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技術 干渉縞抑制用の賦形シート及びそれを製造するためのロール金型

出願人 マクセルホールディングス株式会社
発明者 守上英寿保田茂山田幸憲
出願日 2009年9月14日 (11年2ヶ月経過) 出願番号 2009-211930
公開日 2011年3月24日 (9年7ヶ月経過) 公開番号 2011-059584
状態 未査定
技術分野 レンズ以外の光学要素 プラスチック等の成形用の型
主要キーワード 凸部長さ バインダ樹脂層 横断形状 目視認識 利用領域 エポキシ系アクリレート樹脂 シリンドリカルレンズ状 賦形シート
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (15)

課題

製品として利用される領域を視認しやすい干渉縞抑制用の賦形シートを提供する。

解決手段

賦形シート1の主面21は、利用領域30と、不要領域40とを有する。利用領域30は、干渉縞を抑制するための複数の賦形凸部300を有する。主面21はさらに、賦形領域30と不要領域40との間に延在する柱状部50を有する。柱状部50は不要領域の端に配置されるため、利用領域30を視認しやすくなる。

概要

背景

液晶ディスプレイタッチパネルでは、干渉縞ニュートンリング)の抑制が求められる。これらの機器では、拡散シートプリズムシート導光板といった複数の光学シートが積層される。積層された光学シート同士が密着すれば、干渉縞が発生し得る。

そこで、干渉縞を抑制するための賦形シートが開発されている。干渉縞抑制用の賦形シートは複数の凸部が形成された主面を有しており、これら複数の凸部により光の干渉を抑制する。その結果、光学シートと賦形シートとを重ねた場合、干渉縞が発生しにくい。

賦形シートには、バインダ樹脂層に含有された複数のビーズにより複数の凸部が形成されるものの他に、特開平8−77871号公報(特許文献1)に開示されるように、ビーズを含まない樹脂層ロール金型エンボス加工することにより複数の賦形凸部が形成されるものがある。

エンボス加工により形成された賦形シートでは、賦形凸部の高さは0.5μm〜5μm程度である。賦形シートは、打ち抜き加工等されることにより、用途に応じた形状に加工される。打ち抜き加工前の賦形シート(以下、賦形シート原反という)には、複数の賦形凸部が形成され、製品として利用される領域(以下、利用領域という)と、製品として利用されない領域(以下、不要領域という)とが存在する。加工後の賦形シート(以下、賦形シート製品という)は、賦形シート原反の利用領域を打ち抜き加工することにより製造される。したがって、加工時に賦形シート原反の利用領域と不要領域とを見分ける必要がある。

しかしながら、上述のとおり、賦形凸部高さは非常に低く視認しにくい。そのため、賦形シート原反の利用領域と不要領域との境界を視認しにくい。

概要

製品として利用される領域を視認しやすい干渉縞抑制用の賦形シートを提供する。 賦形シート1の主面21は、利用領域30と、不要領域40とを有する。利用領域30は、干渉縞を抑制するための複数の賦形凸部300を有する。主面21はさらに、賦形領域30と不要領域40との間に延在する柱状部50を有する。柱状部50は不要領域の端に配置されるため、利用領域30を視認しやすくなる。

目的

本発明の目的は、製品として利用される領域を視認しやすい賦形シートを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

干渉縞抑制用の賦形シートであって、構造化された主面を有し、前記主面は、干渉縞を抑制するための複数の賦形凸部が形成された利用領域と、前記利用領域に隣接し、前記賦形シートの縁に沿って延びる不要領域とを備え、前記不要領域は、前記利用領域との境界に延びる柱状部を含むことを特徴とする賦形シート。

請求項2

請求項1に記載の賦形シートであって、前記賦形凸部は、前記柱状部と交差する方向に延在することを特徴とする賦形シート。

請求項3

請求項2に記載の賦形シートであって、前記不要領域は、前記利用領域に隣接し、前記複数の賦形凸部が形成された賦形領域を含み、前記賦形領域は、前記前記利用領域との境界に延びる前記柱状部を含むことを特徴とする賦形シート。

請求項4

請求項3に記載の賦形シートであって、前記不要領域は、前記利用領域との境界に配列される複数の前記柱状部を含み、前記各柱状部は、隣り合う前記賦形凸部の間に配置されることを特徴とする賦形シート。

