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技術 サーモスタット

出願人 ダイハツ工業株式会社日本サーモスタット株式会社
発明者 福嶋理樹西野義則
出願日 2009年9月29日 (9年9ヶ月経過) 出願番号 2009-223829
公開日 2011年4月14日 (8年3ヶ月経過) 公開番号 2011-074761
状態 特許登録済
技術分野 機械または機関の冷却一般
主要キーワード バネ支持体 固定ワッシャ 冷却装置用 縮径部分 ロッド部分 ワックスケース 強制開弁 合流位置
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年4月14日)のものです。
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図面 (10)

課題

メインバルブおよびロッド部材間への異物の噛み込みを防止し、効果的にエンジン暖機できるサーモスタットの提供を目的とする。

解決手段

サーモスタット1は、サーモスタットの本体フレーム2と、本体フレーム2に一端が支持された支軸3と、支軸3により軸芯方向に移動自在に支持される熱応動部4と、熱応動部4において前記支軸の反対側に突設され、かつ先端部分から所定長28だけ前記熱応動部4側に移動した部分から縮径部分11を有するロッド部材7と、熱応動部4に接合されたメインバルブ8と、メインバルブ8と本体フレーム2との間に介在し、メインバルブ8を付勢する第1バネ12と、ロッド部材7の先端部分に摺接されたバイパスバルブ9と、バイパスバルブ9と熱応動部4との間に介在し、バイパスバルブ9を付勢する第2バネ13と、を備える。

概要

背景

従来のサーモスタット31は、図4に示すように、車両室内を暖めるヒータ17を備えた暖機通路19、ラジエータ18を備えた冷却通路20、ウォータポンプ23が接続された通路、およびバイパス通路21、の全ての通路の合流位置22に配置されている。サーモスタット31は、冷却水の温度および圧力に応じて動作し、冷却通路20およびバイパス通路21を、開放または閉鎖する。そして、冷却水を適切な温度にして、エンジン15の温度調節を行う。その一例が、特開平9−88598号に開示されている。

図5を参照し、従来のサーモスタット31の構成を説明する。本体フレーム32は、水路座部に当接するドーナツ状の平板25に、ドーナツ状平板25の中心に垂直な軸(以後「本体フレームの軸」と呼ぶ)の所定の地点を固定するコーン状の支持部26が接合されている。コーン状の支持部26はその頂点支軸33の一端を本体フレーム32の軸方向に支持している。すなわち、支軸33の軸芯と本体フレーム32の軸は一致している。コーン状の支持部26は、例えば、孔が形成されたり、メッシュ部材を用い作製されるなど、冷却通路20から流れてくる冷却水が通過できるように構成されている。

支軸33の他端には、支軸33の軸芯方向に移動自在に支持され冷却水温度に応じ伸縮する熱応動部34が連結されている。また、熱応動部34において連結された支軸の反対側には、ロッド部材37が突設されている。熱応動部34は、案内部材35とワックスケース36とから構成され、案内部材35は、支軸33が液密に挿入されており、ワックスケース36には支軸33の他端面が蓋をするようにワックス封入されている(図示せず)。

本体フレーム32には、支軸33を固定する支持部26の反対面側に、本体フレーム32の軸方向に貫通孔を有するバネ支持体27が配設されている。ワックスケース36は、この貫通孔から突出している。言い換えると、ワックスケース36の外周はこの貫通孔の内径に移動可能に摺接する。熱応動部34の案内部材35には本体フレーム32のドーナツ状平板25より下側に、メインバルブ38が固定されている。メインバルブ38の直径は、本体フレーム32のドーナツ状平板25の内径より大きい。バネ支持体27の内壁とメインバルブ38の間には、第1バネ40がメインバルブ38を本体フレーム32のドーナツ状平板25に付勢するように配設されている。

ロッド部材37の先端部には、ドーナツ状のバイパスバルブ39が、その内径をロッド部材37の外周面に移動可能に摺接するように嵌合挿入されている。つまり、ロッド部材37の外周面と、バイパスバルブ39の孔の内面は、水密ではなく、わずかな隙間が存在する。ロッド部材37の先端には、バイパスバルブ39が抜け落ちないために、爪若しくは固定ワッシャ等が脱着止めとして配設されている。

バネ支持体27の貫通孔から突出した熱応動部34とバイパスバルブ39の間には、第2バネ41が配設されていて、バイパスバルブ39をロッド部材37の先端側に付勢している。

