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技術 超音波検査方法及び装置

出願人 日立GEニュークリア・エナジー株式会社
発明者 沼田祥平三木将裕馬場淳史北澤聡河野尚幸長沼潤一郎
出願日 2009年9月1日 (11年4ヶ月経過) 出願番号 2009-201210
公開日 2011年3月17日 (9年9ヶ月経過) 公開番号 2011-053040
状態 特許登録済
技術分野 超音波による材料の調査、分析
主要キーワード 模擬データ エコー表示 参照線 超音波アレイセンサ 特徴形状 レイトレース法 データ収録 解析画像
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

フェーズドアレイ法による超音波探傷において、探傷時に複数のエコーから形状エコー欠陥エコーを容易に判別できる超音波探傷方法及び装置を提供する。

解決手段

超音波アレイセンサ101は、超音波受発信部102で制御されて検査対象100に超音波を送信し、検査対象から現れる反射波を検出する。データ記憶装置103は予め検査対象100の形状データを記憶する。計算装置104は、入力装置105により入力された条件でデータ記憶装置103に記憶された検査対象100の形状データに対しレイトレース解析を行い、その解析結果からセクタスキャン模擬データを作成する。表示装置106は、超音波アレイセンサ101による探傷結果と計算装置104によるセクタスキャン模擬データを重ねて表示し、さらにデータ記憶装置103に記憶された検査対象100の形状データと計算装置104により解析された超音波伝搬経路を重ねて表示する。

概要

背景

各種産業における機器構造物非破壊検査方法である超音波検査方法の一つとして、複数の振動子を1次元的または2次元的に配列したアレイセンサを用いたフェーズドアレイ法という方法が公知である。フェーズドアレイ法では、各振動子に与えるパルス遅延時間を制御することにより、セクタ扇形走査リニア走査などの走査パターンを適用することが可能である。

セクタ走査は、超音波を1次元的または2次元的に配列した振動子上の一点を中心として超音波入射角度を変えたセクタ走査線に沿って送信,受信し、各セクタ走査線上の反射信号Aスコープ)の振幅に応じて輝度変調された画像(セクタ走査画像)を表示する。したがって、センサ位置を移動させなくても2次元または3次元の反射信号(エコー)を取得することが可能であり、一つの画面検査対象特徴形状部や欠陥等に対応した多くのエコーを表示することができる。

超音波検査では、検査対象の欠陥部に起因するエコーを形状エコー等のエコーから選別し欠陥部の位置を特定する必要がある。検査対象が単純形状の場合は、欠陥エコーのほかに出現する形状エコー等が少ないため、セクタ走査によって広い範囲を検査することにより短時間で確実に検査することができる。

一方、検査対象が複雑形状の場合や、超音波の複数回反射を伴う検査が必要な場合は検査対象の特徴形状部に起因するエコーが非常に多く出現する。形状等に起因するエコーは、超音波が検査対象内部を伝搬する際の反射波屈折波だけではなく、反射屈折時に縦波から横波,横波から縦波にモード変換するエコーも含まれる。したがって、特に複雑形状や複数回反射を伴う検査対象では、多くのエコーの中から欠陥エコーを抽出することは容易ではなかった。

また、溶接部などの音響異方性を持つ部位や不均質な材料等においては、超音波は曲がって進むことが知られており、これらの部位を含む検査対象について伝搬経路を特定するのは難しく、検証に時間がかかるという問題がある。

従来のフェーズドアレイ法による超音波検査では、測定結果のセクタ走査画像取得後に、測定した画像に基づいて伝搬経路を推定し、欠陥エコーと形状エコーを識別していた。複雑形状の検査結果についてはさらに、解析により伝搬経路を確認したり、検査対象と同形状で欠陥のない参照用試験体に対しての検査結果と比較したりすることにより欠陥エコーを抽出していた。

測定した画像に基づいて伝搬経路を分析する方法としては、例えば特許文献1に示した方法がある。これは、従来手作業で行っていた伝搬経路の推定を電子的にディスプレイ上で行うことで作業効率を高めたものである。また、フェーズドアレイ法による検査結果を数値解析により模擬してエコーの位置や強度を識別しようとしたものには、例えば非特許文献1がある。これは、音場を数値解析することにより、フェーズドアレイ法によるセクタ走査画面をより詳細に模擬し、欠陥エコーの識別性の向上を図るものである。

