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技術 円形断面を有する軸状の部材の外周面への段付け加工方法

出願人 ジヤトコ株式会社
発明者 竹下達視斎藤巌田澤純外園保治
出願日 2009年9月16日 (11年3ヶ月経過) 出願番号 2009-214277
公開日 2011年3月31日 (9年8ヶ月経過) 公開番号 2011-062717
状態 特許登録済
技術分野 軸・クランク・連接棒及び関連の軸受 鍛造
主要キーワード 円柱台 段部成形 段付け加工 後方押出し成形 軸方向中央位置 押込み量 バルジ成形 ベルト式無段変速機用
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年3月31日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

切削加工によらないで円形断面を有する軸状の部材の外周面に略直角の角を有する段部を成形する。

解決手段

部材の外周面を変形させて外径が第1の径から第2の径に連続的に減少する傾斜部24を成形し、内部に、少なくとも、第1の径に略等しい内径の第1の内周面61sと、第1の内周面61sに接続し第1の内周面61sよりも径方向外側に拡がる第2の内周面62sと第2の内周面62sに接続し部材の挿入方向に対して略直角をなす押付け面62pと、を有する金型5に傾斜部24が成形された部材を挿入して傾斜部24の外側を押付け面62pに接触させ、この状態から部材をさらに押し込むことで傾斜部24を径方向外側に変形させ、部材を金型5から引き抜くことで、第1の径を超えて径方向外側に移動した傾斜部24の肉を第1の内周面61sによりしごく。

概要

背景

変速機軸部材は軸方向位置に応じて径が異なり、特許文献1に開示されるように、各軸方向位置の径が所望の径となるように絞り加工を利用して製造されるのが一般的である。

また、軸部材を変速機ケース内の所望の位置に支持するために、軸部材の外周面位置決め用の段部を形成することがあるが、上記絞り加工では径を急激に変化させることが難しいため、切削加工により形成されることが多い。

概要

切削加工によらないで円形断面を有する軸状の部材の外周面に略直角の角を有する段部を成形する。部材の外周面を変形させて外径が第1の径から第2の径に連続的に減少する傾斜部24を成形し、内部に、少なくとも、第1の径に略等しい内径の第1の内周面61sと、第1の内周面61sに接続し第1の内周面61sよりも径方向外側に拡がる第2の内周面62sと第2の内周面62sに接続し部材の挿入方向に対して略直角をなす押付け面62pと、を有する金型5に傾斜部24が成形された部材を挿入して傾斜部24の外側を押付け面62pに接触させ、この状態から部材をさらに押し込むことで傾斜部24を径方向外側に変形させ、部材を金型5から引き抜くことで、第1の径を超えて径方向外側に移動した傾斜部24の肉を第1の内周面61sによりしごく。

目的

本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたもので、切削加工によらないで円形断面を有する軸状の部材の外周面に略直角の角を有する段部を成形する段付け加工方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

円形断面を有する軸状の部材の外周面への段付け加工方法であって、前記部材の外周面を変形させて外径が第1の径から第2の径に連続的に減少する傾斜部を成形する傾斜部成形工程と、内部に、少なくとも、(a) 前記第1の径に略等しい内径の第1の内周面と、(b) 前記第1の内周面に接続し前記第1の内周面よりも径方向外側に拡がる第2の内周面と該第2の内周面に接続し前記部材の挿入方向に対して略直角をなす押付け面と、を有する金型に前記傾斜部が成形された前記部材を挿入して前記傾斜部の外側を前記押付け面に接触させ、この状態から前記部材をさらに押し込むことで前記傾斜部を径方向外側に変形させる段部成形第1工程と、前記金型に押し込まれた前記部材を前記金型から引き抜くことで、前記段部成形第1工程により前記第1の径を超えて径方向外側に移動した前記傾斜部の肉を前記第1の内周面によりしごく段部成形第2工程と、を含むことを特徴とする段付け加工方法。

