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技術 画像形成装置

出願人 株式会社リコー
発明者 民部隆一仙石謙治藤田純平市橋治
出願日 2009年9月15日 (11年2ヶ月経過) 出願番号 2009-213798
公開日 2011年3月31日 (9年7ヶ月経過) 公開番号 2011-064823
状態 拒絶査定
技術分野 電子写真における紙送り 電子写真における帯電・転写・分離 ベルト、ローラ以外の手段による供給
主要キーワード 直接接触領域 同一機能部材 飛散範囲 押下げ部材 近接面 たたきつけ 検知時間間隔 送り込み速度
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年3月31日)のものです。
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図面 (12)

課題

コスト的に負担が少ないと共に案内部材先端へのトナー付着を防止し、記録紙の先端、コバ面汚れを防止する画像形成装置を提供することにある。

解決手段

表面にトナー像担持して移動する像担持ベルト51と、像担持ベルトから記録体Pへトナー像が転写される2次転写ニップEで2次転写ニップEに達した記録体を像担持ベルトに当接させる当接部材56と、転写域よりも記録体の搬送方向上流側に配置され記録体を転写域へ案内すると共に他側面が像担持ベルト51と対向するよう形成された案内部材65とを備え、案内部材65は転写域と対向する先端jから離れた位置で像担持ベルトと最も近接するよう配設されることを特徴とする。

概要

背景

複写機プリンタプロッタファクシミリ印刷装置等の画像形成装置においては、潜像担持体として用いられる感光体上にトナー像を形成し、そのトナー像を紙やOHPシートあるいはトレーシングペーパなどの記録体静電転写し、転写されたトナー像が定着されることにより複写出力として得られるようになっている。
複写出力として得られる画像には、単一色だけでなくフルカラーを含む複数色の画像があり、複数色の画像を形成する構成の一つとして、フルカラーを得る際にもモノクロ並みのスピードが得られる利点を有するタンデム方式の画像形成装置が知られている。

この構成では、感光体およびこれに対する画像形成処理を行う装置の一部を含む色毎の作像部を並置し、各作像部間を移動する無端状の像担持ベルトに順次画像転写を行い、あるいは搬送ベルトにより搬送されるシートなどの記録体(以下、記録紙と表現する)に対して順次画像を転写して重畳することによりカラー画像を得るようになっている。

タンデム方式の画像形成装置では、各感光体上のトナー像を一次転写装置により、中間転写体として用いられる中間転写ベルトに順次転写した後、その中間転写ベルト上の画像を二次転写装置により記録紙等に一括転写する中間転写方式のものと、各感光体上の画像を転写装置により搬送ベルトで搬送された記録紙に順次、直接転写する直接転写方式のものとがある。

このタンデム方式の画像形成装置において、中間転写ベルトあるいは搬送ベルト上には一次あるいは二次のトナー像転写域が設定され、各転写域において転写バイアス印加部材としてバックアップローラが配置される。このバックアップローラは転写域において、ベルト裏面に当接した状態で転写バイアス印加するようになっている。
ここで、中間転写方式での中間転写ベルトに対して各色の画像を順次転写する工程を1次転写工程とすると、重畳されたカラートナー像は、2次転写工程において記録紙に対して一括転写されるようになっている。

2次転写工程が行われる2次転写域には中間転写ベルトをバックアップローラに向け加圧する2次転写ローラ転写部材)とバックアップローラで構成される転写ニップ部が配備される。この2次転写域のニップ部は記録紙の搬送路上に設けられ、その搬送路の上流側には記録紙のレジストイミングを設定するレジストローラや、給紙装置から記録紙を繰り出す搬送ローラが配置される。
更に、搬送路の転写ニップ部に至る直前の位置には記録紙の転写ニップ部に進入する向きを規定するための案内部材入口ガイド部材)が配備されるのが一般的である。

案内部材は、その精度、構造、配置等の条件次第で、転写ブレ等の不具合をもたらす原因となる為、画像品質を維持する為に、案内部材を精度良く適切に設計することが求められている。
転写案内部材に要求される機能は2つに大別できる。

1つ目の機能は、記録紙(記録体)が像担持体と接触する位置の規制機能である。即ち、転写域であるニップに供給される記録紙は転写部材からの転写電界がかかる前に像担持体と接触させる必要が有り、記録紙が像担持体に接触する前の未接触状態にある時に転写電界が印加されることにより、中間転写ベルト上の粉体画像が記録紙との空隙で飛散を生じて記録紙に転写し、いわゆるチリ画像となる。これを防止するために転写電界が加わる位置より前の段階で中間転写ベルトに対して記録紙を案内部材から確実に誘導して進入、接触させることが通常行われている。しかし、転写ニップ前の中間転写ベルトと接触する部分が長いと記録紙と中間転写ベルトとの微少線速差により画像擦れが発生してしまうため、紙と中間転写ベルトとの接触位置を案内部材により規制し、チリ画像や画像擦れを防止する機能が要求される。

2つ目の機能は、記録紙後端が案内部材を抜ける際に発生するショックを弱める機能である。第1の機能で説明したように、案内部材は、転写ニップ前では紙がベルトとの接触を規制する位置に配置しなければならず、記録紙が転写ニップに入っている間は、転写入口ガイド板(案内部材の要部)が記録紙を支えているが、最後に紙後端がこの転写入口ガイド板から離れると、転写ベルトに向かって変位して接触する。この接触力は、特に厚紙(坪量90g/m2紙以上)のような剛性の強い記録紙の場合は大きなものとなり、この時の衝撃で画像がブレてしまうという問題を引き起こしていた。

即ち、案内部材に規制されていた記録紙の後端部が、案内部材の位置規制から解除されて離れる際に、中間転写ベルトに向かって変位して接触する。この接触力は、紙の剛性が高い厚紙になるほど大きく、転写ニップ部にトナーが進入するよりも前に中間転写ベルト上のトナーを乱してしまう。
この不具合を防止するために、案内部材の先端位置は中間転写ベルトに近接した位置に配置される。即ち、案内部材と中間転写ベルトとの対向距離が広すぎると記録紙後端が案内部材から離れる際の転写ベルトに接触する衝撃も大きくなるので、案内部材の先端位置を中間転写ベルト側に近接させ、案内部材に接触力を弱める機能を持たせなければならない。

しかし、このような案内部材には次のような問題がある。
記録紙は案内部材と常時接触して移動するため、記録紙と案内部材との間の摩擦により案内部材が帯電する傾向にあるためトナーと逆極性に帯電し、電荷が保持される。摩擦帯電による案内部材の帯電現象は、主にコート紙で発生しやすく、コート剤の材料によってはより多く発生してしまう。この案内部材に保持される電荷により、案内部材と対向する位置にある転写ベルト上のトナーを引き付けるように作用してしまい、案内部材にトナーを付着させ、汚してしまう。従来、案内部材と転写ベルトとの最も近い場所は案内部材の転写ニップ側の先端であり、先端に最もトナーが付着し、この付着したトナーによって、案内部材に接する記録紙の先端やコバ面汚れるという問題がある。

更に、また、案内部材の電位は2次転写ローラ(転写部材)や転写帯電器の割合近傍に位置するため、転写電流同極性、つまりトナーと逆極性に帯電しやすい。この点からも転写域直前位置に達した感光体表面のトナーなどが案内部材に静電的に吸引され、付着してこれを汚染する。特に、最も感光体表面に近い先端部分に付着量が多く、これが記録紙に付着して先端やコバ面が汚れるという画質劣化を招く問題があった。

このようなチリ画像や画像擦れの発生を抑え先端やコバ面汚れを防止する点の問題に関して、下記の特許文献1では、上下ガイドからなる転写入口ガイド(案内部材)を導電性部材で形成するとともに、その案内部材にトナーと同極性の反発バイアスを印加する手段を用い、先端やコバ面汚れを防止している。
特許文献2では、ニップ手前で中間転写ベルトの背面にトナー像と逆極性の電圧印可する電圧印加手段を備え、トナーと逆極性の電圧を与えることにより、転写ニップ手前でトナー像を中間転写ベルトに引き付ける電界が生じるので、転写入口ガイド板へのトナー飛散を防ぐという手段を用い、先端やコバ面汚れを防止している。

特許文献3では、転写ニップに向かう記録材を案内する上ガイド板記録材案内部材)の案内面の裏面側であって転写ニップに対向する先端部分にマイラ樹脂シート材等)からなる先端汚染防止部材を設け、これにより、現像装置感光ドラム上から飛散したトナーを案内部材の先端付近に集中的に引き付けた上で、記録材案内部材の裏面側である非通紙面現像スリーブ近接面)側に貼られている(先端汚染防止部材)の非通紙面側に付着させ、記録材の先後端部分の汚れを防ぐという手段を用い、先端やコバ面汚れを防止している。

特許文献4では、中間転写ユニットを支持する側板に対し、転写ニップに搬送路からの記録紙を導くに下転写案内部材と上転写案内部材を一体的に取り付け、下転写案内部材の下流側端部よりも上転写案内部材の下流側端部をより中間転写像担持体側に接近させて、これにより転写電界印加前に記録紙が中間転写像担持体に確実に密着するよう接触位置を規制する手段を用いて、チリ画像や画像擦れの発生を抑えている。
特許文献5では、案内部材上に導電性非接触トナー捕集部材を設け、トナー捕集部材に直流電源(電圧印加手段)を接続し、トナー捕集部材と中間転写ベルトとの電位差が大きくなるようにして、トナー捕集部材に集中的にトナーを付着させる手段を用い、先端やコバ面汚れを防止している。

特許文献6では、像担持体近傍に配置される案内部材であるガイド部材に対し、高湿環境下での転写効率を確保するため、トナーと異なる極性の電位を定電圧素子であるバリスタより印加するように切替手段としてのガイドスイッチを制御し、他の環境下ではガイド部材を接地するようにした手段を用い、トナーでの電荷量が増加している低湿環境下であっても、ガイド部材へのトナーの付着を防ぎ、記録紙先端やコバ面汚れを防止している。 特許文献7では、転写ニップに近い搬送路に設けられた転写上ガイドとその他面と対向する現像装置との間に外気を流す風路を形成し、現像スリーブ又は感光ドラムから飛散したトナーを風路を流れる外気によって外に排出して、飛散トナーが転写上ガイドに付着することを防止する手段を用い、先端やコバ面汚れを防止している。

特許文献8では、像担持体表面近傍の転写ニップより像担持体移動方向上流側に像担持体対向部分に所定の大きさの切欠き部を有する上部転写材案内部材を備えることで、普通紙の搬送不良を防止できる上に、切欠き部分にはトナーが付着しないのでトナー汚れを軽減、防止でき、しかも、はがき、封筒などのような比較的弾性の強い転写材が転写ベルトに接触する際の衝撃を排除して、画像ブレを防止している。

概要

コスト的に負担が少ないと共に案内部材先端へのトナー付着を防止し、記録紙の先端、コバ面の汚れを防止する画像形成装置を提供することにある。 表面にトナー像を担持して移動する像担持ベルト51と、像担持ベルトから記録体Pへトナー像が転写される2次転写ニップEで2次転写ニップEに達した記録体を像担持ベルトに当接させる当接部材56と、転写域よりも記録体の搬送方向上流側に配置され記録体を転写域へ案内すると共に他側面が像担持ベルト51と対向するよう形成された案内部材65とを備え、案内部材65は転写域と対向する先端jから離れた位置で像担持ベルトと最も近接するよう配設されることを特徴とする。

目的

本発明は、上述の問題点に着目してなされたもので、目的とするのは、コスト的に負担が少ないと共に像担持体ベルトに対向配設されている案内部材先端へのトナー付着を防止し、記録紙の先端、コバ面の汚れを防止するようにした画像形成装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

表面にトナー像担持して無端移動する無端状の像担持ベルトと、該像担持ベルトから記録体へトナー像が転写される転写域で該転写域に達した記録体を前記像担持ベルトの表面に当接させる当接部材と、前記転写域よりも記録体の搬送方向上流側に配置され一側面が記録体に接触することで該記録体を前記転写域へ案内すると共に他側面が前記像担持ベルトと対向するよう形成された案内部材と、を備え、前記案内部材は前記転写域と対向する先端から離れた位置で前記像担持ベルトと最も近接するよう配設されることを特徴とする画像形成装置

請求項2

前記案内部材は、前記転写域と対向する先端に近づくにつれて前記他側面が像担持ベルトより離れるよう形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。

請求項3

前記案内部材の先端よりも像担持体ベルト行方向上流側の位置で前記像担持体ベルト内側に配置され、前記像担持体ベルトを前記案内部材へと近づける押出し部材を備える、ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。