概要

フェーズドアレイ法による超音波探傷において、探傷時に複数のエコーから形状エコーと欠陥エコーを容易に判別できる超音波探傷方法及び装置を提供する。超音波アレイセンサ101は、超音波受発信部102で制御されて検査対象100に超音波を送信し、検査対象から現れる反射波を検出する。データ記憶装置103は予め検査対象100の形状データを記憶する。計算装置104は、入力装置105により入力された条件でデータ記憶装置103に記憶された検査対象100の形状データに対しレイトレース解析を行い、その解析結果からセクタスキャン模擬データを作成する。表示装置106は、超音波アレイセンサ101による探傷結果と計算装置104によるセクタスキャン模擬データを重ねて表示し、さらにデータ記憶装置103に記憶された検査対象100の形状データと計算装置104により解析された超音波伝搬経路を重ねて表示する。

目的

この図1において、超音波検査装置は、検査対象100に対してフェーズドアレイ法を用いて広範囲を検査し、例えば欠陥Aを検出することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

フェーズドアレイ法によるセクタ走査を行う超音波検査装置において、検査対象の形状データを記憶する記憶手段と、超音波センサの位置及びレイトレース法による計算に適用する解析条件を入力する入力手段と、前記形状データに対し前記超音波センサにより超音波発信した時に得られるエコーをレイトレース法により計算する計算手段と、前記レイトレース法による計算結果複数重ね合わせることによりセクタ走査模擬画像を表示するセクタ模擬画像表示手段と、前記レイトレース法による計算で求められた超音波伝搬経路を前記形状データと重ね合わせて表示する伝搬経路表示手段と、前記セクタ模擬画像表示手段に表示された任意のエコーまたは前記伝搬経路表示手段に表示された任意の超音波伝搬経路を選択することができるエコー選択手段と、前記エコー選択手段によって選択されたエコーと対応する超音波伝搬経路または/および選択された超音波伝搬経路と対応するエコーを強調表示する強調表示手段を備えたことを特徴とする超音波検査装置。

請求項2

請求項1記載の超音波検査装置において、前記セクタ模擬画像表示手段乃至は前記伝搬経路表示手段乃至は前記エコー強調表示手段は、その強調表示内容に、エコーの縦波横波の別乃至はエコー強度を表す情報が盛り込まれていることを特徴とする超音波検査装置。

請求項3

請求項1又は請求項2記載の超音波検査装置において、前記セクタ模擬画像表示手段は、フェーズドアレイ法による超音波検査結果のセクタ走査画像レイトレース解析によるセクタ走査模擬画像を重ねて表示する表示手段であることを特徴とする超音波検査装置。

請求項4

請求項1又は請求項2記載の超音波検査装置において、前記セクタ模擬画像表示手段は、フェーズドアレイ法による超音波検査結果のセクタ走査画像とレイトレース解析によるセクタ走査模擬画像を並べて表示する表示手段であることを特徴とする超音波検査装置。

請求項5

請求項3又は請求項4記載の超音波検査装置において、前記計算手段は、前記入力手段で入力される超音波センサの位置及び解析条件が変更されるごとに、フェーズドアレイ法による超音波検査結果の前記セクタ走査画像の代表エコーとレイトレース解析による前記セクタ走査模擬画像の代表エコーが所望のずれの許容範囲内で一致するかを、前記一致するまで繰り返し実行する手段を備えることを特徴とする超音波検査装置。

請求項6

請求項3から請求項5のいずれか1項記載の超音波検査装置において、前記入力手段の一つとして検査時の前記超音波センサの位置を計測する位置計測手段を備え、前記位置計測手段の計測結果を前記超音波センサの位置情報として前記計算手段に入力する手段を備えていることを特徴とする超音波検査装置。

