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技術 呈味付与剤

出願人 サントリー食品インターナショナル株式会社小川香料株式会社
発明者 竹本晋矢吹林小峯哲也鈴木佑人岡部京介金子秀足立謙次
出願日 2009年9月14日 (11年3ヶ月経過) 出願番号 2009-211584
公開日 2011年3月24日 (9年9ヶ月経過) 公開番号 2011-055797
状態 特許登録済
技術分野 調味料 非アルコール性飲料
主要キーワード 果汁風味 ピール感 果汁本来 釜温度 柑橘系果実 果汁含量 アルベド 果実感
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年3月24日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

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課題

果汁又は果汁含量の低い果汁飲料などの飲食物に対して、高果汁飲料のような風味コクボリューム感濃厚感を付与できる呈味付与剤を提供する。

解決手段

シトロプテンを有効成分として含有することを特徴とする呈味付与剤あるいはその呈味付与剤を含有する香味料組成物を添加することにより、飲食物とくに、低含量の果汁飲料に濃厚感を付与することができる。またこのシトロプテンは、レモンコールドプレスオイルから得ることができる。

概要

背景

現在、清涼飲料、なかでも果汁風味の無果汁飲料又は低果汁飲料は巨大市場を形成している。これら果汁風味の無果汁飲料又は低果汁飲料には、糖を低カロリー甘味料代用したものが急速に増えている。しかしながら、無果汁飲料又は果汁含量が1から30%未満の低果汁飲料は、果汁含量が50%以上の飲料に比べると味が単調で、自然な風味に劣るという欠点があった。このため、無果汁又は果汁含量の低い果汁飲料に対して、高果汁飲料のような風味、コクボリューム感濃厚感を付与することのできる素材が求められていた。

果汁感を向上させる素材としては、例えば内分岐環状構造部分外分岐構造部分とを有する、重合度が50以上であるグルカンを有効成分として含有することを特徴とする果汁含有飲食物の果汁感向上剤(特許文献1)、ヘスペリジン配糖体を添加することで果汁の苦味マスキングし、果汁感を向上させる方法(特許文献2)、フェノキシアルカン酸誘導体を添加することで飲食物に酸味、苦味・渋味を増強すること(特許文献3)などが提案されている。しかし、これらは無果汁又は果汁含量の低い果汁飲料に対して高果汁飲料のような風味、コク、ボリューム感・濃厚感を付与するという観点からは十分なものであると言うことはできなかった。
柑橘類の果汁等に含まれる微量成分ビセニン−2、すなわち6,8−ジ−C−β−グルコシルアピゲニンを添加することで果実風味の無果汁飲料等に高果汁飲料のようなコク、ボリューム感、濃厚感を付与する渋味付与剤(特許文献4)も提案されており、飲食品への果汁感付与に効果を示している。しかしながら、ビセニン−2は果汁中の微量成分であるため、大量に供給することが困難で、実用性の面で問題があった。

概要

無果汁又は果汁含量の低い果汁飲料などの飲食物に対して、高果汁飲料のような風味、コク、ボリューム感・濃厚感を付与できる呈味付与剤を提供する。シトロプテンを有効成分として含有することを特徴とする呈味付与剤あるいはその呈味付与剤を含有する香味料組成物を添加することにより、飲食物とくに、低含量の果汁飲料に濃厚感を付与することができる。またこのシトロプテンは、レモンコールドプレスオイルから得ることができる。なし