請求項4

前記案内部材が可撓性部材である、ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の画像形成装置。

請求項5

前記転写域における前記像担持体ベルトの内側に対向する対向部材と、該対向部材にトナー同極性のバイアス印加させるバイアス印加手段と、を備え、前記案内部材が導電性の材料で構成され、かつ電気的に接地している、ことを特徴とする。請求項1ないし4のいずれか一つに記載の画像形成装置。

請求項6

前記案内部材に帯電防止剤が含有される、ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一つに記載の画像形成装置。

請求項7

記録体を通過させない状態で、前記案内部材の先端から前記像担持体ベルトまでの距離が2mm以上である、ことを特徴とする。請求項1ないし6のいずれか一つに記載の画像形成装置において

請求項8

前記画像形成装置に搬送可能な最大の厚さの記録材を通したときの前記案内部材の先端位置から前記像担持体ベルトまでの距離が2mm以上である、ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一つに記載の画像形成装置。

請求項9

記録体を通過させない状態で、前記案内部材の先端から前記像担持体ベルトまでの距離は、前記案内部材が前記像担持ベルトに最も近接する位置における前記案内部材から前記像担持ベルトまでの距離よりも1mm以上大きい、ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一つに記載の画像形成装置。

請求項10

転写域に向けて送り込まれる記録体の後端部と前記案内部材との離間のタイミングが記録体搬送方向と直交する方向の一端と他端とで異なるように、前記案内部材の先端が、記録紙搬送方向と直交する方向に対して傾けた姿勢に形成された、ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一つに記載の画像形成装置。

請求項11

上記案内部材の先端を記録紙搬送方向と直交する方向に対して0.2[°]以上傾けた、ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか一つに記載の画像形成装置。

請求項12

上記案内部材の先端を記録紙搬送方向と直交する方向に対して0.4[°]以上傾けた、ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか一つに記載の画像形成装置。

請求項13

上記案内部材は平板状であることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか一つに記載の画像形成装置。

請求項14

複写機ファクシミリプリンタ印刷機およびインクジェット記録装置の何れか一つ、またはそれらの少なくとも二つを組み合わせた複合機である、ことを特徴とする請求項1ないし12のいずれか一つに記載の画像形成装置。

技術分野

背景技術

0002

複写機、プリンタ、プロッタ、ファクシミリ、印刷装置等の画像形成装置においては、潜像担持体として用いられる感光体上にトナー像を形成し、そのトナー像を紙やOHPシートあるいはトレーシングペーパなどの記録体静電転写し、転写されたトナー像が定着されることにより複写出力として得られるようになっている。
複写出力として得られる画像には、単一色だけでなくフルカラーを含む複数色の画像があり、複数色の画像を形成する構成の一つとして、フルカラーを得る際にもモノクロ並みのスピードが得られる利点を有するタンデム方式の画像形成装置が知られている。

0003

この構成では、感光体およびこれに対する画像形成処理を行う装置の一部を含む色毎の作像部を並置し、各作像部間を移動する無端状の像担持ベルトに順次画像転写を行い、あるいは搬送ベルトにより搬送されるシートなどの記録体(以下、記録紙と表現する)に対して順次画像を転写して重畳することによりカラー画像を得るようになっている。

0004

タンデム方式の画像形成装置では、各感光体上のトナー像を一次転写装置により、中間転写体として用いられる中間転写ベルトに順次転写した後、その中間転写ベルト上の画像を二次転写装置により記録紙等に一括転写する中間転写方式のものと、各感光体上の画像を転写装置により搬送ベルトで搬送された記録紙に順次、直接転写する直接転写方式のものとがある。

0005

このタンデム方式の画像形成装置において、中間転写ベルトあるいは搬送ベルト上には一次あるいは二次のトナー像転写域が設定され、各転写域において転写バイアス印加部材としてバックアップローラが配置される。このバックアップローラは転写域において、ベルト裏面に当接した状態で転写バイアス印加するようになっている。
ここで、中間転写方式での中間転写ベルトに対して各色の画像を順次転写する工程を1次転写工程とすると、重畳されたカラートナー像は、2次転写工程において記録紙に対して一括転写されるようになっている。

0006

2次転写工程が行われる2次転写域には中間転写ベルトをバックアップローラに向け加圧する2次転写ローラ転写部材)とバックアップローラで構成される転写ニップ部が配備される。この2次転写域のニップ部は記録紙の搬送路上に設けられ、その搬送路の上流側には記録紙のレジストイミングを設定するレジストローラや、給紙装置から記録紙を繰り出す搬送ローラが配置される。
更に、搬送路の転写ニップ部に至る直前の位置には記録紙の転写ニップ部に進入する向きを規定するための案内部材入口ガイド部材)が配備されるのが一般的である。

0007

案内部材は、その精度、構造、配置等の条件次第で、転写ブレ等の不具合をもたらす原因となる為、画像品質を維持する為に、案内部材を精度良く適切に設計することが求められている。
転写案内部材に要求される機能は2つに大別できる。

0008

1つ目の機能は、記録紙(記録体)が像担持体と接触する位置の規制機能である。即ち、転写域であるニップに供給される記録紙は転写部材からの転写電界がかかる前に像担持体と接触させる必要が有り、記録紙が像担持体に接触する前の未接触状態にある時に転写電界が印加されることにより、中間転写ベルト上の粉体画像が記録紙との空隙で飛散を生じて記録紙に転写し、いわゆるチリ画像となる。これを防止するために転写電界が加わる位置より前の段階で中間転写ベルトに対して記録紙を案内部材から確実に誘導して進入、接触させることが通常行われている。しかし、転写ニップ前の中間転写ベルトと接触する部分が長いと記録紙と中間転写ベルトとの微少線速差により画像擦れが発生してしまうため、紙と中間転写ベルトとの接触位置を案内部材により規制し、チリ画像や画像擦れを防止する機能が要求される。

0009

2つ目の機能は、記録紙後端が案内部材を抜ける際に発生するショックを弱める機能である。第1の機能で説明したように、案内部材は、転写ニップ前では紙がベルトとの接触を規制する位置に配置しなければならず、記録紙が転写ニップに入っている間は、転写入口ガイド板(案内部材の要部)が記録紙を支えているが、最後に紙後端がこの転写入口ガイド板から離れると、転写ベルトに向かって変位して接触する。この接触力は、特に厚紙(坪量90g/m2紙以上)のような剛性の強い記録紙の場合は大きなものとなり、この時の衝撃で画像がブレてしまうという問題を引き起こしていた。

0010

即ち、案内部材に規制されていた記録紙の後端部が、案内部材の位置規制から解除されて離れる際に、中間転写ベルトに向かって変位して接触する。この接触力は、紙の剛性が高い厚紙になるほど大きく、転写ニップ部にトナーが進入するよりも前に中間転写ベルト上のトナーを乱してしまう。
この不具合を防止するために、案内部材の先端位置は中間転写ベルトに近接した位置に配置される。即ち、案内部材と中間転写ベルトとの対向距離が広すぎると記録紙後端が案内部材から離れる際の転写ベルトに接触する衝撃も大きくなるので、案内部材の先端位置を中間転写ベルト側に近接させ、案内部材に接触力を弱める機能を持たせなければならない。

0011

しかし、このような案内部材には次のような問題がある。
記録紙は案内部材と常時接触して移動するため、記録紙と案内部材との間の摩擦により案内部材が帯電する傾向にあるためトナーと逆極性に帯電し、電荷が保持される。摩擦帯電による案内部材の帯電現象は、主にコート紙で発生しやすく、コート剤の材料によってはより多く発生してしまう。この案内部材に保持される電荷により、案内部材と対向する位置にある転写ベルト上のトナーを引き付けるように作用してしまい、案内部材にトナーを付着させ、汚してしまう。従来、案内部材と転写ベルトとの最も近い場所は案内部材の転写ニップ側の先端であり、先端に最もトナーが付着し、この付着したトナーによって、案内部材に接する記録紙の先端やコバ面汚れるという問題がある。

0012

更に、また、案内部材の電位は2次転写ローラ(転写部材)や転写帯電器の割合近傍に位置するため、転写電流同極性、つまりトナーと逆極性に帯電しやすい。この点からも転写域直前位置に達した感光体表面のトナーなどが案内部材に静電的に吸引され、付着してこれを汚染する。特に、最も感光体表面に近い先端部分に付着量が多く、これが記録紙に付着して先端やコバ面が汚れるという画質劣化を招く問題があった。

0013

このようなチリ画像や画像擦れの発生を抑え先端やコバ面汚れを防止する点の問題に関して、下記の特許文献1では、上下ガイドからなる転写入口ガイド(案内部材)を導電性部材で形成するとともに、その案内部材にトナーと同極性の反発バイアスを印加する手段を用い、先端やコバ面汚れを防止している。
特許文献2では、ニップ手前で中間転写ベルトの背面にトナー像と逆極性の電圧印可する電圧印加手段を備え、トナーと逆極性の電圧を与えることにより、転写ニップ手前でトナー像を中間転写ベルトに引き付ける電界が生じるので、転写入口ガイド板へのトナー飛散を防ぐという手段を用い、先端やコバ面汚れを防止している。

0014

特許文献3では、転写ニップに向かう記録材を案内する上ガイド板記録材案内部材)の案内面の裏面側であって転写ニップに対向する先端部分にマイラ樹脂シート材等)からなる先端汚染防止部材を設け、これにより、現像装置感光ドラム上から飛散したトナーを案内部材の先端付近に集中的に引き付けた上で、記録材案内部材の裏面側である非通紙面現像スリーブ近接面)側に貼られている(先端汚染防止部材)の非通紙面側に付着させ、記録材の先後端部分の汚れを防ぐという手段を用い、先端やコバ面汚れを防止している。

0015

特許文献4では、中間転写ユニットを支持する側板に対し、転写ニップに搬送路からの記録紙を導くに下転写案内部材と上転写案内部材を一体的に取り付け、下転写案内部材の下流側端部よりも上転写案内部材の下流側端部をより中間転写像担持体側に接近させて、これにより転写電界印加前に記録紙が中間転写像担持体に確実に密着するよう接触位置を規制する手段を用いて、チリ画像や画像擦れの発生を抑えている。
特許文献5では、案内部材上に導電性非接触トナー捕集部材を設け、トナー捕集部材に直流電源(電圧印加手段)を接続し、トナー捕集部材と中間転写ベルトとの電位差が大きくなるようにして、トナー捕集部材に集中的にトナーを付着させる手段を用い、先端やコバ面汚れを防止している。

0016

特許文献6では、像担持体近傍に配置される案内部材であるガイド部材に対し、高湿環境下での転写効率を確保するため、トナーと異なる極性の電位を定電圧素子であるバリスタより印加するように切替手段としてのガイドスイッチを制御し、他の環境下ではガイド部材を接地するようにした手段を用い、トナーでの電荷量が増加している低湿環境下であっても、ガイド部材へのトナーの付着を防ぎ、記録紙先端やコバ面汚れを防止している。 特許文献7では、転写ニップに近い搬送路に設けられた転写上ガイドとその他面と対向する現像装置との間に外気を流す風路を形成し、現像スリーブ又は感光ドラムから飛散したトナーを風路を流れる外気によって外に排出して、飛散トナーが転写上ガイドに付着することを防止する手段を用い、先端やコバ面汚れを防止している。

0017

特許文献8では、像担持体表面近傍の転写ニップより像担持体移動方向上流側に像担持体対向部分に所定の大きさの切欠き部を有する上部転写材案内部材を備えることで、普通紙の搬送不良を防止できる上に、切欠き部分にはトナーが付着しないのでトナー汚れを軽減、防止でき、しかも、はがき、封筒などのような比較的弾性の強い転写材が転写ベルトに接触する際の衝撃を排除して、画像ブレを防止している。

発明が解決しようとする課題

0018

ところで、上述の特許文献1で提案されている画像形成装置では、導電性部材にバイアスを印加する電源や制御手段が必要であり、特許文献5で提案されている画像形成装置では、直流電源(電圧印加手段)をトナー捕集部材に接続する必要があり、更に、特許文献6で提案されている画像形成装置では、ガイド部材に対し定電圧素子であるバリスタや切替手段としてのガイドスイッチを制御する制御手段を必要とする。このように、特許文献1,5,6では装置が複雑化するとともに、装置の大型化・高コスト化を招いてしまうし、像担持体に中間転写体の先端が接近することより同部にトナーの付着が生じやすいという不具合を解消できない。