請求項7

請求項1から請求項6のいずれか1項記載の超音波検査装置において、前記超音波センサは2次元アレイであり、前記記憶手段に記憶される前記形状データ及び前記セクタ模擬画像表示手段に表示される前記セクタ走査模擬画像及び前記伝搬経路表示手段に表示される超音波伝搬経路は3次元表示であることを特徴とする超音波検査装置。

請求項8

フェーズドアレイ法によるセクタ走査を行う超音波検査方法において、超音波検査装置が、記憶手段で検査対象の形状データを記憶し、入力手段から超音波センサの位置及びレイトレース法による計算に適用する解析条件を受信し、前記検査対象に対し前記超音波センサにより超音波を発信した時に得られるエコーを前記形状データの条件下でレイトレース法により計算し、前記レイトレース法による計算結果を複数重ね合わせることによりセクタ走査模擬画像を表示装置に表示し、前記レイトレース法による計算で得られた超音波伝搬経路を前記形状データによる画像と重ね合わせて前記表示装置に表示し、前記セクタ走査模擬画像中に表示された任意のエコーまたは前記表示装置に表示された任意の超音波伝搬経路のいずれかの選択入力受け付け、選択された前記エコーと対応する前記超音波伝搬経路または選択された前記超音波伝搬経路と対応する前記セクタ走査模擬画像中の前記エコーを前記表示装置で強調表示することを特徴とする超音波検査方法。

技術分野

0001

本発明は、超音波検査方法及び装置に関わり、特に複数の振動子が配列されたアレイセンサによるフェーズドアレイ法を適用した超音波検査方法及び装置に関わる。

背景技術

0002

各種産業における機器構造物非破壊検査方法である超音波検査方法の一つとして、複数の振動子を1次元的または2次元的に配列したアレイセンサを用いたフェーズドアレイ法という方法が公知である。フェーズドアレイ法では、各振動子に与えるパルス遅延時間を制御することにより、セクタ扇形走査リニア走査などの走査パターンを適用することが可能である。

0003

セクタ走査は、超音波を1次元的または2次元的に配列した振動子上の一点を中心として超音波入射角度を変えたセクタ走査線に沿って送信,受信し、各セクタ走査線上の反射信号Aスコープ)の振幅に応じて輝度変調された画像(セクタ走査画像)を表示する。したがって、センサ位置を移動させなくても2次元または3次元の反射信号(エコー)を取得することが可能であり、一つの画面検査対象特徴形状部や欠陥等に対応した多くのエコーを表示することができる。

0004

超音波検査では、検査対象の欠陥部に起因するエコーを形状エコー等のエコーから選別し欠陥部の位置を特定する必要がある。検査対象が単純形状の場合は、欠陥エコーのほかに出現する形状エコー等が少ないため、セクタ走査によって広い範囲を検査することにより短時間で確実に検査することができる。

0005

一方、検査対象が複雑形状の場合や、超音波の複数回反射を伴う検査が必要な場合は検査対象の特徴形状部に起因するエコーが非常に多く出現する。形状等に起因するエコーは、超音波が検査対象内部を伝搬する際の反射波屈折波だけではなく、反射屈折時に縦波から横波,横波から縦波にモード変換するエコーも含まれる。したがって、特に複雑形状や複数回反射を伴う検査対象では、多くのエコーの中から欠陥エコーを抽出することは容易ではなかった。

0006

また、溶接部などの音響異方性を持つ部位や不均質な材料等においては、超音波は曲がって進むことが知られており、これらの部位を含む検査対象について伝搬経路を特定するのは難しく、検証に時間がかかるという問題がある。

0007

従来のフェーズドアレイ法による超音波検査では、測定結果のセクタ走査画像取得後に、測定した画像に基づいて伝搬経路を推定し、欠陥エコーと形状エコーを識別していた。複雑形状の検査結果についてはさらに、解析により伝搬経路を確認したり、検査対象と同形状で欠陥のない参照用試験体に対しての検査結果と比較したりすることにより欠陥エコーを抽出していた。