次にワックスケース36の機能について説明する。ワックスケース36中のワックスは、冷却水の温度変化により融解、若しくは凝固する。図6を参照して、ワックスが融解すると、ワックスの体積膨張し、案内部材35内で支軸33に押圧がかかり、熱応動部34は、第1バネ40の付勢に逆らって支軸33と反対方向(図5の下方向)に移動する。熱応動部34にはメインバルブ38が接合されているので、メインバルブ38は、熱応動部34の移動と共に支軸33の軸芯方向に移動し、メインバルブ38は開放される。

逆にワックスが凝固するとワックスの体積は減るので、支軸33への押圧は減少する。そして、第1バネ40に付勢されて図5の位置に戻り、メインバルブ38も閉鎖される。このように、熱応動部34は冷却水の温度に応じて、支軸33の軸芯方向に移動し、それによってメインバルブ38も開閉する。

以上のような構成を有するサーモスタット31を有するエンジン15の冷却機構の動作を説明する。図5を参照して、エンジン始動時は、冷却水温度が低くサーモスタット31のワックスは凝固しており、熱応動部34は動作しない。メインバルブ38は、第1バネ40に付勢され冷却通路20を閉鎖し、バイパスバルブ39は、第2バネ41に付勢されバイパス通路21を閉鎖している。

冷却水は、冷却通路20を通らず、暖機通路19を通るので、ラジエータ18で冷却されることがなく、エンジン15を効果的に暖機できる。一方、図6を参照して、エンジン15が加熱され、冷却水の温度が上昇すると、熱応動部34が温められ、メインバルブ38が開く方向に第1バネ40に抗して移動する。すると冷却水の大部分はラジエータ18に送られ冷却されるので、加熱してきたエンジン15を効果的に冷却することができる。

図7を参照して、冷却水温度が低い状態、すなわち暖機運転中で、アクセルを踏み込みウォータポンプ23の回転数が上昇すると、ウォータポンプ23から高い圧力で、冷却水は冷却装置16に吐出される。暖機通路19は、冷却通路20より断面積が狭いので、通路中に過大な水圧印加され、冷却装置16を損傷する場合もある。この圧力は、第2バネ41の付勢方向に逆らう方向にバイパスバルブ39にも圧力をかける。そして、所定の圧力がかかると、バイパスバルブ39は第2バネ41の付勢に抗して開放され、暖機通路19およびその他の部分の水圧を低下させる。この動作によって、冷却装置16の損傷を防止する。

概要

メインバルブおよびロッド部材間への異物の噛み込みを防止し、効果的にエンジンを暖機できるサーモスタットの提供を目的とする。サーモスタット1は、サーモスタットの本体フレーム2と、本体フレーム2に一端が支持された支軸3と、支軸3により軸芯方向に移動自在に支持される熱応動部4と、熱応動部4において前記支軸の反対側に突設され、かつ先端部分から所定長28だけ前記熱応動部4側に移動した部分から縮径部分11を有するロッド部材7と、熱応動部4に接合されたメインバルブ8と、メインバルブ8と本体フレーム2との間に介在し、メインバルブ8を付勢する第1バネ12と、ロッド部材7の先端部分に摺接されたバイパスバルブ9と、バイパスバルブ9と熱応動部4との間に介在し、バイパスバルブ9を付勢する第2バネ13と、を備える。

目的

本発明は、バイパスバルブおよびロッド部材間への異物の噛み込みを防止し、熱応動部の動作に伴うバイパスバルブの強制開弁を防止し、効果的にエンジンを暖機できるサーモスタットの提供を目的とする

効果

実績

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請求項1

サーモスタット本体フレームと、前記本体フレームに一端が支持された支軸と、前記支軸により軸芯方向に移動自在に支持される熱応動部と、前記熱応動部において前記支軸の反対側に突設され、かつ先端部分から所定長だけ前記熱応動部側に移動した部分から縮径部分を有するロッド部材と、前記熱応動部に接合されたメインバルブと、前記メインバルブと前記本体フレームとの間に介在し、前記メインバルブを付勢する第1バネと、前記ロッド部材の先端部分に摺接されたバイパスバルブと、前記バイパスバルブと前記ワックスケースとの間に介在し、前記バイパスバルブを付勢する第2バネと、を備えるサーモスタット

請求項2

前記縮径部分は、ロッド部材の可動範囲より長い範囲に設けられている請求項1に記載されたサーモスタット。

技術分野

0001

本発明は、エンジン冷却装置用サーモスタットに関する。

背景技術

0002

従来のサーモスタット31は、図4に示すように、車両室内を暖めるヒータ17を備えた暖機通路19、ラジエータ18を備えた冷却通路20、ウォータポンプ23が接続された通路、およびバイパス通路21、の全ての通路の合流位置22に配置されている。サーモスタット31は、冷却水の温度および圧力に応じて動作し、冷却通路20およびバイパス通路21を、開放または閉鎖する。そして、冷却水を適切な温度にして、エンジン15の温度調節を行う。その一例が、特開平9−88598号に開示されている。