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

シトロプテンを有効成分として含有することを特徴とする呈味付与剤

請求項2

請求項1の呈味付与剤を含有することを特徴とする香味料組成物

請求項3

シトロプテンを添加することを特徴とする飲食物呈味付与方法

請求項4

シトロプテンがレモンコールドプレスオイルから得られたものである請求項1記載の呈味付与剤。

請求項5

請求項4記載の呈味付与剤を含有することを特徴とする香味料組成物。

請求項6

シトロプテンがレモンコールドプレスオイルから得られたものである請求項3記載の呈味付与方法。

請求項7

請求項1又は4記載の呈味付与剤を含有することを特徴とする飲食品

技術分野

0001

本発明は飲食品に好ましい果実感果汁感を付与することができる呈味付与剤に関する。

背景技術

0002

現在、清涼飲料、なかでも果汁風味の無果汁飲料又は低果汁飲料は巨大市場を形成している。これら果汁風味の無果汁飲料又は低果汁飲料には、糖を低カロリー甘味料代用したものが急速に増えている。しかしながら、無果汁飲料又は果汁含量が1から30%未満の低果汁飲料は、果汁含量が50%以上の飲料に比べると味が単調で、自然な風味に劣るという欠点があった。このため、無果汁又は果汁含量の低い果汁飲料に対して、高果汁飲料のような風味、コクボリューム感濃厚感を付与することのできる素材が求められていた。

0003

果汁感を向上させる素材としては、例えば内分岐環状構造部分外分岐構造部分とを有する、重合度が50以上であるグルカンを有効成分として含有することを特徴とする果汁含有飲食物の果汁感向上剤(特許文献1)、ヘスペリジン配糖体を添加することで果汁の苦味マスキングし、果汁感を向上させる方法(特許文献2)、フェノキシアルカン酸誘導体を添加することで飲食物に酸味、苦味・渋味を増強すること(特許文献3)などが提案されている。しかし、これらは無果汁又は果汁含量の低い果汁飲料に対して高果汁飲料のような風味、コク、ボリューム感・濃厚感を付与するという観点からは十分なものであると言うことはできなかった。
柑橘類の果汁等に含まれる微量成分ビセニン−2、すなわち6,8−ジ−C−β−グルコシルアピゲニンを添加することで果実風味の無果汁飲料等に高果汁飲料のようなコク、ボリューム感、濃厚感を付与する渋味付与剤(特許文献4)も提案されており、飲食品への果汁感付与に効果を示している。しかしながら、ビセニン−2は果汁中の微量成分であるため、大量に供給することが困難で、実用性の面で問題があった。

先行技術

0004

特開2003−289836号公報
特開平11−318379号公報
国際公開第95/04478号パンフレット
特開2006−238829号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明が解決しようとする課題は、従来の素材では無果汁又は果汁含量の低い果汁飲料などの飲食物に対して、高果汁飲料のような風味、コク、ボリューム感・濃厚感を付与することが困難な点である。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは上記課題を解決すべく果実に含まれる成分を各種分画し、検索した結果、柑橘系果実に含まれる成分であるシトロプテンが適度な苦味、収斂味を有しており、これを無果汁又は果汁含量の低い飲食品に添加することにより、高果汁含有飲食品が有する濃厚な果汁感が付与されることを見出し、本発明を完成させた。

0007

本発明は以下のように構成される。
(1)シトロプテンを有効成分として含有することを特徴とする呈味付与剤。
(2)(1)の呈味付与剤を含有することを特徴とする香味料組成物
(3)シトロプテンを添加することを特徴とする飲食物の呈味付与方法
(4)シトロプテンがレモンコールドプレスオイルから得られたものである(1)記載の呈味付与剤。
(5)(4)の呈味付与剤を含有することを特徴とする香味料組成物。
(6)シトロプテンがレモンコールドプレスオイルから得られたものである(3)記載の呈味付与方法。
(7)(1)又は(4)記載の呈味付与剤を含有することを特徴とする飲食品。

発明の効果

0008

本発明の呈味付与剤を無果汁又は果汁含量の低い果汁飲料などの飲食物に添加することにより、高果汁飲料のような風味、コク、ボリューム感・濃厚感を付与することができる。

0009

〔1〕シトロプテン
本発明で使用されるシトロプテンは5,7−ジメトキシクマリン(5,7−Dimethoxycoumarin)であり、化学式(1)に示される構造の物質である。
CAS番号:487−06−9
分子式:C11H10O4
分子量:206.197