0019

一方、特許文献2では転写ベルトの背面に設けた電圧印加手段にバイアスを印加する電源や制御手段を用いるが、中間転写ベルトに上下ガイド板の先端部が接近することより同部にトナーの付着が生じやすいという不具合を解消できない。
更に、特許文献3では感光ドラムに上下ガイド板の先端部が最も接近するし、特許文献4では中間転写像担持体に転写案内部材の先端部が最も接近するし、特許文献7では転写上ガイド先端部が感光ドラムに最も接近するし、特許文献8では上部転写材案内部材の切欠き部を外れた両側の先端が感光体に最も接近する構成であり、このような特許文献3、4,7,8の構成では像担持体に接近する部材の先端にトナーの付着が生じやすいという不具合を解消できない。
しかも、特許文献1〜3、5〜7のいずれもが、記録紙後端が転写ガイド板を離像担持体に向かって変位して接触力する時の衝撃を弱めて画像ブレを解消することもできない。

0020

本発明は、上述の問題点に着目してなされたもので、目的とするのは、コスト的に負担が少ないと共に像担持体ベルトに対向配設されている案内部材先端へのトナー付着を防止し、記録紙の先端、コバ面の汚れを防止するようにした画像形成装置を提供することにある。
更に、他の目的は、チリ画像や画像擦れを防止すると共に画像ブレを防止できる画像形成装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0021

本発明は前記課題を達成するため以下の構成とした。
第1の発明である画像形成装置は、表面にトナー像を担持して無端移動する無端状の像担持ベルトと、該像担持ベルトから記録体へトナー像が転写される転写域で該転写域に達した記録体を前記像担持ベルトの表面に当接させる当接部材と、前記転写域よりも記録体の搬送方向上流側に配置され一側面が記録体に接触することで該記録体を前記転写域へ案内すると共に他側面が前記像担持ベルトと対向するよう形成された案内部材と、を備え、前記案内部材は前記転写域と対向する先端から離れた位置で前記像担持ベルトと最も近接するよう配設されることを特徴とする。

0022

第2の発明である画像形成装置は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記案内部材は、前記転写域と対向する先端に近づくにつれて前記他側面が像担持ベルトより離れるよう形成されている、ことを特徴とする。

0023

第3の発明である画像形成装置は、請求項1または2に記載の画像形成装置において、前記案内部材の先端よりも像担持体ベルト進行方向上流側の位置で前記像担持体ベルト内側に配置され、前記像担持体ベルトを前記案内部材へと近づける押出し部材を備える、ことを特徴とする。

0024

第4の発明である画像形成装置は、請求項1ないし3のいずれか一つに記載の画像形成装置において、前記案内部材が可撓性部材である、ことを特徴とする。

0025

第5の発明である画像形成装置は、請求項1ないし4のいずれか一つに記載の画像形成装置において、前記転写域における前記像担持体ベルトの内側に対向する対向部材と、該対向部材にトナーと同極性のバイアスを印加させるバイアス印加手段と、を備え、前記案内部材が導電性の材料で構成され、かつ電気的に接地している、ことを特徴とする。

0026

第6の発明である画像形成装置は、請求項1ないし5のいずれか一つに記載の画像形成装置において、前記案内部材に帯電防止剤が含有される、ことを特徴とする。

0027

第7の発明である画像形成装置は、請求項1ないし6のいずれか一つに記載の画像形成装置において、記録体を通過させない状態で、前記案内部材の先端から前記像担持体ベルトまでの距離が2mm以上である、ことを特徴とする。

0028

第8の発明である画像形成装置は、請求項1ないし7のいずれか一つに記載の画像形成装置において、前記画像形成装置に搬送可能な最大の厚さの記録材を通したときの前記案内部材の先端位置から前記像担持体ベルトまでの距離が2mm以上である、ことを特徴とする。

0029

第9の発明である画像形成装置は、請求項1ないし8のいずれか一つに記載の画像形成装置において、記録体を通過させない状態で、前記案内部材の先端から前記像担持体ベルトまでの距離は、前記案内部材が前記像担持ベルトに最も近接する位置における前記案内部材から前記像担持ベルトまでの距離よりも1mm以上大きい、ことを特徴とする。

0030

第10の発明である画像形成装置は、請求項1ないし9のいずれか一つに記載の画像形成装置において、転写域に向けて送り込まれる記録体の後端部と前記案内部材との離間のタイミングが記録体搬送方向と直交する方向の一端と他端とで異なるように、前記案内部材の先端が、記録紙搬送方向と直交する方向に対して傾けた姿勢に形成された、ことを特徴とする。

0031

第11の発明である画像形成装置は、請求項1ないし10のいずれか一つに記載の画像形成装置において、上記案内部材の先端を記録紙搬送方向と直交する方向に対して0.2[°]以上傾けた、ことを特徴とする。

0032

第12の発明である画像形成装置は、請求項1ないし10のいずれか一つに記載の画像形成装置において、上記案内部材の先端を記録紙搬送方向と直交する方向に対して0.4[°]以上傾けた、ことを特徴とする。

0033

第13の発明である画像形成装置は、請求項1ないし12のいずれか一つに記載の画像形成装置において、上記案内部材は平板状であることを特徴とする。

0034

第14の発明である画像形成装置は、複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷機およびインクジェット記録装置の何れか一つ、またはそれらの少なくとも二つを組み合わせた複合機である、ことを特徴とする請求項1ないし12のいずれか一つに記載の画像形成装置。

発明の効果

0035

本発明によれば、記録体を転写域に案内する案内部材を備え、該案内部材が転写域側の先端から離れた位置で像担持ベルトとの(離間)距離が最も近くなるように配設されることにより、像担持ベルトと案内部材との(離間)距離が最も近くなる部分が最も汚れるようになり、像担持ベルト上のトナーが対向する案内部材に対して、特に先端にトナーがより多く付着するという傾向を回避して、案内部材の先端のトナー付着量を低減させ、記録体の先端、コバ面の汚れを防止することができる(請求項1)。

0036

また、本発明によれば、請求項1の効果に加え、案内部材の他側面と像担持ベルトとの距離が、転写域と対向する先端に近づくにつれ像担持ベルトと離れるように形成することにより、案内部材の転写域側の先端部から離れた部分でのみ案内部材が汚れ、案内部材の先端にトナーが付着するのを防止することができ、記録体の先端、コバ面の汚れを防止することができる(請求項2)。

0037

また、本発明によれば、請求項1、2の効果に加え、像担持体ベルト内側で転写域と対向する先端よりも像担持体ベルト進行方向上流側の位置における像担持体ベルトを案内部材側に近づけるための押下げ部材を設けることにより、案内部材の先端よりも上流側で案内部材と像担持体との距離を狭く配置することが容易になり、案内部材先端の汚れを防止し、記録体の先端、コバ面の汚れを防止することができる(請求項3)。

0038

また、本発明によれば、請求項1ないし3の効果に加え、案内部材を可撓性部材に形成することで案内部材の撓み変位を容易化して、多種の記録体の搬送を可能とすることができる(請求項4)。

0039

また、本発明によれば、請求項1乃至4の効果に加え、対向部材にトナーの帯電極性と同極性の2次転写バイアスが印加され、対向部材と2次転写ローラとの間の転写域に2次転写電界が形成され、中間転写ベルトのトナー像は確実に記録紙へ転写され、その際、記録材と案内部材との接触による摩擦帯電を防止しているので、像担持ベルトから案内部材へのトナー付着を低減することもできる(請求項5)。

0040

また、本発明によれば、請求項1ないし5の効果に加え、記録材と案内部材との接触による摩擦帯電を防止することができ、像担持ベルトから案内部材へのトナー付着をより低減することができる(請求項6)。

0041

また、本発明によれば、請求項1ないし6の効果に加え、案内部材先端位置と像担持体との距離を2mm以上にすることにより、像担持体上のトナー像が案内部材の先端位置に付着することを防止することができるため、記録紙の先端、コバ面の汚れを確実に防止することができる(請求項7)。

0042

また、本発明によれば、請求項1ないし7の効果に加え、案内部材を可撓性部材に形成すると剛性が高い厚紙通紙時に、案内部材が変形して像担持体との距離が狭くなり、像担持体上のトナー像が案内部材と近接し案内部材へのトナー付着および擦れが発生するが、厚紙通紙時の案内部材変形時の像担持体と案内部材先端位置を2mm以上に設定することにより厚紙通紙時の先端へのトナー付着を確実に防止することができる(請求項8)。

0043

また、本発明によれば、請求項1ないし8の効果に加え、前記案内部材の先端から前記像担持体ベルトまでの距離が、前記案内部材から前記像担持ベルトに最も近接する位置における距離よりも1mm以上大きいと設定することにより、像担持体上のトナー像が案内部材の先端位置に付着することを防止することができるため、記録紙の先端、コバ面の汚れを確実に防止することができる(請求項9)。

0044

また、本発明によれば、請求項1ないし9の効果に加え、転写域に向けて送り込まれている記録体の後端部の前記案内部材の先端に対する離間タイミングが該記録体搬送方向と直交する方向の一端と他端とで異なるように傾けた姿勢に形成されることにより、像担持体ベルトへの接近変位を記録体搬送方向と直交する方向においてずらして進めることができ、記録紙後端部のの強さによる復元力を低減して、記録紙後端が抜ける際に発生するショックを低減し、画像ブレを防止できる(請求項10)。

0045

また、本発明によれば、請求項1ないし10の効果に加え、確実に、記録紙後端が抜ける際に発生するショックを低減でき、画像ブレを防止できる(請求項11)。

0046

また、本発明によれば、請求項1ないし11の効果に加え、より確実に、記録紙後端が抜ける際に発生するショックを低減でき、画像ブレを防止できる(請求項12)。

0047

また、本発明によれば、請求項1ないし12のいずれか一つに記載の画像形成装置において、案内部材が平板状であるので、取り付けスペース確保が容易で、撓み変形を容易化することができる(請求項13)。

0048

また、本発明によれば、複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷機およびインクジェット記録装置の何れか一つ、またはそれらの少なくとも二つを組み合わせた複合機からなる画像形成装置において、前記請求項1ないし12の各発明の効果を奏することができる(請求項14)。

図面の簡単な説明

0049

本発明に係る画像形成装置としての複写機の全体構成を示す側面図である。
図1の複写機の画像形成部の全体側面図である。
図1の複写機の画像形成部の部分拡大側面説明図である。
図1の複写機の画像形成部の転写域周りの普通紙移動時の拡大要部側断面図である。
図1の複写機の画像形成部の転写域周りの要部底面図である。
図1の複写機の画像形成部の転写域周りの厚紙移動時の拡大要部側断面図である。
図1の複写機の画像形成部の転写域周りの変形例の拡大要部側断面図である。
本発明の他の実施形態のカラーデジタル複合機の全体構成を示す側面図である。
図8中の画像形成部の2次転写ニップ回りの部分拡大側断面図である。
図1の複写機の画像形成部で用いる案内部材の変形例の要部拡大側断面図である。
本発明の他の実施形態の画像形成装置の全体概略構成を示す側面図である。

実施例

0050

本発明を適用した画像形成装置を説明する。
ここで「第1実施形態」として、複数の画像形成プロセス手段により形成されたカラートナー像を中間転写媒体としての中間転写ベルトに1次転写し、同重ね転写されたカラートナー像を記録体に最終転写してカラー画像を得る中間転写型の画像形成装置である複写機M1を説明する。
図1には「第1実施形態」としての複写機M1の概略構成図を示した。この複写機M1は、記録体である記録紙に画像を形成するプリンタ部1、このプリンタ部1に対して記録紙Pを供給する給紙装置200、原稿画像を読み取るスキャナ300、このスキャナ300に原稿自動給紙する原稿自動搬送装置(以下、ADFという)400等を備えている。

0051

スキャナ300では、原稿照明用光源ミラーなどを搭載した第1走行体303と、複数の反射ミラーを搭載した第2走行体304とが往復移動するのに伴って、コンタクトガラス301上に載置された図示しない原稿の読取り走査が行われる。第2走行体304から送り出される走査光は、結像レンズ305によってその後方に設置されている読取センサ306の結像面集光せしめられた後、読取センサ306によって画像信号として読込まれる。このスキャナ300から受信された画像信号が不図示の制御手段で所定の画像処理を成され、その出力がプリンタ部1に送信され、画像形成が成される。
プリンタ部1の装置本体99の側面には、装置本体99内に給紙する記録紙Pを手差しで載置する手差しトレイ2や、装置本体99内から排出された画像形成済みの記録紙Pをスタックする排紙トレイ3が設けられている。

0052

図2は、プリンタ部1の内部構成の一部を拡大して示す部分拡大構成図である。プリンタ部1の装置本体99内には、像担持ベルトとしての無端状の中間転写ベルト51をループ状張架している転写手段たる中間転写ユニット50が配設されている。この中間転写ユニット50はその要部を成す第一中間転写体であるループ状を成す中間転写ベルト51を備える。
中間転写ベルト51は、図示しない駆動手段によって図中時計回り方向に回転駆動される駆動ローラ52、対向部材である2次転写バックアップローラ53、従動ローラ54、4つの1次転写ローラ55Y,C,M,Kによって張架されながら、駆動ローラ52の回転によって図中時計回り方向に無端移動せしめられる。なお、1次転写ローラの符号の末端に付しているY,C,M,Kという添字は、イエローシアンマゼンタ黒用の部材であることを示している。以下、符号の末端に付しているY,C,M,Kという添字は、同様である。