請求項5

請求項1に記載の賦形シートであって、前記柱状部の延在方向における前記賦形凸部の長さは、前記柱状部の長さよりも短いことを特徴とする賦形シート。

請求項6

請求項1に記載の賦形シートであって、前記柱状部は前記賦形凸部よりも高いことを特徴とする賦形シート。

請求項7

請求項1に記載の賦形シートであって、前記主面は、前記利用領域を挟んで配置される複数の前記不要領域を備えることを特徴とする賦形シート。

請求項8

干渉縞を抑制するための複数の賦形凸部が形成された主面を有する賦形シートを製造するためのロール金型であって、ロール表面を有する円柱状のロール胴部と、前記ロール胴部と同軸に配置されるロール軸部とを備え、前記ロール表面は、前記複数の賦形凸部に対応した複数の凹部を有する利用領域と、ロール表面の端部に配置され、周方向に延びる不要領域と、前記不要領域内の前記利用領域との境界に配置され、前記ロール表面の周方向に延びる溝部とを有することを特徴とするロール金型。

請求項9

請求項8に記載のロール金型であって、前記凹部は、前記溝部と交差する方向に延在することを特徴とするロール金型。

請求項10

請求項9に記載のロール金型であって、前記不要領域は前記利用領域に隣接し、前記複数の凹部が形成された賦形領域を含み、前記賦形領域は、前記利用領域との境界に配置され、前記ロール表面の周方向に延びる前記溝部を含むことを特徴とするロール金型。

請求項11

請求項10に記載のロール金型であって、前記不要領域は、前記利用領域との境界に配列される複数の前記溝部を有し、前記溝部は、隣り合う前記凹部の間に配置されることを特徴とするロール金型。

請求項12

請求項8に記載のロール金型であって、前記溝部の延在方向における前記凹部の長さは、前記溝部の長さよりも短いことを特徴とするロール金型。

請求項13

請求項8に記載のロール金型であって、前記溝部は前記凹部よりも深いことを特徴とするロール金型。

請求項14

請求項8項に記載のロール金型であって、前記ロール表面は、前記利用領域を挟んで配置される複数の前記不要領域を備えることを特徴とするロール金型。

技術分野

0001

本発明は賦形シート及び賦形シートを製造するためのロール金型に関し、より詳細には、干渉縞を抑制するための賦形シート及びロール金型に関する。

背景技術

0002

液晶ディスプレイタッチパネルでは、干渉縞(ニュートンリング)の抑制が求められる。これらの機器では、拡散シートプリズムシート導光板といった複数の光学シートが積層される。積層された光学シート同士が密着すれば、干渉縞が発生し得る。

0003

そこで、干渉縞を抑制するための賦形シートが開発されている。干渉縞抑制用の賦形シートは複数の凸部が形成された主面を有しており、これら複数の凸部により光の干渉を抑制する。その結果、光学シートと賦形シートとを重ねた場合、干渉縞が発生しにくい。

0004

賦形シートには、バインダ樹脂層に含有された複数のビーズにより複数の凸部が形成されるものの他に、特開平8−77871号公報(特許文献1)に開示されるように、ビーズを含まない樹脂層をロール金型でエンボス加工することにより複数の賦形凸部が形成されるものがある。

0005

エンボス加工により形成された賦形シートでは、賦形凸部の高さは0.5μm〜5μm程度である。賦形シートは、打ち抜き加工等されることにより、用途に応じた形状に加工される。打ち抜き加工前の賦形シート(以下、賦形シート原反という)には、複数の賦形凸部が形成され、製品として利用される領域(以下、利用領域という)と、製品として利用されない領域(以下、不要領域という)とが存在する。加工後の賦形シート(以下、賦形シート製品という)は、賦形シート原反の利用領域を打ち抜き加工することにより製造される。したがって、加工時に賦形シート原反の利用領域と不要領域とを見分ける必要がある。

0006

しかしながら、上述のとおり、賦形凸部高さは非常に低く視認しにくい。そのため、賦形シート原反の利用領域と不要領域との境界を視認しにくい。

先行技術

0007

特開平8−77871号公報
特許第3827747号

発明が解決しようとする課題

0008

本発明の目的は、製品として利用される領域を視認しやすい賦形シートを提供することである。

課題を解決するための手段及び発明の効果

0009

本発明による干渉縞抑制用の賦形シートは、構造化された主面を有する。主面は、利用領域と、不要領域とを備える。利用領域は、干渉縞を抑制するための複数の賦形凸部が形成される。不要領域は、利用領域に隣接し、賦形シートの縁に沿って延びる。不要領域は、利用領域との境界に延びる柱状部を含む。