0008

測定した画像に基づいて伝搬経路を分析する方法としては、例えば特許文献1に示した方法がある。これは、従来手作業で行っていた伝搬経路の推定を電子的にディスプレイ上で行うことで作業効率を高めたものである。また、フェーズドアレイ法による検査結果を数値解析により模擬してエコーの位置や強度を識別しようとしたものには、例えば非特許文献1がある。これは、音場を数値解析することにより、フェーズドアレイ法によるセクタ走査画面をより詳細に模擬し、欠陥エコーの識別性の向上を図るものである。

0009

特開平10−227771号公報

先行技術

0010

Simulation of Phased Array Techniques and Model-Based Data Reconstruction, J.Porre他,QNDE2004

発明が解決しようとする課題

0011

しかしながら、特許文献1の方法では各エコーについて伝搬経路を一本ずつ解析するためフェーズドアレイ法によるセクタ走査画像の2次元的な分布について調べるには非常に時間を要する問題があり、また非特許文献1の方法でも、反射や屈折を複数回伴う超音波検査については解析時間が非常に長くなる問題があった。

0012

本発明の目的は、複雑形状や複数回の反射を伴う検査対象に対するフェーズドアレイ法超音波検査方法及び装置において、フェーズドアレイ法によるセクタ走査画像中のエコーの伝搬経路を短時間で表示し、欠陥検査時間短縮と欠陥識別精度向上を図ることにある。

課題を解決するための手段

0013

(1)上記目的を達成するために、本発明は、フェーズドアレイ法によるセクタ走査を行う超音波検査装置において、検査対象の形状データを記憶する記憶手段と、超音波センサの位置及びレイトレース法による計算に適用する解析条件を入力する入力手段と、前記形状データに対し前記超音波センサにより超音波を発信した時に得られるエコーをレイトレース法により計算する計算手段と、前記レイトレース法による計算結果複数重ね合わせることによりセクタ走査模擬画像を表示するセクタ模擬画像表示手段と、前記レイトレース法による計算で求められた超音波伝搬経路を前記形状データと重ね合わせて表示する伝搬経路表示手段と、前記セクタ模擬画像表示手段に表示された任意のエコーまたは前記伝搬経路表示手段に表示された任意の超音波伝搬経路を選択することができるエコー選択手段と、前記エコー選択手段によって選択されたエコーと対応する超音波伝搬経路または/および選択された超音波伝搬経路と対応するエコーを強調表示する強調表示手段を備える。

0014

このような本発明においては、フェーズドアレイ法によるセクタ走査画像をレイトレース法により模擬した画像から任意のエコーを選択し、その伝搬経路を形状データと重ねて表示することができる。また、形状データと重ねて表示した画像から任意の伝搬経路を選択し、セクタ走査模擬画像中のエコーとして表示することができる。これにより、複雑形状や複数回反射が必要な検査対象の検査で多くのエコーが生じていても、各エコーの伝搬経路を容易に知ることができ、欠陥エコーと形状エコーを短時間で高精度に識別することができる。

0015

(2)上記(1)において、好ましくは、前記セクタ模擬画像表示手段乃至は前記伝搬経路表示手段乃至は前記エコー強調表示手段は、その強調表示内容に、エコーの縦波/横波の別乃至はエコー強度を表す情報が盛り込まれている。

0016

このような本発明においては、エコーの波の種類や強度情報でエコーの特性を表示するので、エコーを確実に識別することができ、欠陥エコー識別の信頼性を向上させることができる。

0017

(3)上記(1)または(2)において、好ましくは、前記セクタ模擬画像表示手段は、フェーズドアレイ法による超音波検査結果のセクタ走査画像とレイトレース解析によるセクタ走査模擬画像を重ねて表示する表示手段である。

0018

(4)上記(1)または(2)において、好ましくは、前記セクタ模擬画像表示手段は、フェーズドアレイ法による超音波検査結果のセクタ走査画像とレイトレース解析によるセクタ走査模擬画像を並べて表示する表示手段である。

0019

このような上記(3),(4)に記載の本発明においては、フェーズドアレイ法による超音波検査結果のセクタ走査画像とレイトレース解析によるセクタ走査模擬画像を容易に比較することができ、検査結果の欠陥エコーと形状エコーの識別を容易にすることができる。