0003

図5を参照し、従来のサーモスタット31の構成を説明する。本体フレーム32は、水路座部に当接するドーナツ状の平板25に、ドーナツ状平板25の中心に垂直な軸(以後「本体フレームの軸」と呼ぶ)の所定の地点を固定するコーン状の支持部26が接合されている。コーン状の支持部26はその頂点支軸33の一端を本体フレーム32の軸方向に支持している。すなわち、支軸33の軸芯と本体フレーム32の軸は一致している。コーン状の支持部26は、例えば、孔が形成されたり、メッシュ部材を用い作製されるなど、冷却通路20から流れてくる冷却水が通過できるように構成されている。

0004

支軸33の他端には、支軸33の軸芯方向に移動自在に支持され冷却水温度に応じ伸縮する熱応動部34が連結されている。また、熱応動部34において連結された支軸の反対側には、ロッド部材37が突設されている。熱応動部34は、案内部材35とワックスケース36とから構成され、案内部材35は、支軸33が液密に挿入されており、ワックスケース36には支軸33の他端面が蓋をするようにワックス封入されている(図示せず)。

0005

本体フレーム32には、支軸33を固定する支持部26の反対面側に、本体フレーム32の軸方向に貫通孔を有するバネ支持体27が配設されている。ワックスケース36は、この貫通孔から突出している。言い換えると、ワックスケース36の外周はこの貫通孔の内径に移動可能に摺接する。熱応動部34の案内部材35には本体フレーム32のドーナツ状平板25より下側に、メインバルブ38が固定されている。メインバルブ38の直径は、本体フレーム32のドーナツ状平板25の内径より大きい。バネ支持体27の内壁とメインバルブ38の間には、第1バネ40がメインバルブ38を本体フレーム32のドーナツ状平板25に付勢するように配設されている。

0006

ロッド部材37の先端部には、ドーナツ状のバイパスバルブ39が、その内径をロッド部材37の外周面に移動可能に摺接するように嵌合挿入されている。つまり、ロッド部材37の外周面と、バイパスバルブ39の孔の内面は、水密ではなく、わずかな隙間が存在する。ロッド部材37の先端には、バイパスバルブ39が抜け落ちないために、爪若しくは固定ワッシャ等が脱着止めとして配設されている。

0007

バネ支持体27の貫通孔から突出した熱応動部34とバイパスバルブ39の間には、第2バネ41が配設されていて、バイパスバルブ39をロッド部材37の先端側に付勢している。

0008

次にワックスケース36の機能について説明する。ワックスケース36中のワックスは、冷却水の温度変化により融解、若しくは凝固する。図6を参照して、ワックスが融解すると、ワックスの体積膨張し、案内部材35内で支軸33に押圧がかかり、熱応動部34は、第1バネ40の付勢に逆らって支軸33と反対方向(図5の下方向)に移動する。熱応動部34にはメインバルブ38が接合されているので、メインバルブ38は、熱応動部34の移動と共に支軸33の軸芯方向に移動し、メインバルブ38は開放される。

0009

逆にワックスが凝固するとワックスの体積は減るので、支軸33への押圧は減少する。そして、第1バネ40に付勢されて図5の位置に戻り、メインバルブ38も閉鎖される。このように、熱応動部34は冷却水の温度に応じて、支軸33の軸芯方向に移動し、それによってメインバルブ38も開閉する。

0010

以上のような構成を有するサーモスタット31を有するエンジン15の冷却機構の動作を説明する。図5を参照して、エンジン始動時は、冷却水温度が低くサーモスタット31のワックスは凝固しており、熱応動部34は動作しない。メインバルブ38は、第1バネ40に付勢され冷却通路20を閉鎖し、バイパスバルブ39は、第2バネ41に付勢されバイパス通路21を閉鎖している。

0011

冷却水は、冷却通路20を通らず、暖機通路19を通るので、ラジエータ18で冷却されることがなく、エンジン15を効果的に暖機できる。一方、図6を参照して、エンジン15が加熱され、冷却水の温度が上昇すると、熱応動部34が温められ、メインバルブ38が開く方向に第1バネ40に抗して移動する。すると冷却水の大部分はラジエータ18に送られ冷却されるので、加熱してきたエンジン15を効果的に冷却することができる。