0010

本発明による干渉縞抑制用の賦形シートでは、利用領域と不要領域との境界に柱状部が延在する。そのため、製品として利用される領域の端を視認しやすくなる。

0011

好ましくは、賦形凸部は、前記柱状部と交差する方向に延在する。

0012

この場合、柱状部を視認しやすい。

0013

好ましくは、不要領域は、賦形領域を含む。賦形領域は、複数の賦形凸部が形成される。賦形領域は、利用領域との境界に延びる柱状部を含む。

0014

好ましくは、不要領域は、利用領域との境界に配列される複数の柱状部を含む。柱状部は、隣り合う賦形凸部の間に配置される。

0015

好ましくは、柱状部の延在方向における賦形凸部の長さは、柱状部の長さよりも短い。

0016

この場合、柱状部の延在方向において、柱状部の方が賦形凸部よりも長いため、柱状部を視認しやすい。

0017

好ましくは、柱状部は、賦形凸部よりも高い。

0018

この場合、柱状部を視認しやすい。

0019

本発明によるロール金型は、干渉縞を抑制するための複数の賦形凸部が形成される主面を有する賦形シートの製造に利用される。ロール金型は、ロール胴部とロール軸部とを備える。ロール胴部はロール表面を有し、円柱状である。ロール軸部は、ロール胴部と同軸に配置される。ロール表面は、利用領域と、不要領域と、溝部とを有する。利用領域は、複数の賦形凸部に対応した複数の凹部を有する。不要領域は、ロール表面の端部に配置され、周方向に延びる。溝部は、不要領域内の利用領域との境界に配置され、ロール表面の周方向に延びる。

0020

本発明によるロール金型を用いれば、上述の賦形シートを製造できる。

0021

好ましくは、凹部は、溝部と交差する方向に延在する。

0022

好ましくは、不要領域は、賦形領域を含む。賦形領域は、利用領域に隣接し、複数の凹部が形成される。賦形領域は、溝部を含む。溝部は、利用領域との境界に配置され、ロール表面の周方向に延びる。

0023

好ましくは、不要領域は、利用領域との境界に配列される複数の溝部を有する。溝部は、隣り合う凹部の間に配置される。

0024

好ましくは、溝部の延在方向における凹部の長さは、溝部の長さよりも短い。

0025

好ましくは、溝部は凹部よりも深い。

0026

好ましくは、ロール表面は、複数の不要領域と、複数の溝部とを有する。複数の不要領域は、利用領域を挟んで配置される。複数の溝部の各々は、各不要領域内の利用領域との境界に周方向に延在する。

0027

賦形シートの主面が樹脂により成形される場合、利用領域の両端に溝部があれば、溝部に樹脂が充填されたか否かに基づいて利用領域全体に樹脂が拡がったか否かを視認できる。

図面の簡単な説明

0028

本発明の第1の実施の形態による賦形シートの斜視図である。
図1中の線分II−IIの断面図である。
図1に示した賦形シートの上面図である。
図1の賦形シートを打ち抜き加工することにより製造された賦形シート製品の上面図である。
図1の賦形シートの製造に利用されるロール金型の斜視図である。
図5に示したロール金型のロール表面近傍の断面図である。
図5に示したロール金型のロール表面の展開図である。
図1の賦形シートの製造装置の概略図である。
本発明の第2の実施の形態による賦形シートの斜視図である。
図9に示した賦形シートの製造に利用されるロール金型の断面図である。
本発明の第3の実施の形態による賦形シートの斜視図である。
図12(A)は本発明の第4の実施の形態による賦形シートの上面図であり、図12(B)は断面図である。
本発明の第5の実施の形態による賦形シートの上面図である。
図13の賦形シートを製造するためのロール金型のロール表面の展開図である。

実施例

0029

以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。

0030

[第1の実施の形態]
[賦形シート]
本実施の形態による賦形シートである賦形シート原反1は、ロール金型を用いたエンボス加工により製造される。

0031

図1図3を参照して、賦形シート原反1は、シート状又はフィルム状であり、可撓性を有する。賦形シート原反1はまた、透光性を有する。賦形シート原反1は、基材部10と賦形層20とを備える。

