネート)、PMMA(ポリメタクリル酸メチル:アクリル樹脂)などが好ましい。

0041

偏光分離層12の金属ワイヤ17としては、アルミニウム、銀、銅、白金、金またはこれらの各金属を主成分とする合金を使用することができ、斜めスパッタリング法斜め蒸着法により形成することができる。これら金属の中でも、生産性コストなどの観点から、アルミニウムを用いることが好ましい。

0042

なお、本実施の形態においては、偏光分離層12の格子状凹凸形状は、偏光変換層12の出光面側の主面上に設けられているが、入光面側の主面に設けられていてもよく、入光面側の主面及び出光面側の主面の双方に設けられていてもよい。

0043

なお、偏光分離層12は、偏光分離可能な部材であれば特に限定されず、ワイヤグリッド偏光板や、複屈折材料を有する多層フィルムなどを用いることができる。複屈折材料を用いた多層フィルムとしては、例えば、D−BEF商品名:スリエム社製)などが挙げられるが、偏光特性の観点からみて、ワイヤグリッド偏光板が好ましく用いられる。

0044

本実施の形態においては、位相差フィルム13として位相差フィルム13を透過する光の偏光方向を1/4波長回転する1/4波長板を用いる。位相差フィルム13の材料としては、COP、TAC基材延伸品を用いることができる。位相差フィルム13は、PC(ポリカーボネート)、COP、TAC基材を用い、位相差フィルム13に偏光分離層12が設けられていてもよい。

0045

なお、位相差フィルム13は、他方の偏光成分を一方の偏光成分に変換できればよく、位相差フィルム13の数及び位相差フィルム13の回転角度は限定されない。例えば、本実施の形態においては、1枚の1/4波長板を用いるが、変換効率ピークとなる波長を調整するために、1/4波長板1枚と、1/2波長板1枚と、を組み合わせて用いる構成としても良い。この場合、2枚の位相差フィルム13を積層しても良く、2枚の位相差フィルム13間に中間層を介在させてもよい。また、1/8波長板を2枚用いても良い。

0046

また、位相差フィルム13としては、複数の複屈折結晶を組み合わせて構成され、位相差波長依存性を抑えた広帯域波長板を用いることが好ましい。広帯域波長板を用いることにより、位相差の波長依存性が低下し、広帯域に亘って安定した光学特性を得ることができる。これらの広帯域波長板の中でも広帯域1/4波長板を用いることがより好ましい。

0047

本実施の形態に係る偏光変換素子1においては、所望の波長特性に応じて位相差フィルム13のリタデーションを選択することにより、出射光の波長特性を向上させることができる。例えば、1/4波長板を用いる場合、位相差フィルム13のリタデーションを150nmにすることにより、出射光の600nm付近波長域増幅する。本実施の形態においては、増幅する波長域に応じて1/4波長板を選択することにより、出射光の任意の波長域が増幅されるので、偏光変換素子1を液晶表示装置などに用いた場合にコントラスト比を向上させることができる。

0048

なお、本実施の形態に係る偏光変換素子1においては、偏光方向を回転できれば特に限定されず、波長板以外のその他の各種偏光回転素子を用いても良い。また、本実施の形態に係る偏光変換素子1においては、総膜厚(H+L)を3mm以下に設計することが、小型薄型化の観点からより好ましく、1mm以下に設計することが、さらに好ましい。

0049

反射層14は、レンズ層11の出光面側の主面上に形成され、偏光分離層12で反射された入射光を偏光分離層12に向けて反射する。また、反射層14には、レンズ15によって集光された入射光を透過する開口部18が設けられる。なお、本実施の形態においては、反射層14がレンズ層11の出光面側の主面に形成される例について説明するが、反射層14は、位相差フィルム13上に形成してもよい。

0050

本実施の形態においては、反射層14は、レンズ層11のレンズ15と反対側の主面に真空蒸着や、スパッタリングなどにより、アルミニウムを積層して形成される。なお、反射層14に用いる材料は光を反射する材料であれば特に限定されず、樹脂材料、ガラス材料、アルミニウムや銀など、各種金属材料を用いることができる。これらの中でも、光の反射率吸光による光量低下を抑制する観点から、アルミニウム、またはSiO2、TiO2等の誘電体多層膜を用いることが好ましく、生産性の観点から、アルミニウムがより好ましい。ここで、アルミニウムとSiO2、TiO2を層構造として用いても良い。