0012

図7を参照して、冷却水温度が低い状態、すなわち暖機運転中で、アクセルを踏み込みウォータポンプ23の回転数が上昇すると、ウォータポンプ23から高い圧力で、冷却水は冷却装置16に吐出される。暖機通路19は、冷却通路20より断面積が狭いので、通路中に過大な水圧印加され、冷却装置16を損傷する場合もある。この圧力は、第2バネ41の付勢方向に逆らう方向にバイパスバルブ39にも圧力をかける。そして、所定の圧力がかかると、バイパスバルブ39は第2バネ41の付勢に抗して開放され、暖機通路19およびその他の部分の水圧を低下させる。この動作によって、冷却装置16の損傷を防止する。

先行技術

0013

特開平9−88598号

発明が解決しようとする課題

0014

図8には、バイパスバルブの部分の拡大図を示す。従来のサーモスタット31では、冷却水の温度が高くなり、熱応動部34が動作して、メインバルブ38が開いたときに、冷却水に混入した異物(例えば、シリンダブロック等の製造時に発生する鋳砂)が、バイパスバルブ39およびロッド部材37間に噛み込み、バイパスバルブ39とロッド部材37とが固着することがある。バイパスバルブ39とロッド部材37は水密に嵌合しているのではないからである。

0015

図9を参照して、バイパスバルブ39とロッド部材37とが固着した状態で、冷却水の温度低下により、熱応動部34が上方向に移動すると、ロッド部材37に固着したバイパスバルブ39も共に上方向に移動し、強制的に開弁される。言い換えると、常にバイパスバルブ39が開弁状態になる。バイパスバルブ39が常時開放されていると、冷却水は、暖機通路19および冷却通路20に流れにくくなる。従って、ヒータ17の効きが悪くなり、エンジン15の冷却も効果的に行われないという課題が生じる。

0016

上記の問題に鑑み、本発明は、バイパスバルブおよびロッド部材間への異物の噛み込みを防止し、熱応動部の動作に伴うバイパスバルブの強制開弁を防止し、効果的にエンジンを暖機できるサーモスタットの提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0017

上記の課題を解決するために、本発明によるサーモスタット1は、サーモスタット1の本体フレーム2と、前記本体フレーム2に一端が支持された支軸3と、前記支軸3により軸芯方向に移動自在に支持される熱応動部4と、前記熱応動部4において前記支軸3の反対側に突設され、かつ先端部分から所定長28だけ前記熱応動部4側に移動した部分から縮径部分11を有するロッド部材7と、前記熱応動部4に接合されたメインバルブ8と、前記メインバルブ8と前記本体フレーム2との間に介在し、前記メインバルブ8を付勢する第1バネ12と、前記ロッド部材7の先端部分に摺接されたバイパスバルブ9と、前記バイパスバルブ9と前記ワックスケースとの間に介在し、前記バイパスバルブ9を付勢する第2バネ13とを備える。

0018

また、本発明のサーモスタット1において、前記縮径部分11は、ロッド部材7の可動範囲より長い範囲に設けられている。

発明の効果

0019

本発明のサーモスタット1によれば、バイパスバルブ9と、摺接するロッド部材7が縮径部分を有しており、バイパスバルブ9およびロッド部材7間に隙間29ができるので、異物の噛み込みをなくし、バイパスバルブ9とロッド部材7との固着を防止できる。そして、熱応動部4の動作に伴うバイパスバルブ9の強制開弁を防止し、冷却水が暖機通路19を流れ効果的にエンジン15を暖機できる。

0020

また、ロッド部材7の径を一様に細くした場合と異なり、メインバルブ8が閉じたとき、ロッド部材7の非縮径部分にバイパスバルブ9が摺接してバイパス通路21を閉鎖するので、バイパス通路21からの冷却水漏れをなくしエンジン15を暖機する効率低下を防止できる。

0021

また、ロッド部材7の径を一様に細くした場合と比べて、部品組付時のがたつきを抑え、干渉を回避できる。

図面の簡単な説明

0022

本発明のサーモスタットの縦断面図である。
同メインバルブを閉じたときの、ロッド部材の縦断面図である。
同メインバルブを開いたときの、ロッド部材の縦断面図である。
サーモスタットを備えるエンジンの冷却装置の略概念図である。
従来技術のサーモスタットの縦断面図である。
同メインバルブが開いたときの、サーモスタットの縦断面図である。
同バイパスバルブが開いたときの、サーモスタットの縦断面図である。
同メインバルブが開いたときの、ロッド部材の縦断面図である。
異物が噛み込み強制開弁した状態の、同ロッド部材の縦断面図である。