0010

0011

シトロプテンはレモンライムグレーフルーツなどの柑橘類の果皮に含まれており、香料原料として用いられる柑橘類の果皮油にも含まれている。本発明の呈味付与剤として使用するシトロプテンの起源は特に制限なく、レモン等の柑橘類の果皮から単離したものであってもよく、化学品として市販されているものであってもよい。さらに、十分に精製したものでなくとも、本発明の呈味付与剤として効果を示せば、シトロプテン含量をある程度高めた粗精製物を使用することもできる。粗精製物として使用する場合は、柑橘類の果皮又は果皮油など、食経験のあるものを原料として用いるのが望ましい。

0012

柑橘類の果皮又は果皮油からのシトロプテンの精製法としては、例えば果皮油蒸留残渣からジエチルエーテル不溶物を得た後、エタノール溶媒に用いて再結晶する方法(薬学雑誌(241)p.236)や、アルミナシリカゲルといった吸着剤に果皮油蒸留残渣を吸着させた後フロオロカーボン系溶媒で溶出し、クマリン類を精製する方法(WO2004/082800号公報)が知られている。

0013

〔2〕呈味付与剤の使用
得られたシトロプテン又はシトロプテン含有粗精製物はそのまま呈味付与剤として飲食品に添加することができるが、公知の方法で製剤化を行うこともできる。製剤化としては、例えば、水、エタノール、グリセリンなどの飲食可能な溶媒で溶液又はスラリー状の製剤としたり、凍結乾燥又は噴霧乾燥により粉末製剤とすることが挙げられる。

0014

本発明の呈味付与剤は、さらに各種天然香料合成香料と組み合わせた香味料組成物として飲食品に使用することができる。組み合わせる香料原料は特に制限はないが、本発明の呈味付与剤が果実感、果汁感を飲食品に付与する効果が優れていることから、果実風味の香味料とすることで飲食品に果実の香味と果実感、果汁感を同時に付与することができる。本発明の呈味付与剤の香味料への添加量は特に制限はないが、シトロプテンとして0.001〜1%の濃度で添加することが望ましく、特に0.01〜0.5%が好ましい。

0015

本発明の呈味付与剤又は呈味付与剤を含有する香味料は、飲食品に特に制限なく使用できるが、果実感、果汁感を付与する効果が優れていることから、果実風味を有する飲食品に添加することで、果実や果汁が有している風味、コク、ボリューム感・濃厚感が付与され、より天然に近い好ましい香味が飲食品に付与される。飲食品の例として、レモン、オレンジ、グレープフルーツなどの柑橘類や、リンゴパイナップル、グレープ、チェリープラムトロピカルフルーツなどの風味を有する清涼飲料、炭酸飲料果汁入り飲料茶飲料アルコール飲料などの飲料類チューインガムキャンディーアイスキャンディー等の菓子冷菓類などが挙げられる。また、香味のアクセントとして果実(果汁)や果実風味の香料が用いられる飲食品に使用することもできる。果実風味をアクセントとして用いる飲食品としては、ドレッシング焼き肉のたれ、ウスターソース、めんつゆ、各種調味料などが挙げられる。

0016

以下、実施例及び試験例により、本発明をさらに具体的に説明する。

0017

[実施例1]シトロプテンの調製
本発明の実施例において使用したシトロプテンは次のようにして調製した。レモンオイル1kgから、減圧度1,300Pa、釜温度100℃の精密蒸留によってリモネンなどの低沸点成分を除き、残渣部100gを得た。残渣部を133Pa、50〜100℃の条件で薄膜蒸留に供し、さらに揮発性成分を除いた後、60Pa、130℃の条件で薄膜蒸留を行い、シトロプテンを3.9%含む画分8.1gを得た。
この画分を、熱メタノールを用いた再結晶によって精製し、白色針状結晶としてシトロプテン250mgを得た。
得られたシトロプテンは標品Aldrich社試薬(5,7−dimethoxycoumarin98%、カタログコード:116238)を用い、HPLCの保持時間およびUVスペクトルを比較し同定した。