請求項2

請求項1に記載の段付け加工方法であって、前記傾斜部成形工程により成形される前記傾斜部の傾斜角、及び、前記段部成形第1工程における前記部材の押込み量の少なくとも一方が、(x) 前記段部成形第1工程により前記第1の径を超えて径方向外側に移動する肉の体積と、(y) 前記第1の径よりも径方向内側、かつ、前記段部成形第1工程により変形した前記傾斜部と前記押付け面の間に残される空間の体積と、が略等しくなるように調整される、ことを特徴とする段付け加工方法。

請求項3

請求項1または2に記載の段付け加工方法であって、前記第2の内周面がテーパ面であることを特徴とする段付け加工方法。

技術分野

0001

本発明は、円形断面を有する軸状の部材の外周面に段部を成形する段付け加工方法に関する。

背景技術

0002

変速機軸部材は軸方向位置に応じて径が異なり、特許文献1に開示されるように、各軸方向位置の径が所望の径となるように絞り加工を利用して製造されるのが一般的である。

0003

また、軸部材を変速機ケース内の所望の位置に支持するために、軸部材の外周面に位置決め用の段部を形成することがあるが、上記絞り加工では径を急激に変化させることが難しいため、切削加工により形成されることが多い。

先行技術

0004

特開2004−197912号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、切削加工により段部を形成する場合、材料の一部が切削により除去されるため、材料の歩留まりが低下する。歩留まりを向上させるために段部を形成する部位の径を絞り加工で予め絞っておき、当該部位を切削加工することで切削量を減らすことも可能であるが、軸部材が中空の場合は切削加工した部位の板厚が減少して、軸部材の強度低下の原因となる。

0006

本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたもので、切削加工によらないで円形断面を有する軸状の部材の外周面に略直角の角を有する段部を成形する段付け加工方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明のある態様によれば、円形断面を有する軸状の部材の外周面への段付け加工方法であって、前記部材の外周面を変形させて外径が第1の径から第2の径に連続的に減少する傾斜部を成形する傾斜部成形工程と、内部に、少なくとも、(a) 前記第1の径に略等しい内径の第1の内周面と、(b) 前記第1の内周面に接続し前記第1の内周面よりも径方向外側に拡がる第2の内周面と該第2の内周面に接続し前記部材の挿入方向に対して略直角をなす押付け面と、を有する金型に前記傾斜部が成形された前記部材を挿入して前記傾斜部の外側を前記押付け面に接触させ、この状態から前記部材をさらに押し込むことで前記傾斜部を径方向外側に変形させる段部成形第1工程と、前記金型に押し込まれた前記部材を前記金型から引き抜くことで、前記段部成形第1工程により前記第1の径を超えて径方向外側に移動した前記傾斜部の肉を前記第1の内周面によりしごく段部成形第2工程と、を含むことを特徴とする段付け加工方法が提供される。

発明の効果

0008

上記態様によれば、切削加工によらず円形断面を有する軸状の部材の外周面に略直角の角を有する段部を成形でき、切削加工で問題となっていた歩留まり低下や強度低下の問題を解消することができる。

図面の簡単な説明

0009

段付き軸状部材の製造工程を示した図である。
本発明の実施形態に係る段付け加工方法により段部が成形される様子を示した図である。
図2(c)の部分拡大図である。
本発明の実施形態に係る段付け加工方法により中空の軸部の外周面に段部を成形する場合のシミュレーション結果を示した図である。
本発明の実施形態に係る段付け加工方法により中実の軸部の外周面に段部を成形する場合のシミュレーション結果を示した図である。

実施例

0010

以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。

0011

図1は、段付き軸状部材1(図1(d))の製造工程を示した図である。

0012

段付き軸状部材1を製造するには、まず、鋼の丸棒を所定の長さに切断し、中実の円柱部材10を得る(図1(a))。そして、前後方押出し成形により、この円柱部材10を、軸方向中央の中実部11と、この中実部11から上下に延びる中空の軸部2とを有する部材に成形する(図1(b))。

0013

次に、軸部2を絞り加工により段階的に縮管し、軸方向位置に応じて軸部2の外径を異ならしめる(図1(c))。これにより、軸部2には、大径部20と、大径部20に接続し外径が大径部20よりも小さな第1〜第3の縮径部21〜23と、各部位を接続しそれぞれ外径が連続的に減少する第1〜第3の傾斜部24〜26とが成形される。