0053

中間転写ベルト51は、駆動ローラ52、2次転写バックアップローラ53、従動ローラ54に対する掛け回し箇所でそれぞれ大きく湾曲していることで、底辺鉛直方向上側に向ける逆三角形状の姿勢で張架されている。この逆三角形状の底辺にあたるベルト上部張架面は水平方向に延在しており、かかるベルト上部張架面の上方には、4色分のプロセスユニット画像形成ユニット)10Y,C,M,Kが上部張架面の延在方向に沿って水平方向に並ぶように配設されている。
先に示した図1において、4つのプロセスユニット10Y,C,M,Kの上方には、光書込ユニット68が配設されている。光書込ユニット68は、スキャナ300によって読み取られた原稿の画像情報に基づいて不図示の制御手段からの各色の版のデータを受け、図示しないレーザー制御部によって4つの半導体レーザー(図示せず)を駆動して4つの書込光Lを出射する。そして、プロセスユニット10Y,C,M,Kの潜像担持体たるドラム状の感光体11Y,C,M,Kをそれぞれ書込光Lによって暗中にて走査して、感光体11Y,C,M,Kの表面にY,C,M,K用静電潜像を書き込む。

0054

本第1実施形態では、光書込ユニット68として、半導体レーザーから出射したレーザー光を図示しないポリゴンミラーによって偏向せしめながら、図示しない反射ミラーで反射させたり、光学レンズに通したりすることで光走査を行うものを用いている。かかる構成のものに代えて、LEDアレイによって光走査を行うものを用いてもよい。
ここで、プロセスユニット10Y,C,M,Kの説明を、代表としてY用のプロセスユニット10Yについて、図3を用いて行う。

0055

Y用のプロセスユニット10Yは、中間転写ベルト51と当接するドラム状の感光体11Yの周囲に、帯電部材12Y、除電装置13Y、ドラムクリーニング装置14Y、現像手段たる現像装置20Y、電位センサ49Y等を有している。そして、これらを共通の保持体たるケーシング21Yで保持しながらプリンタ部1に対して1つのユニットとして一体的に着脱されるようになっている。

0056

帯電部材12Yは、感光体11Yに当接しながら、図示しない軸受けによって回転自在に支持されるローラ状の部材である。図示しないバイアス供給手段によって帯電バイアスが印加されながら感光体11Yに対して接触回転することで、感光体11Yの表面を例えばYトナーの帯電極性と同極性に一様帯電せしめる。かかる構成の帯電部材12Yに代えて、感光体11Yに対して非接触で一様帯電処理を施すスコロトロンチャージャなどを採用することもできる。

0057

現像装置20Yは、図示しない磁性キャリア非磁性のYトナーとを含有するY現像剤をケーシング21Yに内包しており、現像剤搬送装置22Yと現像部23Yとを有している。現像部23Yでは、図示しない駆動手段によって回転駆動されることで表面を無端移動させる現像剤担持体としての現像スリーブ24Yがその周面の一部をケーシング21Yに設けられた開口から外部に露出させている。これにより、感光体11Yと現像スリーブ24Yとが所定の間隙を介して対向する現像領域が形成されている。

0058

非磁性の中空パイプ状の部材からなる現像スリーブ24Yの内部には、周方向に並ぶ複数の磁極具備する図示しないマグネットローラが現像スリーブ24Yに連れ回らないように固定されている。現像スリーブ24Yは、後述する現像剤搬送装置22Y内のY現像剤をこのマグネットローラの発する磁力によって表面に吸着させながら回転駆動することで、Y現像剤を現像剤搬送装置22Y内から汲み上げる。そして、現像スリーブ24Yの回転に伴って上記現像領域に向けて搬送されるY現像剤は、現像スリーブ24Yの表面に対して所定の間隙を介して先端を対向させているドクタブレード25Yと、スリーブ表面との間に形成されているドクタギャップに進入する。この際、スリーブ上における層厚がドクタギャップとほぼ同じ厚みに規制される。そして、現像スリーブ24Yの回転に伴って感光体11Yと対向する現像領域の付近まで搬送されると、上記マグネットローラの図示しない現像磁極の磁力を受けてスリーブ上で立ちして磁気ブラシとなる。

0059

現像スリーブ24Yには、図示しないバイアス供給手段によって例えばトナーの帯電極性と同極性の現像バイアスが印加されている。これにより、現像領域では、現像スリーブ24Y表面と感光体11Yの非画像部(一様帯電部位地肌部)との間に、Yトナーを非画像部側からスリーブ側に静電移動させる非現像ポテンシャルが作用する。また、現像スリーブ24Y表面と感光体11Y上の静電潜像との間に、Yトナーをスリーブ側から静電潜像に向けて静電移動させる現像ポテンシャルが作用する。この現像ポテンシャルの作用によってY現像剤中のYトナーが静電潜像に転移することで、感光体11Y上の静電潜像がYトナー像に現像される。
現像スリーブ24Yの回転に伴って上記現像領域を通過したY現像剤は、図示しないマグネットローラに具備される反発磁極間によって形成される反発磁界の影響を受けて、現像スリーブ24Y上から離脱して現像剤搬送装置22Y内に戻る。

0060

現像剤搬送装置22Yは、2本の第1スクリュウ部材26Y、第2スクリュウ部材32Y、両スクリュウ部材間に介在する仕切壁21w、透磁率センサからなるトナー濃度検知センサ45Yなどを有している。仕切壁21wは、第1スクリュウ部材26Yが収容される現像剤搬送部たる第1搬送室図3で左側)と、第2スクリュウ部材32Yが収容される現像剤搬送部たる第2搬送室(図3で右側)とを仕切っているが、両スクリュウ部材の軸線方向における両端部に対向する領域では、それぞれ図示しない開口を通じて両搬送室を連通させている。

0061

撹拌搬送部材としての第1スクリュウ部材26Y、第2スクリュウ部材32Yは、それぞれ図示しない軸受けによって両端部が回転自在に支持される棒状の回転軸部材と、これの周面に螺旋状に突設せしめられた螺旋羽根とを有している。そして、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられるのに伴って、Y現像剤を螺旋羽根によって回転軸線方向図3紙面直交方向)に搬送する。
第1スクリュウ部材26Yが収容されている第1搬送室内では、第1スクリュウ部材26Yの回転駆動に伴って、Y現像剤が図紙面に直交する方向の手前側から奥側に向けて搬送される。そして、ケーシング21Yの奥側の端部付近まで搬送されると、仕切壁21wに設けられた図示しない開口を経由して第2搬送室内に進入する。

0062

第2スクリュウ部材32Yが収容されている第2搬送室の上方には、上述した現像部23Yが形成されており、第2搬送室と現像部23Yとは互いの対向部の全領域において連通している。これにより、第2スクリュウ部材32Yと、これの斜め上方に配設された現像スリーブ24Yとが、互いに平行な関係を維持しながら対向している。第2搬送室内(図3で右側)では、第2スクリュウ部材32Yの回転駆動に伴って、Y現像剤が図紙面に直交する方向の奥側から手前側に向けて搬送される。この搬送の過程において、第2スクリュウ部材32Yの回転方向周囲のY現像剤が現像スリーブ24Yに適宜汲み上げられたり、現像スリーブ24Yから現像後のY現像剤が適宜回収されたりする。そして、第2搬送室の図中手前側の端部付近まで搬送されたY現像剤は、仕切壁21wに設けられた図示しない開口を通って、第1搬送室内に戻る。

0063

第1搬送室の下壁には、透磁率センサからなるトナー濃度検知手段としてのトナー濃度検知センサ45Yが固定されており、第1スクリュウ部材26Yによって搬送されているY現像剤のトナー濃度を下方から検知して検知結果に応じた電圧を不図示の制御部に出力する。不図示の制御部は、トナー濃度検知センサ45Yからの出力電圧値に基づいて、必要に応じて図示しないYトナー補給装置を駆動することで、適量のYトナーを第1搬送室内(図3で左側)に補給する。これにより、現像に伴ってトナー濃度を低下させたY現像剤のトナー濃度が回復する。
感光体11Y上に形成されたYトナー像は、後述するY用の1次転写ニップに達することで中間転写ベルト51上に1次転写される。この1次転写工程を経由した後の感光体11Y表面には、中間転写ベルト51上に1次転写されなかった転写残トナーが付着している。

0064

ドラムクリーニング装置14Yは、例えばポリウレタンゴム等からなるクリーニングブレード15Yを片持ち支持しており、その自由端側を感光体11Y表面に当接させている。また、図示しない駆動手段によって回転駆動される回転軸部材と、これの周面に立設せしめられた無数の導電性起毛とを具備するブラシローラ16Yのブラシ先端側を感光体11Yに接触させている。そして、上述の転写残トナーをこのクリーニングブレード15Yやブラシローラ16Yによって感光体11Y表面から掻き取る。ブラシローラ16Yには、これに当接する金属製の電界ローラ17Yを介してクリーニングバイアスが印加されており、電界ローラ17Yにはスクレーパ18Yの先端が押し当てられている。クリーニングブレード15Yやブラシローラ16Yによって感光体11Yから掻き取られた転写残トナーは、ブラシローラ16Yと電界ローラ17Yとを経た後、スクレーパ18Yによって電界ローラ17Yから掻き取られて、回収スクリュウ19Y上に落下する。そして、回収スクリュウ19Yの回転駆動に伴って、ケーシング外に排出された後、図示しないトナーリサイクル搬送手段を介して現像剤搬送装置22Y内に戻される。

0065

ドラムクリーニング装置14Yによって転写残トナーがクリーニングされた感光体11Y表面は、除電ランプ等からなる除電装置13Yによって除電された後、帯電部材12Yによって再び一様帯電される。
また、書込光Lによる光書込位置を通過した感光体11Yの非画像部の電位は、電位センサ49Yによって検知されて、その検知結果が図示しない制御手段に送られる。
Y用のプロセスユニット10Yについて詳述したが、他色のプロセスユニット(10C,M,K)は、使用するトナーの色が異なる点の他は、Y用のものと同様の構成になっている。

0066

先に示した図2において、プロセスユニット10Y,C,M,Kの感光体ドラム11Y,C,M,Kは、時計回り方向に無端移動せしめられる中間転写ベルト51の上部張架面に当接しながら回転してY,C,M,K用の1次転写ニップを形成している。これらY,C,M,K用の1次転写ニップに対し、中間転写ベルト51を介してその裏側には、上述した1次転写ローラ55Y,C,M,Kが中間転写ベルト51の裏面に当接するよう配備されている。そして、これら1次転写ローラ55Y,C,M,Kには、それぞれ図示しないバイアス供給手段によってトナーの帯電極性とは逆極性の1次転写バイアスが印加されている。この1次転写バイアスにより、Y,C,M,K用の1次転写ニップには、トナーを感光体側からベルト側に静電移動させる1次転写電界が形成される。感光体ドラム11Y,C,M,K上に形成されたY,C,M,Kトナー像は、感光体ドラム11Y,C,M,Kの回転に伴ってY,C,M,K用の1次転写ニップに進入すると、この1次転写電界やニップ圧の作用によって中間転写ベルト51上の書き込み位置に順次重ね合わせて1次転写される。これにより、中間転写ベルト51のおもて面ループ外周面)には、4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。なお、1次転写ローラ55Y,C,M,Kに代えて、1次転写バイアスが印加される導電性ブラシや、非接触方式コロナチャージャなどを採用してもよい。

0067

K用のプロセスユニット10Kの図中右側方には、光学センサユニット69が中間転写ベルト51のおもて面に対して所定の間隙を介して対向するように配設されている。この光学センサユニット69は、中間転写ベルト51のベルト幅方向の一端部において、ベルト周方向に所定のピッチで付された図示しないマークを検知する。個々のマークの検知時間間隔に基づいて、中間転写ベルト51の移動速度を測定することができる。
中間転写ベルト51の下方には当接部材としての2次転写ローラ56(図2参照)が配設されており、これは図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動する。

0068

中間転写ベルト51の内側では、対向部材である2次転写バックアップローラ53が中間転写ベルト51を掛け回している。これにより、2次転写バックアップローラ53と2次転写ローラ56との間に2次転写域として機能する2次転写ニップEを形成している。これにより、2次転写バックアップローラ53と2次転写ローラ56との間に接合ニップn1及び巻き掛けニップn2からなる転写域である2次転写ニップEが形成される。このため、2次転写ローラ56、が2次転写ニップEに達した記録紙Pを中間転写ベルト51のおもて面に当接させるよう機能できる。