0051

反射層14の厚みは、5nmから300nmが好ましく、10nmから200nmがより好ましい。5nm以上であれば、反射効率の低下が起きず、300nm以下であれば生産性に優れる。

0052

反射層14の開口部18は、レンズ層11のレンズ15の焦点位置である反射層14のピッチ幅Pの略中央に対応する位置にレーザ加工などにより形成される。なお、開口部18の形状は、入射光を透過可能な形状であれば特に限定されず、レンズ層11の形状により円形形状であっても矩形形状であっても良い。

0053

次に、本実施の形態に係る偏光変換素子1の偏光変換の動作について説明する。
偏光変換素子1に照射された光は、レンズ層11の入光面側に形成されたレンズ15によって反射層14の開口部18に向けて集光される。集光された入射光は、反射層14の開口部18を透過し、位相差フィルム13を介して偏光分離層12に透過する。偏光分離層12では、入射光の一方の偏光成分は透過されて出光され、他方の偏光成分が反射層14へ向けて反射される。

0054

偏光分離層12で反射された入射光の他方の偏光成分は、位相差フィルム13を透過して偏光方向が1/4回転変換される。この1/4回転した入射光の他方の偏光成分は、反射層14で偏光分離層12へ向けて反射され、位相差フィルム13を透過し、さらに1/4波長回転されて合計1/2波長回転する。ここで、入射光の一方の偏光成分と他方の偏光成分とは、偏光方向が1/2波長異なるので、位相差フィルム13によって1/2波長偏光方向が回転された入射光の他方の偏光成分は、入射光の一方の偏光成分と同一の偏光方向となる。このようにして、入射光の他方の偏光成分は、偏光変換素子1内で一方の偏光成分に偏光変換されて偏光分離層12より出光される。

0055

以上説明したように、本実施の形態に係る偏光変換素子1によれば、入射光他方の偏光成分を偏光変換素子1内で一方の偏光成分に偏光変換することにより、偏光変換素子1外への光の分散を抑制できるので、入射光に対する出射光の光量低下を低減することができる。また、偏光分離層12と反射層14との往復で偏光変換できるので、入射光に対する出射光の波長特性の悪化を抑制することができる。

0056

次に、本発明者らは、偏光変換素子1の構成部材数値関係について詳細に調べた。その結果、レンズ層11及びレンズ15の各種構成部材の数値関係は、下記関係式(1)及び下記関係式(2)によって示されることを見出した。
Hf=(f+R/2)…式(1)、f=R/(n−1)…式(2)
(式(1)及び式(2)において、Hfは理想的なレンズ層11の厚み、fはレンズ15の焦点距離、Rはレンズ15の曲率半径、nはレンズ層11の屈折率を表す。)

0057

なお、本実施の形態に係る偏光変換素子1においては、偏光分離層12と反射層14との間の距離Lが0.3Hf以上であり、レンズ層11の厚さHが0.5Hfから1.5Hfの範囲であることが好ましい。また、反射層14の開口部18形成時の加工性の観点から、レンズ層11の厚さHが0.3Hfから1.3Hfの範囲であること及び/又は偏光分離層12と反射層14との間の距離Lが0.5Hf以上であることがより好ましい。

0058

レンズ15の曲率半径Rは、理想的なレンズ層厚みHf(Hf=(f+R/2))に応じて設定されるが、偏光変換素子1の厚みを小さくしたい場合(薄型化したい場合)は、曲率半径Rが0.01mmから1mmの範囲であることが好ましく、0.02mmから0.5mmの範囲であることがより好ましい。また、ピッチ幅Pを0.05R<P<2R(半円)にすれば加工性に優れ、好ましくは0.1R<P<1Rである。また、ピッチ幅Pを小さくすることで、偏光分離層12への入射光角度が小さくなり、正面輝度の改善につながる。

0059

なお、本実施の形態においては、反射層14の開口部18とレンズ層11のレンズ15によって集光される入射光の焦点とが略一致するように、レンズ層11のレンズ15の曲率半径R、ピッチ幅P及びレンズ層11の厚みHが設定される。また、レンズ層11入光面から反射層14までの距離Hと反射層14と偏光分離層12との間の距離Lとが略一致することが反射光率の面から好ましい。