0020

(5)上記(3)または(4)において、好ましくは、前記計算手段は、前記入力手段で入力される超音波センサの位置及び解析条件が変更されるごとに、フェーズドアレイ法による超音波検査結果の前記セクタ走査画像の代表エコーとレイトレース解析による前記セクタ走査模擬画像の代表エコーが所望のずれの許容範囲内で一致するかを、前記一致するまで繰り返し実行する手段を備える。

0021

このような本発明においては、フェーズドアレイ法による超音波検査結果のセクタ走査画像とレイトレース解析によるセクタ走査模擬画像のエコー表示位置を一致する様に表示するので、エコーを容易に比較することができ、検査結果の欠陥エコーと形状エコーの識別を容易にすることができる。

0022

(6)上記(3)〜(5)のいずれかにおいて、好ましくは、前記入力手段の一つとして検査時の前記超音波センサの位置を計測する位置計測手段を備え、前記位置計測手段の計測結果を前記超音波センサの位置情報として前記計算手段に入力する手段を備えている。

0023

このような本発明においては、検査時に超音波センサを動かしても、そのときの超音波センサの位置をリアルタイム且つ自動的に計算手段に入力して、その動いた位置におけるレイトレース解析によるセクタ走査模擬画像を迅速に表示するので、探傷時にリアルタイムでフェーズドアレイ法によるセクタ走査画像のエコーを識別することができ、短時間で欠陥エコーを識別することができる。

0024

(7)上記(1)〜(6)のいずれかにおいて、好ましくは、前記超音波センサは2次元アレイであり、前記記憶手段に記憶される前記形状データ及び前記セクタ模擬画像表示手段に表示される前記セクタ走査模擬画像及び前記伝搬経路表示手段に表示される伝搬経路は3次元表示である。

0025

このように本発明においては、3次元の検査データに対しても欠陥エコーと形状エコーの識別ができるので、短時間に検査をすることができる。

0026

(8)上記(1)の超音波検査装置は、次のような超音波検査方法に採用される。

0027

その超音波検査方法は、フェーズドアレイ法によるセクタ走査を行う超音波検査方法において、超音波検査装置が、記憶手段で検査対象の形状データを記憶し、入力手段から超音波センサの位置及びレイトレース法による計算に適用する解析条件を受信し、前記検査対象に対し前記超音波センサにより超音波を発信した時に得られるエコーを前記形状データの条件下でレイトレース法により計算し、前記レイトレース法による計算結果を複数重ね合わせることによりセクタ走査模擬画像を表示装置に表示し、前記レイトレース法による計算で得られた超音波伝搬経路を前記形状データによる画像と重ね合わせて前記表示装置に表示し、前記セクタ走査模擬画像中に表示された任意のエコーまたは前記表示装置に表示された任意の超音波伝搬経路のいずれかの選択入力受け付け、選択された前記エコーと対応する前記超音波伝搬経路または選択された前記超音波伝搬経路と対応する前記セクタ走査模擬画像中の前記エコーを前記表示装置で強調表示することを特徴とする超音波検査方法である。

発明の効果

0028

本発明によれば、複雑形状や複数回反射が必要な検査対象の検査で多くのエコーが生じていても、各エコーの伝搬経路を容易に知ることができ、欠陥エコーと形状エコーを短時間で高精度に識別することができる。

図面の簡単な説明

0029

本発明の超音波検査装置の一実施形態の全体構成を表す概略図である。
本発明の超音波検査装置の一実施形態における表示装置の表示画面の一例を表す概略図である。
本発明の超音波検査装置の一実施形態における検査手順を説明するためのフローチャートである。
本発明の超音波検査装置の一変形例における表示装置の表示画面の一例を表す概略図である。
本発明の超音波検査装置の一変形例における超音波センサ位置入力手段の一例を表す概略図である。
本発明の超音波検査装置の一変形例における検査手順を説明するためのフローチャートである。
本発明の超音波検査装置の一変形例における3次元の検査に対応した一例を表す概略図である。