0069

2次転写バックアップローラ53には、図示しない2次転写電源により、トナーの帯電極性と同極性の2次転写バイアスが印加される。これに対し、ベルト51のおもて面に当接して2次転写ニップを形成している当接部材を成す2次転写ローラ56は接地されている。これにより、2次転写バックアップローラ53と2次転写ローラ56との間の接合ニップn1及び巻き掛けニップn2からなる転写域である2次転写ニップE(図4参照)に2次転写電界が形成されている。中間転写ベルト51のおもて面に形成された4色トナー像は、中間転写ベルト51の無端移動に伴って2次転写ニップ入口に進入し転写域である2次転写ニップEで転写処理されることで記録紙Pへ転写される。

0070

ここで、接合ニップn1及び巻き掛けニップn2からなる2次転写ニップEとその周囲の2次転写機能部の各構成については後述する。
先に示した図1において、給紙装置200は、記録紙Pを収納する給紙カセット201、これらの給紙カセット201に収納された記録紙Pをカセット外に送り出す給紙ローラ202、送り出された記録紙Pを一枚ずつ分離する分離ローラ対203、分離後の記録紙Pを送り出し路204に沿って搬送する搬送ローラ対205などがそれぞれ複数配設されている。給紙装置200は、図示のようにプリンタ部1の直下に配設されている。そして、給紙装置200の送り出し路204は、プリンタ部1の給紙路70に連結している。これにより、給紙装置200の給紙カセット201から送り出された記録紙Pは、送り出し路204を経由してプリンタ部1の給紙路70内に送られる。

0071

プリンタ部1の給紙路70の末端付近には、送込手段としてのレジストローラ対71が配設されており、そのローラ間に挟み込んだ記録紙Pを中間転写ベルト51上の4色トナー像に同期させるタイミングで2次転写ニップEに送り込む。そして、2次転写ニップEでは、中間転写ベルト51上の4色トナー像が2次転写電界やニップ圧の影響によって記録紙Pに一括2次転写され、記録紙Pの白色と相まってフルカラー画像となる。このようにしてフルカラー画像が形成された記録紙Pは、2次転写ニップEを通過すると中間転写ベルト51から離間する。

0072

図2に示すように、転写域である2次転写ニップEの図中左側方には、無端状の紙搬送ベルト76を複数の張架ローラによって張架しながら図中反時計回り方向に無端移動させる搬送ベルトユニット75が配設されている。中間転写ベルト51から分離した記録紙Pは、この紙搬送ベルト76の上部張架面に受け渡されて、定着装置80に向けて搬送される。
定着装置80内に送られた記録紙Pは、図示しないハロゲンランプ等の発熱源を内包する加熱ローラ81と、これに向けて押圧される加圧ローラ82とによる定着ニップ内に挟み込まれる。そして、挟み込まれて加圧されつつ加熱されるとともにフルカラー画像が表面に定着された上で、定着装置80外に向けて送られる。
なお、図2に示すように、転写域である2次転写ニップEを通過した後の中間転写ベルト51の表面には、記録紙Pに転写されなかった若干量の2次転写残トナーが付着している。この2次転写残トナーは中間転写ベルト51の従動ローラ54を挟んだ対向位置の表面に当接しているベルトクリーニング装置57によってベルトから除去される。

0073

図1に示すように、定着装置80の下方には、スイッチバック装置85が配設されている。定着装置80から排出された記録紙Pは、揺動可能な切替爪86による搬送路切替位置までくると、切替爪86の揺動停止位置(各切り換え位置)に応じて、排紙ローラ対87、あるいはスイッチバック装置85に向けて送られる。そして、排紙ローラ対87に向けて送られた場合には、機外へと排出された後に、排紙トレイ3状にスタックされる。
一方、スイッチバック装置85に向けて送られた場合には、スイッチバック装置85によるスイッチバック搬送によって上下反転せしめられた後、再びレジストローラ対71に向けて搬送される。そして、2次転写ニップに再び進入して、もう片面にもフルカラー画像が形成される。
なお、プリンタ部1の装置本体99の側面に設けられた手差しトレイ2上に手差しされた記録紙Pは、手差し供給ローラ72と、手差し分離ローラ対73とを経由した後、レジストローラ対71に向けて送られる。

0074

次に、図4を用いて、先に記載した2次転写機能部を成す2次転写バックアップローラ53及び2次転写ローラ56と、両ローラ間の接合ニップn1及び巻き掛けニップn2からなる2次転写ニップEのニップ入口P1に記録紙Pを案内する案内部材65について説明する。
同図において、2次転写電源59によってトナーと同極性(図示の例では負極性)の2次転写バイアスが印加される2次転写バックアップローラ53と、接地されている2次転写ローラ56との間には、中間転写ベルト51を介して2次転写電流が流れる。この2次転写電流は、両ローラの軸間を結ぶ経路、即ち、図中白抜きの矢印を付した接合ニップn1と対向する位置で主に流れる。このため、中間転写ベルト51から記録紙Pへのトナー像の2次転写は、軸間を結ぶ位置(以下、軸間位置P0という)と重なる接合ニップn1で行われる。この軸間位置よりも僅かにベルト移動方向上流側において、中間転写ベルト51のおもて面と、2次転写ローラ56との間にギャップが形成されていると、ギャップ間放電が発生する。これにより、2次転写ニップ(接合ニップn1に相当する)に進入する前のベルト領域にいたるトナー像中のトナーが散って転写チリを引き起こしてしまう。

0075

そこで、本複写機においては、白抜き矢印で示した接合ニップn1(軸間位置)よりも比較的離れた位置でギャップを形成するように、接合ニップn1(軸間位置)よりもベルト移動方向上流側でベルトを2次転写ローラ56に強制的に巻き掛けるようにした巻き掛けニップn2を形成している。この強制的な巻き掛けは、中間転写ベルト51のループ内側において2次転写バックアップローラ53よりもベルト移動方向上流側に配設された押出し部材を成す押し下げローラ58によって行われている。押し下げローラ58が、ベルトループ内側からベルトを2次転写ローラ56に向けて押し下げることで、中間転写ベルト51を案内部材65へと近づけ、そのベルトを2次転写ローラ56に強制的に巻き掛けて巻き掛けニップn2を形成しているのである。かかる巻き掛けニップn2により、2次転写電流の及ばない位置までギャップを遠ざけることで、転写チリの発生を有効に抑えている。

0076

ここで、両ローラ53,56の接合ニップn1(軸間位置P0)とこれよりも僅かにベルト移動方向上流側でベルトが2次転写ローラ56に強制的に巻き掛けられた巻き掛けニップn2とにより2次転写ニップEが形成されている。
押下げローラ58は、金属からなる円筒状の芯金58aとこれの外周面に被覆された樹脂部58bとを形成している。中間転写ベルト51との接触面は電気的に絶縁の樹脂部58bで形成することにより、2次転写バックアップローラ53に印加された2次転写電流が中間転写ベルトの裏面を通じて、押下げローラ58に流れこむことで、2次転写ローラ56に流れ込む転写電流が減少するのを防止している。

0077

2次転写バックアップローラ53は、金属からなる円筒状の芯金53aと、これの外周面に被覆された導電性の弾性層53bとを有している。A5サイズなどといった小サイズ紙を用いる際には、2次転写ニップn内において、ベルト幅方向におけるベルトと小サイズ紙との接触面積が比較的少なくなる。そして、小サイズ紙がニップ内に進入しているにもかかわらず、ベルト51と2次転写ローラ56との直接接触領域が比較的大きな面積で形成される。このような場合において、2次転写電流が電気抵抗の大きな小サイズ紙を避けるようにして前述の直接接触領域に集中的に流れてしまうと、小サイズ紙の領域で必要とする実効転写電界が得られなくなって転写不良を引き起こしてしまう。そこで、本複写機では、2次転写バックアップローラ53の弾性層53bの弾性材料として、イオン導電剤添加量を適切に調整したものを使用して、2次転写バックアップローラ53の体積固有抵抗率で107[Ω・cm]以上にしている。これにより、紙の抵抗よりも大きな電気抵抗をバックアップローラ53に発揮させることで、上記直接接触領域への2次転写電流の集中を回避している。

0078

2次転写ローラ56は、金属からなる円筒状の芯金56aと、これの外周面に被覆された導電性の弾性層56bと、これの外周面に被覆された導電性樹脂からなる表面層56cとを有している。芯金としては、ステンレスアルミニウムなどの金属材料からなるものを例示することができる。
2次転写ローラ56の弾性層56bとしては、ゴム材料導電性材料あるいはイオン導電剤を添加した導電性ゴム材料からなるものを例示することができる。弾性層56bの柔軟な変形によって中間転写ベルト51に幅広く密着し得る2次転写ローラ56とするために、弾性層56bとしては、JIS−A硬度が70[°]以下であるものを採用することが望ましい。但し、2次転写ローラ56に対しては、後述するクリーニングブレード60を当接させていることから、弾性層56bが軟らか過ぎると、その柔軟すぎる変形によってクリーニングが困難になる。よって、弾性層56bのJIS−A硬度については、40[°]以上にすることが望ましい。本複写機では、JIS−A硬度を50[°]に調整したエピクロルヒドリンゴムからなる弾性層56bを採用している。

0079

2次転写ローラ56の表面層56cとしては、電気抵抗調整のためのカーボン粉末を分散させたエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)やSiゴムからなるものを例示することができる。また、イオン導電機能を有するニトリルゴム(NBR)やウレタンゴム等からなるものでもよい。表面層56cは、2次転写ローラ56の表面に対するトナー固着を抑える役割を担っているので、当然ながらトナー離型性が弾性層56bよりも優れている。

0080

本複写機M1は、高速プリントを安定的に可能にすべく、紙間(非画像領域)にトナー濃度調整パターンを作成し、不図示の光学センサを経て不図示の制御手段に濃度信号入力済みであり、そのため、トナーは2次転写ローラ56に付着するようになる。そこで、2次転写ローラ56に付着したトナーを機械的に掻き取るクリーニングブレード60を2次転写ローラ56に当接させている。

0081

また、潤滑剤塗布手段62による潤滑剤の塗布で、2次転写ローラ56のトナー離型性をより向上させている。この潤滑剤塗布手段62は、ステアリン酸亜鉛塊などの固形潤滑剤621と2次転写ローラ56との両方に接触して回転駆動することで、固形潤滑剤621から掻き取って得た潤滑剤粉末を2次転写ローラ56に塗布する塗布ブラシローラ620や、固形潤滑剤621を塗布ブラシローラ620に向けて付勢するコイルバネ622や、固形潤滑剤621のガイド623等を有している。また、クリーニングブレード60の上流には、紙粉を取り除くために、紙粉除去ブラシ61が配置されている。
なお、中間転写ベルト51と対向する2次転写ローラ56、クリーニングブレード60、紙粉除去ブラシ61、潤滑剤塗布手段62は装置本体99側の支持枠63を介して離脱可能に支持されている。ここで、支持枠63の搬送路Rと下方から対向し、2次転写ニップEのニップ入口P1に接近する平板状の部位は下方案内部材631を成している。

0082

図示のように、2次転写ローラ56には、様々な部材を当接させているので、中間転写ベルト51の表面移動に伴う従動回転を行うことはできない。また、高速に記録紙Pを2次転写ニップに通すには、2次転写ローラ56を回転駆動した方が有利である。このような理由から、2次転写ローラ56については、図示しない駆動系によって回転駆動するようになっている。かかる構成では、既に説明したように、2次転写ニップEの入口近傍における記録紙Pの搬送が、2次転写ニップ内で記録紙Pの先端側に圧接する2次転写ローラ56の回転駆動力に支配されるようになる。そして、2次転写ニップEの入口近傍では、記録紙Pが2次転写ローラ56の線速とほぼ同じ速度で移動する。

0083

ところで、2次転写ローラ56は、製造時の加工精度限界から、±0.5[%]の外径誤差がどうしても発生してしまう。このため、中間転写ベルト51の移動速度と2次転写ローラ56の線速とを同じにする設計にしたとしても、僅かな線速差がどうしても発生してしまう。更には、2次転写ローラ56の外周に対して回転中心が僅かに偏心することから、一周あたりにおいても2次転写ローラ56の線速は微妙に変化する。これらの結果、記録紙Pの移動速度とベルトの移動速度との速度差をなくすことはできない。そして、この速度差により、トナー像の擦れによる画像乱れ(以下、転写ブレという)が少なからず発生してしまう。