0032

基材部10はシート状であり、透光性及び可撓性を有する。基材部10は表面11と裏面12とを有する。表面11及び裏面12は実質的に平坦である。基材部10の素材は、透光性を有する樹脂である。樹脂はたとえば、ポリエチレンテレフタレートポリブチレンテレフタレートポリエチレンナフタレートポリカーボネートポリエチレンポリプロピレンポリスチレントリアセチルセルロースアクリルポリ塩化ビニルシクロオレフィン系樹脂等である。好ましくは、基材10は、二軸延伸されたポリエチレンテレフタレートである。二軸延伸されたポリエチレンテレフタレートは、強度等の機械的特性と、形状安定性とに優れるからである。

0033

賦形層20は、基材部10の表面11上に形成される。賦形層20は、透光性及び可撓性を有する。賦形層20はさらに、構造化された主面21を有する。

0034

賦形層20は、電離放射線硬化樹脂硬化することにより形成される。電離放射線硬化樹脂とは、紫外線電子線等の電離放射線により硬化する樹脂である。電離放射線硬化樹脂はたとえば、ポリエステルアクリレート樹脂ウレタン系アクリレート樹脂、ポリエーテル系アクリレート樹脂、エポキシ系アクリレート樹脂、ポリエステル系メタクリレート樹脂、ウレタン系メタクリレート樹脂、ポリエーテル系メタクリレート樹脂、エポキシ系メタクリレート樹脂等である。

0035

[構造化された主面]
続いて、主面21について説明する。主面21はロール金型を用いたエンボス加工により構造化される。ロール金型のロール表面は、複数の凹部を有する利用領域を有する。エンボス加工により、利用領域の凹部が賦形層20上に転写される。そのため、主面21は、凹部が転写された領域である利用領域30と、利用領域30以外の不要領域40とを有する。

0036

利用領域30は、複数の賦形凸部300を有する。賦形凸部300はロール金型の凹部に対応する。賦形凸部300は柱状であり、主面21上で延在する。本例では、賦形凸部300はシリンドリカルレンズ状である。賦形凸部300は図1図3の形状に限定されない。賦形凸部300は、賦形凸部300の幅が底から頂上に向かうにつれて徐々に狭くなるような形状であればよい。

0037

複数の賦形凸部300は、賦形凸部300の幅方向に並んで配列されている。賦形凸部300の配列は規則的でもよいし、不規則でもよい。また、本例では、隣り合う賦形凸部300の間に隙間301が形成されているが、隙間301はなくてもよい。つまり、隣り合う賦形凸部300が互いに接触していてもよい。賦形凸部の高さは0.5μm〜5μmである。利用領域30は、干渉縞の発生を抑制する。

0038

さらに、主面21を上から見た場合(図3)、賦形凸部300の長手方向は、賦形シート原反1の辺2〜5のいずれとも交差する。後述するとおり、賦形シート製品でのモアレの発生を抑制するためである。

0039

不要領域40は、利用領域30に隣接し、賦形シート原反1の縁(辺3及び5)に沿って延びる。不要領域40は、余白領域51を含む。余白領域51は、エンボス加工時にロール金型の凹部が形成されていない平坦なロール表面部と接触することにより形成され、実質的に平坦である。賦形シート原反1から賦形シート製品が製造されるとき、不要領域40は賦形シート製品から切り離される。本例では、2つの不要領域40が利用領域30を挟んで配置されている。

0040

不要領域はさらに、複数の柱状部50を有する。各柱状部50は、利用領域30と不要領域40との間(境界)に形成される。そして、その境界に沿って延在する。要するに、柱状部50は、利用領域30の端を明確にする役割を果たす。柱状部50は、賦形シート製品から切り離される。

0041

柱状部50の幅は、底辺から頂上に向かうにつれ、徐々に小さくなる。柱状部50の横断形状は賦形凸部300と異なる方が好ましい。柱状部50をより視認しやすくなるためである。

0042

[作用]
液晶ディスプレイやタッチパネルに組み込まれる最終製品としての賦形シートである賦形シート製品は、賦形シート原反1の利用領域30部分から製造される。賦形シート製品は一般的に、打ち抜き加工により、用途に応じた形状に加工される。上述のとおり、賦形凸部300の高さは0.5μm〜5μmであり、非常に低い。そのため、賦形凸部300が形成された利用領域30と、実質的に平坦な不要領域40との境界を視認しにくい。