実施例

0030

以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の超音波検査装置の一実施形態の全体構成を表す概略図である。この図1において、超音波検査装置は、検査対象100に対してフェーズドアレイ法を用いて広範囲を検査し、例えば欠陥Aを検出することを目的とするものである。

0031

この超音波検査装置は、超音波アレイセンサ101と、超音波受発信部102と、検査対象の形状データを記憶するデータ記憶装置103と、超音波アレイセンサ101の位置及び超音波センサと検査対象100の各種条件を入力する入力手段105と、前記形状データに対し前記超音波センサにより超音波を発信した時に得られるエコーをレイトレース法により計算する計算装置104と、前記レイトレース法による計算結果を複数重ね合わせることによりセクタ走査模擬画像を表示するセクタ模擬画像表示部106aと、レイトレース法による超音波伝搬経路を前記形状データと重ね合わせて表示する伝搬経路表示部106bと、前記セクタ模擬画像表示手段に表示された任意のエコーまたは前記伝搬経路表示手段に表示された任意の伝搬経路を選択することができるエコー選択部106cと、前記エコー選択部によって選択されたエコーと対応する伝搬経路または伝搬経路と対応するエコーを強調表示する強調表示部106dとを備えている。

0032

超音波受発信部102は、超音波を発振するパルサ102aと、超音波を受信するレシーバ102bと、遅延時間制御部102cと、データ収録部102dと、計算装置104と入出力やりとりする入出力制御部102eとからなっている。また、入力手段105は、ここではたとえばキーボード105aと、マウス105bとからなっている。また、セクタ模擬画像表示部106aと、伝搬経路表示部106bと、エコー選択部106cと、エコー強調表示部106dは、一つの表示装置106に含まれている。

0033

ここで、入力手段105とエコー選択部が同一であり、例えばセクタ模擬画像表示部106aに表示されたエコーをマウス105bで選択してもよい。またエコー強調表示部106dは、セクタ模擬画像表示部106a乃至は伝搬経路表示部106bと同一であり、例えば選択されたエコーを太線点滅表示で表したり、選択されたエコー以外のエコーを非表示として表したりしてもよい。

0034

図2は、本発明の超音波検査装置の一実施形態における表示装置の表示画面の一例を表す概略図である。図2(a),(b)ともに、表示装置106には、セクタ模擬画像表示部106aと、伝搬経路表示部106bが表示されている。ここで、図2(a)はセクタ模擬画像表示部106aに、レイトレース解析によるセクタ走査模擬画像とともに、フェーズドアレイ法による超音波アレイセンサ101の検査結果であるセクタ走査画像が重ねて表示した例である。図中、ぼかして表示しているのが超音波アレイセンサ101によるセクタ走査画像におけるエコー201であり、点線で表示しているのがレイトレース解析によるセクタ走査模擬画像におけるエコー202である。

0035

図2では、検査結果のエコー201と解析結果のエコー202は完全に一致しているが、これは超音波センサ位置等の入力条件を自動的に調整してフィッティングしてもよい。伝搬経路表示部106bでは、形状データ200上に超音波センサ位置205を表示し、そこからの超音波伝搬経路204を表示している。ここで、特定のエコーが得られる超音波伝搬経路のみを表示しているが、表示する伝搬経路と表示しない伝搬経路は任意に設定できる。

0036

セクタ模擬画像表示部106a中の矢印203と伝搬経路表示部106b中の矢印206は、エコー選択手段である。矢印203によりセクタ模擬画像表示部106a中の特定のエコーが選択された場合、伝搬経路表示部106bにおいて選択されたエコーに対応する伝搬経路が強調表示され、逆に伝搬経路表示部106b中の特定の伝搬経路が選択された場合、セクタ模擬画像表示部106aにおいて選択された伝搬経路に対応するエコーが強調表示される。ここで、エコーの強調表示手段は、選択されたエコーを太線や点滅表示で表したり、選択されたエコー以外のエコーを非表示として表したりしてもよい。

0037

図2(b)はセクタ模擬画像表示部106aに、レイトレース解析によるセクタ走査模擬画像と、フェーズドアレイ法による超音波アレイセンサ101の検査結果であるセクタ走査画像を並べて表示した例である。この場合は、解析によるセクタ走査模擬画像中のエコーと検査結果のセクタ走査画像中のエコーの位置が対比できるように、両画像において同じ位置を示す参照線207を表示してもよい。