0014

次に、軸部2に対して段付け加工を施す。段付け加工においては、まず、軸部2を段部成形用の金型5(図2参照)に挿入し、縦打ちプレスにより軸部2を下方に押圧する。これにより、大径部20と第1の縮径部21とを接続する第1の傾斜部24を座屈させる(段部成形第1工程)。続いて、軸部2を金型5から引き抜くことで座屈した第1の傾斜部24をしごき成形し、軸部2の外周面に段部24’を成形する(図1(d)、段部成形第2工程)。これにより、段付き軸状部材1を得る。

0015

図2を参照しながら段付け加工について詳しく説明する。なお、図2では、説明を容易にするため、大径部20に接続する第1〜第3の縮径部21〜23のうち第1の縮径部21のみ描いてある。

0016

図2(a)は、絞り加工により縮径部21〜23を成形した後の軸部2を金型5に挿入する前の状態を示している。軸部2の大径部20の外径はr1、第1の縮径部21の外径はr2であり、第1の傾斜部24の外径はr1からr2に連続的に減少する。

0017

金型5は、第1の金型51と、第1の金型51に組み合わされ図中上下方向に移動可能な第2の金型52で構成される。第1の金型51と第2の金型52が組み合わさることで金型5内に空間6が形成される。

0018

空間6は、軸部2の軸方向に連続する第1〜第3の空間61〜63で構成される。

0019

第1の空間61は、上部が開放した円柱形状の空間であり、大径部20の外径r1に略等しい内径R1の第1の内周面61sを有する。

0020

第2の空間62は、第1の空間61に連続する円柱台形状の空間であり、第1の内周面61sに接続し第1の内周面61sよりも径方向外側に拡がる第2の内周面62sと、第2の内周面62sに接続し軸部2の挿入方向に対して略直角をなす押付け面62pを有する。第2の内周面62sは、この実施形態では、内径が第1の内周面61sの内径R1から連続的に増大するテーパ面である。

0021

第3の空間63は、第2の空間62に連続する円柱形状の空間であり、押付け面62pの内周端に接続し第1の縮径部21の外径r2に略等しい内径R2の第3の内周面63sを有する。

0022

かかる形状の空間6に軸部2を挿入すると、図2(b)に示されるように、軸部2の大径部20が第1の内周面61sに接触し、第1の傾斜部24の外側が下端側で押付け面62pに接触し、第1の縮径部21が第3の内周面63sに接触する。その一方で、第1の傾斜部24と第2の内周面62sの間には空間64が形成される。

0023

図示しない縦打ちプレスにより軸部2を図2(b)の状態からさらに金型5内に押し込むと、径方向内側及び外側に接触する部材を何も持たない第1の傾斜部24が、図2(c)に示されるように座屈し、座屈した第1の傾斜部24の肉は、外側が押付け面62pに押し付けられながら、空間64に向けて、すなわち、径方向外側に移動する。

0024

図3図2(c)の部分拡大図である。座屈により、大径部20の外径r1を超えて径方向外側に移動する肉(張出し部位71)の体積をV1、大径部20の外径r1よりも径方向内側かつ座屈した第1の傾斜部24と押付け面62pの間に残される空間(欠肉部位72)の体積をV2とすると、座屈する前の第1の傾斜部24の傾斜角、及び、縦打ちプレスによる軸部2の押込み量は、V1とV2が略等しくなるように調整される。これは、次のしごき成形によってこの張出し部位71の肉を過不足なく欠肉部位72に充填させるためである。

0025

第1の傾斜部24を座屈させたら、図2(d)に示すように、第2の金型52を図示しない油圧シリンダにより上昇させ、軸部2を金型5から退出させる。このとき、張出し部位71の肉が第1の内周面61sによりしごかれ、第1の内周面61sに沿って図中下方に寄せられる。これにより、張出し部位71の肉は、座屈した第1の傾斜面24の下側へと移動して欠肉部位72に充填され、これによって略垂直の角を有する段部24’が成形される。段部24’の角は直角が好ましいが、仕上げ加工で直角にできる程度であれば直角よりも多少大きく、あるいは、小さくてもよい。