0043

賦形シート原反1には、利用領域30と不要領域40との境界に柱状部50が形成されている。そのため、利用領域30の端を視認しやすい。利用領域30の端が視認しやすければ、打ち抜き加工もしやすい。

0044

本実施の形態では図1図3に示すように、賦形凸部300は、柱状部50と交差して延在する。このように、賦形凸部300の延在方向が柱状部50の延在方向と異なっていれば、柱状部50をより視認しやすい。つまり、利用領域30の端を容易に確認できる。

0045

図3を参照して、柱状部50と賦形凸部300の延在方向が異なる場合、柱状部50の延在方向Yにおける賦形凸部300の長さY300が、Y方向における柱状部50の長さY50よりも短かい。そのため、Y方向において、より長く延在する柱状部50が視認されやすくなる。

0046

図1図3では、柱状部50が賦形凸部300よりも高いが、柱状部50は賦形凸部よりも低くてもよいし、同じ高さであってもよい。ただし、柱状部50が賦形凸部300よりも高い方が、柱状部50をより視認しやすい。

0047

また、図1図3では、各境界に形成される柱状部50が1つであるが、各境界ごとに複数の柱状部が配列されてもよい。この場合、境界をより視認しやすくなる。

0048

賦形シート原反1を加工して製造された賦形シート製品90の一例を図4に示す。賦形シート製品90は利用領域30を用いて製造される。賦形シート製品90の賦形凸部300の長手方向は、賦形シート製品90のいずれの側面(縁)91〜94とも交差する。複数の画素が配列された液晶ディスプレイ上に賦形シート製品90を敷設する場合、賦形凸部300の配列方向は、画素の配列方向と並行せずに交差する。そのため、賦形凸部300の配列は画素の配列と同期しにくく、モアレが発生しにくい。

0049

さらに、賦形シート製品90は、干渉縞の発生を抑制できる。透光性を有し表面が平坦な光学シートが賦形シート製品90の主面21上に敷設されたと仮定する。光学シート側から入射した光のうちの一部は光学シートの下面で反射する。光学シート側から入射した光のうちの他の一部は、光学シートの下面を透過し、賦形シート製品90の主面21で反射する。仮に、主面21が平坦であれば、光学シートの下面で反射した光と、主面21で反射した光とが干渉して干渉縞が発生し得る。しかしながら、主面21は複数の賦形凸部300を有する。そのため、主面21に入射した光は光学シートの下面で反射した光と異なる方向に反射する。その結果、光学シートの下面で反射した光と賦形シート製品90の主面21で反射した光とは干渉しにくく、干渉縞が発生しにくい。

0050

[製造方法]
賦形シート原反1は、ロール金型を用いたエンボス加工により製造される。以下、賦形シート原反1の製造方法について説明する。

0051

[ロール金型]
初めに、エンボス加工に利用されるロール金型について説明する。図5を参照して、ロール金型60は、ロール胴部70とロール軸部80とを備える。ロール胴部70は円柱状である。また、ロール軸部80はロール胴部70と同軸に配置される。

0052

ロール胴部70はロール表面71を有する。ロール表面71を含むロール胴部70の断面を図6に示し、ロール表面71の展開図を図7に示す。図6及び図7を参照して、ロール表面71は、利用領域72と、2つの不要領域75とを含む。

0053

利用領域72は、ロール表面71の幅中央部に配置されている。利用領域72は、複数の凹部73と、隣り合う凹部73の間に形成された複数のフランジ部74とを含む。凹部73は賦形シート原反1の賦形凸部300に対応する。そして、フランジ部74は平坦部301に対応する。本例では凹部73は溝状であり、その横断形状は状である。凹部73はロール表面71に沿って延在し、その長手方向はロール金型60の周方向Xと交差する。

0054

2つの不要領域75は、利用領域72を挟んで配置される。不要領域75は、ロール表面71の端に配置され、周方向Xに延びる。不要領域75は、溝部76と、余白領域77とを含む。余白領域77には溝や凹部は形成されておらず、実質的に平坦である。ただし、余白領域77に凹凸形状を形成してもよい。要するに、余白領域77の表面形状は特に限定されない。