0038

また図2(b)において、解析によるセクタ走査模擬画像中のエコーはすべて太線の菱形で表示してあるが、検査結果のセクタ走査画像とより近くなるように音場の影響を取り入れ輝度分布を与えて表示してもよいし、モード変換の影響を考慮して縦波と横波を異なる色または異なる線で表示してもよい。エコー強度についても、その強度に応じて異なる色または異なる線で表示してもよい。これにより、エコーの強度や識別がより容易になり、迅速な検査が可能となる。

0039

このようなエコーの特性を異なる色または異なる線で表示することは、セクタ模擬画像表示手段乃至は伝搬経路表示手段乃至はエコー強調表示手段にても採用されることが好ましく、それによって、エコーの特性を視覚的に認識しやすく、エコーを確実に識別することができ、欠陥エコー識別の信頼性を向上させることができる。

0040

図3は、本発明の超音波検査装置の一実施形態における検査手順を説明するためのフローチャートである。検査手順を図3に従って説明する。まず、あらかじめ検査対象の形状データがデータ記憶装置103に記憶される(ステップ0)。次に、超音波アレイセンサ101を検査対象上に設置する(ステップ1)。次に、超音波アレイセンサを設置した位置と超音波アレイセンサ及び検査対象の各種条件を入力手段105により入力する(ステップ2)。

0041

次に、計算装置104により、データ記憶装置103に記憶された形状データと入力手段105により入力された超音波アレイセンサ位置及び超音波アレイセンサ及び検査対象の各種条件に基づいてレイトレース解析を行う(ステップ3)。ここで、レイトレース解析はフェーズドアレイ法によるセクタ走査を模擬するために、角度を変えた複数の入射条件について行う。

0042

次に、表示装置106中のセクタ模擬画像表示部106aに、複数のレイトレース解析によるセクタ走査模擬画像と、超音波アレイセンサ101によるセクタ走査画像を重ねて表示する(ステップ4)。ここで、解析結果のセクタ走査模擬画像と検査結果のセクタ走査画像がずれている場合は、代表エコーの位置などを自動又は手動で比較し(ステップ5)、そのずれが所望の範囲内と成るセクタ走査模擬画像が得られたか判断し(ステップ6)、超音波センサの位置情報及び各種解析条件を計算装置104が自動又は手動により再入力し(ステップ7)、再入力した条件に基づいて再度レイトレース解析を行う。

0043

これをそのずれが所望の範囲内と成るまで繰り返して所望のセクタ走査模擬画像が得られた場合、セクタ模擬画像表示部106a中の任意のエコーを人が選択し超音波検査装置では選択情報を受け付けて(ステップ8)、表示装置では伝搬経路表示部106bにおいて選択したエコーに対応する伝搬経路を強調表示する(ステップ9)。また他のエコーの伝搬経路が知りたい場合は、ステップ8と9を繰り返してもよい。さらに、伝搬経路表示部106b中の所望の伝搬経路を人が選択し超音波装置では選択情報を受け取る(ステップ10)ことで、セクタ模擬画像表示部106aにおいて、選択した伝搬経路に対応するエコーを強調表示する(ステップ11)。これにより、確実にエコーの伝搬経路を把握することができる。

0044

図4は、本発明の超音波検査装置の一変形例における表示装置106の表示画面の一例を表す概略図である。ここでは、形状データ200に欠陥情報300を含む場合の表示装置106中のセクタ模擬画像表示部106aと伝搬経路表示部106bを示している。伝搬経路表示部106b中の欠陥部からの伝搬経路301を選択手段の一例である矢印302によって選択することで、セクタ模擬画像表示部106aにおいて、検査結果のセクタ走査画像中の欠陥エコー303に重ねて表示された解析結果のセクタ走査模擬画像中の欠陥情報300に対応するエコー304を強調表示する。図4では、その他のエコーを非表示している。これにより、検査結果のセクタ走査画像中の欠陥エコーを容易に抽出することができる。