0018

[試験例1]レモンフレーバードウォーター
イオン交換水100重量部に液糖6.6重量部、クエン酸0.1重量部、クエン酸三ナトリウム・2水和物0.5重量部を溶解させ、レモンフレーバー(小川香料株式会社製)を5ppm添加したものを評価生地とした。この評価生地に、実施例1で得られたシトロプテンを1ppm添加したものを評価試料とした。
従来技術であるビセニン−2を評価生地に1ppmあるいは10ppm添加した飲料を用い、ポジティブコントロールとした。
訓練されたパネル4名の評価により、果汁感に関して点数評価を行った。ここで、果汁感は、レモン果汁想起するような適度な苦みと収斂味を伴う果汁本来の呈味を指し無添加評価生地の果汁感を4点とした場合の1から7の数値としてあらわした。数字が増えるほど評価が高いことを示す。
評価結果を表1に示す。

0019

0020

表1に示すとおり、本発明の呈味付与剤によりレモン飲料に呈味を付与することができることが示された。さらに本発明の呈味付与剤は、レモン飲料にアルベド感、ピール感を与え、レモンらしい後味感じさせられることが示された。従来技術のビセニン−2と比較すると、より低濃度で効果が見られ、明確にレモンを想起する風味が感じられた。本発明の呈味付与剤による異味異臭は感じられなかった。

0021

[試験例2] 市販スポーツドリンク
市販のスポーツドリンクを評価生地とし、実施例1で得られたシトロプテンを1ppm添加したものを評価試料とした。
実施例1と同様に、シトロプテンの替わりにビセニン−2を評価生地に1ppmあるいは10ppm添加したものをポジティブコントロールとして用いた。
訓練されたパネル4名の評価により、呈味感に関して7段階の点数評価を行った。ここで、果汁感は、柑橘果汁を想起するような適度な苦みと収斂味を伴う果汁本来の呈味を指し、試験例1と同様に、無添加市販スポーツドリンクの果汁感を4点と置いて評価を行った。
結果を表2に示す。

0022

0023

表2に示すとおり、本発明の呈味付与剤によりスポーツドリンクに柑橘果汁の果汁感を付与することができることが示された。呈味の盛り上がり、全体の厚みが感じられ、本発明の呈味付与剤による異味や異臭は感じられなかった。

0024

[試験例3] 市販レモンチューハイ
市販のレモンチューハイを評価生地とし、実施例1で得られたシトロプテンを1ppm添加したものを評価試料とした。
実施例1と同様に、シトロプテンの替わりにビセニン−2を評価生地に1ppmあるいは10ppm添加したものをポジティブコントロールとして用いた。
訓練されたパネル4名の評価により、嗜好性に関して7段階の点数評価を行った。ここで、果汁感は、レモン果汁を想起するような適度な苦みと収斂味を伴う果汁本来の呈味を指し、無添加レモンチューハイの果汁感、嗜好性を4点と置いて評価を行った。
結果を表3に示す。

0025

0026

表3に示すとおり、本発明の呈味付与剤により果汁感が高まり、レモンチューハイの嗜好性が向上した。さらにレモンのピール感、フレッシュレモン感が感じられた。本発明の呈味付与剤による異味や異臭は感じられなかった。

0027

[試験例4]紅茶飲料
ティーバックを用いて紅茶をいれ、シトラールを2ppm添加したものを評価生地とし、室温まで冷やして官能評価に供した。評価生地に実施例1で得られたシトロプテンを0.5ppm添加したものを評価試料とした。
コントロールには、評価生地をそのまま用いた。
訓練されたパネル4名の評価により、添加効果を評価したところ、シトロプテンを0.5ppm添加した紅茶飲料は無添加の紅茶飲料に比べ、フレーバーケバケバしさが弱まり、輪切りレモンを浮かべた自然なレモンティーの風味が感じられると評価された。

実施例

0028

[試験例5]野菜ジュース
市販の野菜ジュース(食塩砂糖無添加)を評価生地とし、実施例1で得られたシトロプテンを2.5ppm添加したものを評価試料とした。
コントロールには、評価生地をそのまま用いた。
訓練されたパネル4名の評価により、添加効果を評価したところ、シトロプテンを2.5ppm添加した野菜ジュースは、味が引き締まり嗜好性が高まったと評価された。

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