0084

本第1実施形態では、レジストローラ対71による記録紙Pの送り込み速度を、2次転写ローラ56による記録紙Pの搬送速度よりも少しだけ速くしている。これは、先端側を2次転写ニップE内に挟み込みつつ、後端側をレジストローラ対71のレジストニップに挟み込んだ状態の記録紙Pを、2次転写ニップnとレジストニップとの間で過剰なテンションで引き延ばしてしまうことを回避しているからである。このような速度設定では、記録紙Pの搬送に伴って、2次転写ニップnとレジストニップとの間で記録紙Pを徐々に撓ませていくが、この撓みは、厳密には、案内部材(ガイド板)65による記録紙Pの支持点と、レジストニップの出口との間で発生する。そして、前記支持点と2次転写ニップn入口との間では記録紙Pの撓みが殆ど発生しないことから、記録紙Pは2次転写ニップEの入口近傍で2次転写ローラ56の線速で移動する。ガイド板65の先端j位置(支持点)が2次転写ニップnから離れた位置に配置した場合には、記録紙Pは、2次転写ニップE入口とガイド板65との間で撓みが発生してしまい、ニップ入口前で中間転写ベルト51と記録紙Pは接触してしまう。2次転写ニップE入口前の領域では、記録紙Pは、僅かな線速差をもって中間転写ベルト51と接触しながら移動するため、トナー像が擦れて画像を乱すことになる。このような問題を発生させないように案内部材(ガイド板)65を配置している。

0085

本第1実施形態に係る複写機においては、2次転写ニップEよりも記録紙搬送方向上流側に配置され、中間転写ベルト51と対向するよう案内部材(ガイド板)65が配備される。案内部材65は平板状の可撓性部材からなっており、中間転写ユニット50の基枠側と一体のカバー部材66に固定され、片持ち支持される。このように、案内部材65が平板状で片持ち支持されるので、取り付けスペース確保が容易となるし、撓み変形を容易化することができる。
なお、場合により、図10に示すように、一変形例としての案内部材65aのように、その中間部の肉厚膨出状に変化させて、先端jの中間転写ベルト51との間隔aよりも膨出部と中間転写ベルト51との間隔bを最も短い距離に形成してもよい。これにより、後述の最接近位置cの設定を容易化してもよい。

0086

案内部材65の一側面は記録紙Pに接触することで、記録紙Pを目標とする位置である2次転写ニップEのニップ入口P1に向けて案内する。なお案内部材65の材質としては、上記部材に限ったものではなく、帯電防止剤をコーティングまたは、練りこんだりして帯電防止機能をもたさせたPET、アクリル等から形成してもよい。帯電防止剤としては、たとえばカーボンブラックなどの材料を用いることができる。

0087

ここで、案内部材65は、その他側面(背面)が中間転写ベルト51と非平行になるような位置で対向配置される。即ち、案内部材65の他側面でもっとも中間転写ベルト51に接近する最近接位置cに対して、2次転写ニップEのニップ入口P1と対向する先端j側が2次転写ニップEに近づくにつれ中間転写ベルト51から離れるよう、案内部材65が配置される。
このように配置するには、中間転写ベルトを転写ニップ前で外側に押下げる必要があるが、本第1実施形態では、上述した押し下げローラ58がその機能を兼ねている。押し下げローラ58と中間転写ベルト51とが接触している位置と案内部材65の他側面でもっとも中間転写ベルト51に接近する最近接位置cとの間の距離bに対して、案内部材の先端jと中間転写ベルト51との距離aが大きくなるように配設位置を設定している。

0088

次に、本第1実施形態に係る複写機によって原稿のコピーをとる場合を説明する。
まず、原稿自動搬送装置400の原稿台401に原稿をセットする。あるいは、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス301上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じて押さえる。その後、図示しないスタートスイッチを押すと不図示の制御部が予め設定された複写モードに沿って制御を開始する。ここで原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときには、原稿がコンタクトガラス301内に送られる。そして、スキャナ300が駆動して第1走行体303及び第2走行体304による読取走査が開始する。これとほぼ同時に、中間転写ユニット50や各色プロセスユニット10Y,C,M,Kの駆動が開始する。更には、給紙装置200からの記録紙Pの送り出しも開始する。なお、給紙カセット201にセットされていない記録紙Pを使用する場合には、手差しトレイ2にセットされた記録紙Pの送り出しが行われる。

0089

次に、図1の複写機の画像の形成プロセスを説明する。
この画像形成プロセスは、一般の静電記録方式に準じていて、暗中にて帯電装置により一様に帯電された各色プロセスユニット10Y,C,M,Kの感光体ドラム11Y〜11K上に光書き込み手段68により対応する色の静電潜像を書き込み、この静電潜像を現像装置20Y、M、C、Kにより可視像化してトナー像を中間転写ベルト51の同一の画像形成領域に転写し、重層されたトナー像が得られる。中間転写ベルト51の重ね転写されたカラートナー像は2次転写バックアップローラ53と2次転写ローラ56が対向する2次転写ニップEに搬送路から案内部材65にガイドされてきた記録紙に対し、2次転写する。その転写時においては、2次転写バックアップローラ53とその上で中間転写ベルト51を介して該ローラ53に圧接された状態にある最終転写用の2次転写ローラ56間に転写バイアスが印加されており、2次転写ニップEを転写紙Pが通過することにより最終転写が行なわれる。

0090

2次転写後、転写紙P上に担持されたフルカラートナー像は定着装置80で定着され排紙トレイ3に排紙されることにより、記録紙P上にフルカラーの最終画像を得ることができる。
中間転写ユニット50の転写ローラ55Y〜55Kおよび2次転写ローラ56による各転写工程において、感光体ドラム11Y〜11Kやベルト51上に残留する転写残トナーは、次回の形成画像を損なう要因となる。そこで、これら各転写残トナーを画像形成プロセス手段内のドラムクリーニング手段14Y〜14Kと、最終転写工程通過のベルト51に対向するベルトクリーニング装置57とにより、次回の画像形成工程前に除去しておく。

0091

なお、ベルト51のおもて面の画像形成領域の外側に設けた図示しないマークを学センサユニット69により検出し、そのタイミングに基づいて、中間転写ベルト51の移動速度を測定する。更に、ベルト51の幅方向端縁近傍の画像形成領域外画像形成パターンがトナーで形成され、これが不図示の濃度センサにより検知され、その出力に基づいて、各画像形成プロセス手段10Y、M、C、Kの各現像バイアス、帯電バイアス、転写バイアス制御トナー補給など、プロセスコントロールを行っている。

0092

次に、図1の複写機の2次転写機能部について説明を追加する。
上述したように、中間転写ユニット50の中間転写ベルト51には2次転写バックアップローラ53と2次転写ローラ56に挟持された部位に、接合ニップn1と巻き掛けニップn2とからなる2次転写ニップEが形成される。この2次転写ニップEにおいて、中間転写ベルト51に重ね転写されたカラートナー像が搬送路Rから案内部材65にガイドされてきた記録紙Pに対し、2次転写される。

0093

この際、2次転写ニップEのニップ入口P1に達した記録紙Pは、その位置より下流側では巻き掛けニップn2、続いて接合ニップn1にそれぞれ挟持され、即ち、接触距離を比較的拡大保持した上で、搬送ベルトユニット75側に移送できる。この際、両ニップn1,n2に挟持されて移動するので、記録紙Pと中間転写ベルト51の相対線速度差が確実に排除され、ズレは抑制され、トナー像は接合ニップn1で白抜きの矢印を付した2次転写電流を受け、挟持力を受け、記録紙Pへ転写され、トナー像の擦れ量を少なくすることができる。

0094

このように、ここで用いる案内部材65は記録紙Pと中間転写ベルト51との接触位置であるニップ入口P1及びこれに伴い接触距離を規制する機能を備えるが、この案内部材65の搬送路Rと対向する一側面は、ここを通過する記録紙Pと常時接触する。このため、記録紙Pと案内部材65との間の摩擦により案内部材65が帯電することでトナーと逆極性に帯電し、電荷が保持される。この状態で案内部材65はその他側面が対向する中間転写ベルト51上のトナーを引き付けるように作用してしまう。すると、中間転写ベルト51との最近接位置c(押し下げローラ58がある部分)が最も汚れることになる。この場合、本第1実施形態では中間転写ベルト51と最近接位置cが先端jから離れている構成であるので、案内部材65の他側面側の最近接位置cでトナー汚れが発生することになるが、先端jの位置ではトナー汚れは軽微にすることができ、記録紙の先端汚れ、コバ面汚れを防止できる。

0095

本実施形態では、案内部材65上で、先端jから中間転写ベルトとの距離が最も近接する最近接位置cまでの距離L1は5mmである。この距離L1は、ベルトと最も近接する位置cでベルトから飛散して付着したトナーが、案内部材65上を伝わって記録紙Pと当接する一側面に回り込まないのに十分な距離とすればよい。中間転写ベルト51上のトナーは案内部材65の他側面上の最近接位置cを中心としてその近傍の一定の範囲へ主に飛散するが、本実施形態では案内部材65先端jをこの飛散範囲よりも遠くに(距離L1を5mm)設定しているので、先端部分に中間転写ベルト上のトナーが飛散することを防止できている。

0096

また、本第1実施形態のように案内部材65はその2次転写ニップE側の先端jに近づくにつれて中間転写ベルト51から離れるような位置に配置されることにより、記録紙Pの先端汚れ、コバ面汚れを回避した上で案内部材65を中間転写ベルト51側へ近接させて配置することが出来る。したがって、これに接触する記録紙Pの搬送路Rも中間転写ベルト51側(図4で上側)に比較的接近配置することが出来る。さらに、2次転写ローラ56の周囲の固形潤滑剤63、塗布ブラシローラ62やクリーニングブレード60といった、記録紙の搬送路Rよりも図中下方に在る部材も中間転写ベルト側(図4で上側)に配置することができる。その結果、中間転写ベルト51、案内部材65、2次転写ローラ56を含む転写ニップ周辺の構成を小さな領域に配置することが可能となる。

0097

本第1実施形態では案内部材65を平板状としているので、部材構成が簡易である。また、中間転写ベルト51と記録紙通過領域の間の空間を狭くしても部材配置が可能であり、より構成をコンパクトにできる。
なお、案内部材65を可撓性部材としているため、記録紙Pの後端の離間時に案内部材65が撓むことによって、記録紙後端が中間転写ベルト側に移動する力を吸収することができ、移動する後端が中間転写ベルト側にたたきつけられる現象を防ぐことができる。したがって、この点からもトナー画像乱れる不具合を防止することができる。

0098

次に、本第1実施形態では、案内部材65の材質として、導電性ポリエチレンシートで構成し、中間転写ユニット50の基枠側と一体のカバー部材66を通じて電気的に接地させている。導電性の材料で電気的に接地することにより、上述したように、記録紙Pとの摩擦帯電が起きなくなり、案内部材65のトナー汚れをより防止させている。

0099

更に、このように案内部材65を導電性に設定した構成を採ることで、特に、高湿環境下等吸湿低抵抗化した記録紙Pを使用した場合、転写電流が紙を伝って案内部材65へ流れ込みが発生する場合があるが、本第1実施形態では、バックアップローラ53(図4参照)からトナーと同極性の電流を印加させベルト51上のトナーを転写する方式であるため、案内部材65を導電性にして接地させても転写効率が低下しない。

0100

上述のところで、案内部材65はトナー像の擦れ量を少なくすることができ、記録紙Pの画像先端およびコバ面の汚れを防止することができたが、例外として、厚紙通紙時の紙の後端領域だけは比較的目立つ転写ブレが発生した。
これは、記録紙Pの後端がガイド板65から離間すると、その腰の強さによる撓みからの復元力でベルトに勢い良く叩きつけられることによるものであった。
そこで、本第1実施形態に係る複写機M1においては、案内部材(ガイド板)65として、片持ち支持されながら記録紙Pをニップ入口P1(案内目標点)に向けて案内しているため記録紙Pが厚くて剛性のある紙であると、案内部材先端には大きな力がかかり、可撓性によって中間転写ベルト51に向けて撓む。これにより、記録紙Pの後端は、中間転写ベルト51のすぐ近くの位置で、案内部材(ガイド板)65から離間できる。これにより、記録紙Pの腰の強さによる記録紙P後端のベルトに対する叩きつけ力を低減することで、記録紙Pの後端領域だけに出現する後端転写ブレを軽減している。

0101

但し、超厚紙と呼ばれる200g/m2以上の腰の強い記録紙Pを用いると、視認可能な後端転写ブレを引き起こすことがあった。紙がガイド板65から離れる時の叩き付け力をさらに弱められるように、案内部材(ガイド板)65がより撓むように厚みの薄い材料を用いると、ガイド板が紙のコシにより変形しすぎて、中間転写ベルト上のトナー像と接触することで、擦れ画像となり、ガイド部材のコシの強さの調整では解決できなかった。