0060

なお、本実施の形態においては、反射層14における開口部18の割合を小さくすることにより、偏光変換層12で反射された入射光の他方の偏光成分の反射率が向上し、光量損失を低下させることができる。

0061

なお、上記関係式(1)及び上記関係式(2)は、偏光変換素子1の構成部材の数値関係の一例を示すものであり、偏光変換素子1は、上記関係式(1)及び上記関係式(2)以外の数値関係によって構成しても良い。

0062

本実施の形態に係る偏光変換素子1は、投射型表示装置、直視型ディスプレイ、液晶表示装置及び液晶プロジェクタなど、各種偏光光源装置として用いることができる。図2図3を参照して本実施の形態に係る偏光変換素子1が用いられる偏光光源装置について説明する。図2は、本実施の形態に係る偏光変換素子1を偏光光源装置として用いたLCOS(Liquid Crystal On Silicon)方式の液晶プロジェクタの概念図である。図3は、本実施の形態に係る偏光変換素子1を偏光光源装置として用いた偏光変換LEDユニット31の概念図である。

0063

図2に示すように、本実施の形態に係る液晶プロジェクタは、LEDなどの光源21と、光源21からの光束を偏光変換する偏光変換素子1と、偏光変換された光束からS偏光及びP偏光を分離する偏光ビームスプリッタPBS)22と、偏光をR、G、Bの各成分に分解するLCOS23と、偏光を拡大投射する投射レンズ24と、を備えて構成される。

0064

次に、液晶プロジェクタの動作について説明する。光源21からの出射光は、偏光変換素子1に入光して単一の偏光成分(偏光)に偏光変換される。偏光変換素子1からの出射した偏光は、偏光ビームスプリッタ22に入光する。偏光ビームスプリッタ22を反射した偏光は、LCOS23に入光して、変調され出光する。LCOS23から出光された出射光は、偏光ビームスプリッタ22を透過、投射レンズ24で拡大された後、投影される。

0065

本実施の形態に係る偏光変換素子1においては、光源21からの出射光を、フレネルレンズを設けることにより、PBS22への入射光を平行光にすることが好ましい。

0066

本実施の形態に係る偏光変換素子1においては、偏光変換素子1の出光面側にレンズを設けることによりPBS22への入射光を平行光化できる。なお、偏光変換素子1の出光面側に設けるレンズは、投射レンズ24に限定されず各種レンズを用いることができる。

0067

また、本実施の形態に係る偏光変換素子1においては、偏光変換素子1の出光面側に吸収光型偏光フィルムを設けることにより、偏光変換素子1で変換された偏光の偏光方向をさらに整合でき、液晶プロジェクタに生じる迷光を除去することができる。なお、偏光変換素子1の出光面側に設ける吸収型偏光フィルムは、各種吸収型偏光フィルムを用いることができる。偏光ビームスプリッタ22としては、ガラスに誘電体多層膜を形成したもの、ワイヤーグリッドフィルム、DBEFを用いることができ、ワイヤーグリッドフィルム、DBEFにおいては出光側(投射レンズ側)に吸収型偏光板を用いることでコントラストの向上が図れる。ここで、ワイヤーグリッドフィルムを用いることが、光学特性の点からみて、好ましく用いられる。

0068

図3に示すように、本実施の形態に係る偏光LEDユニットは、LED光源31と、LED光源31の出光面側に配置される偏光変換素子1と、LED光源31と偏光変換素子1との間に設けられるフレネルレンズ32と、を備えて構成される。

0069

LED光源31からの出射光はフレネルレンズ32へ入光する。フレネルレンズ32では、入光した光が平行光として出光される。フレネルレンズ32を出光した平行光は、偏光変換素子1に入力され、一方向の偏光に変換されて出光される。

0070

本実施の形態に係る偏光変換素子1においては、入光面側にフレネルレンズ32のようなレンズを設けることにより、入射光が平行光に整えられので、入射光の拡散角度を調整でき、入射光の利用効率が向上する。なお、本実施の形態においては、偏光変換素子1の入光面側に設けるレンズは、フレネルレンズ32に限定されず、各種レンズを用いることができる。