0055

溝部76は、利用領域72と不要領域75との境界に形成され、境界に沿って延在する。つまり、溝部76は、ロール金型60の周方向Xに延在する。そのため、溝部76の長手方向は凹部73の長手方向と交差する。溝部76は賦形シート原反1の柱状部50に対応する。溝部76の幅は、ロール表面71から溝部76の底に向かうにしたがって徐々に狭くなる。図6では、溝部76は凹部73よりも深い。しかしながら、溝部76が凹部73と交差していれば、溝部76の深さは凹部73の深さと同じであってもよいし、凹部73より浅くてもよい。好ましくは、溝部76は凹部73よりも深い。上述のとおり賦形シート原反1の柱状部50が賦形凸部300よりも高くなり、目視認識し易くなるからである。

0056

溝部76の長手方向(つまり、周方向X)における凹部73の長さX73は、周方向Xにおける溝部76の長さX76よりも短い。

0057

[賦形シート原反の製造]
上述のロール金型60を用いて、エンボス加工によりにより賦形シート原反1を製造する。図8を参照して、賦形シート原反1の製造装置320は、基材フィルムロール321と、巻き取りロール302と、ニップロール303と、バックアップロール304と、遮蔽板305と、電離放射線を照射する照射装置306と、ロール金型60と、ダイコータ等の塗布装置308とを備える。基材フィルムロール321は円柱状であり、そのロール表面には、基材部10に相当する基材フィルムが巻かれている。

0058

製造装置320を用いた賦形シート原反の製造方法は以下のとおりである。基材フィルムロール321から基材フィルムを巻き出して、基材フィルムをロール金型60に向かって搬送する。

0059

塗布装置308から、液状の電離放射線硬化樹脂をロール表面71上に塗布する。塗布された電離放射線硬化樹脂は、ロール表面71上に拡がって電離放射線硬化樹脂層200を形成する。電離放射線硬化樹脂層200は未硬化である。

0060

基材フィルムがニップロール303とロール金型60との間を通過するとき、ニップロール303により基材フィルムをロール金型60に押しつける。このとき、ロール表面71上の電離放射線硬化樹脂層200に基材フィルムが接触する。

0061

続いて、照射装置306により、ロール金型60の下方から電離放射線を電離放射線硬化樹脂層200に照射する。電離放射線硬化樹脂層200は硬化し、賦形層20が形成される。遮蔽板305は、ロール表面71の凹凸が電離放射線硬化樹脂層200に確実に転写された後で電離放射線が電離放射線硬化樹脂層200に照射されるように、電離放射線の拡散を防止する。

0062

以上の工程により製造された賦形シート原反1を、ロール金型60から引き剥がし、バックアップロール304を介して巻き取りロール302に向かって搬送する。そして、巻き取りロール302で巻き取る。以上の工程により賦形シート原反1が製造される。

0063

[ロール金型の作用]
賦形凸部300の高さは低く、0.5μm〜5μm程度である。そのため、ロール金型60の凹部73の深さも非常に浅い。利用領域72に形成された凹部73が非常に浅いため、ロール表面71上に塗布された電離放射線硬化樹脂が利用領域72全体に行き渡っているか否かを視認しにくい。

0064

しかしながら、ロール金型60はロール周方向に延びる溝部76を有する。溝部76は凹部73と交差しているため、電離放射線硬化樹脂が溝部76に充填しているか否かを視認しやすい。そのため、電離放射線硬化樹脂が利用領域72の端まで拡がったか否かを視認できる。溝部76が凹部73よりも深ければ、電離放射線硬化樹脂が溝部76まで拡がっているか否かをさらに視認しやすい。

0065

[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では、賦形シート原反1は、利用領域30と各不要領域40との境界に柱状部50を有していた。つまり、各境界ごとに柱状部50を有していた。しかしながら、少なくとも1つの境界に柱状部50が形成されていれば、利用領域30の端を視認できる。

0066

図9を参照して、本実施の形態による賦形シート原反6は、賦形シート原反1と比較して、利用領域30と利用領域40との2つの境界のうちの一方の境界のみに柱状部50が形成されている。この場合であっても、柱状部50により、利用領域30の端を目視確認できる。なお、図9では、1つの境界に1つの柱状部50が形成されているが、1つの境界に複数の柱状部50が並設されていてもよい。複数の柱状部50が配列されている方が境界をより視認しやすい。