0026

図4は、上記段付け加工方法により段部24’を成形する場合のシミュレーション結果を示した図である。

0027

図4(a)は金型5に軸部2を挿入した状態である。この状態から軸部2を押し込むと、第1の傾斜部24が座屈し、当該部位の肉が大径部20の外径r1を超えて径方向外側に移動し、張出し部位71が形成される(図4(b)〜(c))。

0028

そして、張出し部位71が形成された軸部2を金型5から退出させると、張出し部位71の肉が第1の内周面61sによってしごかれ、第1の内周面61sの下方へと寄せられる。これにより、第1の傾斜部24の下側の欠肉部位72に肉が充填され、第1の傾斜部24は、略垂直の角を有する段部24’へと成形される(図4(d))。

0029

このように、この段付け加工方法によれば、切削加工によることなく軸部2の外周面に略直角の角を有する段部24’を成形でき、切削加工で問題となっていた歩留まり低下や強度低下の問題を解消することができる(請求項1に対応する効果)。

0030

また、大径部20の外径r1を超えて径方向外側に移動した肉(張出し部位71)の体積V1が、大径部20の外径よりも径方向内側、かつ、座屈した第1の傾斜部24と押付け面62pの間に形成される空間(欠肉部位72)の体積V2と等しくなるよう、第1の傾斜部24の傾斜、縦打ちプレスによる軸部2の押込み量が調節されるようにしたので、張出し部位71の肉が欠肉部位72に過不足なく充填され、略直角の角を有する段部24’を精度よく成形することができる(請求項2に対応する効果)。

0031

さらに、第1の内周面61sに続く第2の内周面62sをテーパ面としているので、大径部20の外径r1を超えて径方向外側に移動した肉が、軸部2を金型5から抜く際に金型5によってかじられることなくなり、段部24’に欠陥が生じるのを防止することができる(請求項3に対応する効果)。

0032

なお、かじりを防止するには第2の内周面62sをこの実施形態のようにテーパ面とするのが好適であるが、かじりを防止できるのであれば第2の内周面62sをその他の形状としてもよい。例えば、第2の内周面62sを第1の内周面61sに接続する滑らかな湾曲面としてもよいし、第1の内周面61sと第2の内周面62sの接続部分のみをテーパ面、湾曲面としてもよい。

0033

以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一つを示したものに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。

0034

上記段付け加工方法、金型は、円形断面(断面の外周が略円形であればよい)を有する軸状の部材の外周面に段部を成形するために広く利用することができ、例えば、ベルト式無段変速機用プーリの軸部に段部を成形することができる。

0035

また、軸部2が中実であってもその外周面に段部を成形することも可能である。この場合、第1の傾斜部24の肉が座屈ではなく塑性変形により径方向外側に移動する。

0036

図5(a)〜(d)は軸部2が中実の場合のシミュレーション結果を示している。図5(a)〜(d)はそれぞれ図4(a)〜(d)に対応する加工途中の状態を示しており、図4(a)〜(d)と共通の構成については同じ符号を付してある。図5(d)に示されるように、軸部2が中実であっても軸部2が中空の場合と同様に略直角の角を有する段部24’を成形することが可能である。

0037

さらに、上記段付け加工方法、金型を用いてフランジ部の角を略直角に成形することもできる。この場合、例えば、軸方向中央位置から離れるにつれ外径が連続的に減少する部位(上記実施形態にける第1の傾斜部24に対応)をバルジ成形等により予め成形し、当該部位を上記金型と同様の金型により成形(塑性変形、及び、しごき成形)すれば、当該部位に略直角の角を成形することが可能である。

0038

1段付き軸状部材
2 軸部
5金型
24 第1の傾斜部(傾斜部)
61 第1の空間
61s 第1の内周面
62 第2の空間
62s 第2の内周面
62p押付け面

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