0102

次に、図1に示した複写機における案内部材65として、図5に2点差線で示すように、案内部材65の先端jは、記録紙搬送方向と直交する方向に対して直状に形成されてもよい。
ここでは、特に、案内部材65の先端j構成として(変形例1)を以下に説明する。
この(変形例1)では、図5実線で示すように、案内部材65の先端jを記録紙搬送方向と直交する方向に対して角度θを0.2[°]以上に傾けた姿勢に形成した。
この角度θ設定の経緯を本発明者が行った<実験1>に沿って説明する。
<実験1>
図5に示すように、案内部材65の先端を記録紙表面の搬送方向と直交する方向である紙幅方向(搬送直交方向)に対して角度θを持って傾けた姿勢にした。このようにして、記録紙後端の幅方向の一端における案内部材65からの離間タイミングと、他端における案内部材65からの離間タイミングをずらす。すると、両端を同時に離間させる場合に比べて、記録紙後端部の腰の強さによる復元力を低減して、後端転写ブレをなくすことができた。

0103

ここで、角度θについて、どの程度にすればよいのかを調べる実験を行った。記録紙Pとしては、腰が強くて後端転写ブレを引き起こし易い厚紙で、坪量256g/m2と坪量300g/m2の2種類を用いた。この結果を次の表1に示す。プリントアウトするテスト画像としては、転写ブレが目立ちやすいドットパターン画像と、グラフィックを具備する一般画像とをそれぞれプリントした。
転写ブレについては、プリントアウトした画像を目視で確認して、認められない:「ランク5」、凝視すると僅かに認められるものの許容範囲である:「ランク4」、画像乱れによって発生する濃淡差が認められる:「ランク3」、より明らかな濃淡差が認められる:「ランク2」、更に明らかな濃淡差が認められる:「ランク1」の5段階で評価した。

0104

0105

表1に示すように、角度θを0.2[°]以上にすれば、坪量300g/m2の紙でも、後端転写ブレを許容範囲内のランク4以上にすることができた。
上より、第1実施形態においては、図1に示した複写機における案内部材65として、図5に2点差線で示すように示すように、案内部材65の先端jが、記録紙搬送方向と直交する方向に対して直状に形成するのに代えて、ここでは、記録紙搬送方向と直交する方向に対して角度θを0.2[°](図5には説明のため過度の傾斜を示した)以上に傾けた姿勢に形成し、記録紙後端部の腰の強さによる復元力を低減して、記録紙後端が抜ける際に発生するショックを低減できる。

0106

次に、案内部材65の先端j構成として(変形例2)を以下に説明する。
この(変形例2)では、案内部材65の先端jを記録紙搬送方向と直交する方向に対して角度θを、特に、0.4[°](図5には説明のため過度の傾斜を示した)以上に傾けた姿勢に形成した。
この角度θの設定の経緯を本発明者が行った<実験2>に沿って説明する。
<実験2>
上述のように案内部材65をその先端jの角度θを0.2[°]以上に傾けた姿勢に形成した場合、記録紙Pを搬送する際には、若干ながらスキューを引き起こす場合がある。スキューを引き起こしても、後端転写ブレを許容範囲内に留めるべく、少しの余裕をもって、角度θを0.4[°]以上にすることがより望ましい。また、更に望ましい角度θの値としては、記録紙後端の幅方向の一端を案内部材65から離間させた後、その一端を中間転写ベルト51に接触させてから(ニップ入口P1で挟持してから)、他端を案内部材65から離間させるように角度θを設定することが挙げられる。

0107

少なくとも、給紙カセット201に収容可能な最大サイズの記録紙Pで、記録紙後端の幅方向の一端を中間転写ベルト51に接触させてから、他端をガイド部65から離間させることができればよい。
上述のところで、図1に示した複写機における案内部材65の先端j位置と中間転写ベルト51との距離aに対し、案内部材65と中間転写ベルト51との最近接部cにおける中間転写ベルト51との間の距離bを狭めるよう形成される。

0108

ここでは、特に、案内部材65の配置構成について(変形例3)として、以下に説明する。
この(変形例3)では、図4に実線で示すように、案内部材65の中間転写ベルト51との距離aを2.0mmに、案内部材65と中間転写ベルト51との最近接部cにおける中間転写ベルト51との間の距離bを1.0mmに狭めて、設定した。
この距離a、bの設定の経緯を本発明者が行った<実験3>に沿って説明する。
<実験3>
発明者は、案内部材65の先端j位置と中間転写ベルト51との距離aと、案内部材65と中間転写ベルト51との最近接部cにおける中間転写ベルト51との間の距離bをどの程度にすればよいかの実験を行った。
記録紙Pとしては、普通紙(坪量70g/m2)と厚紙(坪量300g/m2)(本実施形態の画像形成装置に通紙可能な紙のうちで最も厚い紙)の2種類を用い、各々1千枚プリントを行い、案内部材先端へのトナー汚れの有無、転写紙先端汚れの有無、トナー擦れの有無を確認した。プリントアウトするテスト画像としては、案内部材65汚れが発生しやすい(2色のトナーでベタ塗りして重ね合わせた画像)で確認を行った。また、中間転写ベルト51上のトナー像と中間転写ベルト51との付着力が弱くなるように、中間転写ベルト51の抵抗は高いもので評価を行った。

0109

この理由は、中間転写ベルト51の抵抗が高い場合、中間転写ベルト上のトナー層負電位)にひかれてベルト表面に集まってくる正イオン動き阻害される。この動きが阻害されると中間転写ベルト51上のトナー層電位下げる働きができず、トナー層電位が負に大きくなり飛散しやすくなるため、ベルト抵抗は比較的高い条件で評価をおこなった。すなわちトナー飛散に関して厳しい条件を設定して評価した。
条件:中間転写ベルト材質:ポリイミド
中間転写ベルト体積抵抗11.0LogΩ・cm (10の11乗[Ω・cm])
中間転写ベルト表面(裏面)抵抗率12.0(logΩ/□) (10の12乗[Ω/□])
ここで、各々異なる条件(a)〜(d)毎に、その結果を表2に示す。表2中で、距離a及びbは、記録紙を通紙していない状態における距離を表している。

0110

0111

条件(a)の場合は、記録紙である普通紙、厚紙通紙時に先端汚れが発生した。さらに厚紙通紙時には、画像擦れも発生した。これは、厚紙通紙中では、図6に示すように、案内部材65はニップ入口P1(案内目標点)での進入を規制するために、紙と常時接触しているが、厚紙のように剛性の高い紙を通紙時には、片持ち支持された案内部材65は中間転写ベルト51側に比較的大きく変形してしまい、中間転写ベルト51に近づき、案内部材65と中間転写ベルト51とのここでの最近接部(先端j)では、中間転写ベルト上のトナー像に接触してしまい、中間転写ベルト上のトナー像をかきとることで擦れ画像という異常画像となってしまったためである。なお、普通紙の場合は、紙のコシが弱いために案内部材65の変形は起きていないので、擦れ画像は発生しない。

0112

条件(b)の場合は、記録紙である普通紙通紙時に、案内部材65の先端にはトナー付着は見られたが、ごくわずかであり、普通紙先端汚れは発生しなかった。なお、拡大観察すると普通紙の先端は汚れていたが、目視で確認できない量であった。
しかし、厚紙通紙時の擦れ画像は発生しなくなったが、厚紙通紙時には、案内部材先端位置が中間転写ベルトに近づくため、中間転写ベルト上から飛散したトナーが先端位置にも付着する量が多くなり、その結果、転写紙先端汚れの発生になっている。

0113

条件(c)の場合は、より案内部材65の先端jが中間転写ベルトと離れるようにしたために、厚紙通紙時でも、案内部材65の先端jにわずかにトナー汚れは発生しているが、転写紙先端汚れは目視で確認できなかった。
条件(d)の場合は、さらに、案内部材先端jと中間転写ベルト51との距離を離すように構成したために、厚紙通紙時であっても、案内部材先端jにトナー付着が発生することがなくなった。なお、中間転写ベルト51と最近接部cでは、案内部材の汚れは、発生しているが、先端jから離れた位置に最近接部cを設けているために、案内部材先端jでの汚れは発生していない。

0114

ここで、条件(d)での、厚紙通紙時の案内部材先端jと中間転写ベルト51の距離aを確認したところ、紙通紙前で案内部材と中間転写ベルトとの距離aは3mmであったものが、厚紙通紙時は2mmであった。本実施例のように、案内部材65を片持ち支持された可撓性部材から形成した場合は、厚紙通紙時に案内部材65が変形した状態においても紙が中間転写ベルト51上のトナー像に接触しないだけの十分な距離aを選定すればよい。

0115

次に、上述の条件(a)〜(d)の距離aとbの関係について説明を追加する。
条件(a)のように距離aとbが狭くて等しい(1,0mm)場合は、上述のように汚れ及び擦れ画像が発生してしまう。条件(b)のように距離a、bの差を0.5mmとした場合、厚紙通紙時に案内部材先端jが中間転写ベルト51側に近づく結果、距離aが距離bよりも小さくなり、先端jが最接近位置になってしまう事態に陥り、記録紙Pの先端汚れが発生してしまう。
以上より、(変形例3)では、条件(c)に示すように距離aを2.0mmに、距離bを1.0mmと設定し、その差を1.0mm以上とすることにより、厚紙通紙時であっても概ね案内部材65の先端jでの距離aは距離bよりも大きくなるため、案内部材65の先端j及び記録紙Pの汚れを防ぐことができた。

0116

上述の「第1実施形態」で説明した複写機M1はその画像形成部100における二次2次転写ニップEにおいて、中間転写ベルト51のループ内側において2次転写バックアップローラ53よりもベルト移動方向上流側に配設された押出し部材を成す押し下げローラ58によって中間転写ベルト51を案内部材65側に押し下げている。これにより、中間転写ベルト51を2次転写ローラ56に強制的に巻き掛けることで巻き掛けニップn2を形成し、これと2次転写バックアップローラ53と2次転写ローラ56が挟持する接合ニップn1とで2次転写ニップEを形成し、しかも、案内部材65の先端jでの距離aより最接近位置cでの距離bを小さくして、案内部材65の先端j及び記録紙Pの汚れを防いでいた。しかし、場合により、「第2実施形態」として、図7に示すように、2次転写バックアップローラ53よりもベルト移動方向上流側の押出し部材(たとえば、押し下げローラ58)を排除してもよい。

0117

なお、この「第2実施形態」は第1実施形態と対比して押出し部材(たとえば、押し下げローラ58)を排除した点でのみ相違し、重複説明を略す。
この場合、図7に示すように、2次転写バックアップローラ53とそれよりもベルト移動方向上流側でブラックK用のプロセスユニット10K近傍の張架ローラ52との間に中間転写ベルト51の張架状態を規制する部材はない。
ここで2次転写バックアップローラ53と2次転写ローラ56に挟持された中間転写ベルト51は両ローラに挟持される接合ニップn1とそのニップ入口P1のみで2次転写ニップEが形成される。ニップ入口P1と張架ローラ52間に直状に中間転写ベルト51が配設され、それに沿うように案内部材65aが配備されている。

0118

この場合、案内部材65aはガイド部材66に一端が結合され、2次転写ニップEと対向する先端jより離れた近傍に屈曲部qが形成され、この屈曲部qが最接近位置を成している。ここで、屈曲した案内部材65aは先端jの中間転写ベルト51との距離aが最接近位置の屈曲部qにおける中間転写ベルト51との距離cより大きくなるように形成される。なお、屈曲部qに代えて、2点鎖線で示すように湾曲部としてもよい。
この場合、押出し部材(たとえば、押し下げローラ58)を排除したことで、巻き掛けニップn2を形成することはできないが、第1実施形態の案内部材65と同様に、案内部材65aの先端jでの距離aより最接近位置cでの距離bを小さくしているので、案内部材65の先端j及び記録紙Pの汚れを防ぐことができ、取り付けスペースの確保も容易となり、特に、押出し部材を排除したので、コスト低減に寄与できる。

0119

次に、「第3実施形態」として、中間転写型の画像形成装置としてのカラーデジタル複合機M2を図8に沿って説明する。
「第3実施形態」としてカラーデジタル複合機M2(画像形成装置)はその装置本体199に、各色の階調データに対応して画像形成を行う画像形成部100、記録紙Pを搬送する給紙部200、給紙部200より延びる搬送路Rの下流端に設けられた排紙部300を備えている。更に、図示しないパーソナルコンピュータやファクシミリや画像形成部100の上部のスキャナユニット198から受信された画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理装置(IPS)400、この画像処理装置400や画像形成部100や給紙部200を制御する制御部500を備えている。