0045

図5は、本発明の超音波検査装置の一実施形態における超音波センサ位置入力手段の一例を表す概略図である。図1及び図3による検査手順の説明では、超音波センサ位置を入力手段105で入力するとしたが、入力手段105は、図に示すようなセンサ位置計測装置400でもよい。この場合、センサ位置を正確に入力することができるとともに、リアルタイムでセンサ位置を入力し、位置に応じたレイトレース解析を行うことで、センサを移動させて検査を行う際にも、検査画像解析画像をリアルタイムで比較しながら伝搬経路を識別することができる。

0046

図6は、図5に対応する本発明の超音波検査装置の一変形例における検査手順を説明するためのフローチャートである。ここでは、図3に示したフローチャートと異なる部分のみを説明する。ステップ1の超音波センサ設置の後、図5で示したセンサ位置計測装置400により、超音波センサ位置を計測する(ステップ21)。次に、超音波センサ位置以外の各種解析条件を入力する(ステップ22)。これにより、検査画像と解析画像のずれを最小限にし、位置合わせを容易にすることができる。

0047

さらに、超音波センサを移動させ(ステップ12)、再び超音波センサ位置を計測する。この次に、ステップ22の各種解析条件入力手順を行ってもよいが、すでに入力してある条件で十分であればこの手順を飛ばしてもよい。さらに、ステップ5,6の手順も飛ばすことができ、これにより、超音波センサを移動させながら、リアルタイムでレイトレース解析によるセクタ模擬画像と検査結果のセクタ走査画像を比較表示することができる。

0048

ここで、レイトレース解析により伝搬経路を解析するメリットは、セクタ模擬画像からの伝搬経路参照ができることのほかに、計算時間が短いため、センサ移動に伴う検査結果のセクタ走査画像表示に対してほとんど遅れることなく解析結果のセクタ模擬画像を表示できることにある。

0049

図7は、本発明の超音波検査装置の一変形例における3次元の検査に対応した一例を表す概略図である。図7(a)は、検査対象100に対して2次元アレイセンサ501を用いて3次元に検査する例を示す。このとき、3次元に対応したフェーズドアレイ法により、3次元的に超音波502を検査対象100の内部に入射する。

0050

図7(b)は、表示装置503の表示画面の一例を表す概略図である。表示装置503中には、3次元走査模擬画像表示部504と伝搬経路表示部505が表示されている。ここで、3次元走査模擬画像表示部504は、3次元形状データ500と、レイトレース解析による3次元走査模擬画像および、超音波2次元アレイセンサ501による検査結果の3次元走査画像を重ねて表示する3次元表示部504aと、任意の断面について形状データと、解析による3次元走査模擬画像および、検査結果の3次元走査画像を重ねて表示する断面表示部504bおよび504cを含んでいる。

0051

またそれぞれの形状データ上には、超音波2次元アレイセンサ501の位置を示すセンサ位置表示505が表示される。超音波2次元アレイセンサ501による検査結果のエコー506およびレイトレース解析によるエコー507は、3次元形状データの反射位置に表示される。このとき、超音波2次元アレイセンサ501による検査結果のエコー506は、レイトレース解析による伝搬経路の分析を利用して、反射経路を折りたたんで表示する処理をしている。

0052

さらに、3次元走査模擬画像表示部504において、エコー選択手段508により任意のレイトレース解析によるエコーを選択することにより、伝搬経路表示部505に、対応する伝搬経路509を表示することができる。

0053

これにより、3次元の検査結果において、3次元走査画像中の欠陥エコーを容易に抽出することができる。また、逆の手順で、伝搬経路表示部505の伝搬経路を選択し、3次元走査模擬画像表示部の対応するエコーを強調表示する処理を利用して、レイトレース解析による3次元走査模擬画像および、超音波2次元アレイセンサ501による検査結果の3次元走査画像を位置合わせすることもできる。

0054

100検査対象
101超音波アレイセンサ
102 超音波受発信部
103データ記憶装置
104計算装置
105入力装置(入力手段)
106表示装置
A欠陥部

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