0071

次に、本実施の形態に係る偏光変換素子1の製造工程について説明する。
レンズ層11のレンズ15は、Niなどで形成されたレンズ金型を用い、熱可塑性樹脂などに熱プレスによって成形することができる。熱プレス時の温度は、例えば、120℃で成形することができる。プレス圧は、例えば、40kg/cm2で成形することができる。次いで、レンズ層11の厚さHを調整してレンズ層11を作製する。

0072

次に、レンズ層11のレンズ15が形成された主面の反対側の主面に、真空蒸着やスパッタリングなどにより反射層14を形成する。次いで、レーザ加工などにより、反射層14の開口部18を形成する。開口部18は、レンズ層11の曲率半径R、ピッチ幅P及びレンズ層11の厚みHによって調整される入射光の焦点位置と反射層14の開口部18とが略一致するように形成する。レーザ加工により開口部18を形成する場合、例えば、レンズ層11側から波長1060nmのレーザ光を入射し、入射光の焦点距離近辺のアルミニウムを溶解、昇華アブレージョンすることにより形成できる。

0073

最後に、レンズ層11、偏光分離層12、位相差フィルム13及び反射層14を重ね合わせ、または両面粘着材料、または接着材などで一体化することにより、偏光変換素子1が製造される。なお、重ね合わせ、接合に際して、偏光分離層12の格子状凹凸形状の向きを調整することにより、偏光方向を調整することができる。例えば、偏光分離層12の格子状凹凸形状を45°ずらして接合した場合、一方の偏光成分を透過して他方の偏光成分を反射する。これに対して、偏光分離層12の格子状凹凸形状を135°ずらして接合した場合、一方の偏光成分を反射して他方の偏光成分を透過する。ここで、必ずしも、粘着剤等により完全に一体化する必要はない。使用の仕方によっては分離して配置(配設)されるケースも想定される。

0074

次に、本発明の効果を明確にするために行った実施例により本発明を詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施例により何ら限定されるものではない。

0075

以下の実施例1から実施例5では、レンズ層11の厚みH、層間距離L、及び反射面比率=((反射層14の表面積)/(開口部18の表面積+反射層14の表面積)×100(%))を変更した場合における偏光変換素子1の分光特性変化及び偏光変換素子の厚さを調べて比較した。なお、開口部18の幅は、ピッチ幅P×(1−反射面比率/100)で求められる。また、実施例1から実施例5で作製した偏光変換素子1とワイヤグリッド偏光板単独(WGF単独)での性能とを比較した場合における分光特性の変化を表1に示した。

0076

(実施例1)
レンズ層11の材料にはPMMA(n=1.49)を使用した。次いで、ピッチ幅Pが0.5mm、曲率半径Rが0.5mmのレンズ金型を用い、プレス温度120℃、プレス圧力40kg/cm2の条件でレンズ層11の一方の主面に熱プレス形成してレンズ15を形成した。レンズ15は、レンチキュラーレンズ形状であった。このレンズ層11を厚みHが0.8mmになるように形成し、レンズ層11(Hf=1.27)を作製した。

0077

次に、レンズ層11のレンズ15が形成された主面の反対側の主面にアルミニウムをスパッタリングにより成膜して反射層14を作成した。反射層14の厚みは120nmであった。次いで、FAYbレーザーマーカ(SUNX社製、LP−V10U)を用い、レーザ出力5%、スキャンスピード800mm/sec、パルス周期10μs、ピッチ50μmの条件で30mm角を全面スキャンして開口部18を形成した。加工時間は約45secであった。反射層14は、入光面方向において、反射面比率=(反射層14の表面積)/(開口部18の表面積+反射層14の表面積)×100(%)が52.4%であった。

0078

偏光分離層12には、ワイヤグリッド偏光子(WGF)を用いた。位相差フィルム13には、1/4波長板(波長:550nm)、位相差(リタデーション:140±10nm)、厚さ46μmのCOP樹脂を用いた。位相差フィルム13の遅相軸と偏光分離層12の偏光軸とが45度ずれるようにして接合して偏光変換素子1を作製した。なお、接合に際して、レンズ層11の厚さH、レンズ層11の入光面と反射層14の反射面との間の距離、及び反射層14の反射面と偏光分離層の金属ワイヤ17との間の距離Lが一致するように接合した。偏光変換素子1の厚さは1.6mmであった。