実施例

0023

図1を参照して、本発明のサーモスタットの構成を説明する。
サーモスタット1は、従来のサーモスタット31と同様に、本体フレーム2と、支軸3と、案内部材5およびワックスケース6から構成される熱応動部4と、ロッド部材7と、メインバルブ8と、バイパスバルブ9と、第1バネ12と、第2バネ13とを有する。そして、冷却水の温度によって熱応動部4が軸芯方向に移動し、メインバルブ8が開閉する。また、バイパス通路21からバイパスバルブ9への水圧によって、第2バネ13の付勢に抗してバイパスバルブ9が開く。以上の構成及び動作については、従来のサーモスタットと同じである。

0024

次に、本発明の特徴部分である、ロッド部材7の構成を説明する。図2を参照する。ロッド部材7は、熱応動部4において前記支軸の反対側に突設され、先端部分から所定長28だけ熱応動部4側に近づいた部分から外径が小さくなる縮径部分11を有している。先端部分からの所定長28は、少なくともバイパスバルブ9の厚みよりは長い。バイパスバルブ9はロッド部材7の先端部分の外径に対して嵌合挿入されるからである。ここで、先端部分からの所定長28分を「バイパスバルブ摺接部」と呼ぶ。

0025

縮径部分11の外径は、バイパスバルブ摺接部10の外径との差によって、冷却水中に混在する異物が通過すれば足りる。隙間29が大きすぎると、メインバルブ8が開放された時に、バイパスバルブ9から流出する冷却水が多くなり、エンジン15の冷却若しくはヒータ17の暖機の効率が低下するからである。また、バイパスバルブ9が開放されてから戻る際に引っかかる原因になる。ロッド部材7を細くするため、強度低下につながる。また隙間29が大きすぎると、摺動時にロッド部材7とバイパスバルブ摺接部10が干渉し合い、ぶつかり合う原因になる。具体的には、バイパスバルブ摺接部10の外径より400〜500μm程度細く形成されればよい。なお、バイパスバルブ摺接部10と縮径部分11の外径の差は、想定される異物の大きさから設定された数値であり、想定される異物の大きさが異なる場合は、上記の値に限定されるものではない。

0026

また、縮径部分11は、少なくともメインバルブ8開放時に熱応動部4とともに移動するロッド部材7の移動長の範囲よりわずかに長い範囲で形成される。メインバルブ8が開放された時に、ロッド部材7とバイパスバルブ9の間に隙間29を設けるために縮径部分11を形成するからである。

0027

より具体的には、熱応動部4がバイパスバルブ9の方向へ最大限可動したときに、バイパス通路21へ突出したロッド部分の範囲より長く、バイパスバルブ摺接部10を除いた範囲に、ロッド部材7は縮径部分11を有する。なお、縮径部分は、熱応動部4との接合点まで形成されていてもよい。

0028

また、少なくとも、バイパスバルブ摺接部10と縮径部分11との間には、テーパーが形成される。縮径部分11との間にバイパスバルブ9が引っ掛からないためである。

0029

次に図3を参照して、本発明のサーモスタットの動作を説明する。エンジン15が冷えている状態から始動時に、冷却水に暖機通路19を通過させ、その際に急にアクセル等が踏み込まれ、ウォータポンプ23からの水圧が上がった時にバイパスバルブ9を開ける点は、従来のサーモスタット31と同じように動作する。

0030

一方、エンジン15が温まり、メインバルブ8が開放された時は、ロッド部材7がバイバスバルブ9の孔から突出する。この時、バイパスバルブ9とロッド部材7の間は、ロッド部材7の縮径部分11だけ隙間29が開く。従って、もし冷却水中に異物14が混じっていても、この隙間29を通過するだけで、バイパスバルブ9とロッド部材7の間に挟まって固着することがなく、バイパスバルブ9が常時開放されることを回避する。

0031

以上のように本発明のサーモスタットは、ロッド部材7に縮径部分11を有することとしたので、バイパス通路21から異物14が流れきても、ロッド部材7とバイパスバルブ9の隙間29に詰まってバイパスバルブ9を固着し、バイパスバルブ9の常時開放を回避することができる。

0032

本発明は、エンジンの冷却装置用サーモスタットに利用される。

0033

1、31サーモスタット
2、32本体フレーム
3、33支軸
4、34 熱応動部
5、35案内部材
6、36ワックスケース
7、37ロッド部材
8、38メインバルブ
9、39バイパスバルブ
10 バイパスバルブ摺接部
11縮径部分
12、40 第1バネ
13、41 第2バネ
14異物
15エンジン
16冷却装置
17ヒータ
18ラジエータ
19暖機通路
20冷却通路
21バイパス通路
22合流位置
23ウォータポンプ
25平板
26 支持部
27バネ支持体
28所定長
29 隙間

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