0067

なお、賦形シート原反6を製造するためのロール金型は、図10に示すように、利用領域72と不要領域75との2つの境界のうちの一方の境界のみに溝部76が形成される。

0068

[第3の実施の形態]
第1及び第2の実施の形態では、柱状部50が賦形凸部300と交差していた。しかしながら、図11に示す賦形シート原反7のように、柱状部50と賦形凸部300とが並行してもよい。ただし、この場合、柱状部50のアスペクト比(H50/W50)は、賦形凸部300のアスペクト比(H300/W300)と異なる。図11のように、境界ごとに複数の柱状部50が形成される場合、柱状部50のアスペクト比が賦形凸部300と異なれば、賦形凸部300と平坦部301とで形成される凹凸の間隔が、柱状部50と、柱状部50間に形成される平坦部52とで形成される凹凸の間隔と異なる。そのため、境界をより視認しやすくなる。より好ましくは、柱状部50は賦形凸部300よりも高い。柱状部50が賦形凸部300よりも高ければ、柱状部50をより視認できる。

0069

なお、賦形シート原反7の製造に利用されるロール金型では、柱状部50に対応する溝部76のアスペクト比(深さ/幅)は、賦形凸部300に対応する凹部76のアスペクト比と異なる。より好ましくは、溝部76は凹部73よりも深い。

0070

[第4の実施の形態]
賦形シート原反上に形成される賦形凸部は、第1〜第3の実施の形態以外の形状でもよい。たとえば、図12(A)及び(B)に示す賦形シート原反8は、平凸レンズ状の複数の賦形凸部を有する。図12に示す複数の賦形凸部は行列状に配列されているが、ランダムに配列されていてもよい。その他の構成は第1の実施の形態と同じである。

0071

柱状部50の延在方向Yにおいて、賦形凸部長さY310は、柱状部50の長さY50よりも短い。そのため、Y方向において、より長く延在する柱状部50を視認しやすい。図12では、上方からみた賦形凸部310の形状は円形であるが、楕円形であってもよいし、矩形多角形であってもよい。また、ロール金型の凹部は上述の賦形凸部に対応する形状を有すればよい。

0072

[第5の実施の形態]
不要領域に複数の賦形凸部300が形成されていてもよい。図13を参照して、賦形シート原反9では、利用領域30に配置された複数の賦形凸部300が不要領域40まで延びている。そのため、不要領域40は、複数の賦形凸部300が形成された賦形領域53と、余白領域51とを備える。賦形領域53は、利用領域30と隣接し、縁(辺3及び5)に沿って延びる。

0073

不要領域40はさらに、複数の柱状部50を含む。柱状部50は、賦形領域53内の利用領域30との境界に沿って配列される。各柱状部50は、隣り合う賦形凸部300の間に配置される。つまり、柱状部50は、隣り合う賦形凸部300と、その間の平坦部301とにわたって形成される。

0074

図14に賦形シート原反9を製造するためのロール金型のロール表面の展開図を示す。図14を参照して、ロール表面の利用領域72に形成された複数の凹部73は不要領域75まで延在する。

0075

不要領域75は、利用領域72と隣接する賦形領域78と、余白領域77とを含む。賦形領域78は、利用領域72から延在する複数の凹部73が形成される。賦形領域78の利用領域72との境界にはさらに、複数の溝76が形成される。複数の溝76は利用領域72との境界に沿って配列される。各溝76は、隣り合う凹部73との間に形成される。つまり、溝76は、フランジ74の一部を削って形成される。溝76は、凹部73よりも浅くなるが、既存の賦形ロールを利用して溝76を作製しやすい。

0076

第5の実施の形態において、賦形シート9の不要領域40の余白領域51の幅は、ロール表面の余白領域77よりも狭くてもよい。この場合、ロール表面の幅よりも狭い基材フィルムが使用される。賦形シート9の不要領域40は、余白領域51を有さなくてもよい。この場合、基材フィルムの歩留まりが向上する。

0077

以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。

0078

1,6,7,8賦形シート原反
10基材部
20賦形層
21 主面
30利用領域
40 不要領域
50 柱状部
51余白領域
60ロール金型
70ロール胴部
71ロール表面
72 利用領域
73 凹部
75 不要領域
76 溝部
77 余白領域
80ロール軸部
90賦形シート製品
300,310賦形凸部

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