0079

性能評価
分光光度計島津製作所社製、UV3150)を使用して、波長550nmにおける透過率、反射率など、各種分光特性を評価した。分光光度計の光源が偏光性を有することを考慮し、以下のようにして透過率を測定した。入射光及びリファレンス光のそれぞれに対して反射型偏光フィルムをMD方向(P偏光成分)、TD方向(S偏光成分)に挿入し、個別にベースラインを作成して透過率を測定し、透過率=(MD+TD)/2として算出した。結果を表1に示す。

0080

(実施例2)
レンズ層11の厚みHが1.0mm、層間距離1.0mm、反射層14の反射面比率が63.0%とした以外は、実施例1と同様にして偏光変換素子1を作製して各種分光特性を測定した。偏光変換素子1の厚さは2.0mmであった。結果を表1に示す。

0081

(実施例3)
レンズ層11の厚みHが1.3mm、層間距離1.3mm、反射層14の反射面比率が79.0%とした以外は、実施例1と同様にして偏光変換素子1を作製して各種分光特性を測定した。偏光変換素子1の厚さは2.6mmであった。結果を表1に示す。

0082

(実施例4)
レンズ層11の厚みHが0.13mm、層間距離0.1mm、曲率半径Rが0.05mm、ピッチ幅Pが0.1mm、反射層14の反射面比率が79.0%とした以外は、実施例1と同様にして偏光変換素子1(Hf=0.13)を作製して各種分光特性を測定した。偏光変換素子1の厚さは0.23mmであった。結果を表1に示す。
(実施例5)
レンズ層11の厚みHが1.0mm、層間距離1.0mm、曲率半径Rが0.4mm、ピッチ幅Pが0.222mm、反射層14の反射面比率が85.0%、レンズ15をマイクロレンズアレイ形状とした以外は、実施例1と同様にして偏光変換素子1(Hf=1.02)を作製して各種分光特性を測定した。偏光変換素子1の厚さは2.0mmであった。結果を表1に示す。

0083

0084

表1に示すように、ワイヤグリッド偏光板(WGF)を単独で用いて偏光分離した場合と比較し、本実施の形態に係る偏光変換素子1を用いることにより、入射光が偏光変換されて透過率が向上することが分かる(実施例1〜実施例5)。また、WGF単独で用いた場合と比較し、レンズの厚さHが0.8から1.3の範囲に亘って、Hfの値に近づくほど透過率が向上することが分かる。

0085

また、HをHfに近づけることにより反射層14における開口部18の割合を小さくする(反射面比率を大きくする)ことができ、反射偏光効率が改善することがわかる。(実施例1〜実施例3)。図4に実施例3の透過率Tpと、WGF単独の透過率Tpのデータを示す。実施例3の透過率Tpが、400nm〜800nmの波長領域において優れていることが分かる。

0086

本発明の偏光変換素子は、液晶ディスプレイや、液晶表示装置など、各種光機器に好適に使用できる。

0087

1偏光変換素子
11レンズ層
12偏光分離層
13位相差フィルム
14反射層
15レンズ
16基材
17金属ワイヤ
18 開口部
21光源
22偏光ビームスプリッタ
23 LCOS
24投射レンズ
31LED光源
32 フレネルレンズ

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 住友化学株式会社の「 偏光板」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】リワークに際して偏光板の剥離を良好に行えるとともに、画像表示装置等に組み込まれて使用される過程では良好な密着性を発揮できる偏光板を提供する。【解決手段】偏光板は、粘着剤層、第1保護フィルム、偏... 詳細

  • モックステック・インコーポレーテッドの「 シランコーティングの適用方法」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題・解決手段】ワイヤグリッド偏光子上にシラン化合物を蒸着する方法は、ワイヤグリッド偏光子を配置してあるチャンバ内にシラン化合物と水とを導入することを含み得る。チャンバ内では、シラン化合物と水とは気... 詳細

  • ルムスエルティーディー.の「 LOEを介するLCOS照明」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題・解決手段】従来の実装より小さな(コンパクトな)構成の画像光プロバイダの均一な光学照明のためのシステムであって、上記システムは、相互に平行な第1の外面および第2の外面と、第1の一連のファセットで... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