0120

この画像形成装置M2ではスキャナユニット198等で読み取られた原稿から送信されるカラー画像情報が画像処理装置(IPS)400において、イエロー、シアン、マゼンタ、黒の各色に色分解され、各色の版のデータが形成され、各色の画像形成ユニットの露光装置光学ユニット)108に送られている。
ここで、カラーデジタル複合機M2の画像形成部100は、4色分の画像形成ユニット160Y(イエロー)、160C(シアン)、160M(マゼンダ)、160K(黒)を所定位置に着脱自在に支持する。この4色分の画像形成ユニットの上側に中間転写ユニット110が、下側に画像処理装置(IPS)400からの各色の版のデータに応じてレーザー光を照射可能な露光装置(光学ユニット)108を対向配備する。
光学ユニット108の下方には給紙部200側の給紙ユニット126が配備され、給紙ユニット126から延びる搬送路Rは中間転写ユニット110の側方の2次転写ニップEを経て、定着ユニット106を通過して排紙部300の排紙トレイ117に達している。

0121

ここで、画像形成部100は装置本体199の中央部に4色分の画像形成ユニット160Y(イエロー)、160C(シアン)、160M(マゼンダ)、160K(黒)を配備し、その上側には中間転写ユニット110の中間転写ベルト111が配備され、中間転写ベルト111のベルト移動方向A1に沿って4色分の画像形成ユニット160Y、C、M、Kが配置されたタンデム方式をなしている。

0122

中間転写ユニット110は、中間転写ベルト111、該中間転写ベルト111をループ状を成して回動可能に支持する3つの張架ローラ173、133、174、175各感光体ドラム120に形成されたトナー像を中間転写ベルト111に転写する一次転写ローラ112Y、C、M、K、及び中間転写ベルト111上に転写されたトナー像を更に記録紙Pに転写する二次転写ローラ166を備えている。

0123

中間転写ベルト111に対して、図8において後方側の対向域には装置本体199に支持された不図示の支持ブラケットが配備され、4色の画像形成ユニット160Y、C、M、Kの各感光体ドラム120Y、C、M、Kと一次転写域を介して対向する一次転写ローラ112Y、C、M、Kが枢支される。
図8中、矢印A1は中間転写ベルト111の移動方向を、矢印B1は感光体ドラム120の回転方向を示している。

0124

図8に示した給紙ユニット126は、給紙カセット125あるいは手差し給紙トレイ127から記録紙Pを給紙する給紙ローラ124、給紙された記録紙Pを二次2次転写ニップEに搬送するレジストローラ対104を備えている。
更に、符号151は両面ユニットを示している。両面プリント時に記録紙Pは排紙ローラ対107でスイッチバックされ、切換え爪122で両面ユニットの搬送路R2へ搬送され、搬送ローラ対123によりレジストローラ対104へ向けて搬送される。符号129は手差し給紙の給紙ローラを、128は搬送ローラ対を示す。

0125

定着ユニット106は、案内された記録紙P上のトナー像に定着ローラ163、加圧ローラ164を用いて熱と圧を加えることで定着を行う。
上記構成において、図8に示すように、まず1色目、イエローの像担持体ユニット160Yの感光体ドラム120Yが帯電装置79Yによって一様に帯電された後、光学ユニット108からのレーザー光によって潜像が形成され、これが現像装置180Yによって現像されてトナー像が形成される。
感光体ドラム120Y上のトナー像は、一次転写ローラ112Yの作用によって中間転写ベルト111に一次転写される。一次転写が終了した感光体ドラム120Yはクリーニング装置171Yによってクリーニングされ、次の画像形成に備える。

0126

同様のフルカラーの画像形成工程がC、M、K用の各像担持体ユニット160C、160M、160Kにおいても行われて各色のトナー像が形成され、先に形成されたトナー像に順次重ねて転写される。
画像形成部100の下側の各給紙トレイから給紙手段124により給紙された記録紙Pは、図示しない搬送手段により搬送されてレジストローラ対104に達する。ここでスキューを修正された上でレジストローラ対104により所定のタイミングで二次2次転写ニップEにある張架ローラ173(2次転写バックアップローラ)と二次転写ローラ166間へ搬送される。

0127

次に、図8に記載した2次転写機能部を成す張架ローラ173(2次転写バックアップローラ)及び2次転写ローラ166と、両ローラ間の接合ニップn1及び巻き掛けニップn2からなる2次転写ニップEのニップ入口P1に記録紙Pを案内する案内部材265と、ループ内側において張架ローラ173よりもベルト移動方向上流側に配備される押出し部材を成す張架ローラ133について説明する。
ここで、対向部材である張架ローラ172が中間転写ベルト111を掛け回しており、張架ローラ173と2次転写ローラ166との間に接合ニップn1及び巻き掛けニップn2からなる2次転写ニップEが形成される。このため、2次転写ローラ166が2次転写ニップEに達した記録紙Pを中間転写ベルト111のおもて面に当接させるよう機能できる。

0128

張架ローラ173には、図示しない2次転写電源により、トナーの帯電極性と同極性の2次転写バイアスが印加される。これに対し、ベルトのおもて面に当接している2次転写ローラ166は接地されている。これにより、張架ローラ172と2次転写ローラ166との間の接合ニップn1及び巻き掛けニップn2からなる2次転写ニップEに2次転写電界が形成される。中間転写ベルト111のおもて面に形成された4色トナー像は、中間転写ベルト111の無端移動に伴って2次転写ニップ入口P1に進入し2次転写ニップEで転写処理されることで記録紙Pへ転写される。

0129

上述のところにおいて、中間転写ベルト111、張架ローラ173、2次転写ローラ166、張架ローラ133の各素材構成は第1実施形態で用いる中間転写ベルト51と同様であり、ここでは重複説明を略す。
本第3実施形態に係る画像形成装置M2においては、図9に示すように、2次転写ニップEよりも記録紙搬送方向上流側に中間転写ベルト111と対向するよう案内部材265が配備される。案内部材265は平板状の可撓性部材からなっており、中間転写ユニット150の基枠側と一体のガイド部材266に固定され、片持ち支持される。案内部材265の一側面は記録紙Pに接触することで、記録紙Pを2次転写ニップEのニップ入口P1に向けて案内する。なお案内部材265の素材構成は第1実施形態の案内部材65と同一であり、重複説明を略す。

0130

図9において、案内部材265は、その他側面(背面)が中間転写ベルト111と非平行になるような位置で対向配置される。即ち、ここでの中間転写ベルト111を張架する複数の張架ローラのうち、上述の押出し部材を成す張架ローラ133と中間転写ベルト111とが接触している位置と案内部材265の他側面でもっとも中間転写ベルト111に接近する最近接位置cとの間の距離bに対して、案内部材265の先端jと中間転写ベルト111との距離aが大きくなるように配設位置を設定している。なお、ここで、案内部材265の先端jと中間転写ベルト111との距離aを3,0mmとし、張架ローラ133と中間転写ベルト111とが接触している位置と案内部材265の他側面でもっとも中間転写ベルト111に接近する最近接位置cとの間の距離bを1、0mmとした。これよって、案内部材265の他側面でもっとも中間転写ベルト51に接近する最近接位置cに対して、2次転写ニップEのニップ入口P1と対向する先端j側が2次転写ニップEに近づくにつれ中間転写ベルト51から離れるよう、案内部材65が配置された。これにより、距離aを3.0mmに、距離bを1.0mmと設定し、その差を2.0mm以上とすることにより、厚紙通紙時であっても案内部材65の先端jでの距離aは距離bよりも確実に大きくなり、案内部材65の先端j及び記録紙Pの汚れを確実に防ぐようにしている。

0131

更に、案内部材265の先端jが、記録紙搬送方向と直交する方向に対して角度θ(図5参照)を0.2[°]以上に傾けた姿勢に形成し、記録紙後端部の腰の強さによる復元力を低減して、記録紙後端が抜ける際に発生するショックを低減できるようにしている。 次に、制御部500による画像形成部100の制御機能および、各部の作動について説明する。

0132

次に、画像形成モード指令を制御部500が受け、画像データが受信され所定の画像処理を施され、得られたデータに応じて光学ユニット108からのレーザー光が4色の各画像形成ユニット160Y、160C、160M、160Kの感光体ドラム120Kの露光を成し、4色のトナー像が形成される。この中間転写ベルト111に一次転写されている4色の重層されたトナー像は2次転写ニップEに進む。二次2次転写ニップEにおいて、張架ローラ173と二次転写ローラ166の作用によって中間転写ベルト111に記録紙Pを当接させ、中間転写ベルト111上に形成されたトナー像を二次転写する。

0133

トナー像を二次転写された記録紙Pは定着ユニット106に搬送され、定着ローラ165と加圧ローラ163のニップ部にてトナー像が定着され、カラー画像が形成され、排紙ローラ対107によって排紙トレイ117に排出される。両面モードの場合には切替え爪122により搬送経路R2へ案内され、両面ユニット151で反転された後、レジストローラ対104へ搬送されて片面コピーと同様の経路を辿る。
なお、二次転写後の中間転写ベルト111は、クリーニングブレード176を有するベルトクリーニング装置113によってクリーニングされる。

0134

上述の2次転写ニップEにおいて、ここでの張架ローラ133と中間転写ベルト111とが接触している位置と案内部材265の他側面でもっとも中間転写ベルト111に接近する最近接位置cとの間の距離bを1、0mmとし、案内部材265の先端jと中間転写ベルト111との距離aを3,0mmとして形成され、その差を2.0mm以上としている。この設定により、厚紙通紙時であっても案内部材65の先端jでの距離aは距離bよりも確実に大きくなり、先端jにトナーがより多く付着するという傾向を回避している。このため、案内部材65の先端jのトナー付着量を低減させ、記録紙Pの先端、コバ面のトナーによる汚れを確実に防ぐことができる。

0135

更に、この2次転写ニップEにおいて、案内部材265の先端jが、記録紙搬送方向と直交する方向に対して角度θ(図5参照)を0.2[°]以上に傾けた姿勢に形成したので、案内部材65の一側面を通過する記録紙Pの中間転写ベルト111への接近変位を記録紙搬送方向と直交する方向においてずらして進めることができ、後端部の腰の強さによる復元力による中間転写ベルト111のたたき作用を低減して、記録紙後端が抜ける際に発生するショックを低減し、画像ブレを防止できる。

0136

以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は上述の各実施形態の具体的構成に限らず、特許請求の範囲で記載した範囲内で様々な構成とすることができる。
たとえば、第4実施形態として図11に示すような画像形成装置としてのプリンタM3を構成することができる。ここで図11中にはのプリンタM3の画像形成部100(ここで第1実施形態中の機能部材同一機能部材には同様の符号を付した)の周辺部材のみを示し、全体構成は略した。ここでの各画像形成ユニット10Y、10C、10Mは転写ベルト51よりも左側に鉛直方向に配置され、中間転写ベルトの下部を突き出すようなループ状に張架される。下部に突き出す位置には張架ローラ53(像担持体ベルトの内側に対向する対向部材)と第2転写ローラ56(像担持体ベルトの内側に対向する対向部材)により形成される2次転写ニップEを配備し、同2次転写ニップEの下方に第2実施形態での案内部材265と同様の構成の案内部材403を配設している。この場合も、第1,2実施形態とほぼ同様の効果が得られる。

0137

更に、上述した、複写機、スキャナとプリンタを含む複合機の他に、本発明をファクシミリ、プリンタ、印刷機およびインクジェット記録装置の何れかに適用してもよく、またはそれらの少なくとも二つを組み合わせた複合機からなる画像形成装置に適用してもよい。
これらの各実施形態の場合も、案内部材が2次転写ニップE側の先端jから離れた位置cで像担持ベルトとの(離間)距離bが最も近くなるように配設されることにより、中間転写ベルトと案内部材との(離間)距離が最も近くなる部分が最も汚れるようになり、先端jにトナーがより多く付着するという傾向を回避して、案内部材の先端jのトナー付着量を低減させ、記録紙Pの先端、コバ面の汚れを防止することができるとの画像形成装置と同様の効果を得ることができる。

0138

51像担持ベルト
53 2次転写バックアップローラ(対向部材)
56 2次転写ローラ(当接部材)
58押し下げローラ(押出し部材)
65案内部材
a 距離(先端)
b 距離(最接近位置)
j 先端
n1接合ニップ
n2 巻き掛けニップ
E 2次転写ニップ
P 記録紙(記録体)
P1ニップ入口
R搬送路
M1複写機
M2カラーデジタル複合機
M3 プリンタ

先行技術

0139

特開平11−1338276
特開2004−061908
特開2006−171475
特開2000−172048
特開2008−003449
特許3073931
特開2002−278387
特許3630903

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